JP2000271772A - レーザ加工方法及び装置 - Google Patents

レーザ加工方法及び装置

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JP2000271772A
JP2000271772A JP11077191A JP7719199A JP2000271772A JP 2000271772 A JP2000271772 A JP 2000271772A JP 11077191 A JP11077191 A JP 11077191A JP 7719199 A JP7719199 A JP 7719199A JP 2000271772 A JP2000271772 A JP 2000271772A
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Naoki Mitsuyanagi
直毅 三柳
Yoshiaki Shimomura
義昭 下村
Yasushi Minomoto
泰 美野本
Shigeyuki Sakurai
茂行 桜井
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】レーザ加工時の位置誤差に対し被加工物の加工
位置をレーザ照射位置に先行して検出し加工位置の状態
及び方向に関係なく加工位置を検出して位置補正を行い
レーザ加工が行えるレーザ加工装置を実現する。 【解決手段】レーザダイオード70からの検出用レーザ
光は偏光プリズム72、結像レンズ73、1/4波長板
74、ウエッジ基板75、平行平面基板76、ダイクロ
イックミラー40、集光レンズ41を介して中心軸Oか
らある距離のワーク1上の位置に集光される。ワーク1
から反射した検出用レーザ光は入射時と同じ経路でフォ
トセンサ71上に集光される。モータ77で基板75、
76を回転し、ワーク1上の検出用レーザ光の照射位置
は中心軸Oを中心に距離L1離れた位置で公転する。こ
れにより、加工用レーザに先行して突き合わせ面を検出
し、位置補正を行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザ発振器から
出力されたレーザビームをXYテーブル或いはロボット
等の移動手段で位置決めしながら、レーザによる突き合
わせ溶接や切断を行うレーザ加工方法及び加工装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】レーザ光を利用した加工は、機械、電
子、半導体装置などの多方面の分野の製造過程で、切
断、溶接等の加工方法として利用されている。ここで、
例えば、レーザ溶接について述べる。
【0003】従来のレーザ溶接装置の構成を、移動手段
としてXYテーブルと組み合わせた場合を例にとって図
8及び図9を参照しながら説明する。
【0004】従来のレーザ溶接装置は、図8にその一例
を示すように、レーザヘッド31及びレーザ電源32か
ら構成されるレーザ発振器3と、このレーザ発振器3か
ら出力されたレーザビームを集光する加工ヘッド4と、
被加工物であるワーク1を搭載し、レーザビームに対し
相対移動させるXYテーブル5と、このXYテーブル5
の移動軌跡を制御すると共に、レーザ照射のタイミング
などを制御するメインコントローラ6とを備える。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来のレ
ーザ溶接装置を用いて、例えば薄板の突き合わせ溶接を
行う場合を図8及び図9を参照して説明する。図9は曲
線の突き合わせ溶接を行う場合の例の説明図である。こ
の図9において、ワーク1に、加工始点Aと、終点D
と、その間の任意の点B及び点Cとを設定し、それぞれ
の点の間を直線或いは円弧補間でレーザを移動させてレ
ーザ溶接が行われる。
【0006】この場合、メインコントローラ6でXYテ
ーブル5を制御するとき、始点A、終点D及び中間点
B、Cにおいてインポジションチェックを行うため、あ
る位置精度範囲内に入るが、その間の経路、特に、円弧
補間の点BC間ではサーボの遅れ等で図9中に点線で示
すように、上記A〜Dの各点より大きな位置誤差が発生
する。
【0007】また、ワーク1を治具に固定したときの位
置決め誤差と、ワーク1の曲線部の加工誤差とが加わ
り、突き合わせの溶接位置とレーザ照射の軌跡とにずれ
が発生する。
【0008】一方、レーザ溶接はビード幅が狭く、深溶
け込みの溶接を特長としているため、例えば、突き合わ
せ溶接において突き合わせ面からレーザ照射位置がずれ
ると、十分な溶け込みが得られず、所定の強度が得られ
ないなどの問題が発生する。
【0009】上記のようなXYテーブル5の制御による
誤差と、ワーク1の位置決め誤差と、ワーク1の加工誤
差とが重畳すると、レーザ照射の位置ずれが発生し、十
分な溶接が行えず、強度不足といった問題を引き起こす
ことになる。
【0010】このため、従来のレーザ加工装置において
は、照射位置の精度を上げるために下記に示す(1)〜
(3)のようないろいろな方法が採られている。
【0011】(1)レーザ加工中の照射位置に相関して
発生する現象(例えばプラズマの発光)をモニタリング
し、この現象を基準に照射位置を制御する方法(例え
ば、特公昭59−33077号公報、特公昭59−21
8291号公報に記載された方法)。 (2)レーザ加工位置に先行させて、ワークの突き合わ
せ面の間隙から裏面へと通過する光を利用して加工位置
の検出を行い、この検出値を基に加工位置の補正を行う
方法(例えば、特開昭61−151287号公報、特公
平6−88150号公報に記載された方法)。 (3)光切断法により突き合わせ位置を検出して、この
検出値を基に加工位置の補正を行う方法(例えば、特開
平3−981079号公報、特開平3−243291号
公報に記載された方法)。
【0012】しかし、これらの方法には以下のような
(1)〜(3)に示す問題点がある。 (1)レーザ加工中の現象を利用する場合は、その現象
を検出してから位置補正を行うために遅れが発生する。
また、加工中に発生する現象がレーザの照射位置以外の
要因でも変動し、これを照射位置に相関して発生する現
象と区別して検出することが困難である。 (2)ワークの裏面からの光を検出する方法では、突き
合わせ面が接触して間隙が生じていない場合には光の検
出ができない。 (3)光切断法のような画像処理を伴う方法では検出位
置を算出するための演算処理時間が長い。また、図9に
示した例のように、90度に屈曲した加工曲線では線状
の光の方向によっては突き合わせ面が検出できない。或
いは、光切断の方向を制御する必要があり、その上、補
正が簡便ではない。
【0013】本発明の目的は、レーザ溶接又は加工時の
位置誤差に対し、被加工物の突き合わせ面等の加工位置
をレーザ照射位置に先行して検出し、突き合わせ面等の
加工位置の状態に関係なくこの突き合わせ面等の加工位
置を検出することができ、加工位置の方向に関係なく、
簡便な方法で位置補正を行いながらレーザ加工が行える
レーザ加工方法及びレーザ加工装置を実現することであ
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は次のように構成される。 (1)加工用レーザ光を発振し、上記加工用レーザ光を
被加工物に照射して上記被加工物を加工するレーザ加工
方法において、被加工物の表面の変化を検出するための
検出光を発生し、上記被加工物の表面上で上記検出光の
光軸を、上記加工用レーザ光の光軸を中心に所定の回転
半径で回転させ、上記検出光からの反射光を検出して、
反射光の回転角度と上記所定の回転半径とからなるベク
トルに応じて、上記被加工物の加工予定位置を検出し
て、検出した加工予定位置に基づいて加工用レーザの照
射位置を移動して、上記加工予定位置に上記加工用レー
ザを照射して、上記被加工物を加工する。
【0015】(2)また、加工用レーザ光を発振するレ
ーザ発振器と、上記加工用レーザ光を被加工物の加工位
置まで誘導するための加工光学系と、上記加工用レーザ
光と被加工物を相対的に移動させる移動手段とを備える
レーザ加工装置において、被加工物の表面の変化を検出
するため、上記被加工物に照射される検出光を発生する
検出光源と、上記被加工物からの検出光の反射光を検出
し、検出した光に対応する検出信号を発生する検出手段
と、上記被加工物の表面上で上記検出光を上記加工用レ
ーザ光の光軸を中心に所定の回転半径で回転させる回転
光学手段と、上記検出光の回転角度を検出する回転角度
検出手段と、上記回転角度検出手段により検出された回
転角度と上記所定の回転半径とからなるベクトルに応じ
て、上記被加工物の所定の加工位置に加工用レーザ光が
照射されるよう上記移動手段を制御する制御手段とを備
える。
【0016】(3)好ましくは、上記(2)において、
被加工物の表面に加工用レーザ光を照射するための集光
レンズを備え、この集光レンズは、検出光を被加工物の
表面に照射するための集光レンズとを兼用する。
【0017】上記のように構成した本発明においては、
検出光源から加工位置における被加工物の突き合わせ面
を検出するための検出光を発生しておき、この検出光を
回転光学手段によってある距離だけ偏心させ加工用レー
ザ光の光軸を中心に公転させる。
【0018】検出手段で被加工物からの光の変化を検出
し、被加工物の突き合わせ面に相当する検出信号を発生
する。制御手段では、上記検出手段での突き合わせ面の
位置を示す検出信号に基づいて、移動手段での移動軌跡
に補正を加える。
【0019】これにより、位置決め軌跡が突き合わせ面
からずれたとしても、公転半径内に突き合わせ面があれ
ば、検出光及び検出手段によって突き合わせ面を検出で
き、この突き合わせ面に加工用レーザ光の光軸が合うよ
うに補正されて、確実に突き合わせ面にレーザを照射す
ることができる。また、突き合わせ面の状態に関係なく
検出することができ、突き合わせ面の方向に関係なく、
簡便な方法で位置補正を行いながらレーザ加工が行え
る。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明によるレーザ加工装
置及びレーザ加工方法の一実施形態について、図1〜図
7を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態で
あるレーザ加工装置の全体概略構成図である。図1にお
いて、本発明の一実施形態であるレーザ加工装置は、レ
ーザヘッド31及びレーザ電源32とを有するレーザ発
振器3と、加工ヘッド4と、XYテーブル5と、メイン
コントローラ6と、加工ヘッド4に搭載された検出ユニ
ット7と、及び検出光に基づいてにXYテーブル5の移
動軌跡を制御する制御手段8とを備える。
【0021】加工ヘッド4に搭載した検出ユニット7に
は後述する検出光源としてのレーザダイオード70と、
検出手段としてのフォトセンサ71と、エンコーダ78
とが備えられ、フォトセンサ71からの検出信号及びエ
ンコーダ78からのエンコーダパルスは制御手段8に入
力される。制御手段8は、メインコントローラ6からの
加工開始/終了の指令により、メインコントローラ6で
制御されるXYテーブル5の移動量に相当する信号を出
力する。
【0022】図2は、移動軌跡制御手段8の内部構成図
である。図2において、制御手段8は、オペアンプ等で
構成された比較手段としてのコンパレータ81と、カウ
ンタ82と、演算器83と、パルス回路84とを備え
る。そして、この制御手段8においては、後述するフォ
トセンサ71からの検出信号がコンパレータ81に供給
され、このコンパレータ81で2値化されて矩形波信号
が生成される。コンパレータ81で生成された矩形波信
号は演算器83に入力される。
【0023】また、検出手段7に設けられたエンコーダ
78から出力されたエンコーダパルス信号がカウンタ8
2に入力され、このカウンタ82によりカウントされた
カウント信号が演算器83に入力される。この演算器8
3では、コンパレータ81からの矩形波信号とカウンタ
82からのカウント信号とに基づいて、XYテーブル5
の移動量を演算し、パルス回路84に出力する。パルス
回路84は演算器83により供給された、XYテーブル
5の移動量に対応するパルス信号をメインコントローラ
6に出力する。
【0024】図3は、加工ヘッド4及び検出ユニット7
の内部構成図である。図3において、検出ユニット7
は、検出光源としてのレーザダイオード70(以下LD
と略す)と、反射光を検出するフォトダイオード71
(以下PDと略す)と、LD70からのレーザ光を反射
しワーク1からの反射光を通過する偏光プリズム72と
を備える。
【0025】また、検出ユニット7は、LD70からの
レーザ光をコリメートすると共にワーク1からの反射光
をPD71上に結像する結像レンズ73と、通過するレ
ーザ光の偏光方向を変える1/4波長板74と、LD7
0からのレーザ光の照射位置を偏心させるためのウエッ
ジ基板75とを備える。
【0026】さらに、検出ユニット7は、入射光及び反
射光の経路を平行移動させる平行平面基板76と、ウエ
ッジ基板75及び平行平面基板76を回転させるモータ
77と、このモータ77の回転量を検出するエンコーダ
78とを備える。
【0027】加工ヘッド4は、検出用LD70の光は透
過し、レーザヘッド31からの加工用レーザ光に対して
は反射特性を持つダイクロイックミラー40と、LD7
0からのレーザ光及び加工用レーザ光をそれぞれ、ワー
ク1に集光する集光レンズ41とを備える。
【0028】次に、加工ヘッド4及び検出手段7の機能
を以下に説明する。まず、レーザヘッド31から出力さ
れた加工用レーザ光のビームはダイクロイックミラー4
0で方向が変えられ、集光レンズ41に入射されワーク
1に集光される。
【0029】一方、LD70から出力した検出用レーザ
光は偏光プリズム72で反射し、レンズ73でコリメー
トされ、1/4波長板74を通り、ここで45゜偏光面
が回転する。そして、1/4波長板74を通過したレー
ザビームはウェッジ基板75で方向が傾けられ、平行平
面基板76で同じく集光レンズ41のフロントフォーカ
スFを通るように平行移動される。平行平面基板76を
通過した検出用レーザ光は、ダイクロイックミラー40
を介して、傾いて集光レンズ41に入射され、中心軸O
からある距離離れた、ワーク1上の位置に集光される。
そして、ワーク1に集光された検出用レーザ光は、ワー
ク1の上面に対して垂直な方向からこのワーク1に入射
されている。
【0030】次に、ワーク1の表面から反射した検出用
レーザ光は、入射時と同じ経路で、平行平面基板76、
ウエッジ基板75を通過し、1/4波長板74で再度、
偏光面が45゜回転し、LD70から出たときに比べ偏
光面が90゜回転した光となって、レンズ73を経て偏
光プリズム72に入射する。偏光プリズム72はある偏
光面で入射光を反射し、この偏光面から90゜回転して
入射する光は通過する特性を持つので、偏光プリズム7
2に入射した反射光は偏光プリズム72を通過して、P
D71上に集光される。
【0031】また、モータ77によってウエッジ基板7
5及び平行平面基板76を回転させると、ワーク1上に
集光される検出用レーザ光の照射位置は、中心軸Oを中
心に距離L1だけ離れた位置で公転する。
【0032】以上のように、検出ユニット7から出力さ
れた検出用レーザ光はワーク1上で中心軸Oを中心にあ
る距離L1だけ離れた位置で公転する。中心軸Oからの
偏心距離L1は、ウエッジ基板75の傾斜角度で決定さ
れ、次式(1)のような関係がある。 L1=(n−1)f(tanα) −−−(1) ただし、上記式(1)において、L1は偏心距離、nは
ウエッジ基板75の屈折率、fは集光レンズ41の焦点
距離、αはウエッジ基板75の光傾斜角度である。
【0033】次に、上述した構成を有するレーザ加工装
置の動作を説明する。まず、ワーク1をXYテーブル5
に固定した後、加工用レーザ光の光軸の位置に加工始点
Aを合わせる。ここで、自動運転をスタートさせると、
メインコントローラ6から検出ユニット7内部のモータ
77を回転させる命令を出し、検出用レーザ光のワーク
1上における照射位置を公転運動させる。
【0034】また、メインコントローラ6は、レーザ発
振器3に指令を出し、加工用レーザ光をレーザヘッド3
1から出力させる。以降、ワーク1の突き合わせ面を、
ワーク1から反射される検出用レーザをフォトセンサ7
1により検出することにより、自動的に検出し、それに
倣ってワーク1をXYテーブル5により移動させる。こ
のときの突き合わせ面の検出から移動、加工用レーザの
照射までの過程を図4及び図5を用いて説明する。
【0035】図4はワーク1をレーザ入射側から見たレ
ーザ加工の説明図であり、図4の実線が突き合わせ面、
点線が加工用レーザ光の光軸を中心に検出用レーザ光が
公転する軌跡である。
【0036】検出用レーザ光は連続でワーク1上に照射
されている。この検出用レーザの公転運動の反射光はP
D71で検出されており、図5にPD71による検出波
形を示す。この図5の(A)に示すように、ワーク1の
表面で検出用レーザ光は反射してPD71で検出される
ために、PD71からの出力は大きく、突き合わせ面で
はわずかな隙間等が存在するために反射光量が減り出力
は小さくなる。
【0037】ここで、図5の(A)において、検出用レ
ーザ光が1回転する間に2回突き合わせ面を通過する
が、図4における下の方の突き合わせ面の通過点は、既
に加工用レーザが照射されて溶接されているため、反射
光の変化は小さくなっている。図5の(A)に示すPD
71からの出力は、制御手段8のコンパレータ81でス
レッシュホールドレベルVthを基準に2値化され、図
5の(B)に示すような矩形波信号となる。そして、コ
ンパレータ81で2値化された矩形波信号は演算器83
に入力される。
【0038】一方、検出用レーザ光の公転運動はエンコ
ーダ78で検出されており、カウンタ82を介して演算
器83に入力される(図5の(C)に示す信号)。演算
器83では、図5の(B)に示す矩形波信号と、図5の
(C)に示すカウント信号とに基づいて、現在位置に対
する突き合わせ面の方向、図4中に示す角度θを演算す
る。図5ではエンコーダ78からの入力信号を模式的に
表しており、高いパルスが原点を示す。
【0039】上述した原点からカウントをはじめ、図5
の(B)に示した矩形波信号の低い範囲の中間点までを
カウントすると、このカウント数N1と1回転のカウン
ト数との比から容易に角度θが導き出せる。次に、検出
用レーザ光の公転半径L1は決まっているので、この半
径L1と角度θから、加工用レーザ光の現在照射位置、
つまり、公転の中心点から検出した突き合わせ面までの
XYテーブル5上での距離△X、△Yを演算器83が算
出する。なお、上記角度θと半径L1とからなるベクト
ルにより、公転の中心点から検出した突き合わせ面まで
の距離及び方向を表すことができる。
【0040】演算器83は、この演算結果をパルス回路
84に出力し、パルス回路84はXYテーブル5の移動
量に相当するパルス数に変換したパルス列をメインコン
トローラ6に出力する。
【0041】図6は、メインコントローラ6によるXY
テーブル5の制御動作ステップを示す機能ブロック図で
ある。図6において、まず、直線補間及び円弧補間を中
心とした移動命令を組み合わせて所定の移動軌跡となる
プログラム85が組まれる。このプログラム85が実行
されると、次に、例えば、円弧補間の場合、目標とする
位置までの軌跡を細かく分割し、分割された点のそれぞ
れの位置を演算する補間処理86が行われる。
【0042】補間処理86により分割された点までの距
離に相当するパルス列をパルスサーボ87に出力し、こ
のパルスサーボ87はそのパルス数に応じモータ77を
回転させ、XYテーブル5を移動させる。また、モータ
77に設けられたエンコーダ78によってモータ77の
回転量が検出され、この回転量検出信号はパルスサーボ
87に帰還される。パルスサーボ87はエンコーダ78
からの帰還信号によってモータ77が所定の回転量まで
達したことを判断すると、補間処理86で分割された次
の点までの移動動作を実行する。これを繰り返して、ひ
とつの補間動作を実行する。
【0043】移動軌跡制御手段8からメインコントロー
ラ6に入力されたパルス信号は、通常、割り込み用に用
意されている補間処理86とパルスサーボ87との間に
入力される。これにより、移動軌跡制御手段8で演算さ
れた移動距離に相当するパルス列がパルスサーボ87に
入力され、以下、上記で説明した動作と同様にモータ7
7が駆動される。
【0044】以上の動作により、検出用レーザ光の反射
を利用して突き合わせ点を検出し、この検出された点を
目標値としてXYテーブル5が移動される。
【0045】この場合、検出用レーザ光の公転半径を小
さく設定するほど、また、回転数を大きくするほど、本
来の突き合わせ面を細かく分割して検出することになる
ので、追従する軌跡の精度は向上するのは言うまでもな
い。
【0046】以上のように、本発明の一実施形態によれ
ば、レーザ加工用のレーザの照射点を中心として、検出
用レーザ光を公転させ、この検出用レーザ光の被加工物
からの反射光を検出して、被加工物の突き合わせ面を、
加工用レーザに先行して検出し、加工用レーザ光による
加工軌跡を補正演算するように構成した。
【0047】したがって、レーザ溶接時の位置誤差に対
し、被加工物の突き合わせ面をレーザ照射位置に先行し
て検出し、突き合わせ面の状態に関係なくこの突き合わ
せ面を検出することができ、突き合わせ面の方向に関係
なく、簡便な方法で位置補正を行いながらレーザ溶接が
行えるレーザ溶接方法及びレーザ溶接装置を実現するこ
とができる。
【0048】なお、上述した例においては、検出手段7
の検出用レーザ光は加工ヘッド4内を通過し、加工用レ
ーザの集光レンズ41を共用する構造にしたが、集光レ
ンズ41を加工用レーザと検出用レーザ光とで共用しな
い構成としてもよい。
【0049】つまり、例えば、図7に示すように、検出
用光源70と受光部71とを加工ヘッド4外部に、互い
に対向するように設置し、検出用光源70からの検出用
レーザ光を、被加工物上の加工用レーザ光の照射点より
所定の距離だけ離れた位置に照射し、被加工物からの検
出用レーザ光の反射光が受光部71に入射するように配
置する。そして、検出用光源70及び受光部71とを加
工用レーザ光を中心軸として、モータ77により回転さ
せる。この図7に示すように構成しても、図3に示した
例と同様に、被加工物の突き合わせ面を検出でき、レー
ザ溶接時の位置誤差に対し、被加工物の突き合わせ面を
をレーザ照射位置に先行して検出し、突き合わせ面の状
態に関係なくこの突き合わせ面を検出することができ、
突き合わせ面の方向に関係なく、簡便な方法で位置補正
を行いながらレーザ溶接が行えるレーザ溶接方法及びレ
ーザ溶接装置を実現することができる。
【0050】また、本発明は、連続的に加工用レーザ光
を被加工物に照射する形式のレーザ加工装置のみなら
ず、加工用レーザ光がパルスレーザである形式のレーザ
加工装置にも適用可能である。
【0051】さらに、上述した例は、本発明を突き合わ
せ溶接に適用した場合の例であるが、突き合わせ溶接の
みならず、例えば、鋼板の切断加工にも適用可能であ
る。本発明を鋼板の切断に適用する場合には、鋼板に切
断するための倣い線(溶接の場合の突き合わせ面に相当
する)を書いておき、それをロボット等に設置したレー
ザ切断装置により切断する(溶接の場合の溶接線が切断
線に相当する)。これにより、複雑な形状の切断加工で
あっても、本発明によれば、精緻に加工することが可能
である。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、レーザ加工時の位置誤
差に対し、被加工物の突き合わせ面等加工位置をレーザ
照射位置に先行して検出し、突き合わせ面等の加工位置
の状態に関係なく加工位置を検出することができ、加工
位置の方向に関係なく、簡便な方法で位置補正を行いな
がらレーザ加工が行えるレーザ加工方法及びレーザ加工
装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態であるレーザ加工装置の全
体概略構成図である。
【図2】図1の例における移動軌跡制御手段の内部構成
図である。
【図3】図1の例における加工ヘッド及び検出ユニット
の内部構成図である。
【図4】ワークをレーザ入射側から見たレーザ加工の説
明図である。
【図5】突き合わせ面の検出を説明するための信号波形
図である。
【図6】メインコントローラによるXYテーブルの制御
動作ステップを示す機能ブロック図である。
【図7】本発明における検出ユニットの他の例の概略構
成図である。
【図8】従来のレーザ溶接装置の概略構成図である。
【図9】従来におけるワークの突き合わせ面と加工用レ
ーザの移動軌跡を示す図である。
【符号の説明】
1 ワーク 3 レーザ発振器 4 加工ヘッド 5 XYテーブル 6 メインコントローラ 7 検出ユニット 8 移動軌跡制御手段 31 レーザヘッド 32 レーザ電源 40 ダイクロイックミラー 41 集光レンズ 70 レーザダイオード 71 フォトダイオード 72 偏光プリズム 73 レンズ 74 1/4波長板 75 ウェッジ基板 76 平行平面基板 77 モータ 78 エンコーダ 81 コンパレータ 82 カウンタ 83 演算器 84 パルス回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 美野本 泰 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 (72)発明者 桜井 茂行 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 Fターム(参考) 2F065 AA03 AA15 CC15 EE00 FF44 FF66 GG06 GG12 HH04 HH13 JJ01 JJ09 JJ18 LL00 LL04 LL20 LL36 LL37 LL65 MM16 PP12 QQ00 QQ05 QQ25 TT08 4E068 BE02 CA10 CB05 CB09 CC06 CD08

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】加工用レーザ光を発振し、上記加工用レー
    ザ光を被加工物に照射して上記被加工物を加工するレー
    ザ加工方法において、 被加工物の表面の変化を検出するための検出光を発生
    し、上記被加工物の表面上で上記検出光の光軸を、上記
    加工用レーザ光の光軸を中心に所定の回転半径で回転さ
    せ、上記検出光からの反射光を検出して、反射光の回転
    角度と上記所定の回転半径とからなるベクトルに応じ
    て、上記被加工物の加工予定位置を検出して、検出した
    加工予定位置に基づいて加工用レーザの照射位置を移動
    して、上記加工予定位置に上記加工用レーザを照射し
    て、上記被加工物を加工することを特徴とするレーザ加
    工方法。
  2. 【請求項2】加工用レーザ光を発振するレーザ発振器
    と、上記加工用レーザ光を被加工物の加工位置まで誘導
    するための加工光学系と、上記加工用レーザ光と被加工
    物を相対的に移動させる移動手段とを備えるレーザ加工
    装置において、 被加工物の表面の変化を検出するため、上記被加工物に
    照射される検出光を発生する検出光源と、 上記被加工物からの検出光の反射光を検出し、検出した
    光に対応する検出信号を発生する検出手段と、 上記被加工物の表面上で上記検出光を上記加工用レーザ
    光の光軸を中心に所定の回転半径で回転させる回転光学
    手段と、 上記検出光の回転角度を検出する回転角度検出手段と、 上記回転角度検出手段により検出された回転角度と上記
    所定の回転半径とからなるベクトルに応じて、上記被加
    工物の所定の加工位置に加工用レーザ光が照射されるよ
    う上記移動手段を制御する制御手段と、 を備えることを特徴とするレーザ加工装置。
  3. 【請求項3】請求項2記載のレーザ加工装置において、
    被加工物の表面に加工用レーザ光を照射するための集光
    レンズを備え、この集光レンズは、検出光を被加工物の
    表面に照射するための集光レンズとを兼用することを特
    徴とするレーザ加工装置。
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