JP2000283102A - 流体圧作動機器の作動流体用リザーバ - Google Patents

流体圧作動機器の作動流体用リザーバ

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JP2000283102A
JP2000283102A JP11089938A JP8993899A JP2000283102A JP 2000283102 A JP2000283102 A JP 2000283102A JP 11089938 A JP11089938 A JP 11089938A JP 8993899 A JP8993899 A JP 8993899A JP 2000283102 A JP2000283102 A JP 2000283102A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 作動流体用リザーバにおいて、リザーバ内で
の作動流体への空気混入防止及び加圧形式と無加圧形式
との各主要部品の共用 【解決手段】 作動流体用リザーバ10は、円筒状の基
部11aとその上部の筒体の主部11bとからなる上部
本体と、整流区域の内周域を囲う隔壁部24が形成さ
れ、隔壁部内の底部に流出口をもつ円形深皿状の下部本
体12とがストレーザを挟んで結合されて構成され、上
部本体の基部には、適宜範囲の内周面に沿つた適宜の半
径方向幅で整流区域が形成され、整流区域には、円周方
向の適宜の位置で半径方向に向う適宜数の偏流フィンが
形成されていると共に、区域端から内周面の接線方向に
作動流体が流入する流入口17が形成されている。加圧
形式の場合は、更に整流区域を下部本体の遮壁部内周空
間のみに開放するバッフラ30を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、流体圧作動機器
の作動流体、例えば自動車のステアリング作動装置の作
動油を貯溜するリザーバに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の技術における自動車の油圧式パワ
ーステアリングの作動油を貯溜するリザーバは、例え
ば、実公平1−12005号公報、特公平8−2546
3号公報及び特開平9−123931号公報に開示され
ている。
【0003】実公平1−12005号公報に開示されて
いるものは、上部半体と下部半体とからなるリザーバ本
体において、下部半体の円形内周面の接線方向の流入口
からリザーバ本体内にオイルが流入するようになってお
り、リザーバ本体内に流入したオイルは、下部半体に設
けられた遮蔽板の分流突起により下部半体の円形内周面
に沿った円周方向で互に逆方向の流れに分流されるよう
になっている。
【0004】特公平8−25463号公報に開示されて
いるものは、リザーバ本体は、加圧室を形成する凹部と
上下を連通する開口とが形成され、フィルタが添付され
た仕切部材により上下の2空間に分割され、下部空間に
は、加圧室を形成する凹部に対向してフィルタ室を形成
する内部ケースが設けられている。リザーバ本体の流入
口は加圧室に連通し、内部ケース内のフィルタ室はリザ
ーバ本体の流出口に連通しており、リザーバ本体の流入
口から加圧室に流入した作動流体は、流速が圧力に変換
されて同室において加圧状態となり、作動流体はフィル
タを圧力をもって通過してフィルタ室に流入し、流出口
から流出するようになっている。
【0005】特開平9−123931号公報に開示され
ているものは、上向開口の深皿状のリザーバー上部にオ
イルストレーナーを重ね、その上に下向開口の容器状の
カバーを重ねて結合組立てられ、カバーの外周面に半径
方向に開いたリターンパイプから流入したオイルは、カ
バーの内周面に上下方向に形成された断面T字形の整流
板によりカバーの内周面に沿って下方に偏向されると共
に内周方向で互に逆方向の流れに分流されるようになっ
ている。(同様公報において従来技術として開示されて
いるものは、同様の整流板がカバーとは別体のバフラー
に形成され、バフラーがオイルストレーナーに重ねられ
ている)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来の技術のう
ち、実公平1−12005号公報及び特開平9−123
931号公報に開示されているものは、リザーバ内に流
入してくる作動流体を加圧する機構を備えていない無加
圧形式のものであり、リザーバ内に流入してくる作動流
体(オイル)を円周方向で互に逆方向に分流するため、
リザーバ内の分流箇所と直径方向で対向する箇所で2つ
の流れが衝突して乱流となり、リザーバ内において空気
を巻き込む可能性が高く、ポンプへ送る作動流体に空気
が混入し、ポンプにキャビテーションが発生する。
【0007】更に、上記の従来の技術の特公平8−25
463号公報に開示されているものは、加圧形式のもの
であるが、加圧形式専用のもので、他の無加圧形式とで
は、構成部品を必要に応じて別々に用意する必要が生じ
る。
【0008】この発明は、十分な整流作用を行う流体圧
作動機器の作動流体用リザーバを提供するすると共に、
加圧形式の場合にも無加圧形式に付加部品を追加するの
みでよい流体圧作動機器の作動流体用リザーバを提供す
ることを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明の流体圧作動機
器の作動流体用リザーバは、上部に注入口が形成される
と共に、た上部本体と底部に流出口が形成され、内部空
間を隔てるストレーナを配して構成された流体圧作動機
器の作動流体用リザーバであり、リザーバ本体の上面に
は、蓋体で覆われる注入口が形成されおり、リザーバ本
体の内周面に流入口を形成する流入管部がリザーバ本体
の外周面から略接線方向に突出し、流入管部の延長上の
リザーバ本体内部に、円周方向で適宜の位置で半径方向
に向う適宜数の偏流フィンが形成されている。
【0010】作動流体用リザーバの具体的な一形式とし
ては、上部に注入口が形成された上部本体と底部に流出
口が形成された下部本体とが両者の内部空間を隔てるス
トレーナを介して結合されて構成されており、上部本体
は、下端開口の円筒状の基部とその上部の筒体の主部と
から成り、基部と主部との結合点では、基部の部分周の
内周面に沿った整流区域の範囲で適宜の幅で基部の内側
上面が形成されるように段部が形成されており、上部本
体の主部の上面には、蓋体で覆われる注入口が形成され
おり、上部本体の基部には、整流区域一端の基部内周面
に流入口を形成する流入管部が外周面から略接線方向に
突出し、基部の内側上面においては、円周方向で適宜の
位置で半径方向に向う適宜数の偏流フィンが下向きに立
設形成されている。
【0011】そして、偏流フィンのうち少なくとも1つ
が、半径方向の適宜の位置の隙間で分断されている偏流
フィンであってもよい。更に、加圧形式の一形態として
は、下部本体は、内部空間が隔壁部で内外周空間に分割
され、内周空間は濾過室となり底部に流出口が開口して
おり、下部本体の濾過室を上部本体の主部の内部空間及
び下部本体の隔壁部の外周空間と遮断し、且つ濾過室の
上方にストレーナを介して連通する圧力室を形成するバ
ッフラが上部本体と下部本体との間に設けられている。
【0012】流体圧作動機器の作動油用リザーバには、
流体圧作動機器から排出される作動流体が加圧状態で流
入口から上部本体の基部の内周面の接線方向から流入さ
れてくる。そして、流入した作動流体は、基部の内周面
に沿って一方向に整流区域を流れ、偏流フィン及び分流
フィンにより順次分流され、且つ渦巻状となって上部本
体の基部空間の内部に向って流れ、更に、ストレーナを
通過することにより濾過されて下部本体内に流入し、流
出口から流出し、その後、ポンプを介して再び流体圧作
動機器に加圧供給される。
【0013】加圧形式の場合には、バッフラで覆われた
空間に流入する作動流体の流速が圧力に変換されて同空
間において加圧状態となり、作動流体はストレーナを圧
力をもって通過して下部本体の隔壁部内周空間に流入す
る。
【0014】
【発明の実施の形態】この発明の実施の形態において
は、流体圧作動機器として自動車の油圧式パワーステア
リングが例示されており、その作動流体、即ち作動油を
貯溜するリザーバを図面に従って説明する。
【0015】図1及び図2は、無加圧形式のリザーバを
示しており、リザーバ10においては、下端開口の筒状
の上部本体11と円形深皿状の下部本体12とからリザ
ーバ本体が構成されている。更に、上部本体11は、下
部本体12と同径の円筒状の基部11aとその上部の変
形円筒体の主部11bとから構成されている。そして、
上部本体11の基部11aの下端と下部本体12との上
端とは、中央部が皿状に凹んだ円形の網体であるストレ
ーナ13を挟んでフランジ結合されている。
【0016】上部本体11の主部11bは、皿状に凹ん
だ上端面の中央には連通スリット14をもった注入口1
5が形成されていると共に、基部11aには外周面から
略接線方向(図1において紙面に垂直方向)に突出した
流入管部16(図1において仮想図示されている)が形
成されている。即ち、基部11aの内周面の略接線方向
に流入管部16の内周面の母線が伸び、基部11aの内
周面に流入口17が開口している(図2参照)。そし
て、上部本体11の上端面には、多少の通気性構造を持
って注入口15を覆う蓋体18がかぶさっている。
【0017】図2に示すように、上部本体11におい
て、基部11aの内周面の流入口17からの流入方向に
向って、流入口直径より適宜大きい半径方向幅で、1/
4乃至1/3周の基部11aの内周面に沿つた区域が整
流区域Aとなり、主部11bは、基部11aの円形から
その整流区域Aを除外した周形状となっている。即ち、
整流区域Aにおいては、前記の半径方向幅で上部本体1
1の基部11aには内側上面11cが形成されるよう
に、基部11aと主部との結合点に受部が形成されてい
る。
【0018】上部本体11の基部11aの内側上面11
cにおいては、基部11aの内周面と略接線方向関係に
ある流入管部16の内周面の母線の延長上に適宜長さの
案内フィン19が流入口17に続くよう(図1で下向き
に)立設形成され、更に円周方向で適宜間隔をあけて適
宜数、図示の例では2個の偏流フィン、即ち第1偏流フ
ィン20a,第2偏流フィン20bが(図1で下向き
に)立設形成されている。
【0019】第1偏流フィン20a・第2偏流フィン2
0bは、基部11aの内周面から内側上面11cの幅の
略半分に達するように半径方向に突出しており、且つ上
流側の第1偏流フィン20aは上流側に凹むように彎曲
しており、下流側の第2偏流フィン20bは下流側に傾
いている。(図2参照)
【0020】更に、基部11aの内側上面11cにおい
ては、適宜数の分流フィンが周方向で適宜間隔をあけ
て、図示の例では一対の分流フィン21が第1偏流フィ
ン20aと第2偏流フィン20bとの中間に(図1で下
向きに)立設形成されている。分流フィン21は、基部
11aの略半径方向に位置し、分流フィン21自体は半
径方向中間部で上下に伸びる隙間21aをあけて分断さ
れ、上部本体11の基部11aの内周面との間でも同様
の隙間21aがあけられている。
【0021】案内フィン19、第1偏流フィン20a、
第2偏流フィン20b及び分流フィン21の高さは、い
ずれも上部本体11の基部11aの高さh(図1参照)
と略同高である。更に、上部本体11の主部11bの整
流区域A以外の内周面には、適宜の円周方向間隔をあけ
て適宜数(図示の例では2本)のフィン20cが上下方
向伸びて形成されており、フィン20cの下端は、案内
フィン19、各偏流フィン20a,20b及び分流フィ
ン21の形成位置よりも図1において上方にある。
【0022】下部本体12には、底部中央から下方に突
出し、更に水平方向に伸びた流出管部22が形成されて
いる。(図1参照) そして、リザーバ10は、自動車の所定部位に装着さ
れ、流入管部16が油圧式パワーステアリングの作動油
の排出側配管に接続され、流出管部22がポンプ(図示
しない)を介して同じく作動油の供給側配管に接続され
ている。
【0023】上記のリザーバは、無加圧形式のリザーバ
であるが、図3に示すような加圧形式のリザーバもあ
る。作動油の粘度が高い場合、例えば冬期寒冷地使用の
場合などでは、ストレーナ13を通過する際の抵抗が増
大して、流出管22に接続されたポンプへの作動油の流
れが悪くなり、ポンプ内でのキャビテーション発生とい
う問題が生じる。それを防止するため圧力室を形成する
バッフラを備えたものが加圧形式である。加圧形式にお
いて、上部本体11及び下部本体12及び蓋体18は、
無加圧形式と共通しているので、図3及び図4の外に図
2も用いて説明する。
【0024】加圧形式の場合には、下部本体12には、
濾過室23を形成するものであり、内周面より上記整流
区域Aの半径方向幅(図2参照)に略該当するだけ小径
な円筒状の隔壁部24が底部より立設され、内周域に濾
過室23を形成し、流出管部22は濾過室23に開口
し、隔壁部24には円周方向適宜位置の適宜数のスリッ
ト24aが上下方向に形成されている。
【0025】なお、既述の無加圧形式の場合には、隔壁
部24は不必要であるが、無加圧形式に加圧形式の場合
の下部本体12を共用できる。又、加圧形式の場合に
は、整流区域Aでの案内フィン、偏流フィン及び分流フ
ィンは不必要であるが、加圧形式に無加圧形式の場合の
上部本体11を共用できる。
【0026】加圧形式の場合には、図3に示すように、
上部本体11の主部11bの内部空間、即ち貯溜空間S
及び下部本体12の隔壁部24の外周環状空間25と濾
過室23とを遮断し、濾過室23の上方にストレーナ1
3を介して連通する圧力室38を形成するバッフラ30
が設けられている。
【0027】図4に示すように、バッフラ30は、隔壁
部24の上を覆い、内部が圧力室38となる皿形の主部
31、整流区域A相当部分の外周環状空間25を覆う鍔
部32、整流区域Aの前後端を遮蔽する遮壁部33a,
33b及び上部本体11の主部11bの内周面に接する
固定壁部34から形成されている。そして、主部31の
中心には、後述の蓋体18の中心棒26が嵌め込まれる
排気孔部36が形成されている。
【0028】鍔部32は下面がストレーナ13を挟んで
下部本体12及び隔壁部24の各上端面と当接し、又、
主部31の下端面もストレーナ13を挟んで隔壁部24
の上端面と当接している。
【0029】更に、バッフラ30の整流区域A以外の外
周面には、上部本体11のフィン20cと円周方向位置
を一致させて円周方向に適宜間隔をあけて適宜数(図示
の例では2個)の係止突起部35が形成され、バッフラ
30が上部本体11内に嵌めこまれたとき、係止突起部
35は、固定壁部34と共に上部本体11の主部11b
の内周面に当接し、係止突起部35の係止溝部35aに
フィン20cの下端が上から差し込まれ、バッフラ30
は、隔壁部24の上端面にストレーナ13を介して押し
付けられる。
【0030】更に、注入口15を覆う蓋体18には、下
方に向って伸びる中心棒26が着脱可能に取り付けられ
ており(前記無加圧式の場合は取外して置く)、バッフ
ラ30の排気孔部36に上から差し込まれ、排気孔部3
6を塞ぐようになっている。バッフラ30は、鍔部32
の下面がストレーナ13を挟んで下部本体12及び隔壁
部24の各上端面に載せられ、主部31の下端面もスト
レーナ13を挟んで隔壁部24の上端面に載せられる。
【0031】それから、上部本体11の基部11aを下
部本体12上に載せられ、その際、固定壁部34は上部
本体11の内周面に当接され、注入口15を覆う蓋体1
8から下方に向って伸びる中心棒26は、バッフラ30
の排気孔部36に上から差し込まれ、排気孔部36を塞
ぎ、フィン20cの下端が係止突起部35の係止溝部3
5aに差し込まれ、バッフラ30を下部本体12に押圧
する。
【0032】バッフラ30の鍔部32の外周縁部は、ス
トレーナ13の外周縁部と共に、上部本体11の基部1
1aの下端と下部本体12との上端とのフランジ結合に
おいて両者に挟まれて固定される。かくして、バッフラ
30は適正位置に固定される。リザーバ10の上部本体
11と下部本体12とは軸線回り(図3での縦軸線)の
適宜の位置で結合され得るので、流入管部16と流出管
部22との相対位置は任意にし得る。
【0033】上記の自動車の油圧式パワーステアリング
の作動油を貯溜するリザーバを無加圧形式で用いた場合
の作用を図2に従って説明する。油圧式パワーステアリ
ングの排出側配管から圧力をもって排出される作動油
は、流入管部16に流入し、更に流入口17から案内フ
ィン19に案内されて整流区域Aへ流入する。作動油
は、図2において基部11aの内周面に沿って整流区域
Aを時計回りに一方向に回流する。
【0034】そして、急な流れは、第1偏流フィン20
aにより偏向され、一部は分散した緩い流れとなって中
心域に向い、他の一部は、第1偏流フィン20aの端縁
を越えて更に整流区域Aでの時計回りの回流を続け、分
流フィン21に当り、その隙間21a,21aを通過す
ることで分流された上、第2偏流フィン20bにより偏
向されつつ、再び合流して流速を減じ、一部は分散した
緩い流れとなって中心域に向い、他の一部は、第2偏流
フィン20bの端縁を越えて緩い流れとなって更に基部
11aの内周面に沿って時計回りの回流を続ける。
【0035】無加圧形式の場合には、作動油は、そのよ
うな分散回流しながらストレーナ13で濾過されて、隔
壁部24の内周空間である濾過室23に流入し、一旦外
周環状空間25に流入した分もスリット24aを通して
濾過室23に流入し、更に流出管部22からポンプ(図
示しない)を介して油圧式パワーステアリングの供給側
配管に圧力をもって供給される。
【0036】上記のように、流入口17から圧力をもっ
て高い流速で流入する作動油は、第1偏流フィン20
a、第2偏流フィン20b及び分流フィン21により多
段階で分散、分流され、緩流・整流化され、乱流となら
ず円滑にリザーバ10の下部本体12内に流入し、貯溜
空間Sの空気にさらされた油面から空気を巻き込むこと
も、泡立つことなく、流出管部22から流出される。従
って、油圧式パワーステアリングへの供給に支障を来さ
ない。
【0037】図3に示す加圧形式の場合には、貯溜空間
Sに注入されて貯溜された作動油は、下部本体12の外
周環状空間25から更にスリット24aを通つて濾過室
23及び圧力室38に流入し、濾過室23及び圧力室3
8は常に作動油で充満している。スリット24aは、濾
過室23内の圧力低下に大きく影響しない程度のもので
ある。
【0038】そこで、流入口17から圧力をもって圧力
室38に流入した作動油は、流入速度は減速され、流速
の減速は限定された狭い空間である圧力室38での圧力
増となり、高粘度の作動油でも、その増圧された圧力を
もってストレーナ13を容易に通過して濾過されて濾過
室23に流入する。
【0039】無加圧形式と異なって作動油で充満され遮
蔽された圧力室38に流入するので、空気を巻き込み、
泡立つことなく、濾過室23に流入し、濾過室23に流
入した作動油は、無加圧形式と同様に流出管部22から
ポンプ(図示しない)を介して油圧式パワーステアリン
グの供給側配管に圧力をもって供給される。
【0040】遮蔽された圧力室38に流入する作動油に
混入した空気は、圧力室38に溜るので適宜空気抜きを
行わなければならない。圧力室38からの空気抜きは、
蓋体18を外して中心棒23をバッフラ30の排気孔部
36から抜いて運転を行う。するとバッフラ30内空間
に流入した作動油の空気混入量の多い部分は、排気孔部
36から貯溜空間Sに流出して、そこで空気が放出さ
れ、バッフラ30の外側のストレーナ13を通過し、外
周環状空間25に流入し、更に隔壁部24のスリット2
4aを介して濾過室23内に流入する。
【0041】前記の実施の形態において、下端が上部本
体11の下端近傍に達するまでフィン20cを下方に伸
ばせば(図1で破線で示す)、フィン20cを第3整流
フィンとして用いることができ、緩流・整流化の効果は
増大する。このように構成した場合でも、フィン20c
とバッフラ30の係止溝部35aとの係合は可能であ
る。
【0042】
【発明の効果】この発明の流体圧作動機器の作動流体用
リザーバにおいては、作動流体はリザーバに流入し、そ
してそこからポンプ系へ流出するのであるが、流入にお
いては、円筒状の基部内に接線方向から流入され、基部
の内周面に沿って一方向に整流区域を流され、且つ偏流
フィン及び分流フィンにより十分に分流・整流されて下
部本体内にを経て流出口から流出されるので、リザーバ
内で乱流が生じて空気を巻き込むがなく、ポンプへ送る
作動流体に空気が混入されないので、ポンプにおけるキ
ャビテーションの発生が十分に防止される。
【0043】そして、上部本体においては、偏流フィン
及び分流フィンとして整流手段が一体になっており、整
流手段を別部品として用意する必要がない。更に、無加
圧形式と加圧形式とは、上部本体、下部本体及びストレ
ーナ、即ち主要部品を共用し、加圧形式は、無加圧形式
にバッフラを追加組込むだけで製作され得る。従って、
生産コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態における流体圧作動機器
の作動流体用リザーバ(無加圧形式)の正面断面図であ
る。
【図2】図1におけるII−II線における矢視の下面
図である。
【図3】この発明の実施の形態における流体圧作動機器
の加圧形式作動流体用リザーバの正面断面図である。
【図4】図3におけるバッフラの平面図である。
【符号の説明】
10 リザーバ 11 上部本体 11a 基部 11b 主部 11c 内側上面 12 下部本体 13 ストレーナ 14 連通スリット 15 注入口 16 流入管部 17 流入口 18 蓋体 19 案内フィン 20a 第1偏流フィン 20b 第2偏流フィン 20c フィン(第3偏流フィン) 21 分流フィン 21a 隙間 22 流出管部 23 濾過室 24 隔壁部 24a スリット 25 外周環状空間 26 中心棒 30 バッフラ 31 主部 32 鍔部 33a,33b 遮壁部 34 固定壁部 35 係止突起部 35a 係止溝部 36 排気孔部 38 圧力室 A 整流区域 S 貯溜空間

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上部に注入口が形成されると共に、た上
    部本体と底部に流出口が形成され、内部空間を隔てるス
    トレーナを配して構成された流体圧作動機器の作動流体
    用リザーバであり、 リザーバ本体の上面には、蓋体で覆われる注入口が形成
    されおり、 リザーバ本体の内周面に流入口を形成する流入管部がリ
    ザーバ本体の外周面から略接線方向に突出し、 流入管部の延長上のリザーバ本体内部に、円周方向で適
    宜の位置で半径方向に向う適宜数の偏流フィンが形成さ
    れている流体圧作動機器の作動流体用リザーバ。
  2. 【請求項2】 上部に注入口が形成された上部本体と底
    部に流出口が形成された下部本体とが両者の内部空間を
    隔てるストレーナを介して結合されて構成された流体圧
    作動機器の作動流体用リザーバであり、 上部本体は、下端開口の円筒状の基部とその上部の筒体
    の主部とから成り、基部と主部との結合点では、基部の
    部分周の内周面に沿つた整流区域の範囲で適宜の幅で基
    部の内側上面が形成されるように段部が形成されてお
    り、上部本体の主部の上面には、蓋体で覆われる注入口
    が形成されおり、 上部本体の基部には、整流区域一端の基部内周面に流入
    口を形成する流入管部が外周面から略接線方向に突出
    し、 基部の内側上面においては、円周方向で適宜の位置で半
    径方向に向う適宜数の偏流フィンが下向きに立設形成さ
    れている流体圧作動機器の作動流体用リザーバ。
  3. 【請求項3】 偏流フィンのうち少なくとも1つが、半
    径方向の適宜の位置の隙間で分断されている分流フィン
    である請求項1又は請求項2に記載の流体圧作動機器の
    作動流体用リザーバ。
  4. 【請求項4】 下部本体は、内部空間が隔壁部で内外周
    空間に分割され、内周空間は濾過室となり底部に流出口
    が開口しており、 下部本体の濾過室を上部本体の主部の内部空間及び下部
    本体の隔壁部の外周空間と遮断し、且つ濾過室の上方に
    ストレーナを介して連通する圧力室を形成するバッフラ
    が上部本体と下部本体との間に設けられている請求項2
    又は請求項3に記載の流体圧作動機器の作動流体用リザ
    ーバ。
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