JP2000267486A - 加熱定着ローラ及び定着装置 - Google Patents

加熱定着ローラ及び定着装置

Info

Publication number
JP2000267486A
JP2000267486A JP11074172A JP7417299A JP2000267486A JP 2000267486 A JP2000267486 A JP 2000267486A JP 11074172 A JP11074172 A JP 11074172A JP 7417299 A JP7417299 A JP 7417299A JP 2000267486 A JP2000267486 A JP 2000267486A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat
fixing roller
insulating layer
layer
roller
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11074172A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideki Komatsu
秀樹 小松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP11074172A priority Critical patent/JP2000267486A/ja
Publication of JP2000267486A publication Critical patent/JP2000267486A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 加熱開始後、加熱定着ローラの表面が均等な
温度分布で速やかに加熱されると共に、耐久性が維持さ
れる加熱定着ローラ、並びに電源投入後、昇温に要する
待機時間が短く、良好な定着効果が長期に渡り維持され
る定着装置を提供する。 【解決手段】 加熱定着ローラの芯金の内面に絶縁層7
及び発熱層8を密着して積層し、絶縁層7をカーボンブ
ラック等の高熱伝導性物質を添加したポリイミド等の耐
熱性樹脂によって構成する。これにより、発熱層からの
熱が加熱定着ローラに均等に伝導され、加熱定着ローラ
の昇温に要する時間の短縮を計ると共に、芯金と絶縁層
7との接着を強化し、空隙の発生を防止して良好な定着
効果を維持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真複写機、
ファクシミリ、プリンター等の装置に用いられ、記録媒
体上に形成されたトナー像の定着を行う定着装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】電子写真複写機等の装置では、感光体上
に像露光を行って静電潜像を形成し、この静電潜像にト
ナーを付着させることによって形成された可視像(トナ
ー像)を記録媒体上に転写し、この可視像が形成された
記録媒体を感光体から分離した後、最終的にトナー像を
記録媒体上に定着して画像形成を行う。
【0003】このようにトナー像を定着する方法として
は、加熱定着法、圧力定着法、溶剤定着法等が知られて
いる。これらのうち、加熱定着法は広く採用されている
技術であり、トナー画像上のトナーを加熱することによ
って溶解させると共に、加圧下で記録媒体上に固定させ
るものである。この方法は、具体的には、発熱手段とし
て加熱素子を備えた加熱定着ローラと、シリコンゴム等
の弾性を有する素材から成る加圧ローラとを圧接するよ
うに、ローラの長手方向に平行に配し、トナー像が形成
された記録媒体を2つのローラの間に挿入し、通過させ
ることによってトナー像の定着を行うものであり、この
発熱手段として、従来はハロゲンランプが用いられてお
り、アルミニウムやステンレス等の金属パイプから成る
金属ローラの内部に複数のハロゲンランプを所定の間隔
で配置し、加熱定着ローラの内部から加熱する方式が一
般に用いられている。
【0004】しかし、このような方法では、加熱素子と
してのハロゲンランプの発熱効率が低く、また、加熱素
子から金属ローラまでの熱伝導効率も低いため、長いウ
ォームアップ時間を要し、これに伴って消費電力も増加
するという問題がある。したがって、省エネルギーの立
場から、加熱定着ローラの加熱の効率を改善することが
要求されており、また作業効率の改善のためにも、電源
投入からプリントアウト可能となるまでの待機時間を短
縮することが望ましい。このような事情により、昇温に
要するウォームアップ時間を短縮するために、加熱素子
として抵抗発熱体を用い、この抵抗発熱体を金属製基体
の内周面あるいは外周面に配置し、電流を通じることに
より発熱させ、加熱定着ローラ表面の温度を上昇させる
方法が提案されている。例えば、特開昭62−2793
78号公報に開示される方法は、加熱定着ローラの基体
の外周面に記録媒体上のトナーの転移を防止する転移防
止層が形成され、加熱定着ローラの基体の内周面には、
均一な層厚を有する抵抗発熱体から成る発熱層が形成さ
れている。さらにこの方法では、基体内側から抵抗発熱
体に接する給電部材が一対設けられ、これらの給電部材
の間隔を、駆動機構によって調節し、種々の記録媒体の
幅に応じた必要な範囲を加熱することが可能な構成とな
っている。
【0005】上記のように構成される加熱定着ローラで
は、発熱層―芯金間を電気的に絶縁するための絶縁層を
介在させる必要がある。絶縁層の素材としては、電気絶
縁性と共に、耐熱性の優れた物質を用いることが好まし
く、この点からポリイミドが広く用いられている。この
ような定着ローラの例として、抵抗発熱体から成る発熱
層を有し、絶縁材料としてポリイミドを用いる定着ロー
ラが、特開平7−271239号公報及び特開平10−
3226号公報に開示されている。特開平7−2712
39号公報に示される方法は、ポリイミド等のシート状
の絶縁層の上部に抵抗発熱体の層を形成し、このシート
をパイプの内周に固着して加熱定着ローラを形成するも
のであり、また、特開平10−3226号公報に示され
る方法は、ポリイミド等のフィルムから構成される絶縁
膜剤の表面に、パターン状に形成したステンレス鋼と電
極部とから成る加熱素子を貼着した発熱シートを円筒形
状に変形して、芯金の内周に固定するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
方法には、次のような問題がある。特開平7−2712
39号公報及び特開平10−3226号公報に開示され
る加熱定着ローラの絶縁層に用いられるポリイミドは、
高い絶縁性及び耐熱性を示す反面、吸水性が高く、例え
ば、ポリイミド中に水分を多く含んだ状態で発熱体に通
電を行うと、発熱体を通じて加熱定着ローラの温度が急
激に上昇し、絶縁層中の水分の膨張が起こる。そして、
加熱定着ローラの温度の急激な変化が繰り返されること
によって、固着されている芯金と絶縁層との間に空隙が
生じる。これは、いわゆる加熱定着ローラの膨れとして
観察され、この加熱定着ローラの膨れが大きくなると、
さらに絶縁層と発熱層との間にも空隙が発生する。この
ような加熱定着ローラの膨れが発生した箇所では、発熱
層から加熱定着ローラの表面への熱の伝導が妨げられ、
その結果、加熱定着ローラ表面の温度分布は不均一とな
る。一方、発熱層で発生した熱は、加熱定着ローラへの
伝導が妨げられ、発熱層に蓄積されるため、発熱層の異
常昇温が生じ、加熱定着ローラの耐久性が損なわれるな
どの問題がある。
【0007】そこで、本発明の加熱定着ローラ及び定着
装置は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、その
目的は、芯金の内周面に絶縁層及び発熱層が積層された
加熱定着ローラにおいて、発熱層の加熱により加熱定着
ローラの表面が均等な温度分布で速やかに加熱されると
共に、耐久性が維持される加熱定着ローラを提供するこ
と、並びに定着装置の昇温に要する待機時間が短く、良
好な定着効果を長期に渡り維持することが可能な定着装
置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の問題点を解決する
ために、請求項1に記載の発明は、中空円筒状に形成さ
れた芯金の外周面上にトナー付着防止層を有し、該芯金
の内周面上に、電流を通じることにより発熱する発熱層
及び該発熱層と前記芯金との間に設けられ、前記発熱層
と前記芯金とを電気的に絶縁する絶縁層とを有する加熱
定着ローラにおいて、 前記芯金と前記絶縁層と前記発
熱層とが密着して設けられ、 前記絶縁層は、高熱伝導
性物質を添加した耐熱性樹脂により形成されている加熱
定着ローラを提供する。また、請求項2に記載の発明
は、前記絶縁層は、カーボンブラックを添加したポリイ
ミドにより形成されている請求項1に記載の加熱定着ロ
ーラを提供する。
【0009】このような加熱定着ローラでは、芯金の内
周面に絶縁層及び発熱層が密着して順次積層されている
ため、発熱層の発熱による熱が加熱定着ローラの表面へ
均等に効率よく伝導される。また、絶縁層が高熱伝導性
物質を添加した耐熱性絶縁性樹脂から成るため、従来の
絶縁層を用いる場合に比べ、絶縁層と芯金との接着が強
化され、この結果、上述した発熱層からの熱による加熱
定着ローラの表面の温度分布が均等に保たれる。また、
耐熱性絶縁性樹脂としてポリイミドのような吸水性の高
い物質を用いる場合、絶縁層が吸湿した状態で発熱層へ
通電することにより加熱定着ローラの温度が急激に上昇
し、絶縁層中の水分の膨張が起こるが、上記の構成とす
ることにより、芯金と絶縁層との接着状態は保たれる。
したがって、このような温度の急激な上昇及び下降を繰
り返しても、従来の加熱定着ローラのように芯金と絶縁
層との間に空隙が形成され、加熱定着ローラへの熱の伝
導が妨げられることにより、加熱定着ローラの表面の温
度分布が不均一になったり、発熱体の異常昇温が発生す
ることはない。
【0010】さらに、請求項3に記載の発明は、中空円
筒状に形成された芯金の外周面上にトナー付着防止層が
形成され、前記芯金の内周面上に絶縁層と、電流を通じ
ることにより発熱する発熱層とが積層され、回転可能に
支持された加熱定着ローラと、該加熱定着ローラと平行
に圧接配置され、該加熱定着ローラの回転方向と逆方向
に回転可能に支持された加圧ローラとを有し、 前記加
熱定着ローラと前記加圧ローラとの圧接部に記録媒体を
挿通して、該記録媒体上のトナー像を定着する定着装置
において、 前記絶縁層及び前記発熱層は、前記芯金の
内周面上に密着して積層され、 前記絶縁層は、高熱伝
導物質を添加した耐熱性樹脂により形成されている定着
装置を提供する。さらにまた、請求項4記載の発明は、
前記絶縁層は、カーボンブラックを添加したポリイミド
により形成されている請求項3に記載の定着装置を提供
する。
【0011】上記のような定着装置では、加熱定着ロー
ラの芯金の内周面上に絶縁層及び抵抗発熱体から成る発
熱層が隙間なく接着されているため、発熱層に給電を開
始してからプリントアウトするまでの昇温時間を短縮す
ることができる。また、加熱定着ローラの表面を均等な
温度分布とすることにより、トナー定着ムラ等の定着不
良を防止することが可能となる。しかも、芯金と絶縁層
との接着が強化されているため、加熱定着ローラの急激
な温度変化が繰り返されても、均等な加熱による良好な
定着が維持される。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図に
基づいて説明する。図1は、本発明の実施形態である加
熱定着ローラを用いる定着装置を示す概略斜視図であ
る。この定着装置は、加熱定着ローラ1の内面に形成さ
れた発熱層に、図示しない給電部材から電流を通じるこ
とによって加熱された加熱定着ローラ1と、この加熱定
着ローラ1と平行に支持された加圧ローラ2との圧接部
に記録媒体Pを挿通し、記録媒体P上のトナーを熱によ
り融解してトナー像の定着を行うものであり、加熱定着
ローラ1と加圧ローラ2とが互いに平行となるように接
触配置され、それぞれ回転可能に支持されている。ま
た、記録媒体Pは、加熱定着ローラ1と加圧ローラ2と
の圧接部で定着されながら2つのローラの回転に伴って
矢印の方向へ搬送される。
【0013】(本発明の加熱定着ローラの実施形態)図
2は、図1に示す定着装置を構成する加熱定着ローラの
図1中のA―A’における断面図である。この定着ロー
ラ1は、図2に示すように加熱定着ローラ本体3と電極
部4とから成る。上記加熱定着ローラ本体3は、アルミ
ニウム合金を、例えば厚さ1mm、径30mmの中空円
筒状に形成した芯金6の外面にフッ素樹脂材料から成る
厚さ10μmのトナー付着防止層5が形成され、また芯
金6の内面に絶縁層7及び発熱層8が密着して順次積層
されている。上記電極部4は、加熱定着ローラ本体3の
両端部に設けられ、絶縁性樹脂材料から成るキャップ9
及び導電性材料から成る電極A10a並びに電極B10
bから構成されており、電極A10aと電極B10bと
は、電気的に導通している。そして、電極A10aは、
電極部4を加熱定着ローラ本体3に嵌合することによ
り、発熱層8と接触するように構成されている。また、
電極B10bは、図示しないプリンター等の本体に設け
られた給電部を介して電源に接続されており、電極A1
0aを通じて発熱層8に電流が供給され、これにより、
発熱層8を構成する抵抗発熱体が発熱する。
【0014】上記発熱層8は、シート状のステンレス鋼
を加熱定着ローラの両端部に設けられた2つの電極B1
0bを介して抵抗値が8.5Ωとなるように成型し、円
筒形に変形させ、後述する方法により絶縁層7の内面に
接着したものである。上記絶縁層7は、高熱伝導性物質
であるカーボンブラックを耐熱性樹脂であるポリイミド
中に添加した物質から成り、発熱層8と芯金6との間に
形成され、芯金6―発熱層8間を電気的に絶縁する。し
たがって、上記の絶縁材料を調整するに当たっては、こ
の絶縁機能が充分に示される構成で行う必要がある。具
体的な条件として、絶縁層7の抵抗値については、絶縁
層7の厚さ方向で1×10Ω以上の抵抗値を有するこ
とが必要である。また、添加されるカーボンブラックと
しては、高電圧がかかるような場合に電流のリークを防
止する目的で、粒径が充分に小さい粒子を選択する。
【0015】以上のような条件を考慮し、本実施形態に
おいては、粒径0.5μm以下のカーボンブラックをポ
リイミド中に添加し、絶縁層7の厚さ方向の抵抗値が1
×1010Ωとなるように調整して絶縁層材料とした。
ここで、ポリイミドはポリアミド酸溶液の加熱によって
得られ、カーボンブラックはポリアミド酸溶液の段階
で、サンドミル等の分散機を用いて分散され添加され
る。このようにして得られた分散液を芯金6の内面に塗
装した後、この塗装面を100℃に加熱することでポリ
アミド酸溶液中の溶剤を蒸発させ、芯金6内面に固着し
た皮膜状の絶縁層7を形成する。そして、この皮膜状の
絶縁層7の内面にシート状の発熱体を円筒形に変形させ
て挿入し、300℃に加熱することで、ポリアミドから
ポリイミドへの反応が進行し、同時に発熱体が絶縁層7
の内面に接着される。このように作成された加熱定着ロ
ーラを加熱定着ローラCとする。
【0016】(従来の加熱定着ローラ)次に、本発明の
加熱定着ローラとの比較のため、従来の加熱定着ローラ
の一例について説明する。この加熱定着ローラは、加熱
定着ローラCと同様に、加熱定着ローラ本体と電極部と
から構成されている。加熱定着ローラ本体は、外周面上
にトナー付着防止層を有し、内周面上に絶縁層及び発熱
層が積層されたものであり、電極部は、この加熱定着ロ
ーラ本体の両端部に設けられ、絶縁性樹脂材料から成る
キャップ及び導電性材料から成り、電気的に導通した二
対の電極から構成されている。
【0017】上記発熱層は、シート状のステンレス鋼を
加熱定着ローラCと同様に加工成型し、円筒形状に変形
させて絶縁層の内面に接着したものである。上記絶縁層
は、カーボンブラックを添加しないポリイミドから形成
されている。この加熱定着ローラにおいても材料である
ポリイミドは、ポリアミド酸溶液から得られる。ポリア
ミド酸溶液を芯金内面に塗装した後、この塗装面を10
0℃に加熱し、ポリアミド酸溶液中の溶剤を蒸発させ、
芯金内面に密着した皮膜状の絶縁層を形成する。そし
て、この皮膜状の絶縁層の内面にシート状の発熱体を円
筒形に変形させて挿入し、300℃に加熱することによ
り、ポリアミドからポリイミドへの反応が促進されると
共に、発熱体と絶縁層とが接着される。このように作成
された加熱定着ローラを加熱定着ローラDとする。
【0018】(昇温による加熱定着ローラ及び定着装置
への影響を調査する実験)上記の加熱定着ローラC及び
加熱定着ローラDを用い、加熱定着ローラの温度の急激
な上昇による影響について、加熱定着ローラの膨れを指
標として実験を実施した。この実験では、加熱定着ロー
ラC及び加熱定着ローラDを気温40℃、湿度80%の
環境下に48時間放置した後、評価用ユニットに取り付
け、100Vの交流電圧を印加し、各加熱定着ローラの
表面を200℃まで昇温させた。その後、加熱定着ロー
ラの内面の形状を観察し、膨れの発生等について評価を
行った。この結果、加熱定着ローラCの内面には、膨れ
その他の変化は見られなかった。一方、加熱定着ローラ
Dの内面には、4箇所に膨れが観察され、これらの内の
1箇所で加熱定着ローラの軸に垂直な断面を作成したと
ころ、この膨れは、芯金―絶縁層間で発生した空隙によ
るものであることが確認された。以上のことから、ポリ
イミドにカーボンブラックを添加した絶縁層を形成する
ことにより、芯金と絶縁層との接着を強化することが可
能であり、このような構成により、急激な昇温の際に絶
縁層中の水分が膨張して圧力が作用する場合において
も、絶縁層が芯金から剥離しないことがわかった。
【0019】次に、加熱定着ローラCをプリンターに取
り付け、電源投入からプリントアウト可能となるまでの
時間を測定したところ、この昇温時間は8秒であり、カ
ーボンブラックを添加しないポリイミドにより絶縁層を
形成した従来の加熱定着ローラを用いたプリンターに比
べ、短い時間でプリントアウト可能となることがわかっ
た。また、加熱定着ローラCを用いたプリンターにより
プリントアウトされた印刷物の画質は良好であった。
【0020】上記の結果から、カーボンブラックを添加
したポリイミドによって形成された絶縁層を構成要素と
した加熱定着ローラを用いることにより、昇温のための
待機時間を短縮することができ、また、良好な定着を行
うことが可能となると考えられる。なお、本実施形態に
おいては、ポリイミド中にカーボンブラックを添加して
絶縁層を形成したが、本発明の加熱定着ローラは、これ
に限定されるものではなく、耐熱性絶縁性樹脂及び高熱
伝導性物質としてそれぞれ上記以外の任意の物質を採用
することが可能である。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の加熱定着
ローラによれば、芯金の内周面に絶縁層及び発熱層が密
着して形成されているため、絶縁層の発熱による熱が加
熱定着ローラの表面へ均等に効率よく伝達される。ま
た、絶縁層が高熱伝導性物質を添加した耐熱性絶縁性樹
脂から成るため、絶縁層と芯金との接着が強化され、こ
の結果、発熱層からの熱による加熱定着ローラの表面の
温度分布が均等に保たれる。特に、耐熱性絶縁性樹脂と
してポリイミドを用い、高熱伝導性物質としてカーボン
ブラックを添加して絶縁層を形成することにより、優れ
た絶縁性を保ちながら芯金と絶縁層との接着を強化し、
芯金―絶縁層間の空隙の発生及び発熱体の異常昇温の発
生を防止して、温度の変化に対する加熱定着ローラの耐
久性を向上させることが可能である。
【0022】また、上記のような加熱定着ローラを用い
た定着装置とすることにより、電源投入し、発熱層に給
電を開始してからプリントアウトするまでの、昇温のた
めの待機時間を短縮することが可能であり、また、加熱
定着ローラの表面を均等な温度分布とすることにより、
トナー定着のムラ等の定着不良を防止することが可能と
なる。しかも、芯金と絶縁層との接着が強化されている
ため、加熱定着ローラの急激な温度変化が繰り返されて
も、均等な加熱による良好な定着効果が維持される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である定着装置を示す概略
斜視図である。
【図2】図1に示す定着装置を構成する加熱定着装置の
A―A’における断面図である。
【符号の説明】
1 加熱定着ローラ 2 加圧ローラ 3 加熱定着ローラ本体 4 電極部 5 トナー付着防止層 6 芯金 7 絶縁層 8 発熱層 9 キャップ 10a 電極A 10b 電極B

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空円筒状に形成された芯金の外周面上
    にトナー付着防止層を有し、該芯金の内周面上に、電流
    を通じることにより発熱する発熱層及び該発熱層と前記
    芯金との間に設けられ、前記発熱層と前記芯金とを電気
    的に絶縁する絶縁層とを有する加熱定着ローラにおい
    て、 前記芯金と前記絶縁層と前記発熱層とが密着して設けら
    れ、 前記絶縁層は、高熱伝導性物質を添加した耐熱性樹脂に
    より形成されていることを特徴とする加熱定着ローラ。
  2. 【請求項2】 前記絶縁層は、カーボンブラックを添加
    したポリイミドにより形成されていることを特徴とする
    請求項1に記載の加熱定着ローラ。
  3. 【請求項3】 中空円筒状に形成された芯金の外周面上
    にトナー付着防止層が形成され、前記芯金の内周面上に
    絶縁層と、電流を通じることにより発熱する発熱層とが
    積層され、回転可能に支持された加熱定着ローラと、該
    加熱定着ローラと平行に圧接配置され、該加熱定着ロー
    ラの回転方向と逆方向に回転可能に支持された加圧ロー
    ラとを有し、 前記加熱定着ローラと前記加圧ローラとの圧接部に記録
    媒体を挿通して、該記録媒体上のトナー像を定着する定
    着装置において、 前記絶縁層及び前記発熱層は、前記芯金の内周面上に密
    着して積層され、 前記絶縁層は、高熱伝導性物質を添加した耐熱性樹脂に
    より形成されていることを特徴とする定着装置。
  4. 【請求項4】 前記絶縁層は、カーボンブラックを添加
    したポリイミドにより形成されていることを特徴とする
    請求項3に記載の定着装置。
JP11074172A 1999-03-18 1999-03-18 加熱定着ローラ及び定着装置 Pending JP2000267486A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11074172A JP2000267486A (ja) 1999-03-18 1999-03-18 加熱定着ローラ及び定着装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11074172A JP2000267486A (ja) 1999-03-18 1999-03-18 加熱定着ローラ及び定着装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000267486A true JP2000267486A (ja) 2000-09-29

Family

ID=13539486

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11074172A Pending JP2000267486A (ja) 1999-03-18 1999-03-18 加熱定着ローラ及び定着装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000267486A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001036831A1 (en) * 1999-11-12 2001-05-25 Daikin Industries,Ltd. Cylindrical article and method for manufacturing the same
KR20190058794A (ko) * 2017-11-22 2019-05-30 전자부품연구원 토너 융착용 금속플레이트 히터 및 그를 이용한 융착 벨트

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001036831A1 (en) * 1999-11-12 2001-05-25 Daikin Industries,Ltd. Cylindrical article and method for manufacturing the same
KR20190058794A (ko) * 2017-11-22 2019-05-30 전자부품연구원 토너 융착용 금속플레이트 히터 및 그를 이용한 융착 벨트
KR102117823B1 (ko) 2017-11-22 2020-06-03 전자부품연구원 토너 융착용 금속플레이트 히터 및 그를 이용한 융착 벨트

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5780741B2 (ja) 定着装置
JP4455548B2 (ja) 像加熱装置
JPH10221986A (ja) 画像形成装置及び加熱定着装置の加熱用ヒータ
JP2009157108A (ja) 定着装置及び画像形成装置
JPH11260533A (ja) 加熱体アセンブリ、加熱装置、及び画像形成装置
JP2010177142A (ja) 加熱部材、定着装置、ならびに該定着装置を備える画像形成装置
JP3977200B2 (ja) 像加熱装置
JPH10207288A (ja) ヒータ及び定着装置及び画像形成装置
JP2004013045A (ja) 像加熱装置及び画像形成装置
JPH10171296A (ja) 画像加熱定着装置の制御方法
JP2002236426A (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP2006208819A (ja) 定着装置
JP2000267486A (ja) 加熱定着ローラ及び定着装置
JP3436437B2 (ja) 定着用加熱ローラ
JPH10260599A (ja) 加熱装置及び画像形成装置
JP2014174392A (ja) 定着装置および画像形成装置
JP2003282220A (ja) 加熱装置及び定着装置及び画像形成装置
JP2001194936A (ja) ヒータと定着装置および画像形成装置
JPS6087376A (ja) 定着装置
JP3252652B2 (ja) ヒータアセンブリ、加熱装置、及び画像形成装置
JPH10186911A (ja) 加熱定着装置
JP2008250344A (ja) 定着装置
JPH08314309A (ja) 定着用加熱ローラ
JPH07129010A (ja) 熱定着装置
JPH0922208A (ja) 定着装置