JP2000259885A - 紙葉類鑑別装置 - Google Patents

紙葉類鑑別装置

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JP2000259885A JP6370699A JP6370699A JP2000259885A JP 2000259885 A JP2000259885 A JP 2000259885A JP 6370699 A JP6370699 A JP 6370699A JP 6370699 A JP6370699 A JP 6370699A JP 2000259885 A JP2000259885 A JP 2000259885A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡易な構成にて、紙葉類上に貼付されたテー
プの有無、紙葉類のしわ、あるいは、紙葉類への汚れの
付着等の有無といったような、紙葉類の表面状態の判別
を行うことが可能な紙葉類鑑別装置を提供する。 【解決手段】 搬送路4を搬送される紙幣Pに対して、
検出光光源9から253.7nmをピーク波長とする検
出光が照射される。受光センサ部10が、検出光光源9
から照射された検出光が紙幣Pで反射した反射光を検出
し、受光量算出部24が検出された反射光の受光量を算
出する。メモリ部には、基準受光量が記憶されており、
受光量差算出部26は、受光量算出部24にて算出され
た反射光の受光量とメモリ部に記憶された基準受光量と
の差を算出し、判定部27は、受光量差算出部26にて
算出された紙幣Pからの反射光の受光量と基準受光量と
の差に基づいて、紙幣Pの表面の状態を判別する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紙幣、有価証券な
どの紙葉類の表面状態、例えば、紙葉類上に貼付された
透明テープの有無、紙葉類のしわ、あるいは、紙葉類へ
の汚れ付着等の有無を判別する紙葉類鑑別装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】この種の紙葉類鑑別装置として、例えば
特開平7−157991号公報に開示されたようなもの
が知られている。この公報に記載された紙葉類鑑別装置
は、紙葉類としての紙幣の所定箇所を照明する光源と、
所定箇所の反射光を受光する受光素子を備えた透明テー
プ検出センサと、紙幣の搬送経路における透明テープ検
出センサの前段に備えられ、透明テープの溶融温度以上
であり、紙幣を変質させない温度に紙幣を加熱する加熱
手段とを有している。透明テープの溶融温度以上に加熱
することにより、透明テープの表面を滑らかにし、例え
艶消し状態であっても反射光量の多い面状態に変えら
れ、透明テープからの反射光量が大幅に増加するため、
上述した紙葉類鑑別装置では、紙葉類(紙幣)からの反
射光量と区別することが可能となり、透明テープの検出
を可能としている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような従来の紙葉類鑑別装置においては、透明テープ
の溶融温度以上であり、紙葉類を変質させない温度に紙
葉類を加熱する加熱手段を設ける必要があり、紙葉類鑑
別装置の構成が複雑にならざるを得ず、紙葉類鑑別装置
の簡易化、小型化等に対して障害となっている。
【0004】本発明は上述の点に鑑みてなされたもの
で、簡易な構成にて、紙葉類上に貼付されたテープの有
無、紙葉類のしわ、あるいは、紙葉類への汚れの付着等
の有無といったような、紙葉類の表面状態の判別を行う
ことが可能な紙葉類鑑別装置を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らの調査研究の
結果、以下のような事実を新たに見出した。図10に示
される、メンディングテープあるいは透明テープを紙葉
類としての紙幣に貼付し、紙幣からの反射光を測定し
て、反射率を求めたところ、図11及び図12に示され
る特性が得られた。図11は、メンディングテープを貼
付していない紙幣の反射率を100%とした場合の、メ
ンディングテープ(No.1〜No.4)を貼付した箇
所における反射率の相対値データを示すものであり、縦
軸が反射率(相対値)を示しており、横軸は紙幣に照射
する光の波長を示している。図11に示されるように、
190nm〜310nmの範囲に含まれる波長の光を照
射した場合、No.1〜No.4の何れのメンディング
テープを貼付した箇所の反射率は、基準となるメンディ
ングテープを貼付していない紙幣の反射率(100%)
より極めて小さい値を示すことが判明した。
【0006】図12は、透明テープを貼付していない紙
幣の反射率を100%とした場合の、透明テープ(N
o.5〜No.10)を貼付した箇所における反射率の
相対値データを示すものであり、図11と同様に、縦軸
が反射率(相対値)を示しており、横軸は紙幣に照射す
る光の波長を示している。図12に示されるように、1
90nm〜310nmの範囲に含まれる波長の光を照射
した場合、No.5〜No.10の何れの透明テープを
貼付した箇所の反射率は、基準となる透明テープを貼付
していない紙幣の反射率(100%)より極めて高い値
を示すことが判明した。
【0007】また、発明者らが253.7nmにピーク
波長を有する低圧水銀灯の光を紙幣に照射し、紙幣の像
を撮像管により撮像したところ、紙幣におけるしわの有
無が画像の濃淡により明確になるということも判明し
た。
【0008】このため、請求項1においては、紙葉類を
搬送する搬送手段と、搬送手段により搬送される紙葉類
に対して、190nm〜310nmの範囲に含まれる波
長を有した検出光を照射する検出光照射手段と、受光素
子を有し、検出光照射手段により照射された検出光が紙
葉類で反射した反射光を検出する反射光検出手段と、反
射光検出手段により検出された反射光に関する情報と基
準となる情報とを比較し、比較結果に基づいて紙葉類の
表面状態を判別する表面状態判別手段と、を備えている
ことを特徴としている。
【0009】このような構成を採用した場合、反射光検
出手段が、検出光照射手段から照射された190nm〜
310nmの範囲に含まれる波長を有した検出光が紙葉
類で反射した反射光を検出し、表面状態判別手段は、反
射光検出手段により検出された反射光に関する情報と基
準となる情報とを比較し、比較結果に基づいて紙葉類の
表面状態を判別する。これにより、上述したような新た
な知見(190nm〜310nmの範囲に含まれる波長
の光を照射した場合の紙葉類での反射光の変化)に基づ
いて、紙葉類上に貼付されたテープの有無、紙葉類のし
わ、あるいは、紙葉類への汚れの付着等の有無といった
ような、紙葉類の表面状態の判別を簡易な構成にて行う
ことが可能となる。
【0010】また、反射光に関する情報は、反射光検出
手段により検出された反射光の受光量に基づく値であ
り、表面状態判別手段は、反射光の受光量に基づく値
と、基準となる情報としての値とを比較し、比較結果に
基づいて紙葉類の表面状態を判別することが好ましい。
このような構成を採用した場合、特に、紙葉類上に貼付
されたテープ(メンディングテープ)の有無の判別に好
適であり、従来から用いられている光測定技術を応用し
て、安価で且つ簡単に紙葉類の表面状態の判別を行うこ
とも可能となる。
【0011】また、反射光検出手段は、検出光照射手段
により照射された検出光が紙葉類で反射した反射光の受
光量を測定する受光量測定手段を有し、表面状態判別手
段は、予め決められた基準受光量を基準となる情報とし
て記憶する記憶手段と、記憶手段に記憶された基準受光
量と、受光量測定手段により測定された受光量との差が
所定値以上の場合に、紙葉類の表面状態が不良であると
判別する不良判別手段と、を有していることが好まし
い。このような構成を採用した場合、予め決められた基
準受光量を基準となる情報として記憶する記憶手段を有
しているので、紙葉類にて反射された反射光の受光量が
受光量測定手段により測定されると速やかに、記憶手段
に記憶された予め決められた基準受光量と測定された反
射光の受光量との差に基づいて紙葉類の表面状態を判別
することが可能となる。
【0012】また、検出光照射手段は、紙葉類の所定位
置に対して、190nm〜310nmの範囲に含まれる
第1波長を有する検出光と、第1波長とは異なる第2波
長を有する検出光とを照射し、反射光検出手段は、所定
位置にて反射される第1波長を有する反射光の受光量を
測定する第1受光量測定手段と、所定位置にて反射され
る第2波長を有する反射光の受光量を測定する第2受光
量測定手段と、を有し、表面状態判別手段は、第2受光
量測定手段により測定された第2波長を有する反射光の
受光量を基準となる情報として、第1受光量測定手段に
より測定された第1波長を有する反射光の受光量と第2
受光量測定手段により測定された第2波長を有する反射
光の受光量との差が所定値以上の場合に、紙葉類の表面
状態が不良であると判別する不良判別手段と、を有して
いることが好ましい。このような構成を採用した場合、
第1受光量測定手段により紙葉類の所定位置にて反射さ
れる第1波長を有する反射光の受光量が測定されると共
に、第2受光量測定手段により紙葉類の所定位置にて反
射される第2波長を有する反射光の受光量が測定される
と、第1受光量測定手段により測定された第1波長を有
する反射光の受光量と第2受光量測定手段により測定さ
れた第2波長を有する反射光の受光量との差に基づいて
紙葉類の表面状態を速やかに判別することが可能とな
る。
【0013】また、反射光検出手段は、反射光に基づい
て紙葉類の画像を取得する画像取得手段を有し、反射光
に関する情報は、画像取得手段にて取得された画像にお
ける画素が有する画像の濃淡を表す値であり、表面状態
判別手段は、画素が有する画像の濃淡を表す値と、基準
となる情報としての値とを比較し、比較結果に基づいて
紙葉類の表面状態を判別することが好ましい。このよう
な構成を採用した場合、特に、紙葉類のしわの状態の判
別に好適であり、従来から用いられている画像処理技術
を応用して、安価で且つ簡単に紙葉類の表面状態の判別
を行うことも可能となる。
【0014】また、受光素子は、搬送手段による紙葉類
の搬送方向に対して交わる方向にライン状に配置されて
いることが好ましい。このような構成を採用した場合、
受光素子に対して、紙葉類が搬送手段により搬送された
際に、反射光検出手段の受光素子が、紙葉類上の、受光
素子の紙葉類の搬送方向に対して交わる方向での配置長
さに対応した幅を有し且つ搬送方向に伸びる所定領域か
ら反射される反射光を受光することになる。従って、受
光素子を紙葉類の搬送方向に対して交わる方向にライン
状に配置させることにより、上述した受光素子の配置長
さに対応した幅で紙葉類の表面状態を判別することがで
き、簡易且つ速やかに紙葉類の表面状態の判別を行うこ
とが可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
いて説明する。なお、図面の説明において同一の要素に
は同一の符号を付しており、重複する説明は省略する。
【0016】(第1実施形態)図1は、本発明による紙
葉類鑑別装置の第1実施形態を示す概略断面図であり、
例えば、紙幣の表面状態を判別する紙幣鑑別装置の場合
に対応する。
【0017】紙幣鑑別装置1は、上部フレーム2と下部
フレーム3とを有している。紙幣Pの搬送路4は、上部
フレーム2の下面部2aと下部フレーム3の上面部3a
とで構成されており、上部フレーム2と下部フレーム3
とつき合わせて固定することにより、上部フレーム2と
下部フレーム3との合わせ面に形成される。搬送路4の
一端側には紙幣Pを挿入するための挿入口5が、他端側
には紙幣Pを排出するための排出口6が各々設けられて
いる。挿入口5及び排出口6は、搬送路4と同様に上部
フレーム2の下面部2aと下部フレーム3の上面部3a
とで構成されている。下部フレーム3の上面部3aは、
紙幣Pと同等の反射率を有するように、構成材料の選
択、表面処理等が行われる。図1には、紙幣鑑別装置1
にメンディングテープTが貼付された紙幣Pが挿入さ
れ、搬送路4内を搬送されているている状態が示されて
いる。
【0018】搬送路4の上方には、搬送路4を搬送され
る紙幣Pに対して、検出光を照射し反射光を検出する検
出ユニット7が設けられている。検出ユニット7は、上
部フレーム2の上面部3aに載置された状態で固定され
る。上部フレーム2の検出ユニット7が載置される位置
には、検出ユニット7からの検出光及び紙幣Pからの反
射光を通すための検出用穴2bが形成されている。検出
ユニット7は筐体8を有し、この筐体8は、検出光照射
手段としての検出光光源9が設けられる光源収納部分8
aと反射光検出手段としての受光センサ部10が設けら
れるセンサ収納部分8bとで構成されている。検出ユニ
ット7は、図1に示されるように、検出光光源9が紙幣
Pの搬送方向で見て前側に配置され、受光センサ部10
が紙幣Pの搬送方向で見て後側に配置される状態で上部
フレーム2に固定される。
【0019】検出光光源9は、190nm〜310nm
の範囲に含まれる波長を有する検出光を発生させるもの
で、例えば、253.7nmに1つのピーク波長を有す
る低圧水銀灯である。検出光光源9としては、190n
m〜310nmの範囲に含まれる波長を有する検出光を
発生させる光源であればよく、低圧水銀灯以外にも、キ
セノンランプ、D2ランプ等を用いることが可能であ
り、光源はパルス光源及び直流光源のいずれに構成され
るものでも良い。
【0020】受光センサ部10は、紫外線フィルター1
1と、受光センサ12とを有している。紫外線フィルタ
ー11は、石英ガラス、またはUV透過ガラスを基材と
するもので、紫外線領域(190nm〜310nmの範
囲に含む)の光を透過させるように構成されている。受
光センサ12は、図3に示されるように、複数の受光素
子13と、各受光素子13からの出力を増幅するプリア
ンプ14と、図示しない入力信号に基づいて各プリアン
プ14からの出力を順次出力していくマルチプレクサ1
5とを有しており、これら受光素子13、プリアンプ1
4及びマルチプレクサ15は基板16上に形成される。
マルチプレクサ15からの出力は、A/Dコンバータ1
7を介して制御ユニット20、あるいは、制御ユニット
20内に設けられるA/Dコンバータ17に送られる。
各受光素子13は、紙幣Pの搬送方向に対して交わる方
向(本実施形態においては、略直交方向)にライン状
(アレイ状)に配置される。受光素子13は、搬送路4
の幅方向(紙幣Pの搬送方向に直交する方向)にわたっ
て設けられ、紙幣Pの幅方向(紙幣Pの搬送方向に直交
する方向)に見て紙幣Pの全範囲(全幅)からの反射光
を受光できるようになっている。これにより、紙幣Pの
搬送に伴って、紙幣P全体からの反射光を受光できるよ
うになる。
【0021】搬送路4を挟んで上下に搬送用の各種ロー
ラが設けられている。ローラは、検出ユニット7を搬送
路4における紙幣Pの搬送方向に挟んで、搬送路4の挿
入口5側から第1フィードローラ18、第2フィードロ
ーラ19の順に、ローラの一部が搬送路4に臨む状態で
設けられている。第1フィードローラ18と第2フィー
ドローラ19との間隔は、紙幣Pの挿入方向(搬送方
向)での長さより短く設定されており、紙幣Pを順次受
け渡すようにされている。ここで、搬送路4、第1フィ
ードローラ18及び第2フィードローラ19は、各請求
項における搬送手段を構成している。
【0022】図2は、第1実施形態における、紙幣鑑別
装置1のブロック図である。制御ユニット20には、受
光センサ部10からの出力信号が入力されている。制御
ユニット20では、予め記憶されているプログラムに従
って、演算を行い、各種制御信号としての出力信号を出
力している。この出力信号は、警告灯点灯回路21及び
警告音発生回路22に各々出力されている。制御ユニッ
ト20は、検出光制御部23、受光量算出部24、メモ
リ部25、受光量差算出部26、判定部27、報知手段
制御部28とを有している。ここで、受光量算出部24
は各請求項における受光量測定手段を構成し、メモリ部
25、受光量差算出部26及び判定部27は各請求項に
おける表面状態判別手段を構成している。また、メモリ
部25は記憶手段を構成し、受光量差算出部26及び判
定部27は各請求項における不良判別手段を構成してい
る。
【0023】検出光制御部23は、検出光光源9の点滅
等を制御する制御信号としての出力信号を光源駆動回路
29に出力している。受光量算出部24は、入力された
検出光制御部23からの出力信号をトリガーとして受光
量の算出を開始する。受光量の算出は、入力された受光
センサ部10からの出力信号に基づいて行われる。受光
量算出部24からは、算出された受光量を示す出力信号
がメモリ部25及び受光量差算出部26に出力される。
メモリ部25は、入力された受光量算出部24からの出
力信号にて示される受光量を基準受光量として記憶する
ためのものであり、紙幣Pが挿入(搬送)されていない
状態での下部フレーム3の上面部3aに対して検出光を
照射し、上面部3aで反射された反射光の受光量を、受
光素子13の配置位置に対応させて、各配置位置毎の基
準値として記憶される。
【0024】受光量差算出部26は、入力された受光量
算出部24及びメモリ部25からの出力信号に基づい
て、紙幣Pに対して検出光を照射し、紙幣Pで反射され
た反射光の受光量と基準受光量との差を、上述した受光
素子13の配置位置毎に算出する。受光量差算出部26
からは、紙幣Pで反射された反射光の受光量と基準受光
量との差を示す出力信号が、受光素子13の配置位置毎
に判定部27に対して出力される。判定部27は、入力
された受光量差算出部26からの出力信号に基づいて、
紙幣Pで反射された反射光の受光量と基準受光量との差
を所定値と比較し、所定値との大小関係に基づいて、紙
幣Pの表面状態の良、不良判定を行う。また、判定部2
7は、不良判定がなされた場合は、報知手段制御部28
に対して不良判定の旨を示す出力信号を出力する。報知
手段制御部28は、入力された判定部27からの出力信
号に基づいて、警告灯点灯回路21に対して警告灯を点
灯させるように制御信号を出力し、警告音発生回路22
に対して警告音を発生させるように制御信号を出力す
る。
【0025】次に、制御ユニット20で実施される表面
状態判定の動作について、図4に示されるフローチャー
トに基づいて説明する。
【0026】まず、S101では、紙幣Pが挿入されて
いるか否かを判断する。これは、紙幣Pが挿入されると
ON出力するようなスイッチ等を設け、これらのスイッ
チからの出力に基づいて判断するようにすればよい。紙
幣Pが挿入されていない場合には(S101で「N
o」)、S103に進む。
【0027】S103では、メモリ部25に基準受光量
が記憶されている否かを判断する。メモリ部25に基準
受光量が記憶されていない場合には(S103で「N
o」)、S105に進む。S105では、検出光光源9
を点灯させ、検出ユニット7下方の下部フレーム3の上
面部3aに検出光を照射させる。続く、S107にて、
受光量算出部24が受光センサ部10から出力信号を取
り込む。S109では、取り込んだ受光センサ部10か
ら出力信号に基づいて、受光量算出部24にて各受光素
子13の配置位置における受光量が算出される。その
後、S111にて、メモリ部25に算出された受光量が
各受光素子13の配置位置毎に記憶され、S101に戻
る。紙幣Pが挿入されない状態が継続した場合、S10
1からS103に進むが、既にメモリ部25に基準受光
量が記憶されているので、S103では「Yes」と判
断され、S101に戻り、紙幣Pが挿入されるまで待機
することになる。
【0028】紙幣Pが挿入された場合には(S101で
「Yes」)、S113に進み、検出光光源9を点灯さ
せ、検出ユニット7下方まで搬送されてきた紙幣Pに検
出光を照射させる。S115にて、受光量算出部24が
受光センサ部10から出力信号を取り込む。S117で
は、取り込んだ受光センサ部10から出力信号に基づい
て、受光量算出部24にて各受光素子13の配置位置に
おける受光量が算出される。受光量の算出は、紙幣Pが
搬送され、紙幣Pに検出光が照射されている間、継続し
て行われる。続く、S119では、受光量差算出部26
にて、算出された受光量と、対応する受光素子13の配
置位置における基準受光量との差が順次算出される。そ
の後、S121に進み、判定部27にて、S119にて
算出された、紙幣Pからの反射光の受光量と基準受光量
との差を所定値と比較する。紙幣Pからの反射光の受光
量と基準受光量との差が所定値より大きい場合には(S
121で「Yes」)、図11あるいは図12に示され
るように、紙幣Pの表面にテープ(メンディングテープ
あるいは透明テープ)が貼付されている、あるいは、汚
れが付着しているために反射光の受光量が低下もしくは
増加していると判断し、紙幣Pの表面状態が不良である
として、S123に進む。例えば、図1あるいは図2に
示されるように、紙幣PにメンディングテープTが貼付
されている場合、メンディングテープTが貼付されてい
る部分は、受光センサ12により受光される反射光の受
光量が低下し、反射率が低下する。従って、S123の
判断にて、メンディングテープTが紙幣Pに貼付されて
いる旨が判定されることになる。S123では、紙幣P
の表面状態が不良である旨を報知とするように、報知手
段制御部28から警告灯点灯回路21及び警告音発生回
路22に対して制御信号を出力する。受光素子13の配
置位置毎に、紙幣Pからの反射光の受光量と基準受光量
との差を算出しているので、紙幣Pからの反射光の受光
量と基準受光量との差を所定値より大きい状態が、継続
して得られた場合に、紙幣Pの所定範囲にテープが貼付
されている、あるいは、汚れが付着しているとして、紙
幣Pの表面状態が不良であると判断するように構成して
も良い。
【0029】以上のことから、第1実施形態において
は、受光センサ部10(受光センサ12の各受光素子1
3)が、検出光光源9から照射された253.7nmを
ピーク波長とする検出光が紙幣Pで反射した反射光を検
出し、受光量算出部24が検出された反射光の受光量を
算出する。受光量差算出部26は、受光量算出部24に
て算出された反射光の受光量と基準受光量との差を算出
し、判定部27は、受光量差算出部26にて算出された
紙幣Pからの反射光の受光量と基準受光量との差に基づ
いて、紙幣Pの表面の状態を判別することになる。従っ
て、上述した構成の採用により、紙幣P上に貼付された
テープの有無、あるいは、紙幣Pへの汚れの付着等の有
無といったような、紙幣Pの表面状態の判別を簡易な構
成にて行うことが可能となる。特に、従来から困難とさ
れてきたメンディングテープTの貼付の有無が判別でき
るようになり、紙幣Pの表面状態の判別性能がより向上
された紙幣鑑別装置1を実現することが可能となる。
【0030】また、紙幣Pの表面状態の判別に際して
は、受光センサ部10(受光センサ12の各受光素子1
3)により検出された反射光の受光量に基づいて良、不
良の判定を行うため、従来から用いられている光測定技
術を応用でき、安価で且つ簡単に紙葉類の表面状態の判
別を行うことも可能となる。
【0031】また、基準受光量を記憶するメモリ部25
を有しているので、紙幣Pにて反射された反射光の受光
量が受光センサ部10(受光センサ12の各受光素子1
3)により測定されると速やかに、メモリ部25に記憶
された基準受光量と紙幣Pからの反射光の受光量との差
に基づいて紙幣Pの表面状態を判別することが可能とな
る。また、基準受光量を設定するに際して、搬送路4の
下面を構成する下部フレーム3の上面部3aを紙幣Pと
同等の反射率を有するように構成し、紙幣Pが挿入(搬
送)されていない状態において上面部3aに検出光を照
射し、上面部3aで反射された反射光の受光量をメモリ
部25に記憶させているので、検出光を照射する判定状
態にある紙幣Pに極めて近い特性を有する基準受光量
を、簡易に設定することができる。
【0032】また、各受光素子13は、紙幣Pの搬送方
向に対して交わる方向(本実施形態においては、略直交
方向)にライン状(アレイ状)に、搬送路4の幅方向
(紙幣Pの搬送方向に直交する方向)にわたって配設さ
れており、紙幣Pの幅方向(紙幣Pの搬送方向に直交す
る方向)に見て紙幣Pの全範囲(全幅)からの反射光を
受光できるようになっている。これにより、紙幣Pの搬
送に伴って、紙幣P全体からの反射光を受光できるよう
になり、簡易且つ速やかに紙幣Pの表面状態の判別を行
うことができる。
【0033】なお、複数枚の紙幣Pを一度に判定する場
合は、最初の紙幣Pの判定前に、上述したように設定さ
れた基準受光量を継続して使用するようにしてもよい
し、各紙幣Pの挿入毎に新たに設定し直してもよい。ま
た、紙幣Pが挿入(搬送)されていない状態において検
出光を照射し、上面部3aで反射された反射光の受光量
をメモリ部25に記憶させるのではなく、予め設定され
た固定値を基準受光量として、メモリ部25を記憶させ
るようにしてもよい。
【0034】(第2実施形態)図5は、本発明による紙
葉類鑑別装置の第2実施形態を示すブロック図であり、
例えば、第1実施形態と同様に、紙幣の表面状態を判別
する紙幣鑑別装置の場合に対応する。第1実施形態にお
ける紙幣鑑別装置1とは、特に検出ユニット及び制御ユ
ニットの構成に関して相違する。
【0035】紙幣鑑別装置31には、第1実施形態の検
出ユニット7が設けられる位置と同様の位置に、搬送路
4上に検出ユニット37が設けられる。検出ユニット3
7は、検出光照射手段としての検出光光源39と反射光
検出手段としての受光センサ部40とを有している。検
出光光源39は、190nm〜310nmの範囲に含ま
れる第1波長と、第1波長と異なる、例えば、可視光線
領域に含まれる第2波長を有する検出光を発生させるも
ので、キセノンランプあるいはD2ランプ等を用いるこ
とが可能であり、光源はパルス光源及び直流光源のいず
れに構成されるものでも良い。受光センサ部40は、第
1受光センサ部40aと第2受光センサ部40bとを有
しており、それぞれ紙幣Pのほぼ同一位置からの反射光
を受光するように構成されている。第1受光センサ部4
0aは、紫外線フィルター41と、第1受光センサ42
とを有し、この第1受光センサ部40aは、紫外線フィ
ルター41を通して、検出光のうち190nm〜310
nmの範囲に含まれる第1波長の光を主に受光すること
になる。第2受光センサ部40bは、可視光線フィルタ
ー43と、第2受光センサ44とを有し、可視光線フィ
ルター43は、可視光線領域の光を透過させるように構
成されている。第2受光センサ部40bは、可視光線フ
ィルター43を通して、検出光のうち可視光線領域に含
まれる第2波長の光を主に受光することになる。
【0036】第1及び第2受光センサ42,44の各受
光素子は、第1実施形態のものと同様に、紙幣Pの搬送
方向に対して交わる方向(本実施形態においては、略直
交方向)にライン状(アレイ状)に配置される。受光素
子は、搬送路の幅方向(紙幣Pの搬送方向に直交する方
向)にわたって設けられ、紙幣Pの幅方向(紙幣Pの搬
送方向に直交する方向)に見て紙幣Pの全範囲(全幅)
からの反射光を受光できるようになっている。これによ
り、第1及び第2受光センサ部40a,40bは、紙幣
Pの搬送に伴って、紙幣P全体からの反射光を受光でき
るようになる。
【0037】制御ユニット50には、第1及び第2受光
センサ部40a,40bからの出力信号が入力されてい
る。制御ユニット50では、予め記憶されているプログ
ラムに従って、演算を行い、各種制御信号としての出力
信号を出力している。この出力信号は、警告灯点灯回路
21及び警告音発生回路22に各々出力されている。制
御ユニット50は、検出光制御部53、第1受光量算出
部54、第2受光量算出部55、受光量差算出部56、
判定部57、報知手段制御部58とを有している。ここ
で、第1受光センサ部40a及び第1受光量算出部54
は各請求項における第1受光量測定手段を構成し、第2
受光センサ部40b及び第2受光量算出部55は各請求
項における第2受光量測定手段を構成し、受光量差算出
部56及び判定部57は各請求項における表面状態判別
手段を構成している。また、受光量差算出部56及び判
定部57は各請求項における不良判別手段も構成してい
る。
【0038】検出光制御部53は、検出光光源39の点
滅等を制御する制御信号としての出力信号を光源駆動回
路59に出力している。第1受光量算出部54は、入力
された検出光制御部53からの出力信号をトリガーとし
て、第1受光センサ42の受光素子の配置位置毎の第1
受光量の算出を開始する。第1受光量の算出は、入力さ
れた第1受光センサ部40aからの出力信号に基づいて
行われる。第1受光量算出部54からは、算出された第
1受光量を示す出力信号が受光量差算出部56に出力さ
れる。同じく、第2受光量算出部55も、入力された検
出光制御部53からの出力信号をトリガーとして、第2
受光センサ44の受光素子の配置位置毎の第2受光量の
算出を開始する。第2受光量の算出は、入力された第2
受光センサ部40bからの出力信号に基づいて行われ
る。第2受光量算出部55からは、算出された第1受光
量を示す出力信号が受光量差算出部56に出力される。
【0039】受光量差算出部56は、入力された第1受
光量算出部54及び第2受光量算出部55からの出力信
号に基づいて、第1受光量と第2受光量との差を、上述
した受光素子の配置位置毎に算出する。受光量差算出部
56からは、第1受光量と第2受光量との差を示す出力
信号が、受光素子の配置位置毎に判定部57に対して出
力される。判定部57は、入力された受光量差算出部5
6からの出力信号に基づいて、第1受光量と第2受光量
との差を所定値と比較し、所定値との大小関係に基づい
て、紙幣Pの表面状態の良、不良判定を行う。また、判
定部57は、不良判定がなされた場合は、報知手段制御
部58に対して不良判定の旨を示す出力信号を出力す
る。報知手段制御部58は、入力された判定部57から
の出力信号に基づいて、警告灯点灯回路21に対して警
告灯を点灯させるように制御信号を出力し、警告音発生
回路22に対して警告音を発生させるように制御信号を
出力する。
【0040】次に、制御ユニット50で実施される表面
状態判定の動作について、図6に示されるフローチャー
トに基づいて説明する。
【0041】まず、S201では、紙幣Pが挿入されて
いるか否かを判断する。これは、紙幣Pが挿入されると
ON出力するようなスイッチ等を設け、これらのスイッ
チからの出力に基づいて判断するようにすればよい。紙
幣Pが挿入された場合には(S201で「Yes」)、
S203に進む。紙幣Pが挿入されていない場合には
(S201で「No」)、はS201の判断に戻り、紙
幣Pが挿入されるまで、待機する。
【0042】S203では、検出光光源39を点灯さ
せ、検出ユニット37下方まで搬送されてきた紙幣Pに
検出光を照射させる。S205にて、第1受光量算出部
54が第1受光センサ部40aから出力信号を取り込
み、続くS207では、第2受光量算出部55が第2受
光センサ部40bから出力信号を取り込む。S209で
は、取り込んだ第1受光センサ部40aから出力信号に
基づいて、第1受光量算出部54にて第1受光センサ4
2の各受光素子の配置位置における第1受光量が算出さ
れる。同様に、続く、S211では、取り込んだ第2受
光センサ部40bから出力信号に基づいて、第2受光量
算出部55にて第2受光センサ44の各受光素子の配置
位置における第2受光量が算出される。第1及び第2受
光量の算出は、紙幣Pが搬送され、紙幣Pに検出光が照
射されている間、継続して行われる。
【0043】S213では、受光量差算出部56にて、
第1受光量と第2受光量との差が順次算出される。その
後、S215に進み、判定部57にて、S213にて算
出された、第1受光量と第2受光量との差を所定値と比
較する。第1受光量と第2受光量との差が所定値より大
きい場合には(S215で「Yes」)、図11あるい
は図12に示されるように、紙幣Pの表面にテープ(メ
ンディングテープあるいは透明テープ)が貼付されてい
る、あるいは、汚れが付着しているために第1受光量が
第2受光量よりも低下もしくは増加していると判断し、
紙幣Pの表面状態が不良であるとして、S217に進
む。例えば、図5に示されるように、紙幣Pにメンディ
ングテープTが貼付されている場合、メンディングテー
プTが貼付されている部分は、第1受光センサ部40a
(第1受光センサ42)により受光される反射光の受光
量が第2受光センサ部40b(第2受光センサ44)に
より受光される反射光の受光量より低下し、反射率が低
下する。従って、S215の判断にて、メンディングテ
ープTが紙幣Pに貼付されている旨が判定されることに
なる。S217では、紙幣Pの表面状態が不良である旨
を報知とするように、報知手段制御部58から警告灯点
灯回路21及び警告音発生回路22に対して制御信号を
出力する。受光素子の配置位置毎に、紙幣Pからの反射
光の受光量と基準受光量との差を算出しているので、紙
幣Pからの反射光の受光量と基準受光量との差を所定値
より大きい状態が、継続して得られた場合に、紙幣Pの
所定範囲にテープが貼付されている、あるいは、汚れが
付着しているとして、紙幣Pの表面状態が不良であると
判断するように構成しても良い。
【0044】以上のことから、第2実施形態において
は、第1受光センサ部40a(第1受光センサ42の各
受光素子)が、検出光光源39から照射された検出光の
うち、190nm〜310nmの範囲に含まれる第1波
長を主に受光し、第1受光量算出部54が受光された反
射光の第1受光量を算出する。また、第2受光センサ部
40b(第2受光センサ44の各受光素子)が、検出光
光源39から照射された検出光のうち、可視光線領域に
含まれる第2波長を主に受光し、第2受光量算出部55
が受光された反射光の第2受光量を算出する。受光量差
算出部56は、第1受光量算出部54にて算出された第
1受光量と第2受光量算出部55にて算出された第2受
光量との差を算出し、判定部57は、受光量差算出部5
6にて算出された第1受光量と第2受光量との差に基づ
いて、紙幣Pの表面の状態を判別することになる。従っ
て、上述した構成の採用により、紙幣P上に貼付された
テープの有無、あるいは、紙幣Pへの汚れの付着等の有
無といったような、紙幣Pの表面状態の判別を簡易な構
成にて行うことが可能となる。特に、従来から困難とさ
れてきたメンディングテープTの貼付の有無が判別でき
るようになり、紙幣Pの表面状態の判別性能がより向上
された紙幣鑑別装置31を実現することが可能となる。
【0045】また、紙幣Pの表面状態の判別に際して
は、第1受光センサ部40a(第1受光センサ42の各
受光素子)及び第2受光センサ部40b(第2受光セン
サ44の各受光素子)により検出された反射光の受光量
に基づいて良、不良の判定を行うため、従来から用いら
れている光測定技術を応用でき、安価で且つ簡単に紙幣
Pの表面状態の判別を行うことも可能となる。
【0046】また、190nm〜310nmの範囲に含
まれる第1波長と、可視光線領域に含まれる第2波長を
有する検出光を紙幣Pのほほ同一位置に照射し、この同
一位置からの反射光を各々第1受光センサ部40a(第
1受光センサ42の各受光素子)と第2受光センサ部4
0b(第2受光センサ44の各受光素子)とで受光し
て、第1及び第2受光センサ部40a,40bにおける
受光量差に基づいて、紙幣Pの表面状態を判別している
ので、第1実施形態における紙幣鑑別装置1のように、
予め基準受光量を設定しておく必要が無く、紙幣Pの表
面状態をより速やかに判別することが可能となる。
【0047】また、第1受光センサ部40a(第1受光
センサ42)及び第2受光センサ部40b(第2受光セ
ンサ44)の各受光素子は、紙幣Pの搬送方向に対して
交わる方向(本実施形態においては、略直交方向)にラ
イン状(アレイ状)に、搬送路4の幅方向(紙幣Pの搬
送方向に直交する方向)にわたって配設されており、紙
幣Pの幅方向(紙幣Pの搬送方向に直交する方向)に見
て紙幣Pの全範囲(全幅)からの反射光を受光できるよ
うになっている。これにより、紙幣Pの搬送に伴って、
紙幣P全体からの反射光を受光できるようになり、簡易
且つ速やかに紙幣Pの表面状態の判別を行うことができ
る。
【0048】なお、検出光光源39として、190nm
〜310nmの範囲に含まれる第1波長を有する検出光
を発生させる光源と、可視光線領域に含まれる第2波長
を有する検出光を発生させる光源の複数の光源を設ける
ように構成しても良い。また、第2波長は可視光線領域
に含まれる波長に限られることなく、第1波長と異な
る、すなわち、図11あるいは図12に示される特性か
ら、第1波長とは異なる反射率を示す波長を第2波長と
して設定すればれば良く、190nm〜310nmの範
囲に含まれる波長であっても良い。
【0049】(第3実施形態)図7は、本発明による紙
葉類鑑別装置の第3実施形態を示すブロック図であり、
例えば、第1及び第2実施形態と同様に、紙幣の表面状
態を判別する紙幣鑑別装置61の場合に対応する。第1
及び第2実施形態における紙幣鑑別装置1,31とは、
特に検出ユニットの構成に関して相違する。
【0050】紙幣鑑別装置61には、搬送路4における
紙幣Pの搬送方向の異なる2点に対して、第1検出ユニ
ット62と第2検出ユニット63とが設けられている。
第1検出ユニット62は挿入口5側(第1位置)に位置
し、検出光照射手段としての第1検出光光源64と反射
光検出手段としての第1受光センサ部65とを有してい
る。第1検出光光源64は、190nm〜310nmの
範囲に含まれる第1波長を有する第1検出光を発生させ
るもので、例えば、第1実施形態と同様に、253.7
nmに1つのピーク波長を有する低圧水銀灯を用いるこ
とが可能であり、光源はパルス光源及び直流光源のいず
れに構成されるものでも良い。第1受光センサ部65
は、紫外線フィルター66と、第1受光センサ67とを
有し、この第1受光センサ部65は、紫外線フィルター
66を通して、第1検出光を受光することになる。第2
検出ユニット63は、第1検出ユニット62よりも紙幣
Pの搬送方向で見て前側(第2位置)に位置し、検出光
照射手段としての第2検出光光源68と反射光検出手段
としての第2受光センサ部69とを有している。第2検
出光光源68は、可視光線領域に含まれる第2波長を有
する第2検出光を発生させるもので、可視LEDあるい
はタングステンランプ等を用いることが可能であり、光
源はパルス光源及び直流光源のいずれに構成されるもの
でも良い。第2受光センサ部69は、可視光線フィルタ
ー70と、第2受光センサ71とを有し、この第2受光
センサ部69は、可視光線フィルター70を通して、第
2検出光を受光することになる。第1及び第2受光セン
サ67,71の各受光素子は、第1及び第2実施形態の
ものと同様に、紙幣Pの搬送方向に対して交わる方向
(本実施形態においては、略直交方向)にライン状(ア
レイ状)に配置される。受光素子は、搬送路の幅方向
(紙幣Pの搬送方向に直交する方向)にわたって設けら
れ、紙幣Pの幅方向(紙幣Pの搬送方向に直交する方
向)に見て紙幣Pの全範囲(全幅)からの反射光を受光
できるようになっている。これにより、第1及び第2受
光センサ部65,69は、紙幣Pの搬送に伴って、紙幣
P全体からの反射光を受光できるようになる。
【0051】制御ユニット80には、第1及び第2受光
センサ部65,69からの出力信号が入力されている。
制御ユニット80では、予め記憶されているプログラム
に従って、演算を行い、各種制御信号としての出力信号
を出力している。この出力信号は、警告灯点灯回路21
及び警告音発生回路22に各々出力されている。制御ユ
ニット80は、検出光制御部83、第1受光量算出部8
4、第2受光量算出部85、受光量差算出部86、判定
部87、報知手段制御部88とを有している。ここで、
第1受光センサ部65及び第1受光量算出部84は各請
求項における第1受光量測定手段を構成し、第2受光セ
ンサ部69及び第2受光量算出部85は各請求項におけ
る第2受光量測定手段を構成し、受光量差算出部86及
び判定部87は各請求項における表面状態判別手段を構
成している。また、受光量差算出部86及び判定部87
は各請求項における不良判別手段も構成している。
【0052】検出光制御部83は、第1及び第2検出光
光源64,68の点滅等を制御する制御信号としての出
力信号を第1光源駆動回路89及び第2光源駆動回路9
0に出力している。第1受光量算出部84は、入力され
た検出光制御部83からの出力信号をトリガーとして、
第1受光センサ67の受光素子の配置位置毎の第1受光
量の算出を開始する。第1受光量の算出は、入力された
第1受光センサ部65からの出力信号に基づいて行われ
る。第1受光量算出部84からは、算出された第1受光
量を示す出力信号が受光量差算出部86に出力される。
第2受光量算出部85も、入力された検出光制御部83
からの出力信号をトリガーとして、第2受光センサ71
の受光素子の配置位置毎の第2受光量の算出を開始す
る。第2受光量の算出は、入力された第2受光センサ部
69からの出力信号に基づいて行われる。第2受光量算
出部85からは、算出された第1受光量を示す出力信号
が受光量差算出部86に出力される。
【0053】受光量差算出部86は、入力された第1受
光量算出部84及び第2受光量算出部85からの出力信
号に基づいて、紙幣Pの同一位置における第1受光量と
第2受光量との差を、上述した受光素子の配置位置毎に
算出する。受光量差算出部86からは、紙幣Pの同一位
置における第1受光量と第2受光量との差を示す出力信
号が、判定部87に対して出力される。判定部87は、
入力された受光量差算出部86からの出力信号に基づい
て、紙幣Pの同一位置における第1受光量と第2受光量
との差を所定値と比較し、所定値との大小関係に基づい
て、紙幣Pの表面状態の良、不良判定を行う。また、判
定部87は、不良判定がなされた場合は、報知手段制御
部88に対して不良判定の旨を示す出力信号を出力す
る。報知手段制御部88は、入力された判定部87から
の出力信号に基づいて、警告灯点灯回路21に対して警
告灯を点灯させるように制御信号を出力し、警告音発生
回路22に対して警告音を発生させるように制御信号を
出力する。
【0054】次に、制御ユニット80で実施される不良
判定の動作について、図8に示されるフローチャートに
基づいて説明する。
【0055】まず、S301では、紙幣Pが挿入され、
第1検出ユニット62が設けられている第1位置まで紙
幣Pが搬送されてきたか否かを判断する。これは、紙幣
Pが通過されるとON出力するようなスイッチ等を設
け、これらのスイッチからの出力に基づいて判断するよ
うにすればよい。紙幣Pが第1位置まで搬送された場合
には(S301で「Yes」)、S303に進む。紙幣
Pが第1位置まで搬送されていない場合には(S301
で「No」)、はS301の判断に戻り、紙幣Pが第1
位置まで搬送されるまで、待機する。
【0056】S303では、第1検出光光源64を点灯
させ、第1検出ユニット62下方まで搬送されてきた紙
幣Pに第1検出光を照射させる。S305にて、第1受
光量算出部84が第1受光センサ部65から出力信号を
取り込み、続く、S307では、取り込んだ第1受光セ
ンサ部65から出力信号に基づいて、第1受光量算出部
84にて第1受光センサ67の各受光素子の配置位置に
おける第1受光量が算出される。第1受光量の算出は、
紙幣Pが搬送され、紙幣Pに第1検出光が照射されてい
る間、継続して行われる。
【0057】S309では、紙幣Pの搬送が継続され、
第2検出ユニット63が設けられている第2位置まで紙
幣Pが搬送されてきたか否かを判断する。これは、第1
位置到達の検出と同様に、紙幣Pが通過されるとON出
力するようなスイッチ等を設け、これらのスイッチから
の出力に基づいて判断するようにすればよい。紙幣Pが
第2位置まで搬送された場合には(S309で「Ye
s」)、S311に進む。紙幣Pが第2位置まで搬送さ
れていない場合には(S309で「No」)、はS30
9の判断に戻り、紙幣Pが第2位置まで搬送されるま
で、待機する。
【0058】S311では、第2検出光光源68を点灯
させ、第2検出ユニット63下方まで搬送されてきた紙
幣Pに第2検出光を照射させる。S313にて、第2受
光量算出部85が第2受光センサ部69から出力信号を
取り込み、続く、S315では、取り込んだ第2受光セ
ンサ部69から出力信号に基づいて、第2受光量算出部
85にて第2受光センサ71の各受光素子の配置位置に
おける第2受光量が算出される。第2受光量の算出は、
紙幣Pが搬送され、紙幣Pに第2検出光が照射されてい
る間、継続して行われる。
【0059】S317では、受光量差算出部86にて、
紙幣Pの同一位置における第1受光量と第2受光量との
差が順次算出される。その後、S319に進み、判定部
87にて、S317にて算出された、紙幣Pの同一位置
における第1受光量と第2受光量との差を所定値と比較
する。紙幣Pの同一位置における第1受光量と第2受光
量との差が所定値より大きい場合には(S319で「Y
es」)、図11あるいは図12に示されるように、紙
幣Pの表面にテープ(メンディングテープあるいは透明
テープ)が貼付されている、あるいは、汚れが付着して
いるために第1受光量が第2受光量よりも低下もしくは
増加していると判断し、紙幣Pの表面状態が不良である
として、S321に進む。例えば、図7に示されるよう
に、紙幣PにメンディングテープTが貼付されている場
合、メンディングテープTが貼付されている部分は、第
1受光センサ部65(第1受光センサ67)により受光
される反射光の受光量が第2受光センサ部69(第2受
光センサ71)により受光される反射光の受光量より低
下し、反射率が低下する。従って、S319の判断に
て、メンディングテープTが紙幣Pに貼付されている旨
が判定されることになる。S321では、紙幣Pの表面
状態が不良である旨を報知とするように、報知手段制御
部88から警告灯点灯回路21及び警告音発生回路22
に対して制御信号を出力する。受光素子の配置位置毎
に、紙幣Pからの反射光の受光量と基準受光量との差を
算出しているので、紙幣Pからの反射光の受光量と基準
受光量との差を所定値より大きい状態が、継続して得ら
れた場合に、紙幣Pの所定範囲にテープが貼付されてい
る、あるいは、汚れが付着しているとして、紙幣Pの表
面状態が不良であると判断するように構成しても良い。
【0060】以上のことから、第3実施形態において
は、第1受光センサ部65(第1受光センサ67の各受
光素子)が、第1検出光光源64から照射された第1検
出光(190nm〜310nmの範囲に含まれる第1波
長を有する)を受光し、第1受光量算出部84が受光さ
れた反射光の第1受光量を算出する。また、第2受光セ
ンサ部69(第2受光センサ71の各受光素子)が、第
2検出光光源68から照射された検出光(可視光線領域
に含まれる第2波長を有する)を受光し、第2受光量算
出部85が受光された反射光の第2受光量を算出する。
受光量差算出部86は、第1受光量算出部84にて算出
された第1受光量と第2受光量算出部85にて算出され
た第2受光量との差を算出し、判定部87は、受光量差
算出部86にて算出された第1受光量と第2受光量との
差に基づいて、紙幣Pの表面の状態を判別することにな
る。従って、上述した構成の採用により、紙幣P上に貼
付されたテープの有無、あるいは、紙幣Pへの汚れの付
着等の有無といったような、紙幣Pの表面状態の判別を
簡易な構成にて行うことが可能となる。特に、従来から
困難とされてきたメンディングテープTの貼付の有無が
判別できるようになり、紙幣Pの表面状態の判別性能が
より向上された紙幣鑑別装置61を実現することが可能
となる。
【0061】また、紙幣Pの表面状態の判別に際して
も、第2実施形態と同様に、従来から用いられている光
測定技術を応用でき、安価で且つ簡単に紙幣Pの表面状
態の判別を行うことも可能となる。また、190nm〜
310nmの範囲に含まれる第1波長と、可視光線領域
に含まれる第2波長を有する検出光を紙幣Pのほほ同一
位置に照射し、この同一位置からの反射光を各々第1受
光センサ部65(第1受光センサ67の各受光素子)と
第2受光センサ部69(第2受光センサ71の各受光素
子)とで受光して、第1及び第2受光センサ部65,6
9における受光量差に基づいて、紙幣Pの表面状態を判
別しているので、第1実施形態における紙幣鑑別装置1
のように、予め基準受光量を設定しておく必要が無く、
紙幣Pの表面状態をより速やかに判別することが可能と
なる。
【0062】また、第1受光センサ部65(第1受光セ
ンサ67)及び第2受光センサ部69(第2受光センサ
71)の各受光素子は、紙幣Pの搬送方向に対して交わ
る方向(本実施形態においては、略直交方向)にライン
状(アレイ状)に、搬送路4の幅方向(紙幣Pの搬送方
向に直交する方向)にわたって配設されており、紙幣P
の幅方向(紙幣Pの搬送方向に直交する方向)に見て紙
幣Pの全範囲(全幅)からの反射光を受光できるように
なっている。これにより、紙幣Pの搬送に伴って、紙幣
P全体からの反射光を受光できるようになり、簡易且つ
速やかに紙幣Pの表面状態の判別を行うことができる。
【0063】なお、第2波長は可視光線領域に含まれる
波長に限られることなく、第1波長と異なる、すなわ
ち、図11あるいは図12に示される特性から、第1波
長とは異なる反射率を示す波長を第2波長として設定す
ればれば良く、190nm〜310nmの範囲に含まれ
る波長であっても良い。また、第1受光センサ部65側
に設けられている紫外線フィルター66を第1検出光光
源64側に、第2受光センサ部69側に設けられている
可視光線フィルター70を第2検出光光源68側に設け
るように構成しても良い。更に、第2検出ユニット63
を挿入口側に設け、第1検出ユニット62を第2検出ユ
ニット63よりも紙幣Pの搬送方向で見て前側に設ける
ように構成しても良い。
【0064】(第4実施形態)図8は、本発明による紙
葉類鑑別装置の第4実施形態を示すブロック図であり、
例えば、第1〜第3実施形態と同様に、紙幣の表面状態
を判別する紙幣鑑別装置の場合に対応する。第1〜第3
実施形態における紙幣鑑別装置1,31,61とは、特
に検出ユニット及び制御ユニットの構成に関して相違す
る。
【0065】紙幣鑑別装置101には、第1実施形態の
検出ユニット107が設けられる位置と同様の位置に、
搬送路4上に検出ユニット107が設けられる。検出ユ
ニット107は、検出光照射手段としての検出光光源1
09と、紙幣Pの搬送方向に交差する(本実施形態にお
いては、略直交する)方向に受光素子が配列されたライ
ンセンサとしてのCCD(Charge Coupled Device)リ
ニアイメージセンサ110とを有している。検出光光源
109は、第1実施形態と同様に、253.7nmに1
つのピーク波長を有する低圧水銀灯を用いることが可能
である。CCDリニアイメージセンサ110の受光素子
は、レンズ111を介して、紙幣Pの幅方向(紙幣Pの
搬送方向に直交する方向)に見て紙幣Pの全範囲(全
幅)からの反射光を受光できるように配設されている。
これにより、紙幣Pの搬送に伴って、紙幣P全体からの
反射光を受光できるようになる。ここで、CCDリニア
イメージセンサ110は、各請求項における画像取得手
段を構成している。
【0066】制御ユニット120には、CCDリニアイ
メージセンサ110からの出力信号が入力されている。
制御ユニット120では、予め記憶されているプログラ
ムに従って、演算を行い、各種制御信号としての出力信
号を出力している。この出力信号は、警告灯点灯回路2
1及び警告音発生回路22に各々出力されている。制御
ユニット120は、検出光制御部123、標本化/量子
化部124、フレームメモリ部125、基準画像メモリ
部126、画素データ比較部127、判定部128、報
知手段制御部129とを有している。ここで、基準画像
メモリ部126、画素データ比較部127及び判定部1
28は、各請求項における表面状態判別手段を構成して
いる。
【0067】検出光制御部123は、検出光光源109
の点滅等を制御する制御信号としての出力信号を光源駆
動回路130に出力している。標本化/量子化部124
は、入力された検出光制御部123からの出力信号をト
リガーとして、CCDリニアイメージセンサ110にて
撮像された画像を、画像の濃淡を表す値を含む画素デー
タへの変換を開始する。標本化/量子化部124にて変
換された各画素毎でのデータ(画像の濃淡を表す値を含
む)は、標本化/量子化部124からフレームメモリ部
125に出力され、格納される。フレームメモリ部12
5に格納された各画素毎でのデータ(画像の濃淡を表す
値を含む)は、図示しないD/Aコンバータ等を介して
CRT131に出力され、CRT131の画面上に、C
CDリニアイメージセンサ110での撮像画像として表
示される。また、フレームメモリ部125は、格納され
た各画素毎でのデータ(画像の濃淡を表す値を含む)を
出力信号として、画素データ比較部127に順次出力し
ていく。
【0068】基準画像メモリ部126には、予め、基準
となる紙幣P(しわ、テープの貼付が無い、新しい状
態)の画像に基づく画素データ(画像の濃淡を表す値を
含む)が記憶され、基準画像メモリ部126から基準の
画素データ(画像の濃淡を表す値を含む)が画素データ
比較部127に出力される。画素データ比較部127で
は、フレームメモリ部125から出力された画素データ
(画像の濃淡を表す値を含む)と基準画像メモリ部12
6から出力された基準画素データ(画像の濃淡を表す値
を含む)とを、紙幣Pの同一位置毎で比較し、比較結果
を出力信号として、判定部128に出力する。
【0069】判定部128は、入力された画素データ比
較部127からの出力信号に基づいて、紙幣Pの表面状
態の良、不良判定を行う。判定部128は、フレームメ
モリ部125から出力された画素データに含まれる画像
の濃淡を表す値と、基準画素データに含まれる画像の濃
淡を表す値との差が所定値より大きく、CCDリニアイ
メージセンサ110により撮像された画像に基づく画素
データと基準画素データとに濃淡の違いがある場合に
は、紙幣Pの表面状態が不良であるとして、報知手段制
御部129に対して不良判定の旨を示す出力信号を出力
する。報知手段制御部129は、入力された判定部12
8からの出力信号に基づいて、警告灯点灯回路21に対
して警告灯を点灯させるように制御信号を出力し、警告
音発生回路22に対して警告音を発生させるように制御
信号を出力する。
【0070】以上のことから、第4実施形態において
は、CCDリニアイメージセンサ110により撮像され
た画像に基づく画素データと基準画像メモリ部126に
記憶された基準画素データとを比較することにより、両
画素データに含まれる画像の濃淡を表す値の違いに基づ
いて、判定部128は、紙幣Pの表面の状態を判別する
ことになる。従って、上述した構成の採用により、紙幣
P上に貼付されたメンディングテープTの有無、紙幣P
への汚れの付着、紙幣Pのしわ等の有無といったよう
な、紙幣Pの表面状態の判別を簡易な構成にて行うこと
が可能となる。特に、紙幣Pのしわの有無(しわの状
態)が判別できるようになり、紙幣Pの表面状態の判別
性能がより向上された紙幣鑑別装置101を実現するこ
とが可能となる。
【0071】また、基準画素データを記憶する基準画像
メモリ部126を有しているので、紙幣Pにて反射され
た反射光に基づいて、CCDリニアイメージセンサ11
0にて画像が撮像されると速やかに、基準画像メモリ部
126に記憶された基準画素データとCCDリニアイメ
ージセンサ110にて撮像された画像の画素データとの
違いに基づいて紙幣の表面状態を判別することが可能と
なる。
【0072】また、CCDリニアイメージセンサ110
の各受光素子は、紙幣Pの搬送方向、すなわち、搬送路
4の幅方向に対して交わる方向(本実施形態において
は、略直交方向)にライン状(アレイ状)に配設されて
おり、紙幣Pの幅方向(紙幣Pの搬送方向に直交する方
向)に見て紙幣Pの全範囲(全幅)からの反射光を受光
できるようになっている。これにより、紙幣Pの搬送に
伴って、紙幣P全体からの反射光を受光できるようにな
り、簡易且つ速やかに紙幣Pの表面状態の判別を行うこ
とができる。
【0073】なお、第1〜第4実施形態では、紙葉類鑑
別装置として紙幣Pの表面状態を判定する紙幣鑑別装置
1,31,61,101を用いて説明したが、紙幣P以
外にも、有価証券、印紙、その他の紙葉類の表面状態を
判定する鑑別装置に適用することも可能である。
【0074】また、第1〜第4実施形態において、各受
光センサ部10,40a,65にて受光された190n
m〜310nmの範囲に含まれる波長の反射光の受光量
の大きさ、あるいは、CCDリニアイメージセンサ11
0にて撮像された画像の画素データに含まれる画像の濃
淡を表す値の大きさに基づいて、貼付されているテープ
(特に、メンディングテープT)の種類を判別すること
も可能である。
【0075】また、第1〜第4実施形態において、各受
光センサ部10,40a,40b,65,69(各受光
センサ12,42,43,67,71)及びCCDリニ
アイメージセンサ110の各受光素子は、紙幣Pの搬送
方向に対して交わる方向(本実施形態においては、略直
交方向)にライン状(アレイ状)に、搬送路4の幅方向
(紙幣Pの搬送方向に直交する方向)にわたって配設さ
れており、紙幣Pの幅方向(紙幣Pの搬送方向に直交す
る方向)に見て紙幣Pの全範囲(全幅)からの反射光を
受光できるように構成されているが、必ずしも紙幣Pの
幅方向(紙幣Pの搬送方向に直交する方向)に見て紙幣
Pの全範囲からの反射光を受光する必要はなく、紙幣P
の幅方向(紙幣Pの搬送方向に直交する方向)に見て紙
幣Pの一部範囲(例えば、紙幣Pの全幅の半分)からの
反射光を検出するように、各受光素子を配設するように
構成しても良い。また、第4実施形態においては、CC
Dリニアイメージセンサ110の代わりに、CCDエリ
アイメージセンサ等の紙幣P全体あるいは一部領域の画
像を一度に取得する画像取得手段を設け、この撮像取得
手段にて取得された画像に基づいて紙幣Pの表面状態を
判別するように構成しても良い。
【0076】また、第1〜第3実施形態において、各受
光センサ部10,40a,40b,65,69にて受光
されたの反射光の受光量に基づいて、紙幣Pの表面状態
の判定を行っているが、もちろん、各受光センサ部1
0,40a,40b,65,69にて受光されたの反射
光の受光量から、紙幣Pへの入射光量と紙幣Pからの反
射光量との比である反射率を算出し、この反射率に基づ
いて、紙幣Pの表面状態の判定を行うように構成しても
良い。
【0077】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、簡易な構成にて、紙葉類上に貼付されたテープ
の有無、紙葉類のしわ、あるいは、紙葉類への汚れの付
着等の有無といったような、紙葉類の表面状態の判別を
行うことが可能な紙葉類鑑別装置を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による紙葉類鑑別装置の第1実施形態を
示す概略断面図である。
【図2】本発明による紙葉類鑑別装置の第1実施形態を
示すブロック図である。
【図3】本発明による紙葉類鑑別装置の第1実施形態に
含まれる、受光センサを示す概略構成図である。
【図4】本発明による紙葉類鑑別装置の第1実施形態に
おける、表面状態判定の制御動作を示すフローチャート
である。
【図5】本発明による紙葉類鑑別装置の第2実施形態を
示すブロック図である。
【図6】本発明による紙葉類鑑別装置の第2実施形態に
おける、表面状態判定の制御動作を示すフローチャート
である。
【図7】本発明による紙葉類鑑別装置の第3実施形態を
示すブロック図である。
【図8】本発明による紙葉類鑑別装置の第3実施形態に
おける、表面状態判定の制御動作を示すフローチャート
である。
【図9】本発明による紙葉類鑑別装置の第4実施形態を
示すブロック図である。
【図10】発明者らが実験に用いたテープ(メンディン
グテープ及び透明テープ)の種類を示す図表である。
【図11】メンディングテープを貼付していない紙幣の
反射率を100%とした場合の、メンディングテープ
(No.1〜No.4)を貼付した箇所における反射率
の相対値の特性を示す図表である。
【図12】透明テープを貼付していない紙幣の反射率を
100%とした場合の、透明テープ(No.5〜No.
10)を貼付した箇所における反射率の相対値の特性を
示す図表である。
【符号の説明】
1…紙幣鑑別装置、4…搬送路、7…検出ユニット、9
…検出光光源、10…受光センサ部、11…紫外線フィ
ルター、12…受光センサ、13…受光素子、18…第
1フィードローラ、19…第2フィードローラ、20…
制御ユニット、24…受光量算出部、25…メモリ部、
26…受光量差算出部、27…判定部、37…検出ユニ
ット、39…検出光光源、40…受光センサ部、40a
…第1受光センサ部、40b…第2受光センサ部、41
…紫外線フィルター、42…第1受光センサ、43…可
視光線フィルター、44…第2受光センサ、50…制御
ユニット、54…第1受光量算出部、55…第2受光量
算出部、56…受光量差算出部、57…判定部、61…
紙幣鑑別装置、62…第1検出ユニット、63…第2検
出ユニット、64…第1検出光光源、65…第1受光セ
ンサ部、66…紫外線フィルター、67…第1受光セン
サ、68…第2検出光光源、69…第2受光センサ部、
70…可視光線フィルター、71…第2受光センサ、8
0…制御ユニット、84…第1受光量算出部、85…第
2受光量算出部、86…受光量差算出部、87…判定
部、101…紙幣鑑別装置、107…検出ユニット、1
09…検出光光源、110…CCDリニアイメージセン
サ、111…レンズ、120…制御ユニット、124…
標本化/量子化部、125…フレームメモリ部、126
…基準画像メモリ部、127…画素データ比較部、12
8…判定部、P…紙幣、T…メンディングテープ。
フロントページの続き (72)発明者 安達 泉 静岡県浜松市市野町1126番地の1 浜松ホ トニクス株式会社内 Fターム(参考) 2G051 AA34 AA90 AB01 AB20 BA05 BA20 BB07 CA03 CA04 CA07 CB01 DA01 DA06 EA12 EA14 EB01 EB02 ED07 3E041 AA01 AA02 AA09 BA06 BA10 BB03 BB05 BC06 CA01 CB02 CB03 CB08 EA02 5B055 BB00 GG01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紙葉類を搬送する搬送手段と、 前記搬送手段により搬送される前記紙葉類に対して、1
    90nm〜310nmの範囲に含まれる波長を有した検
    出光を照射する検出光照射手段と、 受光素子を有し、前記検出光照射手段により照射された
    前記検出光が前記紙葉類で反射した反射光を検出する反
    射光検出手段と、 前記反射光検出手段により検出された前記反射光に関す
    る情報と基準となる情報とを比較し、比較結果に基づい
    て前記紙葉類の表面状態を判別する表面状態判別手段
    と、を備えていることを特徴とする紙葉類鑑別装置。
  2. 【請求項2】 前記反射光に関する情報は、前記反射光
    検出手段により検出された前記反射光の受光量に基づく
    値であり、 前記表面状態判別手段は、前記反射光の受光量に基づく
    値と、前記基準となる情報としての値とを比較し、比較
    結果に基づいて前記紙葉類の表面状態を判別することを
    特徴とする請求項1に記載の紙葉類鑑別装置。
  3. 【請求項3】 前記反射光検出手段は、 前記検出光照射手段により照射された前記検出光が前記
    紙葉類で反射した前記反射光の受光量を測定する受光量
    測定手段を有し、 前記表面状態判別手段は、 予め決められた基準受光量を前記基準となる情報として
    記憶する記憶手段と、 前記記憶手段に記憶された前記基準受光量と、受光量測
    定手段により測定された前記受光量との差が所定値以上
    の場合に、前記紙葉類の表面状態が不良であると判別す
    る不良判別手段と、を有していることを特徴とする請求
    項2に記載の紙葉類鑑別装置。
  4. 【請求項4】 前記検出光照射手段は、前記紙葉類の所
    定位置に対して、190nm〜310nmの範囲に含ま
    れる第1波長と、前記第1波長とは異なる第2波長とを
    有する検出光とを照射し、 前記反射光検出手段は、 前記所定位置にて反射される前記第1波長を有する反射
    光の受光量を測定する第1受光量測定手段と、 前記所定位置にて反射される前記第2波長を有する反射
    光の受光量を測定する第2受光量測定手段と、を有し、 前記表面状態判別手段は、 前記第2受光量測定手段により測定された前記第2波長
    を有する反射光の前記受光量を前記基準となる情報とし
    て、第1受光量測定手段により測定された前記第1波長
    を有する反射光の前記受光量と前記第2受光量測定手段
    により測定された前記第2波長を有する反射光の前記受
    光量との差が所定値以上の場合に、前記紙葉類の表面状
    態が不良であると判別する不良判別手段と、を有してい
    ることを特徴とする請求項2に記載の紙葉類鑑別装置。
  5. 【請求項5】 前記反射光検出手段は、前記反射光に基
    づいて前記紙葉類の画像を取得する画像取得手段を有
    し、 前記反射光に関する情報は、前記画像取得手段にて取得
    された前記画像における画素が有する前記画像の濃淡を
    表す値であり、 前記表面状態判別手段は、前記画素が有する前記画像の
    濃淡を表す値と、前記基準となる情報としての値とを比
    較し、比較結果に基づいて前記紙葉類の表面状態を判別
    することを特徴とする請求項1に記載の紙葉類鑑別装
    置。
  6. 【請求項6】 前記受光素子は、前記搬送手段による前
    記紙葉類の搬送方向に対して交わる方向にライン状に配
    置されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか
    一項に記載の紙葉類鑑別装置。
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