JP2000277640A - 光半導体素子収納用パッケージ - Google Patents

光半導体素子収納用パッケージ

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JP2000277640A
JP2000277640A JP11080775A JP8077599A JP2000277640A JP 2000277640 A JP2000277640 A JP 2000277640A JP 11080775 A JP11080775 A JP 11080775A JP 8077599 A JP8077599 A JP 8077599A JP 2000277640 A JP2000277640 A JP 2000277640A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】光半導体素子を冷却する電子冷却素子の熱が光
半導体素子に作用して電子冷却素子による光半導体素子
の冷却効率が低下する。 【解決手段】上面に光半導体素子4が電子冷却素子5を
介して載置される載置部1aを有する基体1と、前記基
体1上に光半導体素子載置部1aを囲繞するようにして
配設され、側部に貫通孔2aを有し、かつ絶縁体7に光
半導体素子4の各電極が電気的に接続される配線層8が
形成されている端子体6が取着されている枠体と、前記
貫通孔2aもしくは貫通孔2a周辺の枠体2に取着さ
れ、光ファイバー部材11が接合される筒状の固定部材
9と、前記枠体2の上面に取着され、光半導体素子4を
気密に封止する蓋部材3とからなる光半導体素子収納用
パッケージであって、前記基体1と前記枠体2に取着さ
れている端子体6との間に熱遮蔽部材Pが配設されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光半導体素子を収容
するための光半導体素子収納用パッケージに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、光半導体素子を収容するための光
半導体素子収納用パッケージは、一般に鉄ーニッケルー
コバルト合金や銅ータングステン合金等の金属材料から
成り、上面中央部に光半導体素子が電子冷却素子を間に
挟んで載置される載置部を有する基体と、前記光半導体
素子載置部を囲繞するようにして基体上に銀ロウ等のロ
ウ材を介して接合され、側部に貫通孔及び切欠部を有す
る鉄ーニッケルーコバルト合金等の金属材料から成る枠
体と、前記枠体の貫通孔もしくは貫通孔周辺の枠体に取
着され、内部に光信号が伝達される空間を有する鉄ーニ
ッケルーコバルト合金等の金属材料から成る筒状の固定
部材と、前記筒状の固定部材に融点が200〜400℃
の金ー錫合金等の低融点ロウ材を介して取着された固定
部材の内部を塞ぐ非晶質ガラス等から成る透光性部材
と、前記枠体の切欠部に挿着され、酸化アルミニウム質
焼結体から成る絶縁体に光半導体素子の各電極がボンデ
ィングワイヤを介して電気的に接続される配線層が形成
されている端子体と、前記枠体の上面に取着され、光半
導体素子を気密に封止する蓋部材とから構成されてお
り、前記基体の光半導体素子載置部に光半導体素子を間
にペルチェ素子等の電子冷却素子を挟んで載置固定させ
るとともに該光半導体素子の各電極をボンディングワイ
ヤを介して端子体の配線層に電気的に接続し、しかる
後、前記枠体の上面に蓋部材を接合させ、基体と枠体と
蓋部材とから成る容器内部に光半導体素子を気密に収容
するとともに筒状固定部材に光ファイバー部材を、例え
ば、YAG溶接等により取着することによって製品とし
ての光半導体装置となる。
【0003】かかる光半導体装置は電子冷却素子により
光半導体素子を冷却しつつ光半導体素子に外部電気回路
から供給される駆動信号によって光励起を起こさせ、該
励起した光を透光性部材を介し光ファイバー部材に授受
させるとともに該光ファイバー部材の光ファイバー内を
伝達させることによって高速通信等に使用される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来の光半導体素子収納用パッケージにおいては、基体及
び枠体を形成している鉄ーニッケルーコバルト合金や銅
ータングステン合金等の金属材料や端子体の絶縁体を形
成している酸化アルミニウム質焼結体の熱伝導率が15
W/m・k以上であることから、光半導体素子をペルチ
ェ素子等の電子冷却素子で冷却しつつ外部電気回路から
供給される駆動信号によって光励起させた場合、ペルチ
エ素子等の電子冷却素子は光半導体素子が載置される上
面側は低温となっているものの基体と接する下面側は高
温(約100℃)となっているため電子冷却素子の発す
る熱が基体、枠体、端子体及びボンディングワイヤを介
して光半導体素子に大きく作用し、この電子冷却素子の
熱によって光半導体素子の電子冷却素子による冷却効率
が大きく低下してしまうという欠点を有していた。その
ため従来は光半導体素子が作動時に発する熱と、基体、
枠体等を介して光半導体素子に伝達される電子冷却素子
の熱の両方を吸収するために電子冷却素子の出力を高い
ものとする必要があった。
【0005】本発明は上記欠点に鑑み案出されたもの
で、その目的は電子冷却素子の熱が光半導体素子に作用
するのを有効に防止し、低出力の電子冷却素子によって
も光半導体素子を常に適温として光半導体素子を長期間
にわたり正常に、かつ安定に作動させることができる光
半導体素子収納用パッケージを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上面に光半導
体素子が電子冷却素子を介して載置される載置部を有す
る基体と、前記基体上に光半導体素子載置部を囲繞する
ようにして配設され、側部に貫通孔を有し、かつ絶縁体
に光半導体素子の各電極が電気的に接続される配線層が
形成されている端子体が取着されている枠体と、前記貫
通孔もしくは貫通孔周辺の枠体に取着され、光ファイバ
ー部材が接合される筒状の固定部材と、前記枠体の上面
に取着され、光半導体素子を気密に封止する蓋部材とか
らなる光半導体素子収納用パッケージであって、前記基
体と前記枠体に取着されている端子体との間に熱遮蔽部
材が配設されていることを特徴とするものである。
【0007】本発明の光半導体素子収納用パッケージに
よれば基体と枠体に取着されている端子体との間に、例
えば、炭素繊維布からなる熱遮蔽部材を配設したことか
ら光半導体素子をペルチェ素子等の電子冷却素子で冷却
しつつ外部電気回路から供給される駆動信号によって光
励起させた場合、電子冷却素子の発した熱が基体、枠
体、端子体及びボンディングワイヤを介して光半導体素
子に作用しようとしてもその熱の伝達は熱遮蔽部材で遮
断されて光半導体素子に作用することはなく、その結
果、光半導体素子の電子冷却素子による冷却効率が高い
ものとなり、低出力の電子冷却素子でも光半導体素子を
常に適温として光半導体素子を長期間にわたり正常、か
つ安定に作動させることが可能となる。
【0008】
【発明の実施の形態】次に本発明を添付図面に基づき詳
細に説明する。図1乃至図3は本発明の光半導体素子収
納用パッケージの一実施例を示し、1は基体、2は枠
体、3は蓋部材である。この基体1と枠体2と蓋部材3
とで内部に光半導体素子4を収容するための容器が構成
される。
【0009】前記基体1は光半導体素子4を支持するた
めの支持部材として作用し、その上面の略中央部に光半
導体素子4を載置するための載置部1aを有し、該載置
部1aには光半導体素子4が間にペルチェ素子等の電子
冷却素子5を挟んで金−シリコンロウ材等の接着剤によ
り接着固定される。
【0010】前記基体1は鉄ーニッケルーコバルト合金
や銅ータングステン合金等の金属材料から成り、例え
ば、鉄ーニッケルーコバルト合金から成る場合、鉄ーニ
ッケルーコバルト合金のインゴット(塊)に圧延加工法
や打ち抜き加工法等、従来周知の金属加工法を施すこと
によって製作される。
【0011】なお、前記基体1はその外表面に耐蝕性に
優れ、かつロウ材に対して濡れ性が良い金属、具体的に
は厚さ2〜6μmのニッケル層と厚さ0.5〜5μmの
金層を順次、メッキ法により被着させておくと、基体1
が酸化腐蝕するのを有効に防止することができるととも
に基体1上面に光半導体素子4の下部に配されるペルチ
ェ素子等の電子冷却素子5を強固に接着固定させること
ができる。従って、前記基体1は酸化腐蝕を有効に防止
し、かつ上面に光半導体素子4の下部に配されるペルチ
ェ素子等の電子冷却素子5を強固に接着固定させる場合
にはその外表面に厚さ2〜6μmのニッケル層と厚さ
0.5〜5μmの金層を順次、メッキ法により被着させ
ておくことが好ましい。
【0012】また前記基体1の上面には、光半導体素子
4が載置される載置部1aを囲繞するようにして枠体2
が配設されており、該枠体2の内側に光半導体素子4を
収容するための空所が形成されている。
【0013】前記枠体2は鉄ーニッケルーコバルト合金
や鉄ーニッケル合金等の金属材料から成り、例えば、鉄
ーニッケルーコバルト合金等のインゴット(塊)をプレ
ス加工により枠状とすることによって形成される。
【0014】更に前記枠体2はその側部に貫通孔2aが
設けてあり、該貫通孔2aの内壁面には筒状の固定部材
9が取着され、更に筒状の固定部材9の内側の一端には
透光性部材10が取着されている。
【0015】前記枠体2の側部に形成されている貫通孔
2aは固定部材9を枠体2に取着するための取着孔とし
て作用し、枠体2の側部に従来周知のドリル孔あけ加工
を施すことによって所定形状に形成される。
【0016】前記枠体2の貫通孔2aに取着されている
固定部材9は光ファイバー部材11を枠体2に固定する
際の下地固定部材として作用するとともに光半導体素子
4が励起した光を光ファイバー部材11に伝達させる作
用をなし、その内側の一端には、例えば、透光性部材1
0が取着され、また外側の一端には光ファイバー部材1
1が取着接続される。
【0017】前記筒状の固定部材9は鉄ーニッケルーコ
バルト合金や鉄ーニッケル合金等の金属材料から成り、
例えば、鉄ーニッケル合金のインゴット(塊)をプレス
加工により筒状とすることによって形成される。
【0018】また前記固定部材9はその内側の一端に、
例えば、透光性部材10が取着されており、該透光性部
材10は固定部材9の内部空間を塞ぎ、基体1と枠体2
と蓋部材3とから成る容器の気密封止を保持させるとと
もに固定部材9の内部空間を伝達する光半導体素子4の
励起した光をそのまま固定部材9に取着接続される光フ
ァイバー部材11に伝達させる作用をなす。
【0019】前記透光性部材10は例えば、酸化珪素、
酸化鉛を主成分とした鉛系及びホウ酸、ケイ砂を主成分
としたホウケイ酸系の非晶質ガラスで形成されており、
該非晶質ガラスは結晶軸が存在しないことから光半導体
素子4の励起する光を透光性部材10を通過させて光フ
ァイバー部材11に授受させる場合、光半導体素子4の
励起した光は透光性部材10で複屈折を起こすことはな
くそのまま光ファイバー部材11に授受されることとな
り、その結果、光半導体素子4が励起した光の光ファイ
バー部材11への授受が高効率となって光信号の伝送効
率を高いものとなすことができる。
【0020】前記透光性部材10の固定部材9への取着
は例えば、図3に示すように、透光性部材10の外周部
に予めメタライズ層12を被着させておき、該メタライ
ズ層12と固定部材9とを金一錫合金等のロウ材を介し
ロウ付けすることによって行われる。この場合、透光性
部材10の固定部材9への取着が金一錫合金等によるロ
ウ付けにより行われることから取着の信頼性が高いもの
となり、これによって固定部材9と透光性部材10との
取着部における光半導体素子4を収容する容器の気密封
止が完全となり、容器内部に収容する光半導体素子4を
長期間にわたり正常、かつ安定に作動させることができ
る。
【0021】なお、前記透光性部材10の外周部に予め
被着されているメタライズ層12は透光性部材10を構
成する非晶質ガラスの融点が約700℃と低く、従来周
知のMo−Mn法を採用することによって形成すること
かできないことから図3に示すように、非晶質ガラスに
対して活性があり、強固に接合するチタン、チタンータ
ングステン、窒化タンタルの少なくとも1種から成る第
1層12aと、この第1層12aが透光性部材10を固
定部材9にロウ付けする際の熱によって後述する第3層
12cに拡散し、メタライズ層12の透光性部材10に
対する接合強度が低下するのを有効に防止する白金、ニ
ッケル、ニッケルークロムの少なくとも1種から成る第
2層12bと、メタライズ層12に対するロウ材の濡れ
性を改善し、メタライズ層12にロウ材を強固に接合さ
せて透光性部材10を固定部材9に強固に取着させる
金、白金、銅の少なくとも1種から成る第3層12cと
を順次、積層させることによって形成されており、特に
チタンー白金ー金を順次積層させて形成したメタライズ
層12は透光性部材10との接合強度が強く、かつロウ
材との濡れ性が良好で透光性部材10を固定部材9にロ
ウ付けすることが可能なことからメタライズ層12とし
て極めて好適である。
【0022】更に前記チタン、チタンータングステン、
窒化タンタルの少なくとも1種から成る第1層12a
と、白金、ニッケル、ニッケルークロムの少なくとも1
種から成る第2層12bと、金、白金、銅の少なくとも
1種から成る第3層12cとの3層構造を有するメタラ
イズ層12はその各々の金属材料、窒化物を透光性部材
10の外周部にスパッタリング法や蒸着法、イオンプレ
ーティング法、メッキ法等により順次、所定厚みに被着
させることによって形成される。
【0023】また更に前記メタライズ層12をチタン、
チタンータングステン、窒化タンタルの少なくとも1種
から成る第1層12aと、白金、ニッケル、ニッケルー
クロムの少なくとも1種から成る第2層12bと、金、
白金、銅の少なくとも1種から成る第3層12cとで形
成する場合、第1層12aの層厚は500オングストロ
ーム未満となるとメタライズ層12の透光性部材10に
対する接合強度が弱くなる傾向にあり、また2000オ
ングストロームを超えると透光性部材10に第1層12
aを被着させる際に第1層12a中に大きな応力が発生
内在し、該内在応力によって第1層12aが透光性部材
10より剥離し易くなる傾向にあることから第1層12
aの厚みは500オングストローム乃至2000オング
ストロームの範囲としておくことが好ましく、第2層1
2bの層厚は500オングストローム未満となると透光
性部材10を固定部材9にロウ付けする際の熱によって
第1層12aが第3層12cに拡散するのを有効に防止
することができず、メタライズ層12の透光性部材10
に対する接合強度が低下してしまう危険性があり、また
10000オングストロームを超えると第1層12a上
に第2層12bを被着させる際に第2層12b中に大き
な応力が発生内在し、該内在応力によって第2層12b
が第1層12aより剥離し易くなる傾向にあることから
第2層12bの厚みは500オングストローム乃至10
000オングストロームの範囲としておくことが好まし
く、第3層12cの層厚は0.5μm未満であるとメタ
ライズ層12に対するロウ材の濡れ性が大きく改善され
ず、透光性部材10を固定部材9に強固にロウ付け取着
するのが困難となる傾向にあり、また5μmを超えると
第2層12b上に第3層12cを被着させる際に第3層
12c中に大きな応力が発生内在し、該内在応力によっ
て第3層12cが第2層12bより剥離し易くなる傾向
にあることから第3層12cの厚みは0.5μm乃至5
μmの範囲としておくことが好ましい。
【0024】更に前記枠体2はその側部に貫通孔2bが
形成されており、該貫通孔2bには端子体6が取着され
ている。
【0025】前記端子体6は電気絶縁材料から成る絶縁
体7と複数個の配線層8とから成り、配線層8を枠体2
に対し電気的絶縁をもって枠体2の内側から外側にかけ
て配設する作用をなし、絶縁体7の側面に予めメタライ
ズ金属層を被着させておくとともに該メタライズ金属層
を枠体2の貫通孔2b内壁面に銀ロウ等のロウ材を介し
取着することによって枠体2の貫通孔2bに取着され
る。
【0026】前記端子体6の絶縁体7は、例えば、酸化
アルミニウム質燒結体からなり、酸化アルミニウム、酸
化珪素、酸化マグネシウム、酸化カルシウム等の原料粉
末に適当な有機溶剤、溶媒を添加混合して泥漿物を作る
とともに、該泥漿物をドクターブレード法やカレンダー
ロール法を採用することによってセラミックグリーンシ
ート(セラミック生シート)と成し、しかる後、前記セ
ラミックグリーンシートに適当な打ち抜き加工を施すと
ともにこれを複数枚積層し、約1600℃の温度で焼成
することによって製作される。
【0027】また前記端子体6には枠体2の内側から外
側にかけて導出する複数個の配線層8が埋設されてお
り、該配線層8の枠体2の内側に位置する領域には光半
導体素子4の各電極がボンディングワイヤ12を介して
電気的に接続され、また枠体2の外側に位置する領域に
は外部電気回路と接続される外部リード端子13がロウ
材を介し取着されている。
【0028】前記配線層8はタングステンやモリブデ
ン、マンガン等の金属材料よりなり、該タングステンや
モリブデン、マンガン等の金属材料粉末に適当な有機バ
インダー、溶剤等を添加混合して得た金属ペーストを絶
縁体7となるセラミックグリーンシートに予め従来周知
のスクリーン印刷法により所定パターンに印刷塗布して
おくことによって絶縁体7に形成される。
【0029】なお、前記配線層8はその露出する表面に
ニッケル、金等の耐蝕性に優れ、かつロウ材との濡れ性
に優れる金属を1μm〜20μmの厚みにメッキ法によ
り被着させておくと、配線層8の酸化腐蝕を有効に防止
することができるとともに配線層8への外部リード端子
13のロウ付けを強固となすことができる。従って、前
記配線層8はその露出する表面にニッケル、金等の耐蝕
性に優れ、かつロウ材との濡れ性に優れる金属を1μm
〜20μmの厚みに被着させておくことが好ましい。
【0030】また前記配線層8には外部リード端子13
が銀ロウ等のロウ材を介してロウ付け取着されており、
該外部リード端子13は容器内部に収容する光半導体素
子4の各電極を外部電気回路に電気的に接続する作用を
なし、外部リード端子13を外部電気回路に接続するこ
とによって容器内部に収容される光半導体素子4はボン
ディングワイヤ12、メタライズ配線層8及び外部リー
ド端子13を介して外部電気回路に接続されることとな
る。
【0031】前記外部リード端子13は鉄ーニッケルー
コバルト合金や鉄ーニッケル合金等の金属材料から成
り、例えば、鉄ーニッケルーコバルト合金等の金属材料
から成るインゴット(塊)に圧延加工法や打ち抜き加工
法等、従来周知の金属加工法を施すことによって所定の
形状に形成される。
【0032】更に前記基体1と端子体6が取着されてい
る枠体2との間には、熱遮蔽部材Pが配設されており、
該熱遮蔽部材Pによって光半導体素子4をペルチェ素子
等の電子冷却素子5で冷却しつつ外部電気回路から供給
される駆動信号によって光励起させた場合、電子冷却素
子5の発した熱が基体1、枠体2、端子体6及び後述す
るボンディングワイヤ12を介して光半導体素子4に作
用しようとしてもその熱の伝達は有効に遮断されて光半
導体素子4に作用することはなく、その結果、光半導体
素子4の電子冷却素子5による冷却効率が高いものとな
り、低出力の電子冷却素子でも光半導体素子4を常に適
温として光半導体素子4を長期間にわたり正常、かつ安
定に作動させることが可能となる。
【0033】前記熱遮蔽部材Pは、例えば、炭素繊維布
から成り、該炭素繊維布は所定長さの複数の炭素繊維を
圧縮加熱し、各々の炭素繊維をからみ合わせて膠着させ
布状とするとともにこれを固体のピッチあるいはコーク
スなどの微粉末を分散させたフェノール樹脂などの熱硬
化性樹脂の溶液中に含浸させ、次にこれを乾燥させた
後、所定の圧力を加えるとともに加熱して熱硬化性樹脂
部分を硬化させ、最後にこれを不活性雰囲気中、高温で
焼成し、フェノール樹脂とピッチあるいはコークスの微
粉末を炭化させる(炭素を形成する)とともに該炭素を
各々の炭素繊維に結合させることによって製作される。
【0034】前記熱遮蔽部材Pを炭素繊維布で形成した
場合、熱遮蔽部材Pの厚み方向、幅方向、長さ方向の熱
伝導率がいずれも0.5W/m・k以下となり、優れた
断熱性を有することとなるため電子冷却素子5の発した
熱は基体1、枠体2、端子体6及びボンディングワイヤ
12を介して光半導体素子4に作用することはほとんど
なく、光半導体素子4の電子冷却素子5による冷却効率
を極めて高いものとなすことができる。従って、前記熱
遮蔽部材Pは炭素繊維布で形成することが好ましい。
【0035】また前記熱遮蔽部材Pを炭素繊維布で形成
した場合、該炭素繊維布はその内部及び表面に多数の気
孔が形成されており、多孔質であることら露出する外表
面に被覆層を被着させておき、該被覆層によって気孔を
塞いでおく必要がある。この場合の被覆層としては金属
や鉛ホウ酸系やホウケイ酸系のガラス、エポキシ樹脂や
シリコーン樹脂、ウレタン樹脂等の樹脂により形成する
ことができ、例えば、金属で形成する場合には熱遮蔽部
材Pの露出表面に鉄やニッケル、クロム、チタン、モリ
ブデン、タンタル、タングステン等の厚さ50μm以下
の薄板状金属部材を配置させ、次にこれを真空ホットプ
レスで5MPaの圧力をかけつつ1200℃の温度を1
時間印加し、薄板状金属部材の一部を熱遮蔽部材Pに拡
散させ、拡散接合することによって行われる。
【0036】前記炭素繊維布からなる熱遮蔽部材Pはま
たその露出する表面を被覆層で被覆した場合、容器内部
に光半導体素子4及び電子冷却素子5を収容し、光半導
体装置となした後、ヘリウムを使用して光半導体装置の
気密封止の検査をする場合、ヘリウムの一部が熱遮蔽部
材Pの気孔内にトラップされることはなく、光半導体装
置の気密封止の検査を極めて正確に行うことができる。
【0037】更に、前記炭素繊維布から成る熱遮蔽部材
Pはその弾性率が30GPa以下であり、軟質であるこ
とから熱遮蔽部材Pと該熱遮蔽部材Pが配設される基体
1及び枠体2との間に各々の熱膨張係数の相違に起因す
る熱応力が多少発生したとしてもその熱応力は熱遮蔽部
材Pを適度に変形させることによって吸収され、その結
果、熱遮蔽部材Pと基体1及び枠体2とは極めて強固に
接合し、容器の気密封止の信頼性を高いものとして内部
に収容する光半導体素子4及び電子冷却素子5を長期間
にわたり正常、かつ安定に作動させることが可能とな
る。
【0038】また一方、前記枠体2はその上面に、例え
ば、鉄ーニッケルーコバルト合金や鉄ーニツケル合金等
の金属材料から成る蓋部材3が接合され、これによって
基体1と枠体2と蓋部材3とからなる容器の内部に光半
導体素子4が気密に封止されることとなる.前記蓋部材
3の枠体2上面への接合は、例えば、シームウェルド法
等の溶接によって行われる。
【0039】かくして本発明の光半導体素子収納用パッ
ケージによれば、基体1の光半導体素子載置部1aに光
半導件素子4を間にペルチェ素子等の電子冷却素子5を
間に挟んで載置固定するとともに光半導体素子4の各電
極をボンディングワイヤ12を介して外部リード端子1
3に電気的に接続し、次に枠体2の上面に蓋部材3を接
合させ、基体1と枠体2と蓋部材3とから成る容器内部
に光半導体素子4を収容し、最後に枠体2に取着させた
筒状の固定部材9に光ファイバー部材11を取着接続さ
せることによって最終製品としての光半導体装置とな
る。
【0040】かかる光半導体装置は電子冷却素子5によ
り光半導体素子4を冷却しつつ光半導体素子4に外部電
気回路から供給される駆動信号によって光励起を起こさ
せ、該励起した光を透光性部材10を介し光ファイバー
部材11に授受させるとともに該光ファイバー部材11
の光ファイバー内を伝達させることによって高速通信等
に使用される。なお、この場合、電子冷却素子5の発し
た熱が基体1、枠体2、端子体6及び後述するボンディ
ングワイヤ12を介して光半導体素子4に作用しようと
してもその熱の伝達は有効に遮断されて光半導体素子4
に作用することはなく、その結果、光半導体素子4の電
子冷却素子5による冷却効率が高いものとなり、低出力
の電子冷却素子でも光半導体素子4を常に適温として光
半導体素子4を長期間にわたり正常、かつ安定に作動さ
せることが可能となる。
【0041】また本発明は上述の実施例に限定されるも
のではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば種
々の変更は可能である。
【0042】
【発明の効果】本発明の光半導体素子収納用パッケージ
によれば基体と枠体に取着されている端子体との間に、
例えば、炭素繊維布からなる熱遮蔽部材を配設したこと
から光半導体素子をペルチェ素子等の電子冷却素子で冷
却しつつ外部電気回路から供給される駆動信号によって
光励起させた場合、電子冷却素子の発した熱が基体、枠
体、端子体及びボンディングワイヤを介して光半導体素
子に作用しようとしてもその熱の伝達は熱遮蔽部材で遮
断されて光半導体素子に作用することはなく、その結
果、光半導体素子の電子冷却素子による冷却効率が高い
ものとなり、低出力の電子冷却素子でも光半導体素子を
常に適温として光半導体素子を長期間にわたり正常、か
つ安定に作動させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光半導体素子収納用パッケージの一実
施例を示す断面図である。
【図2】図1に示す半導体素子収納用パッケージの蓋部
材を除いた平面図である。
【図3】図1に示す半導体素子収納用パッケージの一部
拡大断面図である。
【符号の説明】
1・・・・・・・・基体 1a・・・・・・・載置部 2・・・・・・・・枠体 2a、2b・・・・貫通孔 3・・・・・・・・蓋部材 4・・・・・・・・光半導体素子 5・・・・・・・・電子冷却素子 6・・・・・・・・端子体 7・・・・・・・・絶縁体 8・・・・・・・・配線層 9・・・・・・・・固定部材 10・・・・・・・・透光性部材 11・・・・・・・・光ファイバー部材 P・・・・・・・・熱遮蔽部材

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上面に光半導体素子が電子冷却素子を介し
    て載置される載置部を有する基体と、前記基体上に光半
    導体素子載置部を囲繞するようにして配設され、側部に
    貫通孔を有し、かつ絶縁体に光半導体素子の各電極が電
    気的に接続される配線層が形成されている端子体が取着
    されている枠体と、前記貫通孔もしくは貫通孔周辺の枠
    体に取着され、光ファイバー部材が接合される筒状の固
    定部材と、前記枠体の上面に取着され、光半導体素子を
    気密に封止する蓋部材とからなる光半導体素子収納用パ
    ッケージであって、前記基体と前記枠体に取着されてい
    る端子体との間に熱遮蔽部材が配設されていることを特
    徴とする光半導体素子収納用パッケージ。
  2. 【請求項2】前記熱遮蔽部材は外表面に被覆層が被着さ
    れている炭素繊維布からなることを特徴とする請求項1
    に記載の光半導体素子収納用パッケージ。
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