JP2000265755A - 建装部材用発熱性複合シートおよび発熱性建装部材 - Google Patents

建装部材用発熱性複合シートおよび発熱性建装部材

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JP2000265755A
JP2000265755A JP6780799A JP6780799A JP2000265755A JP 2000265755 A JP2000265755 A JP 2000265755A JP 6780799 A JP6780799 A JP 6780799A JP 6780799 A JP6780799 A JP 6780799A JP 2000265755 A JP2000265755 A JP 2000265755A
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heat
sheet
composite sheet
building
laminated
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JP6780799A
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Motohiro Oka
素裕 岡
Ryohei Nagata
良平 永田
Runa Nakamura
瑠奈 中村
Daisaku Haoto
大作 羽音
Kimiharu Sato
公治 佐藤
Kiyokazu Takeshita
清和 武下
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】アルミニウム製等の熱伝導性の建装部材の表裏
の間をプラスチック等により遮断したり、あるいは建装
部材を二重または三重に使用して熱の伝動を抑制するこ
となく、熱の伝導、特に外気の低温を建造物の内部に伝
えることを極力解消した建装部材を提供しようとするも
のである。 【解決手段】 建装部材の枠12等に抵抗体13を密封
した発熱体シート14を積層し化粧15を施した構造
か、または発熱体シート14と化粧15との間に断熱性
層16を介在させ、発熱体シート14に通電して加熱す
ることにより、枠を加温して、上記の課題の解決ができ
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建装部材に適用し
て、その表面に発熱性を与えることが可能な建装部材用
発熱性複合シートと、その建装部材用発熱性複合シート
を適用した発熱性建装部材とに関する。
【0002】
【従来の技術】建築物の本来的な目的は、居住者を外部
環境から遮蔽し保護することであり、風雨を防ぎ、寒暖
の変化を緩和することにある。このため、建築物を構成
する各種素材としては、古くから、雨漏りせず、風を遮
り、ある程度の断熱性を備えたものが使用されてきてい
る。さらに最近は、季節的な暖房・冷房を行なうだけで
はなく、年間を通じ、また24時間、快適な居住環境を
維持するための空調が行なわれ、エネルギー消費が増大
していることから、エネルギー効率の向上が図られてい
る。
【0003】建築物の外壁と内壁との間には断熱材が充
填され、屋内が過度に昇温・降温しないよう対策が講じ
られているが、ドア、ガラス戸、および窓等の開口部材
については、十分な断熱対策が講じられていない。特に
わが国は温帯に位置するため、年間の日照時間が長く、
夏期においては通風を要するため、冬季の気温の低い欧
米主要国にくらべて、開口部を大きく取ることが一般的
である。
【0004】開口部材であるドアのパネルやガラス引き
戸、窓等において使用されるガラスは比較的、熱の不良
導体であるが、パネル本体やガラスを囲んで支える窓枠
には、一部に鉄製や塩ビ製のものが使われているのを除
けば、アルミニウム製のものが多く使用され、アルミニ
ウムが熱の良導体であるので、熱を伝えやすい。アルミ
ニウム製の建装部材は、利点として、錆びにくい、腐ら
ない、軽量で施工や使用が楽である、清潔感がある、お
よび塗装が不要である等が挙げられる一方、熱の良導体
であるために、冬季等においては、屋外の低い温度を伝
え、室内側の表面が低温になり、室内の空気中の水分が
結露して水滴となって付着し、やがて、流れ落ちること
もある。アルミニウム製のものを鉄製に変えると、幾
分、熱を伝えにくくはなるが、鉄も熱の不良導体という
ほどのものではなく、本質的には差がほとんど無いと言
ってよい。
【0005】建装部材の表裏の間をプラスチック等によ
り遮断したり、寒冷地におけるように、建装部材を二重
または三重に使用する方法もあるが、前者の方法による
と、建装部材の強度を低下させることにつながり、後者
の方法によると、建装部材のうち、アルミニウム等の熱
伝導性の金属の占める厚みが増す不利がある上、素材を
2倍または3倍使用することにより高価になる不利が避
けられない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明におい
ては、アルミニウム製等の熱伝導性の建装部材の表裏の
間をプラスチック等により遮断したり、あるいは建装部
材を二重または三重に使用して熱の伝導を抑制すること
なく、熱の伝導、特に外気の低温を建造物の内部に伝え
ることを極力解消した建装部材を提供しようとするもの
である。
【0007】
【課題を解決する手段】そこで、種々の熱に関連のある
素材を検討したところ、発熱性のシート状物を使用し、
かつ、そのシートに必要に応じて化粧を施す等して適用
しすることにより、上記の課題が解決することが判明
し、このことに基づいて、本発明に到達した。
【0008】請求項1の発明は、線状、またはフィルム
状の抵抗体が絶縁性のフィルムにより両面を被覆された
発熱体の表側の面に化粧が施されていることを特徴とす
る建装部材用発熱性複合シートに関するものである。
【0009】請求項2の発明は、線状、またはフィルム
状の発熱体が絶縁性のフィルムにより両面を被覆されて
おり、かつ表側の面には断熱性層が積層されていること
を特徴とする建装部材用発熱性複合シートに関するもの
である。
【0010】請求項3の発明は、請求項2において、前
記断熱性層の露出面に低透湿性シートが積層されている
ことを特徴とする建装部材用発熱性複合シートに関する
ものである。
【0011】請求項4の発明は、請求項2または3にお
いて、前記断熱性層上に化粧が施されていることを特徴
とする建装部材用発熱性複合シートに関するものであ
る。
【0012】請求項5の発明は、請求項2〜4いずれか
において、断熱性層が、発泡した樹脂、中空粒子を分散
した樹脂、中空繊維を分散した樹脂、織布、不織布、
紙、またはフェルト等の繊維質シート、表面に微小な凹
凸を有するシート、または積層したフィルム間に多数の
低い円柱状等の気泡を密封したシートから選ばれたこと
を特徴とする建装部材用発熱性複合シートに関するもの
である。
【0013】請求項6の発明は、請求項1〜3、または
5のいずれかにおいて、化粧が施されたことを特徴とす
る建装部材用発熱性複合シートに関するものである。
【0014】請求項7の発明は、請求項6において、着
色、印刷、エンボス、またはワイピング塗装の少なくと
もいずれかにより化粧が施されたことを特徴とする建装
部材用発熱性複合シートに関するものである。
【0015】請求項7の発明は、請求項6または7にお
いて、化粧を保護する保護層がさらに積層された建装部
材用発熱性複合シートに関するものである。
【0016】請求項8の発明は、熱伝導性の素材からな
る板、またはパネルに、請求項1〜7いずれか記載の建
装部材用発熱性複合シートが積層されたことを特徴とす
る発熱性建装部材に関するものである。
【0017】請求項9の発明は、熱伝導性の素材からな
る押し出し型材に、請求項1〜7いずれか記載の建装部
材用発熱性複合シートが積層されたことを特徴とする発
熱性建装部材に関するものである。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の建装部材用発熱性複合シ
ート10は、図1に示すように、例えば、ガラス11の
入った窓またはガラス戸の枠12の表面等に、積層して
使用するものである。図2(a)、(b)は、図1のA
−A線矢視断面図であって、建装部材用発熱性複合シー
ト10は、図2(a)に示すように、薄い抵抗体13が
周囲を絶縁された発熱体シート14が、枠12とは反対
側を向いた面に、化粧15を施されたものである。図2
(b)に示すものでは、発熱体シート14の上に発泡し
た樹脂シートの様な断熱性層16が積層され、さらにそ
の上に、化粧15が施されたものである。図2では明示
してないが、発熱体シート14は接着剤または粘着剤等
により、窓またはガラス戸の枠12に固着されているの
で、抵抗体13に通電することにより発生する熱を、枠
12に与えることができる。
【0019】図3は、発熱体シート14に与える電力を
供給する手段の一例を示すものであって、図3(a)で
は、枠12で固定されたガラス11の表面に、フィルム
状の透明な太陽電池17が積層されていて、太陽光を受
けて発電することができる。また、図3(b)では、充
電するための蓄電池等を含めた太陽電池モジュール1
7’を枠12の下部に有している。なお、太陽電池の設
置場所は窓や戸に限定されるものではなく、窓や戸の傍
ら、建築物の屋根、または屋外の日照条件のよい場所等
を任意に選んで設置してよい。
【0020】太陽電池モジュールの一例は図4に示すよ
うなものであって、太陽電池17で太陽光を受光し、発
電によって生じた電力を蓄電池18に蓄え、蓄電池18
に蓄えられた電力を、サイリスタ19を経由して発熱体
シート14を加温する構成を有したものである。このモ
ジュールの設置場所は図3では、枠の下部であるが、こ
れ以外の場所でもよい。特に、蓄電池がかさ張るので、
枠12の内部に設置してもよい。
【0021】上記において、発熱体としては、例えば、
金属の細い線か、または金属の薄いものであり、線を用
いる場合には、数本を並べて使用してもよい。具体的な
素材としては、ニッケル−クロム合金、鉄−クロム合
金、等の電熱線または電熱帯を用いることができる。等
の金属もしくはカーボン等をバインダー中に含む塗料を
塗布する等して形成されたものである。
【0022】太陽電池18は、GaAsのpn接合の表
面側にp型のAlX Ga1-X Asを成長させたもの、I
n−P、またはCdS/CdTe等がある。
【0023】使用することが好ましい断熱性シート16
の素材としては、発泡した樹脂、気泡の代わりに中空粒
子を分散した樹脂、または中空繊維を分散した樹脂等の
断熱性部分を分散させた樹脂、織布、不織布、紙、また
はフェルト等の繊維質のもの、微細なプリズム状の断面
を持つシートや表面に微小な突起を無数に有するシー
ト、または積層したフィルム間に多数の低い円柱状等の
気泡を密封したシート等がある。断熱性シート16は厚
みが厚い方が断熱効果が高いが、用途によっては厚いと
使用上の支障となる場合もあり、建具等、比較的狭い面
積に適用するケースでは、断熱性層16、および発熱体
シート14のいずれも、10〜200μm程度とするこ
とが好ましいが、厚みの制約が無ければ、これ以上であ
ってもよい。
【0024】本発明の建装部材用発熱性複合シート10
は、長期間使用したり、人や物が接触しやすい部位で使
用するには、汚染したり、破損して断熱性を損なう恐れ
が無いとは言えない。このため、建装部材用発熱性複合
シート10を適当なシートで被覆することが好ましく、
被覆するシートとしては、用途を考慮すると湿気を通さ
ない、低透湿性シートを使用することが好ましい。断熱
性層16を伴なう場合は、その断熱性層16の発熱体シ
ート14とは反対側の面に低透湿性シートを積層するこ
とにより、断熱性層16が湿気を吸収することを抑制で
きる。断熱性層16の発熱体シート側にも積層してよい
が、発熱体シート14が抵抗体を密封被覆したものであ
るのが普通なので、特に低透湿性シートを介在させなく
ても、発熱体シート14をもって低透湿性シートの代用
とすることもできる。
【0025】低透湿性シートの素材としては、例えば、
プラスチックのフィルムが好ましく、プラスチックとし
ては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリメ
チレン樹脂、ポリメチルペンテン樹脂、ポリ塩化ビニル
樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリビニルアルコール
樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−
酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−ビニルアルコール共
重合樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチ
レンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート−
イソフタレート共重合樹脂、ポリメタクリル酸メチル樹
脂、ポリメタクリル酸エチル樹脂、ポリアクリル酸ブチ
ル樹脂、ナイロン6又はナイロン66等で代表されるポ
リアミド樹脂、三酢酸セルロース樹脂、セロファン、ポ
リスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレー
ト樹脂、又はポリイミド樹脂等がある。
【0026】低透湿性シートには、透湿性の低いポリ塩
化ビニリデン樹脂等の樹脂バインダーを用いて調整され
た別の塗料を塗布するか、金属ないし金属酸化物の薄膜
を形成して気体透過を抑制しておくとよい。これら金属
薄膜においては、一酸化ケイ素と二酸化ケイ素のように
酸化数の異なる金属酸化物どうしの混合物であったり、
ケイ素化合物とアルミニウム酸化物との混合物であって
もよいし、無機酸化物を主体とした有機基と結合したも
のであってもよい。
【0027】薄膜の形成方法としては、例えば、イオン
ビーム法、電子ビーム法等の真空蒸着法、またはスパッ
タリング法等の物理気相成長法、もしくは、プラズマ化
学気相成長法、熱化学気相成長法、または光化学気相成
長法等の化学気相成長法が利用できる。薄膜の厚みは、
好ましくは、50〜3000Åであり、より好ましくは
100〜1000Åである。50Å未満では気体透過を
抑制する効果がほとんど無く、3000Åを越えると薄
膜にクラックが生じて気体透過性が低下する恐れがある
上、材料費も割高となる。なお、熱伝導性からすると若
干不利ではあるが、断熱性層16が湿気を吸収するのを
防止する観点からは、金属箔を積層したり、上記の合成
樹脂シートを構成する合成樹脂と同様な樹脂をバインダ
ーとする塗料の塗膜を形成して、低湿性シートに代える
こともできる。
【0028】本発明の建装部材用発熱性複合シート10
は、既に述べたように、建装部材の表面に積層するもの
であり、最外層に露出するものであるので、何らかの化
粧(装飾と言ってもよい)を施したものであることが望
ましい。化粧の施し方としては種々のものがあるが、着
色、印刷、エンボス、またはワイピング塗装が代表的で
あり、これらのうちから任意に選択して、1種または2
種以上が組み合わせて施されてあってもよい。
【0029】図5は化粧の様子を示すもので、図5
(a)は建装部材用発熱性複合シート10に着色を施し
た状態を示す。着色は、図5(a)にイメージ的に示す
ように、建装部材用発熱性複合シート10の厚み方向全
体に施されていても、観察側になる片側の表面のみに施
されていてもよい。また、着色しただけでもよいが、さ
らに、保護層2が積層してあってもよい。保護層2の積
層は任意であって、図5(b)〜図5(d)を引用して
行なう説明においても、その都度の説明は省くが、同様
である。図5(b)は、建装部材用発熱性複合シート1
0に印刷して模様を施した状態を示すもので、模様は着
色層3aと絵柄3bとからなっているが、着色層3aは
省いてもよい。図5(c)は、エンボス4を施した状態
を示し、図5(d)は、エンボス4の部分に、ワイピン
グ塗装により着色剤5を充填した様子を示す。
【0030】化粧を施す部位は、建装部材用発熱性複合
シート10の表裏のいずれの面でもよいが、化粧を施し
た側の面を外向きにするか、あるいは、そうでない場合
には、素材を通して化粧が透視できるように施す。保護
層2で化粧上を被覆する場合は、保護層2は下層の透視
性の確保の点から、無色透明または有色透明であること
が望ましい。
【0031】保護層2は、合成樹脂塗料の塗膜で構成す
るか、場合によっては、合成樹脂フィルムの積層によっ
て構成してもよい。合成樹脂塗料の塗膜としては、熱可
塑性樹脂を用いたものでもよいが、ポリウレタン樹脂等
の熱硬化性樹脂の硬化した塗膜が耐久性の点で優れてお
り、さらに電離放射線硬化性のポリマーまたはプレポリ
マーを用いて調製した電離放射線硬化性樹脂組成物の塗
布、および電離放射線の照射により架橋硬化させて得ら
れる塗膜で構成すると、なお、一層、下層の保護効果が
向上する。
【0032】着色は、建装部材用発熱性複合シート10
に直接に塗装、または含浸する等して施すか、断熱性層
16や低透湿性シートの片方又は両方を構成する素材を
予め着色しておく。あるいは、素材フィルム製造と同時
に着色しておくか、シート化した後、染色、塗装等によ
り、シートを着色する。なお、着色は、顔料、染料を必
要に応じてバインダー樹脂と混練して作った塗料組成物
を使用して行なう。
【0033】印刷は、建装部材用発熱性複合シート10
に行なってもよいが、建装部材用発熱性複合シート10
の観察側の表面が凹凸形状を有する場合には、その面に
印刷を鮮明に行なうには支障がある。そのような場合に
は、直接印刷せず、転写した方が印刷効果が上がる。片
面が凹凸を有しない場合には、そこに印刷して観察側か
ら見える限り、凹凸のない側に印刷してもよい。印刷の
際に、模様のみを印刷してもよいが、下地色を整える意
味で、均一な着色層3aを形成しておいてから、模様3
bを印刷するとよい。なお、低透湿性シートとしては、
表面が平坦なものを使用することが普通なので、低透湿
性シートが観察側になる限り、その表面に印刷するとよ
く、低透湿性シートが透明であれば、その裏面への印刷
を行なってもよい。
【0034】エンボスは、通常、型ロールを使用する
か、平らな板状の型を使用して加熱・加圧することによ
り形成する。エンボスは積層した建装部材用発熱性複合
シート10の表面だけでもよく、あるいは、内部に達し
てもよい。ただ、内部に達する場合には、発熱体シート
14の抵抗体13に損傷を与えないよう注意して行なう
とよい。エンボスの模様は種々あり、木目、石目、布
目、またはその他のものがある。
【0035】エンボスした後は、そのままでもよいが、
エンボスによって生じた凹部にインキ状のものを充填す
るワイピング塗装が行なえる。ワイピング塗装自体は、
エンボス4の部分にインキ状の着色剤5をたらして、ス
キージーのようなものでかき取ることにより簡便に行
え、印刷に類似した効果を与えるが、印刷よりも着色剤
の転移量が多いので、より深みが得られる。以上の着
色、印刷、エンボス、またはワイピング塗装等は、任意
に組み合わせて行ない、建装材用断熱性複合シート10
に、素材の持つ感じに加えて、外観の意匠を与える。
【0036】本発明の建装部材用発熱性複合シート10
は、各種の建装部材に貼る等して断熱材として使用する
ことができる。図6は、パネル枠6の表裏に、板状体7
および7’を積層した熱伝導性のパネル8の形の建装部
材の片面に建装部材用発熱性複合シート10を積層して
発熱性、あるいはさらに断熱性とした例であり、積層は
粘着剤、接着剤を介して行なうか、熱シール、あるい
は、粘着テープ、釘、針金等で止め付けてもよい。この
ため、建装部材用発熱性複合シート10には予め、粘着
剤を適用しておくとよく、次の図7を引用して説明する
別のタイプの建装部材においても同様である。建装部材
用発熱性複合シート10が断熱性層16を伴なう場合に
は、断熱性層16側が発熱体シート14よりも外側に位
置するように積層する。これは、次の図7を用いた説明
においても同様である。図6のような構造としたもの
は、ドア、壁面、天井面、または床面等に、あるいは、
断熱の必要なキャビネット等に利用でき、ある程度広い
面積の断熱が行なえる。
【0037】図7は、アルミニウム等でできた、中空角
柱の一つの側面が長さ方向に沿って、中央付近を一定幅
で除去された形の熱伝導性の押し出し型材9の表面に、
本発明の建装部材用発熱性複合シート10を積層した発
熱性建装部材の例である。押し出し型材9の形状として
は、他のものであってもよい。積層は粘着剤、または接
着剤を介して行なうとよいが、他の方法も取ることもで
きる。ただし、単なる円柱や角柱の場合には、建装部材
用発熱性複合シート10を熱収縮性の素材が構成してお
き、円柱や角柱よりも若干太めのチューブ状に作製して
被せ、加熱することにより、必ずしも接着剤を伴わない
積層も可能であり、また、これら以外の積層の方法も取
ることができる。なお、この図7では、建装部材用発熱
性複合シート10を押し出し型材の表面の全面に積層し
ているが、必要に応じて、貼る部分を減らす等の変更は
随意に行なえる。
【0038】
【実施例】全長約5mの低抵抗値(20Ω程度)の電熱
箔の両面に、それぞれ厚み25μmの2軸延伸したポリ
エチンテレフタレート(=PET)樹脂フィルムを重ね
合わせ、密封した後に、片面にポリプロピレン系の木目
化粧シートを貼り合わせて、発熱性複合シートとした。
この発熱性複合シートを、屋外と室内の境に設置された
アルミニウム製の窓枠の室内側の表面に貼り、窓枠の屋
外側に太陽電池を設置し、発熱性複合シートの端部と太
陽電池とを接続し、さらに図4に示したように、サイリ
スタ、および蓄電池と結線した。この状態のものを晴天
の日(場所;東京、時期;3月)に、(1)時刻
(時)、(2)外気温度(℃)、および(3)発熱性複
合シートの化粧シート表面の温度(=発熱性複合シート
温度、℃)を1時間毎に24時間測定した結果を表1〜
表4に分けて示す。表1〜表4に示すように、室内側の
化粧シート表面の温度は、常に外気温度を上回り、ま
た、露点より高温であるため、化粧シート表面に結露が
生じることはなかった。
【039】
【表1】
【040】
【表2】
【041】
【表3】
【042】
【表4】
【043】
【発明の効果】
【044】請求項1の発明によれば、建装部材に貼る等
して通電すれば、発熱して枠を暖めることができるの
で、結露防止効果があり、また、化粧を施してあるの
で、貼ることにより違和感が生じることがない。
【045】請求項2の発明によれば、請求項1の発明と
ほぼ同様な効果を有し、かつ、表側に断熱性層が積層し
てあるので、暖めるときの熱が有効に利用できる。
【046】請求項3の発明によれば、請求項2の発明の
効果に加え、断熱性層および下層への湿気の浸透が防止
できる。
【047】請求項4の発明によれば、請求項2または3
の発明の効果に加え、化粧を施してあるので、貼ること
により違和感が生じることがない。
【048】請求項5の発明によれば、請求項2〜4いず
れかの発明の効果に加え、入手が容易で加工しやすい発
熱性シートを用いて構成した建装部材用発熱性複合シー
トを提供できる。
【049】請求項6の発明によれば、請求項2〜5いず
れかの発明の効果に加え、化粧を施してあるので、貼る
ことにより違和感が生じることがない。
【050】請求項7の発明によれば、請求項6の発明の
効果に加え、確立された安定な手法により化粧が施され
た建装部材用発熱性複合シートとすることができる。
【051】請求項8の発明によれば、請求項6または7
いずれかの発明の効果に加え、化粧面に保護層を有して
いるので、化粧が摩耗、汚染して損なわれることを抑制
できる。
【052】請求項9の発明によれば、建装材のうち、板
やパネル状のものに適用して、それらに発熱性を与える
ることができる。
【053】請求項10の発明によれば、押し出し型材に
建装材用断熱性複合シートを適用することによって、発
熱性を与えるることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】建装部材用発熱性複合シートを窓枠に適用した
正面図である。
【図2】建装部材用発熱性複合シートの断面図である。
【図3】建装部材用の太陽電池の設置場所を示す正面図
である。
【図4】モジュール等を示す図である。
【図5】化粧の種々の太陽を示す断面図である。
【図6】パネル状の建装部材に貼った例を示す断面図で
ある。
【図7】押し出した型材に貼った例を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
2 保護層 3 印刷 4 エンボス 5 着色剤 6 パネル枠 7 板状体 8 パネル 9 押し出し型材 10 建装部材用発熱性複合シート 11 ガラス 12 枠 13 抵抗体 14 発熱体シート 15 化粧 16 断熱性層 17 太陽電池
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 瑠奈 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (72)発明者 羽音 大作 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (72)発明者 佐藤 公治 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (72)発明者 武下 清和 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 Fターム(参考) 3K034 AA02 AA05 AA12 AA15 AA20 BB08 BB13 BC02 BC16 DA05 EA01 EA11 FA02 FA03 FA04 FA05 FA40 GA04 GA08 HA01 HA02 HA03 HA04 HA10 4F100 AB33 AK01B AK01C AK07 AK42 AT00A AT00B AT00C AT00E BA05 BA07 BA10C BA10D BA10E DD01D DD21E DD31 DG01A DG01E DG10E DG12E DG15E DJ01E EH46D GB08 HB31 HB31D JD04E JG01A JG04B JG04C JJ02E JJ06 JL10D

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 線状、またはフィルム状の抵抗体が絶縁
    性のフィルムにより両面を被覆された発熱体の表側の面
    には化粧が施されていることを特徴とする建装部材用発
    熱性複合シート。
  2. 【請求項2】 線状、またはフィルム状の発熱体が絶縁
    性のフィルムにより両面を被覆されており、かつ表側の
    面には断熱性層が積層されていることを特徴とする建装
    部材用発熱性複合シート。
  3. 【請求項3】 前記断熱性層の露出面に低透湿性シート
    が積層されていることを特徴とする請求項2記載の建装
    部材用発熱性複合シート。
  4. 【請求項4】 前記断熱性層上に化粧が施されているこ
    とを特徴とする請求項2または3記載の建装部材用発熱
    性複合シート。
  5. 【請求項5】 断熱性層が、発泡した樹脂、中空粒子を
    分散した樹脂、中空繊維を分散した樹脂、織布、不織
    布、紙、またはフェルト等の繊維質シート、表面に微小
    な凹凸を有するシート、または積層したフィルム間に多
    数の低い円柱状等の気泡を密封したシートから選ばれた
    ことを特徴とする請求項2〜4いずれか記載の建装部材
    用発熱性複合シート。
  6. 【請求項6】 化粧が施されたことを特徴とする請求項
    2〜5いずれか記載の建装部材用発熱性複合シート。
  7. 【請求項7】 着色、印刷、エンボス、またはワイピン
    グ塗装の少なくともいずれかにより化粧が施されたこと
    を特徴とする請求項6記載の建装部材用発熱性複合シー
    ト。
  8. 【請求項8】 化粧を保護する保護層がさらに積層され
    た請求項6または7記載の建装部材用発熱性複合シー
    ト。
  9. 【請求項9】 熱伝導性の素材からなる板、またはパネ
    ルに、請求項1〜8いずれか記載の建装部材用発熱性複
    合シートが積層されたことを特徴とする発熱性建装部
    材。
  10. 【請求項10】 熱伝導性の素材からなる押し出し型材
    に、請求項1〜8いずれか記載の建装部材用発熱性複合
    シートが積層されたことを特徴とする発熱性建装部材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101523474B1 (ko) * 2014-11-19 2015-05-29 (주)엘지하우시스 면상발열체장치를 이용한 알루미늄 창호시스템 및 그 제어방법
KR20200002087A (ko) * 2018-06-29 2020-01-08 주식회사 케이씨씨 결로 방지용 문짝 및 이를 포함하는 방화문

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KR101523474B1 (ko) * 2014-11-19 2015-05-29 (주)엘지하우시스 면상발열체장치를 이용한 알루미늄 창호시스템 및 그 제어방법
KR20200002087A (ko) * 2018-06-29 2020-01-08 주식회사 케이씨씨 결로 방지용 문짝 및 이를 포함하는 방화문
KR102149423B1 (ko) 2018-06-29 2020-08-28 주식회사 케이씨씨 결로 방지용 문짝 및 이를 포함하는 방화문

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