JP2000271973A - 流量調整方法および流量調整装置 - Google Patents

流量調整方法および流量調整装置

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JP2000271973A
JP2000271973A JP11085912A JP8591299A JP2000271973A JP 2000271973 A JP2000271973 A JP 2000271973A JP 11085912 A JP11085912 A JP 11085912A JP 8591299 A JP8591299 A JP 8591299A JP 2000271973 A JP2000271973 A JP 2000271973A
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flow
piece
rate adjusting
hole
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Magoji Fujii
孫治 藤井
Yasunobu Nagai
耕伸 永井
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】駒の位置ずれを確実に防止でき、小型で省スペ
ースの射出成形型における流量調整方法および流量調整
装置を提供する。 【解決手段】ランナプレート11上のランナ溝12に流
量調整穴13を設け、その穴13に挿入する着脱可能な
流量調整駒14には、最大でランナ溝12と同じ流量、
最小は流量を停止できる加工を施し、駒14を差し替え
て挿入することによって樹脂の流量を、段階的に調整す
るよう構成することにより、駒の位置ずれを確実に防止
でき、射出成形型における、小型の流量調整装置が得ら
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂射出成形装置
の、ランナプレート等を用いた射出成形における流量調
整方法および流量調整装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、金属で製作されていた各種の部品
はコストダウンの目的で次々とプラスチック化が図られ
ている。又、近年、生産性の向上によるコストダウン活
動も盛んに行われており、プラスチック部品の成形加工
も例外ではなく、多数個取りの成形金型を用いた射出成
形によるプラスチック部品の量産が一般に行われ、成形
金型における取り個数の増加は著しい。
【0003】従来の成形金型を図5により説明する。図
5はプラスチック部品の成形を行う一般的な成形金型の
要部拡大断面図である。図において、50は射出成形機
の加熱シリンダ、51は射出成形機のノズルであり、5
2は成形金型のスプルブッシュ、53はランナ溝、54
は縦ランナ穴、55はゲート、56はキャビティ、57
は固定プレート、58はランナプレート、59はキャビ
ティプレートを示す。
【0004】射出成形機の加熱シリンダ50で溶融した
樹脂はノズル51より射出され、固定プレート57に組
み込まれたスプルブッシュ52を経由し、ランナプレー
ト58に形成されたランナ溝53、縦ランナ穴54、ゲ
ート55の順に流動し、キャビティプレート59に形成
された多数個のキャビティ56に充填されてプラスチッ
ク部品が成形される。
【0005】図6は上述の多数個取り成形金型で成形し
た際のランナの斜視図を示している。図において61は
スプル、62はランナ、63,64,65は分岐部、6
6は縦ランナ、67はゲート部である。スプル61から
分岐したランナ62は、スプル61から多数個の縦ラン
ナ66迄の距離が同一になるように63,64,65と
3回のT形の分岐によって各縦ランナ66に連続してい
る。
【0006】また、実公平5−8110号公報の射出成
形型における流動バランス調整装置において、ランナ部
に対する駒の突出量の調整を、駒とガイド部とねじの結
合によって行う構造が開示されている。
【0007】図7は、従来の流量調整装置の概略分解斜
視図である。図において、可動金型71にはランナ部7
2の一側壁に通じる矩形溝状のガイド部73が形成さ
れ、ランナ部72の底面72aとガイド部73の底面7
3aとは同一面になっている。ガイド部73のランナ部
72とは反対側の底面73aの部分にはねじ穴74が形
成されており、ガイド部73のこの部分には固定駒75
が挿入される。その中央部には上下に貫通する座ぐり穴
76aを備えたボルト穴76が形成されている。ボルト
80がボルト穴76に挿通されてねじ穴74にねじ込め
られ固定駒75が固定される。固定駒75の一側面中央
部には雄ねじ77の基礎部が圧入されており、この雄ね
じ77の先端部は可動駒78の一側面中央部に形成され
た雌ねじ79に結合されている。可動駒78をランナ部
72に突出させることにより、ランナ部72を通る溶融
樹脂の流量調整を行うことができる。
【0008】また、特開平2−283412号公報の湯
量調整式成形金型装置において、ランナ溝の分岐部で0
〜100%の範囲に樹脂の流量を調整する分岐部の構造
が開示されている。図8(a)は2ヶ所へ分岐する樹脂
量が同一の場合、図8(b)は樹脂量が異なる場合の平
面図を示す。図に於いて81はランナ溝、82は調整コ
マ、83はねじ、84は分岐部、85は分岐キャビティ
である。外形が円形の分岐キャビティ85の深さはラン
ナ溝81の深さと同じに形成される。また、分岐キャビ
ティ85の深さと同一の厚さで外周を形成された調整コ
マ82が分岐キャビティ85と係合しねじ83により着
脱可能に取り付けられている。ねじ83を緩めることで
調整コマ82は分岐キャビティ85内を図示していない
回転軸によって回動可能となり取り付け位置を変える事
が出来る。分岐キャビティ85と調整コマ82によって
形成された空間により樹脂が分配され流量を調整するこ
とができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の流量調整装置においては、成形中にランナの
流量調整部を通過する樹脂の圧力が高いため、図8で
は、調整コマ82が徐々に押されたり、型開閉時の振動
により、可動部分が緩んだりして、流量が変化してしま
い、再調整する必要があるという問題点があった。ま
た、図7では、可動駒78、雄ねじ77、固定駒75を
使用して調整を行うためのスペースが必要で小型化には
限界があり、小型多数個取り成形型には使用出来ない大
きな金型を使用する構造となり、ランナ面積の増加によ
って無駄な材料使用量も増えコストアップとなるばかり
でなく、使用する成形機の大型化により作業スペースの
増加も問題であった。
【0010】そこでこの本発明の目的は、駒の位置ずれ
を確実に防止でき、小型で省スペースの射出成形型にお
ける流量調整方法および流量調整装置を提供することに
ある。
【0011】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明は、ランナプレート上のランナ溝に穴を設け、
その穴に挿入する着脱可能な駒には、最大でランナ溝と
同じ流量、最小は流量を停止できる加工を施し、駒を差
し替えて挿入することによって樹脂の流量を、段階的に
調整するよう構成することにより、駒の位置ずれを確実
に防止でき、射出成形型における、小型の流量調整装置
が得られる。
【0012】請求項1記載の流量調整方法は、流量調整
駒と、ランナ溝を有しこのランナ溝に連通形成されて前
記流量調整駒を差換え可能に取付けできる流量調整駒穴
を有するランナプレートとを備え、前記流量調整駒が前
記ランナ溝内に突出して溶融樹脂の流量を制限する流量
調整装置を用いた流量調整方法であって、前記流量調整
駒穴に対して前記流量調整駒を差し換えて前記ランナ溝
内への前記流量調整駒の突出量を変えることにより流量
を調整することを特徴とするものである。
【0013】請求項1記載の流量調整方法によれば、流
量調整駒を流量調整駒穴に対して差し替えて挿入するこ
とによって、樹脂の流量を段階的に調整することがで
き、射出成形型における、小型の流量調整装置が得られ
る。
【0014】請求項2記載の流量調整装置は、流量調整
駒と、ランナ溝を有しこのランナ溝に形成されて流量調
整駒を差換え可能に取付けできる流量調整駒穴を有する
ランナプレートとを備え、流量調整駒のランナ溝内に突
出する溝遮り量により溶融樹脂の流量を調整することを
特徴とするものである。
【0015】請求項2記載の流量調整装置によれば、請
求項1と同様に、流量調整駒を差し替えて挿入すること
によって、樹脂の流量を、段階的に調整することがで
き、射出成形型における、小型の流量調整装置が得られ
る。
【0016】請求項3記載の流量調整装置は、請求項2
において、流量調整駒穴の形状が多角形であり、流量調
整駒が流量調整駒穴に嵌合する形状をもつものである。
【0017】請求項3記載の流量調整装置によれば、請
求項2と同様な効果のほか、流量調整駒の位置ずれを確
実に防止できる小型の流量調整装置が得られる。
【0018】請求項4記載の流量調整装置は、請求項3
において、流量調整駒穴の形状が正方形であるものであ
る。
【0019】請求項4記載の流量調整装置によれば、請
求項3と同様な効果のほか、穴の加工、流量調整駒の加
工が六角形、八角形等他の多角形に比較して容易であ
る。請求項5記載の流量調整装置は、請求項3におい
て、流量調整駒穴の隣接する2辺が、ランナ溝に重なっ
ているものである。
【0020】請求項5記載の流量調整装置によれば、請
求項3と同様な効果のほか、流量調整駒の着脱によっ
て、角度を変えて挿入する場合、多角形の頂点の数だ
け、流量調整の段階を用意できる。
【0021】請求項6記載の流量調整装置は、請求項2
において、流量調整駒が多角柱であり、ランナ溝を塞
ぎ、樹脂の流れを止める大きさを持つものである。
【0022】請求項6記載の流量調整装置によれば、請
求項2と同様な効果のほか、金型寿命末期においては、
摩耗等により、修繕不能な寸法不良、成形不具合を発生
するキャビティが発生するが、この不良キャビティへ通
じるランナの流れを本調整部で止めることにより、取り
数は減少するが、残りのキャビティで成形することがで
き経済的である。
【0023】請求項7記載の流量調整装置は、請求項2
において、流量調整駒が多角柱であり、ランナ溝を塞い
でいる頂角部分を削り、樹脂を流れるようにしたもので
ある。
【0024】請求項7記載の流量調整装置によれば、請
求項2と同様な効果のほか、切削加工のみで、容易に流
量調整駒を作成することができる。
【0025】請求項8記載の流量調整装置は、請求項7
において、頂角部分の削り具合が頂角ごとに異なるもの
である。
【0026】請求項8記載の流量調整装置によれば、請
求項7と同様な効果のほか、流量調整駒の向きを変えて
流量調整駒穴に取付けることで流量が変えられるので、
一個の駒で、多角柱の頂角分の流量調整種類を持つこと
ができ、経済的である。
【0027】請求項9記載の流量調整装置は、請求項2
において、流量調整駒が上下反転して流量調整駒穴に取
付け可能であるものである。
【0028】請求項9記載の流量調整装置によれば、請
求項2と同様な効果のほか、流量調整駒を上下反転して
樹脂の流量を段階的に調整して使用できることから、片
面だけ使用する場合に比べ、2倍の調整段階を持たせる
ことができる。
【0029】請求項10記載の流量調整装置は、請求項
2において、流量調整駒穴がランナ溝の分岐部に設けら
れているものである。
【0030】請求項10記載の流量調整装置によれば、
請求項2と同様な効果のほか、最終分岐後のランナ部分
に設ける場合に比べ、1つのランナ盤当たりの調整駒の
数を半減することができる。
【0031】請求項11記載の流量調整装置は、請求項
2において、流量調整駒が多角柱であり、上下反転およ
び向きを変えて流量調整駒穴に取付けることが可能であ
り、流量調整駒のランナ溝を塞いでいる頂角部分の削り
具合は、頂角ごとに異なるものである。
【0032】請求項11記載の流量調整装置によれば、
請求項2と同様な効果のほか、流量調整駒を着脱するこ
とで流量が多段階に調整可能となり、小型の流量調整装
置が得られる。
【0033】請求項12記載の流量調整装置は、請求項
2において、流量調整駒穴が正方形であり、ランナ溝に
一頂角部分を挾む2辺がランナ溝に重なっており、流量
調整駒は正四角柱であり、上下反転および向きを変えて
流量調整駒穴に嵌合可能であり、ランナ溝を塞いでいる
頂角部分の削り具合は、頂角ごとに異なり、流量調整駒
の中心には貫通孔を形成し、貫通孔に脱着用のタップを
立てるとともに、固定用ねじを貫通孔に通した時、ねじ
の頭が隠れる座ぐり部を形成しているものである。
【0034】請求項12記載の流量調整装置によれば、
請求項2と同様な効果のほか、流量調整駒を着脱するこ
とで流量が段階的に変えられるが、流量は8段階の調整
ができ、駒の固定は、駒の中心の明けられた孔に、ラン
ナ溝側からねじを通して、固定し、駒の取り外しは、駒
の立てたタップに合うねじを通して、容易に行うことが
できる。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1
から図4を参照して説明する。
【0036】(実施の形態1)この発明の第1の実施の
形態を図1および図2により説明する。図1(a)に
は、この発明の第1の実施の形態のランナプレート11
が斜視図で示されている。図1(a)において、中央部
から供給された溶融樹脂は、分岐後、ランナ溝12の流
量調整駒穴13にかかり、ここを通過後ゲート、キャビ
ィティへと流れる。流量調整駒穴13はランナ溝12に
重なるように設けられ、流量調整駒穴13には、流量調
整駒14が非回転かつ着脱自在に挿入され、これにより
分岐後の複数の樹脂排出口につながるランナ溝12を流
れる溶融樹脂の流量が調整される。実施の形態の流量調
整駒穴13は例えば断面角形例えば断面正方形の孔であ
り、そのほぼ中心がランナ溝12の一側に位置し、流量
調整駒穴13の一角部を境界に相隣接する2辺がランナ
溝12に重なってランナ溝12を完全に横切り、角部1
3aの頂点がランナ溝12の他側側に位置している。
【0037】図1(b)は、この発明の第1の実施の形
態の流量調整駒14で、大きさは、ランナプレートにあ
けた流量調整駒穴13に挿入でき、樹脂が漏れ出さない
程度の精度を持っている。実施の形態では流量調整駒穴
13に嵌合する例えば多角柱例えば断面正方形の角柱に
形成され、駒14の高さHは、ランナプレート11に駒
14を取り付けたとき、ランナプレート11の上面と同
じ高さになり、樹脂を流すための切削部17は、ランナ
溝12の深さと同じ高さH1だけ頂角を切削加工して凹
みを形成してある。この切削部17は駒14の高さ方向
の一端の3つの頂角に形成した切削部17a〜17cか
らなり、切削部17a〜17cの大きさが調整流量に応
じて異なっている。駒14の中心部には、貫通孔が形成
され、これに固定用ねじ26(後述)のねじ頭26aを
隠す座ぐり(堀込み)15と、駒14を取り外す時に使
用すると便利な取外し用タップ加工16が施してある。
通常、ランナプレート11の厚さは、ランナ溝12の深
さに比較して十分厚いので、駒14を上下反対に挿入し
て使用することも可能である。駒14の他端側の頂角に
も切削部18を形成し、駒14を上下反対に挿入して使
用する場合の切削部18の切削高さH2は、ランナ溝の
深さと同じである。また駒14の貫通孔の他端側の中央
にねじ頭用の座ぐり15を形成している。なお、切削部
18も4つの頂角のすべてに大きさを異ならせて形成す
ることができる。
【0038】図2(a)は、ランナプレート11を上か
ら見た図で、ランナ溝12の溝幅はWであるが、流量調
整駒14にかかる部分では、駒14の流量調整切削部1
7aに依存して幅Pになり、流量が調整できる。流量調
整駒14は角度を変えて着脱可能で、頂角ごとに切削の
大きさを変えており、1つの駒14で段階的な流量調整
ができる。切削していない頂角では、流れを止めること
もできる。また駒14の上下を反転して流量調整駒穴1
3に取付けたときは、さらに異なる4種類の流量調整が
できる。そしてさらに切削部の大きさの異なる別の流量
調整駒14を1またはそれ以上用意することにより、さ
らに多種類の流量調整が可能となる。
【0039】図2(b)は、ランナプレート11を流量
調整駒14の図2(a)のA−A′線で切断し、横から
見た断面図で、射出成形装置の部分断面を示すととも
に、流量調整駒14の断面をハッチングして表してい
る。ランナプレート11を貫通して形成された流量調整
駒穴13にランナプレート11の高さ(厚さ)と同じ高
さの駒14が挿入され、駒固定ねじ26を貫通孔の取り
出し用タップ16に遊挿し、ランナプレート11の下側
のキャビティプレート27に形成したねじ孔28に締付
けて、駒14を固定している。流量調整駒14の取外し
時に流量調整駒14がランナプレート11にくっついて
いるときは、駒固定ねじ26を外し、取り出し用タップ
16に螺合する取り出し用ねじ(図示せず)をねじ込
み、その先端をキャビティプレート27の表面に突っ張
って流量調整駒14を取り外す。
【0040】この流量調整装置を用いた流量調整方法
は、流量調整駒穴13に対して流量調整駒14を差し換
えて、例えば同一の流量調整駒を回転することにより、
または別の流量調整駒を交換することにより、ランナ溝
12内への流量調整駒14の突出量を変えて流量を調整
する。
【0041】この実施の形態では、流量調整駒穴13お
よび流量調整駒14が上から見て正方形のため、圧力や
振動により回転することはなく、流量調整に要するスペ
ースもわずかである。
【0042】(実施の形態2)この発明の第2の実施の
形態を図3により説明する。図3は、この発明の第2の
実施の形態を示す図である。第1の実施の形態と類似し
ているが、流量調整駒33をランナ溝31の分岐部31
aに配した点が異なる。溶融樹脂の図3の下方からの流
れを流量調整駒32で分岐するようにした様子を上から
見た図である。31はランナ溝、32は流量調整駒、3
3は駒固定ねじ、34は流量調整駒33に切削加工した
流量調整切削部である。
【0043】図3(a)は図の下方からの流れを流量調
整駒32の流量調整切削部34で等分に分岐するように
しており、図3(b)では切削部34に対して切削部3
4Rが切削角度を一方向に変えたものであり、下方から
の流れを右側に多く、左側に少なく流量調整することが
できる。切削部34Lは切削部34に対して切削角度を
他方向に変えたものであり、これをランナ溝31に配置
すれば、左側に多く流量調整することができる。
【0044】この実施の形態でも、流量調整駒32が圧
力や振動により回転することはなく、流量調整に要する
スペースもわずかである。
【0045】(実施の形態3)この発明の第3の実施の
形態を図4により説明する。図4は、この発明の第3の
実施の形態を示す図である。第1の実施の形態と類似し
ているが、流量調整駒44は円柱である点が異なる。図
4(a)は流量調整駒44の斜視図、図4(b)は、ラ
ンナプレート45を上から見た図である。46はランナ
溝、47は駒固定ねじである。流量調整駒44は円柱で
あるため、正方形や六角形などの多角形に比較して精度
の高い加工が容易にできる。反面、圧力、振動によって
回転する欠点を有しているので、回転しないよう駒44
の底面部43を例えば多角柱例えば正方形の角柱に加工
し、ランナプレート45の流量調整駒穴もそれに合うよ
うに円孔の底部に角孔を加工されている。そのため、例
えば切削等により、互いに大きさの異なる凹みにより形
成された流量調整部41,42は、駒44の上側のみに
施され、駒44を上下反対にして使用することはできな
い。大きさの異なる流量調整部をもつ別の駒44を1ま
たはそれ以上用意すると、さらに多種の流量調整が可能
である。
【0046】第3の実施の形態でも、ランナプレート4
5の流量調整駒44の固定部およびこれに固定される流
量調整駒44の底面部43が上から見て正方形のため、
圧力や振動により回転することはなく、流量調整に要す
るスペースもわずかである。
【0047】以上の説明から明らかなように、本発明に
よれば、熱可塑性樹脂の成形において、金型のランナを
流れる樹脂の流量を、樹脂の圧力、型開閉時の振動の影
響を受けることなく、省スペースで調整でき、バリの発
生やガス焼け、変形などの成形不具合を低減できるとと
もに、成形サイクルの短縮化を図ることができる。
【0048】また、成形条件の設定範囲が広くとれるこ
とにより、不良率の低下、自動運転を容易にするといっ
た経済効果が得られる。また、複数のゲート口から樹脂
を流し込んで一つの成型品を成形する金型においては、
異なるゲート口から到達したウェルドラインと呼ばれる
樹脂の境界部が強度的に、あるいは美観上問題になるこ
とがある。この場合においても、本発明によりゲート口
への流量バランスを調整することにより、ウェルドライ
ンの位置を調整することができる。
【0049】更に、金型の寿命末期においては、磨耗等
により、寸法不良、成形不具合を発生するキャビティへ
通じるランナの流れを調整部で止めることにより、取り
数は減少するが、残りのキャビティで成形することがで
き経済的である。
【0050】流量調整用の駒の脱着は、ランナプレート
を分解することなく、ランナ溝側から行えるため、調整
のために必要とする時間もわずかである。
【0051】
【発明の効果】請求項1記載の流量調整方法によれば、
流量調整駒を流量調整駒穴に対して差し替えて挿入する
ことによって、樹脂の流量を段階的に調整することがで
き、射出成形型における、小型の流量調整装置が得られ
る。
【0052】請求項2記載の流量調整装置によれば、請
求項1と同様に、流量調整駒を差し替えて挿入すること
によって、樹脂の流量を、段階的に調整することがで
き、射出成形型における、小型の流量調整装置が得られ
る。
【0053】請求項3記載の流量調整装置によれば、請
求項2と同様な効果のほか、流量調整駒の位置ずれを確
実に防止できる小型の流量調整装置が得られる。
【0054】請求項4記載の流量調整装置によれば、請
求項3と同様な効果のほか、穴の加工、流量調整駒の加
工が六角形、八角形等他の多角形に比較して容易であ
る。請求項5記載の流量調整装置によれば、請求項3と
同様な効果のほか、流量調整駒の着脱によって、角度を
変えて挿入する場合、多角形の頂点の数だけ、流量調整
の段階を用意できる。
【0055】請求項6記載の流量調整装置によれば、請
求項2と同様な効果のほか、金型寿命末期においては、
摩耗等により、修繕不能な寸法不良、成形不具合を発生
するキャビティが発生するが、この不良キャビティへ通
じるランナの流れを本調整部で止めることにより、取り
数は減少するが、残りのキャビティで成形することがで
き経済的である。
【0056】請求項7記載の流量調整装置によれば、請
求項2と同様な効果のほか、切削加工のみで、容易に流
量調整駒を作成することができる。
【0057】請求項8記載の流量調整装置によれば、請
求項7と同様な効果のほか、流量調整駒の向きを変えて
流量調整駒穴に取付けることで流量が変えられるので、
一個の駒で、多角柱の頂角分の流量調整種類を持つこと
ができ、経済的である。
【0058】請求項9記載の流量調整装置によれば、請
求項2と同様な効果のほか、流量調整駒を上下反転して
樹脂の流量を段階的に調整して使用できることから、片
面だけ使用する場合に比べ、2倍の調整段階を持たせる
ことができる。
【0059】請求項10記載の流量調整装置によれば、
請求項2と同様な効果のほか、最終分岐後のランナ部分
に設ける場合に比べ、1つのランナ盤当たりの調整駒の
数を半減することができる。
【0060】請求項11記載の流量調整装置によれば、
請求項2と同様な効果のほか、流量調整駒を着脱するこ
とで流量が多段階に調整可能となり、小型の流量調整装
置が得られる。
【0061】請求項12記載の流量調整装置によれば、
請求項2と同様な効果のほか、流量調整駒を着脱するこ
とで流量が段階的に変えられるが、流量は8段階の調整
ができ、駒の固定は、駒の中心の明けられた孔に、ラン
ナ溝側からねじを通して、固定し、駒の取り外しは、駒
の立てたタップに合うねじを通して、容易に行うことが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)はこの発明の第1の実施の形態の流量調
整装置のランナプレートを示す部分斜視図、(b)は流
量調整駒の斜視図である。
【図2】(a)はランナプレートの部分平面図、(b)
はそのA−A′線断面図である。
【図3】(a)は、この発明の第2の実施の形態の流量
調整駒を挿入した付近のランナプレートを示す部分平面
図、(b)は、流量調整駒を差し替えて向きを変えた部
分平面図である。
【図4】(a)は、この発明の第3の実施の形態の流量
調整駒を示す斜視図であり、(b)は、その流量調整駒
を使用した状態のランナプレートの部分斜視図である。
【図5】従来の成形金型プラスチック部品の成形を行う
一般的な成形金型の要部拡大断面図である。
【図6】従来の多数個取り成形金型で成形した際のラン
ナの斜視図を示している。
【図7】従来の流量調整装置の概略分解斜視図である。
【図8】従来の分岐流量調整装置の上面図である。
【符号の説明】
11 ランナプレート 12 ランナ溝 13 流量調整用駒穴 13a 角部 14 流量調整駒 15 固定用ネジ頭を隠す堀込み 16 取り外し用タップ加工 17,18 切削部 17a〜17c 切削部 26 駒固定ねじ 27 キャビティプレート 31 ランナ溝 32 流量調整駒 33 駒固定ねじ 34,34R,34L 切削部 41,42 流量調整部 43 底面部 45 ランナプレート 46 ランナ溝 47 駒固定ねじ 50 加熱シリンダ 51 ノズル 52 スプルブッシュ 53 ランナ溝 54 縦ランナ穴 55 ゲート 56 キャビティ 57 固定プレート 58 ランナプレート 59 キャビティプレート 61 スプル 62 ランナ 63,64,65 分岐部 66 縦ランナ 67 ゲート部 71 可動金型 72 ランナ部 72a ランナ部底面 73 ガイド部 73a ガイド部底面 74 ねじ穴 75 固定駒 76 ボルト穴 76a ボルト穴の座ぐり穴 77 雄ねじ 78 可動駒 79 雄ねじ 80 ボルト 81 ランナ溝 82 調整コマ 83 ねじ 84 分岐部 85 分岐キャビティ H 流量調整駒の高さ H1 切削高さ H2 切削高さ

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流量調整駒と、ランナ溝を有しこのラン
    ナ溝に連通形成されて前記流量調整駒を差換え可能に取
    付けできる流量調整駒穴を有するランナプレートとを備
    え、前記流量調整駒が前記ランナ溝内に突出して溶融樹
    脂の流量を制限する流量調整装置を用いた流量調整方法
    であって、前記流量調整駒穴に対して前記流量調整駒を
    差し換えて前記ランナ溝内への前記流量調整駒の突出量
    を変えることにより流量を調整することを特徴とする流
    量調整方法。
  2. 【請求項2】 流量調整駒と、ランナ溝を有しこのラン
    ナ溝に連通形成されて前記流量調整駒を差換え可能に取
    付けできる流量調整駒穴を有するランナプレートとを備
    え、前記流量調整駒の前記ランナ溝内に突出する溝遮り
    量により溶融樹脂の流量を調整することを特徴とする流
    量調整装置。
  3. 【請求項3】 流量調整駒穴の形状が多角形であり、流
    量調整駒が前記流量調整駒穴に嵌合する形状をもつ請求
    項2記載の流量調整装置。
  4. 【請求項4】 流量調整駒穴の形状が正方形である請求
    項3記載の流量調整装置。
  5. 【請求項5】 流量調整駒穴の隣接する2辺が、ランナ
    溝に重なっている請求項3記載の流量調整装置。
  6. 【請求項6】 流量調整駒は多角柱であり、ランナ溝を
    塞ぎ、樹脂の流れを止める大きさを持つ請求項2記載の
    流量調整装置。
  7. 【請求項7】 流量調整駒は多角柱であり、ランナ溝を
    塞いでいる頂角部分を削り、樹脂を流れるようにした請
    求項2記載の流量調整装置。
  8. 【請求項8】 頂角部分の削り具合が頂角ごとに異なる
    請求項7記載の流量調整装置。
  9. 【請求項9】 流量調整駒は上下反転して流量調整駒穴
    に取付け可能である請求項2記載の流量調整装置。
  10. 【請求項10】 流量調整駒穴がランナ溝の分岐部に設
    けられている請求項2記載の流量調整装置。
  11. 【請求項11】 流量調整駒は多角柱であり、上下反転
    および向きを変えて流量調整駒穴に取付けることが可能
    であり、前記流量調整駒のランナ溝を塞いでいる頂角部
    分の削り具合は、頂角ごとに異なる請求項2記載の流量
    調整装置。
  12. 【請求項12】 流量調整駒穴は正方形であり、ランナ
    溝に一頂角部分を挾む2辺が前記ランナ溝に重なってお
    り、 流量調整駒は正四角柱であり、上下反転および向きを変
    えて前記流量調整駒穴に嵌合可能であり、ランナ溝を塞
    いでいる頂角部分の削り具合は、頂角ごとに異なり、前
    記流量調整駒の中心には貫通孔を形成し、前記貫通孔に
    脱着用のタップを立てるとともに、固定用ねじを前記貫
    通孔に通した時、ねじの頭が隠れる座ぐり部を形成して
    いる請求項2記載の流量調整装置。
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