JP2000263569A - 回転成形方法及び回転成形機 - Google Patents

回転成形方法及び回転成形機

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    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
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    • B29C41/02Shaping by coating a mould, core or other substrate, i.e. by depositing material and stripping-off the shaped article; Apparatus therefor for making articles of definite length, i.e. discrete articles
    • B29C41/04Rotational or centrifugal casting, i.e. coating the inside of a mould by rotating the mould
    • B29C41/06Rotational or centrifugal casting, i.e. coating the inside of a mould by rotating the mould about two or more axes

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 型の回転運動により、型の温度制御の精度と
温度分布の均一性とを高め、内面のなめらかな成形品を
短時間で効率よく回転成形する。 【解決手段】 機枠1に旋回体4を第一軸5により旋回
可能に支持し、モータ6で駆動する。旋回体4に型取付
部材10を第二軸11により回転可能に支持し、モータ
12で駆動する。第一軸5及び第二軸11を型70の中
心で直交する2直線上に配置する。オイル供給装置26
に加熱器27及び冷却器28を設け、加熱オイル又は冷
却オイルを第一軸5上の第一回転継手35及び第二軸1
1上の第二回転継手37を通して型70の温度調節管に
供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、型を加熱しながら
回転して成形品を成形する回転成形方法及び回転成形機
に関するものである。この回転成形方法及び回転成形機
は、例えば自動車装備品、街灯シェード、マネキン等の
中空成形品の成形に適し、さらには透明中空成形品の成
形に特に適している。
【0002】
【従来の技術】従来の回転成形方法及び回転成形機とし
て、次の二種が知られている。 (1)型を単一の軸線周りに回転するタイプの回転成形
機。例えば、図8に示す回転成形機では、型101が軸
102により機枠103に回転可能に支持され、モータ
104によって回転駆動される。このタイプの回転成形
機は、回転の軸が単一なので、型に熱媒体を供給しやす
い。そこで、型101の型本体108には加熱配管10
5が接して設けられ(線接触)、この加熱配管105は
スチーム供給装置106に接続されている。回転成形に
際しては、パウダー状又はゲル状の熱可塑性樹脂材料1
07を型101内に投入し、型101をスチームの供給
により加熱しながら回転し、樹脂材料107を溶融して
型面に付着させ、型101を水シャワーの吹付け等によ
り冷却した後に成形品を取り出すようになっている。
【0003】(2)型を直交する二つの軸線周りに回転
する成形機。このタイプの回転成形機は、回転の軸が二
つあるため、型に熱媒体を供給することがこれまででき
なかった。そこで、型を外部の離れた所からバーナー
炎、電熱ヒーターの輻射熱等により加熱していた。ま
た、型を水シャワーの吹付け等により冷却していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記(1)の回転成形
機によると、型101を単一の軸線周りに回転している
ため、樹脂材料107が回転軸線周りの型面に厚く付着
し、回転軸線に対し直角をなす型面には薄く付着するな
ど、成形品の肉厚が不均一になるおそれがあった。ま
た、複雑な形状の成形品の場合に、樹脂材料107を型
面の各部に所定の肉厚で付着させるためには、型101
を長時間かけて回転するか又は加熱温度を高くする必要
があり、成形効率が低下したり、樹脂材料107の色が
変色したり(黄変する場合が多い)、物性が低下したり
するという問題があった。なお、前記回転に加えて、型
101を揺動させる試みもなされているが、これらの問
題を解消するまでには至っていない。
【0005】上記(2)の回転成形機によると、型を外
部の離れた所からバーナー炎、電熱ヒーターの輻射熱等
により加熱していたため、型の加熱温度制御の精度が低
いとともに、型の温度分布の均一性が低いため、成形品
の肉厚が不均一になり、内面にうねりが生じるという問
題があった。特に、透明中空成形品の場合に内面にうね
りが生じると、外部から歪んで見えるため、透明中空成
形品を回転成形で成形するのは困難とされており、これ
までの我国の技術では、特に大型の透明樹脂成形品を見
栄えよく回転成形することが事実上できなかった。
【0006】また、バーナー炎、電熱ヒーターの輻射熱
では、型を加熱するのに長時間を要し、水シャワーの吹
付け等では、型を冷却するのに長時間を要していた。一
具体例として、パウダー状のポリカーボネイト樹脂材料
を使用し、型の加熱温度を280℃としたい場合に、同
加熱温度に達するまでの時間は約40分もかかってい
た。また、同加熱温度から型を十分に冷却するまでの時
間は約20分もかかっていた。従って、1回の回転成形
に要する時間は60分以上であり、成形効率が非常に低
いとともに、樹脂材料に変色及び物性劣化が生じるおそ
れがあった。また、加熱温度の制御の精度も低く、加熱
するたびに加熱温度は異なっていた。
【0007】そこで、本発明の課題は、型の温度制御の
精度と温度分布の均一性とを高め、内面のなめらかな成
形品を短時間で効率よく回転成形することができる回転
成形方法及び回転成形機を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、次のような各手段をとった。 (1)表面に成形面を有する殻体状の型本体と、該型本
体の裏面に面結合された温度調節管とを含む型を使用
し、前記型の外部から温度調節管に加熱したオイルを供
給して型本体を急速且つ均一に加熱し、前記型を方向の
異なる二つの軸の周りに回転させ、前記型本体内に投入
したパウダー状又はゲル状の熱可塑性樹脂材料を成形面
に溶融付着させて回転成形し、前記型の外部から温度調
節管に冷却したオイルを供給して型本体を急速且つ均一
に冷却し、前記回転成形された成形品を凝固させてから
前記回転を止めることを特徴とする回転成形方法。
【0009】(2)表面に成形面を有する殻体状の型本
体と、該型本体の裏面に直接結合された電熱ヒーター
と、該型本体の裏面に面結合された温度調節管とを含む
型を使用し、前記電熱ヒーターに給電して型本体を急速
且つ均一に加熱し、前記型を方向の異なる二つの軸の周
りに回転させ、前記型本体内に投入したパウダー状又は
ゲル状の熱可塑性樹脂材料を成形面に溶融付着させて回
転成形し、前記型の外部から温度調節管に冷却したオイ
ルを供給して型本体を急速且つ均一に冷却し、前記回転
成形された成形品を凝固させてから前記回転を止めるこ
とを特徴とする回転成形方法。
【0010】これら(1)(2)の回転成形方法は、熱
可塑性樹脂の種類や色彩において特に限定されるもので
はないが、成形品の内面にうねりが生じにくいという作
用効果があるため、特に内面が見える場合、すなわち、
熱可塑性樹脂が透明樹脂であり、成形品が透明樹脂成形
品である場合に最適である。ここで、透明とは、無色透
明のみならず、有色透明、半透明等を含む意味である。
【0011】これら(1)(2)の回転成形方法は、型
本体の加熱温度において特に限定されるものではない
が、樹脂の変色や物性低下が問題となる高温域、すなわ
ち型本体の加熱温度が200〜320℃である場合に最
適である。同方法は型本体を急速に加熱及び冷却して、
樹脂に加わる熱量を最少限とすることができるという作
用効果があるため、このような高温域でも樹脂の変色や
物性低下を防ぐことができるからである。
【0012】これら(1)(2)の回転成形方法におい
て、型本体の加熱時間が30分未満であることが好まし
く、また、型本体の冷却時間が15分未満であることが
好ましい。成形効率を高めるためと、樹脂の変色や物性
低下を防ぐためである。
【0013】(3)機枠と、該機枠に第一軸により回転
可能に支持された旋回体と、該旋回体を回転駆動する手
段と、該旋回体に前記第一軸とは方向の異なる第二軸に
より回転可能に支持された型と、該型を回転駆動する手
段とを備え、前記型は、表面に成形面を有する殻体状の
型本体と、該型本体の裏面に面結合された温度調節管と
を含み、前記型の外部にオイル供給装置が設けられると
ともに、該オイル供給装置と前記温度調節管との間でオ
イルを循環させる配管機構が設けられ、該配管機構が第
一軸上に設けられた第一回転継手と第二軸上に設けられ
た第二回転継手とを含むことを特徴とする回転成形機。
【0014】この(3)の回転成形機において、温度調
節管が型本体の裏面に面結合されているとは、温度調節
管と型本体の裏面とが線接触ではなく、面積のある面を
介して接合されているという意味である。温度調節管の
温度を型本体の裏面に高い伝導率で且つ均一に伝えるた
めである。面結合の態様は、特に限定されないが、温度
調節管が型本体の裏面に当接するように配設され、多数
の貫通孔を有し且つ表面に導電性を有する薄状体が温度
調節管に裏面側から被せられるとともに型本体に仮止め
され、型本体の裏面、温度調節管及び薄状体に電鋳被覆
部が電鋳形成されており、該薄状体と電鋳被覆部とを介
して温度調節管が型本体の裏面に面結合されている態様
が好ましい。
【0015】また、型をバランスよく回転できるよう
に、第一軸及び第二軸を型の略中心で直交する2直線上
に配置するのが好ましい。
【0016】また、加熱用オイル及び冷却用オイルを型
本体に選択的に供給できるように、オイル供給装置にオ
イル加熱器とオイル冷却器とを設けるとよい。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1〜図4に示すように、回転成
形機の機枠1はベース2と左右一対のスタンド3とから
構成されている。スタンド3の間にはコ字形の旋回体4
が配置され、スタンド3の上端には第一軸5が設けら
れ、第一軸5により旋回体4が機枠1に水平軸線の周り
に回転可能に支持されている。一方のスタンド3にはモ
ータ6が設置され、その出力軸はギヤ7,8を介して一
方の第一軸5に連結され、モータ6が旋回体4を回転駆
動する手段を構成している。
【0018】旋回体4の内側には型取付部材10が配置
され、旋回体4の略中心部には第二軸11が設けられ、
第二軸11により型取付部材10が旋回体4に第一軸5
と直交する軸線の周りに回転可能に支持されている。旋
回体4のコーナ部にはモータ12が設置され、その出力
軸は鎖車13、チェーン14、鎖車15を介して第二軸
11に連結され、モータ12が型取付部材10を回転駆
動する手段を構成している。なお、モータ12の給電線
16(図2参照)は一方の第一軸5を貫通させて配線さ
れている。
【0019】型取付部材10の上面には型70が載置さ
れ、ボルト18等の取付手段によって取り付けられてい
る。図7に示すように、型70は開閉可能な上型71と
下型72とからなる分割型であって、上型71及び下型
72はいずれも、箱状の支持枠73と、支持枠73に支
持されて表面に成形面75を有する殻体状の型本体74
と、型本体74の裏面に面結合された温度調節管76と
を含む。前記第一軸5及び第二軸11は、型70の略中
心で直交する2直線上に配置されている。
【0020】本実施形態の型本体74は電鋳により作製
されたニッケル合金製の殻体で、肉厚は約3mm、成形
面75は直径260mmの球面である。型本体74の裏
面には、銅製で外径10mm、肉厚1mmの連続した温
度調節管76が当接するように湾曲されながら配設さ
れ、隣り合う温度調節管76の中心間ピッチは30〜1
00mm程度で満遍なく配設されている。温度調節管7
6には、線径0.3mmのステンレス鋼線よりなる14
メッシュの金網77が裏面側から山形状に被せられると
ともに、該金網77は型本体74にスポット溶接によっ
て仮止めされている。型本体74の裏面、温度調節管7
6及び金網77には銅製の電鋳被覆部78が電鋳形成さ
れている。金網77の網目は電鋳被覆部78で塞がれて
いる。また、金網77の多数の網目を通して、金網77
と型本体74の裏面との間、及び、金網77と温度調節
管76との間にも電鋳被覆部78が付着しているため、
温度調節管76と型本体74の裏面とのは面結合で強固
に接合され、熱的にもしっかり結合している。
【0021】ベース2の一端部には、オイル供給装置2
6が設置されている。このオイル供給装置26は、オイ
ル加熱器27とオイル冷却器28とポンプ29と出口側
バルブ30と入口側バルブ31とを備え、各バルブ3
0,31を切り換えることにより、加熱用オイル又は冷
却用オイルを型70の内部配管に選択的に供給できるよ
うに構成されている。
【0022】オイル供給装置26と型70との間には、
加熱用オイル又は冷却用オイルを循環させる配管機構3
3が設けられている。この配管機構33は、加熱用オイ
ル又は冷却用オイルを、オイル供給装置26から配管3
4→第一回転継手35→配管36→第二回転継手37→
下側分岐管38→配管81の経路を通して、上型71の
温度調節管76に送る。該温度調節管76を通って上型
71の型本体74を加熱又は冷却したオイルは、型70
内の連絡管83を経て下型72の温度調節管76に送ら
れる。該温度調節管76を通って下型72の型本体74
を加熱又は冷却したオイルは、配管82→上側分岐管3
9→第二回転継手37→配管40→第一回転継手35→
配管41の経路を通って、オイル供給装置26に還流す
るように構成されている。第一回転継手35は第一軸5
上に設けられ、第二回転継手37は第二軸11上に設け
られている。
【0023】図5に示すように、第二軸11は中空状に
形成され、上下一対のブッシュ43,44により旋回体
4に回転可能に支持されている。第二軸11の中間部に
は前記鎖車15がキー45を介して挿着され、第二軸1
1の下端部にはネジ46が形成されている。ネジ46に
はナット47が締め付けられ、ナット47に第二回転継
手37の回転軸48がボルト49で結合されている。
【0024】第二軸11の上端部には、型取付部材10
に固定されるフランジ50と、下側分岐管38に接続さ
れる出口51と、上側分岐管39に接続される入口52
とが設けられている。第二軸11の内側にはパイプ54
が挿入され、パイプ54と第二軸11との隙間によって
オイル通路55が形成されている。そして、パイプ54
の上端は入口52に連通し、オイル通路55の上端は出
口51に連通している。
【0025】図6に示すように、第二回転継手37のボ
ディ57には前記回転軸48が一対の軸受58,59に
より回転可能に支持され、その内側にパイプ54の下端
部が挿入されている。パイプ54と回転軸48との隙間
は通路60を形成し、この通路60は第二軸11側のオ
イル通路55に接続されている。ボディ57には入口6
1と出口62とが設けられ、入口61は回転軸48の孔
63を介し通路60に連通し、出口62はパイプ54に
連通している。
【0026】なお、ボディ57は入口61及び出口62
に接続される配管36,40(図2参照)によって回り
止めされている。第二回転継手37には、ボディ57と
回転軸48との隙間を密閉するシールリング64、回転
軸48の鍔部48aをシールリング64に圧接させるバ
ネ65、通路60の下端を密閉するパッキン66が設け
られ、第二軸11及び回転軸48の端面間には、通路5
5,60からのオイル漏れを防止するガスケット67
(図5参照)が介装されている。また、第一回転継手3
5は第二回転継手37と同様に構成されている。
【0027】上記構成の回転成形機を使用して、成形品
を回転成形するには、まず、オイル加熱器27で加熱し
たオイルをオイル供給装置26から温度調節管76に供
給して、型本体74を急速且つ均一に加熱する。このと
き、型70は静止していてもよいが、次のように回転し
ている方が好ましい。
【0028】旋回体4をモータ6で第一軸5の周りに回
転させるとともに、型取付部材10をモータ12で第二
軸11の周りに回転させ、もって型70を方向の異なる
二つの軸5,11の周りに回転させ、型本体74内に投
入したパウダー状又はゲル状の熱可塑性樹脂材料80を
成形面75に溶融付着させて回転成形する。
【0029】その後、バルブ30,31を切り換え、オ
イル冷却器28で冷却したオイルをオイル供給装置26
から温度調節管76に供給して型本体74を急速且つ均
一に冷却し、回転成形された球殻状の成形品を凝固させ
てから前記回転を止め、該成形品を脱型する。
【0030】一具体例として、パウダー状の透明ポリカ
ーボネイト樹脂材料を使用し、加熱温度300℃のオイ
ルを温度調節管76に供給したところ、型本体74の加
熱温度は280℃となり、同加熱温度に達するまでの時
間は約12分と急速であった。また、加熱温度の制御の
精度も高く、何回行っても加熱温度は正確であった。そ
の後、ポリカーボネイト樹脂材料を投入し、さらに回転
と加熱とを約8分続けて回転成形した。従って、トータ
ルの加熱時間は約20分である。その後、冷却温度30
℃のオイルを温度調節管76に供給したところ、型本体
74の冷却温度は50℃となり、同冷却温度に達するま
での冷却時間は約8分であった。従って、1回の回転成
形に要する時間は30分弱であり、成形効率が非常に高
いとともに、樹脂材料の変色及び物性劣化を防止するこ
とができた。
【0031】そして、温度調節管76と型本体74の裏
面とが金網77及び電鋳被覆部78を介して面結合され
ていて、熱伝導率が高いとともに、温度調節管76の温
度が型本体74の広い面積に伝わったので、型本体74
の部位による温度のバラツキを防止でき、型本体74を
均一に加熱することができた。このため、球殻状の透明
成形品の内面がうねることなくなめらかになり、外部か
ら見たときに歪んで見えることも無く、さらにボイドの
発生もなかったため、美観に優れた良質の透明成形品を
得ることができた。勿論、球殻状以外の各種中空形状
(例えば、楕円球殻状、正多面体殻状等)の透明成形品
も同様に回転成形することができる。このような良質の
中空状の透明成形品は、これまでの我国の技術では回転
成形することができなかったものであり、例えば街灯シ
ェード等として使用することができ、さらに新しい用途
を開拓することもできる。
【0032】なお、本発明は前記実施形態に限定される
ものではなく、例えば次のように、発明の趣旨から逸脱
しない範囲で適宜変更して具体化することもできる。 (1)旋回体を垂直な第一軸の周りに回転させ、型取付
部材及び型を水平な第二軸の周りに回転させること。 (2)第一軸及び第二軸を、型の中心からずれた所で直
交する2直線上に配置したり、型の略中心又は中心から
ずれた所で斜めに交差する2直線上に配置したりするこ
と。 (3)型本体に多数の通気孔を有するものを使用し、型
本体の裏面を減圧し、成形材料を型本体の表面に吸引し
ながら回転成形すること。 (4)型本体の裏面に電熱ヒーターを直接結合し、該電
熱ヒーターに給電して型本体を急速且つ均一に加熱する
ように変更すること。冷却は前記温度調節管により行
う。
【0033】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の回転成形
方法及び回転成形機によれば、型の温度制御の精度と温
度分布の均一性とを高め、内面のなめらかな成形品を短
時間で効率よく回転成形することができる、という優れ
た効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る回転成形機の斜視図で
ある。
【図2】同回転成形機の正面図である。
【図3】同回転成形機の平面図である。
【図4】同回転成形機の側面図である。
【図5】同回転成形機における型取付部材の支持構造を
示す断面図である。
【図6】同回転成形機における回転継手の内部構造を示
す断面図である。
【図7】同回転成形機における型の内部構造を示す断面
図である。
【図8】従来の回転成形機を示す概略図である。
【符号の説明】
1 機枠 4 旋回体 5 第一軸 6 モータ 10 型取付部材 11 第二軸 12 モータ 26 オイル供給装置 27 オイル加熱器 28 オイル冷却器 33 配管機構 35 第一回転継手 37 第二回転継手 70 型 74 型本体 75 成形面 76 温度調節管 77 金網 78 電鋳被覆部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F205 AC04 AC06 AE10 AG07 AH17 AK02 AK09 AR06 AR11 GA03 GE01 GE06 GE07 GF01 GN02 GN03 GN13 GN18 GN24 GN28

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に成形面を有する殻体状の型本体
    と、該型本体の裏面に面結合された温度調節管とを含む
    型を使用し、前記型の外部から温度調節管に加熱したオ
    イルを供給して型本体を急速且つ均一に加熱し、前記型
    を方向の異なる二つの軸の周りに回転させ、前記型本体
    内に投入したパウダー状又はゲル状の熱可塑性樹脂材料
    を成形面に溶融付着させて回転成形し、前記型の外部か
    ら温度調節管に冷却したオイルを供給して型本体を急速
    且つ均一に冷却し、前記回転成形された成形品を凝固さ
    せてから前記回転を止めることを特徴とする回転成形方
    法。
  2. 【請求項2】 表面に成形面を有する殻体状の型本体
    と、該型本体の裏面に直接結合された電熱ヒーターと、
    該型本体の裏面に面結合された温度調節管とを含む型を
    使用し、前記電熱ヒーターに給電して型本体を急速且つ
    均一に加熱し、前記型を方向の異なる二つの軸の周りに
    回転させ、前記型本体内に投入したパウダー状又はゲル
    状の熱可塑性樹脂材料を成形面に溶融付着させて回転成
    形し、前記型の外部から温度調節管に冷却したオイルを
    供給して型本体を急速且つ均一に冷却し、前記回転成形
    された成形品を凝固させてから前記回転を止めることを
    特徴とする回転成形方法。
  3. 【請求項3】 前記熱可塑性樹脂が透明樹脂であり、前
    記成形品が透明樹脂成形品である請求項1又は2記載の
    回転成形方法。
  4. 【請求項4】 前記型本体の加熱温度が200〜320
    ℃である請求項1、2又は3記載の回転成形方法。
  5. 【請求項5】 前記型本体の加熱時間が30分未満であ
    る請求項1、2、3又は4記載の回転成形方法。
  6. 【請求項6】 前記型本体の冷却時間が15分未満であ
    る請求項1、2、3又は4記載の回転成形方法。
  7. 【請求項7】 機枠と、該機枠に第一軸により回転可能
    に支持された旋回体と、該旋回体を回転駆動する手段
    と、該旋回体に前記第一軸とは方向の異なる第二軸によ
    り回転可能に支持された型と、該型を回転駆動する手段
    とを備え、前記型は、表面に成形面を有する殻体状の型
    本体と、該型本体の裏面に面結合された温度調節管とを
    含み、前記型の外部にオイル供給装置が設けられるとと
    もに、該オイル供給装置と前記温度調節管との間でオイ
    ルを循環させる配管機構が設けられ、該配管機構が第一
    軸上に設けられた第一回転継手と第二軸上に設けられた
    第二回転継手とを含むことを特徴とする回転成形機。
  8. 【請求項8】 前記温度調節管が型本体の裏面に当接す
    るように配設され、多数の貫通孔を有し且つ表面に導電
    性を有する薄状体が温度調節管に裏面側から被せられる
    とともに型本体に仮止めされ、前記型本体の裏面、温度
    調節管及び薄状体に電鋳被覆部が電鋳形成されており、
    該薄状体と電鋳被覆部とを介して温度調節管が型本体の
    裏面に面結合されている請求項7記載の回転成形機。
  9. 【請求項9】 前記第一軸及び第二軸が型の略中心で直
    交する2直線上に配置された請求項7又は8記載の回転
    成形機。
  10. 【請求項10】 前記オイル供給装置にオイル加熱器と
    オイル冷却器とが設けられた請求項7、8又は9記載の
    回転成形機。
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