JP2000264198A - モノレール車両用台車及びモノレール車両 - Google Patents

モノレール車両用台車及びモノレール車両

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JP2000264198A
JP2000264198A JP11073161A JP7316199A JP2000264198A JP 2000264198 A JP2000264198 A JP 2000264198A JP 11073161 A JP11073161 A JP 11073161A JP 7316199 A JP7316199 A JP 7316199A JP 2000264198 A JP2000264198 A JP 2000264198A
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bogie
vehicle
truck
wheel
track
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JP11073161A
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English (en)
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Kenjiro Aida
憲次郎 合田
Takaomi Nishigaito
貴臣 西垣戸
Motosane Hiraishi
元実 平石
Katsuyuki Iwasaki
克行 岩崎
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】モノレール車両において、台車枠にかかる荷重
負担を少なくし、かつ、曲線通過状態において案内輪に
よって台車を曲線軌道に案内する機能を確保することに
より、曲線通過性能を向上するとともに、台車の構造を
単純化する。 【解決手段】1つの台車枠について、1つの走行輪軸1
3で構成される走行輪3と、この走行輪軸13に対して
前後方向のいずれか一方に走行輪軸13と前後方向距離
を有するように左右両側に設けられた案内輪4と、この
案内輪4に前後方向に近接させて左右両側に設けられた
安定輪5とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はモノレール車両用台
車に関するものであり、特に、急曲線通過に有効なモノ
レール用台車に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のモノレール車両用台車としては、
特開昭64−28066号公報及び特開昭63−873
63号公報に記載されたものが知られている。特開昭6
4−28066号公報記載のモノレール車両用台車で
は、台車枠42に、走行輪3が前後方向に配置された2
軸で構成され、台車枠42の台車中心に対して前後の左
右両側に計4個の案内輪4a,4b、4c、4dが配置
され、台車枠42の中央部左右端の下部に左右一対の案
内輪5が2個配置されている。
【0003】この従来台車では、左右で1対をなす案内
輪を走行輪を挟んで前後方向にそれぞれ配置することに
より、台車を曲線軌道に案内する機能を確保している。
一方、特開昭63−87363号公報に記載のモノレー
ル車両用台車では、走行輪が1台車あたり1軸で構成さ
れているが、左右で1対をなす案内輪は前記のモノレー
ル車両用台車と同様に走行輪を挟んで前後方向にそれぞ
れ配置されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記特開昭64−28
066号公報及び特開昭63−87363号公報に記載
された従来例では、図16に示すような曲線通過時の課
題を有している。
【0005】図16は、特開昭64−28066号公報
に記載されたような2軸の走行輪で構成された従来台車
が、矢印VB向きに曲線を通過しているときの曲線軌道
桁と案内輪の関係を示している。実線は曲線軌道桁43
を示しており、破線は曲線軌道桁43と幅の等しい直線
軌道桁44を示している。軌道桁側面上の点A,B,
C,Dは、案内輪4a,4b、4c、4dと曲線軌道桁
43の接地点を示している。線分ABは、曲線軌道桁4
3をはさんで配置される2つの案内輪4a,4bの接地
点A,Bを結ぶ線分を示し、線分AB’は、点Aを通
り、曲線軌道において曲線軌道の向心方向を向く線分を
示し、その長さは、軌道桁の幅を表す。したがって、線
分AB’の長さは直線軌道における2つの案内輪4a,
bの接地点を結ぶ線分の長さと等しい。
【0006】曲線通過状態において、台車41の姿勢
は、4個の案内輪4a、4b,4c,4dにより拘束さ
れ、2つの案内輪4a,bの接地点A,Bを結ぶ線分A
Bは、曲線軌道の向心方向に対して角KAをもつ。その
ため、線分ABの長さは、線分AB’で示す軌道桁幅よ
り大きくなり、曲線通過状態での案内輪接地点間の距離
よりは直線通過状態よりも長くなる。その結果、案内輪
4a,4bには、曲線通過状態において、矢印TA,T
A‘で示すように軌道側面の外側に押されるため、台車
枠42に、枠を外側に開く複雑な力がかかる。このた
め、台車枠には強度面での配慮が必要になる。案内輪4
c、4dに関しても、曲線通過状態において、矢印T
B,TB‘で示すように軌道側面の外側に押されるた
め、同様の問題が生じる。
【0007】特に、モノレール車両を都市内の狭い空間
で走行させるためには、急曲線に対する配慮が必要にな
る。急曲線では2つの案内輪の軌道接地点を結ぶ線分A
Bは曲線軌道の向心方向に対して大きな角度を有するよ
うになり、曲線における案内輪の軌道接地点を結ぶ線分
ABの長さが、直線部より大きくなる傾向がある。特開
昭63−87363号公報に記載された従来例において
も、台車枠の4隅に4個の案内輪が配置されるため、同
様の問題が生じる。
【0008】以上の問題の解決策として、台車枠の強度
を高くすることが考えられる。台車枠の肉圧をあげる、
補強部を付加することによって、台車枠の強度を上げる
ことは可能であるが、その結果台車重量が大きくなる問
題が生じる。
【0009】本発明の目的は、モノレール車両におい
て、台車枠にかかる荷重負担を少なくし、かつ、曲線通
過状態において案内輪によって台車を曲線軌道に案内す
る機能を確保することにより、曲線通過性能を向上する
とともに、台車の構造を単純化することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明では、車体と軌道桁との間に設けられる台
車を、1つの台車枠について、1つの走行輪軸で構成さ
れる走行輪と、この走行輪軸に対して前後方向のいずれ
か一方に走行輪軸と前後方向距離を有するように左右両
側に設けられた案内輪と、この案内輪に前後方向に近接
させて左右両側に設けられた安定輪とを備て構成する。
これにより、曲線通過状態において台車ヨー旋回モーメ
ントを発生し、台車を曲線軌道に案内する機能を確保で
きるとともに、台車の左右にそれぞれ設けられた案内輪
を結ぶ線分を、曲線軌道の向心方向にほぼ一致させるこ
とができる。
【0011】このとき、台車の左右にそれぞれ設けられ
た案内輪を結ぶ線分及び安定輪を結ぶ線分を、曲線軌道
の向心方向に一致させるには、案内輪の軸と安定輪の軸
とを同一線上に設けることが理想的である。また、前記
のモノレール車両用台車を、前後方向及び車幅方向に垂
直なピンで連結し、二つの台車枠を前記ピンまわりにヨ
ー回転自在に構成しても良い。
【0012】また、案内輪軸を軸受けを介して支持する
軸箱が台車前後方向および左右方向に変位し、軌道をは
さむ二つの案内輪軸の間の左右方向距離が可変であるよ
うに、前記軸箱を支持する手段を備えても良い。これに
より、より確実に台車枠にかかる荷重負担を少なくして
曲線を通過することができる。また、軌道上の車両位置
を検知する手段と、軌道情報を格納する手段と、案内輪
軸を軸受けを介して支持する軸箱を台車前後方向に変位
させる手段とを備え、軌道情報に応じて軸箱を台車前後
方向に変位させても良い。これにより、より確実に台車
枠にかかる荷重負担を少なくして曲線を通過することが
でき、さらに、台車をより確実に曲線軌道の接線方向に
向けることにより、走行タイヤの寿命を長くすることが
できる。また、2つの車体が形成する相対ヨー角に応じ
て、台車枠をヨー角変位させる手段を備えて構成しても
良い。これにより、より確実に台車枠にかかる荷重負担
を少なくして曲線を通過することができる。尚、本明細
書において、前後方向とはモノレール車両が直進状態に
あるときの走行方向と一致し、左右方向とはモノレール
車両が直進状態にあるときの車幅方向と一致する。ま
た、鉛直方向とは、モノレール車両が水平面に置かれた
状態で、この水平面に垂直な方向と一致する。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施の形態
を、図1及び図2を用いて説明する。
【0014】図1(a)は、本実施形態によるモノレー
ル車両用台車の側面図、図1(b)は、本実施形態によ
るモノレール車両用台車の平面図であり、図2は、台車
が曲線を通過している状態を示している。
【0015】図1(a)および(b)に示すように、台
車1は、同一の台車枠2にゴムタイヤにより構成される
走行輪3、案内輪4、安定輪5の3種の車輪が配置され
た構造となっている。台車枠2は、前後方向に配置され
た左右一対の側梁16と、前記側梁16の端に左右方向
(車幅方向)に取り付けられた端梁17と、下方に伸び
左右一対に配置される支持枠18から構成される一体構
造となっている。
【0016】走行輪3は、側梁17に固定支持された走
行輪軸13に回転可能な状態で固定されており、車両の
垂直方向支持および駆動、制動トルクを軌道に伝達する
機能を持つ。
【0017】案内輪軸14は、走行輪軸13に関して前
後方向片側(前後方向のいずれか一方)に、走行輪軸1
3と前後方向距離Lを有して、支持枠18に左右一対に
配置される。案内輪4は、案内輪軸14に回転可能な状
態で固定されており、軌道桁側面上部において軌道桁2
0と接触して、軌道桁20の両側から軌道桁20をはさ
む。
【0018】安定輪軸15は、走行輪軸13に関して前
後方向片側で案内輪軸14が設けられたのと同じ側に、
走行輪軸13と前後方向距離を有して、支持枠18に左
右一対に配置される。安定輪5は、安定輪軸15に回転
可能な状態で固定されており、軌道桁側面下部において
軌道桁20と接触して、軌道桁20の両側から軌道桁2
0をはさむ。
【0019】本実施形態では、案内輪軸14と安定輪軸
15とは同一軸線上に設けられているが、本発明の目的
と矛盾しない範囲で、安定輪軸15は案内輪軸14と前
後方向に微小距離を有して配置されても良い。
【0020】以上の車輪配置により、案内輪4および安
定輪5は、軌道桁20に対して台車1を案内する機能を
持ち、安定輪5は車両の転覆防止機能を持つ。
【0021】走行輪軸13の前後位置と等しい位置にお
いて、台車枠2には、空気ばね6が左右一対配置され、
空気ばね6は、ばね作用により車体10を上下方向およ
びローリング方向に弾性支持する。また、空気ばね6
は、ばねの前後方向及び左右方向剛性により、車体10
に対して台車1の前後方向及び左右方向の弾性支持を行
う。以上のように、台車1は空気ばね6に前後方向を弾
性支持されるため、台車1の旋回中心は左右一対の2個
の空気ばね6の中点となる。また、空気ばね6の前後位
置は走行輪軸13の前後位置と等しいため、台車1の旋
回中心は走行輪軸13上にある。
【0022】台車枠2の端梁17にはリンク21より構
成される牽引装置7が設けられている。リンク21の一
端はブラケット22を介して端梁17に取り付けられて
おり、リンク21の他端は、ブラケット23を介して車
体10下部面に取り付けられている。以上の構成により
牽引装置7は、台車1、車体10間の前後方向の牽引力
を伝達する機能を持つ。
【0023】側梁16の端梁17と反対端には左右動ダ
ンパ8が左右方向に配置されている。左右動ダンパ8の
一端はブラケット24を介して台車枠2に取り付けられ
ており、その他端はブラケット25を介して車体10下
部面に取り付けられており、台車1の左右方向の振動を
減衰する。
【0024】台車枠左右端にはそれぞれヨーダンパ9が
前後方向に設けられている。ヨーダンパ9の一端はブラ
ケット25を介して台車枠2に取り付けられており、ヨ
ーダンパ9の他端はブラケット27を介して車体10下
部面に取り付けられており、台車のヨー方向の振動を減
衰する。
【0025】側梁16の端梁17と反対側の端部には、
空気ばね6と前後方向距離をおいて、上下ダンパ11が
配置されている。上下ダンパ11は、その一端が台車枠
2に、他端が車体10下部面に取り付けられており、台
車1のピッチング方向の振動を減衰する。
【0026】以上のモノレール車両用台車1が、図2に
示すように、矢印VA向きに曲線部に進入すると、台車
は遠心力により曲線外側に変位するため、案内輪4に矢
印C向きに案内タイヤ力が発生する。案内輪軸14は、
台車旋回中心点Eに対して前後方向距離Lをもつため、
案内タイヤ力は、台車旋回中心に矢印D向きのモーメン
トを発生させ、台車1は矢印D向きにヨー旋回する。台
車1は矢印D向きにヨー旋回すると、台車1は、空気ば
ね6により前後方向に弾性支持されているため、台車1
には、矢印E,E′向きの空気ばね6の前後力が発生
し、その結果矢印F向きの台車1をもとの姿勢に戻す向
きモーメントが働く。案内タイヤ力によるモーメントと
空気ばね6の前後剛性によるモーメントが釣り合うよう
な車体台車間の相対ヨー角を保った状態で、台車は曲線
を通過する。
【0027】以上説明した本実施の形態による台車で
は、案内輪軸及び安定輪軸を走行輪軸の前後方向片側に
配置することにより、台車1の一端は拘束されないの
で、図2に示すように、案内輪4及び安定輪5の接地点
結ぶ線分ABは曲線軌道の向心方向に向くことが可能と
なる。その結果、二つの案内輪の接地点を結ぶ線分AB
の長さは、急曲線において直線部よりそれほど大きくな
らず、急曲線通過時に台車枠に案内輪4及び安定輪5の
それぞれの間隔を開くようにかかる荷重負担を少なくし
て、スムーズに曲線を通過できる。また、案内輪4及び
安定輪5が軌道桁に必要以上に強く押し付ける力が低減
されるので、案内輪4及び安定輪5の摩耗を低減でき
る。
【0028】また、本実施の形態による台車では、案内
輪軸を、走行輪軸と案内輪軸の前後方向距離を有すよう
に配置することにより、従来の台車と同様に台車を曲線
軌道に案内する機能を確保できる。そのため、走行輪の
回転方向を、軌道における接線方向、すなわち、走行輪
の進行方向に近づけることが可能となり、走行タイヤに
おけるスリップ角を小さくすることができる。その結
果、走行タイヤにおける横すべりを少なくして、走行タ
イヤ摩耗を減らし、タイヤ寿命を延ばすことができる。
【0029】さらに、本実施の形態による台車では、1
つの台車枠に各種車輪が配置された簡潔な構造となって
いるため、台車を軽量にすることができ、低コストで製
造することができる。
【0030】なお、図1において、案内輪軸14を、前
後方向に関して、走行輪軸13に対して、車端側に配置
するものとしたが、走行輪軸13に対して、車体中央側
に配置するものとしても、案内輪4により台車を曲線軌
道に案内する機能は確保でき、さらに、台車枠にかかる
荷重負担を少なくすることができ、本実施の形態と同等
の効果が得られる。また、本実施の形態では、案内輪4
が台車1の端面である端梁17に対して、台車1の内側
すなわち走行輪軸13側に配置されるものとしたが、端
梁17に対して、台車1の外側すなわち走行輪軸13が
配置されている側に対して反対側に配置しても良い。
【0031】なお、本実施の形態では2個の空気ばねが
台車枠に左右一対配置されるものとしたが、側梁16
に、2個の空気ばねを走行輪軸13に関して前後対称に
配置し、左右2個づつ、1台車あたり4個の空気ばねを
配置した構成としても良い。
【0032】なお、本実施の形態の図1(b)2におい
て、走行輪軸13は、台車枠2の側梁16により片側支
持されるものとしたが、左右の側梁16により両側支持
する構造としても良い。また、走行輪軸13に2つの走
行輪3が回転可能な状態で固定支持されるものとした
が、走行輪3は1つの走行輪軸13に1つが回転可能な
状態で固定支持される構成としても良い。
【0033】次に、本発明の他の実施形態を図3(a)
および(b)を用いて説明する。図3(a)は本実施の
形態によるモノレール用台車の側面図、図3(b)は本
実施形態によるモノレール用台車の平面図である。
【0034】本実施の形態は、ボルスタ51を使用した
台車の例である。図3において、第1の実施の形態のモ
ノレール車両用台車における部材と同一機能を有する部
材に関しては同一の番号を付している。
【0035】図3において、ボルスタ51は、台車枠2
に左右一対に配置された空気ばね6を介して、台車枠2
に結合されている。ボルスタ51は、車体10下部面に
配置される中心ピン52の回りに回転自由な状態で結合
されている。ボルスタ51の上面には側受け53が左右
一対に配置されており、側受け53は、車体10下部面
に接触している。台車1の前後方向に関しては、台車枠
2とボルスタ51は、左右一対のボルスタアンカ54に
より結合されており、台車の牽引力はボルスタアンカ5
4、ボルスタ51、中心ピン52を介して、車体10に
伝達される。また、ヨー方向の回転に関しては、台車枠
2とボルスタ51は一体になって、中心ピン52の回り
をヨー旋回する。以上の構成により、台車1は空気ばね
6、ボルスタ51、側受け53を介して、車体1を上下
方向およびロール方向に支持する。また、台車1が車体
10に対してヨー旋回する場合は、側受け53と車体1
0下部面の摩擦により旋回抵抗モーメントが発生する。
【0036】以上の台車が曲線部に進入すると、案内タ
イヤ力が発生して、台車枠2をヨー旋回させるモーメン
トが発生して、ボルスタ51は台車枠2と一体になって
ヨー旋回する。一方、車体10とボルスタ51間では側
受け53に摩擦による前後向きの力が発生し、ボルスタ
51にヨー旋回抵抗モーメントが働く。案内タイヤ力に
よるヨー旋回モーメントと側受けによるヨー旋回モーメ
ントが釣り合うような車体10、台車1間の相対ヨー角
を保った状態で台車は曲線を通過する。
【0037】本実施の形態では、第1の実施の形態と同
様の作用効果を有するほか、ボルスタ51が車体10に
対して中心ピン52により回転自由な状態で結合されて
いるため、車体10、台車1間の相対ヨー角を大きな状
態で曲線を通過でき、より曲線半径の小さい急曲線にお
いてもスムーズの走行することができる。
【0038】なお、本実施の形態では、ボルスタ51
は、車体10に直接結合する構造としたが、図4に示す
ように、ボルスタ55を空気ばね6を介して車体10に
結合する構造としても良い。図4において、ボルスタ5
5は、中心ピン56の回りに台車枠2に対して回転自由
な状態で結合されており、また、ボルスタ55は、ボル
スタ55上に左右一対に配置される空気ばね6により車
体10下部面に結合されている。台車枠1の側梁16上
には、左右一対の側受け57が配置され、側受け57は
ボルスタ55下部面と接触している。台車1の前後方向
に関しては、ボルスタ55と車体10下部面は、左右一
対のボルスタアンカ58により結合されており、台車の
牽引力は中心ピン56、ボルスタ55、ボルスタアンカ
58を介して、車体10に伝達される。また、ヨー方向
の旋回に関しては、ボルスタ55に対して、台車枠2
が、中心ピン56の回りをヨー旋回する。以上の構成に
より、台車1は、側受け57、ボルスタ55、空気ばね
6を介して、車体1を上下方向およびロール方向に支持
する。また、台車1が車体10に対してヨー旋回する場
合は、側受け53とボルスタ55下部面の摩擦により旋
回抵抗モーメントが発生する。なお、本実施形態では、
空気ばね6で台車枠2とボルスタ51あるいは車体10
とボルスタ55を結合するものとしたが、コイルばね等
の他の弾性結合要素によって、台車枠2とボルスタ51
あるいは車体10とボルスタ55を結合した構成にして
も良い。
【0039】次に、本発明の他の実施形態を図5および
図6を用いて説明する。図5は本実施の形態によるモノ
レール用台車の平面図であり、図6は、本実施の形態に
よる台車が曲線を通過している状態を示している。
【0040】本実施の形態は、二つの第1の実施の形態
による台車1aと台車1bをピン61で結合して、連接
構造としたものである。図5および図6において、第1
の実施の形態のモノレール車両用台車における部材と同
一機能を有する部材に関しては同一の番号を付してい
る。
【0041】図5において、台車枠2aの右端部には穴
62aが開けてられており、台車枠2bの左端部には穴
62bが開けられている。台車枠2aと台車枠2bは、
穴62aと穴62bにおいて、中心ピン61に対して図
示しないゴムブッシュを介して回転可能な状態で結合さ
れている。台車枠2aは空気ばね6aを介して、車体1
0aに結合されており、台車枠2bは空気ばね6bを介
して、車体10bに結合されている。
【0042】以上の車両が図6に示すように、矢印VC
向きに曲線部に進入すると、台車1aには、案内タイヤ
力が発生して、台車枠はヨー旋回する。案内タイヤ力に
よるヨー旋回モーメント、空気ばね6aによるヨー旋回
モーメント、中心ピン61から台車枠2a加わる力によ
るモーメントが釣り合うような車体、台車間の相対ヨー
角を保った状態で、図6に示すように、台車1aは曲線
を通過する。台車1bについても同様に、車体、台車間
の相対ヨー角を保った状態で、曲線を通過する。以上の
実施例により、第1の実施の形態と同様に、図6に示す
ように二つの案内輪の接地点を結ぶ線分が向心方向を向
くことが可能であるため、台車枠にかかる荷重負担を少
なくして曲線をスムーズに通過することができる。以上
の構成において、車体10a、車体10b間の前後方向
の力、左右方向の力は、台車1a、中心ピン61、ゴム
ブッシュ、台車1bを介して伝達されるため、二つの台
車1a,1bは連結器の機能も兼ねる。なお、本実施の
形態では、ボルスタを用いない構成としたが、第2の実
施の形態のように空気ばねの上にボルスタを取り付け、
ボルスタと車体間がヨー旋回するように構成しても同等
の効果が得られる。
【0043】次に、本発明の他の実施形態を図7および
図8を用いて説明する。図7は、本実施の形態による案
内輪4取り付け部の詳細図、図8は本実施形態によるモ
ノレール用台車が曲線を通過している状況を示す図であ
る。
【0044】本実施の形態は、案内輪4および安定輪5
を支持枠18に対して、台車前後方向に変位可能にした
実施の形態である。図7および図8において、第1の実
施の形態のモノレール車両用台車における部材と同一機
能を有する部材に関しては同一の番号を付している。
【0045】図7において、案内輪3を支持する支持機
構151が、支持枠18に配置された状況を台車上方か
ら見た平面図である。案内輪支持枠152は、台車下方
に伸びる支持枠18に、台車前後方向に取り付けられて
いる。案内輪4は案内輪軸14、図示しない軸受けを介
して軸箱153に回転可能な状態で固定支持されてい
る。軸箱153は、台車前後方向に対して角度を持つ面
155において、案内輪支持枠152に接触している。
また、軸箱153の一端は、弾性要素154を介して案
内支持枠152に弾性支持されている。弾性要素154
は、異方性をもつゴムなどにより構成され、矢印UA、
UA‘方向に伸縮変形し、矢印UB、UB‘方向にせん
断変形する。以上のように、軸箱153は、案内輪支持
枠152に弾性支持されているため、軸箱153に対す
る矢印UB向きの力が増加する場合には、軸箱153は
面155に沿って接触状態を保ちながら矢印UC向きに
移動し、その結果、軸箱153は弾性要素154を縮め
て、矢印UA向きに変位する。一方、軸箱に対する矢印
UB向きの力が減少する、つまり、力のベクトルが矢印
UB’向きに変化する場合は、軸箱153は弾性要素1
54が伸びる力に押されて、軸箱153は面155に沿
って接触状態を保ちながら矢印UC‘向きに移動し、矢
印UA’向きに変位する。以上のように、軸箱153
は、矢印UB向きの力が増加すると、矢印UA向きに変
位し、矢印UB‘向きの力が増えると、矢印UA’向き
に変位する。図8に、以上の支持機構151を左右一対
に台車枠2に固定した台車が、矢印VD向きに曲線を通
過している状況を示す。図8において、曲線を通過して
いる状態で、案内輪4a,4bの接地点を結ぶ線分EF
の長さが、直線走行状態より長くなると、矢印UD,U
D’向きの外側に開く力がかかり、案内輪4a,4b向
きの力が増す。そのため、軸箱153aは矢印UE向き
に変位し、軸箱153bは矢印UF向きに変位し、その
結果、案内輪軸4aと案内輪軸4bの距離が広くなり、
股開き荷重が減少する。また、台車が曲線の外側に変位
して、案内輪4bにかかる矢印UD’向きの力が減少し
て、矢印UD向きの力が増すと、軸箱153bはUF
‘向きに変位して、案内輪4bは、軌道を追従する。以
上のように支持機構151a,bにより案内輪4a,4
bを支持することにより、曲線において、案内輪4a,
4bが軌道を追従できるようにして、台車枠2にかかる
荷重負担を少なくして曲線をスムーズに通過することが
可能になる。なお、以上の本実施の形態に関して、案内
輪4のみについて言及したが、安定輪5も同じ支持機構
により支持することにより、台車枠2の荷重負担を減ら
し、曲線を通過できるようになる。
【0046】次に、本発明の他の実施形態を図9および
図10を用いて説明する。図9は、本実施の形態による
モノレール車両用台車の側面図、図10は本実施形態に
よる案内輪4取り付け部の詳細図である。
【0047】本実施の形態は、油圧シリンダ161、1
62によって案内輪4および安定輪5を台車前後方向に
変位させる実施の形態である。図9および図10におい
て、第1の実施の形態のモノレール車両用台車における
部材と同一機能を有する部材に関しては同一の番号を付
している。
【0048】図9において、油圧シリンダ161、16
2は、配管176により油圧源175に接続されてお
り、油圧シリンダ161、162は支持枠18に取り付
けられている。案内輪支持枠164および安定支持枠1
65は、支持枠18に取り付けられている。図10に、
案内輪4を支持する案内輪支持枠164の詳細構造を示
す。案内輪4は案内輪軸14、図示しない軸受けを介し
て軸箱163に回転可能な状態で固定支持されている。
軸箱163の右端は、油圧シリンダ161により並進変
位するロッド166に結合されている。軸箱163には
スライダ167が固定されており、軸箱163はスライ
ダ167を介して、ガイドレール168に並進変位可能
な状態で支持されており、油圧シリンダ161を駆動す
ることにより案内輪4は矢印UH,UH‘向きの並進移
動する。図9において、171は、軌道情報メモリであ
り、軌道の距離情報、曲率情報、カント等の曲線情報が
記録されている。172は、車両の位置検知装置であ
り、走行輪3の回転角検知手段により車両が走行した距
離を積算し、車両の現在位置を検知する。その時、軌道
から受信するATS信号を用いて距離補正を行えば、よ
り確実に位置の検知を行うことも可能となる。173
は、走行速度検知装置であり、走行輪に設置された速度
発電機により車両の走行速度を検知する。174は、コ
ントローラであり、軌道情報メモリ171、位置検知装
置172、走行速度検知装置173の情報を受け、油圧
源175を作動させ、油圧シリンダ161、162を駆
動する。
【0049】車両が、曲線に近づくと、軌道情報メモリ
171および位置検知装置172から得られる情報をも
とに、コントローラ174は、車両が曲線に近づいてい
ることを検知する。コントローラ174は、走行速度検
知装置173および軌道情報メモリ171から得られる
曲線半径等の軌道データ、走行速度をもとに、曲線にお
いて車両および台車にかかる力を計算し、軌道をはさむ
案内輪の接地点を結ぶ線分をなるべく曲線向心方向に向
け、走行輪のスリップ角を小さくするのに必要な各台車
における走行輪軸13と案内輪軸14の前後方向距離、
走行輪軸13と案内輪軸15の前後方向距離を計算す
る。コントローラ174は、計算結果に基づき、案内輪
4、安定輪5を前後方向に移動させる変位量を算出し、
油圧源175を作動させる。以上の動作により、より確
実に案内輪の接地点を結ぶ線分を曲線向心方向に向け、
台車枠にかかる荷重負担を少なくしてスムーズに曲線を
通過することができる。また、走行輪の回転方向と走行
輪の進行方向がなすスリップ角を小さくすることができ
るため、走行輪のすべりを少なくして、タイヤ摩耗を少
なくすることにより走行タイヤの寿命を長くすることが
できる。なお、本実施の形態では、油圧シリンダにより
案内輪4、安定輪5の位置を台車前後方向に変位させる
ものとしたが、空気圧シリンダ、モータ等の他のアクチ
ュエータ用いて、案内輪4、安定輪5の位置を変位させ
ても良い。
【0050】次に、本発明の他の実施形態を図11およ
び図12を用いて説明する。図11は本実施の形態によ
るモノレール用台車の平面図であり、図12は、本実施
の形態によるモノレール用台車が曲線を通過している状
態を示している。
【0051】本実施の形態は、2つの車体10a、車体
10bの間に配置する変位変換機構71、81により、
台車1a,1bを操舵する実施の形態である。図11お
よび図12において、第1の実施の形態のモノレール車
両用台車における部材と同一機能を有する部材に関して
は同一の番号を付している。
【0052】変位変換機構71は、二つのリンク72と
リンク73より構成される。リンク72の一端は、ピン
74およびブラケット75を介して、車体10aに回転
可能な状態で結合されている。リンク72の一端は、ピ
ン76およびブラケット77を介して、回転可能な状態
で車体10bに結合されいる。リンク73の一端は、リ
ンク72上のピン74とピン76の間において、ピン7
8により回転可能な状態で結合されており、リンク73
の他端は、ピン79および台車1aの端に固定されるブ
ラケット80を介して、回転可能な状態で台車1aに結
合されている。変位変換機構81は、変位変換機構71
と同じ構造をしており、二つのリンク82とリンク83
によって構成され、リンク83は、図示していない台車
1bに結合されている。
【0053】図12に示すように車両が曲線部を矢印V
F向きに走行している状態では、車体10aと車体10
bに相対ヨー角が発生する。そのため、曲線の外側で
は、車体10a、10bに取り付けられたブラケット7
5およびブラケット77は、矢印G、G‘に示すように
遠ざかる向きに変位し、曲線の内側では、ブラケット8
5およびブラケット87は、矢印K、K’に示すように
近づく向きに変位する。その結果、曲線の外側に設置さ
れている変位変換機構71において、リンク72は、ピ
ン74を中心に矢印Hの向きにヨー旋回し、ピン78は
矢印Iに示すように車体10aから遠ざかる向きに変位
する。そして、ピン78に引かれて、リンク73自体が
矢印Iの向きにに変位し、台車1aの端は、リンク73
に引っ張られて、矢印Jの向きにヨー旋回する。同様
に、曲線の内側に設置された変位変換機構81におい
て、リンク82は、ピン84を中心に矢印L‘の向きに
ヨー旋回し、ピン88は矢印Mに示すように車体10b
に近づく向きに変位する。そして、ピン88に押され
て、リンク83自体が矢印Mの向きにに変位し、台車1
bの端は、リンク83に押されて、矢印Nの向きにヨー
旋回する。以上のように、変位変換機構71、81によ
り、車体10aと車体10bの相対ヨー角が、台車左右
端の前後変位に変換されて、台車1aは矢印Jの向き、
台車1bは、矢印Nの向きにリンクにより操舵される。
以上の動作により、台車1aおよび台車1bが、より確
実に軌道桁をはさむ二つの案内輪の接地点を結ぶ線分
が、曲線の向心方向に近い角度に向くため、台車枠にか
かる荷重負担少なくして、曲線をスムーズに旋回するこ
とができる。
【0054】次に、本発明の他の実施形態を図13およ
び図14を用いて説明する。図13は本実施の形態によ
るモノレール用台車の平面図であり、図14は、本実施
の形態によるモノレール用台車が曲線を通過している状
態を示している。
【0055】本実施の形態は、車体10a,10bの端
部に配置される油圧シリンダ101により車体間の相対
ヨー角を検出して、油圧シリンダ102、103より、
台車1を操舵する実施の形態である。図13および図1
4において、第1の実施の形態のモノレール車両用台車
における部材と同一機能を有する部材に関しては同一の
番号を付している。
【0056】油圧シリンダ101は、車体10aおよび
車体10bの端部に配置され、その一端はピン105お
よびブラケット106介して、回転可能な状態で車体1
0aに結合され、その他端は、ピン107およびブラケ
ット108を介して、回転可能な状態で車体10bに結
合される。油圧シリンダ102、103は、車体10a
の端部に左右一対に配置され、シリンダロッド109、
110の移動により伸縮する構造となっている。油圧シ
リンダ102の一端は、ピン111、ブラケット112
を介して、回転可能な状態で、車体10aに結合されて
おり、その他端は、ピン113および台車1の端に固定
されるブラケット114を介して、回転可能な状態で台
車1に結合されている。油圧シリンダ103について
も、油圧シリンダ102と同様に、ピン115、11
7、ブラケット116、118を介して、両端が回転可
能な状態で車体10aおよび台車1に結合されている。
油圧シリンダ101と油圧シリンダ102、103は配
管104により接続されている。
【0057】車両が曲線部を矢印VG向きに走行してい
る状態では、図14に示すように車体10aと車体10
bに相対ヨー角が発生する。そのため、曲線の外側にあ
たる車体10a、10bに取り付けられたブラケット1
06およびブラケット108は、矢印O、O‘に示すよ
うに遠ざかる向きに変位する。その結果、油圧シリンダ
101は伸張し、油圧シリンダ101の油室121aか
ら作動油が、配管104aを矢印P向きに流出し、油圧
シリンダ102の油室122aに流入する。また、油圧
シリンダ101の油室121aから作動油が、配管10
4aを矢印P’向きに流出し、油圧シリンダ103の油
室123aに流入する。これにより、油圧シリンダ10
2の油室122bおよび油圧シリンダ103の油室12
3bの油圧が高くなり、作動油が、配管104bを矢印
Q、Q‘の向きに流出し、油圧シリンダ101の油室1
21bに作動油が流入する。また、シリンダロッド10
9は、矢印Rの向きに変位し、台車1a端部を引っ張
り、一方、シリンダロッド110は矢印Sの向きに変位
し、台車1a端部を押す。その結果、台車1aは、矢印
Tの向きにヨー旋回する。以上のように、油圧シリンダ
101および油圧シリンダ102、103により、車体
10aと車体10bの相対ヨー角が、台車左右端の前後
変位に変換されて、台車1aは矢印Tの向きにより操舵
される。その結果、より確実に台車1aが曲線の中心を
向き、軌道桁をはさむ二つの案内輪の接地点を結ぶ線分
が、曲線の向心方向に近い角度に向くため、より確実に
台車枠にかかる荷重負担を少なくして、曲線をスムーズ
に旋回することができる。また、走行輪のスリップ角を
小さくなるように、台車1をヨー角方向に操舵すること
により、走行輪のすべりを少なくして、タイヤ摩耗を少
なくすることにより走行タイヤの寿命を長くすることが
できる。なお、本実施の形態は、二つの油圧シリンダ1
02、103により台車1aは操舵されるものとした
が、1つの油圧シリンダによって台車1aを操舵するよ
うに構成しても良い。また、本実施の形態は、油圧シリ
ンダ101により車体10aと車体10bが形成する相
対ヨー角の検出するように構成したが、車端部にレーザ
ー変位計等の車体間の前後相対変位を計測する手段を左
右一対に配置して、車体間の前後相対変位より車体10
aと車体10bが形成する相対ヨー角を算出するように
構成しても良い。
【0058】次に、本発明の他の実施形態を図15を用
いて説明する。図15は本実施の形態によるモノレール
用台車の平面図である。
【0059】本実施の形態は、あらかじめ記録された軌
道情報にしたがって、油圧シリンダ102、103によ
り、台車1を操舵する実施の形態である。図15におい
て、図13および図14の実施の形態のモノレール車両
用台車における部材と同一機能を有する部材に関しては
同一の番号を付している。
【0060】図15において、油圧シリンダ102、1
03は配管136により、油圧源135に接続されてい
る。131は、軌道情報メモリであり、軌道の距離情
報、曲率情報、カント等の曲線情報が記録されている。
132は、車両の位置検知装置であり、走行輪の回転角
検知手段により車両が走行した距離を積算し、車両の現
在位置を検知する。その時、軌道から受信するATS信
号を用いて距離補正を行えば、より確実に位置の検知を
行うことも可能となる。133は、走行速度検知装置で
あり、走行輪に設置された速度発電機により車両の走行
速度を検知する。134は、コントローラであり、軌道
情報メモリ131、位置検知装置132、走行速度検知
装置133の情報を受け、油圧源135を作動させ、油
圧シリンダ102、103を駆動する。
【0061】車両が、曲線に近づくと、軌道情報メモリ
131および位置検知装置132から得られる情報をも
とに、コントローラ134は、車両が曲線に近づいてい
ることを検知する。コントローラ134は、走行速度検
知装置133および軌道情報メモリ131から得られる
曲線半径等の軌道データ、走行速度をもとに、曲線にお
いて、車両および台車にかかる力を計算し、軌道をはさ
む案内輪の接地点を結ぶ線分をなるべく曲線向心方向に
向け、走行輪のスリップ角を小さくするのに必要な台車
1の車体に対するヨー角を計算する。コントローラ13
4は、計算結果に基づき、油圧源135を作動させる。
以上の動作により、より確実に案内輪の接地点を結ぶ線
分を曲線向心方向に向け、台車枠にかかる荷重負担を少
なくして、スムーズに曲線を通過することができる。ま
た、走行輪のスリップ角を小さくすることができるた
め、走行タイヤの寿命を長くすることができる。なお、
本実施の形態では、油圧シリンダにより台車1を操舵さ
せるものとしたが空気圧シリンダ、モータ等の他のアク
チュエータ用いて、台車1を操舵をしても良い。
【0062】上記の各実施例において、軌道桁の側面と
接触するように設けられる案内輪とやはり軌道桁の側面
と接触するように設けられる安定輪とは、走行輪との前
後方向の間隔及び軌道桁側面と接触する上下方向位置を
適切に設計することにより、案内輪が安定輪を兼ねる又
は安定輪が案内輪を兼ねるようにすることも可能であ
る。
【0063】
【発明の効果】本発明によれば、台車の左右にそれぞれ
設けられた案内輪を結ぶ線分を、曲線軌道の向心方向に
ほぼ一致させることができるので、台車枠にかかる荷重
負担を少なくし、かつ、曲線通過状態において案内輪に
よって台車を曲線軌道に案内する機能を確保することに
より、曲線通過性能が向上し、台車の構造を単純化でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態のモノレール車両用
台車の側面図及び平面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態のモノレール車両用
台車が曲線を通過している状況を示す図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態のモノレール車両用
台車の側面図及び平面図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態の他の実施の形態の
モノレール車両用台車の側面図及び平面図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態のモノレール車両用
台車の平面図である。
【図6】本発明の第3の実施の形態のモノレール車両用
台車が曲線を通過している状況を示す図である。
【図7】本発明の第4の実施の形態のモノレール車両用
台車の案内輪取り付け部の詳細図である。
【図8】本発明の第4の実施の形態のモノレール車両用
台車が曲線を通過している状況を示す図である。
【図9】本発明の第5の実施の形態のモノレール車両用
台車の側面図である。
【図10】本発明の第5の実施の形態のモノレール車両
用台車案内輪取り付け部の詳細図である。
【図11】本発明の第6の実施の形態のモノレール車両
用台車の平面図である。
【図12】本発明の第6の実施の形態のモノレール車両
用台車が曲線を通過している状況を示す図である。
【図13】本発明の第7の実施の形態のモノレール車両
用台車の平面図である。
【図14】本発明の第7の実施の形態のモノレール車両
用台車が曲線を通過している状況を示す図である。
【図15】本発明の第8の実施の形態のモノレール車両
用台車の平面図である。
【図16】従来のモノレール車両用台車が曲線を通過し
ている状況を示す図である。
【符号の説明】
1…台車、2…台車枠、3…走行輪、4…案内輪、5…
安定輪、6…空気ばね、7…牽引装置、8…左右動ダン
パ、9…ヨーダンパ、10…車体、11…上下ダンパ、
13…走行輪軸、14…案内輪軸、15…安定輪軸、1
6…側梁、17…端梁、18…支持枠、20…軌道桁、
21、72、73、82、83…リンク、43…曲線軌
道桁、44…直線軌道桁、51、55…ボルスタ、5
2、56…中心ピン、53、57…側受け、54、58
…ボルスタアンカ、61…中心ピン、62…穴、71、
81…変位変換機構、74、76、79、84、86、
89…ピン、109、110…シリンダロッド、12
1、122、123…油室、131、171…軌道情報
メモリ、132、172…位置検知装置、133、17
3…走行速度検知装置、134、174…コントロー
ラ、135、175…油圧源、104、151…支持機
構、152、164…案内輪支持枠、153、163…
軸箱、154…弾性要素、155…面、161、16
2、101、102、103…油圧シリンダ、165…
安定輪支持枠、166…ロッド、167…スライダ、1
68…ガイドレール、176…配管。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平石 元実 山口県下松市大字東豊井794番地 株式会 社日立製作所笠戸工場内 (72)発明者 岩崎 克行 山口県下松市大字東豊井794番地 株式会 社日立製作所笠戸工場内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】台車枠と、該台車枠に、軌道桁上を走行す
    る走行輪、前記台車を前記軌道桁に沿って案内する案内
    輪及び前記台車の横方向への倒れを防止する安定輪とを
    備えたモノレール車両用台車において、 前記走行輪、案内輪及び安定輪をこれらの各軸の位置関
    係が相対的に変化しないように保持する一体に形成され
    た台車枠に取り付け、前記案内輪及び安定輪を前記走行
    輪に対して前後方向に間隔を置いてかつ前記走行輪に対
    して前後方向のいずれか一方の側に配設したことを特徴
    とするモノレール用車両用台車。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のモノレール車両用台車に
    おいて、前記案内輪と安定輪とは、それぞれの軸が鉛直
    方向をむくように設けられ、かつそれぞれの軸が同軸線
    上に設けられていることを特徴とするモノレール車両用
    台車。
  3. 【請求項3】請求項1記載のモノレール車両用台車にお
    いて、2つの台車枠をピンで連結し、2つの台車枠がピ
    ンのまわりにヨー回転自在にしたことを特徴とするモノ
    レール車両用台車。
  4. 【請求項4】請求項1に記載のモノレール車両用台車に
    おいて、前記案内輪の軸を軸受けを介して支持する軸箱
    と、前記軸箱が台車前後方向および左右方向に変位し、
    軌道をはさむ二つの案内輪の軸の間の左右方向距離が可
    変であるように前記軸箱を支持する手段とを備えたこと
    を特徴とするモノレール車両用台車。
  5. 【請求項5】請求項1に記載のモノレール車両用台車に
    おいて、軌道上の車両位置を検知する手段と、軌道情報
    を格納する手段と、案内輪軸を軸受けを介して支持する
    軸箱と、軸箱を台車前後方向に変位させる手段を備え、
    前記軌道情報に応じて前記軸箱を台車前後方向に変位さ
    せることを特徴とするモノレール車両用台車。
  6. 【請求項6】請求項1に記載のモノレール車両用台車に
    おいて、2つの車体が形成する相対ヨー角に応じて、台
    車枠をヨー角変位させる手段を備えたことを特徴とする
    モノレール車両用台車。
  7. 【請求項7】請求項1に記載のモノレール車両用台車に
    おいて、軌道上の車両位置を検知する手段と、軌道情報
    を格納する手段と、台車に結合され台車をヨー角変位さ
    せる手段とを備え、前記軌道情報に応じて台車枠をヨー
    角変位させるように構成したことを特徴とするモノレー
    ル車両用台車。
  8. 【請求項8】請求項1に記載のモノレール車両用台車に
    おいて、案内輪軸を軸受けを介して支持し、台車前後方
    向に対して角度をなす接触面を備える軸箱と、前記接触
    面において軸箱と接触して、軸箱を支持する支持枠と、
    前記軸箱と前記支持枠を結合する弾性要素とを備え、案
    内輪にかかる力に応じて、前記軸箱が台車前後方向およ
    び左右方向に変位し、軌道をはさむ二つの案内輪軸の間
    の左右方向距離が可変であるように構成したことを特徴
    とするモノレール車両用台車。
  9. 【請求項9】車体と、該車体に軌道桁との間に介在する
    ように取り付けられる台車とを備え、前記台車に、台車
    枠と、該台車枠に、軌道桁上を走行する走行輪、前記台
    車を前記軌道桁に沿って案内する案内輪及び前記台車の
    横方向への倒れを防止する安定輪とを備えて前記軌道桁
    上を走行するモノレール車両において、 前記走行輪、案内輪及び安定輪をこれらの各軸の位置関
    係が相対的に変化しないように保持する一体に形成され
    た台車枠に取り付け、前記案内輪及び安定輪を前記走行
    輪に対して前後方向に間隔を置いてかつ前記走行輪に対
    して前後方向のいずれか一方の側に配設したことを特徴
    とするモノレール用車両。
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