JP2000267144A - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置

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JP2000267144A
JP2000267144A JP11070480A JP7048099A JP2000267144A JP 2000267144 A JP2000267144 A JP 2000267144A JP 11070480 A JP11070480 A JP 11070480A JP 7048099 A JP7048099 A JP 7048099A JP 2000267144 A JP2000267144 A JP 2000267144A
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義孝 山田
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昭夫 村山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】表示画像の画質の劣化及び生産歩留まりの低下
を招くことなく、駆動電圧を低減し、消費電力を低下す
ることが可能な液晶表示装置を提供することを目的とす
る。 【解決手段】画素電極23を有するアレイ基板28は、
所定の方向に配向処理された第1配向膜24を備え、対
向電極26を有する対向基板29は、所定の方向に配向
処理された第2配向膜27を備え、これら第1配向膜2
4及び第2配向膜27との間に挟持された液晶層60に
含まれるTN液晶のツイスト角φを95±2度とし、T
N液晶の誘電率異方性Δεを4以上10以下とし、リタ
デーション値Δn・dを507±30μmとし、偏光板
の透過軸の狭角を86度以上90度以下とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、液晶表示装置に
係り、特に、ツイステッドネマティック型液晶を備えた
低消費電力型の液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、低消費電力型の液晶表示装置は、
バッテリで動作する携帯型電子装置のディスプレイとし
て利用されている。携帯型電子装置を、長時間、バッテ
リで動作させるためには、液晶表示装置の消費電力を低
減する必要がある。低消費電力化を実現するためには、
液晶を駆動する駆動電圧を低減する方法が有力である。
【0003】液晶表示装置は、それぞれ透明電極を有す
る対向配置された一対の基板間に液晶層を挟持すること
によって構成されている。液晶層をツイステッドネマテ
ィック型液晶すなわちTN液晶で構成した場合、液晶表
示装置の駆動電圧は、TN液晶のしきい値電圧に依存す
るところが大きい。すなわち、TN液晶のしきい値電圧
すなわちフレデリクス転移点は、一般に、以下の式によ
って表される。
【0004】 Vc=Ec・d =π[{K11+(K33−2・K22)/4}/(ε0・Δε)] 1/2 ここで、dは、液晶層の厚さすなわち一対の基板間のギ
ャップであり、K11は、液晶の広がりに対応した弾性定
数であり、K22は、液晶の捩じれに対応した弾性定数で
あり、K33は、液晶の曲がりに対応した弾性定数であ
る。また、ε0 は、液晶の真空中での誘電率であり、Δ
εは、液晶の誘電率異方性を表す。
【0005】上述したしきい値電圧を表す式より、駆動
電圧の低電圧化を実現するためには、以下の手法が考え
られる。
【0006】(1)液晶の誘電率異方性Δεを大きくす
る。
【0007】(2)液晶の弾性定数K11、K33を小さく
する。
【0008】例えば、実願平1−114393号公報に
よれば、液晶層の液晶分子のツイスト角を90度より大
きく130度以下とし、誘電率異方性Δεを15以上、
液晶の屈折率異方性Δnと液晶層の厚さdとの積すなわ
ちリタデーションΔn×dの値を1.0〜1.5μm、
偏光板の透過軸の狭角を70度以上130度以下と設定
した、低電圧駆動用の液晶表示装置が開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、液晶の
誘電率異方性や弾性定数などのパラメータを過度に変更
すると、以下のような問題が生じる。
【0010】すなわち、液晶の誘電率異方性Δεを過度
に大きくすると、液晶分子構造に起因する粘度増大によ
り、応答速度が低下したり、比抵抗低下に伴って保持特
性が低下する問題が発生する。また、液晶の弾性定数を
過度に変更すると、応答速度が低下する問題が発生す
る。
【0011】これにより、液晶表示装置に表示される画
像の画質の劣化が生じたり、生産上の歩留まりの低下を
招くといった問題が発生する。
【0012】この発明の目的は、上述した問題点に鑑み
なされたものであって、表示画像の画質の劣化及び生産
歩留まりの低下を招くことなく、駆動電圧を低減し、消
費電力を低下することが可能な液晶表示装置を提供する
ことにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決し目的を
達成するために、請求項1に記載の発明によれば、一対
の電極を有する2枚の基板と、前記両基板間に挟持され
たネマティック型液晶を含む液晶層と、前記各基板の前
記液晶層を挟持する面に配置され、前記液晶を所定の方
向に配向する配向膜と、を有するツイステッドネマティ
ック型液晶表示装置において前記配向膜によって配向さ
れた液晶のツイスト角φが、95±2度であり、且つ、
前記液晶の誘電率異方性Δεが、4以上10以下である
ことを特徴とする液晶表示装置が提供される。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、この発明の液晶表示装置の
一実施の形態について図面を参照して説明する。
【0015】図1は、この発明の液晶表示装置の構造を
概略的に示す断面図である。
【0016】図1に示すように、液晶表示装置1は、光
源部10と、光変調機能を有する液晶層を有する液晶セ
ル20と、液晶セル20からの光が入射する液晶セル2
0の入射面側に偏光子として配置された第1偏光板30
と、液晶セル20の出射面側に検光子として配置された
第2偏光板40と、を備えている。
【0017】光源部10は、アクリル樹脂から成る拡散
部としての薄板状の導光板11と、この導光板11の短
手端面に配置された光源としての冷陰極管12と、冷陰
極管12の周囲を包囲して冷陰極管12からの光を導光
板11の端面に向けて反射させる反射板13と、導光板
11の裏面側に配置され、導光板11内を伝播する光を
選択的に主表面から出射させるよう乳白色のドットパタ
ーンなどが印刷形成された反射シート14とを備えて構
成される。
【0018】液晶セル20は、アレイ基板28と、アレ
イ基板28に対向配置された対向基板29と、アレイ基
板28と対向基板29との間に配置された液晶層60と
を有している。
【0019】アレイ基板28は、ガラスからなる0.7
mm厚の透明絶縁基板21上に、図示しないがマトリク
ス状に配置される1024×3本の信号線及び768本
の走査線と、信号線と走査線との交点近傍に配置される
スイッチ素子としてのTFT22と、TFT22に接続
されるITOから構成される画素電極23と、液晶層6
0に含まれる液晶分子を所定の方向に配向する第1配向
膜24とを備えて構成される。
【0020】対向基板29は、ガラスからなる0.7m
m厚の透明絶縁性基板25上に、画素電極23に対向し
たITOから構成される対向電極26と、液晶層60に
含まれる液晶分子を所定の方向に配向する第2配向膜2
7とを備えて構成される。
【0021】アレイ基板28と対向基板29との間に挟
持される液晶層60は、例えばツイステッドネマティッ
ク型液晶すなわちTN液晶を有する液晶組成物である。
【0022】第1偏光板30は、その透過軸が所定の方
向に向くように配置されている。また、第2偏光板40
は、その透過軸が第1偏光板30の透過軸に対して略直
交するように配置されている。
【0023】このように、TN液晶と、互いに透過軸を
直交するように配置した2枚の偏光板とを組み合わせる
ことにより、電圧無印加時に白を表示するいわゆるノー
マリーホワイト型の液晶表示装置を構成する。
【0024】次に、表示画像の画質の劣化及び生産歩留
まりの低下を招くことなく、駆動電圧を低減し、消費電
力を低下するために、液晶表示装置の種々のパラメータ
の最適値を検討する。
【0025】ここで検討するパラメータは、TN液晶の
屈折率異方性Δn、TN液晶のツイスト角φ、及び第1
偏光板30及び第2偏光板40の透過軸のなす狭角度ω
である。
【0026】ツイスト角φは、以下のように定義する。
図2に示すように、ツイスト角φは、アレイ基板28側
の第1配向膜24の配向方向と、対向基板29側の第2
配向膜27の配向方向とのなす角度であって、且つ対向
基板29からアレイ基板へと見たときの反時計回り方向
すなわち左回り方向の角度として定義する。すなわち、
液晶セル20の長辺に平行な軸を水平軸Hとし、第1配
向膜24の配向方向と水平軸Hとのなす角度をθ(DE
G.)、第2配向膜27の配向方向と水平軸Hとのなす
角度をψ(DEG.)とすると、ツイスト角φ(DE
G.)は、(180−θ−ψ)で定義される。
【0027】偏光板の透過軸がなす狭角度ωは、以下の
ように定義する。図3に示すように、狭角度ωは、液晶
表示装置1のアレイ基板28側に設けられた第1偏光板
30の透過軸と、液晶表示装置1の対向基板29側に設
けられた第2偏光板40の透過軸とのなす角度で定義す
る。すなわち、第1偏光板30の透過軸方向と水平軸H
とのなす角度をα(DEG.)、第2偏光板40の透過
軸方向と水平軸Hとのなす角度をβ(DEG.)とする
と、狭角度ω(DEG.)は、(α−β)で示される角
度のうちの狭角で定義される。
【0028】このような定義に基づいて、TN液晶の屈
折率異方性Δn、TN液晶のツイスト角φ、及び第1偏
光板30及び第2偏光板40の透過軸のなす狭角度ωの
パラメータの異なる条件で液晶表示装置を構成した際
の、それぞれの光学特性を評価した。
【0029】図4は、これら条件の異なる液晶表示装置
のパラメータを示す図であり、図5は、各条件における
評価結果を示す図である。
【0030】図4に示したように、条件1、3、5、及
び7は、同一の屈折率異方性Δn(=0.097)を有
する第1のTN液晶で構成され、条件2、4、6、及び
8は、同一の屈折率異方性Δn(=0.103)を有す
る第2のTN液晶で構成されている。第1及び第2のT
N液晶は、それぞれ屈折率異方性Δnが異なるのみで、
他の条件、すなわち、プレチルト角(=6.5度)、カ
イラルピッチ(=100μm(左回り))、誘電率異方
性Δε(=+4.5)、弾性定数K11(=10.5p
N)、K22(=11.3pN)、及びK33(=2
6.7pN)は、同一である。
【0031】条件1乃至8は、液晶層60の厚みdが均
一の4.9μmであり、条件1、3、5、及び7のリタ
デーション値Δn・dは、475nm、条件2、4、
6、及び8のリタデーション値Δn・dは、507nm
である。
【0032】条件1及び2では、図4および図6の
(a)に示すように、θが45度、ψが45度であり、
アレイ基板28側の第1配向膜24の配向方向101と
対向基板29側の第2配向膜27の配向方向102との
なす角度で規定される液晶のツイスト角φは、90度で
ある。また、αが136度、βが45度であり、第1偏
光板30及び第2偏光板40の各透過軸200のなす狭
角度ωは、89度である。第1配向膜24と第2配向膜
27との間に挟持されるTN液晶は、配向方向101か
ら配向方向102に向かって矢印300に示すような向
きに約90度ねじれる。
【0033】条件3及び4では、図4および図6の
(b)に示すように、θが42.5度、ψが42.5度
であり、アレイ基板28側の第1配向膜24の配向方向
101と対向基板29側の第2配向膜27の配向方向1
02とのなす角度で規定される液晶のツイスト角φは、
95度である。また、αが136度、βが45度であ
り、第1偏光板30及び第2偏光板40の各透過軸20
0のなす狭角度ωは、89度である。第1配向膜24と
第2配向膜27との間に挟持されるTN液晶は、配向方
向101から配向方向102に向かって矢印300に示
すような向きに約95度ねじれる。
【0034】条件5及び6では、図4および図6の
(c)に示すように、θが42.5度、ψが42.5度
であり、アレイ基板28側の第1配向膜24の配向方向
101と対向基板29側の第2配向膜27の配向方向1
02とのなす角度で規定される液晶のツイスト角φは、
95度である。また、αが134度、βが46度であ
り、第1偏光板30及び第2偏光板40の各透過軸20
0のなす狭角度ωは、88度である。第1配向膜24と
第2配向膜27との間に挟持されるTN液晶は、配向方
向101から配向方向102に向かって矢印300に示
すような向きに約95度ねじれる。
【0035】条件7及び8では、図4および図6の
(d)に示すように、θが40度、ψが40度であり、
アレイ基板28側の第1配向膜24の配向方向101と
対向基板29側の第2配向膜27の配向方向102との
なす角度で規定される液晶のツイスト角φは、100度
である。また、αが135度、βが45度であり、第1
偏光板30及び第2偏光板40の各透過軸200のなす
狭角度ωは、90度である。第1配向膜24と第2配向
膜27との間に挟持されるTN液晶は、配向方向101
から配向方向102に向かって矢印300に示すような
向きに約100度ねじれる。
【0036】図6の(a)ないし(d)に示すように、
条件1乃至8では、第1偏光板30及び第2偏光板40
の透過軸は、第1配向膜24及び第2配向膜27の配向
方向101及び102がなす狭角度内に位置している。
【0037】特に、図6の(c)及び(d)に示した例
では、第1偏光板30の透過軸と第1配向膜24の配向
方向とのなす角度は、第2偏光板40の透過軸と第2配
向膜27の配向方向とのなす角度に略等しくなるよう
に、第1偏光板30及び第2偏光板40が配置されてい
る。
【0038】図7は、リタデーション値Δn・d=47
5nmのときの、液晶に印加する印加電圧に対する液晶
表示装置正面での相対的な透過率のシミュレーション結
果を示す図である。
【0039】図8は、リタデーション値Δn・d=50
7nmのときの、液晶に印加する印加電圧に対する液晶
表示装置正面での相対的な透過率のシミュレーション結
果を示す図である。
【0040】図7及び図8には、それぞれ、ツイスト角
φが90度、95度、及び100度の場合について、そ
れぞれシミュレーション結果が示されている。
【0041】図7中の実線Aは、条件1に対応し、実線
Cは、条件3に対応し、実線Eは、条件7に対応する。
図8中の実線Bは、条件2に対応し、実線Dは、条件4
に対応し、実線Fは、条件8に対応する。
【0042】図7及び図8に示したシミュレーション結
果より、図5に示したような評価結果が得られる。
【0043】すなわち、図5に示した透過率の相対値
は、電圧無印加時の透過率であり、図7及び図8におい
て、印加電圧が0Vのときの相対透過率に対応する。図
9は、ツイスト角φに対する相対透過率の関係を示す図
である。図9に示すように、リタデーション値Δn・d
が507nmの場合、ツイスト角φが90度から増大し
ても、相対透過率の減少は少なく、ツイスト角φが90
度乃至100度の間で略100%の相対透過率が得られ
た。一方、リタデーション値Δn・dが475nmの場
合、ツイスト角φが90度から増大すると、相対透過率
は次第に減少する。ツイスト角φが100度のとき、相
対透過率は約98%まで減少する。
【0044】図5に示したしきい値電圧は、図7及び図
8において、相対透過率が0.9(=90%)のときの
印加電圧に対応する。図10は、ツイスト角φに対する
しきい値電圧Vthの関係を示す図である。図10に示
すように、リタデーション値Δn・dが507nmの場
合、ともに、ツイスト角φが90度から増大するにした
がって、しきい値電圧Vthが次第に低下することが分
かる。この傾向は、リタデーション値Δn・dが475
nmの場合も同様である。
【0045】図5に示した黒レベル電圧は、図7及び図
8において、相対透過率が0.005(=0.5%)の
ときの印加電圧、すなわち飽和電圧に対応する。図11
は、ツイスト角φに対する飽和電圧の関係を示す図であ
る。図11に示すように、リタデーション値Δn・dが
507nmの場合、ともに、ツイスト角φが90度から
増大するにしたがって、飽和電圧が次第に低下すること
が分かる。この傾向は、リタデーション値Δn・dが4
75nmの場合も同様である。
【0046】図5に示した黒のはね上がりは、図7及び
図8において、黒レベル電圧より高い電圧を印加した際
に、相対透過率が増大する傾向に対応する。図7及び図
8に示すように、ツイスト角φが90度の場合、はね上
がりはほとんど見られなかったが、ツイスト角φが95
度の場合、わずかなはね上がりが見られ、さらに、ツイ
スト角φが100度の場合、大きなはね上がりが見られ
た。
【0047】図5に示したコントラスト比1は、図7及
び図8に示したような印加電圧−相対透過率を示すV−
T特性上のしきい値電圧での透過率T0と飽和電圧付近
で示すはね上がりの微少透過率ピークT1とのコントラ
スト比に対応する。
【0048】図5に示したコントラスト比2は、図7及
び図8に示したようなV−T特性上のしきい値電圧での
透過率T0と飽和電圧付近で示す第1の最小透過率Tm
inとのコントラスト比に対応する。
【0049】図12は、ツイスト角φに対する視角(D
EG.)方向毎のコントラストCR=10となるときの
角度を示す図である。
【0050】図13は、液晶に印加する印加電圧に対す
る液晶表示装置正面での相対的な透過率のシミュレーシ
ョン結果を示す図である。図13には、ツイスト角φと
偏光板軸角度との組み合わせ(φ−ω)が、(90度−
90度)、(95度−88.5度)、及び(95−9
0)の場合について、それぞれシミュレーション結果が
示されている。図13に示すように、従来、(90度−
90度)に対して、条件1(95度−90度)、条件5
(95度−88.5度)の各々のV−T特性は、図中の
左側にシフトしており、低電圧で透過率を高くすること
すなわち黒を表示することが可能となる。
【0051】図14は、液晶に印加する印加電圧に対す
る表示画像のコントラスト比のシミュレーション結果を
示す図であり、図13のV−T特性を印加電圧−コント
ラスト比すなわちV−CR特性に変更したものである。
図14には、ツイスト角φと偏光板軸角度との組み合わ
せ(φ−ω)が、(90度−90度)、(95度−8
8.5度)、及び(95度−90度)の場合について、
それぞれシミュレーション結果が示されている。図14
に示すように、従来、(90度−90度)と比べて、条
件1(95度−90度)、条件5(95度−88.5
度)では、高コントラストを実現できる。
【0052】なお、図13及び図14に示したシミュレ
ーション結果は、使用する液晶の異方性屈折率Δn=
0.097、液晶層の厚さd=4.9μmであり、リタ
デーション値Δn・d=475nmである。
【0053】上述したような各シミュレーション結果を
まとめると、図5に示したような結果となる。
【0054】図5に示すように、ツイスト角φが増大す
るほど、黒レベル電圧すなわち飽和電圧が小さくなり、
低駆動電圧で駆動することが可能となるが、ツイスト角
φが100度まで増大すると、相対透過率が低下し、コ
ントラスト比の低下を招くことがある。また、ツイスト
角φが90度の場合、黒レベル電圧が大きく、低駆動電
圧で駆動することが困難となるおそれがある。
【0055】したがって、ツイスト角φを95±2度と
し、TN液晶の誘電率異方性Δεを4以上10以下と
し、リタデーション値Δn・dを507±30μmと
し、偏光板の透過軸の狭角を86度以上90度以下、好
ましくは88度±1度とすることにより、低電圧駆動が
可能となるとともに、表示画像の画質の劣化及び生産歩
留まりの低下を抑制することが可能な液晶表示装置を提
供することが可能となる。
【0056】なお、上述した実施の形態では、2枚の偏
光板をその透過軸が互いに直交するように配置して電圧
無印加時に白を表示するいわゆるノーマリーホワイト型
の液晶表示装置の場合を例に説明したが、この発明は、
この例に限定されるものではなく、2枚の偏光板をその
透過軸が互いに平行となるように配置して電圧無印加時
に黒を表示するいわゆるノーマリーブラック型の液晶表
示装置にも適用可能である。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、表示画像の画質の劣化及び生産歩留まりの低下を招
くことなく、駆動電圧を低減し、消費電力を低下するこ
とが可能な液晶表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明の液晶表示装置の構造を概略
的に示す断面図である。
【図2】図2は、図1に示した液晶表示装置に適用され
る液晶のツイスト角φを説明するための図である。
【図3】図3は、図1に示した液晶表示装置に適用され
る偏光板の透過軸のなす狭角度ωを説明するための図で
ある。
【図4】図4は、異なる条件で液晶表示装置を構成した
際のセルパラメータを示す図である。
【図5】図5は、図4に示した各条件でのシミュレーシ
ョン結果をまとめた一覧を示す図である。
【図6】図6の(a)は、図4に示した条件1及び2の
ときのツイスト角φ及び偏光板軸角度ωの関係を示す図
であり、図6の(b)は、図4に示した条件3及び4の
ときのツイスト角φ及び偏光板軸角度ωの関係を示す図
であり、図6の(c)は、図4に示した条件5及び6の
ときのツイスト角φ及び偏光板軸角度ωの関係を示す図
であり、図6の(d)は、図4に示した条件7及び8の
ときのツイスト角φ及び偏光板軸角度ωの関係を示す図
である。
【図7】図7は、リタデーション値Δn・dが475n
mのときの、液晶印加電圧に対する相対透過率の関係を
示すシミュレーション結果である。
【図8】図8は、リタデーション値Δn・dが507n
mのときの、液晶印加電圧に対する相対透過率の関係を
示すシミュレーション結果である。
【図9】図9は、TN液晶のツイスト角φに対する電圧
無印加時の相対透過率の関係を示す図である。
【図10】図10は、TN液晶のツイスト角φに対する
しきい値電圧の関係を示す図である。
【図11】図11は、TN液晶のツイスト角φに対する
飽和電圧の関係を示す図である。
【図12】図12は、TN液晶のツイスト角φに対する
視角の関係を示す図である。
【図13】図13は、ツイスト角φと偏光板軸角度ωと
の組み合わせによる、TN液晶の印加電圧に対する相対
透過率の関係を示すシミュレーション結果である。
【図14】図14は、ツイスト角φと偏光板軸角度ωと
の組み合わせによる、TN液晶の印加電圧に対するコン
トラスト比の関係を示すシミュレーション結果である。
【符号の説明】
1…液晶表示装置 10…光源部 20…液晶セル 24…第1配向膜 27…第2配向膜 30…第1偏光板 40…第2偏光板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奥出 雄三 兵庫県姫路市余部区上余部50番地 株式会 社東芝姫路工場内 Fターム(参考) 2H088 GA02 HA08 HA18 HA30 JA05 KA07 KA11 KA18 KA26 KA30 LA08 MA20

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一対の電極を有する2枚の基板と、 前記両基板間に挟持されたネマティック型液晶を含む液
    晶層と、 前記各基板の前記液晶層を挟持する面に配置され、前記
    液晶を所定の方向に配向する配向膜と、 を有するツイステッドネマティック型液晶表示装置にお
    いて前記配向膜によって配向された液晶のツイスト角φ
    が、95±2度であり、且つ、前記液晶の誘電率異方性
    Δεが、4以上10以下であることを特徴とする液晶表
    示装置。
  2. 【請求項2】前記両基板は、その配向膜が設けられた面
    の反対側の面にそれぞれ偏光板を有し、これら2枚の偏
    光板は、それぞれの各透過軸が互いに略平行となるよう
    に配置されたことを特徴とする請求項1に記載の液晶表
    示装置。
  3. 【請求項3】前記両基板は、その配向膜が設けられた面
    の反対側の面にそれぞれ偏光板を備え、これら2枚の偏
    光板は、それぞれの各透過軸が互いに略直交するように
    配置されたことを特徴とする請求項1に記載の液晶表示
    装置。
  4. 【請求項4】前記ツイスト角φは、前記液晶層にしきい
    値電圧を印加した際の透過率T0と、飽和電圧を印加し
    た際の透過率T1とのコントラスト比T0/T1が、3
    00より大きくなるように設定されたことを特徴とする
    請求項3に記載の液晶表示装置。
  5. 【請求項5】前記液晶層のリタデーション値は、507
    ±30nmであることを特徴とする請求項3に記載の液
    晶表示装置。
  6. 【請求項6】前記2枚の偏光板の透過軸がなす狭角度
    は、86〜90度であることを特徴とする請求項3また
    は5に記載の液晶表示装置。
  7. 【請求項7】前記狭角度は、88±1度であることを特
    徴とする請求項6に記載の液晶表示装置。
  8. 【請求項8】前記2枚の偏光板の透過軸は、前記両基板
    の配向膜の配向方向がなす狭角度内に位置することを特
    徴とする請求項7に記載の液晶表示装置。
  9. 【請求項9】前記両基板のうち、一方の基板に配置され
    た配向膜の配向方向とこの基板が有する偏光板の透過軸
    とのなす角度は、他方の基板に配置された配向膜の配向
    方向とこの基板が有する偏光板の透過軸とのなす角度に
    略等しいことを特徴とする請求項3乃至8のいずれか1
    項に記載の液晶表示装置。
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