JP2000262169A - 原形質連絡による細胞間移行を調節しうる植物 - Google Patents

原形質連絡による細胞間移行を調節しうる植物

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JP2000262169A
JP2000262169A JP11074914A JP7491499A JP2000262169A JP 2000262169 A JP2000262169 A JP 2000262169A JP 11074914 A JP11074914 A JP 11074914A JP 7491499 A JP7491499 A JP 7491499A JP 2000262169 A JP2000262169 A JP 2000262169A
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cell
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protein
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Toru Fujiwara
徹 藤原
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Japan Science and Technology Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウイルス由来の移行タンパク質と異なり安全
性に問題がなく、かつ原形質連絡を通じての物質の細胞
間移行を調節・制御して植物の成長様式、耐病性、耐虫
性などに優れた形質を付与することができる植物由来の
移行タンパク質を、細胞内で発現させることができる植
物体を提供すること。 【解決手段】 イネのチオレドキシンh、トウモロコシ
のノッテド−1、カボチャのCMPP16等の植物由来
の移行タンパク質をコードするDNAにより植物を形質
転換し、植物の原形質連絡を通って行われる物質、例え
ば糖、アミノ酸、タンパク質、核酸、イオン類、植物ホ
ルモン、ウイルス、移行タンパク質自体、又は抗植物ウ
イルス作用、抗微生物作用、抗除草剤作用もしくは殺虫
作用を有する物質の細胞間移行を調節しうる植物体を得
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、植物由来の移行タ
ンパク質をコードするDNAにより植物を形質転換し、
植物由来の移行タンパク質を発現させることによって、
原形質連絡を通じた細胞間の物質通過性を変化させるこ
とにより、植物の原形質連絡を通って行われる物質の細
胞間移行を調節しうる形質転換植物や、その製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】高等植物の体内では、吸収された栄養素
や光合成産物及びその代謝産物をある組織から離れた他
の組織に運搬するトランスロケイション(転流)があ
り、これは主として通道組織で行われ、木部輸送と師部
輸送とに区別されるが、これらによらない細胞間移行、
すなわち植物の細胞相互間を連絡している、細胞膜に囲
まれた細い細胞質の通路からなる原形質連絡(plasmodes
m)を通じての物質の細胞間移行(cell-to-cell movemen
t)に移行タンパク質(movement protein)が関与し、ト
ウモロコシで見い出された遺伝子産物タンパク質である
ノッテド−1が移行タンパク質として機能することや
(Science 270,p1980-1983,1995)、イネの師管中に見
い出されたチオレドキシンというタンパク質が移行タン
パク質として機能し、このチオレドキシンタンパク質を
植物細胞に外部から注入すると細胞間の物質透過性が高
まること(Planta 205,p12-22,1998)も知られている。
【0003】他方、ウイルスは、細胞壁を壊す分解酵素
などを分泌しながら植物に侵入する糸状菌や細菌と異な
り、細胞壁の分解酵素などの遺伝子をコードしておら
ず、物理的な傷あるいは昆虫や菌類に媒介されて初め
て、葉の表皮細胞の細胞壁を乗り越えて感染し、葉肉細
胞へと広がり、次の複製をして周囲の葉肉細胞へと広が
り、植物組織全体に広がることや、このような植物ウイ
ルスが隣り合った細胞へと広がる過程は細胞間移行と呼
ばれ、およそμm/hrの速度で起きることや、また維
管束鞘細胞(bundle sheath cell)、師部柔組織(phloem
parenchyma)、伴細胞(companion cells)へと移行した後
に師要素(sieve element)を通じてcm/hrほどの速
さの移行が始まる過程は、長距離移行、組織間移行また
は維管束移行(vascular movement)と呼ばれることや、
植物ウイルスは植物の原形質連絡を通って細胞間を伝播
する際、単なる拡散ではなく、ウイルスが自ら移行蛋白
質という遺伝子を持ち、宿主組織内で積極的に周囲の細
胞へと広げること(細胞工学別冊 植物細胞工学シリ
ーズ8「分子レベルからみた植物の耐病性−植物と病原
菌の相互作用に迫る−」146〜155頁、1997年
10月1日株式会社秀潤社発行)が知られている。
【0004】その他、特表平10−500562号公報
には、除草剤に関する抵抗性と害虫に対する抵抗性を受
容植物に付与するためのペプチド輸送タンパク質をコー
ドする植物ペプチド輸送遺伝子(peptide transport ge
ne)が記載され、特表平9−506512号公報には、
植物におけるアミノ酸輸送タンパク質やアンモニウム輸
送タンパク質により潜在的除草、成長制御作用を有する
物質を同定する方法が記載され、特表平7−50912
3号公報には、オリゴ糖輸送体のコーティング領域を有
するDNAを植物ゲノム中に組み込んだ、貯蔵物質の形
成および輸送が変化するオリゴ糖輸送体を有するDNA
配列が記載され、特表平5−502787号公報には、
ビオチン−又はホレート受容体を含めた栄養素受容体、
及びこのような受容体と関連した、それぞれの関連受容
体仲介性エンドサイト−シス−メカニズムを利用して、
細胞機能を調節もしくは変更することのできる外因性分
子の細胞内取り込み効率を高める径膜的輸送を高める方
法が記載され、特表平1−501038号公報には、細
胞質中に発現されたタンパク質のクロロプラスト中への
転移をもたらすDNAや、発現された細胞質タンパク質
をクロロプラストに輸送するために宿主植物細胞により
認識される転移ペプチドが記載されているが、これら先
行技術はいずれも原形質連絡を通じての物質の細胞間移
行に関するものではない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、前記の
ように、遺伝子組み替えにより大腸菌に生産させたイネ
のチオレドキシンを移行タンパク質として植物細胞にマ
イクロインジェクション法により外部から注入すると、
細胞間の物質透過性が高まることを確認した(Planta 2
05,p12-22,1998)が、移行タンパク質による原形質連絡
を通じての物質の細胞間移行を調節・制御して、実際に
植物の成長様式、耐病性、耐虫性などに優れた植物を得
るためには、安全性に問題のない植物由来の移行タンパ
ク質を細胞内で発現させることが必要である。
【0006】本発明の課題は、ウイルス由来の移行タン
パク質と異なり安全性に問題がなく、かつ原形質連絡を
通じての物質の細胞間移行を調節・制御して植物の成長
様式、耐病性、耐虫性などに優れた形質を付与すること
ができる植物由来の移行タンパク質を、細胞内で発現さ
せることができる植物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するために鋭意研究し、植物由来の移行タンパク質
をコードする遺伝子DNAにより植物を形質転換処理
し、処理後の植物から種子を採取し、かかる種子を播種
して生長させた植物が移行タンパク質を発現し、かつ原
形質連絡を通じての物質の細胞間移行が調節・制御され
ていることを確認し、本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち本発明は、植物由来の移行タンパ
ク質をコードするDNAにより植物を形質転換し、植物
の原形質連絡を通って行われる物質の細胞間移行を調節
しうる植物を得ることを特徴とする形質転換植物の製造
方法(請求項1)や、植物由来の移行タンパク質をコー
ドするDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダ
イズするDNAにより植物を形質転換し、植物の原形質
連絡を通って行われる物質の細胞間移行を調節しうる植
物を得ることを特徴とする形質転換植物の製造方法(請
求項2)や、植物由来の移行タンパク質のアミノ酸配列
において1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換もしく
は付加されたアミノ酸配列からなり、植物の原形質連絡
を通って行われる物質の細胞間移行を調節しうるポリペ
プチドをコードするDNAにより植物を形質転換し、植
物の原形質連絡を通って行われる物質の細胞間移行を調
節しうる植物を得ることを特徴とする形質転換植物の製
造方法(請求項3)や、移行タンパク質が、イネのチオ
レドキシンh、トウモロコシのノッテド−1、カボチャ
のCMPP16、カボチャのPP1、カボチャのPP2
又はキンギョソウのFLOであることを特徴とする請求
項1〜3のいずれか記載の形質転換植物の製造方法(請
求項4)や、移行タンパク質をコードするDNAが、ゲ
ノムDNA又はcDNAであることを特徴とする請求項
1又は2記載の形質転換植物の製造方法(請求項5)
や、植物の原形質連絡を通って細胞間移行する物質が、
糖、アミノ酸、タンパク質、核酸、イオン類、植物ホル
モン、ウイルス、移行タンパク質自体、又は抗植物ウイ
ルス作用、抗微生物作用、抗除草剤作用もしくは殺虫作
用を有する物質であることを特徴とする請求項1〜5の
いずれか記載の形質転換植物の製造方法(請求項6)
や、植物が、植物細胞、植物組織、植物個体又は植物種
子であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか記載
の形質転換植物の製造方法(請求項7)に関する。
【0009】また本発明は、植物由来の移行タンパク質
をコードするDNAにより形質転換され、植物の原形質
連絡を通って行われる物質の細胞間移行を調節しうる形
質転換植物(請求項8)や、植物由来の移行タンパク質
をコードするDNAとストリンジェントな条件下でハイ
ブリダイズするDNAにより形質転換され、植物の原形
質連絡を通って行われる物質の細胞間移行を調節しうる
形質転換植物(請求項9)や、植物由来の移行タンパク
質のアミノ酸配列において1もしくは数個のアミノ酸が
欠失、置換もしくは付加されたアミノ酸配列からなり、
植物の原形質連絡を通って行われる物質の細胞間移行を
調節しうるポリペプチドをコードするDNAにより形質
転換され、植物の原形質連絡を通って行われる物質の細
胞間移行を調節しうる形質転換植物(請求項10)や、
移行タンパク質が、イネのチオレドキシンh、トウモロ
コシのノッテド−1又はカボチャのCMPP16である
ことを特徴とする請求項8〜10のいずれか記載の形質
転換植物(請求項11)や、移行タンパク質をコードす
るDNAが、ゲノムDNA又はcDNAであることを特
徴とする請求項8又は9記載の形質転換植物(請求項1
2)や、植物の原形質連絡を通って細胞間移行する物質
が、糖、アミノ酸、タンパク質、核酸、イオン類、植物
ホルモン、ウイルス、移行タンパク質自体、又は抗植物
ウイルス作用、抗微生物作用、抗除草剤作用もしくは殺
虫作用を有する物質であることを特徴とする請求項8〜
12のいずれか記載の形質転換植物(請求項13)や、
植物が、植物細胞、植物組織、植物個体又は植物種子で
あることを特徴とする請求項8〜13のいずれか記載の
形質転換植物(請求項14)に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の形質転換植物やその製造
方法は、植物由来の移行タンパク質や原形質連絡を通じ
ての物質の細胞間移行を調節・制御しうるポリペプチド
をコードするDNAにより植物を形質転換し、植物の原
形質連絡を通って行われる物質の細胞間移行を調節しう
る植物を得ることを特徴とする。
【0011】本発明において移行タンパク質とは、植物
の原形質連絡を通って行われる物質の細胞間移行に関わ
るタンパク質をいい、この移行タンパク質は植物体で隣
り合った細胞同士を連絡する原形質連絡に局在し、移行
タンパク質単独又は他のタンパク質と共働して、原形質
連絡を通過できる物質の分子量、すなわち排除分子量限
界(SEL)を拡大させたり、特定の物質だけを通過さ
せたりする、原形質連絡を通って行われる物質の細胞間
移行を調節する機能を有している。
【0012】ここで、植物の原形質連絡(plasmodesm)と
は、図1に模式的に示されるように、植物の細胞相互間
を連絡している、細胞膜に囲まれた細い細胞質の通路を
いい、その中央にはデスモチュ−ブルと呼ばれるシリン
ダー状に圧縮された小胞体(ER)があり、物質はデス
モチュ−ブルと細胞膜間の狭い隙間を通って細胞間を移
行する。そして、図1Aに示されるように、通常その排
除分子量限界は800〜1000であるが、図1Bに示
されるように、高等植物ではデスモチュ−ブルと細胞膜
の間に局在する球状の移行タンパク質(MP)により通
路の大きさが調節され、例えば排除分子量限界は100
00以上にもなるなど、排除分子量限界が拡大する。
【0013】また、移行タンパク質としては、植物由来
のものと植物ウイルス由来のものが知られているが、タ
バコモザイクウイルスの30kDaタンパク質等の植物
ウイルス由来の移行タンパク質は、植物病原体であるウ
イルスのタンパク質であることから植物体に悪影響を及
ぼす可能性があり好ましくなく、本発明においては、植
物において発現させても安全性等に問題のない、植物由
来の移行タンパク質をコードする遺伝子DNAが用いら
れる。
【0014】本発明における植物由来の移行タンパク質
としては、単独又は他のタンパク質と共働して、原形質
連絡を通過できる物質の分子量、すなわち排除分子量限
界を拡大させたり、特定の物質だけを通過させたり通過
を妨げたりする、原形質連絡を通って行われる物質の細
胞間移行を調節する機能を有する植物由来のタンパク質
であればどのようなものでもよく、例えばイネのチオレ
ドキシンh、トウモロコシのノッテド−1(KNOTTED-
1)、カボチャのCMPP16、カボチャのPP1、カ
ボチャのPP2、キンギョソウのFLO等を具体的に挙
げることができる。
【0015】本発明において、植物由来の移行タンパク
質をコードするDNAとしては、植物由来の移行タンパ
ク質のゲノムDNAやcDNAを挙げることができる。
また、本発明においては、植物由来の移行タンパク質を
コードするDNAとストリンジェントな条件下でハイブ
リダイズするDNAや、植物由来の移行タンパク質のア
ミノ酸配列において1もしくは数個のアミノ酸が欠失、
置換もしくは付加されたアミノ酸配列からなり、植物の
原形質連絡を通って行われる物質の細胞間移行を調節し
うるポリペプチドをコードするDNAにより植物を形質
転換し、植物の原形質連絡を通って行われる物質の細胞
間移行を調節しうる植物を得ることもできる。
【0016】本発明において、植物の原形質連絡を通っ
て細胞間移行する物質としては、糖、アミノ酸、タンパ
ク質、核酸、イオン類、植物ホルモン、ウイルス、移行
タンパク質自体の他、有害な植物ウイルスが植物に感染
するのを防ぐことができる抗植物ウイルス作用を有する
物質、有害な糸状菌や細菌等の有害微生物が植物に感染
するのを防ぐことができる抗微生物作用を有する物質、
雑草に対して除草作用を有する薬剤を分解し植物を保護
する抗除草剤作用を有する物質、有害な昆虫やダニから
植物を保護する殺虫作用を有する物質等を挙げることが
できる。
【0017】本発明の植物の原形質連絡を通って行われ
る物質の細胞間移行を調節・制御しうる植物を栽培する
ことにより、例えば、葉の表皮細胞に感染したウイルス
が細胞間を移行し植物全体へ拡散することを防止した
り、特定の植物ホルモンの所定量を細胞間移行させ、植
物全体に均一にいきわたらせて優れた形質の成長様式を
有する植物として育成させたり、耐病性、耐虫性など優
れた形質を備えた植物を育成することが可能となる。そ
して、対象となる植物に本来存在しない植物ホルモンや
殺虫作用を有する物質等を植物全体に均一にいきわたら
せるには、かかる物質を植物細胞や幼芽にマイクロイン
ジェクション等により導入することにより、またかかる
物質の生産に関与する遺伝子を用いて当該植物を形質転
換し、当該物質を植物内で発現させることにより達成す
ることができる。
【0018】本発明において植物とは、植物細胞、植物
組織、植物個体又は植物種子を意味する。また、本発明
における植物の種類としては特に制限を受けるものでは
ないが、イネ、麦、豆類、野菜、果樹、タバコ等の有用
栽培植物を例示することができる。
【0019】
【実施例】以下実施例を挙げて本発明を具体的に説明す
るが、本発明の技術的範囲は以下の実施例に何ら制限さ
れるものではない。 (プラスミドの作成)配列表の配列番号1の57番目から
422番目に記載されているイネチオレドキシンh(T
RXh)cDNAをもつプラスミドcRPP13.1を制
限酵素Notlで切りアガロースゲル電気泳動にかけ
た。チオレドキシンに相当する断片をゲルから切り出し
た後精製し、pBI221(クロンテック社製)のSm
al−Saclサイトに挿入した。得られたクローンは
カリフラワーモザイクウイルス35Sプロモータ(pC
aMV35S)の下流にTRXhcDNAが正方向に組
み込まれ、さらに下流にノバリン合成酵素の転写終止配
列(tNOS)があるような構造となっている。なお、プ
ラスミドcRPP13.1については、文献[Ishiwatar
i Y, Honda C, Kawashima I, Nakamura S, Hirano H, M
ori S, Fujiwara T,Hayashi H, Chino M. "Thioredoxin
h is one of the major proteins in ricephloem sap"
Planta 195, 456-463 (1995)]記載のもので、かかる
文献の著者から入手することができる。
【0020】得られたプラスミドをさらにHind III
とEcoRIで消化し、pCaMV35S−TRXh−
35StNOSを含む断片をpTF339のHind I
IIとEcoRIサイトに組み込んだ。pTF339は高
等植物で作用するハイグロマイシン耐性遺伝子を持ち、
アグロバクテリウムでの複製能を持つ植物の形質転換用
に作製したプラスミドである。上記pTF339は、ク
ロンテック社から市販されているpBIN19のXho
IIサイトにハイグロマイシン耐性遺伝子を挿入して作製
した。
【0021】(アグロバクテリウムへの導入)得られたプ
ラスミドを有する大腸菌をアグロバクテリウムC58C
1RifR株にトリパレンタル・メイティング(tripare
ntal mating)法を用いて導入した。目的のプラスミド
が挿入されたことをアグロバクテリウムからプラスミド
を抽出し、制限酵素処理によって確認した。アグロバク
テリウムC58C1RifRは、Debiaere R, Bytebier
B, de Greve H, Deboeck F, Schell J, van MontaguM,
Leemans J " Efficient octopine Ti plasmid-derived
vectors for Agrobacterium mediated gene transfer t
o plants. " Nucleic Acids Research 13, 4777-4788(1
985)に記載されているもので、著者のSchell氏より入手
することができる。
【0022】(タバコの形質転換)このようにして得られ
たアグロバクテリウムを以下の方法でタバコに感染させ
た。タバコ(Nicotiana tabacum cv Xanthi nc株) を温
室内で栽培して、比較的若い5cm程度の長さの葉を採
取した。採取した葉を10%ブリーチで殺菌し、1cm
角くらいの大きさに切った。切った葉をアグロバクテリ
ウムの菌液に1分程度浸漬し、ムラシグスクーグの植物
培養用培地(オーキシンとサイトカイニンを含むもの)に
のせて、25℃で2日間培養した。さらに、ハイグロマ
イシンを含む培地に移して5〜6週間培養した。培養中
に発生した幼芽をホルモンを含まない培地に移し、培養
した。培養中に発根したものを鉢に移して、温室で栽培
した。約2ヶ月後に種子を採取した。
【0023】採取した種子をハイグロマイシンを含む培
地に播種し、約3/4の頻度で耐性植物が得られる植物
ラインを選び、選んだラインから植物数本を育てて種子
を採取した。得られた種子を再度ハイグロマイシンを含
む培地に播種し、全てが耐性であるような植物を数本選
んだ。選んだ植物の種子を以降の実験に用いた。
【0024】(ウエスタンブロッティングによるタンパ
ク質発現の確認)選んだ植物を栽培し、完全展開葉から
約1cm径の断片を得た。断片をSDS−ポリアクリル
アミドゲル電気泳動(PAGE)用の抽出バッファ−で抽
出し、遠心分離した上清をSDS−PAGEで分離し
た。分離後、電気ブロッティング法によって、PVDF
膜にタンパク質を移し、イネのTRXhともよく反応す
るコムギTRXhに対するウサギ抗体を用いてイネTR
Xhの存在を確認した。PVDF膜をブロッキングした
後、2000倍希釈の抗体と約1時間反応させ、反応後
ウサギIgGを検出するバーオキシダーゼと結合させた
ヤギ抗体と反応させ、バーオキシダーゼを発色試薬を用
いて検出した。その結果、3ラインの形質転換体(N
O.6、13、28)でイネTRXhが検出された。
【0025】(マイクロインジェクションによる実験)フ
ルオレセインイソチアネートで蛍光標識した各種分子量
のデキストランを、得られた形質転換ラインに以下のよ
うにしてマイクロインジェクションを行った。得られた
ラインを栽培し、完全展開葉を、蛍光顕微鏡下に固定し
たのち、表皮を剥ぎ、剥いだ部分に水を張り、蛍光物質
を詰めたガラス針を顕微鏡下で目標とする細胞にマイク
ロマニピュレータを用いて近づけて、細胞に刺し、加圧
した。加圧によって蛍光物質が針の刺さった細胞内に流
れこんだ。流れ込んだ蛍光物質が隣接する細胞に移行す
るかどうかを観察した。隣接する細胞に移行した場合に
は、原形質連絡の透過性が高まったことを意味する。用
いた蛍光物質は分子量を均一にするためにゲル濾過カラ
ムを通した。
【0026】マイクロインジェクションの結果、実験に
用いたTRXhを発現する植物では以下の表のように、
12000ダルトンの分子量のデキストランの移行頻度
が高まっていた。打ち込んだ物質(分子量) 植物材料 移行の頻度(%) ルシファーイエロウ(453) 野生型植物 63.5 デキストラン(12000) 野生型植物 15.8 デキストラン(12000) NO. 6 42.5 デキストラン(12000) NO.13 27.5 デキストラン(12000) NO.28 40 以上の結果はTRXhを発現する植物では原形質連絡の
通過性が高まっていることを示している。
【0027】(修飾移行タンパク質)配列表の配列番号
2に示されるアミノ酸配列のうち6番目から122番目
のアミノ酸配列を有する修飾イネチオレドキシンh(T
RXh−MT1)をコードするDNA、配列番号2に示
されるアミノ酸配列のうち25番目及び26番目のリジ
ン及びグルタミン酸を共にアラニンに置換したアミノ酸
配列を有する修飾イネチオレドキシンh(TRXh−M
T4)をコードするDNA及び配列番号2に示されるア
ミノ酸配列のうち1番目から117番目のアミノ酸配列
を有する修飾イネチオレドキシンh(TRXh−MT9)
をコードするDNAを、それぞれ用いる他は上記の方法
と同様に行い、修飾移行タンパク質の発現による原形質
連絡の通過性について調べたところ、TRXh−MT4
発現植物とTRXh−MT9発現植物の場合は、上記野
生型TRXh発現植物と同様に原形質連絡の通過性が高
まっていたが、TRXh−MT1発現植物の場合は原形
質連絡の通過性の高まりは認められなかった。
【0028】
【発明の効果】本発明によると、植物ウイルス由来の遺
伝子ではなく、安全性の高い植物タンパク質を用いて、
原形質連絡を通じて細胞間の物質通過性や透過性を変化
させたり、調節することで、糖、アミノ酸、タンパク
質、核酸、イオン類、植物ホルモンの細胞間の移行を人
為的に制御することによって、より望ましい生育特性を
示す植物を育成することができる。また、植物ウイルス
等の病原体の細胞間移行を人為的に制御することによっ
て、植物に病気を引き起こすウイルスや病原微生物の感
染に強い作物を育成することが可能となる。さらに、細
胞間の移行性を高めることで、殺虫タンパク質、除草剤
分解酵素などをより迅速に必要な細胞に移送することに
より、優れた耐虫性、耐除草剤性を有する作物を育成す
ることができる。このように、本発明は、優れた形質を
備えた有用栽培植物を実際に提供する上で極めて有効で
ある
【0029】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> Japan Science and Technology Corporation <120> Plants capable of regulating the cell-to-cell movement through pla smodesmata <130> K008P002 <160> 2 <210> 1 <211> 687 <212> DNA <213> Oryza sativa <220> <221> CDS <222> (57)...(422) <400> 1 aaatcgaaac ccctctcttt gatctcgtcg ccgaggaatt aggaggagag agagca atg 59 Met 1 gcc gcc gag gag gga gtc gtg atc gcc tgc cac aac aag gac gag ttc gac 110 Ala Ala Glu Glu Gly Val Val Ile Ala Cys His Asn Lys Asp Glu Phe Asp 5 10 15 gcc cag atg acc aag gcc aag gag gcc ggc aaa gtg gtc ata att gac ttc 161 Ala Gln Met Thr Lys Ala Lys Glu Ala Gly Lys Val Val Ile Ile Asp Phe 20 25 30 35 act gct tcc tgg tgt ggc cct tgc cgc ttc atc gcc cca gtg ttc gct gaa 212 Thr Ala Ser Trp Cys Gly Pro Cys Arg Phe Ile Ala Pro Val Phe Ala Glu 40 45 50 tac gcc aaa aag ttc cct ggt gct gtc ttc ctg aag gtt gat gtt gat gag 263 Tyr Ala Lys Lys Phe Pro Gly Ala Val Phe Leu Lys Val Asp Val Asp Glu 55 60 65 ctg aag gaa gtt gct gaa aag tac aat gtc gag gca atg ccg acc ttc cta 314 Leu Lys Glu Val Ala Glu Lys Tyr Asn Val Glu Ala Met Pro Thr Phe Leu 70 75 80 85 ttc atc aag gat ggt gct gag gct gac aag gtc gtt ggc gcc agg aag gat 365 Phe Ile Lys Asp Gly Ala Glu Ala Asp Lys Val Val Gly Ala Arg Lys Asp 90 95 100 gac ctc cag aac acc atc gtg aag cac gtc ggt gcc act gct gca tct gct 416 Asp Leu Gln Asn Thr Ile Val Lys His Val Gly Ala Thr Ala Ala Ser Ala 105 110 115 120 tct gcc taagaatt ctcgcaggcg caagttatca aataaaggcc agcacctggt 470 Ser Ala gttgtagtag gtattagcgt tagtcatcgt tatcgtcagt ttggcttggg tgtcctcgaa 530 tatcatgcga aatcgattcc gagttctctt tttaaaattc ctgatgatga tatatagttt 590 gtggaaattt ggatctggct attctgtacg agtttgctga ctattaaagc aattattata 650 atatgatgat gctggcaagc ttgtagatag cttgaat 687 <210> 2 <211> 122 <212> PRT <213> Oryza sativa <400> 2 Met Ala Ala Glu Glu Gly Val Val Ile Ala Cys His Asn Lys Asp Glu 1 5 10 15 Phe Asp Ala Gln Met Thr Lys Ala Lys Glu Ala Gly Lys Val Val Ile 20 25 30 Ile Asp Phe Thr Ala Ser Trp Cys Gly Pro Cys Arg Phe Ile Ala Pro 35 40 45 Val Phe Ala Glu Tyr Ala Lys Lys Phe Pro Gly Ala Val Phe Leu Lys 50 55 60 Val Asp Val Asp Glu Leu Lys Glu Val Ala Glu Lys Tyr Asn Val Glu 65 70 75 80 Ala Met Pro Thr Phe Leu Phe Ile Lys Asp Gly Ala Glu Ala Asp Lys 85 90 95 Val Val Gly Ala Arg Lys Asp Asp Leu Gln Asn Thr Ile Val Lys His 100 105 110 Val Gly Ala Thr Ala Ala Ser Ala Ser Ala 115 120
【図面の簡単な説明】
【図1】原形質連絡を通じての細胞間移送を説明するた
めの模式図である。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 植物由来の移行タンパク質をコードする
    DNAにより植物を形質転換し、植物の原形質連絡を通
    って行われる物質の細胞間移行を調節しうる植物を得る
    ことを特徴とする形質転換植物の製造方法。
  2. 【請求項2】 植物由来の移行タンパク質をコードする
    DNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズす
    るDNAにより植物を形質転換し、植物の原形質連絡を
    通って行われる物質の細胞間移行を調節しうる植物を得
    ることを特徴とする形質転換植物の製造方法。
  3. 【請求項3】 植物由来の移行タンパク質のアミノ酸配
    列において1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換もし
    くは付加されたアミノ酸配列からなり、植物の原形質連
    絡を通って行われる物質の細胞間移行を調節しうるポリ
    ペプチドをコードするDNAにより植物を形質転換し、
    植物の原形質連絡を通って行われる物質の細胞間移行を
    調節しうる植物を得ることを特徴とする形質転換植物の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 移行タンパク質が、イネのチオレドキシ
    ンh、トウモロコシのノッテド−1、カボチャのCMP
    P16、カボチャのPP1、カボチャのPP2又はキン
    ギョソウのFLOであることを特徴とする請求項1〜3
    のいずれか記載の形質転換植物の製造方法。
  5. 【請求項5】 移行タンパク質をコードするDNAが、
    ゲノムDNA又はcDNAであることを特徴とする請求
    項1又は2記載の形質転換植物の製造方法。
  6. 【請求項6】 植物の原形質連絡を通って細胞間移行す
    る物質が、糖、アミノ酸、タンパク質、核酸、イオン
    類、植物ホルモン、ウイルス、移行タンパク質自体、又
    は抗植物ウイルス作用、抗微生物作用、抗除草剤作用も
    しくは殺虫作用を有する物質であることを特徴とする請
    求項1〜5のいずれか記載の形質転換植物の製造方法。
  7. 【請求項7】 植物が、植物細胞、植物組織、植物個体
    又は植物種子であることを特徴とする請求項1〜6のい
    ずれか記載の形質転換植物の製造方法。
  8. 【請求項8】 植物由来の移行タンパク質をコードする
    DNAにより形質転換され、植物の原形質連絡を通って
    行われる物質の細胞間移行を調節しうる形質転換植物。
  9. 【請求項9】 植物由来の移行タンパク質をコードする
    DNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズす
    るDNAにより形質転換され、植物の原形質連絡を通っ
    て行われる物質の細胞間移行を調節しうる形質転換植
    物。
  10. 【請求項10】 植物由来の移行タンパク質のアミノ酸
    配列において1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換も
    しくは付加されたアミノ酸配列からなり、植物の原形質
    連絡を通って行われる物質の細胞間移行を調節しうるポ
    リペプチドをコードするDNAにより形質転換され、植
    物の原形質連絡を通って行われる物質の細胞間移行を調
    節しうる形質転換植物。
  11. 【請求項11】 移行タンパク質が、イネのチオレドキ
    シンh、トウモロコシのノッテド−1又はカボチャのC
    MPP16であることを特徴とする請求項8〜10のい
    ずれか記載の形質転換植物。
  12. 【請求項12】 移行タンパク質をコードするDNA
    が、ゲノムDNA又はcDNAであることを特徴とする
    請求項8又は9記載の形質転換植物。
  13. 【請求項13】 植物の原形質連絡を通って細胞間移行
    する物質が、糖、アミノ酸、タンパク質、核酸、イオン
    類、植物ホルモン、ウイルス、移行タンパク質自体、又
    は抗植物ウイルス作用、抗微生物作用、抗除草剤作用も
    しくは殺虫作用を有する物質であることを特徴とする請
    求項8〜12のいずれか記載の形質転換植物。
  14. 【請求項14】 植物が、植物細胞、植物組織、植物個
    体又は植物種子であることを特徴とする請求項8〜13
    のいずれか記載の形質転換植物。
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