JP5462449B2 - 燃焼装置のバーナおよびこれを備えた燃焼装置 - Google Patents

燃焼装置のバーナおよびこれを備えた燃焼装置 Download PDF

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本発明は、ガスタービンエンジン,ボイラ等、高温ガスの供給を必要とする機器に使用する燃焼装置のバーナ、およびこのバーナを備えた燃焼装置に関する。
ガスタービンエンジンにおいては、環境保全への配慮から、燃焼により排出される排ガスの組成に関して厳しい環境基準が設けられており、窒素酸化物(以下、NOxという)などの有害物質を低減することが求められている。一方、大型の地上設備用ガスタービンエンジンや航空機用ガスタービンエンジンでは、低燃費化および高出力化の要請から、圧力比が高く設定される傾向にあり、それに伴って燃焼装置入口における高温・高圧化が進み、この燃焼装置の入口温度の高温化によって燃焼温度が高くなり易いことから、NOxをむしろ増加させる要因になることが懸念されている。
そこで、近年では、NOx発生量を効果的に低減させる希薄予混合燃焼方式を採り入れた燃焼方式、例えば、希薄予混合燃焼方式と拡散燃焼方式とを組み合わせた複合燃焼方式が提案されている(特許文献1,2)。希薄予混合燃焼方式は、空気と燃料とを予め混合して燃料濃度を均一化した混合気として燃焼させるので、局所的に火炎温度が高温となる燃焼領域が存在せず、かつ燃料の希薄化により全体的にも火炎温度を低くできることから、NOx発生量を効果的に低減できる利点がある一方、低負荷燃焼時に吹き消えが起こりやすい。また、拡散燃焼方式は、燃料と空気とを拡散・混合しながら燃焼させることから、低負荷時にも吹き消えが起こり難く、保炎性能に優れている利点がある一方、NOx発生量の低減に課題がある。したがって、複合燃焼方式によれば、始動時および低負荷時の拡散燃焼により燃焼安定性を確保しながら、高負荷時の予混合燃焼によりNOx発生量の低減を図ることができる。
ところで、従来の複合燃焼方式の燃焼装置では、例えば図6に示すように、燃焼装置80の燃焼筒81の頂部81aに配置された拡散燃焼バーナ(パイロットバーナ)82の外側を囲むようにして、スワーラ83を備える予混合燃焼バーナ(メインバーナ)84を配置し、予混合気Pを旋回流として燃焼室に噴射するバーナユニット85を採用している。
スワーラ83を有する予混合燃料バーナ84を用いて、予混合気Pを燃焼室内に旋回流として噴射した場合、負圧となった旋回流の内側に、燃焼筒81の頂部81aに向かう予混合気Pの逆流領域Rが生じる。従来の燃焼装置80では、このように逆流領域Rを形成させ、高温の燃焼ガスを逆流によって循環させて着火源として利用することにより火炎を保持している。
特開平8−28871号公報 特開平8−210641号公報
しかし、スワーラを用いて逆流領域Rを発生させて高温の燃焼ガスを着火源として利用する保炎機構では、予混合気の燃料濃度をさらに希薄にすると、燃焼温度が低下する。燃焼温度が低下すれば、循環する燃焼ガスの温度が低下して着火源として機能しなくなるので、保炎が困難になる。すなわち、従来の、スワーラを用いて予混合気の旋回流を生じさせて火炎を保持するバーナでは、予混合気の燃料濃度を希薄にしてさらなる低NOx化を図ることが難しいという課題があった。さらには、スワーラを用いることによりバーナの構造が複雑化するという課題もあった。
本発明は、スワーラなどの旋回機構を用いないことにより逆流領域を生じさせず、予混合気流の流速を低下させることのみによって保炎領域の形成を可能にすることにより、構造を簡素化しながら希薄な予混合気を用いて低NOx燃焼を実現することのできる燃焼装置のバーナ、および、このバーナを備えた燃焼装置を提供することを目的とする。
前記した目的を達成するために、本発明に係る燃焼装置のバーナは、円筒形状の燃焼筒の内側に形成される燃焼室に、燃料と空気との予混合気を噴射する円筒形状のバーナであって、燃料と空気とが導入されて予混合気を形成する予混合管部と、前記予混合管部の下流側に位置して予混合気を前記燃焼室に導出する予混合気導出部とを備え、前記予混合管部および前記予混合気導出部によって形成される予混合気流路のうち、少なくとも前記予混合管部の下流端から前記予混合気導出部の前記燃焼室に臨む導出口までの部分が、予混合気流路の当該バーナの軸心に垂直な断面積が下流側に向かって漸増する拡大通路として形成されている。
この構成によれば、予混合管部から噴出された予混合気流が、下流側に向かって漸増する断面積を有する拡大通路を通ることにより、その流速が次第に減速される。拡大通路によって徐々に減速された予混合気流は、その流速が火炎の伝播速度とつりあう位置に保炎領域を形成させる。すなわち、上記のバーナによれば、予混合気の流速と火炎伝播速度とをつり合わせることによって火炎を保持できるので、希薄な予混合気を用いて燃焼温度が低下しても、火炎を保持することが可能となる。また、拡大通路内における予混合気流の流速の低下に伴いさらに予混合が促進されるので、濃度分布の均一な予混合気を形成することができる。したがって、希薄な予混合気を用いて燃焼時のNOxの発生を大幅に抑制することができる。保炎領域は、燃焼室内またはバーナの拡大通路内に形成されている。
換言すれば、上記のバーナは、予混合気の旋回流を形成させる旋回機構を備えておらず、予混合気を無旋回で前記燃焼室内に噴射する。したがって、上記のような、希薄な予混合気を用いても火炎を安定的に保持して低NOx燃焼を実現できるという効果を、スワーラなどの旋回機構を備えない簡易な構造のバーナによって得ることができる。
本発明において、前記予混合管部がベンチュリミキサとして形成されていることが好ましい。この構成によれば、予混合管部が、軸心方向のほぼ中央部に位置する最小径部と、最小径部から上流側および下流側にそれぞれ延びる拡径部とを有するベンチュリ管形状に形成されるので、予混合管部の前記最小径部から下流側の拡径部が、前記拡大通路の一部として機能する。その結果、予混合気流の減速による予混合促進効果が一層顕著となり、より希薄な予混合気を用いて効果的にNOx発生を抑制できる。
また、前記予混合管部に燃料を供給する燃料供給管は、前記予混合管部と同心状に配置されていることが好ましい。燃料供給管をこのように配置することで、場所的に均一な燃料濃度の予混合気が得られ易くなる。
また、本発明のバーナを、複数の前記予混合管部を有するものとしてもよい。このような構成とすることにより、多量の燃料を噴射して高負荷燃焼をする場合でも、燃料濃度の均一な予混合気を形成することができる。
また、本発明に係るバーナは、前記拡大通路内で点火する点火装置を備えていてもよい。この場合、例えば、点火装置を前記予混合気導出部に設けてもよく、前記予混合管部を形成する予混合管体の径方向中心部に設けてもよい。拡大通路として形成した予混合気流路内では、予混合気の流速が減速されるので、拡大通路内で点火することにより、吹き消えを防止して確実に着火することができる。
本発明に係る燃焼装置は、上記したバーナを備え、前記燃焼筒の頂部が、前記バーナの導出部の内周壁から滑らかに繋がるテーパ形状を有して、前記拡大通路の一部を形成している。
一般に、予混合気の燃料濃度を低下させると、予混合気の流速と火炎伝播速度がつり合う位置は下流側にシフトする。上記の構成を有する燃焼装置では、燃焼筒の頂部も拡大通路の一部を形成しているので、予混合気の流速を長い距離にわたって緩やかに低下させることができる。その結果、混合が十分になされるので、より低濃度の予混合気を用いて、保炎領域を燃焼室内に形成させることが可能となる。すなわち、より低濃度の予混合気を用いることができるので、さらに効果的にNOx発生を抑制することが可能となる。
以上のように、本発明に係る燃焼装置のバーナおよび燃焼装置によれば、逆流領域を生じさせることなく、予混合気流の流速を低下させることのみによって保炎領域を形成することができるので、希薄な予混合気を用いた低NOx燃焼を実現することが可能となる。
以下、本発明に係る実施形態を図面に従って詳細に説明する。図1は本発明の一実施形態に係る燃焼装置が適用されるガスタービンエンジンを示す簡略構成図である。ガスタービンエンジンGTは圧縮機1、燃焼装置2およびタービン3を主構成要素として構成されており、圧縮機1から供給される圧縮空気を燃焼装置2で燃焼させ、それにより発生する高圧の燃焼ガスをタービン3に供給する。圧縮機1は回転軸5を介してタービン3に連結されて、このタービン3により駆動される。このガスタービンエンジンGTの出力により、航空機のロータまたは発電機のような負荷4を駆動する。燃焼装置2には、燃料供給装置9から送給される燃料Fが、燃料制御装置8を介して供給される。
図2は燃焼装置2を示す断面図である。この燃焼装置2は、エンジン回転軸心の周りに環状に複数個配置されるキャン型であり、内側に燃焼室10を形成する燃焼筒12と、燃焼筒12のテーパ状の頂部12aに取り付けられて燃焼室10に燃料と空気の予混合気を噴射するバーナ14とを備え、予混合気に軸心回りの旋回を与えるスワーラのような旋回機構を備えない簡易な構造を有している。これら燃焼筒12およびバーナ14は、燃焼装置2の外筒となるほぼ円筒状のハウジングHに同心状に収容されている。ハウジングHの先端にはエンドカバー18がボルト20により固定されている。
ハウジングHの先端近傍の内周壁に、環状の内側フランジ24が形成されており、この内側フランジ24に、燃焼筒12から筒状に延びる支持筒26がボルト28で連結固定されることにより、燃焼筒12の頂部がハウジングHに取り付けられている。ハウジングHと燃焼筒12との間に、圧縮機1からの圧縮空気Aを矢印で示すように燃焼筒12の頂部方向に導く空気通路30が形成されている。さらに、この空気通路30に面して、支持筒28の周壁に複数の空気導入孔32が周方向に並んで設けられており、空気通路30を通って送られてきた圧縮空気Aが、この空気導入孔32を通って、ハウジングH,支持筒26,およびエンドカバー18によって形成された空気導入空間34に導入される。
図3は、図2の燃焼装置2のバーナ14の要部を示す縦断面図である。バーナ14は、バーナ14の外周壁を形成する、燃焼筒12と同一の軸心C1を有する円筒状のバーナ筒40と、バーナ筒40の内側に嵌合する単一の予混合管体42と、予混合管体42に燃料Fを供給する複数の燃料供給管44とを備えている。予混合管体42は、予混合気Pを形成するための、予混合管体42の軸心方向の貫通孔である複数の予混合管部46を有しており、各1本の燃料供給管44が、一つの予混合管部46内に臨んで予混合管部46に燃料Fを噴射するように配置されている。
バーナ筒40の下流側端部近傍の内周面40aは、下流側に向かって拡径となるテーパ状に形成された円錐面となっている。このテーパ状の内周面40aの上流側端には、軸心方向上流側を向く環状の鍔面40bが設けられており、この鍔面40bに円筒形状の予混合管体42の下流側端面42aが当接している。一方、バーナ筒40の下流側端40cは、燃焼筒12の頂部12aの上流側端に連結されている。すなわち、バーナ筒40下流側のテーパ状内周面40aを有する部分は、予混合管部46からの予混合気Pを燃焼室10内に導出する予混合気導出部48として機能する。なお、それぞれ下流側に向かって拡径となるテーパ状に形成されている燃焼筒12の頂部12aと、予混合気導出部48の内周面40aとは、本実施形態のように、両テーパ形状がなめらかに繋がるように設定されていることが好ましい。
予混合管部46には、燃料供給管44から噴射される燃料Fとともに、バーナ筒40の上流端開口40dから圧縮空気Aが導入されて、燃料Fと空気Aとの予混合気Pが形成される。複数の予混合管部46のそれぞれは、ベンチュリ管形状を有するベンチュリミキサとして形成されている。つまり、予混合管部46における軸心方向中央付近に、最も小さい通路径を有する最小径部46aが設けられ、その下流側及び上流側が、それぞれ下流側拡径部46bおよび上流側拡径部46cとして形成されている。
図3の予混合管体42を下流側から見た背面図である図4に示すように、予混合管体42には、その円径断面の中心部に位置する1つの予混合管部46、および、この中心部の予混合管部46の周りに均等に配置された6つの予混合管部46の、計7つの予混合管部46が設けられている。各予混合管部46は、互いに、それぞれの下流側端の開口46d同士がほぼ外接するように近接して配置されている。さらに、図4に一点鎖線で示す6つの予混合管部46の外接円Qが、図3に示す予混合気導出部48の内周面40aの上流端の形状にほぼ合致するように設定されている。
したがって、予混合管部46および予混合気導出部48によって形成される予混合気流路52のうち、予混合管部46の下流側拡径部46bと、テーパ状の予混合気導出部48とによって形成される部分は、バーナ14の軸心C1に垂直な断面積が下流側に向かって漸増する拡大通路Eとして形成されている。予混合管部46の下流付近から予混合気導出部48の上流付近にかけて、予混合気流路52の通路面積である全予混合気管部46の総横断面積と予混合導出部48の横断面積とを比較して増加している。
なお、予混合管部46は、図5に示すように、円筒状の内周面を有する直管部46eと、テーパ状の内周面を有する下流側テーパ部46fおよび上流側テーパ部46gとからなるベンチュリミキサ構造としてもよい。下流側テーパ部46fおよび上流側テーパ部46gは、それぞれ、直管部46eの下流端および上流端から拡径となるテーパ状に形成されている。この場合には、予混合管部46の下流側テーパ部46fと予混合気導出部48とが拡大通路Eを形成する。
図3に示す燃料供給管44は、径方向には、各予混合管部46の軸心C2(代表として1つのみ図示)上に配置されることが好ましい。また、軸心方向には、燃料Fを噴射する先端部44aが、予混合管部46の最小径部46aよりも上流側の上流側拡径部46c内に位置するように配置されている。
また、本実施形態においては、図3および5に示すように、予混合気Pに点火する点火装置である点火プラグ50を、予混合気導出部48の内周面40aに臨むように設置して、拡大通路E内で点火できるように設定している。
点火プラグ50は、本実施形態のように、予混合気導出部48に設置する代わりに、例えば、予混合管体42の中心部の予混合管部46の位置に、予混合管部46に代えて設置してもよく、あるいは、従来のように燃焼筒12に設置してもよい。
予混合気Pの濃度、および、拡大通路Eを構成する各部分の長さやテーパ角度を調整することにより、予混合気Pの流速と火炎の伝播速度がつり合った位置に形成される保炎領域Bの位置を調整することができる。本実施形態においては、保炎領域Bを予混合気導出部48内から燃焼筒12の燃焼室10内とにわたって形成させるように設定している。
次に、上記のように構成した燃焼装置2およびバーナ14の動作を説明する。
図3に示すように、燃料供給管44から予混合管部46内に噴射された燃料Fは、バーナ筒40の上流端開口40dから予混合管部46内に導入された空気Aと混合され、予混合気Pとして、ベンチュリミキサである予混合管部46の最小径部46aを通過する。最小径部46aを通過した予混合気Pは、ベンチュリミキサである予混合管部46および予混合気導出部48によって形成されている予混合気流路52を燃焼室10に向かって流れる。
予混合気流路52のうち、予混合管部46の最小径部46aよりも下流側の部分は、予混合気流路52のバーナ14の軸心C1に垂直な断面積が下流側に向かって、すなわち、予混合気Pの流れに沿って次第に増加する拡大通路Eとして構成されている。したがって予混合気Pがこの拡大通路Eを流れるにつれて、予混合気Pの流速は次第に低下する。この予混合気Pの流速の変化によって、予混合気Pの流れに乱れが生じ、予混合が促進される。さらに、予混合気Pの流れが次第に減速して、火炎の伝播速度とつり合う速度になった位置に、保炎領域Bが形成される。
本実施形態の燃焼装置2において、予混合気Pは、ほぼ軸心に沿った方向にのみ流れる。すなわち、本実施形態のバーナ14は、予混合気Pの旋回流を生じさせるスワーラなどの機構を有していないので、予混合気Pが燃焼室10内で旋回流を形成することがなく、その結果、燃焼室10内で予混合気Pの逆流領域が形成されることがない。換言すれば、本実施形態において、保炎領域Bは、逆流領域によって循環された燃焼ガスを利用することなく、ほぼ軸心方向に沿って流れる予混合気Pの流速と火炎の伝播速度とがつり合うことによってのみ形成されている。
このように、本実施形態のバーナ14においては、予混合気Pの流速と火炎伝播速度とをつり合わせることによって火炎を保持しているので、希薄な予混合気Pを用いて燃焼温度が低下しても、火炎を保持することが可能となる。また、拡大通路E内において、予混合気流の流速が低下することによりさらに予混合気Pの予混合が促進されるので、燃料濃度分布の均一な予混合気Pを形成することができる。したがって、希薄な予混合気Pを用いて燃焼時のNOx発生を大幅に抑制することができる。しかも、このような効果を、スワーラなどの旋回機構を要しない簡易な構造のバーナ14によって得ることができる。
特に、図3の実施形態においては、予混合管部46の最小径部46aよりも下流の下流側拡径部46bが拡大通路Eの一部として機能するので、予混合促進の効果が顕著である。
また、予混合管部46を、図3または図5に示すようにベンチュリミキサとして構成した場合には、予混合管部46から噴射する予混合気Pの流速を、火炎伝播速度よりも十分大きく設定することにより、予混合管部46内への逆火を防止することができる。
また、燃料供給管44を予混合管部46と同心状に配置しているので、場所的に均一な燃料濃度の予混合気が得られ易くなる。
また、本実施形態においては、図4に示すように、予混合気Pに点火する点火装置である点火プラグ50を、予混合気導出部48の内周面40aに臨むように設置して、拡大通路E内で点火する。したがって、流速が十分に低下した状態の予混合気Pに点火することが可能となり、容易かつ確実に点火することができる。
さらに、本実施形態に係る燃焼装置2では、バーナ14に形成されている拡大通路Eから滑らかに繋がる頂部12aを有しているので、この頂部12aも拡大通路Eの一部として機能する。一般に、予混合気Pの燃料濃度を低下させると、予混合気Pの流速と火炎伝播速度がつり合う位置は下流側にシフトする。この場合、本実施形態に係る燃焼装置2では、燃焼筒12の頂部12aも拡大通路Eの一部を形成しているので、予混合気Pの流速を長い距離にわたって緩やかに低下させることができる。その結果、混合が十分になされるので、より低濃度の予混合気Pを用いて、保炎領域Bを燃焼室10内に形成させることが可能となる。したがって、より低濃度の予混合気Pを用いて、さらに効果的にNOx発生を抑制することが可能となる。
なお、拡大通路Eのうち、燃焼室10内に形成される部分には、主として火炎を保持する保炎領域Bが形成される。このため、燃焼室10内で拡大通路Eの一部を形成する燃焼筒12の頂部12aは、耐熱・耐火構造を有することが好ましい。一方、拡大通路Eのうち、バーナ14内に形成される部分は、主として予混合気Pの流速を減速させる領域を形成するので、バーナ14内で拡大通路Eの一部を形成する部材である予混合管体42および予混合気導出部48は、必ずしも耐熱・耐火構造を有することを要しない。もっとも、拡大通路Eの形状や燃料Fの流量などの条件を調整することにより、保炎領域Bの一部または全部をバーナ14の予混合気導出部48内に形成させることもできる。その場合には、バーナ14内の予混合管体42および予混合気導出部48を耐熱・耐火構造とすることが望ましい。
なお、本実施形態のバーナ14において、燃料供給管44からの燃料Fの噴射量が十分に多い場合には、予混合気導出部48内においても燃料リッチな状態となる。この場合、バーナ14は拡散燃焼バーナと同様に機能し、高負荷運転に対応することが可能である。
なお、本実施形態において、複数の予混合管部46を設けたが、1つの予混合管部46のみを設けてもよい。複数の予混合管部46を設ける場合には、予混合管部46の数及び配置は適宜設定することができる。また、予混合管部46は、燃料と空気を予混合することができ、燃焼室10内において旋回流を生じさせないものであれば、上記で説明した構造に限らず、任意の構造を採用することができる。
また、上記実施形態においては、燃焼装置2をガスタービンエンジンGTに適用した例を説明したが、本発明に係る燃焼装置は、ガスタービンエンジンに限らず、ボイラなど高温ガスの供給を必要とする他の機器に適用することが可能である。
本発明の一実施形態に係る燃焼装置が適用されるガスタービンエンジンを示す概略図である。 図1の燃焼装置を示す断面図である。 図2の燃焼装置に用いられるバーナの要部を拡大して示す断面図である。 図3のバーナの予混合管部を下流方向からみた背面図である。 図3のバーナの予混合管部の変形例を示す断面図である。 従来の燃焼装置を示す断面図である。
符号の説明
2 燃焼装置
10 燃焼室
12 燃焼筒
12a 頂部
14 バーナ
44 燃料噴射管
46 予混合管部
48 予混合気導出部
50 点火プラグ
52 予混合気流路
F 燃料
A 空気
P 予混合気
E 拡大通路
B 保炎領域
C1 バーナ軸心
C2 予混合管部軸心

Claims (9)

  1. 燃焼筒の内側に形成される燃焼室に、燃料と空気との予混合気を噴射するバーナを備える燃焼装置であって、
    前記バーナが、
    料と空気とが導入されて予混合気を形成する予混合管部と、
    前記予混合管部の下流側に位置して予混合気を前記燃焼室に導出する予混合気導出部とを備え、
    前記予混合管部および前記予混合気導出部によって形成される予混合気流路のうち、少なくとも前記予混合管部の下流端から前記予混合気導出部の前記燃焼室に臨む導出口までの部分が、予混合気流路の当該バーナの軸心に垂直な断面積が下流側に向かって漸増する拡大通路として形成されており、
    前記燃焼筒の頂部が、前記バーナの予混合気導出部の内周壁から滑らかに繋がるテーパ形状を有して、前記拡大通路の一部を形成している燃焼装置
  2. 請求項1において、前記バーナが、前記拡大通路が火炎の伝播速度と同じ速度まで予混合気の流速を減速させることにより、予混合気の流速と火炎の伝播速度がつり合った位置に形成される保炎領域を前記拡大通路内または前記燃焼室内に形成させる燃焼装置
  3. 請求項1または2において、前記バーナが、予混合気の旋回流を形成させる旋回機構を備えていない燃焼装置
  4. 請求項1から3のいずれか一項において、前記バーナの前記予混合管部がベンチュリミキサとして形成されている燃焼装置
  5. 請求項1から4のいずれか一項において、前記バーナの前記予混合管部に燃料を供給する燃料供給管が、前記予混合管部と同心状に配置されている燃焼装置
  6. 請求項1から5のいずれか一項において、前記バーナが、複数の前記予混合管部を有する燃焼装置
  7. 請求項1から6のいずれか一項において、前記バーナが、前記予混合気導出部に設けられて前記拡大通路内で点火する点火装置を備える燃焼装置
  8. 請求項1から6のいずれか一項において、前記バーナが、前記予混合管部を形成する予混合管体の径方向中心部に設けられて、前記拡大通路内で点火する点火装置を備える燃焼装置
  9. 請求項1から8のいずれか一項において、前記拡大通路が火炎の伝播速度と同じ速度まで予混合気の流速を減速させることにより、予混合気の流速と火炎の伝播速度がつり合った位置に形成される保炎領域を前記拡大通路内または前記燃焼室内に形成させる燃焼装置。
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