JP2000275982A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2000275982A
JP2000275982A JP11079687A JP7968799A JP2000275982A JP 2000275982 A JP2000275982 A JP 2000275982A JP 11079687 A JP11079687 A JP 11079687A JP 7968799 A JP7968799 A JP 7968799A JP 2000275982 A JP2000275982 A JP 2000275982A
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保浩 楠本
Nobuyuki Hirooka
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 中間転写体上のトナー像を記録材に転写する
と同時に定着する画像形成装置において、少ない消費エ
ネルギーでトナー像を確実に記録材に転写定着し、高速
プリントを可能とする。 【解決手段】 像担持体1との対向位置に、トナー像が
一次転写される中間転写体5を配設し、転写されたトナ
ー像の搬送方向下流側に、トナー像を記録材Pと圧接す
る加圧ロール11を設ける。加圧ロール11の上流側に
は中間転写体上のトナー像を溶融する電磁誘導加熱装置
12を配設する。中間転写体5はベルト状基材の上に発
熱層と表面層とを備え、基材の背面側に発泡層を備えて
いる。画像形成プロセスでは、本サイクルに入る前に中
間転写体5の予備加熱を行い、約50℃まで加熱する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真プロセス
を利用した画像形成装置に係り、特に像担持体上に形成
されるトナー像を中間転写体に転写した後、この中間転
写体上のトナー像を記録材上に転写・ 定着して記録画像
とする画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、画像形成装置として、離型性を有
する中間転写体に像担持体上のトナーを一次転写し、こ
の中間転写体上のトナー像を加熱・ 加圧手段により記録
材上に溶融して二次転写と同時に定着させるものが知ら
れている。この加圧・ 加熱手段として、中間転写体を介
して圧接される加熱ロール及び加圧ロールが知られてお
り、両者の圧接部で加熱ロールにより中間転写体上のト
ナーを溶融するとともに記録材に浸透させ、この記録材
を中間転写体の離型効果を利用して該中間転写体から剥
離するものである。
【0003】このような画像形成装置において、中間転
写体上のトナー像を記録材に転写すると同時に定着をも
行うためには種々の厳しい条件があり、良好なトナー像
の転写・ 定着を達成することは相当に困難である。この
ため、トナー像の転写・定着を向上させるための手段と
して、例えば、特公昭46−41679号公報、特開昭
49−78559号公報、特開昭50−107936号
公報、特開昭57−163264号公報、特公昭64−
1027号公報、特開平10−63121号公報に記載
の技術が提案されている。
【0004】特公昭46−41679号公報に記載の技
術は、中間転写体上のトナー像を加熱せずに記録材を加
熱し、この記録材の熱によってトナー像を溶融して該記
録材上に転写・ 定着させるものである。
【0005】また、特開昭49−78559号公報、特
開昭50−107936号公報に記載の技術は、記録材
の加熱を行わずに、中間転写体上のトナーを放射加熱手
段によってその融解温度まで選択的に加熱し、この中間
転写体上のトナー像を記録材に圧接させて転写・ 定着さ
せるものである。
【0006】特開昭57−163264号公報に記載の
技術は、中間転写体及びこれに転写されたトナー像を予
め加熱するとともに、記録材を加熱した状態で両者を圧
接し、トナー像を記録材上に転写・ 定着させるものであ
る。
【0007】特公昭64−1027号公報に記載の技術
は、中間転写体上のトナー像を記録材に圧接するニップ
部(転写定着領域)の手前で、トナーを予備的に加熱す
るものである。即ち、加熱ロールにベルト状の中間転写
体を90°以上巻き付け、記録材とのニップ部手前側の
加熱ロールの熱を利用してトナーを予備的に加熱し、ト
ナーの溶融温度の付近までトナー温度を上昇させる。そ
の後、ニップ部において、トナーを更に加熱して溶融
し、トナー像を記録材に転写するとともに定着させるよ
うにしたものである。
【0008】特開平10−63121号公報に記載の技
術は、無端ベルト状の中間転写体の内周面と接触するよ
うに加熱部材を配設し、この加熱部材と接触する領域で
中間転写体上のトナー像をトナー軟化点温度の1.5倍
以上2.5倍以下となるように加熱する。さらに、中間
転写体の加熱部材と接触する領域の最下流部に加圧部材
を配設し、この加圧部材と中間転写体との間に常温の記
録材を送り込んでトナー像と圧接させ、該トナー像を記
録材上に転写するとともに定着させるようにしたもので
ある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の技術では、以下に示すような問題点があ
る。特公昭46−41679号公報に記載の技術は、中
間転写体を過熱するおそれがなくて、像担持体に熱的悪
影響を与えることが防止できる点では好ましいものであ
るが、熱の利用率が低く、通常紙よりなる記録材に相当
多量の熱エネルギーを加える必要がある。さらに、トナ
ー像の転写・定着を高速で行う場合には、記録材に更に
多量の熱エネルギーを与える必要があり、その結果、消
費エネルギーが増し、記録材の円滑な搬送が行われずジ
ャムが起こった時には発火の危険性が大きいといった欠
点を有する。
【0010】また、特開昭49−78559号公報、特
開昭50−107936号公報に記載の技術は、トナー
のみを選択的に加熱する手段として放射加熱を用いてい
るため、実質的な熱効率は加熱ロールなどの伝導加熱手
段に比べ低くなってしまう。また、放射加熱領域から記
録材と当接させる転写定着領域に移るまでの間に、トナ
ーが吸収した熱エネルギーの多くが温度の低い中間転写
体に伝導してしまうため、予めその分余計にトナーを加
熱しなければならず、トータルとしての熱エネルギー効
率は低いものとなる。さらに、放射加熱手段を用いる
め、ジャムが発生したときに紙燃えといった危険を有し
ている。
【0011】一方、特開昭57−163264号公報に
記載の技術は、中間転写体、トナー及び記録材の3者を
共に加熱するため、中間転写体の温度を低く設定するこ
とができるという利点がある。また、圧接部における中
間転写体上のトナー像と記録材との間の熱移動が少ない
ため、トナーの流動性の低下が少なく、トナーが充分に
記録材に浸透して中間転写体から転写される。しかし、
中間転写体から分離されたときのトナーの温度はトナー
軟化点温度よりも高く、流動状態にあるため、トナーが
分断されて中間転写体へオフセットしやすい傾向があ
る。また、中間転写体、トナー及び記録材の3者とも加
熱する必要があるため、全消費エネルギーは大きくなっ
てしまう。また、加熱ロールで加熱された中間転写体の
周回移動により熱が像担持体側に伝わり、その周辺の温
度が上昇して帯電機能に支障を来すという問題がある。
このような機構を踏襲して、中間転写体の熱が像担持体
側に伝わるのを防止しようとすると、かなり大型の冷却
装置が必要であり、装置のコストアップを招くことにな
る。
【0012】また特公昭64−1027号公報に記載の
技術は、ニップ部(転写定着領域)の手前でトナーが予
備加熱されるので、加熱ロールの設定温度を低くするこ
とはできるが、転写定着ニップ部においてトナーと記録
材とを再加熱するために、全消費エネルギーは前述の従
来例と同様に大きくなってしまう。
【0013】これらの問題点を解決したものとして、特
開平10−63121号公報に記載の技術が挙げられる
が、発熱部材が中間転写体の内周面と接触するように加
熱部材を配設し、熱伝導により熱を供給しているため、
常温から設定温度への移行時間(立ち上がり時間)がど
うしても最低30秒程度必要とる。そこで、この点を補
完するため、待機中も設定温度より低く常温よりも高い
温度で常時暖めておけばよいのであるが、待機中の電力
が必要となり、省エネルギーの観点から好ましくない。
また、中間転写体上のトナーを瞬間的にトナー溶融温度
まで上昇させ、常温の記録材と接触させることにより熱
を奪い、トナーを固化させるため、中間転写体に大きな
熱容量があってはならず、必然的に薄いものでなくては
ならない。このため、機械的強度が弱くしわが発生しや
すくなり、画像欠陥が起きやすくなるとともに、長期的
には破断したりして信頼性に乏しいものとなる。
【0014】以上のように従来の定着方式を用いた画像
形成装置では、必要電力量が多いという共通の問題があ
り、通常の電源が1.5kVAの電力であるため、定着
システムでのエネルギー配分は限定されたものとなるこ
とから、高速機での電力低減は重要な課題となる。
【0015】本発明は上記のような問題点に鑑みてなさ
れたものであり、その目的は、中間転写体上のトナー像
を記録材に確実に転写・定着することができるととも
に、限られた電力で高速プリントが可能な画像形成装置
を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、請求項1に記載の発明は、 無端状の周面に選択
的にトナーが付着することによってトナー像が形成され
る像担持体と、 無端状周面の周回移動が可能に支持さ
れ、外周面が前記像担持体と対向する部分で前記トナー
像が転写される中間転写体とを有し、 前記中間転写体
上のトナー像を記録材に転写すると同時に定着を行う画
像形成装置において、 前記中間転写体は、無端ベル
ト状の基体とその内側に形成された発泡層とを有するも
のであり、 該中間転写体に前記記録材を押圧する加圧
部材と、 該加圧部材が設けられた位置より、前記中間
転写体の周回方向上流側で、該中間転写体を加熱する加
熱手段と、が設けられ、 該加熱手段は、前記トナー像
が転写される前の前記中間転写体の予備加熱を行うよう
に設定されているものとする。
【0017】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の画像形成装置において、 前記中間転写体は、前記基
体の外側に導電性材料からなる発熱層を有するものであ
り、前記加熱手段は、前記中間転写体の面とほぼ直交す
る交番磁界を形成し、電磁誘導加熱を行う励磁回路を有
するものであり、 該加熱手段は、トナー像が担持され
た中間転写体を、トナーの軟化点温度以上に加熱すると
ともに、前記加圧部材によって記録材が該中間転写体に
圧接されるニップ部を通り過ぎるまでに、前記中間転写
体と記録材とに接触するトナーの温度が、トナーの軟化
点温度未満となるように、該中間転写体の加熱を行うよ
うに設定されているものとする。
【0018】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
の画像形成装置において、 前記発泡層の熱伝導率は、
0.1W/mK以下であるものとする。
【0019】請求項4に記載の発明は、請求項1に記載
の画像形成装置において、 前記加熱手段が行う予備加
熱は、前記中間転写体の温度が常温以上でトナー軟化点
温度未満となるように設定されているものとする。
【0020】請求項5に記載の発明は、請求項1に記載
の画像形成装置において、 前記加圧部材が設けられた
位置より前記中間転写体の移動方向下流側に、該中間転
写体を常温以上でトナーの軟化点温度未満に調整する冷
却装置が設けられているものとする。
【0021】上記のような画像形成装置では、中間転写
体が無端ベルト状部材となっており、加熱手段で少なく
ともこの中間転写体を加熱することによってトナーを軟
化させ、これを記録材に圧接することによって転写と定
着とを同時に行うことができる。したがって熱容量の小
さいベルト状部材の加熱は短い時間で行うことができ、
ロール等熱容量が大きい部材に畜熱して定着する装置に
比べて装置のスタート時における立ち上がり時間が短く
なる。
【0022】そして、この中間転写体の内側に発泡層が
設けられていることにより、予備加熱によってこのベル
ト状部材に畜熱させ、トナー像の転写・定着時の使用電
力量を低減することが可能となる。つまり、フーリエの
法則 dq=−λ(dθ/ dx)dA dq:熱移動量 λ:熱伝導率 dθ/ dx:温度変化率 dA:単位面積 より、温度変化率が小さければ、熱エネルギーの移動は
小さくなるから、上記予備加熱によって発泡層の温度が
高くなっていると発熱層からの熱エネルギーの散逸量は
低減される。
【0023】一般に、転写・定着を行う前にベルト状部
材である中間転写体をトナーを軟化させる温度まで急激
に加熱するためには使用電力量が大きくなるが、上記の
ようにベルト状部材を予備加熱しておくことによって、
発熱層からの熱エネルギーの散逸を減少させ、定着時の
使用電力量を低減することができる。なお、上記予備加
熱を行う際に発泡層は畜熱層として機能するとともに、
その断熱効果によって熱の散逸を低減する。また、発泡
層を設けることによって、中間転写体の機能的剛性が大
きくなり、ベルト状の中間転写体にしわがでにくくな
り、信頼性・耐久性が向上する。
【0024】さらに、加熱手段でベルト状の中間転写体
及びトナーを加熱し、これが終了した後に軟化したトナ
ーを記録材に押圧するので、記録材と接触したトナーの
温度が低下し、記録材に固化定着されることになる。し
たがって、良好な転写及び定着が行われる。
【0025】上記のように、この画像形成装置は、少な
くとも無端ベルト状の中間転写体を加熱すればよい構成
とするとともに、ベルト状の中間転写体に畜熱させるも
のである。そして、ベルト状の中間転写体の熱容量が小
さいことによって記録材が中間転写体に圧接されるニッ
プ部内でトナー温度を低下させ、良好な転写・定着を行
うものである。このような構成により、定着に用いるエ
ネルギーの低減及び定着時使用電力量の低減と、装置の
立ち上がり時間の短縮とを両立させるものである。
【0026】また請求項2に記載の発明では、基体の外
側に発熱層を有する中間転写体を用い、これとほぼ直交
する交番磁界を形成し、発熱層に渦電流を発生させて電
磁誘導作用によりトナー像を加熱する方式を採用してい
る。図6は、本発明に係る画像形成装置により予備加熱
を行ったときの中間転写体とトナーとの界面温度(記録
材によりトナーが中間転写体を離れた後は、中間転写体
の表面温度)を時間の変化に対して見た模式図である。
【0027】この加熱方式では、外部から中間転写体に
非接触で電磁誘導により発熱層を瞬間的にトナー軟化点
温度以上に自己発熱させることができ、これにより中間
転写体上のトナー像が急激に加熱されて軟化する。つい
で、トナー像を中間転写体と加圧部材との間に送り込ま
れる常温の記録材と接触させることにより、中間転写体
上のトナーがトナー軟化点温度未満に冷却され、これに
よりトナーが記録材に固化定着されるようになる。この
ときトナー像の一次転写を行う本サイクルの以前に中間
転写体が予備加熱されていることにより、図6に示すよ
うに中間転写体の初期温度が比較的高くなり、トナー像
を急激に加熱するときの電力量を低減することができ
る。つまり、投入エネルギーは実質的には薄膜の中間転
写体を加熱しトナーを溶融させるだけであり、発泡層お
よび裏面の部材にはエネルギーを与えないで済むことか
ら、非常に少ないエネルギーで転写定着を行うことがで
きる。
【0028】一方、図7に示すように、画像形成プロセ
スにおいて予備加熱を行わない場合には、転写定着工程
でほぼ常温に近い中間転写体から急激に加熱することに
なり、常温からトナー最高温度までの間の消費エネルギ
ーが大きくなる。したがって、本発明のように中間転写
体の予備加熱を行う方式では、本サイクルにおける定着
時の使用エネルギーを低減する効果が大きい。このた
め、限られた電力で高速の画像形成を行うことが可能と
なる。
【0029】また請求項3に記載の発明のように、発泡
層の熱伝導率は、0.1W/mK以下に設定することが
望ましい。発泡層自体の熱伝導率が小さいものほど熱移
動は少なくなるため、熱伝導率の小さいものを選択する
ことでエネルギー低減効果がさらに高まる。また、発泡
層は暖まりにくいがいったん暖まると冷めにくいことか
ら、一定の投入エネルギーにより、常温より高い温度で
飽和した状態となる。これにより冷却工程を極力必要と
しない装置が可能となり、冷却工程で必要なエネルギー
も最小限にできることとなる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の実施の形態を図
に基づいて説明する。図1は、本願発明の一実施形態で
ある画像形成装置を示す概略構成図である。この画像形
成装置は、周面が周回可能に支持された無端ベルト状の
中間転写体5を備えており、この中間転写体5と対向す
る位置に、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのト
ナー像を形成する4つの画像形成ユニット7Y,7M,
7C,7Kが配設されている。各画像形成ユニットは、
表面に静電潜像が形成される像担持体1を有しており、
各像担持体1の周囲に、該像担持体1の表面をほぼ一様
に帯電させる帯電装置2と、像担持体表面に像光を照射
して潜像を形成する露光装置3と、像担持体上に形成さ
れた潜像にトナーを選択的に転移させてトナー像を形成
する現像装置4と、像担持体上のトナー像を中間転写体
5上に転写する一次転写ロール6とを備えている。
【0031】上記中間転写体5の内側には、二次転写ロ
ール8と、駆動ロール9と、テンションロール10とが
配置されており、これらによって中間転写体5が周回可
能に張架されている。また、中間転写体5の周回方向に
おける二次転写ロール8との接触領域の最下流部には、
該中間転写体5を二次転写ロール8に押圧する加圧ロー
ル11を備えており、さらに中間転写体5の周回方向に
おける加圧ロール11との圧接部の上流側には、中間転
写体5上に転写されたトナー像を加熱する電磁誘導加熱
装置12を備えている。
【0032】さらに装置内には、加圧ロール11と中間
転写体5との圧接部に記録材Pを送り込むペーパーガイ
ド13と、該圧接部を通過した記録材を剥離する剥離爪
14と、記録材を図示しない排紙部へ搬送する案内部材
15とを備えている。また、中間転写体5の周回方向に
おける加圧ロール11との圧接部の下流側であって、画
像形成ユニット7Yの上流側には、中間転写体5を冷却
する冷却装置16が設けられている。
【0033】上記中間転写体5は、図2に示すように、
耐熱性の高い無端ベルト状の基材21の周面に、電磁誘
導作用により自己発熱する導電層22と、その上にトナ
ーとの離型性のよい表面層23とを備えており、さらに
基材21の内側には発泡層24を備えている。この中間
転写体5は、駆動ロール9の回転により、図1中に示す
矢印方向に160mm/sの速度で周回移動するように
なっている。
【0034】上記基材21には、例えばポリエステル、
ポリイミド、芳香族ポリアミド、ポリアクリレート、ポ
リエーテルイミド、ポリエーテルサルフォン、ポリエー
テルエーテルケトン、ポリバラバン酸等のフィルムを用
いることが可能であるが、本実施形態では、作製の容易
性および使用性から、周長800mm、幅320mmの
ポリイミドを採用している。このときの厚さとしては加
工性と機械的強度とを考慮すれば厚い方がよいのである
が、記録材が熱を奪い去るときの熱容量を考慮すれば、
薄い方がよいことになる。これらの点を鑑みて、厚さは
15μmのものを採用している。
【0035】上記導電層22には、透磁率の高い金属が
用いられ、例えばニッケル、鉄、銅、金、銀、アルミニ
ウム、スチールなどが選択可能である。これらのうちコ
スト、発熱性能、及び加工性を考慮すれば、銅、ニッケ
ル、アルミニウム、鉄が適しており、特に銅が最適であ
るので、銅を採用している。
【0036】上記表面層23は、耐熱性、離型性のよい
コート層であることが好ましく、例えばフッ素樹脂、シ
リコーンゴム、又はフッ素ゴムが選択可能である。成形
性、耐久性を考慮すれば、PFA(ポリテトラフルオロ
エチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合
体)が最適であると考えられることから、本実施形態で
はこれを採用している。表面層の厚さは摩耗に対する長
期的な信頼性を考慮し、また熱容量を極力少なくするた
めに、5μmの厚さに調整している。
【0037】上記発泡層24は、耐熱性を有することが
必要であり、例えばPETなどの発泡体、スチレン系発
泡体、シリコーンスポンジ、ゴム系のスポンジなどを用
いることができ、本実施形態では発泡したPETを用い
ている。熱伝導率は0.1W/mK以下に設定すること
が望ましく、本実施形態では0.04W/mKに設定し
ている。発泡層24の厚さは1mm以下であることが望
ましく、本実施形態では200μmに設定している。
【0038】上記二次転写ロール8は、直径50mm、
コア肉厚8mmの樹脂からなり、周面の約半分に中間転
写体5が巻き回されている。上記冷却装置16には、フ
ァン、ヒートシンク、ヒートパイプ、ペルチェ素子など
を選択できるが、ファンがコスト、スペース、及び構造
の面から最適であるので本実施形態ではファンを用いて
いる。
【0039】上記電磁誘導加熱装置12は、励磁コイル
31、励磁回路32等を備えており、中間転写体5の導
電層22を電磁誘導作用により発熱させるようになって
いる。この電磁誘導作用による導電層22の発熱原理を
以下に説明する。励磁回路32により励磁コイル31に
交流電流が印加されると、励磁コイル31の周囲に磁束
が生成消滅を繰り返す。この磁束が中間転写体5の導電
層22を横切るとき、その磁束の変化を妨げる磁界を生
じるように導電層22中に渦電流が発生する。この渦電
流と導電層22の固有抵抗によってジュール熱が発生す
る。
【0040】渦電流は表皮効果のためにほとんど導電層
22の励磁コイル31側の面に集中して流れ、導電層2
2の表皮抵抗RS に比例した電力で発熱を生じる。ここ
で、角周波数をω、透磁率をμ、固有抵抗をρとする
と、表皮深さδは次式で示される。 δ=(2ρ/ ωμ)1/2 さらに、表皮抵抗RS は次式で示される。 Rs=ρ/ δ=(ωμρ/ 2)1/2
【0041】中間転写体5の導電層22に発生する電力
Pは、中間転写体中を流れる電流をIhとすると、次式
で表わされる。 P∝Rs∫|Ih|2 dS
【0042】したがって、表皮抵抗RS を大きくする
か、あるいは電流Ihを大きくすれば電力Pを増すこと
ができ、発熱量を増すことが可能となる。ここで表皮深
さδ(m)は、励磁回路の周波数f(Hz)と、比透磁
率μrと、固有抵抗ρ(Ωm)により次式で表わされ
る。 δ=503(ρ/(f μr) )1/2
【0043】これは電磁誘導で使われる電磁波の吸収の
深さを示しており、これより深いところでは電磁波の強
度は1/e以下になっており、逆に言うとほとんどのエネ
ルギーはこの深さまで吸収されている。
【0044】ここで、導電層22の厚みは、上の式で表
わされる表皮深さより厚く(1 〜100μm)、かつ本
実施形態による加熱工程、冷却工程での記録材との熱容
量のバランスからすれば5μm以下にすることが好まし
い。また、導電層22の厚みが1μmよりも小さいとほ
とんどの電磁エネルギーが吸収しきれないため効率が悪
くなる。そこで本実施形態はこれらの点を鑑み、最良と
考えられる2μmの厚さに調整している。なお、この中
間転写体5の熱容量はA4サイズの面積で約2.5jo
ule/℃であり、記録材の熱容量の約40%に相当す
る。
【0045】次に、上記画像形成装置で用いられるトナ
ーについて説明する。トナーは、従来の白黒複写機に多
用されているワックス入りのオイルレストナーやカラー
複写機に用られるシャープメルトトナーのいずれも使用
することができるが、特に以下のようなカラー複写機用
トナーと組み合わせることにより本願発明の特徴を更に
引き出すことが可能となる。カラー画像又はフルカラー
画像を形成する際には、シャープメルトトナーを使用す
ることにより、複写機の色再現範囲を広め、原稿多色又
はフルカラー像に忠実なカラーコピーを良好に得ること
ができる。カラートナーは発色性、定着性を考慮すると
シャープメルトな結着樹脂として、例えばポリエステル
樹脂を使用したものが好ましい。またトナーの軟化点は
75〜150℃、好ましくは80〜125℃の低温の軟
化点を有するものがよい。
【0046】ここで、シャープメルト性を有するトナー
とは、見掛けの溶融粘度が103 Pa・sを示す時の温
度をT1 、見掛けの溶融粘度が5×102 Pa・sを示
す時の温度をT2 としたときに、T1 =80〜140℃
であり、T2 −T1 =5℃〜20℃の条件を満足するも
のをいう。これらの温度−溶融粘度特性を有するシャー
プメルト性樹脂は、加熱されることにより極めてシャー
プに粘度低下を起こすことが特徴である。このような粘
度低下が中間転写体上の最上部トナー層と最下部トナー
層との適度な混合を生じ、さらにトナー層自体の透明性
を急激に増加させ、良好な減色混合を起こすものであ
る。
【0047】また、このシャープメルトトナーの流動に
よって、粉体中に含んでいた空気が逃げてトナー層内の
熱伝導率が上昇するため、各色トナーを重ね合わせた場
合でも、トナー層全体を短い加熱時間で溶融することが
でき、本実施形態の画像形成装置では特に有効となる。
さらに、このようなシャープメルト性のカラートナーは
親和力が大きく、定着時にオフセットし易いが、本発明
ではトナー軟化点以下の温度で中間転写体5から剥離す
るためオフセットはまったく発生しない。
【0048】次に上記のような画像形成装置の動作につ
いて説明する。この画像記録装置では、本サイクルに入
る前に、中間転写体5を1サイクル分周回移動させると
ともに、本サイクルよりも低い電力(例えば100W)
で電磁誘導加熱装置12により交番電界を形成し、中間
転写体5の導電層22を電磁誘導作用により発熱させて
中間転写体5の予備加熱を行う。これにより中間転写体
5の温度を約50℃まで上昇させる。
【0049】一方、画像情報はシアン(C)、 マゼンタ
(M)、 イエロー(Y)、 ブラック(K)の4色の像に
分解され、 各画像形成ユニット7Y,7M,7C,7K
により、像担持体1上にそれぞれ異なる色のトナー像が
形成される。予備加熱された中間転写体5は本サイクル
に入って一定方向に循環移動しており、像担持体1から
トナー像が一次転写ロール6の作用により転写される。
4台の画像形成ユニットからトナー像が順次転写された
後、重ね合わされた4色のトナー像は中間転写体5の移
動により電磁誘導加熱装置12と対向する領域に搬送さ
れる。
【0050】そして、この領域で中間転写体5上の4色
のトナー像が、電磁誘導作用による導電層22の発熱に
より溶融する。溶融したトナーは加圧ロール11との対
向位置で室温の記録材Pと圧接され、トナー像が記録材
Pに瞬時に浸透して転写定着される。ニップの出口で
は、トナーの温度が記録材との接触により低下してお
り、トナーの凝集力が大きくなっているため、オフセッ
トを生じることなくトナー像はそのままほぼ完全に記録
材上に転写定着される。トナー像が転写定着された後の
中間転写体5は、冷却装置16との対向位置を通過し、
中間転写体5の温度が約50℃まで冷却され、再び画像
形成ユニットとの対向位置に搬送され、次のプロセスで
トナー像の一次転写が行われる。
【0051】次に、上記画像形成装置の効果を確認する
ために行った実験について説明する。 〈実験−1〉上記画像形成装置を用いて予備加熱を行な
ったものと、行なわなかったものとの比較試験を行っ
た。予備加熱は、本サイクルの直前に、本サイクルより
も低い電力である100Wを投入し、1サイクル分だけ
記録材なしで中間転写体5の加熱を行なった。ただし、
発泡層22は暖まりにくいが逆に冷めにくい性質がある
ので、予備サイクルと本サイクルとの間は多少の時間
(数秒)があいても特に問題はない。そこで、発泡層2
2の温度が以下に示す温度になるよう調整時間をとって
本サイクルを始動することも可能であり、そのように予
備加熱温度を調整して実験を行なった。
【0052】また、実験では、記録材に定着されるトナ
ーと記録材との剥離が容易であり、かつ、定着されたト
ナーの定着性が良好であったときの下限の電力を比較し
た。このときの結果を表1に示す。なお、定着性能の評
価は、1m2 あたりのトナー質量が1.8(g/ m2
のベタ画像を定着させ、そのときの画像部を折った後、
開いて、評価画像を白紙でこすっても非屈曲部、屈曲部
ともに画像がしっかり残っているものを合格とした。
【0053】また、プロセススピードは160mm/s、
ニップ幅は10mmでおこなった。また、発泡層22は
発泡したPETであり、その熱伝導率は0.04( W/
mK) である。また、電力の測定は横河電機社製、電力
計WT2010を用いて測定した。また、発泡層の温度
は、中間転写体の発泡層表面が露出している部分の表面
温度をキーエンス社製放射温度計R2−D2で測定した
ものである。
【0054】
【表1】
【0055】表1に示すように、中間転写体の発泡層を
予備加熱することで、必要電力量を約80%に落とすこ
とができることがわかる。
【0056】次に、発泡層の熱伝導率と必要電力量との
関係を調査する実験を行った。この実験では、発泡層の
材料を変えることによって熱伝導率を変化させ、上記実
験と同じ条件(予備加熱あり)で定着に必要な電力を測
定した。その結果を図3に示す。
【0057】図3に示すように、熱伝導率が約0.1
(W/ mK)以下であれば、電力を低減する効果がある
ことがわかる。これは、熱伝導率が0.1(W/ mK)
より大きいと発泡層への熱流入量が多くなるためである
と考えられる。
【0058】次に、中間転写体の予備加熱温度を変化さ
せたときの転写定着時における中間転写体及びトナーの
温度変化を測定する実験を行った。この実験では、一次
元熱解析により中間転写体の予備加熱温度を変え、その
時トナーが記録材と接触した時の温度が予備加熱してな
いときの温度とほぼ同じになるように投入電力(必要電
力)を調整し、中間転写体及びトナーの各工程における
温度を測定した。この実験の結果を表2に示す。なお、
このときの発泡層の熱伝導率は0.04(W/ mK)で
ある。また、予備加熱の方法は、前記実験の予備加熱方
法と同様に、1サイクル分だけ記録材なしで100W程
度(中間転写体の設定温度によって多少異なる)の電力
を投入して行った。
【0059】
【表2】
【0060】表2から中間転写体の予備加熱温度を上げ
ていくと、投入電力(必要電力)は減少していくことが
わかる。また、この結果は上述した実機での結果とよく
一致している。
【0061】また、予備加熱温度を上げていった場合、
ある温度になると投入電力(必要電力)は減少していき
飽和していくようである。このことをより明確にするた
め、中間転写体の初期温度と必要電力との関係を図4
に、中間転写体の初期温度と中間転写体のニップ後温度
との関係を図5に示す。
【0062】図4に示すように、中間転写体の予備加熱
温度が55℃のとき、必要電力は480Wで済むことが
わかる。また 図5に示すように予備加熱温度が55℃
のときは、中間転写体のニップ後温度も約55℃となっ
ている。このことは、中間転写体上のトナー像を記録材
に転写定着した後、次の一次転写プロセスまでの間に中
間転写体の発泡層を冷却しなくてもよいことになる。
【0063】次に、この条件で画像形成装置を連続使用
し、画像の状態を確認する実験を行なった。この実験の
条件として、中間転写体の予備加熱温度は55℃がよい
のであるが、55℃という温度は画像形成装置内の他の
システムへの支障や、トナーの現像装置内でのブロッキ
ング現象などを引き起こす懸念があるので、この実験で
の予備加熱温度は50℃とし、500Wの投入電力で行
なった。また、トナー像が記録材に転写定着された後の
中間転写体の温度を50℃にすべく、冷却装置であるフ
ァンを用いて温度調整を行なった。この実験は富士ゼロ
ックス社製用紙J紙A4を横送りで1000枚連続挿通
し、トナーとして前記トナーを1.8g/ m2 の5×5
cmのベタ画像を定着させた。その結果、すべて満足で
きる定着状態であることが確認された。
【0064】〈実験−2〉図1に示す画像形成装置の比
較例として、中間転写体を赤外線ランプにより予備加熱
する方式の画像形成装置を用い、そのときの投入電力を
調査する実験を行った。図8は、比較のために用いた画
像形成装置を示す概略構成図である。この画像形成装置
は、図1に示す画像形成装置の電磁誘導加熱装置12に
変えて、赤外線ランプ112を二次定着ロール108と
対向して配置し、中間転写体105を輻射熱によって加
熱するものである。なお、この画像形成装置は、図1に
示す装置と同様に、一次転写ロール106と、画像形成
ユニット107Y,107M,107C,107Kと、
駆動ロール109と、テンションロール110と、加圧
ロール111と、ぺーバーガイド113と、剥離爪11
4と、案内部材115と、冷却装置116とを備えてお
り、これらの構成は図1に示す装置と同じである。
【0065】上記赤外線ランプ112による輻射加熱方
式の画像形成装置を用い、中間転写体の予備加熱を行っ
た場合と、予備加熱を行わない場合との投入電力を比較
した。評価基準は実験−1と同じ条件である。この実験
の結果を表3に示す。
【0066】
【表3】
【0067】表3に示すように、予備加熱を行った場合
は、行わない場合と比較して投入電力が減少し、電磁誘
導作用による加熱方式によらず予備加熱の効果があるこ
とがわかる。一方、表3と前記表1の結果とを比較する
と、電磁誘導加熱装置に比べて赤外線ランプで加熱する
場合は著しく投入電力が大きくなっている。したがっ
て、電磁誘導加熱方式を用いることにより、投入電力を
低減する効果が非常に大きいことがわかる。
【0068】なお、本実施形態の画像形成装置では、電
磁誘導加熱装置12を中間転写体5の外側に配置してい
るが、中間転写体の内側に配置したり、あるいは、内側
と外側の両方に配置して加熱してもよく、これにより同
様の電力低減効果を得ることができる。
【0069】
【発明の効果】以上説明したように、本願発明に係る画
像形成装置では、中間転写体裏面に発泡層を設け、これ
を予備加熱することで、本サイクルで中間転写体上のト
ナー像を加熱するときの使用エネルギーを低減すること
ができる。また、この発泡層により、裏面側へ流出する
無駄なエネルギーを激減できるため、エネルギーの高効
率化を図ることができる。さらに、加熱工程で中間転写
体上のトナー像を加熱し、この加熱工程を行う領域と連
続した領域でトナー像を常温状態の記録材に圧接するの
で、記録材が冷却部材として作用し、トナー像を瞬時に
記録材上に転写・定着することが可能となる。このた
め、記録材を中間転写体から剥離する時にトナーの温度
を十分に低下させることができ、オフセットの発生を防
止できるとともに、定着性の良い高品質な画像を得るこ
とができる。具体的には以下のようなメリットを有して
おり、その利用価値は大きい。 (1)全消費エネルギーが少なく、限られた電力で高速
の画像形成が可能となる。 (2)中間転写体を予備加熱することで、中間転写体を
冷却することが不要となるか、もしくは冷却する温度差
を小さくすることができるので、廃熱が少なくてすみ効
率的である。 (3)記録材が冷却部材として作用し中間転写体の温度
が急激に低下するので、像担持体側に支障をきたすこと
がない。 (4)加熱手段を構成する部材の表面に断熱弾性体層を
形成することにより、従来のソフトロールを用いた定着
装置で定着した画質と同等の高品位の転写定着画像を得
ることができる。 (5)シャープメルトのオフセットしやすいトナーでも
オフセット現像が全く生じることがないため、白黒複写
機だけでなくカラー複写機用にも十分に適用可能であ
る。 (6)記録材の加熱量が非常に少ないため、記録材の厚
みや熱容量に転写定着性がほとんど影響されず、さらに
カールや紙しわの発生が少ない。 (7)ウォームアップタイムが大幅に短縮可能であり、
その結果スタンバイ時に加熱手段を設定温度に維持して
おくために投入していた電力を削除することができる。 (8)カラートナーの場合、従来、トナーを中間転写体
から剥離するために必要であった、オイルなどの離型剤
を使用することなく、定着画像を良好に剥離することが
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の一実施形態である画像形成装置を示
す概略構成図である。
【図2】図1に示す画像形成装置で用いられる中間転写
体を示す部分拡大図である。
【図3】図1に示す画像形成装置における中間転写体の
熱伝導率と必要電力との関係を示すグラフである。
【図4】図1に示す画像形成装置における中間転写体の
初期温度と必要電力との関係を示すグラフである。
【図5】図1に示す画像形成装置における中間転写体の
初期温度と、転写定着後の中間転写体の温度との関係を
示すグラフである。
【図6】中間転写体の予備加熱を行った場合の転写定着
領域におけるトナー及び中間転写体の温度変化を示す図
である。
【図7】中間転写体の予備加熱を行わない場合の転写定
着領域におけるトナー及び中間転写体の温度変化を示す
図である。
【図8】比較例である画像形成装置を示す概略構成図で
ある。
【符号の説明】
1 像担持体 2 帯電装置 3 露光装置 4 現像装置 5、105 中間転写体 6、106 一次転写ロール 7、107 画像形成ユニット 8、108 二次転写ロール 9、109 駆動ロール 10、110 テンションロール 11、111 加圧ロール 12 電磁誘導加熱装置 13、113 ペーパーガイド 14、114 剥離爪 15、115 案内部材 16、116 冷却装置 21 基材 22 導電層 23 表面層 24 発泡層 31 励磁コイル 32 励磁回路 112 赤外線ランプ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無端状の周面に選択的にトナーが付着
    することによってトナー像が形成される像担持体と、 無端状周面の周回移動が可能に支持され、外周面が前記
    像担持体と対向する部分で前記トナー像が転写される中
    間転写体とを有し、 前記中間転写体上のトナー像を記録材に転写すると同時
    に定着を行う画像形成装置において、 前記中間転写体は、無端ベルト状の基体とその内側に形
    成された発泡層とを有するものであり、 該中間転写体に前記記録材を押圧する加圧部材と、 該加圧部材が設けられた位置より、前記中間転写体の周
    回方向上流側で、該中間転写体を加熱する加熱手段と、
    が設けられ、 該加熱手段は、前記トナー像が転写される前の前記中間
    転写体の予備加熱を行うように設定されていることを特
    徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記中間転写体は、前記基体の外側に
    導電性材料からなる発熱層を有するものであり、 前記加熱手段は、前記中間転写体の面とほぼ直交する交
    番磁界を形成し、電磁誘導加熱を行う励磁回路を有する
    ものであり、 該加熱手段は、トナー像が担持された中間転写体を、ト
    ナーの軟化点温度以上に加熱するとともに、前記加圧部
    材によって記録材が該中間転写体に圧接されるニップ部
    を通り過ぎるまでに、前記中間転写体と記録材とに接触
    するトナーの温度が、トナーの軟化点温度未満となるよ
    うに、該中間転写体の加熱を行うように設定されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記発泡層の熱伝導率は、0.1W/
    mK以下であることを特徴とする請求項1に記載の画像
    形成装置。
  4. 【請求項4】 前記加熱手段が行う予備加熱は、前記
    中間転写体の温度が常温以上でトナー軟化点温度未満と
    なるように設定されていることを特徴とする請求項1に
    記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記加圧部材が設けられた位置より前
    記中間転写体の移動方向下流側に、該中間転写体を常温
    以上でトナーの軟化点温度未満に調整する冷却装置が設
    けられていることを特徴とする請求項1に記載の画像形
    成装置。
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