JP2000276317A - バンディング方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ページを複数のバンドに分割し、各バンド毎
にラスタイメージを作成するバンディング方法におい
て、従来方法における印刷命令毎の印刷命令ファイル全
体のアクセスをなくして描画処理速度の向上を図る。 【解決手段】 プログラムが発行する各印刷命令を全て
記録する印刷命令ファイル１１ｃの他に、印刷命令番
号、印刷命令の描画開始，終了バンド位置を表す開始バ
ンド番号，終了バンド番号及び印刷命令ファイル内での
印刷命令記録位置を表す印刷命令記録位置を、各印刷命
令について全て記録する印刷命令インデックスファイル
１１ｆを設定し、この印刷命令インデックスファイル１
１ｆを参照して各バンドに必要な印刷命令を印刷命令フ
ァイル１１ｃから取得し、描画処理を実行する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はコンピュータ及びプ
リンタを備えてなる印刷システムにおけるバンディング
方法に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】コンピュータ及びプリンタを備えてな
る、従来のバンディング方法が適用された印刷システム
の全体構成を図９に示す。この印刷システムは、図示す
るように、ワードプロセッサや製図用プログラム等のア
プリケーションプログラム（以下、ＡＰと記す。）１１
ａ、ＯＳ描画エンジン（以下、ＧＤＩと記す。）１１
ｂ、印刷命令ファイル１１ｃ、プリンタドライバ１１ｄ
及びプリントデータスプーラ１１ｅを有するコンピュー
タ（ワークステーション等、他の情報処理装置を含む。
本明細書において同じ。）１１と、プリンタ１２とを備
えて構成されている。

【０００３】印刷を行う際、ＡＰ１１ａは文字、グラフ
ィックス、イメージ等（以下、オブジェクトという。）
毎に印刷命令をＧＤＩ１１ｂに発行する。ＧＤＩ１１ｂ
はその印刷命令をプリンタドライバ１１ｄに発行する。
プリンタドライバ１１ｄはＧＤＩ１１ｂからの印刷命令
をプリンタコマンドに変換し、プリントデータスプーラ
１１ｅを介してプリンタ１２に転送する。

【０００４】プリンタ１２が高水準のページ記述言語を
搭載しており、ＧＤＩ１１ｂからの印刷命令の各々に対
応する機能を備えていれば、プリンタドライバ１１ｄの
処理はＧＤＩ１１ｂからの印刷命令を該当するプリンタ
コマンドに置き換えていくのみでよい。しかしプリンタ
１２がＧＤＩ１１ｂからの印刷命令に対応する機能を備
えていない場合、プリンタドライバ１１ｄはその印刷命
令をプリンタ１２が備えている機能のみで表現しなけれ
ばならない。

【０００５】例えば、プリンタ１２がラスタ印刷の機能
しかもたない場合、プリンタドライバ１１ｄは全ての印
刷命令をラスタイメージに展開してからプリンタコマン
ドを出力しなければならない。ここで、１ページ分のラ
スタイメージを一度に作成すると膨大なデータ量になる
ので、このようなプリンタ１２で印刷を行う場合にバン
ディングと呼ばれる方法がよく用いられる。バンディン
グとは、ページを複数の矩形（バンド）に分割し、各バ
ンド毎にラスタイメージを作成する方法であり、これに
よると、一度に作成するラスタイメージは１バンド分の
みでよい。したがって、１ページをｎ個のバンドに分割
して処理を行えばデータ量は１／ｎに削減できる。

【０００６】このように、バンディングでは各バンド毎
に処理を行うが、ＡＰ１１ａから印刷命令が発行される
順序はオブジェクトの描画順であり、バンド位置とは無
関係である。したがって、バンディングを実現するには
全ての印刷命令を記憶しておく必要があり、通常ＧＤＩ
１１ｂがそのための一時ファイル（印刷命令ファイル１
１ｃ）をページ単位で作成する。この場合、ＧＤＩ１１
ｂは１ページ分が終了するまで印刷命令を順に印刷命令
ファイル１１ｃに保存していき、１ページ分の印刷命令
ファイル１１ｃが作成された時点で各バンド毎に印刷命
令ファイル１１ｃから必要な印刷命令を読み出し、その
印刷命令をプリンタドライバ１１ｄに発行する。

【０００７】プリンタドライバ１１ｄでは、送られてく
る各印刷命令を現在処理中のバンドと同じ大きさのクリ
ッピング領域でクリッピングしてからラスタイメージに
展開していく。１ページ分の印刷が終了するとＧＤＩ１
１ｂは印刷命令ファイル１１ｃを削除する。これをペー
ジ数分繰り返して全ページの印刷を行う。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら上述従来
のバンディング方法では次のような問題があった。すな
わち、各印刷命令は図１０に示すようにバンド位置とは
無関係にＡＰ１１ａが決めた描画順序に従って発行され
る。また、この描画順序に従って描画しなければ、各種
描画オブジェクト毎の重なり等の順序が変わり、正しい
印刷結果が得られなくなる。したがって、バンディング
を行う場合には、各バンド毎に印刷命令ファイル１１ｃ
全体にアクセスして必要な印刷命令を読み出さなければ
ならない。このため、処理速度が著しく遅くなるという
問題があった。本発明は、上記従来方法の問題を解決す
べくなされたものである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明は、上述課題を解
決するため次の構成を採用する。 〈構成１〉コンピュータ及びプリンタを備えてなる印刷
システムにあって、ページを複数のバンドに分割し、各
バンド毎にラスタイメージを作成するバンディング方法
において、上記コンピュータで実行されるプログラムが
発行する各印刷命令をページ単位で全て記録する印刷命
令ファイルと、上記印刷命令の送られてきた順番を表す
印刷命令番号、当該印刷命令番号で表される印刷命令の
描画開始，終了バンド位置を表す開始バンド番号，終了
バンド番号及び上記印刷命令番号で表される印刷命令の
上記印刷命令ファイル内での記録位置を表す印刷命令記
録位置を、上記各印刷命令についてページ単位で全て記
録する印刷命令インデックスファイルとを設定し、上記
印刷命令インデックスファイルの記録内容に基づいて各
バンドに必要な印刷命令を上記印刷命令ファイルから取
得し、描画処理を実行することを特徴とするバンディン
グ方法。

【００１０】〈構成２〉請求項１に記載のバンディング
方法において、送られてきた印刷命令中のリソースデー
タが初めて受けるものである場合にはそのリソースデー
タ固有の管理番号とそのリソースデータの印刷命令ファ
イル内の記録位置とをリソース管理ファイルに記録して
おき、送られてきた印刷命令中のリソースデータが過去
に受け取ったものと同じである場合にはそのリソースデ
ータ固有の管理番号を印刷コマンドに付加して印刷命令
ファイルに記録しておき、描画処理時に、上記リソース
管理ファイルを参照し、付加された上記リソースデータ
固有の管理番号から実際のリソースデータを取得して描
画処理を実行することを特徴とするバンディング方法。

【００１１】

【発明の実施の形態】以下、本発明の具体例につき図面
を用いて説明する。 《具体例１》 〈具体例１の構成，動作〉図１は本発明によるバンディ
ング方法の具体例１が適用された印刷システムの全体構
成図である。この印刷システムは、図示するように、ワ
ードプロセッサや製図用プログラム等のＡＰ１１ａ、Ｇ
ＤＩ１１ｂ、印刷命令ファイル１１ｃ、プリンタドライ
バ１１ｄ、印刷命令インデックスファイル１１ｆ及びプ
リントデータスプーラ１１ｅを有するコンピュータ１１
と、プリンタ１２とを備えて構成されている。

【００１２】ここで、プリンタドライバ１１ｄは、ＧＤ
Ｉ１１ｂに対してプリンタ１２が高水準のページ記述言
語を実際には搭載していないにも拘らず搭載してあるよ
うに設定されている。またプリンタドライバ１１ｄは、
ＧＤＩ１１ｂではバンディングを行わず、自身（プリン
タドライバ１１ｄ）がバンディングを行うように設定さ
れている。したがって印刷命令ファイル１１ｃは、従来
システム（図９参照）とは異なり、プリンタドライバ１
１ｄの制御下にある。印刷命令ファイル１１ｃ及び印刷
命令インデックスファイル１１ｆの２ファイルは、印刷
命令を一旦記憶し、必要に応じて読み出すための一時フ
ァイルとして用いられる。

【００１３】図２は上記印刷命令インデックスファイル
１１ｆのフォーマット例を示す。図示するように、印刷
命令インデックスファイル１１ｆは、ここでは８バイト
のレコード（印刷命令インデックスデータ）を配列して
なるもので、各レコードは印刷命令ファイル１１ｃ内の
印刷命令１つ１つに対応する。各レコードは、印刷命令
番号記録部２１（２バイト）、開始バンド番号記録部２
２（１バイト）、終了バンド番号記録部２３（１バイ
ト）及び印刷命令記録位置記録部２４（４バイト）から
なる。

【００１４】ここで、印刷命令番号記録部２１には、ペ
ージ単位で該当印刷命令がプリンタドライバ１１ｄに何
番目の命令として送られてきたものかが記録される。高
水準のページ記述言語を搭載したプリンタ１２であって
も、通常、１ページ当たりの印刷命令の記録には２バイ
ト（＝６５５３５命令分）あれば十分足りる。そこで、
ここでは２バイト構成としたが、このサイズは使用され
るプリンタ２１に合わせて適宜設定される。

【００１５】開始バンド番号記録部２２には、対応する
印刷命令のオブジェクトが印刷される領域における最小
のバンド番号が、終了バンド番号記録部２３には対応す
る印刷命令のオブジェクトが印刷される領域における最
大のバンド番号が、印刷命令記録位置記録部２４には対
応する印刷命令の印刷命令ファイル１１ｃ内での記録位
置が、各々記録される。

【００１６】このような構成において、プリンタドライ
バ１１ｄは図３のフローチャートに示すようにバンディ
ング，印刷処理を行う。すなわちプリンタドライバ１１
ｄは、まずステップ３０１でＧＤＩ１１ｂからの印刷命
令を取得し、ステップ３０２でその命令が印刷終了命令
であるか否かを判定し、印刷終了命令でなければステッ
プ３０４でページ終了命令であるか否かを判定する。ペ
ージ終了命令でなければステップ３０５で印刷命令番号
を付与すると共に印刷命令番号カウンタを１だけ加算す
る。付与する印刷命令番号は、少なくともページ単位で
他の番号と重ならない固有の番号であり、数値の大小で
印刷順序の区別がつくように付与すれば上記のような１
ずつの加算でなくてもよい。

【００１７】次に、ステップ３０６で該当印刷命令で示
される描画オブジェクトのバンド位置（描画オブジェク
トが印刷される領域における最小及び最大（開始及び終
了）の各バンド番号）を求め、ステップ３０７で印刷命
令そのものを印刷命令ファイル１１ｃに出力する。そし
て、ステップ３０８で、ステップ３０５で求めた印刷命
令番号と、ステップ３０６で求めた上記バンド位置情報
（開始及び終了の各バンド番号）と、ステップ３０７に
おいて印刷命令を印刷命令ファイル１１ｃに出力した際
のファイル位置（ファイル先頭からのオフセット値）と
を、印刷命令インデックスファイル１１ｆに出力し、ス
テップ３０１に戻る。以上で、１ページ分の印刷命令フ
ァイル１１ｃ及び印刷命令インデックスファイル１１ｆ
が作成される。

【００１８】ステップ３０２でＧＤＩ１１ｂからの印刷
命令が印刷終了命令でないと判定され、ステップ３０４
で印刷命令がページ終了命令であると判定されれば、ス
テップ３０９側の処理に移る。まずステップ３０９で
は、印刷命令インデックスファイル１１ｆを読み込み、
そのファイル１１ｆ内の開始バンド番号記録部２２の記
録内容に基づいて印刷命令インデックスデータを開始バ
ンド番号の若い順に並べ替える。ステップ３１０で次バ
ンドが存在し、ステップ３１１で次の印刷命令があると
判定されると、ステップ３１１では、印刷命令インデッ
クスファイル１１ｆから、現在のバンドから開始する印
刷命令インデックスデータを順次取得する。

【００１９】ステップ３１２では、その印刷命令インデ
ックスデータで示される実際のオブジェクトを印刷命令
インデックスデータ内の印刷命令番号記録部２１の記録
内容に基づいて印刷命令ファイル１１ｃから読み出し、
その印刷命令に応じた描画処理をバンドラスタイメージ
に対して実行する。次に、処理した印刷命令が次バンド
以降でも必要か否かを印刷命令インデックスデータの終
了バンド番号記録部２３の記録内容に基づいて判断す
る。次バンド以降でも必要である場合には、プリンタド
ライバ１１ｄ内に確保されたバンド印刷命令インデック
スデータ保管バッファ（図示せず）に該当印刷命令イン
デックスデータを格納した後、ステップ３１１に戻り、
次の印刷命令の処理を同様に行う。

【００２０】ステップ３１１で、全ての印刷命令インデ
ックスデータの処理が終了した（次の印刷命令がない）
と判定されると、ステップ３１３で現在のバンドラスタ
イメージをプリントデータスプーラ１１ｅに出力し、ス
テップ３１０に戻る。またステップ３１１において、第
２バンド以降の処理時には、上記保管バッファに格納さ
れている印刷命令インデックスデータの印刷命令番号記
録部２１の記録内容に基づく、前バンドから継続してい
る印刷命令インデックスデータと、印刷命令インデック
スファイル１１ｆから読み込んだ新たな印刷命令インデ
ックスデータとの間で描画順序の比較を行い、印刷命令
番号の小さい値の印刷命令から順次、処理する。

【００２１】ステップ３０９側の処理に移ってステップ
３１０〜３１３の処理が繰り返された後、ステップ３１
０で次バンドが存在しないと判定、すなわち全てのバン
ドの処理が終了したと判定されると、ステップ３０１に
処理が戻って次のページの処理に移る。以上のように処
理が進められ、ステップ３０１で取得した命令がステッ
プ３０２で終了命令であると判定されると、全ての処理
を終了する（ステップ３０３）。これにより全バンド，
全ページの印刷が完了する。

【００２２】〈具体例１の効果〉上述具体例１のバンデ
ィング方法によれば、描画処理時、現在のバンドに必要
な印刷命令を、印刷命令インデックスファイル１１ｆの
記録内容に基づいて、ここでは印刷命令インデックスフ
ァイル１１ｆ及びバンド印刷命令インデックスデータ保
管バッファの記録内容により、知ることができる。した
がって、従来方法におけるように、印刷命令毎に印刷命
令ファイル１１ｃ全体にアクセスする必要がなくなり、
処理速度を大幅に向上することができるという効果があ
る。

【００２３】なお、印刷命令インデックスファイル１１
ｆには、印刷命令番号、印刷命令の描画開始バンド番
号，終了バンド番号及び印刷命令ファイル内での印刷命
令記録位置を記録してある。したがって、印刷命令イン
デックスファイル１１ｆの内容を、各ページの処理に先
立ち、開始バンド番号に基づいて並べ替え、必要な印刷
命令を、処理対象バンド以外の印刷命令インデックスフ
ァイル１１ｆの内容を読み込むことなく取得でき、本具
体例１による処理時間の増加は無視できる。

【００２４】《具体例２》 〈具体例２の構成，動作〉図４は本発明によるバンディ
ング方法の具体例２が適用された印刷システムの全体構
成図である。この印刷システムは、図示するように、ワ
ードプロセッサや製図用プログラム等のＡＰ１１ａ、Ｇ
ＤＩ１１ｂ、印刷命令ファイル１１ｃ、プリンタドライ
バ１１ｄ、印刷命令インデックスファイル１１ｆ、リソ
ース管理ファイル１１ｇ及びプリントデータスプーラ１
１ｅを有するコンピュータ１１と、プリンタ１２とを備
えて構成されている。

【００２５】ここで、プリンタドライバ１１ｄは、ＧＤ
Ｉ１１ｂに対してプリンタ１２が高水準のページ記述言
語を実際には搭載していないにも拘らず搭載してあるよ
うに設定されている。またプリンタドライバ１１ｄは、
ＧＤＩ１１ｂではバンディングを行わず、自身（プリン
タドライバ１１ｄ）がバンディングを行うように設定さ
れている。したがって印刷命令ファイル１１ｃは、従来
システム（図９参照）とは異なり、プリンタドライバ１
１ｄの制御下にある。印刷命令ファイル１１ｃ、印刷命
令インデックスファイル１１ｆ及びリソース管理ファイ
ル１１ｇの３ファイルは、印刷命令を一旦記憶し、必要
に応じて読み出すための一時ファイルとして用いられ
る。印刷命令インデックスファイル１１ｆのフォーマッ
トは上述具体例１と同様である（図２参照）。

【００２６】リソース管理ファイル１１ｇは本具体例２
で付加されたもので、以下これについて説明する。ＧＤ
Ｉ１１ｂから送られてくる印刷命令は、例えば半径ｒの
円を灰１０％で塗り潰すという場合、図５に示すよう
に、輪郭線用黒太さ１のペンで描画、塗潰し用灰１０％
のブラシで描画、及び半径ｒの円、という描画コマンド
構成をとる。このとき使用するペンやブラシを一般にリ
ソースと呼ぶが、これらリソースは、他の文字の描画や
長方形の描画時にも利用可能である。しかし通常、印刷
命令には、同じリソースを後で使う場合にも、各印刷命
令毎にその同じリソースデータが印刷コマンドと一緒に
添付されてくる。例えば、図６に示すように、リソース
１は第１〜第３印刷命令、リソース３は第２及び第ｍ印
刷命令というように重複して添付されてくる。このた
め、印刷命令ファイル１１ｃの記憶領域の浪費やアクセ
ス時間の増加をもたらす。

【００２７】そこで具体例２では、リソース管理ファイ
ル１１ｇを用いると共に、プリンタドライバ１１ｄでリ
ソースデータを一元管理し、印刷命令ファイル１１ｃに
おけるリソースデータの重複記録をなくすようにした。
すなわち、プリンタドライバ１１ｄが各印刷命令を取得
した際に、その印刷命令を解析し、そこで使用されるリ
ソースを調べる。その結果、過去に受け取ったことのあ
るリソースがそこに指定されている場合には、そのリソ
ースデータを印刷命令ファイル１１ｃに再度記録するの
ではなく、プリンタドライバ１１ｄが付したページ単位
で、そのリソース固有の管理番号（リソース管理番号）
を印刷コマンドに埋め込んで印刷命令ファイル１１ｃに
記録する。また、上記リソース管理番号等を記録したリ
ソース管理ファイル１１ｇを作成する。

【００２８】図７は上記リソース管理ファイル１１ｇの
フォーマット例を示す。図示するように、リソース管理
ファイル１１ｇは、ここでは６バイトのレコード（リソ
ース管理データ）を配列してなるもので、各レコードは
印刷命令ファイル１１ｃ内に現れるリソース１つ１つに
対応する。各レコードは、リソース管理番号記録部７１
（２バイト）及びリソース記録位置記録部７２（４バイ
ト）からなる。リソース管理番号記録部７１には、ペー
ジ単位で、各リソースが特定できる上記リソース管理番
号が記録される。リソース記録位置記録部７２には、印
刷命令ファイル１１ｃ内で該当リソースデータの記録さ
れている位置（ファイル先頭からのオフセット値）が記
録される。

【００２９】このような構成において、プリンタドライ
バ１１ｄは図８のフローチャートに示すようにバンディ
ング，印刷処理を行う。すなわちプリンタドライバ１１
ｄは、上述具体例１と同様、まずステップ３０１〜３０
８の繰り返しで、１ページ分の印刷命令ファイル１１ｃ
及び印刷命令インデックスファイル１１ｆを作成する。
具体例２では、図示しないがこの印刷命令ファイル１１
ｃ作成時にリソースデータの解析を行い、上記リソース
管理ファイル１１ｇを同時に作成する。これら３つのフ
ァイル１１ｃ，１１ｆ，１１ｇが作成されると（ステッ
プ３０２でＧＤＩ１１ｂからの印刷命令が印刷終了命令
でないと判定され、ステップ３０４で印刷命令がページ
終了命令であると判定されると）、ステップ３０９側の
処理に移る。

【００３０】ステップ３０９〜３１１，３１２における
個々の処理は具体例１と同様であるが、ここではステッ
プ３１１，３１２相互間にステップ８０１，８０２の処
理が介在する。すなわち、各印刷命令に応じた描画処理
時には、その処理前に印刷命令の解析を行い、描画に必
要なリソースの管理番号を取得する（ステップ８０
１）。そして、取得されたリソース管理番号に基づい
て、ステップ８０２でリソース管理ファイル１１ｇから
該当リソースを検索し、印刷命令ファイル１１ｃの該当
記録位置から実際のリソースデータを取得する。

【００３１】ステップ３１２では、ステップ８０１で解
析された印刷命令とステップ８０２で取得されたリソー
スデータに基づいてバンドラスタイメージに描画処理を
実行した後、ステップ３１１に戻る。リソース管理ファ
イル１１ｇはページ単位で管理されるため、ステップ３
１０で次バンドなしと判定、すなわちページ終了するま
でその内容を保管し続ける。

【００３２】一方、印刷命令インデックスデータは、上
述具体例１の場合と同様、ステップ３１２で描画が実行
された後、終了バンド番号記録部２３の情報を参照し、
次バンド以降で必要か否かを判定する。必要でなけれ
ば、該当印刷命令インデックスデータは破棄され、次バ
ンド以降でも必要な場合には、プリンタドライバ１１ｄ
内に確保されたバンド印刷命令インデックスデータ保管
バッファ（図示せず）に該当印刷命令インデックスデー
タを格納した後、ステップ３１１の処理に戻る。

【００３３】ステップ３１１において、第２バンド以降
の処理時には、上記保管バッファに格納されている印刷
命令インデックスデータの印刷命令番号記録部２１の記
録内容に基づく、前バンドから継続している印刷命令イ
ンデックスデータと、印刷命令インデックスファイル１
１ｆから読み込んだ新たな印刷命令インデックスデータ
との間で描画順序の比較を行う。そして、印刷命令番号
の小さい値の印刷命令から順次、ステップ８０１以降の
処理を実行させていく。

【００３４】このようにステップ３０９側の処理に移っ
てステップ３１０，３１１，３１３，８０１，８０２，
３１２の処理が繰り返された後、ステップ３１０で次バ
ンドが存在しないと判定、すなわち全てのバンドの処理
が終了したと判定されると、ステップ３０１に処理が戻
って次のページの処理に移る。以上のように処理が進め
られ、ステップ３０１で取得した命令がステップ３０２
で終了命令であると判定されると、全ての処理を終了す
る（ステップ３０３）。これにより全バンド，全ページ
の印刷が完了する。

【００３５】〈具体例２の効果〉上述具体例２のバンデ
ィング方法によれば、具体例１におけると同様の効果が
ある。また、この具体例２のバンディング方法によれ
ば、印刷命令中に混在，重複するリソースデータの印刷
命令ファイル１１ｃへの記録を、リソース管理ファイル
１１ｇを用いて必要最小限にとどめたので、印刷命令フ
ァイル１１ｃの記憶領域やアクセス時間を減少させるこ
とができるという効果もある。

【００３６】なお、上述具体例１ではプリンタドライバ
１１ｄが印刷命令ファイル１１ｃ及び印刷命令インデッ
クスファイル１１ｆを作成して、また具体例２ではプリ
ンタドライバ１１ｄが印刷命令ファイル１１ｃ、印刷命
令インデックスファイル１１ｆ及びリソース管理ファイ
ル１１ｇを作成して、各々バンディング処理を行ってい
たが、これのみに限定されることはない。本発明方法は
ＯＳやＡＰ１１ａでバンディング処理を行う場合におい
ても適用することができる。上述具体例１，２では、い
ずれもコンピュータ１１側でバンディング処理を行う場
合について説明したが、プリンタ１２側でバンディング
処理を行うように構成してもよい。上述具体例１，２に
おける処理（図３，図８参照）はプログラムによって実
現でき、そのプログラムは記録媒体に記録して提供でき
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明方法の具体例１が適用された印刷システ
ムの全体構成図である。

【図２】図１中の印刷命令インデックスファイルのフォ
ーマット例を示す図である。

【図３】図１中のプリンタドライバの処理動作を示すフ
ローチャートである。

【図４】本発明方法の具体例２が適用された印刷システ
ムの全体構成図である。

【図５】図４中のプリンタドライバに送られる印刷命令
の構成例の説明図である。

【図６】同上印刷命令とそれに添付されてくるリソース
との関係を示す図である。

【図７】図４中のリソース管理ファイルのフォーマット
例を示す図である。

【図８】図４中のプリンタドライバの処理動作を示すフ
ローチャートである。

【図９】従来方法が適用された印刷システムの全体構成
図である。

【図１０】バンディング方法における印刷命令の発行順
と描画バンド位置との関係を示す図である。

【符号の説明】

１１ コンピュータ １１ａ ＡＰ（アプリケーションプログラム） １１ｂ ＧＤＩ（ＯＳ描画エンジン） １１ｃ 印刷命令ファイル １１ｄ プリンタドライバ １１ｅ プリントデータスプーラ １１ｆ 印刷命令インデックスファイル １１ｇ リソース管理ファイル １２ プリンタ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 コンピュータ及びプリンタを備えてなる
   印刷システムにあって、ページを複数のバンドに分割
   し、各バンド毎にラスタイメージを作成するバンディン
   グ方法において、 前記コンピュータで実行されるプログラムが発行する各
   印刷命令をページ単位で全て記録する印刷命令ファイル
   と、 前記印刷命令の送られてきた順番を表す印刷命令番号、
   当該印刷命令番号で表される印刷命令の描画開始，終了
   バンド位置を表す開始バンド番号，終了バンド番号及び
   前記印刷命令番号で表される印刷命令の前記印刷命令フ
   ァイル内での記録位置を表す印刷命令記録位置を、前記
   各印刷命令についてページ単位で全て記録する印刷命令
   インデックスファイルとを設定し、 前記印刷命令インデックスファイルの記録内容に基づい
   て各バンドに必要な印刷命令を前記印刷命令ファイルか
   ら取得し、描画処理を実行することを特徴とするバンデ
   ィング方法。
2. 【請求項２】 請求項１に記載のバンディング方法にお
   いて、 送られてきた印刷命令中のリソースデータが初めて受け
   るものである場合にはそのリソースデータ固有の管理番
   号とそのリソースデータの印刷命令ファイル内の記録位
   置とをリソース管理ファイルに記録しておき、 送られてきた印刷命令中のリソースデータが過去に受け
   取ったものと同じである場合にはそのリソースデータ固
   有の管理番号を印刷コマンドに付加して印刷命令ファイ
   ルに記録しておき、描画処理時に、前記リソース管理フ
   ァイルを参照し、付加された前記リソースデータ固有の
   管理番号から実際のリソースデータを取得して描画処理
   を実行することを特徴とするバンディング方法。