JP2000266899A - 輝尽性蛍光体シート及びその製造方法 - Google Patents

輝尽性蛍光体シート及びその製造方法

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JP2000266899A JP11068963A JP6896399A JP2000266899A JP 2000266899 A JP2000266899 A JP 2000266899A JP 11068963 A JP11068963 A JP 11068963A JP 6896399 A JP6896399 A JP 6896399A JP 2000266899 A JP2000266899 A JP 2000266899A
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phosphor
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films
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Seiji Tazaki
誠二 田崎
Katsuhiro Koda
勝博 幸田
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Fuji Photo Film Co Ltd
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    • GPHYSICS
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い感度を示し、かつ鮮鋭度の高い放射線画
像を与える輝尽性蛍光体シートと、それを製造する方法
を提供すること。 【解決手段】 輝尽性蛍光体、紫外発光蛍光体、もしく
は光反射材料を含む格子状隔壁と、その隔壁によって、
矩形を示すように区画された輝尽性蛍光体充填領域とか
らなる輝尽性蛍光体シートを製造するための、1)輝尽
性蛍光体フィルムと、隔壁材料フィルムとをそれぞれ多
数枚製造する工程;2)輝尽性蛍光体フィルムと隔壁材
料フィルムとを交互に多数枚積層して、積層体ブロック
を製造する工程;3)積層体ブロックを積層面に沿って
スライスして、輝尽性蛍光体フィルムの細片と隔壁材料
フィルムの細片とが交互に並んだ構成のストライプ蛍光
体フィルムを多数枚製造する工程;4)ストライプ蛍光
体フィルムと隔壁材料フィルムとを交互に多数枚積層し
て、積層体ブロックを製造する工程;そして、5)積層
体ブロックを、輝尽性蛍光体フィルムの端面と隔壁材料
フィルムの端面とが現れている積層面に沿ってスライス
する工程、からなる製法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、輝尽性蛍光体の輝
尽性を利用する放射線像記録再生方法に用いられる輝尽
性蛍光体シート、および該輝尽性蛍光体シートを用いる
放射線像記録再生方法そして放射線像情報読取方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】放射線写真フィルムと増感スクリーンと
を組合わせて用いる放射線写真法に代る方法として、輝
尽性蛍光体を用いる放射線像記録再生方法(放射線像変
換方法ともいう)が知られている。この方法は、支持体
の上に輝尽性蛍光体層(輝尽性蛍光体シート)を備えた
放射線像変換パネルを利用するもので、被写体を透過し
た、あるいは被検体から発せられた放射線を輝尽性蛍光
体シートの輝尽性蛍光体に吸収させ、その後、その輝尽
性蛍光体に可視光線あるいは赤外線などの電磁波(励起
光)を照射して、輝尽性蛍光体を励起することにより、
該輝尽性蛍光体中に蓄積されている放射線エネルギーを
蛍光(輝尽発光光)として放出させ、この蛍光を光電的
に読み取って電気信号に変え、この電気信号から被写体
あるいは被検体の放射線画像を可視像として再生する方
法である。読み取りを終えた放射線像変換パネルは、蛍
光体層に残存する放射線エネルギーを消去した後、同様
な放射線像記録再生方法に繰り返し使用される。
【0003】上記の放射線像記録再生方法にて用いられ
る放射線像変換パネルは一般に、支持体シート、輝尽性
蛍光体層(輝尽性蛍光体シート)、そして保護フィルム
がこの順に積層された基本構成を有する。そして、輝尽
性蛍光体層は通常、輝尽性蛍光体粒子とこれを分散状態
にして含有支持する結合剤とからなる。ただし、輝尽性
蛍光体層としては、蒸着法や焼結法などによって形成さ
れる結合剤を含まない輝尽性蛍光体の凝集体からなるも
のもある。また、この輝尽性蛍光体の凝集体の間隙に高
分子物質を浸透させた輝尽性蛍光体層も知られている。
これらの輝尽性蛍光体層を有する放射線像変換パネルは
いずれも、前記の放射線像記録再生方法に使用すること
ができる。
【0004】放射線像記録再生方法において放射線画像
情報の読み取りは一般に、輝尽性蛍光体シートの上側表
面に励起光を照射し、蛍光体から発せられる輝尽発光光
をその励起光照射側に備えた集光ガイドで取り出し、光
電変換して画像信号として得ることにより行われている
(片面集光方式)。しかしながら、蛍光体から発せられ
る輝尽発光光をできるだけ多く取り出したい場合、ある
いは輝尽性蛍光体シート内に形成された放射線エネルギ
ーからなる潜像について、該シートの深さ方向にエネル
ギー強度が変化している時にそのエネルギー強度の変化
(強度分布)を放射線画像情報として得たい場合などに
は、輝尽性蛍光体シートの上下両側から輝尽発光光を集
光する方式(両面集光方式)が利用されている。この両
面集光方式による放射線像記録再生方法については、た
とえば特開昭55−87970号公報に記載がある。
【0005】上記の放射線像記録再生方法で用いる放射
線像変換パネルは高感度であって、かつ高画質の放射線
画像を再生することが可能であることが望ましい。即
ち、放射線像記録再生方法の代表的な用途として、エッ
クス線を用いる医療診断用の放射線画像の形成がある
が、この用途では特に、少ないエックス線照射量で、高
い画質(特に高い解像力に結びつく高い鮮鋭度)を持つ
放射線画像を得ることができることが望まれるためであ
る。
【0006】放射線像記録再生方法において形成される
放射線画像の鮮鋭度は、主として放射線像変換パネルの
輝尽性蛍光体層中での励起光の拡散に依存している。す
なわち、輝尽性蛍光体層に記録されていた放射線エネル
ギー潜像は、その蛍光体層の表面にビーム状の励起光を
移動させながら時系列的に照射させ、その励起光の照射
によって発生する輝尽発光光を順次集光することによっ
て読み出すが、照射された励起光が蛍光体層の内部で拡
散(特に平面方向に拡散)すると、その励起光は照射領
域を越えて、その周囲の同様に放射線エネルギーを持つ
蛍光体粒子をも励起する結果となり、そのような照射領
域の外の蛍光体の持つ放射線エネルギーもが照射領域内
の蛍光体の持つ放射線エネルギーと一緒に輝尽発光光と
して取り出されてしまうためである。
【0007】輝尽性蛍光体層内における励起光の拡散を
避けるために蛍光体層に、その蛍光体層を平面方向に沿
って細分区画する励起光反射性隔壁を設けることは既に
知られている。特開昭59−202100号公報には、
基板に輝尽性蛍光体層を設けた放射線像変換パネルに、
隔壁部材によって多数個に区切った小房からなるハニカ
ム構造を設け、その各小房に輝尽性蛍光体を充填するこ
とが記載されている。特開昭62−36599号公報に
は、支持体の片面に、開口部の口径と深さとの比率が
1:3.5以上である凹部が規則的に多数個設けられ、
かつ該凹部に輝尽性蛍光体が充填された構造を有する放
射線像変換パネルが記載されている。特表平5−512
636号公報には、金型を用いたピクセル蛍燐光体の製
造方法が記載されている。
【0008】特開平2−129600号公報には、厚さ
方向に多数の穴を持つ支持体板の穴部に輝尽性蛍光体を
充填した放射線像変換パネルが記載されている。特開平
2−280100号公報には、ハニカム状のマイクロス
トラクチャーを形成した基板の上に蛍光体を充填した輝
尽性蛍光体シートが記載されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】これまでに知られてい
る基板あるいは支持体の表面に多数の凹部を形成し、そ
の凹部に輝尽性蛍光体粒子を充填して形成した輝尽性蛍
光体層を持つ放射線像変換パネルは、蛍光体層内の隔壁
となる支持体材料部分によって励起光の拡散が防止され
るため、画質とくに鮮鋭度が優れた放射線画像を形成す
るために有用である。しかしながら、蛍光体層の一部を
支持体材料壁が占有することになるため、必然的に蛍光
体層の単位体積当りの蛍光体粒子の充填量が減少すると
いう問題が発生する。この蛍光体層中の単位体積当りの
蛍光体量の低減は、その蛍光体層のエックス線の吸収量
の低下をもたらし、その結果として、輝尽性蛍光体シー
トの感度の低下を引き起こす。輝尽性蛍光体層の感度
は、その蛍光体層の厚みを大きくすることによって増加
させることは可能であるが、蛍光体層の厚みを大きくす
ると今度は、得られる画像の鮮鋭度が低下する結果とな
る。
【0010】輝尽性蛍光体シートあるいは放射線像変換
パネルの感度の向上は、例えば、医療診断におけるエッ
クス線撮影の際の人体へのエックス線照射量を低減させ
るために有効であることから、高い感度を示し、かつ鮮
鋭度の高い放射線画像を与える輝尽性蛍光体シートある
いは放射線像変換パネルの開発への要望は大きい。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、放射線像を潜
像として記録させた後、励起光を照射することにより該
潜像から輝尽発光光を放出させ、次いで該輝尽発光光を
電気的に処理することにより放射線像を再生することか
らなる放射線像記録再生方法に用いる輝尽性蛍光体シー
トであって、該輝尽性蛍光体シートが、そのシートを平
面方向に沿って二次元方向に細分区画する格子状の輝尽
性蛍光体含有隔壁と、該輝尽性蛍光体含有隔壁により、
それぞれが矩形を示すように区画され、上記励起光に対
して該輝尽性蛍光体含有隔壁とは異なる反射特性を示す
輝尽性蛍光体充填領域とからなることを特徴とする輝尽
性蛍光体シートにある。
【0012】本発明はまた、下記の工程からなる上記の
輝尽性蛍光体シートの製造方法にもある。 1)輝尽性蛍光体フィルムA(輝尽性蛍光体充填領域を
形成するフィルム)、そして励起光に対して該輝尽性蛍
光体フィルムAとは異なる反射特性を示す輝尽性蛍光体
フィルムB(輝尽性蛍光体含有隔壁を形成するフィル
ム)とをそれぞれ多数枚製造する工程; 2)輝尽性蛍光体フィルムAと輝尽性蛍光体フィルムB
とを交互に多数枚積層して、隣接する輝尽性蛍光体フィ
ルム間が密着した積層体ブロックを製造する工程; 3)積層体ブロックを積層面に沿ってスライスして、輝
尽性蛍光体フィルムAの細片と輝尽性蛍光体フィルムB
の細片とが交互に並んだ構成のストライプ蛍光体フィル
ムを多数枚製造する工程; 4)ストライプ蛍光体フィルムと輝尽性蛍光体フィルム
Bとを交互に多数枚積層して、隣接するストライプ蛍光
体フィルムと輝尽性蛍光体フィルムBとが密着した積層
体ブロックを製造する工程;そして、 5)積層体ブロックを、輝尽性蛍光体フィルムAの端面
と輝尽性蛍光体フィルムBの端面とが現れている積層面
に沿ってスライスする工程
【0013】本発明はさらに、放射線の照射により形成
された放射線像を潜像として記録させた後、励起光を照
射することにより該潜像から輝尽発光光を放出させ、次
いで該輝尽発光光を電気的に処理することにより放射線
像を再生することからなる放射線像記録再生方法に用い
る輝尽性蛍光体シートであって、該輝尽性蛍光体シート
が、該放射線を吸収して紫外領域乃至可視領域の発光を
示す蛍光体を含んでなり、そのシートを平面方向に沿っ
て二次元方向に細分区画する格子状の蛍光体含有隔壁
と、該蛍光体含有隔壁により、それぞれが矩形を示すよ
うに区画され、上記励起光に対して該蛍光体含有隔壁と
は異なる反射特性を示す輝尽性蛍光体充填領域とからな
ることを特徴とする輝尽性蛍光体シートにもある。
【0014】本発明はまた、下記の工程からなる上記の
輝尽性蛍光体シートの製造方法にもある。 1)輝尽性蛍光体フィルムA(輝尽性蛍光体充填領域を
形成するフィルム)、そして放射線を吸収して紫外領域
乃至可視領域の発光を示す蛍光体を含んでなり、かつ励
起光に対して輝尽性蛍光体フィルムAとは異なる反射特
性を示す蛍光体フィルムB(蛍光体含有隔壁を形成する
フィルム)とをそれぞれ多数枚製造する工程; 2)輝尽性蛍光体フィルムAと蛍光体フィルムBとを交
互に多数枚積層して、隣接する輝尽性蛍光体フィルムA
と蛍光体フィルムBとの間が密着した積層体ブロックを
製造する工程; 3)積層体ブロックを積層面に沿ってスライスして、輝
尽性蛍光体フィルムAの細片と蛍光体フィルムBの細片
とが交互に並んだ構成のストライプ蛍光体フィルムを多
数枚製造する工程; 4)ストライプ蛍光体フィルムと蛍光体フィルムBと
を、交互に多数枚積層して、隣接するストライプ蛍光体
フィルムと蛍光体フィルムBとが密着した積層体ブロッ
クを製造する工程;そして、 5)積層体ブロックを、輝尽性蛍光体フィルムAの端面
と蛍光体フィルムBの端面とが現れていた積層面に沿っ
てスライスする工程。
【0015】本発明はまた、放射線の照射により形成さ
れた放射線像を潜像として記録させた後、励起光を照射
することにより該潜像から輝尽発光光を放出させ、次い
で該輝尽発光光を電気的に処理することにより放射線像
を再生することからなる放射線像記録再生方法に用いる
輝尽性蛍光体シートであって、そのシートを平面方向に
沿って二次元方向に細分区画する格子状の反射材料製隔
壁と、該隔壁により、それぞれが矩形を示すように区画
された輝尽性蛍光体充填領域とからなる輝尽性蛍光体シ
ートを製造するための下記の工程からなる製造方法にも
ある。 1)輝尽性蛍光体フィルムと反射材料製フィルムとをそ
れぞれ多数枚製造する工程; 2)輝尽性蛍光体フィルムと反射材料製フィルムとを交
互に多数枚積層して、隣接する輝尽性蛍光体フィルムと
反射材料製フィルムとの間が密着した積層体ブロックを
製造する工程; 3)積層体ブロックを積層面に沿ってスライスして、輝
尽性蛍光体フィルムの細片と反射性フィルムの細片とが
交互に並んだ構成のストライプ蛍光体フィルムを多数枚
製造する工程; 4)ストライプ蛍光体フィルムと反射材料製フィルムと
を、交互に多数枚積層して、隣接するストライプ蛍光体
フィルムと反射材料製フィルムとが密着した積層体ブロ
ックを製造する工程;そして、 5)積層体ブロックを、輝尽性蛍光体フィルムの端面と
反射材料製フィルムの端面とが現れていた積層面に沿っ
てスライスする工程。
【0016】本発明の輝尽性蛍光体シートに於いて、輝
尽性蛍光体充填領域は、少なくとも輝尽性蛍光体粒子と
結合剤とを含むことが望ましい。そして、輝尽性蛍光体
含有隔壁も、輝尽性蛍光体粒子と結合剤とを含むことが
望ましい。また、蛍光体含有隔壁は、放射線を吸収して
紫外領域乃至可視領域の発光を示す蛍光体粒子と結合剤
とを含むことが望ましい。そして、反射材料製隔壁は、
少なくとも反射材料粒子と結合剤とを含むことが望まし
い。
【0017】本発明の輝尽性蛍光体シートはまた、励起
光を照射する側とは反対の側の表面に励起光反射層もし
くは輝尽発光光反射層が付設されていることが望まし
い。なお、輝尽性蛍光体含有隔壁は、その頂部が輝尽性
蛍光体シートの蛍光体層の表面に露出していてもよく、
あるいは輝尽性蛍光体含有隔壁全体が蛍光体層の内部に
埋め込まれていてもよいが、その高さが輝尽性蛍光体シ
ートの厚さの1/3乃至1/1の範囲にあることが望ま
しい。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の輝尽性蛍光体シートは、
前記の放射線像記録再生方法に用いる輝尽性蛍光体シー
トであって、その輝尽性蛍光体シートが、そのシートを
平面方向に沿って細分区画する輝尽性蛍光体含有隔壁も
しくは放射線を吸収して紫外領域乃至可視領域の発光を
示す蛍光体(以後、紫外発光蛍光体ということがある)
を含有する隔壁(以後、紫外発光蛍光体含有蛍光体とい
うことがある)と、その隔壁により区画された励起光に
対してその隔壁と異なる反射特性を示す輝尽性蛍光体充
填領域とからなることを基本構成とする特徴を有し、そ
の隔壁がシート平面を区画する格子状となっていて、区
画される各々の輝尽性蛍光体充填領域を矩形をなすよう
に構成されている。本発明の輝尽性蛍光体シートは、そ
の隔壁の存在によって、通常の隔壁の存在に起因する感
度の低下を伴うこと無く、励起光の輝尽性蛍光体シート
内での平面方向の拡散を抑制することにより、高い鮮鋭
度を持つ放射線画像の形成を可能にする。
【0019】本発明の輝尽性蛍光体シートは、その基本
性能上においては、特に支持体や保護膜を備えている必
要はないが、輝尽性蛍光体シートの搬送や取扱い上の便
宜や特性変化の回避のためには、一方の側に支持体を、
そして他方の側に透明保護膜とを備えていることが望ま
しい。このため、以下の説明に於いては、一方の側の表
面に相対的に厚手のシート状の支持体を備え、他方の側
の表面に相対的に薄手で透明なフィルム状の保護膜を備
えた代表的な構造(これを放射線像変換パネルというこ
ともある)を例にとって、本発明の輝尽性蛍光体シート
を説明する。なお、放射線像変換パネルの構造をとる場
合には、輝尽性蛍光体シートは、輝尽性蛍光体層あるい
は単に蛍光体層と呼ぶこともある
【0020】放射線像変換パネルの支持体は通常、柔軟
な樹脂材料からなる厚さが50μm乃至1mmのシート
あるいはフィルム状の支持体である。この支持体は、透
明であってもよく、あるいは支持体に、励起光もしくは
輝尽発光光を反射させるための反射性材料(例、二酸化
チタン粒子、硫酸バリウム粒子)を充填してもよく、あ
るいは空隙を設けてもよい。または、支持体に、励起光
もしくは輝尽発光光を吸収させるため光吸収性材料
(例、カーボンブラック)を充填してもよい。そのよう
な樹脂材料の例としては、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリエチレンナフタレート、アラミド樹脂、ポリイ
ミド樹脂などの各種樹脂材料を挙げることができる。必
要に応じて、支持体は、金属シート、セラミックシー
ト、ガラスシートなどの樹脂材料製シート以外のシート
状物であってもよい。そして、支持体の蛍光体層を設置
する側の表面には、光反射層、光吸収層、接着層、導電
層などの補助機能層を設けてもよく、また支持体表面に
は多数の凹部を形成してもよい。一方、支持体の蛍光体
層を設けない側の表面には、搬送性を向上させたり、耐
傷性を向上させたりするために、摩擦低減層や耐傷層を
設けてもよい。
【0021】上記のような支持体の表面に、輝尽性蛍光
体層(輝尽性蛍光体シート)が設けられる。この輝尽性
蛍光体層は、その平面方向に沿って細分区画する格子状
の輝尽性蛍光体含有隔壁もしくは紫外発光蛍光体含有隔
壁と、その有隔壁により区画された上記励起光に対して
隔壁と異なる反射特性を示す輝尽性蛍光体充填領域とか
らなる。このような輝尽性蛍光体層(輝尽性蛍光体シー
ト)の構成を添付図面を参照しながら説明する。
【0022】図1は、本発明の輝尽性蛍光体シート10
の斜視図(1)、その表面の構成を明らかにするために
一部を拡大した拡大斜視図(2)、そして拡大斜視図
(2)におけるI−I線に沿った断面図(3)を示す。
図1の(2)と(3)における斜線部分が輝尽性蛍光体
含有隔壁もしくは紫外発光蛍光体含有隔壁11であり、
その斜線に囲まれた部分が輝尽性蛍光体充填領域12で
ある。輝尽性蛍光体シート(輝尽性蛍光体層)の厚みは
通常20μm乃至1mmの範囲にある。好ましい層厚は
50μm乃至500μmの範囲にある。そして、隔壁の
幅は5μm乃至50μmの範囲にあることが望ましく、
また輝尽性蛍光体充填領域の幅(平面方向の幅の平均
値)は20μm乃至200μmの範囲にあることが望ま
しい。
【0023】図1の輝尽性蛍光体シートでは、その隔壁
の頂部と底部はともに、蛍光体層の両表面に露出してい
るが、その頂部と底部の両方あるいはいずれか一方が蛍
光体層に埋没していてもよい。ただし、隔壁の高さは輝
尽性蛍光体層の厚さの1/3乃至1/1の範囲にあるこ
とが望ましい。図2の(1)は、隔壁の頂部が蛍光体層
の上側表面に露出せず、蛍光体層の内部に埋め込まれて
いる状態を示す断面図である。図2の(2)は、図2の
(1)の輝尽性蛍光体シートの下側表面に支持体13が
備えられ、上側表面に保護膜14が備えられている状態
を示す断面図である。
【0024】輝尽性蛍光体シートの輝尽性蛍光体充填領
域および輝尽性蛍光体含有隔壁に利用する輝尽性蛍光体
としては、波長が400〜900nmの範囲の励起光の
照射により、300〜500nmの波長範囲の輝尽発光
を示す輝尽性蛍光体が好ましい。そのような輝尽性蛍光
体の例は、特開平2−193100号公報および特開平
4−310900号公報に詳しく記載されている。特に
好ましい輝尽性蛍光体は、ユーロピウムあるいはセリウ
ムにより付活されているアルカリ土類金属ハロゲン化物
系蛍光体(例、BaFBr:EuあるいはBaFBr
I:Eu)、そしてセリウム付活希土類オキシハロゲン
化物系蛍光体である。輝尽性蛍光体充填領域および輝尽
性蛍光体含有隔壁に利用する輝尽性蛍光体は、互いに同
一であっても、異なっていてもよいが、通常は、同一の
輝尽性蛍光体を用いる。あるいは、一方の側に、他方の
側の輝尽性蛍光体と組成は互いに相違するが、同一の波
長領域に励起波長と輝尽発光波長を持つ輝尽性蛍光体を
用いることもできる。
【0025】紫外発光蛍光体含有隔壁に用いる紫外発光
蛍光体は、紫外乃至可視領域に発光ピーク波長を有する
光を発光する蛍光体であり、特に紫外領域に発光ピーク
を有する光を発光する紫外発光蛍光体であることが好ま
しい。具体的には、波長が250nm未満の放射線を吸
収して250〜400nmの波長範囲(紫外領域)に瞬
時発光を示す蛍光体が好ましく利用できる。そのような
蛍光体の例としては、YTaO4、YTaO4:Gd、L
nOX:Ac(LnはY、La、Ga及び/又はLuで
あり、XはCl、Br及び/又はIであり、AcはBi
及び/又はGdである)、LnF3:Ce(LnはY、
La、Ga及び/またはLuである)、GdF3、およ
びBaF2を挙げることができる。また、前記特開平2
−176600号公報に記載されている紫外発光蛍光体
も用いることができる。
【0026】輝尽性蛍光体及び紫外発光蛍光体は粒子状
とされ、結合剤と共に適当な有機溶媒に分散溶解され、
塗布液とされる。この塗布液中での結合剤と蛍光体との
比率は通常、1:1乃至1:100(重量比)の範囲の
値となるようにされる。この比率は、特に1:8乃至
1:40(重量比)の範囲にあることが好ましい。蛍光
体層において蛍光体粒子を分散支持する結合剤について
も、様々な種類の樹脂材料が知られており、本発明の輝
尽性蛍光体シートの輝尽性蛍光体充填領域および輝尽性
蛍光体含有隔壁、そして紫外発光蛍光体含有隔壁の形成
においても、それらの公知の結合剤樹脂を中心とした任
意の樹脂材料から適宜選択して用いることができる。
【0027】本発明の輝尽性蛍光体シートは、そのシー
トを平面方向に沿って細分区画する格子状の輝尽性蛍光
体含有隔壁もしくは紫外発光蛍光体隔壁と、該格子状隔
壁により矩形に区画され、励起光に対して該隔壁と異な
る反射特性を示す輝尽性蛍光体充填領域とからなるもの
であり、具体的な態様としては、1)励起光に対する反
射率が、輝尽性蛍光体充填領域が隔壁よりも低い態様、
そして2)励起光に対する反射率が、輝尽性蛍光体充填
領域が隔壁よりも高い態様とがある。このうちでは、
1)の構成の輝尽性蛍光体シートが、特に高い鮮鋭度を
持つ放射線画像を求める場合に有利である。
【0028】輝尽性蛍光体充填領域、輝尽性蛍光体含有
隔壁あるいは紫外発光蛍光体含有隔壁を励起光に対して
高い反射率を示すようにするためには、たとえば、蛍光
体/結合剤の重量比率を相対的に高くしたり、蛍光体粒
子の大きさ(平均粒子径)を相対的に小さくしたり(微
粒子化)、白色顔料(例、二酸化チタン、硫酸バリウ
ム)、あるいは輝尽性蛍光体や紫外発光蛍光体以外の蛍
光体粒子などの励起光反射性の粒子を添加するなどの方
法が利用でき、これらの方法を単独あるいは組合わせて
用いることができる。あるいは、輝尽性蛍光体充填領域
と隔壁との間に励起光反射性の薄膜を設けることでき
る。
【0029】逆に、輝尽性蛍光体充填領域、輝尽性蛍光
体含有隔壁あるいは紫外発光蛍光体含有隔壁を励起光に
対して低い反射率を示すようにするためには、たとえ
ば、蛍光体/結合剤の比率を相対的に低くしたり、蛍光
体粒子の大きさ(平均粒子径)を相対的に大きくした
り、励起光吸収性の色素を加えるなどの方法を用いるこ
とができ、これらの方法は、単独あるいは組合わせて用
いることができる。あるいは、輝尽性蛍光体充填領域と
隔壁との間に励起光吸収性の薄膜を設けることできる。
【0030】本発明の輝尽性蛍光体シートは、あるい
は、輝尽性蛍光体充填領域を形成する輝尽性蛍光体フィ
ルムと隔壁を形成する輝尽性蛍光体フィルムあるいは紫
外発光蛍光体フィルムとを別々に多数枚製造した後、そ
れらを利用して、以下に述べる添付図面の図3乃至図9
に図示された積層スライス法によって製造することもで
きる。
【0031】まず、図3に図示されているような輝尽性
蛍光体充填領域を形成する輝尽性蛍光体粒子と結合剤と
からなる輝尽性蛍光体フィルム(以下、蛍光体フィルム
Aという)、および輝尽性蛍光体含有隔壁を形成する輝
尽性蛍光体粒子と結合剤とからなる輝尽性蛍光体フィル
ムもしくは紫外発光蛍光体と結合剤とからなる紫外発光
蛍光体フィルム(以下、いずれも蛍光体フィルムBとい
う)を別々に多数枚製造する。次いで、図4に示されて
いるように、蛍光体フィルムAと蛍光体フィルムBとを
交互に多数枚積層して積層体を得た後、図5に示されて
いるように、圧力をかけながら積層体を加熱して、隣接
する蛍光体フィルム間を密着させて、積層体ブロックを
得る。
【0032】次に、図6に示されているように、積層体
ブロックを積層面に沿ってスライスして、図7に示され
ているような、蛍光体フィルムAの細片と蛍光体フィル
ムBの細片とが交互に並んだ構成のストライプ蛍光体フ
ィルムを多数枚調製する。
【0033】次に、この図7のストライプ蛍光体フィル
ムと前記の蛍光体フィルムB(輝尽性蛍光体含有隔壁を
形成する輝尽性蛍光体フィルム)とを、図8に示されて
いるように、交互に多数枚積層して、次いで、図5に示
した方法と同様な方法を利用して加圧・加熱して、積層
体ブロックを製造する。そして、最後にこの積層体ブロ
ックを、図9に示すように、蛍光体フィルムAの端面と
蛍光体フィルムBの端面とが現れている積層面に沿って
スライスすることにより、本発明の輝尽性蛍光体シート
を得ることができる。
【0034】本発明の輝尽性蛍光体シートの一方の側の
表面には、励起光及び/又は輝尽発光光を反射する材料
からなる反射層を設けることもできる。但し、本発明の
輝尽性蛍光体シートを両面読取り方式の放射線像記録再
生方法に用いる場合には、そのような反射層を設けるこ
とは好ましくない。
【0035】上記の反射層の付設により、輝尽性蛍光体
シートの感度を更に高めることができる。反射層は、例
えば、二酸化チタンや硫酸バリウムなどの白色顔料ある
いは輝尽発光を示さない蛍光体粒子を結合剤で分散支持
させて層状としたものを用いることができる。なお、本
発明の輝尽性蛍光体シートは、支持体の上に設けられて
いることが好ましいが、反射層は通常、支持体と輝尽性
蛍光体シートとの間に設けられる。一方、支持体と輝尽
性蛍光体シートとの間に、光反射層の代りに励起光吸収
性の層を設けることもできる。この場合には特に、鮮鋭
度の高い放射線画像を形成させるために有利である。
【0036】輝尽性蛍光体シートの支持体とは反対側の
表面には、保護膜を設けることが好ましい。この保護膜
は、励起光の入射や輝尽発光光の取り出しに殆ど影響を
与えないように、透明であることが望ましく、また外部
から与えられる物理的衝撃や化学的影響から輝尽性蛍光
体シートを充分に保護することができるように、化学的
に安定で、かつ高い物理的強度を持つことが望ましい。
【0037】保護膜は、別に調製したプラスチックフィ
ルムを輝尽性蛍光体シートの表面に接着剤を用いて接着
するか、保護膜材料溶液を輝尽性蛍光体シートの表面に
塗布し、ついで乾燥する方法などを利用して、輝尽性蛍
光体シートの表面に付設することができる。保護膜中に
は、干渉むらを低減させ、さらに得られる放射線画像の
画質を向上させるために微粒子フィラーを添加すること
もできる。光透過性プラスチックフィルムの製造のため
に好ましい樹脂材料としては、ポリエチレンテレフタレ
ートやポリエチレンナフタレートなどのポリエステル樹
脂、セルローストリアセテートなどのセルロースエステ
ル誘導体を挙げることができるが、ポリオレフィン、ポ
リアミドなどの各種の樹脂材料を用いることができる。
保護膜の厚さは通常30μm以下、好ましくは1〜15
μmであり、さらに好ましくは、5〜12μmである。
【0038】保護膜の表面には、保護膜の耐汚染性を高
めるためにフッ素樹脂塗布層を設けることが好ましい。
このフッ素樹脂塗布層は、フッ素樹脂を有機溶媒に溶解
(または分散)させて調製したフッ素樹脂溶液を保護膜
の表面に塗布し、乾燥することにより形成させることが
できる。フッ素樹脂は単独で使用してもよいが、通常は
フッ素樹脂と膜形成性の高い樹脂との混合物として使用
する。また、ポリシロキサン骨格を持つオリゴマーある
いはパーフルオロアルキル基を持つオリゴマーを併用す
ることもできる。フッ素樹脂溶液の塗布はドクターブレ
ード、ロールコータ、ナイフコータなどの一般的な塗布
手段を利用して行なうことができる。このフッ素樹脂塗
布層には、干渉むらを低減させ、さらに得られる放射線
画像の画質を向上させるために、微粒子フィラーを充填
することもできる。フッ素樹脂塗布層の層厚は、通常は
0.5〜20μm、好ましくは1〜5μmとする。フッ
素樹脂塗布層の形成に際しては、架橋剤、硬膜剤、黄変
防止剤などのような添加成分を用いることができる。特
に架橋剤の添加は、フッ素樹脂塗布層の耐久性の向上に
有利である。
【0039】上記の積層スライス法は、蛍光体を含まな
い光反射性隔壁で格子状に区画した輝尽性蛍光体シート
を製造する場合にも有利に利用することができる。即
ち、積層スライス法は、放射線の照射により形成された
放射線像を潜像として記録させた後、励起光を照射する
ことにより該潜像から輝尽発光光を放出させ、次いで該
輝尽発光光を電気的に処理することにより放射線像を再
生することからなる放射線像記録再生方法に用いる輝尽
性蛍光体シートであって、そのシートを平面方向に沿っ
て二次元方向に細分区画する格子状の反射材料製隔壁
と、該隔壁により、それぞれが矩形を示すように区画さ
れた輝尽性蛍光体充填領域とからなる輝尽性蛍光体シー
トを製造するために利用することができる。なお、この
輝尽性蛍光体シートの隔壁を構成する反射材料製隔壁
は、励起光及び/又は輝尽発光光を反射して、励起光及
び/又は輝尽発光光を、その隔壁により囲まれた輝尽発
光蛍光体充填領域に閉じ込めて、励起光及び/又は輝尽
発光光の平面方向への拡散を防ぐことにより、再生され
る放射線像の鮮鋭度を高める機能を果たす。
【0040】格子状隔壁が反射材料製隔壁から構成され
る輝尽性蛍光体シートを積層スライス法により製造する
場合には、前記の図3乃至図9を参照して説明した工程
において、蛍光体フィルムBを反射材料製フィルムに置
き換えればよい。上記の製法で用いる反射材料製フィル
ムとしては、通常、反射材料粒子と結合剤とからフィル
ムが利用される。反射材料粒子としては、前記のアルミ
ナ、二酸化チタン、硫酸バリウムなどの白色顔料を用い
るが、特にこれらに限定されるものではない。また、結
合剤は、前記の各種のものが任意に用いられる。
【0041】本発明の輝尽性蛍光体シートを用いる放射
線像記録再生方法における記録画像の再生時に用いる集
光方式は、従来から一般的な片面集光方式(励起光入射
面から集光する方式あるいは励起光入射面とは反対側の
面から集光する方式の両方がある)であっても、または
同じく公知の両面集光方式であってもよいが、両面集光
方式による放射線像の再生が、本発明の輝尽性蛍光体シ
ートを用いる場合には特に有利である。
【0042】
【実施例】[実施例1] 1)メジアン径5μmの粒子状の輝尽性蛍光体(BaF
Br:Eu)と熱可塑性高分子量ポリエステル樹脂とを
重量比20:1で有機溶剤中に分散させて、蛍光体分散
液を得た後、この蛍光体分散液を、剥離性表面を有する
仮支持体の表面に塗布し、乾燥して、乾燥フィルム状と
した後、この乾燥フィルムを剥離して厚みが約100μ
mの輝尽性蛍光体フィルム(1)を得た。 2)メジアン径5μmの粒子状の輝尽性蛍光体(BaF
Br:Eu)、メジアン径1μmの粒子状アルミナ、そ
して熱可塑性高分子量ポリエステル樹脂を重量比40:
20:3で有機溶剤中に分散させて、蛍光体分散液を得
た後、この蛍光体分散液を、剥離性表面を有する仮支持
体の表面に塗布し、乾燥して、乾燥フィルム状とした
後、この乾燥フィルムを剥離して厚みが約30μmのア
ルミナ含有輝尽性蛍光体フィルム(2)を得た。
【0043】3)輝尽性蛍光体フィルム(1)とアルミ
ナ含有蛍光体フィルム(2)とをそれぞれ40mm×4
0mmの正方形に切断して、それぞれ350枚の輝尽性
蛍光体フィルム(1)とアルミナ含有輝尽性蛍光体フィ
ルム(2)とを得て、それらを交互に合計700層とな
るように積層して積層体を得た後、その積層体を約1k
g/cm2の圧力下、100℃の加熱下に一時間置く、
加圧加熱処理を行なって積層体ブロック(1)を製造し
た。 4)積層体ブロック(1)を広幅ミクロトームを用い
て、積層断面に沿って、100μm膜厚で繰り返しスラ
イスすることにより、200枚の一次元方向にストライ
プ構造を有する輝尽性蛍光体フィルム(3)を得た。
【0044】5)200枚の輝尽性蛍光体フィルム
(3)と200枚の前記のアルミナ含有輝尽性蛍光体フ
ィルム(2)とを上記と同様に重ね合せ、それらを交互
に合計400層となるように積層して積層体を得た後、
その積層体を約1kg/cm2の圧力下、100℃の加
熱下に一時間置く、加圧加熱処理を行なって積層体ブロ
ック(2)を製造した。 6)積層体ブロック(2)を広幅ミクロトームを用い
て、ストライプの端面が現れている側の積層断面に沿っ
て、215μm膜厚でスライスすることにより、平面方
向に格子構造を有する輝尽性蛍光体シート(1)を得
た。
【0045】[実施例2] 1)メジアン径5μmの粒子状の輝尽性蛍光体(BaF
Br:Eu)、メジアン径1μmの粒子状アルミナ、そ
して熱可塑性高分子量ポリエステル樹脂を重量比20:
40:3で有機溶剤中に分散させて、蛍光体分散液を得
た後、この蛍光体分散液を、剥離性表面を有する仮支持
体の表面に塗布し、乾燥して、乾燥フィルム状とした
後、この乾燥フィルムを剥離して厚みが約30μmのア
ルミナ含有輝尽性蛍光体フィルム(4)を得た。 2)アルミナ含有輝尽性蛍光体フィルム(2)を上記の
アルミナ含有輝尽性蛍光体フィルム(4)に替えた以外
は実施例1と同じ方法によって、平面方向に格子構造を
有する厚みが約215μmの輝尽性蛍光体シート(2)
を得た。
【0046】[実施例3] 1)メジアン径1μmの粒子状の輝尽性蛍光体(BaF
Br:Eu)と、熱可塑性高分子量ポリエステル樹脂と
を重量比20:1で有機溶剤中に分散させて、蛍光体分
散液を得た後、この蛍光体分散液を、剥離性表面を有す
る仮支持体の表面に塗布し、乾燥して、乾燥フィルム状
とした後、この乾燥フィルムを剥離して厚みが約30μ
mの輝尽性蛍光体フィルム(5)を得た。 2)アルミナ含有輝尽性蛍光体フィルム(2)を上記の
輝尽性蛍光体フィルム(5)に替えた以外は実施例1と
同じ方法によって、平面方向に格子構造を有する厚みが
約215μmの輝尽性蛍光体シート(3)を得た。
【0047】[実施例4] 1)メジアン径3μmの粒子状の輝尽性蛍光体(BaF
Br:Eu)と、熱可塑性高分子量ポリエステル樹脂と
を重量比20:1で有機溶剤中に分散させて、蛍光体分
散液を得た後、この蛍光体分散液を、剥離性表面を有す
る仮支持体の表面に塗布し、乾燥して、乾燥フィルム状
とした後、この乾燥フィルムを剥離して厚みが約30μ
mの輝尽性蛍光体フィルム(6)を得た。 2)アルミナ含有輝尽性蛍光体フィルム(2)を上記の
輝尽性蛍光体フィルム(6)に替えた以外は実施例1と
同じ方法によって、平面方向に格子構造を有する厚みが
約215μmの輝尽性蛍光体シート(4)を得た。
【0048】[実施例5] 1)メジアン径5μmの粒子状の輝尽性蛍光体(BaF
Br:Eu)と、熱可塑性高分子量ポリエステル樹脂と
を重量比25:1で有機溶剤中に分散させて、蛍光体分
散液を得た後、この蛍光体分散液を、剥離性表面を有す
る仮支持体の表面に塗布し、乾燥して、乾燥フィルム状
とした後、この乾燥フィルムを剥離して厚みが約30μ
mの輝尽性蛍光体フィルム(7)を得た。 2)アルミナ含有輝尽性蛍光体フィルム(2)を上記の
輝尽性蛍光体フィルム(7)に替えた以外は実施例1と
同じ方法によって、平面方向に格子構造を有する厚みが
約215μmの輝尽性蛍光体シート(5)を得た。
【0049】[実施例6] 1)メジアン径5μmの粒子状の輝尽性蛍光体(BaF
Br:Eu)と、熱可塑性高分子量ポリエステル樹脂と
を重量比30:1で有機溶剤中に分散させて、蛍光体分
散液を得た後、この蛍光体分散液を、剥離性表面を有す
る仮支持体の表面に塗布し、乾燥して、乾燥フィルム状
とした後、この乾燥フィルムを剥離して厚みが約30μ
mの輝尽性蛍光体フィルム(8)を得た。 2)アルミナ含有輝尽性蛍光体フィルム(2)を上記の
輝尽性蛍光体フィルム(8)に替えた以外は実施例1と
同じ方法によって、平面方向に格子構造を有する厚みが
約215μmの輝尽性蛍光体シート(6)を得た。
【0050】[実施例7] 1)メジアン径5μmの粒子状の輝尽性蛍光体(BaF
Br:Eu)、群青粒子、そして熱可塑性高分子量ポリ
エステル樹脂とを重量比40:0.2:3で有機溶剤中
に分散させて、蛍光体分散液を得た後、この蛍光体分散
液を、剥離性表面を有する仮支持体の表面に塗布し乾燥
して、乾燥フィルム状とした後、この乾燥フィルムを剥
離して厚みが約30μmの群青含有輝尽性蛍光体フィル
ム(9)を得た。 2)アルミナ含有輝尽性蛍光体フィルム(2)を上記の
輝尽性蛍光体フィルム(9)に替えた以外は実施例1と
同じ方法によって、平面方向に格子構造を有する厚みが
約215μmの輝尽性蛍光体シート(7)を得た。
【0051】[実施例8] 1)メジアン径1μmの粒子状の紫外発光蛍光体(YT
aO4)と熱可塑性高分子量ポリエステル樹脂とを重量
比20:1で有機溶剤中に分散させて、蛍光体分散液を
得た後、この蛍光体分散液を、剥離性表面を有する仮支
持体の表面に塗布し、乾燥して、乾燥フィルム状とした
後、この乾燥フィルムを剥離して厚みが約30μmの紫
外発光蛍光体フィルム(10)を得た。 2)アルミナ含有輝尽性蛍光体フィルム(2)を上記の
紫外発光蛍光体フィルム(10)に替えた以外は実施例
1と同じ方法によって、平面方向に格子構造を有する厚
みが約215μmの輝尽性蛍光体シート(8)を得た。
【0052】[実施例9] 1)メジアン径1μmの粒子状の紫外発光蛍光体(Gd
3)と熱可塑性高分子量ポリエステル樹脂とを重量比
20:1で有機溶剤中に分散させて、蛍光体分散液を得
た後、この蛍光体分散液を、剥離性表面を有する仮支持
体の表面に塗布し、乾燥して、乾燥フィルム状とした
後、この乾燥フィルムを剥離して厚みが約30μmの紫
外発光蛍光体フィルム(11)を得た。 2)アルミナ含有輝尽性蛍光体フィルム(2)を上記の
紫外発光蛍光体フィルム(11)に替えた以外は実施例
1と同じ方法によって、平面方向に格子構造を有する厚
みが約215μmの輝尽性蛍光体シート(9)を得た。
【0053】[実施例10] 1)メジアン径5μmの粒子状の輝尽性蛍光体(YLu
SiO5:Ce,Zr)と熱可塑性高分子量ポリエステ
ル樹脂とを重量比20:1で有機溶剤中に分散させて、
蛍光体分散液を得た後、この蛍光体分散液を、剥離性表
面を有する仮支持体の表面に塗布し、乾燥して、乾燥フ
ィルム状とした後、この乾燥フィルムを剥離して厚みが
約100μmの輝尽性蛍光体フィルム(12)を得た。 2)メジアン径1μmの粒子状の紫外発光蛍光体(YT
aO4)と熱可塑性高分子量ポリエステル樹脂とを重量
比20:1で有機溶剤中に分散させて、蛍光体分散液を
得た後、この蛍光体分散液を、剥離性表面を有する仮支
持体の表面に塗布し、乾燥して、乾燥フィルム状とした
後、この乾燥フィルムを剥離して厚みが約30μmの紫
外発光蛍光体フィルム(13)を得た。 3)輝尽性蛍光体フィルム(12)と紫外発光蛍光体フ
ィルム(13)とをそれぞれ40mm×40mmの正方
形に切断して、それぞれ350枚の輝尽性蛍光体フィル
ム(12)と紫外発光蛍光体フィルム(13)とを得
て、それらを交互に合計700層となるように積層して
積層体を得た後、その積層体を約1kg/cm2の圧力
下、100℃の加熱下に一時間置く、加圧加熱処理を行
なって積層体ブロック(3)を製造した。 4)積層体ブロック(3)を広幅ミクロトームを用い
て、積層断面に沿って、100μm膜厚で繰り返しスラ
イスすることにより、200枚の一次元方向にストライ
プ構造を有する輝尽性蛍光体フィルム(14)を得た。
【0054】5)200枚の輝尽性蛍光体フィルム(1
4)と200枚の前記の紫外発光蛍光体フィルム(1
3)とを上記と同様に重ね合せ、それらを交互に合計4
00層となるように積層して積層体を得た後、その積層
体を約1kg/cm2の圧力下、100℃の加熱下に一
時間置く、加圧加熱処理を行なって積層体ブロック
(4)を製造した。 6)積層体ブロック(4)を広幅ミクロトームを用い
て、ストライプの端面が現れている側の積層断面に沿っ
て、215μm膜厚でスライスすることにより、平面方
向に格子構造を有する輝尽性蛍光体シート(10)を得
た。
【0055】[実施例11] 1)メジアン径1μmの粒子状の紫外発光蛍光体(Gd
3)と熱可塑性高分子量ポリエステル樹脂とを重量比
20:1で有機溶剤中に分散させて、蛍光体分散液を得
た後、この蛍光体分散液を、剥離性表面を有する仮支持
体の表面に塗布し、乾燥して、乾燥フィルム状とした
後、この乾燥フィルムを剥離して厚みが約30μmの紫
外発光蛍光体フィルム(15)を得た。 2)紫外発光蛍光体フィルム(13)を上記紫外発光蛍
光体フィルム(15)に替えた以外は実施例10と同じ
方法によって、平面方向に格子構造を有する厚みが約2
15μmの輝尽性蛍光体シート(11)を得た。
【0056】[実施例12] 1)メジアン径1μmの粒子状のアルミナとアクリル系
高分子樹脂とを重量比20:1で有機溶剤中に分散させ
て、アルミナ分散液を得た後、このアルミナ分散液を、
剥離性表面を有する仮支持体の表面に塗布し、乾燥し
て、乾燥フィルム状とした後、この乾燥フィルムを剥離
して厚みが約30μmのアルミナフィルムを得た。 2)アルミナ含有輝尽性蛍光体フィルム(2)を上記の
アルミナフィルムに替えた以外は実施例1と同じ方法に
よって、平面方向に格子構造を有する厚みが約215μ
mの輝尽性蛍光体シート(12)を得た。
【0057】[実施例13]紫外発光蛍光体フィルム
(13)を実施例12で作製したアルミナフィルムに替
えた以外は実施例10と同じ方法によって、平面方向に
格子構造を有する厚みが約215μmの輝尽性蛍光体シ
ート(13)を得た。
【0058】[実施例14] 1)メジアン径5μmの粒子状の輝尽性蛍光体(Sr
S:Ce,Sm)と熱可塑性高分子量ポリエステル樹脂
とを重量比20:1で有機溶剤中に分散させて、蛍光体
分散液を得た後、この蛍光体分散液を、剥離性表面を有
する仮支持体の表面に塗布し、乾燥して、乾燥フィルム
状とした後、この乾燥フィルムを剥離して厚みが約10
0μmの輝尽性蛍光体フィルム(16)を得た。 2)メジアン径1μmの粒子状の紫外発光蛍光体(Br
FBr:Eu)と熱可塑性高分子量ポリエステル樹脂と
を重量比20:1で有機溶剤中に分散させて、蛍光体分
散液を得た後、この蛍光体分散液を、剥離性表面を有す
る仮支持体の表面に塗布し、乾燥して、乾燥フィルム状
とした後、この乾燥フィルムを剥離して厚みが約30μ
mの紫外発光蛍光体フィルム(17)を得た。 3)輝尽性蛍光体フィルム(16)と紫外発光蛍光体フ
ィルム(17)とをそれぞれ40mm×40mmの正方
形に切断して、それぞれ350枚の輝尽性蛍光体フィル
ム(16)と紫外発光蛍光体フィルム(17)とを得
て、それらを交互に合計700層となるように積層して
積層体を得た後、その積層体を約1kg/cm2の圧力
下、100℃の加熱下に一時間置く、加圧加熱処理を行
なって積層体ブロック(7)を製造した。 4)積層体ブロック(7)を広幅ミクロトームを用い
て、積層断面に沿って、100μm膜厚で繰り返しスラ
イスすることにより、200枚の一次元方向にストライ
プ構造を有する輝尽性蛍光体フィルム(18)を得た。 5)200枚の輝尽性蛍光体フィルム(18)と200
枚の前記の紫外発光蛍光体フィルム(17)とを上記と
同様に重ね合せ、それらを交互に合計400層となるよ
うに積層して積層体を得た後、その積層体を約1kg/
cm2の圧力下、100℃の加熱下に一時間置く、加圧
加熱処理を行なって積層体ブロック(8)を製造した。 6)積層体ブロック(8)を広幅ミクロトームを用い
て、ストライプの端面が現れている側の積層断面に沿っ
て、215μm膜厚でスライスすることにより、平面方
向に格子構造を有する輝尽性蛍光体シート(14)を得
た。
【0059】[実施例15] 1)メジアン径1μmの粒子状の紫外発光蛍光体(Br
FBr:Eu)と熱可塑性高分子量ポリエステル樹脂と
を重量比20:1で有機溶剤中に分散させて、蛍光体分
散液を得た後、この蛍光体分散液を、剥離性表面を有す
る仮支持体の表面に塗布し、乾燥して、乾燥フィルム状
とした後、この乾燥フィルムを剥離して厚みが約30μ
mの紫外発光蛍光体フィルム(19)を得た。 2)紫外発光蛍光体フィルム(17)を上記紫外発光蛍
光体フィルム(19)に替えた以外は実施例14と同じ
方法によって、平面方向に格子構造を有する厚みが約2
15μmの輝尽性蛍光体シート(15)を得た。
【0060】[実施例16] 1)メジアン径1μmの粒子状のアルミナとアクリル系
高分子樹脂とを重量比20:1で有機溶剤中に分散させ
て、蛍光体分散液を得た後、この蛍光体分散液を、剥離
性表面を有する仮支持体の表面に塗布し、乾燥して、乾
燥フィルム状とした後、この乾燥フィルムを剥離して厚
みが約30μmのアルミナフィルムを得た。 2)紫外発光蛍光体フィルム(17)を上記のアルミナ
フィルムに替えた以外は実施例14と同じ方法によっ
て、平面方向に格子構造を有する厚みが約215μmの
輝尽性蛍光体シート(16)を得た。
【0061】[実施例17]輝尽性蛍光体充填領域の輝
尽性蛍光体/結合剤比を5/1に替え、かつ隔壁の輝尽
性蛍光体/結合剤比を15/1にする以外は、実施例3
と同様にして、平面方向に格子構造を有する厚みが約2
15μmの輝尽性蛍光体シート(17)を得た。
【0062】[実施例18]輝尽性蛍光体充填領域の輝
尽性蛍光体/結合剤比を5/1に替え、かつ隔壁のアル
ミナ/結合剤(アクリル樹脂)比を15/1にする以外
は、実施例13と同様にして、平面方向に格子構造を有
する厚みが約215μmの輝尽性蛍光体シート(18)
を得た。
【0063】
【発明の効果】本発明の輝尽性蛍光体シートは、放射線
像を潜像として記録させた後、励起光を照射することに
より該潜像から輝尽発光光を放出させ、次いで該輝尽発
光光を電気的に処理することにより放射線像を再生する
ことからなる放射線像記録再生方法に用いると、感度と
鮮鋭度とのバランスを考えた総合評価において優れた放
射線画像を与える。このため、医療診断のための放射線
像記録再生方法に使用した場合に、本発明の輝尽性蛍光
体シートは特に有利となる。また、本発明の積層スライ
ス法による輝尽性蛍光体シートは、簡便な方法で、それ
ぞれが画素となる格子状隔壁で区画された矩形の輝尽性
蛍光体充填領域を精度よく製造するために極めて有用で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】(1)は、本発明の輝尽性蛍光体シートの構成
を示す斜視図である。そして、(2)は、(1)の輝尽
性蛍光体シートの部分拡大図であり、(3)は、(2)
のI−I線から見た部分断面図である。
【図2】(1)は、本発明の輝尽性蛍光体シートの構成
の別の例を示す断面図であり、(2)は、(1)の構成
の輝尽性蛍光体シートの下側表面に支持体が備えられ、
上側表面に保護膜が設けられた状態を示す断面図であ
る。
【図3】本発明の輝尽性蛍光体シートを積層スライス法
により製造する方法を説明する図で、それぞれ輝尽性蛍
光体充填領域材料と輝尽性蛍光体含有隔壁材料となる蛍
光体フィルムAとBとの製造工程を示す図である。
【図4】図3の蛍光体フィルムAとBとから輝尽性蛍光
体シート積層体の製造工程を示す図である。
【図5】図4の輝尽性蛍光体シート積層体から輝尽性蛍
光体積層体ブロックの製造工程を示す図である。
【図6】図5の輝尽性蛍光体積層体ブロックからストラ
イプ蛍光体フィルムを製造する工程(積層体ブロックの
スライス工程)を示す図である。
【図7】図6の積層体ブロックのスライスにより得られ
たストライプ蛍光体フィルムを示す図である。
【図8】図7のストライプ蛍光体フィルムと、隔壁部材
である蛍光体フィルムBとの積層体の製造工程を示す図
である。
【図9】図8の輝尽性蛍光体積層体ブロックから、本発
明に従う平面方向に格子構造を有する輝尽性蛍光体シー
トを得るスライス工程を示す図である。
【符号の説明】 10 輝尽性蛍光体シート 11 輝尽性蛍光体含有隔壁 12 輝尽性蛍光体充填領域 13 支持体 14 保護膜

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放射線像を潜像として記録させた後、励
    起光を照射することにより該潜像から輝尽発光光を放出
    させ、次いで該輝尽発光光を電気的に処理することによ
    り放射線像を再生することからなる放射線像記録再生方
    法に用いる輝尽性蛍光体シートであって、該輝尽性蛍光
    体シートが、そのシートを平面方向に沿って二次元方向
    に細分区画する格子状の輝尽性蛍光体含有隔壁と、該輝
    尽性蛍光体含有隔壁により、それぞれが矩形を示すよう
    に区画され、上記励起光に対して該輝尽性蛍光体含有隔
    壁とは異なる反射特性を示す輝尽性蛍光体充填領域とか
    らなることを特徴とする輝尽性蛍光体シート。
  2. 【請求項2】 一方の側に支持体が、そして他方の側に
    透明保護膜が備えられていることを特徴とする請求項1
    に記載の輝尽性蛍光体シート。
  3. 【請求項3】 輝尽性蛍光体充填領域と輝尽性蛍光体含
    有隔壁とが、いずれも少なくとも輝尽性蛍光体粒子と結
    合剤とを含むことを特徴とする請求項1乃至2のうちの
    いずれかの項に記載の輝尽性蛍光体シート。
  4. 【請求項4】 下記の工程からなる請求項1に記載の輝
    尽性蛍光体シートの製造方法: 1)輝尽性蛍光体フィルムAと、励起光に対して該輝尽
    性蛍光体フィルムAとは異なる反射特性を示す輝尽性蛍
    光体フィルムBとをそれぞれ多数枚製造する工程; 2)輝尽性蛍光体フィルムAと輝尽性蛍光体フィルムB
    とを交互に多数枚積層して、隣接する輝尽性蛍光体フィ
    ルム間が密着した積層体ブロックを製造する工程; 3)積層体ブロックを積層面に沿ってスライスして、輝
    尽性蛍光体フィルムAの細片と輝尽性蛍光体フィルムB
    の細片とが交互に並んだ構成のストライプ蛍光体フィル
    ムを多数枚製造する工程; 4)ストライプ蛍光体フィルムと輝尽性蛍光体フィルム
    Bとを交互に多数枚積層して、隣接するストライプ蛍光
    体フィルムと輝尽性蛍光体フィルムBとが密着した積層
    体ブロックを製造する工程;そして、 5)積層体ブロックを、輝尽性蛍光体フィルムAの端面
    と輝尽性蛍光体フィルムBの端面とが現れている積層面
    に沿ってスライスする工程。
  5. 【請求項5】 輝尽性蛍光体フィルムAと輝尽性蛍光体
    フィルムBとが共に輝尽性蛍光体粒子と結合剤とからな
    ることを特徴とする請求項4に記載の輝尽性蛍光体シー
    トの製造方法。
  6. 【請求項6】 工程2)における積層体ブロックの製造
    を、輝尽性蛍光体フィルムAと輝尽性蛍光体フィルムB
    とを交互に多数枚積層して積層体とした後、その積層体
    を加圧下に加熱することにより実施することを特徴とす
    る請求項4に記載の輝尽性蛍光体シートの製造方法。
  7. 【請求項7】 工程4)における積層体ブロックの製造
    を、ストライプ蛍光体フィルムと輝尽性蛍光体フィルム
    Bとを交互に多数枚積層して積層体としたのち、その積
    層体を加圧下に加熱することにより実施することを特徴
    とする請求項4に記載の輝尽性蛍光体シートの製造方
    法。
  8. 【請求項8】 放射線の照射により形成された放射線像
    を潜像として記録させた後、励起光を照射することによ
    り該潜像から輝尽発光光を放出させ、次いで該輝尽発光
    光を電気的に処理することにより放射線像を再生するこ
    とからなる放射線像記録再生方法に用いる輝尽性蛍光体
    シートであって、該輝尽性蛍光体シートが、該放射線を
    吸収して紫外領域乃至可視領域の発光を示す蛍光体を含
    んでなり、そのシートを平面方向に沿って二次元方向に
    細分区画する格子状の蛍光体含有隔壁と、該蛍光体含有
    隔壁により、それぞれが矩形を示すように区画され、上
    記励起光に対して該蛍光体含有隔壁とは異なる反射特性
    を示す輝尽性蛍光体充填領域とからなることを特徴とす
    る輝尽性蛍光体シート。
  9. 【請求項9】 一方の側に支持体が、そして他方の側に
    透明保護膜が備えられていることを特徴とする請求項8
    に記載の輝尽性蛍光体シート。
  10. 【請求項10】 輝尽性蛍光体充填領域が、輝尽性蛍光
    体粒子と結合剤とを含み、かつ蛍光体含有隔壁が、放射
    線を吸収して紫外領域乃至可視領域の発光を示す蛍光体
    粒子と結合剤とを含むことを特徴とする請求項8乃至9
    のうちのいずれかの項に記載の輝尽性蛍光体シート。
  11. 【請求項11】 下記の工程からなる請求項8に記載の
    輝尽性蛍光体シートの製造方法: 1)輝尽性蛍光体フィルムAと、放射線を吸収して紫外
    領域乃至可視領域の発光を示す蛍光体を含んでなり、か
    つ励起光に対して輝尽性蛍光体フィルムAとは異なる反
    射特性を示す蛍光体フィルムBとをそれぞれ多数枚製造
    する工程; 2)輝尽性蛍光体フィルムAと蛍光体フィルムBとを交
    互に多数枚積層して、隣接する輝尽性蛍光体フィルムA
    と蛍光体フィルムBとの間が密着した積層体ブロックを
    製造する工程; 3)積層体ブロックを積層面に沿ってスライスして、輝
    尽性蛍光体フィルムAの細片と蛍光体フィルムBの細片
    とが交互に並んだ構成のストライプ蛍光体フィルムを多
    数枚製造する工程; 4)ストライプ蛍光体フィルムと蛍光体フィルムBと
    を、交互に多数枚積層して、隣接するストライプ蛍光体
    フィルムと蛍光体フィルムBとが密着した積層体ブロッ
    クを製造する工程;そして、 5)積層体ブロックを、輝尽性蛍光体フィルムAの端面
    と蛍光体フィルムBの端面とが現れていた積層面に沿っ
    てスライスする工程。
  12. 【請求項12】 輝尽性蛍光体充填領域が、輝尽性蛍光
    体粒子と結合剤とを含み、かつ蛍光体含有隔壁が、放射
    線を吸収して紫外領域乃至可視領域の発光を示す蛍光体
    粒子と結合剤とを含むことを特徴とする請求項11に記
    載の輝尽性蛍光体シートの製造方法。
  13. 【請求項13】 工程2)における積層体ブロックの製
    造を、輝尽性蛍光体フィルムAと蛍光体フィルムBとを
    交互に多数枚積層して積層体とした後、その積層体を加
    圧下に加熱することにより実施することを特徴とする請
    求項11に記載の輝尽性蛍光体シートの製造方法。
  14. 【請求項14】 工程4)における積層体ブロックの製
    造を、ストライプ蛍光体フィルムと蛍光体フィルムBと
    を交互に多数枚積層して積層体とした後、その積層体を
    加圧下に加熱することにより実施することを特徴とする
    請求項11に記載の輝尽性蛍光体シートの製造方法。
  15. 【請求項15】 放射線の照射により形成された放射線
    像を潜像として記録させた後、励起光を照射することに
    より該潜像から輝尽発光光を放出させ、次いで該輝尽発
    光光を電気的に処理することにより放射線像を再生する
    ことからなる放射線像記録再生方法に用いる輝尽性蛍光
    体シートであって、そのシートを平面方向に沿って二次
    元方向に細分区画する格子状の反射材料製隔壁と、該隔
    壁により、それぞれが矩形を示すように区画された輝尽
    性蛍光体充填領域とからなる輝尽性蛍光体シートを製造
    するための下記の工程からなる製造方法: 1)輝尽性蛍光体フィルムと反射材料製フィルムとをそ
    れぞれ多数枚製造する工程; 2)輝尽性蛍光体フィルムと反射材料製フィルムとを交
    互に多数枚積層して、隣接する輝尽性蛍光体フィルムと
    反射材料製フィルムとの間が密着した積層体ブロックを
    製造する工程; 3)積層体ブロックを積層面に沿ってスライスして、輝
    尽性蛍光体フィルムの細片と反射性フィルムの細片とが
    交互に並んだ構成のストライプ蛍光体フィルムを多数枚
    製造する工程; 4)ストライプ蛍光体フィルムと反射材料製フィルムと
    を、交互に多数枚積層して、隣接するストライプ蛍光体
    フィルムと反射材料製フィルムとが密着した積層体ブロ
    ックを製造する工程;そして、 5)積層体ブロックを、輝尽性蛍光体フィルムの端面と
    反射材料製フィルムの端面とが現れていた積層面に沿っ
    てスライスする工程。
  16. 【請求項16】 輝尽性蛍光体充填領域が、輝尽性蛍光
    体粒子と結合剤とを含み、かつ反射材料製隔壁が、光反
    射性粒子と結合剤とを含むことを特徴とする請求項15
    に記載の輝尽性蛍光体シートの製造方法。
  17. 【請求項17】 工程2)における積層体ブロックの製
    造を、輝尽性蛍光体フィルムと反射材料製フィルムとを
    交互に多数枚積層して積層体とした後、その積層体を加
    圧下に加熱することにより実施することを特徴とする請
    求項15に記載の輝尽性蛍光体シートの製造方法。
  18. 【請求項18】 工程4)における積層体ブロックの製
    造を、ストライプ蛍光体フィルムと反射材料製フィルム
    とを交互に多数枚積層して積層体とした後、その積層体
    を加圧下に加熱することにより実施することを特徴とす
    る請求項15に記載の輝尽性蛍光体シートの製造方法。
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