JP2000274688A - バーナ装置 - Google Patents

バーナ装置

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JP2000274688A
JP2000274688A JP11080829A JP8082999A JP2000274688A JP 2000274688 A JP2000274688 A JP 2000274688A JP 11080829 A JP11080829 A JP 11080829A JP 8082999 A JP8082999 A JP 8082999A JP 2000274688 A JP2000274688 A JP 2000274688A
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gas
flow path
combustion
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nozzle
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JP11080829A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Wakabayashi
努 若林
Koji Moriya
浩二 守家
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Osaka Gas Co Ltd
Original Assignee
Osaka Gas Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 第1の流路45とそれを外囲する第2の流路
47を規定する第1,2のノズル手段10,12と、第
1,2の流路45,47に燃焼用ガスを供給する為の第
1,2のガス供給手段28,30と、第1,2の流路4
5,47に空気を供給する為の空気流路8とを備え、第
1のノズル手段10の混合ガスを点火する点火手段56
を備えたバーナ装置において、混合状態を促進し、NO
xの発生を抑制することを目的とする。 【解決手段】 第2の流路47内において、第1のノズ
ル手段10の外周壁から第2のノズル手段12内の径方
向過半部に突出して設けられ、周方向に均等に配設され
た複数の管材53を備えるとともに、管材の管壁に複数
のガス孔54を備え、第2のガス供給手段30が、燃焼
用ガスを管材53の内部に供給し、複数のガス孔54を
介して第2の流路内に供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃焼用ガスを燃焼
する為のバーナ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】地域発電、地域暖房などを行う為に、種
々のコージェネレーションシステムが提案されている。
このようなコージェネレーションシステムの代表的な1
つのシステムは、燃焼ガスを燃焼する為のバーナ装置
と、バーナ装置によって燃焼された燃焼ガスによって回
転駆動されるガスタービンとを備え、ガスタービンの回
転を利用して発電が行われる。
【0003】このようなガスタービンに用いられるバー
ナ装置は、第1のガス供給手段からの燃焼用ガスが供給
され、第1の流路を規定する第1のノズル手段と、第2
のガス供給手段からの燃焼用ガスが供給され、第1のノ
ズル手段を外囲する第2の流路を規定する第2のノズル
手段とを備えている。第1のノズル手段は第1の流路を
規定し、第1の流路を流れる空気流に第1のガス供給手
段からの燃焼用ガスが噴出され、これによって希薄混合
ガスが生成される。又、第2の流路を流れる空気流に第
2のガス供給手段からの燃焼用ガスが噴出され、これに
よって第1のノズル手段の希薄混合ガスよりもガス濃度
の低い希薄混合ガスが生成される。このようなバーナ装
置では、第1のノズル手段の混合ガスのガス濃度が第2
のノズル手段の混合ガスのガス濃度よりも高いので、第
1のノズル手段の混合ガスが燃焼され、そしてこの第1
のノズル手段の燃焼ガスを利用して第2のノズル手段の
混合ガスが燃焼される。燃焼ガスをこのように燃焼する
ことができ、これによって窒素酸化物(NOx)の発生
を抑えた燃焼が可能となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たバーナ装置では、次の通り解決すべき問題が存在す
る。第2のノズル手段内の燃焼用ガスと空気との混合が
良好に行われないと、第2のノズル手段内において、燃
焼用ガスの濃度の偏りが生じる。この偏りによって、第
2のノズル手段の下流側の燃焼ガスの燃焼ガスの温度に
偏りを生じ、燃焼ガスの最高温度と最低温度の差が大き
くなる。一般に、バーナ装置からの燃焼ガスをガスター
ビンに送給する場合、送給される燃焼ガスの最高温度が
ガスタービンの耐熱温度を超えないようにする必要があ
る。それゆえに、上述したバーナ装置においては、燃焼
ガスの最高温度をガスタービンの耐熱温度、例えば12
00℃以下に設定する必要があり、このようにしたと
き、中心付近から離れた部位の燃焼ガスの燃焼温度が低
くなる。その結果、ガスタービンに送給される燃焼ガス
の平均温度が低くなり、バーナ装置を含むシステムの熱
効率が悪くなり、高温部分が生じることで、NOxの発
生の原因となっていた。
【0005】本発明の目的は、バーナ装置における燃焼
の偏りを防止し、これによって燃焼ガスの平均温度を高
め、更にはNOxの発生を抑制することができるバーナ
装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
の本発明に係るバーナ装置は、請求項1に記載されてい
るように、第1の流路を規定する第1のノズル手段と、
前記第1のノズル手段を外囲する第2の流路を規定する
第2のノズル手段と、前記第1の流路に燃焼用ガスを供
給する為の第1のガス供給手段と、前記第2の流路に燃
焼用ガスを供給する為の第2のガス供給手段と、前記第
1および前記第2の流路に空気を供給する為の空気流路
とを備え、前記第1のノズル手段の混合ガスを点火する
点火手段を備えたバーナ装置であって、前記第2の流路
内において、前記第1のノズル手段の外周壁から前記第
2のノズル手段内の径方向過半部に突出して設けられ、
周方向に均等に配設された複数の管材を備えるととも
に、前記管材の管壁に複数のガス孔を備え、前記第2の
ガス供給手段が、前記燃焼用ガスを前記複数の管材の内
部に供給し、前記複数のガス孔を介して前記第2の流路
内に供給する。即ち、第2のノズル手段の第2の流路内
に、複数の管材を周方向に均等に配設し、その管材に設
けられた複数のガス孔から燃焼用ガスを第2の流路内に
噴出する構成となっている。このように構成することに
より、空気の流れは、管材が均等に設けられていること
から、第2の流路内において、均一な乱流状態となり、
その空気に複数のガス孔から燃焼用ガスを噴出させるこ
とで、空気と燃焼用ガスの混合が促進され、混合状態が
良好なものとなる。その混合ガスが燃焼した燃焼ガス
は、第2のノズル手段の流れ方向に直角な断面において
の温度分布の偏差が少なくなる。よって、燃焼ガスの平
均温度を高める燃焼ができ、更に最高温度によるNOx
の発生を抑制することができる。
【0007】又、上記のようなバーナ装置において、請
求項2に記載されているように、前記複数の管材の本数
が4〜24本であり、各前記管材における前記ガス孔の
数量が3〜10個であることが好ましい。即ち、管材の
本数を4本以上とすることで、空気が均一な乱流状態と
なり、燃焼用ガスと空気の混合が促進され、24本以下
とすることで、第2の流路内における圧損等が少なくて
すみ、簡単に構成することができる。更に、ガス孔の数
量を、1本の管材において3個以上とすることで、空気
と燃焼用ガスの混合状態が良好なものとなり、10個以
下とすることで、簡単な構成で、このガス孔を設けた管
材を製作することができる。又、好ましくは、上記管材
の本数を8本とし、1本の管材に設けるガス孔の数量を
5個とすることで、第2の流路における燃焼用ガスと空
気の混合が促進され、温度分布の偏差が少なくなり、簡
単な構成でNOx発生を抑制することができる。
【0008】更に、上記のようなバーナ装置において、
請求項3に記載されているように、前記複数のガス孔
が、各前記管材において前記第2の流路の軸周りの周方
向において同一方向に開口を有して備えられていること
が好ましい。即ち、上記のように構成することで、管材
の近傍を流通する空気の流れに対して直角方向に燃焼用
ガスを噴出して、混合を促進することができる。更に、
請求項4に記載されているように、前記複数のガス孔
が、各前記管材において、等間隔に開口を有して備えら
れていることが好ましく、空気に対して均等にガスを噴
出することができる。更に、請求項5に記載されている
ように、すべての前記ガス孔が、前記第2の流路の軸周
りの周方向において同一方向に開口を有して備えられて
いることが好ましく、等間隔で配設された各管材の間の
空間において、前記第2の流路の軸周りの周方向におい
て同一方向に燃焼用ガスを噴出することとなるので、供
給された空気に均等に混合ガスを噴出することができ
る。よって、第2の流路内における、空気と燃焼用ガス
の混合状態は良好なものとなり、その混合ガスが燃焼し
た燃焼ガスの温度分布の偏差が更に少なくなり、NOx
の発生を抑制することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明に従うバーナ装置の一実施形態について説明する。図
1は、本発明に従うバーナ装置の一実施形態を簡略的に
示す断面図であり、図2は、図1のバーナ装置の一部を
拡大して示す断面図であり、図3は、図2におけるII
I−III線による断面図である。
【0010】図1を参照して、図示のバーナ装置は、バ
ーナテスト用ケースのディフューザ部2を備え、このデ
ィフューザ部2に円筒状のテストケース4が装着され、
テストケース4は図1において右方に延びている。テス
トケース4内には燃焼ケース6が配設されている。燃焼
ケース6は円筒状で、テストケース4に同心状に配設さ
れている。燃焼ケース6の一端部(図1において左端
部)はディフューザ部2に装着され、その他端部は図1
において右方に延びている。ディフューザ部2には、ま
た、空気流路8が形成され、この空気流路8を通して燃
焼用空気が燃焼ケース6の一端部に供給される。この燃
焼用空気は、例えば、コンプレッサ(図示せず)によっ
て圧縮された状態にて送給される。
【0011】この実施形態では、燃焼ケース6の一端部
内に第1のノズル手段10、第2のノズル手段12およ
び燃焼筒14が配設されている。図2をも参照して、デ
ィフューザ部2の一部には取付支持ブロック16が装着
され、この取付支持ブロック16に外ガス送給管18の
一端部が装着され、この外ガス送給管18の他端部に噴
射ノズル体20が装着されている。噴射ノズル体20は
内部に空間22が形成され、この内部空間22を軸線方
向に貫通して仕切スリーブ24が装着され、この仕切ス
リーブ24によって上記内部空間22が内側の第1空間
22aとこの第1空間22aの外側の第2空間22bと
に仕切られている。外ガス送給管18の他端部は、噴射
ノズル体20の第2空間22bに連通されている。又、
外ガス送給管18の内側には内ガス送給管26が同心状
に配設され、その一端部が取付支持ブロック16に装着
され、その他端部が噴射ノズル体20に装着されてい
る。この内ガス送給管26は、噴射ノズル体20の第1
空間22aに連通されている。
【0012】内ガス送給管26には、これに燃焼用ガス
を供給する為の第1のガス供給手段が接続されている。
第1のガス供給手段は、燃焼用ガスが蓄えられたガス供
給源(図示せず)、ガス供給源から燃焼用ガスを導くガ
ス送給管28およびガス送給管28を通して送給される
ガスの流量を制御する流量制御手段、例えば流量制御弁
(図示せず)を含み、ガス送給管28が内ガス送給管2
6に連通されている。又、外ガス供給管18には、これ
に燃焼用ガスを供給する為の第2のガス供給手段が接続
されている。第2のガス供給手段は、燃焼用ガスが蓄え
られたガス供給源(図示せず)、ガス供給源から燃焼用
ガスを導くガス送給管30およびガス送給管30を通し
て送給されるガスの流量を制御する流量制御手段、例え
ば流量制御弁(図示せず)を含み、ガス送給管30が外
ガス送給管18に連通されている。なお、燃焼用ガスと
しては、例えば、都市ガスを好都合に用いることができ
る。
【0013】第1のノズル手段10は、噴射ノズル体2
0の外側に装着されている。図示の第1のノズル手段1
0は第1の円筒状部材32から構成され、この第1の円
筒状部材32の一端部には周方向に間隔を置いて半径方
向内方に突出する内突起34が一体的に設けられ、複数
個の内突起34を介して第1の円筒状部材32が噴射ノ
ズル体20に同心状に支持されている。このように構成
されているので、第1の円筒状部材32と噴射ノズル体
20との間には、周方向のほぼ全域に渡って環状の隙間
が存在し、空気流路8からの空気はかかる隙間を通して
第1の円筒状部材32内に導かれる。
【0014】噴射ノズル体20の先端部と第1の円筒状
部材32の一端部との間には、第1のスワラ36が配設
されている。第1のスワラ36は、周方向に間隔を置い
て配設された複数個のフィンから構成され、噴射ノズル
体20と第1の円筒状部材32との隙間を通して流れる
空気は、かかる第1のスワラ36によって旋回流とな
り、旋回流の状態で第1の円筒状部材32内を図1およ
び図2において右方に流れる。第1のスワラ36は第1
の円筒状部材32と一体的に形成してもよく、また別体
に形成して両者の間に介在させてもよい。
【0015】第2のノズル手段12は、第1のノズル手
段10の外側に装着されている。図示の第2のノズル手
段12は第2の円筒状部材38から構成され、この第2
の円筒状部材38の一端部が第2のスワラ40を介して
第1の円筒状部材32の外側にこれに同心状に装着され
ている。第2のスワラ40は、周方向に間隔を置いて配
設された複数個のフィンから構成され、第1の円筒状部
材32と第2の円筒状部材38との間に導かれる空気
は、かかる第2のスワラ40の作用によって旋回流とな
り、旋回流の状態で第2の円筒状部材38内を図1およ
び図2において右方に流れる。この第2のスワラ40
は、第2の円筒状部材38と一体的に形成してもよく、
また別体に形成して第1および第2の円筒状部材32,
38の間に介在させてもよい。
【0016】第2の円筒状部材38の一端部には半径方
向外方に突出する環状フランジ42が一体的に設けら
れ、この環状フランジ42の先端部に燃焼筒14の一端
部が取付ねじ44によって取付けられている。燃焼筒1
4は円筒状部材から構成され、第1および第2の円筒状
部材32,38に同心状に配設され、この燃焼筒14と
燃焼ケース6との間にも環状の外空間が存在する。
【0017】この実施形態では、噴射ノズル体20先端
部には周方向に間隔を置いて8個の第1噴出孔46が形
成され、これら第1噴射孔46が噴射ノズル体20の第
1空間22aに連通している。又、噴射ノズル体20の
中間部には半径方向に延びる8個の第2噴出孔48が周
方向に間隔を置いて形成され、これら第2噴出孔48が
噴射ノズル体20の第2空間22bに連通している。更
に、第1円筒状部材32の内突起34には貫通孔50が
形成され、かかる貫通孔50が対応する第2噴出孔48
に接続されている。更に、図3も参照して、第1のノズ
ル手段10の外周壁である円筒状部材32から第2のノ
ズル手段12の外周壁である円筒状部材38に架設され
た管材53を、周方向に均等な間隔を置いて8本設け、
各管材53において等間隔に5個のガス孔54を、すべ
てのガス孔54が周方向において同一の方向に開口を有
しているように形成している。
【0018】このように構成されているので、ガス送給
管28を通して供給される燃焼用ガスは、内ガス送給管
26を通して噴射ノズル体20の第1空間22aに送給
され、第1噴出孔46を通して噴出される。第1のノズ
ル手段10は、図1および図2に示すとおり、第1の円
筒状部材32によって第1の流路45を規定し、空気流
路8を流れる空気の一部は噴射ノズル体20と第1の円
筒状部材32との間を通して第1の流路45に導かれ、
第1噴出孔46から噴出される燃焼用ガスは、第1のス
ワラ36によって旋回流となって流れる空気流に向けて
噴出され、旋回流の作用によって実質上均一に混合され
て混合ガス(燃焼用ガスと空気との希薄混合ガス)とな
る。この第1の流路45の混合ガスの空気比は、例えば
1.4〜1.9程度に設定される。なお、第1のガス供
給手段の流量制御手段(図示せず)を操作することによ
って、第1噴出孔46から噴出される燃焼用ガスの噴出
量を制御することができる。又、ガス送給管30を通し
て供給される燃焼用ガスは、外ガス送給管18を通して
噴射ノズル体20の第2空間22bに送給され、第2噴
出孔48および第1の円筒状部材32の貫通孔50を通
して第1の円筒状部材32の外側に噴出される。第2の
ノズル手段12は、図1および図2に示すとおり、第1
の円筒状部材32の外側に第2の円筒状部材38によっ
て環状の第2の流路47を規定している。空気流路8を
流れる空気の残りの一部は第1の円筒状部材32と第2
の円筒状部材38との間を通して第2の流路47に導か
れて流れる。第2噴出孔48から貫通孔50を通して噴
出される燃焼用ガスは、管材53の内部に導かれ、第2
のスワラ40によって旋回流となって流れる空気流に向
け、且つ第2の流路47の軸方向に対して直角方向に噴
出され、旋回流の作用、均一に配設された管材53によ
る空気流の均一な乱流状態の作用、及び等間隔に形成し
たガス孔54による第2の流路47の軸方向に対して直
角方向への燃焼用ガスの噴出することによる作用によっ
て、燃焼用ガスと空気が実質上均一に混合されて混合ガ
ス(燃焼用ガスと空気との希薄混合ガス)となる。この
ことによって、第2の流路47内の混合ガスは均一な混
合状態となり、燃焼火炎が偏ることを防ぎ、火炎の温度
分布の偏りを抑制することができる。このことによっ
て、燃焼ガスの平均温度を高め、更にはNOxの発生を
抑制することができるバーナ装置を実現することができ
る。
【0019】空気流路8を通して流れる空気の残部は燃
焼筒14と燃焼ケース6との間の空間51を通して流れ
る。この実施形態では、燃焼筒14には周方向および軸
線方向に間隔を置いて複数個の空気孔52が形成されて
おり、空間51を通して流れる空気はこれら空気孔52
を通して燃焼筒14内に導入される。空気孔52を通し
て導入される空気は燃焼筒14の内周面に沿って流れる
空気層を生成し、かかる空気層によって燃焼筒14が冷
却される。又、後述する如くして燃焼して燃焼筒14内
を流れる燃焼ガスの温度が異常に上昇しないように、必
要に応じて、燃焼筒14に稀釈孔(図示せず)を設ける
ことができ、このように稀釈孔を設けた場合、空間51
を流れる空気が稀釈孔を通して燃焼筒14内に導入さ
れ、導入した空気によって燃焼ガスの温度が低下され
る。
【0020】この実施形態では、図1に示すとおり、第
1のノズル手段10の先端部、即ち第1の円筒状部材3
2の他端部と、第2のノズル手段12の先端部、即ち第
2の円筒状部材38の他端部とは、実質上同じ位置又は
ほぼ同じ位置まで延びており、また燃焼筒14の先端部
は第1および第2のノズル手段10,12を越えてさら
に図1において右方に延びている。従って、第1の流路
45の混合ガスによる燃焼火炎は第1の円筒状部材32
の内部もしくは先端部から図1において右方に生成さ
れ、また第2の流路47の混合ガスによる燃焼火炎は第
2の円筒状部材38の先端部から図1において右方に発
生し、これら燃焼火炎は燃焼筒14内にて所要のとおり
に燃焼される。
【0021】又、噴射ノズル体20と第1の円筒状部材
32との隙間は、第1の円筒状部材32と第2の円筒状
部材38との隙間よりも小さく設定されており、従って
第1の流路45に流入する空気は、第1の流路45の入
口部において絞られ、その後下流側において第1の流路
の断面積が大きく増大するので、この第1の流路45を
流れる空気流の流速は比較的遅く、これに対して、第2
の流路47を流れる空気流の流速は比較的早くなる。
【0022】燃焼筒14の先端部には、さらに筒状の導
出筒60が設けられている。導出筒60は、図1におい
て右方に延び、その先端部は先細に形成されており、燃
焼筒14から導出筒60の一端部に導かれた燃焼ガスは
この導出筒60内を流れてその先細先端部に集められて
下流側に流れる。導出筒60の先端側にはガスタービン
62が配設され、燃焼筒14内で燃焼された燃焼ガスは
導出筒60を通してガスタービン62に送給され、ガス
タービン62はバーナ装置からの燃焼ガスによって回転
駆動される。なお、導出筒60の先端部は、燃焼ケース
6の先端部に装着された支持プレート64によって支持
されている。
【0023】この実施形態では、第2の流路47の希薄
混合ガスの一部が第1の流路45の希薄混合ガスに混合
されるように構成されている。図1および図2を参照し
てさらに説明すると、この実施形態では、第1のノズル
手段10の第1の円筒状部材32に混合ガス導入手段が
設けられている。図示の第1の円筒状部材32は、円筒
状のノズル本体72とこのノズル本体72の先端部に装
着される先端ノズル74から構成され、ノズル本体72
の一端部(図1および図2において左端部)が噴射ノズ
ル体20に装着されている。ノズル体72は一端部近傍
から他端部まで実質上同じ内径であり、その一端部は半
径方向外方に幾分湾曲されており、これによって空気流
路8を流れる空気は、かかる湾曲一端部に案内されて噴
射ノズル体20とノズル本体72との隙間に導かれる。
先端ノズル74は、内径が大きい大径部76と内径が小
さい小径部78と、大径部76および小径部78を接続
するテーパ部80から構成され、テーパ部80は半径方
向内方に向けてテーパ状に延びている。この形態では、
小径部78の内径はノズル本体72の内径と実質上等し
く、大径部76の内径は小径部78およびノズル本体7
2の内径よりも大きく設定されている。
【0024】この実施形態では、ノズル本体72の他端
部に先端ノズル74の大径部76が装着され、周方向に
実質上等間隔の4個所を、4個のネジ82によって固定
されている。このように先端ノズル74が装着されてい
るので、ノズル本体72の他端部外周面と先端ノズル7
4の大径部76の内周面との間に環状の導入開口84が
形成され、この導入開口34が混合ガス導入手段として
機能する。このように導入開口84が設けられているの
で、第2の流路47を流れる希薄混合ガスはこの導入開
口84を通して第1の流路45に導入され、第1の流路
45を流れる希薄混合ガスに混合される。従って、第2
の流路47からの混合ガスによって第1の流路45の混
合ガスのガス濃度が薄められ、これによって第1の流路
45の混合ガスと第2の流路47の混合ガスとのガス濃
度の均一化が図られる。
【0025】更に、この形態では、第1の流路45を流
れる希薄混合ガスのガス濃度は第2の流路47を流れる
希薄混合ガスのガス濃度よりも濃くなるように設定され
ている。そして、このことに関連して、混合ガスを点火
する為の点火手段56は細長い点火部材58を有し、そ
の基部がテストケース4に装着され、その先端部が燃焼
ケース6、燃焼筒14、第2のノズル手段12の外周壁
である第2の円筒状部材38および第1のノズル手段1
0の外周壁である第1の円筒状部材32を貫通して、第
1の流路45の外周面上に達している。点火部材58の
先端点火部は、第1の流路45を流れる混合ガスに向け
て火花を発生し、かかる火花によって第1の流路45の
混合ガスが点火燃焼される。そして、第1の流路45に
て発生した燃焼ガスの火炎が第2の流路45を流れる混
合ガスに伝播され、かかる火炎の伝播によって第2の流
路47の混合ガスが燃焼される。
【0026】又、図2をも参照し、第2の流路47内に
おいて、第1の円筒状部材32(第1のノズル手段10
の外周壁)から円筒状部材38(第2のノズル手段12
の外周壁)に架けて設けられ、且つ第2の流路47内の
周面上の断面において翼形状の4つの第2の流路内配設
部材59を、第2の流路47内において周方向で均等に
装着し、それらの第2の流路内配設部材59の1つの内
部に点火部材58(点火手段56)を貫通させるように
構成している。このように、第2の流路内配設部材59
を全て同一形状にして、均等に配置し、その1つの内部
に点火部材58を貫通させることにより、第2の流路4
7内において、第2の流路内配設部材を均等に配設した
ことによる作用として、第2の流路47内を流れる混合
ガスの流れが偏ることを抑制することができる。
【0027】この実施形態では、また、点火手段56の
点火部材58は、第1のノズル手段10のノズル本体7
2の他端部近傍、具体的には混合ガスの流れ方向に見て
導入開口84の上流側に配設される。このように構成す
ることによって、第1の流路45を流れる混合ガス、即
ち第2の流路47からの混合ガスが導入される前の比較
的濃いガス濃度の混合ガスが点火部材58の先端部に送
給されるようになり、点火手段56による点火性能が低
下することが回避できる。
【0028】このようなバーナ装置では、第1の流路4
5を流れる混合ガスに第2の流路47を流れる混合ガス
の一部が送給され、これによって点火手段56の下流側
にて第1の流路45の混合ガスが第2の流路47からの
混合ガスによって薄められ、かくして第1の流路45と
第2の流路47の混合ガスのガス濃度をほぼ均一化し、
更に、第2の流路内に周方向において均等に管材53を
設け、この管材に規則的に形成されたガス孔54によっ
て燃焼用ガスを噴出することによって、燃焼用ガスと空
気の混合が促進され、燃焼ガスの燃焼温度を燃焼筒14
の半径方向断面のほぼ全域において実質上均一にするこ
とができる。このように燃焼ガスの燃焼温度を平均化す
ることによって、燃焼ガスをガスタービン62に送給す
る場合、燃焼温度の平均値を増加することができ、バー
ナ装置を含むガスタービンシステムの効率の向上を図る
ことができる。
【0029】本発明のバーナ装置の効果を確認する為
に、実施例として、図1〜図3に示す実施形態のバーナ
装置を用いて燃焼ガスの燃焼実験を行った。又、比較例
として、本発明の特徴構成であるガス孔54を有す管材
53を取り除いた状態においても燃焼実験を行った。燃
焼火炎の下流側における温度分布の偏差については、本
発明に係るバーナ装置においては22℃となり、温度分
布の偏りが抑制されているのに比べ、ガス孔54を有す
管材53を取り除いた比較例においては40℃と温度分
布が偏っていることが判る。又、排出NOx値において
は、本発明に係るバーナ装置においては、13ppm
(酸素0%換算)であったのに比べ、比較例において
は、35ppm(酸素0%換算)となり、NOxの排出
を抑制していることが判る。
【0030】
【発明の効果】以上のことから、本発明に係るバーナ装
置においては、燃焼用ガスと空気の混合状態を良好なも
のとし、燃焼火炎下流の温度分布の偏りを抑制すること
で、最高温度を低減することができ、更に、排出NOx
値も低減することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るバーナ装置の実施の形態を簡略的
に示す断面図
【図2】図1のバーナ装置の要部を簡略的に示す拡大断
面図
【図3】図2におけるIII−III線による断面図
【符号の説明】
8 空気流路 10 第1のノズル手段 12 第2のノズル手段 28 第1のガス供給手段 30 第2のガス供給手段 45 第1の流路 47 第2の流路 56 点火手段 53 管材 54 ガス孔

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の流路を規定する第1のノズル手段
    と、前記第1のノズル手段を外囲する第2の流路を規定
    する第2のノズル手段と、前記第1の流路に燃焼用ガス
    を供給する為の第1のガス供給手段と、前記第2の流路
    に燃焼用ガスを供給する為の第2のガス供給手段と、前
    記第1および前記第2の流路に空気を供給する為の空気
    流路とを備え、前記第1のノズル手段の混合ガスを点火
    する点火手段を備えたバーナ装置であって、 前記第2の流路内において、前記第1のノズル手段の外
    周壁から前記第2のノズル手段内の径方向過半部に突出
    して設けられ、周方向に均等に配設された複数の管材を
    備えるとともに、前記管材の管壁に複数のガス孔を備
    え、 前記第2のガス供給手段が、前記燃焼用ガスを前記複数
    の管材の内部に供給し、前記複数のガス孔を介して前記
    第2の流路内に供給するバーナ装置。
  2. 【請求項2】前記複数の管材の本数が4〜24本であ
    り、各前記管材における前記ガス孔の数量が3〜10個
    である請求項1に記載のバーナ装置。
  3. 【請求項3】 前記複数のガス孔が、各前記管材におい
    て前記第2の流路の軸周りの周方向において同一方向に
    開口を有して備えられている請求項1又は2に記載のバ
    ーナ装置。
  4. 【請求項4】 前記複数のガス孔が、各前記管材におい
    て、等間隔に開口を有して備えられている請求項3に記
    載のバーナ装置。
  5. 【請求項5】 すべての前記ガス孔が、前記第2の流路
    の軸周りの周方向において同一方向に開口を有して備え
    られている請求項3又は4に記載のバーナ装置。
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