JP2000278507A - 複写偽造防止多色印刷物 - Google Patents

複写偽造防止多色印刷物

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JP2000278507A
JP2000278507A JP8313899A JP8313899A JP2000278507A JP 2000278507 A JP2000278507 A JP 2000278507A JP 8313899 A JP8313899 A JP 8313899A JP 8313899 A JP8313899 A JP 8313899A JP 2000278507 A JP2000278507 A JP 2000278507A
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Sadao Kinugasa
貞夫 衣笠
Katsuyuki Hashimoto
勝行 橋本
Hideyuki Fujimura
英之 藤村
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ROOTARII KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 グラビア多色印刷物において、忠実度の高い
カラー複写機で複写した場合でも、複写品が明確に元印
刷物と異なるパターンとなって、偽造物であることが判
る印刷物を提供する。 【解決手段】 万線パターン上に、地紋や模様パターン
を重ね印捺する構造において、万線パターンの色相と、
後者パターンの色相とが実質的に互いに補色的関係にあ
る色相を用いることで、印刷物ではその部分の地紋や模
様パターンが視覚認識できるが、複写品では消失する構
成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、二色以上の多色印
刷物について、カラー複写機による偽造を防止すること
ができる偽造防止印刷物ならびにその製造方法に係わ
る。
【0002】
【従来の技術】電車、バスなどの乗車券や定期券、手形
や小切手、株券、商品券、図書券などの有価証券、各種
証書などの偽造が後を絶たない現状から、偽造を防止す
る手段がいろいろと考えられてきた。単色の印刷物では
偽造がしやすいことから、これらの有価証券類などには
多色の印刷物が多い。中でも、紙の種類を問わず、プラ
スチックフィルムにも複写できる複写機の普及によっ
て、複写機による偽造が容易に行われるようになった。
単色の黒色での複写しかできなかった時代には、有彩色
か多色印刷物にすることで複写機による偽造防止が可能
であった。然るにカラー複写機の出現と普及によって、
有彩色や多色印刷物の複写が可能になったばかりでな
く、単色印刷物でも濃淡や陰影が精緻に複写できるよう
になってきた。
【0003】多色印刷物を、その色相を利用してカラー
複写機による偽造を防止せんとする方法はいろいろと考
えられてきた。例えば特開昭63-81076号公報に記載され
ているように、紙の特定の地肌濃度に同色で高濃度の地
紋を印刷し、さらにダークグリーン、茶、紫などの複数
の色相で所要の印刷を行い、カラー複写機で元印刷物と
同じ様には複写できないようにする方法がある。また、
特開昭63-256980号公報に記載されているように、イエ
ロー、マゼンタ、シアンの基本三色材を活用して組み合
わせを工夫して多色印刷し、カラー複写品では記録文字
などの判読を困難にする方法がある。さらに、特開昭63
-317397号に記載されているように、特定の波長範囲で
反射率にて20%以上の差のある色材でパターンを作り、
目視では顕像であるが、複写では潜像化する、など色相
利用の偽造防止法が提案されている。しかしながら、こ
れらの偽造防止法は、複写機の精度が人の肉眼より劣る
ことなどを主として利用したものであり、確実性に難点
があった。
【0004】ところが近年では複写機、特にカラー複写
機の解像度がさらに向上して、印刷物がそのまま精緻に
複写されてしまい、潜像は潜像のまま複写され、前記の
公開公報の如き手段では偽造防止に十分には適用し難く
なってきた。つまり、カラー複写機の高性能化に伴い、
これら印刷物類を複写することで容易に忠実に偽造でき
るようになってきている。さらに、かような偽造物を切
り貼りして改ざんすることも行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】最近はカラー複写機の
複写忠実度が著しく向上したことから、カラー複写によ
って元印刷物の潜像が現出する仕組みにおいては、元印
刷物の背景などがそのまま明瞭に複写されてしまい、潜
像が顕像化して現出されないものがでてきた。また逆に
元印刷物の顕像がカラー複写によって消失する仕組みに
おいては、背景がそのまま再現されてしまい該顕像が消
失しないものもでてきた。そのため、かかる高解像度の
カラー複写機で複写や切り貼り複写しても、元印刷物と
同様のパターンにならないグラビア印刷物の発明が望ま
れているところである。
【0006】
【課題を解決するための手段】発明者らは解像度の高い
カラー複写機の特徴を検討し、忠実度の高いカラー複写
機を使用しても、元印刷物と複写物が一見して相違し、
判別が可能ならしめる仕組みを得るべく鋭意検討した結
果、本発明に到達した。すなわち本発明は、全面が実質
的に同一の網点からなる万線パターン上に、背景を形成
する地紋パターンと、地紋パターン中に形成され地紋群
と区画して一見で視覚認識できる模様パターンとの双方
またはその何れかが重ね印捺されていて、万線パターン
の印捺部の色相と、該重ね印刷されているパターンの印
捺部の色相とが互いに実質的に補色的関係にあり、万線
パターンの階調が70%以上で、これに重ね印捺されてい
る地紋パターンならびに模様パターンの模様を構成する
線の太さが0.9mm以下であることを特徴とするカラー複
写機による偽造防止印刷物である。かような構成にする
と、重ね印捺された地紋パターンや模様パターンは、印
刷物では、重ね印捺したインク色相とほぼ同じ色相とし
て視覚認識できるが、カラー複写品ではパターンが消失
し、視覚認識ができなくなり、偽造物であることが判
る。
【0007】
【発明の実施の形態】グラビア印刷物は凹版印刷法によ
る印刷物の一種で、微細な網点群によって紋、パターン
あるいは文字などを形成して印刷されていることがその
特徴であり、本発明でいう用語の定義は次の如くであ
る。線数とは一般にはグラビア版用語で、グラビア版ロ
ール表面の網点凹部を形作る升目の密度を示し、想定正
方形である1吋(25.4mm)角当たりのたて辺ならびによこ
辺の各溝数のことであるが、本発明の印刷物でいう線数
とはグラビア印刷物の印捺部の網点密度として1吋当た
りで示すものとする。階調とは同じくグラビア版用語
で、グラビア版ロール表面の網点凹部を区画する土手
(幅1.5〜2μm程度)に囲まれた各升目(網点凹部)の開口
部平面における面積利用率のことであり、土手部を除い
た全面積を網点凹部とする場合に階調100%といい、ま
た階調50%は升目の開口部平面の面積の50%の大きさの
網点凹部のことである。本発明の印刷物の階調(%)と
は、グラビア印刷物における印捺網点の大きさを割合で
示し、例えば線数150の場合、升目の一辺の長さは約0.1
7mm、面積は約0.029mm2で、全面積利用つまり最大階調
は版の土手の部分約2%(約0.0007mm2)が印捺されないの
で階調は98%程度である。万線パターンとはその全面が
実質的に同一の網点群からなる、線数が150程度で、階
調が50%程度以上の、例えば帯状などの或る面積をもっ
たパターンのことを指す。例えば図1において、斜線部
3が万線パターン部である。地紋パターンとは印刷物の
背景を形成する特定形状、例えば社章や商標など、一辺
が3mm内外の細かいマーク群などからなるところの、一
見したところでは紙自体や基材自体の色相の如く、背景
色として視覚認識される紋柄のことを指す。模様パター
ンとは該地紋群と区画して一見で特定の形状として視覚
認識できるパターンのことで、電車などの乗車定期券で
いえば商標、社章、社名、注意書きなどのイメージのパ
ターンである。
【0008】図1は本発明の構成を説明するための概念
の部分略図である。1は印刷物、2はそのカラー複写品
を示し、3は印刷物の万線パターン部、4は印刷物白地
部の地紋模様相当テストパターン、5は印刷物の万線パ
ターン上に印刷されたテストパターン、6は複写品の万
線パターン部、7は複写品の白地部のテストパターンを
示す。印刷物1では万線パターン3の上の地紋や模様は
見えるが、その複写品2では消失していることを示して
いる。
【0009】二つの色が混じると無彩色になるような色
相を互いに補色であると云い、インクなどでは灰色に、
光では白色になる。本発明でいう実質的な補色関係と
は、両者の色相が完全な補色関係でなくても、実質的に
本発明の効果が現ればよいという意味である。すなわ
ち、マンセル色相環の任意色相位置に一方を定めたとき
に、他方の色相が対角線で対向する色相(余色ともいう)
を中心に、角度で表現して±50°の範囲に位置する色相
であるところの、互いの色相が実質的に補色的関係にあ
ることをいう。
【0010】前述のようにグラビア印刷において、万線
パターンとはその全面が実質的に同一の網点群からな
る、例えば帯状などの或る面積を持ったパターンのこと
で、網点部である印捺部と、残っている紙の白地部(地
色部)とから成る。本発明に於いてはかような万線パタ
ーンの上に、地紋や模様パターンが透明性の高いインク
で重ね印捺されている。つまり、重ね印捺されていると
ころの地紋や模様パターンは、万線パターンに囲まれて
いる如き状態にある。
【0011】万線パターンの上に、地紋や模様パターン
が重ね印捺されている部分ならびにその近傍を微視的に
見ると、(1)両者の重複印捺部分、(2)万線パターンの単
独印捺部分、(3)地紋や模様の単独印捺部分、(4)白地部
の4種から成り、本発明の万線パターンは階調が約70%
以上であるので大部分は(1)であり、(2)、(3)、(4)は少
ない。万線パターン印捺部の色相と地紋や模様パターン
の重ね印捺部の色相とが互いに補色関係にあると、印刷
物に於いては後から重ね印捺した地紋や模様パターンの
色相が際立ち、ほぼそのままの色相として視覚されるの
で万線パターン上の地紋や模様パターンは明瞭に視覚認
識される。
【0012】この印刷物を忠実度が高いカラー複写機で
複写すると、(1)は両者の合成色として複写されるの
で、無彩色すなわち灰色になる。この(1)の灰色と、(2)
とがその境界部で混合色相となり、この混合色相は万線
パターンの色相の明度と彩度を低めた色相となる。地紋
や模様は線幅を小さくしているので、重ね印捺部とその
近傍部の域内面積中の境界部の割合が高く、したがって
混合色相の割合も高い。この混合色相は万線パターンの
色相より明度と彩度が低いだけで色相については同系色
であるので、万線パターンと同化してしまい視覚認識し
難くなる。なお、残る僅かな(3)は万線パターンに埋没
して殆ど視覚認識できず、(4)部は白ゆえに色相として
の影響を与えない。
【0013】これを例で説明すれば、橙色の万線パター
ン部の上に余色である青色の地紋パターン群が印捺され
ている地紋は、人の視覚ではほぼ青色の地紋パターン群
として明確に視覚認識される。これをカラー複写機で複
写すると、複写品では万線パターン色に、補色関係の橙
色と青色の合成による無彩色の灰色が加わって、橙色の
明度と彩度を下げた色、つまり茶色として視覚認識され
る。色相においては茶色は橙色と同系色なので、万線部
の橙色に埋没されて殆ど視覚認識できなくなる。したが
って、元印刷物に視覚認識された青色の地紋パターン群
が、複写品では橙色の万線パターン上から消滅したよう
に見え、偽造物であることが判る。
【0014】かかる仕組みを構成するには、万線パター
ンとこれに重ね印捺する地紋や模様パターンに要件が必
要である。万線パターン上に印捺された地紋や模様パタ
ーンの境界混合部が、万線パターン色相の明度と彩度を
下げた同系色になるという本発明の仕組みから、地紋や
模様を構成する画素の線幅が小さいことを要する。画素
を一つの線としてこれを幅と長さで捉えたとき、画素の
幅が大きいと視覚に捉えられる如き灰色の部分が生じる
ので限界があるが、画素の幅が小さい場合の長さの方は
境界混合部が多くなり、同系色部が多くなるだけなので
長くても殆ど問題ない。従って、図1の地紋模様相当テ
ストパターン4のような中空円筒形はこの要件に適合し
ている。
【0015】検討の結果では、万線パターンの階調は約
70%以上で、中空円の大きさ自体は殆ど影響を受けず、
円周を形作る線幅は0.9mm以下、好ましくは0.8mm以下で
あることが分かった。この要件のもとでは、印刷物では
視覚的に明確に認識でき、カラー複写品では殆ど消失し
たように見える。
【0016】一方、補色的関係については、厳密な意味
での補色関係でなくて、実質的に補色的関係にあればよ
く、実質的とは万線パターン上の地紋や模様パターンが
合成色として無彩色に近ければよく、万線色の明度と彩
度を下げ、これによって重ね印捺したパターンが万線パ
ターンの中に同化して埋没し、殆ど視覚認識されなけれ
ばよい。この要件は、両者の色相が、マンセル色相環の
任意色相位置に一方を定めたときに、他方の色相が対角
線で対向する色相(余色)を中心に、角度で表現して約±
50°の範囲に位置する色相であれば、本発明の場合に互
いの色相が実質的に補色的関係にあると云える範囲であ
る。
【0017】マンセル色相環は、基本となる赤(R)、黄
(Y)、緑(G)、青(B)、紫(P)の5色相を円周上に等間隔に
配し、それぞれの中間に黄赤(YR)、黄緑(YG)、青緑(B
G)、青紫(PB)、赤紫(RP)を配して10色相を主要色相と
し、さらにこれを細分して並べたものを云う。したがっ
て、本発明の実質的な補色的な関係とは、例えば、5Rに
対しては時計廻りで大凡10GYから10B程度まで、5Gに対
しては大凡10PBから10R程度まで、5Bに対しては大凡10R
Pから10Y程度までということである。しかしながら、明
度や彩度、またパターンの形状などによってかなり変わ
ってくるので、その境界は定かでなく明確には線引きで
きない。
【0018】
【実施例】グラビア印刷で、万線パターン部を最も一般
的な線数150とし、その階調を55、70、85%の3水準とし
た。パターンとしては白地と万線パターンが交互に縞状
になるように図1に示す如くに印刷した。次に、万線パ
ターン上に重ね印刷したパターンは、地紋と模様パター
ンをかねて代表し中空円テストパターンとした。このテ
ストパターンが、白地部を含めて全面にその外周部が1m
m間隔で地紋状に縦横方向に並ぶようにグラビア版を作
り重ね印刷した。印刷物の態様は図1に示す如くであ
る。この中空円は、線数175で階調は97%、外周の直径
を3、10mmφの2水準とし、これを先の万線パターンと白
地の縞形の上に重ね印刷した。
【0019】インクは透明性の高いものを用い、色相は
万線パターンの方は5YR7/12(みかん色)とし、これに重
ね印刷するテストパターンの中空円の方の色相は、これ
と補色的関係にある5B8/5(水色)とした。評価として
は、印刷物側では縞状の白地部と万線部とも、テストパ
ターンの全ての中空円が図1の1に示すように明確に視
覚認識され、特に万線部3の上に重ね印刷したテストパ
ターンの中空円は、ほぼ水色として人の視覚では明確に
認識された。
【0020】この印刷物を、カラー複写機 PIXELDIO 90
0(キャノン株式会社製)で複写した結果、複写品につい
ては、白地上のテストパターンは5B8/5色に複写された
が、万線パターン上のテストパターン印捺部は、パター
ンが視覚認識できるものと、できないものがあった。こ
の結果を表1に示す。なお、複写品の万線パターン上の
視覚認識の評価は、○印は視覚認識できない(パターン
が消失)、×印は視覚認識できる(パターンが見える)と
した。
【0021】
【表1】
【0022】表1の結果から、万線パターンは階調70%
程度以上で、万線パターン上のテストパターンを複写品
で消失させる条件は、テストパターンの中空円の直径は
関係なく、パターンの線の幅は0.9mm以下、好ましくは
0.8mm以下の外周の線の太さであることが分かった。
【0023】一方、補色的関係については、厳密な意味
での補色関係でなくて、実質的に補色的関係にあればよ
い。実質的な補色関係とは、万線パターン上の地紋や模
様パターンが合成色として無彩色に近ければよく、万線
色パターンの色相の明度と彩度を下げ色相に於いて同系
色であり、これによって重ね印捺したパターンが万線パ
ターンの中に同化して埋没し、殆ど視覚認識されなけれ
ばよい。この範囲の検討のため、表1に示す階調85%の
万線パターン上に、外経3mmφで周の線幅0.3mmの条件の
テストパターンを重ね印刷した。
【0024】万線パターンの色相は5YR7/12(みかん色)
と、5GY8.5/6(レタスグリーン)について行い、印刷物で
は視覚認識できるが、カラー複写では視覚認識できな
い、本発明で云う実質的に補色的関係にある色相の範囲
を検討した。表2はその結果である。印刷物側では、勿
論全てにつき明確に視覚認識できた。表2の評価欄は、
カラー複写機での複写品がマンセル色相環で、どの程度
の範囲で消失するかを検討したものである。評価は、○
印はテストパターンが消失、△印は僅かに確認できる、
×印は確認できる、とした。
【0025】
【表2】
【0026】表2によると、万線パターン色相5YR7/12
では、テストパターン色相10G7/6(オパーリングリーン)
から時計廻りで10PB6.5/6(うす藤色)まで消失が認めら
れた。また、同様に前者色相5GY8.5/6では、後者パター
ンの色相10B8/6(ベビーブルー)から10RP8/6(ローズ)ま
で消失が認められた。この範囲をマンセル色相環の角度
で示すと、任意色相位置に一方を定めたときに、他方の
色相が対角線で対向する色相(余色)を中心に、角度で表
現して大凡±50°の範囲に位置する色相であれば、カラ
ー複写品での消失要件を満たし、云い替えれば本発明の
場合に、この範囲が互いの色相について実質的に補色的
関係にあると云えることが分かった。
【0027】
【発明の効果】本発明を実施すれば次の如き効用があ
る。 (1) 本発明は多色印刷物において、実質的に補色的関係
にある色相の組み合わせで、人の視覚機能と異なるカラ
ー複写機の特性を利用して、印刷物では明確に視覚認識
できるパターンが、複写品では消失する構成を提供し、
複写機の精緻度や忠実度が将来さらに向上しても通用す
る発明である。 (2) 複写機の忠実度が高ければ高いほど確実性が増大す
る。従って、この発明の存する以外の部分も含めて、網
羅的に精緻に複写しようとすればするほど、本発明の偽
造防止機能が効果的になる。 (3) 従来の色相差などを利用する複写による偽造防止方
式は、色相のとり得る範囲が極めて狭いものであった
が、本発明では、印刷に使用する二つの色相が補色的関
係にあればよく、一つの色相を定めれば、マンセル色相
環の全色相数の1/4程度から選択できるので、極めて選
択自由度が広く利用しやすい技術である。 以上、本発明は有価証券などに適用できるばかりでな
く、本などの著作権保護への利用、包装紙への適用によ
る偽商品の排除など応用範囲が広い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の印刷物の概念を示した説明図である。
【符号の説明】
1 印刷物 2 1の複写品 3 印刷物の万線パターン部 4 印刷物白地部の地紋模様相当テストパターン 5 印刷物の万線パターン上に印捺されたテストパター
ン 6 複写品の万線パターン部 7 複写品の白地部のテストパターン部
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 1/46 H04N 1/40 Z 5J104 // G09C 5/00 1/46 Z 9A001 (72)発明者 橋本 勝行 東京都千代田区丸の内3丁目4番2号 三 菱製紙株式会社内 (72)発明者 藤村 英之 大阪府門真市江端町8番1号 ロータリー 株式会社内 Fターム(参考) 2C005 HA04 HB10 HB13 JB19 JB21 JB25 2H034 FA03 5C076 AA12 AA14 AA27 AA40 BA06 5C077 LL14 MP02 MP06 MP08 NN06 PP15 PP23 PP35 TT06 5C079 HB06 LA08 LA12 LA40 LC11 NA00 PA02 5J104 AA14 PA10 PA14 9A001 BB06 EE03 JJ35 KK42 KK56 KK57 KK58 KK61 LL03

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 全面が実質的に同一の網点からなる万線
    パターン上に、背景を形成する地紋パターンと、地紋パ
    ターン中に形成され地紋群と区画して一見で視覚認識で
    きる模様パターンとの双方またはその何れかが重ね印捺
    されていて、万線パターンの印捺部の色相と、該重ね印
    刷されているパターンの印捺部の色相とが互いに実質的
    に補色的関係にあり、万線パターンの階調が70%以上
    で、これに重ね印捺されている地紋パターンならびに模
    様パターンの模様を構成する線の太さが0.9mm以下であ
    ることを特徴とするカラー複写機による偽造防止印刷
    物。
  2. 【請求項2】 万線パターンの色相と、重ね印刷されて
    いるパターンの色相とが、マンセル色相環の任意色相位
    置に一方を定めたときに、他方の色相が対角線で対向す
    る色相を中心として、角度で表現して±50°の範囲に位
    置する色相である、互いの色相が実質的に補色的関係に
    ある請求項1記載の印刷物。
JP8313899A 1999-03-26 1999-03-26 複写偽造防止多色印刷物 Pending JP2000278507A (ja)

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Cited By (3)

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