JP2000264020A - 空気入りタイヤ - Google Patents
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Abstract
効に高めることができる空気入りタイヤ、特に高性能タ
イヤを提供することにある。 【解決手段】 トレッド部踏面1の少なくとも略半区域
2,3に、中央域4からトレッド接地端5a,5b に向かっ
てタイヤ周方向に対し傾斜して延びる多数本の傾斜溝7
a,7b を配設することによって区画陸部8a,8b を形成
し、区画陸部8a,8b に、その内陸側位置10から、それぞ
れこの区画陸部8a,8b を形成する2本の傾斜溝7a1 ,7a2
又は7b1 ,7b2に向かって該傾斜溝7a1 ,7a2又は7b1 ,7b2
と同じ向きの傾斜で、陸部高さHが減少しかつ表面11が
末広がり状となるように切除された1対の切り欠き部9
a,9b を配設して、区画陸部8a,8b を中央側陸部12と側
方側陸部13に実質上2分割することを特徴とする。
Description
にすることなく排水性能を有効に高めることができる空
気入りタイヤ、特に高性能タイヤに関するものである。
性の向上等を目的として偏平率を小さくした、いわゆる
高性能タイヤのトレッドパターンとしては、例えば、ト
レッド中央域からトレッド接地端に向かってタイヤ周方
向に対し傾斜して延びる多数本の傾斜溝を配設すること
によって多数の区画陸部を形成したものが知られてい
る。
上させるための手段としては、傾斜溝の溝幅を広げるな
どして溝面積比率(ネガティブ率)を高めるのが有用で
ある。
ヤにおいては、傾斜溝のネガティブ率を高めることによ
って、タイヤ側方への排水効率が高まり、この結果とし
て、タイヤ全体としての排水性能の向上が期待できるの
である。
しては、傾斜溝を、タイヤ周方向に対して小さい角度で
傾斜する、いわゆるハイアングル溝にすること、及び、
傾斜溝をタイヤ赤道側からそれぞれのトレッド接地端側
に向かって順次接地域に入る方向に配設して、トレッド
部に方向性パターンを形成するのが有用である。
ための手段はいずれも、他の性能を確保する点から自ず
と限界があった。
本の傾斜溝を配設することによって多数の区画陸部を形
成したタイヤについて、他の性能を犠牲にすることな
く、排水性能をさらに高めるための詳細な検討を行な
い、以下の知見を得た。
する場合、タイヤの接地中央域に存在する水を傾斜溝を
通じてタイヤ側方に排出するまでにはかなりの距離があ
るため、十分に排出することができず、ハイドロプレー
ニング現象が発生しやすく、特に、偏平率の小さい高性
能タイヤでは、トレッド幅がかなり広いことから、上記
現象は顕著に生じる傾向があることがわかった。
ら、区画陸部を形成するそれぞれの傾斜溝に向かって該
傾斜溝と同じ向きの傾斜で所定形状の1対の切り欠き部
を配設し、傾斜溝に水を取り込みやすい形状にすること
によって、他の性能を犠牲にすることなく、排水効率が
飛躍的に向上することを見出した。
画陸部に、適正化を図った1対の切り欠き部を配設する
ことにより、他の性能を犠牲にすることなく排水性能を
有効に高めることができる空気入りタイヤ、特に高性能
タイヤを提供することにある。
め、 この発明は、 トレッド部踏面の少なくとも略半区域
に、中央域からトレッド接地端に向かってタイヤ周方向
に対し傾斜して延び、かつ、中央域側でタイヤ周方向に
対する傾斜角度が比較的小さく、トレッド接地端側で前
記傾斜角度が比較的大きい多数本の傾斜溝を配設するこ
とによって区画陸部を形成してなる空気入りタイヤにお
いて、区画陸部に、その内陸側位置から、それぞれこの
区画陸部を形成する2本の傾斜溝に向かって該傾斜溝と
同じ向きの傾斜で、陸部高さが減少しかつ表面が末広が
り状となるように切除された1対の切り欠き部を配設し
て、区画陸部を中央側陸部と側方側陸部に実質上2分割
することを特徴とする空気入りタイヤである。
域」とは、トレッド部踏面をパターンセンターで2分し
たときの一方のトレッド領域をいい、例えば、パターン
センターがタイヤ赤道と一致しない場合の半区域も含ま
れる。また、「中央域」とは、パターンセンターを中心
としトレッド接地幅の50%の領域をいう。さらに、「区
画陸部の内陸側位置」とは、具体的には陸部の中央の位
置をいう。さらにまた、「傾斜溝と同じ向きの傾斜」と
は、具体的には、 平面上で、直交する座標軸で平面を4
つに分けたときの第1〜第4象限を考え、 傾斜溝が原点
を通り第1象限と第3象限の範囲内にあるとき、 同様の
範囲内で傾斜することを意味する。加えて、「実質上2
分割する」とは、具体的には図1に示すように、区画陸
部を、中央側陸部と側方側陸部に細溝によって完全に分
割する場合の他、中央側陸部と側方側陸部の一部が分割
されている場合や、切り欠き部の側壁と側方側陸部の側
壁が一体化されている場合等が含まれる。
部高さ減少割合が比較的小さく、その傾斜溝側の陸部高
さ減少割合が比較的大きいこと、前記1対の切り欠き部
は、区画陸部の前記内陸側位置付近で一部不連続区域を
有すること、前記切り欠き前記1対の切り欠き部は、そ
の表面の陸部高さの最小値が傾斜溝の溝深さの少なくと
も50%であること、前記切り欠き部の傾斜溝に面する部
分の表面と中央側陸部の踏面とのなす交角は、120 〜15
0 °の範囲であることが好ましい。
る角部に、その先端に向かって陸部高さが減少する面取
り部を形成すること、面取り部は、その陸部高さの減少
割合が角部の先端に向かって漸増すること、前記面取り
部は、その表面を実質曲面状に形成することが好まし
い。
部の対をなす切り欠き部と向かい合う部分を、中央側陸
部の前記内陸側位置に向かって突出する凸状とし、この
凸状部分の陸部高さは、側方側陸部の他の部分の陸部高
さと同一であること、凸状部分は、その先端部に角部を
有し、この角部の形成角度が45〜90°の範囲であるこ
と、凸状部分を形成する側壁のうち、先行接地側に位置
する側壁は、タイヤ周方向に対する配設角度が60〜85°
の範囲であり、後続接地側に位置する側壁は、前記配設
角度が5 〜30°の範囲であることが好ましい。
域からそれぞれのトレッド接地端に向かってタイヤ周方
向に対し傾斜して延びる多数本の傾斜溝を配設して、対
をなす区画陸部を形成し、これら区画陸部を、中央域側
部分からトレッド端側部分に向かって順次接地する配置
にして、トレッド部に方向性パターンを形成することが
好ましい。
びる1対の周方向溝を配設して、これらの間にリブ状陸
部を形成することが好ましい。
例を以下で説明する。図1は、 この発明に従う空気入り
タイヤのトレッドパターンを示したものであり、 図中1
はトレッド部踏面、2及び3はトレッド部踏面1の略半
区域、4は中央域、5a及び5bはトレッド接地端、6はタ
イヤ赤道面、7a及び7bは傾斜溝、8a及び8bは区画陸部、
9a及び9bは切り欠き部である。
気入りタイヤは、トレッド部踏面1の少なくとも略半区
域 (図1では両区域2,3)に、中央域4からトレッド
接地端5a,5b に向かってタイヤ周方向(タイヤ赤道面6
と平行な方向)に対し傾斜して延びる多数本の傾斜溝7
a,7b を配設することによって、区画陸部8a,8b を形成
したものである。
向に対する傾斜角度が比較的小さく(好適には10〜40
°)、トレッド接地端5a,5b 側で前記傾斜角度が比較的
大きい(好適には50〜80°)、いわゆるハイアングル溝
である。
区画陸部8a,8b の所定位置に所定形状の1対の切り欠き
部9a,9b を配設すること、より具体的には、区画陸部8
a,8bに、その内陸側位置10から、それぞれこの区画陸部
8a,8b を形成する2本の傾斜溝7a1 ,7a2又は7b1 ,7b2に
向かって該傾斜溝7a1 ,7a2又は7b1 ,7b2と同じ向きの傾
斜で、陸部高さHが減少しかつ表面11が末広がり状とな
るように切除された1対の切り欠き部9a,9b を配設し
て、区画陸部8a,8b を中央側陸部12と側方側陸部13に実
質上2分割することにある。
タイヤの場合には、タイヤ前方に存在する路面上の水を
タイヤの外方に十分に排出することができず、接地時に
その水をタイヤ接地面がまともに踏みこんでしまうた
め、ハイドロプレーニング現象を引き起こしやすいとい
う問題点があったが、この発明では、区画陸部8a,8b に
1対の切り欠き部9a,9b を配設することによって、タイ
ヤのトレッド接地域に存在する水を、これら切り欠き部
9a,9b を通じて傾斜溝7a,7b 内に強制的に取りこむこと
ができ、この取りこんだ水は、傾斜溝7a,7b 内を通って
タイヤ側方へ速やかに排出されるため、排水効率が高ま
るとともにタイヤ接地面の水圧を低下させることがで
き、この結果、排水性能を向上させることができるので
ある。
ための手段として、溝の配設ではなく、切り欠き部9a,9
b の配設によって達成していることから、陸部の剛性低
下が少なくなるとともに、区画陸部全体としての接地性
も向上することになる。
形状を示すため、それぞれ図1のA−A線、B−B線、
C−C線及びD−D線上で切断したときの切り欠き部9
a,9bの断面形状である。尚、切り欠き部9a,9b は、タイ
ヤのトレッド接地域に存在する水を傾斜溝7a,7b 内に取
り込みやすくするため、この取りこんだ水が区画陸部8
a,8b の内陸側位置10から傾斜溝7a1 ,7a2又は7b1 ,7b2
に向かって該傾斜溝7a1,7a2又は7b1 ,7b2と同じ向きの
傾斜で、陸部高さHが減少しかつ表面11が末広がり状と
なるように形成すればよく、図2(a)〜(d) に示す断面形
状だけには限定されず、種々の態様を採ることができ
る。
部高さ減少割合を比較的小さく、その傾斜溝側の陸部高
さ減少割合を比較的大きくすることが好ましい。
は、切り欠き部9a,9b の表面11が中央側陸部12の踏面と
のなす交角θの大きさによって表わすことができる。
8a,8b の前記内陸側位置10付近で一部不連続区域を有す
る場合、陸部剛性を高く設定できるため、操縦安定性を
高める場合は好ましい。
区域を有する」とは、切り欠き部9a,9b の先端部が互い
に連結しない場合を意味する。尚、図1では、接地性を
重視するため、中央側陸部12と側方側陸部13の間に細溝
24を配設して、切り欠き部9a,9b が側方側陸部13の側壁
22,23 から完全に分離した場合を示してあるが、細溝24
は、必要に応じて適宜配設することができる。
形状を種々の形状にすることができるが、表面11をタイ
ヤ接地面上に投影するとき、その形状を略三角形状 (図
1)にすることが、中央側陸部12の踏面14と路面の間に
存在する水を傾斜溝7a,7b 内にスムーズに流し込みやす
くなる点で好ましい。即ち、タイヤ接地面内の水は、基
本的にはタイヤの中央域4からトレッド接地端5a,5b に
向かって流れる傾向があるため、前記表面11を、区画陸
部8a,8b の内陸側位置10を頂点とし、これからそれぞれ
の傾斜溝7a1 ,7a2又は7b1 ,7b2に向かって略三角形状で
かつ末広がり状に形成することにより、タイヤ幅方向内
側に位置する中央側陸部12の踏面14と路面との間に存在
する水をこの切り欠き部9a,9b の表面11を通じて傾斜溝
7a,7b 内に取りこむのを容易にするからである。
高さHの最小値が傾斜溝7a,7b の溝深さDの少なくとも
50%にすることが、排水性を高める点で好ましい。
角部15に、その先端16に向かって陸部高さHが減少する
面取り部を形成することが、ブロック剛性の確保と溝分
岐点での水圧減少効果を得る点で好ましい。
水圧減少効果の双方をより一層バランス良く満足させる
には、この面取り部15の陸部高さHの減少割合Rを角部
の先端16に向かって漸増させること、または、前記面取
り部15の表面17を実質曲面状に形成することがより好ま
しい。
部9a,9b を明確に示すため、便宜上、それらの一部に斜
線を施してある。
面する部分の表面と中央側陸部の踏面とのなす交角θ
(図2(d))は、120 〜150 °の範囲にすることが好まし
い。
12の対をなす切り欠き部9a,9b と向かい合う部分18を、
中央側陸部12の前記内陸側位置10に向かって突出する凸
状とし、この凸状部分18の陸部高さHを、側方側陸部13
の他の部分の陸部高さHと同一にすることが好ましい。
することによって、区画陸部8a,8b( 特に中央側陸部1
2)の踏面に存在する水の流れは、2つの切り欠き部 9
a,9bのいずれかに瞬時に振り分けられ、それぞれの切り
欠き部9a,9bに隣接する傾斜溝7a1 ,7a2又は7b1 ,7b2の
溝底及びそれぞれの傾斜溝の配設方向に向かって傾斜溝
7a1 ,7a2又は7b1 ,7b2内に強制的に流し込ませることが
でき、タイヤ側方への排水効率が高まるからであり、ま
た、凸状部分18の陸部高さHを、側方側陸部13の他の部
分の陸部高さHと同一にすることによって、水を振り分
ける作用はより一層顕著になる。
し、この角部21の形成角度βは45〜90°の範囲にするこ
とが好ましい。前記形成角度が45°未満だと、ブロック
剛性が不足しがちであり、特にスポーツ走行時の摩耗が
問題になるおそれがあるからであり、また、前記形成角
度が90°よりも大きい (鈍角の)場合には、上述した水
の流れをスムーズに振り分けることができず、十分な排
水性能が得られなくなる傾向があるからである。
先行接地側に位置する側壁22は、タイヤ周方向に対する
配設角度γが60〜85°の範囲にし、後続接地側に位置す
る側壁23は、前記配設角度δが5 〜30°の範囲であるこ
とが好ましい。即ち、前記側壁22を、トレッド接地端5
a,5b 側に位置する傾斜溝7a,7b の配設角度と同様な角
度で配設することによって、タイヤ側方へのよりスムー
ズな排水を実現することができ、また、前記側壁23を、
タイヤ周方向に対して小さい角度で配設することによっ
て、タイヤ前方への排水効率を高めることができるから
である。
れぞれの分割部分は、実質的にタイヤ周方向( 5〜30
°)とタイヤ幅方向(60〜85°)に分割されているた
め、タイヤ周方向及び幅方向のいずれの入力に対しても
陸部が柔軟に変形することができ、この結果、良好な接
地性が得られるため、特に操縦安定性に有利である。
いずれか一方の半区域2又は3に、上述した構成を採用
すればよいが、特に、排水性を重視する高性能タイヤの
場合には、図1に示すように、トレッド部踏面1の両区
域2,3に、中央域4からそれぞれのトレッド接地端5
a,5b に向かってタイヤ周方向に対し傾斜して延びる多
数本の傾斜溝7a,7b を配設して、対をなす区画陸部9a,9
b を形成し、これら区画陸部9a,9b を、中央域4側から
トレッド接地端5a,5b 側部分に向かって順次接地する配
置にして、トレッド部に方向性パターンを形成すること
が好ましい。
せると共に、操縦安定性を高めるため、中央域4にタイ
ヤ周方向に延びる1対の周方向溝25a,25b を配設すると
ともに、これらの間にリブ状陸部26を形成し、傾斜溝7
a,7b が周方向溝25a,25b に開口する構成を示してある
が、この構成は必要に応じて適宜選択等することができ
る。
と前記周方向溝25a,25b とを組み合わせたトレッドパタ
ーンにすれば、傾斜溝7a,7b によるタイヤ側方への排水
作用だけでなく、さらに、周方向溝25a,25b によるタイ
ヤ前後方向への排水作用も生じるため、排水性能はより
一層向上させることができる。
有するタイヤについても、タイヤ負荷転動時における排
水機構について検討し、排水効率をさらに向上させるた
めの検討をしたところ、かかる排水機構は経時的に変化
すること、より具体的に言えば、タイヤの接地直前は、
周方向溝によるタイヤ前方への排水が主であり、また、
接地直後(接地時も含む。)は、周方向溝によるタイヤ
前後方向への排水よりもむしろ、傾斜溝によるタイヤ側
方への排水が主であるという知見を得た。
3及び図4に示すように、リブ状陸部26の側壁26a,26b
の、周方向溝25a,25b に傾斜溝7a,7b が開口する位置1
9,20と対応する部分に、これらとそれぞれ隣接する周方
向溝25a,25b 内に突出する擬似陸部27を固設し、前記擬
似陸部27の陸部高さHを、リブ状陸部26の側壁26a から
離れるに従って漸減するような傾斜面で形成すれば、排
水性能がさらに向上することがわかった。図2(e),(f)
は、擬似陸部27の断面形状を明らかにするため、図3の
E−E, F−F上で切断したときのものである。
り、特に、接地直後における周方向溝25a,25b 内を流れ
る水が、配設角度の異なる傾斜溝7a,7b 内へスムーズに
流れ込むことができ、接地直後における傾斜溝7a,7b に
よるタイヤ側方への排水効率が顕著に高められ、これに
よって、タイヤの排水性能をより一層向上させるからで
ある。
配設するのは、1本だけだとハイドロプレーニング現象
の発生を十分に抑制することができず良好な排水性能が
得られないからである。
に沿って延びる形状であればよく、図1に示すような直
線状だけには限定されず、種々の形状にすることができ
る。
を配設するのは、中央域4に位置する陸部の剛性を大き
くすることによって、微小舵角応答性を高め、乾いた路
面での操縦安定性を確保するためである。
態の一例を示したにすぎず、請求の範囲において種々の
変更を加えることができる。例えば、上述したタイヤ
は、いずれも1個の区画陸部8a,8b に1対の切り欠き部
9a,9b を配設した場合についてだけ説明してきたが、必
要に応じて2対以上の切り欠き部を配設してもよい。
し、性能を評価したので以下で説明する。 ・実施例1 実施例1のタイヤは、図3に示すトレッドパターン及び
図2に示す断面形状(但し、細溝24の配設は除く。)を
有し、タイヤサイズがPSR205/55R16(トレッド幅:17
0 mm)であり、傾斜溝7a,7b 、周方向溝25a,25b 、切
り欠き部9a,9b、リブ状陸部26、面取り部15、及び擬似
陸部27等の寸法等については表1にまとめて示す。尚、
トレッド部以外のタイヤ構造については、従来の乗用車
用空気入りタイヤの構造とほぼ同様とした。
図5に示す断面形状をを有し、表2に示すような傾斜溝
7a,7b 、周方向溝25a,25b 、切り欠き部9a,9b、リブ状
陸部26、面取り部15、及び擬似陸部27等の寸法等を有す
ることを除いて実施例1のタイヤとほぼ同様に構成し
た。
し、タイヤサイズがPSR205/55R16(トレッド幅:170
mm)であり、周方向溝101 〜103 及び傾斜溝104 〜10
6 の寸法等については表3に示す。
規定する標準リムに装着し、タイヤ内圧:2.3kgf/c
m2 、タイヤ負荷荷重:実車2名乗車相当の条件下で、
濡れた路面での排水性能、乾いた路面での操縦安定性
能、パターンノイズ及び耐摩耗性を評価するための試験
を行なった。
排水性能と、旋回走行時の排水性能のに双方によって評
価した。
れた路面を走行させ、速度をステップ的に増加させてい
き、ハイドロプレーニング現象が発生したときの速度を
測定し、これによって評価した。
径80mの濡れた旋回路面を走行させ、速度をステップ
的に増加させていき、ハイドロプレーニング現象が発生
したときの速度を測定し、これによって評価した。
面状態にあるサーキットコースを各種走行モードにてス
ポーツ走行したときのテストドライバーによるフィーリ
ングによって評価した。
せ、100km /hから惰行させたときの車内音をテストド
ライバーによるフィーリングによって評価した。
路を想定したモード走行において、5000km走行後のタイ
ヤトレッド表面の状態を目視で観察すると共に、残溝深
さをを計測し、これら結果から総合的に評価した。
中の数値は、いずれも従来例を100とした指数比で示し
てあり、直進走行時の排水性能、旋回走行時の排水性
能、乾いた路面での操縦安定性能、パターンノイズ及び
耐摩耗性は、いずれも数値が大きいほど優れている。
も、従来例に比べて、濡れた路面での排水性能、乾いた
路面での操縦安定性能、パターンノイズ及び耐摩耗性の
いずれの性能とも優れている。
摩耗性等の他の性能を犠牲にすることなく排水性能を有
効に高めることができる空気入りタイヤ、特に高性能タ
イヤを提供することが可能になった。
の一部を展開した図である。
B、C−C及びD−D線上の断面図であり、(e),(f) は
それぞれ図3のE−E及びF−F線上の断面図である。
1)のトレッド部の一部を展開した図である。
2)のトレッド部の一部を展開した図である。
H,I−I及びJ−J線上の断面図であり、(e),(f) は
それぞれ図3のK−K及びL−L線上の断面図である。
展開した図である。
置 21 凸状部分18の先端部 22,23 凸状部分18の側壁 24 細溝 25a,25b 周方向溝 26 リブ状陸部 27 擬似陸部
Claims (14)
- 【請求項1】 トレッド部踏面の少なくとも略半区域
に、中央域からトレッド接地端に向かってタイヤ周方向
に対し傾斜して延び、かつ、中央域側でタイヤ周方向に
対する傾斜角度が比較的小さく、トレッド接地端側で前
記傾斜角度が比較的大きい多数本の傾斜溝を配設するこ
とによって区画陸部を形成してなる空気入りタイヤにお
いて、 区画陸部に、その内陸側位置から、それぞれこの区画陸
部を形成する2本の傾斜溝に向かって該傾斜溝と同じ向
きの傾斜で、陸部高さが減少しかつ表面が末広がり状と
なるように切除された1対の切り欠き部を配設して、区
画陸部を中央側陸部と側方側陸部に実質上2分割するこ
とを特徴とする空気入りタイヤ。 - 【請求項2】 前記切り欠き部は、その中央側の陸部高
さ減少割合が比較的小さく、その傾斜溝側の陸部高さ減
少割合が比較的大きい請求項1記載の空気入りタイヤ。 - 【請求項3】 前記1対の切り欠き部は、区画陸部の前
記内陸側位置付近で一部不連続区域を有する請求項1又
は2記載の空気入りタイヤ。 - 【請求項4】 前記切り欠き部の表面をタイヤ接地面上
に投影するとき、その形状が略三角形状である請求項
1、2又は3記載の空気入りタイヤ。 - 【請求項5】 前記1対の切り欠き部は、その表面の陸
部高さの最小値が傾斜溝の溝深さの少なくとも50%であ
る請求項1〜4のいずれか1項記載の空気入りタイヤ。 - 【請求項6】 前記切り欠き部の傾斜溝に面する部分の
表面と中央側陸部の踏面とのなす交角 (α)は、120 〜
150 °の範囲である請求項1〜5のいずれか1項記載の
空気入りタイヤ。 - 【請求項7】 区画陸部の、最も先に接地域に入る角部
に、その先端に向かって陸部高さが減少する面取り部を
形成する請求項1〜6のいずれか1項記載の空気入りタ
イヤ。 - 【請求項8】 面取り部は、その陸部高さの減少割合が
角部の先端に向かって漸増する請求項7記載の空気入り
タイヤ。 - 【請求項9】 前記面取り部は、その表面を実質曲面状
に形成する請求項7又は8記載の空気入りタイヤ。 - 【請求項10】 側方側陸部は、その中央側陸部の対を
なす切り欠き部と向かい合う部分を、中央側陸部の前記
内陸側位置に向かって突出する凸状とし、この凸状部分
の陸部高さは、側方側陸部の他の部分の陸部高さと同一
である請求項1〜9のいずれか1項記載の空気入りタイ
ヤ。 - 【請求項11】 凸状部分は、その先端部に角部を有
し、この角部の形成角度 (β)が45〜90°の範囲である
請求項10記載の空気入りタイヤ。 - 【請求項12】 凸状部分を形成する側壁のうち、先行
接地側に位置する側壁は、タイヤ周方向に対する配設角
度(γ)が60〜85°の範囲であり、後続接地側に位置す
る側壁は、前記配設角度(δ)が5 〜30°の範囲である
請求項10又は11記載の空気入りタイヤ。 - 【請求項13】 トレッド部踏面の両区域に、中央域か
らそれぞれのトレッド接地端に向かってタイヤ周方向に
対し傾斜して延びる多数本の傾斜溝を配設して、対をな
す区画陸部を形成し、これら区画陸部を、中央域側部分
からトレッド端側部分に向かって順次接地する配置にし
て、トレッド部に方向性パターンを形成する請求項1〜
12のいずれか1項記載の空気入りタイヤ。 - 【請求項14】 中央域にタイヤ周方向に延びる1対の
周方向溝を配設して、これらの間にリブ状陸部を形成す
る請求項1〜13のいずれか1項記載の空気入りタイ
ヤ。
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-
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