JP2000261376A - 波長多重光伝送システム - Google Patents

波長多重光伝送システム

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JP2000261376A
JP2000261376A JP11058499A JP5849999A JP2000261376A JP 2000261376 A JP2000261376 A JP 2000261376A JP 11058499 A JP11058499 A JP 11058499A JP 5849999 A JP5849999 A JP 5849999A JP 2000261376 A JP2000261376 A JP 2000261376A
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transmission
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    • H04BTRANSMISSION
    • H04B10/00Transmission systems employing electromagnetic waves other than radio-waves, e.g. infrared, visible or ultraviolet light, or employing corpuscular radiation, e.g. quantum communication
    • H04B10/25Arrangements specific to fibre transmission
    • H04B10/2507Arrangements specific to fibre transmission for the reduction or elimination of distortion or dispersion
    • H04B10/2513Arrangements specific to fibre transmission for the reduction or elimination of distortion or dispersion due to chromatic dispersion
    • H04B10/2525Arrangements specific to fibre transmission for the reduction or elimination of distortion or dispersion due to chromatic dispersion using dispersion-compensating fibres
    • H04B10/25253Arrangements specific to fibre transmission for the reduction or elimination of distortion or dispersion due to chromatic dispersion using dispersion-compensating fibres with dispersion management, i.e. using a combination of different kind of fibres in the transmission system

Abstract

(57)【要約】 【課題】正の波長分散を持つ光ファイバと負の波長分散
を持つ光ファイバとを最適な条件で組み合わせた混成伝
送路を用いることで優れた伝送特性を有する波長多重光
伝送システムを提供する。 【解決手段】本発明の波長多重光伝送システムは、光送
信局1、光増幅器3 1〜3nおよび光受信局2の間が光フ
ァイバ伝送路4で接続され、光ファイバ伝送路4は、
1.3μm零分散SMF4aおよびRDF4bを用いた
混成伝送路が第1〜9中継区間41〜49等に適用され、
また、混成伝送路で発生する累積波長分散を補償するD
CF4cが第10中継区間410等に適用される。上記の
混成伝送路の設定条件として、中継区間内におけるRD
F4bの長さの比率を20%以上、40%以下とするこ
となどにより、混成伝送路での非線形効果や伝送損失の
影響が低減されて伝送特性の改善が図られるようにな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、波長多重信号光を
光増幅器を用いて中継伝送する波長多重光伝送システム
に関し、特に、相反する波長分散を持つ光ファイバを組
み合わせた混成伝送路を適用して波長分散および波長分
散スロープを補償するようにした波長多重光伝送システ
ムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、長距離の光伝送システムでは光信
号を電気信号に変換し、タイミング再生(retiming)、波
形等化(reshaping)および識別再生(regenerating)を行
う光再生中継器を用いて伝送を行っていた。しかし、現
在では光増幅器の実用化が進み、光増幅器を線形中継器
として用いる光増幅中継伝送方式が検討されている。光
再生中継器を光増幅中継器に置き換えることにより、中
継器内の部品点数を大幅に削減し、信頼性を確保すると
ともに大幅なコストダウンが見込まれる。
【0003】また、光伝送システムの大容量化を実現す
る方法のひとつとして、1本の伝送路に2以上の異なる
波長を持つ光信号を多重して伝送する波長多重(WD
M)光伝送方式が注目されている。
【0004】上記の光増幅中継伝送方式とWDM光伝送
方式とを組み合わせたWDM光増幅中継伝送方式におい
ては、光増幅器を用いてWDM信号光を一括して増幅す
ることが可能であり、簡素な構成(経済的)で、大容量
かつ長距離伝送が実現可能である。
【0005】従来のWDM光増幅中継伝送システム(以
下、WDM光伝送システムと略す)では、伝送路の非線
形効果による伝送特性の劣化を低減するように伝送路の
波長分散を管理する方法が用いられている。
【0006】例えば、N.S.Berganoらの論文「Wavelen
gth Division Multiplexing in Long-Haul Transmissio
n Systems, IEEE Journal of Lightwave Technology, v
ol.14, no. 6, pp. 1299-1308, 1996」では、図16に
示すように、約900kmの長さを有し1585nmの
零分散波長λ0Dを持ち、正の波長分散スロープを有する
分散シフトファイバ(Dispersion-shifted fiber;DS
F)と、約100kmの長さを有し1310nmの零分
散波長λ0Sを持ち、正の波長分散スロープを有するシン
グルモードファイバ(SMF)とを組み合わせた伝送路
を用いている。この伝送路の平均零分散波長λ0Aは約1
558nmであり、信号光波長は1556nmから15
60nmまでである。
【0007】DSFおよびSMFの波長分散は、それぞ
れ約−2ps/nm/kmおよび約+20ps/nm/
kmであり、信号光と自然放出光の群速度や信号光同士
の群速度がそれぞれ異なる。このため、DSFおよびS
MFを組み合わせた伝送路を用いることによって、非線
形効果の相互作用時間を短くすることが可能であり、4
光波混合(Four wave mixing;FWM)および相互位相
変調(Cross phase modulation;XPM)などによる伝
送特性の劣化を低減できる。また、伝送路の平均零分散
波長を信号光波長内としているので、自己位相変調(Se
lf phase modulation;SPM)と波長分散による伝送
特性の劣化も低減している。
【0008】しかし、WDM光伝送システムの容量拡大
のために伝送帯域の拡大が必要となると、上記のような
構成では、波長分散スロープの影響により、すべての信
号光波長に対して波長分散が零となるように補償するの
は困難である。このため、補償されずに累積する波長分
散と光ファイバ内の非線形効果との相互作用による信号
光波形劣化が生じてしまう。
【0009】このような場合の対策として、伝送区間の
前半で生じた波長分散および波長分散スロープを補償す
る分散補償ファイバを伝送区間の後半に適用した伝送路
が提案されている。具体的には、例えば、伝送区間の前
半に正の波長分散と正の分散スロープを持つ1.3μm
零分散SMFを用い、該1.3μm零分散ファイバの波
長分散および波長分散スロープを補償する、負の波長分
散と負の分散スロープを持つ分散補償ファイバを伝送区
間の後半に用いることで、波長分散スロープを小さくし
て累積波長分散を低減し、伝送特性の劣化を低減させる
ものである。
【0010】M.Murakamiらの論文「Quarter terabit
(25×10Gb/s) over 9288km WDM transmission experime
nt using nonlinear supported RZ pulse in higher or
derfiber dispersion managed line, ECOC'98,pp.79-8
1,1998」では、伝送区間長の50%に相当する長さで正
の波長分散を持つ1.3μm零分散ファイバを伝送区間
の前半に用い、伝送区間長の50%に相当する長さで負
の波長分散を持つ分散補償ファイバを伝送区間の後半に
用いることで、平均の波長分散スロープを0.0067
ps/nm2/kmまで低減できている。
【0011】また、K.Yonenagaらの論文「Dispersion
-compensation-free 40-Gbit/s×4-channel WDM transm
ission experiment using zero-dispersion-flattened
transmission line, OFC'98,PD20,1998」では、伝送区
間長の55%に相当する長さの正の波長分散で持つ1.
3μm零分散ファイバを伝送区間の前半に用い、伝送区
間長の45%に相当する長さで負の波長分散を持つ分散
補償ファイバを伝送区間の後半に用いることで、平均の
波長分散スロープを−0.0028ps/nm 2/km
まで低減できている。
【0012】さらに、T.Kashiwadaらの論文「Ultra-l
ow chromatic and polarization mode dispersion hybr
id fiber links for ultra-high speed transmission s
ystems, OECC'98,15C1-3,pp.364-365,1998」では、伝送
区間長の84%に相当する長さで正の波長分散を持つ
1.3μm零分散ファイバを伝送区間の前半に用い、伝
送区間長の16%に相当する長さの負分散を持つ分散補
償ファイバを伝送区間の後半に用いてことで、平均の波
長分散スロープを0.008ps/nm2/kmまで低
減できている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、WDM光伝
送システムの更なる大容量化および長距離化を実現する
ためには、その伝送路に要求される主な課題として、
(a)伝送損失が小さいこと、(b)非線形実効断面積
が大きいこと、(c)信号光波長と伝送路の零分散波長
が一致しないこと、(d)伝送距離方向に平均化された
波長分散量が負であること、(e)累積波長分散の補償
間隔が中継間隔に対して十分に大きいこと、(f)波長
分散スロープが小さい、または、それを補償できるこ
と、などが挙げられる。
【0014】しかしながら、上記のような正の波長分散
を持つ1.3μm零分散ファイバと負の波長分散を持つ
分散補償ファイバとを組み合わせて伝送路として用いる
従来のWDM光伝送システムは、伝送路の後半に用いる
分散補償ファイバの非線形実効断面積が比較的小さく、
かつ、その伝送損失も比較的大きいため、非線形効果の
影響を受けやすく光SN比(光信号対雑音比)も小さく
なってしまうという欠点を持っていた。このため、波長
分散および波長分散スロープを補償しても、伝送特性の
改善効果が十分には得られないという問題があった。
【0015】ここで、上記論文に記載されたようなWD
M光伝送システムについて、伝送特性の改善量を定量的
に見積もってその問題点を明らかにする。WDM光伝送
システムの伝送特性は光SN比に大きく依存する。光S
N比は、中継器出力が高く伝送損失が小さいほど、大き
な値を持つ。そのため、WDM光伝送システムにおける
伝送特性の改善量の指標として、中継器出力と伝送損失
とを用いることができる。
【0016】中継器出力については、伝送路の非線形効
果により制限されるため、非線形効果の発生を定量的に
見積もることが重要である。一般に、非線形効果φNL
次の数1に示す式(1)により表すことができる。
【0017】
【数1】 ただし、λは信号光波長、n2は伝送路の非線形屈折率
係数、Aeffは伝送路の非線形実効断面積、Pは光パワ
ー、Lは伝送距離である。
【0018】全長Lの伝送路のうちの前半部分について
正の波長分散を持つ1.3μm零分散SMFを用い、後
半部分について負の波長分散と負の分散スロープを持つ
分散補償ファイバ(Reversed Dispersion Fiber、RD
Fと以下に略す)を用いた場合(入射端から1.3μm
零分散SMFとRDFの境界までの距離をlbとす
る)、伝送区間内のRDFの長さの比率に応じて非線形
効果φNLが変化する。
【0019】伝送路の入射端から距離l(0<l<L)
の位置における光パワーP(l)は、伝送路の損失をα
[1/km]として、次の式(2)で与えられる。 P(l)=P(0)・e-αl …(2) したがって、1.3μm零分散SMFおよびRDFを用
いた混成伝送路で発生する非線形効果φNLは、式(1)
(2)の関係から、次の数2に示す式(3)で求めるこ
とができる。
【0020】
【数2】 ここでは、式(3)を用いて求めた非線形効果φNLにつ
いて、一般的な伝送ファイバであるDSFのみを用いて
伝送路を構成したときの非線形効果の値を基準として規
格化を行い、さらに、その規格化した非線形効果の値で
DSFの非線形実効断面積を割って、DSFのみの伝送
路に対する混成伝送路の距離平均の非線形実効断面積を
演算する。これにより、DSFのみの伝送路を基準とし
た非線形効果の緩和量、つまり、中継器出力の上限の緩
和量が計算される。
【0021】この中継器出力の上限の緩和によって生じ
る、DSFのみの伝送路に対する伝送特性の改善量は、
混成伝送路の距離平均の非線形実効断面積をA
eff(1)とし、DSFのみの伝送路の非線形実効断面
積をAeff(2)として、次のように表される。
【0022】 10・LOG{Aeff(1)/Aeff(2)} [dB] 一方、伝送損失の低減による伝送特性の改善量は、混成
伝送路における距離平均の伝送損失をdB単位で表した
値をLoss(1)とし、DSFのみの伝送路における
距離平均の伝送損失をdB単位で表した値をLoss
(2)として、次のように表される。
【0023】 {Loss(2)−Loss(1)}×伝送区間長 [dB] したがって、DSFのみの伝送路を用いたシステムに対
する、混成伝送路を用いたシステムの伝送特性の改善量
Iは、次の式(4)に従って定量的に評価可能である。
【0024】 I=10・LOG{Aeff(1)/Aeff(2)} −{Loss(2)−Loss(1)}[dB] …(4) ここでは、例えば、伝送距離Lを50kmとし、1.3
μm零分散SMF、RDFおよびDSFの各特性パラメ
ータを次の表1に示す値を用いて、式(4)の改善量I
を計算してみる。
【0025】
【表1】 なお、表1における、1.3零分散SMFの各パラメー
タについては上記の論文を参照し、RDFの各パラメ
ータについては上記の論文およびM.Onishiらの論文
「Optimization of dispersion-compensating fibers c
onsidering self-phase modulation suppression, OFC'
96,ThA2, pp.200-201,1996」を参照し、DSFの各パラ
メータについては上記の論文を参照した。また、表1
には伝送損失を[dB/km]の単位で示してあるが、
式(3)の計算においては[1/km]の単位に変換し
た値をαとして用いるものとする。
【0026】図17は、上記の条件に従って計算した伝
送特性の改善量Iを示す図である。なお、横軸のSMF
長およびRDF長はそれぞれ、伝送区間の前半で用いる
1.3μm零分散SMFの長さおよび伝送区間の後半で
用いるRDFの長さを示し、縦軸は混成伝送路における
伝送特性の改善量Iを示している。ここでは、RDFの
各パラメータ(伝送損失LOSSおよび非線形実効断面
積Aeff)の組み合わせに対応させて、伝送区間内での
RDFの長さの比率に応じた改善量Iがプロットしてあ
る。
【0027】図17に示すように、DSFのみの伝送路
とした場合と比較して、混成伝送路における伝送特性
は、後半のRDFの長さが短くなるほど改善される傾向
にあることがわかる。
【0028】そこで、上述した論文、に示されたよ
うなWDM光伝送システムついて、上記の方法を用いて
伝送特性の改善量を検討する。ただし、これらの論文に
おいて伝送区間の後半で用いている分散補償ファイバ
(RDF)の具体的な特性に関しては示されていないた
め、K.Mukasaらの論文「Novel network fiber to man
age dispersion at 1.55μm with combination of 1.3
μm zero dispersion single mode fiber, ECOC'97,pp.
127-130,1997」を参照した。
【0029】各論文、によるWDM光伝送システム
では、非線形実効断面積が比較的小さいRDFについて
の伝送区間内における長さの比率が大きいため(約50
%程度)、伝送区間平均の非線形実効断面積が小さくな
る。そのため、非線形効果を低減する効果が小さくなっ
てしまう。
【0030】すなわち、伝送路前半の1.3μm零分散
SMFの非線形実効断面積は約80μm2と大きく、伝
送損失も約0.20dB/kmと小さいのに対して、伝
送路後半のRDFのモードフィールド径が5.8μm、
つまり、非線形実効断面積は約26μm2と小さく、伝
送損失は約0.25dB/kmと大きい。このため、上
記の式(3)を用いて非線形効果φNLを求め、DSFの
みの伝送路に対する距離平均の非線形実効断面積を計算
するとその値は約49μm2となり、また、伝送損失は
約0.225dB/kmとなる。この場合について、伝
送特性の改善量Iを上記の式(4)を用いて計算し、そ
の結果を図17上に白星印としてプロットした。
【0031】伝送路として一般に用いられているDSF
の非線形実効断面積が約50μm2、伝送損失が0.2
0dB/kmであることを考慮すると、各論文、に
よるWDM光伝送システムの構成では、波長分散および
波長分散スロープの補償が実現されるものの非線形実効
断面積と伝送損失に関する改善効果は小さく、逆に、D
SFのみの伝送路とした場合と比べて、伝送特性が約
0.85dB劣化するものと考えられる。
【0032】また、上記の論文に示されたようなWD
M光伝送システムついて、その問題点を検討する。この
論文内で用いられているRDFは、前半の1.3μm
零分散SMFにおいて累積した波長分散を比較的短い長
さで補償しなければいけないので、距離あたりの波長分
散補償量を比較的大きくする必要がある。そのため、伝
送損失が大きくなり、非線形実効断面積も小さくなる。
論文にはRDFの非線形実効断面積が示されていない
ので、上記の論文に示してある距離あたりの波長分散
が約−100ps/nm/kmと同等であるRDFの非
線形実効断面積を参考にする。
【0033】前半の1.3μm零分散SMFの非線形実
効断面積は約80μm2と大きく、伝送損失も約0.2
0dB/kmと小さいのに対して、後半のRDFの非線
形実効断面積は約20μm2と小さく、伝送損失は約
0.5dB/kmと大きい。このため、上記の式(3)
を用いて非線形効果φNLを求め、DSFのみの伝送路に
対する距離平均の非線形実効断面積を計算するとその値
は約68μm2となり、また、伝送損失は約0.23d
B/kmとなる。この場合について、伝送特性の改善量
Iを上記の式(4)を用いて計算し、その結果を図17
上に黒星印としてプロットした。DSFの非線形実効断
面積および伝送損失を考慮すると、各論文によるWD
M光伝送システムの構成においても非線形実効断面積と
伝送損失に関する改善効果は小さく、逆に、DSFのみ
の伝送路とした場合と比べて、伝送特性が約0.19d
B劣化していると考えられる。
【0034】上述したように、従来の論文に示されたよ
うなWDM光伝送システムでは、波長分散および波長分
散スロープの補償が実現されても、伝送特性の改善効果
が十分には得られないという問題があった。
【0035】また、1.3μm零分散SMFとRDFを
組み合わせた混成伝送路を用いて各中継器間を接続した
WDM光伝送システムにあっては、各中継区間で発生す
る波長分散の累積値(累積波長分散)が正になると、光
パルスの圧縮効果により光ピークパワーが大きくなって
非線形効果を一層受けやすくなってしまうという問題も
あった。
【0036】ここでは上記の問題について、上述の論文
に示されたWDM光伝送システムを例として詳しく説
明する。論文によるシステム構成では、1.3μm零
分散SMFとRDFを組み合わせた伝送路が各中継区間
に用いられ、複数の中継区間で生じた累積波長分散を補
償する分散補償ファイバからなる伝送路が所要間隔を隔
てた中継区間ごとに用いられる。
【0037】図18は、論文に示されたパラメータを
用いて作成した波長分散マップの一例を示す図であっ
て、(A)は10中継区間についての波長分散の変化を
示し、(B)は100中継区間についての波長分散の変
化を示すものである。
【0038】図18に示す例では、1つの中継区間の長
さが50kmとされ、5中継間隔ごとに累積波長分散の
補償が行われるので、累積波長分散の補償間隔は中継間
隔の5倍になり、伝送距離方向に平均化された波長分散
量は、−225ps/nm/kmである。第1中継区
間、第2中継区間、第6中継区間、第7中継区間などで
累積波長分散の値が正になる状態が生じ、光パルスの圧
縮効果により光ピークパワーが大きくなって非線形効果
を一層受けやすくる。また、累積波長分散の補償間隔が
比較的短いので、累積波長分散が頻繁に零に戻るために
非線形効果による波形歪みを受ける可能性があり問題で
ある。
【0039】累積波長分散の補償間隔を中継間隔の10
倍にした場合の波長分散マップは、図19(A)(B)
に示すようになり、伝送距離方向に平均化された波長分
散量は、−225ps/nm/kmである。この場合
も、第1〜第4中継区間などで累積波長分散の値が正に
なる状態が生じ、光パルスの圧縮効果により光ピークパ
ワーが大きくなって非線形効果を受けやすくなる。ま
た、累積波長分散が正となる領域においてWDM信号光
が伝送される区間が連続することが多く、光パルス圧縮
により一層大きな非線形効果を受けることになって問題
である。
【0040】なお、累積波長分散が正の領域において伝
送する機会が多いほど伝送特性が悪くなることは、H.Ta
gaらによる論文「Performance Evaluation of the Di
fferent Types of Fiber-Chromatic-Dispersion Equali
zation for IM-DD Ultralong-Distance Optical Commun
ication Systems with Er-Doped Fiber Amplifiers,IEE
E,Journal of Lightwave Technolgy, vol.12, no.9, Se
ptember, 1994」によって指摘されている。
【0041】本発明は上記の点に着目してなされたもの
で、正の波長分散を持つ光ファイバと負の波長分散を持
つ光ファイバとを最適な条件で組み合わせた混成伝送路
を用いることで優れた伝送特性を有するWDM光伝送シ
ステムを提供することを目的とする。また、累積波長分
散の値が正になる状態を抑えることで非線形効果を発生
し難くして伝送特性の改善を図ったWDM光伝送システ
ムを提供することを目的とする。
【0042】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明によるWDM光伝送システムの1つの態様
は、信号光波長に対して正の波長分散を持ち、かつ、非
線形実効断面積が相対的に大きい第1光ファイバと、信
号光波長に対して負の波長分散を持ち、かつ、非線形実
効断面積が相対的に小さい第2光ファイバとを互いに接
続した第1伝送区間を有する光伝送路と、該光伝送路を
伝搬する波長多重信号光を増幅する光増幅部と、を備
え、前記光伝送路に入力される波長多重信号光が、前記
第1伝送区間の第1光ファイバおよび第2光ファイバを
順に伝搬した後に前記光増幅部に送られる構成としたW
DM光伝送システムにおいて、前記光伝送路は、前記第
1伝送区間内における第2光ファイバの長さの比率が、
20%以上、40%以下となるようにしたものである。
【0043】かかる構成によれば、光伝送路の第1伝送
区間における第1光ファイバの長さと第2光ファイバの
長さとが、波長分散および波長分散スロープの補償とい
う観点だけでなく非線形効果や伝送損失の影響について
も最適化されるため、伝送特性の改善を図ることができ
るようになる。
【0044】また、上記のWDM光伝送システムについ
ては、光伝送路が複数の第1伝送区間を有し、光増幅部
が各第1伝送区間の間にそれぞれ配置される複数の光増
幅器を備えるようにしてもよい。かかる構成では、第1
光ファイバおよび第2光ファイバを用いた第1伝送区間
が光伝送路に複数存在するようになり、光伝送路に入力
されたWDM信号光が、光増幅器で増幅されながら各第
1伝送路を順次伝搬するようになる。
【0045】さらに、上記の光伝送路については、第1
光ファイバにおける累積波長分散量と第2光ファイバに
おける累積波長分散量との和が負になるようにするのが
好ましい。このようにすることで、第1伝送区間で発生
する累積波長分散が負となるため、非線形効果の発生し
難い伝送路となる。
【0046】加えて、上記の光伝送路は、信号光波長に
対して正の波長分散を持つ第3光ファイバを用いた第2
伝送区間を有し、該第2伝送区間が、予め設定した区間
数の第1伝送区間ごとに配置され、当該第1伝送区間で
発生する負の累積波長分散を補償する構成としてもよ
い。かかる構成では、所要の補償間隔で配置された第2
伝送区間によって、第1伝送区間で発生した負の累積波
長分散が補償されるようになる。これにより、非線形効
果の発生を抑えるとともに累積波長分散による伝送特性
の劣化を防ぐことができる。
【0047】また、前述したWDM光伝送システムにつ
いては、光伝送路を伝搬した波長多重信号光に残留する
波長分散を補償する残留波長分散補償部を備えるように
してもよい。さらに、光伝送路を伝搬した波長多重信号
光に残留する波長分散スロープを補償する残留波長分散
スロープ補償部を備えるようにしても構わない。
【0048】かかる構成とすることで、第1、2伝送区
間で補償しきれなかった波長分散が残留波長分散補償部
によって補償され、また、第1、2伝送区間で補償しき
れなかった波長分散スロープが残留波長分散スロープ補
償部によって補償されるため、さらに優れた伝送特性が
得られるようになる。
【0049】本発明によるWDM光伝送システムの他の
態様は、上述したような光伝送路に入力される波長多重
信号光に対して、予め設定した負の波長分散を与える波
長分散付与手段を備えて構成したものである。あるい
は、各波長分散ごとに波長分散を付与した後に波長多重
化してもよい。この波長分散付与手段は、負の波長分散
の絶対値が第1光ファイバにおける累積波長分散の絶対
値以上であることが好ましい。
【0050】かかる構成では、累積波長分散が負の状態
でWDM信号光が光伝送路を伝搬するようになるため、
非線形効果の発生確率が低くなって伝送特性の改善を図
ることが可能となる。
【0051】また、上記のWDM光伝送システムについ
ては、光伝送路から出力される波長多重信号光に対し
て、波長分散付与手段で与えられた負の波長分散を補償
する波長分散補償手段を備えるようにしてもよい。これ
により、WDM信号光に対して入力時に与えた波長分散
が、光伝送路を伝搬した後に波長分散補償手段によって
補償されるため、WDM信号光の波長分散補償がより確
実に行われるようになる。
【0052】本発明によるWDM光伝送システムの別の
態様は、上述したような第1、2伝送区間を有する光伝
送路について、予め設定した区間数の第1伝送区間で発
生する負の累積波長分散に対して、第2伝送区間におけ
る補償量が不足するように設定したものである。具体的
には、第2伝送区間における累積波長分散補償率が90
%以上、95%以下であることが好ましい。
【0053】かかる構成では、第2伝送区間を伝搬した
WDM信号光の累積波長分散が負になるため、非線形効
果が発生し難くなって伝送特性の改善を図ることが可能
となる。
【0054】また、本発明によるWDM光伝送システム
は、上述した各態様を組み合わせてもよい。各態様を組
み合わせることにより、伝送特性の一層の改善を図るこ
とが可能となる。
【0055】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1は、第1の本実施形態のWDM
光伝送システムの基本構成を示すブロック図である。
【0056】図1のWDM光伝送システムは、例えば、
光送信局1と、光受信局2と、それら送受信局間に所要
の間隔で配置される複数の光増幅器(光中継器)31,3
2,…と、光送信局1、各光増幅器31,32,…および光受
信局2の間を結ぶ光伝送路としての光ファイバ伝送路4
と、から構成される。
【0057】光送信局1は、波長の異なる複数の光信号
をそれぞれ出力する複数の光送信器(E/O)1Aと、
複数の光信号を波長多重する合波器1Bと、該合波器1
BからのWDM信号光を所要のレベルに増幅して光ファ
イバ伝送路4に出力するポストアンプ1Cと、を有す
る。
【0058】光受信局2は、光ファイバ伝送路4を介し
て伝送されたWDM信号光を所要のレベルに増幅するプ
リアンプ2Aと、プリアンプ2Aからの出力光を波長に
応じて複数の光信号に分ける分波器2Bと、複数の光信
号をそれぞれ受信処理する複数の光受信器(O/E)2
Cと、を有する。
【0059】各光増幅器31,32,…は、光ファイバ伝送
路4の各所に到達したWDM信号光を一括して増幅可能
な公知の光増幅器である。光ファイバ伝送路4は、光送
信局1および光増幅器31の間を結ぶ第1中継区間4
1と、各光増幅器31〜3n-1の間をそれぞれ結ぶ第2〜
第n−1中継区間42〜4n-1と、光増幅器3n-1および
光受信局2の間を結ぶ第n中継区間4nとを有する。
【0060】ここでは、例えば、第1〜9中継区間で発
生する累積波長分散が第10中継区間において補償さ
れ、以降同様にして10中継区間ごとに累積波長分散が
補償される場合の構成例を図1に示した。この場合、累
積波長分散の補償を行わない中継区間(第1〜9中継区
間等)に対しては、WDM信号光の波長帯について正の
波長分散値と正の分散スロープを有するを持つ第1光フ
ァイバとしての1.3μm零分散SMF4aを前半(送
信側)に用い、負の波長分散値と負の分散スロープを持
つ第2光ファイバとしてのRDF4bを後半(受信側)
に用いた混成伝送路がそれぞれ適用される。一方、累積
波長分散の補償を行う中継区間(第10中継区間等)に
対しては、前方の9中継区間で発生する累積波長分散と
は相反する波長分散を持つ第3光ファイバとしての分散
補償ファイバ(DCF)4cを用いた伝送路が適用され
る。
【0061】したがって、ここでは混成伝送路が用いら
れる第1〜9中継区間等の区間が、光伝送路の第1伝送
区間に該当し、DCF4cを用いた伝送路が用いられる
第10中継区間等の区間が、光伝送路の第2伝送区間に
該当する。
【0062】1.3μm零分散SMF4aは、1.3μ
m付近で波長分散が零となり、波長が長くなると波長分
散が大きくなるような所要の波長分散スロープを有する
一般的な光ファイバであって、1.55μm帯等のWD
M信号光波長帯では正の波長分散を持つ。この1.3μ
m零分散SMF4aは、上述したように非線形実効断面
積が大きく、伝送損失が小さいという特徴を有する。
【0063】RDF4bは、1.55μm帯等の波長帯
について、1.3μm零分散SMF4aとは相反する波
長分散および波長分散スロープを持つように、光ファイ
バの材料や構造等を調整して設計されたものあり、1.
3μm零分散SMF4aで発生する波長分散の補償が可
能な光ファイバである。このRDF4bは、1.3μm
零分散SMF4aに比べて非線形実効断面積が小さく、
伝送損失が比較的大きいという特徴を有する。
【0064】なお、1.3μm零分散SMF4aにおけ
る累積波長分散量とRDF4bにおける累積波長分散量
との和が負になる、すなわち、1.3μm零分散SMF
4aに対するRDF4bの波長分散補償が若干過剰とな
るように設定して、混成伝送路全体で発生する累積波長
分散を負の値とするのが好ましい。これは、上述したよ
うに累積波長分散が正になると、光パルスの圧縮効果に
より光ピークパワーが大きくなって非線形効果を受け易
くなることなどを防ぐためである。ただし、本発明はこ
れに限られるものではない。
【0065】1.3μm零分散SMF4aおよびRDF
4bの各長さについては、1中継区間内のRDF4bの
長さの比率(以下、RDF比率とする)が、20%以
上、40%以下になるように設定する。このようにRD
F比率を設定する理由については後述する。
【0066】DCF4cは、例えば、前方の9中継区間
で発生する負の累積波長分散を補償可能とするために、
正の波長分散を持つ光ファイバが用いられる。具体的に
は、DCF4cとして、混成伝送路の前半に用いられる
光ファイバと同様の1.3μm零分散SMFなどを使用
することができる。
【0067】なお、ここでは10中継区間ごとにDCF
4cを用いるようにしたが、累積波長分散の補償間隔は
上記の場合に限られるものではない。ただし、前述した
ように、累積波長分散の補償間隔が短いと、累積波長分
散が頻繁に零に戻って非線形効果の影響を受ける可能性
があるため、累積波長分散の補償間隔は長くするのが有
効である。具体的には、中継区間の10倍以上とするの
が望ましいと考えられる。また、例えば、1.3μm零
分散SMF4aにおける累積波長分散とRDF4bにお
ける累積波長分散との和が零となるように設定した場合
などには、累積波長分散の補償を行うDCF4c(第2
伝送区間)を省略しても構わない。
【0068】ここで、1.3μm零分散SMF4aおよ
びRDF4bの組み合わせによる混成伝送路の具体的な
設定条件について詳しく説明する。伝送特性の改善を図
ることのできる混成伝送路の設定条件を得るため、ま
ず、RDF比率について検討する。
【0069】例えば、1中継区間の伝送路長を50km
として、1.3μm零分散SMF4aの長さおよびRD
F4bの長さを変化させた場合について、一般的な伝送
ファイバであるDSFのみを用いた伝送路に対する混成
伝送路の距離平均の非線形実効断面積を求めることにす
る。具体的には、混成伝送路の非線形効果φNLを上述の
式(3)を用いて計算し、その非線形効果φNLをDSF
のみの伝送路の非線形効果で規格化し、さらに、その規
格化した非線形効果の値でDSFの非線形実効断面積を
割って、DSFのみの伝送路に対する混成伝送路の平均
の非線形実効断面積を計算する。ここでは、各光ファイ
バの特性値として上述の表1に示したデータを用い、R
DF4bについては伝送損失を0.2dB/kmに固定
し、非線形実効断面積を20、30および40μm2
3段階に変化させて計算した結果を図2に示す。
【0070】図2に示すように、RDF比率を小さくす
る(前半の1.3μm零分散SMF4aを長くし、後半
のRDF4bを短くする)ほど、混成伝送路の距離平均
の非線形実効断面積は大きくなる。例えば、RDF比率
が50%の場合には、RDF4bの非線形実効断面積が
40μm2のときに平均の非線形実効断面積は約58μ
2となる。RDF4bの非線形実効断面積が20μm2
のときには平均の非線形実効断面積は50μm2以下と
なって、DSFの非線形実効断面積よりも小さくなる。
このため、RDF比率を50%付近に設定しても、DS
Fのみの伝送路としたときと比較して、非線形効果の緩
和効果は小さいと考えられる。
【0071】一方、RDF比率が20%の場合には、R
DF4bの非線形実効断面積が40μm2のときに平均
の非線形実効断面積は約72μm2となり、RDF4b
の非線形実効断面積が20μm2のときにでも平均の非
線形実効断面積は約62μm2となる。したがって、R
DF比率を20%付近に設定すれば、DSFのみの伝送
路としたときと比較して、RDF4bの非線形実効断面
積が40μm2で約1.6dB、RDF4bの非線形実
効断面積が20μm2で約0.9dBの非線形効果の緩
和効果があると考えられる。これにより、混成伝送路に
接続される光増幅器の出力を前記緩和分に応じて上げる
ことができる。
【0072】次に、1.3μm零分散SMF4aおよび
RDF4bを組み合わせた混成伝送路についての距離平
均の伝送損失を求めることにする。ここでは、例えば、
RDF4bの伝送損失を0.2〜0.5dB/kmの範
囲で段階的に変化させて平均の伝送損失の計算した結果
を図3に示す。
【0073】図3に示すように、1.3μm零分散SM
F4aの伝送損失が0.18dB/kmと小さいため、
1中継区間内の1.3μm零分散SMF4aの比率が大
きい(RDF比率が小さい)ほど、平均の伝送損失は小
さくなる。つまり,RDF比率が50%の場合よりも2
0%の場合の方が、中継区間あたりの平均の伝送損失を
小さくできるため、伝送特性上有利である。
【0074】次に、上記の結果を踏まえて、DSFのみ
の伝送路に対する混成伝送路における伝送特性の改善量
Iを上述の式(4)を用いて検討する。まず、RDF4
bの非線形実効断面積を40μm2に固定し、伝送損失
を0.2,0.25,0.5dB/kmの3段階に変化
させて改善量Iを計算した結果を図4に示す。
【0075】図4において、例えば、RDF4bの伝送
損失が0.25dB/kmの場合、RDF比率が50%
のときには伝送特性の改善量Iは約0.1dBである。
これに対し、RDF比率が20%のときには伝送特性の
改善量Iは約1.9dBとなり、RDF比率が50%の
ときと比べて改善効果が約1.8dBも大きくなる。こ
のことからも混成伝送路におけるRDF比率が小さくな
るほど、伝送特性の改善効果が大きくなることが明らか
である。また、RDF4bの伝送損失が0.5dB/k
mまで大きくなると、伝送特性の改善効果が得られるよ
うにするには、RDF比率を約15%以下に設定する必
要があることがわかる。
【0076】しかし、伝送路として用いる光ファイバ
は、通常、伝送損失が0.25dB/km以下であるこ
とが望ましいとされる。このため、RDF4bとして伝
送損失が0.5dB/kmのものも実現可能ではある
が、このようなRDF4bを伝送路の一部として用いる
ことは適当ではないと考えられる。
【0077】そこで、伝送路として現実的なRDF4b
の特性パラメータの組み合わせとして、最良値と考えら
れる非線形実効断面積40μm2、伝送損失0.2dB
/km、最悪値と考えられる非線形実効断面積20μm
2、伝送損失0.25dB/km、および、それらの平
均値となる非線形実効断面積30μm2、伝送損失0.
225dB/kmを想定して、混成伝送路における伝送
特性の改善量Iを計算した結果を図5に示す。
【0078】図5より、非線形実効断面積30μm2
伝送損失0.225dB/kmの平均的なRDF4bを
基準として判断した場合、伝送特性の改善量Iが0.5
dB以上になるには、RDF比率が40%以下の場合で
あることがわかる。ここで、伝送特性の改善量Iを0.
5dB以上としたのは、1.3μm零分散SMF4aと
RDF4bとの接続損失等を考慮すると、実際に伝送特
性の改善が見込まれる条件を0.5dB以上とするのが
妥当と考えられるためである。このように1.3μm零
分散SMF4aおよびRDF4bの混成伝送路において
は、RDF比率を40%以下に設定するのが望ましいと
判断できる。
【0079】次に、混成伝送路で発生する累積波長分散
の補償という観点から、RDF比率を検討する。ここで
は、累積波長分散の補償を行うDCF4cとして、例え
ば、中継区間の全体(長さ50km)に1.3μm零分
散SMFを用いた場合を想定し、累積波長分散の補償間
隔を5、10および15スパン(中継区間)とした場合
のそれぞれについて、各混成伝送路のRDF4bに要求
される波長分散量をRDF比率に応じて計算した結果を
図6に示す。
【0080】図6に示すように、混成伝送路のRDF4
bに要求される波長分散は、累積波長分散の補償間隔が
変化してもほぼ同様の値となることが分かる。例えば、
累積波長分散の補償間隔が10スパンの場合、RDF比
率が33%、25%、20%のときに、RDF4bの波
長1560nmにおける波長分散をそれぞれ−44、−
65、−86ps/nm/kmとすれば、10スパンに
おける累積波長分散をDCF4cによって零に補償する
ことができる。
【0081】ここで、武笠らの論文「低非線形線路型
DFCFの開発,C-3-76,1997年電子情報通信学会ソサ
エティ大会」を参照すると、RDFの波長分散が−10
0ps/nm/km以下になると、伝送損失が0.49
dB/kmと大きくなることが示されている。このこと
から、図6においてRDF4bの波長分散が−100p
s/nm/km以下となるような領域(RDF比率が2
0%以下)では、RDFの伝送損失が約0.5dB/k
mにまで増大することになる。
【0082】そこで、伝送損失を0.2〜0.5dB/
kmの範囲で変化させ、また、RDF4bの非線形実効
断面積を20〜40μm2の範囲で変化させたときの伝
送特性の改善量Iを計算した結果を図7に示す。
【0083】図7に示すように、RDF4bの伝送損失
を0.5dB/kmとした場合、RDF比率が約15%
以下にならないと伝送特性の改善量Iが0dB以上とは
ならず、このことからも伝送損失の大きなRDFを混成
伝送路の一部として用いるのは現実的でないことが分か
る。よって、RDF4bの伝送損失が0.5dB/km
以上にならない、すなわち、RDFの波長分散が−10
0ps/nm/km以上となるようなRDF比率の範囲
が、混成伝送路の条件として有効であると考えられる。
つまり、図6より、RDF比率が20%以上となる場合
が有効であると考えられる。
【0084】上記の検討の結果、各中継区間に用いられ
る混成伝送路のRDF比率については、20%以上、4
0%以下に設定すればよいと判断できる。次に、混成伝
送路のRDF4bに要求される波長分散スロープについ
て検討する。
【0085】ここでは、図1に示した構成のWDM光伝
送システムにおいて、混成伝送路が用いられる各中継区
間での分散スロープをDCF4cにより100%補償す
る場合に、各混成伝送路のRDF4bに要求される波長
分散スロープを考える。前述の場合と同様にDCF4c
として1.3μm零分散SMFを想定し、累積波長分散
の補償間隔を5、10および15スパンとした場合のそ
れぞれについて、各混成伝送路のRDF4bに要求され
る波長分散スロープをRDF比率に応じて計算した結果
を図8に示す。
【0086】図8に示すように、混成伝送路のRDF4
bに要求される波長分散スロープは、累積波長分散の補
償間隔が変化してもほぼ同様の値となることが分かる。
例えば、補償間隔が10スパンの場合、RDF比率が3
3%、25%、20%のときに、RDF4bの波長15
60nmにおける波長分散スロープをそれぞれ−0.1
3、−0.19、−0.25ps/nm2/kmとすれ
ば、10スパンにおける波長分散スロープをDCF4c
によって補償することができる。
【0087】そこで、RDF4bの波長分散スロープを
0.01〜0.37ps/nm2/kmの範囲で段階的
に変化させた場合について、混成伝送路の平均の波長分
散スロープをRDF比率に応じて計算した結果を図9に
示す。
【0088】図9において、混成伝送路の平均の波長分
散スロープは、RDF比率が20%以上、40%以下の
範囲内で様々な値となる。ここで、例えばM.Suzukiらの
論文「170Gb/s Transmission Over 10,850 km Using
Large Core Transmission Fiber, PD17,OFC'98 PD」のF
igure.5に示されたQ値の波長依存性を参照すると、上
記と同様な混成伝送で発生する累積波長分散を、DSF
およびラージコアファイバ(LCF)からなる補償用伝
送路で補償するシステムにおいて、1.55μm帯に1
6チャネルを配置したWDM信号光の伝送特性として、
全信号光波長帯域内のうちの6〜10チャネルに該当す
る波長帯で高いQ値が得られている。この場合の伝送路
の平均の波長分散スロープの値は約0.1ps/nm2
/kmである。このことより、伝送路の平均の波長分散
スロープが上記の値の約3分の1になると、全信号光波
長帯域内における伝送特性の劣化は生じないと考えられ
るので、平均の波長分散スロープの絶対値が0.03p
s/nm2/km以下となればよいと判断することが可
能である。
【0089】図9において、RDF比率が20%以上、
40%以下の範囲内のすべてにおいて、混成伝送路の平
均の波長分散スロープが−0.03〜+0.03ps/
nm/kmになるのは、RDF4bの波長分散スロープ
が−0.16ps/nm2/km以上で−0.07ps
/nm2/km以下の条件となる。
【0090】なお、RDF比率が20%以上、40%以
下の範囲内で、少なくとも混成伝送路の平均の波長分散
スロープが−0.03〜+0.03ps/nm/kmと
なればよいとすると、RDF4bの波長分散スロープは
−0.37ps/nm2/km以上で−0.01ps/
nm2/km以下の条件となる。
【0091】さらに、混成伝送路におけるRDF4bの
波長分散スロープ補償率についても検討する。例えば、
図1のシステム構成のように累積波長分散の補償間隔を
10スパンとし、RDF4bの波長分散スロープ補償率
を変化させた場合について、各混成伝送路のRDF4b
に要求される波長分散スロープをRDF比率に応じて計
算した結果を図10に示す。
【0092】図10から明らかなように、前述したRD
F4bの波長分散スロープの条件(−0.16ps/n
2/km以上、−0.07ps/nm2/km以下)を
満足する、RDF4bの波長分散スロープ補償率は、2
8%以上、165%以下の条件となることがわかる。
【0093】上述した各設定条件をまとめると、(1)
各中継区間に用いられる混成伝送路のRDF比率は、2
0%以上、40%以下に設定し、(2)各混成伝送路の
RDF4bの波長分散スロープは、−0.16ps/n
2/km以上、−0.07ps/nm2/km以下に設
定し、(3)各混成伝送路のRDF4bの波長分散スロ
ープ補償率は、28%以上、165%以下に設定するの
が望ましいと判断できる。
【0094】このような適切な設定条件の混成伝送路を
用いてWDM光伝送システムを構成することによって、
従来のような波長分散および波長分散スロープの補償に
重点をおいた混成伝送路を用いる場合と比較して、非線
形効果や伝送損失の影響についても十分な配慮が施され
るようになるため、より優れた伝送特性が得られるよう
になる。
【0095】ここで、第1の実施形態の動作について説
明する。本WDM光伝送システムでは、光送信局1の各
光送信器1Aで発生した波長の異なる光信号が、合波器
1Bで波長多重され、ポストアンプ1Cで所要のレベル
まで増幅された後に、光ファイバ伝送路4の第1中継区
間41に送出される。
【0096】第1中継区間41においては、WDM信号
光が前半の1.3μm零分散SMF4aを伝搬すること
で正の波長分散が発生し、後半のRDF4bを伝搬する
ことで負の波長分散が発生する。このとき、前述したよ
うに混成伝送路の設定条件(RDF比率等)が最適化さ
れているので、非線形効果の発生確率が低く抑えられ
る。なお、ここでは、RDF4bにおける負の波長分散
の量が、1.3μm零分散SMF4aにおける正の波長
分散の量よりも多くなるように設定されているため、第
1中継区間41を通過したWDM信号光に生じる累積波
長分散は負の値を持つようになる。
【0097】そして、第1中継区間41を通過したWD
M信号光は、光増幅器31で所要のレベルまで増幅され
た後に第2中継区間42に送られる。上述の図1に示し
たような累積波長分散の補償が10中継区間ごとに行わ
れるシステムでは、WDM信号光が、第2〜第9中継区
間42〜49および各光増幅器32〜39を順次伝搬し、こ
れによって負の累積波長分散が増大して行く。第9中継
区間49および光増幅器39通過したWDM信号光は、第
10中継区間410に送られて、正の波長分散を持つDC
F4cを伝搬することにより、第2〜第9中継区間42
〜49で発生した累積波長分散が補償され、ここでは累
積波長分散がほぼ零となる。以降、上記と同様の動作が
10中継区間ごとに繰り返され、WDM信号光が光受信
局2まで中継伝送される。
【0098】光受信局2に到達したWDM信号光は、プ
リアンプ2Aで所要のレベルまで増幅された後、分波器
2bで波長に応じて複数の光信号に分波され、対応する
光受信器2Cでそれぞれ受信処理される。
【0099】上述したように第1の実施形態によれば、
1.3μm零分散SMF4aおよびRDF4bを用いた
混成伝送路について、RDF比率等の設定条件を最適化
したことによって、波長分散および波長分散スロープの
補償だけでなく、非線形効果や伝送損失の影響をも考慮
して伝送特性の改善を図ることができるため、優れた伝
送特性を有するWDM光伝送システムの実現が可能とな
る。
【0100】次に、本発明の第2の実施形態について説
明する。上述した第1の実施形態では、各混成伝送路で
発生する累積波長分散が、10スパン等の所要の補償間
隔でほぼ零に補償されるような構成とした。しかし、こ
のような累積波長分散の補償方法では、上述の図19に
示した従来の場合と同様に、累積波長分散が正になる状
態が周期的に繰り返されることになる。累積波長分散が
正になると、光パルスの圧縮効果により光ピークパワー
が大きくなって非線形効果を受け易くなる。そこで、第
2の実施形態は、累積波長分散を常時負の値とする措置
を施すことにより、非線形効果をより発生し難くし、伝
送特性の一層の改善を図ったものである。
【0101】図11は、第2の実施形態のWDM光伝送
システムの基本構成を示すブロック図である。なお、第
1の実施形態の構成と同一の部分には同一の符号が付し
てある。
【0102】図11において、本WDM光伝送システム
は、第1の実施形態の構成について、光送信局1内に波
長分散付与手段としての波長分散補償器1Dを付加し、
また、光受信器2内に波長分散補償手段としての波長分
散補償器2Dを付加した構成である。上記以外の部分の
構成は第1の実施形態の構成と同様であるため説明を省
略する。
【0103】波長分散補償器1Dは、予め設定された負
の波長分散を持ち、例えば、合波器1Bとポストアンプ
1Cの間等に設けられる。この波長分散補償器1Dにつ
いては、負の波長分散の絶対値が混成伝送路の前半に用
いられる1.3μm零分散SMF4aの正の波長分散の
絶対値以上となるように設定するのが好ましい。具体的
には、波長分散補償器1Dの波長分散は−400ps/
nm以下とすればよい。
【0104】波長分散補償器2Dは、波長分散補償器1
Dで与えられる負の波長分散を補償する正の波長分散を
持ち、例えば、プリアンプ2Aの前段等に設けられる。
なお、この波長分散補償器2Dは、WDM信号光の受信
処理において、波長分散補償器1Dで与えられる負の波
長分散の補償が不要なときには省略しても構わない。
【0105】かかる構成のWDM光伝送システムでは、
例えば図12(A)の波長分散マップに示すように、波
長分散補償器1Dで−450ps/nm等といった負の
波長分散がWDM信号光に与えられ、そのWDM信号光
が光送信局1から第1中継区間41に送られる。
【0106】第1中継区間41においては、WDM信号
光が1.3μm零分散SMF4a内を伝搬して波長分散
が増加するが、その波長分散の増加は正の値に達する前
に伝送路がRDF4Bに切り替わって減少に転じる。こ
のため、WDM信号光の波長分散は負の値を持ち続ける
ことになる。
【0107】さらに、WDM信号光は、第2〜9中継区
間を順次伝搬されることで負の波長分散が累積して行
き、第10中継区間に達すると、正の波長分散を持つD
CF4cによって累積波長分散が補償され、光送信局1
から送出された時と同様の負の波長分散量(−450p
s/nm等)とされる。以降、上記と同様の動作が10
中継区間ごとに繰り返され、WDM信号光が光受信局2
まで中継伝送される。図12(B)には、伝送距離を5
000kmとしたときの波長分散マップを示しておく。
【0108】光受信局2に到達したWDM信号光は、送
信時に与えられた負の波長分散分散が波長分散補償器2
Dによって補償された後に受信処理される。このように
第2の実施形態によれば、混成伝送路に用いられる1.
3μm零分散SMF4aの正の波長分散よりも、絶対値
で大きな負の波長分散を持つ波長分散補償器1Dを光送
信局1内に設けたことにより、光送信局1から光受信局
2までWDM信号光を中継伝送する間、WDM信号光の
波長分散が常時負の値とされるため、非線形効果がより
発生し難い伝送路が実現でき、伝送特性の一層の向上を
図ることが可能となる。また、波長分散補償器2Dを設
けたことにより、WDM信号光の波長分散補償がより確
実に行われるため、より優れた伝送特性が得られるよう
になる。
【0109】なお、上記第2の実施形態では、光送信局
1内に波長分散補償器1Dを設けてWDM信号光の波長
分散が常時負になるようした。しかし、WDM信号光の
波長分散を常時負にしなくても、波長分散が正になる状
態を少なくするだけでも非線形効果の発生確率を低く
し、伝送特性の改善を図ることが可能である。
【0110】具体的には、例えば、波長分散補償器1D
を設ける代わりに、DCF4cで行われる累積波長分散
の補償量を少なくすることで、WDM信号光の波長分散
が正になる状態を低減させることができる。すなわち、
第1の実施形態では、各DCF4cにおいて、累積波長
分散がほぼ零となるように補償を行っていたが、この累
積波長分散の補償量が若干不足するように設定すればよ
い。詳しくは、DCF4cにおける累積波長分散補償率
を90%以上、95%以下とするのが好ましい。
【0111】このように設定することにより、図13
(A)(B)に示すように、伝送距離が長くなるにつれ
て累積波長分散が負の領域を占めるようになる。したが
って、第1の実施形態の場合と比べて非線形効果が発生
し難くなるため、伝送特性をより改善させることが可能
となる。
【0112】次に、本発明の第3の実施形態について説
明する。第3の実施形態のWDM光伝送システムは、上
述の各実施形態について、光ファイバ伝送路4で補償し
きれずに残留した波長分散スロープの補償を実現して、
伝送特性の一層の改善を図るようにしたものである。
【0113】図14は、第3の実施形態のWDM光伝送
システムの概略構成を示すブロック図である。図14に
おいて、本WDM光伝送システムの構成は、例えば第1
実施形態について、光送信局1および光受信局2内に、
残留波長分散スロープ補償部としての残留波長分散スロ
ープ補償器1Eおよび2Eをそれぞれ付加したものであ
る。上記以外の部分の構成は第1実施形態の場合と同様
である。
【0114】残留波長分散スロープ補償器1Eおよび2
Eは、光ファイバ伝送路4で補償しきれない残留波長分
散スロープに対応させて、予め設定した所要の波長分散
スロープをそれぞれ有する。送信側の残留波長分散スロ
ープ補償器1Eは、光ファイバ伝送路4に送るWDM信
号光に対して事前に波長分散スロープを与えることで、
光ファイバ伝送路4で生じる残留波長分散スロープを緩
和する。また、受信側の残留波長分散スロープ補償器2
Eは、光ファイバ伝送路4を伝搬してきたWDM信号光
に残留した波長分散スロープを最終的に補償する。
【0115】このような第3の実施形態によれば、WD
M信号光に対する波長分散スロープの補償がより確実に
行われるため、伝送特性のより一層優れたWDM光伝送
システムを実現することができる。
【0116】なお、上記第3の実施形態では、光送信局
および光受信局の両局に残留波長分散スロープ補償器を
設けるようにしたが、本発明はこれに限らず、光送信局
および光受信局のうちの一方の局、あるいは、図15に
示すように、光ファイバ伝送路4の途中に残留波長分散
スロープ補償器を設けても構わない。
【0117】また、残留波長分散スロープの補償を行う
構成としたが、これ以外にも、光ファイバ伝送路4で補
償しきれずに残留した波長分散の補償を実現するため
に、光送信局、光受信局または光ファイバ伝送路の途中
に、残留波長分散補償部としての残留波長分散補償器を
設けるようにしてもよい。
【0118】さらに、上述した第1〜第3の実施形態で
は、光伝送路が複数(n個)の中継区間を有するシステ
ムとしたが、本発明はこれに限らず、例えば、1つの伝
送区間からなる光伝送路に対して、本発明の条件を満た
した混成伝送路を適用しても、伝送特性の改善効果を得
ることが可能である。
【0119】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のWDM光
伝送システムによれば、混成伝送路を用いた第1伝送区
間内における第2光ファイバの長さの比率を20%以
上、40%以下としたことによって、波長分散および波
長分散スロープの補償だけでなく、非線形効果や伝送損
失の影響をも考慮して伝送特性の改善を図ることができ
る。
【0120】また、第1光ファイバにおける累積波長分
散量と第2光ファイバにおける累積波長分散量との和が
負になるようにしたことで、第1伝送区間で発生する累
積波長分散が負になるため、非線形効果の発生確率を低
くすることが可能となる。さらに、光伝送路に第3光フ
ァイバを用いた第2伝送区間を配置すれば、第1伝送区
間で発生する累積波長分散の補償が可能となるため、よ
り確実な波長分散補償を行うことができる。加えて、残
留波長分散補償部や残留波長分散スロープ補償部を設け
たことにより、WDM信号光に対する波長分散または波
長分散スロープの補償がより確実に行われるため、伝送
特性の一層の改善を図ることができる。
【0121】また、光伝送路に入力される波長多重信号
光に対して負の波長分散を与える波長分散付与手段を設
けたことによって、中継伝送されるWDM信号光の累積
波長分散が負の領域となるため、非線形効果がより発生
し難い伝送路が実現でき、伝送特性の一層の向上を図る
ことが可能となる。さらに、波長分散補償手段を設けれ
ば、WDM信号光の波長分散補償をより確実に行うこと
ができる。
【0122】また、予め設定した区間数の第1伝送区間
で発生する負の累積波長分散に対して、第2伝送区間に
おける補償量が不足するように設定したことによって、
伝送距離が長くなるにつれて累積波長分散が負の領域を
占めるようになるため、非線形効果が発生し難くなり、
伝送特性の改善を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の基本構成を示すブロッ
ク図である。
【図2】同上第1実施形態に関し、混成伝送路の平均の
非線形実効断面積を計算した結果を示す図である。
【図3】同上第1実施形態に関し、混成伝送路の平均の
伝送損失を計算した結果を示す図である。
【図4】同上第1実施形態に関し、異なる伝送損失のR
DFについて伝送特性の改善量を計算した結果を示す図
である。
【図5】同上第1実施形態に関し、伝送路として実現可
能なRDFについて伝送特性の改善量を計算した結果を
示す図である。
【図6】同上第1実施形態に関し、RDFに要求される
波長分散を計算した結果を示す図である。
【図7】同上第1実施形態に関し、各種パラメータのR
DFについて伝送特性の改善量を計算した結果を示す図
である。
【図8】同上第1実施形態に関し、RDFに要求される
波長分散スロープを計算した結果を示す図である。
【図9】同上第1実施形態に関し、混成伝送路における
平均の波長分散スロープを計算した結果を示す図であ
る。
【図10】同上第1実施形態に関し、RDFの波長分散
スロープ補償率に対して、要求される波長分散スロープ
を計算した結果を示す図である。
【図11】本発明の第2実施形態の基本構成を示すブロ
ック図である。
【図12】同上第2実施形態の波長分散マップであっ
て、(A)は伝送距離が500kmまでの区間、(B)
は伝送距離が5000kmまでの区間の様子を示したも
のである。
【図13】同上第2実施形態に関連した他の構成の波長
分散マップであって、(A)は伝送距離が500kmま
での区間、(B)は伝送距離が5000kmまでの区間
の様子を示したものである。
【図14】本発明の第3実施形態の構成を示すブロック
図である。
【図15】同上第3実施形態に関連した他の構成を示す
ブロック図である。
【図16】従来のWDM光伝送システムの一例を示した
図である。
【図17】従来の混成伝送路を用いたWDM光伝送シス
テムについて、伝送特性の改善量を計算した結果を示す
図である。
【図18】従来の混成伝送路を用いたWDM光伝送シス
テムについて、累積波長分散の補償間隔を5スパンとし
たときの波長分散マップであって、(A)は伝送距離が
500kmまでの区間、(B)は伝送距離が5000k
mまでの区間の様子を示したものである。
【図19】従来の混成伝送路を用いたWDM光伝送シス
テムについて、累積波長分散の補償間隔を10スパンと
したときの波長分散マップであって、(A)は伝送距離
が500kmまでの区間、(B)は伝送距離が5000
kmまでの区間の様子を示したものである。
【符号の説明】
1…光送信局 1D,2D…波長分散補償器 1E,2E…残留波長分散スロープ補償器 2…光受信局 31〜3n…光増幅器 4…光ファイバ伝送路 41〜4n…中継区間 4a…1.3μm零分散SMF 4b…RDF 4c…DCF
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // G02B 6/10 Fターム(参考) 2H050 AC71 AC81 AD01 5F072 RR01 YY17 5K002 AA06 CA01 CA13 DA02 FA01

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】波長多重光伝送システムにおいて、 信号光波長に対して正の波長分散を持ち、かつ、非線形
    実効断面積が相対的に大きい第1光ファイバと、信号光
    波長に対して負の波長分散を持ち、かつ、非線形実効断
    面積が相対的に小さい第2光ファイバとを互いに接続し
    た第1伝送区間を有する光伝送路と、 該光伝送路を伝搬する波長多重信号光を増幅する光増幅
    部と、を備え、 前記光伝送路に入力される波長多重信号光が、前記第1
    伝送区間の第1光ファイバおよび第2光ファイバを順に
    伝搬した後に前記光増幅部に送られる構成とし、 前記光伝送路は、前記第1伝送区間内における第2光フ
    ァイバの長さの比率が20%以上、40%以下であるこ
    とを特徴とする波長多重光伝送システム。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の波長多重光伝送システム
    において、 前記光伝送路は、複数の前記第1伝送区間を有し、 前記光増幅部は、前記各第1伝送区間の間にそれぞれ配
    置される複数の光増幅器を備えたことを特徴とする波長
    多重光伝送システム。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の波長多重光伝送システム
    において、 前記光伝送路は、前記第1光ファイバにおける累積波長
    分散量と前記第2光ファイバにおける累積波長分散量と
    の和が負になることを特徴とする波長多重光伝送システ
    ム。
  4. 【請求項4】請求項3に記載の波長多重光伝送システム
    において、 前記光伝送路は、信号光波長に対して正の波長分散を持
    つ第3光ファイバを用いた第2伝送区間を有し、該第2
    伝送区間が、予め設定した区間数の第1伝送区間ごとに
    配置され、当該第1伝送区間で発生する負の累積波長分
    散を補償する構成としたことを特徴とする波長多重光伝
    送システム。
  5. 【請求項5】請求項4に記載の波長多重光伝送システム
    において、 前記第3光ファイバは、前記第1光ファイバと同じ種類
    であることを特徴とする波長多重光伝送システム。
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれか1つに記載の波長
    多重光伝送システムにおいて、 前記光伝送路は、前記第1光ファイバが1.3μm零分
    散ファイバであり、かつ、前記第2光ファイバが分散補
    償ファイバであることを特徴とする波長多重光伝送シス
    テム。
  7. 【請求項7】請求項6に記載の波長多重光伝送システム
    において、 前記光伝送路は、前記第2光ファイバの波長分散スロー
    プが、−0.16ps/nm2/km以上、−0.07
    ps/nm2/km以下であることを特徴とする波長多
    重光伝送システム。
  8. 【請求項8】請求項6または7に記載の波長多重光伝送
    システムにおいて、 前記光伝送路は、前記第1光ファイバの波長分散スロー
    プに対する前記第2光ファイバの波長分散スロープ補償
    率が、28%以上、165%以下であることを特徴とす
    る波長多重光伝送システム。
  9. 【請求項9】請求項1〜8のいずれか1つに記載の波長
    多重光伝送システムにおいて、 前記光伝送路を伝搬した波長多重信号光に残留する波長
    分散を補償する残留波長分散補償部を備えたことを特徴
    とする波長多重光伝送システム。
  10. 【請求項10】請求項1〜9のいずれか1つに記載の波
    長多重光伝送システムにおいて、 前記光伝送路を伝搬した波長多重信号光に残留する波長
    分散スロープを補償する残留波長分散スロープ補償部を
    備えたことを特徴とする波長多重光伝送システム。
  11. 【請求項11】波長多重光伝送システムにおいて、 信号光波長に対して正の波長分散を持ち、かつ、非線形
    実効断面積が相対的に大きい第1光ファイバと、信号光
    波長に対して負の波長分散を持ち、かつ、非線形実効断
    面積が相対的に小さい第2光ファイバとを互いに接続し
    た第1伝送区間を有する光伝送路と、 該光伝送路を伝搬する波長多重信号光を増幅する光増幅
    部と、を備え、 前記光伝送路に入力される波長多重信号光が、前記第1
    伝送区間の第1光ファイバおよび第2光ファイバを順に
    伝搬した後に前記光増幅部に送られる構成とし、 前記光伝送路に入力される波長多重信号光に対して、予
    め設定した負の波長分散を与える波長分散付与手段を備
    えて構成したことを特徴とする波長多重光伝送システ
    ム。
  12. 【請求項12】請求項11に記載の波長多重光伝送シス
    テムにおいて、 前記波長分散付与手段は、前記負の波長分散の絶対値が
    前記第1光ファイバにおける累積波長分散の絶対値以上
    であることを特徴とする波長多重光伝送システム。
  13. 【請求項13】請求項11または12に記載の波長多重
    光伝送システムにおいて、 前記光伝送路から出力される波長多重信号光に対して、
    前記波長分散付与手段で与えられた負の波長分散を補償
    する波長分散補償手段を備えたことを特徴とする波長多
    重光伝送システム。
  14. 【請求項14】請求項11〜13のいずれか1つに記載
    の波長多重光伝送システムにおいて、 前記光伝送路は、複数の前記第1伝送区間を有し、 前記光増幅部は、前記各第1伝送区間の間にそれぞれ配
    置される複数の光増幅器を備えたことを特徴とする波長
    多重光伝送システム。
  15. 【請求項15】請求項14に記載の波長多重光伝送シス
    テムにおいて、 前記光伝送路は、前記第1光ファイバにおける累積波長
    分散量と前記第2光ファイバにおける累積波長分散量と
    の和が負になることを特徴とする波長多重光伝送システ
    ム。
  16. 【請求項16】請求項15に記載の波長多重光伝送シス
    テムにおいて、 前記光伝送路は、信号光波長に対して正の波長分散を持
    つ第3光ファイバを用いた第2伝送区間を有し、該第2
    伝送区間が、予め設定した区間数の第1伝送区間ごとに
    配置され、当該第1伝送区間で発生する負の累積波長分
    散を補償する構成としたことを特徴とする波長多重光伝
    送システム。
  17. 【請求項17】波長多重光伝送システムにおいて、信号
    光波長に対して正の波長分散を持ち、かつ、非線形実効
    断面積が相対的に大きい第1光ファイバと、信号光波長
    に対して負の波長分散を持ち、かつ、非線形実効断面積
    が相対的に小さい第2光ファイバとを互いに接続した第
    1伝送区間を複数有するとともに、予め設定した区間数
    の前記第1伝送区間で発生する負の累積波長分散を補償
    可能な波長分散を持つ第3光ファイバを用いた第2伝送
    区間を有する光伝送路と、 該光伝送路を伝搬する波長多重信号光を増幅する光増幅
    部と、を備え、 前記光伝送路に入力される波長多重信号光が、前記第1
    伝送区間の第1光ファイバおよび第2光ファイバに順に
    伝搬した後に前記光増幅部に送られ、さらに、前記予め
    設定した区間数の第1伝送区間を伝搬した後に前記第2
    伝送区間に送られる構成とし、 前記光伝送路は、前記予め設定した区間数の第1伝送区
    間で発生する負の累積波長分散に対して、前記第2伝送
    区間における補償量が不足するように設定されたことを
    特徴とする波長多重光伝送システム。
  18. 【請求項18】請求項17に記載の波長多重光伝送シス
    テムにおいて、 前記光伝送路は、前記第2伝送区間における累積波長分
    散補償率が90%以上、95%以下であることを特徴と
    する波長多重光伝送システム。
  19. 【請求項19】請求項17または18に記載の波長多重
    光伝送システムにおいて、 前記第3光ファイバは、前記第1光ファイバと同じ種類
    であることを特徴とする波長多重光伝送システム。
  20. 【請求項20】請求項17〜19のいずれか1つに記載
    の波長多重光伝送システムにおいて、 前記光伝送路に入力される波長多重信号光に対して、予
    め設定した負の波長分散を与える波長分散付与手段を備
    えて構成されたことを特徴とする波長多重光伝送システ
    ム。
  21. 【請求項21】請求項11〜20のいずれか1つに記載
    の波長多重光伝送システムにおいて、 前記光伝送路は、前記第1伝送区間内における第2光フ
    ァイバの長さの比率が、20%以上、40%以下である
    ことを特徴とする波長多重光伝送システム。
  22. 【請求項22】請求項11〜21のいずれか1つに記載
    の波長多重光伝送システムにおいて、 前記光伝送路は、前記第1光ファイバが1.3μm零分
    散ファイバであり、かつ、前記第2光ファイバが分散補
    償ファイバであることを特徴とする波長多重光伝送シス
    テム。
  23. 【請求項23】光通信を行う光伝送路において、 該光伝送路は、伝送信号光に対して正の分散値で正の分
    散スロープを有する第1光ファイバと、伝送信号光に対
    して負の分散値で負の分散スロープを有する第2光ファ
    イバとで構成し、 該第2光ファイバの割合は前記伝送路全体の20〜40
    %とし、 前記伝送信号光を前記第1光ファイバ、第2光ファイバ
    の順に通過させる構成としたことを特徴とする光伝送
    路。
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