JP2000276927A - 光軸調整装置 - Google Patents

光軸調整装置

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JP2000276927A
JP2000276927A JP11081191A JP8119199A JP2000276927A JP 2000276927 A JP2000276927 A JP 2000276927A JP 11081191 A JP11081191 A JP 11081191A JP 8119199 A JP8119199 A JP 8119199A JP 2000276927 A JP2000276927 A JP 2000276927A
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JP
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optical axis
output shaft
adjusting
manual
magnet rotor
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JP11081191A
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English (en)
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Yujiro Ninomiya
裕二郎 二宮
Asao Kino
朝男 木野
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Asmo Co Ltd
Original Assignee
Asmo Co Ltd
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  • Connection Of Motors, Electrical Generators, Mechanical Devices, And The Like (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】不用意な光軸ズレを招くことなく光軸の手動調
整を適正に行うことができる光軸調整装置を提供する。 【解決手段】ステッピングモータ2では、励磁コイル1
6への通電に伴いマグネットロータ17が回転され、そ
の回転に応じてマグネットロータ17に螺合された出力
軸7が軸線方向に移動する。この出力軸7の移動量がコ
ントローラ30により制御されてヘッドライト1の光軸
が自動で調整される。コントローラ30により励磁コイ
ル16が励磁された状態で、出力軸7の後端側に配設さ
れた可動軸受け12を手動操作することで出力軸7が回
転されヘッドライト1の光軸が調整される。これにより
出力軸7とマグネットロータ17との相対位置を良好に
保ちつつ、手動光軸調整が行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ステッピングモー
タにより車両用ヘッドライト等の光軸を調整する光軸調
整装置に関するものである。
【0002】
【従来技術】従来、ステッピングモータには、マグネッ
トロータの回転運動を出力軸の直線運動に変換して出力
するものがある。この種のステッピングモータは、例え
ば車両用ヘッドライトの自動光軸調整装置に使用されて
いる。自動光軸調整装置とは、路面の傾斜等に応じて自
動に光軸を上下に動かし、常に運転者の視野を確保する
ための装置であって、ステッピングモータは車両用ヘッ
ドライトに備えられた反射鏡の向きを変化させるアクチ
ュエータとして使用されている。
【0003】この自動光軸調整装置において手動で光軸
を調整する、いわゆるエーミング機能を有するものがあ
る。手動光軸調整機能とは、手動でエーミングノブを操
作することにより車両用ヘッドライトの光軸を上下に動
かす機能であり、この機能により前記反射鏡の向きが変
更される。これにより自動で光軸を調整する際の反射鏡
の初期位置角度が任意に設定される。
【0004】また、手動光軸調整機能を併せ持つ自動光
軸調整装置として、ステッピングモータの出力軸とエー
ミング用の調整軸とを共通化し、エーミングノブの操作
により直接出力軸を回転させ、その軸線方向の移動量を
調整する技術も提案されている。以下には、こうした手
動光軸調整機能を併せ持つ自動光軸調整装置について、
ステッピングモータの構造とともに簡単に説明する。
【0005】図5のステッピングモータ41において、
マグネットロータ43は、モータ41のケース44内に
回転可能かつ軸線方向に移動不能に支持されている。マ
グネットロータ43の内周面には雌ネジが形成され、そ
の雌ネジには、雄ネジを外周面に形成した出力軸42が
螺合されている。出力軸42は、その後端が可動軸受け
47に嵌合し、同可動軸受け47に対して回転不能かつ
軸線方向に移動可能に支持されている。可動軸受け47
にはエーミングノブ48が設けられている。また、出力
軸42の先端にはジョイント部49が設けられ、そのジ
ョイント部49にランプボディ50が連結される。
【0006】マグネットロータ43が回転すると、該マ
グネットロータ43の雌ネジと螺合している出力軸42
が前後方向(図5において左右方向)に移動する。そし
て、その移動距離に応じてランプボディ50の位置が変
化し、反射鏡が上下方向に傾いてヘッドライトの光軸が
自動で調整される。
【0007】一方、光軸の手動調整に際し、エーミング
ノブ48を手動で回転させると、それとともに出力軸4
2が回転し、出力軸42が前後方向(図5において左右
方向)に移動する。このとき、ランプボディ50の位置
が変化し、ヘッドライトの光軸が調整される。これによ
り、光軸の自動調整前において、出力軸42とマグネッ
トロータ43との相対位置が変わり、自動調整による光
軸の調整角度範囲が変化されることとなる。なおこのと
き、マグネットロータ43はディテントトルク(無励磁
保持トルク)によりその回転が停止されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、エーミング
ノブ48を回転させる際に、ディテントトルクが不足す
ると、マグネットロータ43が連れ回りしてしまう。詳
しくは、例えば、出力軸42のジョイント部49に出力
軸42と直交する図のF方向に荷重がかかると、出力軸
42がしなってネジ部に対するマグネットロータ43の
摩擦トルクが増加する。この摩擦トルクが、ディテント
トルク(無励磁保持トルク)よりも大きくなると、エー
ミング時にマグネットロータ43が回転してしまう。つ
まり、マグネットロータ43の位置が不用意に変化し、
結果として自動調整時における光軸ズレを招く。
【0009】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであって、その目的は、不用意な光軸ズレを招
くことなく光軸の手動調整を適正に行うことができる光
軸調整装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明では、励磁コイルへの通電に
伴いマグネットロータを回転させ、その回転に応じてマ
グネットロータに螺合された出力軸を軸線方向に移動さ
せるステッピングモータを備え、前記出力軸の一端には
光源装置が、他端には出力軸の移動量を手動調整するた
めの手動調整機構が取り付けられ、前記出力軸の移動量
に応じて光源装置の光軸の向きを調整する光軸調整装置
において、前記手動調整機構の操作による光軸調整に際
し、前記励磁コイルを通電状態とするようにした。
【0011】請求項2に記載の発明では、励磁コイルへ
の通電に伴いマグネットロータを回転させ、その回転に
応じてマグネットロータに螺合された出力軸を軸線方向
に移動させるステッピングモータを備え、前記出力軸の
一端には光源装置が、他端には出力軸の移動の初期位置
を手動調整するための手動調整機構が取り付けられ、前
記出力軸を初期位置を基準に軸線方向に移動させ、この
移動量に応じて光源装置の光軸の向きを調整する光軸調
整装置において、前記手動調整機構の操作による光軸調
整に際し、前記励磁コイルを通電状態とするようにし
た。
【0012】請求項3に記載の発明では、請求項1又は
2に記載の光軸調整装置において、前記手動調整機構に
よる光軸調整時において、励磁コイルの通電は、少なく
とも1相通電により実施される。
【0013】請求項4に記載の発明では、請求項1〜3
の何れか一項に記載の光軸調整装置において、前記手動
調整機構による光軸調整が実施可能な条件下であること
を判断し、その条件下では前記励磁コイルを通電状態と
するようにした。
【0014】請求項5に記載の発明では、請求項4に記
載の光軸調整装置において、前記手動調整機構の操作に
よる光軸調整に際し、その操作を行う旨の信号を取り込
み、それに従い前記励磁コイルを通電状態とするように
した。
【0015】請求項1に記載の発明によれば、励磁コイ
ルの通電に伴いマグネットロータが回転され、同回転に
応じた出力軸の移動量に基づいて光源装置の光軸が自動
で調整される。また、手動による光軸調整に際し、励磁
コイルが通電された状態で手動調整機構が操作されて、
光源装置の光軸が調整される。つまり、励磁コイルが励
磁されることで保持トルクが発生し、マグネットロータ
の回転が停止された状態で出力軸が回転されて、光源装
置の光軸が調整される。従って、出力軸とマグネットロ
ータとの相対位置を良好に保ち、ひいては不用意な光軸
ズレを招くことなく光軸の手動調整が行われる。
【0016】請求項2に記載の発明によれば、出力軸を
初期位置を基準に軸線方向に移動させ、この移動量に基
づいて光源装置の光軸が自動で調整される。また、手動
による光軸調整に際し、励磁コイルが通電された状態で
手動調整機構が操作されて、出力軸の移動の初期位置が
変位される。つまり、励磁コイルが励磁されることで保
持トルクが発生し、マグネットロータの回転が停止され
た状態で出力軸が回転されて、出力軸の移動の初期位置
が変位される。その結果、光源装置の光軸の正確な作動
範囲が設定される。従って、出力軸とマグネットロータ
との相対位置を良好に保ち、ひいては不用意な光軸ズレ
を招くことなく光軸の手動調整が行われる。
【0017】請求項3に記載の発明によれば、手動によ
る光軸調整に際し、マグネットロータを回転不可状態と
するための必要最小限の保持トルクが付与される。従っ
て、無駄な電力消費を防止できる。
【0018】請求項4に記載の発明によれば、光軸の手
動調整時には常に励磁コイルが通電され、不用意な光軸
ズレがより一層確実に防止できる。手動調整機構による
光軸調整が実施可能な条件としては、例えば車両用ヘッ
ドライトの光軸調整装置において、 ・車両が停止状態にあること、 ・車両ボンネットが開放されてその内の光軸調整装置が
操作可能になること、 ・ヘッドライトがオン状態にあること、 などが挙げられ、それらの組み合わせ或いは少なくとも
一つの条件が満たされた時、手動で光軸調整される可能
性があるとみなして、励磁コイルを通電状態とする。
【0019】請求項5に記載の発明によれば、請求項4
に記載の実施条件に加え、手動調整機構の操作を行う旨
の信号に従い励磁コイルを通電状態とするので、そのコ
イル通電時には、光軸調整を行う作業者の意図が反映さ
れる。この場合、請求項4に比べて励磁コイルの通電条
件がより限定されるため、不要な電力消費が抑制され
る。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明を車両用ヘッドライ
トの光軸を調整する自動光軸調整装置に具体化した実施
の形態を図面に従って説明する。なお、本実施の形態に
おける自動光軸調整装置は、手動操作で光軸を調整する
手動光軸調整機能を有している。
【0021】図1は、光源装置としての車両用ヘッドラ
イト1の断面図である。図1に示すように、車両用ヘッ
ドライト1の光軸を調整するためのアクチュエータとし
て4相ステッピングモータ2が適用されている。
【0022】詳しくは、ヘッドライト1は、反射鏡3、
光源バルブ4及び取付カバー5等を備えている。反射鏡
3は、縦側断面が横U字型に形成されている。反射鏡3
の上方側は、取付カバー5に固定された支持部材6にて
揺動可能に連結されている。また、反射鏡3の下方側
は、取付カバー5に固定されたステッピングモータ2の
出力軸7にて揺動可能に連結されている。従って、ステ
ッピングモータ2の出力軸7が図1において左右方向に
移動すると、その移動距離に応じて反射鏡3が上下方向
に傾き、光源バルブ4の光軸が上下に動く。
【0023】次に、ステッピングモータ2の構造につい
て図2を用いて詳述する。図2は、ステッピングモータ
2の縦側断面を示す。ケース8は、ハウジング9とハウ
ジングカバー10とから構成されている。ハウジング9
は有底筒状に形成され、その底部中央には円筒状に後方
に延出し、ケース8の外部と内部を連通する円筒部9a
が形成されている。ハウジング9はその一側(図2にお
いて上側)が切りかかれていて、その切りかかれた箇所
にコネクタハウジング11が装着される。
【0024】前記円筒部9aの内周面には、環状の凸部
9bが形成されている。円筒部9aの内周面には手動調
整機構としての可動軸受け12が、周方向に摺動回転可
能に、軸方向に移動不能に取着されている。詳述する
と、可動軸受け12には、略円柱形状のメタル軸受部1
3と円柱形状のエーミングノブ14が形成されている。
メタル軸受部13の外周面は円筒部9aの内周面と同径
に形成され、その外周面には前記環状の凸部9bと係合
する環状の凹部13aが形成されている。そして、環状
の凸部9bと環状の凹部13aとが係合した状態で、エ
ーミングノブ14は前記円筒部9aの開口面に内側の面
が当接するようになっている。即ち、エーミングノブ1
4を手動で回転させると、メタル軸受部13が円筒部9
aの内周面に対して回転する。又、メタル軸受部13に
は、その外周面から軸中心を通って反対側の外周面まで
貫通する2面幅凹部13bが形成されている。
【0025】ハウジングカバー10は、前記ハウジング
9と対向する側に大径凹部10aが凹設され、その大径
凹部10aの中央部に小径凹部10bが凹設されてい
る。小径凹部10bの壁面であって前記可動軸受け12
に相対向する位置には、貫通孔10cが形成されてい
る。小径凹部10bには、前記貫通孔10cを囲むよう
にガイド筒10dが前記可動軸受け12側に向かって延
出形成されている。ガイド筒10dの内周面は6角形の
案内溝10eが所定の長さに渡って形成されている。ガ
イド筒10dの先端には、ナット係止部10fが該ガイ
ド筒10dの内周面から軸中心方向に向かって延出形成
されている。
【0026】前記ハウジング9と前記コネクタハウジン
グ11との内周面側には、円環状に形成されたステータ
15が配設される。ステータ15は励磁コイル16を有
しており、同励磁コイル16により回転磁界が発生され
る。
【0027】前記ステータ15の内周側には、マグネッ
トロータ17が回転可能に配設されている。詳述する
と、マグネットロータ17は、公知の方法で磁極が形成
された略筒状のマグネット部18と該マグネット部18
の内周面に固着された合成樹脂製のカラム部19とから
構成されている。そして、マグネット部18の先端から
前方(図中、左方)に突出したカラム部19は、転がり
軸受20の内輪と連結固定されている。転がり軸受20
の外輪は前記ハウジングカバー10の大径凹部10aの
内側面に対して固定されている。又、前記カラム部19
の後端部内周面には軸受凹部19aが形成され、その軸
受凹部19aは前記メタル軸受部13の外周面に対して
摺動回転可能に支持されている。従って、マグネットロ
ータ17は転がり軸受20及び可動軸受け12に対して
回転可能且つ軸線方向に移動不能に支持される。
【0028】前記出力軸7は、その中央部分にネジ部7
aが所定の長さに渡って形成され、その一基端部に2面
幅部7bが形成されている。前記出力軸7は、前記ハウ
ジングカバー10の貫通孔10cから嵌挿され、その2
面幅部7bが前記メタル軸受部13の2面幅凹部13b
に嵌合されている。従って、出力軸7は前記可動軸受け
12に対して回転不能且つ軸線方向に移動可能に支持さ
れている。前記ネジ部7aは前記カラム部19の内周面
に形成された雌ネジ19bに螺合されている。又、前記
ネジ部7aの前記ガイド筒10dと対応した位置には、
規制部材としての位置決め用ナット21が螺合されてい
る。位置決め用ナット21は6角形のナットであって、
前記6角形の案内溝10eに対して回転不能且つ軸線方
向に移動可能に支持される。また、出力軸7の先端に
は、球面状のジョイント部7cが形成され、同ジョイン
ト部7cにて前記反射鏡3が揺動可能に連結される。
【0029】可動軸受け12の摩擦トルクはネジ部7a
に対するカラム部19の摩擦トルクより大きくなってい
る。従って、マグネットロータ17が正逆回転すると、
該カラム部19と螺合している出力軸7は、可動軸受け
12にて回転が規制され、位置決め用ナット21と一体
的に前後方向(図2において左右方向)に移動する。
又、出力軸7の軸線上に設けられた可動軸受け12が手
動操作で正逆回転されると、ケース8に回転不能に支持
された位置決め用ナット21に対して出力軸7が回転
し、出力軸7が位置決め用ナット21に対して前後方向
(図2において左右方向)に移動する。
【0030】コネクタハウジング11には、給電ターミ
ナル22が設けられており、その給電ターミナル22に
ステータ15の励磁コイル16が公知の方法で接続され
る。給電ターミナル22には、コントローラ30が接続
され、同コントローラ30により励磁コイル16の励磁
が制御されてマグネットロータ17を回転させるための
回転磁界が発生する。
【0031】また、コントローラ30には、図示しない
キーシリンダにイグニッションキーが挿入されたか否か
を検出するためのキースイッチ31と、自動変速機のシ
フトレバーが少なくともパーキングレンジ(Pレンジ)
にあることを検出するためのシフトスイッチ32と、前
後の車輪付近に配設されて車高を検出するための車高セ
ンサ33とが接続されている。
【0032】ここで、上記のように構成されたステッピ
ングモータ2の自動光軸調整機能を説明する。コントロ
ーラ30は、車高センサ33の検出値に基づいて車両の
前後の傾きを演算し、その傾きに応じてパルス駆動電源
をステッピングモータ2の給電ターミナル22に供給す
る。すると、励磁コイル16がそのパルス駆動電源に基
づいて回転磁界を発生し、その回転磁界に応じてマグネ
ットロータ17が回転する。このとき、マグネットロー
タ17のカラム部19と螺合している出力軸7は、可動
軸受け12にて回転が規制されるため、位置決め用ナッ
ト21と一体的に前後方向(図2において左右方向)に
移動する。つまり、コントローラ30からのパルス駆動
電源に基づいて出力軸7が自動で図1の左右に移動す
る。この移動距離に応じて反射鏡2が上下方向に傾き、
光源バルブ3の光軸が上下に動く。尚、このときの出力
軸7の初期位置、即ち反射鏡2の初期位置は、図2に示
すように位置決め用ナット21が案内溝10eのナット
係止部10fに当接している位置であって、出力軸7は
案内溝10eの長さに応じた距離を移動することができ
る。
【0033】次に、ステッピングモータ2の手動光軸調
整機能について説明する。エーミングノブ14を回転さ
せる際に、例えば、出力軸7のジョイント部7cに出力
軸7と直交する方向に荷重がかかると、出力軸7がしな
ってネジ部7aに対するカラム部19の摩擦トルクが増
加する。この摩擦トルクが、ディテントトルク(無励磁
保持トルク)よりも大きくなると、マグネットロータ1
7が回転してしまい、出力軸7の初期位置がずれてしま
うこととなる。このため、本実施の形態における手動光
軸調整は、図3に示すように、4つの励磁コイル16
a,16b,16c,16dのうち1相の励磁コイル1
6aを通電させた状態で実施される。
【0034】具体的には、仮にディーラ等で作業マニュ
アルに従い光軸が手動調整される場合、図示しないキー
シリンダにイグニッションキーが挿入され、かつシフト
レバーがPレンジに操作される。このとき、コントロー
ラ30は、キースイッチ31及びシフトスイッチ32の
出力に基づいて、手動操作による光軸調整を行う準備が
あり、更に車両が停止状態にあり手動操作による光軸調
整が実施可能な条件下であることを判断する。そして、
コントローラ30は、その状態で1相の励磁コイル16
aにバッテリ電源Bを供給する。
【0035】次に、作業者は、可動軸受け12のエーミ
ングノブ14を手動にて回転させる。すると、ケース8
に回転不能に支持された位置決め用ナット21に対して
出力軸7が回転するため、位置決め用ナット21に対し
て出力軸7が前後方向(図2において左右方向)に移動
する。このとき、1相の励磁コイル16aを流れる保持
電流により保持トルクが発生しているので、マグネット
ロータ17がステータ15に対して所定の回転位置で保
持される。
【0036】従って、可動軸受け12の動きに連れてマ
グネットロータ17が回転することが防止され、可動軸
受け12の回転に応じて位置決め用ナット21に対する
反射鏡3の位置が変更される。つまり、位置決め用ナッ
ト21が案内溝10eのナット係止部10fに当接して
いる状態での出力軸7の初期位置が前後方向(図2にお
いて左右方向)に変位する。これにより、反射鏡2の初
期位置が正確に設定され自動光軸調整時において出力軸
7が移動する範囲が同様に変位する。その結果、反射鏡
2の正確な作動範囲が設定される。
【0037】その後、シフトレバーがPレンジ以外のシ
フト位置に操作されたことが検出されると、車両が走行
状態又はその準備状態に入り、光軸の手動調整が実施さ
れることがないとみなされて、ステッピングモータ2の
1相通電が終了される。
【0038】以上記述したように、本実施の形態によれ
ば、以下の効果を奏する。 (1)手動操作にてヘッドライト1の光軸を調整する際
に、励磁コイル16を通電するようにしたので、可動軸
受け12の動きに連れてマグネットロータ17が回転す
ることを防止できる。つまり、出力軸7とマグネットロ
ータ17との相対位置を良好に保ちつつ、手動光軸調整
を行うことができる。従って、自動光軸調整のための初
期位置を正確に設定できる。また、ディテントトルクを
増加させるべくマグネットロータ17の体格を大きくす
る必要がない。
【0039】(2)光軸の手動調整時には、1相の励磁
コイル16aを通電するようにしたので、マグネットロ
ータ17を回転不可状態とするための必要最小限の保持
トルクが付与され、無駄な電力消費を防止できる。
【0040】(3)キースイッチ31及びシフトスイッ
チ32の出力を基に、励磁コイル16aを通電状態とし
たので、手動調整時には常に励磁コイル16aが通電さ
れ、不用意な光軸ズレがより一層確実に防止できる。
【0041】尚、上記実施形態は、以下の態様で実施し
てもよい。 ○上記実施形態では、図3に示すように1相の励磁コイ
ル16aを通電するものであったが、例えば、1相の励
磁コイル16aに代えて、2相,3相,4相の何れかの
励磁コイル16b,16c,16dを通電するようにし
てもよい。また、1相通電に限定することなく、図4に
示すように、1相の励磁コイル16aに加えて2相の励
磁コイル16bを通電する2相通電によりマグネットロ
ータ17を保持するようにしてもよい。この場合、1相
通電時に比べて保持トルクが増加するので、より確実に
マグネットロータ17の回転を防止できる。要は、少な
くとも1相通電を実施するものであればよい。
【0042】つまり、通電する相数が少なければ消費電
力を低減できる。また、通電する相数が多ければ保持ト
ルクを増加させることができる。従って、手動光軸調整
に際し、マグネットロータ17を回転不能状態とするた
めの必要最小限の保持トルクが発生するように通電する
相数を決めれば、無駄な電力消費を防止できる。
【0043】○手動光軸調整時の励磁コイル16への通
電は、チョッパ制御により実施してもよい。この場合、
保持電流をより正確に励磁コイル16に供給できる。従
って、マグネットロータ17を保持するために必要な保
持トルクを的確なものとすることができ、消費電力を抑
制できる。
【0044】○上記実施の形態では、シフトスイッチ3
2の出力を基に、手動による光軸調整が実施可能な条件
下であることを判断したが、これを変更する。例えばシ
フトレバーがニュートラルレンジにあり、かつ車両速度
が0km/hであれば、車両停止状態にある、すなわ
ち、手動による光軸調整が実施可能な条件下であること
を判断する。また、サイドブレーキが作動状態にあると
き、手動による光軸調整が実施可能な条件下であること
を判断する。また、一般的に、光軸調整装置は車両ボン
ネット内に配設され、手動光軸調整は車両ボンネットを
開けた状態で実施されるので、車両ボンネットの開閉動
作に連動してオン・オフ信号を出力する開閉センサを設
け、その信号を基に、手動による光軸調整が実施可能な
条件下であることを判断する。更に、ヘッドライト1が
オン状態のとき、手動による光軸調整が実施可能な条件
下であることを判断する。これら何れの場合にも、各条
件が満たされた時に、励磁コイル16を通電状態とす
る。これにより、光軸の手動調整時には常に励磁コイル
16が通電されることとなり、不用意な光軸ズレがより
一層確実に防止できる。なお、上記手動光軸調整の実施
可能な条件の組み合わせにより、手動で光軸調整される
可能性があるとみなして励磁コイル16を通電状態とす
るようにしてもよい。
【0045】○上記実施の形態では、キースイッチ31
の出力を基に、励磁コイル16を通電状態としたが、こ
れを変更する。例えば、手動光軸調整用スイッチを別に
設け、このスイッチがオンに操作されたとき、励磁コイ
ル16aを通電状態とし、手動で光軸を調整した後にス
イッチがオフに操作されたとき、励磁コイル16aへの
通電を停止する。このようにすれば、手動光軸調整を実
施するときにのみ励磁コイル16に保持電流を流すこと
が可能となり消費電力を低減できる。
【0046】また、キースイッチ31を省略し、上記手
動光軸調整の実施可能な条件下であることが判断された
ときのみに、励磁コイル16を通電状態としてもよい。
この場合、作業者は、手動での光軸調整に際し、その手
動光軸調整を行うための準備操作を行う必要がない。さ
らに、ステッピングモータ2の停止状態において、励磁
コイル16a〜16dの全てを通電状態としてもよい。
この場合、手動光軸調整の実施可能な条件下であるか否
かの判断が不要となる。
【0047】○上記実施の形態では、位置決め用ナット
21がナット係止部10fに当接している状態を、自動
光軸調整時の初期位置としていたが、位置決め用ナット
21が貫通孔10c側に当接する状態を初期位置として
もよい。
【0048】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
出力軸とマグネットロータとの相対位置を良好に保ち、
ひいては不用意な光軸ズレを招くことなく光軸の手動調
整を適正に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施の形態の車両用ヘッドライトの断面
図。
【図2】 本実施の形態のステッピングモータの断面
図。
【図3】 本実施の形態の手動光軸調整時における励磁
コイルの通電状態を示す図。
【図4】 別の実施形態の手動光軸調整時における励磁
コイルの通電状態を示す図。
【図5】 ステッピングモータの断面図。
【符号の説明】
1…光源装置としての車両用ヘッドライト、2…ステッ
ピングモータ、7…出力軸、12…手動調整機構として
の可動軸受け、16…励磁コイル、17…マグネットロ
ータ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3K039 AA01 CC01 FA01 FA04 FD13 3K042 AA08 CB08 CB10 5H580 AA08 BB05 BB09 CA02 CA12 CB02 DD03 FA04 FB03 FD12 FD13 FD16 HH01 5H607 AA11 AA15 BB01 BB10 BB14 CC01 CC03 CC05 CC07 DD01 DD02 DD03 DD16 DD17 EE53 GG01 GG08 HH01 HH05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】励磁コイルへの通電に伴いマグネットロー
    タを回転させ、その回転に応じてマグネットロータに螺
    合された出力軸を軸線方向に移動させるステッピングモ
    ータを備え、前記出力軸の一端には光源装置が、他端に
    は出力軸の移動量を手動調整するための手動調整機構が
    取り付けられ、前記出力軸の移動量に応じて光源装置の
    光軸の向きを調整する光軸調整装置において、 前記手動調整機構の操作による光軸調整に際し、前記励
    磁コイルを通電状態とすることを特徴とする光軸調整装
    置。
  2. 【請求項2】励磁コイルへの通電に伴いマグネットロー
    タを回転させ、その回転に応じてマグネットロータに螺
    合された出力軸を軸線方向に移動させるステッピングモ
    ータを備え、前記出力軸の一端には光源装置が、他端に
    は出力軸の移動の初期位置を手動調整するための手動調
    整機構が取り付けられ、前記出力軸を初期位置を基準に
    軸線方向に移動させ、この移動量に応じて光源装置の光
    軸の向きを調整する光軸調整装置において、 前記手動調整機構の操作による光軸調整に際し、前記励
    磁コイルを通電状態とすることを特徴とする光軸調整装
    置。
  3. 【請求項3】前記手動調整機構による光軸調整時におい
    て、励磁コイルの通電は、少なくとも1相通電により実
    施される請求項1又は2に記載の光軸調整装置。
  4. 【請求項4】前記手動調整機構による光軸調整が実施可
    能な条件下であることを判断し、その条件下では前記励
    磁コイルを通電状態とする請求項1〜3の何れか一項に
    記載の光軸調整装置。
  5. 【請求項5】請求項4に記載の光軸調整装置において、 前記手動調整機構の操作による光軸調整に際し、その操
    作を行う旨の信号を取り込み、それに従い前記励磁コイ
    ルを通電状態とする光軸調整装置。
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