JP2000257690A - 送りねじ付き直線運動案内装置 - Google Patents
送りねじ付き直線運動案内装置Info
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- JP2000257690A JP2000257690A JP11060357A JP6035799A JP2000257690A JP 2000257690 A JP2000257690 A JP 2000257690A JP 11060357 A JP11060357 A JP 11060357A JP 6035799 A JP6035799 A JP 6035799A JP 2000257690 A JP2000257690 A JP 2000257690A
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- JP
- Japan
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- moving block
- feed screw
- main body
- female screw
- linear motion
- Prior art date
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 送りねじ付き直線運動案内装置の移動ブロッ
ク1に取り付ける各種装置の取り付け強度の向上を図
る。 【解決手段】 移動ブロック1は、下方が開口する断面
略コ字形の本体18と、この本体18の内側に充填され
た合成樹脂部材19と、を備える。上記本体18は、上
記板状部材の幅方向両端部18a、18aを下方に向け
て折り曲げ形成することにより下方が開口する断面略コ
字形をなす。又、その長さ方向両端部18b、18bを
ほぼ180度、下方側に向けて折り返すことにより、上
記板状部材の中間部に重ね合わされた重ね合わせ部18
c、18cを有する。この重ね合わせ部18c、18c
に、移動ブロック1に固定する装置を取り付けるための
螺子孔28、28を形成する。
ク1に取り付ける各種装置の取り付け強度の向上を図
る。 【解決手段】 移動ブロック1は、下方が開口する断面
略コ字形の本体18と、この本体18の内側に充填され
た合成樹脂部材19と、を備える。上記本体18は、上
記板状部材の幅方向両端部18a、18aを下方に向け
て折り曲げ形成することにより下方が開口する断面略コ
字形をなす。又、その長さ方向両端部18b、18bを
ほぼ180度、下方側に向けて折り返すことにより、上
記板状部材の中間部に重ね合わされた重ね合わせ部18
c、18cを有する。この重ね合わせ部18c、18c
に、移動ブロック1に固定する装置を取り付けるための
螺子孔28、28を形成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、工作機械をはじ
め産業用ロボットや精密計測器等の各種分野において、
案内レールに沿う移動自在に設けられた移動ブロックを
案内するに用いられる直線運動案内装置の改良に関す
る。
め産業用ロボットや精密計測器等の各種分野において、
案内レールに沿う移動自在に設けられた移動ブロックを
案内するに用いられる直線運動案内装置の改良に関す
る。
【0002】
【従来の技術】工作機械や産業用ロボット等の分野にお
いては、移動ブロックを一の方向に亙って往復移動自在
とする技術が不可欠である。例えば、半導体製造装置を
構成するウエハ研削盤においては、研削装置を、水平方
向に亙って設けられた軌道軸に沿って移動自在とし、こ
の軌道軸の所定位置で荒研削を行い、他の所定位置で仕
上げ研削を行うように構成している。このように研削装
置を一の方向に亙って往復移動自在とするための装置と
して、従来から送りねじ付き直線運動案内装置が広く利
用されている。
いては、移動ブロックを一の方向に亙って往復移動自在
とする技術が不可欠である。例えば、半導体製造装置を
構成するウエハ研削盤においては、研削装置を、水平方
向に亙って設けられた軌道軸に沿って移動自在とし、こ
の軌道軸の所定位置で荒研削を行い、他の所定位置で仕
上げ研削を行うように構成している。このように研削装
置を一の方向に亙って往復移動自在とするための装置と
して、従来から送りねじ付き直線運動案内装置が広く利
用されている。
【0003】図5は、特開平9−14379号公報に記
載された送りねじ付き直線運動案内装置を示している。
以下、この図5に記載された構成に基づいて、従来の送
りねじ付き直線運動案内装置の基本的な構成並びに作用
について説明する。図示の送りねじ付き直線運動案内装
置は、上方が開口する断面略コ字形の案内レール2を備
えている。更に、上記案内レール2の内側に設けられた
移動ブロック1と、この移動ブロック1を上記案内レー
ル2に沿う移動自在に支持する多数のボール(鋼球)
3、3と、上記移動ブロック1の移動に伴って上記多数
のボール3、3が循環するための複数の無限循環路8、
8と、上記移動ブロック1の幅方向略中央部に、この移
動ブロック1の長さ方向に亙って貫通した状態で形成さ
れた雌ねじ9と、この雌ねじ9に螺合する雄ねじ10を
刻設され、上記移動ブロック1の移動を案内する送りね
じ4と、を備えている。
載された送りねじ付き直線運動案内装置を示している。
以下、この図5に記載された構成に基づいて、従来の送
りねじ付き直線運動案内装置の基本的な構成並びに作用
について説明する。図示の送りねじ付き直線運動案内装
置は、上方が開口する断面略コ字形の案内レール2を備
えている。更に、上記案内レール2の内側に設けられた
移動ブロック1と、この移動ブロック1を上記案内レー
ル2に沿う移動自在に支持する多数のボール(鋼球)
3、3と、上記移動ブロック1の移動に伴って上記多数
のボール3、3が循環するための複数の無限循環路8、
8と、上記移動ブロック1の幅方向略中央部に、この移
動ブロック1の長さ方向に亙って貫通した状態で形成さ
れた雌ねじ9と、この雌ねじ9に螺合する雄ねじ10を
刻設され、上記移動ブロック1の移動を案内する送りね
じ4と、を備えている。
【0004】上記移動ブロック1は、図5、図6に示す
ように、鋼製の本体13と、この本体13の両端に固定
された一対の側蓋5、5と、から構成されている。上記
本体13の一対の側壁12、12と上記案内レール2の
一対の側壁6、6との、互いに対向する面には、それぞ
れ内側転走面12a、12aと外側転走面6a、6aと
が形成されている。これら互いに対向する外側、内側各
転走面6a、12aによって、ボール3、3が転動する
負荷軌道路14が構成される。又、上記本体13には、
この本体13の両端面に開口する貫通孔15、15を形
成しており、この貫通孔15、15を戻し通路7、7と
している。更に、上記本体13には、上記内側転走面1
2a、12aとこの内側転走面12a、12aに対応す
る戻し通路7、7とを連続する半円状の方向転換路内周
部を形成している。又、上記側蓋5、5は、上記本体1
3の縦断面形状と同形状の縦断面形状を有し、その内側
面に方向転換路外周部を形成している。この方向転換路
外周部は、上記方向転換路内周部とともに方向転換路1
6、16を形成する。そして、上記負荷軌道路14、1
4と、戻し通路7、7と、方向転換路16、16とによ
って、上記ボール3、3が循環する無限循環路8、8が
構成される。
ように、鋼製の本体13と、この本体13の両端に固定
された一対の側蓋5、5と、から構成されている。上記
本体13の一対の側壁12、12と上記案内レール2の
一対の側壁6、6との、互いに対向する面には、それぞ
れ内側転走面12a、12aと外側転走面6a、6aと
が形成されている。これら互いに対向する外側、内側各
転走面6a、12aによって、ボール3、3が転動する
負荷軌道路14が構成される。又、上記本体13には、
この本体13の両端面に開口する貫通孔15、15を形
成しており、この貫通孔15、15を戻し通路7、7と
している。更に、上記本体13には、上記内側転走面1
2a、12aとこの内側転走面12a、12aに対応す
る戻し通路7、7とを連続する半円状の方向転換路内周
部を形成している。又、上記側蓋5、5は、上記本体1
3の縦断面形状と同形状の縦断面形状を有し、その内側
面に方向転換路外周部を形成している。この方向転換路
外周部は、上記方向転換路内周部とともに方向転換路1
6、16を形成する。そして、上記負荷軌道路14、1
4と、戻し通路7、7と、方向転換路16、16とによ
って、上記ボール3、3が循環する無限循環路8、8が
構成される。
【0005】上記本体13と一対の側蓋5、5とによっ
て構成される移動ブロック1の幅方向中央部には、この
移動ブロック1を貫通する雌ねじ9を形成している。そ
して、この雌ねじ9に、図5に示すような送りねじ4を
螺合させている。従って、この送りねじ4を適宜回転さ
せることにより、この送りねじ4に螺合した移動ブロッ
ク1が送りねじ4の回転量に応じた距離だけ移動する。
この際、上記ボール3、3は、移動ブロック1の移動に
伴って無限循環路8、8を循環する。これらボール3、
3のうち、上記負荷軌道路14、14に位置するボール
3、3が、上記移動ブロック1を案内レール2に対して
移動自在に支持する。他のボール3、3は、方向転換路
16、16及び戻し通路7、7に位置し、移動ブロック
1の移動に伴って移動し、再び負荷軌道路14、14に
位置して移動ブロック1を支持する。上述したように、
多数のボール3、3が上記無限循環路8、8を循環しつ
つ移動ブロック1を支承するため、上記移動ブロック1
は上記案内レール2に沿って円滑に移動する。
て構成される移動ブロック1の幅方向中央部には、この
移動ブロック1を貫通する雌ねじ9を形成している。そ
して、この雌ねじ9に、図5に示すような送りねじ4を
螺合させている。従って、この送りねじ4を適宜回転さ
せることにより、この送りねじ4に螺合した移動ブロッ
ク1が送りねじ4の回転量に応じた距離だけ移動する。
この際、上記ボール3、3は、移動ブロック1の移動に
伴って無限循環路8、8を循環する。これらボール3、
3のうち、上記負荷軌道路14、14に位置するボール
3、3が、上記移動ブロック1を案内レール2に対して
移動自在に支持する。他のボール3、3は、方向転換路
16、16及び戻し通路7、7に位置し、移動ブロック
1の移動に伴って移動し、再び負荷軌道路14、14に
位置して移動ブロック1を支持する。上述したように、
多数のボール3、3が上記無限循環路8、8を循環しつ
つ移動ブロック1を支承するため、上記移動ブロック1
は上記案内レール2に沿って円滑に移動する。
【0006】尚、上記送りねじ4の一端は、図示しない
電動機等の駆動源に連結されており、この駆動源を作動
させることにより上記送りねじ4を回動させることがで
きる。従って、上記駆動源を適宜の時間作動させること
により、上記送りねじ4を適宜の量だけ回動させ、この
送りねじ4の回動量に応じた距離だけ上記移動ブロック
1を移動させることができる。実際の場合、上記駆動源
としてサーボモータを採用したり、この駆動源の回転量
や回転方向等を制御する制御器を設ける等により、所望
の距離だけ移動ブロックを適宜の方向に移動させて停止
させるように構成している。
電動機等の駆動源に連結されており、この駆動源を作動
させることにより上記送りねじ4を回動させることがで
きる。従って、上記駆動源を適宜の時間作動させること
により、上記送りねじ4を適宜の量だけ回動させ、この
送りねじ4の回動量に応じた距離だけ上記移動ブロック
1を移動させることができる。実際の場合、上記駆動源
としてサーボモータを採用したり、この駆動源の回転量
や回転方向等を制御する制御器を設ける等により、所望
の距離だけ移動ブロックを適宜の方向に移動させて停止
させるように構成している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような従来の送りねじ付き直線運動案内装置において
は、移動ブロック1の円滑で静粛な移動を行う上で、第
一、第二の各解決すべき課題が存在する。先ず、第一の
解決すべき課題は次のとおりである。すなわち、移動ブ
ロック1を構成する本体13上面には、この上面に設け
た螺子孔28、28に、加工装置等の各種装置を挿通し
たボルト(図示せず)を螺合し更に緊締することによ
り、上記各種装置を固定する。しかしながら、上記移動
ブロック1を構成する本体13は、ステンレス鋼材等の
薄板状の金属部材を図示の形状に折り曲げ形成し、更
に、この本体13の内側に合成樹脂材等の成形部材を充
填することにより造っている。このため、本体13内側
部に上記成形部材を充填したとしても、本体13上面に
固定する装置の重量等によっては、当該装置の取り付け
強度が不足して安定した作動の妨げとなってしまう。
又、本体13の剛性が不足し、本体13自体が撓んでし
まう等の不都合も生じる恐れがある。このような場合、
本体13の中間部が撓んでしまうのみならず、この本体
13の中間部の撓みに伴って上記負荷軌道路14を形成
した一対の側壁12、12も撓んでしまう。このため、
上記側壁12、12に形成した内側転走面12a、12
aも歪んでしまい、この内側転走面12a、12aと外
側転走面6a、6aとによって構成される負荷軌道路1
4が歪んでしまう。この結果、負荷軌道路14を構成す
る内側転走面12a、12aと外側転走面6a、6aと
の間隔が狭まってしまう等、ボール3、3の転走を良好
に行うに足る状態を保持できない事態が生じてしまう。
従って、上述のように本体13の中間部が撓んだ場合、
これに起因して、ボール3、3の転走を円滑に行うこと
ができなくなってしまう。
たような従来の送りねじ付き直線運動案内装置において
は、移動ブロック1の円滑で静粛な移動を行う上で、第
一、第二の各解決すべき課題が存在する。先ず、第一の
解決すべき課題は次のとおりである。すなわち、移動ブ
ロック1を構成する本体13上面には、この上面に設け
た螺子孔28、28に、加工装置等の各種装置を挿通し
たボルト(図示せず)を螺合し更に緊締することによ
り、上記各種装置を固定する。しかしながら、上記移動
ブロック1を構成する本体13は、ステンレス鋼材等の
薄板状の金属部材を図示の形状に折り曲げ形成し、更
に、この本体13の内側に合成樹脂材等の成形部材を充
填することにより造っている。このため、本体13内側
部に上記成形部材を充填したとしても、本体13上面に
固定する装置の重量等によっては、当該装置の取り付け
強度が不足して安定した作動の妨げとなってしまう。
又、本体13の剛性が不足し、本体13自体が撓んでし
まう等の不都合も生じる恐れがある。このような場合、
本体13の中間部が撓んでしまうのみならず、この本体
13の中間部の撓みに伴って上記負荷軌道路14を形成
した一対の側壁12、12も撓んでしまう。このため、
上記側壁12、12に形成した内側転走面12a、12
aも歪んでしまい、この内側転走面12a、12aと外
側転走面6a、6aとによって構成される負荷軌道路1
4が歪んでしまう。この結果、負荷軌道路14を構成す
る内側転走面12a、12aと外側転走面6a、6aと
の間隔が狭まってしまう等、ボール3、3の転走を良好
に行うに足る状態を保持できない事態が生じてしまう。
従って、上述のように本体13の中間部が撓んだ場合、
これに起因して、ボール3、3の転走を円滑に行うこと
ができなくなってしまう。
【0008】次に、第二の解決すべき課題は次のとおり
である。すなわち、上記雌ねじ9及び雄ねじ10は、不
可避的な製造誤差により、雌ねじ9と上記送りねじ4の
雄ねじ10とを螺合させた場合に、互いの歯と歯との間
に隙間が生じることが避けられない。このような隙間
は、上記送りねじ4と上記雌ねじ9を設けた移動ブロッ
ク1との相対移動を、この隙間の間隔分、許容してしま
う。言い換えれば、上記隙間の間隔分の距離を限度に、
上記移動ブロック1の停止位置がずれてしまう場合があ
る。
である。すなわち、上記雌ねじ9及び雄ねじ10は、不
可避的な製造誤差により、雌ねじ9と上記送りねじ4の
雄ねじ10とを螺合させた場合に、互いの歯と歯との間
に隙間が生じることが避けられない。このような隙間
は、上記送りねじ4と上記雌ねじ9を設けた移動ブロッ
ク1との相対移動を、この隙間の間隔分、許容してしま
う。言い換えれば、上記隙間の間隔分の距離を限度に、
上記移動ブロック1の停止位置がずれてしまう場合があ
る。
【0009】この発明に係る送りねじ付き直線運動案内
装置は、上述のような事情に鑑みて創案されたもので、
移動ブロック本体に固定する各種装置の取り付け強度を
向上させることによりボール等の転動体の円滑な転走を
可能にするとともに、上記移動ブロックが停止した位置
において、上記雌ねじを形成した移動ブロックと上記雄
ねじを形成した送りねじとが相対移動しないようにする
ことにより、上記移動ブロックが所望の位置に正確に停
止可能とすることを目的としている。
装置は、上述のような事情に鑑みて創案されたもので、
移動ブロック本体に固定する各種装置の取り付け強度を
向上させることによりボール等の転動体の円滑な転走を
可能にするとともに、上記移動ブロックが停止した位置
において、上記雌ねじを形成した移動ブロックと上記雄
ねじを形成した送りねじとが相対移動しないようにする
ことにより、上記移動ブロックが所望の位置に正確に停
止可能とすることを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明に係る送りねじ
付き直線運動案内装置は、請求項1に記載したように、
上方が開口する断面略コ字形の案内レールと、上記案内
レールの内側に設けられた移動ブロックと、この移動ブ
ロックを上記案内レールに沿う移動自在に支持する多数
の転動体と、上記移動ブロックの移動に伴って上記多数
の転動体が循環するための複数の無限循環路と、上記移
動ブロックの幅方向略中央部に、この移動ブロックの長
さ方向に亙って貫通した状態で形成された雌ねじ部と、
この雌ねじ部に螺合する雄ねじを刻設され、上記移動ブ
ロックの移動を案内する送りねじと、を備えている。上
記無限循環路は、上記案内レールが有する一対の側壁の
それぞれ内側面に形成された外側転走面と上記移動ブロ
ックが有する一対の側壁のそれぞれ外側面に形成された
内側転走面とから成る負荷軌道路と、上記移動ブロック
の長さ方向に亙って貫通した状態で設けられた戻し通路
と、これら戻し通路と負荷軌道路とを連続する方向転換
路と、を有するものである。
付き直線運動案内装置は、請求項1に記載したように、
上方が開口する断面略コ字形の案内レールと、上記案内
レールの内側に設けられた移動ブロックと、この移動ブ
ロックを上記案内レールに沿う移動自在に支持する多数
の転動体と、上記移動ブロックの移動に伴って上記多数
の転動体が循環するための複数の無限循環路と、上記移
動ブロックの幅方向略中央部に、この移動ブロックの長
さ方向に亙って貫通した状態で形成された雌ねじ部と、
この雌ねじ部に螺合する雄ねじを刻設され、上記移動ブ
ロックの移動を案内する送りねじと、を備えている。上
記無限循環路は、上記案内レールが有する一対の側壁の
それぞれ内側面に形成された外側転走面と上記移動ブロ
ックが有する一対の側壁のそれぞれ外側面に形成された
内側転走面とから成る負荷軌道路と、上記移動ブロック
の長さ方向に亙って貫通した状態で設けられた戻し通路
と、これら戻し通路と負荷軌道路とを連続する方向転換
路と、を有するものである。
【0011】特に、この請求項1に記載した送りねじ付
き直線運動案内装置においては、上記移動ブロックは、
板状部材の幅方向両端部を下方に向けて折り曲げ形成す
ることにより下方が開口する断面略コ字形で、その長さ
方向両端部をほぼ180度折り返すことにより上記板状
部材の中間部に重ね合わされた重ね合わせ部を有し、こ
の重ね合わせ部に、移動ブロックに固定する装置を取り
付けるための螺子孔を形成して成る本体と、この本体の
内側に充填された成形部材と、により構成している。
又、上記雌ねじ部は、上記成形部材に刻設された雌ねじ
と、この雌ねじに連続して形成された第一の凹溝部内に
設けられた第一のナット部材と、この第一のナット部材
を上記移動ブロックの長さ方向一端側に向けて押圧する
弾性部材と、を備えることで構成されている。
き直線運動案内装置においては、上記移動ブロックは、
板状部材の幅方向両端部を下方に向けて折り曲げ形成す
ることにより下方が開口する断面略コ字形で、その長さ
方向両端部をほぼ180度折り返すことにより上記板状
部材の中間部に重ね合わされた重ね合わせ部を有し、こ
の重ね合わせ部に、移動ブロックに固定する装置を取り
付けるための螺子孔を形成して成る本体と、この本体の
内側に充填された成形部材と、により構成している。
又、上記雌ねじ部は、上記成形部材に刻設された雌ねじ
と、この雌ねじに連続して形成された第一の凹溝部内に
設けられた第一のナット部材と、この第一のナット部材
を上記移動ブロックの長さ方向一端側に向けて押圧する
弾性部材と、を備えることで構成されている。
【0012】上述したように構成される請求項1に記載
の送りねじ付き直線運動案内装置においては、上記移動
ブロックを構成する本体を、板状部材の幅方向両端部を
下方に向けて折り曲げ形成することにより下方が開口す
る断面略コ字形で、その長さ方向両端部をほぼ180度
折り返すことにより上記板状部材の中間部に重ね合わさ
れた重ね合わせ部を有し、この重ね合わせ部に移動ブロ
ックに固定する装置を取り付けるための螺子孔を形成し
ている。このため、各種装置を取り付ける本体の強度が
向上する。しかも、本体の剛性が向上するために、本体
自体が撓んでしまう等の不都合が解消される。従って、
上記負荷軌道路を形成した一対の側壁が撓んでしまうこ
とも抑制されるため、この側壁の撓みに伴う上記負荷軌
道路の歪みが抑制され、ボールの転走を円滑に行うこと
が可能になる。
の送りねじ付き直線運動案内装置においては、上記移動
ブロックを構成する本体を、板状部材の幅方向両端部を
下方に向けて折り曲げ形成することにより下方が開口す
る断面略コ字形で、その長さ方向両端部をほぼ180度
折り返すことにより上記板状部材の中間部に重ね合わさ
れた重ね合わせ部を有し、この重ね合わせ部に移動ブロ
ックに固定する装置を取り付けるための螺子孔を形成し
ている。このため、各種装置を取り付ける本体の強度が
向上する。しかも、本体の剛性が向上するために、本体
自体が撓んでしまう等の不都合が解消される。従って、
上記負荷軌道路を形成した一対の側壁が撓んでしまうこ
とも抑制されるため、この側壁の撓みに伴う上記負荷軌
道路の歪みが抑制され、ボールの転走を円滑に行うこと
が可能になる。
【0013】更に、上記請求項1に記載した発明の場
合、送りねじを雌ねじ部に螺合させた際に、この送りね
じは、上記雌ねじと上記第一のナット部材とに螺合す
る。言うなれば、上記送りねじは、2個のナットに螺合
した(所謂、ダブルナットを設けた)のと同様の効果を
有する。しかも、上記弾性部材の存在により、上記第一
のナット部材は、この第一のナット部材の歯と上記雌ね
じの歯とが当接する向きに押圧されるため、上記螺合が
確実に行われる。このため、互いに螺合する上記雌ねじ
と送りねじに形成する雄ねじとの間に、不可避的な製造
誤差による隙間が存在していても、移動ブロックは所望
の停止位置で正確に停止する。すなわち、移動ブロック
の停止位置の精度が向上する。
合、送りねじを雌ねじ部に螺合させた際に、この送りね
じは、上記雌ねじと上記第一のナット部材とに螺合す
る。言うなれば、上記送りねじは、2個のナットに螺合
した(所謂、ダブルナットを設けた)のと同様の効果を
有する。しかも、上記弾性部材の存在により、上記第一
のナット部材は、この第一のナット部材の歯と上記雌ね
じの歯とが当接する向きに押圧されるため、上記螺合が
確実に行われる。このため、互いに螺合する上記雌ねじ
と送りねじに形成する雄ねじとの間に、不可避的な製造
誤差による隙間が存在していても、移動ブロックは所望
の停止位置で正確に停止する。すなわち、移動ブロック
の停止位置の精度が向上する。
【0014】尚、請求項2に記載したように、上記雌ね
じ部を構成する雌ねじを刻設するのに代えて、第二の凹
溝部を形成するとともに、この第二の凹溝部内に第二の
ナット部材を設ける構成としても良い。更に、請求項3
に記載したように、上記成形部材を、前記本体にインサ
ート成形し、このインサート成形時に、上記成形部材に
形成する構成各部を形成するようにすれば、製造工程数
を削減でき、製造コスト低減に寄与できる。上記インサ
ート成形とは、一体成形すべき部材と金型との間にキャ
ビティを形成し、このキャビティ内に成形材料を充填す
る成形方法である。又、請求項4に記載したように、上
記多数の転動体が鋼球であり、且つ、保持部材により転
動を自在に連結された、所謂ボール連結体を採用するこ
ともできる。
じ部を構成する雌ねじを刻設するのに代えて、第二の凹
溝部を形成するとともに、この第二の凹溝部内に第二の
ナット部材を設ける構成としても良い。更に、請求項3
に記載したように、上記成形部材を、前記本体にインサ
ート成形し、このインサート成形時に、上記成形部材に
形成する構成各部を形成するようにすれば、製造工程数
を削減でき、製造コスト低減に寄与できる。上記インサ
ート成形とは、一体成形すべき部材と金型との間にキャ
ビティを形成し、このキャビティ内に成形材料を充填す
る成形方法である。又、請求項4に記載したように、上
記多数の転動体が鋼球であり、且つ、保持部材により転
動を自在に連結された、所謂ボール連結体を採用するこ
ともできる。
【0015】
【発明の実施の形態】図1乃至図4は、この発明の実施
の第一形態例を示している。尚、この発明は、移動ブロ
ック1を構成する本体18に対する切削装置等の各種装
置の取り付け強度、並びに、本体18自体の剛性の向上
を図るとともに、送りねじ4(図5参照)と雌ねじ部1
1との間に生じる隙間に基づいて移動ブロック1が停止
位置からずれ動くことを防止する構造に特徴を有してい
る。その他の構成並びに作用は、前述した公報記載の従
来構造と同様である。従って、上記従来構造と同等部分
に関する重複する説明は省略若しくは簡略化し、以下、
この発明の特徴部分を中心に説明する。
の第一形態例を示している。尚、この発明は、移動ブロ
ック1を構成する本体18に対する切削装置等の各種装
置の取り付け強度、並びに、本体18自体の剛性の向上
を図るとともに、送りねじ4(図5参照)と雌ねじ部1
1との間に生じる隙間に基づいて移動ブロック1が停止
位置からずれ動くことを防止する構造に特徴を有してい
る。その他の構成並びに作用は、前述した公報記載の従
来構造と同様である。従って、上記従来構造と同等部分
に関する重複する説明は省略若しくは簡略化し、以下、
この発明の特徴部分を中心に説明する。
【0016】本形態例に係る送りねじ付き直線運動案内
装置においては、移動ブロック1を、板状部材の幅方向
両端部18a、18aを下方に向けて折り曲げ形成する
ことにより下方が開口する断面略コ字形で、その長さ方
向両端部18b、18bをほぼ180度下方側に折り返
すことにより上記板状部材の中間部に重ね合わされた重
ね合わせ部18c、18cを有し、この重ね合わせ部1
8c、18cに、移動ブロック1に固定する装置を取り
付けるための螺子孔28、28を形成して成る本体18
と、この本体18の内側に充填された成形部材19と、
により構成している。上記本体18を構成する板状部材
としては、例えば、ステンレス鋼材等の板状金属材を用
いる。又、上記成形部材19としては、熱可塑性樹脂、
亜鉛合金のダイカスト、アルミニウム合金のダイカスト
等を採用する。上記成形部材19は、上記本体18にイ
ンサート成形し、このインサート成形時に、戻し通路
7、7(図5参照)、方向転換路16、16(図5参
照)、雌ねじ9、第一のナット部材20を組み込むため
の第一の凹溝部21を形成する。このようにすれば、製
造工程数を削減でき、製造コスト低減に寄与できる。
尚、上記インサート成形とは、一体成形すべき部材と金
型との間にキャビティを形成し、このキャビティ内に成
形材料を充填する成形方法である。
装置においては、移動ブロック1を、板状部材の幅方向
両端部18a、18aを下方に向けて折り曲げ形成する
ことにより下方が開口する断面略コ字形で、その長さ方
向両端部18b、18bをほぼ180度下方側に折り返
すことにより上記板状部材の中間部に重ね合わされた重
ね合わせ部18c、18cを有し、この重ね合わせ部1
8c、18cに、移動ブロック1に固定する装置を取り
付けるための螺子孔28、28を形成して成る本体18
と、この本体18の内側に充填された成形部材19と、
により構成している。上記本体18を構成する板状部材
としては、例えば、ステンレス鋼材等の板状金属材を用
いる。又、上記成形部材19としては、熱可塑性樹脂、
亜鉛合金のダイカスト、アルミニウム合金のダイカスト
等を採用する。上記成形部材19は、上記本体18にイ
ンサート成形し、このインサート成形時に、戻し通路
7、7(図5参照)、方向転換路16、16(図5参
照)、雌ねじ9、第一のナット部材20を組み込むため
の第一の凹溝部21を形成する。このようにすれば、製
造工程数を削減でき、製造コスト低減に寄与できる。
尚、上記インサート成形とは、一体成形すべき部材と金
型との間にキャビティを形成し、このキャビティ内に成
形材料を充填する成形方法である。
【0017】上記雌ねじ部11は、上記合成樹脂部材1
9に刻設された雌ねじ9と、この雌ねじ9に連続して形
成された第一の凹溝部21内に設けられた第一のナット
部材20と、この第一のナット部材20を上記移動ブロ
ック1の長さ方向一端側(図1の左右方向右端側)に向
けて押圧する板ばね22と、を備えることで構成されて
いる。上記板ばね22が、特許請求の範囲に記載した弾
性部材である。この弾性部材としては、上記板ばね22
の他、コイルばね等、第一のナット部材20を弾性的に
押圧し、第一の凹溝部23内に支持できるものなら採用
可能である。尚、上記第一のナット部材20及びこの第
一のナット部20が嵌装される第一の凹溝部21の内周
面形状は矩形状に形成している。これは、この第一のナ
ット部材20の回り止めを図るためである。
9に刻設された雌ねじ9と、この雌ねじ9に連続して形
成された第一の凹溝部21内に設けられた第一のナット
部材20と、この第一のナット部材20を上記移動ブロ
ック1の長さ方向一端側(図1の左右方向右端側)に向
けて押圧する板ばね22と、を備えることで構成されて
いる。上記板ばね22が、特許請求の範囲に記載した弾
性部材である。この弾性部材としては、上記板ばね22
の他、コイルばね等、第一のナット部材20を弾性的に
押圧し、第一の凹溝部23内に支持できるものなら採用
可能である。尚、上記第一のナット部材20及びこの第
一のナット部20が嵌装される第一の凹溝部21の内周
面形状は矩形状に形成している。これは、この第一のナ
ット部材20の回り止めを図るためである。
【0018】更に、本形態例においては、上記多数の転
動体としてボール(鋼球)3、3を採用するとともに、
保持部材23により転動を自在に連結された、所謂ボー
ル連結体24を採用している。このようなボール連結体
24を採用すれば、互いに隣接するボール3、3同士の
間隔が一定に保持されるため、ボール3、3の移動が円
滑に行われ、その結果、移動ブロック1の移動が円滑な
ものとなる。更に、ボール3、3同士の接触等が防止さ
れるため、これに起因する疵や騒音の発生を防止でき、
上記移動ブロック1の円滑な移動とともに、装置全体と
しての寿命の向上を図れる。尚、図1で符号27は板ば
ね22の一端を当接させるための間座である。
動体としてボール(鋼球)3、3を採用するとともに、
保持部材23により転動を自在に連結された、所謂ボー
ル連結体24を採用している。このようなボール連結体
24を採用すれば、互いに隣接するボール3、3同士の
間隔が一定に保持されるため、ボール3、3の移動が円
滑に行われ、その結果、移動ブロック1の移動が円滑な
ものとなる。更に、ボール3、3同士の接触等が防止さ
れるため、これに起因する疵や騒音の発生を防止でき、
上記移動ブロック1の円滑な移動とともに、装置全体と
しての寿命の向上を図れる。尚、図1で符号27は板ば
ね22の一端を当接させるための間座である。
【0019】上述したように構成される本形態例に係る
送りねじ付き直線運動案内装置における、移動ブロック
の移動、停止に係る基本的な作用は、前述した公報に記
載されたものと同様である。特に、本形態例に係る送り
ねじ付き直線運動案内装置においては、上記移動ブロッ
ク1を構成する本体18を、上記板状部材の幅方向両端
部18a、18aを下方に向けて折り曲げ形成すること
により下方が開口する断面略コ字形で、その長さ方向両
端部18b、18bをほぼ180度、下方側に向けて折
り返すことにより、上記板状部材の中間部に重ね合わさ
れた重ね合わせ部18c、18cを有し、この重ね合わ
せ部18c、18cに、移動ブロック1に固定する装置
を取り付けるための螺子孔28、28を形成している。
このため、各種装置を取り付けるための取り付け強度が
向上する。
送りねじ付き直線運動案内装置における、移動ブロック
の移動、停止に係る基本的な作用は、前述した公報に記
載されたものと同様である。特に、本形態例に係る送り
ねじ付き直線運動案内装置においては、上記移動ブロッ
ク1を構成する本体18を、上記板状部材の幅方向両端
部18a、18aを下方に向けて折り曲げ形成すること
により下方が開口する断面略コ字形で、その長さ方向両
端部18b、18bをほぼ180度、下方側に向けて折
り返すことにより、上記板状部材の中間部に重ね合わさ
れた重ね合わせ部18c、18cを有し、この重ね合わ
せ部18c、18cに、移動ブロック1に固定する装置
を取り付けるための螺子孔28、28を形成している。
このため、各種装置を取り付けるための取り付け強度が
向上する。
【0020】しかも、上記重ね合わせ部18c、18c
を設けることに伴い、本体18の剛性が向上する。この
ため、本体18自体が撓んでしまう等の不都合が解消さ
れ、上記ボール3、3の円滑な転走が可能になる。すな
わち、本体13自体が撓んだ場合、前述したように、こ
の本体13の中間部の撓みに伴って上記負荷軌道路14
を形成した一対の側壁12、12も撓んでしまい、この
結果、側壁12、12に形成した内側転走面12a、1
2aも歪んでしまう。このため、この内側転走面12
a、12aと外側転走面6a、6aとによって構成され
る負荷軌道路14が歪んでしまう。この結果、負荷軌道
路14を構成する内側転走面12a、12aと外側転走
面6a、6aとの間隔が狭まってしまう等、ボール3、
3の転走を良好に行うに足る状態を保持できない事態が
生じてしまう。従って、上述のように本体13の中間部
が撓んだ場合、これに起因して、ボール3、3の転走を
円滑に行うことができなくなってしまう。これに対し、
本形態例の構造においては、上記重ね合わせ部18c、
18cを設けることに伴い、本体18の剛性が向上する
ため、この本体18の撓みに伴う負荷軌道路14の歪が
生じることが抑制され、上記ボール3、3の円滑な転走
が可能になる。
を設けることに伴い、本体18の剛性が向上する。この
ため、本体18自体が撓んでしまう等の不都合が解消さ
れ、上記ボール3、3の円滑な転走が可能になる。すな
わち、本体13自体が撓んだ場合、前述したように、こ
の本体13の中間部の撓みに伴って上記負荷軌道路14
を形成した一対の側壁12、12も撓んでしまい、この
結果、側壁12、12に形成した内側転走面12a、1
2aも歪んでしまう。このため、この内側転走面12
a、12aと外側転走面6a、6aとによって構成され
る負荷軌道路14が歪んでしまう。この結果、負荷軌道
路14を構成する内側転走面12a、12aと外側転走
面6a、6aとの間隔が狭まってしまう等、ボール3、
3の転走を良好に行うに足る状態を保持できない事態が
生じてしまう。従って、上述のように本体13の中間部
が撓んだ場合、これに起因して、ボール3、3の転走を
円滑に行うことができなくなってしまう。これに対し、
本形態例の構造においては、上記重ね合わせ部18c、
18cを設けることに伴い、本体18の剛性が向上する
ため、この本体18の撓みに伴う負荷軌道路14の歪が
生じることが抑制され、上記ボール3、3の円滑な転走
が可能になる。
【0021】更に、本形態例に係る送りねじ付き直線運
動案内装置においては、送りねじ4を雌ねじ部11に螺
合させた場合に、この送りねじ4の雄ねじ10は、上記
雌ねじ9と上記第一のナット部材20とに螺合する。言
うなれば、上記送りねじ4は、所謂、ダブルナットを設
けたのと同様の効果を有する。しかも、上記板ばね22
は、上記第一のナット部材20を第一の凹溝部21内に
支持するのみならず、第一のナット部材20を、隙間1
7、17の存在に基づく移動ブロック1の変位を行なわ
せないように押圧する。このため、隙間17、17の存
在に拘わらず、移動ブロック1の停止位置からのずれを
抑制する。又、この板ばね22の存在により、上記第一
のナット部材20の雌ねじ9aと上記送りねじ4の雄ね
じ10との当接圧を強め、移動ブロック1がずれ動くこ
とを防止する。これらの結果、上記移動ブロック1は当
該停止位置に精度良く停止することが可能になる。
動案内装置においては、送りねじ4を雌ねじ部11に螺
合させた場合に、この送りねじ4の雄ねじ10は、上記
雌ねじ9と上記第一のナット部材20とに螺合する。言
うなれば、上記送りねじ4は、所謂、ダブルナットを設
けたのと同様の効果を有する。しかも、上記板ばね22
は、上記第一のナット部材20を第一の凹溝部21内に
支持するのみならず、第一のナット部材20を、隙間1
7、17の存在に基づく移動ブロック1の変位を行なわ
せないように押圧する。このため、隙間17、17の存
在に拘わらず、移動ブロック1の停止位置からのずれを
抑制する。又、この板ばね22の存在により、上記第一
のナット部材20の雌ねじ9aと上記送りねじ4の雄ね
じ10との当接圧を強め、移動ブロック1がずれ動くこ
とを防止する。これらの結果、上記移動ブロック1は当
該停止位置に精度良く停止することが可能になる。
【0022】更に、本形態例の場合、上記第一のナット
部材20を上記第一の移動ブロック1に着脱自在であ
る。従って、材質や刻設する雌ねじの精度等の異なる多
数の第一のナット部材を用意しておき、送りねじ付き直
線運動案内装置の使用目的等に合わせて何れかの第一の
第一のナット部材20を選択して使用することが可能で
ある。
部材20を上記第一の移動ブロック1に着脱自在であ
る。従って、材質や刻設する雌ねじの精度等の異なる多
数の第一のナット部材を用意しておき、送りねじ付き直
線運動案内装置の使用目的等に合わせて何れかの第一の
第一のナット部材20を選択して使用することが可能で
ある。
【0023】尚、図示は省略したが、上述した構成に代
えて以下のような構成とすることもできる。すなわち、
上記第一形態例に係る雌ねじ部11を構成する雌ねじ9
を刻設するのに代えて、上記第一の凹溝部21に連続す
る第二の凹溝部を形成するとともに、この第二の凹溝部
内に第二のナット部材を設ける。上記第二の凹溝部は、
移動ブロック1を構成する本体18に合成樹脂部材19
をインサート成形する際に上記第一の凹溝部21等とと
もに形成する。このような形態例におけるその他の構成
並びに作用は、上述した第一形態例と同様である。尚、
上記第二の凹溝部内に板ばね等の弾性部材を装着するか
否かは任意である。
えて以下のような構成とすることもできる。すなわち、
上記第一形態例に係る雌ねじ部11を構成する雌ねじ9
を刻設するのに代えて、上記第一の凹溝部21に連続す
る第二の凹溝部を形成するとともに、この第二の凹溝部
内に第二のナット部材を設ける。上記第二の凹溝部は、
移動ブロック1を構成する本体18に合成樹脂部材19
をインサート成形する際に上記第一の凹溝部21等とと
もに形成する。このような形態例におけるその他の構成
並びに作用は、上述した第一形態例と同様である。尚、
上記第二の凹溝部内に板ばね等の弾性部材を装着するか
否かは任意である。
【0024】
【発明の効果】この発明に係る送りねじ付き直線運動案
内装置は、上述のように構成され作用するため、容易且
つ安価に製造できるにも拘わらず、各種装置を取り付け
るための取り付け強度が向上する。しかも、本体の剛性
が向上するために、本体自体が撓んでしまう等の不都合
が解消されて、負荷軌道路を形成した一対の側壁等が撓
んでしまうことが抑制され、側壁等の撓みに起因して上
記負荷軌道路が歪んでしまうことがなくなる。この結
果、上記ボールの転走を円滑に行うことが可能になる。
内装置は、上述のように構成され作用するため、容易且
つ安価に製造できるにも拘わらず、各種装置を取り付け
るための取り付け強度が向上する。しかも、本体の剛性
が向上するために、本体自体が撓んでしまう等の不都合
が解消されて、負荷軌道路を形成した一対の側壁等が撓
んでしまうことが抑制され、側壁等の撓みに起因して上
記負荷軌道路が歪んでしまうことがなくなる。この結
果、上記ボールの転走を円滑に行うことが可能になる。
【0025】更に、容易且つ安価に製造できるにも拘わ
らず、移動ブロックの停止位置制御を高精度に行うこと
が可能になる。すなわち、請求項1及び請求項2にそれ
ぞれ記載した発明においては、送りねじを雌ねじ部に螺
合させた場合に、雌ねじと第一のナット部材とに螺合
し、所謂ダブルナットを設けたのと同様の効果を有す
る。しかも、第一のナット部材を押圧する弾性部材の存
在により、上記第一のナット部材の雌ねじと上記送りね
じの雄ねじとを確実に当接させるため、上記移動ブロッ
クは停止位置に精度良く停止することが可能になる。
らず、移動ブロックの停止位置制御を高精度に行うこと
が可能になる。すなわち、請求項1及び請求項2にそれ
ぞれ記載した発明においては、送りねじを雌ねじ部に螺
合させた場合に、雌ねじと第一のナット部材とに螺合
し、所謂ダブルナットを設けたのと同様の効果を有す
る。しかも、第一のナット部材を押圧する弾性部材の存
在により、上記第一のナット部材の雌ねじと上記送りね
じの雄ねじとを確実に当接させるため、上記移動ブロッ
クは停止位置に精度良く停止することが可能になる。
【0026】又、請求項3に記載した発明においては、
インサート成形時に、上記成形部材に形成する構成各部
を形成することが可能になるため、製造工程数を削減で
き、製造コスト低減に寄与できる。更に、請求項4に記
載した発明においては、転動体であるボールの円滑な転
走と、組み付け時或いは保守点検時等におけるボールの
脱落防止と、を図れ、実用上の効果が大きい。
インサート成形時に、上記成形部材に形成する構成各部
を形成することが可能になるため、製造工程数を削減で
き、製造コスト低減に寄与できる。更に、請求項4に記
載した発明においては、転動体であるボールの円滑な転
走と、組み付け時或いは保守点検時等におけるボールの
脱落防止と、を図れ、実用上の効果が大きい。
【図1】この発明の実施の一形態例を示す要部横断平面
図である。
図である。
【図2】移動ブロックを構成する本体のみを取り出して
示しており、(A)は平面図、(B)は同図(A)のイ
矢視図、(C)は同図(A)のロ矢視図である。
示しており、(A)は平面図、(B)は同図(A)のイ
矢視図、(C)は同図(A)のロ矢視図である。
【図3】移動ブロックのみを取り出して示す側面図であ
る。
る。
【図4】同じく、移動ブロックのみを取り出して示す正
面図である。
面図である。
【図5】送りねじ付き直線運動案内装置の従来構造を示
す、分解斜視図である。
す、分解斜視図である。
【図6】従来の移動ブロックを構成する本体のみを取り
出して示す、それぞれ図2(A)(B)(C)と同様の
図である。
出して示す、それぞれ図2(A)(B)(C)と同様の
図である。
l 移動ブロック 2 案内レール 3 ボール 4 送りねじ 6、12 側壁 6a、外側転走面 7 戻し通路 8 無限循環路 9、9a 雌ねじ 10 雄ねじ 11 雌ねじ部 12a 内側転走面 14 負荷軌道路 16 方向転換路 18 本体 18c 重ね合わせ部 19 合成樹脂部材 20 第一のナット部材 21 第一の凹溝部 22 板ばね 28 螺子孔
Claims (4)
- 【請求項1】 上方が開口する断面略コ字形の案内レー
ルと、上記案内レールの内側に設けられた移動ブロック
と、この移動ブロックを上記案内レールに沿う移動自在
に支持する多数の転動体と、上記移動ブロックの移動に
伴って上記多数の転動体が循環するための複数の無限循
環路と、上記移動ブロックの幅方向略中央部に、この移
動ブロックの長さ方向に亙って貫通した状態で形成され
た雌ねじ部と、この雌ねじ部に螺合する雄ねじを刻設さ
れ、上記移動ブロックの移動を案内する送りねじと、を
備え、上記無限循環路は、上記案内レールが有する一対
の側壁のそれぞれ内側面に形成された外側転走面と上記
移動ブロックが有する一対の側壁のそれぞれ外側面に形
成された内側転走面とから成る負荷軌道路と、上記移動
ブロックの長さ方向に亙って貫通した状態で設けられた
戻し通路と、これら戻し通路と負荷軌道路とを連続する
方向転換路と、を有するものである、送りねじ付き直線
運動案内装置であって、 上記移動ブロックは、板状部材の幅方向両端部を下方に
向けて折り曲げ形成することにより下方が開口する断面
略コ字形で、その長さ方向両端部をほぼ180度折り返
すことにより上記板状部材の中間部に重ね合わされた重
ね合わせ部を有し、この重ね合わせ部に、移動ブロック
に固定する装置を取り付けるための螺子孔を形成して成
る本体と、この本体の内側に充填された成形部材と、に
より構成されており、 上記雌ねじ部は、上記成形部材に刻設された雌ねじと、
この雌ねじに連続して形成された第一の凹溝部内に設け
られた第一のナット部材と、この第一のナット部材を上
記移動ブロックの長さ方向一端側に向けて押圧する弾性
部材と、を備えて成るものであることを特徴とする、送
りねじ付き直線運動案内装置。 - 【請求項2】 前記雌ねじ部を構成する雌ねじを刻設す
るのに代えて、第二の凹溝部を形成するとともに、この
第二の凹溝部内に第二のナット部材を設けたことを特徴
とする、請求項1に記載の送りねじ付き直線運動案内装
置。 - 【請求項3】 前記成形部材は、前記本体にインサート
成形されたものであり、このインサート成形時に、上記
成形部材に形成する構成各部を形成することを特徴とす
る、請求項1乃至請求項2のいずれかに記載の送りねじ
付き直線運動案内装置。 - 【請求項4】 前記多数の転動体が鋼球であり、且つ、
保持部材により転動を自在に連結されたものであること
を特徴とする、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載
の送りねじ付き直線運動案内装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11060357A JP2000257690A (ja) | 1999-03-08 | 1999-03-08 | 送りねじ付き直線運動案内装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11060357A JP2000257690A (ja) | 1999-03-08 | 1999-03-08 | 送りねじ付き直線運動案内装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000257690A true JP2000257690A (ja) | 2000-09-19 |
Family
ID=13139837
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11060357A Pending JP2000257690A (ja) | 1999-03-08 | 1999-03-08 | 送りねじ付き直線運動案内装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000257690A (ja) |
-
1999
- 1999-03-08 JP JP11060357A patent/JP2000257690A/ja active Pending
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