JP2000274373A - 小型ポンプ - Google Patents

小型ポンプ

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JP2000274373A
JP2000274373A JP8035699A JP8035699A JP2000274373A JP 2000274373 A JP2000274373 A JP 2000274373A JP 8035699 A JP8035699 A JP 8035699A JP 8035699 A JP8035699 A JP 8035699A JP 2000274373 A JP2000274373 A JP 2000274373A
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JP
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umbrella
discharge
suction
check valve
valve
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JP8035699A
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English (en)
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Tomonobu Tomita
知伸 冨田
Yoshimasa Mitsuya
芳正 三矢
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Kasei Optonix Ltd
Original Assignee
Kasei Optonix Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 遮断性の向上したポンプを提供することを目
的とする。 【解決手段】 吐出側傘型弁(60a)は、軸部(61
a)と、軸部(61a)の一端側に設けられ、傘状に開
いた傘部(62a)とからなり、傘部(62a)の厚み
(ta)は、吸い込み側傘型弁(60)の傘部(62
b)の厚み(tb)よりも厚く、且つ傘部(62a)と
軸部(61a)とのなす角度(α)が吸い込み側傘型弁
(60b)における傘部(62b)と軸部(61b)と
のなす角度(β)よりも小さいことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ダイヤフラム式の
小型ポンプに関し、特に、搬送流体の流量を大きく損な
うことなく高い吐出力を出し、遮断性を向上させた小型
ポンプに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のダイアフラム型の小型ポンプに
は、例えば、圧電素子からなる振動子(以下、「圧電振
動子」という)を用いたものがある。圧電振動子を用い
たポンプは、ケーシングの内周面に設けた固定用パッキ
ンを介して圧電振動子の外周部を密封支持し、この圧電
振動子に交流電圧を印加して上記圧電振動子を振動させ
ることにより、搬送流体を吸い込み口から吸い込み側逆
止弁を通して、ポンプ室に吸い込み、このポンプ室内に
吸い込んだ流体を吐出側逆止弁を通して吐出口から吐出
する構成になっていた。一般に圧電振動子を用いたダイ
ヤフラム式の小型ポンプでは、1回あたりの搬送流体の
吐出量が少量であり、例えば、直径25mmのバイモル
フ型圧電素子を駆動源として用い、交流100Vで駆動
した場合には0.01cm/Hz程度であり、1秒あ
たりで50Hz時0.5cm/secを得ている。こ
のように、小型ポンプでは1回当たりの吐出量が極めて
小さいために、逆止弁は微少な圧力差で動作する構造と
する必要があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
小型ポンプでは、逆止弁が微少な圧力差で開放される構
造となっているために、搬送流体を自然に流出させては
ならない自然流出防止機能(以下、ポンプの非動作時の
搬送流体の自然流出防止機能を、そのポンプの「遮断
性」という)が不十分であり、図6のように、搬送流体
を供給するタンク14を小型ポンプ15の吐出口よりも
上側に設置せざるを得ない場合には、液体重力差によっ
て吐出弁が開き易くなり、搬送流体が自然流出してしま
い、遮断性が良くないという問題があった。
【0004】このために、タンク14は小型ポンプ15
の吐出口よりも下側に設けて液体重力差によって吐出弁
が開いてしまうのを防止していた。また、点滴で使用す
る場合等、やむを得ずタンク14を小型ポンプ15の吐
出口よりも上側に設置せざるを得ない場合には、電磁弁
等の閉止バルブ16を別途設ける必要があり、コストが
かかるという問題点があった。
【0005】そこで本発明は、搬送流体供給タンクとポ
ンプの吐出口の設置の高さ関係に関わらず、搬送流体の
流量と吐出圧を一定に確保し、大気圧差による搬送流体
の自然流出を防止した、即ち遮断性の向上したポンプを
提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のうち請求項1記載の小型ポンプは、ケーシ
ング(1)と、ケーシング(1)内に搬送流体を流入す
る吸い込み流路(2)と、ケーシング(1)内から搬送
流体を吐出する吐出流路(8)と、ケーシング(1)内
に吸入口及び吐出口を有する隔室として配設され、駆動
源により往復振動を行うダイヤフラムを内部に有して上
記搬送流体の吸入及び吐出を行うポンプ室(13)と、
ポンプ室(13)の吸込口に設けられ、吸い込み流路
(2)に連通し上記搬送流体の逆流を防止する吸い込み
側逆止弁(6)と、ポンプ室(13)の吐出口に設けら
れ、吐出流路(8)に連通し上記搬送流体の逆流を防止
する吐出側逆止弁(12)とを有してなる小型ポンプに
おいて、吸い込み側逆止弁(6)よりも吐出側逆止弁
(12)の方が高い差圧で開く逆止弁であることを特徴
とする。
【0007】このような構成では、吸い込み側逆止弁
(6)を低い差圧で開くようにしたので、搬送流体の吸
い込み時には、搬送流体の吸い込み作用が妨げられるこ
となく、吸い込み側流路(2)から吸い込み側逆止弁
(6)を介して、ポンプ室(13)に搬送流体が流入
し、吐出側逆止弁(12)を吸い込み側逆止弁(6)に
比べて高い差圧で開くようにしたので、液体重力差によ
り高い圧力で搬送流体が流入してきた場合にも、吐出側
逆止弁(12)が通常より開き難くなっているために、
搬送流体が自然流出してしまうのを防止し、遮断性を向
上させることができる。
【0008】本発明のうち請求項2記載の小型ポンプ
は、上記ダイヤフラムの往復運動は、圧電振動子(7)
により行い、圧電振動子(7)は、交流電源によって駆
動されることを特徴とする。
【0009】このような構成では、請求項1記載の発明
の効果に加えて、交流電源のある場所ならどこでも簡易
に使用できる。更に、圧電振動子(7)の振動で粘度の
ある搬送流体であっても容易に吐出することができる。
【0010】本発明のうち請求項3記載の小型ポンプ
は、吸い込み側逆止弁(6)又は吐出側逆止弁(12)
が弾性材からなる傘型弁であることを特徴とする。
【0011】このような構成では、傘型構造を有する逆
止弁を用いることによって、請求項1又は2記載の発明
の効果を簡単な構造で達成することができる。
【0012】本発明のうち請求項4記載の小型ポンプ
は、吐出側傘型弁(60a)が軸部(61a)と、軸部
(61a)の一端側に設けられ、傘状に開いた傘部(6
2a)とからなり、傘部(62a)の厚み(ta)は、
吸い込み側傘型弁(60)の傘部(62b)の厚み(t
b)よりも厚く、且つ傘部(62a)と軸部(61a)
とのなす角度(α)が吸い込み側傘型弁(60b)にお
ける傘部(62b)と軸部(61b)とのなす角度
(β)よりも小さいことを特徴とする。
【0013】このような構成では、請求項3記載の発明
の効果に加えて、吐出側傘型弁(60a)が吸い込み側
傘型弁(60b)よりも剛性を高めることができるの
で、簡易な設計で、遮断性を向上させることができる。
【0014】本発明のうち請求項5記載の小型ポンプ
は、吸い込み側逆止弁(6)又は吐出側逆止弁(12)
は、リード弁(64)であることを特徴とする。
【0015】本発明のうち請求項6記載の小型ポンプ
は、吸い込み側逆止弁(6)又は吐出側逆止弁(12)
は、バネ弁(65)であることを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の一例
を、図面に基づいて説明する。図1は本発明の一実施の
形態を示し、圧電振動子を用いたダイヤフラム式の小型
ポンプの縦断面図、図2は、本発明の小型ポンプの吐出
側逆止弁として使用する傘型弁を示し、図2(a)はそ
の縦半断面図、図2(b)は図2(a)の傘型弁をポン
プ室の吐出口に装着した状態を示す縦半断面図、図3
は、本発明の小型ポンプの吸い込み側逆止弁として使用
する傘型弁を示し、図3(a)はその縦半断面図、図3
(b)は、傘型弁をポンプ室の吸い込み口に装着した状
態を示す縦半断面図である。
【0017】本発明の実施の形態の小型ポンプは、図1
に示すように、基本的には、ケーシング1と、ケーシン
グ1内に搬送流体を流入する吸い込み流路2と、ケーシ
ング1内から搬送流体を吐出する吐出流路8と、ケーシ
ング1内に吸入口及び吐出口を有する隔室として配設さ
れ、駆動源により往復振動を行うダイヤフラムを内部に
有して上記搬送流体の吸入及び吐出を行うポンプ室13
と、ポンプ室13の吸込口に設けられ、吸い込み流路2
に連通し上記搬送流体の逆流を防止する吸い込み側逆止
弁6と、ポンプ室13の吐出口に設けられ、吐出流路8
に連通し上記搬送流体の逆流を防止する吐出側逆止弁1
2とを有して構成される。更に、所定容量の上記搬送流
体が貯溜可能な吸い込み側液溜室3が、ケーシング1内
の吸い込み側逆止弁6の上流側に設けられ、所定容量の
上記搬送流体が貯溜可能な吐出側液溜室9が、ケーシン
グ1内の吐出側逆止弁12の下流側に設けられている。
【0018】そして、吸い込み側逆止弁6に比べて吐出
側逆止弁12の方が高い差圧で開くように組み合わせた
ことを特徴とするものである。吐出側の逆止弁12は、
遮断性を高めるために、吸い込み側逆止弁6よりも開き
にくい構造が取られる。
【0019】本発明の一実施の形態の小型ダイヤフラム
式ポンプでは、ダイヤフラムの往復運動は、圧電振動子
7により行う。圧電振動子7は圧電体の撓み変化を応用
するユニモルフ、バイモルフ等の素子が用いられ、交流
電源によって駆動される。
【0020】このような構成とすることにより、搬送流
体は圧電振動子7が下方へ変形すると共に吸い込み側逆
止弁2から吸入され、圧電振動子7が上方へ変形すると
ともに吐出側逆止弁12から吐出され、圧電振動子7の
繰り返し往復運動によって、連続的に搬送流体が吐出さ
れる。
【0021】本発明の他の実施の形態では、吸い込み側
逆止弁6及び/又は吐出側逆止弁12を弾性材からなる
図2,3に示すような傘型弁としている。例えばシリコ
ンゴム、ブチルゴム、フッソゴム等の柔軟なゴム材料か
らなる。傘部62a,62bの各直径は約10mm、厚
さはほぼ1〜3mm程度である。吸い込み側の逆止弁
は、圧電振動子7の1回当たりの往復振動によるポンプ
室13の容積変化が小さいことから、この際に生じる僅
かな圧力差で動作するように柔軟な構造が取られる。
【0022】この実施の形態においては、吐出側傘型弁
60aは、図2(a)に示すように、軸部61aと、軸
部61aの一端側に設けられ、傘状に開いた傘部62a
とからなり、傘部62aの厚みtaは吸い込み側傘型弁
60bの傘部62bの厚みtbに比べて厚く、且つ軸部
61aと傘部62aとのなす角度αが吸い込み側傘型弁
60bにおける軸部61bと傘部62bとのなす角度β
よりも小さく、傘がやや窄んだ形状となるように形成さ
れている。傘部62aの各直径は約10mm、厚さはほ
ぼ2〜3mm程度である。ポンプ室13への装着時は、
図2(b)に示すように、傘部62aは、その先端部f
の少なくとも一部が、傘部62aの軸部61a側の表面
と軸部61aの表面とが交叉する位置から軸部61aに
垂直な線上にあり、仕切壁11への装着前よりも傘部6
2aと軸部61aとのなす角度αが大きく、できるだけ
90゜に近くなるような状態で装着され、傘部62aの
先端部f側が反り返った状態で装着されることとなる。
ポンプ室13内の搬送流体による圧力がかかる場合に
は、傘部62aの中間部に配置される流出口18を搬送
流体が下方から傘部62aを図2(b)の矢印方向(流
路の下流方向)に押し上げ、搬送流体が所定圧力以上の
押し上げ力となると、傘部62aが持ち上がって傘型弁
60aが開く。
【0023】一方、吸い込み側傘型弁60bは、図3
(a)に示すように、吐出側傘型弁60bと同様に、軸
部61bと、軸部61bの一端側に設けられ、傘状に開
いた傘部62bとからなり、傘部62bの厚みtbが吐
出側傘型弁60aの厚みtaに比べ薄く、且つ軸部61
bと傘部62bとのなす角度βが吐出側傘型弁60aの
軸部61aと傘部62aとのなす角度αに比べて大きく
て、傘の窄みも小さい形状となるように形成されてい
る。傘部62bの直径は約10mm、厚さはほぼ1mm
から2mm程度である。ポンプ室13の吸い込み口への
装着時は、図3(b)に示すように、傘部62bは、吐
出側傘型弁60aの場合と同様、その先端部fの少なく
とも一部が傘部62bの軸部61b側の表面と軸部61
bの表面とが交叉する位置から軸部61bに垂直な線上
にあり、装着前よりも傘部62bと軸部61bとのなす
角度αが大きく、できるだけ90゜に近くなるような状
態で装着され、傘部62bの先端部f側が反り返った状
態で装着されることとなるが、その反り返りの程度は吐
出側傘型弁60aの場合ほど顕著ではない。これは、傘
部の直径はほぼ同じであるにも関らず、吸い込み側逆止
弁6用及び吐出側逆止弁12用の傘型弁60bでは、傘
部62bの厚みtbが遮断弁15用の傘型弁60aにお
ける傘部62aの厚みtaよりも薄く、且つ傘部62b
と軸部61bとのなす角度βが傘型弁60aにおける傘
部62aと軸部61aとのなす角度αよりも大きいため
に、図3(b)と図2(b)との比較から明らかなよう
に、装着状態では、傘型弁60bにおける傘部62bの
先端部fの方が、傘型弁60aにおける傘部62aの先
端部fよりも反り返りの程度が小さくなるためである。
このように、吸い込み側傘型弁60bも吐出側傘型弁6
0aも、その傘部62aの直径はほぼ同等であるが、傘
部の厚みを、吸い込み側傘型弁60bの傘部62bの厚
みtbの方が、吐出側傘型弁60aの傘部62aの厚み
taよりも小さいものとし、吸い込み側傘型弁60bの
傘部62bと軸部61bとのなす角度βの方が吐出側傘
型弁60aの傘部62aと軸部61aとのなす角度より
も大きくすることにより、ポンプ室13の吸い込み口に
装着された際、吐出側傘型弁60aの傘部62aの先端
部f側の搬送流体による圧力がかかる場合、吐出口の場
合と同様に、傘部62bの中間部に配置される流出口1
8を搬送流体が下方から傘部62bを図3(b)の矢印
方向(流路の下流方向)に押し上げ、傘型弁60aより
も小さい所定圧力以上の押し上げ力となると、傘部62
bが持ち上がって傘型弁60bが開く。
【0024】このように構成することにより、吐出側傘
型弁60aの傘部62aの直径と吸い込み側傘型弁60
bの傘部62bの直径とはほとんど変わらず、吐出側傘
型弁60aは、傘部62aの厚みtaが吸い込み側傘型
弁60bの厚みtbに比べて厚く、傘部62aと軸部6
1aとのなす角度αが吸い込み側傘型弁60bにおける
傘部62bと軸部61bとのなす角度βよりも小さく、
傘部62aの窄みも傘部62bよりも大きいことから、
吸い込み側傘型弁60bに比べて搬送流体の流出する抵
抗も大きくなり、遮断性が大きくなる。
【0025】吐出側逆止弁12を吸い込み側逆止弁6よ
りも高い差圧で開くように組み合わせのできる逆止弁と
しては、傘型弁の他に、図4に示すリード弁64、図5
に示すバネ弁65がある。なお、本発明の課題を達成す
るためには、これらの弁に関らず、逆止弁6,12の差
圧を変化できるような弁であれば、どのような形状のも
のであっても良い。
【0026】図4に示すリード弁64は、長板状の弾性
体からなるリード64cの一端に、ポンプ室13の吐出
口、吸い込み口に合わせてその下面側中央部が凸条に傾
斜しているシール座64aが設けられ、このリード64
cはシール座64a側と反対側が平面状から若干折り曲
がった傾斜部64dとなっている。傾斜部64dの端部
に設けられている取付穴64eを介してネジ等の固定手
段によりポンプ室13内に固定され、シール座64aに
よりポンプ室13の吐出口、吸い込み口を遮断するよう
になっている。なお、64bは、シール座64aをリー
ド64cに固定するためのストッパであり、取付穴64
eはケーシング1にリード弁64を固定するための開口
部である。リード64c部分の折り曲げ角度、厚さ、剛
性を変化させることにより、差圧を変化させて遮断性を
変化させることができる。また、リード弁64cが傾斜
部64dにおいて屈曲していることから、シール座64
aの高さを変えると、遮断性を変化させることができ
る。
【0027】また、図5に示すバネ弁65は、その周縁
部分を図示していない押さえ環によりポンプ室13の吐
出側バネ弁取り付け孔に取付られて、ポンプ動作時に
は、バネ弁65の中央部分のみに搬送流体の圧力がかか
り、その中央部分が持ち上がり、空隙部分65aより、
搬送流体が吐出されるものである。バネ弁65の場合に
は、厚さ及び剛性を大きくし、またこの他に3箇所に細
く伸びた空隙部分65aの幅を細くすることにより、遮
断性を大きくすることができる。
【0028】
【実施例】以下に、本発明の実施例について説明する。
本発明の実施例では、圧電振動子7を用いたダイヤフラ
ム式の小型ポンプにおいて吸い込み側逆止弁6に通常の
図3に示した形状の傘型弁60b、吐出側逆止弁12に
図2に示した形状の遮断性のある傘型弁60aを使用し
た。従来例として、吸い込み、吐出側逆止弁6,12の
双方共に通常の傘型弁60bを使用した小型ポンプを製
作し、更に比較例1として吸い込み、吐出側逆止弁6,
12の双方共に図2の形状の遮断性のある傘型弁60a
を用いた小型ポンプ、比較例2として吸い込み側逆止弁
6のみに遮断性のある傘型弁60a、吐出側逆止弁12
には通常の傘型弁60bを用いた小型ポンプを製作し
た。各ポンプの「遮断性」の程度については、各ポンプ
を図6に示したように、搬送用流体を貯蔵したタンク1
4が各ポンプ15の吐出側逆止弁の位置より高い位置に
くるような配置とし、ポンプが作動していない時に、各
ポンプの吐出側逆止弁からタンク14からの搬送用流体
が自然流出する場合のタンク14中の搬送流体液面から
ポンプの吐出口までの高さHsを測定し、各ポンプにつ
いてこのHs値を比較することによって定量的に評価し
た。すなわち、このHs値が大きい程、そのポンプの
「遮断性」が高いことを意味する。表1において、「通
常」は通常の形状の傘型弁60bを、「遮断」は図2に
示した形状の遮断性のある傘型弁60aを示す。また、
「吐出圧」は吐出側逆止弁が開くときに生じる、搬送流
体が流れ出る圧力をいう。
【0029】
【表1】
【0030】(結果)表1に示すように実施例では従来
例に比べて、流量及び吐出圧に減少が見られるものの、
遮断性は5倍以上になった。吸い込み、吐出の両側の逆
止弁に遮断性の高い傘型弁60aを用いた比較例1では
遮断性は更に高くなるが、流量、吐出圧共に大幅に低下
する。また、吸い込み側のみに遮断性の高い傘型弁60
aを用いた比較例2では実施例と比べて遮断性は同等に
なるものの、搬送流体を吸い込めないために、流量は5
分の1に、吐出圧は2分の1以下に低下し、ポンプとし
て機能しないことがわかった。
【0031】
【発明の効果】本発明は、吸い込み側逆止弁(6)を低
い差圧で開くようにしたので、搬送流体の吸い込み時に
は、吸い込み側流路(2)から吸い込み側逆止弁(6)
を介して、ポンプ室(13)に搬送流体が流入し、吐出
側逆止弁(12)を吸い込み側逆止弁(6)に比べて高
い差圧で開くようにしたので、液体重力差により高い圧
力で搬送流体が流入してきた場合にも、吐出側逆止弁
(12)が通常より開き難くなっているために、搬送流
体が自然流出してしまうのを防止し、遮断性を向上させ
ることができる。これにより、搬送流体の吸い込み作用
が妨げられることなく、吐出側の吐出作用は高い圧力に
よってのみ行われるので、搬送流体を供給するタンクが
ポンプの吐出口より上にあっても搬送流体の重力によっ
て吐出側逆止弁が開いてしまうことがなく、高い遮断性
を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の小型ポンプの一実施形態を示す縦断面
図である。
【図2】本発明の小型ポンプの吐出側逆止弁として使用
する傘型弁を示し、(a)はその縦半断面図である、
(b)は、傘型弁を装着した状態を示す縦半断面図であ
る。
【図3】本発明の小型ポンプの吸い込み側逆止弁として
使用する傘型弁を示し、(a)はその縦半断面図であ
る、(b)は、傘型弁を装着した状態を示す縦半断面図
である。
【図4】本発明の小型ポンプの吐出側逆止弁として使用
するリード弁を示し、(a)は、その平面図、(b)
は、側面図を示す。
【図5】本発明の小型ポンプの吐出側逆止弁として使用
するバネ弁を示した平面図である。
【図6】遮断性を説明する概要図である。
【符号の説明】 2 吸い込み流路 6 吸い込み側逆止弁 7 圧電振動子 8 吐出流路 11 仕切壁 12 吐出側逆止弁 13 ポンプ室 60a,b 傘型弁 61a,b 軸部 62a,b 傘部 64 リード弁 65 バネ弁 f 傘部の先端部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーシング(1)と、ケーシング(1)
    内に搬送流体を流入する吸い込み流路(2)と、ケーシ
    ング(1)内から搬送流体を吐出する吐出流路(8)
    と、ケーシング(1)内に吸入口及び吐出口を有する隔
    室として配設され、駆動源により往復振動を行うダイヤ
    フラムを内部に有して上記搬送流体の吸入及び吐出を行
    うポンプ室(13)と、ポンプ室(13)の吸込口に設
    けられ、吸い込み流路(2)に連通し上記搬送流体の逆
    流を防止する吸い込み側逆止弁(6)と、ポンプ室(1
    3)の吐出口に設けられ、吐出流路(8)に連通し上記
    搬送流体の逆流を防止する吐出側逆止弁(12)とを有
    してなる小型ポンプにおいて、 吸い込み側逆止弁(6)よりも吐出側逆止弁(12)の
    方が高い差圧で開く逆止弁であることを特徴とする小型
    ポンプ。
  2. 【請求項2】 上記ダイヤフラムの往復運動は、圧電振
    動子(7)により行い、圧電振動子(7)は、交流電源
    によって駆動されることを特徴とする請求項1記載の小
    型ポンプ
  3. 【請求項3】 吸い込み側逆止弁(6)又は吐出側逆止
    弁(12)が弾性材からなる傘型弁であることを特徴と
    する請求項1又は2記載の小型ポンプ。
  4. 【請求項4】 吐出側傘型弁(60a)は、軸部(61
    a)と、軸部(61a)の一端側に設けられ、傘状に開
    いた傘部(62a)とからなり、 傘部(62a)の厚み(ta)は、吸い込み側傘型弁
    (60)の傘部(62b)の厚み(tb)よりも厚く、
    且つ傘部(62a)と軸部(61a)とのなす角度
    (α)が吸い込み側傘型弁(60b)における傘部(6
    2b)と軸部(61b)とのなす角度(β)よりも小さ
    いことを特徴とする請求項3記載の小型ポンプ。
  5. 【請求項5】 吸い込み側逆止弁(6)又は吐出側逆止
    弁(12)は、リード弁(64)であることを特徴とす
    る請求項1又は2記載の小型ポンプ。
  6. 【請求項6】 吸い込み側逆止弁(6)又は吐出側逆止
    弁(12)は、バネ弁(65)であることを特徴とする
    請求項1又は2記載の小型ポンプ。
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