JPH1020699A - 定着装置 - Google Patents

定着装置

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JPH1020699A
JPH1020699A JP18844296A JP18844296A JPH1020699A JP H1020699 A JPH1020699 A JP H1020699A JP 18844296 A JP18844296 A JP 18844296A JP 18844296 A JP18844296 A JP 18844296A JP H1020699 A JPH1020699 A JP H1020699A
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JP
Japan
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heat
release agent
fixing
fixing device
silicone oil
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP18844296A
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English (en)
Inventor
Yasuhiro Kusumoto
保浩 楠本
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 静電記録式の画像形成装置に用いられ、記録
シート上のトナー像を加熱圧着する定着装置であって、
トナーのオフセットを生じることなく、また定着後の記
録シートに対する粘着テープ接着性やボールペンでの筆
記性などの問題を生じない定着装置を提供する。 【解決手段】 加熱定着ローラ1、加熱定着ローラ1に
圧接された加圧ローラ2、加熱定着ローラ1の周面に離
型剤を供給する離型剤供給部材3から構成される。加熱
定着ローラ1は、加熱源であるヒータ1aを備えた円筒
状芯金1b、弾性体層1c、耐熱性フッ素ゴム層1dを
有している。耐熱性フッ素ゴム層1dはフッ素系界面活
性剤を0.3乃至10重量%含有し、その外周面には、
離型剤供給部材3によって変性シリコーンオイル(離型
剤)がA4用紙1枚あたり平均で0.03乃至5mgの
塗布量となるように供給される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機やファクシ
ミリなどの静電記録式画像形成装置に使用される定着装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真プロセスを利用した複写機やフ
ァクシミリ装置などの画像形成装置においては、記録シ
ート上に形成された未定着のトナーを定着して永久画像
にする必要がある。このような定着の手段として、従来
から溶剤定着法、圧力定着法、あるいは加熱定着法など
が知られている。
【0003】しかしながら、溶剤定着法では溶剤蒸気の
発散によって臭気や衛生上の問題がある。また、圧力定
着法では他の定着法と比べて定着性が悪く、さらに圧力
感応性トナーが高価であるという欠点がある。このた
め、加熱定着法が一般的に使用されている。
【0004】加熱定着法は、記録シート上のトナーを加
熱し、溶融させて定着を行うものである。このような加
熱定着装置としては、加熱ローラ式のものが広く知られ
ており、この装置は図6に示すように、加熱定着ローラ
101と、加熱定着ローラ101に圧接配置された加圧
ローラ102とで主要部が構成される。この加熱ローラ
方式の定着装置は、熱風定着方式やオーブン定着方式な
どの他の加熱定着装置と比べて、熱効率が高く、低電力
で高速性に優れ、また紙詰りによる火災の危険性が少な
いことから広く使用されている。
【0005】上記加熱定着装置の加熱定着ローラ101
は、内部にヒータ101aを備えた円筒状芯金101b
と、その外周面に形成された表面被覆層101cとで主
要部が構成されており、表面被覆層101cは、耐熱性
樹脂または耐熱性ゴムからなるものである。また、加圧
ローラ102は、円筒状芯金102aの外周面に耐熱弾
性体層102bを形成した構成となっており、加熱定着
ローラ101とこの加圧ローラ102との間に未定着ト
ナー像111が形成された用紙(記録シート)112を
挿通させることで、未定着トナー像111の定着を行う
ようになっている。
【0006】上記の表面被覆層101cは、加熱定着ロ
ーラ101からトナーが定着された用紙を引き離す(離
型する)ために形成されるものである。そして、これに
用いる材料としては、例えば、ポリテトラフルオロエチ
レン(PTPE)、パーフルオロアルキルビニールエー
テル共重合体(PFA)あるいは四フッ化エチレン六フ
ッ化プロピレン共重合樹脂(FEP)などに代表される
フッ素系耐熱樹脂、シリコーンゴムやフッ素ゴムなどに
代表される耐熱性ゴムが使用される。
【0007】上記フッ素系耐熱樹脂を表面被覆層101
cとして用いると、材質そのものが硬くてトナー層との
密着性が低いことから、ベタ画像を定着したときに濃度
ムラが発生するという欠点がある。一方、表面被覆層1
01cに耐熱性ゴムを使用した場合、耐熱性ゴムが柔ら
かくてゴム自体の伸展性があることから、ベタ画像で濃
度ムラのない優れた画質を得ることができる。しかし、
フッ素系耐熱樹脂等に比べて一般的に単体では離型性が
悪く、カラーコピー機等フルカラーのトナー像を定着す
るときには、使用するトナーが低融点で非常に溶けやす
いものであることから、上記の耐熱性ゴムからなる表面
被覆層101cだけでは満足な離型性が得られない。こ
のような事情から、フルカラーの画像形成装置では、加
熱定着ローラ101の表面に耐熱性ゴム層を形成し、さ
らに離型性を高めるために表面層上に離型剤が供給され
る。
【0008】ここで、耐熱性ゴムは、一般にシリコーン
ゴム、フッ素ゴム等が知られているが、シリコ−ンゴム
は初期の離型性が大きいという利点を有するものの、柔
らかくて用紙との摩擦が大きくて摩耗し易く、長期の使
用ができない。これに対し、フッ素ゴムは、後述する離
型剤を使用するとこれがフッ素ゴムと反応膜を形成して
高い離型性を発揮し、また用紙との摩擦係数が小さいの
で耐摩耗性が高くて長期使用が可能である。このため、
カラーのトナー像を定着する装置では、表面被覆層とし
てフッ素ゴムが好適に用いられる。
【0009】上記の、離型剤としては、種々のものが知
られているが、特に、上記のフッ素ゴムと組み合わせて
使用するものとして、例えば特開平4−230784号
公報に開示されたような、アミノ基を有する変性シリコ
ーンオイル、あるいはメルカプト基を有する変性シリコ
ーンオイルなどがある。
【0010】ただし、上記の変性シリコーンオイルのう
ち、メルカプト基を有するシリコーンオイルの場合に
は、異臭があり、コスト高であり、また離型性がやや低
いことから、アミノ基を有する変性シリコーンオイル
(アミノ変性シリコーンオイル)が好適に使用される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、離型剤
として上記変性シリコーンオイルを用いることによっ
て、用紙への離型剤の転移量が多くなると、このオイル
の離型性能が高く且つ用紙の官能基と反応することか
ら、用紙への粘着テープの接着性が悪くなり、接着剤の
使用ができなくなったり、あるいはボールペンによる筆
記性が低下して定着画像にボールペンでの加筆ができな
くなる、などの問題がある。
【0012】上記の問題を解決するため、例えば特公平
4−76381号公報に開示されているように、表面被
膜層に使用されるフッ素ゴムにフッ素系界面活性剤を充
填することでフッ素ゴム自体の離型性を高め、離型剤の
使用を回避しようとした技術がある。ところが、この技
術では、オフセットが発生し易く、長期使用した場合に
はオフセットによる画像欠陥が発生するという不都合が
ある。
【0013】このような不都合に対しては、加熱定着ロ
ーラの表面に供給量を制限しながら少量の離型剤を塗布
することによってトナーのオフセットを防止することが
考えられる。これは、例えば図7に示すような離型剤供
給装置108において、離型剤規制ブレード107を設
けて加熱定着ローラ101の表面に供給される離型剤の
量を制限するものである。なお、図7において、離型剤
109はピックアップローラ105を経て、加熱定着ロ
ーラ101に従動回転する離型剤供給ローラ104に供
給されるようになっており、ピックアップローラ105
の外周面には、ウイック106により離型剤109が供
給される。さらに、加熱定着ローラ101の表面は清掃
部材103により加熱定着後に清浄化されるようになっ
ている。
【0014】しかし、このような方法では、フッ素系界
面活性剤のために加熱定着ローラ101の表面における
撥油性が高くなっており、離型剤自体がはじかれること
から、加熱定着ローラ101の表面に離型剤の膜を形成
することができず、離型性が低下してしまう。また、離
型剤を均一に塗布するためには、離型剤を多量(例えば
10mg/A4)に供給することになり、結局上記問題
点、つまり粘着テープ等の接着性、ボールペン等による
筆記性の改善を図ることができない。
【0015】本発明は、上記のような事情に鑑みてなさ
れたものであり、その目的は、良好な離型性を維持する
とともに、定着後の用紙に、テープの接着性やボールペ
ンでの筆記性などの問題が生じない定着装置を提供する
ことである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、耐熱性ゴムの
なかでも特にフッ素ゴムが変性シリコーンオイルに対し
て高い親和性を示し、高い離型性能が得られることに着
目してなされたものであり、加熱定着部材である耐熱性
フッ素ゴム層に所定範囲の量の界面活性剤を充填すると
ともに、この耐熱性フッ素ゴム層の周面に変性シリコ−
ンオイルを適正な量だけ塗布することで、上記のような
粘着テープの接着性低下などの問題を生じることなく優
れた離型性を得るものである。
【0017】すなわち、請求項1の定着装置は、加熱源
を内蔵し、周回可能に支持された加熱定着部材と、該加
熱定着部材の周面に圧接される加圧手段とを有し、未定
着トナー像を坦持する記録材を、前記加熱定着部材と前
記加圧手段との間に挟持して搬送し、加熱及び加圧によ
り前記トナー像を前記記録材上に定着する定着装置にお
いて、前記加熱定着部材は、フッ素ゴムとの混合率が
0.3乃至10重量%となるようにフッ素系界面活性剤
を含有した耐熱性フッ素ゴム層を周面に備え、該耐熱性
フッ素ゴム層の表面に、変性シリコーンオイルをA4用
紙1枚あたり平均で0.03乃至5mgの塗布量となる
ように供給する離型剤供給手段を有することを特徴とす
るものである。
【0018】請求項2の発明は、請求項1に記載の定着
装置において、前記離型剤供給手段は、耐熱性繊維にて
形成される不織布に予め3000乃至20000センチ
ストークスの粘度である変性シリコーンオイルを含浸さ
せたものであり、該不織布を0.5kgf以上の圧力を
かけて前記加熱定着部材に圧接しながら前記変性シリコ
ーンオイルを供給するものであることを特徴とする。
【0019】請求項3の発明は、請求項1又は請求項2
に記載の定着装置において、前記加熱定着部材の表面の
耐熱性フッ素ゴム層と、前記3000乃至20000セ
ンチストークスの粘度である変性シリコーンオイルを含
浸させた不織布との静摩擦係数が、0.6以下であるこ
とを特徴とする。
【0020】請求項4の発明は、請求項1に記載の定着
装置において、前記離型剤供給手段が、変性シリコーン
オイルが含浸される耐熱性材料からなり、軸線回りに回
転が可能に支持された円筒状部材と、この円筒状部材の
表面を覆い、該円筒状部材に含浸された変性シリコーン
オイルを透過浸出させる多孔質フィルムとを有し、前記
加熱定着部材に当接させて前記変性シリコーンオイルを
供給するものであることを特徴とする。
【0021】(作用)本願に係る発明の定着装置は上記
のような構成を有しているので、次のように作用する。
つまり、加熱定着ローラの表面を形成する耐熱性フッ素
ゴム層にフッ素系界面活性剤が充填されているが、その
配合量は上記のように限定された量となっているので、
加熱定着ローラの表面に離型剤を供給されたときに、フ
ッ素系界面活性剤にはじかれることが少なく、微少な離
型剤の供給量でもほぼ均一な離型膜を形成することがで
きる。
【0022】また、加熱定着ローラの表面層にフッ素系
界面活性剤を配合することによって、オフセット防止す
る効果が向上し、表面に供給される少量の離型剤の作用
とで充分なオフセットの防止効果が得られる。さらに、
離型剤は定着時に記録シートに転移されるが、本願発明
の定着装置では離型剤の供給量が少なく制限されている
ので、記録シートへの転移量も少なく、トナー像定着後
の記録シートに粘着テープを貼着したり、ボールペンで
加筆を行なう場合にも支障を生じることがない。
【0023】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図
に基づいて説明する。 [第1の実施の形態]図1は、本願に係る発明の第1の
実施形態である定着装置を示す概略構成図である。この
定着装置は、加熱定着ローラ1と、この加熱定着ローラ
1に圧接された加圧ローラ2と、加熱定着ローラ1の周
面に離型剤を供給する離型剤供給装置3とで主要部が構
成される。
【0024】上記加熱定着ローラ1は、内部に加熱源で
あるヒータ1aを備えた円筒状芯金1bと、円筒状芯金
1bの外周面に形成された弾性体層1cと、この表面を
被覆する耐熱性フッ素ゴム層1dとから構成されてい
る。上記弾性体層1cは、予め肉厚500μmに調整さ
れ加硫成型されたHTV(High Temperat
ure Vulcanization)シリコーンゴム
で形成されている。
【0025】上記耐熱性フッ素ゴム層1dは、フッ素ゴ
ム90〜99.7重量%とフッ素系界面活性剤0.3〜
10重量%とからなるゴム組成物100重量部と、加硫
助剤0.1〜20重量部とを含有する材料を、上記弾性
体層1c上に厚さが50μmとなるように積層したもの
である。この耐熱性フッ素ゴム層1dは、上記材料をデ
ィッピングにより塗布したものを177℃で15分間プ
レス加工し、さらに233℃のオーブン中で24時間二
次加硫して形成される。
【0026】ここで、フッ素系界面活性剤は、一般式C
3 (CF2n で表されるパーフルオロアルキル基を
その分子中にもつ化合物であり、好ましくは上述の一般
式のnの値が5〜15であるものが用いられる。本実施
形態の定着装置では、界面活性剤として、炭素数20以
下のパーフルオロアルキル基を有するアクリレートまた
はメタクリレート10〜80重量%と、アルキル基やベ
ンジル基などの親油性基を有するアクリレートまたはメ
タクリレート10〜20重量%との共重合化合物であっ
て、数平均分子量が500〜100000で融点200
℃以下の共重合化合物を用いた。このような共重合化合
物は、例えば、サーフロン(旭硝子株式会社の登録商
標)などとして入手可能である。また、フッ素ゴムとし
ては、Viton45(VitonはDUPONT社の
登録商標)を用いた。
【0027】上記加圧ローラ2は、円筒状芯金2aの外
周面に耐熱弾性体層2bを設けたものである。また、離
型剤供給装置3は、ウェブ7の送出側ローラ5と巻取側
ローラ4およびこれらの間に設けられた当接ローラ6と
から構成される。当接ローラ6は、中実芯金6aの周囲
に耐熱性シリコーンスポンジ6bを巻装して構成され
る。そして、ウェブ7を介して加熱定着ローラ1に当接
されることによって、ウェブ7に含浸された離型剤を加
熱定着ローラ1の表面へ塗布するとともに、加熱定着ロ
ーラ1の表面を清掃するようになっている。
【0028】上記ウェブは、耐熱性アラミド繊維(商標
名NOMEX、DUPONT株式会社の登録商標)を素
材とする不織布に、粘度が3000〜20000センチ
ストークスのアミノ変性シリコーンオイルをディッピン
グにて含浸したものである。
【0029】このような定着装置では、加熱定着ローラ
の表面層が、耐熱性フッ素ゴム層からなり、これにフッ
素系界面活性剤が適切に配合されているので、少量の離
型剤をこの表面に供給したときにも、均一に塗布され
る。したがって、定着された画像に欠陥を生じることな
く、少量の離型剤で充分にオフセットを防止することが
できる。さらにこの離型剤は記録用紙に転移するが、供
給量が少量であるので、記録用紙に含浸される量も少な
く、画像が定着された後の用紙に粘着テープを貼着した
り、ボールペンで加筆することに支障が生じることもな
い。
【0030】[上記定着装置の諸条件に付いての実験]
次に、上記定着装置に関し、離型剤の粘度、離型剤の種
類、離型剤の供給量、加熱定着ローラの表面層の材料、
界面活性剤の含有量等の諸条件について行なった実験を
説明する。
【0031】(離型剤の粘度についての実験)本実験は
離型剤の粘度と加熱定着ローラへの塗布性能との関係を
調査するために行なったものである。離型剤として、そ
れぞれ1000、2000、3000、5000、10
000、15000、20000、30000、400
00センチストークス(以下cSt)の粘度であるアミ
ノ変性シリコーンオイルを用い、これらを耐熱性アラミ
ド繊維(商標名NOMEX、DUPONT株式会社の登
録商標)を素材とする不織布に、それぞれディッピング
にて含浸して使用した。
【0032】上記のようにして作製した各種のウェブに
ついて、80℃の高温環境下で放置テストを実施したと
ころ、粘度が2000cSt以下のアミノ変性シリコー
ンオイルを含浸させたものはアミノ変性シリコーンオイ
ルがウェブ7から滲出することが確認され、このため、
これらのウェブ7は使用できないことが分かった。よっ
て、離型剤としては、粘度が3000cSt以上のもの
を用いなければならない。
【0033】さらに、上記粘度の異なる離型剤を用いた
ウェブ7を装着した上記実施形態の定着装置を複写機
(富士ゼロックス社製Vivace400)に搭載し、
また定着加熱ローラ1の耐熱性フッ素ゴム層1dにおけ
るフッ素系界面活性剤の配合量を表1のように種々変え
て、黒ベタ画像の用紙への定着をそれぞれ行った。そし
て、これらの定着像の画質を観察した結果を表1に示
す。 (以下余白)
【0034】
【表1】
【0035】表1から明らかなように、変性シリコーン
オイルの粘度が30000cSt以上のときには、粘性
が高いことから、離型剤を定着加熱ローラ1の周面に均
一に塗布されなかった。このため、離型剤の筋が塗布さ
れたままの状態でベタ部に残ってしまい、この結果、画
質欠陥が発生した。なお、本実験では加熱定着ローラ1
の表面層として耐熱性フッ素ゴムを用いているので、表
面層に耐熱性樹脂を用いた場合に発生するベタ部での細
かい濃度ムラは一切発生しなかった。
【0036】(離型剤の供給量と粘着テープの接着性と
の関係についての実験)本実験は、加熱定着ローラへの
変性シリコーンオイルからなる離型剤の供給量を変化さ
せ、トナー像定着後の用紙への粘性テープ(住友3M社
製のメンディングテープ)の接着力を調査したものであ
る。ここで、接着力(gf)は、離型剤が転移した用紙
に粘性テープを接着した後、粘性テープを当該用紙に対
して90度上方に引きはがした際の引きはがし力として
測定した。この実験の結果は、図2に示すとおりとな
り、離型剤供給量がA4用紙1枚当たり5mg以下であ
れば、実用上の問題がないことがわかる。
【0037】(離型剤の粘度・界面活性剤の配合量とオ
フセットの発生との関係についての実験)本実験は、加
熱定着ローラの表面層と同じ材料からなる層をを板状の
試験片に形成し、この試験片上でトナー像定着時の状態
を再現してトナーのオフセットを調査する実験を行なっ
たものである。試験片上に形成した表面層は、耐熱性フ
ッ素ゴムにフッ素系界面活性剤を配合したものであり、
フッ素系界面活性剤の量を変えて複数の試験片を作成し
た。試験に用いた表面層の配合は表2に示すとおりであ
り、耐熱性フッ素ゴムを70〜100重量部の範囲で変
化させるのにともない、フッ素系界面活性剤の配合量を
0〜30重量部の範囲で変化させている。
【0038】
【表2】
【0039】実験は、上記板状の試験片を180℃以上
の温度に加熱し、この板状ゴム試験片に予めベタ像のト
ナーが転写された用紙を荷重4Kgfで5分間圧着して
定着を行い、その後に約10分間放置冷却した。そし
て、この用紙からゴム試験片へのトナーの転移(オフセ
ット)を目視にて観察した。
【0040】なお、試験片の供試材料表面は、試験前に
予め離型剤を塗布した後一旦軽く払拭し、極微少の離型
剤が残存する状態とした。また、トナーとしては、オフ
セットが生じやすい富士ゼロックス株式会社製ACol
or635用の黒トナーを用いた。
【0041】上記試験の結果を表3に示す。なお、表3
には、試験片の表面をフッ素樹脂(PTFEのディスパ
ージョン)によりコーティングした場合における同様な
試験結果も比較として示す。
【表3】
【0042】表3に示したように、上記のトナーは流れ
やすく(溶けやすく)、また、離型しにくいトナーであ
ることから、離型剤を塗布しない場合はいずれにおいて
もオフセットが発生した。これに対して、離型剤を塗布
した場合において、フッ素ゴムを用いた場合には、フッ
素ゴムへのフッ素系界面活性剤の配合量が0.3重量%
以上15重量%以下、好ましくは0.3重量%以上10
重量%以下のときで、フッ素ゴムに塗布した変性シリコ
ーンオイルの粘度が3000cSt以上で20000c
St以下の時には、良好な結果が得られた。
【0043】ここで、フッ素系界面活性剤を25重量%
以上添加した場合は、撥油性が高すぎることから、離型
剤がはじかれ、これが原因で離型性が若干低下したもの
と考えられる。また、表面層をフッ素樹脂とした時は、
いずれの場合においてもオフセットが発生し使用できる
条件はないことがわかった。
【0044】次に、離型剤として、アミノ変性シリコー
ンオイルに代えてジメチルシリコーンオイルを用いた場
合における同様な実験を行った結果を表4に示した。
【0045】
【表4】
【0046】表4から明らかなように、離型剤としてジ
メチルシリコーンオイルを用いた場合はアミノ変性シリ
コーンオイルを用いたときよりも結果が悪いことがわか
る。これは、アミノ変性シリコーンオイルを用いた場合
にはアミノ基がフッ素ゴムと反応して離型膜を形成する
ため離型性が発揮されるのに対して、ジメチルシリコー
ンオイルを用いた場合にはこのような反応が起こらない
ために離型性が低いものと考えられる。
【0047】(離型剤供給用のウェブの圧接力について
の実験)次に、フッ素系界面活性剤の配合量を1重量%
として作った耐熱性フッ素ゴム層が形成された加熱定着
ローラ1を実際にVivace400に搭載し、離型剤
の塗布状態を検討した。なお、離型剤の塗布に用いた離
型剤供給装置3の当接ローラ6として、直径5mmの中
実芯金6aのまわりに硬度20度(アスカーCによる:
高分子化学社製測定器)の耐熱性シリコーンスポンジ6
bを巻装した直径20mmのローラを用いている。そし
て、この当接ローラ6によってウェブ7をその加熱定着
ローラ1と反対側面から圧接する方法を採用した。さら
に、ウェブ7は0.02/secの速度で図示しないモ
ーターにより巻き取った。
【0048】この実験は、当接ローラ6によりウェブ7
を当接する圧接力を変化させたときにおける、離型剤の
加熱定着ローラ1への塗布状態を観察し、適性なウェブ
7の圧接力を判定した。なお、この場合における塗布状
態の確認法としては、静止状態で180℃に加熱した加
熱定着ローラ1をウェブ7に当接し、この状態で当接ロ
ーラ6の圧接力を変化させ、5秒放置した後にウェブ7
を除去し、その際に加熱定着ローラ1上に残存する離型
剤の残存像を目視にて確認する方法を採用した。この結
果、圧接力が0.5kgf未満の場合には、残存像が断
続的なものであった。これは、圧接力が弱いために離型
剤の塗りムラが発生していることが原因であるものと考
えられる。従って、ウェブ7を当接させるための圧接力
は0.5kgf以上が良いことが分かった。
【0049】(表面層への界面活性剤の配合量と摩擦係
数との関係についての実験)離型剤の供給状態を調査す
るための比較実験として、上記離型剤の供給量及びウェ
ブの圧接力の条件を満たした状態で、加熱定着ローラの
表面層にはフッ素系界面活性剤を充填していないものを
用いた定着装置を実際にVivace400に搭載して
連続複写試験を行った。この時、離型剤としては粘度が
3000cStのものを使用し、加熱定着ローラ1への
供給量を0.1〜5.0(mg/A4)としている。こ
のような離型剤を供給するウェブ7の裏面からのシリコ
ーンスポンジ6bによる定着加熱ローラ1への圧接力を
それぞれ0.5kgfと5kgfとしたところ、ウェブ
7が加熱定着ローラ1の回転に抗することができず定着
加熱ローラ1に従動して巻き込まれてしまう現象が頻発
した。このような現象は、ウェブ7と定着加熱ローラ1
の耐熱性フッ素ゴム層1dとの摩擦係数が大きいときに
発生するものと考えられる。このため、適性な摩擦係数
およびフッ素系界面活性剤の充填量を決定するために、
以下の検討を行った。
【0050】ウェブ7を摺擦面に貼り付けたおもりを上
記オフセットの発生状態を調査する実験で作製した板状
ゴム試験片上で滑らせ、その際の摩擦係数を測定した。
そして、離型剤の粘度を3000(cSt)と2000
0(cSt)の2つとした場合のそれぞれについて、板
状ゴム試験片におけるフッ素系界面活性剤の充填量を0
〜5重量%の範囲で変化させ、この場合の摩擦係数と界
面活性剤の充填量(重量%)との関係を調べた。この結
果を図3に示す。
【0051】図3に示すように、フッ素系界面活性剤を
わずかに充填させるだけで摩擦係数は急激に減少し、ま
た、急激な減少後はフッ素系界面活性剤の充填量を多く
しても摩擦係数の変化(減少)の程度は少ない。なお、
フッ素系界面活性剤の充填量が0.3重量%未満の時に
は、いわゆるチャタリングが発生して動摩擦係数は測定
不能となった。また、静摩擦係数が0.6以下の時には
動摩擦係数測定時にチャタリングは発生しなかった。そ
して、定着加熱ローラ1の表面上を摺擦するウェブ7
は、滑りが生じれば巻き付きは発生しないと考えられる
ことから、静摩擦係数を0.6以下とすれば上記のよう
なウェブの巻き込みは発生しないものと考えられる。こ
れはまた、フッ素系界面活性剤の充填量が0.3重量%
以上とすれば良いことを意味する。
【0052】(離型性能の維持性についての実験)以上
の実験結果を考慮し、離型剤の供給条件・界面活性剤の
配合量等を適切な範囲として、上記実施形態の定着装置
を実際にVivace400に搭載し、連続した多数枚
の複写試験を行った。この結果を表5に示す。なお、こ
の場合における加熱定着ローラ1への離型剤の供給量
は、0.1〜5.0(mg/A4)の範囲であった。
【0053】
【表5】
【0054】表5において示す数値は、実際に記録用紙
上にオフセット像が目視で確認された時の複写枚数を示
している。この表に示すように、フッ素系界面活性剤を
充填した耐熱性フッ素ゴム層1dを用い、また加熱定着
ローラ1の周面に離型剤を供給することで、信頼性が格
段に向上することが分かる。また、フッ素系界面活性剤
だけを充填し、離型剤を供給しない場合よりも、微量で
あっても離型剤を供給すると圧倒的に信頼性が向上する
ことも分かる。さらにフッ素系界面活性剤の充填量が1
0重量%を越えた状態においては、離型剤を供給しない
場合よりも信頼性は向上するが、界面活性剤の充填量が
10重量%もしくはそれ以下の場合と比べると信頼性が
低下するとがわかる。これは先に述べたように、フッ素
系界面活性剤の充填量が多い場合には、フッ素系界面活
性剤が加熱定着ローラ1の耐熱性フッ素ゴム層1dの表
面に露出する割合が大きくなる結果、、変性シリコーン
オイルによる離型膜を形成しにくくなり、逆に離型性能
が低下するものと考えられる。
【0055】次に、加熱定着ローラ1への離型剤の供給
量をさらに絞って0.01〜0.1(mg/A4)とし
た状態で同様の試験を行った。なお、この場合におけ
る、加熱定着ローラ1の耐熱性フッ素ゴム層1dに含ま
れるフッ素系界面活性剤の配合量は0.3重量%、また
離型剤の粘度は10000cStの、それぞれ固定条件
とした。これらの結果を表6に示す。
【0056】
【表6】
【0057】表6より、離型剤供給量が0.03(mg
/A4)以上のときに上記とほぼ同じ結果を得たが、離
型剤供給量が0.03(mg/A4)未満のときには、
その信頼性が急激に低下して、離型剤をまったく供給し
ていない場合と近似した結果が得られた。これは、離型
剤供給量が0.03(mg/A4)未満の場合には離型
剤の供給されない部分が発生して、加熱定着ローラ1の
周面に十分な離型膜が形成されないことによるものと考
えられる。
【0058】このような維持性・信頼性試験の結果、及
び先に記載したテープ接着性試験の結果から、離型剤の
供給量は0.03(mg/A4)以上5(mg/A4)
以下がよいと考えられる。なお、表5、表6に示される
実験において、フッ素系界面活性剤を充填しない場合に
はウェブ7の加熱定着ローラ1への巻き付きトラブルが
度々発生したが、その他の条件下ではこのような巻き付
きトラブルは一切見られなかった。
【0059】[第2の実施の形態]次に、本発明の第2
の実施形態である定着装置を、図4を用いて説明する。
この定着装置は、先に説明した第1の実施形態とは異な
る方法で、加熱定着ローラへ離型剤を供給するようにし
たものである。
【0060】図4において、加熱定着ローラ11と加圧
ローラ12とは図1に示す定着装置で用いらているもの
と同じ構成を有するものである。そして、この定着装置
では、離型剤供給部材13として、軸線回りに回転可能
に支持された中実芯金13aと、この周面上に設けられ
たシリコーンスポンジ層13bと、このシリコーンスポ
ンジ層の周面を覆う多孔質フィルム13cとからなるも
のを使用している。
【0061】上記中実芯金13aは、直径5mmの金属
製の棒状部材であり、まわりにシリコーンスポンジを直
径3cmの円筒状に巻装し、さらにこれら中実芯金13
aとシリコーンスポンジ層13aとから構成される円筒
状部材の周面を厚さ30μmの耐熱性の多孔質フィルム
13cで被覆したものである。
【0062】上記シリコーンスポンジは、発泡体単体
(セル)同士が連通されたわゆる連泡状のものであり、
このシリコーンスポンジ層13bに粘度10000セン
チストークスの変性シリコーンオイルが封入されてい
る。また、多孔質フィルム13cはポリテトラフルオロ
エチレンを延伸成型したものである。上記のようなシリ
コーンスポンジ層13bへの変性シリコーンオイルの封
入は、変性シリコーンオイルをディッピングでシリコー
ンスポンジ層13bに吸収させたものの外周を多孔質フ
ィルム13cで包む際に、比較的低架橋密度のシリコー
ンゴムエラストマー中に含浸させてゲル化させた変性シ
リコーンオイルをシリコーンスポンジとともに包むこと
により行った。
【0063】この離型剤供給部材13では、上記のよう
に封入された離型剤である変性シリコーンオイルは、離
型剤供給部材13を加熱定着ローラ1に対して当接回転
させることにより、該加熱定着ローラ1の周面へ供給さ
れる。すなわち、封入された変性シリコーンオイルは、
ゲル状のシリコーンゴムエラストマーを浸透し多孔質フ
ィルム13cに形成された小孔から透過浸出すること
で、透過量を制御されつつ加熱定着ローラ1の周面に供
給される。なお、この際における離型剤の制御量はA4
用紙1枚あたりの平均で0.03〜5(mg/A4)と
なっている。
【0064】以上の構成を有する定着装置を用い、加熱
定着ローラ11の表面層11dに配合される界面活性剤
の量を変化させ、多数枚のトナー画像を連続して定着す
る試験を行った結果を表7に示す。
【0065】
【表7】 この表に示すように、加熱定着ローラの表面層に1.0
〜10重量%の界面活性剤を配合することによって、オ
フセットの発生を防止することができ、その維持性・信
頼性も高いものとなる。
【0066】[第3の実施の形態]図5は、本発明の第
3の実施形態である定着装置を示す概略構成図である。
この定着装置は、上記の2例とは別の離型剤供給部材2
3で定着加熱ローラ1に離型剤を供給するようにしたも
のである。
【0067】図5において、加熱定着ローラ21と加圧
ローラ22は上記図1に示す定着装置で用いられている
ものと同じものである。また、離型剤供給部材23は、
変性シリコーンオイルが含浸されるとともに加熱定着ロ
ーラ21と当接する耐熱性のフェルト23bと、このフ
ェルト23bを固定支持するホルダ23aと、フェルト
23bの表面を覆う耐熱性の多孔質フィルム23cとか
ら構成される。
【0068】フェルト23bは、例えば、耐熱性アラミ
ド繊維を素材とするほぼ直方体のものである。また、ホ
ルダ23aは、耐熱性プラスチックあるいは金属から構
成されるものである。そして、フェルト23bには、1
0000センチストークスの粘度である変性シリコーン
オイルが含浸されており、この変性シリコーンオイル
は、多孔質フィルム23cに形成された小孔から加熱定
着ローラ21の周面に透過浸出される。
【0069】ここで、多孔質フィルム23cがない場合
には、初期的に多量の離型剤が供給されるが長期的には
離型剤が枯れた状態となりやすい。したがって、上記の
ように多孔質フィルム23cを用いることで、離型剤の
供給量が規制され、離型剤を長期的に安定した量(例え
ば、A4用紙1枚当たり平均で0.03〜5mg)で供
給することが可能となる。
【0070】以上の構成を有する定着装置を用いて、多
数枚のトナー画像を連続して定着する試験を行なった。
その結果を表8に示す。
【0071】
【表8】 なお、以上の実施の形態においては、白黒トナーを中心
にその評価を行ったが、フルカラートナーを用いた場合
にも同様な結果が得られる。
【0072】
【発明の効果】以上、説明したように本願に係る発明の
定着装置では、加熱定着ローラの表面層が、耐熱性フッ
素ゴム層からなり、これにフッ素系界面活性剤が適切に
配合されているので、少量の離型剤をこの表面に供給し
たときにも、均一に塗布される。したがって、定着され
た画像に欠陥を生じることなく、少量の離型剤で充分に
オフセットを防止することができる。さらにこの離型剤
は記録用紙に転移するが、供給量が少量であるので、記
録用紙に含浸される量も少なく、画像が定着された後の
用紙に粘着テープを貼着したり、ボールペンで加筆する
ことに支障が生じることもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1、請求項2又は請求項3に記載の発明
の一実施形態である定着装置を示す概略構成図である。
【図2】加熱定着ローラ表面への離型剤供給量と、用紙
への粘着テープの接着力との関係を示すグラフである。
【図3】加熱定着ローラの表面層への界面活性剤充填量
と、離型剤供給部材・加熱定着ローラ間の摩擦係数との
関係を示すグラフである。
【図4】請求項1又は請求項4に記載の発明の一実施形
態である定着装置を示す概略構成図である。
【図5】請求項1又は請求項5に記載の発明の一実施形
態である定着装置を示す概略構成図である。
【図6】従来の定着装置の一例を示す概略構成図であ
る。
【図7】従来の定着装置の他の例を示す概略構成図であ
る。
【符号の説明】
1,11,21 加熱定着ローラ 1a,11a,21a ヒータ 1b,11b,21b 円筒状芯金 1c,11c,21c 弾性体層 1d,11d,21d 耐熱性フッ素樹脂層 2,12,22 加圧ローラ 2a,12a,22a 円筒状芯金 2b,12b,22b 耐熱弾性体層 3 離型剤供給装置 4 巻取側ローラ 5 送出側ローラ 6 当接ローラ 7 ウェブ 12,13 離型剤供給部材

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱源を内蔵し、周回可能に支持された
    加熱定着部材と、 該加熱定着部材の周面に圧接される加圧手段とを有し、 未定着トナー像を坦持する記録材を、前記加熱定着部材
    と前記加圧手段との間に挟持して搬送し、加熱及び加圧
    により前記トナー像を前記記録材上に定着する定着装置
    において、 前記加熱定着部材は、フッ素ゴムとの混合率が0.3乃
    至10重量%となるようにフッ素系界面活性剤を含有し
    た耐熱性フッ素ゴム層を周面に備え、 該耐熱性フッ素ゴム層の表面に、変性シリコーンオイル
    をA4用紙1枚に相当する面積あたり平均で0.03乃
    至5mgの塗布量となるように供給する離型剤供給手段
    を有することを特徴とする定着装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の定着装置において、 前記離型剤供給手段は、耐熱性繊維にて形成される不織
    布に予め3000乃至20000センチストークスの粘
    度である変性シリコーンオイルを含浸させたものであ
    り、該不織布を0.5kgf以上の圧力をかけて前記加
    熱定着部材に圧接しながら前記変性シリコーンオイルを
    供給するものであることを特徴とする定着装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の定着装置
    において、 前記加熱定着部材の表面の耐熱性フッ素ゴム層と、前記
    3000乃至20000センチストークスの粘度である
    変性シリコーンオイルを含浸させた不織布との静摩擦係
    数が、0.6以下であることを特徴とする定着装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の定着装置において、 前記離型剤供給手段が、 変性シリコーンオイルが含浸される耐熱性材料からな
    り、軸線回りに回転が可能に支持された円筒状部材と、 この円筒状部材の表面を覆い、該円筒状部材に含浸され
    た変性シリコーンオイルを透過浸出させる多孔質フィル
    ムとを有し、 前記加熱定着部材に当接させて前記変性シリコーンオイ
    ルを供給するものであることを特徴とする定着装置。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の定着装置において、 前記離型剤供給手段が、 変性シリコーンオイルが含浸され、前記加熱定着部材と
    当接するように固定支持された耐熱性の圧接部材と、 この圧接部材の表面を覆い、該圧接部材に含浸された変
    性シリコーンオイルを透過浸出させる多孔質フィルムと
    を有することを特徴とする定着装置。
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Cited By (3)

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