JP2000266508A - 複数波長を用いた干渉縞測定における解析的縞移動補正方法 - Google Patents

複数波長を用いた干渉縞測定における解析的縞移動補正方法

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JP2000266508A
JP2000266508A JP11068199A JP6819999A JP2000266508A JP 2000266508 A JP2000266508 A JP 2000266508A JP 11068199 A JP11068199 A JP 11068199A JP 6819999 A JP6819999 A JP 6819999A JP 2000266508 A JP2000266508 A JP 2000266508A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数波長を用いた干渉計装置により得られた
被検体の干渉縞データを解析し、被検体の形状を測定す
る際に、各干渉縞データが測定領域の同一位置で最大値
となるよう各干渉縞データ毎の正弦波関数位相Φλ+δ
λを決定することで、0次の縞位置を認識し、外乱の影
響がない干渉縞データを得る。 【構成】 複数波長を用いた干渉計装置により得られた
被検体の干渉縞データを解析して、該被検体の表面状態
を測定する際に、(1)複数の波長λの干渉光各々によ
り得られた被検体の干渉縞データに基づき、各波長λの
干渉光に応じた該干渉縞データ毎の位相情報Φλを抽出
し、(2)該位相情報Φλを用いて、該干渉縞データ毎
に所定の正弦波関数を作成し、(3)被検体の測定領域
内の所定の座標位置において、干渉縞データが最大値と
なるように、各々の干渉縞データについて正弦波関数の
位相Φλ+δλを決定することにより、0次の縞位置を
特定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数波長を用いた
干渉縞測定における解析的縞移動補正方法に関し、詳し
くは、各波長の干渉光毎の干渉縞データを解析して補正
する解析的縞移動補正方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術および解決しようとする課題】従来より、
白色光源からの光を照射光とした、マイケルソン型等の
干渉計装置が知られている。このようないわゆる白色干
渉計装置により干渉縞を得ると、各波長の位相差が0の
部分は色の着かない0次の干渉縞(白色干渉縞)が表わ
れ、さらにこの白色干渉縞を中心として着色した縞が数
本観測される。したがって、照射光に白色光を用いる
と、一般に単色光を用いた場合にはわからない干渉縞の
次数を知ることができる。
【0003】ところが、このような干渉計装置におい
て、例えば光路長補償用の補償板にわずかなウェッジや
屈折率分布が生じていると、その光分散効果により各波
長毎の位相が変化してしまい、上記0次の白色干渉縞が
現れなくなってしまう。
【0004】また、各波長毎にその干渉縞を測定してい
る間に、振動等の外乱により被検体が空間的にずれてし
まうと、各波長毎に測定した干渉縞データを重ね合わせ
ても、位相が互いにずれてしまっているため上記0次の
白色干渉縞は生ぜず、上記0次の位置が認識できなくな
ってしまう。
【0005】0次の位置が認識できなくなると、着色干
渉縞の各縞次数が特定できなくなり、白色干渉計におけ
る着色した干渉縞に基づく形状測定が困難である。
【0006】本発明はこのような事情に鑑みなされたも
ので、複数波長を用いた干渉計装置を用いて被検体の形
状測定を行う場合に、不足の分散効果や測定中における
振動等の外乱に影響されることなく位相0次の干渉縞位
置を特定しうる複数波長を用いた干渉縞測定における解
析的縞移動補正方法を提供することを目的とするもので
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の複数波長を用い
た干渉縞測定における解析的縞移動補正方法は、複数波
長を用いた干渉計装置により得られた被検体の干渉縞デ
ータを解析し、該被検体の形状を測定する際に、複数の
波長λの干渉光各々により得られた被検体の干渉縞デー
タに基づき、各波長の干渉光に応じた該干渉縞データ毎
の位相情報Φλを抽出し、該位相情報Φλを用いて、該
干渉縞データ毎に所定の正弦波関数を作成し、前記被検
体の測定領域内の所定の座標位置において、前記干渉縞
データが最大値となるように、各々の位相Φλ+δλ
決定することを特徴とするものである。
【0008】なお、上記複数の波長λには、所定の波長
を中心として前後に幾分かの広がりを有する波長域をも
含めるものとする。
【0009】また、上記正弦波関数には、正弦のみなら
ず余弦により表される関数も含まれる。
【0010】また、縞移動補正としては、前記被検体
を、その測定表面に垂直な方向に移動した場合と等価な
縞移動補正を行なうこと、あるいは、前記被検体を、そ
の測定表面の傾きを変化させた場合と等価な縞移動補正
を行なうことが可能である。
【0011】また、前記被検体の測定表面において、平
面状態領域のみの干渉縞データを求め、該干渉縞データ
にアンラッピング処理を施し、最小2乗法を用いて傾き
補正用の補正関数を求め、該補正関数に基づいて前記正
弦波関数の初期位相を決定することも可能である。
【0012】なお、この場合の縞移動補正は、各干渉縞
データの各縞を所定位相だけ移動させるもので、各縞の
ずれを補正する場合のみならず、ずれが生じるように補
正する場合も含むものとする。
【0013】また、前記被検体の測定表面に平行な平面
を有する検査補助体を該被検体の測定表面と同一の測定
開口中に固定して位置せしめ、該検査補助体の平面の干
渉縞データを求め、該干渉縞データにアンラッピング処
理を施し、最小2乗法を用いて傾き補正の補正関数を求
め、該補正関数に基づいて前記正弦波関数の位相を決定
することも可能である。
【0014】ここで平面状態領域とは、λ/4以上の段
差を含まない程度の平面が存在する領域を意味するもの
とする。
【0015】また、前記各々の干渉縞データについて求
められた位相Φλλの値に基づいて、前記干渉縞デ
ータの各画素に対応する前記被検体の形状を求めること
も可能である。
【0016】また、本発明方法では、前記複数波長を用
いた干渉計装置がマイケルソン型もしくはミロー型さら
にはマッハツェンダ型等の等光路長型干渉計装置である
場合に限られず、可干渉性の良好な光を射出する光源を
備えることを条件に、フィゾー型等の非等光路長型干渉
計装置である場合にも適用可能である。
【0017】さらに、前記位相情報Φλを抽出する手法
としては、フリンジスキャニング法やフーリエ変換法等
の適用が可能である。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態にかかる
複数波長を用いた干渉縞測定における解析的縞移動補正
方法について、図面を参照しつつ説明する。
【0019】本実施形態方法は、白色干渉計装置により
得られた被検体の干渉縞データに基づいて、被検体の形
状測定を行う場合に、測定中の振動等の影響、あるいは
光路長補償用(パスマッチ用)に干渉計内の一方の光路
に配される、光路長補償板のウエッジや屈折率分布に基
づく分散効果の影響等により生じる色の着いた干渉縞の
移動を解析的に補償して、位相0次の干渉縞位置を特定
し、これにより例えば色の定量化測定等に基づく被検体
の形状測定を可能とするものである。
【0020】この場合には、例えばマイケルソン型干渉
計装置、あるいは顕微鏡にミロー干渉対物を取付けたミ
ロー型干渉計装置等の参照光と物体光の各光路の光路長
が互いに等しい等光路長型の干渉計装置が用いられる。
光源としては、可視光全域に亘る波長特性を有する白色
光源を用い、また、被検体の下方にはこの被検体を上下
方向に振動させるピエゾ素子が配される。
【0021】ところで、このようないわゆる白色干渉計
装置により干渉縞を得ると、各波長の位相差が0の部分
は色の着かない0次の干渉縞(白色干渉縞)が表われ、さ
らにこの白色干渉縞を中心として着色した縞が数本観測
されることが知られている。したがって、照射光に白色
光を用いると、一般に単色光を用いた場合にはわからな
い干渉縞の次数を知ることができることになる。
【0022】そして、上述したような干渉計装置におい
ては、被検体に向かうパスの光路長と参照板に向かうパ
スの光路長を一致させるため、一方のパス内に光路長補
償用の補償板を挿入することが一般に行われている。
【0023】しかしながら、このように光路長を補償し
ても、この補償板においてわずかなウェッジや屈折率分
布が生じていると、その光分散効果により各波長毎の位
相が変化してしまい、上記0次の白色干渉縞が現れなく
なってしまい、実際には上記0次の位置を認識できなく
なってしまう。
【0024】また、各波長毎にその干渉縞を測定してい
る間に、振動等の外乱により、被検体が空間的にずれて
しまうと、各波長毎に測定した干渉縞データを重ね合わ
せても、位相が互いにずれてしまっているため上記0次
の白色干渉縞は生ぜず、上記と同様に0次の位置が認識
できなくなってしまう。
【0025】0次の位置が認識できなくなると、着色干
渉縞の各縞次数が特定できなくなり、白色干渉計におけ
る着色干渉縞に基づく被検体の形状測定が困難となる。
【0026】そこで、本実施形態においては、白色光か
ら互いに異なる複数の波長の光を干渉フィルタ(バンド
パスフィルタ)等を用いて取りだし、これらの複数波長
の光を用いることで、干渉計装置により得られた複数の
干渉縞データを解析し0次の位置を認識している。すな
わち、該被検体の表面状態を測定する際に、(1)複数
の波長λ(例えば可視光全範囲に亘る30程度の波長
λ)の干渉光各々により得られた被検体の干渉縞データ
に基づき、各波長λの干渉光に応じた該干渉縞データ毎
の位相情報Φλを抽出し、(2)該位相情報Φλを用い
て、該干渉縞データ毎に所定の正弦波関数を作成し、
(3)被検体の測定領域内の所定の座標位置において、
干渉縞データが最大値となるように、各々の干渉縞デー
タについて正弦波関数の位相Φλ+δλを決定すること
により、0次の白色干渉縞の位置を特定するようにして
いる。
【0027】以下、本実施形態方法を、干渉計交換時に
おいて、Zステージが上下方向にのみずれた際にもしく
は干渉計光学系内に分散が生じている際に適用する場合
を例に挙げ、上記(1)、(2)、(3)の各ステップ
に分けて説明する。
【0028】(1) 位相情報Φλの抽出ステップ フリンジスキャン法を用いた場合、例えば4ステップ法
だと、4回のフリンジスキャンにおけるある波長λの干
渉縞強度I、I2λ、I3λ、I4λは以下のよう
に表される。
【0029】 I(x,y)=I(x,y)(1+γλ(x,y)cos(Φλ(x,y)) …(1) I(x,y)= I(x,y)(1+γλ(x,y)cos(Φλ(x,y)+π/2)) …(2) I(x,y)= I(x,y)(1+γλ(x,y)cos(Φλ(x,y)+π)) …(3) I(x,y)= I(x,y)(1+γλ(x,y)cos(Φλ(x,y)+3π/2))…(4)
【0030】ここで、x,yは座標、Φλ(x,y)は位
相、I(x,y)は各点での平均光強度、γλ(x,y)
は干渉縞のモジュレーションを所定の波長λに対して各
々表すものである。
【0031】以上の式より、位相Φλ(x,y)を求める
と、
【0032】
【数1】 となり位相のみを抽出することが可能となる。
【0033】(2)正弦波関数の作成ステップ 波長毎の位相の測定は、複数の干渉フィルタ(バンドパ
スフィルタ)を使用し、それぞれの波長ごとにフリンジ
スキャン測定を行い、それぞれの位相Φλ(x,y)を求
めることにより可能となる。これら測定された位相Φλ
(x,y)を用いて、新たに振幅2の干渉縞をつくると、
その干渉縞強度Iλ(x,y)は例えば、 Iλ(x,y)=1+cos(Φλ(x,y)) となる。
【0034】この位相Φλ(x,y)に任意の初期位相δ
λを加えることは可能である。すなわち、 Iλ(x,y)=1+cos(Φλ(x,y)+δλ) となる。これにより正弦波関数を作成することができ
る。
【0035】(3)位相Φλ+δλの決定ステップ このような光学系において、分散が生じている場合、測
定するすべての波長の干渉縞ピークが測定領域(x,y)
において一致しない。しかし、上記のように、それぞれ
の波長毎にフリンジスキャン測定を行い、位相Φλ(x,
y)を求め、測定領域内のある座標(x,y)ですべて
の波長の縞が最大振幅2をとるよう初期位相δλを決定
すれば、解析的に分散を補正したことになる。
【0036】また、このような方法を応用すれば、測定
した干渉縞データの被検体に対し任意の上下方向のずれ
を与えたときの干渉縞データを得ることも可能となる。
【0037】次に、本発明方法を、段差のある被検体の
傾き量が測定中に変化した際において適用する場合につ
いて考える。上記複数の波長の光各々は単色と考えてよ
い。単色において、λ/4以上の段差情報を含んだ位相
データを位相アンラップすることはできないが、段差形
状を含まない面に関してのみを位相アンラップすること
は可能である。そこで、段差を含まない部分をマスク等
で抽出し、これを位相アンラップした形状データについ
て、傾き量を最小2乗法により求める。このときの傾き
の関数をTλ(x,y)とすると、 Tλ(x,y)=Aλx+Bλy+Cλ となる。
【0038】ここではAλ、Bλはx方向,y方向それ
ぞれの傾き量であり、Cλは直流成分である。よってこ
の傾き量を位相Φλ (x,y) から引けば、位相アンラ
ップした面に関する傾き補正が可能となる。そこで、こ
の補正を、段差形状を含んだ領域についてもすべて行う
と、 Iλ(x,y)=1+cos(Φλ(x,y)−Tλ(x,y)+δ
λ′) となる。
【0039】ここで、δλ′は所定の座標において各々
のIλ(x,y)が最大となるように決定した量である。
【0040】すなわち、段差の無い領域について全ての
波長に対し位相アンラップを行い、上記方法で傾きを補
正した干渉縞に直せば、各波長における測定において傾
き量がずれたとしても補正できる。したがって、これを
補正板にウェッジが付いていた場合等にも適用すると有
効である。
【0041】なお、上記位相アンラップに関する手法
は、例えば、本出願人により開示された特願平10-32863
3号明細書において説明されている。
【0042】また、上記方法を応用すれば、測定した干
渉縞データの被検体に対し任意な傾きを与えたときの干
渉縞データを得ることも可能となる。
【0043】また、段差の無い領域の面積が上記測定を
行うには小さ過ぎる場合等は、段差被検体と同一ステー
ジ上で同一測定開口中にこの被検体と平行な平面被検体
を置き、段差被検体の干渉縞画像と一緒にこの平面被検
体の干渉縞画像を取り込んでおけば、この平面被検体を
基準として傾き補正が可能である。なお、この平面被検
体は上記段差被検体と同一平面状にある必要はないが、
両者が互いに平行で、それら両者はともに干渉縞が得ら
れる程度の面であり、さらに、これら両者は測定中にそ
の位置が変化しないことが条件となる。
【0044】また、各画素毎の干渉縞データに対し、干
渉縞が最も明るくなる位置までステージを移動させ、そ
の移動量に基づいてその画素に対応する被検体形状を測
定する手法が知られている。このような手法においてス
テージを移動させる代りに、上記本実施形態方法により
各々の干渉縞データについて求められた位相Φλ λ
の値に基づいて、これら干渉縞データの各画素に対応す
る上記被検体の形状を求めることも可能である。これに
より、ステージ移動中に生じた振動等の外乱の影響を排
除することができる。
【0045】また、例えば特開平9-236404号公報に記載
された如く、白色干渉計を用いた色の定量化による形状
測定を行う場合にも本実施形態方法の利用が有効であ
る。すなわち、この公報記載の方法は、白色干渉計にお
ける色のついた干渉縞の色情報により被検体の形状を判
断するというもので、段差測定等に適応可能と考えられ
ている。しかしながら、マイケルソン型干渉計装置を用
いた形状測定において、以下のような問題が生じること
が考えられる。
【0046】(1) 光路長補償板を使用しなかった
り、この補償板に屈折率分布が生じていると、分散の影
響で0次の縞(マイケルソン型では白色)が現れず、被
検体の形状解析ができないおそれがある。
【0047】(2) 各波長光を分離するために、多数
枚(例えば30枚程度)の干渉フィルタを順次入れ替え
てはデータを取得する必要があるが、フィルタを入れ替
える作業により、少しずつ干渉縞が動いてしまい被検体
の形状解析ができないおそれがある。
【0048】(3) 顕微鏡にミロー干渉対物を装着し
て測定を試みた場合には、被検体を上下方向に移動せし
めるZステージが徐々に下がってしまい、測定中に縞が
移動して被検体の形状解析を良好に行うことができない
おそれがある。
【0049】そこで、このような方法で被検体の形状測
定を行う場合においても、上述した本実施形態方法によ
る縞移動補正を組合せることにより上述した問題を解決
でき、被検体の形状解析を良好に行うことができる。
【0050】なお、本発明の複数波長を用いた干渉縞測
定における解析的縞移動補正方法においては、上記実施
形態方法に限られるものではなく、その他の種々の態様
をとることが可能であり、例えば、上記実施形態方法に
おいては位相情報Φλを得るために4ステップのフリン
ジスキャニング法を用いているが、これに代えて、それ
以外の数のステップを用いることやフーリエ変換法を用
いることも可能である。
【0051】また、正弦波関数としても上記実施形態の
ものに限られず、種々の適切な関数を適宜選択可能であ
る。
【0052】さらに、上記実施形態方法においては、可
視光全範囲に亘る30個程度の波長λを、白色光の光路
内にバンドパスフィルタ等を順次挿入して選択するよう
にしているが、この選択する波長λの数は適宜選択可能
であり、例えば、赤、緑、青の3原色光の各波長に対応
する3つの波長λであってもよい。さらに、2つの波長
であってもよい。
【0053】また、上記実施形態方法においては、マイ
ケルソン型あるいはミロー型等の等光路長型干渉計装置
を用いて行っているが、これに代えてフィゾー型等の非
等光路長型干渉計装置を用いても同様に縞移動補正を行
うことができる。
【0054】また、赤色光用(R)、緑色光用(G)、
青色光用(B)の3つの干渉計装置11、12、13を
図1の如く設定し、光路内に青色光/緑色光反射ミラー
14、緑色光反射ミラー15および全反射ミラー16を
配置し、これにより、複数(この場合は3つ)の波長λ
に対する被検体18の干渉縞データを求めるようにして
もよい。
【0055】
【実施例】以下、具体的な数値に基づいて若干の説明を
加える。なお、図2に本実施例方法を実施するための装
置の一例を模式的に示す。
【0056】直径Φ30、厚みt2の硝子基盤にアルミ
コートを施し、その半面をテープでマスクし、再びアル
ミコートを施すことで、約270nmの段差被検体21
を作成し、これをミロー干渉対物(×20)22を装着
した顕微鏡23により観察し、被検体21の下方にピエ
ゾ素子24を配置することで4ステップのフリンジスキ
ャンを行った。なお、解析装置においては、10ビット
のフレームメモリを使用した。
【0057】また、ピエゾ素子24の下方には傾き調整
用のティルトステージ26および上下方向調整用のZス
テージ27を設けた。
【0058】このようにして得られた段差被検体21の
干渉縞データ(図3参照)に対し、上述した縞移動補正
を行う実施形態方法を用いて解析した結果、図4(A)
に示す如く0次の干渉縞位置を特定し得る干渉縞データ
が得られた。
【0059】なお、図4(A)においては450nm、570n
m、700nmの波長に対するデータのみが示されている(横
軸は画素数)。
【0060】さらに、図4(B)に、図4(A)に示す
ものと同一波長の場合について理論的に計算した干渉縞
を示す(横軸は光路長)。
【0061】さらに、図5(A)、(B)に、互いにδ
λの値が異なるように設定された(0次干渉縞をスキャ
ンさせた)、補正後の干渉縞データを示す(横軸は画素
数)。
【0062】このように、本実施例では干渉縞の解析的
縞移動補正を行うことで0次の縞位置を良好に認識する
ことができた。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の複数波長
を用いた干渉縞測定における解析的縞移動補正方法によ
れば、複数の波長λの干渉光各々により得られた被検体
の干渉縞データに基づき、各波長の干渉光に応じた該干
渉縞データ毎の位相情報Φλを抽出し、この位相情報Φ
λを用いて、該干渉縞データ毎に所定の正弦波関数を作
成し、被検体の測定領域内の所定の座標位置において、
該干渉縞データが最大値となるように、各々の位相Φλ
+δλを決定するようにしている。したがって、各波長
毎に測定した干渉縞データを重ね合わた際に、各データ
の位相ピークを合わせて、上記0次の位置を認識するこ
とができ、複数波長を用いた干渉計装置を用いて被検体
の形状測定を行う場合に、不測の分散効果や測定中にお
ける振動等の外乱があってもこれらに影響されることの
ない干渉縞データを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態方法を実施するための干渉計
装置の一例を示す模式図
【図2】本発明の実施例方法を実施するための干渉計装
置の一例を示す模式図
【図3】本発明の実施形態方法による補正を施す前の干
渉縞データを示すグラフ
【図4】本発明の実施形態方法による補正を施した後の
干渉縞データを示すグラフ(A)および干渉縞データの
理論値を示すグラフ(B)
【図5】本発明の実施形態方法による補正を施す際のδ
λの値を互いに変更した例を示すグラフ(A)、(B)
【符号の説明】
11、12、13、23 干渉計装置 14、15、16 ミラー 18、21 被検体 24 ピエゾ素子 25 解析装置

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数波長を用いた干渉計装置により得ら
    れた被検体の干渉縞データを解析し、該被検体の形状を
    測定する際に、 複数の波長λの干渉光各々により得られた被検体の干渉
    縞データに基づき、各波長の干渉光に応じた該干渉縞デ
    ータ毎の位相情報Φλを抽出し、 該位相情報Φλを用いて、該干渉縞データ毎に所定の正
    弦波関数を作成し、 前記被検体の測定領域内の所定の座標位置において、前
    記干渉縞データが最大値となるように、各々の位相Φλ
    +δλを決定することを特徴とする複数波長を用いた干
    渉縞測定における解析的縞移動補正方法。
  2. 【請求項2】 前記被検体を、その測定表面に垂直な方
    向に移動した場合と等価な縞移動補正を行なうことを特
    徴とする請求項1記載の複数波長を用いた干渉縞測定に
    おける解析的縞移動補正方法。
  3. 【請求項3】 前記被検体を、その測定表面の傾きを変
    化させた場合と等価な縞移動補正を行なうことを特徴と
    する請求項1記載の複数波長を用いた干渉縞測定におけ
    る解析的縞移動補正方法。
  4. 【請求項4】 前記被検体の測定表面において、平面状
    態領域のみの干渉縞データを求め、該干渉縞データにア
    ンラッピング処理を施し、最小2乗法を用いて傾き補正
    用の補正関数を求め、該補正関数に基づいて前記正弦波
    関数の初期位相を決定することを特徴とする請求項3記
    載の複数波長を用いた干渉縞測定における解析的縞移動
    補正方法。
  5. 【請求項5】 前記被検体の測定表面に平行な平面を有
    する検査補助体を該被検体の測定表面と同一の測定開口
    中に固定して位置せしめ、該検査補助体の該平面の干渉
    縞データを求め、該干渉縞データにアンラッピング処理
    を施し、最小2乗法を用いて傾き補正の補正関数を求
    め、該補正関数に基づいて前記正弦波関数の位相を決定
    することを特徴とする請求項3記載の複数波長を用いた
    干渉縞測定における解析的縞移動補正方法。
  6. 【請求項6】 前記各々の干渉縞データについて求めら
    れた位相Φλλの値に基づいて、前記干渉縞データ
    の各画素に対応する前記被検体の形状を求めることを特
    徴とする請求項2記載の複数波長を用いた干渉縞測定に
    おける解析的縞移動補正方法。
  7. 【請求項7】 前記複数波長を用いた干渉計装置が、参
    照光と物体光の光路長が互いに等しくなるような等光路
    長型の干渉計装置であることを特徴とする請求項1〜6
    のうちいずれか1項記載の複数波長を用いた干渉縞測定
    における解析的縞移動補正方法。
  8. 【請求項8】 前記複数波長を用いた干渉計装置が、可
    干渉性の良好な光を射出する光源を備え、参照光と物体
    光の光路長が互いに異なる非等光路長型の干渉計装置で
    あることを特徴とする請求項1〜6のうちいずれか1項
    記載の複数波長を用いた干渉縞測定における解析的縞移
    動補正方法。
  9. 【請求項9】 前記位相情報Φλを抽出する手法が、フ
    リンジスキャニング法であることを特徴とする請求項1
    〜8のうちいずれか1項記載の複数波長を用いた干渉縞
    測定における解析的縞移動補正方法。
  10. 【請求項10】 前記位相情報Φλを抽出する手法が、
    フーリエ変換法であることを特徴とする請求項1〜8の
    うちいずれか1項記載の複数波長を用いた干渉縞測定に
    おける解析的縞移動補正方法。
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