JP2000278048A - 周波数シンセサイザ - Google Patents

周波数シンセサイザ

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JP2000278048A
JP2000278048A JP11079073A JP7907399A JP2000278048A JP 2000278048 A JP2000278048 A JP 2000278048A JP 11079073 A JP11079073 A JP 11079073A JP 7907399 A JP7907399 A JP 7907399A JP 2000278048 A JP2000278048 A JP 2000278048A
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pulse
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overflow signal
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circuit
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JP11079073A
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Hideyuki Nosaka
秀之 野坂
Akira Minagawa
晃 皆川
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 遅延発生器のリセット時間が有限であること
に起因する出力周波数の制限を取り払うことができ、ク
ロック周波数までの出力を得ることができる周波数シン
セサイザを提供することを目的とするものである。 【解決手段】 オーバーフロー信号を遅延する方法によ
る位相補間型ダイレクトデジタルシンセサイザにおい
て、従来1つであった遅延発生器を複数個用い、パルス
分配回路の制御によって、上記複数の遅延発生器を順番
に動作させるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、所定の基準周波数
から任意の周波数を発生する周波数シンセサイザに係
り、特に、無線通信機に用いられる高速周波数切替シン
セサイザの低消費電力化、広帯域化に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】図6は、従来の周波数シンセサイザの一
例である位相補間型ダイレクトデジタルシンセサイザ1
00の構成を示す図である。
【0003】なお、上記従来の位相補間型ダイレクトデ
ジタルシンセサイザ100は、参考文献「H. Nosaka et
al., “A phase interpolation direct digital synth
esizer with a digitally controlled delay generato
r,” in 1997 Symp. VLSI Circuits Dig., pp.75-76, J
une 1997」に開示されている。
【0004】従来の位相補間型ダイレクトデジタルシン
セサイザ100において、アキュムレータ22のビット
数をnとし、クロック周期をTとし、設定データをSと
すると、2nTの時間内に、アキュムレータ22の出力
信号のうちのMSB(最上位ビット)に、S個のパルス
が含まれる。
【0005】このMSB信号は、時間軸がクロック周期
Tで量子化されているので、特殊な場合を除き、等間隔
には並ばず、不要波(スプリアス)成分を含む。遅延発
生器24は、上記MSB信号に含まれる各パルスを一定
の規則に従い、パルス毎に異なる遅延を施し、等間隔に
並べる。
【0006】ここで、パルス毎に異なる遅延を発生させ
る遅延時間データは、データ変換回路23で演算され
る。出力回路25として、ワンショットマルチバイブレ
ータまたはトグルフリップフロップ(T−FF)が用い
られている。出力回路25としてワンショットマルチバ
イブレータを用いる場合、出力回路25の出力周波数
は、次の式(1)で与えられる。
【0007】f=(S/2n)・fCLK … 式(1) ここで、fCLK は、クロック信号の周波数である。出力
回路25としてT−FFを使用した場合、式(1)で示
される周波数の1/2の周波数の出力パルスを得ること
ができる。ここで、設定データSの設定可能範囲は、S
<2n-1である。
【0008】図7は、アキュムレータ22のビット数n
=3、設定データS=3である場合に、従来の周波数シ
ンセサイザ100の動作を示すタイミングチャートであ
る。
【0009】図7において、(1)は、クロック26、
(2)は、アキュムレータ22の出力データの値θ、
(3)は、アキュムレータ22の出力信号におけるMS
B、(4)は、出力回路25としてワンショットマルチ
バイブレータを使用した場合における出力信号28を示
すものである。
【0010】アキュムレータ22の出力信号のうちのM
SB信号には、2nT=8Tの時間内に、設定データS
=3個のパルスが含まれている。遅延発生器24は、ア
キュムレータ22の出力データ値θに従ったδt(θ)
を発生し、等間隔にパルスが並ぶ出力信号28を得る。
【0011】これに対して、2nTの時間内に、アキュ
ムレータ22のオーバーフロー信号にもS個のパルスが
含まれる。このオーバーフロー信号に含まれる各パルス
に遅延を施し、等間隔に並べる方式の位相補間型ダイレ
クトデジタルシンセサイザも、参考文献「J.Nieznansk
i, “An alternative approach to the ROM-less direc
t digital synthesizer,” IEEE J.Solid-State Circui
ts, vol.33, pp.169-170, January 1998」に開示されて
いる。
【0012】オーバーフロー信号を遅延する方法では、
「遅延発生器が一度動作してから、次の動作を開始でき
るまでの時間(リセット時間)が、クロック周期に比べ
て十分に小さい」という条件が満たされれば、設定デー
タSの設定可能範囲を、S<2nとすることができる。
【0013】すなわち、上記オーバーフロー信号を遅延
する方法では、上記条件を満たすことができれば、上記
MSB信号を遅延する方法と比較して、2倍の周波数ま
で高い周波数の信号を出力することができる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】アキュムレータのMS
B信号を遅延する方法による位相補間型ダイレクトデジ
タルシンセサイザは、上記のように、ある程度高い周波
数の信号を出力することができるが、クロック周波数の
半分までの周波数しか出力することができない。
【0015】一方、アキュムレータのオーバーフロー信
号を遅延する方法による位相補間型ダイレクトデジタル
シンセサイザは、上記のように、「遅延発生器が一度動
作してから、次の動作を開始できるまでの時間(リセッ
ト時間)が、クロック周期に比べて十分に小さい」とい
う条件を満たせば、クロック周波数までの出力を得るこ
とができる。
【0016】しかし、一般の遅延発生器では、そのリセ
ット時間として、クロック周期と同程度の時間か、また
はそれよりも長い時間を必要とし、オーバーフロー信号
を遅延する方法による位相補間型ダイレクトデジタルシ
ンセサイザによっても、クロック周波数の半分以下まで
の周波数しか出力することができないという問題があ
る。
【0017】本発明は、遅延発生器のリセット時間が有
限であることに起因する出力周波数の制限を取り払うこ
とができ、クロック周波数までの出力を得ることができ
る周波数シンセサイザを提供することを目的とするもの
である。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、オーバーフロ
ー信号を遅延する方法による位相補間型ダイレクトデジ
タルシンセサイザにおいて、従来1つであった遅延発生
器を複数個用い、パルス分配回路の制御によって、上記
複数の遅延発生器を順番に動作させるものである。
【0019】
【発明の実施の形態および実施例】図1は、本発明の一
実施例である周波数シンセサイザ101を示すブロック
図である。
【0020】周波数シンセサイザ101は、nビットの
アキュムレータ1と、データ変換回路2と、パルス分配
回路3と、遅延発生器4、5と、出力回路6と、パルス
幅調整回路29とを有するものである。
【0021】nビットのアキュムレータ1は、クロック
と周波数設定データSとを入力し、上記クロックを入力
する毎に、周波数設定データSを累積加算するものであ
り、その出力データをデータ変換回路2へ送出し、オー
バーフロー信号をパルス幅調整回路29へ送出する回路
である。
【0022】データ変換回路2は、アキュムレータ1の
出力データに基づいて、アキュムレータ1が出力するオ
ーバーフロー信号を等間隔に並べるために必要な遅延時
間データを演算し、出力する回路である。すなわち、デ
ータ変換回路2は、減算演算の機能を持ち、オーバーフ
ロー信号が出力された時点におけるアキュムレータ1の
出力データθを取り込み、「2n−θ」に相当する遅延
時間データを出力する回路である。この減算演算する場
合、全減算器を用いることができ、この全減算器の代わ
りに、2の補数発生回路または1の補数発生回路を使用
するようにしてもよい。
【0023】パルス幅調整回路29は、オーバーフロー
信号のパルス幅を、1クロック周期未満に短くする回路
である。
【0024】このように、オーバーフロー信号のパルス
幅が1クロック周期未満に短くされるので、オーバーフ
ロー信号のパルスが連続して出力された場合に、2個の
パルスが一体化することを防止できる。
【0025】パルス分配回路3は、パルス幅調整回路2
9がパルスを出力する毎に、そのパルスを2つの分配オ
ーバーフロー信号に振り分ける回路である。つまり、パ
ルス分配回路3は、パルス幅調整回路29の出力信号を
入力し、これに含まれる各パルスを、第1の分配オーバ
ーフロー信号と、第2の分配オーバーフロー信号とに振
り分けて出力する回路である。すなわち、遅延発生器と
して、2つの遅延発生器(遅延発生器4、遅延発生器
5)を用いている(N=2)ので、それぞれに分配オー
バーフロー信号を出力する。
【0026】第1の遅延発生器4は、第1の分配オーバ
ーフロー信号と、データ変換回路2が出力した遅延時間
データとを入力し、第1の分配オーバーフロー信号をト
リガとし、遅延時間データに従ったタイミングの後に、
パルスを出力するものである。つまり、第2の遅延発生
器4は、分配オーバーフロー信号を入力し、((2n
θ)/S)T+T0経過後にパルスを出力する回路であ
る。なお、Tは、クロック周期、T0は、任意の一定期
間である。
【0027】第2の遅延発生器5は、基本的には、第1
の遅延発生器4と同じであり、第2の分配オーバーフロ
ー信号と、データ変換回路2が出力した遅延時間データ
とを入力し、第2の分配オーバーフロー信号をトリガと
し、遅延時間データに従ったタイミングの後に、パルス
を出力するものである。
【0028】出力回路6は、遅延発生器4の出力パルス
と遅延発生器5の出力パルスとを入力し、これらをトリ
ガとしてパルスを発生する回路であり、つまり、第1の
遅延発生器の出力パルス、第2の遅延発生器の出力パル
スの立ち上がり、または立ち下がりに同期して、パルス
を発生する回路であり、ワンショットマルチバイブレー
タまたはトグルフリップフロップ(T−FF)を使用し
た回路である。
【0029】出力回路6としてワンショットマルチバイ
ブレータを使用する場合、式(1)で示される基本周波
数である矩形波出力を得ることができる。一方、出力回
路6として、T−FFを使用する場合、式(1)で示さ
れる基本周波数の1/2の周波数で、デューティ比が5
0%である矩形波出力を得ることができる。
【0030】図2は、周波数シンセサイザ101の動作
例を示すタイムチャートである。
【0031】ここで、アキュムレータ1のビット数n=
3、設定データS=5とすると、アキュムレータ1の出
力データθは、S=5ずつ加算され、出力データθが2
n=8に達すると、出力データθは、2n=8の超過分に
なり、これらの動作を繰り返す。つまり、上記加算され
た値が2n=8を超過した分が、出力データθであると
して出力され、上記動作を繰り返す(図2(2))。
【0032】ここで、θ+S≧2nを満たす期間、アキ
ュムレータ1は、オーバーフロー信号を出力する(図2
(3))。このオーバーフロー信号を受けて、パルス幅
調整回路29は、オーバーフロー信号のパルス幅を1ク
ロック未満に短縮する(図2(4))。この機能は、た
とえばオーバーフロー信号(図2(3))とクロック7
(図2(1))との論理積をとることによって、簡単に
実現できる。
【0033】パルス分配回路3は、パルス幅調整回路2
9の出力パルスを、第1の分配オーバーフロー信号(図
2(5))、第2の分配オーバーフロー信号(図2
(8))に振り分ける。
【0034】たとえば、パルス幅調整回路29の出力信
号(図2(4))のパルス(α)を、第1の分配オーバ
ーフロー信号へ振り分け、パルス幅調整回路29の出力
信号(図2(4))のパルス(β)を、第2の分配オー
バーフロー信号へ振り分け、パルス幅調整回路29出力
(図2(4))のパルス(γ)を、再び第1の分配オー
バーフロー信号へ振り分け、というように、交互にパル
スを振り分ける。
【0035】遅延発生器4は、第1の分配オーバーフロ
ー信号(図2(5))が立ち上がってから、((2n
θ)/S)T+T0経過後に、パルスを出力し、遅延発
生器5は、第2の分配オーバーフロー信号(図2
(7))が立ち上がってから、(2n−θ)/S)T+
0経過後に、パルスを出力する。
【0036】ここで、図2では、T0=2Tとしてあ
る。出力回路6は、遅延発生器4、5からパルスが出力
される毎に、パルスを発生する(図2(7)。出力9
は、式(1)から、基本周波数(S/2n)fCLK=(5
/8)fCLKの矩形波となる。
【0037】図3は、上記実施例における遅延発生器4
を示す回路図である。
【0038】遅延発生器4は、電流スイッチアレイ1
0、11と、スイッチ12、13と、容量14、15
と、コンパレータ16と、S側リーク信号入力端子17
と、データS入力端子18と、K側リーク信号入力端子
19と、データK入力端子20と、出力端子21とを有
する。
【0039】次に、遅延発生器4の動作について説明す
る。
【0040】まず、遅延発生器4の初期状態では、電流
スイッチアレイ10、11中のスイッチは全てオフであ
り、スイッチ12、13はオンとなっており、容量14
の電圧Vsと容量15の電圧Vkとは、0である。
【0041】遅延開始に先立ち、遅延開始の時刻の1ク
ロック周期前、データK入力端子20にデータをセット
することによって、Kに比例した電流を、電流スイッチ
アレイ11に流し込ませ、これと同時に、スイッチ13
をオフにする。これによって、電圧Vkが、時間に比例
して低下し始める。
【0042】遅延開始の時刻をt0とすると、時刻tに
(t0−T≦t≦t0)おける容量15の電圧Vkは、 Vk=−(KI0/C)・(t−t0+T) … 式(2) で表わされる。ここで、I0は、電流スイッチアレイ1
1の単位電流である。
【0043】次に、時刻t0において、データK入力端
子20のデータを全てローにすることによって、電流ス
イッチアレイ11の全ての電流スイッチをオフにする。
これ以降(t0≦t)の電圧Vkはホールド状態にな
り、 Vk=−(KI0/C)・T … 式(3) で表わされる。
【0044】一方、遅延開始時刻t0に、設定データS
入力端子18にデータをセットすることによって、設定
データSに比例した電流を、電流スイッチアレイ10に
流し込ませ、これと同時に、スイッチ12をオフにす
る。これによって、電圧Vsが時間に比例して低下し始
める。時刻t(t0≦t)におけるVsは、 Vs=−(SI0/C)・(t−t0) … 式(4) で表わされる。
【0045】コンパレータ16は、電圧VkとVsとの
一致を検出する。時刻t0から、電圧VkとVsとが一
致するまでの時間tdは、式(3)、式(4)より td=(K/S)・T … 式(5) で表わされる。
【0046】遅延発生器5の構成、動作は、遅延発生器
4の構成、動作と同様である。
【0047】図4は、周波数シンセサイザ101の動作
例を示すタイムチャートであり、遅延発生器4、5の内
部波形を含めた動作例を示すタイムチャートである。
【0048】ビット数n=3、設定データS=5、T0
=2Tとした場合の動作について説明する。
【0049】図4において、(1)は、クロック7、
(2)は、アキュムレータ1の出力データθ、(3)は
アキュムレータ1のオーバーフロー信号、(4)は、パ
ルス幅調整回路29の出力、(5)は、パルス分配回路
3の出力のうち、第1の分配オーバーフロー信号、
(6)は、遅延発生器4のVk、(7)は、遅延発生器
4のVs、(8)は、パルス分配回路3出力のうち、第
2の分配オーバーフロー信号、(9)は、遅延発生器5
のVk、(10)は、遅延発生器5のVs、(11)
は、出力回路6としてワンショットマルチバイブレータ
を使用した場合における出力9をそれぞれ示している。
また、図2において、(7‘)は、遅延発生器4のVk
とVsとを共に示す図であり、(10‘)は、遅延発生
器5のVkとVsとを共に示す図である。
【0050】遅延発生器4と遅延発生器5とは、タイミ
ングがずれることを除けば互いに同様の動作をする。し
たがって、ここでは、遅延発生器4に注目して説明す
る。
【0051】パルス分配回路3の出力信号である第1の
分配オーバーフロー信号(図4(5))中のパルス
(α)に注目すると、このパルス(α)が立ち上がって
からクロック周期経過後に、遅延発生器4の電圧Vk
が、図4(6)に示すように、データK=8−5=3に
比例した傾きで変化し始め、さらにクロック周期後に一
定電圧にホールドされる。これと同時に、図4(7)に
示すように、データS=5に比例した傾きで、遅延発生
器4の電圧Vsが変化し始める。パルス(α)が立ち上
がってから、(3/5)T+2T経過後に、両電圧が一
致する。これに伴い、出力回路6として使用されている
ワンショットマルチバイブレータがパルスを発生する。
【0052】このようにして発生されるパルス(出力9
に含まれるパルス)は、正確に等間隔に並ぶ。このこと
は、図4(2)に点線で示す仮想的な三角波が等間隔で
並んでいることによって、幾何学的に理解することがで
き、出力回路6の出力信号9である各パルスが、これと
同じタイミングで発生していることから明らかである。
【0053】図5は、周波数シンセサイザ101をハー
ドウェアで実現化した場合における波形を示す図であ
る。
【0054】図5に示す場合の条件は、ビット数n=
4、設定データS=10、クロック周波数fCLK=20
MHzである。
【0055】図5において、(1)は、クロックの波
形、(2)は、遅延発生器4の電圧Vk、Vsの波形、
(3)は、出力回路6としてワンショットマルチバイブ
レータを使用したときの出力信号波形である。
【0056】出力周波数は、式(1)から、(10/1
6)・fCLK=12.5MHzである。すなわち、クロ
ック8周期の時間(400ns)内に、出力信号には、
正確に5個のパルスが含まれている。
【0057】周波数シンセサイザ101は、従来の周波
数シンセサイザの限界であったクロック周波数の半分の
周波数を超える周波数を出力できることが実証された。
【0058】上記実施例は、1つの遅延発生器が遅延動
作を行っている間に、他の全ての遅延発生器がリセット
動作を行うことができるので、有限である遅延発生器の
リセット時間を、実効上ゼロにすることができる。これ
によって、遅延発生器のリセット時間が有限であること
に起因する出力周波数の制限が取り払われ、クロック周
波数までの出力を得ることができる。
【0059】上記実施例によれば、比較的大きい電力を
消費するデジタル部の回路規模、動作周波数を変えるこ
となく、消費電力が比較的少ないアナログ回路を増やす
ことによって、従来の約2倍の周波数まで発生すること
ができる。このことは、従来の周波数シンセサイザを2
倍の周波数で動作させる場合に比べ、低消費電力であ
り、従来の周波数シンセサイザの出力を2逓倍する場合
に比べて、スプリアス特性が優れている。
【0060】なお、上記実施例では、2つの遅延発生器
(遅延発生器4、遅延発生器5)を使用しているが、遅
延発生器の数Nを3以上の任意の整数にしてもよい。つ
まり、パルス分配回路3は、パルス幅調整回路29がパ
ルスを出力する毎に、そのパルスを3つ以上に分配オー
バーフロー信号に振り分けるようにしてもよい。この場
合、振り分けられた分配オーバーフロー信号の数と同じ
数だけ、遅延発生回路を設ける必要がある。
【0061】すなわち、この場合における周波数シンセ
サイザは、クロックと周波数設定データとを入力し、上
記クロックを入力する毎に、上記周波数設定データを累
積加算するアキュムレータと、上記アキュムレータが出
力するオーバーフロー信号を等間隔に出力するために必
要な遅延時間データを、上記アキュムレータの出力デー
タに基づいて演算し、出力するデータ変換回路と、上記
オーバーフロー信号のパルス幅を、1クロック周期未満
の幅に調整するパルス幅調整回路と、上記パルス幅調整
回路が出力するパルスを、第1の分配オーバーフロー信
号、……、第Nの分配オーバーフロー信号(Nは任意の
自然数)に順番に振り分け、出力するパルス分配回路
と、上記第1の分配オーバーフロー信号と、上記遅延時
間データとを入力し、上記第1の分配オーバーフロー信
号をトリガとし、上記遅延時間データに従ったタイミン
グの後に、パルスを出力する第1の遅延発生器と、…
…、上記第Nの分配オーバーフロー信号と、上記遅延時
間データとを入力し、上記第Nの分配オーバーフロー信
号をトリガとし、上記遅延時間データに応じたタイミン
グの後に、パルスを出力する第Nの遅延発生器とによっ
て構成されているN個の遅延発生器と、上記N個の遅延
発生器の出力パルスの立ち上がり、または立ち下がりに
同期してパルスを発生する出力回路とを有する周波数シ
ンセサイザである。
【0062】上記場合、パルス分配回路3として、たと
えばN段リングカウンタを使用することができる。
【0063】なお、特に、周波数シンセサイザ101の
ようにN=2とした場合、2段リングカウンタを使用す
ることもできるが、T−FFを使用することができる。
【0064】
【発明の効果】本発明によれば、従来1つであった遅延
発生器を複数個利用し、それらを順番に動作させること
によって、遅延発生器のリセット時間が有限であること
による周波数シンセサイザの出力周波数の制限を取り除
くことが可能であり、これによって、従来のダイレクト
デジタルシンセサイザの出力周波数の限界であったクロ
ック周波数の半分を超え、クロック周波数までの出力周
波数を発生することが可能であるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例である周波数シンセサイ
ザ101を示すブロック図である。
【図2】周波数シンセサイザ101の動作例を示すタイ
ムチャートである。
【図3】上記実施例におけるの遅延発生器4を示す回路
図である。
【図4】周波数シンセサイザ101の動作例を示すタイ
ムチャートである。
【図5】周波数シンセサイザ101をハードウェアで実
現化した場合における波形を示す図である。
【図6】従来の周波数シンセサイザの一例である位相補
間型ダイレクトデジタルシンセサイザ100の構成を示
す図である。
【図7】n=3、設定データS=3である場合におい
て、従来の周波数シンセサイザの動作を示すタイミング
チャートである。
【符号の説明】
1…アキュムレータ、 2…データ変換回路、 3…パルス分配回路、 4、5…遅延発生器、 6…出力回路、 7…クロック入力端子、 8…設定データS入力端子、 9…出力端子、 10、11…電流スイッチアレイ、 12、13…スイッチ、 14、15…容量、 16…コンパレータ、 17…S側リーク入力端子、 18…データS入力端子、 19…K側リーク入力端子、 20…データK入力端子、 21…出力端子、 22…アキュムレータ、 23…データ変換回路、 24…遅延発生器、 25…出力回路、 26…クロック入力端子、 27…設定データS入力端子、 28…出力端子、 29…パルス幅調整回路。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クロックと周波数設定データとを入力
    し、上記クロックを入力する毎に、上記周波数設定デー
    タを累積加算するアキュムレータと;上記アキュムレー
    タが出力するオーバーフロー信号を等間隔に出力するた
    めに必要な遅延時間データを、上記アキュムレータの出
    力データに基づいて演算し、出力するデータ変換回路
    と;上記オーバーフロー信号のパルス幅を、1クロック
    周期未満の幅に調整するパルス幅調整回路と;上記パル
    ス幅調整回路が出力するパルスを、第1の分配オーバー
    フロー信号、……、第Nの分配オーバーフロー信号(N
    は任意の自然数)に順番に振り分け、出力するパルス分
    配回路と;上記第1の分配オーバーフロー信号と、上記
    遅延時間データとを入力し、上記第1の分配オーバーフ
    ロー信号をトリガとし、上記遅延時間データに従ったタ
    イミングの後に、パルスを出力する第1の遅延発生器
    と、……、上記第Nの分配オーバーフロー信号と、上記
    遅延時間データとを入力し、上記第Nの分配オーバーフ
    ロー信号をトリガとし、上記遅延時間データに応じたタ
    イミングの後に、パルスを出力する第Nの遅延発生器と
    によって構成されているN個の遅延発生器と;上記N個
    の遅延発生器の出力パルスの立ち上がり、または立ち下
    がりに同期してパルスを発生する出力回路と;を有する
    ことを特徴とする周波数シンセサイザ。
  2. 【請求項2】 クロックと周波数設定データとを入力
    し、上記クロックを入力する毎に、上記周波数設定デー
    タを累積加算するアキュムレータと;このアキュムレー
    タの出力データから、上記アキュムレータが出力するオ
    ーバーフロー信号を等間隔に並べるために必要な遅延時
    間データを演算し、出力するデータ変換回路と;上記オ
    ーバーフロー信号のパルス幅を1クロック周期未満にす
    るパルス幅調整回路と;上記パルス幅調整回路の出力信
    号を入力し、これに含まれる各パルスを、第1の分配オ
    ーバーフロー信号と、第2の分配オーバーフロー信号と
    に振り分けて出力するパルス分配回路と;上記第1の分
    配オーバーフロー信号と、上記遅延時間データとを入力
    し、上記第1の分配オーバーフロー信号をトリガとし、
    上記遅延時間データに従ったタイミングの後に、パルス
    を出力する第1の遅延発生器と;上記第2の分配オーバ
    ーフロー信号と、上記遅延時間データとを入力し、上記
    第2の分配オーバーフロー信号をトリガとし、上記遅延
    時間データに従ったタイミングの後に、パルスを出力す
    る第2の遅延発生器と;上記第1の遅延発生器の出力パ
    ルス、上記第2の遅延発生器の出力パルスの立ち上が
    り、または立ち下がりに同期して、パルスを発生する出
    力回路と;を有することを特徴とする周波数シンセサイ
    ザ。
  3. 【請求項3】 請求項1において、 上記パルス分配回路は、N段リングカウンタを用いた回
    路であることを特徴とする周波数シンセサイザ。
  4. 【請求項4】 請求項2において、 上記パルス分配回路は、トグルフリップフロップを用い
    た回路であることを特徴とする周波数シンセサイザ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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