JP2000259025A - 離型剤供給ロール及び離型剤供給装置 - Google Patents

離型剤供給ロール及び離型剤供給装置

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JP2000259025A
JP2000259025A JP11063150A JP6315099A JP2000259025A JP 2000259025 A JP2000259025 A JP 2000259025A JP 11063150 A JP11063150 A JP 11063150A JP 6315099 A JP6315099 A JP 6315099A JP 2000259025 A JP2000259025 A JP 2000259025A
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agent supply
roll
supply roll
rubber
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JP11063150A
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Toshihisa Hatakeyama
利久 畠山
Masato Takinami
真人 滝波
Atsushi Shikibe
厚 色部
Hideo Kanari
秀雄 金成
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Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各種画像形成装置に好適に備えられ、離型剤
の外部への漏出乃至噴出がなく、離型剤の過剰な表面浸
出がなく、定着ロールに離型剤を常に安定にかつ均一に
供給し得る離型剤供給ロールを提供する。 【解決手段】 定着ロール表面に離型剤を供給する離型
剤供給ロールであって、ロール形状の多孔質弾性体にお
ける空隙に、耐熱性ゴムと離型剤との混合物を充填して
なることを特徴とする離型剤供給ロールである。耐熱性
ゴムがシリコーンゴムである態様、離型剤がシリコーン
オイルである態様、多孔質弾性体が繊維、樹脂及びゴム
から選択される少なくとも1種で形成された態様、多孔
質弾性体における空隙が互いに繋がって連続している態
様、多孔質弾性体における空隙率が30〜90%である
態様、耐熱性ゴムの配合量が離型剤1重量部に対し1〜
15重量部である態様などが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、PPC複写機、レ
ーザービームプリンター、ファクシミリ等の画像形成装
置に備えられ、未定着トナーを定着する定着ロールに対
して離型剤を供給する離型剤供給ロール及び離型剤供給
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、画像形成装置には、加熱ロー
ル、加圧ロール等の定着ロールに対し未定着トナー像が
付着するオフセットの発生を防止する目的で、該定着ロ
ールに離型剤を供給する離型剤供給手段が備えられてい
る。前記離型剤供給手段としては、ウィック、オイルパ
ン、オイル供給量制御ブレード、オイルタンク等が知ら
れている。従来の画像形成装置においては、前記離型剤
供給手段を前記定着ロール近傍に配置し、該離型剤供給
手段から該定着ロールに離型剤を連続的に塗布すること
により、前記オフセットの発生を防止していた。
【0003】しかしながら、このような画像形成装置
は、大型で装置構成が複雑であり、コスト面でも不利で
ある上、離型剤の過度な供給による画像汚染、搬送中の
離型剤の飛散、定期の保守点検の煩雑、等の問題があ
る。
【0004】このため、前記問題のない画像形成装置が
いくつか提案されている。例えば、特開昭61―104
469号公報には、回転体内部に備えられた離型剤貯蔵
タンクの外周部に小孔を設け、該小孔から離型剤を該回
転体の表層である耐熱フェルト含浸層に浸出させる旨が
記載されている。また、特開平4―165382号公報
には、小孔を設けた離型剤貯蔵タンクの外周部に耐熱紙
を配し、最表層に耐熱フェルトを巻回する旨が記載され
ている。
【0005】しかしながら、これらのように離型剤貯蔵
タンクを用いる場合、最表層に浸出した離型剤が直接、
定着ロールに供給されるため、該離型剤の前記定着ロー
ルへの供給量の制御が困難であるという問題がある。一
方、前記供給量を制御するために、前記小孔の数を増減
すると、離型剤の浸出が不均一になるという問題があ
る。また、離型剤の前記定着ロールへの過剰な供給は特
に問題となるが、この問題を解消するためには、離型剤
の粘度を高く設定することが必要になる。離型剤の粘度
を高く設定した場合、前記定着ロールへの離型剤の適度
な供給を行なうためには、離型剤供給ロールに対し高温
・高圧を付加しなければならないという問題を生ずる。
【0006】一方、特開昭62―178992号公報、
特開平8―297427号公報等には、低粘度の離型剤
を含浸させた多孔質材をタンク内部に配し、該タンクに
小孔を設け、該タンク外周に離型剤拡散層を設け、更に
最表層に離型剤透過制御層として、シリコーンゴムと離
型剤との混合物をその空隙中に含浸させた多孔質ポリテ
トラフルオロエチレンフィルムを配して積層構造とした
離型剤供給ロールが記載されている。
【0007】しかし、この離型剤供給ロールの場合、そ
の端部に通気孔が設けられているため、軸を立設した状
態で放置すると、内部の離型剤が重力で下方に移動し該
通気孔から漏出してしまう問題がある。また、軸を傾斜
した状態で保持した場合であっても、離型剤供給ロール
内で離型剤は自由に移動するため、離型剤の供給ムラが
生じてしまう問題がある。また、この離型剤供給ロール
の場合、画像形成プロセスの毎開始時に離型剤の供給過
多となり易く、画像汚染の問題がある。
【0008】他方、特開昭61―148479号公報に
は、離型剤とシリコーンゴムとをロール状に加硫成型し
てなり、定着ロールからの熱と圧力とにより離型剤を浸
出する離型剤供給ロールが記載されている。しかしなが
ら、この離型剤供給ロールにおいては、離型剤の供給量
を増やすためには、シリコーンゴムに対する離型剤の比
率を高くすることが必要になり、その場合には該離型剤
供給ロールが非常に脆くなり、その機械的強度が大幅に
低下して信頼性に劣るという問題がある。また、該離型
剤供給ロールの機械的強度を向上させるためには、シリ
コーンゴムに対する離型剤の比率を低くすることが必要
になり、その場合には離型剤の十分に供給できないとい
う問題がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来に
おける諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課
題とする。即ち、本発明は、PPC複写機、レーザービ
ームプリンター、ファクシミリ等の画像形成装置に好適
に備えられ、保管・搬送時においても、また使用条件の
変化によっても離型剤が外部に漏出乃至噴出することが
なく、表面への離型剤の過剰な浸出がなく、定着ロール
に対して離型剤を常に安定にかつ均一に供給することが
でき、オフセットや画像汚染等を生じない離型剤供給ロ
ール、及び該離型剤供給ロールを備えた離型剤供給装置
を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の手段は以下の通りである。即ち、 <1> 定着ロール表面に離型剤を供給する離型剤供給
ロールであって、ロール形状の多孔質弾性体における空
隙に、耐熱性ゴムと離型剤との混合物を充填してなるこ
とを特徴とする離型剤供給ロールである。 <2> 耐熱性ゴムが、シリコーンゴムである前記<1
>に記載の離型剤供給ロールである。 <3> 離型剤が、シリコーンオイルである前記<1>
又は<2>に記載の離型剤供給ロールである。 <4> 多孔質弾性体が、繊維、樹脂及びゴムから選択
される少なくとも1種で形成された前記<1>から<3
>のいずれかに記載の離型剤供給ロールである。 <5> 多孔質弾性体における空隙が、互いに繋がって
連続している前記<1>から<4>のいずれかに記載の
離型剤供給ロール。である <6> 多孔質弾性体における空隙率が、30〜90%
である前記<1>から<5>のいずれかに記載の離型剤
供給ロールである。 <7> 離型剤の配合量が、耐熱性ゴム1重量部に対
し、3〜13重量部である前記<1>から<6>のいず
れかに記載の離型剤供給ロールである。 <8> 前記<1>から<7>のいずれかに記載の離型
剤供給ロールを少なくとも備えたことを特徴とする離型
剤供給装置である。
【0011】
【発明の実施の形態】(1)離型剤供給ロール 本発明の離型剤供給ロールは、定着ロール表面に離型剤
を供給する機能を有するものであり、ロール形状の多孔
質弾性体における空隙に、耐熱性ゴムと離型剤との混合
物を充填してなる。
【0012】本発明の離型剤供給ロールは、前記ロール
形状の多孔質弾性体の内部中心に、該離型剤供給ロ―ル
を回転させる回転軸部を有することができる。前記回転
軸部としては、特に制限はなく、目的に応じてその大き
さ、形状、構造、材質等を適宜選択することができ、例
えば断面円形の金属製等の構造物などが挙げられる。
【0013】(多孔質弾性体)前記多孔質弾性体として
は、離型剤供給ロールとして機能するのに必要な、機械
的強度、耐熱性、弾性等を有し、ロール形状であれば特
に制限はなく、目的に応じて公知の材料で所望の大きさ
に形成することができる。前記多孔質弾性体としては、
例えば、繊維、樹脂、ゴム等による多孔質構造体が挙げ
られる。前記繊維、樹脂、ゴム等は、適宜合成したもの
であってもよいし、市販品であってもよい。前記多孔質
構造体としては、多孔質であれば特に制限はなく、例え
ば、スポンジ、発泡体(フォーム)、フェルト、繊維
束、織布・布織布、などが挙げられる。
【0014】前記繊維としては、例えば、アラミド繊維
(デュポンジャパンリミテッド社製の「ノーメック
ス」、デュポン・東レケブラー社製の「ケブラー」、帝
人(株)製の「コーネックス」や「テクノーラ」な
ど)、ポリテトラフルオロエチレン繊維、ポリウレタン
繊維、ポリエステル繊維、などが挙げられる。これら
は、適宜合成したものであってもよいし、市販品であっ
てもよく、また、1種単独で使用してもよいし、2種以上
を併用してもよい。これらの中でも、耐熱性等の点で、
アラミド繊維が好ましい。
【0015】前記樹脂としては、例えば、ウレタン樹
脂、メチルシリコーン樹脂、メチルフェニルシリコーン
樹脂等のシリコーン樹脂、メタクリル樹脂、レゾール型
樹脂、ノボラック型樹脂等のフェノール樹脂、などが挙
げられる。これらは、適宜合成したものであってもよい
し、市販品であってもよく、また、1種単独で使用して
もよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中で
も、耐熱性、定着ロールに対する離型性が良好な点で、
シリコーン樹脂が好ましい。
【0016】前記ゴムとしては、例えば、ストレートシ
リコーンゴム、変性シリコーンゴム等のシリコーンゴ
ム、フッ化ビニリデン系ゴム、テトラフルオロエチレン
―プロオピレン共重合体、フルオロホスファゼンゴム等
のフッ素ゴム、アクリルゴム、ポチエステル型ウレタン
ゴム、ポリエーテル型ウレタンゴム等のウレタンゴム、
などが挙げられる。これらは、適宜合成したものであっ
てもよいし、市販品であってもよく、また、1種単独で
使用してもよいし、2種以上併用してもよい。これらの
中でも、耐熱性、定着ロ―ルに対する離型性が良好な点
で、シリコーンゴムが好ましい。
【0017】前記多孔質弾性体における空隙(気泡)
は、本発明では、互いに繋がることなく不連続なもの
(以下「独立型空隙」と称する)は好ましくなく、互い
に繋がって連続したもの(以下「連続型空隙」と称す
る)、あるいは、該独立型空隙と該連続型空隙とが混合
したもの(以下「混合型空隙」と称する)が好ましい。
これらの中でも、前記耐熱性ゴムと前記離型剤との混合
物の充填の容易さ等の点で、連続型空隙が特に好まし
い。
【0018】前記多孔質弾性体における空隙率として
は、例えば、30〜90%が好ましく、45〜55%が
より好ましい。前記空隙率が、30%未満であると、前
記離型剤の供給が十分でなくなることがあり、90%を
超えると、前記離型剤の供給が過剰になったり、該離型
剤供給ロ―ルの機械的強度が十分でないことがある。
【0019】前記多孔質弾性体の硬度としては、実使用
時に離型剤供給ロールに負荷される荷重により異なり一
概に規定することはできないが、目的等に応じて適宜選
択することができる。
【0020】前記多孔質弾性体の厚みとしては、特に制
限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
【0021】(混合物)前記混合物は、前記耐熱性ゴム
と前記離型剤とを混合してなり、場合によっては必要に
応じて適宜選択したその他の成分を更に混合してなる。
該混合物は、前記多孔質弾性体における空隙中に保持さ
れる。このとき、該混合物は液状ではなく、架橋等がさ
れたゲル状物であり、前記離型剤は、前記耐熱性ゴム中
に保持されて該混合物から浸出せず、熱や圧力等の外刺
激が該混合物に付加されて該混合物の露出表面から徐々
に浸出する。
【0022】―耐熱性ゴム― 前記耐熱性ゴムとしては、前記多孔質弾性体における空
隙中に保持され、耐熱性であり、前記離型剤を保持し得
るものであれば特に制限はなく、例えば、シリコーンゴ
ム、フッ素ゴム、アクリルゴム、ウレタンゴム、などが
挙げられる。これらは、適宜合成したものであってもよ
いし、市販品であってもよく、また、1種単独で使用し
てもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中で
も、選択する離型剤との離型性が高いものが好ましく、
シリコーンゴムが特に好ましい。
【0023】前記シリコーンゴムとしては、例えば、ジ
メチルシリコーンゴム、メチルビニルシリコーンゴム、
メチルフェニルシリコーンゴム、フルオロシリコーンゴ
ム、等が挙げられる。これらのシリコーンゴムは、加熱
加硫(HTV)ものであってもよいし、室温硬化(液状
ゴム)であってもよい。
【0024】本発明においては、これらの中でも、室温
硬化(液状ゴム)のものが、前記離型剤との混合時に液
状であるので両者の混合、及び該混合物の前記多孔質弾
性体における空隙中への充填が容易であり、かつ硬化に
より複雑な三次元網目構造を形成し、その網目中に前記
離型剤を保持し得るようになる点で特に好ましい。前記
液状ゴムとしては、例えば、一液型RTVゴムであって
もよいし、ニ液型RTVゴムであってもよい。
【0025】―離型剤― 前記離型剤としては、離型性を有し、前記定着ロールの
表面に付与されて未定着トナーのオフセットの発生を防
止し得るものであれば特に制限はなく、目的に応じて適
宜選択することができ、例えば、シリコーンオイル、フ
ッ素系オイル、などが挙げられる。これらは、1種単独
で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これ
らの中でも、定着ロールに十分な離型性を付与すること
ができ、また、耐熱性が良好である等の点で、シリコー
ンオイルが好ましい。
【0026】前記シリコーンオイルとしては、例えば、
ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーン
オイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイル、等の
ストレートシリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコ
ーンオイル、エポキシ・ポリエーテル変性シリコーンオ
イル、フッ素変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコ
ーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、カルボキ
シル変性シリコーンオイル、メルカプト変性シリコーン
オイル、カルビノール変性シリコーンオイル、メタクリ
ル変性シリコーンオイル、長鎖アルキル変性シリコーン
オイル、アルコール変性シリコーンオイル、アルキルア
ラルキル変性シリコーンオイル、等の変性シリコーンオ
イル、などが挙げられる。
【0027】前記離型剤の粘度としては、特に制限はな
く、目的に応じて適宜選択することができる。本発明に
おいては、前記離型剤の中でも流動性を有するものが好
ましく、特に1000c.s.以下の粘度を有するもの
が好ましい。前記離型剤の粘度が、前記数値範囲外であ
ると該離型剤の供給量の制御が困難になることがある。
【0028】前記混合物において、前記離型剤の配合量
が、前記耐熱性ゴム1重量部に対し、3〜13重量部で
あるのが好ましい。前記離型剤の配合量が、13重量部
を超えると、該離型剤を十分に保持できず、該離型剤の
外部への漏出乃至噴出等を生ずることがあり、該離型剤
の供給量の制御が困難になることがあり、3重量部未満
であると、該離型剤の量が少なくなり、前記混合物の露
出表面に浸出する該離型剤の量が少なくなり、該離型剤
の供給量の制御が困難になることがある。
【0029】―その他の成分― 前記その他の成分としては、特に制限はなく、本発明の
効果を害しない範囲内において、公知の添加剤の中から
適宜選択することができる。
【0030】(離型剤供給ロールの製造)前記離型剤供
給ロールは、公知の方法に従って製造することができる
が、例えば、前記回転軸部の外周に成型した多孔質弾性
体を、前記耐熱性ゴムと前記離型剤と前記架橋剤とを所
定量含有する混合物の液中に浸漬する。そして、該多孔
質弾性体における空隙に、該混合物を含浸させ充填させ
る。その後、該液中から該多孔質弾性体を取り出し放置
して、該空隙中に充填させた前記混合物を架橋反応させ
る。以上により、前記離型剤供給ロールを製造すること
ができる。
【0031】なお、該架橋反応が終了すると、図1に示
すように、離型剤供給ロールの多孔質弾性体1において
は、空隙2に、耐熱性ゴム3と離型剤4とを含有する混
合物の架橋物が保持されている(耐熱性ゴム3の架橋構
造物中に離型剤4が保持されている)。
【0032】(2)離型剤供給装置 本発明の離型剤供給装置は、前記本発明の離型剤供給ロ
ールを少なくとも備えてなり、他の構成部材としては、
本発明の効果を害しない限り特に制限はなく、目的に応
じて適宜選択することができる。本発明の離型剤供給装
置においては、前記離型剤供給ロ―ルを1本備えていて
もよいし、2本以上備えていてもよい。また、該離型剤
供給ロールは、定着ロールに従動可能に設計してもよい
し、独立して回転可能に設計してもよい。
【0033】(作用・用途)前記離型剤供給ロール及び
前期離型剤供給装置における離型剤供給ロールは、一般
に、定着ロールにおける加熱ロール、加圧ロール等の少
なくとも1つの表面に当接された状態で配置される。そ
して、該定着ロールが回転すると、それに従動して回転
する。その際、該離型剤供給ロールにおいては、該定着
ロールからの温度、圧力等の外部刺激乃至外部環境条件
の変化に応じて、該離型剤供給ロールの表面に露出する
前記混合物から前記離型剤を浸出させる。この浸出され
た離型剤が前記定着ロールの表面に付与され、定着ロー
ルの表面に移される。その結果、該定着ロールの離型性
が向上し、オフセット等による画像欠陥が効果的に防止
される。
【0034】本発明の離型剤供給ロール及び離型剤供給
装置は、広い分野で好適に使用することができるが、特
に、PPC複写機、レーザービームプリンター、ファク
シミリ等の画像形成装置に好適に備えられた状態で使用
される。本発明の離型剤供給ロール及び離型剤供給装置
における離型剤供給ロールは、保管・搬送時において
も、また使用条件の変化によっても離型剤が外部に漏出
乃至噴出することがなく、表面への離型剤の過剰な浸出
がなく、定着ロールに対して離型剤を常に安定にかつ均
一に供給することができる。このため、前記画像形成装
置において使用された場合、オフセットや画像汚染等を
生じることがない。
【0035】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明するが、
本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではな
い。
【0036】(実施例1〜3) ―離型剤供給ロールの作製― 金属製の芯部の外周に、多孔質シリコーンゴム(空隙率
50%)を前記多孔質弾性体として用い、これを離型剤
供給ロール径となるように成形した。これを、離型剤
(粘度300c.s.)と、室温硬化型シリコーンゴム
(信越化学工業(株)製、KE108)と、室温硬化型
シリコーンゴム(信越化学工業(株)製、CAT−10
8)とを表1に示す重量比で含有する混合物の液中に浸
漬して、前記多孔質シリコーンゴムにおける空隙中に該
混合物の液を含浸させた。その後、これを前記液中から
取り出して、室温で一日放置し、前記空隙中に含浸させ
た前記混合物の液を架橋反応させ、硬化させた。以上に
より、離型剤供給ロールを作製した。この作製した離型
剤供給ロールにつき、以下の評価を行なった。
【0037】《評価》 <多孔質弾性体硬度>前記多孔質弾性体の硬度を、JI
S−K6253に基づき測定し、その結果を表1に示し
た。
【0038】<離型剤供給ロール硬度>作製した離型剤
供給ロールの表面硬度を、JIS−K6253に基づき
測定し、その結果を表1に示した。
【0039】<離型剤漏出試験>作製した離型剤供給ロ
ールを、垂直に(その軸を立設して)配置し、56時間
放置した後、前記離型剤の漏出乃至噴出の有無を目視に
て確認した。その結果、前記離型剤の漏出は観られなか
った。
【0040】<離型剤供給性能試験>前記離型剤漏出試
験を行なった直後の離型剤供給ロールを用い、これを画
像形成装置における定着ロールに当接するようにして配
置した。そして、離型剤の定着ロールへの供給均一性を
確認したところ、離型剤の均一な供給が確認できた。
【0041】<離型剤供給安定性試験>前記離型剤供給
性能試験において用いた、前記離型剤供給ロールを備え
た画像形成装置を用い、A3サイズの用紙を30秒間隔
で連続30枚通紙した時の離型剤供給量を測定した。そ
の結果を表1に示した。なお、このときの離型剤供給量
の変化を実施例1〜3についてそれぞれ図2〜4に示し
た。また、実施例3の離型剤供給ロールについて、A3
サイズの用紙に、A4サイズ当たり、K=7%,Y=M
=C=25%となる像密度のフルカラーチャートをの
せ、30秒間隔通紙を25枚1セットとして行い、各セ
ット間を5分間あけ2000枚通紙した。そして、通紙
実施中における前記離型剤の漏出乃至噴出及びオフセッ
ト発生の有無を目視にて確認した。その結果を表1に示
した。更に、実施例3の離型剤供給ロールについて、2
000枚通紙後において、A3サイズの用紙を30秒間
隔で連続30枚通紙した時の前記離型剤の供給量を測定
した。その結果を表1に示した。
【0042】
【表1】
【0043】
【発明の効果】本発明によると、前記従来における諸問
題を解決することができる。また、本発明によると、P
PC複写機、レーザービームプリンター、ファクシミリ
等の画像形成装置に好適に備えられ、保管・搬送時にお
いても、また使用条件の変化によっても離型剤が外部に
漏出乃至噴出することがなく、表面への離型剤の過剰な
浸出がなく、定着ロールに対して離型剤を常に安定にか
つ均一に供給することができ、オフセットや画像汚染等
を生じない離型剤供給ロールを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の離型剤供給ロールの多孔質
弾性体部分の一部断面概略説明図である。
【図2】 図2は、実施例1の離型剤供給ロールについ
て、A3サイズの用紙を30秒間隔で連続30枚通紙し
た時の離型剤供給量の変化を示すグラフである。
【図3】 図3は、実施例2の離型剤供給ロールについ
て、A3サイズの用紙を30秒間隔で連続30枚通紙し
た時の離型剤供給量の変化を示すグラフである。
【図4】 図4は、実施例3の離型剤供給ロールについ
て、A3サイズの用紙を30秒間隔で連続30枚通紙し
た時の離型剤供給量の変化を示すグラフである。
【符号の説明】
1 多孔質弾性体 2 空隙 3 耐熱性ゴム 4 離型剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16C 13/00 F16C 13/00 E (72)発明者 色部 厚 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 金成 秀雄 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 Fターム(参考) 2H033 AA09 AA32 BA43 BA46 3J103 AA02 FA30 GA02 GA52 GA57 GA58 GA60 HA03 HA12 HA13 HA18 HA19 HA53 4F100 AB01 AK01A AK52A AK52H AN00A AN02A BA01 BA02 CA30A DA11 DD31 DG06A DJ00A DJ03A EH31A EJ05 EJ08 EJ82 GB48 JJ03A JK07A JL01 JL06 YY00A

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 定着ロール表面に離型剤を供給する離型
    剤供給ロールであって、ロール形状の多孔質弾性体にお
    ける空隙に、耐熱性ゴムと離型剤との混合物を充填して
    なることを特徴とする離型剤供給ロール。
  2. 【請求項2】 耐熱性ゴムが、シリコーンゴムである請
    求項1に記載の離型剤供給ロール。
  3. 【請求項3】 離型剤が、シリコーンオイルである請求
    項1又は2に記載の離型剤供給ロール。
  4. 【請求項4】 多孔質弾性体が、繊維、樹脂及びゴムか
    ら選択される少なくとも1種で形成された請求項1から
    3のいずれかに記載の離型剤供給ロール。
  5. 【請求項5】 多孔質弾性体における空隙が、互いに繋
    がって連続している請求項1から4のいずれかに記載の
    離型剤供給ロール。
  6. 【請求項6】 多孔質弾性体における空隙率が、30〜
    90%である請求項1から5のいずれかに記載の離型剤
    供給ロール。
  7. 【請求項7】 離型剤の配合量が、耐熱性ゴム1重量部
    に対し、3〜13重量部である請求項1から6のいずれ
    かに記載の離型剤供給ロール。
  8. 【請求項8】 請求項1から7のいずれかに記載の離型
    剤供給ロールを少なくとも備えたことを特徴とする離型
    剤供給装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2007114289A1 (ja) * 2006-03-30 2007-10-11 Tomoegawa Co., Ltd. 薄膜およびそれを用いた薄膜積層体

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