JP2000281726A - アミノ酸アクリロイルモノマー及びその製造方法 - Google Patents

アミノ酸アクリロイルモノマー及びその製造方法

Info

Publication number
JP2000281726A
JP2000281726A JP11250891A JP25089199A JP2000281726A JP 2000281726 A JP2000281726 A JP 2000281726A JP 11250891 A JP11250891 A JP 11250891A JP 25089199 A JP25089199 A JP 25089199A JP 2000281726 A JP2000281726 A JP 2000281726A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
amino acid
copper
copper complex
acrylamide
monomer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP11250891A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3160605B2 (ja
Inventor
Shoji Nagaoka
昭二 永岡
Masanori Nagata
正典 永田
Ryoichi Kishi
良一 岸
Katsuhiko Ueno
勝彦 上野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Kumamoto Prefecture
Original Assignee
Agency of Industrial Science and Technology
Kumamoto Prefecture
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Agency of Industrial Science and Technology, Kumamoto Prefecture filed Critical Agency of Industrial Science and Technology
Priority to JP25089199A priority Critical patent/JP3160605B2/ja
Publication of JP2000281726A publication Critical patent/JP2000281726A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3160605B2 publication Critical patent/JP3160605B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Pyrrole Compounds (AREA)
  • Indole Compounds (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Biological Depolymerization Polymers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 アミノ酸の性質を十分に発現させる光学活
性部位を銅錯体形成により保護し、水中でしかも安価に
安全にアクリロイル化あるいはメタクリロイル化するこ
とができ、また、ポリ塩化ピニルやポリスチレンの合成
方法と同様なラジカル重合方法で樹脂化できるアミノ酸
アクリロイルモノマーあるいはアミノ酸メタクリロイル
モノマー並びにそのテロマーあるいはポリマーの合成方
法の提供。 【解決手段】アミノ酸に銅イオンを加え、室温で、銅錯
体形成後、水系混合溶媒中で、酸クロライドの置換反応
によりアミノ酸アクリロイル−銅錯体あるいは、メタク
リロイル−銅錯体を生成させ、室温および中性領域にお
いて銅をキレート化剤で有機溶媒相から抽出除去する。
さらに、得られたアミノ酸アクリロイルモノマーあるい
はアミノ酸メタクリロイルモノマーをラジカル重合させ
てテロマーあるいはポリマーを合成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アミノ酸アクリロ
イルモノマーあるいはアミノ酸メタクリロイルモノマー
並びにそのテロマーあるいはポリマーの合成方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】化学産業、プラスチック加工業あるいは
日常生活等に広く浸透してきた合成高分子系プラスチッ
クに代わろうとしている生分解性プラスチックや生体模
倣材料の原料となる、アミノ酸ビニルポリマーを合成す
るには、まず、アミノ酸を直接ビニル化し、重合できれ
ば最も良い方法であると考えられる。
【0003】しかしなから、アミノ酸を直接アクリロイ
ル化あるいはメタクリロイル化するには、アミノ酸が分
子内中に複数個の同じ官能基を有するため、アミノ酸の
性質を十分に発現させる部位を選択的に保護基試薬によ
って保護し、その後、アミノ酸側鎖のプロトン性官能基
をアクリロイル化あるいはメタクリロイル化しなければ
ならない。
【0004】図4〜図10は従来の合成方法の工程を示
す模式図で、アミノ酸と炭酸銅を反応させてアミノ基銅
錯体を形成させ、アミノ基を弱く保護した後、硫化水素
により銅を除去する。
【0005】次いで、アミノ酸の性質を十分に発現させ
る部位、すなわち不斉炭素に結合したアミノ基にはベン
ジルオキシカルボニル基、カルボキシル基にはベンジル
基を結合させて強固に保護し、側鎖のプロトン性官能基
にアクリロイル基、メタクリロイル基を化学結合させ、
N−ベンジルオキシカルボニル化ベンジルカルボキシル
化アミノ酸アクリロイルモノマーあるいは、N−ベンジ
ルオキシカルボニル化ベンジルカルボキシル化アミノ酸
メタクリロイルモノマーを合成し、N−ベンジルオキシ
カルボニル化ベンジルカルボキシル化アミノ酸アクリロ
イルモノマーあるいはN−ベンジルオキシカルボニル化
ベンジルカルボキシル化メタクリロイルモノマーを紫外
線で重合させた後、保護基付アミノ酸ビニルポリマーか
ら超強酸により選択的に保護基を除去して、アミノ酸ビ
ニルポリマーを合成する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来のアミノ酸ビニル
ポリマーの製造では、前述のとおり、アミノ酸を直接ア
クリロイル化あるいはメタクリロイル化するのに、アミ
ノ酸が分子内中に同じ官能基を複数個有するため、アミ
ノ酸の性質を十分に発現させる部位を選択的に高価な保
護基試薬によって保護しなければならない。
【0007】また、アミノ酸の性質を十分に発現させ
る、不斉炭素に結合したアミノ基にはベンジルオキシカ
ルボニル基、カルボキシル基にはベンジル基を結合させ
て強固に保護し、これにアクリロイル基、メタクリロイ
ル基を化学結合させるが、これらの保護基は、温和な条
件下では除去することが不可能である。
【0008】通常、アミノ酸保護基を除去するには、超
強酸、接触還元あるいはアルカリ等を用いるが、これら
を用いて保護基を除去しようとすると、重合基であるア
クリロイル部位あるいはメタクリロイル部位が破壊され
てしまう。そこで、重合させた後、超強酸、接触還元あ
るいはアルカリ等により選択的に保護基を切断しなけれ
ばならない。
【0009】また、重合した後、超強酸、接触還元ある
いはアルカリ等により保護基を除去してもポリマーが分
解する可能性がある。
【0010】そこで、本発明は、前記問題点を解決する
ために、アミノ酸の性質を十分に発現させる光学活性部
位を銅錯体形成により保護し、水中でしかも安価に安全
にアクリロイル化あるいはメタクリロイル化することが
でき、また、ポリ塩化ピニルやポリスチレンの合成方法
と同様なラジカル重合方法で樹脂化できるアミノ酸アク
リロイルモノマーあるいはアミノ酸メタクリロイルモノ
マー並びにそのテロマーあるいはポリマーの合成方法を
提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、アミノ酸に銅
イオンを加え、室温で、銅錯体形成後、水系混合溶媒中
で、酸クロライドの置換反応によりアミノ酸アクリロイ
ル−銅錯体あるいは、メタクリロイル−銅錯体を生成さ
せ、室温および中性領域において銅をキレート化剤で有
機溶媒相から抽出除去するものである。
【0012】さらに、得られたアミノ酸アクリロイルモ
ノマーあるいはアミノ酸メタクリロイルモノマーをラジ
カル重合させてテロマーあるいはポリマーを合成するも
のである。
【0013】
【発明の実施の形態】図1〜図3は本発明の合成方法の
工程の一部を示す模式図である。
【0014】水中でアミノ酸と銅イオンを用いて、アミ
ノ酸−銅錯体を形成させて(図1)アクリロイル化ある
いはメタクリロイル化し(図2)、その後、キレート化
剤である、例えば、8−キノリノールを用いて銅を脱離
させ、アミノ酸アクリロイルモノマーあるいはアミノ酸
メタクリロイルモノマーを得る(図3)。この方法によ
り温和な条件下でアミノ酸アクリロイルモノマーあるい
はアミノ酸メタクリロイルモノマーの合成が可能とな
る。
【0015】アミノ酸は、極性無電荷側鎖アミノ酸とし
次の構造式で示されるものが挙げられる。
【0016】アミノ酸には、極性無電荷側鎖アミノ酸と
して、セリン、トレオニン、チロシン、システイン、4
-ヒドロキシプロリンあるいはω−メチルアルギニン等
で、次の構造式のものがある。
【0017】
【化1】 また、極性電荷側鎖アミノ酸として、リシン、オルニチ
ン、2、4−ジアミノ酪酸、2、3ジアミノプロピオン
酸、アルギニン、ヒスチジン、5−ヒドロキシリシン、
チロキシ、ホモシステイン、S−アデノシルメチオニン
等で、次の構造式のものがある。
【0018】
【化2】 さらに、非極性側鎖アミノ酸として、次の構造式で示さ
れるトリプトファンが挙げられる。
【0019】
【化3】 銅錯体の形成方法として、前述のアミノ酸の塩酸塩を熱
水に溶解させ、所定量の炭酸銅を加えて煮沸させた後、
素早くろ過して、アミノ酸−銅錯体水溶液を得る。この
アミノ酸−銅錯体水溶液中にジオキサンあるいはテトラ
ヒドロフラン等の環状エーテルを加え、氷冷下で水酸化
ナトリウムあるいは水酸化カリウム等のアルカリをアミ
ノ酸と当量加える。氷冷下で激しくかきまぜながら、ア
クリル酸クロライドあるいはメタクリル酸クロライドの
ジオキサンあるいはテトラヒドロフラン等の溶液をアミ
ノ酸量の数倍当量を4回に分け、さらに当量の水酸化ナ
トリウムあるいは水酸化カリウム等のアルカリを4回に
分け、それそれ交互に10分おきに加え、数時間かきま
ぜ、さらに室温で一夜かきまぜる。室温下で、溶液中の
沈殿物を採取し、水、エタノール、エーテルで順次洗浄
し、そのまま乾燥させ、アミノ酸アクリロイル−銅錯体
あるいはアミノ酸メタクリロイル−銅錯体を得る。
【0020】アミノ酸アクリロイル−銅錯体あるいはア
ミノ酸メタクリロイル−銅錯体からの銅除去には、キレ
ート試薬やキレート樹脂などのキレート化剤を用いる。
【0021】キレート試薬としては、8−キノリノー
ル、ビス(8−キノリル)マロンアミド誘導体、2−カ
ルボキシフエニル−アゾ−β−ナフチルアミン、ジヒド
ロキシアゾベンゼン、ジフエニルチオカルバゾン、エチ
レンジアミン4酢酸及びその金属塩、並びにアンモニウ
ム塩、トランス−1,2−ジアミノシクロヘキサンN,
N,N′,N′−4酢酸1水和物、ジエチレントリアミ
ン−N,N,N′,N″,N″−5酢酸、エチレンジア
ミン2酢酸、エチレンジアミン2プロビオン酸2塩酸
塩、ヒドロキシエチレンジアミン3酢酸、グリコールエ
ーテルジアミン4酢酸、ジアミノプロパン4酢酸、トリ
エチレンテトラミン6酢酸、N,N−ビス(2−ヒドロ
キシベンジル)エチレンジアミン−N,N−2酢酸、ア
ニシジンブルー、アゾメチンH、バソクプロイン、N−
べンゾイル−N−フェニルヒドロキシルアミン、N−べ
ンゾイル−N−(2−メチルフエニル)ヒドロキシルア
ミン、N−シナモイル−N−フェニルヒドロキシルアミ
ン、プロモビロガロールレッド、エリオクロムブラック
T、クロロヒドロキシフェニルアゾナフトール、ジアン
チピルメタン、o−o′−ジヒドロキシアゾベンゼン、
ジピリジル、グリオキサールービス(2−ヒドロキシア
ニル)、ムレキシド、ネオクプロイン、o−ニトロフエ
ニルアルソン酸、ニトロフェロイン、2−(5−ブロモ
−2−ビリジルアゾ)−5−ジエチルアミノフェノー
ル、1−(2−ピリジルアゾ)−2−ナフトール、4−
(2−ピリジルアゾ)レゾルシノール、ボルフィリン
群、シン−フェニル−2−ビリジルケトキシム、サリチ
リデンジアミノベンゾフラン、o−サリチリデンアミノ
フェノール、サリチリデンアミノ−2−チオフェノー
ル、ビシンコニン酸ナトリウム、4−メチル−2−(2
−チアゾリルアゾ)フエノール、4−(2−チアゾリル
アゾ)レゾルシノール、2,4,6−トリス(2−ピリ
ジル)−1,3,5−トリアジン、アセチルアセトン、
ベンゾイルトリフルオロアセトン、テノイルトリフルオ
ロアセトンなどが利用できる。
【0022】また、キレート樹脂としては、イミノジ酢
酸型キレート樹脂、ポリアミン型キレート樹脂、メチル
グルカン型キレート樹脂、ホルマザン化合物坦持キレー
卜樹脂、チオール系含浸キレート樹脂、アミノポリカル
ボン酸型キレート樹脂などが利用できる。キレート試薬
を利用する場合、得られたアミノ酸アクリロイル−銅錯
体あるいはアミノ酸メタクリロイル−銅錯体を水中に分
散させ、キレート試薬のクロロホルム等の1%溶液で銅
を抽出する。その後、クロロホルム等で洗浄した後、水
相を凍結してそのまま凍結乾燥し、目的とするアミノ酸
アクリロイルモノマーあるいはアミノ酸メタクリロイル
モノマーを得ることができる。この際、キレート試薬を
溶かす溶媒は、クロロホルム、塩化メチレン、二塩化エ
タン、四塩化炭素、へキサン、ベンゼン、トルエンある
いはキシレン等の水と相分離する溶媒を用いる。
【0023】キレート樹脂を利用する場合、得られたア
ミノ酸アクリロイル−銅錯体あるいはアミノ酸メタクリ
ロイル−銅錯体を水中に分散させ、キレート樹脂で銅を
抽出する。その後、ろ過を行った後、ろ液を凍結しその
まま凍結乾燥して目的とするアミノ酸アクリロイルモノ
マーあるいはアミノ酸メタクリロイルモノマーを得るこ
とができる。
【0024】極性無電荷側鎖アミノ酸アクリロイル−銅
錯体あるいはアミノ酸メタクリロイル−銅錯体の場合、
アミノ酸と重合基を介する官能基は、エステル結合、エ
ーテル結合あるいはチオールエステルのいずれかとな
る。
【0025】極性電荷側鎖アミノ酸アクリロイル−銅錯
体あるいはアミノ酸メタクリロイル−銅錯体の場合、ア
ミノ酸と重合基を介する官能基は、アミド結合となる。
【0026】非極性側鎖アミノ酸アクリロイル−銅錯体
あるいはアミノ酸メタクリロイル−銅錯体の場合、アミ
ノ酸と重台基を介する官能基は、アミド結合となる。
【0027】本発明により合成されたアミノ酸モノマー
の具体例としては、例えば、次の構造式で示されるもの
が挙げられる。
【0028】
【化4】
【化5】
【化6】
【化7】 さらに、本発明により合成されたアミノ酸モノマーは、
従来のビニルモノマーと同様に、ラジカル重合によりビ
ニルポリマーが得られ、光学活性部位が側鎖に存在する
ので、光学活性ポリマーの合成ができる。
【0029】また、イオウ化合物を用いたテロメリゼー
シヨンによりテロマーが得られ、また、単独重合だけで
なく、共重合もでき、他の機能性モノマーとの共重合に
より、ポリマーにアミノ酸に関わる機能を付与するだけ
でなく、一方のモノマーの機能性も付与することができ
る。
【0030】
【実施例】実施例1:[リシンアクリルアミドの合成] 1.リシン−銅錯体水溶液の調製 リシン塩酸塩10.0g、55mmolを熱水120m
lに溶解させ、炭酸銅CuCO3Cu(OH)2 4.0
3g、30.5mmolを突沸しないように、徐々に溶
解させ、10分間煮沸させた後、熱いうちに素早くろ過
した。ろ取された沈殿物を熱水20mlで洗浄し、リシ
ン−銅錯体水溶液を得た。
【0031】2.リシンアクリルアミド−銅錯体の合成 得られたリシン−銅錯体水溶液にジオキサン70mlを
加え、スリーワンモーターでかき混ぜた。2M−水酸化
ナトリウムをアミノ酸と当量28ml、55mmol加
え、激しくかきまぜながらアクリル酸クロライドをリシ
ン量の1.25倍当量6.22g、68.75mmol
をジオキサン30mlに溶かした溶液を4回に分け、さ
らに2M−水酸化ナトリウム31.5mlを4回に分
け、それそれ交互に10分おきに加えた。3.5時間か
きまぜ、室温で一夜かきまぜた。生成した沈殿物をろ取
し、水、エタノール、エーテルの順で洗浄し、そのまま
減圧乾燥し、リシンアクリルアミド−銅錯体11.06
gを得た(収率87.1%)。
【0032】3.リシンアクリルアミド−銅錯体からの
キレート試薬による銅の除去 得られたリシンアクリルアミド−銅錯体から銅を脱離す
るため、水中にリシンアクリルアミド銅錯体を分散さ
せ、キレート試薬である8−キノリノールのクロロホル
ム1%溶液で銅を抽出した。その後、クロロホルムで洗
浄し、水相に溶け込んだクロロホルムを完全に留去した
後、水相を凍結してそのまま凍結乾燥し、リシンアクリ
ルアミド6.85gを得た(収率71.5%)。
【0033】この1H−NMR(D2O,室温,δpp
m)は、1.2−1.3(m,β−CH2,2H),
1.4−1.5(m,γ−CH2,2H),1.6−
1.8(m,δ−CH2,2H),3.1−3.2
(m,ε−CH2,2H),3.6−3.7(t,α−
CH2,1H),5.6(d,CH2=C,1H),
6.0−6.3(m,C2 =CH,2H)であった。
【0034】4.リシンアクリルアミド−銅錯体からの
キレート樹脂による銅の除去 得られたリシンアクリルアミド−銅錯体から銅を脱離す
るため、水中にリシンアクリルアミド銅錯体を分散さ
せ、キレート樹脂であるイミノジ酢酸型キレート樹脂で
銅を抽出した。その後、ろ過を行った後、ろ液を凍結し
そのまま凍結乾燥してリシンアクリルアミド5.0gを
得た(収率52.5%)。
【0035】実施例2:[リシンアクリルアミドホモポ
リマーの合成] 室温で、リシンアクリルアミド5g、25mmolを水
50mlに溶かし、窒素置換を20分行った後、過硫酸
アンモニウム28.5mg、0.5mol%加え、窒素
雰囲気下で20時間反応させた。末反応のモノマーを除
去するため、透析によりポリマーの精製を行った(収量
4.5g、90.0%)。
【0036】実施例3:[リシンアクリルアミドによる
共重合体の合成] 室温で、リシンアクリルアミド3g、15.0mmol
とN、N−イソプロピルアクリルアミド1.70g、1
5.0mmolを水50mlに溶かし、窒素置換を20
分行った後、過硫酸アンモニウム36.7mg、0.5
mol%加え、窒素雰囲気下で20時間反応させた。末
反応のモノマーを除去するため、透析によりポリマーの
精製を行った(収量3.76g、収率80.0%)。
【0037】実施例4:[リシンアクリルアミドによる
テロマーの合成] 室温で、リシンアクリルアミド3g、15.0mmo
l、3−メルカプトトリメトキシシラ0.295g、
1.50mmolを水50mlに溶かし、窒素置換を2
0分行った後、過硫酸アンモニウム18.80mg、
0.5mol%加え、窒素雰囲気下で20時間反応させ
た。末反応のモノマーを除去するため、透析によりテロ
マーの精製を行った(収量2.64g、収率80.0
%)。
【0038】実施例5:[オルニチンアクリルアミドの
合成] 1.オルニチン−銅錯体水溶液の調製 オルニチン塩酸塩10.0g、59mmolを熱水12
0mlに溶解させ、炭酸銅CuCO3Cu(OH)2
4.33g、32.8mmolを突沸しないように、徐
々に溶解させ、10分間煮沸させた後、熱いうちに素早
くろ過した。ろ取された沈殿物を熱水20mlで洗浄
し、オルニチン−銅錯体水溶液を得た。
【0039】2.オルニチン−銅錯体の合成 得られたオルニチン−銅錯体水溶液にジオキサン70m
l加え、スリーワンモーターでかきまぜた。2M−水酸
化ナトリウムをオルニチンと当量30.0ml、59m
mol加え、激しくかきまぜながら、アクリル酸クロラ
イドをオルニチンの1.25倍当量6.67g、73.
75mmolをジオキサン30mlに溶かした溶液を4
回に分け、さらに2M−水酸化ナトリウム33.8ml
を4回に分け、それそれ交互に10分おきに加え、3.
5時間かきまぜ、室温で一夜かきまぜた。生成した沈殿
物をろ取し、水、エタノール、エーテルの順で洗浄し、
そのまま減圧乾燥し、オルニチンアクリルアミド−銅錯
体10.39gを得た(収率87.1%)。
【0040】3.オルニチンアクリルアミド−銅錯体か
らの銅の除去 得られたオルニチンアクリルアミド−銅錯体から銅を脱
離するため、水中にオルニチンアクリルアミド−銅錯体
を分散させ、キレート試薬である8−キノリノールのク
ロロホルム1%溶液で銅を抽出した。その後、クロロホ
ルムで洗浄し、水相に溶け込んだクロロホルムを完全に
留去した後、水相を凍結しそのまま凍結乾燥し、オルニ
チンアクリルアミド4.55gを得た(収率71.5
%)。
【0041】実施例6:[オルニチンアクリルアミドホ
モポリマーの合成] 室温で、オルニチンアクリルアミド5g、26.8mm
olを水50mlに溶かし、窒素置換を20分行った
後、過硫酸アンモニウム30.5g加え、窒素雰囲気下
で20時間反応させた。未反応のモノマーを除去するた
め、透析によりポリマーの精製を行った(収量4.25
g、収率85.0%)。
【0042】実施例7:[オルニチンアクリルアミドに
よる共重合体の合成] 室温で、オルニチンアクリルアミド3g、16.1mm
olとN、N−イソプロピルアクリルアミド1.82
g、16.1mmolを水50mlに溶かし、窒素置換
を20分行った後、過硫酸アンモニウム36.7mg、
0.5mol%加え、窒素雰囲気下で20時間反応させ
た。未反応のモノマーを除去するため、透析によりポリ
マーの精製を行った(収量3.86g、収率81.0
%)。
【0043】実施例8:[オルニチンアクリルアミドに
よるテロマーの合成] 室温で、オルニチンアクリルアミド3g、16.1mm
ol、3−メルカプトトリメトキシシラン0.316
g、1.61mmolを水50mlに溶かし、窒素置換
を20分行つた後、過硫酸アンモニウム18.3g加
え、窒素雰囲気下で20時間反応させた。末反応のモノ
マーを除去するため、透析によりテロマーの精製を行っ
た(収量2.65g、収率80.0%)。
【0044】実施例9:[セリンアクリルアミドの合
成] 1.セリン−銅錯体水溶液の調製 セリン10.0g、95.2mmolを熱水120ml
に溶解させ、炭酸銅CuCO3Cu(OH)2 6.96
g、52.7mmolを突沸しないように、徐々に溶解
させ、10分間煮沸させた後、熱いうちに素早くろ過し
た。ろ取された沈殿物を熱水20mlで洗浄し、リシン
−銅錯体水溶液を得た。これを乾燥凍結してセリン−銅
錯体を得た(収量10.43g、収率80%)。
【0045】2.セリンアクリルアミド−銅錯体の調製 得られたセリン−銅錯体10.43g、38.0mmo
lにアクリロニトリルをアミノ酸量の4倍当量16.1
g、304mmol加え、硫酸2.85ml、51.3
mmolをアミノ酸の1〜1.5倍等量添加し、スリー
ワンモーターでかきまぜた。さらに、氷点下で3時間、
室温下で2日間かきまぜ、析出した沈殿物をそれそれ交
互に10分おきに加えた。3.5時間かきまぜ、室温で
一夜かきまぜた。生成した沈殿物をろ取し、水、エタノ
ール、エーテルの順で洗浄し、そのまま減圧乾燥し、セ
リンアクリルアミド−銅錯体8.70gを得た(収率6
0%)。
【0046】3.セリンアクリルアミド−銅錯体の調製 得られたセリンアクリルアミド−銅錯体から銅を脱離す
るため、水中にセリンアクリルアミド銅錯体を分散さ
せ、キレート樹脂であるイミノジ酢酸型キレート樹脂で
銅を抽出した。その後、ろ過を行った後、ろ液を凍結し
そのまま凍結乾燥してセリンアクリルアミド4.3gを
得た(収率60.0%)。
【0047】
【発明の効果】本発明により、タンパク質の構成単位で
もあるアミノ酸が結合したビニルモノマーを利用して、
汎用樹脂ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレ
ン、ポリアクリルアミド、アクリル樹脂等を合成する方
法と同じラジカル重合反応で、生分解性プラスチックや
生体模倣材料を合成することが可能となり、代替汎用樹
脂や医用材料への展開まで期待できる。また、光学活性
ポリマーでもあるので、これを用いた分離材料への応用
も期待できる。
【0048】さらに、本発明によれば、従来の合成方法
のように高価な保護基を使用する必要がなく、また、保
護基に付随する工程を必要としないので、製造費を従来
の約1/20程度に大幅に低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の合成方法の工程の一部を示す模式図
である。
【図2】 本発明の合成方法の工程の一部を示す模式図
である。
【図3】 本発明の合成方法の工程の一部を示す模式図
である。
【図4】 従来の合成方法の工程の一部を示す模式図で
ある。
【図5】 従来の合成方法の工程の一部を示す模式図で
ある。
【図6】 従来の合成方法の工程の一部を示す模式図で
ある。
【図7】 従来の合成方法の工程の一部を示す模式図で
ある。
【図8】 従来の合成方法の工程の一部を示す模式図で
ある。
【図9】 従来の合成方法の工程の一部を示す模式図で
ある。
【図10】 従来の合成方法の工程の一部を示す模式図
である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年6月6日(2000.6.6)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 アミノ酸アクリロイルモノマー及びそ
の製造方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アミノ酸アクリロ
イルモノマー及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】化学産業、プラスチック加工業あるいは
日常生活等に広く浸透してきた合成高分子系プラスチッ
クに代わろうとしている生分解性プラスチックや生体模
倣材料の原料となる、アミノ酸ビニルポリマーを合成す
るには、まず、アミノ酸を直接ビニル化し、重合できれ
ば最も良い方法であると考えられる。
【0003】しかしなから、アミノ酸を直接アクリロイ
化するには、アミノ酸が分子内中に複数個の同じ官能
基を有するため、アミノ酸の性質を十分に発現させる部
位を選択的に保護基試薬によって保護し、その後、アミ
ノ酸側鎖のプロトン性官能基をアクリロイル化あるいは
メタクリロイル化しなければならない。
【0004】図4〜図10は従来の合成方法の工程を示
す模式図で、アミノ酸と炭酸銅を反応させてアミノ
錯体を形成させ、アミノ基を弱く保護した後、硫化水素
により銅を除去する。
【0005】次いで、アミノ酸の性質を十分に発現させ
る部位、すなわち不斉炭素に結合したアミノ基にはベン
ジルオキシカルボニル基、カルボキシル基にはベンジル
基を結合させて強固に保護し、側鎖のプロトン性官能基
にアクリロイル基を化学結合させ、N−ベンジルオキシ
カルボニル化 ベンジルカルボキシル化アミノ酸アクリ
ロイルモノマーを合成し、N−ベンジルオキシカルボニ
ル化 ベンジルカルボキシル化アミノ酸アクリロイルモ
ノマーを紫外線で重合させた後、保護基付アミノ酸ビニ
ルポリマーから超強酸により選択的に保護基を除去し
て、アミノ酸ビニルポリマーを合成する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来のアミノ酸ビニル
ポリマーの製造では、前述のとおり、アミノ酸を直接ア
クリロイル化するのに、アミノ酸が分子内中に同じ官能
基を複数個有するため、アミノ酸の性質を十分に発現さ
せる部位を選択的に高価な保護基試薬によって保護しな
ければならない。
【0007】また、アミノ酸の性質を十分に発現させ
る、不斉炭素に結合したアミノ基にはベンジルオキシカ
ルボニル基、カルボキシル基にはベンジル基を結合させ
て強固に保護し、これにアクリロイル基を化学結合させ
るが、これらの保護基は、温和な条件下では除去するこ
とが不可能である。
【0008】通常、アミノ酸保護基を除去するには、超
強酸、接触還元あるいはアルカリ等を用いるが、これら
を用いて保護基を除去しようとすると、重合基であるア
クリロイル部位が破壊されてしまう。そこで、重合させ
た後、超強酸、接触還元あるいはアルカリ等により選択
的に保護基を切断しなければならない。
【0009】また、重合した後、超強酸、接触還元ある
いはアルカリ等により保護基を除去してもポリマーが分
解する可能性がある。
【0010】そこで、本発明は、前記問題点を解決する
ために、アミノ酸の性質を十分に発現させる光学活性部
位を銅錯体形成により保護し、水中でしかも安価に安全
にアクリロイル化することができ、また、ポリ塩化
ルやポリスチレンの合成方法と同様なラジカル重合方法
で樹脂化できるアミノ酸アクリロイルモノマー及びその
製造方法を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明のアミノ酸アクリ
ロイルモノマーは、銅イオンがα−アミノ酸のα−炭素
に結合したカルボキシル基とアミノ基との間に配位した
銅錯体を調製し、水含有溶媒中で側鎖のプロティックな
極性基にアクリロイル基を結合してアクリロイル化し
銅をキレート化剤により除去することにより得られる。
【0012】
【発明の実施の形態】図1〜図3は本発明の合成方法の
工程の一部を示す模式図である。
【0013】水中でアミノ酸と銅イオンを用いて、アミ
ノ酸−銅錯体を形成させて(図1)アクリロイル化し
(図2)、その後、キレート化剤である、例えば、8−
キノリノールを用いて銅を脱離させ、アミノ酸アクリロ
イルモノマーを得る(図3)。この方法により温和な条
件下でアミノ酸アクリロイルモノマーの合成が可能とな
る。
【0014】α−アミノ酸は、極性無電荷側鎖アミノ酸
とし次の構造式で示されるものが挙げられる。
【0015】α−アミノ酸には、極性無電荷側鎖アミノ
酸として、セリン、トレオニン、チロシン、システイ
ン、4-ヒドロキシプロリンあるいはω−メチルアルギ
ニン等で、次の構造式のものがある。
【0016】
【化1】 また、極性電荷側鎖アミノ酸として、リシン、オルニチ
ン、24−ジアミノ酪酸、23ジアミノプロピオン
酸、アルギニン、ヒスチジン、5−ヒドロキシリシン、
チロキシ、ホモシステイン、S−アデノシルメチオニ
ン等で、次の構造式のものがある。
【0017】
【化2】 さらに、非極性側鎖アミノ酸として、次の構造式で示さ
れるトリプトファンが挙げられる。
【0018】
【化3】 銅錯体の形成方法として、前述のアミノ酸の塩酸塩を熱
水に溶解させ、所定量の炭酸銅を加えて煮沸させた後、
素早くろ過して、アミノ酸−銅錯体水溶液を得る。この
アミノ酸−銅錯体水溶液中にジオキサンあるいはテトラ
ヒドロフラン等の環状エーテルを加え、氷冷下で水酸化
ナトリウムあるいは水酸化カリウム等のアルカリをアミ
ノ酸と当量加える。氷冷下で激しくかきまぜながら、
クリル酸クロライドのジオキサンあるいはテトラヒドロ
フラン等の溶液をアミノ酸量の数倍当量を4回に分け、
さらに当量の水酸化ナトリウムあるいは水酸化カリウム
等のアルカリを4回に分け、それそれ交互に10分おき
に加え、数時間かきまぜ、さらに室温で一夜かきまぜ
る。室温下で、溶液中の沈殿物を採取し、水、エタノー
ル、エーテルで順次洗浄し、そのまま乾燥させ、アミノ
酸アクリロイル−銅錯体を得る
【0019】アミノ酸アクリロイル−銅錯体からの銅除
去には、キレート試薬やキレート樹脂などのキレート化
剤を用いる。
【0020】キレート試薬としては、8−キノリノー
ル、ビス(8−キノリル)マロンアミド誘導体、2−カ
ルボキシフニル−アゾ−β−ナフチルアミン、ジヒド
ロキシアゾベンゼン、ジフニルチオカルバゾン、エチ
レンジアミン4酢酸及びその金属塩、並びにアンモニウ
ム塩、トランス−1,2−ジアミノシクロヘキサンN,
N,N′,N′−4酢酸1水和物、ジエチレントリアミ
ン−N,N,N′,N″,N″−5酢酸、エチレンジア
ミン2酢酸、エチレンジアミン2プロビオン酸2塩酸
塩、ヒドロキシエチレンジアミン3酢酸、グリコールエ
ーテルジアミン4酢酸、ジアミノプロパン4酢酸、トリ
エチレンテトラミン6酢酸、N,N−ビス(2−ヒドロ
キシベンジル)エチレンジアミン−N,N−2酢酸、ア
ニシジンブルー、アゾメチンH、バソクプロイン、N−
べンゾイル−N−フェニルヒドロキシルアミン、N−べ
ンゾイル−N−(2−メチルフニル)ヒドロキシルア
ミン、N−シナモイル−N−フェニルヒドロキシルアミ
ン、プロモビロガロールレッド、エリオクロムブラック
T、クロロヒドロキシフェニルアゾナフトール、ジアン
チピルメタン、o−o′−ジヒドロキシアゾベンゼン、
ジピリジル、グリオキサールービス(2−ヒドロキシア
ニル)、ムレキシド、ネオクプロイン、o−ニトロフエ
ニルアルソン酸、ニトロフェロイン、2−(5−ブロモ
−2−ビリジルアゾ)−5−ジエチルアミノフェノー
ル、1−(2−ピリジルアゾ)−2−ナフトール、4−
(2−ピリジルアゾ)レゾルシノール、ボルフィリン
群、シン−フェニル−2−ビリジルケトキシム、サリチ
リデンジアミノベンゾフラン、o−サリチリデンアミノ
フェノール、サリチリデンアミノ−2−チオフェノー
ル、ビシンコニン酸ナトリウム、4−メチル−2−(2
−チアゾリルアゾ)フノール、4−(2−チアゾリル
アゾ)レゾルシノール、2,4,6−トリス(2−ピリ
ジル)−1,3,5−トリアジン、アセチルアセトン、
ベンゾイルトリフルオロアセトン、テノイルトリフルオ
ロアセトンなどが利用できる。
【0021】また、キレート樹脂としては、イミノジ酢
酸型キレート樹脂、ポリアミン型キレート樹脂、メチル
グルカン型キレート樹脂、ホルマザン化合物坦持キレー
卜樹脂、チオール系含浸キレート樹脂、アミノポリカル
ボン酸型キレート樹脂などが利用できる。キレート試薬
を利用する場合、得られたアミノ酸アクリロイル−銅錯
体を水中に分散させ、キレート試薬のクロロホルム等の
1%溶液で銅を抽出する。その後、クロロホルム等で洗
浄した後、水相を凍結してそのまま凍結乾燥し、目的と
するアミノ酸アクリロイルモノマーを得ることができ
る。この際、キレート試薬を溶かす溶媒は、クロロホル
ム、塩化メチレン、二塩化エタン、四塩化炭素、へキサ
ン、ベンゼン、トルエンあるいはキシレン等の水と相分
離する溶媒を用いる。
【0022】キレート樹脂を利用する場合、得られた
ミノ酸アクリロイル−銅錯体を水中に分散させ、キレー
ト樹脂で銅を抽出する。その後、ろ過を行った後、ろ液
を凍結しそのまま凍結乾燥して目的とするアミノ酸アク
リロイルモノマーを得ることができる。
【0023】極性無電荷側鎖アミノ酸アクリロイル−銅
錯体の場合、アミノ酸と重合基を介する官能基は、エス
テル結合、エーテル結合あるいはチオールエステルのい
ずれかとなる。
【0024】極性電荷側鎖アミノ酸アクリロイル−銅錯
体の場合、アミノ酸と重合基を介する官能基は、アミド
結合となる。
【0025】非極性側鎖アミノ酸アクリロイル−銅錯体
場合、アミノ酸と重基を介する官能基は、アミド結
合となる。
【0026】本発明により合成されたアミノ酸モノマー
の具体例としては、例えば、次の構造式で示されるもの
が挙げられる。
【0027】
【化4】
【化5】
【化6】
【化7】 さらに、本発明により合成されたアミノ酸モノマーは、
従来のビニルモノマーと同様に、ラジカル重合によりビ
ニルポリマーが得られ、光学活性部位が側鎖に存在する
ので、光学活性ポリマーの合成ができる。
【0028】また、イオウ化合物を用いたテロメリゼー
シヨンによりテロマーが得られ、また、単独重合だけで
なく、共重合もでき、他の機能性モノマーとの共重合に
より、ポリマーにアミノ酸に関わる機能を付与するだけ
でなく、一方のモノマーの機能性も付与することができ
る。
【0029】
【実施例】実施例1:[リシンアクリルアミドの合成] 1.リシン−銅錯体水溶液の調製 リシン塩酸塩10.0g、55mmolを熱水120m
lに溶解させ、炭酸銅CuCOCu(OH) 4.
03g、30.5mmolを突沸しないように、徐々に
溶解させ、10分間煮沸させた後、熱いうちに素早くろ
過した。ろ取された沈殿物を熱水20mlで洗浄し、リ
シン−銅錯体水溶液を得た。
【0030】2.リシンアクリルアミド−銅錯体の合成 得られたリシン−銅錯体水溶液にジオキサン70mlを
加え、スリーワンモーターでかき混ぜた。2M−水酸化
ナトリウムをアミノ酸と当量28ml、55mmol加
え、激しくかきまぜながらアクリル酸クロライドをリシ
ン量の1.25倍当量6.22g、68.75mmol
をジオキサン30mlに溶かした溶液を4回に分け、さ
らに2M−水酸化ナトリウム31.5mlを4回に分
け、それそれ交互に10分おきに加えた。3.5時間か
きまぜ、室温で一夜かきまぜた。生成した沈殿物をろ取
し、水、エタノール、エーテルの順で洗浄し、そのまま
減圧乾燥し、リシンアクリルアミド−銅錯体11.06
gを得た(収率87.1%)。
【0031】3.リシンアクリルアミド−銅錯体からの
キレート試薬による銅の除去 得られたリシンアクリルアミド−銅錯体から銅を脱離す
るため、水中にリシンアクリルアミド銅錯体を分散さ
せ、キレート試薬である8−キノリノールのクロロホル
ム1%溶液で銅を抽出した。その後、クロロホルムで洗
浄し、水相に溶け込んだクロロホルムを完全に留去した
後、水相を凍結してそのまま凍結乾燥し、リシンアクリ
ルアミド6.85gを得た(収率71.5%)。
【0032】この1H−NMR(DO,室温,δpp
m)は、1.2−1.3(m,β−CH,2H),
1.4−1.5(m,γ−CH,2H),1.6−
1.8(m,δ−CH,2H),3.1−3.2
(m,ε−CH,2H),3.6−3.7(t,α−
CH,1H),5.6(d,CH=C,1H),
6.0−6.3(m,C =CH,2H)であった。
【0033】4.リシンアクリルアミド−銅錯体からの
キレート樹脂による銅の除去 得られたリシンアクリルアミド−銅錯体から銅を脱離す
るため、水中にリシンアクリルアミド銅錯体を分散さ
せ、キレート樹脂であるイミノジ酢酸型キレート樹脂で
銅を抽出した。その後、ろ過を行った後、ろ液を凍結し
そのまま凍結乾燥してリシンアクリルアミド5.0gを
得た(収率52.5%)。
【0034】[リシンアクリルアミドホモポリマーの合
成]室温で、リシンアクリルアミド5g、25mmol
を水50mlに溶かし、窒素置換を20分行った後、過
硫酸アンモニウム28.5mg、0.5mol%加え、
窒素雰囲気下で20時間反応させた。反応のモノマー
を除去するため、透析によりポリマーの精製を行った
(収量4.5g、90.0%)。
【0035】[リシンアクリルアミドによる共重合体の
合成]室温で、リシンアクリルアミド3g、15.0m
molとN、N−イソプロピルアクリルアミド1.70
g、15.0mmolを水50mlに溶かし、窒素置換
を20分行った後、過硫酸アンモニウム36.7mg、
0.5mol%加え、窒素雰囲気下で20時間反応させ
た。反応のモノマーを除去するため、透析によりポリ
マーの精製を行った(収量3.76g、収率80.0
%)。
【0036】[リシンアクリルアミドによるテロマーの
合成]室温で、リシンアクリルアミド3g、15.0m
mol、3−メルカプトトリメトキシシラ0.295
g、1.50mmolを水50mlに溶かし、窒素置換
を20分行った後、過硫酸アンモニウム18.80m
g、0.5mol%加え、窒素雰囲気下で20時間反応
させた。反応のモノマーを除去するため、透析により
テロマーの精製を行った(収量2.64g、収率80.
0%)。
【0037】実施例2:[オルニチンアクリルアミドの
合成] 1.オルニチン−銅錯体水溶液の調製 オルニチン塩酸塩10.0g、59mmolを熱水12
0mlに溶解させ、炭酸銅CuCOCu(OH)
24.33g、32.8mmolを突沸しないように、
徐々に溶解させ、10分間煮沸させた後、熱いうちに素
早くろ過した。ろ取された沈殿物を熱水20mlで洗浄
し、オルニチン−銅錯体水溶液を得た。
【0038】2.オルニチン−銅錯体の合成 得られたオルニチン−銅錯体水溶液にジオキサン70m
l加え、スリーワンモーターでかきまぜた。2M−水酸
化ナトリウムをオルニチンと当量30.0ml、59m
mol加え、激しくかきまぜながら、アクリル酸クロラ
イドをオルニチンの1.25倍当量6.67g、73.
75mmolをジオキサン30mlに溶かした溶液を4
回に分け、さらに2M−水酸化ナトリウム33.8ml
を4回に分け、それそれ交互に10分おきに加え、3.
5時間かきまぜ、室温で一夜かきまぜた。生成した沈殿
物をろ取し、水、エタノール、エーテルの順で洗浄し、
そのまま減圧乾燥し、オルニチンアクリルアミド−銅錯
体10.39gを得た(収率87.1%)。
【0039】3.オルニチンアクリルアミド−銅錯体か
らの銅の除去 得られたオルニチンアクリルアミド−銅錯体から銅を脱
離するため、水中にオルニチンアクリルアミド−銅錯体
を分散させ、キレート試薬である8−キノリノールのク
ロロホルム1%溶液で銅を抽出した。その後、クロロホ
ルムで洗浄し、水相に溶け込んだクロロホルムを完全に
留去した後、水相を凍結しそのまま凍結乾燥し、オルニ
チンアクリルアミド4.55gを得た(収率71.5
%)。
【0040】[オルニチンアクリルアミドホモポリマー
の合成]室温で、オルニチンアクリルアミド5g、2
6.8mmolを水50mlに溶かし、窒素置換を20
分行った後、過硫酸アンモニウム30.5g加え、窒素
雰囲気下で20時間反応させた。未反応のモノマーを除
去するため、透析によりポリマーの精製を行った(収量
4.25g、収率85.0%)。
【0041】[オルニチンアクリルアミドによる共重合
体の合成]室温で、オルニチンアクリルアミド3g、1
6.1mmolとN、N−イソプロピルアクリルアミド
1.82g、16.1mmolを水50mlに溶かし、
窒素置換を20分行った後、過硫酸アンモニウム36.
7mg、0.5mol%加え、窒素雰囲気下で20時間
反応させた。未反応のモノマーを除去するため、透析に
よりポリマーの精製を行った(収量3.86g、収率8
1.0%)。
【0042】[オルニチンアクリルアミドによるテロマ
ーの合成]室温で、オルニチンアクリルアミド3g、1
6.1mmol、3−メルカプトトリメトキシシラン
0.316g、1.61mmolを水50mlに溶か
し、窒素置換を20分行た後、過硫酸アンモニウム1
8.3g加え、窒素雰囲気下で20時間反応させた。
反応のモノマーを除去するため、透析によりテロマーの
精製を行った(収量2.65g、収率80.0%)。
【0043】実施例3:[セリンアクリアクリルアミド
の合成] 1.セリン−銅錯体水溶液の調製 セリン10.0g、95.2mmolを熱水120ml
に溶解させ、炭酸銅CuCOCu(OH) 6.9
6g、52.7mmolを突沸しないように、徐々に溶
解させ、10分間煮沸させた後、熱いうちに素早くろ過
した。ろ取された沈殿物を熱水20mlで洗浄し、セリ
−銅錯体水溶液を得た。これを乾燥凍結してセリン−
銅錯体を得た(収量10.43g、収率80%)。
【0044】2.セリンアクリルアミド−銅錯体の調製 得られたセリン−銅錯体10.43g、38.0mmo
lにアクリロニトリルをアミノ酸量の4倍当量16.1
g、304mmol加え、硫酸2.85ml、51.3
mmolをアミノ酸の1〜1.5倍等量添加し、スリー
ワンモーターでかきまぜた。さらに、氷点下で3時間、
室温下で2日間かきまぜ、析出した沈殿物をそれそれ交
互に10分おきに加えた。3.5時間かきまぜ、室温で
一夜かきまぜた。生成した沈殿物をろ取し、水、エタノ
ール、エーテルの順で洗浄し、そのまま減圧乾燥し、セ
リンアクリルアミド−銅錯体8.70gを得た(収率6
0%)。
【0045】3.セリンアクリルアミド−銅錯体の調製 得られたセリンアクリルアミド−銅錯体から銅を脱離す
るため、水中にセリンアクリルアミド銅錯体を分散さ
せ、キレート樹脂であるイミノジ酢酸型キレート樹脂で
銅を抽出した。その後、ろ過を行った後、ろ液を凍結し
そのまま凍結乾燥してセリンアクリルアミド4.3gを
得た(収率60.0%)。
【0046】
【発明の効果】本発明により得られた、タンパク質の構
成単位でもあるアミノ酸が結合したビニルモノマーを利
用して、汎用樹脂ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
スチレン、ポリアクリルアミド、アクリル樹脂等を合成
する方法と同じラジカル重合反応で、生分解性プラスチ
ックや生体模倣材料を合成することが可能となり、代替
汎用樹脂や医用材料への展開まで期待できる。また、光
学活性ポリマーでもあるので、これを用いた分離材料へ
の応用も期待できる。
【0047】さらに、本発明によれば、従来の合成方法
のように高価な保護基を使用する必要がなく、また、保
護基に付随する工程を必要としないので、製造費を従来
の約1/20程度に大幅に低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の合成方法の工程の一部を示す模式図
である。
【図2】 本発明の合成方法の工程の一部を示す模式図
である。
【図3】 本発明の合成方法の工程の一部を示す模式図
である。
【図4】 従来の合成方法の工程の一部を示す模式図で
ある。
【図5】 従来の合成方法の工程の一部を示す模式図で
ある。
【図6】 従来の合成方法の工程の一部を示す模式図で
ある。
【図7】 従来の合成方法の工程の一部を示す模式図で
ある。
【図8】 従来の合成方法の工程の一部を示す模式図で
ある。
【図9】 従来の合成方法の工程の一部を示す模式図で
ある。
【図10】 従来の合成方法の工程の一部を示す模式図
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07D 209/20 C07D 209/20 233/64 106 233/64 106 (72)発明者 永田 正典 熊本県熊本市東町3−11−38 熊本県工業 技術センター内 (72)発明者 岸 良一 茨城県つくば市東1丁目1番 工業技術院 物質工学工業技術研究所内 (72)発明者 上野 勝彦 茨城県つくば市東1丁目1番 工業技術院 物質工学工業技術研究所内 Fターム(参考) 4C069 AA20 BC06 BD02 CC18 4C204 BB03 CB03 DB20 EB02 FB20 GB01 4H006 AA02 AC47 AC48 AC80 BA02 BA05 BA29 BA45 BA46 BB25 BT12 BV53 4J100 AL08P AM21P AM23P BA02P BA03P BA16P BA27P BA28P BA29P BA50P BA65P BC43P CA01 CA04 DA72

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アミノ酸と銅イオンにより銅錯体を形成
    させ、水含有溶媒中でアクリロイル化あるいはメタクリ
    ロイル化し、銅をキレート化剤により除去することを特
    徴とするアミノ酸アクリロイルモノマーあるいはアミノ
    酸メタクリロイルモノマーの合成方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のアミノ酸アクリロイルモ
    ノマーあるいはアミノ酸メタクリロイルモノマーをラジ
    カル重合させることを特徴とするテロマーあるいはポリ
    マーの合成方法。
JP25089199A 1999-01-26 1999-09-03 アミノ酸アクリルアミドモノマー及びその製造方法 Expired - Lifetime JP3160605B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25089199A JP3160605B2 (ja) 1999-01-26 1999-09-03 アミノ酸アクリルアミドモノマー及びその製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1774399 1999-01-26
JP11-17743 1999-01-26
JP25089199A JP3160605B2 (ja) 1999-01-26 1999-09-03 アミノ酸アクリルアミドモノマー及びその製造方法

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000169520A Division JP2001026573A (ja) 1999-01-26 2000-06-06 アミノ酸アクリロイルモノマーあるいはアミノ酸メタクリロイルモノマー並びにそのテロマーあるいはポリマーの合成方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000281726A true JP2000281726A (ja) 2000-10-10
JP3160605B2 JP3160605B2 (ja) 2001-04-25

Family

ID=26354301

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25089199A Expired - Lifetime JP3160605B2 (ja) 1999-01-26 1999-09-03 アミノ酸アクリルアミドモノマー及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3160605B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005048061A (ja) * 2003-07-29 2005-02-24 Kohei Shiraishi 抗血栓性に優れた高分子組成物及びそれからなる医療用材料
JP2006022010A (ja) * 2004-07-06 2006-01-26 Kohjin Co Ltd イタコン酸誘導体及びその製造方法
JP2007302745A (ja) * 2006-05-09 2007-11-22 Institute Of Physical & Chemical Research 共重合体、表面改質剤、物質吸着抑制剤および親水化処理剤
JP2014210888A (ja) * 2013-04-19 2014-11-13 東洋インキScホールディングス株式会社 両性イオン型エチレン性不飽和単量体とその製造方法。
JP2015110776A (ja) * 2005-05-25 2015-06-18 ツェーイーエス・ファルマ・アクチェンゲゼルシャフトCis Pharma Ag 生体適合性コポリマーおよびそれらの使用

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6876282B1 (ja) 2020-05-14 2021-05-26 株式会社リコー (メタ)アクリル酸アミド化合物の製造方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005048061A (ja) * 2003-07-29 2005-02-24 Kohei Shiraishi 抗血栓性に優れた高分子組成物及びそれからなる医療用材料
JP4694114B2 (ja) * 2003-07-29 2011-06-08 学校法人近畿大学 抗血栓性に優れたl−リジン残基を有する両性高分子物質、該高分子物質からなる抗血栓剤、及び該抗血栓剤を固定した医療用器具
JP2006022010A (ja) * 2004-07-06 2006-01-26 Kohjin Co Ltd イタコン酸誘導体及びその製造方法
JP2015110776A (ja) * 2005-05-25 2015-06-18 ツェーイーエス・ファルマ・アクチェンゲゼルシャフトCis Pharma Ag 生体適合性コポリマーおよびそれらの使用
JP2007302745A (ja) * 2006-05-09 2007-11-22 Institute Of Physical & Chemical Research 共重合体、表面改質剤、物質吸着抑制剤および親水化処理剤
JP2014210888A (ja) * 2013-04-19 2014-11-13 東洋インキScホールディングス株式会社 両性イオン型エチレン性不飽和単量体とその製造方法。

Also Published As

Publication number Publication date
JP3160605B2 (ja) 2001-04-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6379599B1 (en) Process for the preparation of molecularly imprinted polymers useful for separation of enzymes
WO2008139204A2 (en) Functional group imprinted polymers
EP0821700A1 (en) Synthesis of terminally unsaturated oligomers
CN103601856A (zh) 一种负载手性催化剂的聚合物微球及其制备方法和应用
GB2148735A (en) A process for separating and purifying metallic elements in displacement chromatography
JP2000281726A (ja) アミノ酸アクリロイルモノマー及びその製造方法
US7847047B2 (en) Thermoresponsive polymer and production method thereof
SE502280C2 (sv) Separering av aminosyror, aminosyrabaserad monomer och förfarande för framställning därav samt polymert material och förfarande för framställning därav
CN1860143A (zh) 基于n,n-二烯丙基胺衍生物的聚合物、它们的制备及用途
JP2001026573A (ja) アミノ酸アクリロイルモノマーあるいはアミノ酸メタクリロイルモノマー並びにそのテロマーあるいはポリマーの合成方法
CA2518557A1 (en) Methods for producing macromolecule identifying polymers
JP2965752B2 (ja) 光学活性N−α−フルオロアクリロイルアミノ酸誘導体、その製造、それから製造した光学活性重合体およびそのラセミ体分割用の使用
AT413102B (de) Verfahren zur herstellung von polymeren trägermaterialien auf basis von kohlenhydrat-bis-(meth)acrylamiden
DK1497026T3 (en) POLYMER COMPOSITION CHIRAL STATIONARY PHASES OF THE BRUSH TYPE
Rodrigues et al. The first report on phosphonate-based homopolymers combining both chelating and thermosensitive properties of gadolinium: synthesis and evaluation
WO1995001347A1 (en) Novel cross-linking agents and use thereof
Piletsky et al. On the role of electrostatic interactions in the enantioselective recognition of phenylalanine in molecularly imprinted polymers incorporating β-cyclodextrin
JP2000088827A (ja) 光学異性体分離用クロマトグラフィー用担体及びその製造法
CN112552204A (zh) 丙烯酰-n-(2-硝基苄基)甘氨酰胺光敏单体及其制备方法
JP4665637B2 (ja) ビニル系ポリマーの製造方法
JP2004347316A (ja) 光応答型分子識別材料
JP2001055399A (ja) 蛋白質の識別方法
JPH05229990A (ja) 2官能(メタ)アクリレート
KR100842114B1 (ko) 니트릴로트리아세트산 말단을 가지는 고분자, 이의제조방법 및 이러한 고분자를 이용한 단백질의 분석, 분리또는 정제 방법
JPH07258202A (ja) 重合性ベタイン化合物

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3160605

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090223

Year of fee payment: 8

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100223

Year of fee payment: 9

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110223

Year of fee payment: 10

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110223

Year of fee payment: 10

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

EXPY Cancellation because of completion of term