JP2000264289A - 船舶または海洋構造物の機器設置用空間の空気調整設備 - Google Patents

船舶または海洋構造物の機器設置用空間の空気調整設備

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JP2000264289A
JP2000264289A JP11072832A JP7283299A JP2000264289A JP 2000264289 A JP2000264289 A JP 2000264289A JP 11072832 A JP11072832 A JP 11072832A JP 7283299 A JP7283299 A JP 7283299A JP 2000264289 A JP2000264289 A JP 2000264289A
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JP
Japan
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air
path
equipment
humidity
installation space
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JP11072832A
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English (en)
Inventor
Akio Shimizu
明夫 清水
Yoichi Konishi
陽一 小西
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Hitachi Zosen Corp
Original Assignee
Hitachi Zosen Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 船舶等のダクトキール内に形成された機器設
置用空間に対して、手間のかからない防錆処置を施し、
さらに、ダクトキール内での点検時の安全性を向上させ
る。 【解決手段】 機器設置用空間6に送風口9と吸気口1
0とが設けられ、送風口9から吸気口10へ吸込まれた
空気を循環させかつダンパー23で開閉可能な循環経路
11が形成され、循環経路11上に、ファン12a,1
2bと除湿器13a,13bとフィルター14a,14
bと湿度検出器15と酸素濃度検出器16とが設けら
れ、循環経路11に、ダンパー24,25で開閉される
排出経路17と吸入経路18とが接続され、制御装置2
8が、湿度検出器15の検出値に応じてファン12a,
12bと除湿器13a,13bとを制御するとともに、
酸素濃度検出器16の検出値に応じてダンパー23,2
4,25を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、船舶や海洋構造物
の機器設置用空間の空気調整設備に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、図7に示すように、船底51が
二重構造になった船舶52では、船底部分にダクトキー
ル53が設けられており、このダクトキール53の内部
には、配管54やバルブ55等の機器を設置した機器設
置用空間56が形成されている。上記ダクトキール53
の下面は海水と接しており、海水とダクトキール53内
の空気との温度差により、ダクトキール53の内面に結
露が非常に発生し易く、このため、ダクトキール53の
内面や配管54,バルブ55等は、錆が発生し易く、錆
の進行速度も速い環境下にある。
【0003】したがって、通常、上記ダクトキール53
の内面や配管54,バルブ55等には、防錆のための塗
装が施されている。そして、定期的に、作業者Aがダク
トキール53の内部に入って、配管54やバルブ55等
の機器の保守点検を行っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来形式では、ダクトキール53内には配管54やバル
ブ55等の機器が複雑に設けられているため、塗装作業
に多くの手間がかかるといった問題がある。また、修理
工事等において、上記配管54やバルブ55等の機器を
ダクトキール53の内面に溶接した場合、溶接部に塗装
を施す必要があるため、塗装作業(タッチアップ作業)
が面倒である。
【0005】さらに、万一、上記塗装が剥離する等して
ダクトキール53内に錆が発生した場合、この錆の成長
によってダクトキール53内の酸素が消費され、その結
果、ダクトキール53内が酸欠状態に陥る恐れがある。
本発明は、機器設置用空間内に対して手間のかからない
防錆処置を施し、さらに、機器設置用空間内での点検時
の安全性を向上させることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
に本第1発明は、船舶または海洋構造物に設けられ、機
器を設置した機器設置用空間内の空気調整を行う空気調
整設備であって、上記機器設置用空間内に送風口と吸気
口とが設けられ、上記送風口から機器設置用空間内へ送
風されかつ吸気口から吸い込まれた空気を上記送風口へ
循環させる循環経路が形成され、上記循環経路上に、空
気を送流するファンと、空気中の除湿を行う除湿器と、
空気中の異物を取除くフィルターと、空気中の湿度を検
出する湿度検出器とが設けられ、上記湿度検出器の検出
値に応じて、上記ファンと除湿器とを駆動する制御装置
が設けられているものである。
【0007】これによると、ファンが駆動することによ
って、送風口から機器設置用空間内へ送風された空気が
吸気口から吸い込まれ循環経路を経て上記送風口へ循環
する。この際、湿度検出器で検出される湿度が一定値を
越えた場合、制御装置によって除湿器が駆動し、循環し
ている空気中の湿度が除湿器によって除湿されるため次
第に低下する。そして、湿度検出器で検出される湿度が
一定値以下に下がった場合、制御装置によって除湿器の
駆動が停止される。これにより、機器設置用空間内の湿
度が一定値以下に低減されるため、機器設置用空間内に
結露が発生せず、錆の発生を十分に防止することができ
る。したがって、防錆処置として従来のような面倒な塗
装を行う必要はなく、手間をかけずに防錆処置を容易に
実施し得る。
【0008】また、本第2発明は、作業者が、機器設置
用空間内に入り込んで、機器設置用空間内の機器を点検
し、循環経路上に、空気中の酸素濃度を検出する酸素濃
度検出器が設けられ、上記循環経路に、循環経路内の空
気を外部へ排出する排出経路と、外部の空気を循環経路
内へ吸入する吸入経路とが接続され、上記排出経路と吸
入経路とを開閉する開閉器が備えられ、制御装置は、上
記酸素濃度検出器の検出値に応じて、上記開閉器を駆動
するものである。
【0009】これによると、酸素濃度検出器で検出され
る酸素濃度が一定値よりも低下した場合、制御装置によ
って開閉器が駆動して排出経路と吸入経路とを開き、こ
れにより、循環経路内の低酸素濃度の空気が排出経路を
通って外部へ排出されるとともに、外部の新鮮な空気
が、吸入経路を通って循環経路内へ吸入され、送風口か
ら機器設置用空間内へ送風される。このように、外部の
新鮮な空気を取り入れることによって、機器設置用空間
内の酸素濃度が上昇し、酸素濃度検出器で検出される酸
素濃度が一定値に達した場合、制御装置によって開閉器
が駆動して排出経路と吸入経路とを閉じ、空気は循環経
路内を循環する。これにより、機器設置用空間内が酸欠
状態に陥るのを防止することができ、点検時の安全性が
向上する。
【0010】また、本第3発明は、制御装置によって、
機器設置用空間内の空気の湿度を40%以下に調整する
ものである。これによると、湿度を40%以下にした場
合、鋼には錆がほとんど発生しないため、機器設置用空
間内の防錆処置の信頼性が向上する。また、本第4発明
は、制御装置によって、機器設置用空間内の空気の酸素
濃度を20%に調整するものである。
【0011】これによると、機器設置用空間内が酸欠状
態に陥ることを防止でき、作業者が機器設置用空間内で
安全に機器の保守点検を行える。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図
1〜図5に基づいて説明する。図2〜図4に示すよう
に、1は、船底2が二重構造に構成された船舶である。
上記船底2には前後方向に長いダクトキール3が設けら
れている。このダクトキール3は、鋼板製であり、縦断
面が四角箱状に形成されている。また、ダクトキール3
の内部には、複数の配管4やバルブ5等の機器を設置し
た機器設置用空間6が形成されている。
【0013】上記船舶1には、機器設置用空間6内の空
気調整を行う空気調整設備8が設けられている。上記空
気調整設備8の構成を以下に説明する。すなわち、図1
に示すように、上記機器設置用空間6内の後部に送風口
9が設けられるとともに、機器設置用空間6内の前部に
吸気口10が設けられている。また、上記送風口9から
機器設置用空間6内へ送風されかつ吸気口10から吸い
込まれた空気を上記送風口9へ循環させる循環経路11
が形成されている。
【0014】上記循環経路11は、互いに並列に並ベら
れた一方および他方の経路部11a,11bと、上記両
経路部11a,11bの下流端から送風口9に接続され
る供給経路部11cと、吸気口10から上記両経路部1
1a,11bの上流端に戻される戻り経路部11dとで
構成されている。上記循環経路11上には、空気を送流
する第1および第2のファン12a,12bと、空気中
の除湿を行う第1および第2の除湿器13a,13b
と、空気中の異物(鉄粉等の埃)を取除く第1および第
2のフィルター14a,14b(ヘパフィルター)と、
吸気口10から吸い込まれた空気中の湿度を検出する湿
度検出器15と、吸気口10から吸い込まれた空気中の
酸素濃度を検出する酸素濃度検出器16とが設けられて
いる。
【0015】このうち、上記第1のファン12aと第1
の除湿器13aと第1のフィルター14aとは一方の経
路部11a上に設けられ、上記第2のファン12bと第
2の除湿器13bと第2のフィルター14bとは他方の
経路部11b上に設けられている。尚、除湿器13a,
13bはそれぞれファン12a,12bの下流側に位置
し、フィルター14a,14bはそれぞれファン12
a,12bの上流側に位置している。上記ファン12
a,12bはそれぞれ、高速回転と低速回転とに切替え
可能に構成されている。また、上記湿度検出器15と酸
素濃度検出器16とは戻り経路部11d内に設けられて
いる。
【0016】また、上記戻り経路部11dには、循環経
路11内の空気を外部へ排出する排出経路17と、外部
の空気を循環経路11内へ吸入する吸入経路18とが接
続されている。上記排出経路17と吸入経路18とは、
上記各検出器15,16から一方および他方の経路部1
1a,11bへ向かう途中で分岐して形成されている。
尚、排出経路17と吸入経路18との各末端部は、船舶
1のデッキ19から外部へ突出している。
【0017】上記一方の経路部11aの下流側には、こ
の一方の経路部11aを開閉する第1のダンパー21が
設けられている。同様に、他方の経路部11bの下流側
には、この他方の経路部11bを開閉する第2のダンパ
ー22が設けられている。さらに、戻り経路部11dに
は、この戻り経路部11dを開閉する第3のダンパー2
3が設けられている。また、排出経路17には、この排
出経路17を開閉する第4のダンパー24(開閉器の一
例)が設けられている。また、吸入経路18には、この
吸入経路18を開閉する第5のダンパー25(開閉器の
一例)が設けられている。尚、上記第3のダンパー23
は、排出経路17の分岐点から吸入経路18の合流点ま
での間に位置している。
【0018】また、上記空気調整設備8には、上記湿度
検出器15と酸素濃度検出器16との各検出値に応じ
て、上記第1および第2のファン12a,12bと第1
および第2の除湿器13a,13bと第1〜第5のダン
パー21〜25とアラーム27とを制御する制御装置2
8が備えられている。尚、上記アラーム27は、運転モ
ードの切替えや異常を知らせる報知装置の一種であり、
船舶1のブリッジ29内に設けられている。また、ブリ
ッジ29内には、空気調整設備8の運転モードを後述す
る保守点検修理時の運転モードDに切り替える切替スイ
ッチ30が設けられている。この切替スイッチ30をオ
ンにしている間は、各ダンパー21〜25によって一方
および他方の経路部11a,11bと排出経路17と吸
入経路18とが開かれるとともに、戻り経路部11dが
閉じられ、さらに、第1および第2ファン12a,12
bが高速回転するとともに、第1および第2除湿器13
a,13bが駆動する。また、上記切替スイッチ30を
オフにした場合、上記保守点検修理時の運転モードDが
終了する。
【0019】上記のような空気調整設備8によって、ダ
クトキール3内の機器設置用空間6は、湿度約40%,
酸素濃度20%に調整される。ここで、湿度を40%に
調整する理由は、次のとおりである。すなわち、図5
は、湿度の変化と鋼に発生する錆の進行速度との関係を
実験により求めたグラフである。これによると、湿度が
約60%以下になると錆の進行は急激に鈍化し、約40
%以下になると錆の発生がほぼ無くなるという結果が得
られた。したがって、湿度を40%に調整することによ
って、ダクトキール3の内面や配管4,バルブ5の錆の
発生を十分に防止することができるためである。また、
酸素濃度を20%に調整する理由は、ダクトキール3内
の機器設置用空間6に作業者Aが入って配管4やバルブ
5を点検する際、作業者Aの酸欠事故を防止するためで
ある。
【0020】以下に、空気調整設備8によるダクトキー
ル3内の機器設置用空間6の空気調整について説明す
る。先ず、空気調整設備8を稼動させて、初期立ち上げ
を行う際、一般に、ダクトキール3内の機器設置用空間
6の湿度は60%以上(酸素濃度は20%)に上昇して
いる場合がほとんどである。したがって、初期立ち上げ
時には、制御装置28によって以下の初期立ち上げ運転
モードAが実施される。
【0021】◎初期立ち上げ運転モードA:第1〜第3
のダンパー21,22,23を駆動して、一方および他
方の経路部11a,11bと戻り経路部11dとを開
き、第4,第5のダンパー24,25を駆動して、搬出
経路17と吸入経路18とを閉じる。また、第1および
第2ファン12a,12bを高速回転させるとともに、
第1および第2除湿器13a,13bを駆動させる。
【0022】これにより、送風口9からダクトキール3
内の機器設置用空間6へ送風された空気が、吸気口10
から吸い込まれ、戻り経路部11dと一方および他方の
経路部11a,11bと供給経路部11cを経て、送風
口9へ循環する。このように、空気が循環するうちに、
空気中の異物が第1および第2フィルター14a,14
bで捕捉されて清浄化されるとともに、第1および第2
除湿器13a,13bによって除湿される。これによ
り、空気中の湿度が次第に低下し、そして、湿度検出器
15で検出される湿度が40%にまで低下し、かつ酸素
濃度検出器16で検出される酸素濃度が20%に維持さ
れている場合、制御装置28は空気調整設備8の運転制
御を上記初期立ち上げ運転モードAから通常運転モード
Bに切替え、この際、アラーム27を作動させて運転の
切替えが伝えられる。上記通常運転モードBの内容は次
の通りである。
【0023】◎通常運転モードB:第2のダンパー22
を駆動して他方の経路部11bを閉じることにより、一
方の経路部11aと戻り経路部11dとを開状態、他方
の経路部11bと搬出経路17と吸入経路18とを閉状
態にする。そして、第2ファン12bと第2除湿器13
bとの駆動をそれぞれ停止させるとともに、第1ファン
12aを高速回転から低速回転に切替え、第1除湿器1
3aの駆動も停止させる。
【0024】これにより、送風口9からダクトキール3
内の機器設置用空間6へ送風された空気が、吸気口10
から吸い込まれ、戻り経路部11dと一方の経路部11
aと供給経路部11cを経て、送風口9へ循環する。こ
の際、他方の経路部11bは第2のダンパー22によっ
て閉じられているため、空気が流れず、第2フィルター
14bは使用されない。また、空気は一方の経路部11
aを低速で流れるが、この際、第1除湿器13aも停止
しているため、除湿は行われず、第1フィルター14a
による空気中の異物の除去のみが行われる。尚、上記湿
度検出器15と酸素濃度検出器16とは、運転中常時、
空気中の湿度および酸素濃度を検出している。
【0025】そして、上記酸素濃度検出器16で検出さ
れた酸素濃度が20%未満に低下したりあるいは湿度検
出器15で検出された湿度が45%以上に上昇するとい
った異常を検出した時、制御装置28は空気調整設備8
の運転制御を通常運転モードBから異常検出時の運転モ
ードC−1〜C−4に切替え、この際、アラーム27を
作動させて運転の切替えが伝えられる。上記異常検出時
の運転モードC−1〜C−4の内容は次の通りである。
【0026】◎酸素濃度低下時の運転モードC−1:酸
素濃度検出器16で検出される酸素濃度が20%未満に
低下した場合、各ダンパー21〜25を駆動して、一方
および他方の経路部11a,11bと排出経路17と吸
入経路18とをそれぞれ開くとともに、戻り経路部11
dを閉じる。また、第1および第2ファン12a,12
bを高速回転させるとともに、第1および第2除湿器1
3a,13bを駆動させる。
【0027】これにより、循環経路11内の低酸素濃度
の空気が排出経路17を通って外部へ排出されるととも
に、外部の新鮮な空気が吸入経路18を通って循環経路
11内へ吸入され、戻り経路部11dから一方および他
方の経路部11a,11bを流れる際、第1および第2
フィルター14a,14bで清浄化され、第1および第
2除湿器13a,13bで除湿された後、送風口9から
ダクトキール3内の機器設置用空間6へ送風される。こ
のように、外部の新鮮な空気を取り入れることによっ
て、機器設置用空間6の酸素濃度が上昇し、酸素濃度検
出器16で検出される酸素濃度が20%に達した場合、
各ダンパー21〜25を駆動して、一方の経路部11a
と戻り経路部11dとを開状態、他方の経路部11bと
搬出経路17と吸入経路18とを閉状態にし、上述した
通常運転モードBに切替え、アラーム27を作動させて
運転の切替えを伝える。
【0028】◎湿度上昇時の運転モードC−2:湿度検
出器15で検出される湿度が45%以上50%未満まで
上昇した場合、各ダンパー21〜25を駆動して、一方
の経路部11aと戻り経路部11dとを開くとともに、
他方の経路部11bと搬出経路17と吸入経路18とを
閉じる。そして、第1ファン12aを低速回転させ、さ
らに、第1除湿器13aを駆動させるとともに、第2フ
ァン12bと第2除湿器13bとを停止させる。
【0029】これにより、空気は循環経路11を循環す
るが、この際、一方の経路部11aにのみ低速で流れて
他方の経路部11bには流れず、したがって、第1フィ
ルター14aのみで清浄化されるとともに第1除湿器1
3aのみで除湿される。これにより、空気中の湿度が次
第に低下し、そして、湿度検出器15で検出される湿度
が40%にまで低下した場合、制御装置28は空気調整
設備8の運転制御を上記湿度上昇時の運転モードC−2
から先述した通常運転モードBに切替え、この際、アラ
ーム27を作動させて運転の切替えを伝える。
【0030】また、上記湿度上昇時の運転モードC−2
は湿度検出器15で検出される湿度が45%以上50%
未満の場合であるが、検出される湿度が50%以上55
%未満の場合は、以下のような湿度上昇時の運転モード
C−3が実施される。 ◎湿度上昇時の運転モードC−3:各ダンパー21〜2
5を駆動して、一方および他方の経路部11a,11b
と戻り経路部11dとを開くとともに、搬出経路17と
吸入経路18とを閉じる。そして、第1および第2ファ
ン12a,12bを低速回転させ、さらに、第1および
第2除湿器13a,13bを駆動させる。
【0031】これにより、空気は循環経路11を循環
し、この際、一方の経路部11aと他方の経路部11b
との両方に低速で流れるため、第1および第2両フィル
ター14a,14bで清浄化されるとともに第1および
第2両除湿器13a,13bで除湿される。これによ
り、空気中の湿度が次第に低下し、そして、湿度検出器
15で検出される湿度が40%にまで低下した場合、制
御装置28は空気調整設備8の運転制御を上記湿度上昇
時の運転モードC−3から先述した通常運転モードBに
切替え、この際、アラーム27を作動させて運転の切替
えを伝える。
【0032】また、湿度検出器15で検出される湿度が
55%以上60%未満の場合は、以下のような湿度上昇
時の運転モードC−4が実施される。 ◎湿度上昇時の運転モードC−4:各ダンパー21〜2
5を駆動して、一方の経路部11aと戻り経路部11d
とを開くとともに、他方の経路部11bと搬出経路17
と吸入経路18とを閉じる。そして、第1ファン12a
を高速回転させ、さらに、第1除湿器13aを駆動させ
るとともに、第2ファン12bと第2除湿器13bとを
停止させる。
【0033】これにより、空気は循環経路11を循環す
るが、この際、一方の経路部11aにのみ高速で流れて
他方の経路部11bには流れず、したがって、第1フィ
ルター14aのみで清浄化されるとともに第1除湿器1
3aのみで除湿される。これにより、空気中の湿度が次
第に低下し、そして、湿度検出器15で検出される湿度
が40%にまで低下した場合、制御装置28は空気調整
設備8の運転制御を上記湿度上昇時の運転モードC−4
から先述した通常運転モードBに切替え、この際、アラ
ーム27を作動させて運転の切替えを伝える。
【0034】また、湿度検出器15で検出される湿度が
60%以上の場合は、以下のような湿度上昇時の運転モ
ードC−5が実施される。 ◎湿度上昇時の運転モードC−5:各ダンパー21〜2
5を駆動して、一方および他方の経路部11a,11b
と戻り経路部11dとを開くとともに、搬出経路17と
吸入経路18とを閉じる。そして、第1および第2ファ
ン12a,12bを高速回転させ、さらに、第1および
第2除湿器13a,13bを駆動させる。
【0035】これにより、空気は循環経路11を循環
し、この際、一方の経路部11aと他方の経路部11b
との両方に高速で流れるため、第1および第2両フィル
ター14a,14bで清浄化されるとともに第1および
第2両除湿器13a,13bで除湿される。これによ
り、空気中の湿度が次第に低下し、そして、湿度検出器
15で検出される湿度が40%にまで低下した場合、制
御装置28は空気調整設備8の運転制御を上記湿度上昇
時の運転モードC−5から先述した通常運転モードBに
切替え、この際、アラーム27を作動させて運転の切替
えを伝える。
【0036】また、ダクトキール3の内面や機器設置用
空間6内に設置された配管4またはバルブ5等の保守点
検または修理等を行うため、ダクトキール3内に作業者
Aが入る場合は、切替えスイッチ30を手動操作でオン
に切り替える。これにより、以下のような保守点検修理
時の運転モードDが実施される。 ◎保守点検修理時の運転モードD:各ダンパー21〜2
5を駆動して、一方および他方の経路部11a,11b
と排出経路17と吸入経路18とをそれぞれ開くととも
に、戻り経路部11dを閉じる。また、第1および第2
ファン12a,12bを高速回転させるとともに、第1
および第2除湿器13a,13bを駆動させる。
【0037】これにより、循環経路11内の空気が排出
経路17を通って外部へ排出されるとともに、外部の新
鮮な空気が吸入経路18を通って循環経路11内へ吸入
され、戻り経路部11dから一方および他方の経路部1
1a,11bを流れる際、第1および第2フィルター1
4a,14bで清浄化され、第1および第2除湿器13
a,13bで除湿された後、送風口9からダクトキール
3内の機器設置用空間6へ送風される。このように、外
部の新鮮な空気を取り入れることによって、機器設置用
空間6の酸素濃度低下が防止でき、酸素濃度が20%に
維持される。
【0038】尚、上記酸素濃度低下時の運転モードC−
1では、上記検出される酸素濃度が20%に達すると、
上記酸素濃度低下時の運転モードC−1から通常運転モ
ードBに自動的に切替えているが、保守点検修理時の運
転モードDでは、上記検出される酸素濃度が20%に達
した場合であっても、通常運転モードBに切替えず、切
替えスイッチ30が手動操作でオフに切り替えられるま
で、保守点検修理時の運転モードDを続行する。そし
て、保守点検または修理作業が完了し、切替えスイッチ
30が手動操作でオフに切り替えられた場合、上記保守
点検修理時の運転モードDを終了し、通常運転モードB
に切替える。
【0039】上記運転モードC−2〜C−5によって、
ダクトキール3内の機器設置用空間6の湿度が常に自動
的にほぼ40%前後に維持されるため、機器設置用空間
6内に結露が発生せず、錆の発生を十分に防止すること
ができる。したがって、防錆処置として従来のような面
倒な塗装を行う必要はなく、手間をかけずに防錆処置を
容易に実施し得る。また、上記運転モードC−1および
Dによって、機器設置用空間6内が酸欠状態に陥るのを
防止することができ、保守点検または修理時の安全性が
向上する。
【0040】上記実施の形態では、第1および第2フィ
ルター14a,14bを用いて空気中の異物を除去して
清浄化しているが、このように空気を清浄化することに
より、錆が発生しにくくなるといった効果も奏する。上
記実施の形態では、湿度が45%以上になると湿度上昇
時の運転モードC−2を実行しているが、湿度が40%
を越えた時点で実行してもよい。また、運転モードC−
2〜C−5によって湿度を40%に維持しているが、4
0%以下、例えば35%等に維持してもよい。
【0041】上記実施の形態では、第1の各ファン12
a,除湿器13a,フィルター14aと第2の各ファン
12b,除湿器13b,フィルター14bとを並列に設
けているが、第1または第2のいずれか一方のみを設け
たものであってもよい。また、上記実施の形態では、機
器設置用空間6内の後部に送風口9を設けるとともに前
部に吸気口10を設けているが、前部に送風口9を設け
るとともに後部に吸気口10を設けてもよい。また、他
の実施の形態として、図6に示すように、ダクトキール
3内に、機器設置用空間6を左右に分ける中央壁35を
設けて、機器設置用空間6の前部に反転部36を形成
し、左右一方の機器設置用空間6aの後部に送風口9を
設けるとともに、左右他方の機器設置用空間6bの後部
に吸気口10を設け、送風口9から一方の機器設置用空
間6aへ送風された空気が一方の機器設置用空間6aか
ら反転部36を通って他方の機器設置用空間6bを流
れ、吸気口10へ吸い込まれる形式であってもよい。
【0042】上記各実施の形態では、船舶1のダクトキ
ール3内に形成された機器設置用空間6の空気を空気調
整設備8で調整しているが、船舶1に限定されるもので
はなく、セミサブリグ(半潜水形掘削船)や巨大浮体等
の海洋構造物に形成された機器設置用空間の空気を空気
調整設備で調整してもよい。
【0043】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、ファンが
駆動することによって、送風口から機器設置用空間内へ
送風された空気が吸気口から吸い込まれ循環経路を経て
上記送風口へ循環する。この際、湿度検出器で検出され
る湿度が一定値を越えた場合、制御装置によって除湿器
が駆動し、循環している空気中の湿度が除湿器によって
除湿されるため次第に低下する。そして、湿度検出器で
検出される湿度が一定値以下に下がった場合、制御装置
によって除湿器の駆動が停止される。これにより、機器
設置用空間内の湿度が一定値以下に低減されるため、機
器設置用空間内に結露が発生せず、錆の発生を十分に防
止することができる。したがって、防錆処置として従来
のような面倒な塗装を行う必要はなく、手間をかけずに
防錆処置を容易に実施し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における船舶のダクトキー
ル内の空気調整設備の構成を示す図である。
【図2】同、ダクトキールの概略縦断面図である。
【図3】同、ダクトキールと空気調整設備とを備えた船
舶の側面図である。
【図4】同、ダクトキールと空気調整設備とを備えた船
舶の一部切欠き平面図である。
【図5】湿度の変化と鋼に発生する錆の進行速度との関
係を示すグラフである。
【図6】本発明の他の実施の形態における船舶のダクト
キール内の構成を示す平面図である。
【図7】従来のダクトキールの概略縦断面図である。
【符号の説明】
1 船舶 4 配管(機器) 5 バルブ(機器) 6 機器設置用空間 8 空気調整設備 9 送風口 10 吸気口 11 循環経路 12a,12b ファン 13a,13b 除湿器 14a,14b フィルター 15 湿度検出器 16 酸素濃度検出器 17 排出経路 18 吸入経路 24,25 ダンパー(開閉器) 28 制御装置 A 作業者

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 船舶または海洋構造物に設けられ、機器
    を設置した機器設置用空間内の空気調整を行う空気調整
    設備であって、上記機器設置用空間内に送風口と吸気口
    とが設けられ、上記送風口から機器設置用空間内へ送風
    されかつ吸気口から吸い込まれた空気を上記送風口へ循
    環させる循環経路が形成され、上記循環経路上に、空気
    を送流するファンと、空気中の除湿を行う除湿器と、空
    気中の異物を取除くフィルターと、空気中の湿度を検出
    する湿度検出器とが設けられ、上記湿度検出器の検出値
    に応じて、上記ファンと除湿器とを駆動する制御装置が
    設けられていることを特徴とする船舶または海洋構造物
    の機器設置用空間の空気調整設備。
  2. 【請求項2】 作業者が、機器設置用空間内に入り込ん
    で、機器設置用空間内の機器を点検し、循環経路上に、
    空気中の酸素濃度を検出する酸素濃度検出器が設けら
    れ、上記循環経路に、循環経路内の空気を外部へ排出す
    る排出経路と、外部の空気を循環経路内へ吸入する吸入
    経路とが接続され、上記排出経路と吸入経路とを開閉す
    る開閉器が備えられ、制御装置は、上記酸素濃度検出器
    の検出値に応じて、上記開閉器を駆動することを特徴と
    する請求項1記載の船舶または海洋構造物の機器設置用
    空間の空気調整設備。
  3. 【請求項3】 制御装置によって、機器設置用空間内の
    空気の湿度を40%以下に調整することを特徴とする請
    求項1記載の船舶または海洋構造物の機器設置用空間の
    空気調整設備。
  4. 【請求項4】 制御装置によって、機器設置用空間内の
    空気の酸素濃度を20%に調整することを特徴とする請
    求項2または請求項3のいずれかに記載の船舶または海
    洋構造物の機器設置用空間の空気調整設備。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101271611B1 (ko) * 2011-06-14 2013-06-11 삼성중공업 주식회사 선박의 가습 제어 장치
JPWO2020035909A1 (ja) * 2018-08-15 2021-01-07 三菱電機株式会社 空調装置、制御装置、空調方法及びプログラム

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