JP2000260967A - 半導体基材の作製方法および半導体基材の熱処理装置 - Google Patents

半導体基材の作製方法および半導体基材の熱処理装置

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JP2000260967A
JP2000260967A JP11065104A JP6510499A JP2000260967A JP 2000260967 A JP2000260967 A JP 2000260967A JP 11065104 A JP11065104 A JP 11065104A JP 6510499 A JP6510499 A JP 6510499A JP 2000260967 A JP2000260967 A JP 2000260967A
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porous silicon
porous
semiconductor
silicon
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Nobuhiko Sato
信彦 佐藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多孔質シリコンの孔封止を効率化、平滑性を
向上させる。 【解決手段】 多孔質シリコン57からなる表面を有す
る半導体基材51を水素を含む還元性雰囲気中での熱処
理して多孔質シリコンの表面の孔を封止する工程を少な
くとも有する半導体基材の作製方法において、前記工程
における水素を含む還元性雰囲気中での熱処理中は、前
記多孔質シリコン67の表面を、酸素を主成分に含まな
い材料55と対向させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体基板の作製
方法およびそれに用いる熱処理装置に関し、更に詳しく
は、絶縁物上の単結晶Si層、さらに単結晶Si層に作
製される電子デバイス、集積回路に適する半導体基板の
作製方法およびそれに用いる熱処理装置に関するもので
あり、特に熱処理による多孔質シリコンの表面の孔の封
止に関するものである。
【0002】
【従来の技術】[SOIの概要]シリコン系半導体デバ
イス、集積回路技術において、シリコン オン インシ
ュレーター(SOI)構造、すなわち絶縁層上の単結晶
層を利用したデバイスは、寄生容量の低減、対放射線耐
性に優れること、素子分離の容易化等により、トランジ
スタの高速化、低電圧化、低消費電力化、高集積化、お
よび、ウエル工程の省略を始めとする工程簡略化を含め
たトータルコストの削減をもたらす技術としてこれまで
に幾多の研究がなされてきた。この内容は、例えば以下
の文献にまとめられている。Special Issue:“Single-c
rystal silicon on non-single-crystal insulators";e
dited by G.W.Cullen,Journal of Crystal Growth,volu
me 63,no 3,pp429〜590(1983)。 [近年のSOIの状況]20年を越える幾多の研究を経
て、最近はSOIの形成技術として、酸素打ち込み法
(SIMOX:Separation by Implanted Oxygen)とウエハ貼
り合わせ法(wafer bonding technology)が主流となっ
てきた。
【0003】SIMOXは1978年に報告された(K.
Izumi,M.Doken,and H.Ariyoshi,Electron.Lett.14(197
8)p.593)。シリコン基板に酸素をイオン注入した後、
1300度を越える高温で熱処理することで、埋め込み
酸化シリコン膜とする方法である。しかしこの方法で
は、埋め込み酸化シリコンの膜厚は欠陥密度、酸化膜の
品質の制御に関わるため制約が多い。
【0004】一方、ウエハの貼り合わせ技術を適用しS
OI構造を実現する方法は、SOI構造の表面シリコン
層、埋め込み酸化シリコン層の膜厚任意性と表面シリコ
ン層の結晶性の良さから、様々な手法が提案されてい
る。貼り合わせ法によるSOI形成では、貼り合わせ後
に一方のウエハを薄層化する手法に多くのバリエーショ
ンがある。薄層化は、 1)研磨 2)研磨後に膜厚の面内分布を測定したのち、膜厚分布
を補正するように直径数mmのプラズマ源を走査させて
エッチングし、膜厚分布を改善する。この方法は、P.B.
Mumolaらにより開発されたものである。
【0005】3)エッチング液に対するエッチング速度
の異なる材料を予め基板内に埋め込んでおいて、選択エ
ッチングによって、薄層化する。この方法は、BESO
I(Bond and Etch-back SOI)法と呼ばれる。J.B.Lask
yら(J.B.Lasky,S.R.Stiffler,F.R.White,and J.R.Aber
nathey,technical Digest of the International Elect
ron Devices Meeting(IEEE,New York,1985),p.684)は
貼り合わせたウエハの一方を薄膜化する手法とその上に
形成したMOSトランジスタの動作を1984年に報告
したが、これ以降、選択エッチングを利用する方法の研
究開発が活発化した。Laskyらの方法は、第1のウエハ
として高濃度にボロンの添加された単結晶シリコンウエ
ハ上に低濃度、あるいは、n型のエピタキシャルシリコ
ン層を形成したものを用意する。この第1のウエハと表
面に酸化膜が形成された第2のウエハを必要に応じて洗
浄したのち、密着するとファンデルワールス力により2
枚のウエハは接着する。さらに熱処理を加えると、両ウ
エハの間には共有結合が形成され、接合強度はデバイス
作製に支障のないレベルにまで高まる。しかるのち、第
1のウエハを裏面より、ふつ酸、硝酸、酢酸の混合液で
エッチングし、p+シリコンウエハを選択的に除去し、
エピタキシャルシリコン層のみを第2のウエハ上に残す
というのがLaskyらの方法である。しかしながら、p+
シリコンとエピタキシャルシリコン(p- あるいは
n)のエッチング速度の比は数十と低いため、ウエハ全
面に均一な膜厚のエピタキシャルシリコン層を残すこと
には困難があった。
【0006】4)これを解決する方法として2段階の選
択エッチング(Double Etch-stop法)が提案された(W.
P.Maszara,G.Goetz,A.Caviglia,and J.B.Mckitterick,
J.Appl.Phys.Vol.64(1988)pp.4943.)。第1の基板とし
て、低不純物濃度のシリコンウエハの基板の表面にp++
Si層と低不純物濃度層を積層したものを用意する。こ
の基板を前記方法と同様な第2の基板に貼り合わせる。
そののち、第1の基板を裏面より、研削、研磨等の機械
的方法で薄層化する。次に第1の基板に埋め込まれたp
++Si層が全面で露出するまで、選択エッチングを行
う。このとき、エッチング液としてエチレンジアミンピ
ロカテコール、KOH等のアルカリ液を用いることで、
基板の不純物濃度の違いによる選択エッチングが行われ
る。しかるのち、前記したLaskyらの方法と同様のふつ
酸、硝酸、酢酸の混合液による選択エッチングにより、
露出したp++Si層を選択的に除去すれば、第2の基板
上には前記した低不純物濃度の単結晶Si層のみが移設
される。かかる方法においては、選択エッチングを複数
回実施することにより総合的なエッチング選択比を向上
せしめ、結果としてSOIにおける表面Si層の膜厚均
一性を向上させていた。しかしながら、上記したような
基板の不純物濃度、ないしは、組成の違いを利用した選
択エッチングによる薄層化においては、不純物濃度の深
さ方向のプロファイルの影響を大きく受けることにな
る。すなわち、ウエハの接合強度を高めるために貼り合
わせ後の熱処理を高温にすると、埋め込み層の不純物が
拡散する結果、エッチングの選択性が劣化し、結果とし
て、膜厚均一性が劣化してしまうことがあった。したが
って、貼り合わせ後の熱処理は摂氏800度以下とする
ことが望まれていた。また、2段階にしても依然として
総合的なエッチング選択比は十分でなかったので、量産
時の制御性が疑問視されていた。
【0007】5)前記した方法ではエッチングの選択性
を不純物濃度、ないしは、組成の差に求めていたが、特
開平5−21338号公報はかかる問題点を解決すべ
く、構造の差異にエッチングの選択性をもとめている。
すなわち、単位体積当たりの表面積が200m2 /c
3 というような多孔質シリコンと非多孔質シリコン
の構造の差異により、10万倍という高い選択エッチン
グ比を実現した。かかる方法では、第1の基板たる単結
晶Siウエハ表面を陽極化成により多孔質化したのち、
非多孔質単結晶シリコン層をエピタキシャル成長させ、
第1の基板とする。しかるのち、第2の基板と貼り合わ
せ、熱処理等により接合強度を高めたのち、第1の基板
の裏面を研削、研磨等により除去し、多孔質シリコン層
を全面で露出せしめる。こののち、多孔質シリコンをエ
ッチングにより選択的に除去し、結果として、第2の基
板上に前記非多孔質単結晶シリコン層を移設するという
方法である。10万倍という高い選択比をえた結果、得
られるSOI層の膜厚均一性はエッチングで損なわれる
ことはほとんどなく、エピタキシャル成長した単結晶シ
リコン層の成長時の均一性がそのまま反映されることが
あきらかになった。すなわち、市販のCVDエピタキシ
ャル成長装置は例えば±1.5−3%以下のウエハ内均
一性を実現するが、この選択エッチングを採用すれば、
この均一性がSOI−Si層にもそのまま反映されて、
SOI−Si層においても±1.5−3%という均一性
が実現される。この方法ではFIPOSで選択酸化のた
めの材料であった多孔質シリコンを選択エッチングの材
料としている。したがって酸化後の歪みを考慮する必要
がないので、FIPOSのようにPorosityを56%近辺
に限定することはない。むしろ、20%前後といった低
いものが好適である。多孔質シリコンは最終物の構造材
とならないので、多孔質シリコンの構造変化、粗大化も
エッチングの選択比を損なわない範囲で許容される。上
記したSOI構造の作製方法は、ELTRANと呼称さ
れた(T.Yonehara,K.Sakaguchi.N.Sato,Appl.Phys.Let
t.64(1994)p.2108)。この方法において、多孔質シリコ
ン上のエピタキシャルシリコン層中の積層密度は102
〜104 /cm2 と報告されており、ELTRAN
法により形成されるSOIウエハでは、この積層欠陥が
主たる欠陥である。 [ガラス基板等への適用]ガラスに代表される光透過性
基板上には一般には、その結晶構造の無秩序性を反映し
て、非晶質か、良くて、多結晶層にしかならず、高性能
なデバイスは作成できない。それは、基板の結晶構造が
非晶質であることによっており、単に、Si層を堆積し
ても、良質な単結晶層は得られない。
【0008】その一方、光透過性基板は、光受光素子で
あるコンタクトセンサー、投影型液晶画像表示装置を構
成するうえにおいて重要である。そして、センサーや表
示装置の画素(絵素)をより一層、高密度化、高解像度
化、高精細化するには、高性能な駆動素子が必要とな
る。その結果、光透過性基板上に設けられる素子として
も優れた結晶性を有する単結晶層をもちいて作成される
ことが求められる。
【0009】したがって、非晶質Siや、多結晶Siで
はその欠陥の多い結晶構造故に要求される、あるいは今
後要求されるに十分な性能を持った駆動素子を作成する
ことが困難である。
【0010】しかし、ELTRANに代表されるウエハ
貼り合わせを用いる方法によれば、光透過性基板上に良
質な単結晶層を得ることができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記したELTRAN
法に代表される貼り合わせにおいて、貼り合わされる表
面の平滑性は貼り合わせた際にボイド(Void:未接着領
域。超音波、赤外透過光等で観察される。)の発生を引
き起こしやすい。また、MOSトランジスタ等のデバイ
スを作製した場合には、金属不純物が結晶欠陥部に偏析
することがあった。結晶欠陥は金属不純物が偏析すると
デバイス特性を劣化させやすい。
【0012】すなわち、ELTRAN法において、貼り
合わせ面となりうる多孔質上に形成した非多孔質単結晶
半導体薄膜の表面性を向上し、結晶欠陥密度を低減する
ことが望まれていた。
【0013】本発明の第1の目的は、少なくとも表面に
形成された多孔質シリコン層を有する半導体基材を水素
を含む還元性雰囲気中で熱処理して多孔質の表面の孔を
封止する方法において、シリコンのエッチング速度を極
めて低く抑制することにより、前記多孔質シリコンの孔
封止を効率化し、同時に表面平滑性を向上させ、同時に
結晶欠陥も低減することにある。
【0014】本発明の第2の目的は、少なくとも、第1
の半導体基材の少なくとも表面に多孔質シリコン層を形
成する工程、該半導体基材を水素を含む還元性雰囲気中
で熱処理して多孔質の表面の孔を封止する工程、該孔の
封止された多孔質シリコン上に非多孔質半導体単結晶膜
を形成する工程、該半導体基材を第2の半導体基材と貼
り合わせる工程、該多孔質シリコン層を除去する工程を
有する方法によって、非多孔質単結晶半導体膜を第2の
基材上に移設する方法において、前記孔の封止工程にお
けるシリコンのエッチング速度を極めて低く抑制するこ
とにより、前記非多孔質単結晶半導体膜の表面平滑性を
向上させ、同時に結晶欠陥も低減することにある。
【0015】本発明の第3の目的は、単結晶シリコンの
エッチング量を抑制して、多孔質シリコンの孔の封止を
可能にする水素を含む還元性雰囲気中の熱処理装置を提
供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の半導体基
材の作製方法は、多孔質シリコンからなる表面を有する
半導体基材を水素を含む還元性雰囲気中での熱処理して
多孔質シリコンの表面の孔を封止する工程を少なくとも
有する半導体基材の作製方法において、前記工程におけ
る水素を含む還元性雰囲気中での熱処理中は、前記多孔
質シリコンの表面を、酸素を主成分に含まない材料と対
向させることを特徴とする。
【0017】本発明の第2の半導体基材の作製方法は、
多孔質シリコン層を少なくとも表面に有する第1の半導
体基材を水素を含む還元性雰囲気中で前記多孔質シリコ
ン層の表面を酸素を主成分に含まない材料と対向させて
熱処理して、前記多孔質シリコン層の表面の孔を封止し
て非多孔質化することで非多孔質シリコン単結晶膜を形
成する工程と、前記非多孔質シリコン単結晶膜が形成さ
れた第1の半導体基材の前記非多孔質シリコン単結晶膜
の形成された面側と第2の基材とを貼りあわせる工程
と、前記多孔質シリコン層を除去することで、第2の半
導体基材側の前記非多孔質シリコン単結晶膜を露出させ
る工程と、を少なくとも含むことを特徴とする。
【0018】本発明の第3の半導体基材の作製方法は、
多孔質シリコン層を少なくとも表面に有する第1の半導
体基材を水素を含む還元性雰囲気中で前記多孔質シリコ
ン層の表面を酸素を主成分に含まない材料と対向させて
熱処理して、前記多孔質シリコン層の表面の孔を封止す
る工程と、孔が封止された前記多孔質シリコン層上に非
多孔質半導体単結晶膜を形成する工程と、前記非多孔質
半導体単結晶膜が形成された第1の半導体基材の前記非
多孔質半導体単結晶膜の形成された面側と第2の基材と
を貼りあわせる工程と、前記多孔質シリコン層を除去す
ることで、第2の半導体基材側の前記非多孔質半導体単
結晶膜を露出させる工程と、を少なくとも含むことを特
徴とする。
【0019】本発明の第4の半導体基材の作製方法は、
多孔質シリコン層を少なくとも表面に有する第1の半導
体基材を水素を含む還元性雰囲気中で前記多孔質シリコ
ン層の表面を酸素を主成分に含まない材料と対向させて
熱処理して、前記多孔質シリコン層の表面の孔を封止し
て非多孔質化することで非多孔質シリコン単結晶膜を形
成する工程と、前記非多孔質シリコン単結晶膜が形成さ
れた第1の半導体基材の前記非多孔質シリコン単結晶膜
の形成された面側と第2の基材とを貼りあわせる工程
と、前記多孔質シリコン層中で貼り合わされた両半導体
基材を分離することにより、前記第1の半導体基材側の
分離位置より上の層を第2の半導体基材側へ移設する工
程と、分離された前記第2の半導体基材側に残った多孔
質シリコン層を除去する工程と、を少なくとも含むこと
を特徴とする。
【0020】本発明の第5の半導体基材の作製方法は、
多孔質シリコン層を少なくとも表面に有する第1の半導
体基材を水素を含む還元性雰囲気中で前記多孔質シリコ
ン層の表面を酸素を主成分に含まない材料と対向させて
熱処理して、前記多孔質シリコン層の表面の孔を封止す
る工程と、孔が封止された前記多孔質シリコン層上に非
多孔質半導体単結晶膜を形成する工程と、前記非多孔質
半導体単結晶膜が形成された第1の半導体基材の前記非
多孔質半導体単結晶膜の形成された面側と第2の基材と
を貼りあわせる工程と、前記多孔質シリコン層中で貼り
合わされた両半導体基材を分離することにより、前記第
1の半導体基材側の分離位置より上の層を第2の半導体
基材側へ移設する工程と、分離された前記第2の半導体
基材側に残った多孔質シリコン層を除去する工程と、を
少なくとも含むことを特徴とする。
【0021】本発明の第6の半導体基材の作製方法は、
多孔質シリコン層を少なくとも表面に有する第1の半導
体基材を水素を含む還元性雰囲気中で前記多孔質シリコ
ン層の表面を酸素を主成分に含まない材料と対向させて
熱処理して、前記多孔質シリコン層の表面の孔を封止し
て非多孔質化することで非多孔質シリコン単結晶膜を形
成する工程と、前記非多孔質シリコン単結晶膜が形成さ
れた第1の半導体基材の前記非多孔質シリコン単結晶膜
の形成された面側と第2の基材とを貼りあわせる工程
と、前記多孔質シリコン層中で貼り合わされた両半導体
基材を分離することにより、前記第1の半導体基材側の
分離位置より上の層を第2の半導体基材側へ移設する工
程と、分離された前記第1の半導体基材側に残った多孔
質シリコン層を除去して得られた基材を前記第1の半導
体基材又は前記第2の半導体基材の原材料として使用す
る工程と、を少なくとも含むことを特徴とする。
【0022】本発明の第7の半導体基材の作製方法は、
多孔質シリコン層を少なくとも表面に有する第1の半導
体基材を水素を含む還元性雰囲気中で前記多孔質シリコ
ン層の表面を酸素を主成分に含まない材料と対向させて
熱処理して、前記多孔質シリコン層の表面の孔を封止す
る工程と、孔が封止された前記多孔質シリコン層上に非
多孔質半導体単結晶膜を形成する工程と、前記非多孔質
半導体単結晶膜が形成された第1の半導体基材の前記非
多孔質半導体単結晶膜の形成された面側と第2の基材と
を貼りあわせる工程と、前記多孔質シリコン層中で貼り
合わされた両半導体基材を分離することにより、前記第
1の半導体基材側の分離位置より上の層を第2の半導体
基材側へ移設する工程と、分離された前記第1の半導体
基材側に残った多孔質シリコン層を除去して得られた基
材を前記第1の半導体基材又は前記第2の半導体基材の
原材料として使用する工程と、を少なくとも含むことを
特徴とする。
【0023】本発明の第8の半導体基材の作製方法は、
上記2〜7のいずれかの半導体基材の製造方法におい
て、前記第2の基材は絶縁性材料で構成されていること
を特徴とする。
【0024】本発明の第9の半導体基材の作製方法は、
上記2〜7のいずれかの半導体基材の製造方法におい
て、前記第2の基材は半導体基材であり、前記第1の半
導体基材と前記第2の基材との貼り合わせは、絶縁物を
介して行われることを特徴とする。
【0025】本発明の第10の半導体基材の作製方法
は、上記第8の半導体基材の製造方法において、前記第
1の半導体基材と前記第2の基材との貼り合わせは、絶
縁物を介して行われることを特徴とする。
【0026】本発明の第11の半導体基材の作製方法
は、上記第4〜7のいずれかの半導体基材の作製方法に
おいて、前記多孔質シリコン層は、高多孔度の多孔質シ
リコン層と低多孔度の多孔質シリコン層の2層を少なく
とも含むことを特徴とする。
【0027】本発明の第12の半導体基材の作製方法
は、上記第1〜11のいずれかの半導体基材の作製方法
において、前記水素を含む還元性雰囲気中での熱処理に
おいて、前記半導体基材の主面は熱処理容器内の雰囲気
ガスの主たる流れに対して、垂直に配置されていること
を特徴とする。 本発明の第13の半導体基材の作製方
法は、上記第1〜12のいずれかの半導体基材の作製方
法において、前記半導体基材の表面近傍で表面と平行な
方向のガス流速は、前記半導体基材外周のガス流速より
小さくなるように、前記半導体基材を配置するものであ
る。
【0028】本発明の第14の半導体基材の作製方法
は、上記第1〜12のいずれかの半導体基材の作製方法
において、前記半導体基材表面近傍のガスの流速が実質
的に0になるように、前記半導体基材を配置することを
特徴とする。
【0029】本発明の第15の半導体基材の作製方法
は、上記第1〜14のいずれかの半導体基材の作製方法
において、前記半導体基材の熱処理は、複数枚の半導体
基材を一括して処理することを特徴とする。
【0030】本発明の第16の半導体基材の作製方法
は、上記第1〜15のいずれかの半導体基材の作製方法
において、前記半導体基材の熱処理は、前記半導体基材
の多孔質シリコン層上に雰囲気ガスを介してシリコン基
材の表面が対向するようにして行なうことを特徴とす
る。
【0031】本発明の第17の半導体基材の作製方法
は、上記第15または第16の半導体基材の作製方法に
おいて、前記半導体基材の熱処理は、前記多孔質シリコ
ン層同士を対向させて行なうことを特徴とする。
【0032】本発明の第18の半導体基材の作製方法
は、上記第15の半導体基材の作製方法において、前記
半導体基材の熱処理は、前記半導体基材の裏面を酸素を
主成分に含まない材料により構成し、かつ前記半導体基
材の裏面を他の半導体基材の多孔質シリコンの表面と雰
囲気ガスを介して対向させることを特徴とする。
【0033】本発明の第19の半導体基材の作製方法
は、上記第15の半導体基材の作製方法において、前記
半導体基材の熱処理は、前記半導体基材を、酸素を主成
分に含まない材料により構成されるトレイに載せること
で、前記半導体基材の多孔質シリコンの対向する面を前
記トレイの面とすることを特徴とする。
【0034】本発明の第20の半導体基材の作製方法
は、上記第1〜19のいずれかの半導体基材の作製方法
において、前記酸素を主成分に含まない材料は、シリコ
ン、ないしは、シリコンと炭素又は窒素とを主成分に含
む材料であることを特徴とする。
【0035】本発明の第21の半導体基材の作製方法
は、上記第1〜15、19のいずれかの半導体基材の作
製方法において、前記半導体基材の熱処理は、前記半導
体基材の多孔質シリコン層上に雰囲気ガスを介して炭化
珪素を主成分とする基材を配置して熱処理することを特
徴とする。
【0036】本発明の第22の半導体基材の作製方法
は、上記第1〜21のいずれかの半導体基材の作製方法
において、前記半導体基材の熱処理雰囲気は水素、ない
しは、水素と不活性ガスからなることを特徴とする。
【0037】本発明の第23の半導体基材の作製方法
は、上記第1〜22のいずれかの半導体基材の作製方法
において、前記半導体基材の熱処理雰囲気の露点は−9
2度以下であることを特徴とする。
【0038】本発明の第24の半導体基材の作製方法
は、上記第1〜23のいずれかの半導体基材の作製方法
において、前記半導体基材の熱処理において、前記半導
体基材を支持する部材は酸素を主成分としいな材料によ
り構成されることを特徴とする。
【0039】本発明の第25の半導体基材の作製方法
は、上記第24の半導体基材の作製方法において、前記
酸素を主成分に含まない材料は、シリコン、ないしは、
シリコンと炭素又は窒素とを主成分に含む材料であるこ
とを特徴とする。
【0040】本発明の半導体基材の熱処理装置は、上記
第1〜25のいずれかの熱処理を行なうものである。
【0041】なお、本願において、「酸素を主成分に含
まない材料」とは、酸素を含まない材料および酸素を含
んでも多孔質シリコンの孔の封止に影響を及ぼさない程
度に微量な材料をいう。
【0042】(作用)本発明によれば、水素を含む還元
性雰囲気中での熱処理において、シリコンのエッチング
速度を抑制できるので、多孔質シリコン表面の孔の封止
に必要とされるシリコン原子が減少しにくくなり、結果
として、多孔質シリコン表面の孔の封止が効率化する。
また、多孔質シリコン表面がエッチングにより荒れるこ
とを抑制することが可能である。その結果、多孔質シリ
コン上に形成される非多孔質単結晶半導体膜の表面を単
結晶ウエハ並に平滑化することができる。すなわち、ウ
エハ貼り合わせにおいて、貼り合わせ界面に形成される
ことのあるボイド密度を低減でき、はり合わせ歩留まり
の向上、および、SOI基板の品質向上を実現すること
ができる。同時に前記非多孔質単結晶半導体膜の結晶欠
陥密度を低減することができる。すなわち、SOI層の
結晶欠陥密度を低減することができる。
【0043】なお、水素を含む還元性雰囲気は水素から
なる、又は水素と水素以外のガスを含む雰囲気をいう。
水素以外のガスは不活性ガスを用いることができ、雰囲
気として還元作用、自然酸化膜除去能力を有していれば
水素以外のガスの含有量は任意に設定してよい。
【0044】さらに本発明での熱処理温度は通常半導体
プロセスに用いられる温度であるので、既存の半導体熱
処理製造装置製造技術を用いて製造可能である。また、
他工程と連続した熱処理とすることも可能である。
【0045】
【発明の実施の形態】多孔質シリコンを水素中で熱処理
すると表面の孔が封止されていくことは、佐藤らによっ
て報告されている(N.Sato et.al.J.Electrochem.Soc.V
ol.142(1995)pp.3116.)。この現象は、エッチングとい
うよりは、むしろ表面の再構成であると考えられる。即
ち、多孔質表面では、表面エネルギーの高い凹凸部分が
無数に存在し、結晶層の面方位に比して高次の面方位の
面が多く表面に露出しているが、これらの領域の表面エ
ネルギーは、単結晶表面の面方位に依存する表面エネル
ギーにくらべて高い。水素を含む還元性雰囲気の熱処理
では、例えば水素の還元作用により表面の自然酸化膜が
除去され、かつ、熱処理中は還元作用の結果、自然酸化
膜が生成されない。そのため、表面Si原子の移動のエ
ネルギー障壁は下がり、熱エネルギーにより励起された
Si原子が移動し、表面エネルギーの低い、平坦な表面
を構成していくと考えられる。
【0046】本発明者は、水素を含む還元性雰囲気での
熱処理により孔の封止を行なう場合に、エッチング速度
を抑制した方がより平坦な表面を構成できることを見出
し、また、単結晶シリコンのエッチング速度を抑制する
には、多孔質シリコン表面と向かい合う面(対向面)の
材質を酸素を含まない材料、または酸素を主成分に含ま
ない材料とすればよいことも見出し、本発明に至った。
【0047】エッチング速度を抑制した方がより平坦な
表面を構成できるのは、エッチング速度が抑制される
と、多孔質表面の孔の封止に必要とされるシリコン原子
が欠乏しにくくなると考えられる。対向面との相互作用
によるシリコンエッチングがあると、多孔質表面のシリ
コンをエッチングするのみならず、多孔質表面、及びそ
の近傍の孔側壁をエッチングし、孔径を拡大してしま
う。すなわち、孔の封止に適当でないと考えられる。
【0048】単結晶シリコンのエッチング速度を抑制す
るには、多孔質シリコン表面と向かい合う面(対向面)
の材質を酸素を含まない材料、または酸素を主成分に含
まない材料とすればよいことは、以下に説明する水素を
含む還元性雰囲気での熱処理における非多孔質の単結晶
シリコンのエッチングについての知見から導かれたもの
である。多孔質シリコン表面のシリコン原子も非多孔質
の単結晶シリコン表面のシリコン原子と同様にH2を介
した対向面とのエッチング作用が生ずる。[対向材料に
よるエッチング量の差に関する知見]まず、水素雰囲気
中における単結晶シリコンのエッチングについて従来報
告されているものを説明すると、水素雰囲気中熱処理に
おける膜厚の減少量はSato(N.Sato, and T.Yonehara,A
ppl.Phys.Lett.65(1994)pp.1924)によれば、摂氏11
50度において0.08nm/minと研磨と比べ極め
て小さいと報告された。また、L.Zhongらも1200℃
において、0.1±0.1nm/minと同様に小さい
エッチング速度を報告した。しかし、H2 中でのSiの
熱処理に関する他の報告、例えばB.M.Galloisら(J.Am.
Ceram.Soc.,77(1994)pp.2949)によれば、10−100
nm/minと上記2件に比べ、2〜3桁大きいエッチ
ング速度が報告されている。以上の報告によれば、エッ
チング速度は、装置の構造、ガスの流量、流速など、実
験者の環境によって、大きく変化することがわかる。
【0049】本発明者らは、シリコン単結晶表面の微小
な荒れを除去できる水素を含む還元性雰囲気での熱処理
における単結晶シリコンのエッチング量を図2に示すよ
うな縦形のバッチ式ウエハ熱処理炉において検討した結
果、単結晶シリコンのエッチング速度は、該単結晶シリ
コン表面と向かい合う面(対向面)の材質によって大き
く変化することを知見するに至った。なお、図2におい
て、1は複数枚のウエハ、2は石英からなる炉心管、3
はヒータ、4は処理用のガスの流れである。[SiO2
を対向材料にするとシリコンのエッチング量は増大]S
OI基板を用いると市販の光反射式の膜厚計を用いて、
比較的容易にSOI層、すなわち、表面の単結晶シリコ
ン層の膜厚を測定することができる。熱処理時間を変え
て、熱処理前後の膜厚の変化量を測定し、そのエッチン
グ時間に対する傾きを求めれば、エッチング速度が得ら
れる。
【0050】図3は、対向面材料によるエッチング速度
の温度依存性を示す図であり、下側の横軸は温度Tの逆
数をエレクトロンボルト(eV)の逆数で示している。
上側の横軸は1/Tに対応する温度を表示している。縦
軸は、エッチングレート(オングストローム/分)を対
数プロットしてある。
【0051】図中グラフAは、SiO2をSiに対向さ
せて各温度でのエッチングレートを示すグラフであり、
この際、これらプロットの最小二乗法による近似直線の
傾きより活性化エネルギーEを求めたところ、約4.3
eVであった。
【0052】またグラフBは、SiをSiO2に対向さ
せて熱処理した場合を示す。
【0053】またグラフCは、SiをSiに対向させて
熱処理した場合であり、この際、活性化エネルギーE
は、約4.1eVであった。
【0054】またグラフDは、SiO2をSiO2に対向
させて熱処理した場合であり、この際、活性化エネルギ
ーEは、約5.9eVであった。
【0055】図3に示す如く、水素雰囲気の熱処理で
は、シリコンのエッチング速度は対向面の材質をシリコ
ンから酸化シリコンに変えることによって、図中のBと
Cのエッチング速度の差に示されるように、温度によら
ず、およそ9倍に増速されることが明らかになった。
【0056】単結晶シリコン同士が向かい合っている場
合、エッチング速度は1200℃で概ね0.05nm/
min以下と極めて小さい(図中グラフC)。60分の
熱処理でのエッチング量は3nm以下である。一方、対
向面を酸化シリコンとした場合、エッチング速度は12
00℃でおよそ0.36nm/minであり(図中グラ
フB)、1時間のエッチング量は22nmに達してしま
う。このエッチング量はタッチポリッシュの場合に近
い。
【0057】図4は、SiとSiO2が対向する場合の
エッチング量を示す図であり、横軸はエッチング時間
(分)であり、縦軸はエッチング厚(オングストロー
ム)であり、温度Tは1200℃として、白丸は、Si
2をSiを対向面として熱処理した場合であり、黒丸
は、SiをSiO2を対向面として熱処理した場合を示
す。
【0058】図4に示すように、同一時間では、白丸に
示すSiO2をSiを対向面として熱処理した場合の方
が、黒丸に示すSiをSiO2を対向面としてエッチン
グした場合に比べて、エッチング量は大きくなってい
る。つまり、SiO2とSiとを対向させて熱処理した
場合、SiO2の方が厚くエッチングされる。
【0059】図5は、対向面をSiとしたSiO2のエ
ッチングと、対向面をSiO2としたSiのエッチング
において、Si面とSiO2面のそれぞれの面がエッチ
ングされることにより除去されるSi原子数を、図4よ
り計算して図示したものであり、横軸はエッチング時
間、縦軸は除去されたSiの原子数(atoms/cm
2)であり、図中、白色の丸、三角、四角は、SiO2
を示し、黒色の丸、三角、四角は、Si面を示す。
【0060】図5に示すように、図4に示した酸化シリ
コン面と単結晶シリコン面のエッチング量をシリコン原
子数に換算したところ、図5に示すように概ね一致した
結果が得られた。SiとSiO2を対向させて熱処理し
た場合、両表面からは、同量のSi原子が失われること
が示された。
【0061】すなわち、シリコンエッチングは対向する
酸化シリコン面との相互作用により増速され、反応式は
包括的には下記の如くで、シリコンと酸化シリコンが
1:1に反応する。
【0062】Si+SiO2 → 2SiO また、かかるSiのエッチング速度は対向する面との距
離の影響も受ける。シリコンを対向面に配置した場合に
は、面間距離を狭めるほどエッチング速度は抑制される
が、酸化シリコンを対向面として配置した場合には、面
間距離を近づけるほどエッチング速度が増速された。
【0063】また、雰囲気ガスに水素に代表される還元
性ガスが含まれない場合のエッチング速度は水素を含む
場合に比べると著しく小さかった。すなわち、係る増速
エッチングには水素に代表される還元性ガスの存在が寄
与している。シリコンと酸化シリコンが対向する場合、
エッチングはいずれかの表面材料が水素に代表される還
元性ガスとの反応を介して他方の表面にたどり着いて反
応することによって、両表面がエッチングされる。例え
ば、Si+H2 →SiH2 ,SiH2 +SiO 2 →2S
iO+H2 という反応がある。Si表面から解離したS
i原子が気相中を輸送され、酸化シリコン表面でSiO
2 と反応して飽和蒸気圧の高いSiOに転化される。S
iH2 は随時消費されるのでSi表面でのエッチングも
促進される。Si同士が対向する場合には、Si表面か
ら解離したSi原子は気相中で飽和濃度に到達すると、
以後の反応は気相中の拡散によって律速されるが、解離
したSiの飽和濃度は高くないためにエッチング速度は
それほど高まらない。一方、SiにSiO2 を対向させ
た場合、Si表面より解離したSi原子は酸化膜表面に
おいて、消費されるため、反応はさらに進行する。Si
2 表面側で生成されるSiOは蒸気圧が高いため、S
i同士が対向する場合に比べ、反応は律速されにくい。 [対向面材料]また、単結晶シリコン膜に対向する面の
材料をSiCとした場合の単結晶シリコン膜のエッチン
グ量は対向面をシリコンとした場合とほぼ同等であっ
た。また、対向する面の材料を窒化シリコンとした場合
も同様に単結晶シリコン膜のエッチング量は対向面をシ
リコンとした場合と同様に抑制された。
【0064】すなわち、単結晶膜を水素を含む雰囲気中
で熱処理する際に対向する面を酸化シリコンではなく、
シリコン、ないしは、シリコンと炭素を主成分に含み、
かつ、酸素を主成分に含まない、すなわち、シリコンと
気相を介して反応しない材料で構成することによって、
単結晶シリコン膜のエッチングは酸化シリコンを対向面
とする場合に比して、およそ1/10、実質的にエッチ
ング量を0と考えてよい程度に小さく抑制できる。 [対向面との面間距離]対向面との距離は半導体基材の
単結晶シリコン膜のある面の大きさに依存するが、直径
100mm以上の半導体基材においては、概ね20mm
以下、より好ましくは10mm以下であれば、対向面材
料との相互作用によるエッチングの抑制効果が得られ
る。 [酸化シリコンでない材料と対向する場合のガス流につ
いて]また、水素を含む還元性雰囲気中での熱処理工程
における半導体基材の主面の単結晶シリコンのエッチン
グ速度は雰囲気ガス中に含まれる水分、酸素分等の酸化
性不純物の存在により増速されるので、これらの供給を
抑制するために主面近傍の雰囲気ガスの流速を小さくす
ることにより、エッチング速度は低下するので、本発明
の効果を高める。特に炉心管50に設置した半導体基材
51の表面に絶縁物52を介して単結晶シリコン膜53
を有する主面をガス流54に対して直交するように配置
した上で、酸化シリコンではなく、シリコン、ないし
は、シリコンと炭素を主成分に含み、かつ、酸素を主成
分に含まない材料で構成される対向面55を配置すれば
(図10)、実質的に前記主面上の雰囲気ガスの流速5
6を実質的に0とすることができ、増速エッチングの抑
制効果が高い。
【0065】シリコンが酸化シリコンと対向しない場
合、シリコン表面から生成されたSiH2 に代表される
シリコンを含むガス成分は消費されないため、飽和蒸気
圧に達するとシリコンのガス化反応、すなわち、エッチ
ングは抑制される。単結晶シリコン膜近傍におけるガス
流速を小さくすることで、シリコン表面から生成される
SiH2 等のシリコンを含むガス成分の蒸気圧を高く保
持すれば、シリコンのエッチングは抑制できる。 [多孔質シリコン表面の熱処理への適用]次に、本発明
者は上記知見に基づき、水素を含む還元性雰囲気での熱
処理により孔の封止を行なう場合に、多孔質シリコンの
表面に対向する材料を変えて、エッチング速度を変化さ
せ、多孔質表面の平坦性との関係について調べた。
【0066】すなわち本発明者は、対向面を酸化シリコ
ンとした場合と、対向面をシリコン、炭化珪素、窒化シ
リコン等のシリコン、ないしはシリコンと、炭素ないし
は窒素を主たる構成材料とし、酸素を主たる構成材料と
しない表面と対向させた場合について、多孔質シリコン
に与える影響を評価した。図1に示すように、炉心管5
0に設置した、表面に多孔質シリコン層57を有する半
導体基材51の主面をガス流54に対して直交するよう
に配置した上で、酸化シリコンではなく、シリコン、な
いしは、シリコンと炭素を主成分に含み、かつ、酸素を
主成分に含まない材料で構成される対向面55を配置し
て熱処理を行なった。
【0067】熱処理は水素(H2)100%、流量がH
2 10(l/min)、1100℃30分、基板間隔
4.72mmの条件で行った。その結果、多孔質シリコ
ン表面の熱処理後の形状に図6に示すような差が認めら
れた。
【0068】図6(a)は熱処理前の多孔質シリコンの
表面を走査型電子顕微鏡で観察したものである。図6
(b)は酸化シリコンと対向させて多孔質シリコンを熱
処理したあとの表面を観察したものである。図6(c)
はシリコンと対向させて多孔質シリコンを熱処理したあ
との表面を観察したものである。図6(a)〜(c)を
比較すると熱処理の結果、表面に2×1011個/cm2
程度観察される孔の多くは封止され、写真上で暗点とし
て観察されるものを濃淡含めてすべてカウントすると、
図6(b)では1.2×1010個/cm2 に、図6
(c)では4×109個/cm2 になっていた。また、
濃い暗点のみをカウントすれば、図6(b)では3×1
9 個/cm2 に、図6(c)では、2×108 個/c
2 になっていた。暗点のうち、濃度の薄いものは、表
面の孔は封止されているが、封止されている部分のシリ
コン厚が極めて薄いために、印加電子に対して発生する
二次電子の量が少ないために孔でない部分に比べ、やや
暗く観察されたと考えられる。一方、濃い暗点は孔がま
だあいていると考えられる。すなわち、対向面を酸化シ
リコンとした場合には、対向面を酸化シリコンとしない
場合に比べて、孔の封止が十分に行なわれていないこと
が明らかになった。
【0069】また、上記図6(a)〜(c)のそれぞれ
の表面について、原子間力顕微鏡で表面粗さを測定した
ところ、表面ラフネスを示す平均二乗粗さRrmsはそ
れぞれ0.13,0.32,0.14nmであり、酸化
シリコンを対向面とした場合には、表面荒れが増大する
が、シリコンを対向面とした場合には表面は熱処理前と
同等に平滑であった。 [雰囲気依存性]窒素雰囲気や、希ガス雰囲気では、孔
が封止されないが、水素を含む雰囲気中では孔の封止が
進行する。本発明における多孔質の孔の封止の温度は、
ガスの組成、圧力等によるが、概ね300℃以上融点以
下の熱処理、より好ましくは、500℃以上、さらに好
ましくは800℃以上、特に、1200℃以下で有効に
作用する。また、孔封止の進行が遅い場合には、熱処理
時間を延ばすことで同様に作用を得ることができる。対
向する面の構成材料の影響は、圧力を高くすることによ
って同じ面間隔であっても、シリコンのエッチング速度
の増速を抑制でき、孔の封止を効率化できる。これは、
ガス分子の拡散長が圧力の増加に伴い、短くなるためで
ある。 [残留酸化性雰囲気分圧]雰囲気内の残留酸素、水分は
昇温時にはシリコン表面を酸化して被膜として表面の平
滑化を阻害するので、低く抑制することが求められる。
また、高温においては、酸化+エッチングによりシリコ
ンの減少を引き起こすので、やはり、低く抑制すること
が求められる。露点で言えば、−92度以下に制御する
ことが望ましい。 [自然酸化膜の影響]本現象は表面が清浄な状態で熱処
理することでその進行が開始するので、表面に厚く自然
酸化膜が形成されているような場合には、熱処理に先立
って、これを希弗酸などによるエッチングで除去してお
くことにより、表面の孔の封止の開始が早まる。
【0070】また、残留酸化膜が存在しても、対向する
面がシリコンの場合には、互いに反応して残留酸化シリ
コン膜のみが選択的にエッチングして除去され、多孔質
シリコン自身はエッチングされないため、孔の拡大など
は起こりにくいため、孔の封止に有利である。
【0071】こうして得られた孔の封止された平滑な多
孔質単結晶表面は、貼り合わせSOI作製のみならず、
半導体デバイス作製という点から見ても好適に使用する
ことができる。 [SOI構造の形成]本発明のSOI構造の作製方法は
特に限定されないが、多孔質シリコンの選択エッチング
を用いるELTRAN法において、多孔質シリコン上に
非多孔質単結晶半導体膜を形成するに先立って、多孔質
の孔の封止を行ない、該非多孔質単結晶半導体膜の結晶
性、表面平滑性を向上するのに特に好適に用いられる。
【0072】本発明のELTRAN法によるSOIウエ
ハは以下の工程を採用することが好適である。第1のS
i単結晶基板71を用意して、少なくとも主表面側に多
孔質層構造72を形成する(図7(a))。多孔質Si
は、Si基板をHF溶液中で陽極化成(Anodization)
することにより形成できる。多孔質層は10-1〜10n
m程度の直径の孔が10-1〜10nm程度の間隔で並ん
だスポンジのような構造をしている。その密度は、単結
晶Siの密度2.33g/cm3 に比べて、HF溶液濃
度を50〜20%に変化させたり、アルコール添加比率
を可変したり、電流密度を変化させることで2.1〜
0.6g/cm3 の範囲に変化させることができる。ま
た、多孔質化される部分の比抵抗と電気伝導型を予め変
調しておけば、これに基づいて多孔度を可変することが
可能である。p型においては、同じ陽極化成条件におい
ては、縮退基板(p+ )に比べ、非縮退基板(p- )は
孔径は細くなるものの孔密度が1桁程度増加し、ポロジ
ティが高い。すなわち、多孔度(Porosity)はこれらの
諸条件を可変することによって制御することが可能であ
り、いずれかの方法に限定されるものではない。多孔質
層は単層、ポロジティの異なる層が積層された構造のい
づれでも構わない。陽極化成により形成された多孔質層
中に投影飛程が含まれるようにイオン注入を行なえば、
投影飛程近傍では多孔質の孔壁中に気泡が形成され、多
孔度が高まる。イオン注入は陽極化成による多孔度層形
成の前であっても、後であっても構わない。さらには単
結晶半導体層構造を形成した後であっても構わない。
【0073】多孔質層構造72上に少なくとも1層の非
多孔質単結晶半導体層を含む構造73を形成する(図7
(b))。非多孔質単結晶半導体層73の形成は、堆積
により形成した単結晶Si層、多孔質層72の表面層を
非多孔質化した層などの中から任意に選ばれる。非多孔
質単結晶半導体層73の形成は、多孔質シリコン層の表
面を水素を含む還元性雰囲気中の熱処理によって多孔質
の表面の孔を封止したのちに行なう。孔の封止は、多孔
質シリコンの表面をシリコン、ないしは、シリコンと、
炭素ないしは窒素を主成分に含み、かつ、酸素を主成分
に含まない材料と対向させた熱処理によって行なう。さ
らに、単結晶Si層上に酸化シリコン層74を熱酸化法
により形成すると、単結晶シリコン層と埋め込み酸化膜
の界面を界面準位の少ない熱酸化により形成された界面
とすることができ、好適である。前記非多孔質単結晶S
i層を形成した半導体基板の主面を図7(c)に示すよ
うに、第2の基板75の表面と室温で密着させる。密着
させる前には表面の付着物、異物を除去するために洗浄
することが望ましい。第2の基板は、Si、Si基板上
に酸化Si膜を形成したもの、石英等の光透過性基板、
サファイアなどから選択することができるが、これに限
定されるものではなく、貼り合わせに供される面が十分
に平坦、平滑で有れば構わない。図7(c)は第2の基
板と第1の基板とは絶縁層74を介して貼り合わせた様
子を示してあるが、第2の基板がSiでない場合には絶
縁層74はなくてもよい。
【0074】貼り合わせに際しては絶縁性の薄板をはさ
み3枚重ねで貼り合わせることも可能である。
【0075】続いて、多孔質層を除去して非多孔質単結
晶Si層を表出させる(図7(d))。これには、以下
に示す2つの方法が挙げられるが、これに限定されるも
のではない。 (多孔質層の表出1:エッチング)第1の方法では、第
1の基板を裏面側より除去して多孔質層を表出させる。
続いて、多孔質層を除去して非多孔質単結晶シリコン層
を表出させる。
【0076】多孔質層の除去は選択エッチングによるこ
とが望ましい。ふっ酸と過酸化水素水の混合液を用いる
と多孔質シリコンは非多孔質単結晶シリコンに対して、
10 5 倍選択的にエッチングできる。上記したエッチン
グ液には、気泡の付着を防止するための界面活性剤を添
加してもよい。特にアルコール、エチルアルコールが好
適に用いられる。 (多孔質層の表出2:分離)第2の方法では、多孔質層
中で基板を分離する。分離する方法としては、加圧、引
っ張り、せん断、楔、等の外圧をかける方法、超音波を
印加する方法、熱をかける方法、酸化により多孔質Si
を周辺から膨張させ多孔質Si内に内圧をかける方法、
パルス状に加熱し、熱応力をかける、あるいは軟化させ
る、あるいは、ウォータージェット等の流体くさびを差
し込む方法等があるがこれらの方法に限定されるもので
はない。
【0077】続いて、第2の基板の表面側に残留する多
孔質層をエッチングにより除去する(図7(e))。多
孔質のエッチング方法は前記多孔質層をエッチングによ
り表出させる方法と同様である。第2の基板側に残留し
た多孔質シリコン層が極めて薄く、均一な厚みであるな
らば、多孔質層エッチングは実施しなくてもよい。 [表面の平滑化とボロン濃度の低減]続いて、水素を含
む還元性雰囲気での熱処理を施し、単結晶シリコン層中
のボロン濃度の低減及び、表面平滑化を行なう(図7
(f))。単結晶シリコン層中のボロン濃度の高い領域
が表面近傍に限られる場合、ないしは、ボロン濃度低減
の必要がない場合には、研磨によって表面層を除去する
ことによって、表面の平滑化を行なってもよい。
【0078】図7(f)には、本発明で得られる半導体
基板が示される。第2の基板75上に単結晶Si膜73
が絶縁層74を介して平坦に、しかも均一に薄層化され
て、ウエハ全域に、大面積に形成される。こうして得ら
れた半導体基板は、絶縁分離された電子素子作製という
点から見ても好適に使用することができる。
【0079】第1のSi単結晶基板11は残留する多孔
質層が不要であれば除去して、表面平滑性が許容できな
いほど荒れている場合には表面平滑化を行った後、再度
第1のSi単結晶基板71、あるいは次の第2の基体7
5として使用できる。
【0080】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を用いて
詳細に説明する。 [実施例1]比抵抗が0.015Ωcmのボロンドープ
8インチ(100)Siウエハ表面を49%HFとエチ
ルアルコールを2:1で混合した溶液中で陽極化成して
ウエハの表面に多孔質シリコンを10μmの厚みで形成
した。このシリコンウエハを酸素雰囲気中400度で1
時間熱処理した後、1.25%のHF水溶液に30秒浸
け、多孔質の表面および表面近傍に形成された極薄酸化
膜を除去した後、よく水洗して乾燥させた。続いてこの
シリコンウエハを石英製の炉心管からなる縦形熱処理炉
に設置した。ガスは炉上部より下方へと流れる。ウエハ
は図8の如く、水平に、かつ、1枚のシリコンウエハ5
1の裏面のシリコンが別のシリコンウエハの多孔質層5
7の表面とおよそ6mm間隔で向かい合うように、か
つ、ウエハの中心と炉心管の中心線が一致するようにし
て、SiC製のボート上に設置し、一番上のシリコンウ
エハの上には多孔質層を形成していない市販のシリコン
ウエハ表面に酸化シリコン膜を20nm形成してあるウ
エハを同じ間隔で配置した。図13はボートに設置した
状態を示す図である。炉内の雰囲気を水素に置換したの
ち、温度を1150℃まで昇温し、2時間保持したの
ち、再び降温し、ウエハを取出した。取出したウエハの
多孔質層が形成されている表面を電子顕微鏡で観察した
結果が図6(c)である。一方、一番上に配置され酸化
シリコンを表面に有するウエハと対向して熱処理された
ウエハの多孔質層表面を電子顕微鏡で観察した結果が図
6(b)である。両者を比較すると明らかなようにシリ
コンと対向した場合の方が孔がよく封止されていた。
【0081】また、ウエハを支持するボートを石英製の
ものに代えて同様な実験を試みたところ、ボートで支持
されている位置付近で表面が荒れてしまったことが目視
で確認された。すなわち、酸化シリコンを含む石英製の
ボートを用いると、石英製のボート付近の封止が十分に
行なわれにくいことが分かった。そして、ボート材質は
酸化シリコンを含まないSiCにする方がよいことが分
かった。 [実施例2]比抵抗が0.015Ωcmのボロンドープ
8インチ(100)Siウエハ表面を49%HFとエチ
ルアルコールを2:1で混合した溶液中で陽極化成して
ウエハの表面に多孔質シリコンを10μmの厚みで形成
した。このシリコンウエハを酸素雰囲気中400度で1
時間熱処理した後、1.25%のHF水溶液に30秒浸
け、多孔質の表面および表面近傍に形成された極薄酸化
膜を除去した後、よく水洗して乾燥させた。続いてこの
シリコンウエハを石英製の炉心管からなる縦形熱処理炉
に設置した。ガスは炉上部より下方へと流れる。ウエハ
は図8の如く、水平に、かつ、1枚のシリコンウエハの
裏面のシリコンが別のシリコンウエハの多孔質層表面と
およそ6mm間隔で向かい合うように、かつ、ウエハの
中心と炉心管の中心線が一致するようにして、SiC製
のボート上に設置し、一番上のシリコンウエハの上には
多孔質層を形成していない市販のシリコンウエハ表面に
酸化シリコン膜を20nm形成してあるウエハを同じ間
隔で配置した(一番上のシリコンウエハの上には酸素を
主成分とする材料が対向することになる)。炉内の雰囲
気を水素に置換したのち、温度を1150℃まで昇温
し、2時間保持したのち、再び降温し、ウエハを取出し
た。取出したウエハの多孔質層が形成されている表面を
電子顕微鏡で観察した結果が図6(c)である。一方、
一番上に配置され酸化シリコンを表面に有するウエハと
対向して熱処理されたウエハの多孔質層表面を電子顕微
鏡で観察した結果が図6(b)である。両者を比較する
と明らかにシリコンと対向した場合の方が孔がよく封止
されていた。また、ウエハを支持するボートを石英製の
ものに代えて同様な実験を試みたところ、ボートで支持
されている位置付近で表面が荒れてしまったことが目視
で確認された。すなわち、酸化シリコンを含む石英製の
ボートを用いると、石英製のボート付近の封止が十分に
行なわれにくいことが分かった。そして、ボート材質は
酸化シリコンを含まないSiCにする方がよいことが分
かった。
【0082】引き続いて孔を封止したウエハをエピタキ
シャル成長装置に設置し、1100度水素雰囲気にシリ
コンソースガスとしてジクロルシランないしはシランを
添加することにより該多孔質シリコン上に単結晶シリコ
ン膜を平均310nm±5nmの厚みで形成した。この
単結晶シリコン層を欠陥顕在化エッチングしたのち、光
学顕微鏡で導入された結晶欠陥密度を定量したところ、
シリコンと対向して孔封止を行なった場合には、欠陥密
度は5×102 /cm2 であったが、酸化シリコンと対
向して孔封止を行なった場合には、欠陥密度は3×10
3 /cm3と多かった。このシリコンウエハを酸化炉に
設置し、酸素と水素の燃焼ガスにより該単結晶シリコン
膜表面を酸化して酸化シリコン膜を200nm形成し
た。酸化された結果単結晶シリコン膜の厚さは210n
mになった。このシリコンウエハを第2のシリコンウエ
ハをそれぞれ一般的にシリコンデバイスプロセス等で用
いられるウェット洗浄を施して、清浄な表面を形成した
のち、貼りあわせた。シリコンと対向させて多孔質の孔
の封止処理を行なった場合には、50組のはり合わせに
おいて、ボイドの発生は2組であっが、酸化シリコンと
対向させて多孔質の孔の封止処理を行なった場合には、
ボイドの発生は50組中6組であった。続いてボイドの
発生していない貼りあわせたシリコンウエハ組を熱処理
炉に設置し、1100度1時間の熱処理を施し、貼りあ
わせ面の接着強度を高めた。熱処理の雰囲気は窒素、酸
素の混合気中で昇温し、酸素、酸素と水素の燃焼ガスに
置換して1100度1時間保持し、窒素雰囲気中で降温
した。このシリコンウエハ組の第1のシリコンウエハ側
の裏面を研削して、多孔質シリコンを露出させた。HF
と過酸化水素水の混合溶液中に浸して、多孔質シリコン
をエッチングにより除去し、ウェット洗浄にてよく洗浄
した。単結晶シリコン膜は酸化シリコン膜と共に第2の
シリコンウエハ上に移設され、SOIウエハが作製され
た。移設された単結晶シリコンの膜厚を面内10mmの
格子点でそれぞれ測定したところ、膜厚の平均は210
nmばらつきは±7nmであった。また、表面粗さを原
子間力顕微鏡で1μm角、50μm角の範囲について2
56×256の測定ポイントで測定したところ、表面粗
さは平均二乗粗さRrmsでそれぞれ10.1nm、
9.8nmであった。また、ボロン濃度を二次イオン質
量分析法(SIMS)により測定したところ、単結晶シ
リコン膜中のボロン濃度は1.2×1018/cm3 であ
った。縦形熱処理炉にこれらSOIウエハを裏面の酸化
シリコン膜をあらかじめふっ酸でエッチングして除去し
たのち、設置した。ガスは炉上部より下方へと流れる。
ウエハは、水平に、かつ、1枚のSOIウエハの裏面の
シリコンが別のSOIウエハのSOI層表面とおよそ6
mm間隔で向かい合うように、かつ、ウエハの中心と炉
心管の中心線が一致するようにして、SiC製のボート
上に設置し、一番上のSOIウエハの上には市販のシリ
コンウエハを同じ間隔で配置した。炉内の雰囲気を水素
に置換したのち、温度を1100度まで昇温し、4時間
保持したのち、再び降温し、ウエハを取出した。熱処理
後にウエハ表面に斜光を当て、観察したところ、シリコ
ンと対向させて多孔質の孔の封止処理を行なった場合に
は、光沢のある表面であったが、酸化シリコンと対向さ
せて多孔質の孔の封止処理をおこなった場合には、やや
曇って見えた。
【0083】熱処理後の単結晶シリコン膜の表面粗さを
原子間力顕微鏡で測定したところ、平均二乗粗さRrm
sはシリコンと対向させて多孔質の孔の封止処理を行な
った場合には、1μm角で0.11nm、50μm角で
0.35nmと市販シリコンウエハ並みに平滑化されて
いた。一方、酸化シリコンと対向させて多孔質の孔の封
止処理を行なった場合には、1μm角で0.25nm、
50μm角で0.52nmと市販シリコンウエハに比べ
やや荒れていた。
【0084】単結晶シリコン膜中のボロン濃度について
も、熱処理後に二次イオン質量分析(SIMS)で測定
したところ、いずれも5×1015/cm3 以下に低減さ
れデバイス作製が十分に可能なレベルに低減されてい
た。 [実施例3]比抵抗が0.015Ωcmのボロンドープ
8インチ(100)Siウエハ表面を49%HFとエチ
ルアルコールを2:1で混合した溶液中で陽極化成して
ウエハの表面に多孔質シリコンを10μmの厚みで形成
した。このシリコンウエハを酸素雰囲気中400度で1
時間熱処理した後、1.25%のHF水溶液に30秒浸
け、多孔質の表面および表面近傍に形成された極薄酸化
膜を除去した後、よく水洗して乾燥させた。続いてこの
シリコンウエハを石英製の炉心管からなる縦形熱処理炉
に設置した。ガスは炉上部より下方へと流れる。ウエハ
はすべてSiC製のトレイに載せて設置した。図11は
ウエハ(半導体基材)をトレイ上に載せた状態を示す図
である。また図12は縦形熱処理炉の構成を示す断面図
である。1枚のシリコンウエハの裏面のシリコンを載せ
たトレイの裏面が別のシリコンウエハの多孔質層表面と
およそ6mm間隔で向かい合うように、かつ、ウエハの
中心と炉心管の中心線が一致するようにして、SiC製
のボート上に設置し、一番上のシリコンウエハの上には
SiCに載せた多孔質層を形成していない市販のシリコ
ンウエハを同じ間隔で配置した。炉内の雰囲気を水素に
置換したのち、温度を1100℃まで昇温し、1時間保
持したのち、再び降温し、ウエハを取出した。取出した
ウエハの多孔質層が形成されている表面の凹凸を原子間
力顕微鏡で測定した。表面ラフネスは0.15nmとシ
リコンウエハの表面と同等に平滑であった。このシリコ
ンウエハをエピタキシャル成長装置に設置し、水素ガス
にシリコンソースガスとしてジクロルシランないしはシ
ランを添加することにより該多孔質シリコン上に単結晶
シリコン膜を平均310nm±5nmの厚みで形成し
た。このシリコンウエハをエピタキシャル成長装置より
取り出して、酸化炉に設置し、酸素と水素の燃焼ガスに
より該単結晶シリコン膜表面を酸化して酸化シリコン膜
を200nm形成した。酸化された結果単結晶シリコン
膜の厚さは210nmになった。このシリコンウエハを
熱酸化によって200nmの酸化シリコン膜を全面に形
成した第2のシリコンウエハをそれぞれ一般的にシリコ
ンデバイスプロセス等で用いられるウェット洗浄を施し
て、清浄な表面を形成したのち、貼りあわせた。貼りあ
わせたシリコン組を熱処理炉に設置し、1100度1時
間の熱処理を施し、貼りあわせ面の接着強度を高めた。
熱処理の雰囲気は窒素、酸素の混合気中で昇温し、酸
素、酸素と水素の燃焼ガスに置換して1100度1時間
保持し、窒素雰囲気中で降温した。このシリコンウエハ
組の第1のシリコンウエハ側の裏面を研削して、多孔質
シリコンを露出させた。HFと過酸化水素水の混合溶液
中に浸して、多孔質シリコンをエッチングにより除去
し、ウェット洗浄にてよく洗浄した。単結晶シリコン膜
は酸化シリコン膜と共に第2のシリコンウエハ上に移設
され、SOIウエハが作製された。移設された単結晶シ
リコンの膜厚を面内10mmの格子点でそれぞれ測定し
たところ、膜厚の平均は210nmばらつきは±7nm
であった。また、表面粗さを原子間力顕微鏡で1μm
角、50μm角の範囲について256×256の測定ポ
イントで測定したところ、表面粗さは平均二乗粗さRr
msでそれぞれ10.1nm、9.8nmであった。石
英製の炉心管からなる縦形熱処理炉にこれらSOIウエ
ハをすべてSiC製のトレイを載せて設置した。ガスは
炉上部より下方へと流れる。ウエハは図9の如く、水平
に、かつ、1枚のSOIウエハを載せたトレイの裏面が
別のSOIウエハのSOI層表面とおよそ6mm間隔で
向かい合うように、かつ、ウエハの中心と炉心管の中心
線が一致するようにして、SiC製のボート上に設置
し、一番上のSOIウエハの上にもSiCに載せた市販
のシリコンウエハを同じ間隔で配置した。炉内の雰囲気
を水素に置換したのち、温度を1180℃まで昇温し、
1時間保持したのち、再び降温し、ウエハを取出し、S
OI層の膜厚を再び測定した。SOIウエハの膜厚減少
量は全てのウエハにおいて、1nm以下であった。
【0085】また、熱処理後の単結晶シリコン膜の表面
粗さを原子間力顕微鏡で測定したところ、平均二乗粗さ
Rrmsは1μm角で0.11nm、50μm角で0.
30nmと市販シリコンウエハ並みに平滑化されてい
た。単結晶シリコン膜中のボロン濃度についても、熱処
理後に二次イオン質量分析(SIMS)で測定したとこ
ろ、いずれも1×1015/cm3 以下に低減されデバイ
ス作製が十分に可能なレベルに低減されていた。 [実施例4]比抵抗が0.017Ωcmのボロンドープ
8インチ(100)Siウエハ表面を49%HFとエチ
ルアルコールを2:1で混合した溶液中で陽極化成して
ウエハの表面に多孔質シリコンを10μmの厚みで形成
した。その際、電流を変化させることにより、厚さ1μ
m、ポロジティ60%程度の高多孔度層、とその上に厚
さ5μmポロジティ20%程度の低多孔度層を形成し
た。このシリコンウエハを酸素雰囲気中400度で1時
間熱処理した後、1.25%のHF水溶液に30秒浸
け、多孔質の表面および表面近傍に形成された極薄酸化
膜を除去した後、よく水洗して乾燥させた。続いてこの
シリコンウエハを石英製の炉心管からなる縦形熱処理炉
に設置した。ガスは炉上部より下方へと流れる。ウエハ
は図8の如く、水平に、かつ、1枚のシリコンウエハの
裏面のシリコンが別のシリコンウエハの多孔質層表面と
およそ6mm間隔で向かい合うように、かつ、ウエハの
中心と炉心管の中心線が一致するようにして、SiC製
のボート上に設置し、一番上のシリコンウエハの上には
多孔質層を形成していない市販のシリコンウエハ表面に
酸化シリコン膜を200nm形成してあるウエハを同じ
間隔で配置した。炉内の雰囲気を水素に置換したのち、
温度を1050℃まで昇温し、1時間保持したのち、再
び降温し、ウエハを取出した。取出したウエハの多孔質
層が形成されている表面を電子顕微鏡で観察した結果が
図6(c)である。一方、一番上に配置され酸化シリコ
ンを表面に有するウエハと対向して熱処理されたウエハ
の多孔質層表面を電子顕微鏡で観察した結果が図6
(b)である。両者を比較すると明らかなようにシリコ
ンと対向した場合の方が孔がよく封止されていた。ま
た、ウエハを支持するボートを石英製のものに代えて同
様な実験を試みたところ、ボートで支持されている位置
付近で表面が荒れてしまったことが目視で確認された。
すなわち、酸化シリコンを含む石英製のボートを用いる
と、石英製のボート付近の封止が十分に行なわれにくい
ことが分かった。そして、ボート材質は酸化シリコンを
含まないSiCにする方がよいことが分かった。
【0086】引き続いて孔を封止したウエハをエピタキ
シャル成長装置に設置し、1100度水素雰囲気にシリ
コンソースガスとしてジクロルシランないしはシランを
添加することにより該多孔質シリコン上に単結晶シリコ
ン膜を平均310nm±5nmの厚みで形成した。この
単結晶シリコン層を欠陥顕在化エッチングしたのち、光
学顕微鏡で導入された結晶欠陥密度を定量したところ、
シリコンと対向して孔封止を行なった場合には、欠陥密
度は1×103 /cm2 であったが、酸化シリコンと対
向して孔封止を行なった場合には、欠陥密度は7×10
3 /cm2と多かった。このシリコンウエハをエピタキ
シャル成長装置より取り出して、酸化炉に設置し、酸素
と水素の燃焼ガスにより該単結晶シリコン膜表面を酸化
して酸化シリコン膜を200nm形成した。酸化された
結果単結晶シリコン膜の厚さは210nmになった。こ
のシリコンウエハを熱酸化によって200nmの酸化シ
リコン膜を全面に形成した第2のシリコンウエハをそれ
ぞれ一般的にシリコンデバイスプロセス等で用いられる
ウェット洗浄を施して、清浄な表面を形成したのち、貼
りあわせた。貼り合わせたシリコン組を熱処理炉に設置
し、1100度1時間の熱処理を施し、貼りあわせ面の
接着強度を高めた。熱処理の雰囲気は窒素、酸素の混合
気中で昇温し、酸素、酸素と水素の燃焼ガスに置換して
1100度1時間保持し、窒素雰囲気中で降温した。こ
のシリコンウエハ組の側面よりウォータージェットによ
る水流をあて、流体くさびによって高多孔度多孔質層中
でこのシリコンウエハ組を分離して、多孔質層を露出さ
せた。HFと過酸化水素水の混合溶液中に浸して、多孔
質シリコンをエッチングにより除去し、ウェット洗浄に
てよく洗浄した。単結晶シリコン膜は酸化シリコン膜と
共に第2のシリコンウエハ上に移設され、SOIウエハ
が作製された。移設された単結晶シリコンの膜厚を面内
10mmの格子点でそれぞれ測定したところ、膜厚の平
均は210nmばらつきは±7nmであった。また、表
面粗さを原子間力顕微鏡で1μm角、50μm角の範囲
について256×256の測定ポイントで測定したとこ
ろ、表面粗さは平均二乗粗さRrmsでそれぞれ10.
1nm、9.8nmであった。また、ボロン濃度を二次
イオン質量分析法(SIMS)により測定したところ、
単結晶シリコン膜中のボロン濃度は1.2×1018/c
3 であった。石英製の炉心管からなる縦形熱処理炉に
これらSOIウエハを裏面の酸化シリコン膜をあらかじ
めふっ酸でエッチングして除去したのち、設置した。ガ
スは炉上部より下方へと流れる。ウエハは図9の如く、
水平に、かつ、1枚のSOIウエハの裏面のシリコンが
別のSOIウエハのSOI層表面とおよそ6mm間隔で
向かい合うように、かつ、ウエハの中心と炉心管の中心
線が一致するようにして、SiC製のボート上に設置
し、一番上のSOIウエハの上には市販のシリコンウエ
ハを同じ間隔で配置した。炉内の雰囲気を水素に置換し
たのち、温度を1100度まで昇温し、4時間保持した
のち、再び降温し、ウエハを取出し、SOI層の膜厚を
再び測定した。SOIウエハの膜厚減少量は全てのウエ
ハにおいて、1nm以下であった。
【0087】また、熱処理後の単結晶シリコン膜の表面
粗さを原子間力顕微鏡で測定したところ、平均二乗粗さ
Rrmsは1μm角で0.12nm、50μm角で0.
34nmと市販シリコンウエハ並みに平滑化されてい
た。単結晶シリコン膜中のボロン濃度についても、熱処
理後に二次イオン質量分析(SIMS)で測定したとこ
ろ、いずれも5×1015/cm3 以下に低減されデバイ
ス作製が十分に可能なレベルに低減されていた。 [実施例5]比抵抗が0.017Ωcmのボロンドープ
8インチ(100)Siウエハ表面を49%HFとエチ
ルアルコールを2:1で混合した溶液中で陽極化成して
ウエハの表面に多孔質シリコンを10μmの厚みで形成
した。このシリコンウエハを酸素雰囲気中400度で1
時間熱処理した後、1.25%のHF水溶液に30秒浸
け、多孔質の表面および表面近傍に形成された極薄酸化
膜を除去した後、よく水洗して乾燥させた。続いてこの
シリコンウエハを縦形熱処理炉に設置した。ガスは炉上
部より下方へと流れる。ウエハは図8の如く、水平に、
かつ、1枚のシリコンウエハの裏面のシリコンが別のシ
リコンウエハの多孔質層表面とおよそ6mm間隔で向か
い合うように、かつ、ウエハの中心と炉心管の中心線が
一致するようにして、SiC製のボート上に設置し、一
番上のシリコンウエハの上には多孔質層を形成していな
い市販のシリコンウエハ表面に酸化シリコン膜を200
nm形成してあるウエハを同じ間隔で配置した。炉内の
雰囲気を水素に置換したのち、温度を1200℃まで昇
温し、1時間保持したのち、再び降温し、ウエハを取出
した。取出したウエハの多孔質層が形成されている表面
を電子顕微鏡で観察したところ、残留孔が見られなかっ
た。このシリコンウエハを熱酸化によって200nmの
酸化シリコン膜を全面に形成した第2のシリコンウエハ
と貼りあわせた。貼り合わせたシリコン組を熱処理炉に
設置し、1100度1時間の熱処理を施し、貼りあわせ
面の接着強度を高めた。熱処理の雰囲気は窒素に酸素を
1%添加した混合気とし、1100度1時間保持し、窒
素雰囲気中で降温した。このシリコンウエハ組の第1の
シリコンウエハ側の裏面を研削して、多孔質シリコンを
露出させた。HFと過酸化水素水の混合溶液中に浸し
て、多孔質シリコンをエッチングにより除去し、ウェッ
ト洗浄にてよく洗浄した。極薄単結晶シリコン膜は第2
のシリコンウエハ上に移設され、SOIウエハが作製さ
れた。移設された単結晶シリコンの膜厚を面内10mm
の格子点でそれぞれ測定したところ、膜厚の平均は10
nmであった。また、表面粗さを原子間力顕微鏡で1μ
m角、50μm角の範囲について256×256の測定
ポイントで測定したところ、表面粗さは平均二乗粗さR
rmsでそれぞれ10.1nm、9.8nmであった。
一方、酸化シリコンを対向面として多孔質層表面の孔の
封止処理を行なった場合には、多孔質層除去のエッチン
グ中にエッチング液が残留孔を通して埋め込み酸化シリ
コン層を侵食した結果、極薄単結晶シリコン薄膜が多孔
質層と共に脱落してしまった。
【0088】石英製の炉心管からなる縦形熱処理炉にこ
れらSOIウエハを裏面の酸化シリコン膜をあらかじめ
ふっ酸でエッチングして除去したのち、設置した。ガス
は炉上部より下方へと流れる。ウエハは図9の如く、水
平に、かつ、1枚のSOIウエハの裏面のシリコンが別
のSOIウエハのSOI層表面とおよそ6mm間隔で向
かい合うように、かつ、ウエハの中心と炉心管の中心線
が一致するようにして、SiC製のボート上に設置し、
一番上のSOIウエハの上には市販のシリコンウエハを
同じ間隔で配置した。炉内の雰囲気を水素に置換したの
ち、温度を1100℃まで昇温し、4時間保持したの
ち、再び降温し、ウエハを取出し、SOI層の膜厚を再
び測定した。SOIウエハの膜厚減少量は全てのウエハ
において、1nm以下であった。
【0089】また、熱処理後の単結晶シリコン膜の表面
粗さを原子間力顕微鏡で測定したところ、平均二乗粗さ
Rrmsは1μm角で0.11nm、50μm角で0.
35nmと市販シリコンウエハ並みに平滑化されてい
た。 [実施例6]比抵抗が0.015Ωcmのボロンドープ
8インチ(100)Siウエハ表面を49%HFとエチ
ルアルコールを2:1で混合した溶液中で陽極化成して
ウエハの表面に多孔質シリコンを10μmの厚みで形成
した。このシリコンウエハを酸素雰囲気中400度で1
時間熱処理した後、1.25%のHF水溶液に30秒浸
け、多孔質の表面および表面近傍に形成された極薄酸化
膜を除去した後、よく水洗して乾燥させた。続いてこの
シリコンウエハを石英製の炉心管からなる縦形熱処理炉
に設置した。ガスは炉上部より下方へと流れる。ウエハ
は図8の如く、水平に、かつ、1枚のシリコンウエハの
裏面のシリコンが別のシリコンウエハの多孔質層表面と
およそ6mm間隔で向かい合うように、かつ、ウエハの
中心と炉心管の中心線が一致するようにして、SiC製
のボート上に設置し、一番上のシリコンウエハの上には
多孔質層を形成していない市販のシリコンウエハ表面に
酸化シリコン膜を200nm形成してあるウエハを同じ
間隔で配置した。炉内の雰囲気を水素に置換したのち、
温度を1150℃まで昇温し、2時間保持したのち、再
び降温し、ウエハを取出した。
【0090】引き続いて孔を封止したウエハをエピタキ
シャル成長装置に設置し、1100度水素雰囲気にシリ
コンソースガスとしてジクロルシランないしはシランを
添加することにより該多孔質シリコン上に単結晶シリコ
ン膜を平均310nm±5nmの厚みで形成した。この
シリコンウエハと石英基板をそれぞれ一般的にシリコン
デバイスプロセス等で用いられるウェット洗浄を施し、
窒素プラズマで表面を活性化したのち、水洗して、乾燥
させたのち、貼りあわせた。貼り合わせたウエハ組のシ
リコンウエハ側の裏面を研削してシリコンウエハ側の厚
みを20μmまで薄くした後、熱処理炉に設置し、40
0度10時間の熱処理を施し、貼りあわせ面の接着強度
を高めた。このシリコンウエハ組の第1シリコンウエハ
側の裏面を研削して、多孔質シリコンを露出させた。H
Fと過酸化水素水の混合溶液中に浸して、多孔質シリコ
ンをエッチングにより除去し、ウェット洗浄にてよく洗
浄した。単結晶シリコン膜は酸化シリコン膜と共に石英
基板上に移設された。移設された単結晶シリコンの膜厚
を面内10mmの格子点でそれぞれ測定したところ、膜
厚の平均は210nmばらつきは±7nmであった。ま
た、表面粗さを原子間力顕微鏡で1μm角、50μm角
の範囲について256×256の測定ポイントで測定し
たところ、表面粗さは平均二乗粗さRrmsでそれぞれ
10.1nm、9.8nmであった。また、ボロン濃度
を二次イオン質量分析法(SIMS)により測定したと
ころ、単結晶シリコン膜中のボロン濃度は1.2×10
18/cm3 であった。石英製の炉心管からなる縦形熱処
理炉にこれらSOIウエハをすべてSiC製のトレイに
載せて設置した。ガスは炉上部より下方へと流れる。ウ
エハは図9の如く、水平に、かつ、1枚のSOIウエハ
を載せたトレイの裏面が別のSOIウエハのSOI層表
面とおよそ6mm間隔で向かい合うように、かつ、ウエ
ハの中心と炉心管の中心線が一致するようにして、Si
C製のボート上に設置し、一番上のSOIウエハの上に
もSiCに載せた市販のシリコンウエハを同じ間隔で配
置した。炉内の雰囲気を水素に置換したのち、温度を1
000℃まで昇温し、15時間保持したのち、再び降温
し、ウエハを取出し、SOI層の膜厚を再び測定した。
SOIウエハの膜厚減少量は全てのウエハにおいて、1
nm以下であった。
【0091】また、熱処理後の単結晶シリコン膜の表面
粗さを原子間力顕微鏡で測定したところ、平均二乗粗さ
Rrmsは1μm角で0.11nm、50μm角で0.
50nmと市販シリコンウエハ並みに平滑化されてい
た。単結晶シリコン膜中のボロン濃度についても、熱処
理後に二次イオン質量分析(SIMS)で測定したとこ
ろ、いずれも1×1016/cm3 以下に低減されデバイ
ス作製が十分に可能なレベルに低減されていた。
【0092】
【発明の効果】本発明によれば、水素を含む還元性雰囲
気中での熱処理において、シリコンのエッチング速度を
抑制できるので、多孔質シリコン表面の孔の封止に必要
とされるシリコン原子が減少しにくくなり、結果とし
て、多孔質シリコン表面の孔の封止が効率化する。ま
た、多孔質シリコン表面がエッチングにより荒れること
を抑制することが可能である。その結果、多孔質シリコ
ン上に形成される非多孔質単結晶半導体膜の表面を単結
晶ウエハ並に平滑化することができる。すなわち、ウエ
ハはり合わせにおいて、貼り合わせ界面に形成されるこ
とのあるボイド密度を低減でき、はり合わせ歩留まりの
向上、および、SOI基板の品質向上を実現することが
できる。同時に前記非多孔質単結晶半導体膜の結晶欠陥
密度を低減することができる。すなわち、SOI層の結
晶欠陥密度を低減することができる。
【0093】さらに本発明に係わる熱処理温度は通常半
導体プロセスに用いられる温度であるので、既存の半導
体熱処理製造装置製造技術を用いて製造可能である。ま
た、他工程と連続した熱処理とすることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の作製方法を示す炉内断面図である。
【図2】縦形炉の炉内断面図である。
【図3】対向面材料によるエッチング速度の温度依存性
を示す図である。
【図4】SiとSiO2 が対向する場合のエッチング量
を示す図である。
【図5】SiとSiO2 が対向する場合の除去されるS
i原子量を示す図である。
【図6】本発明の作用を示す多孔質表面の図であり、
(a)は本発明による熱処理前の多孔質シリコン表面の
状態、(b)は酸化シリコンと対向させて熱処理した場
合の多孔質シリコン表面の状態、(c)は酸化シリコン
と対向させて熱処理した場合の多孔質シリコン表面の状
態を示す図である。
【図7】本発明を用いたSOI基板の作製方法を示す工
程図である。
【図8】本発明の作製方法を用いた場合の炉内断面図で
ある。
【図9】本発明を用いたSOI基板の作製方法を示す炉
内断面図である。
【図10】本発明を用いたSOI基板の作製方法を示す
炉内断面図である。
【図11】ウエハをトレイ上に載せた状態を示す図であ
る。
【図12】縦形熱処理炉の構成を示す断面図である。
【図13】ウエハをボートに設置した状態を示す図であ
る。
【符号の説明】
50 炉心管 51 半導体基材 54,56 ガス流 55 対向面 57 多孔質シリコン層 71 Si単結晶基板 72 多孔質層構造 73 非多孔質単結晶半導体層 74 酸化シリコン層 75 第2の基板

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多孔質シリコンからなる表面を有する半
    導体基材を水素を含む還元性雰囲気中での熱処理して多
    孔質シリコンの表面の孔を封止する工程を少なくとも有
    する半導体基材の作製方法において、 前記工程における水素を含む還元性雰囲気中での熱処理
    中は、前記多孔質シリコンの表面を、酸素を主成分に含
    まない材料と対向させることを特徴とする半導体基材の
    作製方法。
  2. 【請求項2】 多孔質シリコン層を少なくとも表面に有
    する第1の半導体基材を水素を含む還元性雰囲気中で前
    記多孔質シリコン層の表面を酸素を主成分に含まない材
    料と対向させて熱処理して、前記多孔質シリコン層の表
    面の孔を封止して非多孔質化することで非多孔質シリコ
    ン単結晶膜を形成する工程と、 前記非多孔質シリコン単結晶膜が形成された第1の半導
    体基材の前記非多孔質シリコン単結晶膜の形成された面
    側と第2の基材とを貼りあわせる工程と、 前記多孔質シリコン層を除去することで、第2の半導体
    基材側の前記非多孔質シリコン単結晶膜を露出させる工
    程と、 を少なくとも含むことを特徴とする半導体基材の作製方
    法。
  3. 【請求項3】 多孔質シリコン層を少なくとも表面に有
    する第1の半導体基材を水素を含む還元性雰囲気中で前
    記多孔質シリコン層の表面を酸素を主成分に含まない材
    料と対向させて熱処理して、前記多孔質シリコン層の表
    面の孔を封止する工程と、 孔が封止された前記多孔質シリコン層上に非多孔質半導
    体単結晶膜を形成する工程と、 前記非多孔質半導体単結晶膜が形成された第1の半導体
    基材の前記非多孔質半導体単結晶膜の形成された面側と
    第2の基材とを貼りあわせる工程と、 前記多孔質シリコン層を除去することで、第2の半導体
    基材側の前記非多孔質半導体単結晶膜を露出させる工程
    と、 を少なくとも含むことを特徴とする半導体基材の作製方
    法。
  4. 【請求項4】 多孔質シリコン層を少なくとも表面に有
    する第1の半導体基材を水素を含む還元性雰囲気中で前
    記多孔質シリコン層の表面を酸素を主成分に含まない材
    料と対向させて熱処理して、前記多孔質シリコン層の表
    面の孔を封止して非多孔質化することで非多孔質シリコ
    ン単結晶膜を形成する工程と、 前記非多孔質シリコン単結晶膜が形成された第1の半導
    体基材の前記非多孔質シリコン単結晶膜の形成された面
    側と第2の基材とを貼りあわせる工程と、 前記多孔質シリコン層中で貼り合わされた両半導体基材
    を分離することにより、前記第1の半導体基材側の分離
    位置より上の層を第2の半導体基材側へ移設する工程
    と、 分離された前記第2の半導体基材側に残った多孔質シリ
    コン層を除去する工程と、 を少なくとも含むことを特徴とする半導体基材の作製方
    法。
  5. 【請求項5】 多孔質シリコン層を少なくとも表面に有
    する第1の半導体基材を水素を含む還元性雰囲気中で前
    記多孔質シリコン層の表面を酸素を主成分に含まない材
    料と対向させて熱処理して、前記多孔質シリコン層の表
    面の孔を封止する工程と、 孔が封止された前記多孔質シリコン層上に非多孔質半導
    体単結晶膜を形成する工程と、 前記非多孔質半導体単結晶膜が形成された第1の半導体
    基材の前記非多孔質半導体単結晶膜の形成された面側と
    第2の基材とを貼りあわせる工程と、 前記多孔質シリコン層中で貼り合わされた両半導体基材
    を分離することにより、前記第1の半導体基材側の分離
    位置より上の層を第2の半導体基材側へ移設する工程
    と、 分離された前記第2の半導体基材側に残った多孔質シリ
    コン層を除去する工程と、 を少なくとも含むことを特徴とする半導体基材の作製方
    法。
  6. 【請求項6】 多孔質シリコン層を少なくとも表面に有
    する第1の半導体基材を水素を含む還元性雰囲気中で前
    記多孔質シリコン層の表面を酸素を主成分に含まない材
    料と対向させて熱処理して、前記多孔質シリコン層の表
    面の孔を封止して非多孔質化することで非多孔質シリコ
    ン単結晶膜を形成する工程と、 前記非多孔質シリコン単結晶膜が形成された第1の半導
    体基材の前記非多孔質シリコン単結晶膜の形成された面
    側と第2の基材とを貼りあわせる工程と、 前記多孔質シリコン層中で貼り合わされた両半導体基材
    を分離することにより、前記第1の半導体基材側の分離
    位置より上の層を第2の半導体基材側へ移設する工程
    と、 分離された前記第1の半導体基材側に残った多孔質シリ
    コン層を除去して得られた基材を前記第1の半導体基材
    又は前記第2の半導体基材の原材料として使用する工程
    と、 を少なくとも含むことを特徴とする半導体基材の作製方
    法。
  7. 【請求項7】 多孔質シリコン層を少なくとも表面に有
    する第1の半導体基材を水素を含む還元性雰囲気中で前
    記多孔質シリコン層の表面を酸素を主成分に含まない材
    料と対向させて熱処理して、前記多孔質シリコン層の表
    面の孔を封止する工程と、 孔が封止された前記多孔質シリコン層上に非多孔質半導
    体単結晶膜を形成する工程と、 前記非多孔質半導体単結晶膜が形成された第1の半導体
    基材の前記非多孔質半導体単結晶膜の形成された面側と
    第2の基材とを貼りあわせる工程と、 前記多孔質シリコン層中で貼り合わされた両半導体基材
    を分離することにより、前記第1の半導体基材側の分離
    位置より上の層を第2の半導体基材側へ移設する工程
    と、 分離された前記第1の半導体基材側に残った多孔質シリ
    コン層を除去して得られた基材を前記第1の半導体基材
    又は前記第2の半導体基材の原材料として使用する工程
    と、 を少なくとも含むことを特徴とする半導体基材の作製方
    法。
  8. 【請求項8】 前記第2の基材は絶縁性材料で構成され
    ている請求項2〜7のいずれかの請求項に記載の半導体
    基材の作製方法。
  9. 【請求項9】 前記第2の基材は半導体基材であり、前
    記第1の半導体基材と前記第2の基材との貼り合わせ
    は、絶縁物を介して行われる請求項2〜7のいずれかの
    請求項に記載の半導体基材の作製方法。
  10. 【請求項10】 前記第1の半導体基材と前記第2の基
    材との貼り合わせは、絶縁物を介して行われる請求項8
    に記載の半導体基材の作製方法。
  11. 【請求項11】 前記多孔質シリコン層は、高多孔度の
    多孔質シリコン層と低多孔度の多孔質シリコン層の2層
    を少なくとも含むことを特徴とする請求項4〜7のいず
    れかの請求項に記載の半導体基材の作製方法。
  12. 【請求項12】 前記水素を含む還元性雰囲気中での熱
    処理において、前記半導体基材の主面は熱処理容器内の
    雰囲気ガスの主たる流れに対して、垂直に配置されてい
    ることを特徴とする請求項1〜11のいずれかの請求項
    に記載の半導体基材の作製方法。
  13. 【請求項13】 前記半導体基材の表面近傍で表面と平
    行な方向のガス流速は、前記半導体基材外周のガス流速
    より小さくなるように、前記半導体基材を配置する請求
    項1〜12のいずれかの請求項に記載の半導体基材の作
    製方法。
  14. 【請求項14】 前記半導体基材表面近傍のガスの流速
    が実質的に0になるように、前記半導体基材を配置する
    ことを特徴とする請求項1〜12のいずれかの請求項に
    記載の半導体基材の作製方法。
  15. 【請求項15】 前記半導体基材の熱処理は、複数枚の
    半導体基材を一括して処理することを特徴とする請求項
    1〜14に記載の半導体基材の作製方法。
  16. 【請求項16】 前記半導体基材の熱処理は、前記半導
    体基材の多孔質シリコン層上に雰囲気ガスを介してシリ
    コン基材の表面が対向するようにして行なうことを特徴
    とする請求項1〜15のいずれかの請求項に記載の半導
    体基材の作製方法。
  17. 【請求項17】 前記半導体基材の熱処理は、前記多孔
    質シリコン層同士を対向させて行なうことを特徴とする
    請求項15または請求項16に記載の半導体基材の作製
    方法。
  18. 【請求項18】 前記半導体基材の熱処理は、前記半導
    体基材の裏面を酸素を主成分に含まない材料により構成
    し、かつ前記半導体基材の裏面を他の半導体基材の多孔
    質シリコンの表面と雰囲気ガスを介して対向させること
    を特徴とする請求項15に記載の半導体基材の作製方
    法。
  19. 【請求項19】 前記半導体基材の熱処理は、前記半導
    体基材を、酸素を主成分に含まない材料により構成され
    るトレイに載せることで、前記半導体基材の多孔質シリ
    コンの対向する面を前記トレイの面とすることを特徴と
    する請求項15に記載の半導体基材の作製方法。
  20. 【請求項20】 前記酸素を主成分に含まない材料は、
    シリコン、ないしは、シリコンと炭素又は窒素とを主成
    分に含む材料であることを特徴とする請求項1〜19の
    いずれかの請求項に記載の半導体基材の作製方法。
  21. 【請求項21】 前記半導体基材の熱処理は、前記半導
    体基材の多孔質シリコン層上に雰囲気ガスを介して炭化
    珪素を主成分とする基材を配置して熱処理することを特
    徴とする請求項1〜15、19のいずれかの請求項に記
    載の半導体基材の作製方法。
  22. 【請求項22】 前記半導体基材の熱処理雰囲気は水
    素、ないしは、水素と不活性ガスからなることを特徴と
    する請求項1〜21のいずれかの請求項に記載の半導体
    基材の作製方法。
  23. 【請求項23】 前記半導体基材の熱処理雰囲気の露点
    は−92度以下であることを特徴とする請求項1〜22
    のいずれかの請求項に記載の半導体基材の作製方法。
  24. 【請求項24】 前記半導体基材の熱処理において、前
    記半導体基材を支持する部材は酸素を主成分としいな材
    料により構成されることを特徴とする請求項1〜23に
    記載の半導体基材の作製方法。
  25. 【請求項25】 前記酸素を主成分に含まない材料は、
    シリコン、ないしは、シリコンと炭素又は窒素とを主成
    分に含む材料であることを特徴とする請求項24に記載
    の半導体基材の作製方法。
  26. 【請求項26】 請求項1〜25に記載の熱処理を行な
    う半導体基材の熱処理装置。
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