JP2000270335A - 動画像符号化方法、動画像復号方法、および動画像符号化装置、動画像復号装置、ならびに前記方法を記録した記録媒体 - Google Patents
動画像符号化方法、動画像復号方法、および動画像符号化装置、動画像復号装置、ならびに前記方法を記録した記録媒体Info
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- JP2000270335A JP2000270335A JP6979199A JP6979199A JP2000270335A JP 2000270335 A JP2000270335 A JP 2000270335A JP 6979199 A JP6979199 A JP 6979199A JP 6979199 A JP6979199 A JP 6979199A JP 2000270335 A JP2000270335 A JP 2000270335A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ウェーブレット変換と動き補償符号化を用い
て、動画像入力信号を符号化する際に、動き補償に問題
があるし、符号化効率が低減する。 【解決手段】 入力信号の輝度信号及び色差信号の帯域
のそれぞれの面積に従って、入力輝度信号及び該入力色
差信号のウェーブレット周波数帯域分割回数として異な
った値を用いて、輝度信号の最低周波数帯域及び色差信
号の最低周波数帯域の面積を等しくする事により、対応
する両入力信号中のブロックの大きさを等しくし、対応
する該ブロックの動きベクトルとして同じ値を用いる事
を可能とし、MRME方式による予測効率および、符号
化効率を改善する。
て、動画像入力信号を符号化する際に、動き補償に問題
があるし、符号化効率が低減する。 【解決手段】 入力信号の輝度信号及び色差信号の帯域
のそれぞれの面積に従って、入力輝度信号及び該入力色
差信号のウェーブレット周波数帯域分割回数として異な
った値を用いて、輝度信号の最低周波数帯域及び色差信
号の最低周波数帯域の面積を等しくする事により、対応
する両入力信号中のブロックの大きさを等しくし、対応
する該ブロックの動きベクトルとして同じ値を用いる事
を可能とし、MRME方式による予測効率および、符号
化効率を改善する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、動画像符号化装置
とその復号装置および動画像符号化方法とその復号方法
に関するものである。
とその復号装置および動画像符号化方法とその復号方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】画像圧縮符号化において、画素間の相関
を取り除く為に離散ウェーブレット変換が用いられてい
る。離散ウェーブレット変換は、階層的なサブバンド分
割と同様に、画像を解像度の異なる周波数帯域成分に分
解する。分解された変換係数の総数は原画像の画素数と
同じであるが、一般的に、より低い周波数成分に信号エ
ネルギーが集中したものになる。
を取り除く為に離散ウェーブレット変換が用いられてい
る。離散ウェーブレット変換は、階層的なサブバンド分
割と同様に、画像を解像度の異なる周波数帯域成分に分
解する。分解された変換係数の総数は原画像の画素数と
同じであるが、一般的に、より低い周波数成分に信号エ
ネルギーが集中したものになる。
【0003】ウェーブレット変換係数は、一次元のフィ
ルタバンクとサブサンプリング処理によって求められ
る。図3の(a)に示すように、画像X(z)の水平方
向について低域フィルタHl(z)、および高域フィル
タHh(z)出力を求め、その出力を1/2(↓2)に
間引く。さらに、同様の処理を垂直方向に適用すること
により、4成分LL1、LH1、HL1、HH1に分解され
る。この内、もっとも低い周波数成分LL1をLL2,L
H2、HL2、HH2に再分解する。この処理を必要なレ
ベル数繰り返すことにより、図4に示す画像のオクター
ブ分割を求めることができる。
ルタバンクとサブサンプリング処理によって求められ
る。図3の(a)に示すように、画像X(z)の水平方
向について低域フィルタHl(z)、および高域フィル
タHh(z)出力を求め、その出力を1/2(↓2)に
間引く。さらに、同様の処理を垂直方向に適用すること
により、4成分LL1、LH1、HL1、HH1に分解され
る。この内、もっとも低い周波数成分LL1をLL2,L
H2、HL2、HH2に再分解する。この処理を必要なレ
ベル数繰り返すことにより、図4に示す画像のオクター
ブ分割を求めることができる。
【0004】再生過程においては、図3の(b)に示す
ように、帯域成分LLi+1,LHi+1の垂直方向の各係数
間にゼロ値を挿入(↑2)し、その垂直方向にそれぞれ
合成フィルタFl(z)、Fh(z)をかけ、それらの出
力の和を求める。同様の処理を水平方向にHLi+1、H
Hi+1成分に行う。すなわち、得られた2成分に、水平
方向に同様のフィルタ処理を行うことにより出力Y
(z)にはLLi成分が合成される。この合成処理を必
要なレベル数だけ繰り返すことにより、画像の再生値が
得られる。画像が完全再構成されるためには、分解・合
成フィルタは次の条件を満たしていなければならない。
ように、帯域成分LLi+1,LHi+1の垂直方向の各係数
間にゼロ値を挿入(↑2)し、その垂直方向にそれぞれ
合成フィルタFl(z)、Fh(z)をかけ、それらの出
力の和を求める。同様の処理を水平方向にHLi+1、H
Hi+1成分に行う。すなわち、得られた2成分に、水平
方向に同様のフィルタ処理を行うことにより出力Y
(z)にはLLi成分が合成される。この合成処理を必
要なレベル数だけ繰り返すことにより、画像の再生値が
得られる。画像が完全再構成されるためには、分解・合
成フィルタは次の条件を満たしていなければならない。
【0005】
【数1】
【0006】ここにおいて、分解・合成フィルタのタッ
プ長は奇数であり、cは任意の定数である。フィルタ係
数の相互関係を図5に示す。
プ長は奇数であり、cは任意の定数である。フィルタ係
数の相互関係を図5に示す。
【0007】入力画像信号に水平・垂直ウェーブレット
変換を施して得られたウェーブレット変換係数は量子化
され符号化される。一般的に同レベルの高周波数帯域
(HL m,LHm,HHm、m∈自然数)内の変換係数を
同じ量子化ステップで量子化を行い、量子化後のウェー
ブレット変換係数をランレングス符号化、ランレベル符
号化などを用いて可変長符号化し発生符号量を低減す
る。この時、最低周波数帯域LLを除く他の高周波数帯
域内のウェーブレット変換係数値は、0近傍に集中する
ラプラス分布で近似可能なため、後述のゼロツリー符号
化の効率改善を考慮し、一般的にセンターデッドゾーン
付きスカラー量子化が用いられる。なお、LL帯域は粗
く量子化すると復号画像に視覚的に妨害な歪みが目立つ
ため、量子化を行わずにDPCMを用いて可逆符号化す
る手法が一般的である。
変換を施して得られたウェーブレット変換係数は量子化
され符号化される。一般的に同レベルの高周波数帯域
(HL m,LHm,HHm、m∈自然数)内の変換係数を
同じ量子化ステップで量子化を行い、量子化後のウェー
ブレット変換係数をランレングス符号化、ランレベル符
号化などを用いて可変長符号化し発生符号量を低減す
る。この時、最低周波数帯域LLを除く他の高周波数帯
域内のウェーブレット変換係数値は、0近傍に集中する
ラプラス分布で近似可能なため、後述のゼロツリー符号
化の効率改善を考慮し、一般的にセンターデッドゾーン
付きスカラー量子化が用いられる。なお、LL帯域は粗
く量子化すると復号画像に視覚的に妨害な歪みが目立つ
ため、量子化を行わずにDPCMを用いて可逆符号化す
る手法が一般的である。
【0008】また、ウェーブレット変換係数の符号化方
法に関しては、各周波数帯域の相似な位置の係数間で相
関を持つことを利用した符号化方法も提案されている。
ウェーブレット変換を用いた二次元オクターブ分割で
は、1レベルの分解によりLL,LH,HL,HHの4
成分に分解され、Mレベルの分割を行うと、最低周波数
帯域であるLLM成分から、LH1,HL1,HH1成分ま
での(3M+1)個の成分に分解される。図6はM=3
の時の周波数帯域分割例である。
法に関しては、各周波数帯域の相似な位置の係数間で相
関を持つことを利用した符号化方法も提案されている。
ウェーブレット変換を用いた二次元オクターブ分割で
は、1レベルの分解によりLL,LH,HL,HHの4
成分に分解され、Mレベルの分割を行うと、最低周波数
帯域であるLLM成分から、LH1,HL1,HH1成分ま
での(3M+1)個の成分に分解される。図6はM=3
の時の周波数帯域分割例である。
【0009】先に述べた自已相似性によるデータの冗長
性を除くため、iレベルの分割で得られたLHi,H
Li,HHiの高周波成分と、(i−1)レベルのLH
i-1,HL i-1,HHi-1のそれぞれ相似な位置の係数間
で親子関係を定義し、解像度の粗い低周波側から解像度
の密な高周波側に向かって、相似な位置のウェーブレッ
ト変換係数にツリー構造を仮定し、あるノード以下の量
子化後の変換係数が全てゼロの場合には1個のZTR
(ZeroTreeRoot)シンボルに置き換えるこ
とで、さらなるデータ圧縮を行う。図7にゼロツリーを
図示する。この場合実際に可変長符号化を行うシンボル
は、 ・ZTR符号 ・ZTRでない量子化後係数値0(IZ符号:Isol
atedZero) ・量子化後係数値(LEVEL) である。このウェーブレット係数符号化方式は、ゼロツ
リー符号化と呼ばれている。このとき、iレベルの1つ
の親に対して4つの子が対応することになるが、最低周
波数帯域LLMに対しては例外的にLHM,HLM,HHM
の3つの子が対応する。
性を除くため、iレベルの分割で得られたLHi,H
Li,HHiの高周波成分と、(i−1)レベルのLH
i-1,HL i-1,HHi-1のそれぞれ相似な位置の係数間
で親子関係を定義し、解像度の粗い低周波側から解像度
の密な高周波側に向かって、相似な位置のウェーブレッ
ト変換係数にツリー構造を仮定し、あるノード以下の量
子化後の変換係数が全てゼロの場合には1個のZTR
(ZeroTreeRoot)シンボルに置き換えるこ
とで、さらなるデータ圧縮を行う。図7にゼロツリーを
図示する。この場合実際に可変長符号化を行うシンボル
は、 ・ZTR符号 ・ZTRでない量子化後係数値0(IZ符号:Isol
atedZero) ・量子化後係数値(LEVEL) である。このウェーブレット係数符号化方式は、ゼロツ
リー符号化と呼ばれている。このとき、iレベルの1つ
の親に対して4つの子が対応することになるが、最低周
波数帯域LLMに対しては例外的にLHM,HLM,HHM
の3つの子が対応する。
【0010】また、入力信号が動画像である場合、各周
波数帯域を矩形領域(ブロック)に分割し、各ブロック
ごとに動き予測・補償をするMRME(MultiRe
solutionMotionEstimation)
方式が提案されている。図8の(a)、(b)はウェー
ブレット周波数帯域分割を3回(M=3)行った場合に
おける、各周波数帯域間の動き予測方法を示す図であ
る。
波数帯域を矩形領域(ブロック)に分割し、各ブロック
ごとに動き予測・補償をするMRME(MultiRe
solutionMotionEstimation)
方式が提案されている。図8の(a)、(b)はウェー
ブレット周波数帯域分割を3回(M=3)行った場合に
おける、各周波数帯域間の動き予測方法を示す図であ
る。
【0011】ウェーブレット変換を3回行うため、入力
信号はLL3帯域成分を含め10個の周波数帯域に分割
されている。MRME方式では、まず符号化対象画像の
ウェーブレット変換係数(第6図(a))のLL3帯域
内の係数をp×p画素のブロックに分割し、各ブロック
ごとに、直前のフレームの局部復号画像(参照画像)の
ウェーブレット変換係数(図8の(b))のLL3帯域
を参照画像として動き予測を行う。ローパスフィルタ出
力である両LL3帯域は、入力画像信号の1/64の縮
小画像であるため、通常の動き予測方法と同様にブロッ
クマッチング法や勾配法を用いて動きベクトルを算出す
ることが可能である。このとき求まったi番目のブロッ
クの動きベクトルをViとする。
信号はLL3帯域成分を含め10個の周波数帯域に分割
されている。MRME方式では、まず符号化対象画像の
ウェーブレット変換係数(第6図(a))のLL3帯域
内の係数をp×p画素のブロックに分割し、各ブロック
ごとに、直前のフレームの局部復号画像(参照画像)の
ウェーブレット変換係数(図8の(b))のLL3帯域
を参照画像として動き予測を行う。ローパスフィルタ出
力である両LL3帯域は、入力画像信号の1/64の縮
小画像であるため、通常の動き予測方法と同様にブロッ
クマッチング法や勾配法を用いて動きベクトルを算出す
ることが可能である。このとき求まったi番目のブロッ
クの動きベクトルをViとする。
【0012】LL3帯域以外の9つの周波数帯域({H
L,LH、HH}m m≦3)では、各周波数帯域を一
辺がp・2M-m画素(M:ウェーブレット最大分割回数
=3)のブロックに分割し、動き予測を行う。このた
め、周波数帯域の面積が2倍大きくなるたびにブロック
のサイズも2倍大きくなる事となり、各周波数帯域内の
ブロック数は一定であり、かつ、LL3帯域内の任意の
ブロックに対応するブロックが各周波数帯域内に存在す
る事となる。
L,LH、HH}m m≦3)では、各周波数帯域を一
辺がp・2M-m画素(M:ウェーブレット最大分割回数
=3)のブロックに分割し、動き予測を行う。このた
め、周波数帯域の面積が2倍大きくなるたびにブロック
のサイズも2倍大きくなる事となり、各周波数帯域内の
ブロック数は一定であり、かつ、LL3帯域内の任意の
ブロックに対応するブロックが各周波数帯域内に存在す
る事となる。
【0013】LL3帯域以外の周波数帯域の動き予測で
は、対応するLL3帯域内のブロックの動きベクトル
(Vi)を用い、該動きベクトルが示す場所の近傍を探
索する。具体的には{HL、LH、HH}m帯域内のi
番目のブロックの動きベクトルを探索する場合、LL帯
域内の対応するブロックの動きベクトル(Vi)を2M-m
倍したベクトルで示される場所を中心に、前記符号化対
象ブロックの動きベクトル(Δi)を算出し、符号化デ
ータに出力する。LL3帯域以外の周波数帯域では、階
層探索を行っている事になるため、符号化器・復号器で
は、(MV{HL,LH,HH}m=m・Vi+Δi{HL,LH,
HH}m)を当該ブロックの動きベクトルとして動き補償を
行う。
は、対応するLL3帯域内のブロックの動きベクトル
(Vi)を用い、該動きベクトルが示す場所の近傍を探
索する。具体的には{HL、LH、HH}m帯域内のi
番目のブロックの動きベクトルを探索する場合、LL帯
域内の対応するブロックの動きベクトル(Vi)を2M-m
倍したベクトルで示される場所を中心に、前記符号化対
象ブロックの動きベクトル(Δi)を算出し、符号化デ
ータに出力する。LL3帯域以外の周波数帯域では、階
層探索を行っている事になるため、符号化器・復号器で
は、(MV{HL,LH,HH}m=m・Vi+Δi{HL,LH,
HH}m)を当該ブロックの動きベクトルとして動き補償を
行う。
【0014】以上グレー信号、すなわち、輝度成分のみ
の信号の動画像入力信号に対する動画像ウェーブレット
変換符号化方法及びMRME方法について述べたが、実
際には符号化する入力画像信号は必ずしもグレー信号と
は限らず、多くの場合カラー入力信号を取り扱う。カラ
ー映像の色空間として、RGB(Red,Green,
B1ue)信号やYCbCr信号などの信号を取り扱う場
合が多い。
の信号の動画像入力信号に対する動画像ウェーブレット
変換符号化方法及びMRME方法について述べたが、実
際には符号化する入力画像信号は必ずしもグレー信号と
は限らず、多くの場合カラー入力信号を取り扱う。カラ
ー映像の色空間として、RGB(Red,Green,
B1ue)信号やYCbCr信号などの信号を取り扱う場
合が多い。
【0015】RGB信号は一般的に4:4:4サンプリン
グ、すなわちR,G,Bの各色信号を同じ標本化周波数
で標本化するため、各信号帯域が同じ大きさとなる。ま
た、YCbCr信号は一般的に4:2:0サンプリングや4:
2:2サンプリングを行う。これは、色差信号(CbCr)
の歪みが視覚的に目につきにくい特性を利用して、色差
信号の標本化周波数を水平・垂直方向に半分にして標本
化を行ったものである。このため、色差信号の情報量が
輝度信号より小さくなり、視覚的に歪みが生じる事なく
入力信号の段階で発生符号量を抑制する効果がある。
グ、すなわちR,G,Bの各色信号を同じ標本化周波数
で標本化するため、各信号帯域が同じ大きさとなる。ま
た、YCbCr信号は一般的に4:2:0サンプリングや4:
2:2サンプリングを行う。これは、色差信号(CbCr)
の歪みが視覚的に目につきにくい特性を利用して、色差
信号の標本化周波数を水平・垂直方向に半分にして標本
化を行ったものである。このため、色差信号の情報量が
輝度信号より小さくなり、視覚的に歪みが生じる事なく
入力信号の段階で発生符号量を抑制する効果がある。
【0016】次の表1に各標本化周波数比における輝度
・色差信号の標本化方法を示す。
・色差信号の標本化方法を示す。
【0017】
【表1】
【0018】なお、4:2:0信号は水平・垂直方向に半
分に標本化されているため、本来4:1:1と呼ぶ方べき
であるが、実際には、例えばCIF画像などの4:2:0
信号は画像の各水平ラインごとに見た場合、輝度信号Y
を13.5MHzで標本化した場合に、Cbを6.75M
Hzで標本化しかつCrを標本化しないラインと、Cbを
標本化せずにCrを6.75MHzで標本化するラインが
交互に繰り返される。これは4:2:0ラインと4:0:2ラ
インの繰り返しとなり、この様なフォーマットで画像を
表現することを、一般的には4:2:0標本化と呼ぶ。
分に標本化されているため、本来4:1:1と呼ぶ方べき
であるが、実際には、例えばCIF画像などの4:2:0
信号は画像の各水平ラインごとに見た場合、輝度信号Y
を13.5MHzで標本化した場合に、Cbを6.75M
Hzで標本化しかつCrを標本化しないラインと、Cbを
標本化せずにCrを6.75MHzで標本化するラインが
交互に繰り返される。これは4:2:0ラインと4:0:2ラ
インの繰り返しとなり、この様なフォーマットで画像を
表現することを、一般的には4:2:0標本化と呼ぶ。
【0019】動き予測及び動き補償において、動きベク
トルは入力画像信号内の物体・カメラ動き等を表す値で
あるため、一般的に各輝度・色差信号における対応する
ブロックの動きベクトルの間には相関がある。このため
YCbCrの4:2:0動画像の標準符号化方式であるIS
O/IEC11172−2(MPEG−1)やITU−T勧告
H.261などでは、図9に示すように、輝度信号の動きベ
クトルの大きさを水平及び垂直方向に半分の大きさにし
て、これを色差信号の動きベクトルとして動き補償を行
う。このため、該輝度信号内のブロックの動きベクトル
の水平・垂直成分のいずれかが奇数画素の場合、色差信
号の動き補償には半画素精度の動き補償が要求される事
となる。このとき、参照画像は画素信号であるため、半
画素精度の動き補償は、動きベクトルが示す位置に隣接
するかもしくは近傍の2つもしくは4つもしくはそれ以
上の画素値の丸め付き平均値を算出し、これを半画素精
度動き補償における参照画素値として利用する手法が一
般的である。
トルは入力画像信号内の物体・カメラ動き等を表す値で
あるため、一般的に各輝度・色差信号における対応する
ブロックの動きベクトルの間には相関がある。このため
YCbCrの4:2:0動画像の標準符号化方式であるIS
O/IEC11172−2(MPEG−1)やITU−T勧告
H.261などでは、図9に示すように、輝度信号の動きベ
クトルの大きさを水平及び垂直方向に半分の大きさにし
て、これを色差信号の動きベクトルとして動き補償を行
う。このため、該輝度信号内のブロックの動きベクトル
の水平・垂直成分のいずれかが奇数画素の場合、色差信
号の動き補償には半画素精度の動き補償が要求される事
となる。このとき、参照画像は画素信号であるため、半
画素精度の動き補償は、動きベクトルが示す位置に隣接
するかもしくは近傍の2つもしくは4つもしくはそれ以
上の画素値の丸め付き平均値を算出し、これを半画素精
度動き補償における参照画素値として利用する手法が一
般的である。
【0020】MRMEを用いてカラー4:2:0動画像信
号をウェーブレット変換符号化する場合において、色差
信号の動きベクトルについて考える。一般的にカラー入
力信号に対するウェーブレット変換符号化では、輝度信
号及び色差信号とも同じ回数ウェーブレット周波数帯域
分割を行うため、MPEG−1やH.261における色
差信号内のブロックの動きベクトル算出方法と同様な手
法を用いて、図10に示すように、色差信号内のあるブ
ロックの動きベクトルとして、該ブロックの属する周波
数帯域と同一の周波数帯域レベル及び方向(HL,L
H,HHの3方向)に存在する輝度信号の周波数帯域中
の、該色差ブロックに対応する相似位置の輝度ブロック
の動きベクトルを水平及び垂直両方向に半分にしたベク
トル値を用いて動き補償を行う手法が考えられる。
号をウェーブレット変換符号化する場合において、色差
信号の動きベクトルについて考える。一般的にカラー入
力信号に対するウェーブレット変換符号化では、輝度信
号及び色差信号とも同じ回数ウェーブレット周波数帯域
分割を行うため、MPEG−1やH.261における色
差信号内のブロックの動きベクトル算出方法と同様な手
法を用いて、図10に示すように、色差信号内のあるブ
ロックの動きベクトルとして、該ブロックの属する周波
数帯域と同一の周波数帯域レベル及び方向(HL,L
H,HHの3方向)に存在する輝度信号の周波数帯域中
の、該色差ブロックに対応する相似位置の輝度ブロック
の動きベクトルを水平及び垂直両方向に半分にしたベク
トル値を用いて動き補償を行う手法が考えられる。
【0021】しかし、LL3帯域を除く9帯域は、ハイ
パスフィルタ出力であり、該輝度信号中のブロックの動
きベクトルを水平及び垂直両方向に1/2にして得られ
た該色差信号中の対応するブロックの動きベクトルが整
数画素精度にならない場合、該色差信号中のベクトルが
示す位置の値、すなわちハイパスフィルタ出力値をその
近傍のハイパスフィルタ出力値より、単純な平均値など
を用いて推定する事は不可能である。
パスフィルタ出力であり、該輝度信号中のブロックの動
きベクトルを水平及び垂直両方向に1/2にして得られ
た該色差信号中の対応するブロックの動きベクトルが整
数画素精度にならない場合、該色差信号中のベクトルが
示す位置の値、すなわちハイパスフィルタ出力値をその
近傍のハイパスフィルタ出力値より、単純な平均値など
を用いて推定する事は不可能である。
【0022】また、色差信号内のブロックの動きベクト
ルとして、対応する輝度信号の周波数帯域中のブロック
の動きベクトルを利用せずに、符号化対象画像及び参照
画像の色差信号のウェーブレット変換係数間で動き予測
・補償を行う方法も考えられる。しかし、この場合は色
差信号内の各ブロックごとに動きベクトルを符号化デー
タに出力する必要があり、このため動きベクトル数及び
それに伴う発生符号量が増大し、全体的な符号化効率が
低減する可能性がある。
ルとして、対応する輝度信号の周波数帯域中のブロック
の動きベクトルを利用せずに、符号化対象画像及び参照
画像の色差信号のウェーブレット変換係数間で動き予測
・補償を行う方法も考えられる。しかし、この場合は色
差信号内の各ブロックごとに動きベクトルを符号化デー
タに出力する必要があり、このため動きベクトル数及び
それに伴う発生符号量が増大し、全体的な符号化効率が
低減する可能性がある。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】ウェーブレット変換お
よび動き補償符号化を用いて、4:2:0、4:2:2標本化
など各輝度・色差信号の標本化周波数が異なるカラー動
画像入力信号を符号化する際に、各輝度・色差信号のウ
ェーブレット周波数帯域分割回数を同じ回数とし、色差
信号内の各周波数帯域内のブロックの動きベクトルを、
輝度信号内の対応する周波数帯域内の対応する相似位置
のブロックの動きベクトルを元に算出する場合、最低周
波数帯域を除く帯域はハイパスフィルタ出力であるた
め、正しいハイパスフィルタ出力を算出し、動き補償す
る事が不可能であり、単純に近傍の係数値の平均値など
を用いて代用した場合、色差信号の動き補償が非効率と
なる。
よび動き補償符号化を用いて、4:2:0、4:2:2標本化
など各輝度・色差信号の標本化周波数が異なるカラー動
画像入力信号を符号化する際に、各輝度・色差信号のウ
ェーブレット周波数帯域分割回数を同じ回数とし、色差
信号内の各周波数帯域内のブロックの動きベクトルを、
輝度信号内の対応する周波数帯域内の対応する相似位置
のブロックの動きベクトルを元に算出する場合、最低周
波数帯域を除く帯域はハイパスフィルタ出力であるた
め、正しいハイパスフィルタ出力を算出し、動き補償す
る事が不可能であり、単純に近傍の係数値の平均値など
を用いて代用した場合、色差信号の動き補償が非効率と
なる。
【0024】また、色差信号の最低周波数帯域を除く帯
域での動き予測効率を改善するため、色差信号の各周波
数帯域内の各ブロックごとに、輝度信号と同様に動き予
測・補償を行う方法が考えられるが、この場合は色差信
号の各周波数帯域内の各ブロックごとに動きベクトルを
符号化データに出力する必要があるため、動きベクトル
数が増大し、符号化効率が大きく低減する。
域での動き予測効率を改善するため、色差信号の各周波
数帯域内の各ブロックごとに、輝度信号と同様に動き予
測・補償を行う方法が考えられるが、この場合は色差信
号の各周波数帯域内の各ブロックごとに動きベクトルを
符号化データに出力する必要があるため、動きベクトル
数が増大し、符号化効率が大きく低減する。
【0025】本発明の目的は、4:2:0、4:2:2標本化
などの輝度・色差信号の標本化周波数が異なるカラー動
画像入力信号を、ウェーブレット変換および動き補償予
測符号化を用いて符号化する際に、上記間題点を解決
し、該色差信号の最低周波数帯域を除く各周波数帯域間
での予測効率を改善する符号化方法とその復号方法およ
び符号化装置とその復号装置を提案することにある。
などの輝度・色差信号の標本化周波数が異なるカラー動
画像入力信号を、ウェーブレット変換および動き補償予
測符号化を用いて符号化する際に、上記間題点を解決
し、該色差信号の最低周波数帯域を除く各周波数帯域間
での予測効率を改善する符号化方法とその復号方法およ
び符号化装置とその復号装置を提案することにある。
【0026】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の問題点
を解決するためになされたものであり、以下の動画像符
号化装置、復号装置および動画像符号化方法、復号方
法、ならびにその方法を記録した記録媒体を特徴とす
る。
を解決するためになされたものであり、以下の動画像符
号化装置、復号装置および動画像符号化方法、復号方
法、ならびにその方法を記録した記録媒体を特徴とす
る。
【0027】入力画像信号を符号化するに当り、符号化
対象画像の輝度信号及び色差信号を、水平および垂直方
向に高域および低域に周波数帯域分割し、水平および垂
直の両方向に対しての低域成分を同様に再分割し、該再
分割処理を再帰的にそれぞれ指定された回数繰り返すこ
とで符号化対象画像変換係数を算出し、参照画像もしく
は参照画像の局部復号画像の輝度信号及び色差信号に対
しても同様な周波数帯域分割を行うか、もしくはすでに
符号化済みの参照画像の周波数帯域分割後の係数を記録
しておくメモリより変換係数を取り出す事により、参照
画像変換係数を算出し、前記符号化対象画像変換係数中
の各周波数帯域内の変換係数を、前記参照画像変換係数
を参照係数として予測符号化する動画像符号化方法にお
いて、符号化対象画像の輝度信号を水平および垂直方向
に周波数帯域分割するにあたり、該輝度信号の一回目の
周波数帯域分割により得られる水平および垂直両方向に
対しての低域成分の帯域の面積が、前記入力画像の色差
信号の帯域の面積と等しくなるか、もしくは前記入力画
像の色差信号の帯域の面積の2の倍数倍の面積になる周
波数帯域分割フィルタを、前記輝度信号の一回目の周波
数帯域分割フィルタとして用いる事を特徴とする動画像
符号化方法。
対象画像の輝度信号及び色差信号を、水平および垂直方
向に高域および低域に周波数帯域分割し、水平および垂
直の両方向に対しての低域成分を同様に再分割し、該再
分割処理を再帰的にそれぞれ指定された回数繰り返すこ
とで符号化対象画像変換係数を算出し、参照画像もしく
は参照画像の局部復号画像の輝度信号及び色差信号に対
しても同様な周波数帯域分割を行うか、もしくはすでに
符号化済みの参照画像の周波数帯域分割後の係数を記録
しておくメモリより変換係数を取り出す事により、参照
画像変換係数を算出し、前記符号化対象画像変換係数中
の各周波数帯域内の変換係数を、前記参照画像変換係数
を参照係数として予測符号化する動画像符号化方法にお
いて、符号化対象画像の輝度信号を水平および垂直方向
に周波数帯域分割するにあたり、該輝度信号の一回目の
周波数帯域分割により得られる水平および垂直両方向に
対しての低域成分の帯域の面積が、前記入力画像の色差
信号の帯域の面積と等しくなるか、もしくは前記入力画
像の色差信号の帯域の面積の2の倍数倍の面積になる周
波数帯域分割フィルタを、前記輝度信号の一回目の周波
数帯域分割フィルタとして用いる事を特徴とする動画像
符号化方法。
【0028】また、上記の動画像符号化方法において、
前記輝度信号に対する前記一回目の周波数帯域分割フィ
ルタを施した結果得られる前記水平および垂直両方向に
対しての低域成分の帯域の面積と前記色差信号の帯域の
面積とが等しい場合には、該輝度信号における該水平お
よび垂直両方向に対しての低域成分の帯域、及び該色差
信号に対して指定した同じ回数、前記輝度信号における
水平および垂直両方向に対しての低域成分の帯域の面積
と該色差信号の帯域の面積とが2の倍数倍である場合
は、該輝度信号の最低周波数帯域及び該色差信号の最低
周波数帯域の面積が等しくなる回数、それぞれ前記輝度
信号の水平および垂直両方向に対しての低域成分帯域、
及び、前記色差信号もしくは該色差信号の水平および垂
直両方向に対しての低域成分帯域に対して再帰的に再周
波数帯域分割を行う事を特徴とする動画像符号化方法。
前記輝度信号に対する前記一回目の周波数帯域分割フィ
ルタを施した結果得られる前記水平および垂直両方向に
対しての低域成分の帯域の面積と前記色差信号の帯域の
面積とが等しい場合には、該輝度信号における該水平お
よび垂直両方向に対しての低域成分の帯域、及び該色差
信号に対して指定した同じ回数、前記輝度信号における
水平および垂直両方向に対しての低域成分の帯域の面積
と該色差信号の帯域の面積とが2の倍数倍である場合
は、該輝度信号の最低周波数帯域及び該色差信号の最低
周波数帯域の面積が等しくなる回数、それぞれ前記輝度
信号の水平および垂直両方向に対しての低域成分帯域、
及び、前記色差信号もしくは該色差信号の水平および垂
直両方向に対しての低域成分帯域に対して再帰的に再周
波数帯域分割を行う事を特徴とする動画像符号化方法。
【0029】また、上記の動画像符号化方法において、
入力画像信号の輝度および色差信号の標本化周波数比が
4:2:0標本化の場合、前記入力画像信号の符号化対象
画像および参照画像の輝度信号に対し、水平および垂直
方向に周波数帯域分割を行う事により、水平および垂直
両方向に前記輝度信号の半分の面積になった4つの周波
数帯域を取得するステップと、前記輝度信号を水平およ
び垂直方向に周波数帯域分割を一回行った結果得られる
水平および垂直両方向に対しての低域成分、及び、二つ
の前記色差信号に対して、指定された同じ回数前記再周
波数帯域分割処理を繰り返すステップとを有する事を特
徴とする動画像符号化方法。
入力画像信号の輝度および色差信号の標本化周波数比が
4:2:0標本化の場合、前記入力画像信号の符号化対象
画像および参照画像の輝度信号に対し、水平および垂直
方向に周波数帯域分割を行う事により、水平および垂直
両方向に前記輝度信号の半分の面積になった4つの周波
数帯域を取得するステップと、前記輝度信号を水平およ
び垂直方向に周波数帯域分割を一回行った結果得られる
水平および垂直両方向に対しての低域成分、及び、二つ
の前記色差信号に対して、指定された同じ回数前記再周
波数帯域分割処理を繰り返すステップとを有する事を特
徴とする動画像符号化方法。
【0030】また、上記の動画像符号化方法において、
入力画像信号の輝度および色差信号の標本化周波数比が
4:2:2標本化の場合、前記入力画像信号の符号化対象
画像および参照画像の輝度信号に対し、水平方向に周波
数帯域分割を行うことにより、水平方向に前記輝度信号
の半分の面積になった高域および低域の周波数帯域を取
得するステップと、前記輝度信号を水平方向に周波数帯
域分割した結果得られる低域成分、および、2つの前記
色差信号に対して指定された同じ回数、前記再周波数帯
域分割処理を繰り返すステップとを有する事を特徴とす
る動画像符号化方法。
入力画像信号の輝度および色差信号の標本化周波数比が
4:2:2標本化の場合、前記入力画像信号の符号化対象
画像および参照画像の輝度信号に対し、水平方向に周波
数帯域分割を行うことにより、水平方向に前記輝度信号
の半分の面積になった高域および低域の周波数帯域を取
得するステップと、前記輝度信号を水平方向に周波数帯
域分割した結果得られる低域成分、および、2つの前記
色差信号に対して指定された同じ回数、前記再周波数帯
域分割処理を繰り返すステップとを有する事を特徴とす
る動画像符号化方法。
【0031】また、上記の動画像符号化方法において、
入力画像信号の輝度および色差信号の標本化周波数比が
4:2:2標本化の場合、前記入力画像信号の符号化対象
画像および参照画像の輝度信号に対し、水平および垂直
方向に周波数帯域分割を行うことにより、水平および垂
直方向に前記輝度信号の半分の面積になった4つの周波
数帯域を取得するステップと、前記入力画像信号の符号
化対象画像および参照画像の色差信号に対し、垂直方向
に周波数帯域分割を行うことにより、垂直方向に前記色
差信号の半分の面積になった高域および低域の周波数帯
域を取得するステップと、前記輝度信号を水平および垂
直方向に周波数帯域分割した結果得られる水平および垂
直両方向に対しての低域成分、および、2つの色差信号
に対して垂直方向に周波数帯域分割した結果得られる低
域成分に対し、指定された同じ回数、前記再周波数帯域
分割処理を繰り返すステップとを有する事を特徴とする
動画像符号化方法。
入力画像信号の輝度および色差信号の標本化周波数比が
4:2:2標本化の場合、前記入力画像信号の符号化対象
画像および参照画像の輝度信号に対し、水平および垂直
方向に周波数帯域分割を行うことにより、水平および垂
直方向に前記輝度信号の半分の面積になった4つの周波
数帯域を取得するステップと、前記入力画像信号の符号
化対象画像および参照画像の色差信号に対し、垂直方向
に周波数帯域分割を行うことにより、垂直方向に前記色
差信号の半分の面積になった高域および低域の周波数帯
域を取得するステップと、前記輝度信号を水平および垂
直方向に周波数帯域分割した結果得られる水平および垂
直両方向に対しての低域成分、および、2つの色差信号
に対して垂直方向に周波数帯域分割した結果得られる低
域成分に対し、指定された同じ回数、前記再周波数帯域
分割処理を繰り返すステップとを有する事を特徴とする
動画像符号化方法。
【0032】また、上記の動画像符号化方法において、
前記符号化対象画像変換係数中のある周波数帯域を符号
化対象周波数帯域として符号化するにあたり、該周波数
帯域を該周波数帯域の面積から一意に算出可能な面積の
矩形ブロック分割するステップと、前記矩形ブロック群
のうちある矩形ブロックを符号化対象矩形ブロックとし
て符号化するにあたり、前記参照画像変換係数中の周波
数帯域群のうち、該符号化対象周波数帯域と同じ周波数
帯域内で、該符号化対象矩形ブロックと似た変換係数の
位置を算出するステップと、算出された前記変換係数の
位置を符号化対象矩形ブロックからの相対位置ベクトル
として算出するステップと、符号化対象画像の色差信号
内のある符号化対象矩形ブロックの動き補償を行うにあ
たり、該色差信号内の符号化対象矩形ブロックの属する
周波数帯域と同じ位置にあり、かつ同じ帯域の大きさを
有する輝度信号中の周波数帯域において、前記符号化対
象矩形ブロックと同じ位置の矩形ブロックについて算出
済みの前記相対位置ベクトルを用いて、前記参照画像の
色差信号の変換係数より動き補償を行うステップとを有
する事を特徴とする動画像符号化方法。
前記符号化対象画像変換係数中のある周波数帯域を符号
化対象周波数帯域として符号化するにあたり、該周波数
帯域を該周波数帯域の面積から一意に算出可能な面積の
矩形ブロック分割するステップと、前記矩形ブロック群
のうちある矩形ブロックを符号化対象矩形ブロックとし
て符号化するにあたり、前記参照画像変換係数中の周波
数帯域群のうち、該符号化対象周波数帯域と同じ周波数
帯域内で、該符号化対象矩形ブロックと似た変換係数の
位置を算出するステップと、算出された前記変換係数の
位置を符号化対象矩形ブロックからの相対位置ベクトル
として算出するステップと、符号化対象画像の色差信号
内のある符号化対象矩形ブロックの動き補償を行うにあ
たり、該色差信号内の符号化対象矩形ブロックの属する
周波数帯域と同じ位置にあり、かつ同じ帯域の大きさを
有する輝度信号中の周波数帯域において、前記符号化対
象矩形ブロックと同じ位置の矩形ブロックについて算出
済みの前記相対位置ベクトルを用いて、前記参照画像の
色差信号の変換係数より動き補償を行うステップとを有
する事を特徴とする動画像符号化方法。
【0033】また、上記の画像符号化方法を用いて符号
化された符号化データを復号する方法であって、輝度信
号内の復号対象ブロックに対して、これと同じ位置にあ
り、かつ同じ帯域の大きさを有する色差信号の周波数帯
域内において、その相対位置を算出して色差信号内の復
号対象ブロックとするステップと、輝度信号内の復号対
象ブロック、色差信号内の復号対象ブロックそれぞれに
対して、復号した動きベクトルをもとに参照画像の信号
内の対応係数を決定して、動き補償をするステップと、
復号され動き補償された変換係数の、もしくは、この変
換係数に予測差分データを復号した結果得られる係数を
加えた結果得られる変換係数の、輝度信号の変換係数お
よび色差信号の変換係数のそれぞれに対して指定された
回数、再帰的に逆変換するステップとを有する事を特徴
とする動画像復号方法。
化された符号化データを復号する方法であって、輝度信
号内の復号対象ブロックに対して、これと同じ位置にあ
り、かつ同じ帯域の大きさを有する色差信号の周波数帯
域内において、その相対位置を算出して色差信号内の復
号対象ブロックとするステップと、輝度信号内の復号対
象ブロック、色差信号内の復号対象ブロックそれぞれに
対して、復号した動きベクトルをもとに参照画像の信号
内の対応係数を決定して、動き補償をするステップと、
復号され動き補償された変換係数の、もしくは、この変
換係数に予測差分データを復号した結果得られる係数を
加えた結果得られる変換係数の、輝度信号の変換係数お
よび色差信号の変換係数のそれぞれに対して指定された
回数、再帰的に逆変換するステップとを有する事を特徴
とする動画像復号方法。
【0034】また、入力画像信号を符号化するに当り、
符号化対象画像の輝度信号及び色差信号を、水平および
垂直方向に高域および低域に周波数帯域分割し、水平お
よび垂直の両方向に対しての低域成分を同様に再分割
し、該再分割処理を再帰的にそれぞれ指定された回数繰
り返すことで符号化対象画像変換係数を算出し、参照画
像もしくは参照画像の局部復号画像の輝度信号及び色差
信号に対しても同様な周波数帯域分割を行うか、もしく
はすでに符号化済みの参照画像の周波数帯域分割後の係
数を記録しておくメモリより変換係数を取り出す事によ
り、参照画像変換係数を算出し、前記符号化対象画像変
換係数中の各周波数帯域内の変換係数を、前記参照画像
変換係数を参照係数として予測符号化する動画像符号化
装置において、符号化対象画像の輝度信号を水平および
垂直方向に周波数帯域分割するにあたり、該輝度信号の
一回目の周波数帯域分割により得られる水平および垂直
両方向に対しての低域成分の帯域の面積が、前記入力画
像の色差信号の帯域の面積と等しくなるか、もしくは前
記入力画像の色差信号の帯域の面積の2の倍数倍の面積
になる周波数帯域分割フィルタを、前記輝度信号の一回
目の周波数帯域分割フィルタとした周波数帯域分割手段
と、前記輝度信号内の符号化対象ブロックに対して、こ
れ同じ位置にあり、かつ同じ帯域の大きさを有する色差
信号の周波数帯域内において、その相対位置を算出して
色差信号内の符号化対象ブロックとする色差対応ブロッ
ク算出手段と、前記輝度信号内の符号化対象ブロック、
色差信号内の符号化対象ブロックそれぞれに対して、動
き予測部で算出した動きベクトルをもとに参照画像の信
号内の対応係数を決定して、動き補償を行う動き補償手
段とを備えた事を特徴とする動画像符号化装置。
符号化対象画像の輝度信号及び色差信号を、水平および
垂直方向に高域および低域に周波数帯域分割し、水平お
よび垂直の両方向に対しての低域成分を同様に再分割
し、該再分割処理を再帰的にそれぞれ指定された回数繰
り返すことで符号化対象画像変換係数を算出し、参照画
像もしくは参照画像の局部復号画像の輝度信号及び色差
信号に対しても同様な周波数帯域分割を行うか、もしく
はすでに符号化済みの参照画像の周波数帯域分割後の係
数を記録しておくメモリより変換係数を取り出す事によ
り、参照画像変換係数を算出し、前記符号化対象画像変
換係数中の各周波数帯域内の変換係数を、前記参照画像
変換係数を参照係数として予測符号化する動画像符号化
装置において、符号化対象画像の輝度信号を水平および
垂直方向に周波数帯域分割するにあたり、該輝度信号の
一回目の周波数帯域分割により得られる水平および垂直
両方向に対しての低域成分の帯域の面積が、前記入力画
像の色差信号の帯域の面積と等しくなるか、もしくは前
記入力画像の色差信号の帯域の面積の2の倍数倍の面積
になる周波数帯域分割フィルタを、前記輝度信号の一回
目の周波数帯域分割フィルタとした周波数帯域分割手段
と、前記輝度信号内の符号化対象ブロックに対して、こ
れ同じ位置にあり、かつ同じ帯域の大きさを有する色差
信号の周波数帯域内において、その相対位置を算出して
色差信号内の符号化対象ブロックとする色差対応ブロッ
ク算出手段と、前記輝度信号内の符号化対象ブロック、
色差信号内の符号化対象ブロックそれぞれに対して、動
き予測部で算出した動きベクトルをもとに参照画像の信
号内の対応係数を決定して、動き補償を行う動き補償手
段とを備えた事を特徴とする動画像符号化装置。
【0035】また、上記の画像符号化装置を用いて符号
化された符号化データを復号する動画像復号装置であっ
て、輝度信号内の復号対象ブロックに対して、これ同じ
位置にあり、かつ同じ帯域の大きさを有する色差信号の
周波数帯域内において、その相対位置を算出して色差信
号内の復号対象ブロックとする色差対応ブロック算出手
段と、輝度信号内の復号対象ブロック、色差信号内の復
号対象ブロックそれぞれに対して、復号した動きベクト
ルをもとに参照画像の信号内の対応係数を決定して、動
き補償を行う動き補償手段と、復号され動き補償された
変換係数の、もしくは、この変換係数に予測差分データ
を復号した結果得られる係数を加えた結果得られる変換
係数の、輝度信号の変換係数および色差信号の変換係数
のそれぞれに対して指定された回数、再帰的に逆変換す
る復号係数再帰逆変換手段とを備えたことを特徴とする
動画像復号装置。
化された符号化データを復号する動画像復号装置であっ
て、輝度信号内の復号対象ブロックに対して、これ同じ
位置にあり、かつ同じ帯域の大きさを有する色差信号の
周波数帯域内において、その相対位置を算出して色差信
号内の復号対象ブロックとする色差対応ブロック算出手
段と、輝度信号内の復号対象ブロック、色差信号内の復
号対象ブロックそれぞれに対して、復号した動きベクト
ルをもとに参照画像の信号内の対応係数を決定して、動
き補償を行う動き補償手段と、復号され動き補償された
変換係数の、もしくは、この変換係数に予測差分データ
を復号した結果得られる係数を加えた結果得られる変換
係数の、輝度信号の変換係数および色差信号の変換係数
のそれぞれに対して指定された回数、再帰的に逆変換す
る復号係数再帰逆変換手段とを備えたことを特徴とする
動画像復号装置。
【0036】また、上記の動画像符号化方法および動画
像復号方法における手順をコンピュータに実行させるた
めのプログラムを、該コンピュータが読み取り可能な記
録媒体に記録した事を特徴とする記録媒体。
像復号方法における手順をコンピュータに実行させるた
めのプログラムを、該コンピュータが読み取り可能な記
録媒体に記録した事を特徴とする記録媒体。
【0037】
【作用】上記ステップ、すなわち前記符号化対象画像の
前記色差信号中のある符号化対象ブロックの動き補償を
行うステップにおいて、該色差信号中の該周波数帯域内
の該符号化対象ブロックの動きベクトルの算出方法につ
いての具体例として、図11に4:2:0入力信号を符号
化する場合における、輝度信号及び色差信号の各周波数
帯域中の対応するブロック間の動きベクトルの相関関係
について示す。
前記色差信号中のある符号化対象ブロックの動き補償を
行うステップにおいて、該色差信号中の該周波数帯域内
の該符号化対象ブロックの動きベクトルの算出方法につ
いての具体例として、図11に4:2:0入力信号を符号
化する場合における、輝度信号及び色差信号の各周波数
帯域中の対応するブロック間の動きベクトルの相関関係
について示す。
【0038】色差信号中の符号化対象色差ブロックの動
きベクトルとして、先に図10に示したように、輝度信
号内の同じウェーブレット周波数帯域分割回数の同じ方
向(HLもしくはLHもしくはHH方向)の周波数帯域
内のブロックの動きベクトル、もしくはそれを用いて算
出される動きベクトルを用いず、図11に示すように、
輝度信号内の同じ方向(水平HLもしくは垂直LHもし
くは対角HH方向)の周波数帯域群のうち、前記符号化
対象色差ブロックの属する周波数帯域と同じ大きさの周
波数帯域内の、該符号化対象色差ブロックに対応する位
置のブロックの動きベクトルを用いる。
きベクトルとして、先に図10に示したように、輝度信
号内の同じウェーブレット周波数帯域分割回数の同じ方
向(HLもしくはLHもしくはHH方向)の周波数帯域
内のブロックの動きベクトル、もしくはそれを用いて算
出される動きベクトルを用いず、図11に示すように、
輝度信号内の同じ方向(水平HLもしくは垂直LHもし
くは対角HH方向)の周波数帯域群のうち、前記符号化
対象色差ブロックの属する周波数帯域と同じ大きさの周
波数帯域内の、該符号化対象色差ブロックに対応する位
置のブロックの動きベクトルを用いる。
【0039】4:2:0信号の色差信号の帯域の面積は、
輝度信号に比べて水平及び垂直の両方向に半分の面積で
あるため、図11中ので表すステップで示すように、
該輝度信号に水平・垂直方向に一回ウェーブレット変換
を行うことで、該輝度信号の最低周波数帯域LL1と両
色差信号の面積を等しくする。
輝度信号に比べて水平及び垂直の両方向に半分の面積で
あるため、図11中ので表すステップで示すように、
該輝度信号に水平・垂直方向に一回ウェーブレット変換
を行うことで、該輝度信号の最低周波数帯域LL1と両
色差信号の面積を等しくする。
【0040】次に図11中ので表すステップで示すよ
うに、該輝度信号の該最低周波数帯域及び該両色差信号
に、与えられた同じ回数ウェーブレット変換を行う。本
例、すなわち図11に示す帯域分割例では前記与えられ
るウェーブレット変換回数Mを3回とした場合の例であ
る。ステップ及びステップを行うことにより、輝度
及び色差信号のそれぞれの最低周波数帯域LLの面積を
等しくする事となり、該色差信号中の任意の周波数帯域
と同じ大きさで同じ方向の周波数帯域が必ず輝度信号の
変換係数に存在する事となる。
うに、該輝度信号の該最低周波数帯域及び該両色差信号
に、与えられた同じ回数ウェーブレット変換を行う。本
例、すなわち図11に示す帯域分割例では前記与えられ
るウェーブレット変換回数Mを3回とした場合の例であ
る。ステップ及びステップを行うことにより、輝度
及び色差信号のそれぞれの最低周波数帯域LLの面積を
等しくする事となり、該色差信号中の任意の周波数帯域
と同じ大きさで同じ方向の周波数帯域が必ず輝度信号の
変換係数に存在する事となる。
【0041】また、このとき結果として、図10とは異
なり、輝度信号のウェーブレット周波数帯域分割回数は
4回、色差信号のウェーブレット周波数帯域分割回数は
3回行う事となる。
なり、輝度信号のウェーブレット周波数帯域分割回数は
4回、色差信号のウェーブレット周波数帯域分割回数は
3回行う事となる。
【0042】図11中のステップでは、該符号化対象
画像の該輝度信号および該色差信号内の該各周波数帯域
を従来のMRME方式と同様に符号化対象ブロックの属
する周波数帯域の面積に比例した面積のブロックに分割
する。一般的には輝度信号の最低周波数帯域LL内のブ
ロックの一辺の長さとしてp=2が用いられる。この結
果、輝度信号及び色差信号内の同じ位置(方向)にあ
り、かつ同じ帯域の面積を有する周波数帯域中には等し
い数のブロックが存在する事となり、それぞれ図11の
下方に示すような対応関係を持つ事となる。色差信号の
動き補償をする場合は該色差信号の変換係数内の符号化
対象ブロックに対応する輝度信号内変換係数のブロック
に付随する動きベクトルをそのまま用いる。
画像の該輝度信号および該色差信号内の該各周波数帯域
を従来のMRME方式と同様に符号化対象ブロックの属
する周波数帯域の面積に比例した面積のブロックに分割
する。一般的には輝度信号の最低周波数帯域LL内のブ
ロックの一辺の長さとしてp=2が用いられる。この結
果、輝度信号及び色差信号内の同じ位置(方向)にあ
り、かつ同じ帯域の面積を有する周波数帯域中には等し
い数のブロックが存在する事となり、それぞれ図11の
下方に示すような対応関係を持つ事となる。色差信号の
動き補償をする場合は該色差信号の変換係数内の符号化
対象ブロックに対応する輝度信号内変換係数のブロック
に付随する動きベクトルをそのまま用いる。
【0043】なお、輝度信号の最高周波数帯域など、色
差信号内に対応する周波数帯域がない帯域内の動きベク
トルは、色差信号内のブロックの動き補償には利用しな
い。
差信号内に対応する周波数帯域がない帯域内の動きベク
トルは、色差信号内のブロックの動き補償には利用しな
い。
【0044】同様に、4:2:2入力信号を符号化する際
の、輝度信号及び色差信号のウェーブレット変換回数に
ついて、図12の(a)及び(b)に示す。この
(a)、(b)ともに、4:2:2入力信号を符号化する
際の周波数帯域分割方法、および輝度・色差ブロックの
動きベクトルの参照関係示す図であり、請求項4および
請求項5に対応するものである。図12の(a)は請求
項4に対応する周波数帯域分割方法である。4:2:2信
号の色差信号の帯域の面積は、輝度信号に比べて水平方
向に半分の面積であるため、図12の(a)中ので表
すステップで示すように、まず、該輝度信号に水平方向
に一回ウェーブレット変換を行うことで該輝度信号の最
低周波数帯域Lと両色差信号の面積を等しくする。次
に、図12の(a)中ので表すステップで示すよう
に、該輝度信号の該最低周波数帯域及び該両色差信号
に、与えられた同じ回数ウェーブレット変換を行う。本
例、すなわち図12の(a)に示す帯域分割例では前記
与えられるウェーブレット変換回数Mを3回とした場合
の例である。
の、輝度信号及び色差信号のウェーブレット変換回数に
ついて、図12の(a)及び(b)に示す。この
(a)、(b)ともに、4:2:2入力信号を符号化する
際の周波数帯域分割方法、および輝度・色差ブロックの
動きベクトルの参照関係示す図であり、請求項4および
請求項5に対応するものである。図12の(a)は請求
項4に対応する周波数帯域分割方法である。4:2:2信
号の色差信号の帯域の面積は、輝度信号に比べて水平方
向に半分の面積であるため、図12の(a)中ので表
すステップで示すように、まず、該輝度信号に水平方向
に一回ウェーブレット変換を行うことで該輝度信号の最
低周波数帯域Lと両色差信号の面積を等しくする。次
に、図12の(a)中ので表すステップで示すよう
に、該輝度信号の該最低周波数帯域及び該両色差信号
に、与えられた同じ回数ウェーブレット変換を行う。本
例、すなわち図12の(a)に示す帯域分割例では前記
与えられるウェーブレット変換回数Mを3回とした場合
の例である。
【0045】図12の(b)は請求項5に対応する。図
12の(b)中ので表すステップで示すように、ま
ず、輝度信号に水平・垂直方向に一回ウェーブレット変
換を行い、同時に、色差信号に垂直方向に一回ウェーブ
レット変換を行う事により、該輝度信号の最低周波数帯
域Lと両色差信号の最低周波数帯域面積を等しくする。
次に、図12の(b)中ので表すステップで示すよう
に、該輝度信号及び該両色差信号の最低周波数帯域に、
与えられた同じ回数ウェーブレット変換を行う。本例、
すなわち図12の(b)に示す帯域分割例では前記与え
られるウェーブレット変換回数Mを3回とした場合の例
である。
12の(b)中ので表すステップで示すように、ま
ず、輝度信号に水平・垂直方向に一回ウェーブレット変
換を行い、同時に、色差信号に垂直方向に一回ウェーブ
レット変換を行う事により、該輝度信号の最低周波数帯
域Lと両色差信号の最低周波数帯域面積を等しくする。
次に、図12の(b)中ので表すステップで示すよう
に、該輝度信号及び該両色差信号の最低周波数帯域に、
与えられた同じ回数ウェーブレット変換を行う。本例、
すなわち図12の(b)に示す帯域分割例では前記与え
られるウェーブレット変換回数Mを3回とした場合の例
である。
【0046】また、4:2:2入力信号を、(a)、
(b)いずれの方法を用いて符号化した場合でも、4:
2:0入力信号を符号化する時と同様に、色差信号中の符
号化対象色差ブロックの動きベクトルとして、図12の
(a)、(b)のそれぞれ下方に矢印で示すように、輝
度信号内の同じ方向の周波数帯域群のうち、前記符号化
対象色差ブロックの属する周波数帯域と同じ大きさの周
波数帯域内の、該符号化対象色差ブロックに対応する位
置のブロックの動きベクトルを用いる。
(b)いずれの方法を用いて符号化した場合でも、4:
2:0入力信号を符号化する時と同様に、色差信号中の符
号化対象色差ブロックの動きベクトルとして、図12の
(a)、(b)のそれぞれ下方に矢印で示すように、輝
度信号内の同じ方向の周波数帯域群のうち、前記符号化
対象色差ブロックの属する周波数帯域と同じ大きさの周
波数帯域内の、該符号化対象色差ブロックに対応する位
置のブロックの動きベクトルを用いる。
【0047】なお、図12の(a)では、4:2:0入力
信号を符号化する時とは異り、矩形ブロックが縦長の長
方形になっている。これは、ウエーブレット変換前の輝
度の原入力信号において画像を正方矩形ブロック分割し
たためである。すなわち、原輝度信号において正方矩形
のブロックを水平および垂直方向に異なる回数ウェーブ
レット変換を行ったため、矩形ブロックの縦・横の長さ
が等しくない矩形ブロックになったためである。
信号を符号化する時とは異り、矩形ブロックが縦長の長
方形になっている。これは、ウエーブレット変換前の輝
度の原入力信号において画像を正方矩形ブロック分割し
たためである。すなわち、原輝度信号において正方矩形
のブロックを水平および垂直方向に異なる回数ウェーブ
レット変換を行ったため、矩形ブロックの縦・横の長さ
が等しくない矩形ブロックになったためである。
【0048】以上のように、4:2:0,4:2:2標本化な
ど、輝度・色差信号の標本化周波数が異なるカラー入力
映像信号のウェーブレット変換係数をMRME方法など
を用いて動き予測・補償を行うにあたり、輝度信号及び
色差信号の周波数帯域分割回数を等しくした場合、該輝
度信号中のある周波数帯域および該周波数帯域に対応す
る色差信号中の周波数帯域の面積比は、入力輝度信号及
び色差信号の面積の比と等しくなり、結果として前記両
周波数帯域の面積、及び、前記両周波数帯域中の対応す
るブロックの面積、は異なった大きさとなる。このた
め、該色差信号中のブロックの動きベクトルとして、該
輝度信号中の対応するブロックの動きベクトルを水平及
び垂直両方向に半分の大きさにした値を用いなくてはな
らなくなる。
ど、輝度・色差信号の標本化周波数が異なるカラー入力
映像信号のウェーブレット変換係数をMRME方法など
を用いて動き予測・補償を行うにあたり、輝度信号及び
色差信号の周波数帯域分割回数を等しくした場合、該輝
度信号中のある周波数帯域および該周波数帯域に対応す
る色差信号中の周波数帯域の面積比は、入力輝度信号及
び色差信号の面積の比と等しくなり、結果として前記両
周波数帯域の面積、及び、前記両周波数帯域中の対応す
るブロックの面積、は異なった大きさとなる。このた
め、該色差信号中のブロックの動きベクトルとして、該
輝度信号中の対応するブロックの動きベクトルを水平及
び垂直両方向に半分の大きさにした値を用いなくてはな
らなくなる。
【0049】さらに、最低周波数帯域であるLL帯域を
除く帯域はハイパスフィルタ出力であるため、輝度信号
内のブロックの動きベクトルを水平・垂直方向に1/2
にして得られた色差信号内の対応するブロックの動きベ
クトルが整数画素精度にならない場合、該色差信号内の
ベクトルが示す位置の値を推定する事は難しく、動き補
償の効率がかえって低下するという問題があった。
除く帯域はハイパスフィルタ出力であるため、輝度信号
内のブロックの動きベクトルを水平・垂直方向に1/2
にして得られた色差信号内の対応するブロックの動きベ
クトルが整数画素精度にならない場合、該色差信号内の
ベクトルが示す位置の値を推定する事は難しく、動き補
償の効率がかえって低下するという問題があった。
【0050】本発明によれば、入力信号の輝度信号及び
色差信号の帯域のそれぞれの面積に従って、該入力輝度
信号及び該入力色差信号のウェーブレット周波数帯域分
割回数として異なった値を用いて、輝度信号の最低周波
数帯域及び色差信号の最低周波数帯域の面積を等しくす
る事により、対応する両入力信号中のブロックの大きさ
が等しくなり、対応する該ブロックの動きベクトルとし
て同じ値を用いる事が可能となり、MRME方式による
予測効率および、符号化効率を改善する事が可能とな
る。
色差信号の帯域のそれぞれの面積に従って、該入力輝度
信号及び該入力色差信号のウェーブレット周波数帯域分
割回数として異なった値を用いて、輝度信号の最低周波
数帯域及び色差信号の最低周波数帯域の面積を等しくす
る事により、対応する両入力信号中のブロックの大きさ
が等しくなり、対応する該ブロックの動きベクトルとし
て同じ値を用いる事が可能となり、MRME方式による
予測効率および、符号化効率を改善する事が可能とな
る。
【0051】
【発明の実施の形態】以下、図面により本発明の実施例
を詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態例にお
ける動画像符号化方法による処理の流れとともに、符号
化装置の構成を示す図である。図中、……部とあるのは
……部または……処理ステップを代表している。
を詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態例にお
ける動画像符号化方法による処理の流れとともに、符号
化装置の構成を示す図である。図中、……部とあるのは
……部または……処理ステップを代表している。
【0052】符号化装置では、まず始めに符号化対象入
力動画像信号1が、ウェーブレット変換部2に入力さ
れ、輝度信号及び色差信号に対し、水平及び垂直方向に
ウェーブレット変換される。この際、ウェーブレット変
換部2には、入力画像信号の輝度信号及び色差信号の標
本化周波数である標本化周波数比3が入力され、この比
に従って水平・垂直方向のウェーブレット変換回数32
が決定され、ウェーブレット周波数帯域分割が行われ
る。
力動画像信号1が、ウェーブレット変換部2に入力さ
れ、輝度信号及び色差信号に対し、水平及び垂直方向に
ウェーブレット変換される。この際、ウェーブレット変
換部2には、入力画像信号の輝度信号及び色差信号の標
本化周波数である標本化周波数比3が入力され、この比
に従って水平・垂直方向のウェーブレット変換回数32
が決定され、ウェーブレット周波数帯域分割が行われ
る。
【0053】この時、ウェーブレット変換部2での周波
数帯域分割の結果として出力されるウェーブレット変換
係数4において、該輝度信号の最低周波数帯域の面積が
該色差信号もしくは該色差信号の最低周波数帯域と等し
いか、もしくは2の倍数倍の面積となるように、前記変
換係数、及び変換回数を決定する。
数帯域分割の結果として出力されるウェーブレット変換
係数4において、該輝度信号の最低周波数帯域の面積が
該色差信号もしくは該色差信号の最低周波数帯域と等し
いか、もしくは2の倍数倍の面積となるように、前記変
換係数、及び変換回数を決定する。
【0054】ウェーブレット変換係数4は、外部より与
えられる再帰変換回数33とともに、ウェーブレット再
帰変換部5に入力され、輝度の最低周波数帯域、及び、
色差信号もしくは該色差信号の最低周波数帯域に対し
て、再帰変換回数33で示される回数、再帰的にウェー
ブレット変換が施される。この時、ウェーブレット再帰
変換部5では、再帰的にウェーブレット変換を行う結果
として出力されるウェーブレット変換係数6の、該輝度
信号の最低周波数帯域と該色差信号の最低周波数帯域の
帯域の面積が等しくなる回数、それぞれウェーブレット
変換が施される。
えられる再帰変換回数33とともに、ウェーブレット再
帰変換部5に入力され、輝度の最低周波数帯域、及び、
色差信号もしくは該色差信号の最低周波数帯域に対し
て、再帰変換回数33で示される回数、再帰的にウェー
ブレット変換が施される。この時、ウェーブレット再帰
変換部5では、再帰的にウェーブレット変換を行う結果
として出力されるウェーブレット変換係数6の、該輝度
信号の最低周波数帯域と該色差信号の最低周波数帯域の
帯域の面積が等しくなる回数、それぞれウェーブレット
変換が施される。
【0055】ウェーブレット変換係数6は、ブロック分
割部7に入力され、最低周波数帯域及び各高周波数帯域
がブロックに分割される。この時、ブロック分割部7で
は、ブロック分割の方法として、輝度信号及び色差信号
内の各周波数帯域を、一辺がp・2M-m画素(M:ウェ
ーブレット最大分割回数=3,m:当該周波数帯域のウ
ェーブレット分割レベル)の正方矩形ブロックに分割す
る。すなわち、言い替えれば、輝度及び色差信号共に、
符号化対象ブロックの属する周波数帯域の面積に比例し
た面積のブロックに分割する。
割部7に入力され、最低周波数帯域及び各高周波数帯域
がブロックに分割される。この時、ブロック分割部7で
は、ブロック分割の方法として、輝度信号及び色差信号
内の各周波数帯域を、一辺がp・2M-m画素(M:ウェ
ーブレット最大分割回数=3,m:当該周波数帯域のウ
ェーブレット分割レベル)の正方矩形ブロックに分割す
る。すなわち、言い替えれば、輝度及び色差信号共に、
符号化対象ブロックの属する周波数帯域の面積に比例し
た面積のブロックに分割する。
【0056】ブロック分割部7にてブロック分割された
結果得られる、各ブロックごとのウェーブレット変換係
数ブロック8は、符号化対象ブロックの位置を示す符号
化対象ブロック位置9と共に動き予測部10に入力され
る。また、このとき同時にフレームメモリ11に記録さ
れている過去に符号化済みのフレームのウェーブレット
変換係数、すなわち局部復号画像ウェーブレット変換係
数12が動き予測部10に入力される。
結果得られる、各ブロックごとのウェーブレット変換係
数ブロック8は、符号化対象ブロックの位置を示す符号
化対象ブロック位置9と共に動き予測部10に入力され
る。また、このとき同時にフレームメモリ11に記録さ
れている過去に符号化済みのフレームのウェーブレット
変換係数、すなわち局部復号画像ウェーブレット変換係
数12が動き予測部10に入力される。
【0057】動き予測部10では、ウェーブレット変換
係数ブロック8の内、符号化対象ブロック位置9が示す
位置のブロックを符号化対象ブロックとし、該符号化対
象ブロックを符号化するに当り、該ブロックに最も似た
係数位置を、局部復号画像ウェーブレット変換係数12
内より探索する。探索範囲は、局部復号画像ウェーブレ
ット変換係数12において、前記符号化対象ブロック位
置9と同位置のブロックを中心としてある矩形範囲を規
定し、該局部復号画像ウェーブレット変換係数12にお
ける符号化対象ブロック位置9からの相対位置を動きベ
クトル13として出力する。
係数ブロック8の内、符号化対象ブロック位置9が示す
位置のブロックを符号化対象ブロックとし、該符号化対
象ブロックを符号化するに当り、該ブロックに最も似た
係数位置を、局部復号画像ウェーブレット変換係数12
内より探索する。探索範囲は、局部復号画像ウェーブレ
ット変換係数12において、前記符号化対象ブロック位
置9と同位置のブロックを中心としてある矩形範囲を規
定し、該局部復号画像ウェーブレット変換係数12にお
ける符号化対象ブロック位置9からの相対位置を動きベ
クトル13として出力する。
【0058】符号化対象ブロック位置9は色差対応ブロ
ック算出部14に入力され、輝度信号内の符号化対象ブ
ロックに対応する色差信号ブロックの位置を算出する。
この処理は、図11及び図12に示すような方法を用い
る。すなわち、ウェーブレット変換部2及びウェーブレ
ット再帰変換部5におけるウェーブレット周波数帯域分
割処理により、既に輝度信号及び色差信号の最低周波数
帯域の面積が等しく帯域分割されているウェーブレット
変換係数6において、輝度信号の変換係数内の符号化対
象ブロックに対応する、色差信号中のブロックとして、
色差信号内の同じ周波数帯域方向(水平HLもしくは垂
直LHもしくは対角HH方向)の周波数帯域群のうち、
符号化対象輝度ブロックの属する周波数帯域と同じ大き
さの周波数帯域内の、符号化対象輝度ブロックに対応す
る相似位置のブロックの位置を算出する。これを符号化
対象色差ブロック位置15として動き補償部16に出力
する。
ック算出部14に入力され、輝度信号内の符号化対象ブ
ロックに対応する色差信号ブロックの位置を算出する。
この処理は、図11及び図12に示すような方法を用い
る。すなわち、ウェーブレット変換部2及びウェーブレ
ット再帰変換部5におけるウェーブレット周波数帯域分
割処理により、既に輝度信号及び色差信号の最低周波数
帯域の面積が等しく帯域分割されているウェーブレット
変換係数6において、輝度信号の変換係数内の符号化対
象ブロックに対応する、色差信号中のブロックとして、
色差信号内の同じ周波数帯域方向(水平HLもしくは垂
直LHもしくは対角HH方向)の周波数帯域群のうち、
符号化対象輝度ブロックの属する周波数帯域と同じ大き
さの周波数帯域内の、符号化対象輝度ブロックに対応す
る相似位置のブロックの位置を算出する。これを符号化
対象色差ブロック位置15として動き補償部16に出力
する。
【0059】動き補償部16では、符号化対象ブロック
位置9及び、符号化対象色差ブロック位置15で示され
る両位置の輝度の符号化対象ブロック及び、色差信号の
符号化対象ブロックに対する予測係数として、局部復号
画像ウェーブレット変換係数12内における該両位置か
ら、動きベクトル13で示される相対位置のブロック内
の係数を用い、動き補償を行い、符号化対象ブロック位
置9および、符号化対象色差ブロック位置15における
予測係数ブロック17を生成する。
位置9及び、符号化対象色差ブロック位置15で示され
る両位置の輝度の符号化対象ブロック及び、色差信号の
符号化対象ブロックに対する予測係数として、局部復号
画像ウェーブレット変換係数12内における該両位置か
ら、動きベクトル13で示される相対位置のブロック内
の係数を用い、動き補償を行い、符号化対象ブロック位
置9および、符号化対象色差ブロック位置15における
予測係数ブロック17を生成する。
【0060】この時、色差信号中の各周波数帯域と、該
色差信号中の各周波数帯域に対応する輝度信号内の周波
数帯域は、同じ大きさの帯域であり、かつ先に示したよ
うにブロック分割部7では、周波数帯域の面積に比例し
た面積のブロックに分割しているため、符号化対象ブロ
ック位置9にて示される輝度ブロックと、色差対応ブロ
ック位置15により示される色差ブロックは同じ値の動
きベクトルを用いて動き補償を行う事が可能となる。
色差信号中の各周波数帯域に対応する輝度信号内の周波
数帯域は、同じ大きさの帯域であり、かつ先に示したよ
うにブロック分割部7では、周波数帯域の面積に比例し
た面積のブロックに分割しているため、符号化対象ブロ
ック位置9にて示される輝度ブロックと、色差対応ブロ
ック位置15により示される色差ブロックは同じ値の動
きベクトルを用いて動き補償を行う事が可能となる。
【0061】動き補償部16にて動き補償された結果得
られる予測係数ブロック17は、減算器18に入力さ
れ、ここでウェーブレット変換係数ブロック8より予測
係数ブロック17を減算し、予測係数誤差ブロック19
を生成する。該予測係数誤差ブロック19がフレーム間
予測で符号化するフレームにおける符号化対象係数とな
る。
られる予測係数ブロック17は、減算器18に入力さ
れ、ここでウェーブレット変換係数ブロック8より予測
係数ブロック17を減算し、予測係数誤差ブロック19
を生成する。該予測係数誤差ブロック19がフレーム間
予測で符号化するフレームにおける符号化対象係数とな
る。
【0062】予測係数誤差ブロック19は、量子化部2
0にて量子化され量子化後予測係数誤差ブロック21と
なる。この時量子化の方法は任意であり、全ての周波数
帯域内の係数を同一の量子化ステップで量子化しても良
いが、一般的には同レベルの高周波数帯域(HLm、L
Hm、HHm、m∈自然数)内の変換係数を同じ量子化ス
テップとし、かつ、より高周波数帯域の係数に対する量
子化ステップほど粗い値を用いて量子化する手法が一般
的である。
0にて量子化され量子化後予測係数誤差ブロック21と
なる。この時量子化の方法は任意であり、全ての周波数
帯域内の係数を同一の量子化ステップで量子化しても良
いが、一般的には同レベルの高周波数帯域(HLm、L
Hm、HHm、m∈自然数)内の変換係数を同じ量子化ス
テップとし、かつ、より高周波数帯域の係数に対する量
子化ステップほど粗い値を用いて量子化する手法が一般
的である。
【0063】量子化後予測係数誤差ブロック21は、係
数符号化部22にてランレングス符号化、ランレベル符
号化などを用いて可変長符号化し出力符号化データとし
て出力係数データ23を生成する。
数符号化部22にてランレングス符号化、ランレベル符
号化などを用いて可変長符号化し出力符号化データとし
て出力係数データ23を生成する。
【0064】量子化後予測係数誤差ブロック21は、逆
量子化部24に入力され、量子化部20で用いた量子化
方法の逆の手法を用いて逆量子化され、逆量子化後係数
誤差ブロック25を生成する。この逆量子化後係数誤差
ブロック25と予測係数ブロック17を加算器26に
て、加算した結果得られる係数は、局部復号画像ウェー
ブレット変換係数ブロック27となる。
量子化部24に入力され、量子化部20で用いた量子化
方法の逆の手法を用いて逆量子化され、逆量子化後係数
誤差ブロック25を生成する。この逆量子化後係数誤差
ブロック25と予測係数ブロック17を加算器26に
て、加算した結果得られる係数は、局部復号画像ウェー
ブレット変換係数ブロック27となる。
【0065】前記7〜26で示される処理は、ブロック
分割部7にて生成された各ブロックごとに行われ、結果
として出力される複数の局部復号画像ウェーブレット変
換係数ブロック27は、フレームメモリ11に記録され
る。フレームメモリ11に記録されている、局部復号画
像ウェーブレット変換係数ブロック27は、符号化対象
入力信号1を符号化した結果であり、復号器でも全く同
様に得られる周波数帯域分割後のウェーブレット変換係
数である。また、先に示したように、以降のフレームを
符号化する際の参照係数として用いられる。
分割部7にて生成された各ブロックごとに行われ、結果
として出力される複数の局部復号画像ウェーブレット変
換係数ブロック27は、フレームメモリ11に記録され
る。フレームメモリ11に記録されている、局部復号画
像ウェーブレット変換係数ブロック27は、符号化対象
入力信号1を符号化した結果であり、復号器でも全く同
様に得られる周波数帯域分割後のウェーブレット変換係
数である。また、先に示したように、以降のフレームを
符号化する際の参照係数として用いられる。
【0066】さらに、動き予測部10にて生成された各
ブロックごとの動きベクトル13は動きベクトル符号化
部28にて可変長符号化され、出力動きベクトルデータ
29を生成する。また、水平・垂直方向ウェーブレット
変換回数32は、再帰変換回数33とともに、輝度色差
変換回数算出器34に入力され、輝度・色差信号の両信
号の水平・垂直方向にそれぞれ何回ウェーブレット再帰
変換を行ったかを示す符号であるウェーブレット変換回
数データ35を多重化部30に出力する。
ブロックごとの動きベクトル13は動きベクトル符号化
部28にて可変長符号化され、出力動きベクトルデータ
29を生成する。また、水平・垂直方向ウェーブレット
変換回数32は、再帰変換回数33とともに、輝度色差
変換回数算出器34に入力され、輝度・色差信号の両信
号の水平・垂直方向にそれぞれ何回ウェーブレット再帰
変換を行ったかを示す符号であるウェーブレット変換回
数データ35を多重化部30に出力する。
【0067】動きベクトル用の符号化データである出力
動きベクトルデータ29及び、予測係数誤差ブロック1
9用の符号化データである出力係数データ23及び、ウ
ェーブレット変換回数データ35は多重化部30に入力
され、符号化データ31を出力する。
動きベクトルデータ29及び、予測係数誤差ブロック1
9用の符号化データである出力係数データ23及び、ウ
ェーブレット変換回数データ35は多重化部30に入力
され、符号化データ31を出力する。
【0068】次に、本発明の動画像復号方法および復号
装置の実施形態例を詳細に説明する。図2は、本発明の
一実施形態における動画像復号方法の処理の流れととも
に、復号装置の構成を示す図である。図中、……部とあ
るのは……部または……処理ステップを代表している。
装置の実施形態例を詳細に説明する。図2は、本発明の
一実施形態における動画像復号方法の処理の流れととも
に、復号装置の構成を示す図である。図中、……部とあ
るのは……部または……処理ステップを代表している。
【0069】復号装置では、まず始めに符号化データ4
0が、分離部41に入力され、ウエーブレット係数デー
タ42、およびウェーブレット変換回数データ43、お
よび動きベクトルデータ44に分離される。
0が、分離部41に入力され、ウエーブレット係数デー
タ42、およびウェーブレット変換回数データ43、お
よび動きベクトルデータ44に分離される。
【0070】ウェーブレット係数データ42は、符号化
器において、輝度・色差信号にそれぞれ何回ずつウェー
ブレット変換が行われた後に符号化されたかを示す符号
である。符号化データ40に該データが記載されていな
い場合でも、符号化器・復号器間で輝度及び色差信号の
ウェーブレット変換回数を一意に決定しておくことによ
り復号可能である。
器において、輝度・色差信号にそれぞれ何回ずつウェー
ブレット変換が行われた後に符号化されたかを示す符号
である。符号化データ40に該データが記載されていな
い場合でも、符号化器・復号器間で輝度及び色差信号の
ウェーブレット変換回数を一意に決定しておくことによ
り復号可能である。
【0071】ウェーブレット係数データ42は、係数復
号部45に入力され、ランレングス復号、ランレベル復
号などの可変長復号を行い、量子化後ウェーブレット変
換係数46を出力する。量子化後ウェーブレット変換係
数46は、逆量子化部47に入力され、符号化器におけ
る逆量子化部24と同様な処理で逆量子化を行い、ウェ
ーブレット変換係数48を出力する。
号部45に入力され、ランレングス復号、ランレベル復
号などの可変長復号を行い、量子化後ウェーブレット変
換係数46を出力する。量子化後ウェーブレット変換係
数46は、逆量子化部47に入力され、符号化器におけ
る逆量子化部24と同様な処理で逆量子化を行い、ウェ
ーブレット変換係数48を出力する。
【0072】一方、同様に分離部41より出力されたウ
ェーブレット変換回数データ43は、復号輝度ブロック
位置49とともに色差対応ブロック算出部50に入力さ
れ、復号色差ブロックの位置51を算出し、動き補償部
52に出力する。色差対応ブロック算出部50の処理
は、符号化器における色差対応ブロック算出部14の処
理と全く同じである。
ェーブレット変換回数データ43は、復号輝度ブロック
位置49とともに色差対応ブロック算出部50に入力さ
れ、復号色差ブロックの位置51を算出し、動き補償部
52に出力する。色差対応ブロック算出部50の処理
は、符号化器における色差対応ブロック算出部14の処
理と全く同じである。
【0073】同時に、同様に分離部41より出力された
動きベクトルデータ44は動きベクトル復号部53に入
力される。動きベクトル復号部53では、可変長復号が
行われ、動きベクトル54を動き補償部52に出力す
る。可変長復号は符号化器の動きベクトル符号化部16
と同じ可変長符号を用いる。
動きベクトルデータ44は動きベクトル復号部53に入
力される。動きベクトル復号部53では、可変長復号が
行われ、動きベクトル54を動き補償部52に出力す
る。可変長復号は符号化器の動きベクトル符号化部16
と同じ可変長符号を用いる。
【0074】動き補償部52では、まず、復号色差ブロ
ックの位置51および輝度信号の動きベクトルである動
きベクトル54より、復号色差ブロックの動きベクトル
を計算する。
ックの位置51および輝度信号の動きベクトルである動
きベクトル54より、復号色差ブロックの動きベクトル
を計算する。
【0075】つぎに、フレームメモリ55に記録されて
いる過去に復号済みのフレームのウェーブレット変換係
数、すなわち復号済み画像ウェーブレット変換係数56
が動き予測部52に入力される。そして、動き補償部5
2では、動きベクトル54および前記復号色差ブロック
の動きベクトル、および復号済み画像ウェーブレット変
換係数56を用いて、符号化器と同様にウェーブレット
変換係数の動き補償を行い、予測係数57を加算器58
に出力する。
いる過去に復号済みのフレームのウェーブレット変換係
数、すなわち復号済み画像ウェーブレット変換係数56
が動き予測部52に入力される。そして、動き補償部5
2では、動きベクトル54および前記復号色差ブロック
の動きベクトル、および復号済み画像ウェーブレット変
換係数56を用いて、符号化器と同様にウェーブレット
変換係数の動き補償を行い、予測係数57を加算器58
に出力する。
【0076】加算器58では、動き補償部52より入力
された予測係数57、および、逆量子化部47より入力
されたウェーブレット変換係数48を加算し、ウェーブ
レット変換係数59をウェーブレット再帰逆変換部60
に出力する。
された予測係数57、および、逆量子化部47より入力
されたウェーブレット変換係数48を加算し、ウェーブ
レット変換係数59をウェーブレット再帰逆変換部60
に出力する。
【0077】ウエーブレット再帰逆変換部60では、ウ
ェーブレット変換回数データ43により示される輝度信
号および色差信号のそれぞれの逆ウェーブレット変換回
数にしたがって、逆ウェーブレット変換が再帰的に行わ
れ、復号画像61が出力される。
ェーブレット変換回数データ43により示される輝度信
号および色差信号のそれぞれの逆ウェーブレット変換回
数にしたがって、逆ウェーブレット変換が再帰的に行わ
れ、復号画像61が出力される。
【0078】また、同時に復号画像61はフレームメモ
リ55に入力され、後のフレームの復号のために記録さ
れる。
リ55に入力され、後のフレームの復号のために記録さ
れる。
【0079】なお、以上までの説明において、図1、
2、11および図12に示した方法又は装置の一部又は
全部をコンピュータプログラムで記載してそれを実行で
きるようにし、それをコンピュータが読み取り可能な記
録媒体、例えば、FD(フロッピーディスク)や、M
O、ROM、メモリカード、CD、DVD、リムーバブ
ルディスクなどに記録して提供し、配布することが可能
である。
2、11および図12に示した方法又は装置の一部又は
全部をコンピュータプログラムで記載してそれを実行で
きるようにし、それをコンピュータが読み取り可能な記
録媒体、例えば、FD(フロッピーディスク)や、M
O、ROM、メモリカード、CD、DVD、リムーバブ
ルディスクなどに記録して提供し、配布することが可能
である。
【0080】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
4:2:0,4:2:2標本化など、輝度・色差信号の標本化
周波数が異なるカラー入力映像信号のウェーブレット変
換係数をMRME方法などを用いて動き予測・補償を行
うにあたり、輝度信号及び色差信号中の対応する符号化
対象ブロックの大きさが等しくなり、対応する該ブロッ
クの動きベクトルとして同じ値を用いる事が可能とな
り、MRME方式による予測効率および、符号化効率を
改善する事ができる。
4:2:0,4:2:2標本化など、輝度・色差信号の標本化
周波数が異なるカラー入力映像信号のウェーブレット変
換係数をMRME方法などを用いて動き予測・補償を行
うにあたり、輝度信号及び色差信号中の対応する符号化
対象ブロックの大きさが等しくなり、対応する該ブロッ
クの動きベクトルとして同じ値を用いる事が可能とな
り、MRME方式による予測効率および、符号化効率を
改善する事ができる。
【図1】本発明の実施形態を示す動画像符号化装置の構
成図。
成図。
【図2】本発明の実施形態を示す動画像復号装置の構成
図。
図。
【図3】ウェーブレット変換における分解処理と合成処
理を説明する図。
理を説明する図。
【図4】ウェーブレット変換における分解処理によるオ
クターブ分割を説明する図。
クターブ分割を説明する図。
【図5】ウェーブレット変換における分解・合成フィル
タ係数の相互関係を示す図。
タ係数の相互関係を示す図。
【図6】3レベルの分割時の周波数帯域分割例を示す
図。
図。
【図7】ゼロツリー符号化の例を示した図。
【図8】ウェーブレット周波数帯域分割を3回行った場
合の各周波数帯域間の動き予測方法を示す図。
合の各周波数帯域間の動き予測方法を示す図。
【図9】4:2:0標本化におけるべクトルの共有関係を
説明する図。
説明する図。
【図10】MRMEを用いて4:2:0動画像信号をウェ
ーブレット変換符号化する場合の色差動きベクトルの算
出例を示す図。
ーブレット変換符号化する場合の色差動きベクトルの算
出例を示す図。
【図11】色差信号中の各周波数帯域内のブロックの動
きベクトルの算出例を示す図。
きベクトルの算出例を示す図。
【図12】MRMEを用いて4:2:2動画像信号をウェ
ーブレット変換符号化する場合の色差動きベクトルの算
出例を示す図。
ーブレット変換符号化する場合の色差動きベクトルの算
出例を示す図。
2…ウェーブレット変換部 5…ウェーブレット再帰変換部 7…ブロック分割部 10…動き予測部 11…フレームメモリ 14…色差対応ブロック算出部 16…動き補償部 20…量子化部 22…係数符号化部 24…逆量子化部 28…動きベクトル符号化部 30…多重化部 34…輝度色差変換回数算出器 41…分離部 45…係数復号部 47…逆量子化部 50…色差対応ブロック算出部 52…動き補償部 55…フレームメモリ 60…ウェーブレット再帰逆変換部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中嶋 淳一 東京都新宿区西新宿3丁目19番2号 日本 電信電話株式会社内 Fターム(参考) 5C059 KK00 KK21 MA05 MA24 ME05 NN02 PP16 UA15 5J064 AA02 BA13 BA15 BA16 BB03 BC01 BC02 BC08 BC12 BC16 BD03 BD04
Claims (10)
- 【請求項1】 入力画像信号を符号化するに当り、符号
化対象画像の輝度信号及び色差信号を、水平および垂直
方向に高域および低域に周波数帯域分割し、水平および
垂直の両方向に対しての低域成分を同様に再分割し、該
再分割処理を再帰的にそれぞれ指定された回数繰り返す
ことで符号化対象画像変換係数を算出し、参照画像もし
くは参照画像の局部復号画像の輝度信号及び色差信号に
対しても同様な周波数帯域分割を行うか、もしくはすで
に符号化済みの参照画像の周波数帯域分割後の係数を記
録しておくメモリより変換係数を取り出す事により、参
照画像変換係数を算出し、前記符号化対象画像変換係数
中の各周波数帯域内の変換係数を、前記参照画像変換係
数を参照係数として予測符号化する動画像符号化方法に
おいて、 符号化対象画像の輝度信号を水平および垂直方向に周波
数帯域分割するにあたり、該輝度信号の一回目の周波数
帯域分割により得られる水平および垂直両方向に対して
の低域成分の帯域の面積が、前記入力画像の色差信号の
帯域の面積と等しくなるか、もしくは前記入力画像の色
差信号の帯域の面積の2の倍数倍の面積になる周波数帯
域分割フィルタを、前記輝度信号の一回目の周波数帯域
分割フィルタとして用いる事を特徴とする動画像符号化
方法。 - 【請求項2】 請求項1に記載の動画像符号化方法にお
いて、 前記輝度信号に対する前記一回目の周波数帯域分割フィ
ルタを施した結果得られる前記水平および垂直両方向に
対しての低域成分の帯域の面積と前記色差信号の帯域の
面積とが等しい場合には、該輝度信号における該水平お
よび垂直両方向に対しての低域成分の帯域、及び該色差
信号に対して指定した同じ回数、 前記輝度信号における水平および垂直両方向に対しての
低域成分の帯域の面積と該色差信号の帯域の面積とが2
の倍数倍である場合は、該輝度信号の最低周波数帯域及
び該色差信号の最低周波数帯域の面積が等しくなる回
数、 それぞれ前記輝度信号の水平および垂直両方向に対して
の低域成分帯域、及び、前記色差信号もしくは該色差信
号の水平および垂直両方向に対しての低域成分帯域に対
して再帰的に再周波数帯域分割を行う事を特徴とする動
画像符号化方法。 - 【請求項3】 請求項1及び2に記載の動画像符号化方
法において、入力画像信号の輝度および色差信号の標本
化周波数比が4:2:0標本化の場合、 前記入力画像信号の符号化対象画像および参照画像の輝
度信号に対し、水平および垂直方向に周波数帯域分割を
行う事により、水平および垂直両方向に前記輝度信号の
半分の面積になった4つの周波数帯域を取得するステッ
プと、 前記輝度信号を水平および垂直方向に周波数帯域分割を
一回行った結果得られる水平および垂直両方向に対して
の低域成分、及び、二つの前記色差信号に対して、指定
された同じ回数前記再周波数帯域分割処理を繰り返すス
テップと、を有する事を特徴とする動画像符号化方法。 - 【請求項4】 請求項1及び2に記載の動画像符号化方
法において、入力画像信号の輝度および色差信号の標本
化周波数比が4:2:2標本化の場合、 前記入力画像信号の符号化対象画像および参照画像の輝
度信号に対し、水平方向に周波数帯域分割を行うことに
より、水平方向に前記輝度信号の半分の面積になった高
域および低域の周波数帯域を取得するステップと、 前記輝度信号を水平方向に周波数帯域分割した結果得ら
れる低域成分、および、2つの前記色差信号に対して指
定された同じ回数、前記再周波数帯域分割処理を繰り返
すステップと、を有する事を特徴とする動画像符号化方
法。 - 【請求項5】 請求項1及び2に記載の動画像符号化方
法において、入力画像信号の輝度および色差信号の標本
化周波数比が4:2:2標本化の場合、 前記入力画像信号の符号化対象画像および参照画像の輝
度信号に対し、水平および垂直方向に周波数帯域分割を
行うことにより、水平および垂直方向に前記輝度信号の
半分の面積になった4つの周波数帯域を取得するステッ
プと、 前記入力画像信号の符号化対象画像および参照画像の色
差信号に対し、垂直方向に周波数帯域分割を行うことに
より、垂直方向に前記色差信号の半分の面積になった高
域および低域の周波数帯域を取得するステップと、 前記輝度信号を水平および垂直方向に周波数帯域分割し
た結果得られる水平および垂直両方向に対しての低域成
分、および、2つの色差信号に対して垂直方向に周波数
帯域分割した結果得られる低域成分に対し、指定された
同じ回数、前記再周波数帯域分割処理を繰り返すステッ
プと、を有する事を特徴とする動画像符号化方法。 - 【請求項6】 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記
載の動画像符号化方法において、 前記符号化対象画像変換係数中のある周波数帯域を符号
化対象周波数帯域として符号化するにあたり、該周波数
帯域を該周波数帯域の面積から一意に算出可能な面積の
矩形ブロック分割するステップと、 前記矩形ブロック群のうちある矩形ブロックを符号化対
象矩形ブロックとして符号化するにあたり、前記参照画
像変換係数中の周波数帯域群のうち、該符号化対象周波
数帯域と同じ周波数帯域内で、該符号化対象矩形ブロッ
クと似た変換係数の位置を算出するステップと、 算出された前記変換係数の位置を符号化対象矩形ブロッ
クからの相対位置ベクトルとして算出するステップと、 符号化対象画像の色差信号内のある符号化対象矩形ブロ
ックの動き補償を行うにあたり、該色差信号内の符号化
対象矩形ブロックの属する周波数帯域と同じ位置にあ
り、かつ同じ帯域の大きさを有する輝度信号中の周波数
帯域において、前記符号化対象矩形ブロックと同じ位置
の矩形ブロックについて算出済みの前記相対位置ベクト
ルを用いて、前記参照画像の色差信号の変換係数より動
き補償を行うステップと、を有する事を特徴とする動画
像符号化方法。 - 【請求項7】 請求項1〜6のいずれが1項に記載の画
像符号化方法を用いて符号化された符号化データを復号
する方法であって、 輝度信号内の復号対象ブロックに対して、これと同じ位
置にあり、かつ同じ帯域の大きさを有する色差信号の周
波数帯域内において、その相対位置を算出して色差信号
内の復号対象ブロックとするステップと、 輝度信号内の復号対象ブロック、色差信号内の復号対象
ブロックそれぞれに対して、復号した動きベクトルをも
とに参照画像の信号内の対応係数を決定して、動き補償
をするステップと、 復号され動き補償された変換係数の、もしくは、この変
換係数に予測差分データを復号した結果得られる係数を
加えた結果得られる変換係数の、輝度信号の変換係数お
よび色差信号の変換係数のそれぞれに対して指定された
回数、再帰的に逆変換するステップと、を有する事を特
徴とする動画像復号方法。 - 【請求項8】 入力画像信号を符号化するに当り、符号
化対象画像の輝度信号及び色差信号を、水平および垂直
方向に高域および低域に周波数帯域分割し、水平および
垂直の両方向に対しての低域成分を同様に再分割し、該
再分割処理を再帰的にそれぞれ指定された回数繰り返す
ことで符号化対象画像変換係数を算出し、参照画像もし
くは参照画像の局部復号画像の輝度信号及び色差信号に
対しても同様な周波数帯域分割を行うか、もしくはすで
に符号化済みの参照画像の周波数帯域分割後の係数を記
録しておくメモリより変換係数を取り出す事により、参
照画像変換係数を算出し、前記符号化対象画像変換係数
中の各周波数帯域内の変換係数を、前記参照画像変換係
数を参照係数として予測符号化する動画像符号化装置に
おいて、 符号化対象画像の輝度信号を水平および垂直方向に周波
数帯域分割するにあたり、該輝度信号の一回目の周波数
帯域分割により得られる水平および垂直両方向に対して
の低域成分の帯域の面積が、前記入力画像の色差信号の
帯域の面積と等しくなるか、もしくは前記入力画像の色
差信号の帯域の面積の2の倍数倍の面積になる周波数帯
域分割フィルタを、前記輝度信号の一回目の周波数帯域
分割フィルタとした周波数帯域分割手段と、 前記輝度信号内の符号化対象ブロックに対して、これ同
じ位置にあり、かつ同じ帯域の大きさを有する色差信号
の周波数帯域内において、その相対位置を算出して色差
信号内の符号化対象ブロックとする色差対応ブロック算
出手段と、 前記輝度信号内の符号化対象ブロック、色差信号内の符
号化対象ブロックそれぞれに対して、動き予測部で算出
した動きベクトルをもとに参照画像の信号内の対応係数
を決定して、動き補償を行う動き補償手段と、 を備えた事を特徴とする動画像符号化装置。 - 【請求項9】 請求項8に記載の画像符号化装置を用い
て符号化された符号化データを復号する動画像復号装置
であって、 輝度信号内の復号対象ブロックに対して、これ同じ位置
にあり、かつ同じ帯域の大きさを有する色差信号の周波
数帯域内において、その相対位置を算出して色差信号内
の復号対象ブロックとする色差対応ブロック算出手段
と、 輝度信号内の復号対象ブロック、色差信号内の復号対象
ブロックそれぞれに対して、復号した動きベクトルをも
とに参照画像の信号内の対応係数を決定して、動き補償
を行う動き補償手段と、 復号され動き補償された変換係数の、もしくは、この変
換係数に予測差分データを復号した結果得られる係数を
加えた結果得られる変換係数の、輝度信号の変換係数お
よび色差信号の変換係数のそれぞれに対して指定された
回数、再帰的に逆変換する復号係数再帰逆変換手段と、
を備えたことを特徴とする動画像復号装置。 - 【請求項10】 請求項1から請求項7までのいずれか
1項に記載の動画像符号化方法および動画像復号方法に
おける手順をコンピュータに実行させるためのプログラ
ムを、該コンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録
した事を特徴とする記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6979199A JP2000270335A (ja) | 1999-03-16 | 1999-03-16 | 動画像符号化方法、動画像復号方法、および動画像符号化装置、動画像復号装置、ならびに前記方法を記録した記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6979199A JP2000270335A (ja) | 1999-03-16 | 1999-03-16 | 動画像符号化方法、動画像復号方法、および動画像符号化装置、動画像復号装置、ならびに前記方法を記録した記録媒体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000270335A true JP2000270335A (ja) | 2000-09-29 |
Family
ID=13412935
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6979199A Pending JP2000270335A (ja) | 1999-03-16 | 1999-03-16 | 動画像符号化方法、動画像復号方法、および動画像符号化装置、動画像復号装置、ならびに前記方法を記録した記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000270335A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007188211A (ja) * | 2006-01-12 | 2007-07-26 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 画像処理装置、撮像装置、画像処理方法およびそのプログラム |
JP2009510869A (ja) * | 2005-09-29 | 2009-03-12 | テレコム・イタリア・エッセ・ピー・アー | スケーラブルビデオコーディング方法 |
-
1999
- 1999-03-16 JP JP6979199A patent/JP2000270335A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009510869A (ja) * | 2005-09-29 | 2009-03-12 | テレコム・イタリア・エッセ・ピー・アー | スケーラブルビデオコーディング方法 |
JP4906864B2 (ja) * | 2005-09-29 | 2012-03-28 | テレコム・イタリア・エッセ・ピー・アー | スケーラブルビデオコーディング方法 |
JP2007188211A (ja) * | 2006-01-12 | 2007-07-26 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 画像処理装置、撮像装置、画像処理方法およびそのプログラム |
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