JP2000281569A - 脊髄障害治療剤 - Google Patents

脊髄障害治療剤

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JP2000281569A
JP2000281569A JP8191499A JP8191499A JP2000281569A JP 2000281569 A JP2000281569 A JP 2000281569A JP 8191499 A JP8191499 A JP 8191499A JP 8191499 A JP8191499 A JP 8191499A JP 2000281569 A JP2000281569 A JP 2000281569A
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sulfo
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methanol
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JP8191499A
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English (en)
Inventor
Kenji Okajima
研二 岡嶋
Yuji Taoka
祐二 田岡
Masahiko Kojima
政彦 小島
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Nippon Shinyaku Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shinyaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 脊髄障害予防治療剤として有用である医薬組
成物を提供する。 【解決手段】 本発明は、一般式(I)又は(II) 【化1】 (R1 、R2 は、同一又は異なって炭素数が6〜30で
ある直鎖状又は分枝鎖状の、アルキル、アルケニル、又
はアシルを表す。Bは、カルボニルオキシ、アミノカル
ボニルオキシ、アルキレン、アルキレンオキシ、アルキ
レンカルボニルオキシ、アルキレンアミノカルボニルオ
キシなどを表す。Rは置換されていてもよいモラノリ
ン、グルコース又はスルホキシシクロアルキルなどを表
す。)で表される二本鎖脂肪族誘導体又はその薬学的に
許容される塩、及びそれらを有効成分とする医薬組成物
で構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、脂肪族誘導体を有
効成分とする脊髄障害の予防又は治療剤に関する。
【0002】
【従来の技術】脊髄障害は、脊髄損傷、脊髄の手術、脊
髄虚血再灌流障害によって引き起こされ、運動機能の麻
痺や脊髄組織の障害などの重篤な後遺症や合併症をもた
らす。
【0003】例えば、重篤な合併症の一つとして、下行
大動脈遮断を要する胸部大動脈瘤、胸腹部大動脈瘤、解
離性大動脈瘤などの手術に合併する対麻痺を挙げること
ができる。対麻痺を一旦発症すれば、その予後や回復も
極めて悪く、患者は精神的、肉体的苦痛を伴う新たな闘
病生活を強いられることとなるので、上記手術に際し、
術後対麻痺発生の防止に最大の努力と細心の注意が払わ
れている。しかし、脊髄への血行の多様性などからその
効果は十分と言えるには至っていない。そこで、運動機
能障害や組織障害など脊髄障害に起因する病態の予防又
は治療剤(以下、予防治療剤という)の創成が強く望ま
れている。
【0004】一方、本出願人らは、本発明にかかる化合
物が細胞接着阻害作用及びTNF−α産生抑制作用を有
することを見出し特許出願(PCT/JP98/05975)を行っ
た。しかしながら、かかる化合物が脊髄障害の予防又は
治療剤として有用であることは知られていなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、新規
な脊髄障害予防治療剤を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明者らが鋭意努力した結果、下記一般式で表される
化合物が脊髄障害に対して予防治療上有効であることを
見いだし、発明を完成した。したがって、本発明は、下
記一般式(I)又は(II)で表される化合物又はその薬
学的に許容しうる塩を有効成分とする脊髄障害予防治療
剤である。
【0007】
【化5】
【0008】R1 、R2 は、同一又は異なって、炭素数
が6〜30である、直鎖状又は分枝鎖状のアルキル、ア
ルケニル、又はアシルを表す。Bは、−(CH)m−、
−(CH)n−NR−CO−O−、−(CH)n−C
O−O−、−C(OC)y−OCH−CO
−O−、 −C(OC)z−NR−CO−
O−、又は−(CH)n−O−を表す。 Rは水素又
は低級アルキルを表す。zは1〜4の整数を表し、nは
0〜12の整数を表す。mは0〜12の整数を表し、y
は0〜3の整数を表す。Rは、下記一般式(III)、(IV)
又は(V)を表す。
【0009】
【化6】
【0010】〔式(III)中、R3 とR4 は異なり、R3
は水素又は水酸基を表し、R4 は水素、水酸基、スルホ
又は(3−O−スルホ−β−D−ガラクトピラノシル)
オキシを表す。R5 は、水素、水酸基、スルホ又は(3
−O−スルホ−β−D−ガラクトピラノシル)を表す。
但し、R4 が(3−O−スルホ−β−D−ガラクトピラ
ノシル)オキシのときは、R3 及びR5 は水素であ
る。〕
【0011】
【化7】
【0012】〔式(IV)中、R6 は、水素又は水酸基を表
す。R6が水素のときは、R7 は(3− O−スルホ−
β−D−ガラクトピラノシル)オキシであり、R8 は、
水素又は1−フコシルである。R6 が水酸基のときは、
7は水素であり、R8 はスルホである。〕
【0013】
【化8】
【0014】〔式(V)中、Aは、単結合、酸素原子、-O-
(CH2)q-NRa-又は1若しくはそれ以上の低級アルキル若
しくはスルホ低級アルキルで置換されていてもよいメチ
レン若しくはイミノを表す。さらに、Aは、ハロゲン、
水酸基、アミノ、低級アルキル又は低級アルコキシで置
換されていてもよい、直鎖又は分枝鎖状の低級アルキ
ル又は低級アルコキシ、又は、異項原子として1つ又
はそれ以上の酸素、窒素又は硫黄原子を含んでいてもよ
い炭素数3〜10の飽和又は不飽和の単環又は多環式炭
化水素を表す。Rは水素又は低級アルキルを表す。t
は0〜6の整数を表す。kは0又は1である。q は1
〜6の整数である。〕
【0015】以下、本発明を詳述する。式(I)及び
(II)においてR1 、R2 が表す炭素数6〜30のアル
キルとしては、ヘキシル、オクチル、デシル、ドデシ
ル、トリデシル、テトラデシル、ヘキサデシル、オクタ
デシル、イコシル、ドコシル、ペンタコシル、トリアコ
ンチルを挙げることができる。とくに、ヘキサデシル、
オクタデシル、エイコシルが好ましい。炭素数6〜30
のアルケニルとしては、3−ヘキセニル、4−オクテニ
ル、5−デセニル、6−ドデセニル、7−テトラデセニ
ル、8−ヘキサデセニル、9−オクタデセニル、10−
イコセニル、11−ドコセニル、12−テトラコセニ
ル、13−ヘキサコセニル、14−オクタコセニル、1
5−トリアコンテニルを挙げることができる。とくに、
8−ヘキサデセニル、9−オクタデセニル、10−イコ
セニルが好ましい。炭素数6〜30のアシルとしては、
ヘキサノイル、ラウロイル、ミリストイル、パルミトイ
ル、ステアロイル、オレオイル、エライドイルを挙げる
ことができる。とくに8−ヘキサデセノイル、オレオイ
ル、10−イコセノイルが好ましい。
【0016】本発明における「低級アルキル」として
は、炭素数1〜6の直鎖又は分枝鎖状のものが挙げら
れ、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチ
ル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチ
ル、t−ペンチル、ヘキシル、イソヘキシル等を挙げる
ことができる。本発明における「低級アルコキシ」とし
ては、炭素数1〜6の直鎖又は分枝鎖状のアルコキシを
挙げることができ、例えば、メトキシ、エトキシ、プロ
ポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、t
−ブトキシ、t−ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、イ
ソヘキシルオキシ等をあげることができる。
【0017】Aで表される、ハロゲン、水酸基、アミ
ノ、低級アルキル又は低級アルコキシで置換されていて
もよい、異項原子として1つ又はそれ以上の酸素、窒
素、又は硫黄原子を含んでいてもよい炭素数3〜10の
飽和又は不飽和の単環又は多環式炭化水素として、シク
ロプロパン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロ
ヘプタン、チオフエン、フラン、ピロリジン、ピペリジ
ン、ピペラジン、ピラン、ピロール、イミダゾール、ピ
ラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジ
ン、インドール、オキサゾール、モルホリン、ベンゼ
ン、ナフタレン等を挙げることができる。本発明におけ
る薬学的に許容される金属塩としては、スルホン酸であ
る本発明にかかる化合物(以下、本発明化合物という)
(I)又は(II)において、例えば、リチウム塩、ナト
リウム塩、カリウム塩のアルキル金属塩、マグネシウム
塩、カルシウム塩、バリウム塩等のアルカリ土類金属塩
を挙げることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】一般式(I)及び(II)で表され
る本発明化合物は、例えば、次の方法によって製造する
ことができる。 (a)Bが、-(CH2)m-の場合:
【0019】
【化9】
【0020】(式中、R1、R2は前記と同義。rは0〜1
1の整数を表す。) (1A)、(1B)、(1C)、(1D)、(1E)、(1
F)、(1G)又は(1H)の原料化合物と一般式(2
A)、(2B)又は(2B’)の原料化合物とを還元的ア
ルキル化することにより、本発明化合物を製造すること
ができる。具体的には、例えば、シアノ水素化ホウ素ナ
トリウムにより還元的アルキル化を行うことにより製造
することができる。反応溶媒としては、メタノール、
水、テトラヒドロフラン(以下、THFと略す)、N,N-ジ
メチルホルムアミド(以下、DMFと略す)等を用いるこ
とができ、例えば、中性、若しくは酢酸等の弱酸性条件
下で、原料(1A)、(1B)、(1C)、(1D)、(1
E)、(1F)、(1G)又は(1H)1モルに対し、1〜
3モル好ましくは1.5〜2モル、1〜24時間、0〜1
00℃の温度範囲で反応させることができる。
【0021】(b)Bが、-(CH2)n-NRe-CO-O-の場合: (i)nが0の場合:(1A)、(1B)、(1C)、
(1D)、(1E)、(1F)、(1G)又は(1H)の原
料化合物とアルコール誘導体(9)とを反応させること
によって製造することができる。 アルコール誘導体
(9)を例えば、N,N’-カルボニルジイミダゾールとピ
リジン、DMF、THF等の溶媒中で0℃〜100℃にて反応
を行うことによりイミダゾール誘導体を得ることができ
る。又、アルコール誘導体(9)をクロロ炭酸フェニル
とクロロホルム、DMF等の溶媒中で0℃〜150℃にて
ピリジン、トリエチルアミン等の塩基存在下反応を行う
ことにより炭酸フェニル誘導体を得ることができる。こ
れらのイミダゾール誘導体又は炭酸フェニル誘導体と
(1A)、(1B)、(1C)、(1D)、(1E)、(1
F)、(1G)又は(1H)の化合物とをDMF、ピリジン、
トルエン、ベンゼン、THFなどの溶媒中で0℃〜150
℃にて反応を行うことにより本発明化合物を製造するこ
とができる。なお、反応を促進するためにトリエチルア
ミン等の塩基を加えてもよい。
【0022】(ii)nが1〜12の場合:
【化10】
【0023】(式中、R1、R2、Reは前記と同義。pは0
〜11の整数を表す。) 上記反応式のように、原料(1A)、(1B)、(1
C)、(1D)、(1E)、(1F)、(1G)又は(1H)
と一般式(3B)の化合物とを上記(a)に準じ、還元
的アルキル化を行うことにより、本発明化合物を製造す
ることができる。さらに、n=0〜12の場合には、次
のように製造することもできる。
【0024】
【化11】
【0025】(式中、R1、R2、Re、A、n、tは前記と
同義。) 上記反応式のように、原料(1M)とアルコール誘導体
(9)とを、上記(i)の方法に準じて反応させてカル
バメート体とした後、例えば、三酸化硫黄ピリジン複合
体を用いて硫酸エステル化することにより、本発明化合
物を製造することができる。反応溶媒としては、DMF、
ピリジン、THF、1,4-ジオキサン、クロロホルム、塩化
メチレン等を用いることができ、例えば、カルバメート
体1モルに対し、三酸化硫黄ピリジン複合体を1〜15
モル好ましくは1.5〜7モル用い、1〜24時間、0
〜100℃の温度範囲で反応させることができる。さら
に、n=2の場合には、次のように製造することもでき
る。
【0026】
【化12】
【0027】(式中、R1、R2は前記と同義。) 上記反応式のように、原料(1A)、(1B)又は(1
C)とアルコール誘導体(9)とを、上記(i)の方法
に準じて反応することにより、本発明化合物を製造する
ことができる。
【0028】(c)Bが、-(CH2)n-CO-O-の場合: (i)nが0の場合:
【0029】
【化13】 (式中、R1、R2は前記と同義。Yは、カルボニル基を活
性化することができる基、例えば、イミダゾリル基、フ
ッ素、塩素、沃素などのハロゲン、フェノキシ基等を挙
げることができる。) 上記反応式のように、原料(1A)、(1B)、(1
C)、(1D)、(1E)、(1F)、(1G)又は(1H)
の化合物と一般式(4)の化合物とを、溶媒中で、例え
ば、0℃〜100℃の温度範囲で1〜48時間反応させ
ることにより本発明化合物を製造することができる。反
応溶媒としては、例えば、DMF、ピリジン、トルエン、T
HF、クロロホルムを挙げることができる。
【0030】(ii)nが1〜12の場合:
【化14】
【0031】(式中、R1、R2、pは前記と同義。) 上記反応式のように、原料(1A)、(1B)、(1
C)、(1D)、(1E)、(1F)、(1G)又は(1H)
と一般式(5B)の化合物とを上記(a)に準じ、還元
的アルキル化を行うことにより、本発明化合物を製造す
ることができる。さらに、n=0〜12の場合には、次
のように製造することもできる。
【0032】
【化15】
【0033】(式中、R1、R2、Re、A、n、tは前記と
同義。R*は、水酸基の保護基を表し、例えば、ベンジ
ル基、t-ブチルジメチルシリル基、t-ブチルジフェニル
シリル基、レブリノイル基等を挙げることができる。DC
CはN,N’-ジシクロヘキシルカルボジイミドを表す。) 水酸基が保護されたヒドロキシカルボン酸誘導体である
原料(1N)とアルコール誘導体(9)とを、例えば、
上記反応式に従って、N,N’-ジシクロヘキシルカルボジ
イミド(以下、DCCと略す)等によりDMF、ジクロロメタ
ン、クロロホルム、THF等の溶媒中、0℃〜100℃の
温度で縮合するとエステル体が得られる。必要により適
当な触媒、ピリジン、N,N-ジメチル-4-アミノピリジン
等を添加して反応を促進することができる。得られたエ
ステル体の保護基を常法により脱保護した後、上記
(b)に記載の方法に準じて、硫酸エステル化すること
により、本発明化合物を製造することができる。
【0034】さらに、次のように製造することもでき
る。
【化16】
【0035】(式中、R1、R2、Re、A、n、t、R*は前
記と同義。) 原料(1N)を、例えば、上記反応式に従って、塩化チ
オニル、三塩化リン、五塩化リン、オキザリルクロライ
ド等と混合し、必要であればベンゼン等の不活性溶媒
中、室温から加熱還流の条件下、酸クロリドへと導くこ
とができる。この際、反応触媒としてDMF、ヘキサメチ
ルフォスホリックトリアミド(以下、HMPAと略す)、ピ
リジン等を加えてもよい。得られた酸クロリド体をアル
コール誘導体(9)と、適当な溶媒、例えばクロロホル
ム、ジクロロメタン、ピリジン、エーテル、ベンゼン、
THF、DMF等の溶媒中、ピリジン、トリエチルアミン又は
ジメチルアニリン等の塩基の存在下、−10℃〜50℃
の間で縮合するとエステル体が得られる。得られたエス
テル体の保護基を常法により脱保護した後、上記(b)
に記載の方法に準じて、硫酸エステル化することによ
り、本発明化合物を製造することができる。
【0036】(d)Bが、-(CH2)n-O-の場合: (i)nが1〜12の場合:
【化17】
【0037】(式中、R1、R2、pは前記と同義。) 上記反応式のように、原料(1A)、(1B)、(1
C)、(1D)、(1E)、(1F)、(1G)又は(1H)
と一般式(6B)の化合物とを上記(a)に準じ、還元
的アルキル化を行うことにより、本発明化合物を製造す
ることができる。
【0038】さらに、n=0〜12の場合、次のように
製造することもできる。
【化18】
【0039】(式中、R1、R2、R*、A、n、tは前記と
同義。Halは、フッ素、塩素、臭素、又は沃素を表
す。) 原料(1T)とアルコール誘導体(9)とを、又は、原
料(1U)と、アルコール誘導体(9)を常法によりハ
ロゲン化して得られる(12)とを、例えば、上記反応
式に従って、水素化ナトリウム等の塩基の存在下で反応
するとエーテル体が得られる。得られたエーテル体の保
護基を常法により脱保護した後、上記(b)に記載の方
法に準じて、硫酸エステル化することにより、本発明化
合物を製造することができる。
【0040】(e)Bが、-C2H4-(OC2H4)y-OCH2-COO-の場
合:
【化19】
【0041】(式中、R1、R2は前記と同義。yは、0〜
3の整数を表す。) 上記反応式のように、原料(1A)、(1B)、(1
C)、(1D)、(1E)、(1F)、(1G)又は(1H)
と一般式(7B)の化合物とを上記(a)に準じ、還元
的アルキル化を行うことにより、本発明化合物を製造す
ることができる。
【0042】さらに、次のように製造することもでき
る。
【化20】
【0043】又は、
【化21】
【0044】(式中、R1、R2、A、n、t、y、R*、DC
Cは前記と同義。) 原料(1R)とアルコール誘導体(9)とを、例えば、
上記反応式に従って、上記(c)に記載の方法に準じて
縮合するとエステル体が得られる。得られたエステル体
の保護基を常法により脱保護した後、上記(b)に記載
の方法に準じて、硫酸エステル化することにより、本発
明化合物を製造することができる。
【0045】(f)Bが、-C2H4-(OC2H4)z-NRe-COO-の場
合:
【化22】
【0046】(式中、R1、R2、Reは前記と同義。zは1
〜4の整数を表す。) 上記反応式のように、原料(1A)、(1B)、(1
C)、(1D)、(1E)、(1F)、(1G)又は(1H)
と一般式(8B)の化合物とを上記(a)に準じ、還元
的アルキル化を行うことにより、本発明化合物を製造す
ることができる。
【0047】さらに、次のように製造することもでき
る。
【化23】
【0048】(式中、R1、R2、Re、A、z、tは前記と
同義。) 上記反応式のように、原料(1S)とアルコール誘導体
(9)とを、上記(i)の方法に準じて反応させてカル
バメート体とした後、例えば、三酸化硫黄ピリジン複合
体を用いて硫酸エステル化することにより、本発明化合
物を製造することができる。
【0049】さらに本発明化合物は、例えば、次の方法
によっても製造することができる。
【化24】
【0050】上記(1J)又は(1K)若しくは(1
L)の化合物とアルコール誘導体(10)とを反応さ
せ、脱レブロイル化、硫酸エステル化、脱保護すること
によっても製造することができる。(1J)又は(1
K)若しくは(1L)の化合物とアルコール誘導体(1
0)とを、溶媒中で、ルイス酸触媒を用いて、例えば、
−20℃〜40℃の温度範囲で1〜48時間反応するこ
とによってエーテル化合物を製造することができる。反
応溶媒としては、例えば、塩化メチレン、クロロホル
ム、THF等を挙げることができる。ルイス酸触媒として
は、例えば、三フッ化ホウ素エーテル複合体等を挙げる
ことができる。次いで、このエーテル化合物を、溶媒
中、触媒を用いて、例えば、0℃〜50℃の温度範囲で
0.5〜24時間反応することによって脱レブロイル体
を製造することができる。反応溶媒としては、メタノー
ル、エタノール、THF、DMF等を挙げることができる。触
媒としては、例えば、ヒドラジンアセテートを挙げるこ
とができる。次いで、この脱レブロイル体を、例えば、
三酸化硫黄ピリジン複合体により硫酸エステル化するこ
とにより硫酸エステル体を製造することができる。反応
溶媒としては、N,N-ジメチルホルムアミド、ピリジン、
テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、クロロホルム、
塩化メチレン等を用いることができ、例えば、脱レブロ
イル体1モルに対し、三酸化硫黄ピリジン複合体を1〜
15モル好ましくは1.5〜7モル用い、1〜24時
間、0〜100℃の温度範囲で反応させることができ
る。最後に、この硫酸エステル体を、塩基を用いて、溶
媒中、0℃〜50℃の温度範囲で脱保護することによっ
て、本発明化合物を製造することができる。塩基として
は、例えば、ナトリウムメチラート、水酸化ナトリウ
ム、水酸化リチウム等を挙げることができ、反応溶媒と
しては、メタノール、エタノール、THF、1,4-ジオキサ
ン、DMF等を挙げることができる。
【0051】さらに本発明化合物は、例えば、次の方法
によっても製造することができる。
【化25】
【0052】上記(3A)又は(5A)又は(6A)又
は(7A)又は(8A)若しくは(10)の化合物を硫
酸エステル化することにより、本発明化合物を製造する
ことができる。具体的には、例えば、三酸化硫黄ピリジ
ン複合体により硫酸エステル化することにより製造する
ことができる。反応溶媒としては、DMF、ピリジン、TH
F、1,4-ジオキサン、クロロホルム、塩化メチレン等を
用いることができ、例えば、原料(3A)又は(5A)
又は(6A)又は(7A)又は(8A)若しくは(1
0)1モルに対し、三酸化硫黄ピリジン複合体を1〜1
5モル好ましくは1.5〜7モル用い、1〜24時間、
0〜100℃の温度範囲で反応させることができる。
【0053】さらに本発明化合物は、例えば、次の方法
によっても製造することができる。
【化26】
【0054】上記(2A)、(2B)、(3B)、(5
B)、(6B)、(7B)又は(8B)の原料化合物と一般
式(11)の原料化合物とを反応させ、次いで、保護基
の導入、硫酸エステル化、脱保護することによっても製
造することができる。(2A)又は(2B)又は(3B)
又は(5B)又は(6B)又は(7B)若しくは(8B)の
原料化合物と一般式(11)の原料化合物とを上記
(a)に準じ、還元的アルキル化を行うことにより、ア
ミン体を製造することができる。次いで、このアミン体
のアミノ基を適当な保護基、例えば、9-フルオレニルメ
トキシカルボニル基で保護する。具体的には、カルバメ
ート体をN-(9-フルオレニルメトキシカルボニルオキシ)
スクシンイミド及び飽和炭酸水素ナトリウム溶液を用い
て、溶媒中、例えば、−20℃〜50℃の温度範囲で
0.5〜48時間反応する。反応溶媒としては、アセト
ン、THF、DMF、1,4-ジオキサン等を挙げることができ
る。次いで、この保護体の水酸基を硫酸エステル化す
る。具体的には、例えば、三酸化硫黄ピリジン複合体に
より硫酸エステル化する。反応溶媒としては、DMF、ピ
リジン、THF、1,4-ジオキサン、クロロホルム、塩化メ
チレン等を用いることができ、例えば、カルバメート体
1モルに対し、三酸化硫黄ピリジン複合体を1〜15モ
ル好ましくは1.5〜7モル用い、1〜24時間、0〜
100℃の温度範囲で反応させることができる。最後
に、保護基を、塩基を用いて、溶媒中、例えば、0℃〜
50℃の温度範囲で0.5〜48時間反応し脱保護する
ことによって、本発明化合物を製造することができる。
具体的には、塩基としては、ピペリジン等を用い、反応
溶媒としては、DMF等を挙げることができる。
【0055】本発明にかかる一般式(I)で表される
1,2−ジ置換脂肪族誘導体も上記(b)以下の反応に
準じて調製できる。
【0056】II.原料の合成 (a)原料化合物(1A)、(1B)、(1C)、(1
D)、(1E)、(1F)、(1G)、(1H)、(1J)、
(1K)及び(1L)の合成
【0057】原料化合物(1A)は、例えば、下記合成
スキームに従って製造することができる。
【化27】
【0058】(式中、Meはメチル基を表し、Acはアセチ
ル基を表し、Zはベンジルオキシカルボニル基を表し、B
zはベンゾイル基を表し、MeONaはナトリウムメチラート
を表し、CSAはdl-ショウノウ-10-スルホン酸を表し、Bz
Clは塩化ベンゾイルを表し、AcOHは酢酸を表し、Pyはピ
リジンを表し、SO3・Pyは三酸化硫黄ピリジン複合体を
表し、Pd-Cはパラジウム-炭素を表す。)
【0059】原料化合物(1B)及び(1K)は、例え
ば、下記合成スキームに従って製造することができる。
【化28】
【0060】(式中、Me、Ac、Bz、Z、Py、SO3・Py、Ac
OH、CSA、MeONa、Pd-Cは前記と同義。Levはレブリノイ
ル基を表し、(Lev)2Oは無水レブリン酸を表し、DCCは
N,N’-ジシクロヘキシルカルボジイミドを表し、DMAPは
N,N-ジメチル-4-アミノピリジンを表し、DBUは1,8-ジア
ザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エンを表し、CCl3CNはト
リクロロアセトニトリルを表し、BF3・OEt2は三フッ化
ホウ素エーテル複合体を表し、NH2NH2・AcOHはヒドラジ
ンアセテートを表す。)
【0061】原料化合物(1C)は、例えば、下記合成
スキームに従って製造することができる。
【化29】
【0062】(式中、Me、Ac、Bz、BzCl、Py、SO3・P
y、AcOH、CSA、MeONaは前記と同義。Bnはベンジル基を
表し、SEtはエチルチオ基を表し、MS-4Aはモレキュラー
シーブ4Aを表し、NISはN-ヨウ化コハク酸イミドを表
し、TMSClはトリメチルシリルクロライドを表し、TMSOT
fはトリメチルシリルトリフルオロメタンスルホネート
を表す。)
【0063】原料化合物(1D)は、例えば、下記合成
スキームに従って製造することができる。
【化30】 (式中、Me、Ac、Bz、Py、SO3・Py、AcOH、MeONa、DMA
P、NH2NH2・AcOH、Lev、(Lev)2O、Zは前記と同義。P
hはフェニルを表し、p-TSAはp-トルエンスルホン酸を
表し、MeCNはアセトニトリルを表し、(Ac)2Oは無水酢
酸を表し、(Bz) 2Oは無水安息香酸を表し、EtOHはエタ
ノールを表す。)
【0064】原料化合物(1E)は、例えば、下記合成
スキームに従って製造することができる。
【化31】
【0065】(式中、Me、Ac、Bz、MeONa、Zは前記と同
義。) 原料化合物(1F)は、例えば、下記合成スキームに従
って製造することができる。
【化32】
【0066】(式中、Me、Bz、Py、SO3・Py、AcOH、MeO
Na、DMAP、(Bz)2O、Z、p-TSA、DMF、CSA、THFは前記
と同義。)
【0067】原料化合物(1G)は、例えば、下記合成
スキームに従って製造することができる。
【化33】 (式中、Me、Ac、Bz、Py、SO3・Py、AcOH、MeONa、(B
z)2O、Z、CSA、THFは前記と同義。)
【0068】
【化34】
【0069】原料化合物(1L)は、例えば、J. Carboh
ydr. Chem. 1995, 14, p353-368記載の方法に準拠して
製造することができる。原料化合物(1J)は、例え
ば、前記化合物(1B)の製造方法に準拠して製造する
ことができる。原料化合物(1H)は、それ自体公知の
方法によって製造することができる。
【0070】(b)原料化合物(2A)、(2B)、
(2B’)、アルコール誘導体(9)及び(10)の合
成 原料化合物(2A)、(2B)、及び(2B’)は、P
CTWO94/19314号公報第48頁参考例1、同
第50頁参考例3、同第53頁参考例5、同第54頁参
考例6等の記載に準じて製造しうるアルコール誘導体
(9)及び(10)を適当な酸化剤、例えば、ジメチル
スルホキシド(DMSO)、N,N’-ジシクロヘキシルカルボ
ジイミド(DCC)、クロロクロム酸ピリジニウム、Dess-
Martin試薬で酸化することにより製造することができ
る。
【0071】(c)原料化合物(3A)、(3B)の合成 (i)nが1〜12の場合:
【化35】
【0072】原料化合物(3A)及び(3B)は、例え
ば、上記反応式に従って製造することができる。アルコ
ール誘導体(9)を例えば、N,N’-カルボニルジイミダ
ゾールとピリジン、DMF、THF等の溶媒中で0℃〜100
℃にて反応を行うことによりイミダゾール誘導体を得る
ことができる。又、アルコール誘導体(9)をクロロ炭
酸フェニルとクロロホルム、DMF等の溶媒中で0℃〜1
50℃にてピリジン、トリエチルアミン等の塩基存在下
反応を行うことにより炭酸フェニル誘導体を得ることが
できる。これらのイミダゾール誘導体又は炭酸フェニル
誘導体にアミノアルコール誘導体をDMF、ピリジン、ト
ルエン、ベンゼン、THFなどの溶媒中で0℃〜150℃
にて反応を行うことによりカルバメート体を得ることが
できる。なお、反応を促進するためにトリエチルアミン
等の塩基を加えてもよい。
【0073】上記カルバメート体を適当な酸化剤、例え
ばベンゼン中ジメチルスルホキシド(DMSO)-N,N’-ジ
シクロヘキシルカルボジイミド(DCC)により、又はク
ロロホルム中クロロクロム酸ピリジニウム、Dess-Marti
n試薬などの方法により0℃〜50℃で酸化して、原料
化合物(3B)のアルデヒド体を得ることができる。
【0074】(d)原料化合物(4)の合成 原料化合物(4)は、例えば、アルコール誘導体(9)
と、N,N’-カルボニルジイミダゾール、クロロ炭酸フェ
ニル、又はホスゲンと反応させることにより製造するこ
とができる。
【0075】(e)原料化合物(5A)、(5B)の合
成 (i)nが1〜12の場合:
【化36】
【0076】(式中、R1、R2、nは、前記と同義。R*
は、水酸基の保護基を表し、例えば、ベンジル基、t-ブ
チルジメチルシリル基、t-ブチルジフェニルシリル基、
レブリノイル基等を挙げることができる。) 原料化合物(5A)及び(5B)は、例えば、上記反応式
に従って、アルコール誘導体(9)と、水酸基が保護さ
れたヒドロキシカルボン酸誘導体とを、DCC等によりDM
F、ジクロロメタン、クロロホルム、THF等の溶媒中、0
℃〜100℃の温度で縮合する。必要により適当な触
媒、ピリジン、N,N-ジメチル-4-アミノピリジン等を添
加して反応を促進することができる。得られた化合物の
保護基を常法により脱保護すると、化合物(5A)を製
造することができる。化合物(5A)を適当な酸化剤、
例えば、DMSO-DCCやクロロクロム酸ピリジニウム、Dess
-Martin試薬で酸化することにより化合物(5B)を製造
することができる。
【0077】さらに以下の様な方法にて製造することも
できる。
【化37】
【0078】(式中、R1、R2、nは、前記と同義。R*
は、水酸基の保護基を表し、例えば、ベンジル基、t-ブ
チルジメチルシリル基、t-ブチルジフェニルシリル基、
レブリノイル基等を挙げることができる。) 水酸基が保護されたヒドロキシカルボン酸誘導体を上記
反応に従って、塩化チオニル、三塩化リン、五塩化リ
ン、オキザリルクロライド等と混合し、必要であればベ
ンゼン等の不活性溶媒中、室温から加熱還流の条件下、
酸クロリドへと導くことができる。この際、反応触媒と
してDMF、ヘキサメチルフォスホリックトリアミド(以
下、HMPAと略す)、ピリジン等を加えてもよい。得られ
た酸クロリド体をアルコール誘導体(9)と、適当な溶
媒、例えばクロロホルム、ジクロロメタン、ピリジン、
エーテル、ベンゼン、THF、DMF等の溶媒中、ピリジン、
トリエチルアミン又はジメチルアニリン等の塩基の存在
下、−10℃〜50℃の間で縮合した後、保護基を常法
により脱保護すると、化合物(5A)を製造することが
できる。化合物(5A)を適当な酸化剤、例えば、DMSO-
DCCやクロロクロム酸ピリジニウム、Dess-Martin試薬等
を用い、クロロホルム、ジクロロメタン、ベンゼン、ア
セトニトリル等の溶媒中で、0℃〜60℃の間で酸化す
ることにより化合物(5B)を製造することができる。
【0079】(f)原料化合物(6A)、(6B)の合
【化38】
【0080】(式中、R1、R2、pは、前記と同義。
R’’はアルキルを表す。Halは、フッ素、塩素、臭
素、又は沃素を表す。) 原料化合物(6A)、(6B)は、例えば、上記反応式
に従って、アルコール誘導体(9)とハロゲン化エステ
ル誘導体とを、水素化ナトリウム等の塩基の存在下で反
応させた後、得られたエステルを適当な還元試薬、例え
ば、水素化リチウムアルミニウムでアルコールに還元す
ると化合物(6A)を製造することができる。化合物
(6A)を適当な酸化剤、例えば、DMSO-DCCやクロロク
ロム酸ピリジニウム、Dess-Martin試薬等を用い、クロ
ロホルム、ジクロロメタン、ベンゼン、アセトニトリル
等の溶媒中で、0℃〜60℃の間で酸化することにより
化合物(6B)を製造することができる。
【0081】(g)原料化合物(7A)、(7B)の合
【化39】
【0082】(式中、R1、R2、yは、前記と同義。R*
は、水酸基の保護基を表し、例えば、ベンジル基、t-ブ
チルジメチルシリル基、t-ブチルジフェニルシリル基、
レブリノイル基等を挙げることができる。) 原料化合物(7A)及び(7B)は、例えば、上記反応式
に従って、アルコール誘導体(9)と、水酸基が保護さ
れたヒドロキシカルボン酸誘導体とを、DCC等によりDM
F、ジクロロメタン、クロロホルム、THF等の溶媒中、0
℃〜100℃の温度で縮合する。必要により適当な触
媒、ピリジン、N,N-ジメチル-4-アミノピリジン等を添
加して反応を促進することができる。得られた化合物の
保護基を常法により脱保護すると、化合物(7A)を製
造することができる。化合物(7A)を適当な酸化剤、
例えば、DMSO-DCCやクロロクロム酸ピリジニウム、Dess
-Martin試薬で酸化することにより化合物(7B)を製造
することができる。
【0083】さらに以下の様な方法にて製造することも
できる。
【化40】
【0084】(式中、R1、R2、R*、yは、前記と同
義。) 水酸基が保護されたヒドロキシカルボン酸誘導体を上記
反応に従って、塩化チオニル、三塩化リン、五塩化リ
ン、オキザリルクロライド等と混合し、必要であればベ
ンゼン等の不活性溶媒中、室温から加熱還流の条件下、
酸クロリドへと導くことができる。この際、反応触媒と
してDMF、HMPA、ピリジン等を加えてもよい。得られた
酸クロリド体をアルコール誘導体(9)と、適当な溶
媒、例えばクロロホルム、ジクロロメタン、ピリジン、
エーテル、ベンゼン、THF、DMF等の溶媒中、ピリジン、
トリエチルアミン又はジメチルアニリン等の塩基の存在
下、−10℃〜50℃の間で縮合した後、保護基を常法
により脱保護すると、化合物(7A)を製造することが
できる。化合物(7A)を適当な酸化剤、例えば、DMSO-
DCCやクロロクロム酸ピリジニウム、Dess-Martin試薬等
を用い、クロロホルム、ジクロロメタン、ベンゼン、ア
セトニトリル等の溶媒中で、0℃〜60℃の間で酸化す
ることにより化合物(7B)を製造することができる。
【0085】(h)原料化合物(8A)、(8B)の合
【化41】
【0086】(式中、R1、R2、Re、zは、前記と同
義。) 原料化合物(8A)及び(8B)は、例えば、上記反応式
に従って製造することができる。アルコール誘導体
(9)を例えば、N,N’-カルボニルジイミダゾールとピ
リジン、DMF、THF等の溶媒中で0℃〜100℃にて反応
を行うことによりイミダゾール誘導体を得ることができ
る。又、アルコール誘導体(9)をクロロ炭酸フェニル
とクロロホルム、DMF等の溶媒中で0℃〜150℃にて
ピリジン、トリエチルアミン等の塩基存在下反応を行う
ことにより炭酸フェニル誘導体を得ることができる。こ
れらのイミダゾール誘導体又は炭酸フェニル誘導体にア
ミノアルコール誘導体をDMF、ピリジン、トルエン、ベ
ンゼン、THFなどの溶媒中で0℃〜150℃にて反応を
行うことによりカルバメート体を得ることができる。な
お、反応を促進するためにトリエチルアミン等の塩基を
加えてもよい。
【0087】上記カルバメート体を適当な酸化剤、例え
ばベンゼン中ジメチルスルホキシド(DMSO)-N,N-ジシ
クロヘキシルカルボジイミド(DCC)により、又はクロ
ロホルム中クロロクロム酸ピリジニウム、Dess-Martin
試薬などの方法により0℃〜50℃で酸化して、原料化
合物(8B)のアルデヒド体を得ることができる。本発
明化合物の薬学的に許容される金属塩は、前記本発明化
合物の製法によって製造しうる他、例えば、遊離酸の本
発明化合物を適当なイオン交換樹脂に通すことによって
も製造することができる。
【0088】このようにして製造される本発明化合物
は、それ自体公知の方法により、遊離酸の形、金属塩の
形で、例えば、濃縮、液性変換、転溶、溶媒抽出、結晶
化、分留、クロマトグラフィー等により単離精製するこ
とができる。
【0089】本発明化合物の具体例としては、下記のも
のを挙げることができる。・ 2-[N-((1,3-ヒ゛ス(オレオイルオキシ)フ゜ロハ゜ン-2-イル)オキシカルホ゛ニル)アミ
ノ]エチル 3- O-スルホ-β-D-カ゛ラクトヒ゜ラノシト゛ ナトリウム塩・ 2,3-ヒ゛ス(オレイルオキシ)フ゜ロヒ゜ル 3-O-スルホ-β-D-カ゛ラクトヒ゜ラノシト゛
ナトリウム塩・ 2,3-ヒ゛ス(8-ヘキサテ゛セノイルオキシ)フ゜ロヒ゜ル 3-O-スルホ-β-D-カ゛ラクト
ヒ゜ラノシト゛ ナトリウム塩・ 2,3-ヒ゛ス(10-イコセノイルオキシ)フ゜ロヒ゜ル 3-O-スルホ-β-D-カ゛ラクトヒ
゜ラノシト゛ ナトリウム塩・ 2-[N-((1,3-ヒ゛ス(オレオイルオキシ)フ゜ロハ゜ン-2-イル)オキシカルホ゛ニル)アミ
ノ]エチル O-(3-O-スルホ-β-D-カ゛ラクトヒ゜ラノシル)-(1→4)-β-D-ク゛
ルコヒ゜ラノシト゛ ナトリウム塩・ 2-[N-((1,3-ヒ゛ス(ハ゜ルミトイルオキシ)フ゜ロハ゜ン-2-イル)オキシカルホ゛ニル)ア
ミノ]エチル O-(3-O-スルホ-β-D-カ゛ラクトヒ゜ラノシル)-(1→4)-β-D-ク゛
ルコヒ゜ラノシト゛ ナトリウム塩・ 2-[N-((1,3-ヒ゛ス(ステアロイルオキシ)フ゜ロハ゜ン-2-イル)オキシカルホ゛ニル)アミ
ノ]エチル O-(3-O-スルホ-β-D-カ゛ラクトヒ゜ラノシル)-(1→4)-β-D-ク゛
ルコヒ゜ラノシト゛ ナトリウム塩・ 2,3-ヒ゛ス(オレイルオキシ)フ゜ロヒ゜ル O-(3-O-スルホ-β-D-カ゛ラクトヒ゜ラノ
シル)-(1→4)-β-D-ク゛ルコヒ゜ラノシト゛ ナトリウム塩
【0090】・2,3-ヒ゛ス(ヘキサノイルオシ)フ゜ロヒ゜ル O-(3-O-スルホ-
β-D-カ゛ラクトヒ゜ラノシル)-(1→4)-β-D-ク゛ルコヒ゜ラノシト゛ ナトリウム塩・ 2,3-ヒ゛ス(ラウロイルオキシ)フ゜ロヒ゜ル O-(3-O-スルホ-β-D-カ゛ラクトヒ゜ラ
ノシル)-(1→4)-β-D-ク゛ルコヒ゜ラノシト゛ ナトリウム塩・ 2-[N-((1,3-ヒ゛ス(オレオイルオキシ)フ゜ロハ゜ン-2-イル)オキシカルホ゛ニル)アミ
ノ]エチル O- (3-O-スルホ-β-D-カ゛ラクトヒ゜ラノシル)-(1→4)-O-[α-
L-フコヒ゜ラノシル- (1→3)]-β-D-ク゛ルコヒ゜ラノシト゛ ナトリウム塩・ 2-[N-((1,3-ヒ゛ス(ミリスチルオキシ)フ゜ロハ゜ン-2-イル)オキシカルホ゛ニル)アミ
ノ]エチル O- (3-O-スルホ-β-D-カ゛ラクトヒ゜ラノシル)-(1→4)-O-[α-
L-フコヒ゜ラノシル- (1→3)]-β-D-ク゛ルコヒ゜ラノシト゛ ナトリウム塩・ 2-[N-((1,3-ヒ゛ス(ステアリルオキシ)フ゜ロハ゜ン-2-イル)オキシカルホ゛ニル)アミ
ノ]エチル O-(3-O-スルホ- β-D-カ゛ラクトヒ゜ラノシル)-(1→4)-O-[α-
L-フコヒ゜ラノシル- (1→3)]-β-D-ク゛ルコヒ゜ラノシト゛ ナトリウム塩・ 2,3-ヒ゛ス(オレイルオキシ)フ゜ロヒ゜ル O-(3-O-スルホ-β-D-カ゛ラクトヒ゜ラノ
シル)-(1→4)-O-[α-L-フコヒ゜ラノシル-(1→3)]-β-D-ク゛ルコヒ゜ラノシ
ト゛ ナトリウム塩・ 2,3-ヒ゛ス(エライト゛イルオキシ)フ゜ロヒ゜ル 3-O-スルホ-β-D-カ゛ラクトヒ゜ラノ
シル)-(1→4)-O-[α-L-フコヒ゜ラノシル-(1→3)]-β-D-ク゛ルコヒ゜ラノシ
ト゛ ナトリウム塩・ 2,3-ヒ゛ス(オクタテ゛シルオキシ)フ゜ロヒ゜ル O-(3-O-スルホ-β-D-カ゛ラクトヒ
゜ラノシル)- (1→4)-O-[α-L-フコヒ゜ラノシル-(1→3)]-β-D-ク゛ルコヒ
゜ラノシト゛ ナトリウム塩
【0091】・ N-[3-(N'-((1,3-ヒ゛ス(オレオイルオキシ)フ゜ロハ゜ン-2
-イル)オキシカルホ゛ニル)アミノ)フ゜ロヒ゜ル ]-1,5-シ゛テ゛オキシ-1,5-イミノ-3-O
-スルホ-D-カ゛ラクチトール ナトリウム塩・ N-[3-(N'-((1,3-ヒ゛ス(イコシルオキシ)フ゜ロハ゜ン-2-イル)オキシカルホ゛ニル)
アミノ)フ゜ロヒ゜ル ]-1,5-シ゛テ゛オキシ-1,5-イミノ-3-O-スルホ-D-カ゛ラクチトー
ル ナトリウム塩・ N-[3-(N'-((1,3-ヒ゛ス(ヘキサテ゛シルオキシ)フ゜ロハ゜ン-2-イル)オキシカルホ゛
ニル)アミノ)フ゜ロヒ゜ル ]-1,5-シ゛テ゛オキシ-1,5- イミノ-3-O-スルホ-D-カ゛ラ
クチトール ナトリウム塩・ N-[3-(N'-((1,3-ヒ゛ス(オレオイルオキシ)フ゜ロハ゜ン-2-イル)オキシカルホ゛ニ
ル)アミノ)フ゜ロヒ゜ル]-1,5-シ゛テ゛オキシ-1,5- イミノ-3-O-スルホ-D-ク゛ルシト
ール ナトリウム 塩・ N-[3-(N'-((1,3-ヒ゛ス(ヘ゜ンタコシルオキシ)フ゜ロハ゜ン-2-イル)オキシカルホ
゛ニル)アミノ)フ゜ロヒ゜ル]-1,5-シ゛テ゛オキシ-1,5- イミノ-3-O- スルホ-D- ク
゛ルシトール ナトリウム 塩・ N-[3-(N'-((1,3-ヒ゛ス(テトラテ゛シルオキシ)フ゜ロハ゜ン-2-イル)オキシカルホ゛
ニル)アミノ)フ゜ロヒ゜ル]-1,5-シ゛テ゛オキシ-1,5- イミノ-3-O- スルホ-D- ク゛
ルシトール ナトリウム塩・ O-(3-O-スルホ- β-D- カ゛ラクトヒ゜ラノシル)-(1→4)-N-[3-(N'-
((1,3-ヒ゛ス(オレオイルオキシ)フ゜ロハ゜ン-2-イル)オキシカルホ゛ニル)アミノ)フ゜ロヒ゜
ル ]-1,5-シ゛テ゛オキシ-1,5-イミノ-D-ク゛ルシトール ナトリウム塩
【0092】・O-(3-O-スルホ-β-D- カ゛ラクトヒ゜ラノシル)-(1→4)-
N-[4-(N'-((1,3-ヒ゛ス (オレオイルオキシ)フ゜ロハ゜ン-2-イル)オキシカルホ゛ニ
ル)アミノ]フ゛チル]-1,5-シ゛テ゛オキシ-1,5-イミノ-D-ク゛ルシトールナトリウム塩・ O-(3-O-スルホ - β-D- カ゛ラクトヒ゜ラノシル)- (1→4)-N-[2-(N'-
((1,3-ヒ゛ス(オレオイルオキシ)フ゜ロハ゜ン-2-イル)オキシカルホ゛ニル)アミノ]エチル]-
1,5-シ゛テ゛オキシ-1,5-イミノ-D-ク゛ルシトール ナトリウム 塩・ O-(3-O-スルホ-β-D-カ゛ラクトヒ゜ラノシル)-(1→4)-N-[2,3-ヒ゛ス(オレ
イルオキシ)フ゜ロヒ゜ル]-1,5-シ゛テ゛オキシ-1,5-イミノ-D-ク゛ルシトール ナトリウム
塩・ O-(3-O-スルホ-β-D- カ゛ラクトヒ゜ラノシル)-(1→4)-N-[2,3-ヒ゛ス(9
-オクタテ゛セニルオキシ)フ゜ロヒ゜ル]-1,5-シ゛テ゛オキシ-1,5-イミノ-D-ク゛ルシトール
ナトリウム塩・ O-(3-O-スルホ-β-D- カ゛ラクトヒ゜ラノシル)-(1→4)-N-[2,3-ヒ゛ス(1
0-オクタテ゛セニルオキシ)フ゜ロヒ゜ル]-1,5-シ゛テ゛オキシ-1,5-イミノ-D-ク゛ルシトー
ル ナトリウム 塩・ O-(3-O-スルホ-β-D- カ゛ラクトヒ゜ラノシル)-(1→3)-N-[3-(N'-
((1,3-ヒ゛ス (オレオイルオキシ)フ゜ロハ゜ン-2-イル)オキシカルホ゛ニル)アミノ)フ゜ロヒ
゜ル]-1,5-シ゛テ゛オキシ-1,5-イミノ-D-ク゛ルシトール ナトリウム塩・ O-(3-O-スルホ-β-D-カ゛ラクトヒ゜ラノシル)-(1→3)-N-[3-(N'-((1,
3-ヒ゛ス(ステアロイルオキシ)フ゜ロハ゜ン-2-イル)オキシカルホ゛ニル)アミノ)フ゜ロヒ゜ル]-
1,5-シ゛テ゛オキシ-1,5-イミノ-D-ク゛ルシトール ナトリウム塩・ O-(3-O-スルホ-β-D-カ゛ラクトヒ゜ラノシル)-(1→3)-N-[3-(N'-((1,
3-ヒ゛ス (ハ゜ルミトイルオキシ)フ゜ロハ゜ン-2−イル)オキシカルホ゛ニル)アミノ)フ゜ロヒ゜
ル]-1,5-シ゛テ゛オキシ-1,5-イミノ-D-ク゛ルシトール ナトリウム塩
【0093】・O-(3-O-スルホ-β-D-カ゛ラクトヒ゜ラノシル)-(1→3)-N
-[2,3-ヒ゛ス(オレイルオキシ)フ゜ロヒ゜ル]-1,5-シ゛テ゛オキシ-1,5-イミノ-D-ク゛
ルシトール ナトリウム塩・ O-(3-O-スルホ-β-D-カ゛ラクトヒ゜ラノシル)-(1→3)-N-[2,3-ヒ゛ス(オレ
イルオキシ)フ゜ロヒ゜ル]-1,5-シ゛テ゛オキシ-1,5-イミノ-D-ク゛ルシトール ナトリウム
塩・ O-(3-O-スルホ-β-D-カ゛ラクトヒ゜ラノシル)-(1→3)-N-[2,3-ヒ゛ス(オレ
イルオキシ)フ゜ロヒ゜ル]-1,5-シ゛テ゛オキシ-1,5-イミノ-D-ク゛ルシトール ナトリウム
塩・ナトリウム 4-[2-(1,3-ヒ゛ス(オクタノイルオキシ)フ゜ロハ゜ン-2-イル)エチル]フェ
ニル スルファート・ナトリウム 4-[1,3-ヒ゛ス(ミリストイルオキシ)フ゜ロハ゜ン-2-イル]-3-クロロフェニ
ル スルファート・ナトリウム 3-[5-((1,3-ヒ゛ス(ハ゜ルミトイルイルオキシ)フ゜ロハ゜ン-2-イル)オキ
シカルホ゛ニル)フリル]フ゜ロヒ゜ルスルファート・ナトリウム 5-[4-((1,3-ヒ゛ス(ラウロイルオキシ)フ゜ロハ゜ン-2-イル)オキシカルホ
゛ニル)フ゛チル]ヒ゜ロリル スルファート・ナトリウム 2-[6-((1,3-ヒ゛ス(ステアロイルオキシ)フ゜ロハ゜ン-2-イル)オキシカル
ホ゛ニル)アミノ)ヒ゜ラニル]エチルスルファート・ナトリウム 4-[6-(N-メチル-((1,3-ヒ゛ス(エライト゛イルオキシ)フ゜ロハ゜ン-2-
イル)オキシカルホ゛ニル)アミノ)ヒ゜リシ゛ル]フ゛チル スルファート
【0094】・ナトリウム トランス-4-[2-(2-((1,3-ヒ゛ス(ノナノイルオキ
シ)フ゜ロハ゜ン-2-イル)オキシカルホ゛ニルメトキシ)エトキシ)エチル]-3-メトキシシクロヘキシ
ル スルファート・ナトリウム 2-[N-フ゛チル-2-(2-((1,3-ヒ゛ス(トリコサノイルオキシ)フ゜ロハ゜ン
-2-イル)オキシカルホ゛ニルメトキシ)エチルアミノ)エトキシ]エチル スルファート・ナトリウム N-[2-(ヒト゛ロキシスルホニルオキシ)エチル-2-(2-(2-N-エチル-
((1,3-ヒ゛ス(ヘ゜ンタコサノイルオキシ)フ゜ロハ゜ン-2-イル)オキシカルホ゛ニルアミノ)エト
キシ)エトキシエチルアミノ]エチル スルファート・ナトリウム 3,3-ヒ゛ス[2-(ヒト゛ロキシスルホニルオキシ)エチル]-5-[2-((1,3-
ヒ゛ス(オクタコサノイルオキシ)フ゜ロハ゜ン-2-イル)オキシカルホ゛ニルアミノ)エトキシ]ヘ゜ンチ
ル スルファート・ナトリウム 2-[5-(2-((1,3-ヒ゛ス(ヘフ゜タノイルオキシ)フ゜ロハ゜ン-2-イル)オ
キシ)エチル)チエニル]エチルスルファート・ナトリウム 6-[2-((1,3-ヒ゛ス(テ゛カノイルオキシ)フ゜ロハ゜ン-2-イル)オキシ)エ
チル]ナフチル スルファート
【0095】本発明化合物(I)又は(II)の薬学的に
許容される金属塩は、後記本発明化合物の製法によって
製造しうる他、例えば、遊離酸の本発明化合物を適当な
イオン交換樹脂に通すことによっても製造することがで
きる。このようにして製造される本発明化合物は、それ
自体公知の方法により、遊離酸の形、金属塩の形で、例
えば、濃縮、液性変換、転溶、溶媒抽出、結晶化、分
留、クロマトグラフィー等により単離精製することがで
きる。
【0096】後述する試験例から明らかなように、本発
明化合物は白血球の侵潤を抑制し、脊髄障害による下肢
運動機能麻痺に対して優れた保護及び改善効果を有して
いるので、脊髄障害予防治療剤として使用することがで
きる。また、本発明化合物の細胞毒性等の毒性は低いの
で、人を含む動物に対する本発明化合物の安全性は高い
と予測することができる。本発明化合物を脊髄障害予防
治療剤として投与する場合、単独でもよいし、又は同時
に投与できる医薬と併用するか若しくは混合することに
より適用することができる。
【0097】本発明化合物はそのまま又は医薬的に許容
される無毒性かつ不活性の担体中に、例えば0.01%〜9
9.5%、好ましくは 0.1%〜90%含有する医薬組成物と
して、人を含む動物に投与することができる。
【0098】担体としては、固形、半固形、又は液状の
希釈剤、充填剤、及びその他の処方用の助剤一種以上が
用いられる。医薬組成物は、投与単位形態で投与するこ
とが望ましい。本発明医薬組成物は、経口投与、組織内
投与、局所投与(経皮投与等)又は経直腸的に投与する
ことができる。これらの投与方法に適した剤型で投与さ
れるのはもちろんである。例えば、経口投与又は組織内
投与(特に静脈内投与)が好ましい。
【0099】脊髄障害予防治療剤としての用量は、年
齢、体重、等の患者の状態、投与経路、病気の性質と程
度等を考慮した上で調整することが望ましいが、通常
は、成人に対して本発明の有効成分量として、1日あた
り、3mg〜3g /日/ヒトの範囲が、好ましくは、30mg
〜2g/日/ヒトの範囲が一般的である。場合によって
は、これ以下でも足りるし、また逆にこれ以上の用量を
必要とすることもある。また1日2〜3回に分割して投
与することもできる。
【0100】経口投与は固形又は液状の用量単位、例え
ば、末剤、カプセル剤、錠剤、糖衣剤、顆粒剤、散剤、
懸濁剤、液剤、シロップ剤、ドロップ剤、舌下錠その他
の剤形によって行うことができる。末剤は本発明化合物
を適当な細かさにすることにより製造することができ
る。散剤は本発明化合物を適当な細かさと成し、ついで
同様に細かくした医薬用担体、例えば澱粉、マンニトー
ルのような可食性炭水化物その他と混合することにより
製造することができる。必要に応じ風味剤、保存剤、分
散剤、着色剤、香料その他のものを混ぜることができ
る。
【0101】カプセル剤は、まず上述のようにして粉末
状となった末剤や散剤あるいは錠剤の項で述べるように
顆粒化したものを、例えばゼラチンカプセルのようなカ
プセル外皮の中へ充填することにより製造することがで
きる。滑沢剤や流動化剤、例えばコロイド状のシリカ、
タルク、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カル
シウム、固形のポリエチレングリコールのようなものを
粉末状態のものに混合し、然るのちに充填操作を行うこ
ともできる。崩壊剤や可溶化剤、例えばカルボキシメチ
ルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウ
ム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、クロスカ
ルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナト
リウム、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム等を添加すれ
ば、カプセル剤が摂取されたときの医薬の有効性を改善
することができる。また、本発明化合物の微粉末を植物
油、ポリエチレングリコール、グリセリン、界面活性剤
中に懸濁分散し、これをゼラチンシートで包んで軟カプ
セル剤とすることもできる。
【0102】錠剤は賦形剤を加えて粉末混合物を作り、
顆粒化もしくはスラッグ化し、ついで崩壊剤又は滑沢剤
を加えたのち打錠することにより製造することができ
る。粉末混合物は、適当に粉末化された物質を上述の希
釈剤やベースと混合し、必要に応じ結合剤(例えば、カ
ルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロー
ス、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ゼラチン、
ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコールなど)、
溶解遅延化剤(例えば、パラフィンなど)、再吸収剤
(例えば、四級塩)や吸着剤(例えばベントナイト、カ
オリン、リン酸ジカルシウムなど)をも併用することが
できる。粉末混合物は、まず結合剤、例えばシロップ、
澱粉糊、アラビアゴム、セルロース溶液又は高分子物質
溶液で湿らせ、攪拌混合し、これを乾燥、粉砕して顆粒
とすることができる。このように粉末を顆粒化するかわ
りに、まず打錠機にかけたのち、得られる不完全な形態
のスラッグを破砕して顆粒にすることもできる。このよ
うにして作られる顆粒は、滑沢剤としてステアリン酸、
ステアリン酸塩、タルク、ミネラルオイルその他を添加
することにより、互いに付着することを防ぐことができ
る。このように滑沢化された混合物をついで打錠するこ
とができる。こうして製造される素錠にフィルムコーテ
ィングや糖衣を施すことができる。
【0103】また本発明化合物は、上述のように顆粒化
やスラッグ化の工程を経ることなく、流動性の不活性担
体と混合したのちに直接打錠することもできる。シェラ
ックの密閉被膜からなる透明又は半透明の保護被覆、糖
や高分子材料の被覆、及び、ワックスからなる磨上被覆
のようなものも用いることができる。他の経口投与剤
形、例えば溶液、シロップ、トローチ、エリキシルなど
もまたその一定量が本発明化合物の一定量を含有するよ
うに用量単位形態にすることができる。シロップは、本
発明化合物を適当な香味水溶液に溶解して製造され、ま
たエリキシルは非毒性のアルコール性担体を用いること
により製造することができる。懸濁剤は、本発明化合物
を非毒性担体中に分散させることにより処方される。可
溶化剤や乳化剤(例えば、エトキシ化されたイソステア
リルアルコール類、ポリオキシエチレンソルビトールエ
ステル類)、保存剤、風味賦与剤(例えば、ペパミント
油、サッカリン)その他もまた必要に応じ添加すること
ができる。必要なら、経口投与のための用量単位処方は
マイクロカプセル化することもできる。該処方はまた被
覆をしたり、高分子・ワックス等中に埋め込んだりする
ことにより作用時間の延長や持続放出をもたらすことも
できる。
【0104】組織内投与は、皮下・筋肉又は静脈内注射
用としたところの液状用量単位形態、例えば溶液や懸濁
剤の形態を用いることによって行うことができる。これ
らのものは、本発明化合物の一定量を、注射の目的に適
合する非毒性の液状担体、例えば水性や油性の媒体に懸
濁し又は溶解し、ついで該懸濁液又は溶液を滅菌するこ
とにより製造することができる。注射液を等張にするた
めに非毒性の塩や塩溶液を添加することもできる。更に
安定剤、保存剤、乳化剤等を併用することもできる。直
腸投与は、本発明化合物を低融点の水に可溶又は不溶の
固体、例えばポリエチレングリコール、カカオ脂、半合
成の油脂(例えば、ウイテプゾール、登録商標)、高級
エステル類(例えばパルミチン酸ミリスチルエステル)
及びそれらの混合物に溶解又は懸濁させて製造した坐剤
等を用いることによって行うことができる。
【0105】その他、局所投与は、軟膏剤、パップ剤、
プラスター剤、パッチ剤、リニメント剤、点眼剤、経鼻
剤などの剤型で行うことができる。軟膏剤は、脂肪、脂
肪油、ラノリン、ワセリン、パラフィン、ろう、樹脂、
プラスチック、グリコール類、高級アルコール、グリセ
リン、水、乳化剤、懸濁化剤若しくはそのほかの適当な
添加剤を原料とするか、又はこれらを基剤とし、本発明
化合物を加え、混和して製造することができる。パップ
剤は、本発明化合物の粉末をグリセリン、水又はそのほ
かの適当な液状の物質と混和し、精油成分を加えて製造
することができる。プラスター剤は、脂肪、脂肪油、脂
肪酸塩、ろう、樹脂、プラスチック、精製ラノリン、ゴ
ム若しくはこれらの混合物を原料とするか、又はこれら
を基剤とし、本発明化合物を均等に混和して製すること
ができる。点眼剤は、本発明化合物の一定量を滅菌精製
水、生理食塩水、注射用蒸留水等に溶解又は懸濁し、一
定容量とすることにより製造することができる。
【0106】
【実施例】以下に、製造例、試験例、製剤例を挙げて本
発明をさらに詳しく説明する。
【0107】〔製造例〕2−〔N-((1,3 −ビス(オレオイルオキシ)プロパン−
2−イル)オキシカルボニル) アミノ〕エチル 3-O−
スルホ−β-D−ガラクトピラノシド ナトリウム塩 (化
合物(10a)) の合成
【0108】
【化42】
【0109】2-( ベンジルオキシカルボニルアミノ) エ
チル 2,3,6-トリ-O-アセチル-β-D-ガラクトピラノシ
ド (化合物(2))合成 化合物(1) (10. 0g)を塩化メチレン(100m
l)に溶解し、氷冷下、25%臭化水素酸・酢酸溶液
(30ml)を加えた後、室温で2時間撹拌した。反応
終了後、反応液を氷水中に注ぎ有機層を水、飽和炭酸ナ
トリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。こ
れを減圧濃縮し、得られた残渣を塩化メチレン(70m
l)に溶解しモレキュラーシーブス4A(7g)、2−
(ベンジルオキシカルボニルアミノ)エタノール(1
0. 0g)を加えアルゴン雰囲気下、室温にて2時間撹
拌した。その後、反応液を氷冷し、炭酸銀(7. 06
g)、過塩素酸銀(5. 31g)を加え、遮光して室温
で終夜撹拌した。反応終了を確認後、固形物を濾別し塩
化メチレンで洗浄した。濾液と洗液を合わせて減圧濃縮
し、得られたシロップをシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(ワコーゲル C-300,250g) に供し、溶出液2:
3酢酸エチル−ヘキサンより化合物(2) (5. 8g)を
得た。
【0110】2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ) エ
チル β-D- ガラクトピラノシド (化合物(3))の合成 化合物(2) (5. 0g)をメタノール(50ml)に溶
解し、28%ナトリウムメチラート/ メタノール溶液
(1. 0ml)を加えて室温にて6時間撹拌した。反応
終了後、陽イオン交換樹脂 IR−120B(H+ )を
加えて中和後、これを濾別し、メタノールで洗浄した。
濾液と洗液を合わせて減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(ワコーゲル C-200 150g) に
供し、溶出液9:1塩化メチレン−メタノールより化合
物(3)(3.8g)を得た。 物性値 負イオン FABMS 356 (M-H)-
【0111】2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ) エ
チル 3,4-O-イソプロピリデン-β-D-ガラクトピラノシ
ド(化合物(4a))の合成 化合物(3) (1. 5g)をN,N−ジメチルホルムアミ
ド(20ml)に溶解し、dl−ショウノウ−10−スル
ホン酸(195mg)、及び2, 2−ジメトキシプロパ
ン(1. 04ml)を加え、室温にて2時間撹拌した。
反応終了後、氷冷してトリエチルアミンで中和し、減圧
濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(ワコーゲル C-300 150g) に供し、溶出液9
8:2クロロホルム−メタノールより化合物(4a) (9
00mg)を得た。 物性値 正イオン CI 398 (M+H)+
【0112】2-( ベンジルオキシカルボニルアミノ) エ
チル 2,6- ジ-O- ベンゾイル-3,4-O-イソプロピリデン
−β -D-ガラクトピラノシド(化合物(5) )の合成 化合物(4a) (800mg)をピリジン(20ml)に
溶解し、氷冷下、塩化ベンゾイル(0. 76ml)を滴
下し室温で3時間撹拌した。反応終了を確認後、減圧濃
縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(ワコーゲル C-300 150g) に供し、クロロホルム
で溶出して化合物(5) (800mg)を得た。
【0113】2-( ベンジルオキシカルボニルアミノ) エ
チル 2,6- ジ-O- ベンゾイル -β-D-ガラクトピラノシ
ド(化合物(6))の合成 化合物(5) (700mg)を1、4−ジオキサン(20
ml)に溶解し、2N−塩酸(2ml)を加えて60℃
で1時間撹拌した。反応終了を確認後、氷冷しトリエチ
ルアミンを加えて中和し、減圧濃縮した。残渣をクロロ
ホルムで抽出し、水洗後、硫酸ナトリウムで乾燥し、減
圧濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(ワコーゲル C-300 50g)に供し、溶出液9
9:1塩化メチレン−メタノールより化合物(6) (65
3mg)を得た。
【0114】2-( ベンジルオキシカルボニルアミノ) エ
チル 4-O- アセチル-2,6- ジ-O- ベンゾイル-3-O- スル
ホ -β-D- ガラクトピラノシド ピリジニウム塩(化合
物(7))の合成 化合物(6) (650mg)、オルソ酢酸トリメチル(3
ml)をベンゼン(15ml)に溶解し、触媒量のdl−
ショウノウ−10−スルホン酸を加えて反応液のpH3
〜4に調節し、室温にて5時間撹拌した。反応終了後、
反応液を飽和炭酸水素ナトリウム溶液、水にて洗浄し、
硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧濃縮した。得られた
残渣をテトラヒドロフラン(20ml)、メタノール
(20ml)及び80%酢酸溶液(20ml)の混合液
に溶解し室温にて1時間撹拌し、反応終了を確認後、反
応液を減圧濃縮した。得られた残渣をクロロホルムに溶
解し、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム溶液、水の順に
洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧濃縮してシ
ロップを得た。これをピリジン(25ml)に溶解し、
三酸化硫黄ピリジン錯塩(915mg)を加えて室温に
て終夜撹拌した。反応終了を確認後、メタノールを加え
て余剰の試薬を分解し、濃縮乾固した。得られた残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ワコーゲル C-3
00 40g)に供し、溶出液9:1塩化メチレン−メタノー
ルより化合物(7)(830mg)を得た。
【0115】2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ) エ
チル 3-O-スルホ -β-D- ガラクトピラノシド ナトリ
ウム塩(化合物(8))の合成 化合物(7) (750mg)をメタノール(50ml)に
溶解し、28%ナトリウムメチラート/ メタノール溶液
(2. 0ml)を加えて室温にて終夜撹拌した。反応終
了後、氷冷して2N−塩酸を徐々に加え、pH8に調製
した後、濃縮乾固した。これに塩化メチレン/メタノー
ル=1/1混合溶液を加え、析出した塩を濾別した後、
減圧濃縮し、得られたシロップをシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(ワコーゲル C-300 50g)に供し、溶出
液3:1塩化メチレン−メタノールより化合物(8) (4
49mg)を得た。
【0116】2-[N-((1,3-ビス(オレオイルオキシ)プ
ロパン−2−イル)オキシカルボニル) アミノ]エチル
3-O- スルホ -β-D- ガラクトピラノシド ナトリウ
ム塩(化合物(10a)) の合成 化合物(8) (424mg)を5%酢酸/メタノール溶液
(30ml)に溶解し、5%パラジウム炭素(180m
g)を加え、水素ガス雰囲気下、室温にて3時間撹拌し
た。反応終了後、固形物を濾別し、減圧濃縮してアミン
体を得た。これに、国際出願番号 PCT/JP97/02069 号明
細書第37頁参考例10の方法に準拠して合成した化合物
(9a)(725mg)を加えて、N,N−ジメチルホ
ルムアミド(3ml)及び、ピリジン(5ml)の混合
液に溶解し、80℃で5時間撹拌した。反応終了を確認
後、減圧濃縮し、得られたシロップをシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(ワコーゲル C-300 50g)に供し、
溶出液9:1クロロホルム−メタノールより化合物(1
0a)(360mg)を得た。 元素分析値 C48H86NO15SNa・ 3/2H2O として 計算値(%) C=57.69 H=8.98 N=1.40 実測値(%) C=57.61 H=8.68 N=1.54 負イオン FABMS 948 (M-Na)-
【0117】2,3-ビス(オレイルオキシ)プロピル 3
-O- スルホ -β-D- ガラクトピラノシド ナトリウム塩
化合物((18))の合成
【0118】
【化43】
【0119】4-O-アセチル-2,6- ジ-O- ベンゾイル-3-O
- レブリニル-D- ガラクトピラノース(化合物(12a))
の合成 公知化合物 2-(トリメチルシリル)エチル 2,6-シ゛-O-ヘ゛ンソ゛イル-β-D-
カ゛ラクトヒ゜ラノシト゛ より、化合物(19)から化合物(21)を合成
する方法と同様にして合成した化合物(11a)(1. 4
g)を塩化メチレン(10ml)に溶解し、氷冷下、ト
リフルオロ酢酸(20ml)を加えた後、室温で1時間
撹拌した。反応終了を確認後、酢酸エチルを加え減圧濃
縮した。得られたシロップをシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(ワコーゲル C-300 50g)に供し、溶出液
3:7酢酸エチル−ヘキサンより化合物(12a)(1. 1
g)を得た。
【0120】4-O-アセチル-2,6-ジ-O-ベンゾイル-3-O-
レブリニル-α-D-ガラクトピラノシルトリクロロアセト
イミデート(化合物(13))の合成 化合物(12a)(1. 1g)を塩化メチレン(10ml)
に溶解し、氷冷下、トリクロロアセトニトリル(4. 2
ml)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデ
カ−7−エン(0. 31ml)を加えた後、0℃で20
分撹拌した。反応終了後、減圧下で溶媒を留去し、残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ワコーゲル C
-300 50g)に供し、溶出液3:7酢酸エチル−ヘキサン
より化合物(13)(1. 14g)を得た。
【0121】2,3-ビス(オレイルオキシ)プロピル 4-
O-アセチル-2,6-ジ-O-ベンゾイル-3-O- レブリニル -β
-D-ガラクトピラノシド(化合物(15))の合成 化合物(13)(284mg)及び、2,3-ジ-O- オレイルグ
リセロール(化合物(14))(500mg)を塩化メチレ
ン(4ml)に溶解し、モレキュラーシーブス4A(8
00mg)を加えてアルゴン気流下、室温にて終夜撹拌
した。その後、反応液を0℃に冷却し、アルゴン気流中
にて三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体(0.1ml)を加
え室温にて終夜撹拌した。反応終了後、固形物を濾別し
塩化メチレンで洗浄した。濾液と洗液を合わせて、飽和
炭酸水素ナトリウム溶液、水の順に洗浄し、硫酸ナトリ
ウムで乾燥した後、減圧濃縮した。得られたシロップを
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ワコーゲル C-3
00 50g)に供し、溶出液1:4酢酸エチル-n- ヘキサン
より化合物(15)(360mg)を得た。
【0122】2,3-ビス(オレイルオキシ)プロピル 4-
O-アセチル-2,6-ジ-O-ベンゾイル-β-D- ガラクトピラ
ノシド (化合物(16))の合成 化合物(15)(330mg)をエタノール(10ml)に
溶解し、ヒドラジンアセテート(33. 0mg)を加
え、室温で1時間撹拌した。反応終了後、減圧濃縮し、
得られたシロップをシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(ワコーゲル C-300 30g)に供し、溶出液1:3酢酸
エチル−ヘキサンより化合物(16)(280mg)を得
た。
【0123】2,3-ビス(オレイルオキシ)プロピル 4-
O-アセチル-2,6-ジ-O-ベンゾイル-3-O-スルホ-β-D-ガ
ラクトピラノシド ピリジニウム塩 (化合物(17)) の合
成 化合物(16)(250mg)をピリジン(5ml)に溶解
し、三酸化硫黄ピリジン錯塩(198mg)を加えて室
温にて終夜撹拌した。反応終了後、メタノールを加えて
余剰の試薬を分解し、濃縮乾固した。得られた残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(ワコーゲル C-300
30g)に供し、溶出液9:1塩化メチレン−メタノール
より化合物(17)(240mg)を得た。
【0124】2,3-ビス(オレイルオキシ)プロピル 3-
O-スルホ -β-D- ガラクトピラノシドナトリウム塩(化
合物(18))の合成 化合物(17)(220mg)をメタノール(30ml)に
溶解し、28%ナトリウムメチラート/ メタノール溶液
(1. 0ml)を加えて室温にて終夜撹拌した。反応終
了を確認後、氷冷して2N−塩酸を徐々に加え、pH8
に調製した後、濃縮乾固した。得られた残渣を塩化メチ
レン/メタノール=1/1混合溶液に溶解し、不溶物を
濾別して減圧濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(ワコーゲル C-300 20g)に供し、溶出
液85:15塩化メチレン−メタノールより化合物(18)
(160mg)を得た。 物性値 元素分析値 C45H85O11SNa ・2H2Oとして 計算値(%) C=60.51 H=10.04 実測値(%) C=60.53 H=9.55 負イオン FABMS 833 (M-Na)-
【0125】2−[N-((1,3- ビス(オレオイルオキシ)
プロパンー2ーイル)オキシカルボニル) アミノ]エチ
ル O-(3-O- スルホ -β-D- ガラクトピラノシル)-(1→
4)-O-(β-D- グルコピラノシド) ナトリウム塩 (化
合物(27)) の合成
【0126】
【化44】
【0127】2-(トリメチルシリル) エチル O-(4-O-ア
セチル-2,6- ジ-O- ベンゾイル -β-D- ガラクトピラノ
シル)-(1→4)-2,3,6- トリ-O- ベンゾイル -β-D- グル
コピラノシド(化合物(20)) の合成 化合物(19)(4. 0g)及び、オルソ酢酸トリメチル
(12. 0ml)をベンゼン(75ml)に溶解し、触
媒量のdl−ショウノウ−10−スルホン酸を加えて反応
液のpH3〜4に調節し、室温にて3時間撹拌した。反
応終了をTLC (2:3酢酸エチル−n-ヘキサン)にて確
認後、反応液を飽和炭酸水素ナトリウム溶液、水にて洗
浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧濃縮した。得
られた残渣をテトラヒドロフラン(30ml)、メタノ
ール(30ml)及び80%酢酸溶液(30ml)の混
合液に溶解し室温にて3時間撹拌しオルソエステルの環
開裂化反応を行い、反応終了をTLC (1:1酢酸エチル
−n-ヘキサン)にて確認後、反応液を減圧濃縮した。得
られた残渣を塩化メチレンに溶解し、有機層を飽和炭酸
水素ナトリウム溶液、水の順に洗浄し、硫酸ナトリウム
で乾燥した後、減圧濃縮して化合物 (20)(4. 1g)
を得た。 物性値 正イオン FABMS 1027 (M+Na)+
【0128】2-( トリメチルシリル) エチル O-(4-O-ア
セチル-2,6- ジ-O- ベンゾイル-3-O-レブリニル -β-D-
ガラクトピラノシル)-(1→4)-2,3,6- トリ-O- ベンゾ
イル -β-D- グルコピラノシド (化合物 (21)) の合成 化合物(20)(4. 1g)を塩化メチレン(50ml)に
溶解し、無水レブリン酸(1. 05g)、N,N'- ジシク
ロヘキシルカルボジイミド(2. 2g) 及び、4−ジ
メチルアミノピリジン(0. 15g)を加え、2時間撹
拌した。反応終了をTLC (1:1酢酸エチル−n-ヘキサ
ン)にて確認後、不溶物を濾別し、濾液を減圧濃縮し
た。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(ワコーゲル C-300 100g) に供し、溶出液2:3酢
酸エチル−ヘキサンより化合物(21)(4. 1g)を得
た。 物性値 正イオン FABMS 1125 (M+Na)+
【0129】O-(4-O- アセチル-2,6- ジ-O- ベンゾイル
-3-O- レブリニル -β-D- ガラクトピラノシル)-(1→4)
-2,3,6- トリ-O- ベンゾイル-D- グルコピラノース (化
合物(22)) の合成 化合物(21)(2. 0g)を塩化メチレン(25ml)に
溶解し、氷冷下、トリフルオロ酢酸(10. 0ml)を
加えた後、室温で3時間撹拌した。反応終了をTLC
(1:1酢酸エチル−n-ヘキサン)にて確認後、酢酸エ
チルを加え減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(ワコーゲル C-30080g)に供
し、溶出液1:1酢酸エチル−ヘキサンより化合物(22)
(1. 8g)を得た。 物性値 正イオン FABMS 1025 (M+Na)+
【0130】O-(4-O- アセチル-2,6- ジ-O- ベンゾイル
-3-O- レブリニル -β-D- ガラクトピラノシル)-(1→4)
-2,3,6- トリ-O- ベンゾイル- α-D- グルコピラノシル
トリクロロアセトイミデート (化合物(23)) の合成 化合物(22)(1. 0g)を塩化メチレン(25ml)に
溶解し、氷冷下、トリクロロアセトニトリル(0. 7m
l)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ
−7−エン(0. 025ml)を加えた後、0℃で2時
間撹拌した。反応終了をTLC (1:1酢酸エチル−n-ヘ
キサン)にて確認後、反応液をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(ワコーゲル C-300 80g)に供し、溶出液
100:1塩化メチレンーメタノールより化合物(23)
(1. 1g)を得た。 物性値 負イオン FABMS 1144 (M-H)-
【0131】2-( ベンジルオキシカルボニルアミノ) エ
チル O-(4-O- アセチル-2,6- ジ-O-ベンゾイル-3-O-
レブリニル -β-D- ガラクトピラノシル)-(1→4)-2,3,6
- トリ-O- ベンゾイル -β-D- グルコピラノシド (化合
物(24)) の合成 化合物(23)(1. 1g)及び2−(ベンジルオキシカル
ボニルアミノ)エタノール(344mg)を塩化メチレ
ン(15ml)に溶解し、モレキュラーシーブス4A
(2g)を加えて室温にて終夜撹拌した。その後、反応
液を0℃に冷却し、アルゴン気流中にて三フッ化ホウ素
ジエチルエーテル錯体(0. 22ml)を加え室温にて
終夜撹拌した。反応終了をT.l.c (50:1塩化メチレ
ン−メタノール)にて確認後、固形物を濾別し塩化メチ
レンで洗浄した。濾液と洗液を合わせて、飽和炭酸水素
ナトリウム水溶液、水の順に洗浄し、硫酸ナトリウムで
乾燥した後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(ワコーゲル C-300 80g)に
供し、溶出液200:1塩化メチレン−メタノールより
化合物(24)(700mg)を得た。 物性値 正イオン FABMS 1202 (M+Na)+
【0132】2-( ベンジルオキシカルボニルアミノ) エ
チル O-(4-O- アセチル-2,6- ジ-O-ベンゾイル -β-D-
ガラクトピラノシル)-(1→4)-2,3,6- トリ-O- ベンゾ
イル -β-D- グルコピラノシド (化合物(25)) の合成 化合物(24)(700mg)をエタノール(10ml)に
溶解し、ヒドラジンアセテート(60mg)を加え、室
温で3時間撹拌した。反応終了をTLC (1:1酢酸エチ
ル−n-ヘキサン)にて確認後、減圧濃縮し、得られた残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ワコーゲル
C-300 100g) に供し、溶出液2:3酢酸エチル−ヘキ
サンより化合物(25)(585mg)を得た。 物性値 正イオン FABMS 1081 (M+Na)+
【0133】2-( ベンジルオキシカルボニルアミノ) エ
チル O-(3-O- スルホ -β-D- ガラクトピラノシル)-(1
→4) -β-D- グルコピラノシド ナトリウム塩 (化合物
(26))の合成 化合物(25)(669mg)をピリジン(5ml)に溶解
し、三酸化硫黄ピリジン錯塩(640mg)を加えて室
温にて終夜撹拌した。反応終了をTLC (1:1酢酸エチ
ル−n-ヘキサン)にて確認後、メタノールを加えて余剰
の試薬を分解し、濃縮乾固した。得られた残渣を酢酸エ
チルに溶解し、水にて洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥
し、減圧濃縮した。これをメタノール(5ml)に溶解
し、28%ナトリウムメチラート/ メタノール溶液
(0. 2ml)を加えて室温にて終夜撹拌した。反応終
了をT.l.c (5:4:1クロロホルム−メタノ−ル−
水)にて確認後、氷冷して2N−塩酸を徐々に加え、p
H8に調製した後、濃縮乾固した。これにメタノールを
加え、析出した塩を濾別しメタノールにて洗浄した。濾
液と洗液は合わせて減圧濃縮し、得られた残渣を逆層ク
ロマトグラフィー(LiChroprep RP-18 20g)に供し、溶
出液、水→アセトン(グラジエント)より化合物(26)
(287mg)を得た。 物性値 負イオン FABMS 598 (M-Na)-
【0134】2-[N-((1,3-ビス(オレオイルオキシ)プ
ロパンー2ーイル)オキシカルボニル) アミノ]エチル
O-(3-O- スルホ -β-D- ガラクトピラノシル)-(1→4)-
β-D-グルコピラノシド) ナトリウム塩 (化合物(2
7)) の合成 化合物(26)(80. 0mg)をメタノール(20m
l)、水(3ml)及び酢酸(4ml)の混合液に溶解
し、10%パラジウム炭素(100mg)を加え、水素
ガス雰囲気下35℃にて終夜撹拌した。反応終了をTLC
(5:4:1クロロホルム−メタノール−水)にて確認
後、固形物を濾別して2:1メタノール−水混合溶液で
洗浄した。濾液と洗液は合わせて減圧濃縮し、アミン体
を得た。これに化合物(9a) (122mg)を加え
て、N,N−ジメチルホルムアミド(5ml)及び、ピ
リジン(0. 5ml)の混合液に溶解し、80℃で3時
間撹拌した。反応終了をT.l.c (5:4:1クロロホル
ム−メタノール−水)にて確認後、減圧濃縮し、得られ
た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ワコー
ゲル C-300 50g)に供し、溶出液8:1塩化メチレン−
メタノールより化合物(27)(35. 8mg)を得た。 物性値 元素分析値 C54H96NNaO20S・3/2H2O として 計算値(%) C=55.84 H=8.59 N=1.21 実測値(%) C=55.85 H=8.28 N=1.53 負イオン FABMS 1110 (M-Na)-
【0135】2,3-ビス(オレイルオキシ)プロピル O-
(3-O- スルホ -β-D- ガラクトピラノシル)-(1→4)-β-
D- グルコピラノシド ナトリウム塩 (化合物(29)) の
合成
【0136】
【化45】
【0137】2,3-ビス(オレイルオキシ)プロピル O-
(4-O- アセチル-2,6- ジ-O- ベンゾイル-3-O- レブリニ
ル -β-D- ガラクトピラノシル)-(1→4)-O-(2,3,6-トリ
-O- ベンゾイル -β-D- グルコピラノシド) (化合物(2
8)) の合成 化合物(23)(192mg)及び、化合物14(183m
g)を塩化メチレン(5ml)に溶解し、モレキュラー
シーブス4A(500mg)を加えて室温にて終夜撹拌
した。その後、反応液を0℃に冷却し、アルゴン気流中
にて三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体(0. 038
ml)を加え室温にて終夜撹拌した。反応終了をTLC
(1:1酢酸エチル−n-ヘキサン)にて確認後、固形物
を濾別し塩化メチレンで洗浄した。濾液と洗液を合わせ
て、飽和炭酸水素ナトリウム溶液、水の順に洗浄し、硫
酸ナトリウムで乾燥した後、減圧濃縮した。得られた残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ワコーゲル
C-300 40g)に供し、溶出液1:2酢酸エチル−n-ヘキ
サンより化合物(28)(194mg)を得た。 物性値 正イオン FABMS 1599 (M+Na)+
【0138】2,3-ビス(オレイルオキシ)プロピル O-
(3-O- スルホ -β-D- ガラクトピラノシル)-(1→4)-β-
D- グルコピラノシド ナトリウム塩 (化合物(29)) の
合成 化合物(28)(170mg)をエタノール(5ml)に溶
解し、ヒドラジンアセテート(11. 2mg)を加え、
室温で3時間撹拌した。反応終了をT.l.c (1:1酢酸
エチル−n-ヘキサン)にて確認後、減圧濃縮し、得られ
た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ワコー
ゲル C-300 40g)に供し、溶出液1:2酢酸エチル−ヘ
キサンより脱レブリニル体を得た。これをピリジン(3
ml)に溶解し、三酸化硫黄ピリジン錯塩(100m
g)を加えて室温にて終夜撹拌した。反応終了を確認
後、メタノールを加えて余剰の試薬を分解し、濃縮乾固
した。得られた残渣を酢酸エチルに溶解し、水にて洗浄
後、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮して硫酸化体を
得た。これをメタノール(3ml)に溶解し、28%ナ
トリウムメチラート/ メタノール溶液(0. 1ml)を
加えて室温にて終夜撹拌した。反応終了をTLC (5:
4:1クロロホルム−メタノ−ル−水)にて確認後、氷
冷して2N−塩酸を徐々に加え、pH8に調製した後、
濃縮乾固した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(ワコーゲル C-300 40g)に供し、溶出液
8:1塩化メチレン−メタノールより化合物(29)(38
mg)を得た。 物性値 元素分析値 C51H95NaO16S ・4H2O として 計算値(%) C=56.13 H=9.51 実測値(%) C=56.25 H=9.23 負イオン FABMS 995 (M-Na)-
【0139】2-[N-((1,3-ビス(オレオイルオキシ)プ
ロパン-2-イル)オキシカルボニル)アミノ]エチル O-
(3-O- スルホ -β-D- ガラクトピラノシル)- (1 →4)-O
-[α-L- フコピラノシル-(1 →3)]-O- (β-D- グルコピ
ラノシド) ナトリウム塩(化合物(41))の合成
【0140】
【化46】
【0141】2-アジドエチル O-(2,3,4,6- テトラ-O-
アセチル -β-D- ガラクトピラノシル)-(1→4)-2,3,6-
トリ-O- アセチル -β-D- グルコピラノシド (化合物(3
1)) の合成 化合物(30)(42. 7g)を塩化メチレン(100m
l)に溶解し、氷冷下、30%臭化水素酸・酢酸溶液
(30ml)を加えた後、室温で2時間撹拌した。反応
終了後、反応液を氷水中に注ぎ有機層を水、飽和炭酸ナ
トリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。こ
れを減圧濃縮し、得られた残渣を塩化メチレン(200
ml)に溶解し、モレキュラーシーブス4A(30g)
を加え、アルゴン雰囲気下、室温にて2時間撹拌した。
(溶液A )一方、2−アジドエタノール(11.0g)、
炭酸銀(19. 0g)、過塩素酸銀(14. 4g)、M
S−4A(20g)に塩化メチレン(100ml)を加
えアルゴン雰囲気下、遮光して室温にて2時間撹拌し
た。(溶液B )その後、溶液B を氷冷し、溶液A を加
え、遮光して室温で終夜撹拌した。オルソエステル体の
生成が確認されたので、反応液を氷冷し、トリフルオロ
メタンスルホン酸トリメチルシリル(1. 2ml)を4
回に分けて加え、オルソエステルの開裂を行った。固形
物を濾別し塩化メチレンで洗浄した。濾液と洗液を合わ
せて飽和炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリ
ウムで乾燥した。これを減圧濃縮し、得られた残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(ワコーゲル C-30
0, 1300g)に供し、溶出液1:1 酢酸エチル−ヘ
キサンより化合物(31)(20. 0g)を得た。
【0142】2-アジドエチル O- (β-D- ガラクトピラ
ノシル)-(1→4) -β-D- グルコピラノシド(化合物(3
2)) の合成 化合物(31)(20. 0g)をメタノール(200ml)
に溶解し、28%ナトリウムメチラート メタノール溶
液(1. 0ml)を加えて室温にて2 時間撹拌した。反
応終了後、陽イオン交換樹脂 IR−120B(H+ )
を加えて反応液を中和後、これを濾別し、メタノールで
洗浄した。濾液と洗液を合わせて減圧濃縮し、残渣にエ
−テルを加え、濾過し、化合物(32)(9. 62g)を得
た。
【0143】2-アジドエチル O-(3,4-O- イソプロピリ
デン-O -β-D- ガラクトピラノシル)-(1 →4) -β-D-
グルコピラノシド (化合物(33)) の合成 化合物(32)(100mg)にアルゴン雰囲気下アセトン
(1ml)とクロロトリメチルシラン(0. 4ml)を
加え、室温にて3時間撹拌した。ヘキサン(2ml)を
加え減圧濃縮する操作を2回行った後、残渣にエ−テル
を加え、濾過し、粗化合物(33)(91mg)を得た。
【0144】2-アジドエチル O-(2,6- ジ-O- ベンゾイ
ル-3,4-O- イソプロピリデン-O -β-D- ガラクトピラノ
シル)- (1 →4)-2,6- ジ-O- ベンゾイル -β-D- グルコ
ピラノシド (化合物(34)) の合成 化合物(33)(4. 5g)をピリジン(45ml)に溶解
し、−40℃に冷却後、塩化ベンゾイル(5. 09m
l)を滴下し−40℃〜−30℃で2時間撹拌した。メ
タノールを加え10分撹拌後、減圧濃縮して得られた残
渣を塩化メチレンに溶解し、塩酸水溶液、飽和炭酸水素
ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。
これを減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(ワコーゲル C-300 250g)に供
し、溶出液10:1トルエンー酢酸エチルで精製した。
酢酸エチルーヘキサンより結晶化を行い化合物(34)
(6. 3g)を得た。
【0145】2-アジドエチル O-(2,6- ジ-O- ベンゾイ
ル-3,4-O- イソプロピリデン-O -β-D- ガラクトピラノ
シル)- (1 →4)-O-[2,3,4-トリ-O- ベンジル -α-L- フ
コピラノシル-(1 →3)]-2,6-ジ-O- ベンゾイル -β-D-
グルコピラノシド(化合物(36))の合成 化合物(34)(3. 0g)と化合物(35)(3. 0g)をト
ルエン共沸後、トルエン(90ml)に溶解しモレキュ
ラーシーブ 4A(10g)を加え、アルゴン雰囲気下
室温で2時間撹拌した。ー5℃に冷却後、N−ヨウ化コ
ハク酸イミド(1. 53g)、トリフルオロメタンスル
ホン酸トリメチルシリル(0. 13ml)を加え、30
分撹拌した。反応液を濾過、塩化メチレンで洗浄し、濾
液と洗液は合わせて炭酸水素ナトリウムとチオ硫酸ナト
リウムの混合溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し
た。これを減圧濃縮し、残渣に1:5 酢酸エチルーヘ
キサンを加え、析出物を濾取し粗化合物(36)(3. 33
g)を得た。
【0146】2-アジドエチル O- (2,6-ジ-O- ベンゾイ
ル-O -β-D- ガラクトピラノシル)- (1 →4)-O-[2,3,4-
トリ-O- ベンジル -α-L- フコピラノシル-(1 →3)]-2,
6-ジ-O- ベンゾイル -β-D- グルコピラノシド(化合物
(37))の合成 粗化合物(36)(3. 0g)を1,4−ジオキサン(110
ml)に溶解し、2N−塩酸(30ml)を加えて60
℃で1. 5時間撹拌した。反応液を約半量まで減圧濃縮
後、塩化メチレンで抽出し、炭酸水素ナトリウム水溶液
で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧濃縮して得
られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ワ
コーゲル C-300, 150g)に供し、溶出液1:2 酢酸
エチルーヘキサンより化合物(1. 91g)を得た。化
合物の混合物は、再度シリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(ワコーゲル C-300 25g)に供し、溶出液9:1
トルエンー酢酸エチルより更に化合物(37)(0. 3g)
を得た。
【0147】2-アジドエチル O-(4-O- アセチル-2,6-
ジ-O- ベンゾイル-O -β-D- ガラクトピラノシル)- (1
→4)-O-[2,3,4-トリ-O- ベンジル- α-L- フコピラノシ
ル-(1→3)]-2,6-ジ-O- ベンゾイル -β-D- グルコピラ
ノシド(化合物(38))の合成 化合物(37)(2. 1g)、オルソ酢酸トリメチル(1 0
ml)をベンゼン(21ml)に溶解し、触媒量のdl−
ショウノウ−10−スルホン酸を加えて反応液のpH3
〜4に調節し、室温にて1 晩撹拌した。反応終了後、反
応液を飽和炭酸水素ナトリウム溶液、水にて洗浄し、硫
酸ナトリウムで乾燥した後、減圧濃縮した。得られた残
渣 をテトラヒドロフラン(20ml)、80%酢酸溶
液(20ml)に溶解し室温にて2 時間撹拌した。反応
液に2N−塩酸(0. 5ml)を加え更に30分撹拌
し、反応終了を確認後、反応液に氷冷下炭酸水素ナトリ
ウム溶液を加えてpH4に調整後、減圧濃縮した。得ら
れた残渣を塩化メチレンに溶解し、飽和炭酸水素ナトリ
ウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧
濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(ワコーゲルC-300 100g)に供し、溶出液
9:1トルエンー酢酸エチルより化合物(38)(2. 1
g)を得た。
【0148】2-アジドエチル O-( 3-O- スルホ -β-D
- ガラクトピラノシル)- (1 →4)-O-[2,3,4-トリ-O- ベ
ンジル -α-L- フコピラノシル-(1 →3)] - β-D- グル
コピラノシド ナトリウム塩(化合物(39))の合成 化合物(38)(2. 0g)をピリジン(30ml)に溶解
し、三酸化硫黄ピリジン錯塩(1. 26g)を加えて室
温にて終夜撹拌した。反応終了を確認後、メタノールを
加えて余剰の試薬を分解し、濃縮乾固した。残渣に酢酸
エチルを加え、不溶物を濾別し、酢酸エチルで洗浄し
た。濾液と洗液は合わせて食塩水で2 回洗浄し、硫酸ナ
トリウムで乾燥した後、減圧濃縮した。得られた残渣を
メタノール(30ml)に溶解し、28%ナトリウムメ
チラート メタノール溶液(2. 0ml)を加えて室温
にて2時間撹拌後、65℃で1時間撹拌した。反応終了
後、氷冷して2N−塩酸を徐々に加え、pH8に調製し
た後、濃縮乾固した。得られた残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(ワコーゲル C-300 100g)に供
し、溶出液5:1塩化メチレン−メタノールより化合物
(39)(1. 3g)を得た。
【0149】2-アミノエチル O-( 3-O- スルホ -β-D
- ガラクトピラノシル)- (1 →4)-O-[α-L- フコピラノ
シル-(1 →3)] - β-D- グルコピラノシド ナトリウム
塩(化合物40)の合成 化合物(39)(800mg)をメタノール(20ml)に
溶解し、酢酸(2ml)、水(2ml)を加え、パラジ
ウムブラック(500mg)存在下、水素雰囲下30℃
で1晩撹拌した。反応終了を確認後、パラジウムブラッ
クを濾別し、50%メタノール水溶液で洗浄した。濾液
と洗液を合わせて減圧濃縮し、得られた残渣にエタノー
ルを加え、析出物を濾取し、化合物(40)(545mg)
を白色粉末として得た。
【0150】2−[N-((1,3- ビス(オレオイルオキシ)
プロパン−2−イル)オキシカルボニル) アミノ]エチ
ル O-(3-O- スルホ -β-D- ガラクトピラノシル)- (1
→4)-O-[α-L- フコピラノシル-(1 →3)]-β-D- グルコ
ピラノシド ナトリウム塩(化合物(41))の合成 化合物(40)(200mg)を水(1ml)に溶解し、
N,N−ジメチルホルムアミド(5ml)及び、ピリジ
ン(10ml)を加えた。これに化合物(9a)(45
1mg)を加えて、80℃で30分撹拌した。反応液に
水(2. 5ml)を追加し、更に1時間撹拌後、化合物
(9a) (225mg)、DMF(3ml)、ピリジ
ン(3ml)を加え、更に3時間撹拌した。更に、化合
物(9a) (225mg)、DMF(3ml)、ピリ
ジン(3ml)を加え、2時間撹拌した。反応液を減圧
濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(ワコーゲル C-300 25g)に供し、溶出液8:
1〜5:1 塩化メチレン−メタノール(ステップワイ
ズ)で精製を行い、凍結乾燥して、化合物(41)(148
mg)を白色粉末として得た。 物性値 元素分析値 C60H100NNaO24S ・2.5H2O として 計算値(%) C=54.37 H=8.44 N=1.06 実測値(%) C=54.32 H=8.16 N=1.19 負イオン FABMS 1256(M-Na)-
【0151】2,3-ビス(オレイルオキシ)プロピル O-
(3-O- スルホ -β-D- ガラクトピラノシル)-(1→4)-O-
[α-L- フコピラノシル-(1 →3)]-β-D- グルコピラノ
シドナトリウム塩 (化合物(45)) の合成
【化47】
【0152】2,3-ビス(オレイルオキシ)プロピル O-
(4-O- アセチル-2,6- ジ-O- ベンゾイル-3-O- レブリニ
ル -β-D- ガラクトピラノシル)-(1→4)-O-[2,3,4-トリ
-O- アセチル -α-L- フコピラノシル-(1 →3)]-2,6-ジ
-O-ベンゾイル-β-D-グルコピラノシド(化合物(43))
の合成 J.Carbohydr.Chem.1995,14,p353-368 記載の方法に準拠
して合成した化合物(42)(200mg) 及び、化合物(1
4)(18. 0mg)を塩化メチレン(3ml)に溶解
し、モレキュラーシーブス4A(600mg)を加えて
アルゴン雰囲気下、室温にて2時間撹拌した。反応液を
0℃に冷却し、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体
(37μl)を加え室温に戻して終夜撹拌した。反応終
了後、固形物を濾別し塩化メチレンで洗浄した。濾液と
洗液を合わせて、飽和炭酸水素ナトリウム溶液、水の順
に洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧濃縮し
た。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(ワコーゲル C-300 20g)に供し、溶出液1:2
酢酸エチル−ヘキサンより化合物(43)(188mg)を
得た。
【0153】2,3-ビス(オレイルオキシ)プロピル O-
(4-O- アセチル-2,6- ジ-O- ベンゾイル -β-D- ガラク
トピラノシル)-(1→4)-O-[2,3,4-トリ-O- アセチル -α
-L- フコピラノシル-(1 →3)]-2,6-ジ-O-ベンゾイル-β
-D-グルコピラノシド (化合物(44)) の合成 化合物(43)(178mg)をエタノール(6ml)に溶
解し、ヒドラジンアセテート(11. 3mg)を加え、
室温で1時間撹拌した。反応終了後、減圧濃縮し、得ら
れた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ワコ
ーゲル C-30010g)に供し、溶出液1:2 酢酸エチル−
ヘキサンより化合物(44)(167mg)を得た。 物性値 正イオン FABMS 1669(M+Na)+
【0154】2,3-ビス(オレイルオキシ)プロピル O-
(3-O- スルホ -β-D- ガラクトピラノシル)-(1→4)-O-
[α-L-フコピラノシル-(1→3)]-β-D- グルコピラノシ
ド ナトリウム塩 (化合物(45)) の合成 化合物(44) (153mg)をピリジン(6ml)に溶解
し、三酸化硫黄ピリジン錯塩(74mg)を加えて室温
にて終夜撹拌した。反応終了を確認後、メタノールを加
えて余剰の試薬を分解し、濃縮乾固した。得られた残渣
を酢酸エチルに溶解し、有機層を水にて洗浄後、硫酸ナ
トリウムで乾燥し、減圧濃縮して硫酸化体を得た。これ
をメタノール(10 ml)に溶解し、28%ナトリウ
ムメチラート メタノール溶液(0. 4ml)を加えて
室温にて2日間撹拌した。反応終了を確認後、氷冷して
2N−塩酸を徐々に加え、pH8に調製した後、濃縮乾
固した。得られた残渣をゲル濾過カラムクロマトグラフ
ィー(Sephadex-LH20 に供し、溶出液3:2 塩化メチ
レン−メタノールより化合物(45)(82mg)を得た。 物性値 元素分析値 C57H105NaO20S・3H2O として 計算値(%) C=56.14 H=9.17 実測値(%) C=55.92 H=8.88 負イオン FABMS 1141 (M-Na)-
【0155】N-〔3-(N'-((1,3-ビス(オレオイルオキ
シ)プロパン-2- イル)オキシカルボニル)アミノ)プ
ロピル〕-1,5- ジデオキシ-1,5- イミノ-3-O- スルホ-D
- ガラクチトール ナトリウム塩 (化合物(55)) の合成
【0156】
【化48】
【0157】4,6-O-ベンジリデン-N- ベンジルオキシカ
ルボニル-1,5- ジデオキシ-1,5- イミノ-D- ガラクチト
ール (化合物(47))の合成 化合物(46)(2. 0g)をアセトニトリル(50ml)
に溶解し、ベンズアルデヒドジメチルアセタール(3.
8ml)を加え、氷冷した。これにp−トルエンスルホ
ン酸(50mg)を加え0度にて2時間撹拌した。反応
終了をTLC にて確認後、トリエチルアミンを加えて中和
し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(ワコーゲル C-300 100g) に供し、
溶出液50:1塩化メチレン−メタノールより化合物(4
7)(1. 2g)を得た。
【0158】4,6-O-ベンジリデン-3-O- レブリニル-N-
ベンジルオキシカルボニル-1,5- ジデオキシ-1,5- イミ
ノ-D- ガラクチトール (化合物(48))の合成 化合物(47)(1. 1g)を塩化メチレン(100ml)
に溶解し、4−ジメチルアミノピリジン(750mg)
を加え、−45度に冷却した。これに塩化メチレン(5
0ml)に溶解した無水レブリン酸(640mg)を1
0分かけて滴下し10分間撹拌した。反応終了を確認
後、メタノールを加え減圧濃縮し、得られた残渣を塩化
メチレンに溶解し、2N−塩酸、飽和炭酸水素ナトリウ
ム溶液、水の順に洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した
後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(ワコーゲル C-300 50g)に供し、溶
出液100:1塩化メチレン−メタノールより化合物(4
8)(811mg)を得た。
【0159】2-O-アセチル-4,6-O- ベンジリデン-3-O-
レブリニル-N- ベンジルオキシカルボニル-1,5- ジデオ
キシ-1,5- イミノ-D- ガラクチトール (化合物49)の合
成 化合物(48)(760mg)をピリジン(12ml)及び
無水酢酸(7ml)に溶解し、一晩撹拌した。反応終了
を確認後、減圧濃縮し、得られたシラップを塩化メチレ
ンに溶解し、2N−塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム溶
液、水の順に洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した後、減
圧濃縮して化合物49(789mg)を得た。
【0160】2-O-アセチル-3-O- レブリニル-N- ベンジ
ルオキシカルボニル-1,5- ジデオキシ-1,5- イミノ-D-
ガラクチトール (化合物(50))の合成 化合物(49)(700mg)を80%酢酸溶液(50m
l)に溶解し、8時間撹拌した。反応終了を確認後、減
圧濃縮し、得られたシラップをシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(ワコーゲル C-300 40g)に供し、溶出液
50:1塩化メチレン−メタノールより化合物(50)(5
22mg)を得た。
【0161】2-O-アセチル-4,6- ジ-O- ベンゾイル-3-O
- レブリニル-N- ベンジルオキシカルボニル-1,5- ジデ
オキシ-1,5- イミノ-D- ガラクチトール (化合物(51))
の合成化合物(50)(450mg)をピリジン(15m
l)に溶解し、4−ジメチルアミノピリジン(390m
g)及び無水安息香酸(698mg)を加えて一晩、室
温で撹拌した。反応終了を確認後、減圧濃縮し、得られ
たシラップをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ワ
コーゲル C-300 40g)に供し、溶出液、酢酸エチルより
化合物(51)(661mg)を得た。
【0162】2-O-アセチル-4,6- ジ-O- ベンゾイル-N-
ベンジルオキシカルボニル-1,5- ジデオキシ-1,5- イミ
ノ-D- ガラクチトール (化合物(52))の合成 化合物(51)(607mg)をエタノール(14ml)に
溶解し、ヒドラジンアセテート(104mg)を加え
て、室温で3時間撹拌した。反応終了を確認後、減圧濃
縮し、得られたシラップをシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(ワコーゲル C-300 40g)に供し、溶出液1:
2酢酸エチル−ヘキサンより化合物(52)(440mg)
を得た。
【0163】1,5-ジデオキシ-1,5- イミノ-3-O- スルホ
-D- ガラクチトール (化合物(53))の合成 化合物(52)(430mg)をピリジン(10ml)に溶
解し、三酸化硫黄ピリジン錯塩(625mg)を加えて
室温にて終夜撹拌した。反応終了をTLC にて確認後、メ
タノールを加えて余剰の試薬を分解し、濃縮乾固した。
得られた残渣を酢酸エチルに溶解し、水にて洗浄後、硫
酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮して硫酸化体を得た。
これをメタノール(10ml)に溶解し、28%ナトリ
ウムメチラート メタノール溶液(0. 2ml)を加え
て室温にて3時間撹拌した後、2N ー水酸化ナトリウム
溶液(3ml)を加えて3時間加熱還流した。反応終了
をTLC (5:4:1クロロホルム−メタノ−ル−水)に
て確認後、氷冷して2N−塩酸を徐々に加え、pH8に
調製した後、濃縮乾固した。これにメタノールを加え、
析出した塩を濾別しメタノールにて洗浄した。濾液と洗
液は合わせて減圧濃縮し、化合物(53)(208mg)を
得た。
【0164】N-[3-(N'-((1,3- ビス(オレオイルオキ
シ)プロパン-2- イル)オキシカルボニル) アミノ)プ
ロピル]-1,5-ジデオキシ-1,5- イミノ-3-O- スルホ-D-
ガラクチトール ナトリウム塩 (化合物(55)) の合成 化合物(53)(65mg)及び化合物(54)(345mg)
をメタノール(10ml)、テトラヒドロフラン(5m
l)混合液に懸濁し、酢酸を加えてpHー4に調製した
後、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(62mg)を加え
て終夜撹拌した。反応終了を確認後、反応液を減圧濃縮
した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(ワコーゲル C-300 50g)に供し、溶出液20:1
塩化メチレンーメタノールより化合物(55)(62mg)
を得た。 元素分析値 C49H89N2NaO13S・0.5H2Oとして 理論値 H=8.67, C=54.59, N=3.44 実測値 H=8.66, C=54.40, N=3.50 FAB-MS(Neg.) 945(M-Na)-
【0165】N-[3-(N'-((1,3- ビス(オレオイルオキ
シ)プロパン-2- イル)オキシカルボニル) アミノ)プ
ロピル]-1,5-ジデオキシ-1,5- イミノ-3-O- スルホ-D-
グルシトール ナトリウム塩 (化合物(58)) の合成
【0166】
【化49】
【0167】化合物(56)(19g)をメタノール(20
0ml)に溶解し、28%ナトリウムメチラートメタノ
ール溶液(25g)を加え室温にて終夜撹拌した。析出
物を濾過し、メタノールで洗浄後風乾し白色粉末10.1g
を得た。これに水(20ml)、メタノール(40m
l)、28%ナトリウムメチラートメタノール溶液
(6.6g)を加え、1時間加熱還流後、氷冷した後塩
酸水溶液にてpH8付近に調製した。反応液を減圧濃縮し
白色固体(塩との混合物)化合物(57)(13g)を得
た。この化合物(57)(9g)(塩との混合物)にメタノ
ール(360ml)、水(30ml)、N,N-ジメチルホ
ルムアミド(60ml)、酢酸(20ml)、化合物(5
4)(15g)を加え30分撹拌した。 シアノ水素化ホウ
素ナトリウム(2g)を加え3時間撹拌した。反応液を
減圧濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ワ
コーゲル C-300 300g)に供し、溶出液20:1塩化メチ
レンーメタノールより化合物(58)(5.2g)を得た。 元素分析値 C49H89N2NaO13Sとして 理論値 H=9.25, C=60.72, N=2.89 実測値 H=8.90, C=60.52, N=2.97 FAB-MS(Neg.) 945(M-Na)-
【0168】O-(3-O- スルホ -β-D- ガラクトピラノシ
ル)-(1→4)-N- 3-(N'-(1,3-ビス(オレオイルオキシ)
プロパン-2- イル)オキシカルボニル) アミノプロピル
- 1,5-ジデオキシ-1,5- イミノ-D- グルシトール ナト
リウム塩 (化合物(62))の合成
【0169】
【化50】
【0170】O-(2,6-ジ-O- ベンゾイル -β-D- ガラク
トピラノシル)-(1→4)-2,3,6- トリ-O-ベンゾイル-N-
ベンジルオキシカルボニル-1,5- ジデオキシ-1,5- イミ
ノ-D-グルシトール (化合物(60)) の合成 化合物(59)(40g)をN,N-ジメチルホルムアミド(2
00ml)に溶解し2,2-ジメトキシプロパン(20m
l)を加え、p−トルエンスルホン酸を少量加えてpH
を4にした後、60℃で3時間撹拌した。反応終了を確
認後、トリエチルアミンを加えて中和し、減圧濃縮し
た。得られたシラップをピリジン(300ml)に溶解
し、無水安息香酸(135g)、4ージメチルアミノピ
リジン(10、5g)を加え40度で一晩撹拌した。反
応終了を確認後、反応液を減圧濃縮した。得られたシラ
ップを1,4-ジオキサン(400ml)、2Nー塩酸(8
0ml)に溶解し40度で3時間撹拌した。反応終了を
確認後、減圧濃縮し、残渣をクロロホルムに溶解し、有
機層を飽和炭酸水素ナトリウム溶液、及び水で洗浄し、
硫酸ナトリウムで乾燥した。その後、固形物を濾別しク
ロロホルムにて洗浄した。濾液と洗液は合わせて減圧濃
縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(ワコーゲル C-300、1000g)に供し、溶出液クロロ
ホルムより化合物(60)(25. 0g)を得た。
【0171】O-(3-O- スルホ -β-D- ガラクトピラノシ
ル)-(1→4)-1,5- ジデオキシ-1,5- イミノ-D- グルシト
ール ナトリウム塩 (化合物(61))の合成 化合物(60)(22. 0g)をベンゼン(300ml)に
懸濁し、オルソ酢酸トリメチル(43ml)及びdl−シ
ョウノウ−10−スルホン酸(520mg)を加えて、
室温にて一晩撹拌した。反応終了を確認後、反応液を飽
和炭酸水素ナトリウム溶液、水にて洗浄し、硫酸ナトリ
ウムで乾燥した後、減圧濃縮してオルソエステル体を得
た。得られた化合物をテトラヒドロフラン(100m
l)、メタノール(300ml)及び 80%酢酸溶液
(100ml)の混合液に溶解し室温にて3時間撹拌し
オルソエステルの環開裂化反応を行った。反応終了を確
認後、反応液を減圧濃縮し、更にトルエンにて共沸を2
度行い溶媒を完全に留去してモノヒドロキシル体を得
た。これをピリジン(300ml)に溶解し、三酸化硫
黄ピリジン錯塩(23g)を加えて室温にて終夜撹拌し
た。反応終了を確認後、メタノールを加えて余剰の試薬
を分解し、固形物を濾別して酢酸エチルで洗浄した。濾
液と洗液を合わせて濃縮乾固した後、酢酸エチルを加
え、更に析出した塩を濾別し、酢酸エチルにて洗浄し
た。濾液と洗液は合わせて水にて洗浄し、硫酸ナトリウ
ムで乾燥した後、減圧濃縮して硫酸化体を得た。これを
メタノール(350ml)に溶解し、28%ナトリウム
メチラート メタノール溶液(35ml)を加えて40
度にて2時間撹拌し、反応終了を確認後、更に水(35
ml)を加えて、一晩、加熱還流した。反応終了を確認
後、氷冷して2N−塩酸を徐々に加え、pH8に調製し
た後、濃縮乾固した。これにメタノールを加え、析出し
た塩を濾別しメタノールにて洗浄した。濾液と洗液は合
わせて減圧濃縮し、得られた残渣を水に溶解し、エーテ
ル及び少量の酢酸を加えて、水層を洗浄した。この水層
を減圧濃縮して、化合物(61)(9. 5g)を得た。
【0172】O-(3-O- スルホ -β-D- ガラクトピラノシ
ル)-(1→4)-N-[3-(N'-((1,3- ビス(オレオイルオキ
シ)プロパン-2- イル)オキシカルボニル) アミノ)プ
ロピル]-1,5-ジデオキシ-1,5- イミノ-D- グルシトール
ナトリウム塩(化合物(62))の合成
【0173】化合物(61)(9. 5g)及び化合物(54)
(18. 0g)をN,N−ジメチルホルムアミド(30
0ml)、メタノール(300ml)、水(10ml)
の混合液に溶解し、酢酸(5ml)を加えてpH4に調
製した。これにシアノ水素化ホウ素ナトリウム(3. 0
g)を加えて終夜撹拌した。反応終了を確認後、反応液
を減圧濃縮した。これに1:8メタノール−塩化メチレ
ン混合溶液を加え、固形物を濾別して1:8メタノール
−塩化メチレン混合溶液で洗浄した。濾液と洗液は合わ
せて減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(ワコーゲル C-300 500g) に供し、溶
出液10:1塩化メチレン−メタノールより化合物(62)
(14g)を得た。 元素分析 C55H99N2O18SNa・1H2O として 計算値(%) C=57.47, H=8.86, N=2.44 実測値(%) C=57.75, H=8.67, N=2.47 FAB-MS m/z 1107(M-Na)-
【0174】O-(3-O- スルホ -β-D- ガラクトピラノシ
ル)-(1→4)-N-(1-(2,3- ビスオレイルオキシ) プロピ
ル)- 1,5-ジデオキシ-1,5- イミノ-D- グルシトール
ナトリウム塩 (化合物(64))の合成
【0175】
【化51】
【0176】化合物(61)(150mg)及び化合物(63)
(415mg)をメタノール(10ml)に溶解し、酢
酸(0、5ml)を加えてpH4に調製した。これにシ
アノ水素化ホウ素ナトリウム(44mg)を加えて終夜
撹拌した。反応終了を確認後、反応液を減圧濃縮した。
得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(ワコーゲル C-300 20g)に供し、溶出液7:1塩化メ
チレンーメタノールより化合物(64)(133mg)を得
た。 元素分析 C51H96NO14SNa ・4H2O として 計算値(%) C=57.01, H=9.76, N=1.30 実測値(%) C=57.22, H=9.88, N=1.32 FAB-MS m/z 978 (M-Na)-
【0177】O-(3-O- スルホ -β-D- ガラクトピラノシ
ル)-(1→3)-N-[3-(N'-((1,3- ビス(オレオイルオキ
シ)プロパン-2- イル)オキシカルボニル) アミノ)プ
ロピル]-1,5-ジデオキシ-1,5- イミノ-D- グルシトール
ナトリウム塩 (化合物(68))の合成
【0178】
【化52】
【0179】O-(2,6ジ-O- ベンゾイル-3,4-O- イソプロ
ピリデン -β-D- ガラクトピラノシル)-(1→3)-2,3,6-
トリ-O- ベンゾイル-N- ベンジルオキシカルボニル-1,5
- ジデオキシ-1,5- イミノ-D- グルシトール (化合物(6
6))の合成 化合物(65) (2.49g) をピリジン(30ml)に溶
解し、氷冷下、塩化ベンゾイル(3.18ml)を滴下
し、室温に戻して一晩撹拌した。反応液を減圧濃縮し、
得られたシラップをシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(ワコーゲルC-300 50g)に供し、溶出液60:1ク
ロロホルムーメタノールで精製後、エーテル処理して可
溶物を除き、化合物66(1.57g)を無色ガラス状
固体として得た。
【0180】O-(3-O- スルホ -β-D- ガラクトピラノシ
ル)-(1→3)-1,5- ジデオキシ-1,5- イミノ-D-グルシト
ール ナトリウム塩 (化合物(67))の合成 化合物(66)(1.49g)を1,4-ジオキサン(30m
l)、2Nー塩酸(9ml)に溶解し室温で3時間撹拌
した。反応終了を確認後、減圧濃縮し、残渣をクロロホ
ルムに溶解し、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム溶液、
及び水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮し
た。得られた残さをベンゼン(25ml)に溶解し、オ
ルソ酢酸 トリメチル(3.59ml)及びDL−ショウ
ノウ−10−スルホン酸(32mg)を加えて、室温に
て3時間撹拌した。反応終了を確認後、反応液を飽和炭
酸水素ナトリウム溶液、水にて洗浄し、硫酸ナトリウム
で乾燥した後、減圧濃縮してオルソエステル体を得た。
得られた化合物をテトラヒドロフラン(15ml)、メ
タノール(15ml)及び 80%酢酸溶液(15m
l)の混合液に溶解し室温にて一晩撹拌しオルソエステ
ルの環開裂化反応を行った。反応終了を確認後、反応液
を減圧濃縮し、更にトルエンにて共沸を2度行い溶媒を
完全に留去してモノヒドロキシル体を得た。これをピリ
ジン(15ml)に溶解し、三酸化硫黄ピリジン錯塩
(1.53g)を加えて室温にて一晩撹拌した。反応終
了を確認後、メタノールを加えて余剰の試薬を分解し、
減圧濃縮した後、酢酸エチルを加え、水にて洗浄し、硫
酸ナトリウムで乾燥した後、減圧濃縮して硫酸化体を得
た。これをメタノール(30ml)に溶解し、28%ナ
トリウムメチラート メタノール溶液(2、13ml)
を加えて40度にて室温にて一晩撹拌し、反応終了を確
認後、水(15ml)と2N-水酸化ナトリウム(2m
l)を加えて、4時間加熱還流した。反応終了を確認
後、氷冷して2N−塩酸を徐々に加え、pH8に調製し
た後、濃縮乾固した。得られた残渣を水に溶解し、エー
テルで洗浄した。この水層をマイクロアシライザーで脱
塩後減圧濃縮して、化合物(67)(0.36g)を淡褐色
ガラス状固体として得た。
【0181】O-(3-O- スルホ -β-D- ガラクトピラノシ
ル)-(1→3)-N-[3-(N'-((1,3- ビス(オレオイルオキ
シ)プロパン-2- イル)オキシカルボニル) アミノ)プ
ロピル]-1,5-ジデオキシ-1,5- イミノ-D- グルシトール
ナトリウム塩(化合物(68))の合成 化合物(67)、150mg及び化合物(63)、493mgを
メタノール(10ml)に溶解し、酢酸(0. 5ml)
を加えてpH4に調製した。これにシアノ水素化ホウ素
ナトリウム(44mg)を加えて終夜撹拌した。反応終
了を確認後、反応液を減圧濃縮した。得られた残さをシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(ワコーゲル C-300
20g)に供し、溶出液9:1〜6:1塩化メチレンーメ
タノールで精製後、凍結乾燥して化合物(68)(143m
g)を無色無定晶として得た。 元素分析 C55H99N2O18SNa・6H2O として 計算値(%) C=53.29, H=9.03, N=2.26 実測値(%) C=53.40, H=8.80, N=2.32 FAB-MS m/z 1107(M-Na)-
【0182】O-(3-O- スルホ -β-D- ガラクトピラノシ
ル)-(1→3)-N-(1-(2,3- ビスオレイルオキシ)プロピ
ル)- 1,5-ジデオキシ-1,5- イミノ-D- グルシトール
ナトリウム塩 (化合物(69))の合成
【0183】
【化53】 化合物(67)(90mg)をN,N−ジメチルホルムアミ
ド(3ml)に溶解し、メタノール(3ml)を加え
た。化合物63(188mg)のテトラヒドロフラン溶
液(2ml)を加えた後、シアノ水素化ホウ素ナトリウ
ム(27mg)を加え、酢酸(0.2ml)を加えてp
H4に調製し室温で終夜撹拌した。反応終了を確認後、
反応液を減圧濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(ワコーゲル C-300 10g)に供
し、溶出液100:0〜3:1クロロホルムーメタノー
ル、及び逆相クロマトグラフィー(メルク RP-18)に供
し、溶出液90:10〜10:90で精製後、凍結乾燥
して化合物(69)(22mg)を無色無定晶として得た。 元素分析 C51H96NO14SNa ・4H2O として 計算値(%) C=57.01, H=9.76, N=1.30 実測値(%) C=56.92, H=9.43, N=1.32 FAB-MS m/z 978 (M-Na)-
【0184】ナトリウム 3−[N-((1,3−ビス(オレオ
イルオキシ)プロパン−2−イル)オキシカルボニル)
アミノ]プロピル スルファート(化合物(71))の合成
【0185】
【化54】
【0186】化合物(70)(0.36g)をピリジン(4
ml)に溶解し、三酸化硫黄ピリジン錯塩(0.32
g)を加えて、室温で一晩撹拌した。反応液に氷冷下、
メタノール(1ml)を加えて過剰の試薬を分解した
後、減圧濃縮した。残渣をメタノールに溶解し、アンバ
ーライトIR−120B (Na+ ) 20mlのカラムに供
し、メタノールで溶出した。溶出液を減圧濃縮し、得ら
れた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ワコ
ーゲル C−300 10g クロロホルム:メタノー
ル 98:2〜90:10)で精製し、化合物(71)
(0.21g)を無色ロウ状固体として得た。 元素分析 C43H78NO10SNa ・1H2O として 理論値(%) C=61.33, H=9.57, N=1.66 実測値(%) C=61.44, H=9.31, N=1.84 FAB-MS m/z 800 (M-Na)-
【0187】ナトリウム 6−[N-((1,3−ビス(オレオ
イルオキシ)プロパン−2−イル)オキシカルボニル)
アミノ]ヘキシル スルファート(化合物(73))の合成
【0188】
【化55】
【0189】化合物(72)(0.30g)をピリジン(3
ml)に溶解し、三酸化硫黄ピリジン錯塩(0.25
g)を加えて、室温で一晩撹拌した。反応液に氷冷下、
メタノール(2ml)を加えて過剰の試薬を分解した
後、減圧濃縮した。残渣をメタノールに溶解し、アンバ
ーライトIR-120B(Na+)20mlのカラムに供し、メタノ
ールで溶出した。溶出液を減圧濃縮し、得られた残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ワコーゲル C
−300 10g クロロホルム:メタノール 98:
2〜90:10)で精製し、化合物(73)(0.18g)
を無色ロウ状固体として得た。 元素分析 C46H84NO10SNa ・1H2O として 理論値(%) C=62.48, H=9.80, N=1.58 実測値(%) C=62.51, H=9.51, N=1.93 FAB-MS m/z 842 (M-Na)-
【0190】ナトリウム トランス−4−[N-((1,3−ビ
ス(オレオイルオキシ)プロパン−2−イル)オキシカ
ルボニル)アミノ]-1-シクロヘキシル スルファート
(化合物(75))の合成
【0191】
【化56】
【0192】化合物(9a) (143mg)をピリジ
ン(2ml)に溶解し、トランス−4−アミノシクロヘ
キサノール(81mg)を加え、一晩撹拌した。反応液
を減圧濃縮後、塩化メチレンで抽出し、希塩酸、重曹
水、水で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾し、減
圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(ワコーゲル C−300 10g 塩化メチレン:メ
タノール 100:0〜98:2)で精製し、化合物(7
4)(123mg)を得た。化合物(74)(120mg)を
ピリジン(1.7ml)に溶解し、三酸化硫黄ピリジン
錯塩(125mg)を加えて、室温で2時間撹拌した。
反応液に氷冷下、メタノールを加えて過剰の試薬を分解
した後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(ワコーゲル C−300 10
g クロロホルム:メタノール 100:0〜95:
5)で精製し、得られた精製物を陽イオン交換樹脂ダウ
エックス50Wx2(Na+) で処理し、化合物(75)(10
0mg)を得た。 元素分析 C46H82NO10SNa ・1H2O として 理論値(%) C=62.63, H=9.60, N=1.59 実測値(%) C=62.53, H=9.24, N=1.65 FAB-MS m/z 840 (M-Na)-
【0193】ナトリウム 2−[2-(N-((1,3 −ビス(オ
レオイルオキシ)プロパン−2−イル)オキシカルボニ
ル)アミノ)エトキシ]エチル スルファート(化合物(7
7))の合成
【0194】
【化57】
【0195】化合物(9a) (358mg)をピリジ
ン(1ml)に溶解し、2−(2−アミノエトキシ)エ
タノール(105mg)を加え、室温で5時間撹拌し
た。反応液を減圧濃縮後、塩化メチレンで抽出し、希塩
酸、重曹水、水で洗浄した。有機層を硫酸ナトリムで乾
燥し、減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(ワコーゲル C−300 15g ヘキサ
ン:酢酸エチル 3:1)で精製し、化合物(76)(13
3mg)を無色油状物として得た。化合物(76)(133
mg)をピリジン(2ml)に溶解し、三酸化硫黄ピリ
ジン錯塩(165mg)を加えて、室温で一晩撹拌し
た。反応液に氷冷下、メタノールを加えて過剰の試薬を
分解した後、減圧濃縮した。残渣をメタノールに溶解
し、アバーライトIR-120B(Na+ ) 20mlのカラムに供
し、メタノールで溶出した。溶出液を減圧濃縮し、得ら
れた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ワコ
ーゲル C−300 10g クロロホルム:メタノー
ル 98:2〜90:10)で精製し、化合物(77)(1
02mg)を無色ロウ状固体として得た。 元素分析 C44H80NO11SNa ・2H2O として 理論値(%) C=59.37, H=9.51, N=1.57 実測値(%) C=59.62, H=9.27, N=1.77 FAB-MS m/z 830 (M-Na)-
【0196】二ナトリウム N-[(1,3-ビス(オレオイル
オキシ)プロパン−2−イル)オキシカルボニル]-N',
N'-[ビス(2-(ヒドロキシスルホニルオキシ)エチル)]-1,
3- プロパンジアミン(化合物(79))の合成
【0197】
【化58】
【0198】化合物(9a) (300mg)をピリジ
ン(5ml)に溶解し、N,N-ジ(2ーヒドロキシエチ
ル)アミノプロピルアミン(0.5ml)を加え、室温
で3時間撹拌した。反応液を減圧濃縮し、残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(ワコーゲル C−30
0 1g 塩化メチレン:メタノール 100:0 〜90:10)
で精製し、化合物(78)(291mg)を無色油状物とし
て得た。化合物(78)(270mg)をピリジン(5m
l)に溶解し、三酸化硫黄ピリジン錯塩(140mg)
を加えて、室温で一晩撹拌した。反応液にメタノールを
加えて過剰の試薬を分解した後、減圧濃縮した。残渣を
メタノールに溶解し、アンバーラトIR-120B(Na+)で処理
後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ワコーゲル
C−300 10g 塩化メチレン:メタノール 8
5:15)で精製し、凍結乾燥を行い、化合物(79)(2
26mg)を白色粉末として得た。 元素分析 C47H85NO14S2Na2 ・1.5H2O として 理論値(%) C=54.26, H=8.62, N=2.69 実測値(%) C=54.03, H=8.68, N=2.88
【0199】ナトリウム 2-[N-((1,3−ビス(オレオイ
ルオキシ)プロパン−2−イル)オキシカルボニル)ア
ミノ]エタンスルホン酸(化合物(80))の合成
【0200】
【化59】
【0201】化合物(9a) (300mg)をピリジ
ン(9ml)に溶解し、タウリン(150mg)を加
え、超音波で1時間処理した後、室温で3日間撹拌し
た。反応液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(ワコーゲル C−300 15g 塩
化メチレン:メタノール 85:15)で精製し、凍結
乾燥を行い、化合物(80)(31mg)を白色粉末として
得た。 FAB-MS m/z 770 (M-Na)-
【0202】ナトリウム トランス−4−[N−(3−
(N’−((1,3−ビス(オレオイルオキシ)プロパン
−2−イル)オキシカルボニル)アミノ)プロピル)ア
ミノ]-1-シクロヘキシル スルファート(化合物(84))
の合成
【0203】
【化60】
【0204】化合物(54)(252mg)とトランス−4
−アミノシクロヘキサノール(280mg)をメタノー
ル(9ml)に溶解し、酢酸(1ml)とシアノ水素化
ホウ素ナトリウム(110mg)を加え、室温で2時間
撹拌した。反応液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(ワコーゲル C−300 20
g 塩化メチレン:メタノール 100:0〜90:1
0)で精製し、化合物(81)(232mg)を得た。化合
物(81)(167mg)をアセトン(10ml)に溶解
し、飽和炭酸水素ナトリウム溶液(1.2ml)とN-
(9−フルオレニルメトキシカルボニルオキシ)スクシ
ンイミド(200mg)を加え、0℃で40分撹拌後、
室温に戻して1時間撹拌した。反応液を塩化メチレンで
希釈し、希塩酸、水で洗浄後、有機層を硫酸ナトリウム
で乾燥し、減圧濃縮した。残渣にエーテルを加え、生じ
た不溶物を濾別し、濾液を減圧濃縮した。残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(ワコーゲル C300
10g 塩化メチレン:メタノール 100:0〜9
7:3)で精製し、化合物(82)(163mg)を得た。
【0205】化合物(82)(94mg)をピリジン(1m
l)に溶解し、三酸化硫黄ピリジン錯塩(72mg)を
加えて、室温で一晩撹拌した。反応液にメタノールを加
えて過剰の試薬を分解した後、減圧濃縮した。残渣をメ
タノールに溶解し、ダウエックス5Wx2 (Na+ ) で処
理後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ワコーゲ
ル C−300 5g 塩化メチレン:メタノール 9
3:7)で精製し、化合物(83)(93mg)を得た。化
合物(83)(90mg)に5%ピペリジン/ N,N-ジメチル
ホルムアミド(1.5ml)を加え、室温で1時間撹拌
した。反応液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(ワコーゲル C−300 5g 塩
化メチレン:メタノー 100:0〜85:15)で精
製し、凍結乾燥を行い、化合物(84)(71mg)を白色
粉末として得た。 元素分析 C49H89N2O10SNa として 理論値(%) C=63.88, H=9.74, N=3.04 実測値(%) C=63.95, H=9.60, N=3.08 FAB-MS m/z 897 (M-Na)-
【0206】ナトリウム 2−[2-(N-(3−(N’−
((1,3−ビス(オレオイルオキシ)プロパン−2−イ
ル)オキシカルボニル)アミノ)プロピル)アミノ)エト
キシ]エチル スルファート(化合物(88))の合成
【0207】
【化61】
【0208】化合物(54)(193mg)と2−(2−ア
ミノエトキシ)エタノール(200μg)をメタノール
(13.5ml)に溶解し、酢酸(1.5ml)とシア
ノ水素化ホウ素ナトリウム(85mg)を加え、室温で
2時間撹拌した。反応液を減圧濃縮、残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(ワコーゲル C−3001
5g 塩化メチレン:メタノール 100:0〜90:
10)で精製し、化合物(85)(100mg)を得た。化
合物(85)(95mg)をアセトン(10ml)に溶解
し、飽和炭酸水素ナトリウム溶液(0.9ml)とN-
(9−フルオレニルメトキシカルボニルオキシ)スクシ
ンイミド(202mg)を加え、0℃で40分撹拌後、
室温に戻して1時間撹拌し。反応液を塩化メチレンで希
釈し、希塩酸、水で洗浄後、有機層を硫酸ナトリウムで
乾燥し、減圧濃縮した。残渣にエーテルを加え、生じた
不溶物を濾別し、濾液を減圧濃縮した。残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(ワコーゲル C−300
10g 塩化メチレン:メタノール 100:0〜9
7:3)で精製し、化合物(86)(102mg)を得た。
【0209】化合物(86)(102mg)をピリジン(1
ml)に溶解し、三酸化硫黄ピリジン錯塩(80mg)
を加えて、室温で一晩撹拌した。反応液にメタノールを
加えて過剰の試薬を分解した後、減圧濃縮した。残渣を
メタノールに溶解し、ダウエックス50Wx2 (Na+ )
で処理後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ワコ
ーゲル C−300 5g 塩化メチレン:メタノール
93:7)で精製し、化合物(87)(105mg)を得
た。化合物(87)(82mg)に5%ピペリジン/ N,N-ジ
メチルホルムアミド(1.8ml)を加え、室温で3時
間撹拌した。反応液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(ワコーゲル C−300 5
g 塩化メチレン:メタノール 100:0〜85:1
5)で精製し、化合物(88)(63mg)を無色ロウ状固
体として得た。 元素分析 C47H87N2O11SNa として 理論値(%) C=61.95, H=9.62, N=3.07 実測値(%) C=62.37, H=9.66, N=3.05 FAB-MS m/z 887 (M-Na)-
【0210】3−[N-(3-(N'-((1,3 −ビス(オレオイル
オキシ)プロパン−2−イル)オキシカルボニル)アミ
ノ)プロピル)−N−(n−ブチル)アミノ]プロピル ス
ルファート(化合物(90))の合成
【化62】
【0211】化合物(54)(400mg)と3−アミノ−
1−プロパノール(75mg)をメタノール(20m
l)に溶解し、酢酸(1ml)とシアノ水素化ホウ素ナ
トリウム(180mg)を加え、室温で3時間撹拌し
た。反応液にブチルアルデヒド(0.2ml)とシアノ
水素化ホウ素ナトリウム(180mg)を加え、室温で
2時間撹拌した。反応液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(ワコーゲル C−300
20g 塩化メチレン:メタノール 98:2〜9
5:5)で精製し、化合物(89)(270mg)を無色油
状物として得た。化合物(89)(250mg)をピリジン
(5ml)に溶解し、三酸化硫黄ピリジン錯塩(140
mg)を加えて、室温で一晩撹拌した。反応液にメタノ
ールを加えて過剰の試薬を分解した後、減圧濃縮した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフー(ワコーゲル
C−300 15g 塩化メチレン:メタノール 9
0:10)で精製し、化合物(90)(226mg)を無色
油状物として得た。 元素分析 C50H94N2O10S ・0.5H2O として 理論値(%) C=64.97, H=10.36, N=3.03 実測値(%) C=64.69, H=10.25, N=3.02 FAB-MS m/z 913 (M-H)-
【0212】製剤例1 化合物(75) 100mg 乳糖 25mgトウモロコシテ゛ンフ゜ン 10mg 低置換度ヒト゛ロキシフ゜ロヒ゜ルセルロース 7.5mgヒト゛ロキシフ゜ロヒ゜ルセルロース 2.5mgステアリン 酸マク゛ネシウム 5mg 一錠あたり上記の割合で秤量し、混合した後、打錠機を
用いて錠剤を製造する。
【0213】製剤例2 化合物(75)を生理食塩水に溶解し、10W/V/%の溶
液とする。この溶液をメンフ゛ランフィルターで濾過した後、1ml,
2ml, 5ml, 10ml 又は 20mlづつ各容量に応じたアンフ゜ルに
充填し、オートクレーフ゛中で滅菌を行い、注射剤を製造する。
【0214】試験例1本発明化合物の脊髄損傷ラットに対する効果 脊髄損傷の動物モテ゛ルを用いて、ミエロペルオキシダーゼ
(以下、MPO という)活性測定および傾斜板試験を実施
した。 (脊髄損傷の動物モテ゛ル)実験には、1群5匹の雄のウイスタ
ー・ラット (270〜350g) を用いた。ヘ゜ントハ゛ルヒ゛タール(45mg/kg,
i.p.)麻酔後、外科手術用エアトーム を用いて第12胸椎レヘ゛ル
の椎弓切除を行った。その切除部分に20g の重錘を挿入
し、20分間圧迫して脊髄圧迫虚血障害モテ゛ル を作製し
た。5%ク゛ルコース に溶解した本発明化合物(5mg/kg) は、圧
迫損傷30分前に静脈より注入した。対照群には、圧迫損
傷30分前に5%ク゛ルコース のみを静脈注射した。偽手術群は
椎弓切除のみ行った。
【0215】本発明化合物として、ナトリウム トラン
ス−4−[N-((1,3−ビス(オレオイルオキシ)プロパン
−2−イル)オキシカルボニル)アミノ]-1-シクロヘキ
シルスルファート(化合物(75))を使用した。
【0216】結果は平均値と標準偏差値で示した。血中
白血球数は、t 検定で検定した。ミエロペルオキシダー
ゼ (以下、MPO という) 活性および傾斜板試験結果の統
計解析は Variance(ANOVA)とScheffe's post hoc test
の方法で行った。統計的有意性は p<0.05 をもって判定
した。
【0217】(1)損傷脊髄由来組織中の MPO活性に対
する本発明化合物の作用 好中球浸潤数は MPO活性の測定より算定した。脊髄組織
は損傷 3時間後に第12胸椎部分より 1cm上部領域まで摘
出し、1 時間以内に MPO活性を測定するために、氷冷し
た 0.9%NaCl溶液に浸した。組織片を 9倍量の 0.5% ヘキサ
テ゛シルトリメチル アンモニウムフ゛ロミト゛(Sigma) を含む 20mM リン酸緩
衝液(pH 6.0)中で 30 秒間超音波処理し、10% ホモシ゛ネ-
トとした。ホモシ゛ネ-トを遠心 (10,000 rpm, 20min)し、得ら
れた上清画分を酵素溶液として用いた。MPO 反応は、0.
1Mリン酸緩衝液(pH 6.0), 1.25mg/ml o-dianisidine お
よび 0.05% H2O2 を含む 0.6mlの混合溶液に、0.1ml の
酵素溶液を加えて開始した。活性値は、反応開始後 5分
間の 460nmの吸光度の変化より求めた。その結果を図1
に示す。圧迫虚血による損傷は、MPO の活性を約10倍増
大し (対偽手術群) 、好中球の侵潤を惹起した。本発明
化合物は、損傷30分前投与において、MPO 活性を損傷群
の1/3 へ減じ、好中球浸潤を抑制した。
【0218】(2)脊髄損傷ラット の傾斜板法による滑降
抵抗力に対する本発明化合物の効果 圧迫虚血障害ラットの運動機能を傾斜板法(Rivlin and Ta
tor(J. Neurosurg.47(1977)577-581))により評価し
た。下肢麻痺の観察は、圧迫虚血 21 日目に行った。
【0219】傾斜板法において、表面の滑らかなラハ゛-
を張り付けた板を用いて、ラット がその板より滑り墜ちる
ことなく 5秒間板上に静止出来る最大角度を記録し比較
した。その結果を図2に示す。偽手術群が、滑落するこ
となく傾斜板に静止できる最大角度は、約53度であっ
た。損傷群では46度まで低下したが、本発明化合物投与
群では最大角度は損傷前と同程度にまで回復していた。
【0220】以上の試験結果から、本発明化合物は白血
球の侵潤を抑制し、脊髄障害による下肢運動機能麻痺に
対し、優れた保護及び改善効果 (予防又は治療効果) を
有していることが明らかである。
【0221】
【図面の簡単な説明】
【図1】 試験例1の項目(1)〔損傷脊髄由来組織中
の MPO活性に対する本発明化合物の作用〕の結果を示し
たグラフである。縦軸はMPO活性を表す。すべての群
において動物個体数は5である。
【0222】
【図2】 試験例1の項目(2)〔脊髄損傷ラット の傾斜
板法による滑降抵抗力に対する本発明化合物の効果〕の
結果を示したグラフである。縦軸は傾斜板の角度を表
す。すべての群において動物個体数は5である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 31/7028 A61K 31/70 607 31/7032 608 // C07D 211/64 C07D 211/64 C07H 15/06 C07H 15/06 15/10 15/10 Fターム(参考) 4C054 AA02 BB03 CC03 DD04 DD12 EE23 EE24 FF23 FF24 4C057 BB02 BB03 BB04 CC01 DD01 DD03 JJ05 JJ07 JJ09 JJ10 JJ12 4C086 AA01 AA02 AA03 BC21 EA02 EA11 MA01 MA04 NA14 ZA22 ZA36 ZA96 4C206 AA01 AA02 AA03 DB07 DB48 HA22 JA04 MA01 MA04 NA14 ZA22 ZA36 ZA96

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次の一般式(I)又は(II)で表される脂
    肪族誘導体又はその薬学的に許容される塩を有効成分と
    する脊髄障害の予防又は治療剤。 【化1】 1 、R2 は、同一又は異なって炭素数が6〜30であ
    る直鎖状又は分枝鎖状の、アルキル、アルケニル、又は
    アシルを表す。Bは、−(CH)m−、−(CH)n−
    NR−CO−O−、−(CH)n−CO−O−、−C
    (OC)y−OCH−CO−O−、−C
    (OC)z−NR−CO−O−、又は−(C
    )n−O−を表す。Rは水素又は低級アルキルを
    表す。zは1〜4の整数を表し、nは0〜12の整数を
    表す。mは0〜12の整数を表し、yは0〜3の整数を
    表す。Rは、下記一般式(III)、(IV)又は(V)を表す。 【化2】 〔式(III)中、R3 とR4 は異なり、R3 は水素又は水
    酸基を表し、R4 は水素、水酸基、スルホ又は(3−O
    −スルホ−β−D−ガラクトピラノシル)オキシを表
    す。R5 は、水素、水酸基、スルホ又は(3−O−スル
    ホ−β−D−ガラクトピラノシル)を表す。但し、R4
    が(3−O−スルホ−β−D−ガラクトピラノシル)オ
    キシのときは、R3 及びR5 は水素である。〕 【化3】 〔式(IV)中、R6 は、水素又は水酸基を表す。R6 が水
    素のときは、R7 は(3−O−スルホ−β−D−ガラク
    トピラノシル)オキシであり、R8 は、水素又は1−フ
    コシルである。R6 が水酸基のときは、R7 は水素であ
    り、R8はスルホである。〕 【化4】 〔式(V)中、Aは、単結合、酸素原子、−O−(CH2)q
    −NR−、又は1若しくはそれ以上の低級アルキル若
    しくはスルホ低級アルキルで置換されていてもよいメチ
    レン若しくはイミノを表す。さらに、Aは、ハロゲン、
    水酸基、アミノ、低級アルキル又は低級アルコキシで置
    換されていてもよい、直鎖又は分枝鎖状の低級アルキ
    ル又は低級アルコキシ、又は異項原子として1つ又は
    それ以上の酸素、窒素又は硫黄原子を含んでいてもよい
    炭素数3〜10の飽和又は不飽和の単環又は多環式炭化
    水素を表す。Rは水素又は低級アルキルを表す。t
    は0〜6の整数を表す。kは0又は1である。q は1〜
    6の整数である。〕
  2. 【請求項2】脊髄障害が脊髄損傷又は脊髄虚血再灌流障
    害である請求項1記載の脊髄障害の予防又は治療剤。
JP8191499A 1999-03-25 1999-03-25 脊髄障害治療剤 Pending JP2000281569A (ja)

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JP8191499A JP2000281569A (ja) 1999-03-25 1999-03-25 脊髄障害治療剤

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