JP2000256419A - グラフト(共)重合体とその製法 - Google Patents

グラフト(共)重合体とその製法

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JP2000256419A
JP2000256419A JP11064611A JP6461199A JP2000256419A JP 2000256419 A JP2000256419 A JP 2000256419A JP 11064611 A JP11064611 A JP 11064611A JP 6461199 A JP6461199 A JP 6461199A JP 2000256419 A JP2000256419 A JP 2000256419A
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graft
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copolymer
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JP11064611A
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English (en)
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Nariyuki Harada
成之 原田
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 サーマルヘッドによる消去が可能で、白濁し
た画像を長時間放置しても、初期の消去特性に対応した
消去条件で画像の消去が可能であり、白濁した画像を高
温下で保存しても白濁濃度が低下しない、画像の形成と
消去の繰り返し耐久性とコントラストに優れた可逆性感
熱記録媒体における、記録層の樹脂マトリックスとして
有効な、アクリル系グラフト重合体 【解決手段】 下式(1)で表される繰り返し単位を有
するグラフト重合体 (R、R:Hまたはアルキル基、R:結合手(単
結合)、2価の脂肪族基等、R:2価の脂肪族基等、
:Hまたは−CON(R)−R−C(R)=
CHである。ただし、最末端のRはH)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、グラフト鎖にビニ
ル性不飽和結合を有する熱、紫外線または電子線硬化性
アクリル系グラフト(共)重合体に関するものであり、
特に、温度により透明度が可逆的に変化する可逆性感熱
記録媒体のマトリックス材料として利用されるアクリル
系グラフト(共)重合体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、任意に画像を形成し、任意にその
画像を消去することが可能な可逆性感熱記録媒体が注目
されている。その代表的な例として、特開昭54−15
4198号、特開昭55−154198号公報などに記
載されているポリエステル、ポリ塩化ビニル、または塩
化ビニル−酢酸ビニル共重合体などのマトリックス材に
有機低分子物質を分散した、温度に依存して透明度が可
逆的に変化する記録材料が知られている。この記録材料
からなる可逆性感熱記録媒体は、サーマルヘッドなどの
発熱体による画像の記録と消去の繰り返しにより、加熱
した画像部分の濃度が初期の濃度より低下し、画像全体
のコントラストが低下するという欠点を有している。
【0003】上記欠点を解決するため、特開昭62−1
54547号公報において、可逆性感熱記録層に用いる
樹脂母材の平均重合度および塩化ビニルの繰り返し単位
を規定する(特に平均重合度を上げる)ことにより、樹
脂母材の耐熱性を向上させ、耐久性を向上させた可逆性
感熱記録媒体が提案されている。また、特開平5−08
5045号公報においては、可逆性感熱記録層の樹脂母
材として、ヒドロキシ変性塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合体にイソシアネートを添加し、熱硬化させた熱硬化性
樹脂を用いることにより、樹脂母材の耐熱性を向上さ
せ、耐久性を向上させた可逆性感熱記録媒体が提案され
ている。しかし、これらの可逆性感熱記録媒体におい
て、白濁画像の消去が可能な消去エネルギーの範囲幅が
狭いため、サーマルヘッドによる短時間の熱エネルギー
では、画像の完全な消去が困難になる。また、白濁した
画像を長時間保存すると、消去特性が変動して、初期の
消去特性に対応した消去条件では、画像を完全に消去で
きなくなる。さらに、その保存の環境温度が高温である
程、画像の消去性は低下するという欠点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、新規
のグラフト鎖にビニル性不飽和結合を有するアクリル系
グラフト重合体または共重合体とその製法を提供し、特
に、サーマルヘッドによる消去が可能で、白濁した画像
を長時間放置しても、初期の消去特性に対応した消去条
件で画像の消去が可能であり、白濁した画像を高温下で
保存しても白濁濃度が低下しない、画像の形成と消去の
繰り返し耐久性とコントラストに優れた可逆性感熱記録
媒体における、記録層の樹脂マトリックスとして有効
な、グラフト鎖にビニル性不飽和結合を有するアクリル
系グラフト重合体または共重合体とその製法を提供する
ことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の第1は、下式
(1)で表される繰り返し単位を有して構成されたもの
であることを特徴とするAグラフト重合体およびその製
造方法を提供することにある。
【0006】
【化4】 (式中、R、R:水素原子またはアルキル基、
:結合手(単結合)、2価の脂肪族基、2価の芳香
族基、または脂肪族基と芳香族基の混合した2価の基、
:2価の脂肪族基、2価の芳香族基、または脂肪族
基と芳香族基の混合した2価の基、R:水素原子また
は−CON(R)−R−C(R)=CHであ
る。ただし、最末端のRは水素原子である)
【0007】本発明の第2は、前式(1)で示される繰
り返し単位、下式(4)および(5)で示される繰り返
し単位を有して構成されたものであることを特徴とする
Bグラフト共重合体およびその製造方法にある。
【化5】
【0008】本発明の第3は、前式(1)、下式
(2)、前式(4)および前式(5)で示される繰り返
し単位を有して構成されたものであることを特徴とする
Cグラフト共重合体およびその製造方法にある。
【化6】 (式中、RおよびRは前記に同じ)
【0009】前記Aグラフト重合体は、前式(2)で表
される繰り返し単位を有して構成される重合体を、該重
合体の水酸基に対して等モル量以上の下式(3)で表さ
れる化合物と反応させることにより得られる。
【化7】 (式中、RおよびRは前記に同じ)
【0010】前記Bグラフト共重合体は、前式(2)、
前式(4)および前式(5)で示される繰り返し単位を
有して構成される重合体を、該重合体の水酸基に対して
等モル以上量の前式(3)で表される化合物とを付加反
応させることにより得られる。
【0011】該付加反応は、水を含有しない有機溶媒に
前記各反応成分を溶解し、場合によっては重合禁止剤と
任意の触媒の存在下、窒素雰囲気下または乾燥空気雰囲
気下、室温〜50℃で2〜48時間行う。水を含有しな
い有機溶媒としては、前式(3)の化合物と化学的に不
活性な酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジオキサ
ン、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチル
ケトン、テトラヒドロフラン、シクロヘキサノン、エチ
レンクロリド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセト
アミド、またはジメチルスルホキシドなどが挙げられ
る。反応溶液の重合体濃度は、5〜50wt%である。
重合禁止剤の具体例として、ヒドロキノンモノメチルエ
ーテル、p−ベンゾキノン、2,5−ジフェニル−p−
ベンゾキノン、モノ−t−ブチルヒドロキノン、または
p−t−ブチルカテコールなどが好ましい。重合禁止剤
は、100〜3000ppmの濃度で使用する。触媒の
具体例として、ジラウリン酸ジ−n−ブチルスズやオク
トエ酸スズなどが好ましい。触媒の使用量は、好ましく
は重合体に対して0.01〜0.1wt%である。
【0012】また、Aグラフト重合体またはBグラフト
共重合体は、必要に応じて重合開始剤と触媒の存在下、
各繰り返し単位に相当するモノマーを塊状重合、溶液重
合、乳化重合、懸濁重合 または非水系分散重合などの
ラジカル重合、またはアニオン重合またはカチオン重合
などのイオン重合することによって得られる。ラジカル
重合の開始剤として、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロ
イル、2,2−アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス
ジメチルバレロニトリル、アゾビスシクロヘキサンカル
ボニトリル、過酸化水素鉄(II)塩、クメンペルオキシ
ド鉄(II)塩、ジシクロヘキシルペルオキシジカルボナ
ート、またはジイソプロピルペルオキシジカルボナート
などが挙げられる。アニオン重合の開始剤として、ナト
リウム−ナフタレン錯体、カリウム−ナフタレン錯体、
ナトリウム−ビフェニル錯体、ブチルリチウム、メチル
リチウム、フェニルリチウム、ベンジルナトリウム、ベ
ンジルカリウム、またはクミルカリウムなどが挙げられ
る。カチオン重合の開始剤として、塩酸または硫酸など
の無機酸、メタンスルホン酸またはトリフルオロ酢酸な
どの有機酸、トリフルオロメタンスルホン酸、フルオロ
スルホン酸、クロロスルホン酸または過塩素酸などの超
強酸、BF、AlCl、TiClまたはFeCl
などのルイス酸と塩酸、酢酸、ハロゲン化アルキルなど
のカチオン源との混合物などが挙げられる。
【0013】前記Cグラフト共重合体は、前式(2)、
前式(4)および前式(5)で表される繰り返し単位を
有する共重合体を形成した後、該共重合体の水酸基に対
して等モルより少ない量で、前式(3)の化合物を付加
反応させることによって得られる。前記付加反応は、水
を含有しない有機溶媒にそれらを溶解した溶液中、重合
禁止剤と任意の触媒の存在下、窒素雰囲気下または乾燥
雰囲気下、室温〜50℃で2〜48時間行うことからな
る。
【0014】水を含有しない有機溶媒としては、一般式
(3)の化合物と化学的に不活性な酢酸メチル、酢酸エ
チル、酢酸ブチル、ジオキサン、アセトン、メチルエチ
ルケトン、メチルイソブチルケトン、テトラヒドロフラ
ン、シクロヘキサノン、エチレンクロリド、ジメチルホ
ルムアミド、ジメチルアセトアミド、またはジメチルス
ルホキシドなどが挙げられる。反応溶液の重合体濃度
は、5〜50wt%である。重合禁止剤の具体例とし
て、ヒドロキノンモノメチルエーテル、p−ベンゾキノ
ン、2,5−ジフェニル−p−ベンゾキノン、モノ−t
−ブチルヒドロキノン、またはp−t−ブチルカテコー
ルなどが挙げられる。重合禁止剤は、100〜3000
ppmの濃度で使用する。触媒の具体例として、ジラウ
リン酸ジ−n−ブチルスズやオクトエ酸スズなどが好ま
しい。触媒の使用量は、好ましくは重合体に対して0.
01〜0.1wt%である。
【0015】また、前記Cグラフト共重合体は、場合に
よっては重合開始剤と触媒の存在下、相当するモノマー
をラジカル重合、塊状重合、溶液重合、乳化重合、懸濁
重合、非水系分散重合、放射線重合、アニオン重合また
はカチオン重合することによって得られる。重合開始剤
は、2,2−アゾビスイソブチロニトリルなどのアゾ化
合物や過酸化ベンゾイルなどの過酸化物が好ましい。
【0016】図1に、代表的な、熱の作用によって透明
度が変化する可逆性記録媒体の温度と透明度の関係を示
す。樹脂マトリックスとこれに分散した有機低分子化合
物とを主成分とする可逆性感熱記録層は、例えばT
下の温度では白濁不透明状態にある感熱層を加熱する
と、温度Tから徐々に透明になりはじめ、温度T
で最大透明状態になり、この状態からT以下の温
度に戻しても透明状態を維持する。また、温度T以上
まで加熱すると、最大透明状態と最大不透明状態の中間
状態になる。次に、温度T以上からT以下の温度ま
で冷却すると、透明状態にならずに再び最初の白濁不透
明状態に戻る。このように、支持体と、該支持体上に設
けた、主成分として有機低分子化合物を樹脂マトリック
ス中に分散し透明度が温度変化に依存して可逆的に変化
する感熱記録層とからなる可逆性感熱記録媒体におい
て、不透明状態温度T、透明状態開始温度T、最大
透明状態下限温度T、最大透明状態上限温度T、お
よび半透明化温度Tは、その熱可逆的な特性を決定す
る。
【0017】白濁画像を長時間保存した後の消去特性
(経時消去性)、白濁画像を高温下保存した後の白濁濃
度の保持性(画像耐熱性)、および画像の形成と消去の
繰り返し耐久性は、それぞれの特性温度T、T、T
、T、Tと透明度との関係が、長時間の保存、高
温下での保存、および画像の形成と消去の繰り返しによ
り変化しない、またはその変化量がより少ないことを意
味する。すなわち、支持体、および該支持体上に設け
た、主成分として有機低分子化合物を樹脂マトリックス
中に分散し、透明度が温度変化に依存して可逆的に変化
する感熱記録層とからなる可逆性感熱記録媒体におい
て、該樹脂マトリックスとして上記Aグラフト重合体ま
たはBグラフト共重合体あるいはCグラフト共重合体を
用いることにより、それぞれの特性温度T、T、T
、T、Tと透明度との関係が、長時間の保存、高
温下での保存、および画像の形成と消去の繰り返しによ
り変化しない、またはその変化量がより少ない可逆性感
熱記録媒体が提供される。
【0018】特に、前記Aグラフト重合体またはBグラ
フト共重合体あるいはCグラフト共重合体は、グラフト
鎖の末端にある不飽和結合を利用して、開始剤として過
酸化物を用いて熱により、ラジカル重合開始剤を用いて
紫外線により、または場合によってはラジカル重合開始
剤を用いて電子線により分子間または分子内架橋させる
ことが可能であるため、経時消去性、画像耐熱性および
繰り返し耐久性に優れた可逆性感熱記録媒体が提供され
る。
【0019】また、本発明のAグラフト重合体またはB
グラフト共重合体は、アクリル基またはメタクリル基を
有する熱、紫外線または電子硬化性モノマーまたはオリ
ゴマーなどと、熱、紫外線または電子線により反応す
る。よって、それらのモノマーまたはオリゴマーなどと
共に用いることにより、グラフト重合体またはグラフト
共重合体の分子間または分子内架橋構造を変化させるこ
とが可能となり、より経時消去性、画像耐熱性および繰
り返し耐久性に優れた可逆性感熱記録媒体が提供され
る。
【0020】本発明のグラフト重合体としては、例えば
幹ポリマーの繰り返し単位数は数平均分子量が1,00
0以上となる単位数、グラフト部の繰り返し単位数は1
〜30、グラフト率1〜100%(ただし、主鎖のOH
に対して)のものが例示される。
【0021】以下、本発明の実施例を示す。
【実施例】実施例1 冷却管と窒素導入管を備えた300mlの三口フラスコ
に30gの乾燥メチルイソブチルケトン(MIBK)を
加え、攪拌しながら10gの塩化ビニル−酢酸ビニル−
ビニルアルコール共重合体(92:3:5wt%、数平
均分子量30,000、OH基=1.135×10−2
mol)を室温で徐々に加えた。この混合物を窒素雰囲
気下で攪拌しながら60℃まで加熱し、共重合体が溶解
するまで攪拌した。共重合体の溶解後、得られた溶液を
室温付近まで冷却した。10mlのサンプルビンに0.
005gのジラウリン酸ジ−n−ブチルスズ、1.76
g(1.135×10−2mol)のメタクロイルオキ
シエチルイソシアネートおよび2gのMIBKを混合し
た。この混合物を窒素気流下の共重合体溶液に、攪拌し
ながら一度に加えた。3gのMIBKでそのサンプルビ
ンを洗浄し、洗浄液を共重合体の反応溶液に一度に加え
た。共重合体の重量に対して100ppmのヒドロキノ
ンモノメチルエーテルを加え、窒素気流下で約40℃ま
で加熱した後、その温度を維持し、14時間攪拌した。
得られた反応溶液を20gのMIBKで希釈し、室温付
近まで冷却した。激しく攪拌した約2リットルのヘキサ
ンに、冷却した希釈反応溶液を滴下して、反応生成物を
析出させた。白色の析出物をろ別し、約1.5リットル
のヘキサンでその白色固体を洗浄した。約40℃の減圧
下で乾燥して、11.32gのグラフト共重合体〔Bグ
ラフト共重合体において、RはH、Rは結合手、R
は−COO−CHCHO−(ただし、右端が主鎖
側に結合)、RはCH、RはHである〕を得た。
【0022】実施例2 冷却管と窒素導入管を備えた300mlの三口フラスコ
に30gの乾燥メチルイソブチルケトン(MIBK)を
加え、攪拌しながら10gの塩化ビニル−酢酸ビニル−
2−ヒドロキシプロピルアクリレート共重合体(83/
4/13wt%、数平均分子量33,000、OH基=
9.989×10−3mol)を室温で徐々に加えた。
この混合物を窒素雰囲気下で攪拌しながら60℃まで加
熱し、共重合体が溶解するまで攪拌した。共重合体の溶
解後、得られた溶液を室温付近まで冷却した。10ml
のサンプルビンに0.006gのジラウリン酸ジ−n−
ブチルスズ、1.54g(9.989×10−3mo
l)のメタクロイルオキシエチルイソシアネートおよび
2gのMIBKを混合し、共重合体の溶液に窒素気流下
で攪拌しながら一度に加えた。3gのMIBKでそのサ
ンプルビンを洗浄し、洗浄液を共重合体の反応溶液に一
度に加えた。共重合体の重量に対して100ppmのヒ
ドロキノンモノメチルエーテルを加え、窒素気流下で約
45℃まで加熱した後、その温度を維持し、7時間攪拌
した。得られた反応溶液を20gのMIBKで希釈し、
室温付近まで冷却した。激しく攪拌した約2リットルの
ヘキサンに、冷却した希釈反応溶液を滴下して、反応生
成物を析出させた。白色の析出物をろ別し、約1.5リ
ットルのヘキサンでその白色固体を洗浄した。約40℃
の減圧下で乾燥して、10.33gのグラフト共重合体
〔Bグラフト共重合体において、RはH、Rは−C
OO−CHCHO−(ただし、左端が主鎖側に結
合)、Rは−CHCH−OCO−(ただし、左端
が主鎖側に結合)、R はCH、RはHである〕を
得た。
【0023】実施例3 冷却管と窒素導入管を備えた300mlの三口フラスコ
に30gの乾燥メチルイソブチルケトン(MIBK)を
加え、攪拌しながら10gの塩化ビニル−酢酸ビニル−
ビニルアルコール共重合体(92:3:5wt%、数平
均分子量30,000、OH基=1.135×10−2
mol)を室温で徐々に加えた。この混合物を窒素雰囲
気下で攪拌しながら60℃まで加熱し、共重合体が溶解
するまで攪拌した。共重合体の溶解後、得られた溶液を
室温付近まで冷却した。10mlのサンプルビンに0.
005gのジラウリン酸ジ−n−ブチルスズ、0.88
0g(5.675×10−3mol)のメタクロイルオ
キシエチルイソシアネートおよび2gのMIBKを混合
した。この混合物を窒素気流下の共重合体溶液に、攪拌
しながら一度に加えた。3gのMIBKでそのサンプル
ビンを洗浄し、洗浄液を共重合体の反応溶液に一度に加
えた。共重合体の重量に対して100ppmのヒドロキ
ノンモノメチルエーテルを加え、窒素気流下で約40℃
まで加熱した後、その温度を維持し、14時間攪拌し
た。得られた反応溶液を20gのMIBKで希釈し、室
温付近まで冷却した。激しく攪拌した約2リットルのヘ
キサンに、冷却した希釈反応溶液を滴下して、反応生成
物を析出させた。白色の析出物をろ別し、約1.5リッ
トルのヘキサンでその白色固体を洗浄した。約40℃の
減圧下で乾燥して、10.01gのグラフト共重合体
〔Cグラフト共重合体において、RはH、Rは結合
手、Rは−COO−CHCHO−(ただし、右端
が主鎖側に結合)、RはCH、RはHである〕を
得た。
【0024】実施例4 冷却管と窒素導入管を備えた300mlの三口フラスコ
に30gの乾燥メチルイソブチルケトン(MIBK)を
加え、攪拌しながら10gの塩化ビニル−酢酸ビニル−
2−ヒドロキシプロピルアクリレート共重合体(83/
4/13wt%、数平均分子量33,000、OH基=
9.989×10−3mol)を室温で徐々に加えた。
この混合物を窒素雰囲気下で攪拌しながら60℃まで加
熱し、共重合体が溶解するまで攪拌した。共重合体の溶
解後、得られた溶液を室温付近まで冷却した。10ml
のサンプルビンに0.006gのジラウリン酸ジ−n−
ブチルスズ、0.465g(2.997×10−3mo
l)のメタクロイルオキシエチルイソシアネートおよび
2gのMIBKを混合し、共重合体の溶液に窒素気流下
で攪拌しながら一度に加えた。3gのMIBKでそのサ
ンプルビンを洗浄し、洗浄液を共重合体の反応溶液に一
度に加えた。共重合体の重量に対して100ppmのヒ
ドロキノンモノメチルエーテルを加え、窒素気流下で約
45℃まで加熱した後、その温度を維持し、7時間攪拌
した。得られた反応溶液を20gのMIBKで希釈し、
室温付近まで冷却した。激しく攪拌した約2リットルの
ヘキサンに、冷却した希釈反応溶液を滴下して、反応生
成物を析出させた。白色の析出物をろ別し、約1.5リ
ットルのヘキサンでその白色固体を洗浄した。約40℃
の減圧下で乾燥して、99.98gのグラフト共重合体
〔Cグラフト共重合体において、RはH、Rは−C
OO−CHCHO−(ただし、左端が主鎖側に結
合)、Rは−CHCH−OCO−(ただし、左端
が主鎖側に結合)、RはCH、RはHである〕を
得た。
【0025】
【効果】本発明のグラフト重合体またはグラフト共重合
体を用いることにより、それぞれの特性温度T
、T、T、Tと透明度との関係が、長時間の
保存、高温下での保存、および画像の形成と消去の繰り
返しにより変化しない、またはその変化量がより少ない
可逆性感熱記録媒体が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】熱の作用によって透明度が変化する可逆性記録
媒体の温度と透明度の関係を示す図である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下式(1)で表される繰り返し単位を有
    して構成されたものであることを特徴とするグラフト重
    合体(以下、Aグラフト重合体ともいう)。 【化1】 (式中、R、R:水素原子またはアルキル基、
    :結合手(単結合)、2価の脂肪族基、2価の芳香
    族基、または脂肪族基と芳香族基の混合した2価の基、
    :2価の脂肪族基、2価の芳香族基、または脂肪族
    基と芳香族基の混合した2価の基、R:水素原子また
    は−CON(R)−R−C(R)=CHであ
    る。ただし、最末端のRは水素原子である)
  2. 【請求項2】 下式(2)で表される繰り返し単位を有
    して構成される重合体を、該重合体の水酸基に対して等
    モル量以上の下式(3)で表される化合物と反応させる
    ことを特徴とする請求項1記載のAグラフト重合体の製
    造方法。 【化2】 (式中、R、R、RおよびRは上記と同様であ
    る)
  3. 【請求項3】 前式(1)で示される繰り返し単位、下
    式(4)および(5)で示される繰り返し単位を有して
    構成されたものであることを特徴とするグラフト共重合
    体(以下、Bグラフト共重合体ともいう)。 【化3】
  4. 【請求項4】 前式(2)、前式(4)および前式
    (5)で示される繰り返し単位を有して構成される重合
    体を、該重合体の水酸基に対して等モル量以上の前式
    (3)で表される化合物と反応させることを特徴とする
    請求項3記載のBグラフト共重合体の製造方法。
  5. 【請求項5】 前式(1)、前式(2)、前式(4)お
    よび前式(5)で示される繰り返し単位を有して構成さ
    れたものであることを特徴とするグラフト共重合体(以
    下、Cグラフト共重合体ともいう)。
  6. 【請求項6】 前式(2)、前式(4)および前式
    (5)で示される繰り返し単位を有して構成される重合
    体を、該重合体の水酸基に対して等モルより少ない量の
    前式(3)で表される化合物と反応させることを特徴と
    する請求項5記載のグラフト共重合体の製造方法。
JP11064611A 1999-03-11 1999-03-11 グラフト(共)重合体とその製法 Pending JP2000256419A (ja)

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