JP2000258532A - 移動観測用レーダ装置 - Google Patents
移動観測用レーダ装置Info
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Abstract
上の受信信号処理経路を設けなければ、各送受信アンテ
ナ2,3の指向方向に拘わらず、移動物体29の散乱波
の位相差に基づいてその観測方向を特定することができ
なかった。 【解決手段】 2つの送受信アンテナ2,3の一方から
観測電波を送信するとともに両方の送受信アンテナ2,
3で散乱波を観測し、これを2回繰り返すことで、移動
物体29の散乱波の位相差情報を得て、ひいては移動物
体29の観測方向θを特定するものである。
Description
どの移動プラットフォーム上に配設され、地表や海面な
どの上を移動する移動物体を検出する移動観測用レーダ
装置に係り、特に移動物体の観測方向を特定することが
できる移動観測用レーダ装置の改良に関するものであ
る。
S LOOKING MTI RADARS”(White,R.G.他著,Proc.of Ra
dar 97,pp434-438,1997.)に基づいて想定される従来の
移動観測用レーダ装置の構成図である。図において、1
は移動プラットフォーム、45,46,47はそれぞれ
送受信アンテナ、48は一定の周期毎のパルス波からな
る観測信号を生成する送信機、49,50,51はそれ
ぞれ受信機、52,53,54はそれぞれ切替器、5
5,56,57はそれぞれクラッター追尾回路、58,
59はそれぞれ遅延回路、60,61はそれぞれ差分演
算回路、62は方探手段である。
52,53,54を動作させて3つの送受信アンテナ4
5,46,47に同時に送信機48を接続し、この3つ
の送受信アンテナ45,46,47から1つ目のパルス
を放出する。そして、3つの切替器52,53,54を
動作させてこの1つ目のパルスの散乱波を受信し、クラ
ッター追尾処理を行う。
信アンテナ45,46,47の移動方向長さの半分移動
した時点で3つの切替器52,53,54を再び動作さ
せて、3つの送受信アンテナ45,46,47に同時に
送信機48を接続し、この3つの送受信アンテナ45,
46,47から2つ目のパルスを放出する。そして、3
つの切替器52,53,54を動作させてこの2つ目の
パルスの散乱波を受信し、クラッター追尾処理を行う。
信号は2つの遅延回路58,59で遅延されているの
で、2つの差分演算回路60,61はこの遅延された信
号と新たに受信した散乱波に基づく信号との差分演算を
行う。そして、この2つのパルスを出力する間において
物体が移動するとそのエコーが一致しなくなるので、2
つの差分演算回路からは移動物体の移動速度などに応じ
た波形が出力されることになる。
されると、方探手段62はまずそれらの波形に基づいて
この2つの差分信号の位相差を演算し、次にこの位相差
に基づいて観測方向を演算する。
ダ装置の動作を説明するためのジオメトリである。図に
おいて、63は1つ目のパルスを出力したときの3つの
送受信アンテナ45,46,47の状態、64は1つ目
のパルスの散乱波を受信するときの3つの送受信アンテ
ナ45,46,47の状態、65は2つ目のパルスを出
力したときの3つの送受信アンテナ45,46,47の
状態、66は2つ目のパルスの散乱波を受信するときの
3つの送受信アンテナ45,46,47の状態である。
そして、パルス送信時の送信位相中心と散乱波受信時の
受信位相中心との関係から、各送受信アンテナ45,4
6,47の送受信の位相中心はそれぞれこの2つのパル
スを出力する間に移動していないものとみなすことがで
きる。したがって、上記2つの受信信号の差分演算結果
として生成される信号波形の位相差は、各送受信アンテ
ナ45,46,47の送受信の位相中心点と移動物体2
9との距離の差とみなすことができ、この位相差に基づ
いて移動物体29の観測方向のスクイント角度θを特定
することができる。
上記従来の移動観測用レーダ装置は送受信アンテナの指
向特性などに拘わらず、その観測範囲内を移動する移動
物体29の観測方向θを特定することができる。
ダ装置は以上のように構成されているので、各送受信ア
ンテナ45,46,47が受信する散乱波の中から移動
物体29からの散乱波を抽出し、この抽出した2つの移
動物体29からの散乱波の位相差に基づいて移動物体2
9の観測方向を特定するために、3つの送受信アンテナ
45,46,47を設ける必要があり(アンテナを3分
割する必要があり)、しかも、3系統の受信波処理経
路、すなわち3つの受信機49,50,51、3つのク
ラッター追尾回路55,56,57、2つの遅延回路5
8,59、2つの差分演算回路60,61などを必要と
していた。その結果、移動観測用レーダ装置の構造が複
雑化し、高額な部品の使用点数も増加し、さらにはこれ
ら3系統の受信波処理経路の受信特性などを一致させる
ために微妙な調整作業が必要となって製造期間も格段に
増加してしまうなどの課題があった。
めになされたもので、3つの送受信アンテナや3系統の
受信波処理経路などを必要とすることなく簡易な構成に
て、従来よりも格段なコストダウンや製造期間短縮など
の効果を期待することができる移動観測用レーダ装置を
得ることを目的とする。
用レーダ装置は、移動プラットフォーム上に配設され、
移動物体を検出する移動観測用レーダ装置において、一
定の周期毎のパルス波からなる観測信号を生成する送信
機と、上記観測信号を第一観測電波として放射するとと
もに、受信した散乱波を第一散乱波として受信する第一
送受信アンテナと、上記第一散乱波が入力され、これに
応じた第一受信信号を出力する第一受信機と、第一受信
信号を上記パルス波の周期の整数倍の時間分だけ遅延さ
せる第一遅延回路と、遅延後の第一受信信号と上記第一
受信機から直接入力された第一受信信号との差分演算を
実行し、それにより得られる差分信号を移動物体の第一
検出信号として出力する第一差分演算回路と、上記観測
信号を第二観測電波として放射するとともに、受信した
散乱波を第二散乱波として受信する第二送受信アンテナ
と、上記第二散乱波が入力され、これに応じた第二受信
信号を出力する第二受信機と、第二受信信号を上記第一
遅延回路と同じ時間だけ遅延させる第二遅延回路と、遅
延後の第二受信信号と上記第二受信機から直接入力され
た第二受信信号との差分演算を実行し、それにより得ら
れる差分信号を移動物体の第二検出信号として出力する
第二差分演算回路と、第一検出信号と第二検出信号との
位相差に基づいて上記移動物体の観測方向を特定する方
探手段と、上記移動プラットフォームの移動方向前方側
に位置する送受信アンテナから上記パルス波を出力して
から上記遅延時間の後に出力されるパルス波は上記移動
プラットフォームの移動方向後方側に位置する送受信ア
ンテナから出力されるように、上記観測信号の周期に同
期して上記第一送受信アンテナと上記第二送受信アンテ
ナとを上記送信機に択一的に接続するとともに、この2
つのパルスの散乱波に基づいて上記方探手段には移動物
体の観測方向を特定させる同期制御手段とを備えたもの
である。
第一受信機と第一遅延回路との間に配設され、第一受信
信号を圧縮する第一パルス圧縮手段と、第二受信機と第
二遅延回路との間に配設され、第二受信信号を圧縮する
第二パルス圧縮手段と、この第一パルス圧縮手段あるい
は第二パルス圧縮手段により圧縮された受信信号が入力
され、この信号に基づいて観測方向の画像を生成する画
像生成手段と、この生成された画像と上記方探手段によ
り観測された移動物体の位置とを重ねて表示する表示手
段とを備えたものである。
方探手段の移動物体の2つ以上の検出方向情報と、その
2つ以上の検出方向情報の観測期間における移動プラッ
トフォームの移動経路および移動速度とに基づいて当該
移動物体の移動方向情報を生成する速度算出手段を設
け、表示手段はこの移動速度を生成画像や移動物体の位
置とともに表示するものである。
説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1に係る移
動観測用レーダ装置の構成を示すブロック図である。図
において、1は航空機や衛星などの移動プラットフォー
ム、2はこの移動プラットフォーム1の一側面上に設け
られ、電波を送受信する第一送受信アンテナ、3はこの
第一送受信アンテナ2に隣接して配置され、電波を送受
信する第二送受信アンテナである。
信号を生成する送信機、5はこの観測信号を第一送受信
アンテナ2と第二送受信アンテナ3とに交互に供給する
第一切替えスイッチである。
散乱波が入力され、これに応じた第一受信信号を出力す
る第一受信機、7は送信機4と第一受信機6との第一送
受信アンテナ2に対する接続を切り替える第一切替器、
8は第一受信信号に対してクラッター追尾処理を行う第
一クラッター追尾回路、9は第一受信信号をパルス波の
周期のn倍(nは整数)の時間分だけ遅延させる第一遅
延回路、10はこの第一遅延回路9により遅延された第
一受信信号から上記第一クラッター追尾回路8より直接
入力される第一受信信号を減算し、それにより得られる
第一差分信号を出力する第一差分演算回路、11はこの
第一差分演算回路10と第一クラッター追尾回路8とを
直接接続する第一バイパス信号線である。
二散乱波が入力され、これに応じた第二受信信号を出力
する第二受信機、13は送信機4と第二受信機12との
第二送受信アンテナ3に対する接続を切り替える第二切
替器、14は第二受信信号に対してクラッター追尾処理
を行う第二クラッター追尾回路、15は第二受信信号を
第一遅延回路9と同様の時間だけ遅延させる第二遅延回
路、16はこの第二遅延回路15により遅延された第二
受信信号から上記第二クラッター追尾回路14より直接
入力される第二受信信号を減算し、それにより得られる
第二差分信号を出力する第二差分演算回路、17はこの
第二差分演算回路16と第二クラッター追尾回路14と
を直接接続する第二バイパス信号線である。
力され、これら2つの信号波形の位相差に基づいて移動
物体の観測方向を特定する方探手段、19はこの方探手
段18と第一差分演算回路10との間に配設された第二
切替えスイッチ、20はこの方探手段18と第二差分演
算回路16との間に配設された第三切替えスイッチ、2
1は観測信号が入力され、この観測信号の一定の周期毎
のパルス波に同期して第一切替えスイッチ5、第二切替
えスイッチ19および第三切替えスイッチ20を切り替
え制御する同期制御手段である。
を簡便にするために、移動プラットフォーム1が第一送
受信アンテナ2の配設位置と第二送受信アンテナ3の配
設位置とを結ぶ方向に、第二送受信アンテナ3が移動方
向前方となるように移動する場合を例に説明する。
21が送信機4を第二送受信アンテナ3に接続するよう
に第一切替えスイッチ5を設定するとともに第二切替え
スイッチ19および第三切替えスイッチ20を開状態に
設定する。この状態で第二切替器13が送信機4を第二
送受信アンテナ3に接続すると、送信機4から出力され
るパルス波からなる観測信号は第二送受信アンテナ3に
入力され、この第二送受信アンテナ3から外部空間へ第
二観測電波(観測信号)が放出され、更に、この第二観
測電波の物体による散乱波が第一送受信アンテナ2およ
び第二送受信アンテナ3に入力される。
二送受信アンテナ3に散乱波が入力された状態におい
て、第一切替器7および第二切替器13がそれぞれの送
受信アンテナ2,3にそれぞれの受信機6,12を接続
すると、この2つの受信機6,12は受信信号を出力す
る。
受信信号が出力されると、第一クラッター追尾回路8は
この第一受信信号に対してクラッター追尾処理を行い、
第一遅延回路9はこのクラッター追尾処理後の第一受信
信号をパルス波の周期のn倍の時間分だけ遅延させる。
また、第二受信機12から第二受信信号が出力されると
同様に、第二クラッター追尾回路14はこの第二受信信
号に対してクラッター追尾処理を行い、第二遅延回路1
5はこのクラッター追尾処理後の第二受信信号をパルス
波の周期のn倍の時間分だけ遅延させる。
の後に観測信号に同期して、同期制御手段21が送信機
4を第一送受信アンテナ2に接続するように第一切替え
スイッチ5を切り替え、しかも、第二切替えスイッチ1
9および第三切替えスイッチ20を閉状態に切り替え
る。この状態で第一切替器7が送信機4を第一送受信ア
ンテナ2に接続すると、送信機4から出力されるパルス
は第一送受信アンテナ2に入力され、この第一送受信ア
ンテナ2から外部空間へ第一観測電波が放出され、更
に、この第一観測電波の物体による散乱波が第一送受信
アンテナ2および第二送受信アンテナ3に入力される。
二送受信アンテナ3に散乱波が入力された状態におい
て、第一切替器7および第二切替器13がそれぞれの送
受信アンテナ2,3にそれぞれの受信機6,12を接続
すると、この2つの受信機6,12は受信信号を出力す
る。
受信信号が出力されると、第一クラッター追尾回路8は
この第一受信信号に対してクラッター追尾処理を行い、
第一差分演算回路10は、第一遅延回路9で遅延されて
いた第一受信信号とこの新たに第一クラッター追尾回路
8から出力された第一受信信号との差分演算を行って第
一差分信号を出力し、この第一差分信号は方探手段18
に入力される。同様に、このように第二受信機12から
第二受信信号が出力されると、第二クラッター追尾回路
14はこの第二受信信号に対してクラッター追尾処理を
行い、第二差分演算回路16は、第二遅延回路15で遅
延されていた第二受信信号とこの新たに第二クラッター
追尾回路14から出力された第二受信信号との差分演算
を行って第二差分信号を出力し、この第二差分信号も方
探手段18に入力される。
された2つの第一散乱波が静止物体からの散乱波のみか
らなる場合、この2つの第一散乱波は同様な波形となる
ので、2つの散乱波の差演算の結果はゼロとなり、移動
物体無しの第一差分信号が出力される。逆に、第一送受
信アンテナ2に入力された2つの第一散乱波に移動物体
からの散乱波を含む場合には、この移動物体からの2つ
の散乱波のエコーに位相差が生じるので、上記2つの散
乱波の差演算の結果はゼロとはならない。第二差分信号
も同様である。
移動する移動物体があれば、それに基づく波形を有する
第一差分信号と第二差分信号が入力されることになる。
そして、この方探手段18では、この第一差分信号の波
形と第二差分信号の波形とを比較し、この2つの信号波
形の位相差に基づいて移動物体の観測方向を特定する。
により、移動プラットフォーム1の移動に伴って広範囲
における移動物体をその観測方向を含めて観測すること
ができる。
もにその観測方向を特定できるアルゴリズムを説明す
る。図2はこの発明による移動物体の観測アルゴリズム
を説明するためのジオメトリである。図において、22
は1つ目のパルスを出力したとき(t=t1)の2つの
送受信アンテナ2,3の状態、23は1つ目のパルスの
散乱波を受信するとき(t=t1)の2つの送受信アン
テナ2,3の状態、24は2つ目のパルスを出力したと
き(t=t1+n×PRI)の2つの送受信アンテナ
2,3の状態、25は2つ目のパルスの散乱波を受信す
るとき(t=t1+n×PRI)の2つの送受信アンテ
ナ2,3の状態である。そして、1つ目のパルスにおい
ては、第二送受信アンテナ3から送信しているので、第
一送受信アンテナ2の送受信の電気的な位相中心は同図
の26の位置となり、第二送受信アンテナ3の送受信の
電気的な位相中心は同図の27の位置となる。また、2
つ目のパルスにおいては、第一送受信アンテナ2から送
信しているので、やはり、第一送受信アンテナ2の送受
信の電気的な位相中心は同図の26の位置となり、第二
送受信アンテナ3の送受信の電気的な位相中心は同図の
27の位置となる。なお、同図においては、移動プラッ
トフォーム1はこの2つの送受信アンテナ2,3の配列
方向と平行に移動し、かつ、下記式(1)の速度で移動
しているものと仮定している。但し、Bは2つの送受信
アンテナ2,3の位相中心同士の間隔であるベースライ
ン長、uは移動プラットフォーム1の移動速度、PRI
×nは当該2つのパルスの送出間隔、θは移動方向に対
する観測方向のスクイント角度である。
移動物体29からの2つの散乱波は第一の経路30を通
って第一送受信アンテナ2に受信され、かつ、第二の経
路31を通って第二送受信アンテナ3に受信されること
になり、2つの散乱波はそれぞれの送受信アンテナ2,
3が同一位置に固定された状態で観測したものと等価と
みなすことができる。
と第一送受信アンテナ2の位相中心点とを結ぶ第一の経
路30の距離と、移動物体29と第二送受信アンテナ2
の位相中心点とを結ぶ第二の経路31の距離との間に差
がある場合、その経路差分だけ第一送受信アンテナ2が
受信する散乱波(第一散乱波)の位相と第二送受信アン
テナ3が受信する散乱波(第二散乱波)の位相とに差が
生じ、この位相差を下記式(2)に代入することにより
方探手段18において移動物体29の観測方向θを特定
することができる。但し、ΔΦは2つの差分信号の位相
差、λは散乱波の波長である。
ば、各送受信アンテナ2,3と、各受信機6,12と、
各遅延回路9,15と、各差分演算回路10,16とか
らなる2系統の受信波処理経路と、このそれぞれの系統
から出力される2つの検出信号の間の位相差に基づいて
移動物体29の観測方向を特定する方探手段18ととも
に、移動プラットフォーム1の移動方向前方側に位置す
る第二送受信アンテナ3から上記送信機4のパルスを出
力してから上記各遅延回路9,15の遅延時間の後に出
力されるパルスが上記移動プラットフォーム1の移動方
向後方側に位置する第一送受信アンテナ2から出力され
るように、上記観測信号の周期に同期して上記第一送受
信アンテナ2と上記第二送受信アンテナ3とを上記送信
機4に択一的に接続する同期制御手段21を備えたの
で、2つの送受信アンテナ2,3のみを用いて従来とは
全く異なる観測制御によって移動物体29を観測する2
つの差分演算信号を生成することができる。
装置は、従来の移動観測用レーダ装置のように3つの送
受信アンテナおよび3系統の受信波処理経路を用いるこ
となく、この2つのパルスの散乱波に基づいて方探手段
18に移動物体29の観測方向を特定させることができ
るので、簡易な構成にて、従来よりも格段なコストダウ
ンや製造期間短縮などの効果を期待することができる効
果がある。
態2に係る移動観測用レーダ装置の構成を示すブロック
図である。図において、32は第一受信機6と第一クラ
ッター追尾回路8との間に配設され、観測信号のパルス
をリニアFM変調したチャープパルスを用いて第一受信
信号を圧縮する第一パルス圧縮手段、33は第二受信機
12と第二クラッター追尾回路14との間に配設され、
観測信号のパルスをリニアFM変調したチャープパルス
を用いて第二受信信号を圧縮する第二パルス圧縮手段、
34は合成開口レーダのアジマス圧縮としてよく知られ
ているもので、直線状の軌道を飛行しながら観測した時
に第二パルス圧縮手段33から出力される第二受信信号
の受信信号列の角度分解能力を改善し、この改善された
信号に基づいて観測方向の画像を生成する画像生成手
段、35はこれらによりレンジ方向およびアジマス方向
において高分解能化されたレーダ画像と、方探手段18
により観測された移動物体29の位置とを重ねて表示す
る表示手段である。これ以外の構成は実施の形態1と同
様であり同一の符号を付して説明を省略する。
から第一受信信号が出力されると、第一パルス圧縮手段
32はチャープパルスを用いてこの第一受信信号を圧縮
する。同様に、第二受信機12から第二受信信号が出力
されると、第二パルス圧縮手段33はチャープパルスを
用いてこの第二受信信号を圧縮する。従って、図4のY
軸方向(レンジ方向)の距離分解能力を観測信号パルス
のパルス幅で決まる分解能よりも高くすることができ
る。なお、図4は移動プラットフォーム1の移動方向を
X軸としている。
ンジ方向の距離分解能が向上された第二受信信号に対し
て更に角度分解能力を改善する処理を行い、これを観測
方向の画像として出力している。
元的に高分解能化された画像の上に、方探手段18から
出力される移動物体29の観測方向情報に基づいて移動
目標のシンボルを表示する。図5はこの表示例である。
図において、36は移動目標のシンボルである。これ以
外の動作は実施の形態1と同様であり説明を省略する。
ば、第一受信機6と第一遅延回路9との間に配設され、
第一受信信号を圧縮する第一パルス圧縮手段32と、第
二受信機12と第二遅延回路15との間に配設され、第
二受信信号を圧縮する第二パルス圧縮手段33と、この
第一パルス圧縮手段32あるいは第二パルス圧縮手段3
3により圧縮された受信信号が入力され、この信号に基
づいて観測方向の画像を生成する画像生成手段34と、
この生成された画像と上記方探手段18により観測され
た移動物体29の位置とを重ねて表示する表示手段35
とを備えるので、この表示手段35の表示に基づいて容
易に移動物体29の位置を把握することができる効果が
ある。
ば、開口が2つしかないアンテナで移動目標を検出して
その方位を測定し、その位置をレーダ画像上に表示でき
るレーダ装置を得ることができる。
態3に係る移動観測用レーダ装置の構成を示すブロック
図である。図において、37は方探手段18から出力さ
れる移動物体29の観測方向情報が入力され、複数の観
測方向情報に基づいて移動物体29の移動速度情報を生
成する速度算出手段、38は生成画像や移動物体29の
観測方向情報とともにこの移動物体29の移動速度情報
が入力され、生成画像に重ねて移動物体29の現在位置
を表示するとともに、その現在位置を基点として上記移
動速度情報をベクトルとして表示する表示手段である。
手段の速度算出処理を説明するためのジオメトリであ
る。同図は移動プラットフォーム1の移動方向と平行に
X軸が設定されている。図において、39は1回目の観
測を行ったときの移動プラットフォーム1の位置、40
は2回目の観測を行ったときの移動プラットフォーム1
の位置、41は1回目の観測を行ったときの移動物体2
9の位置、42は2回目の観測を行ったときの移動物体
29の位置、43はこの2回の観測期間の間における移
動物体29の移動方向ベクトルである。
により得られた移動物体29の観測方向のスクイント角
度をθ1、1回目の観測時の移動プラットフォーム1と
移動物体29との距離をr1、2回目の観測により得ら
れた移動物体29の観測方向のスクイント角度をθ2、
2回目の観測時の移動プラットフォーム1と移動物体2
9との距離をr2、移動プラットフォーム1の地上から
の高さをhとし、座標の中心点を移動プラットフォーム
1の鉛直方向の地表上に設定すれば、下記式(3)から
式(5)により移動物体29の移動速度を求めることが
できる。なお、以下の式において、Tはこの2つのパル
スを送出する間の時間である。
手段38の表示画面の一例である。図において、44は
上記速度算出手段37が求めた移動速度情報を表示する
速度ベクトルである。これ以外の構成および動作は実施
の形態2と同様であり説明を省略する。
ば、方探手段18からの移動物体29の2つ以上の検出
方向情報と、その2つ以上の検出方向情報の観測期間に
おける移動プラットフォーム1の移動経路および移動速
度とに基づいて当該移動物体29の移動方向情報を生成
する速度算出手段37を設け、表示手段38はこの移動
速度を再生画像や移動物体の位置とともに表示するの
で、単にある瞬間の移動物体29の位置を容易に把握で
きるのみに留まらず、今後どのように移動していくかに
ついても容易に把握することができる効果がある。
信アンテナと、受信機と、遅延回路と、差分演算回路と
からなる2系統の受信波処理経路と、このそれぞれの系
統から出力される2つの検出信号の間の位相差に基づい
て移動物体の観測方向を特定する方探手段とともに、移
動プラットフォームの移動方向前方側に位置する送受信
アンテナから上記送信機のパルスを出力してから上記遅
延回路の遅延時間の後に出力されるパルスが上記移動プ
ラットフォームの移動方向後方側に位置する送受信アン
テナから出力されるように、上記観測信号の周期に同期
して上記第一送受信アンテナと上記第二送受信アンテナ
とを上記送信機に択一的に接続する同期制御手段を備え
たので、2つの送受信アンテナのみを用いて従来とは全
く異なる観測制御によって移動物体を観測する2つの差
分演算信号を生成することができる。
装置は、従来の移動観測用レーダ装置のように3つの送
受信アンテナおよび3系統の受信波処理経路を用いるこ
となく、この2つのパルスの散乱波に基づいて方探手段
に移動物体の観測方向を特定させることができるので、
簡易な構成にて、従来よりも格段なコストダウンや製造
期間短縮などの効果を期待することができる効果があ
る。
回路との間に配設され、第一受信信号を圧縮する第一パ
ルス圧縮手段と、第二受信機と第二遅延回路との間に配
設され、第二受信信号を圧縮する第二パルス圧縮手段
と、この第一パルス圧縮手段あるいは第二パルス圧縮手
段により圧縮された受信信号が入力され、この信号に基
づいて観測方向の画像を生成する画像生成手段と、この
生成された画像と上記方探手段により観測された移動物
体の位置とを重ねて表示する表示手段とを備えるので、
この表示手段の表示に基づいて容易に移動物体の位置を
把握することができる効果がある。
2つ以上の検出方向情報と、その2つ以上の検出方向情
報の観測期間における移動プラットフォームの移動経路
および移動速度とに基づいて当該移動物体の移動方向情
報を生成する速度算出手段を設け、表示手段はこの移動
速度を生成画像や移動物体の位置とともに表示するの
で、単にある瞬間の移動物体の位置を容易に把握できる
のみに留まらず、今後どのように移動していくかについ
ても容易に把握することができる効果がある。
ーダ装置の構成を示すブロック図である。
を説明するためのジオメトリである。
ーダ装置の構成を示すブロック図である。
明するためのジオメトリである。
示画面の一例である。
ーダ装置の構成を示すブロック図である。
度算出処理を説明するためのジオメトリである。
示画面の一例である。
る。
するためのジオメトリである。
3 第二送受信アンテナ、4 送信機、6 第一受信
機、9 第一遅延回路、10 第一差分演算回路、12
第二受信機、15 第二遅延回路、16 第二差分演
算回路、18 方探手段、21 同期制御手段、29
移動物体、32 第一パルス圧縮手段、33 第二パル
ス圧縮手段、34 画像生成手段、35,38 表示手
段、37速度算出手段。
Claims (3)
- 【請求項1】 移動プラットフォーム上に配設され、移
動物体を検出する移動観測用レーダ装置において、 一定の周期毎のパルス波からなる観測信号を生成する送
信機と、 上記観測信号を第一観測電波として放射するとともに、
受信した散乱波を第一散乱波として受信する第一送受信
アンテナと、 上記第一散乱波が入力され、これに応じた第一受信信号
を出力する第一受信機と、 第一受信信号を上記パルス波の周期の整数倍の時間分だ
け遅延させる第一遅延回路と、 遅延後の第一受信信号と上記第一受信機から直接入力さ
れた第一受信信号との差分演算を実行し、それにより得
られる差分信号を移動物体の第一検出信号として出力す
る第一差分演算回路と、 上記観測信号を第二観測電波として放射するとともに、
受信した散乱波を第二散乱波として受信する第二送受信
アンテナと、 上記第二散乱波が入力され、これに応じた第二受信信号
を出力する第二受信機と、 第二受信信号を上記第一遅延回路と同じ時間だけ遅延さ
せる第二遅延回路と、 遅延後の第二受信信号と上記第二受信機から直接入力さ
れた第二受信信号との差分演算を実行し、それにより得
られる差分信号を移動物体の第二検出信号として出力す
る第二差分演算回路と、 第一検出信号と第二検出信号との位相差に基づいて上記
移動物体の観測方向を特定する方探手段と、 上記移動プラットフォームの移動方向前方側に位置する
送受信アンテナから上記パルス波を出力してから上記遅
延時間の後に出力されるパルス波は上記移動プラットフ
ォームの移動方向後方側に位置する送受信アンテナから
出力されるように、上記観測信号の周期に同期して上記
第一送受信アンテナと上記第二送受信アンテナとを上記
送信機に択一的に接続するとともに、この2つのパルス
の散乱波に基づいて上記方探手段には移動物体の観測方
向を特定させる同期制御手段とを備えたことを特徴とす
る移動観測用レーダ装置。 - 【請求項2】 第一受信機と第一遅延回路との間に配設
され、第一受信信号を圧縮する第一パルス圧縮手段と、 第二受信機と第二遅延回路との間に配設され、第二受信
信号を圧縮する第二パルス圧縮手段と、 この第一パルス圧縮手段あるいは第二パルス圧縮手段に
より圧縮された受信信号が入力され、この信号に基づい
て観測方向の画像を生成する画像生成手段と、 この生成された画像と上記方探手段により観測された移
動物体の位置とを重ねて表示する表示手段とを備えたこ
とを特徴とする請求項1記載の移動観測用レーダ装置。 - 【請求項3】 方探手段の移動物体の2つ以上の検出方
向情報と、その2つ以上の検出方向情報の観測期間にお
ける移動プラットフォームの移動経路および移動速度と
に基づいて当該移動物体の移動方向情報を生成する速度
算出手段を設け、 表示手段はこの移動速度を生成画像や移動物体の位置と
ともに表示することを特徴とする請求項2記載の移動観
測用レーダ装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05927499A JP3660152B2 (ja) | 1999-03-05 | 1999-03-05 | 移動観測用レーダ装置 |
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JP3660152B2 JP3660152B2 (ja) | 2005-06-15 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005207847A (ja) * | 2004-01-22 | 2005-08-04 | Ministry Of Public Management Home Affairs Posts & Telecommunications | 電波ホログラフィ法とmusic法を用い電波源の特定に用いられる電波監視装置 |
JP2009236720A (ja) * | 2008-03-27 | 2009-10-15 | Mitsubishi Electric Corp | 移動目標検出装置 |
JP2010014700A (ja) * | 2008-06-02 | 2010-01-21 | Mitsubishi Electric Corp | 画像レーダ装置 |
JP2010286404A (ja) * | 2009-06-12 | 2010-12-24 | Mitsubishi Electric Corp | 移動目標検出装置 |
JP2011007572A (ja) * | 2009-06-24 | 2011-01-13 | Fukuoka Institute Of Technology | スプリットビーム方式合成開口レーダ |
CN113495268A (zh) * | 2020-04-01 | 2021-10-12 | 财团法人工业技术研究院 | 飞行载具及应用其的方向侦测方法 |
US11946771B2 (en) | 2020-04-01 | 2024-04-02 | Industrial Technology Research Institute | Aerial vehicle and orientation detection method using same |
-
1999
- 1999-03-05 JP JP05927499A patent/JP3660152B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP4544869B2 (ja) * | 2004-01-22 | 2010-09-15 | 総務大臣 | 電波ホログラフィ法とmusic法を用い電波源の特定に用いられる電波監視装置 |
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