JP2000275135A - 漏油検査装置及び検査方法 - Google Patents

漏油検査装置及び検査方法

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JP2000275135A
JP2000275135A JP11085448A JP8544899A JP2000275135A JP 2000275135 A JP2000275135 A JP 2000275135A JP 11085448 A JP11085448 A JP 11085448A JP 8544899 A JP8544899 A JP 8544899A JP 2000275135 A JP2000275135 A JP 2000275135A
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Japan
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oil
oil leakage
fluorescence
laser beam
light
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JP11085448A
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English (en)
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Tomoyoshi Baba
智義 馬場
Hirohisa Yoshida
博久 吉田
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 油運搬船等からの油の海上流出を未然に防止
するための漏油検出装置及び検出方法を提供する。 【解決手段】 レーザ光11を照射するレーザ光源12
と、該レーザ光11の照射による海上(又は海水中)1
3に浮遊している漏油14からの蛍光・散乱光15を集
光する集光レンズ16と、海水中の浮遊生物からの蛍光
を除去するフィルタ17と、集光レンズで集光された蛍
光の有無を検出する検出器18とを具備するものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば油運搬船等
からの油の海上流出を未然に防止するための漏油検査装
置及び検査方法に関する。
【0002】
【背景技術】大型タンカーをはじめとする油運搬船等か
らの油の海上大量流出事故を未然に防止するためには、
船体からの漏油を検査・早期発見するシステムが必要不
可欠である。これは油運搬船に非常に小さなクラック等
が生じている場合、油を満載すると該油が該クラックよ
り、流出する場合があり、従来においては、オイルフェ
ンスを船体の周囲に巡らせ、一定期間停泊してオイルフ
ェンス内に油が浮遊していないかを目視により、確認し
ている。
【0003】しかしながら、目視による判別は、波、太
陽光等の外乱により、判別が容易ではなく、高感度で迅
速な検出ができることが望まれている。また、多品種の
油の種類が検出でき、昼夜連続して検出することも望ま
れている。
【0004】本発明は上記問題に鑑み、例えば油運搬船
等からの油の海上流出を未然に防止するための迅速で且
つ高性能な検出が可能な漏油検査装置及び検査方法を提
供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前述した課題を解決する
[請求項1]の発明は、海面又は海水中に浮遊する漏油
を検出する装置であって、レーザ光を照射するレーザ光
源と、該レーザ光の照射による漏油からの蛍光・散乱光
を検出すると共に海水中の浮遊生物からの蛍光を除去す
るフィルタを備えてなる検出器とを具備することを特徴
とする。
【0006】[請求項2]の発明は、海面又は海水中に
浮遊する漏油を検出する装置であって、短パルスレーザ
光を照射するレーザ光源と、該レーザ光の照射による漏
油からの蛍光・散乱光を受光して撮像を行う高速ゲート
付撮像手段とを具備することを特徴とする。
【0007】[請求項3]の発明は、海面又は海水中に
浮遊する漏油を検出する装置であって、短パルスレーザ
光を照射するレーザ光源と、該レーザ光の照射による漏
油からの蛍光・散乱光を検出すると共に海水中の浮遊生
物からの蛍光を除去するフィルタを備えてなる検出器
と、上記レーザ光の照射による漏油からの蛍光・散乱光
を受光して撮像を行う高速ゲート付撮像手段とを具備す
ることを特徴とする。
【0008】[請求項4]の発明は、請求項1又は3に
おいて、上記検出器に分光器を備え蛍光・散乱光のスペ
クトルデータを得ることを特徴とする。
【0009】[請求項5]の発明は、請求項1,2,3
又は4において、上記レーザ光の波長が220〜550
nmであることを特徴とする。
【0010】[請求項6]の発明は、請求項1,2,
3,4又は5において、上記受光する蛍光・散乱光の波
長が350〜570nmであることを特徴とする。
【0011】[請求項7]の発明は、海面又は海水中に
浮遊する漏油を検出する方法であって、漏油にレーザ光
を照射し、該レーザ光の照射による漏油の光吸収・ラマ
ン散乱現象を生じさせ、該蛍光・散乱光を検出すること
を特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明による漏油検査装置及び検
査方法の実施の形態を以下に説明するが、本発明はこれ
らの実施の形態に限定されるものではない。
【0013】図1は第1のレーザレーダ漏油検査システ
ムの概略図であり、漏油の有無のみを検出するもので
る。図1に示すように、本実施の形態にかかる第1の漏
油検出装置は、レーザ光11を照射するレーザ光源12
と、該レーザ光11の照射による海上(又は海水中)1
3に浮遊している漏油14からの蛍光・散乱光15を集
光する集光レンズ16と、海水中の浮遊生物からの蛍光
を除去するフィルタ17と、集光レンズで集光された蛍
光の有無を検出する検出器18とを具備するものであ
る。図1において、符号19はレーザ光源12からのレ
ーザ光照射領域であり、20は蛍光・散乱光受光領域で
ある。上記検出器16に備えたフィルタ15は海水に浮
遊するプランクトン等の浮遊生物又は浮遊物質から発す
る蛍光を除去するものである。このシステムによれば、
海上又は海中に浮遊している漏油の有無のみを検出する
ことができる。
【0014】図2は第2のレーザレーダ漏油検査システ
ムの概略図であり、漏油の有無並びに漏油の種類を検出
するものである。図2に示すように、本実施の形態にか
かる第2の漏油検出装置は、レーザ光11を照射するレ
ーザ光源12と、該レーザ光11の照射による海上(又
は海水中)13に浮遊している漏油14からの蛍光・散
乱光15を集光する集光レンズ16と、該集光レンズ1
6で集光された光を分光する分光器21と、該分光器2
1によるスペクトル解析データ22を表示する表示装置
23とを具備するものである。このシステムによれば、
海上又は海中に浮遊している漏油の有無のみならず、ス
ペクトル解析データ22により漏油の種類も判定するこ
とができる。
【0015】図4に油の種類による分光スペクトルの一
例を示す。図4(A)は、海水の蛍光・散乱光スペクト
ル観察結果を示し、(B)は軽油の蛍光・散乱光スペク
トル観察結果を示し、(C)は重油の蛍光・散乱光スペ
クトル観察結果を各々示す。図4(A)は海水のみのデ
ータであるので、海水中のプランクトン等の浮遊物質の
検出スペクトルAのみが表示されている。また、図4
(B)は軽油のデータであり、海水中のプランクトン等
の浮遊生物の検出ピーク31よりも波長が短い部分に軽
油スペクトルBが表示されている。また、図4(C)は
重油のデータであり、海水中のプランクトン等の浮遊生
物の検出スペクトルAよりも波長が短い部分に重油スペ
クトルCが表示されている。なお、図4(B)と(C)
の浮遊物質の検出スペクトルAの高さが異なるのは、ス
ペクトルの相対強度が異なるからである。また、漏油の
種類の判別方法としては、例えば軽油と重油とのスペク
トルピークの波形の相違や、スペクトルにおいて複数の
所定波長を定め、それらのピークの立ち上がりの相対強
度比を求めることにより行うことができる。
【0016】よって、上記スペクトル表示データによ
り、漏油の種類を分析することができる。また、海水中
のプランクトン等の浮遊生物の検出ピークAを除去する
フィルタを集光レンズ16に備えることにより、漏油の
みのスペクトルデータを表示装置23に表示することも
できる。ここで、図4においては、軽油と重油とを例示
したが、本発明はこれに限定されるものではなく、油運
搬船に搭載する油であればいずれの油でも予め油のスペ
クトルを測定しておくことにより種類の判別が可能とな
る。例えば軽油以外には、灯油等を例示でき、重油では
A重油,C重油等を例示することができる。
【0017】図3は第3のレーザレーダ漏油検査システ
ムの概略図であり、漏油の有無を高感度で広範囲でしか
も視覚的に検出するものである。図3に示すように、本
実施の形態にかかる第3の漏油検出装置は、レーザ光1
1を照射するレーザ光源12と、該レーザ光11の照射
による海上又は海水中に浮遊している漏油13からの蛍
光・散乱光14を検出するフィルタ17を備えた高速ゲ
ート付き撮像手段(HG−ICCD:High speed Gated
-Image intensified Charge Coulped Device)24と、
該撮像手段24で検出された漏油の画像をそのまま表示
する表示装置25とを具備するものである。このシステ
ムによれば、海上又は海中に浮遊している漏油の有無を
表示装置25によりそのまま確認することができる。
【0018】本発明では、上記第1乃至第3のレーザレ
ーダ漏油検査システムを単独で又はこれらを種々組み合
わせて漏油を迅速に検出することができる。
【0019】ここで、上記レーザ光の波長は、例えば2
20〜550nmの範囲であることが好ましい。これ
は、レーザ光の範囲として220nm未満であると、蛍
光の発生効率が悪くなり、また550nmを超えた場合
には、水中透過性が悪くなり、共に好ましくないからで
ある。上記レーザ光の波長範囲において蛍光の発生効率
を重視する場合には220nm近傍(220〜350)
のレーザ光とするのが好ましい、一方水中透過性を重視
する場合には550nm近傍(450〜550)のレー
ザ光とするのが好ましい。
【0020】また、本発明はレーザ光の反射光を単に検
出するものではなく、該レーザ光が漏油に吸収され、光
吸収・ラマン散乱現象による蛍光・散乱光が発生し、該
発生した蛍光・散乱光を検出することに大きな特徴があ
る。ここで、上記受光する蛍光・散乱光の波長は、油の
種類にも依存するが350〜570nmの範囲とするの
がよい。
【0021】本発明のレーザ光としては、特に限定され
るものではないが、1μsec以下の短パルスレーザ
光、及び1μsec以下の高速ゲート付き撮像手段のシ
ャッター開放時間(露光時間)を用いるのが、好まし
い。これは太陽光等の外乱をカットするためである。
【0022】以下に、本発明の好適な漏油検出装置の一
例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
図5は、本発明の一実施形態に係る漏油検出装置の構成
を示すブロック図である。この漏油検出装置は、パルス
レーザ装置30をパルスレーザ用電源装置31から供給
される駆動電力により駆動してパルスレーザ光32を発
生させ、このパルスレーザ光32を照明用光学レンズ系
33を介して海上(又は海中)に浮遊している漏油に照
明光として照射し、漏油からの蛍光・散乱光34を受光
用光学レンズ系35およびシャッタ装置36を介してフ
ィルタ37を備えた撮像装置(HG−ICCD)38上
に結像して漏油の撮像を行い、撮像装置38から得られ
た画像信号を画像処理装置39により処理して表示装置
40で画像表示するものである。
【0023】また、蛍光・散乱光を受光する集光レンズ
41が受光用光学レンズ系35と共に並設されており、
該集光レンズ41からの光は分光器42により分光さ
れ、制御解析装置43によりペクトル解析が行われる。
【0024】なお、上記照明用光学レンズ系33、受光
用光学レンズ系34、シャッタ装置35および撮像装置
36は、それぞれ図示しない照明領域制御装置,受光領
域制御装置,シャッタ動作制御装置および撮像制御装置
により制御される。
【0025】上記制御信号発生装置43は、漏油検出装
置全体の制御を司っており、ユーザインタフェース44
から入力されるユーザ(観測者)の指定に応じて、パル
スレーザ制御装置,照明領域制御装置,受光領域制御装
置,シャッタ動作制御装置および撮像制御装置のそれぞ
れに所定の制御信号を出力する。なお、図5中、符号4
5は光学窓,46はハウジング及び47はハウジングを
旋回させる旋回台を各々図示する。
【0026】この漏油検出装置によって海上に存在する
漏油の検出を行う場合、ユーザはパーソナルコンピュー
タ等で構成されたユーザインタフェース44を用いて、
パルスレーザ装置31において発生させるパルスレーザ
光32の出力、パルス幅、繰返し周期等の特性を指定す
ると共に、このパルスレーザ光32の照射による照明領
域48の広さについて指定する。
【0027】上記照明領域48は、漏油までの距離およ
び漏油の大きさに対応させて変化させるものであり、ユ
ーザは照明領域48を調節しながら観測を行って、表示
装置40に漏油を示す画像が最適な割合で表示されるよ
うにする。具体的には、漏油までの距離が短いとき、ま
たは漏油が大きいときには、画像中に漏油が全て含まれ
るように照明領域48を広く指定し、漏油までの距離が
長いとき、または漏油が小さいときは、画像中を占める
漏油の割合が大きくなるように照明領域48を狭く指定
する。
【0028】このようにして指定されたパルスレーザ光
32の特性および照明領域48の広さを示す各データは
制御信号発生装置43に出力され、制御信号発生装置4
3からは各データに応じた制御信号がパルスレーザ制御
装置および照明領域制御装置42にそれぞれ出力され
る。
【0029】パルスレーザ制御装置は、制御信号発生装
置から出力された制御信号に応じてパルスレーザ装置を
駆動させ、パルスレーザ装置30はパルスレーザ制御装
置の制御に応じた特性、すなわちユーザによって指定さ
れた特性のパルスレーザ光32を発生させる。
【0030】上記パルスレーザ装置30で発生したパル
スレーザ光32は、照明用光学レンズ系33に導かれ
る。照明用光学レンズ系33は、照明領域制御装置の制
御に応じてその位置を変化させるレンズ群を備えてお
り、このレンズ群によりパルスレーザ装置31から導か
れたパルスレーザ光32を空間的に拡大もしくは縮小し
て、照明領域48に向けて照射する。
【0031】この際、照明領域制御装置はユーザによっ
て指定された照明領域48にパルスレーザ光32が照射
されるように照明用光学レンズ系33を制御している。
また、照明領域制御装置は後述する受光領域49がユー
ザに指定されたときは、この受光領域49と照明領域4
8とが可能な限り同一となるように照明用光学レンズ系
33を自動的に制御する。
【0032】このようにして、照明領域48にパルスレ
ーザ光32が照射されると、照射領域19内に存在する
漏油でレーザ光の吸収・ラマン散乱が生じ、蛍光・散乱
光15が発生する。以下、該蛍光・散乱光15を受光し
て漏油を撮像する処理について説明する。
【0033】まず、蛍光・散乱光15を受光する受光領
域49が照明領域48と可能な限り同一となるように調
節される。具体的には、制御信号に応じて受光用光学レ
ンズ系34を構成するレンズ群の位置を変化させて、照
明領域48とできるだけ同じ領域からの反射光を受光す
るように受光領域49を自動的に調節する。なお、必要
に応じてユーザが受光領域49を指定してもよい。
【0034】このとき、受光領域制御装置は受光用光学
レンズ系34における焦点制御も同時に行っており、ユ
ーザによって指定された領域(距離)に対して焦点が結
ばれるように受光用光学レンズ系35を制御する。な
お、この焦点は後述する動作開始時間に対応させて、撮
影しようとする漏油までの距離に応じて調節するものと
する。
【0035】受光用光学レンズ系34によって集光され
た漏油からの蛍光・散乱光は、シャッタ装置35を介し
て撮像装置36へ導入される。ここで、シャッタ装置3
5はシャッタ動作制御装置によって開(オープン)状態
および閉(クローズ)状態を制御されるものであり、所
定のタイミングでシャッタの開閉を行うことにより、漏
油からの蛍光・散乱光のみを撮像装置38に導いてい
る。
【0036】このようにシャッタ装置35を動作させる
ためには、予め動作開始時間および動作間隔時間を適切
に指定しておく必要がある。動作開始時間とはパルスレ
ーザ装置31によるパルスレーザ光32の照射開始から
シャッタをオープン状態にして露光を開始するまでの時
間を表し、パルスレーザ光32と同期して漏油までの距
離に応じて設定される。また、動作間隔時間とはシャッ
タ装置35のオープン状態を保つ時間を表しており、撮
像装置38へ感度等に応じて設定される。これら動作開
始時間および動作間隔時間を調節することによって、任
意の領域(距離)に存在する漏油からの蛍光・散乱光の
みを取り込むことが可能となる。なお、これら動作開始
時間および動作間隔時間はユーザインタフェース44に
より指定され、各々の値に応じた制御信号が制御信号発
生装置43からシャッタ動作制御装置41に出力され
る。
【0037】シャッタ動作制御装置41は、制御信号発
生装置43から出力される制御信号に基づき、パルスレ
ーザ装置31によるパルスレーザ光32の照射開始と同
時にシャッタ装置36のクローズ状態にする。そして、
パルスレーザ光32に同期した動作開始信号および動作
間隔信号を出力することによりシャッタ装置35を最適
なタイミングで開閉させて、漏油からの蛍光・散乱光の
みを撮像装置38に導く。
【0038】なお、漏油までの距離が不明の場合には、
動作開始時間を僅かずつずらすことによって、漏油の位
置を探査することが可能となる。この場合、パルスレー
ザ光32の照射から蛍光・散乱光の受光までの伝搬時間
に基づいて、漏油までの距離を計測し、この距離によっ
て動作開始時間を設定してもよい。
【0039】撮像装置38は、このようにして導かれた
蛍光・散乱光を受光し、撮像制御装置から出力されるゲ
イン、アイリス、撮像周期等の受光特性に関する制御信
号に従って撮像を行い、得られた画像信号を画像処理装
置39に出力する。なお、上述した受光特性はユーザイ
ンタフェース44を用いて予め指定されているものとす
る。
【0040】画像処理装置39は、撮像装置38から出
力される画像信号をA/D変換し、さらにエッジ強調処
理等の処理を施して表示装置40に出力する。
【0041】表示装置40は、画像処理装置39から出
力される画像信号で示される画像を表示し、ユーザは表
示された画像に基づいて漏油の広がり等の情報を得る。
この際、照射領域48および受光領域49の広さおよび
漏油までの距離を示すデータ、さらにユーザによって指
定された種々のデータを同時に表示してもよく、このよ
うにすることでユーザは実際の漏油の大きさを容易に把
握することができる。
【0042】上記漏油検出装置を用いた漏油検査は、例
えば図6に示すように、油積載船51又は警戒艇52に
漏油検出装置53を搭載し、オイルフェンス54を張り
めぐらせて所定期間監視することで、僅かな漏油も迅速
に検出することができる。
【0043】また、図7に示すように、漏油検出装置5
3を搭載したROV(Remotely Operated Vehicle : 遠
隔操作探査機) 55により、油積載船51の船底からの
漏油56を検出し、船体の油流出箇所57を発見する。
また、漏油検出装置53を持った潜水夫58により、同
様にして船体の油流出箇所57を直接観察するようにす
ることもできる。
【0044】このように、第1ステップとして海面の漏
油の有無を検査し、海上面の広範囲な漏油を検出するこ
とができる。また、本発明の漏油検出装置を飛行機等に
搭載し、空中からレーザ光を海面上に走査・照射し、流
失油の有無を広範囲でしかも迅速に検知することができ
る。
【0045】また、第2ステップとしてROV56や潜
水夫58により油流失箇所を検知し、流失箇所を迅速に
特定することができる。
【0046】このように、船体の僅かなクラックによる
漏油の検査は、油を抜いた場合には該クラックの発生は
ないので、油満載時におこなう必要があるが、従来では
単に目視により監視しているにすぎなかった。本発明に
よる漏油検出装置を用いることにより、僅かな油の漏れ
も検出が可能となり、しかも二次元画像により船体の漏
れ位置の検出が可能となる。また、遠隔から広範囲でし
かもリアルタイムでの検出が可能となる。また、漏油の
種類の特定もできる。さらに、昼夜連続して自動的に検
出が可能となる。
【0047】
【発明の効果】以上述べたように、[請求項1]の発明
によれば、海面又は海水中に浮遊する漏油を検出する装
置であって、レーザ光を照射するレーザ光源と、該レー
ザ光の照射による漏油からの蛍光・散乱光を検出すると
共に海水中の浮遊生物からの蛍光を除去するフィルタを
備えてなる検出器とを具備するので、漏油の有無を確実
に検出することができる。
【0048】[請求項2]の発明によれば、海面又は海
水中に浮遊する漏油を検出する装置であって、短パルス
レーザ光を照射するレーザ光源と、該レーザ光の照射に
よる漏油からの蛍光・散乱光を受光して撮像を行う高速
ゲート付撮像手段とを具備するので、海上又は海中に浮
遊している漏油の有無を撮像装置によりそのまま確認す
ることができる。
【0049】[請求項3]の発明によれば、海面又は海
水中に浮遊する漏油を検出する装置であって、短パルス
レーザ光を照射するレーザ光源と、該レーザ光の照射に
よる漏油からの蛍光・散乱光を検出すると共に海水中の
浮遊生物からの蛍光を除去するフィルタを備えてなる検
出器と、上記レーザ光の照射による漏油からの蛍光・散
乱光を受光して撮像を行う高速ゲート付撮像手段とを具
備するので、海上又は海中に浮遊している漏油の有無を
迅速に検出すると共に漏油の広がりを撮像装置によりそ
のまま確認することができる。
【0050】[請求項4]の発明によれば、請求項1又
は3において、上記検出器に分光器を備え蛍光・散乱光
のスペクトルデータを得るので、海上又は海中に浮遊し
ている漏油の有無のみならず、スペクトル解析データに
より漏油の種類も判定することができる。
【0051】[請求項5]の発明によれば、請求項1,
2,3又は4において、上記レーザ光の波長が220〜
550nmであるので、精度の高い検出が可能となる。
【0052】[請求項6]の発明によれば、請求項1,
2,3,4又は5において、上記受光する蛍光・散乱光
の波長が350〜570nmであるので、精度の高い検
出が可能となる。
【0053】[請求項7]の発明によれば、海面又は海
水中に浮遊する漏油を検出する方法であって、漏油にレ
ーザ光を照射し、該レーザ光の照射による漏油の光吸収
・ラマン散乱現象を生じさせ、該蛍光・散乱光を検出す
るので、漏油の有無を確実にしかも高感度で迅速に検出
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態にかかる第1の漏油検出装置の概
略図である。
【図2】本実施の形態にかかる第2の漏油検出装置の概
略図である。
【図3】本実施の形態にかかる第3の漏油検出装置の概
略図である。
【図4】海水、漏油(軽油,重油)のスペクトル解析図
である。
【図5】本実施の形態にかかる漏油検出装置の構成を示
すブロック図である。
【図6】漏油検出外観図である。
【図7】海水中の漏油検出外観図である。
【符号の説明】
11 レーザ光 12 レーザ光源 13 海上(又は海水中) 14 漏油 15 蛍光・散乱光 16 集光レンズ 17 フィルタ 18 検出器 19 レーザ光照射領域 20 蛍光・散乱光受光領域 21 分光器 22 スペクトル解析データ 23 表示装置 24 高速ゲート付き撮像手段 25 表示装置 30 パルスレーザ装置 31 パルスレーザ用電源装置 32 パルスレーザ光 33 照明用光学レンズ系 34 蛍光・散乱光 35 受光用光学レンズ系 36 シャッタ装置 37 フィルタ 38 撮像装置(HG−ICCD) 39 画像処理装置 40 表示装置 41 集光レンズ 42 分光器 43 制御解析装置 44 ユーザインタフェース 45 光学窓 46 ハウジング 47 旋回台 A 浮遊生物の検出スペクトル B 軽油スペクトル C 重油スペクトル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G043 AA03 BA15 EA01 EA03 JA02 KA09 LA04 MA01 2G059 AA05 BB05 CC14 DD02 EE01 EE02 EE03 EE07 GG01 HH06 JJ02 KK04 NN01 2G067 BB17 CC03 DD11

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 海面又は海水中に浮遊する漏油を検出す
    る装置であって、 レーザ光を照射するレーザ光源と、該レーザ光の照射に
    よる漏油からの蛍光・散乱光を検出すると共に海水中の
    浮遊生物からの蛍光を除去するフィルタを備えてなる検
    出器とを具備することを特徴とする漏油検査装置。
  2. 【請求項2】 海面又は海水中に浮遊する漏油を検出す
    る装置であって、 短パルスレーザ光を照射するレーザ光源と、該レーザ光
    の照射による漏油からの蛍光・散乱光を受光して撮像を
    行う高速ゲート付撮像手段とを具備することを特徴とす
    る漏油検査装置。
  3. 【請求項3】 海面又は海水中に浮遊する漏油を検出す
    る装置であって、 短パルスレーザ光を照射するレーザ光源と、該レーザ光
    の照射による漏油からの蛍光・散乱光を検出すると共に
    海水中の浮遊生物からの蛍光を除去するフィルタを備え
    てなる検出器と、 上記レーザ光の照射による漏油からの蛍光・散乱光を受
    光して撮像を行う高速ゲート付撮像手段とを具備するこ
    とを特徴とする漏油検査装置。
  4. 【請求項4】 請求項1又は3において、 上記検出器に分光器を備え蛍光・散乱光のスペクトルデ
    ータを得ることを特徴とする漏油検査装置。
  5. 【請求項5】 請求項1,2,3又は4において、 上記レーザ光の波長が220〜550nmであることを
    特徴とする漏油検査装置。
  6. 【請求項6】 請求項1,2,3,4又は5において、 上記受光する蛍光・散乱光の波長が350〜570nm
    であることを特徴とする漏油検査装置。
  7. 【請求項7】 海面又は海水中に浮遊する漏油を検出す
    る方法であって、 漏油にレーザ光を照射し、該レーザ光の照射による漏油
    の光吸収・ラマン散乱現象を生じさせ、該蛍光・散乱光
    を検出することを特徴とする漏油検査方法。
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