JP2000277458A - クランプ機構及びこれを用いた成膜装置 - Google Patents

クランプ機構及びこれを用いた成膜装置

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JP2000277458A
JP2000277458A JP2000011036A JP2000011036A JP2000277458A JP 2000277458 A JP2000277458 A JP 2000277458A JP 2000011036 A JP2000011036 A JP 2000011036A JP 2000011036 A JP2000011036 A JP 2000011036A JP 2000277458 A JP2000277458 A JP 2000277458A
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Yasushi Aeba
康 饗場
Takanori Mimura
高範 三村
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Tokyo Electron Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被処理体の周縁部及び側面近傍への不要な付
着膜の形成を適正に抑制することができるクランプ機構
を提供する。 【解決手段】 真空引き可能になされた成膜処理用の処
理容器16の載置台22上に載置した被処理体Wを保持
するクランプ機構35において、前記被処理体の周縁部
と接触するリング状のクランプリング本体38と、この
クランプリング本体を下方向へ付勢する付勢部材40と
を備え、前記クランプリング本体の内周側の接触面38
Aは、前記被処理体の径方向外方に向かって水平方向よ
り所定の角度θで下向き傾斜したテーパ面として形成さ
れており、前記所定の角度θを2〜15°の範囲内に設
定すると共に前記接触面と前記被処理体の周縁部とのオ
ーバラップ量Lは0.7〜3.5mmの範囲内に設定す
る。これにより、被処理体の周縁部及び側面近傍や裏面
への不要な付着膜の形成を適正に抑制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば半導体ウエ
ハ等の被処理体に成膜処理等を施す時に載置台上に、こ
れを保持するクランプ機構及びこれを用いた成膜装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、半導体集積回路の製造工程にお
いては、被処理体である半導体ウエハ表面に配線パター
ンを形成するために或いは配線間等の凹部を埋め込むた
めにW(タングステン)、WSi(タングステンシリサ
イド)、Ti(チタン)、TiN(チタンナイトライ
ド)、TiSi(チタンシリサイド)、Cu(銅)等の
金属或いは金属化合物を堆積させて薄膜を形成すること
が行なわれている。
【0003】この種の金属薄膜の形成方法には、3つの
方式、例えばH2 (水素)還元法、SiH4 (シラン)
還元法、SiH2 Cl2 (ジクロルシラン)還元法など
が知られており、SiH2 Cl2 還元法は配線パターン
を形成するために例えば還元ガスとしてジクロルシラン
を用いて600℃程度の高温下にてWやWSi(タング
ステンシリサイド)膜を形成する方法であり、SiH4
還元法は、同じく配線パターンを形成するために、例え
ば還元ガスとしてシランを用いて先程よりも低い450
℃程度の低温下にてWやWSi膜を形成する方法であ
る。
【0004】また、H2 還元法は、配線間の凹部のよう
なウエハ表面上の穴埋めのために、例えば還元ガスとし
て水素を用いて400〜430℃程度の温度下でW膜を
堆積させる方法である。上記の場合、いずれも例えばW
6(六フッ化タングステン)が使用される。このよう
な金属薄膜を形成する一般的な成膜装置は図7に示され
ており、例えばアルミニウム等により筒体状に成形され
た処理容器2内には、例えば薄いカーボン素材或いはア
ルミ化合物により成形された載置台4が設けられてお
り、この下方には、石英製の透過窓6を介してハロゲン
ランプ等の加熱手段8を配置している。そして、半導体
ウエハWは、載置台4上に載置され、このウエハWの周
縁部は、昇降可能になされた例えば略リング状のクラン
プリング10により押さえ込まれて載置台4上に固定さ
れる。このクランプリング10は、図8の拡大図に示す
ように、その内側周縁部の下面に高さH1が30〜50
μm程度になされた非常に小さな突起13を設け、これ
を周方向に8個程度均等に配置してウエハWの周辺部を
上述のように押圧している。この載置台4に対向させて
例えばアルミニウム製のシャワーヘッド部12を設けて
おり、この下面には略均等に分布させて多数のガス噴射
孔11を形成している。
【0005】そして、成膜に際しては、ウエハWが載置
台4上にクランプリング10により押圧して支持された
状態で、加熱手段8からの熱線を透過窓6を透過して載
置台4に照射することによりこれを加熱し、この上に配
置されている半導体ウエハWを所定の温度に間接的に加
熱維持する。これと同時に、載置台4の上方に設けたシ
ャワーヘッド部12のガス噴射孔11からはプロセスガ
スとして例えばWF6やH2 等がウエハ表面上に均等に
供給され、ウエハ表面上にW等の金属膜が形成されるこ
とになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した装
置例にあっては、載置台4の裏面側に圧力調整されたバ
ックサイドガスを流し込んではいるが、処理空間側の成
膜ガスが、クランプリング10とウエハ上面の周縁部と
の間に形成される幅30〜50μm程度の僅かな間隙を
侵入して載置台4の裏面側へ流れ込んでくることは避け
ることができなかった。このため、図8に示すようにウ
エハWの周縁部のクランプリング10と重なっている部
分やウエハWの側面にも僅かな不要な付着膜15が形成
されていた。
【0007】このようなウエハWの側面における不要な
付着膜15は、膜厚や線幅がそれ程厳しくなかった従来
のデザインルールの基ではそれ程問題とはならなかった
が、デザインルールが厳しくなり、しかも素子構造が多
層化されるに従って、パーティクルの発生原因となって
問題が生じてきた。具体的には、例えば素子の多層化を
行なうためには、配線などの断線等を防止するために層
間絶縁膜や配線膜などの表面を平坦化する必要があり、
成膜後に、平坦化処理としてCMP(Chemical
Mechanical Polishing)やエッ
チバック処理が行なわれる場合がある。この時、ウエハ
Wの上面に付着堆積した、いわゆる正規の膜の上面のみ
が主として削られることから、ウエハ側面の不要な付着
膜18がこの工程の途中或いは後工程の途中において剥
がれ落ち、これがパーティクルとなったり、CMP処理
でウエハ周縁部が研磨されなく膜の残渣が発生し、歩留
りを低下させる原因となっていた。
【0008】これに対して、クランプリング10の突起
をなくして、クランプリングの下面とウエハ上面の周縁
部とを面接触させてウエハ裏面側へ成膜ガスが流れ込む
ことを防止することも考えられるが、この場合にはクラ
ンプリング10の表面とウエハ表面に付着する成膜が一
体的となってしまい、ウエハ搬送時にクランプリング1
0がウエハWから剥がれ難くなってしまうので採用でき
ない。また、本出願人は、特開平9−115993号公
報において、クランプリングの内側周縁部の接触面をテ
ーパ面としてウエハと線接触させるようにして、ウエハ
や載置台の裏面側への成膜ガスの回り込みを防止する構
造を提案した。しかしながら、ウエハの側面側及び裏面
側への成膜ガスの回り込みはクランプリングの僅かな形
状変化に大きく左右されることが判り、しかも、後工程
においてウエハに対してどのような処理を施すかによっ
ても、許容されるウエハ側面への付着膜量が異なり、こ
れを精度良く十分にコントロールできないという問題が
あった。本発明は、以上のような問題点に着目し、これ
を有効に解決すべく創案されたものである。本発明の目
的は、被処理体の周縁部及び側面近傍への不要な付着膜
の形成を適正に抑制することができるクランプ機構及び
これを用いた成膜装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、半導体ウ
エハの側面近傍への膜の付着について鋭意研究した結
果、ウエハ側面への膜の付着は、クランプリング本体と
半導体ウエハの周縁部とのオーバラップ量及びクランプ
リング本体のウエハ接触部のテーパ角に大きく左右され
る、という知見を得ることにより、本発明に至ったもの
である。請求項1に規定する発明は、所定の厚さの膜を
被処理体に形成するために真空引き可能になされた成膜
処理用の処理容器の載置台上に載置した被処理体を保持
するクランプ機構において、前記被処理体の周縁部と接
触するリング状のクランプリング本体と、このクランプ
リング本体を下方向へ付勢する付勢部材とを備え、前記
クランプリング本体の内周側の接触面は、前記被処理体
の径方向外方に向かって水平方向より所定の角度で下向
き傾斜したテーパ面として形成されており、前記所定の
角度θと、前記接触面と前記被処理体の周縁部とのオー
バラップ量Lとを、前記被処理体の外周縁より0.4m
m離れた中心側の領域において前記被処理体の表面に形
成される膜の厚さが前記所定の厚さの少なくとも90%
の厚さを有し、且つウエハ外周縁部や裏面に成膜されな
いように設定するように構成したものである。
【0010】これにより、被処理体の側面近傍及び裏面
における不要な膜の付着を適正に抑制することが可能と
なる。この場合、請求項2に規定するように、例えば前
記成膜処理は、金属膜を前記被処理体の表面の全面に亘
って形成する処理である。また、請求項3に規定するよ
うに、例えば前記金属膜は、タングステン膜である。
【0011】更に、請求項4に規定するように、前記被
処理体に対して後工程においてCMP(Chemica
l Mechanical Polishing)処理
を施す場合には、前記所定の角度θを2〜15°の範囲
内であって前記オーバラップ量Lを1.5〜3.5mm
の範囲内で設定するのがよい。また、請求項5に規定す
るように、前記被処理体に対して後工程においてエッチ
バック処理を施す場合には、前記所定の角度θを2〜1
5°の範囲内であって前記オーバラップ量Lを0.7〜
2.35mmの範囲内で設定するのがよい。更に、請求
項6に規定する発明は、上記クランプ機構を備えた成膜
装置である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係るクランプ機
構及びこれを用いた成膜装置の一実施例を添付図面に基
づいて詳述する。図1は本発明に係るクランプ機構を用
いた成膜装置を示す断面構成図、図2は図1に示す装置
のクランプ機構のクランプリング本体を示す部分拡大断
面図、図3はクランプリング本体の拡大模式図である。
この成膜装置14には、例えばアルミニウム等により円
筒状或いは箱状に成形された処理容器16を有してお
り、この処理容器16内には、処理容器底部より起立さ
せた円筒状のリフレクタ18上に、例えば断面L字状の
保持部材20を介して被処理体としての半導体ウエハW
を載置するための載置台22が設けられている。このリ
フレクタ18及び保持部材20は、熱線透過性の材料、
例えば石英により構成されており、また、載置台22
は、厚さ1mm程度の例えばカーボン素材、AlNなど
のアルミ化合物等により構成されている。
【0013】この載置台22の下方には、複数本、例え
ば3本のリフタピン24(図示例では2本のみ記す)が
支持部材26に対して上方へ起立させて設けられてお
り、この支持部材26の基端は、前記リフレクタ18に
形成された垂直スリット(図示せず)を通って、リフレ
クタ18の外に延びている。この支持部材26は、一緒
に上下動可能なように互いに環状結合部材により結合さ
れている。1つの支持部材26の延出端は、処理容器1
6の底部を貫通して垂直に延びた押し上げ棒28の上端
に係合されている。かくして、押し上げ棒28により上
下動させることにより、上記リフタピン24を載置台2
2に貫通させて設けたリフタピン穴30に挿通させてウ
エハWを持ち上げ得るようになっている。上記押し上げ
棒28の下端は、処理容器16において内部の気密状態
を保持するために伸縮可能なベローズ32を介してアク
チュエータ34に接続されている。上記載置台22の周
縁部には、ウエハWの周縁部を保持してこれを載置台2
2側へ固定するための本発明のクランプ機構35が設け
られる。このクランプ機構35は、半導体ウエハWの周
縁部と線接触してこれを固定するリング状のクランプリ
ング本体38と、このクランプリング本体を下方向へ付
勢する付勢手段としてのコイルバネ42とにより主に構
成されている。具体的には上記クランプリング本体38
は、ウエハの輪郭形状に沿った略リング状のセラミック
材料を用いる。このセラミック材料としては例えばAl
Nを適用できる。
【0014】更に、クランプリンク本体38の他の材料
としては、AlNにAl23 を表面コーティングした
ものを用いてもよい。このクランプリング本体38は、
後述するようにウエハとの接触面38Aがテーパ面とな
っている。このクランプリング本体38は、上記保持部
材20を遊嵌状態で貫通した支持棒40を介して上記支
持部材26に連結されており、リフタピン24と一体的
に昇降するようになっている。この支持棒40は、全部
で3本設けられて上記クランプリング本体38を支持し
ている(図示例では2本のみ記す)。ここで保持部材2
0と支持部材26との間の支持棒40には上記コイルバ
ネ42が介設されており、クランプリング38等を常時
下方向へ付勢してこれらの降下を助け、且つウエハのク
ランプを確実ならしめている。これらのリフタピン2
4、支持部材26及び保持部材20も石英等の熱線透過
部材により構成されている。
【0015】また、載置台22の直下の処理容器底部に
は、石英等の熱線透過材料よりなる透過窓44が気密に
設けられており、この下方には、透過窓44を囲むよう
に箱状の加熱室46が設けられている。この加熱室46
内には加熱手段として複数個の加熱ランプ48が反射鏡
も兼ねる回転台50に取り付けられており、この回転台
50は、回転軸を介して加熱室46の底部に設けた回転
モータ54により回転される。従って、この加熱ランプ
48より放出された熱線は、透過窓44を透過して載置
台22の下面を照射してこれを加熱し得るようになって
いる。尚、加熱手段として加熱ランプ48に替えて、抵
抗加熱ヒータを設けるようにしてもよい。
【0016】また、載置台22の外周側には、多数の整
流孔60を有するリング状の整流板62が、上下方向に
環状に成形された支持コラム64により支持させて設け
られている。整流板62の内周側には、上記クランプリ
ング本体38の外周部と接触してこの下方にガスが流れ
ないようにするリング状の石英製アタッチメント66が
設けられる。整流板62の下方の底部には排気口68が
設けられ、この排気口68には図示しない真空ポンプに
接続された排気通路70が接続されており、処理容器1
6内を所定の真空度に維持し得るようになっている。ま
た、処理容器16の側壁には、ウエハを搬出入する際に
開閉されるゲートバルブ72が設けられる。
【0017】一方、上記載置台22と対向する処理容器
天井部には、処理ガス等を処理容器16内へ導入するた
めのガス供給手段としてのシャワーヘッド部74が設け
られている。具体的には、このシャワーヘッド部74
は、例えばアルミニウム等により円形箱状に成形された
ヘッド本体76を有し、この天井部にはガス導入口78
が設けられている。このガス導入口78には、ガス通路
を介して処理に必要なガス、例えばWF6、Ar、Si
4、H2 、N2 等のガス源が流量制御可能に接続され
ている。ヘッド本体76の下部には、ヘッド本体76内
へ供給されたガスを処理空間Sへ放出するための多数の
ガス噴射孔80が面内の略全体に配置されており、ウエ
ハ表面に亘ってガスを放出するようになっている。
【0018】また、ヘッド本体76内には、多数のガス
分散孔82を有する拡散板84が配設されており、ウエ
ハ面に、より均等にガスを供給するようになっている。
ここで本発明の上記クランプ機構35のクランプリング
本体38について図2及び図3も参照して詳しく説明す
ると、前述のようにこのクランプリング本体38の内周
側の下面の接触面38Aは、半導体ウエハWの径方向外
方に向かって水平方向より所定の角度θで下向き傾斜し
たテーパ面として形成されている。従って、この接触面
38Aは、ウエハWの上面の周縁部と周方向に沿ってリ
ング状に線接触した状態でウエハWを押さえ付けること
になり、この接触部分の気密性はかなり高くなる。尚、
ウエハWの周縁部の側面は、曲線状或いは円弧状に形成
されている。
【0019】この場合、ウエハ側面への不要な付着膜を
適正に抑制するために上記所定の角度θは2〜15°の
範囲内に設定し、また、この接触面38AとウエハWの
周縁部とのオーバラップ量Lは0.7〜3.5mmの範
囲内に設定する。尚、クランプリング本体38の厚さ
は、1.0〜1.5mm程度である。そして、上記角度
θ及びオーバラップ量Lは、半導体ウエハWの後工程
で、これに施される処理に依存して更に適正な値が存在
する。例えば半導体ウエハWが、この装置を用いて行な
われる成膜処理後にCMP処理に付される予定ならば、
上記角度θは2〜15°の範囲内で且つ、オーバラップ
量Lは1.5〜3.5mmの範囲内とする。好ましく
は、角度θは5°、オーバラップ量Lは、2.0mmと
する。また、半導体ウエハWが、この成膜処理後に、エ
ッチバック処理が付される予定ならば、上記角度θは2
〜15°の範囲内で且つオーバラップ量Lは0.7〜
2.35mmの範囲内とする。好ましくは、角度θは1
0°、オーバラップ量Lは1mmとする。
【0020】次に、以上のように構成された本実施例の
動作について説明する。まず、ウエハ表面に例えばタン
グステンのような金属膜の成膜処理を施す場合には、処
理容器16の側壁に設けたゲートバルブ72を開いて図
示しない搬送アームにより処理容器16内にウエハWを
搬入し、リフタピン24を押し上げることによりウエハ
Wをリフタピン24側に受け渡す。そして、リフタピン
24を、押し上げ棒28を下げることによって降下さ
せ、ウエハWを載置台22上に載置すると共に更に押し
上げ棒28を下げることによってウエハWの周縁部をク
ランプ機構35のクランプリング本体38で押圧してこ
れを固定する。この時、クランプリング本体38のテー
パ状の接触面38Aがウエハ上面の周縁部と線接触して
気密性が高い状態となる。また、付勢手段であるコイル
バネ42の弾発力により、ウエハWの周縁部は下方へ押
圧されて、ウエハ全体が載置台22上に固定される。
【0021】次に、図示しない処理ガス源から処理ガス
としてWF6,SiH4,H2 等をシャワーヘッド部74
へ所定量ずつ供給して混合し、これをヘッド本体76の
下面のガス噴射孔80から処理容器16内へ略均等に供
給する。これと同時に、排気口68から内部雰囲気を吸
引排気することにより処理容器16内を所定の真空度、
例えば200Pa〜11000Paの範囲内の値に設定
し、且つ載置台22の下方に位置する加熱ランプ48を
回転させなが駆動し、熱エネルギを放射する。放射され
た熱線は、透過窓44を透過した後、載置台22の裏面
を照射してこれを加熱する。この載置台22は、前述の
ように1mm程度と非常に薄いことから迅速に加熱さ
れ、従って、この上に載置してあるウエハWを迅速に所
定の温度まで加熱することができる。供給された混合ガ
スは所定の化学反応を生じ、例えばタングステン膜がウ
エハ表面の全面に堆積し、形成されることになる。
【0022】さて、このように成膜工程が行なわれる間
において、処理空間Sに導入された大部分の処理ガス
は、分解して成膜反応をした後に周囲に拡散し、載置台
22の周囲に設けた整流板62の整流孔60を介して下
方へ流れ、更に、排気口68から処理容器16の外へ排
出されて行く。これに対して、一部の処理ガスは、図2
に示すようなウエハ周縁部の上面とクランプリング本体
38の接触面38Aとの接触部が、完全にシールされて
いる訳ではないので、ここに形成された非常に僅かな隙
間からウエハWの側面側及び裏面側へ回り込もうとす
る。しかしながら、本発明においては、このクランプリ
ング本体38の接触面38Aの傾斜角度θ及びこの先端
とウエハ周縁部とのオーバラップ量Lとを最適な範囲
に、すなわち、被処理体の外周縁より0.4mm離れた
中心側の領域において、上記被処理体の表面に形成され
る膜の厚さが、成膜により堆積すべき膜の目標となる厚
さ、すなわち所定の厚さの少なくとも90%の厚さを有
し、且つウエハ外周縁部や裏面に成膜されないように設
定しているので、ウエハ側面側や裏面側へ侵入してくる
処理ガスを抑制して、この部分に付着する不要な膜を適
正に抑制して制御することができる。
【0023】ここで、接触面38Aの傾斜角度θとオー
バラップ量(長さ)Lとを種々変更してウエハWの周縁
部近傍の不要な膜の付着具合を試験した。すなわち接触
面38Aの角度θとオーバーラップ量(長さ)Lとを種
々変更して、形成される膜の厚さの状況を検査し、成膜
処理の後に行なわれる膜平滑化処理、すなわち化学機械
研磨(CMP:Chemical Mechanica
l Polishing)と、エッチバック処理との関
係を考察したので、その代表的な例を説明する。この結
果を下記の表1、表2及びこの表1、表2のデータを基
にした図4のグラフに示す。
【0024】
【表1】
【0025】表1は、オーバラップ量Lを1mmとし、
角度θを5°と10°にそれぞれ設定し、厚さ5000
Åのタングステン膜を形成した場合の、ウエハの外周縁
からの距離に対する膜厚並びに膜厚率を示す。図4にお
いて横軸は、図3に示すようにウエハWの側面の最突出
部Pであるエッジからウエハ中心方向へ向かう水平方向
への距離をとっている。そして、エッジPから0.5m
mまでの範囲をベベル部領域と称している。また、成膜
の目標膜厚は5000Åである。この表1で、上段は膜
厚率(%)を、また、下段は膜厚(Å)を夫々示す。図
4(A)は、上述のように縦軸に膜厚率(%)を、ま
た、横軸にウエハの外周縁から中心に向かう距離をとっ
て、距離に対する膜厚率の変化を表1に示すデータを基
にして示す線図である。この図にて、黒丸は、角度θが
5°の場合を、また、黒四角は、角度θが10°の場合
を夫々示す。本発明者等の実験によれば、エッチバック
処理のときに要求される膜の条件は、ウエハの外周縁か
らの距離が2mmより内側の領域では、膜厚率が90%
以上有し、且つウエハ外周縁部や裏面に成膜されないこ
とが要求される。よって、ウエハ外周縁部や裏面に成膜
されていると、膜剥がれによるパーティクルの発生原因
となる。この条件を上記測定結果は満たしているので、
距離Lが1mm、θが5°並びに10°のクランプリン
グを使用して成膜することにより、後のエッチバック処
理で何等問題が生じないことは明らかであろう。本発明
者達の実験によれば、オーバラップ量Lが0.7乃至
2.35mmの範囲で、角度θが2乃至15°の範囲で
あれば、エッチバック処理のときに問題が生じないこと
が認められた。表2は、オーバラップ量Lを2mmと
し、角度θを5°と10°に夫々設定して、厚さ500
0Åのタングステン膜を形成した場合の、ウエハの外周
縁からの距離に対する膜厚並びに膜厚率を示す。
【0026】
【表2】
【0027】図4(B)は、縦軸に膜厚率(%)を、ま
た、横軸にウエハの外周縁から中心に向かう距離をとっ
て、距離に対する膜厚率の変化を表2に示すデータを基
にして示す線図である。この図にて、黒丸は、角度θが
5°の場合を、また、黒四角は、角度θが10°の場合
を夫々示す。本発明者等の実験によれば、CMP処理の
ときに要求される膜の条件は、ウエハの外周縁からの距
離が3.0mmより内側の領域では、膜厚率が90%以
上有し、且つウエハ外周縁部0.5mmより外周方向の
ベベル部や裏面に成膜されないことが要求される。よっ
て、ウエハ外周縁部0.5mmより外周方向のベベル部
や裏面に成膜されていると、膜剥がれによるパーティク
ルの発生原因または、CMP処理時に、ウエハ外周縁部
が研磨されないで、膜残渣の発生原因となる。この条件
を上記測定結果は満たしているので、オーバラップ量L
が2mm、θが5°並びに10°のクランプリングを使
用して成膜することにより、後のCMP処理で何等問題
が生じないことは明らかであろう。本発明者達の実験に
よれば、オーバラップ堀Lが1.5乃至3.5mmの範
囲で、角度θが2乃至15°の範囲であれば、CMP処
理のときに問題が生じないことが認められた。
【0028】ちなみに、図4(A)中の黒四角印の曲線
に対応するクランプリング本体(エッジバック用)を用
いて成膜した時のウエハ周縁部の膜付き状態の電子顕微
鏡写真を図5に示し、図4(B)中の黒丸印の曲線に対
応するクランプリング本体(CMP用)を用いて成膜し
た時のウエハ周縁部の膜付き状態の電子顕微鏡写真を図
6に示す。尚、各写真の下に、エッジPからの距離を示
しており、また、それぞれの位置をウエハの模式図中に
示している。ここでのタングステン膜の目標膜厚は50
00Åである。図5に示すようにエッチバック用のクラ
ンプリング本体の場合には、エッジからの距離が0.2
4mmの位置では、膜厚が非常に少なくて略ゼロであ
り、エッジからの距離が0.32mm、0.46mmと
いう具合に大きくなるに従って、膜厚が次第に大きくな
り、0.46mmの付近では、目標膜厚に対して略20
%程度まで成膜を抑制していることが確認できた。
【0029】また、図6に示すようにCMP用のクラン
プリング本体の場合には、エッジからの距離が0.24
〜0.46mmの位置では、膜厚が略ゼロであり、2.
0mmの付近では目標膜厚の略100%まで成膜してい
ることが確認できた。このように共に良好な結果を示す
ことが判明した。尚、本発明のクランプ機構は、ウエハ
のサイズに関係なく、例えば6インチ、8インチ、12
インチ等の全てのサイズのウエハに適用できる。また、
成膜種類についてもタングステン膜に限定されず、銅膜
等の他の金属膜、或いはSiO2、SiN膜等の絶縁膜
の成膜にも適用できる。更には、被処理体としては半導
体ウエハに限定されず、LCD基板、ガラス基板等にも
適用することができる。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のクランプ
機構及びこれを用いた成膜装置によれば、次のように優
れた作用効果を発揮することができる。クランプリング
本体の接触面の傾斜角度及び被処理体とのオーバラップ
量を最適な範囲に設定するようにしたので、被処理体の
周縁部及び側面近傍並びに裏面への不要な付着膜の形成
を適正に抑制することができる。特に、上記傾斜角度を
2〜15°の範囲とし、且つオーバラップ量を1.5〜
3.5mmの範囲とすることにより、CMP用に適した
クランプ機構とすることができる。また、上記傾斜角度
を2〜15°の範囲とし、且つオーバラップ量を0.7
〜2.35mmの範囲とすることにより、エッチバック
用に適したクランプ機構とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るクランプ機構を用いた成膜装置を
示す断面構成図である。
【図2】図1に示す装置のクランプ機構のクランプリン
グ本体を示す部分拡大断面図である。
【図3】クランプリング本体の拡大模式図である。
【図4】クランプリング本体の接触面の傾斜角度とオー
バラップ量とを種々変更したときのウエハ周縁部近傍の
不要な膜の付着具合を示すグラフである。
【図5】エッジバック用クランプリング本体を用いて成
膜した時のウエハ周縁部の膜付き状態の電子顕微鏡写真
を示す図である。
【図6】CMP用クランプリング本体を用いて成膜した
時のウエハ周縁部の膜付き状態の電子顕微鏡写真を示す
図である。
【図7】一般的な成膜装置を示す図である。
【図8】従来のクランプリングを示す拡大図である。
【符号の説明】
14 成膜装置 16 処理容器 22 載置台 35 クランプ機構 38 クランプリング本体 38A 接触面 40 コイルバネ(付勢手段) 48 加熱ランプ(加熱手段) 74 シャワーヘッド部(ガス供給手段) L オーバラップ量 W 半導体ウエハ(被処理体) θ 所定の角度(傾斜角度)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の厚さの膜を被処理体に形成するた
    めに真空引き可能になされた成膜処理用の処理容器の載
    置台上に載置した被処理体を保持するクランプ機構にお
    いて、前記被処理体の周縁部と接触するリング状のクラ
    ンプリング本体と、このクランプリング本体を下方向へ
    付勢する付勢部材とを備え、前記クランプリング本体の
    内周側の接触面は、前記被処理体の径方向外方に向かっ
    て水平方向より所定の角度で下向き傾斜したテーパ面と
    して形成されており、前記所定の角度θと、前記接触面
    と前記被処理体の周縁部とのオーバラップ量Lとを、前
    記被処理体の外周縁より0.4mm離れた中心側の領域
    において前記被処理体の表面に形成される膜の厚さが前
    記所定の厚さの少なくとも90%の厚さを有し、且つウ
    エハ外周縁部や裏面に成膜されないように設定したこと
    を特徴とするクランプ機構。
  2. 【請求項2】 前記成膜処理は、金属膜を前記被処理体
    の表面の全面に亘って形成する処理であることを特徴と
    する請求項1記載のクランプ機構。
  3. 【請求項3】 前記金属膜は、タングステン膜であるこ
    とを特徴とする請求項2記載のクランプ機構。
  4. 【請求項4】 前記被処理体に対して後工程においてC
    MP(ChemicalMechanical Pol
    ishing)処理を施す場合には、前記所定の角度θ
    を2〜15°の範囲内であって前記オーバラップ量Lを
    1.5〜3.5mmの範囲内で設定することを特徴とす
    る請求項1乃至3のいずれかに記載のクランプ機構。
  5. 【請求項5】 前記被処理体に対して後工程においてエ
    ッチバック処理を施す場合には、前記所定の角度θを2
    〜15°の範囲内であって前記オーバラップ量Lを0.
    7〜2.35mmの範囲内で設定することを特徴とする
    請求項1乃至3のいずれかに記載のクランプ機構。
  6. 【請求項6】 真空引き可能になされた処理容器と、こ
    の処理容器内に処理ガスを導入するガス供給手段と、前
    記処理容器内に設けた被処理体を載置する載置台と、こ
    の載置台上に載置された前記被処理体を固定するために
    請求項1乃至5のいずれかに記載されたクランプ機構
    と、前記被処理体を加熱する加熱手段とを備えたことを
    特徴とする成膜装置。
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