JP2000257002A - レールの継目構造及びレール摩耗測定定規 - Google Patents
レールの継目構造及びレール摩耗測定定規Info
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Abstract
して車輪のレール間の乗り移りを行う。 【解決手段】レール1どうしの端部を各レール1の内外
面腹部に配設した継目板2,7で挟持して締結したレー
ルの継目構造において、外側の継目板7の高さを変化さ
せ、その中央部にレール頭部5の車輪踏み面5aとほぼ
同じ高さの領域7aを設け、当該領域の前後に車輪の乗
り移り勾配面7b,7cを設ける。列車はレール1どう
しの継目部を走行するに際し、車輪4がレール1から手
前側の乗り移り勾配面7bを通じて継目板へ乗り移り、
更に進行方向側の乗り移り勾配面7cを通じてレール1
へ乗り移るようになり、衝撃を伴うことがない。
Description
のレールの継目部において、車輪がレールから継目板へ
円滑に乗り移り、更に継目板からレールへ円滑に乗り移
るようにしたレールの継目構造及びこれに使用するレー
ル摩耗測定定規に関するものである。
の概略縦断面図の通りである。同図に示す如く、従来は
レール1どうしの端部を所定間隔を置いて突き合わせた
状態で敷設し、レール1どうしの内側と外側の腹部にそ
れぞれ継目板2及び3を配設してレール1どうしを内外
面から挟持し、その状態で継目板2及び3をボルト及び
ナットを用いて緊締している。そして、これらの継目板
2及び3は、列車の車輪4がレール頭部5の車輪踏み面
(頭頂面)5aを転動するときに干渉することがないよ
うに、その大きさが設定されている。すなわち、内外の
継目板2及び3は、車輪4の鍔部6と干渉しないよう
に、レール頭部5よりも低くなるように設定されてい
る。通常、内外の継目板2及び3は、同一のものを対向
配置して用いている。
目構造では、前後のレール1どうしの継目部に、気温に
よるレールの伸縮の影響を避けるために、所定の間隙が
形成されている。この間隙は、列車の進行に伴って車輪
4が手前側のレール端部を外れて、進行方向側のレール
端部へ乗り移る時に、ガタン、ゴトンという衝撃と衝撃
音を発生させ、レール継目部の軌道狂い(通り狂い,高
低狂い等)やレール端部の損傷等を引き起こし、更には
騒音の原因となっていた。特に、レール継目部が軌道の
曲線部において形成される場合には、前記レール間隙に
おける衝撃によってレール1及び継目板2,3が曲線外
方へ曲がろうとする車輪4の繰り返し荷重を受け、レー
ル1の変形や列車の走行安全性に影響を及ぼしていた。
そのため、レール1や継目板2及び3を定期的に交換し
たり、軌道の整備を行う等の保守が行われており、これ
らの保守作業に多くの労力を要していた。また列車内の
乗客にとっては、前記レールの継目部における衝撃が列
車の揺れや騒音を発生させるので、乗り心地を悪くする
という欠点があった。
に鑑みてこれを改良除去したものであって、レールの継
目部において、車輪をレールから継目板へ、継目板から
レールへ乗り移らせることで列車の安定した且つ円滑な
走行が行えるようにした技術を提供せんとするものであ
る。
が採用した請求項1の手段は、レールどうしの端部を各
レールの内外面腹部に配設した継目板で挟持して締結し
たレールの継目構造において、外側の継目板の高さを変
化させ、その中央部にレール頭部の車輪踏み面とほぼ同
じ高さの領域を設け、当該領域の前後に車輪の乗り移り
勾配面を設けたことを特徴とするレールの継目構造であ
る。列車はレールの継目部を走行するに際し、車輪がレ
ールから手前側の乗り移り勾配面を通じて継目板へ乗り
移り、更に進行方向側の乗り移り勾配面を通じてレール
へ乗り移るようになる。つまり、レールの継目部におい
て、車輪が衝撃を発生させることなく走行することがで
きる。
の継目板の側面凹部に係合する位置決め用の凸部と、レ
ール頭部の車輪踏み面に対向して設けられたレール摩耗
測定用の凸部とから成り、レール摩耗測定用の凸部の下
面は前記位置決め用凸部の基準面から所定の高さ寸法に
設定されていることを特徴とするレール摩耗測定定規で
ある。レール頭部の車輪踏み面の高さは、列車通過によ
る摩耗があり、一応でない。従って、実際のレール継目
部に請求項1の発明を適用するためには、車輪踏み面の
高さを測定し、これに応じた高さの継目板を設置する必
要がある。そのため、この発明では、レール摩耗の影響
を受けることのない継目板の側面凹部を基準面とした定
規を開発し、位置決め用凸部を継目板の側面凹部へあて
がい、測定用凸部と車輪踏み面との間の隙間を測定する
ことにより、車輪踏み面の高さを簡単且つ迅速に測定す
ることができるようにした。然る後は、測定した車輪踏
み面の高さに応じた継目板を設置すれば、請求項1の発
明の効果が得られる。
す発明の実施の形態に基づいて説明すると次の通りであ
る。尚、従来の場合と同一符号は同一部材である。図1
乃至図3は本発明の一実施の形態に係るものであり、図
1はレールの継目構造を示す概略縦断面図、図2の図
(A)はレール継目部の平面図であり、図(B)はレー
ル継目部を外側から見た側面図、図3はレール摩耗測定
定規の使用態様を示すレール継目部の概略縦断面図であ
る。
にあっては、外側の継目板7の高さを変化させている。
高さの変化は、継目板7の中央部に、レール頭部5の車
輪踏み面5aとほぼ同じ高さか又はそれよりも僅かに高
いか或いは僅かに低い(±1mm前後)領域7aを設
け、当該領域7aの前後に、車輪の乗り移り勾配面7b
及び7cを設けている。手前側の乗り移り勾配面7b
は、レール頭部5の車輪踏み面5aよりも低い状態から
徐々に高くなり、前記中央領域7aに至る上り勾配面で
ある。一方、進行方向側の乗り移り勾配面7cは、前記
中央領域7aから連続する下り勾配面であり、その末端
はレール頭部5の車輪踏み面5aよりも低くなってい
る。なお、この外側の継目板7の基本的な構成並びに内
側の継目板2とのレール1への取付構造は、従来の場合
と同じである。また図2の図(A)及び図(B)には、
内側の継目板2と外側の継目板7とを連結するボルト8
及びナット9が表されている。
を列車が通過する場合について説明する。列車の進行に
伴い、車輪4がレール継目部に近づくと、レール頭部5
の車輪踏み面5aを転動している状態から、車輪4の外
側部分が外側の継目板7の乗り移り勾配面(上り勾配
面)7bを通じて継目板7へ乗り移るようになる。そし
て、その中央領域7aでは手前側のレール1から完全に
離れて外側の継目板7の上を転動するようになる。車輪
4が外側の継目板7の中央領域7aを過ぎると、乗り移
り勾配面(下り勾配面)7cを通じて今度は進行方向側
のレール1の車輪踏み面5aへと乗り移るようになり、
通常のレール1の走行状態となる。つまり、レール1ど
うしの継目部において、車輪4がレール1から外側の継
目板7へ乗り移り、更に外側の継目板7からレール1へ
乗り移ることで、レール継目部で車輪4がレール端部ど
うしの間の間隙へ落下することがなくなり、車輪4に衝
撃を発生させることなく走行することができる。従っ
て、通り狂いや高低狂い等の軌道狂いが生じることがな
く、また衝撃によってレール1が損傷を受けることもな
い。更には、列車の乗客にとっては、揺動や衝撃音がな
くなり、乗り心地のよいものとなる。
は、外側の継目板7の中央領域7aの高さを、レール頭
部5の車輪踏み面5aの高さと同一にしている。この場
合、車輪4の転動面がテーパー面となっているため、外
側の継目板7の中央領域7aと車輪4の転動面との間に
は、1.08mmの隙間が生じることになる。この隙間
は、2.0mm程度までであれば、車輪4が衝撃及び衝
撃音を発生させることなく、レール継目部において外側
継目板7を介して乗り移れることが確認済みである。車
輪4の転動面がテーパー面であることを考慮すれば、外
側の継目板7の中央領域7aの高さは、レール頭部5の
車輪踏み面5aの高さよりも1mm程度高くなるように
設定すれば最適なものとなる。
り、レール1の車輪踏み面5aが摩耗を受けている。こ
の摩耗量は、列車の累積通過トン数及び平均的な通過速
度等の相違により各継目部においてバラツキがある。そ
のため、既設の軌道へ本発明を適用しようとすれば、レ
ール1の車輪踏み面5aの摩耗量に応じた高さの外側継
目板7を準備する必要がある。本発明では、図3に示す
ようなレール摩耗測定定規10を用いることでこのよう
な要求に迅速に対応できるようにしている。
目板2の側面凹部11に係合する位置決め用の凸部12
と、レール頭部5の車輪踏み面5aに対向して設けられ
たレール摩耗測定用の凸部13と、握り部14とから構
成されている。そして、レール摩耗測定用の凸部13の
下面は、前記位置決め用凸部12の基準面12aから所
定の高さ寸法に設定されている。これは、継目板2の側
面凹部11は、レール1に取り付けられた状態ではレー
ル1の設置面から常に一定の高さにあるからであり、ま
た列車の通過による摩耗の影響を全く受けることがな
く、常に、一定の高さ位置を示しているので、この側面
凹部11を基準面とするようにしたものである。
内側継目板2の側面凹部11へ嵌合させると、その測定
用凸部13は基準面12aから所定の高さ寸法を示すよ
うになる。そのため、レール摩耗量を測定するために
は、測定用凸部13とレール頭部5の車輪踏み面5aと
の間の間隙の寸法を図ればよい。これにより、車輪踏み
面5aの高さを簡単且つ迅速に測定することができる。
然る後は、外側の継目板3を本願発明の継目板7と交換
し、継目板7の中央領域7aの高さが前記測定した車輪
踏み面5aの高さに応じたものになるようにすればよ
い。そのためには、例えば、予め高さ寸法が1mm間隔
で異なる複数種類の外側継目板7を工場で制作準備して
おき、実際の軌道におけるレール頭部5の車輪踏み面5
aの高さを測定し、測定した高さに応じた外側継目板7
を選択して使用すればよい。
外側の継目板の高さを変化させ、その中央部にレール頭
部の車輪踏み面とほぼ同じ高さの領域を設け、当該領域
の前後に車輪の乗り移り勾配面を設けたから、列車がレ
ールの継目部を走行するに際し、車輪がレールから手前
側の乗り移り勾配面を通じて継目板へ乗り移ることがで
き、また進行方向側の乗り移り勾配面を通じて継目板か
らレールへ乗り移るようになる。そのため、レールの継
目部において、車輪が衝撃及び衝撃音を発生させること
なく走行することができ、通り狂いの原因や騒音の原
因、更には乗り心地を悪くする等のことがない。これに
より、保守作業を著しく軽減すること及び保守間隔を長
くすることが可能となる。
面凹部に係合する位置決め用の凸部と、レール頭部の車
輪踏み面に対向して設けられたレール摩耗測定用の凸部
とでレール摩耗測定定規を構成し、レール摩耗測定用の
凸部の下面が位置決め用凸部の基準面から所定の高さ寸
法になるように設定したから、既設のレール摩耗量を測
定するに際し、位置決め用凸部を継目板の側面凹部へあ
てがい、測定用凸部と車輪踏み面との間の隙間を測定す
るだけで、車輪踏み面の高さを簡単且つ迅速に測定する
ことができる。そのため、測定した車輪踏み面の高さに
応じた高さの継目板を設置すれば、前述したレール継目
構造を既設の軌道でも容易に実現することが可能であ
る。
示す概略縦断面図である。
示すものであり、図(A)は平面図、図(B)はレール
継目部を外側から見た側面図である。
規の使用態様を示すレール継目部の概略縦断面図であ
る。
ある。
り移り面 7c…進行方向側の乗り移り面 8…ボルト 9…ナット 10…レール摩耗
測定定規 11…内側継目板の側面凹部 12…位置決め用
凸部 12a…基準面 13…レール摩耗
測定用凸部
Claims (2)
- 【請求項1】レールどうしの端部を各レールの内外面腹
部に配設した継目板で挟持して締結したレールの継目構
造において、外側の継目板の高さを変化させ、その中央
部にレール頭部の車輪踏み面とほぼ同じ高さの領域を設
け、当該領域の前後に車輪の乗り移り勾配面を設けたこ
とを特徴とするレールの継目構造。 - 【請求項2】内側の継目板の側面凹部に係合する位置決
め用の凸部と、レール頭部の車輪踏み面に対向して設け
られたレール摩耗測定用の凸部とから成り、レール摩耗
測定用の凸部の下面は前記位置決め用凸部の基準面から
所定の高さ寸法に設定されていることを特徴とするレー
ル摩耗測定定規。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05671499A JP4099613B2 (ja) | 1999-03-04 | 1999-03-04 | レール摩耗測定定規及びこれを用いたレールの継目構造の施工方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP05671499A JP4099613B2 (ja) | 1999-03-04 | 1999-03-04 | レール摩耗測定定規及びこれを用いたレールの継目構造の施工方法 |
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JP2000257002A true JP2000257002A (ja) | 2000-09-19 |
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---|---|---|---|
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4099613B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003050357A1 (fr) * | 2001-12-13 | 2003-06-19 | Renzhen Song | Eclisse pour rails en acier constituee d'acier xy30 |
KR100991269B1 (ko) * | 2010-03-22 | 2010-11-01 | 박인덕 | 레일 제로 이음 장치 |
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JPS5467946U (ja) * | 1977-10-17 | 1979-05-14 | ||
JPS5935401U (ja) * | 1982-08-27 | 1984-03-05 | 株式会社平林製作所 | レ−ル用継目板 |
-
1999
- 1999-03-04 JP JP05671499A patent/JP4099613B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|---|---|---|
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KR100991269B1 (ko) * | 2010-03-22 | 2010-11-01 | 박인덕 | 레일 제로 이음 장치 |
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