JP2000265387A - 紙のカレンダー装置におけるドクター装置 - Google Patents

紙のカレンダー装置におけるドクター装置

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JP2000265387A JP11074367A JP7436799A JP2000265387A JP 2000265387 A JP2000265387 A JP 2000265387A JP 11074367 A JP11074367 A JP 11074367A JP 7436799 A JP7436799 A JP 7436799A JP 2000265387 A JP2000265387 A JP 2000265387A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 樹脂ロールと金属ロールでニップを構成する
紙のカレンダー装置において、樹脂ロールに付着した汚
染物質を除去するためのドクターブレードを樹脂ロール
面に当接する際に、ドクターブレードが均一の加圧力で
当接しないので、樹脂ロールに食い込見み、樹脂ロール
面を傷つけやすい。 【解決手段】 2個のエアシリンダーを、ピストンロッ
ドの突出方向が互いに反対方向となるように直列に連結
し、該2連のエアシリンダー中の第1のエアシリンダー
によりドクターブレードを樹脂ロール面の至近距離に接
近させ、第2のエアシリンダーによりドクターロールを
樹脂ロール面に当接する。 【効果】 ドクターロールの左右の動作が同調し、全幅
均一の加圧力で樹脂ロールに当接し、上記問題点を解決
した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紙のカレンダー処
理装置において、樹脂ロール面にドクターブレードを当
接、加圧する方法とその装置に関する発明である。
【0002】
【従来の技術】新聞紙、情報用紙等の印刷用途に用いら
れる紙は、印刷適性を向上させるために、表面を平滑に
するカレンダー処理が行われる。カレンダー処理装置
は、一対のロールで構成されるニップ部に紙を通過させ
ることにより、瞬間的に紙に大きな線圧を加える方法が
一般に採用されている。ロールの構成により、数種類の
カレンダー装置があるが、一方のロールを金属ロールと
し、もう一方のロールを表面に合成樹脂で被覆した樹脂
ロールで構成したものを通称ソフトニップカレンダー装
置と言う。ソフトニップカレンダー装置は、金属ロール
を加熱し、加熱した金属ロールの表面に紙を瞬間的に高
圧で押しつけることにより、紙表面を平滑にする表面処
理方法である。
【0003】上述のように、ソフトニップカレンダー装
置は、加熱した金属ロールと樹脂ロールでニップを構成
する。金属ロールの温度は高ければ高いほど、カレンダ
ー効果は大きいが、金属ロールの熱が、紙を通じて、或
いは、紙に接しないロール両端部では直接樹脂ロールに
伝わる。そのため、樹脂ロール面がその耐熱温度以上に
なるような高い温度まで金属ロールを加熱できない。ロ
ール面を被覆する樹脂にもよるが、樹脂ロール面の温度
が90℃以上になると、樹脂ロールの寿命が著しく短く
なるので、通常は、80℃前後で用いられる。
【0004】カレンダー処理を長時間にわたって行う
と、ロール面に紙の成分である繊維やサイズ剤等の添加
剤、顔料等が付着し、ロール面を汚染する。これら汚染
物を除去しないと、これら汚染物が紙表面に付着した
り、紙面に凹型のマークを付けたり、あるいは、紙面に
穴をあけたりする等の障害を生じ、また、樹脂ロール面
を局所的に温度上昇させ、その部分を破損させる等の障
害を生じさせる。よって、ロール面にドクターブレード
を当接し、上記汚染物を常時掻き落とし除去している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ドクターブレードは、
ロール面の汚染物を除去することを目的とするので、ロ
ール面に当接する先端部は、およそ30〜45度の鋭利
な形状となっており、ロールの回動方向に対して逆止方
向となる方向から当接し、ロール面を加圧し、汚染物を
常時掻き落とし除去している。掻き落とされた汚染物質
は、ドクターブレードの表面に蓄積することがあるの
で、時々、ドクターブレードをロール面から離脱させて
掃除をする。
【0006】ドクターブレードを樹脂ロール面へ当接、
ロール面に対して加圧、樹脂ロール面から離脱させる動
力手段として、通常エアシリンダーが用いられる。即
ち、エアシリンダーのピストンロッドの往復運動によ
り、ドクターホルダーをホルダー軸を中心に回動させ、
ドクターブレードをロール面に当接、加圧し、また、離
脱させているのである。
【0007】紙幅が大きくなると、それに応じてドクタ
ーブレード、ドクターホルダーの幅も大きくなり、且つ
それらの重量も大きくなる。従って、当然、ドクターホ
ルダーを回動させるエアシリンダーも大型になる。一
方、ソフトニップカレンダー装置の樹脂ロールは、金属
ロールからの熱伝導により加熱されるため、軟化してい
る。そのため、ドクターブレードの先端部を樹脂ロール
面に当接、加圧するときに、全幅をほぼ同時且つ均一小
さな適正加圧力に保つ必要がある。また、ドクターブレ
ードの加圧力が大きすぎると、樹脂ロール面を傷つけや
すく、また、摩擦熱により破損しやすい。従って、ドク
ターブレードの加圧力は、小さな適正加圧力に保つ必要
があり、その値はおよそ、80g/cm前後が適当であ
る。
【0008】ところが、従来技術のソフトニップカレン
ダー装置においては、ドクターブレードをロール面に当
接、加圧、離脱させるための動力源を単一のエアシリン
ダーに依存しているため、小さな加圧力で加圧すること
ができても、動作が鈍いため、樹脂ロール面の全幅に対
して、ほぼ同時且つ均一に当接することが困難であり、
片当たり等により、ドクターブレードが樹脂ロール面に
食い込み、樹脂ロール面を傷つけてしまう等の障害が頻
発する。ドクターホルダーを回動させるエアシリンダー
はカレンダー装置の幅方向左右両サイドに設置され、左
右の両エアシリンダーには、同一のエア配管系から分枝
したエア配管からエアが導入されており、一見左右対称
の構造となっている。従って、ドクターホルダーは、両
サイドが同調して回動するはずであるが、詳細に観察す
ると、次の点において、構造的にも左右対称でなく、動
作も左右が完全に同調していないことが判明した。
【0009】すなわち、ドクターブレードは、運転中は
樹脂ロール面を加圧していると同時に、左右に細かく往
復運動している。そのため、左右の往復運動をさせる摺
動装置が、左右何れか一方に取り付けられており、摺動
装置側の軸受け部にかかる荷重が、その反対側の軸受け
部にかかる荷重よりも大きい。また、左右のエアシリン
ダーに導入されるエアも、小さいとはいえ、左右の均衡
を乱す圧力差がある。従って、これらが原因で、ドクタ
ーホルダーの左右何れかが先行して回動したり、或い
は、先行していた方が数秒後にもう一方に追い越された
りする等、両サイドの動作が同調せず、ちぐはぐな動作
を生じていることが観察された。これが原因で、ドクタ
ーブレードのタッチ位置が全幅で均一にならず、更にこ
れにブレードの幅方向の波打ち現象などが加わり、ブレ
ードがバウンシングを起こし、樹脂ロール面に小さな傷
を付け、それが起点となってドクターブレードが樹脂ロ
ール面に食い込むと考えられる。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記観察に基
づき、従来技術のカレンダー装置における上記問題点を
以下に述べる装置と方法によって解決した。即ち、ドク
ターブレードを樹脂ロール面に接近、当接、加圧、離脱
させる動力源として、従来技術では、一つのエアシリン
ダーを用いるのに対して、本発明では、ピストンロッド
の突出方向が互いに反対方向の2個のエアシリンダーを
直列に連結した2連のエアシリンダーを用いることを特
徴とする。そして、ドクターブレードの先端部を所定の
位置まで樹脂ロール面に接近させるまでは、動力源とし
て第1のエアシリンダーを用い、続いて、動力源を第2
のエアシリンダーに切り替えて、ドクターブレードを動
かし、樹脂ロール面を小さな加圧力で加圧する。
【0011】図1は、本発明によるカレンダー装置のド
クターブレード装置の実施例である。図上、1は樹脂ロ
ール、2はドクターブレード、3はドクターホルダー、
4はエアシリンダーである。ドクターホルダー3は、樹
脂ロール1の回動軸と平行な回動軸を中心として回動自
在に保持されている。6はエアシリンダーのピストンロ
ッドの固定端であり、カレンダー装置の本体の適宜箇所
に固定されている。2連のエアシリンダー4は、第1の
エアシリンダー4aと第2のエアシリンダー4bとから
なる。
【0012】本発明において、2連のエアシリンダー
は、ヘッドキャップどうしが連結又は一体構造となって
いるか、或いはシリンダーチューブが一体構造となって
いる。従って、両方のエアシリンダーは同一方向に往復
運動するが、ピストンロッドの突出方向は互いに反対方
向となっている。第1のエアシリンダーのピストンロッ
ドの先端部は、このカレンダー装置本体の適宜箇所に回
動自在に固定されている。そして、第2のエアシリンダ
ーのピストンロッドの端部は、ドクターホルダーの適宜
箇所に回動自在に固定されている。
【0013】この装置を用いて、ドクターブレードの先
端部を樹脂ロール面へ当接、加圧するときは、まず、第
1のエアシリンダーにエアを導入し、ドクターブレード
を所定の位置、即ち、樹脂ロール面との間に僅少な隙間
を残して、当接寸前の至近距離まで接近させ、続いて第
2のエアシリンダーを用いて、ドクターブレードの先端
部を樹脂ロール面に当接、所定の圧力で加圧する。通
常、紙幅の広いカレンダー装置においては、ドクターホ
ルダー回動の動力源となるエアシリンダーは、幅方向の
左右にそれぞれ1個設置されている。従って、左右の第
1のエアシリンダーのピストンロッドがともにストロー
クエンド、即ちピストンロッドの突出長さが最大になる
位置で、ドクターブレードの先端部が樹脂ロール面の至
近距離に達するように寸法設計しておくか、又は、ドク
ターホルダー上のドクターブレードの取り付け位置を上
記のように調整可能な構造としておく。そして、ドクタ
ーブレードの先端部が樹脂ロール面の至近距離に達する
と同時、又は適当な時間間隔をおいて、第2のエアシリ
ンダーを作動させる。前記第1のエアシリンダーに続い
て第2のエアシリンダーを作動させるタイミングの調整
は、エアシリンダーにオートスイッチ等を取り付ける
等、公知技術の電気的なインターロック機構を用いるこ
とができる。
【0014】なお、樹脂ロール面への加圧は、通常ドク
ターブレードの弾力を利用するので、ドクターブレード
が樹脂ロール面に当接した状態において、第2のエアシ
リンダーのシリンダーストロークが残存するように、装
置の設計寸法を設定しておき、前記残存のシリンダース
トロークを利用して、ドクターブレードを曲げ変形さ
せ、ドクターブレードの曲げ変形に対する戻り抵抗で加
圧するようにすればよい。そして、第2のエアシリンダ
ーのピストンがストロークエンドに達したときに、ドク
ターブレードの加圧力が所望の値になるように寸法設計
しておくか、又は、ドクターブレードを調整可能な構造
としておく。
【0015】第1のエアシリンダーが作動し、ストロー
クエンドに達するまでの過程で、ドクターホルダーの左
右両サイドにおける荷重、エア圧等の差により、左右両
サイドの動作が同調しないことが起こっても、ストロー
クエンドで停止したときには、ドクターブレードの先端
部は、全幅に亘って、樹脂ロール面との間に僅かな隙間
を残し、且つその隙間が全幅に亘って均一になるように
設計されているから、第2のエアシリンダーは、前記均
一且つ僅少な隙間を残した位置から作動を開始する。従
って、ドクターブレードの先端部が樹脂ロール面に当接
するまでの第2のエアシリンダーの回動角度はごく僅か
であるから、左右両サイドのエアシリンダーが同時に作
動を開始しさえすれば、全幅に亘って、同時に且つ均一
な加圧力で当接することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以上、第1のエアシリンダーを用
いて、ドクターブレードの先端部を樹脂ロール面の至近
距離まで 接近させ、続いて、第2のエアシリンダーに
より、樹脂ロール面に当接させる方法を述べたが、ドク
ターブレードを樹脂ロール面の至近距離まで接近させ、
また、離脱させる動作は、速い方が当然操業のロスタイ
ムが少なくて済み、適正範囲内であれば、動作を速くす
るに伴う短所も見いだせないから、第1のエアシリンダ
ーは第2のエアシリンダーよりも動作の速い出力の大き
なものを用いることが好ましい。
【0017】第2のエアシリンダーは、ドクターブレー
ドの先端部を、樹脂ロール面に小さな適正加圧力で加圧
する必要があるから、当然第1のエアシリンダーよりも
出力の小さなものを用いることが好ましい。第1のエア
シリンダーの出力の方が第2のエアシリンダーの出力よ
りも低いと、第2のエアシリンダーで加圧するときに、
第1のエアシリンダーが第2のエアシリンダーのエア圧
の影響を受けて、ピストンロッドが停止位置のストロー
クエンドの位置から動くから、第2のエアシリンダーに
よる樹脂ロール面に対する加圧力を制御しにくくなると
いう欠点がある。それゆえ、少なくとも、第1のエアシ
リンダーの出力は第2のエアシリンダーの出力よりも大
きいことが好ましい。通常の場合、2連のエアシリンダ
ーのシリンダーチューブの有効断面積が等しくなるよう
に設計するのが普通であるから、このような場合、第1
のエアシリンダーには、第2のエアシリンダーよりも高
圧のエアを導入することになる。
【0018】なお、ドクターブレードの先端部を樹脂ロ
ール面から離脱し、後退させるときは、ドクターブレー
ドの先端部が樹脂ロール面に食い込む等の問題は殆どな
いから、第2のエアシリンダー又は第1のエアシリンダ
ーのいずれを先に用いてもよいし、第2、第1の両方の
エアシリンダーを同時に用いてもよい。また、第1のエ
アシリンダーのみを用いてもよい。
【0019】本発明は、上述のように、ドクターブレー
ドの先端部を、樹脂ロール面との間に僅かの隙間を残し
て所定の至近距離まで接近させるまでは、第1のエアシ
リンダーを用い、ドクターブレードの先端部を樹脂ロー
ル面に当接し、更に所定の圧力で加圧する際には、第2
のエアシリンダーを用いることを特徴とする。図1で
は、固定端側に第1のエアシリンダーを、ドクターホル
ダー側に第2のエアシリンダーを配置しているが、その
配置を、固定端側に第2のエアシリンダーを、ドクター
ホルダー側に第1のエアシリンダーと置き換えてもよ
い。
【0020】また、実施例では、第1のエアシリンダ
ー、第2のエアシリンダーともに、エアの供給は、手動
又は電磁切替弁により、ピストン側、ピストンロッド側
のシリンダー室に交互に通気することとしているが、ド
クタホルダーの自重が十分に重く、自重により、ドクタ
ーブレードが樹脂ロール面から離脱できる方向に回動す
るように設計されていれば、両シリンダーとも、通気は
シリンダー室のピストン側のみとしてもよい。但し、離
脱は、できるだけ速やかに行う方がよいから、図2のよ
うに、シリンダー室のピストン側、ピストンロッド側の
両側から導入できる構造のシリンダーを用いることが好
ましい。
【0021】なお、実施にあたっては、第1のエアシリ
ンダーから第2のエアシリンダーへの切り替えのタイミ
ングは、同時又は適当な時間間隔を定めて行う必要があ
り、第1のエアシリンダーが作動し、ドクターブレード
の先端部が樹脂ロール面の至近距離まで接近しないうち
に、第2のエアシリンダーが作動しないようにすること
も必要である。これを人手により操作することも可能で
あるが、誤操作を防止するため、電気的なインターロッ
ク機構を設けることが望ましい。
【0022】
【実施例】図1は、本発明の実施例のカレンダー装置の
断面図であり、図2は、図1のエアシリンダーを作動さ
せるエア系統図である。4aは高圧エアシリンダー、4
bは低圧エアシリンダーで、高圧エアシリンダーのピス
トンロッドの先端部は、カレンダー装置本体の適宜箇所
を固定端として、回動自在に固定されている。ドクター
ホルダーは、樹脂ロールの回転軸と平行な軸を中心とし
て回動自在に取り付けられており、低圧エアシリンダー
4bのピストンロッド先端部は、ドクターホルダーの適
宜箇所に回動自在に固定されている。従って、高圧エア
シリンダー4a又は低圧エアシリンダー4bのピストン
側のシリンダー室にエアが導入されると、ドクターブレ
ードの先端部は、樹脂ロール面に接近する方向に回動す
る。
【0023】以下に上記装置の作動状況を述べる。掃除
等のために、ドクターブレードを樹脂ロール面から離脱
させた状態、即ち低圧エアシリンダー4b及び高圧エア
シリンダー4aのピストンロッドが、それぞれのシリン
ダー室内に収納された状態又は図2のように一部長さが
収納されている状態から、ドクターブレードを樹脂ロー
ル面に当接、加圧するには、先ず、電磁又は手動の切替
弁Aを切り替え、図中、の矢印方向に高圧エアシリン
ダー4aにエアを通気する。
【0024】高圧エアシリンダー4aのシリンダー室の
ピストン側に高圧エアが導入されると、ピストンロッド
側シリンダー室のエアは、矢印の方向に排気され、ピ
ストンロッドは左側に移動するから、ドクターブレード
を樹脂ロール面に接近させる。高圧エアシリンダー4a
のピストンロッドがストロークエンドまで達したとき
に、ドクターブレードの先端部が樹脂ロール面の至近距
離に接近するように、予め設計寸法を定めてあるので、
ドクターブレードの先端部は、樹脂ロール面の至近距離
で停止する。
【0025】次に、電磁又は手動の切替弁Bを切り替え
て、矢印の方向に低圧エアを通気させると、ピストン
ロッド側からは、エアが矢印の方向に排気されるとと
もに、低圧エアシリンダー4bのピストンロッドは右側
に移動し、ドクターブレードを樹脂ロール面に当接し、
徐々に加圧力を上げながら樹脂ロール面を加圧する。低
圧エアシリンダー4bのピストンロッドがストロークエ
ンドに達した時に、所望の加圧力になるように、寸法設
計或いは調整してある。
【0026】ドクターブレードの先端部を樹脂ロール面
から離脱させるときは、上記に述べた手順を逆に行えば
よい。但し、離脱させるときは、一気に離脱させても、
ドクターブレードの先端部が樹脂ロール面に食い込むよ
うなことはないし、むしろ、速やかにドクターブレード
を樹脂ロール面から離脱、後退させた方が食い込みの危
険性も少ないから、高圧エアシリンダーと低圧エアシリ
ンダーの両方の切替弁A,Bを同時に切り替えて、矢印
、の方向から両方のエアシリンダーのピストンロッ
ド側にエアを導入し、一気に離脱させることが望まし
い。
【0027】
【発明の効果】本発明の装置により、第1のエアシリン
ダーを作動させて、ドクターブレードの先端部を樹脂ロ
ール面の至近距離に接近、停止させ、続いて、第2のエ
アシリンダーを作動させてドクターブレードの先端部を
樹脂ロール面に当接する。第1のエアシリンダーが作動
し、ストロークエンドに達するまでの過程で、ドクター
ホルダーの左右両サイドにおける荷重、エア圧等の差に
より、左右両サイドの動作が同調しないことが起こって
も、ストロークエンドで停止したときには、ドクターブ
レードの先端部は、全幅に亘って、樹脂ロール面との間
に僅かな隙間を残し、且つその隙間が全幅に亘って均一
に設計されているから、第2のエアシリンダーは、前記
均一且つ僅少な隙間を残した位置から作動を開始する。
従って、ドクターブレードの先端部が樹脂ロール面に当
接するまでの第2のエアシリンダーの回動角度はごく僅
かであるから、左右両サイドのエアシリンダーが同時に
作動を開始しさえすれば、全幅に亘って、同時に且つ均
一な加圧力で当接することができ、ドクターブレードが
樹脂ロール面に食い込むのを防止することができる。
【0028】また、ドクターブレードを樹脂ロール面に
接近、樹脂ロール面から脱着させるための移動に用いる
第1のエアシリンダーは、主として高圧エアシリンダー
によって行うことができるので、動作が速やかで、操業
時間の損失を少なくできる。一方、ドクターブレードを
樹脂ロール面に当接し、加圧するときに用いる第2のエ
アシリンダーは、大きな出力を必要としないから、出力
精度の優れた低圧のエアシリンダーを用いることができ
る結果、樹脂ロール面に対して、必要最小限で均一な加
圧ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の装置の説明図
【図2】 本発明の装置のエア系統図
【符号の説明】
1 樹脂ロール 2 ドクターブレード 3 ドクターホルダー 4a 第1のエアシリンダー 4b 第2のエアシリンダー 5 ドクターホルダーの回動軸 6 固定端 A 切替弁 B 切替弁 Ea 高圧エア Eb 低圧エア

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属ロールと樹脂ロールでニップを構成す
    る紙のカレンダー装置の樹脂ロール面にドクターブレー
    ドを当接、加圧する装置であって、 1.ドクターブレードが、樹脂ロールの回転軸に平行な
    軸を中心に回動自在なドクターホルダーに脱着可能に取
    り付けられており、 2.ドクターホルダーが、ピストンロッドの突出方向が
    互いに逆向きの第1のエアシリンダーと第2のエアシリ
    ンダーが直列が連結された2連のエアシリンダーのピス
    トンロッドの突出、後退により回動するよう、前記第1
    のエアシリンダーのピストンロッドの端部はカレンダー
    装置本体の適宜箇所に回動自在に固定され、、 3.上記第2のエアシリンダーのピストンロッドの端部
    は、ドクターホルダーにの適宜箇所に回動自在に固定さ
    れていることを特徴とする紙のカレンダー装置における
    ドクターブレードを樹脂ロール面に当接、加圧する装
    置。
  2. 【請求項2】第1のエアシリンダーの出力が、第2のエ
    アシリンダーの出力と同等又は第2のエアシリンダーの
    出力よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の紙
    のカレンダー装置におけるドクターブレードを樹脂ロー
    ル面に当接、加圧する装置。
  3. 【請求項3】第1のエアシリンダーのシリンダーチュー
    ブと第2のエアシリンダーのシリンダーチューブが一体
    構造であることを特徴とする請求項1又は2の何れかに
    記載の紙のカレンダー装置におけるドクターブレードを
    樹脂ロール面に当接、加圧する装置。
  4. 【請求項4】請求項1〜3に記載の装置を用いて、第1
    のエアシリンダーにエアを導入して、ピストンロッドを
    ストロークエンドまで突出させてドクターブレードを樹
    脂ロール面の至近距離まで接近させ、続いて、第2のエ
    アシリンダーにエアを導入し、ドクターブレードを樹脂
    ロール面に当接、加圧する方法。
  5. 【請求項5】請求項1〜3に記載の装置を用いて、第2
    のエアシリンダーにエアを導入して、ピストンロッドを
    ストロークエンドまで突出させてドクターブレードを樹
    脂ロール面の至近距離まで接近させ、続いて、第1のエ
    アシリンダーにエアを導入し、ドクターブレードを樹脂
    ロール面に当接、加圧する方法。
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