JP2000281662A - テトラゾール類の製造方法 - Google Patents
テトラゾール類の製造方法Info
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- JP2000281662A JP2000281662A JP11091376A JP9137699A JP2000281662A JP 2000281662 A JP2000281662 A JP 2000281662A JP 11091376 A JP11091376 A JP 11091376A JP 9137699 A JP9137699 A JP 9137699A JP 2000281662 A JP2000281662 A JP 2000281662A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 硫化マンガンのような重金属の沈殿物を多量
に生成せず、かつ、爆発性で猛毒のアジ化水素を用いる
ことなく、5,5′−ビステトラゾールを、高収率、高
純度で製造可能な方法の提供。 【解決手段】 5,5′−ビステトラゾール及びその塩
の製造方法において、無触媒下又は有機酸、ルイス酸及
び塩化物からなる群より選択される触媒の存在下、0〜
60℃にてシアノゲンとアジ化物とを溶媒中で反応させ
る第一工程;及び30〜130℃に加熱する第二工程を
含むことを特徴とする方法。
に生成せず、かつ、爆発性で猛毒のアジ化水素を用いる
ことなく、5,5′−ビステトラゾールを、高収率、高
純度で製造可能な方法の提供。 【解決手段】 5,5′−ビステトラゾール及びその塩
の製造方法において、無触媒下又は有機酸、ルイス酸及
び塩化物からなる群より選択される触媒の存在下、0〜
60℃にてシアノゲンとアジ化物とを溶媒中で反応させ
る第一工程;及び30〜130℃に加熱する第二工程を
含むことを特徴とする方法。
Description
【0001】
【従来の技術】5,5′−ビステトラゾール及びその塩
類は、現在のエアーバッグ用ガス発生剤として主力薬剤
であるアジ化ナトリウムに変わり、毒性が少ない次世代
エアーバッグ用のガス発生剤として注目されており、ま
た、プラスチックの発泡剤としても有用である。また、
5−シアノテトラゾール及びその塩類は、エアーバッグ
用ガス発生剤及びその中間体として有用のみならず、医
薬品及び農薬中間体として有用である。例えば、米国特
許4,370,181号明細書(1983)にエアーバ
ッグとしての使用例が記載されている。更に、5−シア
ノテトラゾールは、置換シアノ基を変換することにより
多数のテトラゾール誘導体の中間体となる。
類は、現在のエアーバッグ用ガス発生剤として主力薬剤
であるアジ化ナトリウムに変わり、毒性が少ない次世代
エアーバッグ用のガス発生剤として注目されており、ま
た、プラスチックの発泡剤としても有用である。また、
5−シアノテトラゾール及びその塩類は、エアーバッグ
用ガス発生剤及びその中間体として有用のみならず、医
薬品及び農薬中間体として有用である。例えば、米国特
許4,370,181号明細書(1983)にエアーバ
ッグとしての使用例が記載されている。更に、5−シア
ノテトラゾールは、置換シアノ基を変換することにより
多数のテトラゾール誘導体の中間体となる。
【0002】従来、5,5′−ビステトラゾールの工業
的製造方法としては、米国特許2,710,297号
(Water Friederich)及び特開平7−33754号公報
記載のものがある。これらの方法は、シアン化ナトリウ
ム、アジ化ナトリウムから酢酸水溶液中で二酸化マンガ
ンを用いて5,5′−ビステトラゾールのマンガン塩を
製造し、硫化ナトリウムでマンガンを不溶性の硫化マン
ガンとして濾過除去し、生成した5,5′−ビステトラ
ゾールのナトリウム塩に塩化アンモニウムを加えて5,
5′−ビステトラゾールのアンモニウム塩として取り出
している。
的製造方法としては、米国特許2,710,297号
(Water Friederich)及び特開平7−33754号公報
記載のものがある。これらの方法は、シアン化ナトリウ
ム、アジ化ナトリウムから酢酸水溶液中で二酸化マンガ
ンを用いて5,5′−ビステトラゾールのマンガン塩を
製造し、硫化ナトリウムでマンガンを不溶性の硫化マン
ガンとして濾過除去し、生成した5,5′−ビステトラ
ゾールのナトリウム塩に塩化アンモニウムを加えて5,
5′−ビステトラゾールのアンモニウム塩として取り出
している。
【0003】また、5−シアノテトラゾールは、O. Man
dala Gazzetta 41 (II), p432に記載の方法によって、
アジ化水素のクロロホルム溶液とシアノゲンから合成さ
れている。ModerhackらはChem. Ztg., 108 (5), 188 (1
984)には、アジ化水素のクロロホルム溶液とピリジンの
クロロホルム溶液を冷却下混合してアジ化水素のピリジ
ン塩を調整し、この溶液にシアノゲンのクロロホルム溶
液を作用させることにより5−シアノテトラゾールのク
ロロホルム溶液を得、重炭酸塩類を作用させて5−シア
ノテトラゾール塩を得る方法が記載されている。
dala Gazzetta 41 (II), p432に記載の方法によって、
アジ化水素のクロロホルム溶液とシアノゲンから合成さ
れている。ModerhackらはChem. Ztg., 108 (5), 188 (1
984)には、アジ化水素のクロロホルム溶液とピリジンの
クロロホルム溶液を冷却下混合してアジ化水素のピリジ
ン塩を調整し、この溶液にシアノゲンのクロロホルム溶
液を作用させることにより5−シアノテトラゾールのク
ロロホルム溶液を得、重炭酸塩類を作用させて5−シア
ノテトラゾール塩を得る方法が記載されている。
【0004】しかし、前記の5,5′−ビステトラゾー
ルの製造方法は、二酸化マンガンを用いるために多量の
硫化マンガンが廃棄物として生成する。そのうえ、製品
中に存在するマンガンを除去するために工程が複雑にな
っている(例えば、濾過工程に関しても、硫化マンガン
の濾過は困難であり自動化し難い)ので、工業的に適当
でなかった。
ルの製造方法は、二酸化マンガンを用いるために多量の
硫化マンガンが廃棄物として生成する。そのうえ、製品
中に存在するマンガンを除去するために工程が複雑にな
っている(例えば、濾過工程に関しても、硫化マンガン
の濾過は困難であり自動化し難い)ので、工業的に適当
でなかった。
【0005】また、前記の5−シアノテトラゾールの製
造方法は、爆発性で猛毒のアジ化水素を使用しており、
取扱いに多大な注意を要するため、この方法は、工業的
に適当でなかった。
造方法は、爆発性で猛毒のアジ化水素を使用しており、
取扱いに多大な注意を要するため、この方法は、工業的
に適当でなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、硫化
マンガンのような重金属の沈殿物を多量に生成せず、か
つ、爆発性で猛毒のアジ化水素を用いることなく、5−
シアノテトラゾールや5,5′−ビステトラゾールを、
高収率、高純度で製造可能な方法を提供することにあ
る。
マンガンのような重金属の沈殿物を多量に生成せず、か
つ、爆発性で猛毒のアジ化水素を用いることなく、5−
シアノテトラゾールや5,5′−ビステトラゾールを、
高収率、高純度で製造可能な方法を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、式(1)
【0008】
【化4】
【0009】で示される5−シアノテトラゾールの製造
方法において、無触媒下又は有機酸、ルイス酸及び塩化
物からなる群より選択される触媒の存在下、0〜60℃
にてシアノゲンとアジ化物とを溶媒中で反応させること
を特徴とする方法に関する。
方法において、無触媒下又は有機酸、ルイス酸及び塩化
物からなる群より選択される触媒の存在下、0〜60℃
にてシアノゲンとアジ化物とを溶媒中で反応させること
を特徴とする方法に関する。
【0010】また、本発明は、有機酸が、置換又は非置
換の炭素数1〜10の有機カルボン酸或いは置換又は非
置換のアルキルスルホン酸である、前記方法に関する。
換の炭素数1〜10の有機カルボン酸或いは置換又は非
置換のアルキルスルホン酸である、前記方法に関する。
【0011】更に、本発明は、ルイス酸が、無水塩化ア
ルミニウム、無水塩化亜鉛、無水塩化錫又は無水四塩化
チタンである、前記方法に関する。
ルミニウム、無水塩化亜鉛、無水塩化錫又は無水四塩化
チタンである、前記方法に関する。
【0012】また、本発明は、塩化物が、塩化アンモニ
ウム、塩化アルミニウム又はアミン塩酸塩である、前記
方法に関する。
ウム、塩化アルミニウム又はアミン塩酸塩である、前記
方法に関する。
【0013】更に、本発明は、シアノゲンの量に対する
触媒の量が、モル比で0.001〜10%である、前記
方法に関する。
触媒の量が、モル比で0.001〜10%である、前記
方法に関する。
【0014】また、本発明は、溶媒が、水、エーテル
類、アミド類、ニトリル類、ピリジン類、芳香族炭化水
素、アルコール類、エステル類又はこれらの混合液であ
る、前記方法に関する。
類、アミド類、ニトリル類、ピリジン類、芳香族炭化水
素、アルコール類、エステル類又はこれらの混合液であ
る、前記方法に関する。
【0015】更に、本発明は、アジ化物が、アルカリ金
属アジ化物、アルカリ土類金属アジ化物、アジ化アルミ
ニウム、アジ化アンモニウム又はアジ化アミンである、
前記方法に関する。
属アジ化物、アルカリ土類金属アジ化物、アジ化アルミ
ニウム、アジ化アンモニウム又はアジ化アミンである、
前記方法に関する。
【0016】また、本発明は、式(2)
【0017】
【化5】
【0018】で示される5,5′−ビステトラゾールの
製造方法において、無触媒下又は有機酸、ルイス酸及び
塩化物からなる群より選択される触媒の存在下、30〜
130℃にて5−シアノテトラゾールとアジ化物とを溶
媒中で反応させることを特徴とする方法に関する。
製造方法において、無触媒下又は有機酸、ルイス酸及び
塩化物からなる群より選択される触媒の存在下、30〜
130℃にて5−シアノテトラゾールとアジ化物とを溶
媒中で反応させることを特徴とする方法に関する。
【0019】更に、本発明は、有機酸が、置換又は非置
換の炭素数1〜10の有機カルボン酸或いは置換又は非
置換のアルキルスルホン酸である、前記方法に関する。
換の炭素数1〜10の有機カルボン酸或いは置換又は非
置換のアルキルスルホン酸である、前記方法に関する。
【0020】また、本発明は、ルイス酸が、無水塩化ア
ルミニウム、無水塩化亜鉛、無水塩化錫又は無水四塩化
チタンである、前記方法に関する。
ルミニウム、無水塩化亜鉛、無水塩化錫又は無水四塩化
チタンである、前記方法に関する。
【0021】更に、本発明は、塩化物が、塩化アンモニ
ウム、塩化アルミニウム又はアミン塩酸塩である、前記
方法に関する。
ウム、塩化アルミニウム又はアミン塩酸塩である、前記
方法に関する。
【0022】また、本発明は、シアノゲンの量に対する
触媒の量が、モル比で0.001〜10%である、前記
方法に関する。
触媒の量が、モル比で0.001〜10%である、前記
方法に関する。
【0023】更に、本発明は、溶媒が、水、エーテル
類、アミド類、ニトリル類、ピリジン類、芳香族炭化水
素、アルコール類、エステル類又はこれらの混合液であ
る、前記方法に関する。
類、アミド類、ニトリル類、ピリジン類、芳香族炭化水
素、アルコール類、エステル類又はこれらの混合液であ
る、前記方法に関する。
【0024】また、本発明は、アジ化物が、アルカリ金
属アジ化物、アルカリ土類金属アジ化物、アジ化アルミ
ニウム、アジ化アンモニウム又はアジ化アミンである、
前記方法に関する。
属アジ化物、アルカリ土類金属アジ化物、アジ化アルミ
ニウム、アジ化アンモニウム又はアジ化アミンである、
前記方法に関する。
【0025】更に、本発明は、式(2)
【0026】
【化6】
【0027】で示される5,5′−ビステトラゾール及
びその塩の製造方法において、無触媒下又は有機酸、ル
イス酸及び塩化物からなる群より選択される触媒の存在
下、0〜60℃にてシアノゲンとアジ化物とを溶媒中で
反応させて5−シアノテトラゾールを得る第一工程;及
び30〜130℃にて5−シアノテトラゾールとアジ化
物とを溶媒中で反応させて5,5′−ビステトラゾール
を得る第二工程を含むことを特徴とする方法に関する。
びその塩の製造方法において、無触媒下又は有機酸、ル
イス酸及び塩化物からなる群より選択される触媒の存在
下、0〜60℃にてシアノゲンとアジ化物とを溶媒中で
反応させて5−シアノテトラゾールを得る第一工程;及
び30〜130℃にて5−シアノテトラゾールとアジ化
物とを溶媒中で反応させて5,5′−ビステトラゾール
を得る第二工程を含むことを特徴とする方法に関する。
【0028】また、本発明は、有機酸が、置換又は非置
換の炭素数1〜10の有機カルボン酸或いは置換又は非
置換のアルキルスルホン酸である、前記方法に関する。
換の炭素数1〜10の有機カルボン酸或いは置換又は非
置換のアルキルスルホン酸である、前記方法に関する。
【0029】更に、本発明は、ルイス酸が、無水塩化ア
ルミニウム、無水塩化亜鉛、無水塩化錫又は無水四塩化
チタンである、前記方法に関する。
ルミニウム、無水塩化亜鉛、無水塩化錫又は無水四塩化
チタンである、前記方法に関する。
【0030】また、本発明は、塩化物が、塩化アンモニ
ウム、塩化アルミニウム又はアミン塩酸塩である、前記
方法に関する。
ウム、塩化アルミニウム又はアミン塩酸塩である、前記
方法に関する。
【0031】更に、本発明は、シアノゲンの量に対する
触媒の量が、モル比で0.001〜10%である、前記
方法に関する。
触媒の量が、モル比で0.001〜10%である、前記
方法に関する。
【0032】また、本発明は、溶媒が、水、エーテル
類、アミド類、ニトリル類、ピリジン類、芳香族炭化水
素、アルコール類、エステル類又はこれらの混合液であ
る、前記方法に関する。
類、アミド類、ニトリル類、ピリジン類、芳香族炭化水
素、アルコール類、エステル類又はこれらの混合液であ
る、前記方法に関する。
【0033】更に、本発明は、アジ化物が、アルカリ金
属アジ化物、アルカリ土類金属アジ化物、アジ化アルミ
ニウム、アジ化アンモニウム又はアジ化アミンである、
前記方法に関する。
属アジ化物、アルカリ土類金属アジ化物、アジ化アルミ
ニウム、アジ化アンモニウム又はアジ化アミンである、
前記方法に関する。
【0034】
【発明の実施の態様】まず、本発明に係る5−シアノテ
トラゾール及びその塩並びに5,5′−ビステトラゾー
ル及びその塩の製造方法で使用される原料、触媒及び溶
媒につき説明する。
トラゾール及びその塩並びに5,5′−ビステトラゾー
ル及びその塩の製造方法で使用される原料、触媒及び溶
媒につき説明する。
【0035】本発明に係る5−シアノテトラゾール及び
その塩並びに5,5′−ビステトラゾール及びその塩の
製造方法で使用される触媒は、有機酸、ルイス酸及び塩
化物からなる群より選択される、1種又は2種以上の組
み合わせたものである。有機酸としては、例えば、置換
(例えば、ハロゲン、ニトロにより)又は非置換の炭素
数1〜10の有機カルボン酸(部分的にエステル化して
いるものも含む)、例えば、蟻酸、酢酸、シュウ酸、ト
リクロロ酢酸;置換(例えば、ハロゲン、ニトロによ
り)又は非置換のアルキルスルホン酸、例えば、メタン
スルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸が挙げられ
る。また、ルイス酸としては、例えば、無水塩化アルミ
ニウム、無水塩化亜鉛、無水塩化錫、無水四塩化チタン
が挙げられる。塩化物としては、例えば、塩化アンモニ
ウム、塩化アルミニウム、アミン塩酸塩、例えば、トリ
メチルアミン塩酸塩、トリエチルアミン塩酸塩が挙げら
れる。
その塩並びに5,5′−ビステトラゾール及びその塩の
製造方法で使用される触媒は、有機酸、ルイス酸及び塩
化物からなる群より選択される、1種又は2種以上の組
み合わせたものである。有機酸としては、例えば、置換
(例えば、ハロゲン、ニトロにより)又は非置換の炭素
数1〜10の有機カルボン酸(部分的にエステル化して
いるものも含む)、例えば、蟻酸、酢酸、シュウ酸、ト
リクロロ酢酸;置換(例えば、ハロゲン、ニトロによ
り)又は非置換のアルキルスルホン酸、例えば、メタン
スルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸が挙げられ
る。また、ルイス酸としては、例えば、無水塩化アルミ
ニウム、無水塩化亜鉛、無水塩化錫、無水四塩化チタン
が挙げられる。塩化物としては、例えば、塩化アンモニ
ウム、塩化アルミニウム、アミン塩酸塩、例えば、トリ
メチルアミン塩酸塩、トリエチルアミン塩酸塩が挙げら
れる。
【0036】本発明に係る5−シアノテトラゾール及び
その塩並びに5,5′−ビステトラゾール及びその塩の
製造方法においては、前記触媒を使用してもしなくとも
よいが、使用する場合には、いずれの方法においても、
触媒の量を、吹き込むシアノゲンの量に対しモル比で
0.001〜10%とするのが好ましく、0.001〜
5%とするのがより好ましく、0.01〜2%とするの
が更に好ましい。また、好ましくは5,5′−ビステト
ラゾール及びその塩の製造方法における反応系での触媒
の活性が、5−シアノテトラゾール及びその塩の製造方
法における反応系での触媒の活性よりも高くなるよう
に、触媒の種類、量及びその他条件(例えば、温度を高
くする、pHを下げる)を設定する。
その塩並びに5,5′−ビステトラゾール及びその塩の
製造方法においては、前記触媒を使用してもしなくとも
よいが、使用する場合には、いずれの方法においても、
触媒の量を、吹き込むシアノゲンの量に対しモル比で
0.001〜10%とするのが好ましく、0.001〜
5%とするのがより好ましく、0.01〜2%とするの
が更に好ましい。また、好ましくは5,5′−ビステト
ラゾール及びその塩の製造方法における反応系での触媒
の活性が、5−シアノテトラゾール及びその塩の製造方
法における反応系での触媒の活性よりも高くなるよう
に、触媒の種類、量及びその他条件(例えば、温度を高
くする、pHを下げる)を設定する。
【0037】本発明に係る5−シアノテトラゾール及び
その塩の製造方法で使用されるシアノゲン{(CN)2}
は、既知の方法、例えば、pHが4〜7(好適には5.5
〜6.9)の範囲に緩衝されているシアンイオン含有溶
液中のシアンイオンを電解酸化する方法、シアン化水素
を触媒酸化する方法、Inorg. Synth. V巻, 43-48に記
載された硫酸銅とシアン化ナトリウムから発生させる方
法により製造される。なお、使用するシアノゲンガス
は、非反応性のガスが混在していてもよい。
その塩の製造方法で使用されるシアノゲン{(CN)2}
は、既知の方法、例えば、pHが4〜7(好適には5.5
〜6.9)の範囲に緩衝されているシアンイオン含有溶
液中のシアンイオンを電解酸化する方法、シアン化水素
を触媒酸化する方法、Inorg. Synth. V巻, 43-48に記
載された硫酸銅とシアン化ナトリウムから発生させる方
法により製造される。なお、使用するシアノゲンガス
は、非反応性のガスが混在していてもよい。
【0038】本発明に係る5−シアノテトラゾール及び
その塩の製造方法で使用されるアジ化物は、好ましく
は、アルカリ金属アジ化物、アルカリ土類金属アジ化
物、アジ化アルミニウム、アジ化アンモニウム、アジ化
アミン又はこれらの混合物である。特に好ましくは、ア
ジ化ナトリウムである。
その塩の製造方法で使用されるアジ化物は、好ましく
は、アルカリ金属アジ化物、アルカリ土類金属アジ化
物、アジ化アルミニウム、アジ化アンモニウム、アジ化
アミン又はこれらの混合物である。特に好ましくは、ア
ジ化ナトリウムである。
【0039】本発明に係る5−シアノテトラゾール及び
その塩並びに5,5′−ビステトラゾール及びその塩の
製造方法で使用される溶媒は、好ましくは、水、エーテ
ル類(例えば、ジオキサン)、アミド類(例えば、DM
F、アセトアミド)、ニトリル類(例えば、アセトニト
リル)、ピリジン類(例えば、ピリジン、ピコリン、
2,6−ルチジン)、芳香族炭化水素(例えば、トルエ
ン、キシレン)、アルコール類、エステル類又はこれら
の混合液である。
その塩並びに5,5′−ビステトラゾール及びその塩の
製造方法で使用される溶媒は、好ましくは、水、エーテ
ル類(例えば、ジオキサン)、アミド類(例えば、DM
F、アセトアミド)、ニトリル類(例えば、アセトニト
リル)、ピリジン類(例えば、ピリジン、ピコリン、
2,6−ルチジン)、芳香族炭化水素(例えば、トルエ
ン、キシレン)、アルコール類、エステル類又はこれら
の混合液である。
【0040】次に、5−シアノテトラゾール及びその塩
の製造方法について説明する。まず、溶媒中にアジ化物
を溶解又は懸濁させ、場合により触媒を加える。この液
を0〜60℃(好適には室温〜50℃)に設定し、シア
ノゲンガスを吹き込む。5−シアノテトラゾールへの反
応は、常温付近でも2〜3時間内には完了する。なお、
反応時間は、シアノゲンガスの液中への溶解速度、触媒
活性により決まるが、通常は反応温度に依存する(高温
では反応速度は速くなり、低温側では反応速度が遅くな
る)。なお、温度を高く設定すると、5−シアノテトラ
ゾールから5,5′−ビステトラゾールへの反応速度も
大きくなるので、これらの混合物となる。したがって、
前記条件を適当に設定することにより、5−シアノテト
ラゾールを選択的に製造することができる。特に、無触
媒又は塩化アンモニウムのような弱活性触媒を用いて過
剰のシアノゲンを通じると、5−シアノテトラゾールを
選択的に製造することができる。
の製造方法について説明する。まず、溶媒中にアジ化物
を溶解又は懸濁させ、場合により触媒を加える。この液
を0〜60℃(好適には室温〜50℃)に設定し、シア
ノゲンガスを吹き込む。5−シアノテトラゾールへの反
応は、常温付近でも2〜3時間内には完了する。なお、
反応時間は、シアノゲンガスの液中への溶解速度、触媒
活性により決まるが、通常は反応温度に依存する(高温
では反応速度は速くなり、低温側では反応速度が遅くな
る)。なお、温度を高く設定すると、5−シアノテトラ
ゾールから5,5′−ビステトラゾールへの反応速度も
大きくなるので、これらの混合物となる。したがって、
前記条件を適当に設定することにより、5−シアノテト
ラゾールを選択的に製造することができる。特に、無触
媒又は塩化アンモニウムのような弱活性触媒を用いて過
剰のシアノゲンを通じると、5−シアノテトラゾールを
選択的に製造することができる。
【0041】ここで、シアノゲンガスの吹き込み量は、
好ましくは、添加するアジ化物に対し過剰量となるよう
にする。なお、シアノゲンガスの吹き込み量の調整は、
前記電解法によるシアノゲンガスを用いる場合には一定
濃度のガスが一定速度で得られるので、予め決定した電
流密度で電解することにより容易に行なうことができ
る。また、液体クロマトグラフのより、アジ化物、5−
シアノテトラゾール、5,5′−ビステトラゾールが同
時に分析できるので、一定速度でシアノゲンガスを発生
させ、分析により反応の終点を決めてもよい。なお、液
体クロマトグラフ分析条件は、例えば、カラム(YMC
−PackODS−AM 250mm×4.6mm)、溶出
液{アセトニトリル8部:水2部(リン酸0.2%含
有)}、溶出液流速1ml/分、検出(紫外線210nm)
の場合、5,5′−ビステトラゾール約3.1分、アジ
化物 3.3分、5−シアノテトラゾール 3.8分で溶
出する。
好ましくは、添加するアジ化物に対し過剰量となるよう
にする。なお、シアノゲンガスの吹き込み量の調整は、
前記電解法によるシアノゲンガスを用いる場合には一定
濃度のガスが一定速度で得られるので、予め決定した電
流密度で電解することにより容易に行なうことができ
る。また、液体クロマトグラフのより、アジ化物、5−
シアノテトラゾール、5,5′−ビステトラゾールが同
時に分析できるので、一定速度でシアノゲンガスを発生
させ、分析により反応の終点を決めてもよい。なお、液
体クロマトグラフ分析条件は、例えば、カラム(YMC
−PackODS−AM 250mm×4.6mm)、溶出
液{アセトニトリル8部:水2部(リン酸0.2%含
有)}、溶出液流速1ml/分、検出(紫外線210nm)
の場合、5,5′−ビステトラゾール約3.1分、アジ
化物 3.3分、5−シアノテトラゾール 3.8分で溶
出する。
【0042】本発明に係る5−シアノテトラゾール及び
その塩の製造方法で使用する反応容器は、反応速度が遅
い条件ではシアノゲンガスの吸収の促進のため若干の加
圧形式、吸収塔形式、又は未反応シアノゲンガスを循環
させ、繰り返し吸収させる形式が好ましい。なお、通常
の反応釜を用いる場合には、シアノゲンガスの溶解度の
高い溶媒を用いることが好ましい。
その塩の製造方法で使用する反応容器は、反応速度が遅
い条件ではシアノゲンガスの吸収の促進のため若干の加
圧形式、吸収塔形式、又は未反応シアノゲンガスを循環
させ、繰り返し吸収させる形式が好ましい。なお、通常
の反応釜を用いる場合には、シアノゲンガスの溶解度の
高い溶媒を用いることが好ましい。
【0043】次に、本発明に係る5,5′−ビステトラ
ゾール及びその塩の製造方法について説明する。まず、
溶媒中に5−シアノテトラゾールとアジ化物とを溶解さ
せ、場合により触媒を加える。この液を30〜130℃
(好適には80〜100℃)に加熱する。
ゾール及びその塩の製造方法について説明する。まず、
溶媒中に5−シアノテトラゾールとアジ化物とを溶解さ
せ、場合により触媒を加える。この液を30〜130℃
(好適には80〜100℃)に加熱する。
【0044】この際、5−シアノテトラゾール及びその
塩の製造方法においては、反応系のpHを3〜10の範囲
とするのが好ましい。また、5,5′−ビステトラゾー
ル及びその塩の製造方法においては、反応系のpHを3〜
7の範囲とするのが好ましい。また、好ましくは5,
5′−ビステトラゾール及びその塩の製造方法における
反応系のpHを、5−シアノテトラゾール及びその塩の製
造方法における反応系のpHより低くする。
塩の製造方法においては、反応系のpHを3〜10の範囲
とするのが好ましい。また、5,5′−ビステトラゾー
ル及びその塩の製造方法においては、反応系のpHを3〜
7の範囲とするのが好ましい。また、好ましくは5,
5′−ビステトラゾール及びその塩の製造方法における
反応系のpHを、5−シアノテトラゾール及びその塩の製
造方法における反応系のpHより低くする。
【0045】なお、反応後に残る溶媒や触媒はそのまま
再使用が可能である。
再使用が可能である。
【0046】また、両製造方法は共通の溶媒や触媒を用
いているので、ワンポットで、5−シアノテトラゾール
及びその塩並びに5,5′−ビステトラゾール及びその
塩の製造が可能である。すなわち、ワンポットで行なう
場合、以下に示すように、第一工程(すわなち、本発明
に係る5−シアノテトラゾール及びその塩の製造方法)
で5−シアノテトラゾール及びその塩が生成し、更に第
二工程(すなわち、本発明に係る5,5′−ビステトラ
ゾール及びその塩の製造方法)で5,5′−ビステトラ
ゾール及びその塩が生成する。
いているので、ワンポットで、5−シアノテトラゾール
及びその塩並びに5,5′−ビステトラゾール及びその
塩の製造が可能である。すなわち、ワンポットで行なう
場合、以下に示すように、第一工程(すわなち、本発明
に係る5−シアノテトラゾール及びその塩の製造方法)
で5−シアノテトラゾール及びその塩が生成し、更に第
二工程(すなわち、本発明に係る5,5′−ビステトラ
ゾール及びその塩の製造方法)で5,5′−ビステトラ
ゾール及びその塩が生成する。
【0047】
【化7】
【0048】例えば、初期反応温度が0〜60℃の場
合、5−シアノテトラゾールの反応が主であり、その
後、触媒として酢酸を少量添加してシアノゲンガスの吹
き込みをアジ化物が半分反応した時点で中止し、30〜
130℃に加熱すると5,5′−ビステトラゾール(ア
ジ化ナトリウムを使用した場合、そのナトリウム塩)が
生成する。
合、5−シアノテトラゾールの反応が主であり、その
後、触媒として酢酸を少量添加してシアノゲンガスの吹
き込みをアジ化物が半分反応した時点で中止し、30〜
130℃に加熱すると5,5′−ビステトラゾール(ア
ジ化ナトリウムを使用した場合、そのナトリウム塩)が
生成する。
【0049】例えば、この最終液に塩化アンモニウムを
過剰に加えると、5,5′−ビステトラゾールのアンモ
ニウム塩が析出する。そして、この液を、濾過、水洗す
ればそのままエアーバッグガス発生剤として使用可能な
高純度の5,5′−ビステトラゾールのアンモニウム塩
が高収率で得られる。
過剰に加えると、5,5′−ビステトラゾールのアンモ
ニウム塩が析出する。そして、この液を、濾過、水洗す
ればそのままエアーバッグガス発生剤として使用可能な
高純度の5,5′−ビステトラゾールのアンモニウム塩
が高収率で得られる。
【0050】また、例えば、この最終液に塩酸等の強酸
を加えると5,5′−ビステトラゾールが析出する。そ
して、5,5′−ビステトラゾールを各種アルカリで中
和すると、対応する塩が得られる。
を加えると5,5′−ビステトラゾールが析出する。そ
して、5,5′−ビステトラゾールを各種アルカリで中
和すると、対応する塩が得られる。
【0051】更には、5,5′−ビステトラゾールの難
溶性塩を得る場合には、例えばこの最終液に水溶解性の
金属塩(この金属は5,5′−ビステトラゾールと難溶
性塩を形成する)を添加することにより、所望の難溶性
塩を得ることができる。
溶性塩を得る場合には、例えばこの最終液に水溶解性の
金属塩(この金属は5,5′−ビステトラゾールと難溶
性塩を形成する)を添加することにより、所望の難溶性
塩を得ることができる。
【0052】なお、5−シアノテトラゾールに関して
も、上記と同様にして各種金属塩を得ることができる。
も、上記と同様にして各種金属塩を得ることができる。
【0053】
【実施例】実施例1 水10gにアジ化ナトリウム2g(30.8mmol)を溶
解し、常温でシアノゲンをアジ化ナトリウムに対して過
剰に6時間で吹き込んだ。得られた溶液を濃縮乾固する
と白色結晶が2.7g得られた。これを液体クロマトグ
ラフで分析(上記記載)すると、5−シアノテトラゾー
ルが98%以上であることが確認された。
解し、常温でシアノゲンをアジ化ナトリウムに対して過
剰に6時間で吹き込んだ。得られた溶液を濃縮乾固する
と白色結晶が2.7g得られた。これを液体クロマトグ
ラフで分析(上記記載)すると、5−シアノテトラゾー
ルが98%以上であることが確認された。
【0054】実施例2 トルエン60g、2,6−ルチジン16.4g(15
3.0mmol)、2−エチルヘキサン酸22.2g(15
3.9mmol)、アジ化ナトリウム2g(30.8mmol)
の混合物に撹拌しながら常温にてシアノゲンガスを通じ
ると白色沈殿が生じた。3時間後、前記液体クロマトグ
ラフ分析条件で反応の終点を確認し、生成物を濾過、少
量のトルエンで洗浄した。得られた結晶は、液体クロマ
トグラフ純度98%以上であった。このときの結晶分離
母液にアジ化ナトリウムを加えて同様にシアノゲンガス
を通じると同一収量及び品質の5ーシアノテトラゾール
ナトリウム塩(3.5g)を得た。
3.0mmol)、2−エチルヘキサン酸22.2g(15
3.9mmol)、アジ化ナトリウム2g(30.8mmol)
の混合物に撹拌しながら常温にてシアノゲンガスを通じ
ると白色沈殿が生じた。3時間後、前記液体クロマトグ
ラフ分析条件で反応の終点を確認し、生成物を濾過、少
量のトルエンで洗浄した。得られた結晶は、液体クロマ
トグラフ純度98%以上であった。このときの結晶分離
母液にアジ化ナトリウムを加えて同様にシアノゲンガス
を通じると同一収量及び品質の5ーシアノテトラゾール
ナトリウム塩(3.5g)を得た。
【0055】実施例3 水10gにアジ化ナトリウム2g(30.8mmol)を溶
解し、酢酸2g(33.3mmol)を添加し、常温でシア
ノゲンガスを吹き込んだ。前記液体クロマトグラフ分析
条件で反応を追跡しアジ化ナトリウムの半分が反応した
時点でシアノゲンガスの導入を中止し、この溶液を80
℃に加温して3時間反応させた。反応液に塩化アンモニ
ウム2g(37.4mmol)を加え、生じた5,5′−ビ
ステトラゾールアンモニウム塩を濾過し、少量の水で洗
浄すると白色結晶1.9gを得た。乾燥後、アルカリ滴
定で純度を求めると98%であった。前記条件の5g液
体クロマトグラフ純度も98%であった。
解し、酢酸2g(33.3mmol)を添加し、常温でシア
ノゲンガスを吹き込んだ。前記液体クロマトグラフ分析
条件で反応を追跡しアジ化ナトリウムの半分が反応した
時点でシアノゲンガスの導入を中止し、この溶液を80
℃に加温して3時間反応させた。反応液に塩化アンモニ
ウム2g(37.4mmol)を加え、生じた5,5′−ビ
ステトラゾールアンモニウム塩を濾過し、少量の水で洗
浄すると白色結晶1.9gを得た。乾燥後、アルカリ滴
定で純度を求めると98%であった。前記条件の5g液
体クロマトグラフ純度も98%であった。
【0056】実施例4 アセトニトリル30gに無水塩化アルミニウム2g(1
5.0mmol)を溶解した後、アジ化ナトリウム2g(3
0.8mmol)を加えた。この溶液に60℃でシアノゲン
ガスを吹き込むと結晶が沈殿した。2時間後、液体クロ
マトグラフで反応を確認するとアジ化ナトリウムのピー
クが消えて5,5′−ビステトラゾールのピークが観察
された。この溶液を濾過し、アセトニトリルで洗浄する
と白色結晶2.0gが収率75.6%で得られた。
5.0mmol)を溶解した後、アジ化ナトリウム2g(3
0.8mmol)を加えた。この溶液に60℃でシアノゲン
ガスを吹き込むと結晶が沈殿した。2時間後、液体クロ
マトグラフで反応を確認するとアジ化ナトリウムのピー
クが消えて5,5′−ビステトラゾールのピークが観察
された。この溶液を濾過し、アセトニトリルで洗浄する
と白色結晶2.0gが収率75.6%で得られた。
【0057】実施例5 水10g、アジ化ナトリウム2g(30.8mmol)、塩
化アンモニウム2g(37.4mmol)の溶液にシアノゲ
ンガスを常温で6時間かけて吹き込んだ。吹き込み量は
液体クロマトグラフでアジ化ナトリウムが半分反応した
時点とした。80℃に加熱すると5,5′−ビステトラ
ゾールアンモニウム塩の結晶が生成した。室温まで冷却
後、結晶を濾過、乾燥すると収量2.5gで純度98%
の5,5′−ビステトラゾールアンモニウム塩を得た。
化アンモニウム2g(37.4mmol)の溶液にシアノゲ
ンガスを常温で6時間かけて吹き込んだ。吹き込み量は
液体クロマトグラフでアジ化ナトリウムが半分反応した
時点とした。80℃に加熱すると5,5′−ビステトラ
ゾールアンモニウム塩の結晶が生成した。室温まで冷却
後、結晶を濾過、乾燥すると収量2.5gで純度98%
の5,5′−ビステトラゾールアンモニウム塩を得た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 津山 正海 香川県高松市朝日町4丁目12−52 増田化 学工業株式会社内 (72)発明者 宮脇 義孝 香川県高松市朝日町4丁目12−52 増田化 学工業株式会社内 (72)発明者 久保 勇樹 香川県高松市朝日町4丁目12−52 増田化 学工業株式会社内 (72)発明者 小川 貴志 香川県高松市朝日町4丁目12−52 増田化 学工業株式会社内
Claims (21)
- 【請求項1】 式(1) 【化1】 で示される5−シアノテトラゾール及びその塩の製造方
法において、無触媒下又は有機酸、ルイス酸及び塩化物
からなる群より選択される触媒の存在下、0〜60℃に
てシアノゲンとアジ化物とを溶媒中で反応させることを
特徴とする方法。 - 【請求項2】 有機酸が、置換又は非置換の炭素数1〜
10の有機カルボン酸或いは置換又は非置換のアルキル
スルホン酸である、請求項1記載の方法。 - 【請求項3】 ルイス酸が、無水塩化アルミニウム、無
水塩化亜鉛、無水塩化錫又は無水四塩化チタンである、
請求項1又は2記載の方法。 - 【請求項4】 塩化物が、塩化アンモニウム、塩化アル
ミニウム又はアミン塩酸塩である、請求項1〜3のいず
れか一項記載の方法。 - 【請求項5】 シアノゲンの量に対する触媒の量が、モ
ル比で0.001〜10%である、請求項1〜4のいず
れか一項記載の方法。 - 【請求項6】 溶媒が、水、エーテル類、アミド類、ニ
トリル類、ピリジン類、芳香族炭化水素、アルコール
類、エステル類又はこれらの混合液である、請求項1〜
5のいずれか一項記載の方法。 - 【請求項7】 アジ化物が、アルカリ金属アジ化物、ア
ルカリ土類金属アジ化物、アジ化アルミニウム、アジ化
アンモニウム又はアジ化アミンである、請求項1〜6の
いずれか一項記載の方法。 - 【請求項8】 式(2) 【化2】 で示される5,5′−ビステトラゾール及びその塩の製
造方法において、無触媒下又は有機酸、ルイス酸及び塩
化物からなる群より選択される触媒の存在下、30〜1
30℃にて5−シアノテトラゾールとアジ化物とを溶媒
中で反応させることを特徴とする方法。 - 【請求項9】 有機酸が、置換又は非置換の炭素数1〜
10の有機カルボン酸或いは置換又は非置換のアルキル
スルホン酸である、請求項8記載の方法。 - 【請求項10】 ルイス酸が、無水塩化アルミニウム、
無水塩化亜鉛、無水塩化錫又は無水四塩化チタンであ
る、請求項8又は9記載の方法。 - 【請求項11】 塩化物が、塩化アンモニウム、塩化ア
ルミニウム又はアミン塩酸塩である、請求項8〜10の
いずれか一項記載の方法。 - 【請求項12】 シアノゲンの量に対する触媒の量が、
モル比で0.001〜10%である、請求項8〜11の
いずれか一項記載の方法。 - 【請求項13】 溶媒が、水、エーテル類、アミド類、
ニトリル類、ピリジン類、芳香族炭化水素、アルコール
類、エステル類又はこれらの混合液である、請求項8〜
12のいずれか一項記載の方法。 - 【請求項14】 アジ化物が、アルカリ金属アジ化物、
アルカリ土類金属アジ化物、アジ化アルミニウム、アジ
化アンモニウム又はアジ化アミンである、請求項8〜1
3のいずれか一項記載の方法。 - 【請求項15】 式(2) 【化3】 で示される5,5′−ビステトラゾール及びその塩の製
造方法において、無触媒下又は有機酸、ルイス酸及び塩
化物からなる群より選択される触媒の存在下、0〜60
℃にてシアノゲンとアジ化物とを溶媒中で反応させて5
−シアノテトラゾールを得る第一工程;及び30〜13
0℃にて5−シアノテトラゾールとアジ化物とを溶媒中
で反応させて5,5′−ビステトラゾールを得る第二工
程を含むことを特徴とする方法。 - 【請求項16】 有機酸が、置換又は非置換の炭素数1
〜10の有機カルボン酸或いは置換又は非置換のアルキ
ルスルホン酸である、請求項15記載の方法。 - 【請求項17】 ルイス酸が、無水塩化アルミニウム、
無水塩化亜鉛、無水塩化錫又は無水四塩化チタンであ
る、請求項15又は16記載の方法。 - 【請求項18】 塩化物が、塩化アンモニウム、塩化ア
ルミニウム又はアミン塩酸塩である、請求項15〜17
のいずれか一項記載の方法。 - 【請求項19】 シアノゲンの量に対する触媒の量が、
モル比で0.001〜10%である、請求項15〜18
のいずれか一項記載の方法。 - 【請求項20】 溶媒が、水、エーテル類、アミド類、
ニトリル類、ピリジン類、芳香族炭化水素、アルコール
類、エステル類又はこれらの混合液である、請求項15
〜19のいずれか一項記載の方法。 - 【請求項21】 アジ化物が、アルカリ金属アジ化物、
アルカリ土類金属アジ化物、アジ化アルミニウム、アジ
化アンモニウム又はアジ化アミンである、請求項15〜
20のいずれか一項記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11091376A JP2000281662A (ja) | 1999-03-31 | 1999-03-31 | テトラゾール類の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11091376A JP2000281662A (ja) | 1999-03-31 | 1999-03-31 | テトラゾール類の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000281662A true JP2000281662A (ja) | 2000-10-10 |
Family
ID=14024665
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11091376A Pending JP2000281662A (ja) | 1999-03-31 | 1999-03-31 | テトラゾール類の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000281662A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7943647B2 (en) | 2003-07-15 | 2011-05-17 | Novartis Ag | Process for the preparation of tetrazole derivatives from organo aluminium azides |
JP2013522176A (ja) * | 2010-03-12 | 2013-06-13 | バイエル・インテレクチユアル・プロパテイー・ゲー・エム・ベー・ハー | 5−置換1−アルキルテトラゾール類を調製する方法 |
-
1999
- 1999-03-31 JP JP11091376A patent/JP2000281662A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7943647B2 (en) | 2003-07-15 | 2011-05-17 | Novartis Ag | Process for the preparation of tetrazole derivatives from organo aluminium azides |
US8569528B2 (en) | 2003-07-15 | 2013-10-29 | Novartis Ag | Process for the preparation of tetrazole derivatives from organo boron and organo aluminium azides |
JP2013522176A (ja) * | 2010-03-12 | 2013-06-13 | バイエル・インテレクチユアル・プロパテイー・ゲー・エム・ベー・ハー | 5−置換1−アルキルテトラゾール類を調製する方法 |
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
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