JP2000265164A - 冷却剤 - Google Patents

冷却剤

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JP2000265164A
JP2000265164A JP6706199A JP6706199A JP2000265164A JP 2000265164 A JP2000265164 A JP 2000265164A JP 6706199 A JP6706199 A JP 6706199A JP 6706199 A JP6706199 A JP 6706199A JP 2000265164 A JP2000265164 A JP 2000265164A
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JP
Japan
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coolant
cooling
coating
water
melting point
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JP6706199A
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English (en)
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Yoshi Hirao
佳 平尾
Takatoshi Uchigaki
隆年 内垣
Yoshinori Takahashi
好範 高橋
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Arkray Inc
Original Assignee
Arkray Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水と吸熱反応する冷却剤を、25℃以上の範
囲に融点を有する皮膜で被覆することにより、冷却が必
要な時に自動的に冷却を開始する冷却剤を提供する。 【解決手段】 尿素等の冷却剤に、パラフィンロウ等の
溶液を塗布して皮膜を形成する。この冷却剤と硫酸ナト
リウム10水塩等の含水化合物結晶とを混合しておく
と、前記皮膜の融点未満では、前記皮膜により前記両者
の接触が遮断されているが、融点以上の温度になると、
皮膜が溶融して前記両者の接触が可能となり、自動的に
冷却が開始される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水との吸熱反応に
より冷却作用を発揮する冷却剤に関し、詳しくは、冷却
効果が自動的にコントロールされる冷却剤に関する。
【0002】
【従来の技術】水との吸熱反応を利用した冷却剤として
は、硝酸アンモニウム、尿素、ボウ硝等が知られてお
り、実用化されている。これらの冷却剤は、食料品など
の冷却のほか、人が発熱した場合の熱冷ましなどに使用
されている。また、前記冷却剤は、血液等の生体試料の
一時的な保管にも使用されることがある。
【0003】他方、遠隔臨床検査システムが最近提案さ
れ、一部で実施されている。このシステムは、検査を受
ける患者などが、自宅などにおいて自分自身で尿や血液
等を採取し、これを病院などの臨床検査機関に郵送し、
これを各診断項目に応じ検査し、その結果を郵送などで
通知するというシステムである。この検査システムは、
被検者が、検査機関に足を運ぶことなく検査を受けられ
るという利点が有り、急速に普及しつつある。
【0004】郵送は、通常1日以上かかり、遠隔地から
では数日かかることもあり、郵送される生体試料の温度
は、周囲温度(主に気温)の変化により、変化する。し
たがって、前記遠隔臨床検査システムにおいて、血液等
の生体試料は、その検査項目によっては、変性を防止す
るために一定の温度(約25℃)で郵送する必要がある
場合もある。ここで、前記冷却剤は、水との反応後数分
間で冷却反応のピークを迎え、その後、冷却効果は急激
に低下する。したがって、前記冷却剤では、その冷却作
用をコントロールすることが困難であり、前記冷却剤を
用いて郵送した場合、朝晩や冬期など冷却する必要がな
い期間でも無駄な冷却が行われることになる。
【0005】他方、前記冷却剤は、冷却の持続性にも問
題があるが、これを解決する手段として、前記冷却剤を
特殊な被覆材で被覆することが提案されている(特開平
1−230689号公報)。しかし、この冷却剤は、あ
る程度の冷却を持続できるものの、その冷却作用をコン
トロールするものでない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は、冷却が必要な時に自動的に冷却を開始する冷却剤を
提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の冷却剤は、水と吸熱反応を起こす冷却剤で
あって、前記冷却剤が、25℃以上の範囲に融点を有す
る皮膜で被覆されているという構成を有する。
【0008】このように、本発明の冷却剤は、前記所定
温度の融点を有する皮膜で被覆されているため、前記融
点以下の温度では水と反応することがなく、冷却も行わ
ない。そして、周囲温度が前記融点以上になれば、前記
皮膜が溶融し、前記冷却剤が水と反応して冷却が開始さ
れる。したがって、本発明の冷却剤を用いれば、無駄な
冷却を防止することができ、これは冷却持続性の向上に
つながる。なお、前記皮膜の融点は、25〜40℃の範
囲にあることが好ましく、特に好ましくは25〜30℃
の範囲にあることである。
【0009】本発明の冷却剤において、前記皮膜は、一
度溶解した後、冷却により再度固化することが好まし
い。すなわち、前記所定温度となって冷却を開始した本
発明の冷却剤において、その冷却効果や自然現象等によ
る周囲温度の低下により前記皮膜が固化すれば、再度水
との反応が遮断若しくは妨害され、冷却が停止する。こ
れによって、冷却のコントロールがより一層精密なもの
となる。前記皮膜の固化温度は、通常、皮膜の融点と一
致するか、それに近い温度範囲にあるが、皮膜が不純物
を含有している場合は、融点よりも低い温度範囲に固化
温度がある場合がある。本発明では、冷却作用の点か
ら、融点よりも低い温度範囲に固化温度があることが好
ましく、具体的には、前記皮膜の固化温度が、25℃以
下の範囲にあることが好ましく、特に好ましくは20〜
25℃の範囲にあることである。
【0010】前記皮膜は、親水性高分子や疎水性高分子
等を用いて形成されていることが好ましい。前記親水性
高分子としては、ゼラチン、修飾ゼラチン、デンプン、
アガロース等があげられ、疎水性高分子としては、オレ
フィン系高分子若しくはパラフィンロウがあげられ、こ
れらは単独で用いても2種類以上併用してもよい。前記
修飾ゼラチンとしては、(1)ゼラチンをグリオキサー
ルにより縮合し、過酸化水素により酸化切断して得られ
るオキシポリゼラチン、(2)ゼラチンを分解後、無水
コハク酸によりサクシニル化して得られる変性液状ゼラ
チン、(3)ゼラチンを分解後、ジイソシアナートによ
り架橋して得られる尿素架橋ゼラチン等がある。また、
オレフィン系高分子としては、ポリエチレン等がある。
これらの高分子のなかで、融解温度制御が良い等の理由
から、パラフィンロウが好ましい。
【0011】本発明において使用される冷却剤として
は、例えば、尿素、硝酸アンモニウム、塩化アンモニウ
ム、硫酸アンモニウム、炭酸ナトリウム、硝酸ナトリウ
ム、硫酸ナトリウム、硝酸カリウム、塩化カリウム、炭
酸カリウム、硫酸カリウム、スルファミン酸グアニジン
等があげられ、これらは単独で用いても2種類以上併用
してもよい。このなかで、尿素、硝酸アンモニウムが好
ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の冷却剤は、例えば、通常
のコーティング法により製造できる。例えば、前記親水
性高分子溶液または疎水性高分子溶液を前記冷却剤に塗
布し、乾燥もしくは冷却すればよい。前記溶液は、前記
親水性高分子または疎水性高分子を加熱溶融して調製す
るか、ジメチルスルホキサイド(DMSO)等の無水溶
媒に溶解して調製する。前記塗布の方法としては、前記
溶液に浸漬した後引き上げる方法や、スプレーによる塗
布方法などがある。そして、加熱溶融による溶液を塗布
した場合は、これを冷却すれば皮膜が形成できる。前記
冷却方法は、自然冷却の他、冷却装置などを用いた強制
冷却等がある。また、無水溶媒を用いた溶液を塗布した
場合は、これを乾燥すれば、皮膜が形成できる。前記乾
燥は、自然乾燥でもよく、風乾や熱風による強制乾燥等
でもよい。
【0013】また、前記コーティング法以外にも、コア
セルベーション法や界面重合法などによっても本発明の
冷却剤を製造できる。
【0014】本発明の冷却剤の大きさは、特に制限され
ず、通常、全体最大直径0.1〜10mm、冷却剤自身
の最大直径0.05〜8mm、皮膜厚み0.025〜1
mmの範囲であり、好ましくは、全体最大直径0.5〜
3mm、冷却剤自身の最大直径0.3〜2mm、皮膜厚
み0.1〜0.5mmの範囲である。
【0015】本発明の冷却剤は、例えば、含水剤ととも
に袋に収納した形態(冷却袋)で使用できる。
【0016】前記含水剤としては、含水化合物結晶など
が使用され、例えば、硫酸ナトリウム10水塩、水酸化
ストロンチウム8水塩、メタケイ酸ナトリウム9水塩な
どがある。このなかで、硫酸ナトリウム10水塩が好ま
しい。この含水剤の大きさは、特に制限されず、通常、
最大直径が1〜10mmの範囲であり、好ましくは2〜
6mmの範囲である。また、袋が防水性の場合は、含水
剤に代えて水を入れても良いし、水を含んだ多孔質材
(スポンジなど)を入れても良い。
【0017】本発明の冷却剤と前記含水剤の重量配合割
合は、その種類などにより適宜決定されるが、通常、冷
却剤100重量部に対し、含水剤25〜200重量部で
あり、好ましくは80〜100重量部である。
【0018】前記袋の素材は、特に制限されないが、防
水性かつ通気性のものが好ましく、このような素材とし
ては、例えば、ポリエチレン/ナイロン/ポリエチレン
の三重ラミネートフィルム等がある。
【0019】この冷却袋において、前記皮膜の融点以下
の温度範囲では、前記皮膜によって前記冷却剤と含水剤
との接触が阻止され、前記融点以上の温度になって皮膜
が溶解することにより、前記冷却剤と含水剤が接触し冷
却反応が開始される。そして、前記皮膜として所定温度
で固化するものを使用すれば、周囲温度が前記固化温度
まで冷却されれば前記皮膜の固化により冷却反応が停止
あるいは阻害され、それ以上の冷却が進まなくなる。
【0020】
【発明の効果】以上のように、本発明の冷却剤は、水と
吸熱反応を起こす冷却剤であって、25℃以上の範囲に
融点を有する皮膜で被覆されていることにより、冷却す
る必要があるときに冷却を自動的に開始することがで
き、無駄な冷却を防止できる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水と吸熱反応を起こす冷却剤であって、
    前記冷却剤が、25℃以上の範囲に融点を有する皮膜で
    被覆されている冷却剤。
  2. 【請求項2】 皮膜が、一度溶解した後、冷却により再
    度固化する請求項1記載の冷却剤。
  3. 【請求項3】 固化温度が、25℃以下の範囲にある請
    求項2記載の冷却剤。
  4. 【請求項4】 皮膜が、親水性高分子もしくは疎水性高
    分子から形成されている請求項1〜3のいずれか一項に
    記載の冷却剤。
  5. 【請求項5】 親水性高分子が、ゼラチン、修飾ゼラチ
    ン、デンプン、およびアガロースからなる群から選択さ
    れた少なくとも一つの高分子であり、疎水性高分子がオ
    レフィン系高分子である請求項4記載の冷却剤。
  6. 【請求項6】 冷却剤が、尿素、硝酸アンモニウム、塩
    化アンモニウム、硫酸アンモニウム、炭酸ナトリウム、
    硝酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、硝酸カリウム、塩化
    カリウム、炭酸カリウム、硫酸カリウムおよびスルファ
    ミン酸グアニジンからなる群から選択された少なくとも
    一つの冷却剤である請求項1〜5のいずれか一項に記載
    の冷却剤。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012511690A (ja) * 2008-12-09 2012-05-24 カールスバーグ・ブルワリーズ・エー/エス 自己冷却式容器と冷却装置
JP2015160946A (ja) * 2014-02-28 2015-09-07 住友ゴム工業株式会社 スタッドレスタイヤ

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012511690A (ja) * 2008-12-09 2012-05-24 カールスバーグ・ブルワリーズ・エー/エス 自己冷却式容器と冷却装置
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