JP2000261023A - 太陽電池モジュール - Google Patents

太陽電池モジュール

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JP2000261023A
JP2000261023A JP11066076A JP6607699A JP2000261023A JP 2000261023 A JP2000261023 A JP 2000261023A JP 11066076 A JP11066076 A JP 11066076A JP 6607699 A JP6607699 A JP 6607699A JP 2000261023 A JP2000261023 A JP 2000261023A
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JP
Japan
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solar cell
cell module
support member
foam
solar battery
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Atsushi Takenaka
淳 竹中
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】水密性、絶縁耐圧信頼性に優れ、ガラス基板が
破損しない太陽電池モジュールを提供する。 【解決手段】太陽電池1と太陽電池を支持する支持部材
21とを備え、太陽電池は発泡体からなる介挿物4によ
り支持部材21に支持されてなる太陽電池モジュール。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、太陽電池モジュー
ルに関するものであり、特に、太陽光発電に用いられる
太陽電池モジュールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、太陽光発電技術の普及に伴い、結
晶シリコン、アモルファス系半導体等を用いた太陽電池
が大量に製造され、モジュールの形態で屋上に設置され
たり、建物の屋根や壁の建築材料と一体化した構造とし
て販売されている。
【0003】また、アモルファス系半導体等を用いた薄
膜系太陽電池モジュールは、量産が可能であり、単純な
基板一体型集積構造にすることができるため、コスト面
で有利であり、特に近年注目を集めている。
【0004】この基板一体型集積構造の薄膜系太陽電池
モジュールの製造プロセスの概略は、次のとおりであ
る。まず、ガラス基板上に熱CVD法等によりSnO2
等の透明電極層を形成し、レーザ加工等を用いてパター
ニングする。次に、この上に、プラズマCVD法等によ
り光半導体層を形成し、同様にレーザ加工等を用いてパ
ターニングする。続いて、この上に、蒸着法等により、
裏面電極層として、金属膜、または透明電極と金属の多
層膜を形成した後、最終のパターニングをすることによ
り、複数の光半導体素子が1枚のガラス基板の上に配線
された形で形成される。これに端子を取出すための簡単
な配線を施した後、裏面を充填材、裏面保護シートで封
止、保護することにより、太陽電池が形成される。この
太陽電池を、アルミニウム製フレーム等の支持部材に、
ブチルゴム等のシーリング材を介してはめ込むことによ
り、太陽電池モジュールが簡便に作製される。
【0005】図5は、従来の基板一体型集積構造の薄膜
系太陽電池モジュールの一例の概略構成を示す断面図で
ある。
【0006】図5を参照して、この太陽電池モジュール
は、太陽電池1と、太陽電池1を支持するアルミニウム
製支持部材21とを備え、太陽電池1はアルミニウム製
支持部材21に、ブチルゴムからなるシーリング材31
を介してはめ込まれている。
【0007】また、図6は、図5に示す太陽電池モジュ
ールの太陽電池1を拡大して示す部分断面図である。
【0008】図6を参照して、この太陽電池1は、1枚
のガラス基板10と、ガラス基板10上に順次形成され
た透明電極層20、光半導体層30、および裏面電極層
40からなる複数の光半導体素子50とを備えている。
ガラス基板10の素子形成面(裏面)側は、充填材60
により封止され、裏面保護シート70により保護されて
いる。
【0009】また、図7は、従来の基板一体型集積構造
の薄膜系太陽電池モジュールの他の例の概略構成を示す
断面図である。この太陽電池モジュールは、建物の屋根
に設置することを前提として設計されたものである。
【0010】図7を参照して、この太陽電池モジュール
は、太陽電池1と、太陽電池1を支持する支持台5およ
び押え部材23とを備えている。支持台5は木材からな
り、押え部材23はアルミニウムからなる。また、支持
台5は、建物の屋根に敷かれた鉄板(図示せず)に取付
けられるようになっている。さらに、太陽電池1と支持
台5との間には、たとえばポリウレタン等からなるクッ
ション材33が介在されている。なお、太陽電池1の構
造は、図6に示したのと全く同様であるので、その説明
は省略する。
【0011】このように構成される太陽電池モジュール
においては、発電特性の安定はもとより、紫外線、酸性
雨、熱等の環境要素に対する耐候性のほか、これらの太
陽電池は人がアクセスしにくい場所に設置されることか
ら、割れる等の機械的な破損が起こらないことが重要な
信頼性要件となっている。
【0012】また、太陽電池モジュールは住宅屋根やビ
ル屋上等の屋外に設置される場合が多く、長期に渡る水
密性と絶縁性の確保が要求される。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】太陽電池の光入射面側
のガラス基板(硬質透明板)としては、ほとんどの場
合、ガラスや透明セラミックなどの脆性材料が用いられ
ている。その大きな理由は耐候性が透明樹脂と比較して
格段に優れていることであるが、周知のごとく、「ガラ
ス」と「割れやすい」という言葉がすぐに結びつくよう
に、ガラスやセラミックは脆いという欠点がある。この
対策の1つとして、たとえば強化ガラスを用いることが
広く行なわれてきている。しかしながら、太陽電池が屋
外に設置されて発電する状態では、太陽電池の温度が7
0℃以上の高温になることがある。太陽電池は、光電変
換効率の向上のために光の吸収率が極めて大きい構造に
なっており、アルミニウム製支持部材や屋根などの構造
体と比較して温度上昇が極めて激しく、極端な場合に
は、周囲と比較して50℃近い温度差が生じることもあ
る。周知のごとく支持部材等は金属であり熱伝導率が大
きいため、熱伝導率の小さい硬質透明板に大きな温度勾
配が動作状態において生じていることが、発明者らの研
究により判明した。このことは、太陽電池の機械的信頼
性を大きく損なう要素となる。つまり、ガラスを部分的
に急冷したり急加熱したりすると割れるようなことはよ
く知られているが、このようなことが、太陽電池モジュ
ールの動作中においても発生する可能性が極めて大にな
る問題が、従来の太陽電池モジュールにはあった。
【0014】また、太陽電池モジュールは前述のよう
に、長期間に渡り屋外に置かれるため、紫外線や温度、
湿度などの外的ストレスにおかされる。そのため、ブチ
ルゴム等の介挿物では、劣化によるヒビが入り、長期的
には水密性が低下し、その部分から水分が進入し、水分
を介して絶縁性が低下する問題もあった。
【0015】本発明の目的は、上述した問題を解決し、
機械的信頼性に優れおよび/または長期的水密性を確保
し絶縁性に優れた太陽電池モジュールを提供することに
ある。
【0016】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、ガラ
ス基板上に形成された太陽電池素子を含む太陽電池パネ
ルと、該太陽電池パネルの周縁部を包囲する嵌合部を有
する支持部材とからなる太陽電池モジュールであって、
前記太陽電池パネル周縁部と支持部材の隙間に対して実
質的に発泡体を介在させたことを特徴とする太陽電池モ
ジュールである。
【0017】この前記発泡体が定型帯状の固体でもよ
い。
【0018】また、前記発泡体が液状固化により発泡を
発現する材料により構成されていてもよい。 さらに、
前記太陽電池パネル周縁部と支持部材の隙間に対して前
記発泡体を圧縮して介在させるてもよい。
【0019】
【発明の実施の形態】図1は、本発明による第1実施形
態の太陽電池モジュールの概略構成を示す断面図であ
る。
【0020】図1を参照して、この太陽電池モジュール
は、太陽電池1と、太陽電池1を支持するアルミニウム
製支持部材21とを備えている。太陽電池1とアルミニ
ウム製支持部材21との間には、介挿物4が介在されて
いる。
【0021】冷たいガラスコップに熱湯を入れたり、熱
せられたガラスを急に冷やすと割れるということがある
が、これは部分的に温度勾配が生じて熱応力が発生し、
ガラスが破壊するからである。したがって、ガラスを徐
々に加熱したり冷却したりして、温度勾配が生じない状
態であれば、500℃の高温でも、逆に液体窒素温度の
ような低温でも、ガラスは破壊することはない。本発明
は、こうした自然現象をヒントに考えられたものであ
り、具体的には太陽電池モジュール内で温度勾配を生ぜ
しめないように、温度勾配が生じやすい部分、つまり金
属と太陽電池とが接触する部分に介挿物を設置して、温
度勾配を抑制している。 本発明でいう太陽電池とは、
太陽電池モジュールから支持部材を除いたもの、あるい
はそれに準ずるものであり、光電変換素子と、光電変換
素子を機械的ストレスと周囲の湿度や温度、ガス等から
保護する封止手段とから構成されるもので、いわゆるフ
レームレスモジュールと称するものも含まれる。
【0022】具体的な構造の一例を示すと、結晶系の太
陽電池の場合は、強化ガラス等の硬質透明板の上にEV
A(エチレン酢酸ビニル共重合体)等の透明充填樹脂シ
ートを配置し、透明板が光入射面側になるように、シリ
コンウエハに形成された太陽電池素子をはんだめっき銅
箔リボンで配線しながら並べた後、取出電極等の配線を
し、さらにEVAおよびテドラー(Tedler)(登録商
標)フィルムを順次配置して真空ラミネート法で封止し
て完成させたものが挙げられる。一方、薄膜系の太陽電
池の場合は、たとえば図6に示したように、ガラスまた
は強化ガラスの上に直接、酸化スズ等の透明電極層、光
半導体層、金属などの裏面電極層を順次形成し、これら
の各層をレーザ加工等でパターニングすることによりモ
ノリシックに発電部、配線部が形成された太陽電池素子
を形成した後、EVAおよびテドラーフィルムなどで光
入射面側と反対の素子形成面側を封止して完成させたも
のが挙げられる。また、結晶系、薄膜系のいずれの場合
も、光入射面側と反対の素子形成面側には、取出電極や
端子箱が設置されている。
【0023】太陽電池のさらに別の形態としては、小面
積の薄膜系太陽電池素子を硬質透明板に結晶系の太陽電
池と同様に設置したもの、硬質透明板の裏側に可撓性の
太陽電池を貼りつけたような構造等が存在するが、こう
したものに限定されず、形状を維持する構造体としての
硬質透明板としてガラスやセラミックなどの脆性材料を
用いるものであれば、本発明は適宜応用し得るものであ
る。
【0024】また、本発明でいう支持部材とは、単体の
太陽電池モジュールの形態であれば周知の各金属材料の
使用が可能であるが、耐候性や軽量性で選択されたアル
ミニウム合金等の金属支持部材を指し、建材一体型太陽
電池モジュールの場合においては、木枠等の屋根の構成
部材を兼ねるもので太陽電池モジュールを支持する部分
をいう。また、このような支持部材の金属部分として
は、支持部材、または建材一体型太陽電池モジュール等
においては押え部材等がある。
【0025】介挿材料としては、熱伝導係数が10-3
/cm・℃以下のポリカーボネート(熱伝導係数:0.
86×10-3W/cm・℃)、ポリスチレン(熱伝導係
数:0.35×10-3W/cm・℃)、ポリウレタン
(熱伝導係数:0.17×10 -3W/cm・℃)、セル
ロースアセテート(熱伝導係数:0.43×10-3W/
cm・℃)、シリコン(熱伝導係数:0.43×10-3
W/cm・℃)、フェノール樹脂(熱伝導係数:0.3
5×10-3W/cm・℃)、エポキシ樹脂(熱伝導係
数:0.35×10-3W/cm・℃)等の発泡体、グラ
スファイバー(熱伝導係数:0.36×10-3W/cm
・℃)や石綿(熱伝導係数:0.44×10 -3W/cm
・℃)を用いた発泡体、グラスフォーム(熱伝導係数:
0.49×10-3W/cm・℃)、アクリル系フォーム
(熱伝導係数:0.29×10-3W/cm・℃)、ゴム
発泡体(熱伝導係数:10-3W/cm・℃以下)、また
はコルク(熱伝導係数:10-3W/cm・℃以下)等が
好適に用いられる。
【0026】また、抵抗率が1012Ω・cm以上の介挿
物としては、ポリカーボネート(抵抗率:1016Ω・c
m)、ポリスチレン(抵抗率:1015Ω・cm)、ポリ
ウレタン(抵抗率:1012Ω・cm以上)、セルロース
アセテート(抵抗率:1013Ω・cm)、シリコン(抵
抗率:1015Ω・cm)、フェノール樹脂(抵抗率:1
12Ω・cm)、エポキシ樹脂(抵抗率:1012Ω・c
m)等の発泡体、グラスファイバー(抵抗率:1013Ω
・cm)や石綿(抵抗率:1013Ω・cm)を用いた発
泡体、グラスフォーム(抵抗率:1013Ω・cm)、ア
クリル系フォーム(抵抗率:1015Ω・cm)、ゴム発
泡体(抵抗率:1012Ω・cm以上)、またはコルク
(抵抗率:1012Ω・cm以上)等が好適に用いられ
る。 EPDM製発泡体もまた好適に用いられる。
【0027】さらに、介挿物の形態としては、テープ状
のもの、コの字形にモールドした形状のものが簡便に入
手できる。テープ状断熱材の具体的な商品としては、日
東電工社の接着層付き定型発泡体(商品名:エプトシー
ラーシーラント、No.686)や3M社(日本法人:
住友スリーエム)よりアクリルフォーム接合材として、
アクリル系の発泡樹脂を基材として接着層を両面ないし
は片面に設置したテープが販売されている。
【0028】液状固化の発泡体としては、建築材料用
(壁や屋根の断熱材)に使用される現場発泡形充填材等
を用いることにより、太陽電池と支持部材の取付作業が
簡素化できる。
【0029】また、介挿物としては、太陽電池の動作状
態において形状を維持する材料であることが必要とされ
る。具体的には、太陽電池の動作温度(約90℃)の条
件下で、太陽電池の荷重がかかった状態でも変形しない
ことが必要とされる。上述した材料は、いずれの太陽電
池の動作状態において形状を維持することができるもの
であるため、介挿物として好ましく用いられる。一方、
ブチルゴム、ネオプレン、天然ゴム等のゴムは、熱伝導
係数はいずれも10-3W/cm・℃以下であるが、太陽
電池用として販売されているものは、室温で可塑性を有
し、パテに近い性質であり、太陽電池の動作状態におい
て容易に変形してしまうため、介挿物として用いること
は好ましくない。ただし、ゴム発泡体でも、加硫や配合
によって太陽電池の動作状態においても形状を維持する
材料があり、好適に用いることができる。
【0030】このような介挿物を太陽電池と支持部材と
の間に介在させる際には、太陽電池に介挿物を取付けた
後、支持部材に嵌合させることもできるし、あるいは支
持部材内に介挿物を設置しておき、太陽電池をはめ込む
こともできる。このように、状況に応じて適宜太陽電池
モジュールを組立てることができる。本発明で重要なこ
とは、局所的に温度勾配が生じないようにするため、全
領域において太陽電池と支持部材とが直接接触しないよ
うにすることである。特に、太陽電池モジュールでは、
一般に意匠性を重要視するため、フレーム等の支持部材
の嵌合部の隙間は狭くなっている。したがって、このよ
うな狭い空間において、太陽電池と支持部材とが接触し
ないことが重要である。
【0031】介挿物の厚みとしては、支持部材の嵌合部
分と太陽電池のサイズとの関係から適宜選択し得るもの
であるが、完成品の美観、および組立作業の効率等を考
慮して、0.2〜1mm程度が好ましい。
【0032】また、通常自然状態で支持部材の嵌合コの
字形内部の太陽電池部を除く容積以上の発泡体を圧縮し
て詰め込むことにより、介挿物が太陽電池と支持部材嵌
合コの字形内面に圧力をかけ密着することで、水密性が
向上する。これにより、太陽電池と支持部材とが接触し
ないことはもちろん水の進入も防止できる。
【0033】さらに発泡体介挿物のみを用いなくても、
発泡体でないスペーサー等を隙間の一部に用いてもよ
い。
【0034】一方、近年、活性層としてアモルファスシ
リコンを用いた薄膜光電変換素子を用いた太陽電池が開
発され、材料費やエネルギペイバックタイム等の点で有
望なものとして注目されている。しかしながら、平成9
年現在、このようなアモルファスシリコンを用いた太陽
電池は、太陽光発電用として実用化に至っていないのが
実情である。この原因の最も深刻なものの1つとして、
光照射による劣化(以下、単に「光劣化」と称する)に
よる光電変換効率の大幅な低下が挙げられる。この現象
はステーブラ・ロンスキー効果と呼ばれ、光劣化が起こ
った後、光を照射しない状態で100〜200℃前後の
温度でアニールすることにより、大部分は回復する可逆
現象である。
【0035】そこで、太陽電池の動作温度を高温にする
ことにより、アニール効果を起こし、光劣化を低減する
ことが検討されている。具体的には、太陽電池の裏面に
断熱手段、たとえば発泡体等の断熱材を設けることによ
りアニール効果をもたらす構造が提案されている。こう
した構造の太陽電池モジュールにおいては、太陽電池の
温度が上昇する一方、支持部材部分の温度上昇が少ない
ため、通常の場合と比較して、太陽電池のガラス基板内
でさらに大きな温度勾配が生じることになる。
【0036】図2は、本発明による第2実施形態の太陽
電池モジュールの概略構成を示す断面図であって、上述
した裏面に断熱手段が設けられた太陽電池を備えた太陽
電池モジュールへの本発明の適用例を示す図である。
【0037】図2を参照して、この太陽電池モジュール
は、活性層としてアモルファスシリコンが用いられた薄
膜光電変換素子を含む太陽電池1と、太陽電池1を支持
する支持部材21とを備えている。太陽電池1と支持部
材21との間には介挿物4が介在されている。さらに太
陽電池1と介挿物4との間あるいは支持部材21と介挿
物4間には、接着補助のための図示されていないがブチ
ルゴムからなるシーリング材が介在されている場合もあ
る。
【0038】また、太陽電池1の裏面には、断熱手段と
して、発泡体等からなる断熱材6が配置されている。断
熱手段としては、このような断熱材を用いる他、一定空
間の空気層が生じるように、太陽電池1の裏面に容器を
取付けてもよい。
【0039】このように構成される太陽電池モジュール
においては、前述のように太陽電池内で生じる温度勾配
が特に大きいため、本発明による効果が特に有効に発揮
される。
【0040】図3は、本発明による太陽電池モジュール
の概略構成を示す断面図であって、図5に示す構造の太
陽電池モジュールへの本発明の適用例を示す図である。
【0041】図3を参照して、この太陽電池モジュール
は、太陽電池1と支持台5との間、および太陽電池1と
押え部材22との間に、介挿物4が介在されている。
【0042】なお、他の構成は、図7に示す太陽電池モ
ジュールと全く同様であるので、その説明は省略する。
【0043】また、長期間の使用の際に、太陽電池と介
挿物との間にイオン性の水分が浸入するのを防止するた
め、ブチルゴム、シリコン等の液状シーリング材や接着
剤を、太陽電池と介挿物との間に適宜介在させて、絶縁
性をさらに向上させることもできる。
【0044】また、図4は、本発明による第6実施形態
の太陽電池モジュールの概略構成を示す断面図である。
【0045】図4を参照して、介挿物4を太陽電池1と
支持部材21との間の全領域に配置する場合には、水分
の浸入防止の目的も兼ねて接着剤7で介挿物4と太陽電
池1とを接着することも可能である。
【0046】なお、本発明は支持部材として図1や図2
に示すような、略コの字形の嵌合部を有する支持部材を
用いる場合に大きな効果を発揮する。
【0047】
【実施例】(実施例1)図2に示す構造の本発明による
第1実施形態の太陽電池モジュールを作製した。
【0048】太陽電池パネル1として、ガラス基板側か
ら光入射するタイプの太陽電池であって、アモルファス
シリコン集積タイプの光電変換素子の裏面をEVAおよ
びテドラーで封止したものを用いた。支持部材21とし
て、アルミニウム製支持部材を用いた。支持部材21と
太陽電池1との間に介在させる介挿物31としては、ア
クリル系発泡体である3M社製「VHB構造用テープY
−4950」を用いた。
【0049】このようにして得られた実施例1の太陽電
池モジュールについて、擬似太陽光を照射する実験を行
なった。その結果、割れは生じなかった。
【0050】(実施例2)図1に示す構造の太陽電池モ
ジュールを作製した。
【0051】実施例1に示す太陽電池パネル1を用い、
この太陽電池パネルの周縁部全周に日東電工社製の接着
層付き定型発泡体(商品名:エプトシーラーシーラン
ト、No.686)を貼り付けた後、太陽電池パネルの
4辺にアルミニウム製の金属支持部材を取り付けた。樹
脂封止した太陽電池パネル周縁部の厚さは実測で4.4
mmであった。定型発泡体は幅20mm、厚さ5mmの
ものを用いた。水密製を良好にするため、発泡体の圧縮
率を75%以下となるように支持部材の開口嵌合部の寸
法を7mmとした。このように製作した太陽電池モジュ
ールを乾燥状態にて正及び負極端子を短絡させ、同端子
と支持部材の間に1000Vを印可して絶縁抵抗を測定
した結果、絶縁抵抗計の測定限界である2000MΩ以
上であった。
【0052】次に、太陽電池モジュールの正負極端子が
濡れないように太陽電池モジュールの一部を水中に入
れ、同様に絶縁抵抗を測定した。測定値は、乾燥状態と
同様に2000MΩ以上であった。
【0053】更に、この太陽電池モジュールを85℃、
相対湿度85%の試験機に投入し、1000時間経過し
た後、表面の水分を拭き取って、表面は濡れていない状
態で、絶縁抵抗を測定した。その結果、絶縁抵抗値は乾
燥状態の値と同じく2000MΩ以上であった。
【0054】(比較例1)実施例2で述べた太陽電池モ
ジュールにおいて、太陽電池パネルの周縁部の介挿物を
定型発泡体ではなく、厚さ2mm、幅20mmの定型ブ
チルゴムを用い、他の構造は同一の太陽電池モジュール
を作製した。
【0055】実施例2と同じように、まず乾燥状態にお
ける絶縁抵抗の値を測定すると絶縁抵抗値は、2000
MΩ以上であった。
【0056】次に同様に、太陽電池モジュールの正負極
端子が濡れないように太陽電池モジュールの一部を水中
に入れ、同様に絶縁抵抗を測定した。その結果、絶縁抵
抗値は430MΩに低下していた。
【0057】更に、このモジュールを同様に、85℃、
相対湿度85%の試験機に投入し、1000時間経過し
た後、表面の水分を拭き取って、表面は濡れていない状
態で、絶縁抵抗を測定した。その結果、絶縁抵抗値は更
に低下し65Mで、JISC 8939に規定されてい
る100MΩを下回る結果となった。。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
太陽電池と支持部材の金属部分との間に発泡体介挿物を
設けることにより、太陽電池素子の動作条件においてガ
ラス基板等の硬質透明板内に発生する温度勾配を、抑制
することができる。その結果、この温度勾配から生じる
熱応力が原因となる太陽電池モジュールの割れ等の故障
を防ぐことができ、太陽電池モジュールの機械的信頼性
が大幅に改善される。
【0059】また、本発明によれば太陽電池と支持部材
の金属部分との間に発泡体介挿物を設けることにより、
透明電極層がガラス基板の側面やその近くあるいは光半
導体素子形成面と反対側の光入射面側まで回り込んでい
る薄膜系太陽電池素子を用いた太陽電池モジュールであ
っても、結晶系太陽電池を用いた太陽電池モジュールと
同程度の絶縁特性が得られる。その結果、絶縁耐圧信頼
性に優れた低コストの薄膜太陽電池モジュールを作製す
ることが可能となる。
【0060】さらに、本発明によれば、太陽電池と支持
部材の金属部分との間に、発泡体介挿物を設けることに
より、長期的に水密性を確保し絶縁性にに優れた太陽電
介挿物池モジュールが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第1実施形態の太陽電池モジュー
ルの概略構成を示す断面図である。
【図2】本発明による第2実施形態の太陽電池モジュー
ルの概略構成を示す断面図である。
【図3】本発明による第3実施形態の太陽電池モジュー
ルの概略構成を示す断面図である。
【図4】本発明による第6実施形態の太陽電池モジュー
ルの概略構成を示す断面図である。
【図5】従来の基板一体型集積構造の薄膜系太陽電池モ
ジュールの一例の概略構成を示す断面図である。
【図6】図5に示す太陽電池モジュールの太陽電池を拡
大して示す部分断面図である。
【図7】従来の基板一体型集積構造の薄膜系太陽電池モ
ジュールの他の例の概略構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1 太陽電池 4 介挿物 5 支持台 6 断熱材 7 接着剤 10 ガラス基板 20 透明電極層 21 支持部材 22 押え部材 30 光半導体層 33 クッション材 40 裏面電極層 50 光半導体素子 60 充填材 70 裏面保護シート なお、各図中、同一符号は同一または相当部分を示す。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガラス基板上に形成された太陽電池素子を
    含む太陽電池と、該太陽電池の周縁部を包囲する嵌合部
    を有する支持部材とからなる太陽電池モジュールであっ
    て、前記太陽電池周縁部と支持部材の隙間に対して実質
    的に発泡体を含む介挿物を介在させたことを特徴とする
    太陽電池モジュール。
  2. 【請求項2】前記発泡体が定型帯状の固体であることを
    特徴とする請求項1の太陽電池モジュール。
  3. 【請求項3】前記発泡体が液状固化により発泡を発現す
    る材料により構成されていることを特徴とする請求項1
    の太陽電池モジュール。
  4. 【請求項4】前記太陽電池パネル周縁部と支持部材の隙
    間に対して前記発泡体を圧縮して介在させることを特徴
    とする太陽電池モジュール。
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