JP2000275168A - 劣化度測定システム - Google Patents

劣化度測定システム

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JP2000275168A
JP2000275168A JP7999599A JP7999599A JP2000275168A JP 2000275168 A JP2000275168 A JP 2000275168A JP 7999599 A JP7999599 A JP 7999599A JP 7999599 A JP7999599 A JP 7999599A JP 2000275168 A JP2000275168 A JP 2000275168A
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Makoto Shimodera
下寺  誠
Juichi Miya
宮  寿一
Minokichi Miura
己之吉 三浦
Yoshikiyo Kashiwamura
吉清 柏村
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Hitachi Building Systems Co Ltd
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Hitachi Building Systems Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 正確な劣化度を計測することができるように
した劣化度測定システムを提供する。 【解決手段】 電動機の絶縁樹脂表面上に照射した反射
光12の反射光量を、反射光量計測開始時間制限手段2
2で光源6,14の点灯後に光量が安定するまでの所定
時間を計時した後に光量測定部8で測定し、この反射光
量に基づいて劣化度演算部1で劣化度を算出する際に、
判定手段で予め記憶した相関関係と実測の反射光量から
絶縁樹脂の表面が規則的に凹凸面が表れる巻き線表面で
あるか否かを判定し、判定手段が規則的に凹凸面が表れ
る巻き線表面であると判定したときに劣化度を算出する
ようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電動機等に使用さ
れている絶縁材料等の被測定物の劣化度を測定する劣化
度測定システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の劣化度測定システムとして、特開
平8−15131号公報に記載された電動機絶縁樹脂劣
化度測定システムが知られており、このブロック構成図
を図10に示している。波長が相異なる二種の単色光の
光源6,14を結合器21で照射用光ファイバ9に導
き、反射光測定部10で電動機の絶縁樹脂11の表面に
二種の波長の照射光を照射して、絶縁樹脂11の表面か
らの反射光12を受光用光ファイバ13を用いて光量測
定部8に導き反射光量を計測する。劣化度演算部1で
は、光量測定部8の出力から各波長の反射吸光度Aλを
数式(1)で算出した後、 Aλ=−log(Rλ/100) (1) 波長λ(nm)における被測定物の反射率をRλ(%)
として各波長間の反射吸光度差ΔAλを数式(2)で演
算し、 ΔAλ=Aλ1−Aλ2(但し、λ1<λ2) (2) その結果を表示手段23に表示すると共に記憶手段24
に記憶する。さらに、劣化度演算部1で算出した反射吸
光度差ΔAλと、被測定物の劣化度と波長間の反射吸光
度差との関係を予め記憶させた関数発生部15の出力と
を比較演算して劣化度を判定したり、あるいは反射吸光
度Aλを算出した後、各波長間の反射吸光度比ΔAλ’
を数式(3)で演算し、 ΔAλ’=Aλ1/Aλ2(但し、λ1<λ2) (3) 図4に示した光反射吸光度比と劣化度の関係を予め記憶
させた関数発生部15からの出力とを比較して劣化度を
判定していた。
【0003】また、特開平8−285787号公報に記
載された劣化度測定システムでは、電動機巻き線の表面
に規則的に発生する凹凸による影響を低減するため、図
5に示した光ファイバの投受光範囲の斜視図のように、
照射用光ファイバ9および受光用光ファイバ13の照射
光範囲9aおよび受光範囲13aの重なった投受光範囲
12aの直径Dを、電動機巻き線20の表面11に形成
された凹凸の周期Pの整数倍の大きさに設定していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
劣化度測定システムは、上述のように電動機巻き線表面
に光源6,14から二種の単色光を照射し、その反射光
量を計測して行なうが、電動機巻き線の表面は電動機内
部に位置していて、その表面状態を目視で確認すること
は困難であり、巻き線の表面が図5に示したように凹凸
が規則的に発生している場合と、図6や図7に示すよう
に巻き線の間隔が広がった状態で巻かれてその表面に深
い溝が形成される場合とがあり、これらの相違を目視確
認することができない。後者のように深い溝のある巻き
線表面に照射したときの反射光量は、図5に示すような
規則的な凹凸面に光を照射した場合と比較して小さくな
り、光量測定部8の出力から劣化度演算部1で算出する
各波長における反射吸光度Aλも小さい値となり、反射
吸光度差ΔAλは絶縁樹脂の劣化度に関係なく零に近い
値となってしまい、表面に深い溝のある巻き線では正し
い劣化度の計測ができなくなってしまう。また、反射吸
光度比ΔAλ’も絶縁樹脂の劣化度に関係なく1に近い
値となるため、巻き線の表面を目視確認できない電動機
に対して測定を行なうと、光を照射した部分の形状が規
則的な凹凸面を持つ巻き線表面であるか、深い溝のある
不規則な表面形状を持つ巻き線表面であるかの判断がで
きないため正確な劣化度を計測することができなかっ
た。
【0005】また、光源5,14に発光ダイオードを使
用した場合、発光ダイオードは、図8の特性図に示すよ
うに点灯初期の光量が時間経過とともに変化して一定時
間経過後に光量が安定する。同様に光源5,14にレー
ザーダイオードを使用した場合、レーザーダイオード
は、図9の特性図に示すように点灯初期の光量が時間経
過とともに変化し、一定時間経過後に光量が安定する。
従って、光源5,14の点灯後の時間経過を規制もしく
は制御しないで測定を行なうと、正確な劣化度を計測す
ることができなかった。
【0006】本発明の目的は、反射光量の計測結果から
正確な劣化度を計測することができるようにした劣化度
測定システムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、波長が異なる少なくとも2つの光源から単
色光を照射用光ファイバで導いて被測定物表面に照射
し、この被測定物表面からの反射光を受光用光ファイバ
を用いて光量測定部に導き、この光量測定部で測定した
反射光量を用いて劣化度演算部で上記被測定物の劣化度
を演算する劣化度測定システムにおいて、上記光源の点
灯後に光量が安定するまでの所定時間を計時すると共
に、その時間経過後に上記劣化度演算部での劣化度の演
算を指示する反射光量計測開始時間制限手段を設けたこ
とを特徴とする。
【0008】また本発明は上記目的を達成するために、
波長が異なる少なくとも2つの光源から単色光を照射用
光ファイバで導いて被測定物表面に照射し、この被測定
物表面からの反射光を受光用光ファイバを用いて光量測
定部に導き、この光量測定部で測定した反射光量を用い
て劣化度演算部で上記被測定物の劣化度を演算する劣化
度測定システムにおいて、予め記憶した相関関係と実測
の反射光量に基づいて算出した結果を比較して、上記被
測定物の表面が規則的に凹凸面が表れる巻き線表面であ
るか否かを判定する判定手段を有し、この判定手段が上
記被測定物の表面が規則的に凹凸面が表れる巻き線表面
であると判定したときに上記劣化度演算部は劣化度を演
算するようにしたことを特徴とする。
【0009】本発明の劣化度測定システムは、上述した
反射光量を測定するときに、点灯した光源の出力光量が
安定する時間を反射光量計測開始時間制限手段で計時し
た後、光量測定部での反射光量の計測を行なうようにし
たため、点灯した直後の光源の光量が不安定時に計測す
ることがないため正確な劣化度を得ることができる。
【0010】また本発明の劣化度測定システムは、上述
したように判定手段によって反射光量を測定した被測定
物の表面が規則的に凹凸面が表れる巻き線面であるか否
かを判定し、被測定物の表面が規則的に凹凸面が表れる
巻き線表面であると判定手段が判定したとき、劣化度演
算部で劣化度を算出するようにしたため、巻き線の間隔
が広がった状態で巻かれてその表面に深い溝が形成され
る場合と区別して測定を行なって、正確な劣化度を得る
ことができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
によって説明する。図1は、本発明の一実施の形態によ
る劣化度測定システムを示すブロック構成図である。波
長が相異なる二種の単色光の光源6,14は結合器21
を介して照射用光ファイバ9に接続され、反射光測定部
10には全反射光測定用白板30が配置され、その表面
に照射された二種の波長の照射光は全反射光測定用白板
30の表面からの反射光12を受光用光ファイバ13で
光量測定部8に導かれる。劣化度演算部1には、結果を
表示および記憶する表示手段23および記憶手段24の
他に、反射光量計測開始時間制限手段22が設けられ、
この反射光量計測開始時間制限手段22によって反射光
量の計測を開始する時間が制御されている。また劣化度
演算部1には、被測定物の劣化度と波長間の反射吸光度
差との関係、あるいは劣化度と反射吸光度比の関係を予
め記憶させた関数発生部15が接続されると共に、測定
の手順に沿ってピーク波長λ1の単色光を出力する光源
6と、ピーク波長λ1とは異なるピーク波長λ2の単色
光を出力する光源14に点灯命令を送信するように接続
されている。
【0012】次に、図11に示したフローチャートを用
いて本発明の一実施の形態による劣化度測定システムの
測定手順を説明する。絶縁劣化度の測定を始めるに当た
り、まず最初にステップS1で、反射光測定部10は図
13の斜視図に示すように外部からの迷光を完全に遮断
した状態にして機器のゼロ調整を実施し、その後にステ
ップS2からステップS10までのレファレンス光量の
測定を行なう。
【0013】つまり、ステップS2で図1に示すように
反射光測定部10に全反射光測定用白板30を取り付け
た後、ステップS3で光源6を点灯して光源14を消灯
した状態にし、光源6から発生したピーク波長λ1の単
色光を照射する。この照射光は結合器21を経て照射用
光ファイバ9を伝送して反射光測定部10内で全反射光
測定用白板30の表面に照射され、全反射光測定用白板
30の表面からの反射光12は、受光用光ファイバ13
で受けて光量測定部8に導かれる。この光量測定部8
は、ステップS4で反射光量計測開始時間制限手段22
によって光源6の出力が安定する所定時間、ここでは6
0秒を計時するまで待機し、この所定時間経過後にステ
ップS5で光源6の光量を計測し、後に測定するピーク
波長λ2の光源14と同一で最大の光量となるように調
整する。このときのレファレンス光量11は劣化度演算
部1に記憶される。
【0014】次に、ステップS6で光源6を消灯後、ス
テップS7でピーク波長λ2の光源14を点灯すると、
この照射光は結合器21を経て照射用光ファイバ9を伝
送して反射光測定部10内で全反射光測定用白板30の
表面に照射される。全反射光測定用白板30の表面から
の反射光12は、受光用光ファイバ13で受けて光量計
測部8に導かれるが、この光量測定部8はステップS8
で反射光量計測開始時間制限手段22によって光源6の
出力が安定する所定時間、ここでは60秒を計時するま
で待機する。光量測定部8は、この所定時間を経過した
後にステップS9で光源6の光量を計測し、先に測定し
たピーク波長λ1の光源6と同一光量となるように調整
する。このときのレファレンス光量12は劣化度演算部
1に記憶される。その後ステップS10で、ピーク波長
λ2の光源14を消灯する。
【0015】このように実際の絶縁劣化度測定に先立っ
てレファレンス光量の測定を行なうが、反射光量計測開
始時間制限手段22によって光源6の出力が安定する所
定時間経過後に光源6,14のレファレンス光量11,
12を計測するようにしたため、光源6,14に発光ダ
イオードやレーザーダイオードを使用し、図8および図
9の特性図に示すように点灯初期の光量が時間経過とと
もに変化して一定時間経過後に光量が安定するものであ
っても、時間によって光量が変化する光源の影響を受け
ないで正確な絶縁劣化度の測定作業に入る状態となる。
その後、ステップS11からステップS19までの絶縁
樹脂反射光量計測を行なう。
【0016】先ず、ステップS11で図10に示すよう
に反射光測定部10を電動機絶縁樹脂等の被測定物に設
置する。ステップS12で光源14を消灯した状態のま
まピーク波長λ1の光源6を点灯する。光量測定部8
は、ステップS13で反射光量計測開始時間制限手段2
2によって光源6の出力が安定する所定時間、ここでは
60秒を計時するまで待機し、所定時間経過後にステッ
プS14で、ピーク波長λ1の単色光による被測定物で
の反射光12の反射光量11’を計測し、この反射光量
11’を劣化度演算部1に記憶する。その後のステップ
S15で光源6を消灯する。
【0017】次に、ステップS16で光源6を消灯した
ままピーク波長λ2の光源14を点灯し、ステップS1
7で反射光量計測開始時間制限手段22によって光源6
の出力が安定する所定時間、ここでは60秒待機した
後、ステップS14でピーク波長λ2の単色光による被
測定物での反射光12の反射光量12’を計測し、この
反射光量12’を劣化度演算部1に記憶する。その後の
ステップS19で光源14を消灯する。ここでも、光量
測定部8は、反射光量計測開始時間制限手段22によっ
て光源6,14の出力が安定する所定時間経過後に、反
射光量11’,12’の測定を行なって劣化度演算部1
に結果を送るため、図8および図9の特性図に示すよう
に点灯初期の光量が時間経過とともに変化して一定時間
経過後に光量が安定するものであっても、時間によって
光量が変化する光源の影響を受けないで正確な測定を行
なうことができる。
【0018】続いて、ステップS20でレファレンス光
量11,12と反射光量11’,12’から反射率Rλ
1=(11’/11)×100(%)および反射率Rλ
2=(12’/12)×100(%)を算出してから、
上述した数式(1)に基づいてλ1,λ2の反射吸光度
Aλ1,Aλ2の演算を行なう。また、ステップS21
で上述した数式(2)および数式(3)に基づいて反射
吸光度差ΔAλおよび反射吸光度比ΔAλ’の演算を行
なう。演算結果は表示手段23に表示すると共に、記憶
手段24に記憶する。
【0019】関数発生部15には、図4に示したような
絶縁樹脂の劣化度θに対応した反射吸光度比ΔAλ’の
マスターカーブと、図12に示したような規則的な凹凸
面を持つ巻き線の表面における反射吸光度Aλと各波長
間の反射吸光度比ΔAλ’の相関関係範囲を予め記憶し
ている。ステップS22で、これを劣化度演算部1に出
力して、この記憶された関数値と実測の反射吸光度Aλ
および反射吸光度比ΔAλ’を比較する。被測定物が電
動機の絶縁樹脂のように規則的な凹凸を持つ表面である
場合は同図の平面部位範囲に入るので、このときは規則
的な凹凸面を持つ巻き線の表面と判断し、ステップS2
3で反射吸光度差比ΔAλ’と被測定物の劣化度θに対
応した反射吸光度差がマスターカーブから劣化度演算部
1で劣化度として判定し、外部に測定結果として出力す
る。
【0020】しかし、実測の反射吸光度Aλ1と反射吸
光度比ΔAλ’が同図の平面部位範囲をはずれた場合
は、計測した被測定物の表面形状が、深い溝のある不規
則な表面形状を持つ巻き線の表面であるかを判断する。
このとき表示手段23に再度測定の場所を変更して計測
すべく指示を出力する。
【0021】この説明から分かるように、関数発生部1
5と劣化度演算部1で被測定物が巻き線の表面であるか
否かを判定する判定手段を構成しており、この判定手段
が巻き線の表面であることを判定した場合に劣化度演算
部1が劣化度を出力するようにしている。このようにし
て、絶縁樹脂の表面が規則的な凹凸を持つ表面であるか
否かの判定を行なうことができ、つまり、光を照射した
部分の形状が規則的な凹凸面を持つ巻き線表面である
か、深き溝のある不規則な表面形状を持つ巻き線表面で
あるかを判別できるので、規則的な凹凸面を持つ巻き線
の表面における測定結果だけを選択し、正しい劣化度の
計測を行なうことができる。この実施の形態では、ピー
ク波長λ1の単色光を出力する光源6と、ピーク波長λ
2の単色光を出力する光源14の点灯を劣化度演算部1
で制御するようにしたが、これら二種の光源6,14の
点灯制御は表示による指示に基づいて手動で行なうよう
にすることもできる。
【0022】図5は、投受光領域12aの幅Dを、巻き
線20の太さによる凹凸の周期ピッチPの整数倍の大き
さを持つようにした光ファイバ端面部の斜視図を示して
いる。電動機における巻き線の表面には、巻き線20の
太さに近似した凹凸が所定の周期で発生しており、照射
用光ファイバ9を伝送して被測定物11の表面に照射さ
れる照射領域9aと、被測定物11の表面からの反射光
を受光する受光用光ファイバ13の受光領域13aが重
なった投受光領域12aの幅Dを、巻き線20の太さに
よる凹凸の周期ピッチPの整数倍の大きさを持つように
している。そのため、被測定物11の表面の巻き線20
の太さに近似した凹凸による劣化度の変動に対しては、
直径Dが周期Pに近い場合の位置劣化度特性図を示す図
14のように、常に平均的な反射光量を計測することが
できる。
【0023】例えば、図5に示した投受光領域12aの
幅Dを巻き線20による凹凸の周期ピッチPが1.4m
mの場合、先端径が1.3mmの照射用光ファイバ9と
受光用光ファイバ13を用い、投光領域9aと受光領域
13aによる投受光領域12aの幅Dが2.8mmとな
るように被測定物11の表面までの距離を調整すると、
投受光領域12aの幅Dを巻き線20の形状による表面
の凹凸の周期ピッチPの2倍となる。
【0024】電動機における巻き線の表面には、巻き線
20の太さに近似した周期で凹凸が発生しており、この
凹部は風による冷却効果が少ないため凸部と比較して劣
化度が大きくなる現象がみられ、照射用光ファイバ9の
照射光範囲と受光用光ファイバ13の受光範囲の重なっ
た投受光範囲12aの幅Dが、巻き線20による凹凸の
周期Pと比較して小さい。このため、直径Dが周期Pよ
り小さい場合の位置劣化度特性図である図15に示すよ
うに、測定結果の劣化度θが測定点ごとに大きく変化
し、図14の幅Dが周期Pに近い場合の位置劣化度特性
図とは異なる。従って、図17に示した幅Dが周期Pよ
り小さい場合の位置劣化度特性実測図のように、測定点
により測定値が大きく変化してしまうため、多数の測定
を行なって劣化度の平均値を算出する必要があった。
【0025】これに対して図18は、幅Dが周期Pの整
数倍の場合の劣化度特性実測図を示しており、平均的な
反射光量を計測することができる。これは、直径Dが周
期Pより小さい照射用光ファイバ9と受光用光ファイバ
13を用いた場合の光ファイバ端面部を示す斜視図であ
る図16と比較することによって一層明確になる。つま
り、直径Dが周期Pより小さい場合の劣化度特性図は、
図15に示すようになる。これは、照射用光ファイバ9
を伝送して被測定物11の表面に照射される照射領域
と、被測定物11の表面からの反射光を受光する受光用
光ファイバ13の受光領域が重なった投受光領域12a
の幅Dを、巻き線20の太さによる凹凸の周期ピッチP
とは無関係に定めたもので、具体的には周期Pが1.4
mmであるのに対し、照射用光ファイバ9の照射光範囲
と受光用光ファイバ13の受光範囲の重なった投光範囲
12aの直径Dを1.1mmとなるようにしている。
【0026】図2は、本発明の他の実施の形態による劣
化度測定システムを示すブロック構成図である。波長の
異なる複数の光源6,14は、切替部3,4を介してレ
ファレンス光ファイバ7と照射用光ファイバ9に接続さ
れ、レファレンス光ファイバ7は切替部5を介して光量
測定部8に接続され、この光量測定部8は劣化度演算部
1に接続されている。一方、照射用光ファイバ9は反射
光測定部10内の被測定物11の表面に導かれており、
その反射光を測定する受光用光ファイバ13は切替部5
を介して光量測定部8に接続されている。劣化度演算部
1は測定の手順に沿って自動的に切替制御部2に信号を
送信し、切替部3〜5を切替制御する。
【0027】この実施の形態における各波長に対するレ
ファレンス光量の測定は、先ず、劣化度演算部1は切替
部4,5を図示の実線で示す接続から点線で示す接続に
切り替える。すると光源6から発生したピーク波長λ1
の単色光は、切替部3から切替部4を通り、さらにレフ
ァレンス光ファイバ7から切替部5を通り光量測定部8
に伝達される。光量測定部8では、反射光量計測開始時
間制限手段22によって光源6の出力が安定する所定時
間、ここでは60秒を計時するまで待機し、この所定時
間経過後に光源6の光量を計測し、このときのレファレ
ンス光量11は劣化度演算部1に記憶される。次いで劣
化度演算部1は、切替部3〜5を図示の実線で示す接続
から点線で示す接続に切り替えた後、光源6のピーク波
長λ1とは異なる光源14のピーク波長λ2の単色光を
用いて同じ操作のレファレンス光量の測定が行なわれ、
劣化度演算部1において光源14のレファレンス光量1
2が記憶される。その後、被測定物11である絶縁物表
面の反射光量11’,12’の測定を行なうが、このと
き劣化度演算部1は、切替部4および切替部5を図示の
実線で示す接続に切り替えて、先の実施の形態の場合と
同様に行なう。
【0028】この実施の形態においても、先の実施の形
態の場合と同様に反射光量計測開始時間制限手段22に
よって光源6,14の出力が安定する所定時間経過後
に、レファレンス光量11,12および反射光量1
1’,12’の測定を行なうため、図8および図9の特
性図に示すように点灯初期の光量が時間経過とともに変
化して一定時間経過後に光量が安定するものであって
も、時間によって光量が変化する光源の影響を受けない
で正確な絶縁劣化度の測定を行なうことができる。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように本発明の劣化度測定
システムは、反射光量計測開始時間制限手段によって光
源の出力が安定する所定時間経過後に反射光量の測定を
行なうようにしたため、点灯初期の光量が時間経過とと
もに変化して一定時間経過後に光量が安定する光源であ
っても、時間によって光量が変化する光源の影響を受け
ないで正確な劣化度の測定を行なうことができる。
【0030】また本発明の劣化度測定システムは、記憶
された関数値と実測反射光量に基づいて算出した結果を
比較して、所定の範囲にあるときに劣化度演算部で劣化
度として判定する判定手段を設けたため、光を照射した
部分の形状が規則的な凹凸面を持つ巻き線表面である
か、深い溝のある不規則な表面形状を持つ巻き線表面で
あるかを判別することができ、規則的な凹凸面を持つ巻
き線の表面における測定結果だけを選択して正しい劣化
度の計測を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態による劣化度測定システ
ムのブロック構成図である。
【図2】本発明の他の実施の形態による劣化度測定シス
テムのブロック構成図である。
【図3】図1に示した劣化度測定システムの劣化度判定
の反射吸光度差の特性図である。
【図4】図1に示した劣化度測定システムの反射吸光度
比による劣化度特性図である。
【図5】図1に示した劣化度測定システムの光ファイバ
の投受光範囲を示す斜視図である。
【図6】一般的な電動機巻き線の斜視図である。
【図7】一般的な他の電動機巻き線を示す斜視図であ
る。
【図8】発光ダイオードの光量特性図である。
【図9】レーザーダイオードの光量特性図である。
【図10】従来の劣化度測定システムを示すブロック構
成図である。
【図11】図1に示した劣化度測定システムの測定手順
を示すフローチャートである。
【図12】図1に示した劣化度測定システムの反射吸光
度と反射吸光度比の相関関係図である。
【図13】図1に示した劣化度測定システムの反射光測
定部の斜視図である。
【図14】図1に示した劣化度測定システムを幅が周期
に近い電動機巻き線に適用した場合の位置劣化度特性図
である。
【図15】図1に示した劣化度測定システムを幅が周期
より小さい電動機巻き線に適用した場合の位置劣化度特
性図である。
【図16】幅が周期より小さい光ファイバ端面部の斜視
図である。
【図17】幅が周期より小さい場合の位置劣化度特性実
測図である。
【図18】幅が周期の整数倍の場合の位置劣化度特性実
測図である。
【符号の説明】
1 劣化度演算部 6 光源 8 光量測定部 9 照射用光ファイバ 11 被測定物 13 受光用光ファイバ 14 光源 22 反射光量計測開始時間制限手段 30 全反射光測定用白板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三浦 己之吉 東京都千代田区神田錦町1丁目6番地 株 式会社日立ビルシステム内 (72)発明者 柏村 吉清 東京都千代田区神田錦町1丁目6番地 株 式会社日立ビルシステム内 Fターム(参考) 2G015 AA14 CA21 2G016 BA03 BA04 BE02 2G059 AA05 BB08 BB15 BB20 CC20 EE02 EE11 FF04 GG03 JJ17 JJ22 KK10 LL04 MM05 MM10 MM15 NN05 PP04

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 波長が異なる少なくとも2つの光源から
    単色光を照射用光ファイバで導いて被測定物表面に照射
    し、この被測定物表面からの反射光を受光用光ファイバ
    を用いて光量測定部に導き、この光量測定部で測定した
    反射光量を用いて劣化度演算部で上記被測定物の劣化度
    を演算する劣化度測定システムにおいて、上記光源の点
    灯後に光量が安定するまでの所定時間を計時すると共
    に、その時間経過後に上記劣化度演算部での劣化度の演
    算を指示する反射光量計測開始時間制限手段を設けたこ
    とを特徴とする劣化度測定システム。
  2. 【請求項2】 波長が異なる少なくとも2つの光源から
    単色光を照射用光ファイバで導いて被測定物表面に照射
    し、この被測定物表面からの反射光を受光用光ファイバ
    を用いて光量測定部に導き、この光量測定部で測定した
    反射光量を用いて劣化度演算部で上記被測定物の劣化度
    を演算する劣化度測定システムにおいて、予め記憶した
    相関関係と実測の反射光量に基づいて算出した結果を比
    較して、上記被測定物の表面が規則的に凹凸面が表れる
    巻き線表面であるか否かを判定する判定手段を設け、こ
    の判定手段が上記被測定物の表面が規則的に凹凸面が表
    れる巻き線表面であると判定したときに上記劣化度演算
    部は劣化度を演算するようにしたことを特徴とする劣化
    度測定システム。
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