JP2000283098A - 消音ボックス付ファン - Google Patents
消音ボックス付ファンInfo
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 消音ボックスの吸込側の騒音を低減し、且つ
部品点数を削減し組立し易く、防振材が不要な消音ボッ
クス付ファンを提供すること。 【解決手段】 内部に吸音材５が配置された消音ボック
ス１と該消音ボックス１内に配置されたファン２を具備
し、該消音ボックス１の吸込口３ａから吸込んだ空気を
消音ボックス１内に吸音材５で形成した通路を通ってフ
ァン２の吸込口２ａに導き、ファン２で加圧し、消音ボ
ックス１の吐出口４ａから吐き出すように構成した消音
ボックス付ファンにおいて、消音ボックス１の吸込口３
ａからファン２の吸込口２ａまでの吸音材５に囲まれた
通路を円筒形状とし、該通路の径はファン２の吸込口２
ａより小さく、ファン２の吸込口２ａ付近では徐々にフ
ァン２の吸込口２ａの径まで広げ、消音ボックス１の吸
込口３ａ付近ではベルマウス部５ｄに形成した。
部品点数を削減し組立し易く、防振材が不要な消音ボッ
クス付ファンを提供すること。 【解決手段】 内部に吸音材５が配置された消音ボック
ス１と該消音ボックス１内に配置されたファン２を具備
し、該消音ボックス１の吸込口３ａから吸込んだ空気を
消音ボックス１内に吸音材５で形成した通路を通ってフ
ァン２の吸込口２ａに導き、ファン２で加圧し、消音ボ
ックス１の吐出口４ａから吐き出すように構成した消音
ボックス付ファンにおいて、消音ボックス１の吸込口３
ａからファン２の吸込口２ａまでの吸音材５に囲まれた
通路を円筒形状とし、該通路の径はファン２の吸込口２
ａより小さく、ファン２の吸込口２ａ付近では徐々にフ
ァン２の吸込口２ａの径まで広げ、消音ボックス１の吸
込口３ａ付近ではベルマウス部５ｄに形成した。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は内部に吸音材が配置
された消音ボックスを具備し、該吸音材でファン等の音
源から発する騒音を減音させる消音ボックス付ファンに
関するものである。
された消音ボックスを具備し、該吸音材でファン等の音
源から発する騒音を減音させる消音ボックス付ファンに
関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来、この種の消音ボックス付ファンは
消音ボックスの内側に板状の吸音材を取り付け、ファン
からの音を吸音する構造であるか、または吸込口の騒音
を低減するため、吸込口側の空気の通路に変形スプリッ
タ型サイレンサを配置した構造であった。
消音ボックスの内側に板状の吸音材を取り付け、ファン
からの音を吸音する構造であるか、または吸込口の騒音
を低減するため、吸込口側の空気の通路に変形スプリッ
タ型サイレンサを配置した構造であった。
【０００３】しかしながら、上記の消音ボックスの内側
に板状の吸音材を取り付けた構造の消音ボックス付ファ
ンでは、ファンに軸流れ型の斜流ファン等を使用した場
合、消音ボックスの吸込口からファンの騒音が透過して
吸込口騒音が大きくなる傾向があった。
に板状の吸音材を取り付けた構造の消音ボックス付ファ
ンでは、ファンに軸流れ型の斜流ファン等を使用した場
合、消音ボックスの吸込口からファンの騒音が透過して
吸込口騒音が大きくなる傾向があった。
【０００４】また、吸込口の騒音を低下させるためファ
ン吸込側の空気の通路に変形スプリッタ型サイレンサを
配置したものは、該変形スプリッタに圧力損失が発生し
たり、部品点数が多くなったり、組立が難しい等の問題
もあった。また、ファンと消音ボックスを金具などで固
定するとファンの振動が消音ボックスに伝わるため防振
材を必要とした。
ン吸込側の空気の通路に変形スプリッタ型サイレンサを
配置したものは、該変形スプリッタに圧力損失が発生し
たり、部品点数が多くなったり、組立が難しい等の問題
もあった。また、ファンと消音ボックスを金具などで固
定するとファンの振動が消音ボックスに伝わるため防振
材を必要とした。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述の点に鑑
みてなされたもので、上記問題点を除去し、消音ボック
スの吸込口側の騒音を低減し、且つ部品点数を削減し組
立し易く、防振材が不要な消音ボックス付ファンを提供
することを目的とする。
みてなされたもので、上記問題点を除去し、消音ボック
スの吸込口側の騒音を低減し、且つ部品点数を削減し組
立し易く、防振材が不要な消音ボックス付ファンを提供
することを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
請求項１に記載の発明は、内部に吸音材が配置された消
音ボックスと該消音ボックス内に配置されたファンを具
備し、該消音ボックスの吸込口から吸込んだ空気を該消
音ボックス内に該吸音材で囲まれた通路を通って該ファ
ンの吸込口に導き、該ファンで加圧し、該消音ボックス
の吐出口から吐き出すように構成した消音ボックス付フ
ァンにおいて、消音ボックスの吸込口からファンの吸込
口までの吸音材に囲まれた通路を円筒形状とし、該通路
内径はファンの吸込口より小さく、ファンの吸込口付近
では徐々にファンの吸込口の径まで広げ、消音ボックス
の吸込口付近ではベルマウス状に形成したことを特徴と
する。
請求項１に記載の発明は、内部に吸音材が配置された消
音ボックスと該消音ボックス内に配置されたファンを具
備し、該消音ボックスの吸込口から吸込んだ空気を該消
音ボックス内に該吸音材で囲まれた通路を通って該ファ
ンの吸込口に導き、該ファンで加圧し、該消音ボックス
の吐出口から吐き出すように構成した消音ボックス付フ
ァンにおいて、消音ボックスの吸込口からファンの吸込
口までの吸音材に囲まれた通路を円筒形状とし、該通路
内径はファンの吸込口より小さく、ファンの吸込口付近
では徐々にファンの吸込口の径まで広げ、消音ボックス
の吸込口付近ではベルマウス状に形成したことを特徴と
する。
【０００７】上記のように消音ボックスの吸込口からフ
ァンの吸込口までの通路の径をファンの吸込口の径より
小さくしたので、ファンの羽根車の外周側の騒音、つま
り周速が大きく発生騒音が大きい部分からの騒音が直接
消音ボックスに伝わることがなくなり、消音ボックスの
吸込口からファンの吸込口までの通路の長さが同じであ
れば通路の径が小さい分、径に対する吸音部の長さの比
を大きくできるのでサイレンサの効果が向上する。
ァンの吸込口までの通路の径をファンの吸込口の径より
小さくしたので、ファンの羽根車の外周側の騒音、つま
り周速が大きく発生騒音が大きい部分からの騒音が直接
消音ボックスに伝わることがなくなり、消音ボックスの
吸込口からファンの吸込口までの通路の長さが同じであ
れば通路の径が小さい分、径に対する吸音部の長さの比
を大きくできるのでサイレンサの効果が向上する。
【０００８】また、ファンの吸込口付近では通路が徐々
にファンの吸込口の径まで広がり、消音ボックスの吸込
口付近ではベルマウス状に形成してあり、円筒形状部は
圧力損失が小さく、通路中に変形スプリッタがないの
で、圧力損失による性能低下を防止し、且つ騒音の発生
が小さい。
にファンの吸込口の径まで広がり、消音ボックスの吸込
口付近ではベルマウス状に形成してあり、円筒形状部は
圧力損失が小さく、通路中に変形スプリッタがないの
で、圧力損失による性能低下を防止し、且つ騒音の発生
が小さい。
【０００９】請求項２に記載の発明は、請求項１に記載
の消音ボックス付ファンにおいて、消音ボックス内に配
置される吸音材は上下に２つ割りの構造であり、該２つ
割りの吸音材でファンを支持することを特徴とする。
の消音ボックス付ファンにおいて、消音ボックス内に配
置される吸音材は上下に２つ割りの構造であり、該２つ
割りの吸音材でファンを支持することを特徴とする。
【００１０】上記のように２つ割り構造の吸音材でファ
ン支持するので、組立が簡単な上に吸音材が防振材を兼
ねるので、ファンの振動が消音ボックスに伝わらず、据
付時に防振装置が不要となる。
ン支持するので、組立が簡単な上に吸音材が防振材を兼
ねるので、ファンの振動が消音ボックスに伝わらず、据
付時に防振装置が不要となる。
【００１１】請求項３に記載の発明は、請求項２に記載
の消音ボックス付ファンにおいて、上下の吸音材はそれ
ぞれ一体形成されており、該吸音材の硬度が高い部分の
外周部に溝を形成し、この部分の吸音材が消音ボックス
内壁に接触しないようにしたことを特徴とする。
の消音ボックス付ファンにおいて、上下の吸音材はそれ
ぞれ一体形成されており、該吸音材の硬度が高い部分の
外周部に溝を形成し、この部分の吸音材が消音ボックス
内壁に接触しないようにしたことを特徴とする。
【００１２】吸音材を一体形成とした場合には、吸音材
が過度に圧縮され硬度が高い部分は防振効果がなくなる
が、この硬度が高い部分の外周に溝を形成し、この部分
の吸音材が消音ボックス内壁に接触しないようにしたの
で、防振の効果を保つことができる。
が過度に圧縮され硬度が高い部分は防振効果がなくなる
が、この硬度が高い部分の外周に溝を形成し、この部分
の吸音材が消音ボックス内壁に接触しないようにしたの
で、防振の効果を保つことができる。
【００１３】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態例を図
面に基づいて説明する。図１及び図２は本発明に係る消
音ボック付ファンの構造を示す図で、図１（ａ）は断面
図、図１（ｂ）は図１（ａ）のＡ矢視側面図、図２は分
解斜視図である。本消音ボックス付ファンは図示するよ
うに、円筒状の消音ボックス１の内部には吸音材５が配
置され、該吸音材５内部にファン２が配置された構造で
ある。
面に基づいて説明する。図１及び図２は本発明に係る消
音ボック付ファンの構造を示す図で、図１（ａ）は断面
図、図１（ｂ）は図１（ａ）のＡ矢視側面図、図２は分
解斜視図である。本消音ボックス付ファンは図示するよ
うに、円筒状の消音ボックス１の内部には吸音材５が配
置され、該吸音材５内部にファン２が配置された構造で
ある。
【００１４】消音ボックス１の両端には吸込板３及び吐
出板４が取り付けられ、消音ボックス組立体が構成され
る。吸込板３には吸込口３ａが設けられ、吐出板４に吐
出口４ａが設けられている。消音ボックス１内の吸込口
３ａとファン２の吸込口２ａの間には吸音材５で囲まれ
た円筒状の空気通路９が形成されている。消音ボックス
は上下に２分割され、吸音材５も上部５ａと下部５ｂに
分割された上下２つ割りの構造であり、ファン２を該吸
音材５の上部５ａと下部５ｂのファン嵌め込み部５ｆに
嵌め込むことにより、該ファン２を支持している。
出板４が取り付けられ、消音ボックス組立体が構成され
る。吸込板３には吸込口３ａが設けられ、吐出板４に吐
出口４ａが設けられている。消音ボックス１内の吸込口
３ａとファン２の吸込口２ａの間には吸音材５で囲まれ
た円筒状の空気通路９が形成されている。消音ボックス
は上下に２分割され、吸音材５も上部５ａと下部５ｂに
分割された上下２つ割りの構造であり、ファン２を該吸
音材５の上部５ａと下部５ｂのファン嵌め込み部５ｆに
嵌め込むことにより、該ファン２を支持している。
【００１５】吸音材５にはファン２の重量により大きく
変形しない密度の材質のもの（例えば、グラスウールの
成型体の通気部にガラスクロスを貼付たもの）を用い、
ファン２の中心２ｃ、吸音材５に囲まれた空気通路９の
中心５ｃ、吸込板３の中心３ｂ、吐出板４の中心４ｂに
ずれが生じないようになっている。
変形しない密度の材質のもの（例えば、グラスウールの
成型体の通気部にガラスクロスを貼付たもの）を用い、
ファン２の中心２ｃ、吸音材５に囲まれた空気通路９の
中心５ｃ、吸込板３の中心３ｂ、吐出板４の中心４ｂに
ずれが生じないようになっている。
【００１６】また、吸音材５の吸込板３側にはベルマウ
ス部５ｄ、ファン２の吸込口２ａ側には空気通路９の径
が徐々に吸込口２ａの径に近づくようにテーパー部５ｅ
が設けられている。即ち、空気通路９の内径はファン２
の吸込口２ａより小さく、吸込口２ａ付近では徐々に該
吸込口２ａの径まで広げ、吸込口３ａ付近ではベルマウ
ス部５ｄでベルマウス状に形成されている。吸音材５を
圧縮して嵌め込み部５ｆを形成する場合は、ファン２の
外周部分の吸音材５の硬度が高くなるので、この部分の
外周に溝５ｇを形成して、この部分が消音ボックス１の
内壁に接触しないようにしている。
ス部５ｄ、ファン２の吸込口２ａ側には空気通路９の径
が徐々に吸込口２ａの径に近づくようにテーパー部５ｅ
が設けられている。即ち、空気通路９の内径はファン２
の吸込口２ａより小さく、吸込口２ａ付近では徐々に該
吸込口２ａの径まで広げ、吸込口３ａ付近ではベルマウ
ス部５ｄでベルマウス状に形成されている。吸音材５を
圧縮して嵌め込み部５ｆを形成する場合は、ファン２の
外周部分の吸音材５の硬度が高くなるので、この部分の
外周に溝５ｇを形成して、この部分が消音ボックス１の
内壁に接触しないようにしている。
【００１７】上記構造の消音ボックス付ファンにおい
て、電動機６を起動してファン２を駆動すると、羽根車
７が回転し、吸込板３の吸込口３ａから吸込まれた空気
は吸音材５で囲まれた空気通路９のベルマウス部５ｄ、
通路直管部５ｈ、テーパー部５ｅを通り、更にファン２
の吸込口２ａ及び吐出口２ｂを通って、吐出板４の吐出
口４ａから送り出される。この空気はベルマウス部５
ｄ、通路直管部５ｈ、テーパー部５ｅを通るので、急激
な増速や減速、絞り等がなく、更に変形スプリッタ等の
障害物がないので、圧力損失は小さくなる。
て、電動機６を起動してファン２を駆動すると、羽根車
７が回転し、吸込板３の吸込口３ａから吸込まれた空気
は吸音材５で囲まれた空気通路９のベルマウス部５ｄ、
通路直管部５ｈ、テーパー部５ｅを通り、更にファン２
の吸込口２ａ及び吐出口２ｂを通って、吐出板４の吐出
口４ａから送り出される。この空気はベルマウス部５
ｄ、通路直管部５ｈ、テーパー部５ｅを通るので、急激
な増速や減速、絞り等がなく、更に変形スプリッタ等の
障害物がないので、圧力損失は小さくなる。
【００１８】また、ファン２の羽根車７を音源とする騒
音は吸込口２ａから図１の矢印Ｈのように放射される
が、羽根７ａの周速が大きく、騒音の大きい外周側は吸
音材５のテーパー部５ｅにより吸音されるか、通路直管
部５ｈの吸音材５に吸音されるので直接吸込口３ａに達
する騒音は大幅に低減される。
音は吸込口２ａから図１の矢印Ｈのように放射される
が、羽根７ａの周速が大きく、騒音の大きい外周側は吸
音材５のテーパー部５ｅにより吸音されるか、通路直管
部５ｈの吸音材５に吸音されるので直接吸込口３ａに達
する騒音は大幅に低減される。
【００１９】羽根ハブ７ｂは音源ではないので羽根７ａ
の径の小さい部分の発生騒音だけが直接音として吸込口
３ａに達するが、通路直管部５ｈの径ｄが小さいので図
１の空気通路９の長さＬとの比Ｌ／ｄは大きくなり、相
対的には長いサイレンサを使用することと等価になり、
通路直管部５ｈでの減音量が大きく騒音は大幅に低減さ
れる。
の径の小さい部分の発生騒音だけが直接音として吸込口
３ａに達するが、通路直管部５ｈの径ｄが小さいので図
１の空気通路９の長さＬとの比Ｌ／ｄは大きくなり、相
対的には長いサイレンサを使用することと等価になり、
通路直管部５ｈでの減音量が大きく騒音は大幅に低減さ
れる。
【００２０】圧力損失と減音量、消音ボックスの大きさ
を考慮すると、通路直管部５ｈの直径はファン２の吸込
口２ａの径に対して７０〜９０％、空気通路９の長さＬ
はファン２の吸込口２ａの径に対して１．５〜２倍程度
にすれば効果的である。この作用により変形スプリッタ
を通路の途中に置かなくとも同等の効果が得られ、部品
点数の削減ができる上に組立が容易となる。
を考慮すると、通路直管部５ｈの直径はファン２の吸込
口２ａの径に対して７０〜９０％、空気通路９の長さＬ
はファン２の吸込口２ａの径に対して１．５〜２倍程度
にすれば効果的である。この作用により変形スプリッタ
を通路の途中に置かなくとも同等の効果が得られ、部品
点数の削減ができる上に組立が容易となる。
【００２１】図３は各種消音ボックス付ファンと本発明
に係る消音ボックス付ファンの消音ボックス吸込口の騒
音の比較例を示す図である。図３において、１０１は図
４に示すように板状の吸音材５を消音ボックス１内面に
取り付けた従来構造の消音ボックス付ファン、１０２は
図５に示すように消音ボックスの吸込口３ａとファン２
の吸込口２ａの間の吸音材５で囲まれた空気通路９の径
をファン２の吸込口２ａの径と同じにした構造の消音ボ
ックス付ファン、１０３は図６に示すように図５に示す
消音ボックス付ファンの空気通路９に変形スプリッタ８
を設けた構造の消音ボックス付ファン、１０４は図７に
示すような本発明に係る消音ボックス付ファンの音圧レ
ベルをそれぞれ示す。
に係る消音ボックス付ファンの消音ボックス吸込口の騒
音の比較例を示す図である。図３において、１０１は図
４に示すように板状の吸音材５を消音ボックス１内面に
取り付けた従来構造の消音ボックス付ファン、１０２は
図５に示すように消音ボックスの吸込口３ａとファン２
の吸込口２ａの間の吸音材５で囲まれた空気通路９の径
をファン２の吸込口２ａの径と同じにした構造の消音ボ
ックス付ファン、１０３は図６に示すように図５に示す
消音ボックス付ファンの空気通路９に変形スプリッタ８
を設けた構造の消音ボックス付ファン、１０４は図７に
示すような本発明に係る消音ボックス付ファンの音圧レ
ベルをそれぞれ示す。
【００２２】図３の１０４に示すように、本発明に係る
消音ボックス付ファンの消音ボックス吸込口での騒音
は、他の１０１、１０２、１０３に比較し、消音ボック
ス吸込口での音圧レベルは一部を除いて、全体的に低く
なっていることがわかる。なお、図３において、縦軸は
音圧レベル（ｄＢ）を示し、横軸は１／１オクターブバ
ンド中心周波数（Ｈｚ）とオーバーオールのＡ特性及び
Ｃ特性を示す。
消音ボックス付ファンの消音ボックス吸込口での騒音
は、他の１０１、１０２、１０３に比較し、消音ボック
ス吸込口での音圧レベルは一部を除いて、全体的に低く
なっていることがわかる。なお、図３において、縦軸は
音圧レベル（ｄＢ）を示し、横軸は１／１オクターブバ
ンド中心周波数（Ｈｚ）とオーバーオールのＡ特性及び
Ｃ特性を示す。
【００２３】図１及び図２に示すように、本発明に係る
消音ボックス付ファンの吸音材５は上下２つ割りの構造
であり、上部５ａと下部５ｂの間のファン嵌め込み部５
ｆにファン２を嵌め込むことにより、該ファン２を支持
しているので、ファン２の振動は吸音材５を経由して消
音ボックス１に伝わる。吸音材５は緩衝材としても作用
するので、ファン２の振動が防振され消音ボックス１に
伝わるため、据付け時消音ボックスに防振装置を設ける
必要はない。
消音ボックス付ファンの吸音材５は上下２つ割りの構造
であり、上部５ａと下部５ｂの間のファン嵌め込み部５
ｆにファン２を嵌め込むことにより、該ファン２を支持
しているので、ファン２の振動は吸音材５を経由して消
音ボックス１に伝わる。吸音材５は緩衝材としても作用
するので、ファン２の振動が防振され消音ボックス１に
伝わるため、据付け時消音ボックスに防振装置を設ける
必要はない。
【００２４】また、図１に示すように、吸音材５の上部
５ａ及び下部５ｂを圧縮して嵌め込み部５ｆを形成する
場合、ファン２の外周部の硬度が大きくなり、防振材及
び緩衝材として作用を果たさなくなるので、吸音材５の
嵌め込み部５ｆが位置する部分５ｋ（ファン２が位置す
る部分）の外周に溝５ｇを設け、この部分の吸音材５が
消音ボックス１の内壁に接触することを避けている。こ
れにより、吸音材５は防振材、緩衝材としての効果があ
る部分で消音ボックス１と接触することになり、防振の
効果を損なうことはない。
５ａ及び下部５ｂを圧縮して嵌め込み部５ｆを形成する
場合、ファン２の外周部の硬度が大きくなり、防振材及
び緩衝材として作用を果たさなくなるので、吸音材５の
嵌め込み部５ｆが位置する部分５ｋ（ファン２が位置す
る部分）の外周に溝５ｇを設け、この部分の吸音材５が
消音ボックス１の内壁に接触することを避けている。こ
れにより、吸音材５は防振材、緩衝材としての効果があ
る部分で消音ボックス１と接触することになり、防振の
効果を損なうことはない。
【００２５】なお、上記消音ボックス付ファンでは、消
音ボックス１を円筒状とし、吸音材５の外周も該消音ボ
ックス１に嵌合するように円筒状としているが、本発明
の消音ボックス付ファンはこれに限定されるものではな
く、消音ボックスの吸込口からファンの吸込口までの吸
音材５に囲まれた空気通路９を円筒形状とし、該空気通
路９の径はファン２の吸込口２ａより小さく、ファン２
の吸込口２ａ付近では徐々に吸込口２ａの径まで広げ、
消音ボックス１の吸込口３ａ付近ではベルマウス状に形
成した構造であれば、消音ボックス１及び吸音材５の外
観はどのようなものでもよく、例えば多角柱状であって
もよい。
音ボックス１を円筒状とし、吸音材５の外周も該消音ボ
ックス１に嵌合するように円筒状としているが、本発明
の消音ボックス付ファンはこれに限定されるものではな
く、消音ボックスの吸込口からファンの吸込口までの吸
音材５に囲まれた空気通路９を円筒形状とし、該空気通
路９の径はファン２の吸込口２ａより小さく、ファン２
の吸込口２ａ付近では徐々に吸込口２ａの径まで広げ、
消音ボックス１の吸込口３ａ付近ではベルマウス状に形
成した構造であれば、消音ボックス１及び吸音材５の外
観はどのようなものでもよく、例えば多角柱状であって
もよい。
【００２６】
【発明の効果】以上、説明したように各請求項に記載の
発明によれば、下記のような優れた効果が得られる。
発明によれば、下記のような優れた効果が得られる。
【００２７】請求項１に記載の発明によれば、消音ボッ
クスの吸込口からファンの吸込口までの通路の径をファ
ンの吸込口の径より小さくしたので、ファンの羽根車の
外周側の騒音、つまり周速が大きく発生騒音が大きい部
分からの騒音が直接消音ボックスに伝わることがなくな
り、消音ボックスの吸込口からファンの吸込口までの通
路の長さが同じであれば通路の径が小さい分、径に対す
る吸音部の長さの比を大きくできるのでサイレンサの効
果が向上する。
クスの吸込口からファンの吸込口までの通路の径をファ
ンの吸込口の径より小さくしたので、ファンの羽根車の
外周側の騒音、つまり周速が大きく発生騒音が大きい部
分からの騒音が直接消音ボックスに伝わることがなくな
り、消音ボックスの吸込口からファンの吸込口までの通
路の長さが同じであれば通路の径が小さい分、径に対す
る吸音部の長さの比を大きくできるのでサイレンサの効
果が向上する。
【００２８】また、ファンの吸込口付近では通路が徐々
にファンの吸込口の径まで広がり、消音ボックスの吸込
口付近ではベルマウス状に形成してあり、円筒形状部は
圧力損失が小さく、通路中に変形スプリッタがないの
で、圧力損失による性能低下を防止し、且つ騒音の発生
が小さい。
にファンの吸込口の径まで広がり、消音ボックスの吸込
口付近ではベルマウス状に形成してあり、円筒形状部は
圧力損失が小さく、通路中に変形スプリッタがないの
で、圧力損失による性能低下を防止し、且つ騒音の発生
が小さい。
【００２９】請求項２に記載の発明によれば、吸音材を
上下に２つ割りの構造とし、該２つ割り構造の吸音材で
ファンを支持するので、組立が簡単な上に吸音材が防振
材を兼ねるので、ファンの振動が消音ボックスに伝わら
ず、据付時に防振装置が不要となる。
上下に２つ割りの構造とし、該２つ割り構造の吸音材で
ファンを支持するので、組立が簡単な上に吸音材が防振
材を兼ねるので、ファンの振動が消音ボックスに伝わら
ず、据付時に防振装置が不要となる。
【００３０】請求項３に記載の発明によれば、一体形成
の吸音材の硬度が高い部分の外周に溝を形成し、この部
分の吸音材が消音ボックス内壁に接触しないようにした
ので、防振の効果を保つことができる。
の吸音材の硬度が高い部分の外周に溝を形成し、この部
分の吸音材が消音ボックス内壁に接触しないようにした
ので、防振の効果を保つことができる。
【図１】本発明に係る消音ボックス付ファンの構造を示
す図で、図１（ａ）は断面図、図１（ｂ）は図１（ａ）
のＡ矢視側面図である。
す図で、図１（ａ）は断面図、図１（ｂ）は図１（ａ）
のＡ矢視側面図である。
【図２】本発明に係る消音ボックス付ファンの構造を示
す分解斜視図である。
す分解斜視図である。
【図３】各種消音ボックス付ファンと本発明に係る消音
ボックス付ファンの消音ボックス吸込口の騒音の比較例
を示す図である。
ボックス付ファンの消音ボックス吸込口の騒音の比較例
を示す図である。
【図４】従来の板状の吸音材を消音ボックス内面に取り
付けた消音ボックス付ファンの構造例を示す断面図であ
る。
付けた消音ボックス付ファンの構造例を示す断面図であ
る。
【図５】消音ボックスの吸込口とファン吸込口の間の空
気通路の径をファン吸込口の径と同じにした消音ボック
ス付ファンの構造例を示す断面図である。
気通路の径をファン吸込口の径と同じにした消音ボック
ス付ファンの構造例を示す断面図である。
【図６】図５に示す消音ボックス付ファンの空気通路に
変形スプリッタを設けた消音ボックス付ファンの構造例
を示す断面図である。
変形スプリッタを設けた消音ボックス付ファンの構造例
を示す断面図である。
【図７】本発明に係る消音ボック付ファンの構造例を示
す断面図である。
す断面図である。
１ 消音ボックス ２ ファン ３ 吸込板 ４ 吐出板 ５ 吸音材 ６ 電動機 ７ 羽根車
Claims (3)
- 【請求項１】 内部に吸音材が配置された消音ボックス
と該消音ボックス内に配置されたファンを具備し、該消
音ボックスの吸込口から吸込んだ空気を該消音ボックス
内に該吸音材で囲まれた通路を通って該ファンの吸込口
に導き、該ファンで加圧し、該消音ボックスの吐出口か
ら吐き出すように構成した消音ボックス付ファンにおい
て、 前記消音ボックスの吸込口からファンの吸込口までの吸
音材に囲まれた通路を円筒形状とし、該通路内径はファ
ンの吸込口より小さく、ファンの吸込口付近では徐々に
ファンの吸込口の径まで広げ、消音ボックスの吸込口付
近ではベルマウス状に形成したことを特徴とする消音ボ
ックス付ファン。 - 【請求項２】 請求項１に記載の消音ボックス付ファン
において、 前記消音ボックス内に配置される吸音材は上下に２つ割
りの構造であり、該２つ割りの吸音材で前記ファンを支
持することを特徴とする消音ボックス付ファン。 - 【請求項３】 請求項２に記載の消音ボックス付ファン
において、 前記上下の吸音材はそれぞれ一体形成されており、該吸
音材の硬度が高い部分の外周部に溝を形成し、この部分
の吸音材が前記消音ボックス内壁に接触しないようにし
たことを特徴とする消音ボックス付ファン。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11083996A JP2000283098A (ja) | 1999-03-26 | 1999-03-26 | 消音ボックス付ファン |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11083996A JP2000283098A (ja) | 1999-03-26 | 1999-03-26 | 消音ボックス付ファン |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000283098A true JP2000283098A (ja) | 2000-10-10 |
Family
ID=13818155
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11083996A Pending JP2000283098A (ja) | 1999-03-26 | 1999-03-26 | 消音ボックス付ファン |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000283098A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7846605B2 (en) | 2005-03-07 | 2010-12-07 | Samsung Sdi Co., Ltd. | Pump having noise-proof and vibration-proof structure and fuel cell system using the same |
| EP2461043A4 (en) * | 2009-07-29 | 2016-05-11 | Soler & Palau Res S L U | SELF-DIRECTED HELICO-CENTRIFUGAL FAN |
| WO2016142276A1 (de) * | 2015-03-10 | 2016-09-15 | Ebm-Papst Mulfingen Gmbh & Co. Kg | Axialventilator mit doppelwandigem gehäuse, wobei die aussenwand zwecks reinigung zerlegbar ist |
| EP2492515A3 (en) * | 2011-02-28 | 2018-05-23 | Soler & Palau Research, S.L. | Helico centrifugal fan |
-
1999
- 1999-03-26 JP JP11083996A patent/JP2000283098A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7846605B2 (en) | 2005-03-07 | 2010-12-07 | Samsung Sdi Co., Ltd. | Pump having noise-proof and vibration-proof structure and fuel cell system using the same |
| EP2461043A4 (en) * | 2009-07-29 | 2016-05-11 | Soler & Palau Res S L U | SELF-DIRECTED HELICO-CENTRIFUGAL FAN |
| EP2492515A3 (en) * | 2011-02-28 | 2018-05-23 | Soler & Palau Research, S.L. | Helico centrifugal fan |
| WO2016142276A1 (de) * | 2015-03-10 | 2016-09-15 | Ebm-Papst Mulfingen Gmbh & Co. Kg | Axialventilator mit doppelwandigem gehäuse, wobei die aussenwand zwecks reinigung zerlegbar ist |
| US10895263B2 (en) | 2015-03-10 | 2021-01-19 | Ebm-Papst Mulfingen Gmbh & Co. Kg | Multipart housing of a fan |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20061214 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20061219 |
|
| A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20070219 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070219 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20070410 |