JP2000256384A - 新規な不斉配位子 - Google Patents
新規な不斉配位子Info
- Publication number
- JP2000256384A JP2000256384A JP11054692A JP5469299A JP2000256384A JP 2000256384 A JP2000256384 A JP 2000256384A JP 11054692 A JP11054692 A JP 11054692A JP 5469299 A JP5469299 A JP 5469299A JP 2000256384 A JP2000256384 A JP 2000256384A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- substituent
- alkyl group
- ferrocene
- bis
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
Landscapes
- Catalysts (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
ドロシリル化反応等の触媒的不斉合成に利用できる金属
錯体並びにそれを用いた触媒のための配位子として有用
な新規な 1,1'-ビスホスフィノフェロセン化合物を提供
する。 【解決手段】 一般式 (1): 【化1】 (式中、R1は置換基を有していてよいC1〜C6の直鎖又は
分岐鎖アルキル基、あるいは置換基を有していてよい環
状アルキル基で、R2は置換基を有していてよいC1〜C6の
直鎖又は分岐鎖アルキル基、あるいは置換基を有してい
てよい環状アルキル基で、R1とR2とは互いに異なるもの
であるか、あるいは、R1とR2とはそれらの結合するリン
原子と一緒になり、非対称の環を形成していてよい)で
表される 1,1'-ビス(ジアルキルホスフィノ)フェロセ
ン化合物、その製造中間体、該ホスフィノフェロセン化
合物を配位子として含有する遷移金属錯体並びに該錯体
を含んでなる触媒。
Description
1,1'-ビス(ジアルキルホスフィノ)フェロセン化合
物、その製造中間体、該フェロセン化合物を配位子とす
る遷移金属錯体、及び種々の不斉合成用触媒として有用
な触媒、並びにそれを用いた触媒的不斉合成反応に関す
る。
シリル化反応等の触媒的不斉合成に利用できる遷移金属
錯体については数多くの報告がなされている。中でもル
テニウム、ロジウム、イリジウム、パラジウム、ニッケ
ル等の遷移金属錯体に光学活性な三級ホスフィン化合物
が配位した錯体は、不斉合成反応の触媒として優れた性
能を有することが報告されている。この性能を更に高め
るために、様々な構造のホスフィン化合物がこれまでに
多数開発されている (野依良治著, "AsymmetricCatalys
is in Organic Synthesis", Wiley & Sons, New York,
1994)。その中で、フェロセンを母核とする配位子の多
くは面性不斉を有し、軸不斉配位子が多い中、特徴的な
不斉化反応が期待できる。しかしながら、フェロセンを
母核として有するホスフィン化合物については、これま
でそうした化合物自体の合成例が少なく、実際、該化合
物を配位子に有する不斉合成用触媒として利用可能な遷
移金属錯体については、その報告例も少なく、例えば、
(S)-(R)=BPPFA を配位子としたロジウム錯体(T. Hayas
hi, et al., Tetrahedron Letters, No. 14, pp.1133
(1976))、(R,R)-BPAF, (R,R)-BPNEを配位子としたパラ
ジウム錯体(U. Nettekoven, et al., Tetrahedron: Asy
mmetry, Vol. 8, pp.3185 (1997)) などが報告されてい
る。
たは対象とする基質によっては、生成物の選択性、触媒
効率において必ずしも充分ではなく、触媒の改良の必要
に迫られる場合がある。本発明は、触媒的不斉合成反
応、例えば、不斉水素化反応、不斉ヒドロシリル化反応
等、特に不斉ヒドロシリル化反応の触媒として優れた性
能(化学選択性、エナンチオ選択性、触媒効率)を有す
る新規なホスフィン化合物を提供することを目的とす
る。
鋭意研究を重ねた結果、新規な光学活性 1,1'-ビス(ジ
アルキルホスフィノ)フェロセン化合物の遷移金属錯体
が不斉ヒドロシリル化反応に有効であることを見出し
た。特に、単純ケトン類の不斉ヒドロシリル化において
優れたエナンチオ選択性及び触媒効率を示すことを見出
し、本発明を完成した。
分岐鎖アルキル基、あるいは置換基を有していてよい環
状アルキル基で、R2は置換基を有していてよいC1〜C6の
直鎖又は分岐鎖アルキル基、あるいは置換基を有してい
てよい環状アルキル基で、R1とR2とは互いに異なるもの
であるか、あるいは、R1とR2とはそれらの結合するリン
原子と一緒になり、非対称の環を形成していてよい)で
表される 1,1'-ビス(ジアルキルホスフィノ)フェロセ
ン化合物;
分岐鎖アルキル基、あるいは置換基を有していてよい環
状アルキル基で、R2は置換基を有していてよいC1〜C6の
直鎖又は分岐鎖アルキル基、あるいは置換基を有してい
てよい環状アルキル基で、R1とR2とは互いに異なるもの
であるか、あるいは、R1とR2とはそれらの結合するリン
原子と一緒になり、非対称の環を形成していてよい)で
表される 1,1'-ビス(ジアルキルホスフィノ)フェロセ
ンボラン錯体化合物;
される 1,1'-ビス(ジアルキルホスフィノ)フェロセン
化合物を配位子として含有し、ロジウム、イリジウム、
ルテニウム、パラジウム及びニッケルから成る群から選
ばれた遷移金属錯体であることを特徴とする遷移金属錯
体; 〔4〕 一般式 (3): MmLnXpSq 〔式中、M はロジウム、イリジウム、ルテニウム、パラ
ジウム及びニッケルから成る群から選ばれた遷移金属
で、L は上記〔1〕記載の一般式 (1)で表される 1,1'-
ビス(ジアルキルホスフィノ)フェロセン化合物で、X
及びS はM=ロジウムのとき、X=塩素、臭素又は沃素、m=
n=p=2 、q=0 で;M=ルテニウムのとき、(i) m=n=1 、X=
アセチルオキシ基、p=2 、q=0 、(ii) X= 塩素、S=トリ
アルキルアミノ基、m=n=2 、p=4 、q=1 又は(iii) X=メ
チルアリル基、m=n=1 、p=2 、q=0 で;M=イリジウムの
とき、X=塩素、臭素又は沃素、m=n=p=2 、q=0 で;M=パ
ラジウムのとき、(i) X=塩素、m=n=1 、p=2 、q=0 又は
(ii) X= p-アリル基、m=n=p=2 、q=0 で;M=ニッケルの
とき、X=塩素、臭素又は沃素、m=n=1 、p=2 、q= 0であ
る〕で表される遷移金属錯体;
ジウム及びニッケルから成る群から選ばれた遷移金属
で、L は上記〔1〕記載の一般式 (1)で表される 1,1'-
ビス(ジアルキルホスフィノ)フェロセン化合物で、X
、S 及びY はM=ロジウムのとき、X=1,5-シクロオクタ
ジエン又はノルボルナジエン、Y=BF4 、ClO4、PF6 又は
BPh4、m=n=p=r=1 、q=0 で;M=ルテニウムのとき、(i) X
=塩素、臭素又は沃素、S=ベンゼン又はp-シメン、Y=塩
素、臭素又は沃素、m=n=p=q=r=1 又は(ii) Y=BF4、Cl
O4、PF6 又はBPh4、m=n=1 、p=q=0 、r=2 で;M=イリジ
ウムのとき、X=1,5-シクロオクタジエン又はノルボルナ
ジエン、Y=BF4、ClO4、PF6 又はBPh4、m=n=r=1 、p=1
、q=0 で;M=パラジウムのとき、 Y=BF4、ClO4、PF6 又
はBPh4、m=n=r=1 、p=q=0である〕で表される金属錯体
含有触媒;
する不斉ヒドロシリル化触媒; 〔7〕 上記〔3〕記載の金属錯体を含有する不斉水素
化触媒; 〔8〕 上記〔2〕記載の一般式 (2)で表される 1,1'-
ビス(ジアルキルホスフィノ)フェロセン化合物のボラ
ン錯体を脱ボラン錯化処理し、上記〔1〕記載の一般式
(1)で表される 1,1'-ビス(ジアルキルホスフィノ)フ
ェロセン化合物を得ることを特徴とする方法;及び
ム及びニッケルから成る群から選ばれた遷移金属塩又は
錯体と、上記〔1〕記載の一般式 (1)で表される 1,1'-
ビス(ジアルキルホスフィノ)フェロセン化合物とを反
応させて、該光学活性なフェロセン化合物を配位子に含
むように錯体形成せしめることを特徴とする遷移金属錯
体の製造方法を提供する。
ル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブ
チル基、イソブチル基、sec-ブチル基、t-ブチル基、n-
ペンチル基、イソペンチル基、neo-ペンチル基、t-ペン
チル基、2-メチルペンチル基、n-ヘキシル基及びイソヘ
キシル基から成る群から選ばれたものであり、該環状ア
ルキル基が、シクロプロピル基、メチルシクロプロピル
基、シクロブチル基、シクロペンチル基、2-メチルシク
ロペンチル基、3-メチルシクロペンチル基、シクロヘキ
シル基、2-メチルシクロヘキシル基、3-メチルシクロヘ
キシル基、4-メチルシクロヘキシル基、シクロヘプチル
基、2-t-ブチルシクロペンチル基、4-t-ブチルシクロヘ
キシル基、ノルボルニル基及びアダマンチル基から成る
群から選ばれたものであることを特徴とする上記〔1〕
記載の化合物;
フィノ)フェロセン、 1,1'-ビス(t-ブチルエチルホス
フィノ)フェロセン、 1,1'-ビス(t-ブチルイソプロピ
ルホスフィノ)フェロセン、 1,1'-ビス(t-ブチルn-プ
ロピルホスフィノ)フェロセン、 1,1'-ビス(t-ブチル
シクロプロピルホスフィノ)フェロセン、 1,1'-ビス
(t-ブチルシクロブチルホスフィノ)フェロセン、 1,
1'-ビス(t-ブチルシクロペンチルホスフィノ)フェロ
セン、 1,1'-ビス(t-ブチルシクロヘキシルホスフィ
ノ)フェロセン、 1,1'-ビス(t-ブチルメチルシクロペ
ンチルホスフィノ)フェロセン、 1,1'-ビス(t-ブチル
シクロヘプチルホスフィノ)フェロセン、 1,1'-ビス
(t-ブチルアダマンチルホスフィノ)フェロセン、 1,
1'-ビス(メチルエチルホスフィノ)フェロセン、 1,1'
-ビス(メチルイソプロピルホスフィノ)フェロセン、
1,1'-ビス(メチルn-プロピルホスフィノ)フェロセ
ン、 1,1'-ビス(シクロプロピルメチルホスフィノ)フ
ェロセン、 1,1'-ビス(メチルシクロブチルホスフィ
ノ)フェロセン、 1,1'-ビス(メチルシクロペンチルホ
スフィノ)フェロセン、 1,1'-ビス(メチルシクロヘキ
シルホスフィノ)フェロセン、 1,1'-ビス(メチルメチ
ルシクロペンチルホスフィノ)フェロセン、 1,1'-ビス
(メチルシクロヘプチルホスフィノ)フェロセン及び
1,1'-ビス(アダマンチルメチルホスフィノ)フェロセ
ンから成る群から選ばれたものであることを特徴とする
上記〔1〕記載の化合物;
ルホスフィノ)フェロセン及び (R,R)-1,1'-ビス(t-ブ
チルメチルホスフィノ)フェロセンから成る群から選ば
れたものであることを特徴とする上記〔1〕記載の化合
物; 〔13〕 該C1〜C6の直鎖又は分岐鎖アルキル基が、メチ
ル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブ
チル基、イソブチル基、sec-ブチル基、t-ブチル基、n-
ペンチル基、イソペンチル基、neo-ペンチル基、t-ペン
チル基、2-メチルペンチル基、n-ヘキシル基及びイソヘ
キシル基から成る群から選ばれたものであり、該環状ア
ルキル基が、シクロプロピル基、メチルシクロプロピル
基、シクロブチル基、シクロペンチル基、2-メチルシク
ロペンチル基、3-メチルシクロペンチル基、シクロヘキ
シル基、2-メチルシクロヘキシル基、3-メチルシクロヘ
キシル基、4-メチルシクロヘキシル基、シクロヘプチル
基、2-t-ブチルシクロペンチル基、4-t-ブチルシクロヘ
キシル基、ノルボルニル基及びアダマンチル基から成る
群から選ばれたものであることを特徴とする上記〔2〕
記載の化合物; 〔14〕 (S,S)-1,1'-ビス(ボラナート (t-ブチル) メ
チルホスフィノ)フェロセン及び (R,R)-1,1'-ビス(ボ
ラナート (t-ブチル) メチルホスフィノ)フェロセンか
ら成る群から選ばれたものであることを特徴とする上記
〔2〕記載の化合物;
ルホスフィノ)フェロセン、 1,1'-ビス(t-ブチルエチ
ルホスフィノ)フェロセン、 1,1'-ビス(t-ブチルイソ
プロピルホスフィノ)フェロセン、 1,1'-ビス(t-ブチ
ルn-プロピルホスフィノ)フェロセン、 1,1'-ビス(t-
ブチルシクロプロピルホスフィノ)フェロセン、 1,1'-
ビス(t-ブチルシクロブチルホスフィノ)フェロセン、
1,1'-ビス(t-ブチルシクロペンチルホスフィノ)フェ
ロセン、 1,1'-ビス(t-ブチルシクロヘキシルホスフィ
ノ)フェロセン、 1,1'-ビス(t-ブチルメチルシクロペ
ンチルホスフィノ)フェロセン、 1,1'-ビス(t-ブチル
シクロヘプチルホスフィノ)フェロセン、 1,1'-ビス
(t-ブチルアダマンチルホスフィノ)フェロセン、 1,
1'-ビス(メチルエチルホスフィノ)フェロセン、 1,1'
-ビス(メチルイソプロピルホスフィノ)フェロセン、
1,1'-ビス(メチルn-プロピルホスフィノ)フェロセ
ン、 1,1'-ビス(シクロプロピルメチルホスフィノ)フ
ェロセン、 1,1'-ビス(メチルシクロブチルホスフィ
ノ)フェロセン、 1,1'-ビス(メチルシクロペンチルホ
スフィノ)フェロセン、 1,1'-ビス(メチルシクロヘキ
シルホスフィノ)フェロセン、 1,1'-ビス(メチルメチ
ルシクロペンチルホスフィノ)フェロセン、 1,1'-ビス
(メチルシクロヘプチルホスフィノ)フェロセン及び
1,1'-ビス(アダマンチルメチルホスフィノ)フェロセ
ンから成る群から選ばれたもので且つ光学活性なもので
あることを特徴とする上記〔4〕記載の遷移金属錯体; 〔16〕 Lが、 (S,S)-1,1'-ビス(t-ブチルメチルホス
フィノ)フェロセン及び (R,R)-1,1'-ビス(t-ブチルメ
チルホスフィノ)フェロセンから成る群から選ばれたも
のであることを特徴とする上記〔4〕記載の遷移金属錯
体;
ルホスフィノ)フェロセン、 1,1'-ビス(t-ブチルエチ
ルホスフィノ)フェロセン、 1,1'-ビス(t-ブチルイソ
プロピルホスフィノ)フェロセン、 1,1'-ビス(t-ブチ
ルn-プロピルホスフィノ)フェロセン、 1,1'-ビス(t-
ブチルシクロプロピルホスフィノ)フェロセン、 1,1'-
ビス(t-ブチルシクロブチルホスフィノ)フェロセン、
1,1'-ビス(t-ブチルシクロペンチルホスフィノ)フェ
ロセン、 1,1'-ビス(t-ブチルシクロヘキシルホスフィ
ノ)フェロセン、 1,1'-ビス(t-ブチルメチルシクロペ
ンチルホスフィノ)フェロセン、 1,1'-ビス(t-ブチル
シクロヘプチルホスフィノ)フェロセン、 1,1'-ビス
(t-ブチルアダマンチルホスフィノ)フェロセン、 1,
1'-ビス(メチルエチルホスフィノ)フェロセン、 1,1'
-ビス(メチルイソプロピルホスフィノ)フェロセン、
1,1'-ビス(メチルn-プロピルホスフィノ)フェロセ
ン、 1,1'-ビス(シクロプロピルメチルホスフィノ)フ
ェロセン、 1,1'-ビス(メチルシクロブチルホスフィ
ノ)フェロセン、 1,1'-ビス(メチルシクロペンチルホ
スフィノ)フェロセン、 1,1'-ビス(メチルシクロヘキ
シルホスフィノ)フェロセン、 1,1'-ビス(メチルメチ
ルシクロペンチルホスフィノ)フェロセン、 1,1'-ビス
(メチルシクロヘプチルホスフィノ)フェロセン及び
1,1'-ビス(アダマンチルメチルホスフィノ)フェロセ
ンから成る群から選ばれたもので且つ光学活性なもので
あることを特徴とする上記〔5〕記載の金属錯体含有触
媒; 〔18〕 Lが、 (S,S)-1,1'-ビス(t-ブチルメチルホス
フィノ)フェロセン及び (R,R)-1,1'-ビス(t-ブチルメ
チルホスフィノ)フェロセンから成る群から選ばれたも
のであることを特徴とする上記〔5〕記載の金属錯体含
有触媒;及び
いてよい鎖状又は環状のアルキル基、任意に置換されて
いてよいアリール基、任意に置換されていてよいアラル
キル基及び任意に置換されていてよい複素環式基から成
る群から選ばれたもので、さらに該R3及びR4は、一緒に
なって任意に置換されていてよい環を形成していてもよ
く(該環には、異種原子(例えば、酸素原子、硫黄原
子、窒素原子など)が含有されていてもよい)、該任意
の置換基としては、低級アルキル基、環状アルキル基、
ハロゲン、低級アルコキシ基、低級アルキルチオ基、ヒ
ドロキシル基、ニトロ基、N 原子が任意に置換されてい
てよいアミノ基 (例えば、アミノ基、低級アルキルアミ
ノ基など) 、カルボキシル基、エステル基 (例えば、メ
トキシカルボニル基、t-ブトキシカルボニル基、フェノ
キシカルボニル基、ベンジルカルボニル基など) 、N 原
子が任意に置換されていてよいアミド基、N 原子が任意
に置換されていてよいアミドスルホニル基及びニトリル
基から成る群から選ばれたものである) のケトン化合物
を不斉ヒドロシリル化するための触媒であることを特徴
とする上記〔6〕記載の触媒を提供する。本発明のその
他の目的、特徴、優秀性及びその有する観点は、以下の
記載より当業者にとっては明白であろう。しかしなが
ら、以下の記載及び具体的な実施例等の記載を含めた本
件明細書の記載は本発明の好ましい態様を示すものであ
り、説明のためにのみ示されているものであることを理
解されたい。本明細書に開示した本発明の意図及び範囲
内で、種々の変化及び/又は改変(あるいは修飾)をな
すことは、以下の記載及び本明細書のその他の部分から
の知識により、当業者には容易に明らかであろう。本明
細書で引用されている全ての特許文献及び参考文献は、
説明の目的で引用されているもので、それらは本明細書
の一部としてその内容はここに含めて解釈されるべきも
のである。
位子として有用である新規な1,1'- ビス(ジアルキルホ
スフィノ)フェロセン化合物、すなわち、 Fe[1-(R1R
2P)-シクロペンタジエニル]2 (式中、R1及びR2は、上記
と同義である) が提供される。当該不斉合成用触媒の配
位子としては、光学活性体のものが使用される。R1及び
R2は、置換基を有していてよいC1〜C6の直鎖又は分枝鎖
アルキル基、あるいは置換基を有していてよい環状アル
キル基で、R1とR2はそれぞれ異なる。該C1〜C6の直鎖又
は分枝鎖アルキル基としては、例えば、メチル基、エチ
ル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イ
ソブチル基、sec-ブチル基、t-ブチル基、n-ペンチル
基、イソペンチル基、neo-ペンチル基、t-ペンチル基、
2-メチルペンチル基、n-ヘキシル基、イソヘキシル基な
どが挙げられる。該環状アルキル基としては、代表的に
はC3〜C12 の環状アルキル基であり、例えば、シクロプ
ロピル基、メチルシクロプロピル基、シクロブチル基、
シクロペンチル基、2-メチルシクロペンチル基、3-メチ
ルシクロペンチル基、シクロヘキシル基、2-メチルシク
ロヘキシル基、3-メチルシクロヘキシル基、4-メチルシ
クロヘキシル基、シクロヘプチル基、2-t-ブチルシクロ
ペンチル基、4-t-ブチルシクロヘキシル基、ノルボルニ
ル基、アダマンチル基などが挙げられる。またR1及びR2
における、該直鎖又は分枝鎖アルキル基や環状アルキル
基の置換基としては、例えば、アルキル基、ハロゲン、
アミノ基、ニトロ基、アルコキシ基、アリール基、アル
キルチオ基などが挙げられる。該置換基としては、下記
R3, R4, R5及びR6として説明され、例示されたような基
から選ばれてもよい。R1及びR2は、それらの結合するリ
ン原子と一緒になり、非対称の環を形成していてよい。
該非対称の環は、任意に置換基(上記で記載したような
置換基)を有していてよい。該非対称の環としては、環
を形成する鎖中に異種原子(例えば、酸素原子、硫黄原
子、窒素原子など)を含んでいてよい3〜7員の環であ
ってよく、例えば、R1とR2とが一緒になった基が、1-メ
チルエチレン基、1-エチルエチレン基、1-メチルトリメ
チレン基、1,1-ジメチルトリメチレン基、1-メチルテト
ラメチレン基などのC1〜C6の分枝鎖アルキレン基、前記
したような置換基を有しているC1〜C6の直鎖又はアルキ
レン基などが挙げられる。R1及びR2の組合せとしては、
好ましくは、メチル基とt-Bu基の組み合わせが挙げられ
る。
C6の分岐鎖アルキル基、あるいはC3〜C12 の環状アルキ
ル基である)で表される 1,1'-ビス(ジアルキルホスフ
ィノ)フェロセン化合物が挙げられる。
ばロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)、ルテニウム(Ru)、パ
ラジウム(Pd)、ニッケル(Ni)などと錯体を形成する。該
遷移金属錯体における構成配位子としては、本発明の上
記フェロセン化合物の他、例えば、当該分野において上
記した遷移金属の錯体、特には不斉合成用触媒に用いら
れる遷移金属錯体において見出すことのできる配位子の
中から選んだものが挙げられる。当該配位子としては、
例えば、シクロオクタ-1,5- ジエン、ノルボルナジエ
ン、ヘキサ-1,4- ジエンなどのジエン類、ハロゲン(例
えば、塩素、臭素、ヨウ素など)、2-プロペニル基(ア
リル基)、2-メチルアリル基(2-メタリル基)などのア
リル性基、2,4-ジメチルペンタジエニル基、2,3,4-トリ
メチルペンタジエニル基、2,4-ジ(t-ブチル)ペンタジ
エニル基、2,4-ジメチル-1- オキサペンタジエニル基な
どのペンタジエニル性基、アセチルオキシ基、CF3C(=O)
O 基、ピバロイルオキシ基((CH3)3C(=O)O基)などのカ
ルボキシラート基、ベンゼン、p-シメンなどのフェニル
基、トリエチルアミンなどの第3級アミン類が挙げられ
る。
ば、社団法人日本化学会編、「第4版実験化学講座18,
有機金属錯体」、丸善株式会社、1991年; 野依良治著,
"Asymmetric Catalysis in Organic Synthesis", Wiley
& Sons, New York, 1994; I. Ojima (Ed.), Catalytic
Asymmetric Synthesis, VCH Publishers, Weinheim,19
93 などに記載の方法を用いて製造することができる。
なお、以下に示す遷移金属錯体の式中において使用され
ている記号は、それぞれ L: 本発明の化合物 (1)の中で、光学活性な化合物 cod: シクロオクタ-1, 5-ジエン nbd: ノルボルナジエン Ph: フェニル基 Ac: アセチル基 NEt3:トリエチルアミン を示す。ロジウム錯体を製造する場合の具体的な例とし
ては、社団法人日本化学会編、「第4版 実験化学講座
18, 有機金属錯体」、pp.339-344、丸善株式会社、1991
年に記載の方法が挙げられる。例えば、ビス(cod) ロジ
ウム(I) テトラフルオロホウ酸塩と本発明の化合物 (1)
とを反応せしめて合成することができる。ロジウム錯体
の具体例としては、例えば、[Rh(L)Cl]2, [Rh(L)Br]2,
[Rh(L)I]2, [Rh(cod)(L)]BF4, [Rh(cod)(L)]ClO4, [Rh
(cod)(L)]PF6, [Rh(cod)(L)]BPh4, [Rh(nbd)(L)]BF4,
[Rh(nbd)(L)]ClO4, [Rh(nbd)(L)]PF6, [Rh(nbd)(L)]BPh
4 などを挙げることができる。
例としては、T. Ikariya, Y. Ishii, H. Kawano, T. Ar
ai, M. Saburi, S. Yoshikawa and S. Akutagawa, J. C
hem.Soc., Chem. Commun., 922 (1988); K. Mashima,
K. Kusano, T. Ohta, R. Noyori and H. Takaya, J. Ch
em. Soc., Chem. Commun., 1208 (1989)などに記載の方
法が挙げられる。例えば、[Ru(cod)Cl2]n と本発明の化
合物 (1)とをトリエチルアミン存在下にトルエン溶媒中
で加熱還流することで得ることができる。別の方法で
は、[Ru(p-シメン)I2]2 と本発明の化合物 (1)とを塩化
メチレンとエタノール中で加熱撹拌することにより調製
することができる。ルテニウム錯体の具体例としては、
例えば、Ru(OAc)2(L), Ru2Cl4(L)2NEt3,[RuCl(ベンゼ
ン)(L)]Cl,[RuBr(ベンゼン)(L)]Br, [RuI(ベンゼン)
(L)]I, [RuCl(p-シメン)(L)]Cl,[RuBr(p-シメン)(L)]B
r, [RuI(p-シメン)(L)]I, [Ru(L)](BF4)2, [Ru(L)](ClO
4) 2, [Ru(L)](PF6)2, [Ru(L)](BPh4)2などを挙げること
ができる。
例としては、K. Mashima, T. Akutagawa, X. Zhang, T.
Taketomi, H. Kumobayashi and S. Akutagawa, J. Org
anomet. Chem., 428, 213 (1992)に記載の方法などが挙
げられる。例えば、[Ir(cod)(CH3CN)2]BF4と本発明の化
合物 (1)とをテトラヒドロフラン中で還流反応せしめて
合成することができる。イリジウム錯体の具体例として
は、例えば、[Ir(L)Cl]2, [Ir(L)Br]2, [Ir(L)I]2, [Ir
(cod)(L)]BF4, [Ir(cod)(L)]ClO4, [Ir(cod)(L)]PF6,
[Ir(cod)(L)]BPh4, [Ir(nbd)(L)]BF4, [Ir(nbd)(L)]ClO
4, [Ir(nbd)(L)]PF6, [Ir(nbd)(L)]BPh4 などを挙げる
ことができる。パラジウム錯体を製造する場合の具体的
な例としては、Y. Uozumi and T. Hayashi, J. Am. Che
m. Soc., 113, 9887 (1991) に記載の方法などが挙げら
れる。例えば、p-アリルパラジウムクロリドと本発明の
化合物 (1)とを反応せしめて合成することができる。パ
ラジウム錯体の具体例としては、例えば、PdCl2(L),[(p
- アリル)Pd(L)]2, [Pd(L)]BF4, [Pd(L)]ClO4, [Pd(L)]
PF6, [Pd(L)]BPh4などを挙げることができる。
としては、社団法人日本化学会編、「第4版 実験化学
講座18, 有機金属錯体」、pp.376、丸善株式会社、1991
年;Y. Uozumi and T. Hayashi, J. Am. Chem. Soc., 11
3, 9887 (1991) に記載の方法などが挙げられる。例え
ば、塩化ニッケルと本発明の化合物 (1)とをイソプロパ
ノールとメタノールの混合溶媒に溶解し、加熱撹拌する
ことにより調製できる。ニッケル錯体の具体例として
は、例えば、NiCl2(L), NiBr2(L), NiI2(L) などを挙げ
ることができる。不斉合成用触媒の配位子として有用な
上記フェロセン化合物は、新規な1,1'-ビス(ボラナー
トジアルキルホスフィノ)フェロセン化合物、すなわ
ち、Fe[1-(BH3R1R2P)-シクロペンタジエニル]2 (式中、
R1及びR2は、上記と同義である) から得ることができ
る。
C6の分岐鎖アルキル基、あるいはC3〜C12 の環状アルキ
ル基である)で表される 1,1'-ビス(ジアルキルホスフ
ィノ)フェロセンボラン錯体化合物が挙げられる。本発
明では、不斉配位子及び中間体において、ラセミ体、メ
ソ体及び光学活性な化合物がそこに含まれる。光学活性
体としては(+)体及び(−)体のいずれも含むが、配
位子(+)体を用いて得られた反応生成物と配位子
(−)を用いて得られた反応生成物は、鏡像異性体の関
係となる。従って、目的化合物の立体配置に合わせて、
配位子ホスフィノフェロセン化合物の(+)体又は
(−)体を選択して使用することができる。
に一例を示す。まず、煩雑さを避けるために本発明に含
まれる化合物の中から下記の(6) で表される化合物;1,
1'-ビス(t-ブチルメチルホスフィノ)フェロセンを例
にして、本発明の製法の代表例を具体的に説明する。た
だし、本発明はこの例に限定されるものではない。
(7) とn-ブチルリチウム、テトラメチルエチレンジアミ
ン(TMEDA) を反応させて、ジリチオ体(8) を調製し、つ
いで工程Bにおいて、該生成物にt-ブチルジクロロホス
フィン、メチルマグネシウムブロミド、ボラン・テトラ
ヒドロフラン錯体を順次反応させ、ビスホスフィンボラ
ン体(9) を得る。シリカゲルクロマトグラフィーにより
メソ体を除去し、工程Cではラセミ体を光学活性体分離
用カラムを用いて液体クロマトグラフィーにより光学分
割し、鏡像異性体(9S又は9R)を得る。更に該ホスフィ
ンボラン体(9S又は9R)を工程Dでピロリジンと反応さ
せ、目的とする光学活性 1,1'-ビス(t-ブチルメチルホ
スフィノ)フェロセン(6S又は6R)が高効率で製造でき
る。
フェロセン(7) のペンタジエニル基にビス置換ホスフィ
ノ基を導入するために当業者に広く知られている方法の
中から適宜適切な方法を選択して行うことができる。例
えば、工程Aは、上記式で例示したように、フェロセン
のペンタジエニル基を金属化する反応である。金属化に
用いる試薬としては、アルカリ金属(例えば、リチウ
ム、ナトリウム、カリウムなど)、アルカリ土類金属
(例えば、マグネシウムなど)、あるいはそれらの誘導
体( 例えば、ナトリウム−シクロペンタジエン、ナトリ
ウムビストリメチルシリルアミド、水素化カリウム、カ
リウムアミド、グリニャール試薬など)が挙げられる。
好ましくは、リチウム化試薬を使用し、有機合成の分野
でリチウム化試薬として知られたもの、例えば、n-ブチ
ルリチウム、sec-ブチルリチウム、t-ブチルリチウムな
どのアルキルリチウム、フェニルリチウムなどのアリー
ルリチウムでもって処理し、フェロセンリチウム誘導体
を合成する。本反応は、好ましくは溶媒の存在下に行わ
れ、反応に悪影響を及ぼさない常用の溶媒が使用可能で
あるが、好適なものとしては、ジエチルエーテル、テト
ラヒドロフラン(THF) などのエーテル類、ペンタン、ヘ
キサン、メチルシクロヘキサンなどの炭化水素類などの
不活性溶媒を使用できる。反応は、必要に応じて、TMED
A などの塩基存在下で行うことができる。また、アルゴ
ンなどの不活性気体雰囲気下で好適に行うことができ
る。反応温度は、−100 ℃〜常温程度であり、通常好ま
しくはドライアイス−アセトン浴やn-ヘキサノール−ド
ライアイス浴冷却下などの冷却した条件下で行われる。
工程Bの第一段の反応は、得られた金属化フェロセン化
合物にアルキル置換されたホスフィンハロゲン化合物な
どのリン含有化合物を反応させてホスフィン誘導体を形
成せしめるものである。例えば、上記式で例示したよう
に、得られたフェロセンリチウム誘導体は、アルキルジ
ハロゲノホスフィンで処理し、モノアルキル置換ホスフ
ィノ基をフェロセンのペンタジエニル基に導入する。本
反応は、好ましくは溶媒の存在下に行われ、反応に悪影
響を及ぼさない常用の溶媒が使用可能であるが、好適な
ものとしては、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン
(THF) などのエーテル類、ペンタン、ヘキサン、メチル
シクロヘキサンなどの炭化水素類などの不活性溶媒を使
用できる。反応は、必要に応じて、TMEDA などの塩基存
在下で行うことができる。また、アルゴンなどの不活性
気体雰囲気下で好適に行うことができる。反応温度は、
−100 ℃〜溶媒還流温度程度であり、通常好ましくは常
温条件下で行われる。次に、工程Bの第二段の反応は、
1,1'- ビス(モノアルキルハロゲノホスフィノ)フェロ
セン誘導体を、グリニャール試薬などで処理して、リン
原子上にアルキル基を導入するものである。本反応は、
好ましくは溶媒の存在下に行われ、反応に悪影響を及ぼ
さない常用の溶媒が使用可能であるが、好適なものとし
ては、通常、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(T
HF) などのエーテル類などの不活性溶媒を使用できる。
反応温度は、 0℃〜溶媒還流温度程度であり、通常好ま
しくは10〜60℃で還流しながら行われる。
ス(ジアルキルホスフィノ)フェロセン化合物を、ホウ
素化合物で処理して、P-B 錯体を形成させるものであ
る。ホウ素化合物としては、ボラン(BH3),ボランのテト
ラヒドロフラン配位体(BH3・THF), ボランのジメチルス
ルフィド(S(CH3)2) 配位体(BH3・S(CH3)2), ボランのア
ミン類との錯体(アミン類としては、NH3,t-ブチルアミ
ン, ジメチルアミン, トリアルキルアミン, モルホリ
ン, ピロリジン, ピペリジン, ピリジンなどが挙げられ
る) などが挙げられ、好ましくは、BH3, BH3・THF, BH3
・S(CH3)2, ボラン・モルホリン錯塩, ボラン・ピロリ
ジン錯塩, ボラン・ピペリジン錯塩, ボラン・トリアル
キルアミン錯塩などが挙げられる。本反応は、好ましく
は溶媒の存在下に行われ、反応に悪影響を及ぼさない常
用の溶媒が使用可能であるが、好適なものとしては、通
常、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF) など
のエーテル類、ヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの
炭化水素類などの不活性溶媒を使用できる。また、アル
ゴンなどの不活性気体雰囲気下で好適に行うことができ
る。反応温度は、−20℃〜溶媒還流温度程度であり、通
常好ましくは氷冷却下で行われる。こうして得られた化
合物(2) は、公知の分離精製手段、例えば、濃縮、減圧
濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフ
ィーなどにより単離精製することができる。
ビス(ジアルキルホスフィノ)フェロセンボラン錯体化
合物は、必要に応じて、含まれているメソ体を分離した
後、光学分割処理に付される。光学分割は、ホスフィン
型の二座配位子を光学分割するにあたり使用されている
当業者に公知の方法(例えば、分別結晶など)を用いて
行うこともできるが、好適には dl-体を光学異性体に分
離するのに使用される高速液体クロマトグラフィー(HPL
C)用カラムにかけることにより、効率よく各光学活性体
に分離することができる。HPLC用カラムとしては、当業
者に広く知られているものを使用することができ、例え
ば、アミロース、セルロースなどの多糖類のカルバメー
ト誘導体(例えば、糖の水酸基の水素の代わりに、3,5-
ジメチルフェニルカルバモイル基、α- メチルベンジル
カルバモイル基、p-クロロフェニルカルバモイル基、p-
メチルフェニルカルバモイル基、フェニルカルバモイル
基などを有するもの) 、セルロースなどのエステル誘導
体(例えば、糖の水酸基の水素の代わりに、アセチル
基、フェニルカルボニル基、p-メチルフェニルカルボニ
ル基、3,5-ジメチルフェニルカルボニル基、p-クロロフ
ェニルカルボニル基、シンナモイル基などを有するも
の) 、ポリメタクリレートのトリフェニルメチルエステ
ル誘導体あるいはジフェニルピリジルメチルエステル誘
導体などで被覆されたり、あるいはそれが結合されてい
る担体(例えば、シリカゲルなど) 、その他キラルなリ
ガンドを含む担体などを使用しているものが挙げられ
る。具体的には、CHIRALPAK ( 商品名) シリーズ (ダイ
セル化学工業) 、CHIRALCEL ( 商品名) シリーズ (ダイ
セル化学工業) 、SUMIPAX ODS(商品名) シリーズ (SCA
S, Japan)などが挙げられ、好適にはCHIRALPAK AD( 商
品名: ダイセル化学工業) などを用いることができる。
光学分割処理されて得られた光学活性体 1,1'-ビス(ジ
アルキルホスフィノ)フェロセンボラン錯体化合物 (2)
は、ボラン錯化体を脱錯化せしめることにより、本発明
の光学活性体 1,1'-ビス(ジアルキルホスフィノ)フェ
ロセン化合物 (1)に導くことができる。該脱錯化処理
は、当業者に公知の方法を用いて行うこともできるが、
好適にはジメチルアミン、ジエチルアミン、メチルエチ
ルアミンなどのアルキルアミン類、ピロリジン, ピペリ
ジン, ピリジンなどの複素環式アミン類で処理すること
により、ボラン錯体を分解することにより行うことがで
きる。本反応は、好ましくは溶媒の存在下に行われ、反
応に悪影響を及ぼさない常用の溶媒が使用可能である
が、好適なものとしては、ジエチルエーテル、テトラヒ
ドロフラン(THF) などのエーテル類、ペンタン、ヘキサ
ン、メチルシクロヘキサン、ベンゼン、トルエンなどの
炭化水素類、アルキルアミン類などのアミン化合物、ピ
ロリジン、ピペリジン、ピリジンなどの複素環式化合物
などを使用できる。反応は、必要に応じて、アルゴンな
どの不活性気体雰囲気下で好適に行うことができる。反
応温度は、−100 ℃〜溶媒還流温度程度であり、通常好
ましくは加熱還流条件下で行われる。
ホスフィンの代わりに、種々のアルキルクロロホスフィ
ン(例えば、アダマンチルジクロロホスフィン、シクロ
ヘキシルジクロロホスフィン、イソプロピルジクロロホ
スフィン、シクロプロピルジクロロホスフィン、シクロ
ブチルジクロロホスフィン、sec-ブチルジクロロホスフ
ィン、シクロペンチルジクロロホスフィン、シクロヘプ
チルジクロロホスフィンなど)、そしてメチルマグネシ
ウムブロミドの代わりに、種々のアルキルマグネシウム
ハライド(例えば、エチルマグネシウムブロミド、n-プ
ロピルマグネシウムブロミド、n-ブチルマグネシウムブ
ロミド、t-ブチルマグネシウムブロミド、シクロプロピ
ルマグネシウムブロミド、4-メチルシクロヘキシルマグ
ネシウムブロミドなど)を用いることにより、様々な形
態の一般式(1) の化合物を得ることができる。その他の
製法としては、一般式(1) の化合物は、公知の方法、例
えば、J. Organometallic Chem., 529, pp. 455-463 (1
997)に記載の方法を適宜修飾した方法を適用して行うこ
とができる。こうして得られた化合物(1) は、必要に応
じて、公知の分離精製手段、例えば、濃縮、減圧濃縮、
溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィーな
どにより単離精製することができる。
配位子とする遷移金属錯体は、不斉合成用触媒、特に
は、不斉水素化反応、不斉ヒドロシリル化反応の触媒と
して有用である。錯体を触媒として使用する場合は錯体
の純度を高めてから使用しても良いが、また、錯体を精
製することなく使用しても良い。金属錯体の中では、特
に、光学活性ビスホスフィン化合物である 1,1'-ビス
(t-ブチルメチルホスフィノ)フェロセンを配位子とし
て含むロジウム錯体は、単純ケトン類の不斉ヒドロシリ
ル化反応において、これまで知られているシス配座の光
学活性2座ホスフィン配位子より、高いエナンチオ選択
性を与えるものである。また、デヒドロアミノ酸誘導体
(例えば、Z-α- アセトアミド桂皮酸メチルエステル)
の不斉水素化反応においても良好な結果を与える。ヒド
ロシリル化反応とは、ケトン類のカルボニル基にSi-Hを
付加してシリルエーテル基を形成せしめるものであり、
形成されたシリルエーテル基は通常容易に加水分解を受
けてアルコールを生成せしめるので、第二級アルコール
の合成法として価値のあるものである。ケトン類の不斉
ヒドロシリル化の例としては、例えば:
よい任意な置換基及び/又は官能基を有していてよい有
機基、例えば任意に置換されていてもよい炭化水素基で
あり、該R3及びR4は、そしてR5及びR6は、互いに独立に
一緒になって環を形成していてもよく、R3とR4とが互い
に異なる基あるいは非対称である場合、上記式の*印の
炭素原子は不斉炭素原子となる。例えば、R3及びR4は、
互いに独立に、任意に置換されていてよい鎖状又は環状
のアルキル基、任意に置換されていてよいアリール基、
任意に置換されていてよいアラルキル基、任意に置換さ
れていてよい複素環式基などが挙げられ、さらに該R3及
びR4は、一緒になって任意に置換されていてよい環を形
成していてもよく(該環には、異種原子(例えば、酸素
原子、硫黄原子、窒素原子など)が含有されていてもよ
い)、該任意の置換基としては、低級アルキル基、環状
アルキル基、ハロゲン、低級アルコキシ基、低級アルキ
ルチオ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、N 原子が任意に
置換されていてよいアミノ基 (例えば、アミノ基、低級
アルキルアミノ基など) 、カルボキシル基、エステル基
(例えば、メトキシカルボニル基、t-ブトキシカルボニ
ル基、フェノキシカルボニル基、ベンジルカルボニル基
など) 、N 原子が任意に置換されていてよいアミド基、
N 原子が任意に置換されていてよいアミドスルホニル
基、ニトリル基などが挙げられる。
換されていてよい鎖状又は環状アルキル基、任意に置換
されていてよいアリール基、任意に置換されていてよい
アラルキル基などが挙げられ、具体的には、アリール基
としてはフェニル基、ナフチル基など、アラルキル基と
してはベンジル基、フェネチル基などが挙げられる。置
換基としては、低級アルキル基、ハロゲン、アルコキシ
基などが挙げられる。環状の基に置換している場合の置
換基の位置については、o位、m位、p位のいずれでも
よいが、特にm位及びp位においてエナンチオ選択性が
高い。特に好ましくは、R3としては、置換していてよい
アリール基、置換していてよいアラルキル基などが挙げ
られ、具体的には、アリール基としてはフェニル基、ナ
フチル基など、アラルキル基としてはベンジル基、フェ
ネチル基など、そして置換基としては、低級アルキル
基、ハロゲン、低級アルコキシ基などが挙げられ、R4と
しては、低級アルキル基が挙げられ、それらは直鎖又は
分枝鎖のいずれでもよく、具体的にはメチル基、エチル
基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソ
ブチル基、sec-ブチル基、t-ブチル基、n-ペンチル基、
イソペンチル基、neo-ペンチル基、t-ペンチル基、2-メ
チルペンチル基、n-ヘキシル基などが挙げられる。上記
ヒドロシリル化反応においては、当業者に公知のシリル
化剤、例えば、R5R6置換ハロゲノシランなどを使用する
ことができる。具体的なシリル化剤としては、ジフェニ
ルクロロシラン、ナフチルフェニルクロロシランなどの
置換ハロゲノシランが挙げられる。
するが、本発明はこれら実施例に限定されず、様々な実
施形態が可能であり、本発明は本明細書及び図面に開示
の思想に従ったものであるかぎり、すべての実施形態を
包含することは理解されるべきである。全ての実施例
は、他に詳細に記載するもの以外は、標準的な技術を用
いて実施したもの、又は実施することのできるものであ
り、これは当業者にとり周知で慣用的なものである。旋
光性は、JASCO DIO-370 polarimeter ( 商品名: JASCO)
により測定した。 実施例1 1,1'-ビス〔ボラナート(t-ブチル)メチルホスフィ
ノ〕フェロセンの合成−78℃、アルゴン雰囲気下、激し
く撹拌したt-ブチルジクロロホスフィン(6.7g, 42mmol)
の乾燥テトラヒドロフラン(THF, 60mL) 溶液中に、フェ
ロセン(3.72g) 、n-ブチルリチウム- ヘキサン溶液(46m
mol)、テトラメチルエチレンジアミン(25mmol)から調製
した1,1'- ジリチオフェロセン- テトラメチルエチレン
ジアミン(20mmol)のヘキサンスラリー溶液を1時間かけ
て滴下した。滴下後、冷却用バスを外し、室温で更に1
時間撹拌した。次に反応混合物を0℃に冷却し、メチル
マグネシウムブロミド(70mL, 1.0M THF solution) を加
え、50℃に加温した。1時間後、再び0℃に冷却し、ボ
ラン−テトラヒドロフラン錯体(100mL, 1.0M) を加え
た。反応混合物を、塩酸を加えた氷水中に慎重に注ぎ、
有機層を分液後、水層を酢酸エチルで抽出した。有機層
を合わせ、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで
乾燥した。乾燥剤を除き、溶媒を減圧下留去し、得られ
た粗結晶をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより
精製し(トルエン:酢酸エチル=50:1)、dl- 体 4.1
5g(50%) と meso-体0.84g(10%) を得た。約200mg のdl-
体を光学異性体分離HPLC用カラムを用い光学分割し、
各々100mg の(S,S)-体及び(R,R) 体(各99%ee 以上)を
得た(ダイセル化学工業社製 CHIRALPAK AD , サイズφ
0.46×L25cm 、流速 1.0ml/min、温度40℃、移動相 EtO
H: hexane=5:95, (S,S)t1=7.5min, (R,R)t2=13.4min)
。なお、絶対立体配置については、単結晶を作製し、
X線結晶構造解析を行い、決定した((S,S)-体)。
ル)メチルホスフィノ〕フェロセンオレンジ色結晶:mp
203℃(dec); [α ]D 26 -249°(c 0.49, CHCl3); Rf=0.29(toluene : ethyl acetate = 50:1),1 H NMR(CDCl3)δ 1.00( d, 3JHP = 14.1Hz, 9H), 1.51
(d, 2JHP = 9.8Hz, 3H),4.24-4.25(m, 1H), 4.67-4.68
(m, 2H), 4.72-4.73(m, 1H);13 C NMR(CDCl3)δ 5.91(d, JCP = 38.0Hz), 25.08( d,
2JCP = 2.5Hz), 28.80(d, JCP = 34.7Hz), 70.81(s), 7
0.83(s), 73.92( d, 2JCP = 8.3Hz), 73,98(d, 2JCP =
5.0Hz), 75.51( d, JCP = 15.7Hz);11 B NMR(CDCl3)δ-62.5(d, JBP = 58.6Hz);31 P NMR(CDCl3)δ-24.2(m); IR(KBr)3085, 2980, 2370, 1475, 1295, 1065, 830 cm-
1; HRMS Calcd for C20H38B2FeKP2 (M+K+ ) 457.1630 foun
d 457.1618
ル)メチルホスフィノ〕フェロセン オレンジ色結晶:mp 205℃(dec); [α ]D 27 + 250°(c 0.54, CHCl3); Rf=0.29(toluene:ethyl acetate = 50:1),1 H NMR(CDCl3)δ 1.00( d, 3JHP = 13.9Hz, 9H), 1.51
(d, 2JHP = 10.0Hz, 3H), 4.23-4.24(m, 1H), 4.67-4.6
8(m, 2H), 4.72-4.73(m, 1H);13 C NMR(CDCl3)δ 5.90(d, JCP = 38.0Hz), 25.07( d,
2JCP = 2.5Hz), 28.79(d, JCP = 34.7Hz), 70.82(br
s), 73.91(d, 2JCP = 8.3Hz), 73,98(d, 2JCP = 5.8H
z), 75.50( d, JCP = 15.7Hz);11 B NMR(CDCl3)δ-62.5(d, JBP = 58.6Hz);31 P NMR(CDCl3)δ-24.2(m); IR(KBr)3085, 2980, 2370, 1475, 1295, 1065, 830 cm-
1; HRMS Calcd for C20H38B2FeKP2 (M+K+ ) 457.1630 foun
d 457.1620 上記のメチルマグネシウムブロミドに代えて、エチルマ
グネシウムブロミド、n-プロピルマグネシウムブロミ
ド、イソプロピルマグネシウムブロミド、n-ブチルマグ
ネシウムブロミド、シクロペンチルマグネシウムブロミ
ド、又はシクロヘキシルマグネシウムブロミドを使用し
て、同様にして、それぞれ対応する光学活性1,1'- ビス
〔ボラナートジアルキルホスフィノ〕フェロセン化合物
を製造する。
ェロセンの合成 アルゴン雰囲気下、実施例1で得た (S,S)-1,1'-ビス
〔ボラナート(t-ブチル)メチルホスフィノ〕フェロセ
ン(54mg, 0.13mmol)をピロリジン(1mL) 中、70℃で撹拌
した。反応の終了をシリカゲル TLC(酢酸エチル:ヘキ
サン= 1:5、Rf値:ボラン体=0.3 、脱ボラン体=0.7
)にて確認し、90分後、原料化合物 (S,S)-1,1'-ビス
〔ボラナート(t-ブチル)メチルホスフィノ〕フェロセ
ンのスポットの消失を認めた。その後、減圧下ピロリジ
ンを留去し、得られた粗結晶を脱気トルエンに溶かし、
その溶液を短いシリカゲルカラムに通した。トルエンを
減圧下留去し、オレンジ色の標記化合物をほぼ定量的
(50mg) に得た。本結晶はすぐに次の錯体調製に用い
た。同様にして、該メチル体に代えて、エチル体、n-プ
ロピル体、イソプロピル体、n-ブチル体、シクロペンチ
ル体、又はシクロヘキシル体を製造する。
〔(t-ブチル)メチルホスフィノ〕フェロセンを脱気テ
トラヒドロフラン(6mL) に溶かし、ビス(1, 5-シクロオ
クタジエン)ロジウム(I)テトラフルオロボレート(4
2mg, 0.11mmol)の脱気テトラヒドロフラン(6mL) 懸濁液
(オレンジ色)中に加えた。90分間撹拌後、オレンジ色
懸濁液が透明な赤色溶液となったことを確認して、反応
終了とし、反応混合物をアルゴン雰囲気下で濾過し、濾
液を減圧下濃縮した。得られた油状物をエーテルで洗浄
し、減圧下に乾燥して目的のロジウム錯体をほぼ定量的
(86mg) にオレンジ色粉末として得た。同様にして、該
メチル体のビスホスフィノフェロセン配位子に代えて、
エチル体、n-プロピル体、イソプロピル体、n-ブチル
体、シクロペンチル体、又はシクロヘキシル体の配位子
を持つ錯体を調製する。
例3で得たロジウム錯体(3.2mg, 0.005mmol)、新たに蒸
留したテトラヒドロフラン(1mL) 、アセトフェノン(60m
L, 0.5mmol) を加え、−20℃に冷却した。次に1-ナフチ
ルフェニルシラン(160mL, 0.75mmol) を加え、−20℃で
アセトフェノンが消失するまで撹拌した。反応混合物に
1規定塩酸(3mL) を加え、室温で2時間撹拌後、エーテ
ルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナ
トリウムで乾燥した。乾燥剤を除き、減圧下溶媒を留去
して得られた油状物をシリカゲル薄層クロマトグラフィ
ーにて精製し、(S)-1-フェニルエタノール(59mg, 96%,
92%ee)を得た。なお、光学純度は、HPLC(Daicel CHIRAL
CEL OJ (商品名: ダイセル化学工業), 2-propanol:hexa
ne = 1:9) により決定した。なお、上記で用いたナフチ
ルフェニルシランは、公知の方法に従って、フェニルト
リクロロシランより合成した。
ランを用い、アセトフェノンから、実施例4と同様にし
て(S)-1-フェニルエタノールを得た。収率99%,89%ee。 実施例6 実施例4と同様にして、各種のケトンをヒドロシリル化
し、対応するアルコールを得た。その結果を、表1に示
す。
ラン=100:1:150 b: 単離収率 c: CHIRALCEL OJ( 商品名: ダイセル化学工業) カラム
(i-PrOH-ヘキサン(1:9))を使用したHPLCにより測定 d: 旋光性により決定 e: ジフェニルシランを使用 f: Ceramospher Chiral RU-1(商品名: 資生堂) カラム
(i-PrOH-ヘキサン(1:9))を使用 g: i-PrOH-ヘキサン(1:30)を使用 i: CHIRALCEL OB (商品名: ダイセル化学工業) カラム
(i-PrOH-ヘキサン(1:30) ) を使用j: CHIRALCEL OD-H (商品名: ダイセル化学工
業) カラム(i-PrOH-ヘキサン(1:19)) を使用
移金属錯体の配位子として有用である。また、遷移金属
錯体は触媒的不斉合成反応、特に不斉ヒドロシリル化反
応の触媒として有用であり、産業的にも極めて有用であ
る。本発明は、前述の説明及び実施例に特に記載した以
外も、実行できることは明らかである。上述の教示に鑑
みて、本発明の多くの改変及び変形が可能であり、従っ
てそれらも本件添付の請求の範囲の範囲内のものであ
る。
Claims (9)
- 【請求項1】 一般式 (1): 【化1】 (式中、R1は置換基を有していてよいC1〜C6の直鎖又は
分岐鎖アルキル基、あるいは置換基を有していてよい環
状アルキル基で、R2は置換基を有していてよいC1〜C6の
直鎖又は分岐鎖アルキル基、あるいは置換基を有してい
てよい環状アルキル基で、R1とR2とは互いに異なるもの
であるか、あるいは、R1とR2とはそれらの結合するリン
原子と一緒になり、非対称の環を形成していてよい)で
表される 1,1'-ビス(ジアルキルホスフィノ)フェロセ
ン化合物。 - 【請求項2】 一般式 (2): 【化2】 (式中、R1は置換基を有していてよいC1〜C6の直鎖又は
分岐鎖アルキル基、あるいは置換基を有していてよい環
状アルキル基で、R2は置換基を有していてよいC1〜C6の
直鎖又は分岐鎖アルキル基、あるいは置換基を有してい
てよい環状アルキル基で、R1とR2とは互いに異なるもの
であるか、あるいは、R1とR2とはそれらの結合するリン
原子と一緒になり、非対称の環を形成していてよい)で
表される 1,1'-ビス(ジアルキルホスフィノ)フェロセ
ンボラン錯体化合物。 - 【請求項3】 一般式 (1): 【化3】 (式中、R1は置換基を有していてよいC1〜C6の直鎖又は
分岐鎖アルキル基、あるいは置換基を有していてよい環
状アルキル基で、R2は置換基を有していてよいC1〜C6の
直鎖又は分岐鎖アルキル基、あるいは置換基を有してい
てよい環状アルキル基で、R1とR2とは互いに異なるもの
であるか、あるいは、R1とR2とはそれらの結合するリン
原子と一緒になり、非対称の環を形成していてよい)で
表される 1,1'-ビス(ジアルキルホスフィノ)フェロセ
ン化合物を配位子として含有し、ロジウム、イリジウ
ム、ルテニウム、パラジウム及びニッケルから成る群か
ら選ばれた遷移金属錯体であることを特徴とする遷移金
属錯体。 - 【請求項4】 一般式 (3): MmLnXpSq 〔式中、M はロジウム、イリジウム、ルテニウム、パラ
ジウム及びニッケルから成る群から選ばれた遷移金属
で、L は一般式 (1): 【化4】 (式中、R1は置換基を有していてよいC1〜C6の直鎖又は
分岐鎖アルキル基、あるいは置換基を有していてよい環
状アルキル基で、R2は置換基を有していてよいC1〜C6の
直鎖又は分岐鎖アルキル基、あるいは置換基を有してい
てよい環状アルキル基で、R1とR2とは互いに異なるもの
であるか、あるいは、R1とR2とはそれらの結合するリン
原子と一緒になり、非対称の環を形成していてよい)で
表される 1,1'-ビス(ジアルキルホスフィノ)フェロセ
ン化合物で、X 及びS はM=ロジウムのとき、X=塩素、臭
素又は沃素、m=n=p=2 、q=0 で;M=ルテニウムのとき、
(i) m=n=1 、X=アセチルオキシ基、p=2 、q=0 、(ii) X
= 塩素、S=トリアルキルアミノ基、m=n=2 、p=4 、q=1
又は(iii) X=メチルアリル基、m=n=1 、p=2 、q=0 で;M
=イリジウムのとき、X=塩素、臭素又は沃素、m=n=p=2
、q=0 で;M=パラジウムのとき、(i) X=塩素、m=n=1 、
p=2 、q=0 又は(ii) X= p-アリル基、m=n=p=2 、q=0
で;M=ニッケルのとき、X=塩素、臭素又は沃素、m=n=1
、p=2 、q= 0である〕で表される遷移金属錯体。 - 【請求項5】 一般式 (4): [MmLnXpSq]Yr 〔式中、M はロジウム、イリジウム、ルテニウム、パラ
ジウム及びニッケルから成る群から選ばれた遷移金属
で、L は一般式 (1): 【化5】 (式中、R1は置換基を有していてよいC1〜C6の直鎖又は
分岐鎖アルキル基、あるいは置換基を有していてよい環
状アルキル基で、R2は置換基を有していてよいC1〜C6の
直鎖又は分岐鎖アルキル基、あるいは置換基を有してい
てよい環状アルキル基で、R1とR2とは互いに異なるもの
であるか、あるいは、R1とR2とはそれらの結合するリン
原子と一緒になり、非対称の環を形成していてよい)で
表される 1,1'-ビス(ジアルキルホスフィノ)フェロセ
ン化合物で、X 、S 及びY はM=ロジウムのとき、X=1,5-
シクロオクタジエン又はノルボルナジエン、Y=BF4 、Cl
O4、PF6 又はBPh4、m=n=p=r=1 、q=0 で;M=ルテニウム
のとき、(i) X=塩素、臭素又は沃素、S=ベンゼン又はp-
シメン、Y=塩素、臭素又は沃素、m=n=p=q=r=1 又は(ii)
Y=BF4、ClO4、PF6 又はBPh4、m=n=1 、p=q=0 、r=2
で;M=イリジウムのとき、X=1,5-シクロオクタジエン又
はノルボルナジエン、Y=BF4、ClO4、PF6 又はBPh4、m=n
=r=1 、p=1 、q=0 で;M=パラジウムのとき、 Y=BF4、Cl
O4、PF6 又はBPh4、m=n=r=1 、p=q=0である〕で表され
る金属錯体含有触媒。 - 【請求項6】 請求項3記載の金属錯体を含有する不斉
ヒドロシリル化触媒。 - 【請求項7】 請求項3記載の金属錯体を含有する不斉
水素化触媒。 - 【請求項8】 一般式 (2): 【化6】 (式中、R1は置換基を有していてよいC1〜C6の直鎖又は
分岐鎖アルキル基、あるいは置換基を有していてよい環
状アルキル基で、R2は置換基を有していてよいC1〜C6の
直鎖又は分岐鎖アルキル基、あるいは置換基を有してい
てよい環状アルキル基で、R1とR2とは互いに異なるもの
であるか、あるいは、R1とR2とはそれらの結合するリン
原子と一緒になり、非対称の環を形成していてよい)で
表される 1,1'-ビス(ジアルキルホスフィノ)フェロセ
ン化合物のボラン錯体を脱ボラン錯化処理し、一般式
(1): 【化7】 (式中、R1及びR2は、上記と同義である)で表される
1,1'-ビス(ジアルキルホスフィノ)フェロセン化合物
を得ることを特徴とする方法。 - 【請求項9】 ロジウム、イリジウム、ルテニウム、パ
ラジウム及びニッケルから成る群から選ばれた遷移金属
塩又は錯体と、一般式 (1): 【化8】 (式中、R1は置換基を有していてよいC1〜C6の直鎖又は
分岐鎖アルキル基、あるいは置換基を有していてよい環
状アルキル基で、R2は置換基を有していてよいC1〜C6の
直鎖又は分岐鎖アルキル基、あるいは置換基を有してい
てよい環状アルキル基で、R1とR2とは互いに異なるもの
であるか、あるいは、R1とR2とはそれらの結合するリン
原子と一緒になり、非対称の環を形成していてよい)で
表される 1,1'-ビス(ジアルキルホスフィノ)フェロセ
ン化合物とを反応させて、該光学活性なフェロセン化合
物を配位子に含むように錯体形成せしめることを特徴と
する遷移金属錯体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05469299A JP4290265B2 (ja) | 1999-03-02 | 1999-03-02 | 新規な不斉配位子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05469299A JP4290265B2 (ja) | 1999-03-02 | 1999-03-02 | 新規な不斉配位子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000256384A true JP2000256384A (ja) | 2000-09-19 |
JP4290265B2 JP4290265B2 (ja) | 2009-07-01 |
Family
ID=12977862
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP05469299A Expired - Fee Related JP4290265B2 (ja) | 1999-03-02 | 1999-03-02 | 新規な不斉配位子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4290265B2 (ja) |
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6689915B2 (en) | 2001-03-19 | 2004-02-10 | Warner-Lambert Company Llc | Synthesis of non-C2-symmetric bisphosphine ligands as catalysts for asymmetric hydrogenation |
WO2007140717A1 (fr) * | 2006-06-08 | 2007-12-13 | Shanghai Jiaotong University | Ligands diphosphine à motif ruthénocène de symétrie c2 n'ayant qu'une chiralité de surface et fabrication de ceux-ci |
JP2008530237A (ja) * | 2005-02-18 | 2008-08-07 | ザ・ホンコン・ポリテクニック・ユニバーシティ | ケトンの不斉ヒドロシリル化法 |
CN100465181C (zh) * | 2006-06-08 | 2009-03-04 | 上海交通大学 | C2-对称的只具有面手性的二茂钌双膦配体的合成方法 |
JP2009280605A (ja) * | 2001-01-11 | 2009-12-03 | Dov Pharmaceutical Inc | (+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン、その組成物および使用 |
US7635776B2 (en) | 2003-02-06 | 2009-12-22 | Takasago International Corporation | Ligands and complex compounds containing the same |
JP2012046706A (ja) * | 2010-08-30 | 2012-03-08 | Nippon Chem Ind Co Ltd | 置換アセチレン重合開始剤、置換アセチレン重合開始剤系及びそれを用いた置換ポリアセチレン誘導体の製造方法 |
US8765801B2 (en) | 2004-08-18 | 2014-07-01 | Euthymics Bioscience, Inc. | Polymorphs of azabicyclohexane |
US9527813B2 (en) | 2006-04-28 | 2016-12-27 | Euthymics Bioscience, Inc. | Process for the synthesis of (+) and (−)-1-(3,4-dichlorophenyl)-3-azabicyclo[3.1.0]hexane |
EP3272760A1 (de) * | 2016-07-19 | 2018-01-24 | Evonik Degussa GmbH | 1,1'-bis(phosphino)ferrocenliganden für die alkoxycarbonylierung |
EP3272759A1 (de) * | 2016-07-19 | 2018-01-24 | Evonik Degussa GmbH | 1,1'-bis(phosphino)ferrocenliganden für die alkoxycarbonylierung |
CN111548269A (zh) * | 2020-04-29 | 2020-08-18 | 兰州大学 | 一种二芳基甲烷结构化合物的制备方法 |
-
1999
- 1999-03-02 JP JP05469299A patent/JP4290265B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (23)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009280605A (ja) * | 2001-01-11 | 2009-12-03 | Dov Pharmaceutical Inc | (+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン、その組成物および使用 |
US6855849B2 (en) | 2001-03-19 | 2005-02-15 | Warner-Lambert Company | Non-C2-symmetric bisphosphine ligands as catalysts for asymmetric hydrogenation |
US7414156B2 (en) | 2001-03-19 | 2008-08-19 | Warner Lambert Co. | Non-C2-symmetric bisphosphine ligands as catalysts for asymmetric hydrogenation |
US6689915B2 (en) | 2001-03-19 | 2004-02-10 | Warner-Lambert Company Llc | Synthesis of non-C2-symmetric bisphosphine ligands as catalysts for asymmetric hydrogenation |
US7635776B2 (en) | 2003-02-06 | 2009-12-22 | Takasago International Corporation | Ligands and complex compounds containing the same |
US8765801B2 (en) | 2004-08-18 | 2014-07-01 | Euthymics Bioscience, Inc. | Polymorphs of azabicyclohexane |
US9770436B2 (en) | 2004-08-18 | 2017-09-26 | Euthymics Bioscience, Inc. | Polymorphs of azabicyclohexane |
US9139521B2 (en) | 2004-08-18 | 2015-09-22 | Euthymics Bioscience, Inc. | Polymorphs of azabicyclohexane |
JP2008530237A (ja) * | 2005-02-18 | 2008-08-07 | ザ・ホンコン・ポリテクニック・ユニバーシティ | ケトンの不斉ヒドロシリル化法 |
US9527813B2 (en) | 2006-04-28 | 2016-12-27 | Euthymics Bioscience, Inc. | Process for the synthesis of (+) and (−)-1-(3,4-dichlorophenyl)-3-azabicyclo[3.1.0]hexane |
CN100465181C (zh) * | 2006-06-08 | 2009-03-04 | 上海交通大学 | C2-对称的只具有面手性的二茂钌双膦配体的合成方法 |
US8507705B2 (en) | 2006-06-08 | 2013-08-13 | Shanghai Jiaotong University | C2-symmetrical ruthenocene diphosphine ligands only with surface chirality and their manufacture |
WO2007140717A1 (fr) * | 2006-06-08 | 2007-12-13 | Shanghai Jiaotong University | Ligands diphosphine à motif ruthénocène de symétrie c2 n'ayant qu'une chiralité de surface et fabrication de ceux-ci |
JP2012046706A (ja) * | 2010-08-30 | 2012-03-08 | Nippon Chem Ind Co Ltd | 置換アセチレン重合開始剤、置換アセチレン重合開始剤系及びそれを用いた置換ポリアセチレン誘導体の製造方法 |
EP3272760A1 (de) * | 2016-07-19 | 2018-01-24 | Evonik Degussa GmbH | 1,1'-bis(phosphino)ferrocenliganden für die alkoxycarbonylierung |
EP3272759A1 (de) * | 2016-07-19 | 2018-01-24 | Evonik Degussa GmbH | 1,1'-bis(phosphino)ferrocenliganden für die alkoxycarbonylierung |
US9938310B2 (en) | 2016-07-19 | 2018-04-10 | Evonik Degussa Gmbh | 1, 1′-bis(phosphino)ferrocene ligands for alkoxycarbonylation |
JP2018065782A (ja) * | 2016-07-19 | 2018-04-26 | エボニック デグサ ゲーエムベーハーEvonik Degussa GmbH | アルコキシカルボニル化のための1,1’−ビス(ホスフィノ)フェロセンリガンド |
US10202409B2 (en) | 2016-07-19 | 2019-02-12 | Evonik Degussa Gmbh | 1, 1′ -bis(phosphino)ferrocene ligands for alkoxycarbonylation |
TWI667245B (zh) * | 2016-07-19 | 2019-08-01 | 德商贏創德固賽有限責任公司 | 用於烷氧羰基化之1,1’-雙(膦基)二茂鐵配體類 |
TWI673276B (zh) * | 2016-07-19 | 2019-10-01 | 德商贏創德固賽有限責任公司 | 用於烷氧羰基化之1,1’-雙(膦基)二茂鐵配位子 |
CN111548269A (zh) * | 2020-04-29 | 2020-08-18 | 兰州大学 | 一种二芳基甲烷结构化合物的制备方法 |
CN111548269B (zh) * | 2020-04-29 | 2023-10-27 | 兰州大学 | 一种二芳基甲烷结构化合物的制备方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4290265B2 (ja) | 2009-07-01 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Gridnev et al. | Asymmetric Hydrogenation Catalyzed by (S, S)‐R‐BisPast;‐Rh and (R, R)‐R‐MiniPHOS Complexes: Scope, Limitations, and Mechanism | |
JP4244212B2 (ja) | C、pキラルホスフィン二座配位子 | |
EP0850945B1 (en) | Chiral diphosphine compound, intermediate for preparing the same, transition metal complex having the same diphosphine compound as ligand and asymmetric hydrogenation catalyst | |
JP4004123B2 (ja) | ルテニウム錯体を触媒とするアルコール化合物の製造方法 | |
CA2258018A1 (en) | Asymmetric synthesis catalyzed by transition metal complexes with cyclic chiral phosphine ligands | |
JP2003522162A (ja) | キラルフェロセンホスフィン及び不斉触媒反応におけるその使用 | |
US5206399A (en) | 2,2'-bis(diphenylphosphino)-5,5',6,6',7,7',8,8'-octahydro-1,1'-binaphthyl and transition metal complex containing the same as ligand | |
Imamoto et al. | Optically active 1, 1′-di-tert-butyl-2, 2′-dibenzophosphetenyl: a highly strained P-stereogenic diphosphine ligand | |
JP4290265B2 (ja) | 新規な不斉配位子 | |
JP3566955B2 (ja) | 新規ルテニウム錯体およびこれを触媒として用いるアルコール化合物の製造方法 | |
US5847222A (en) | Optically active diphosphine compound, method for making the compound, transition metal complex having the compound as ligand and method for making optically active substance by use of the complex | |
JP5454756B2 (ja) | ジホスフィン化合物、その遷移金属錯体およびその遷移金属錯体を含む触媒並びにホスフィンオキシド化合物及びジホスフィンオキシド化合物 | |
JPH09124669A (ja) | 光学活性ジホスフィンの製造方法 | |
Derrien et al. | Asymmetric hydrogenation reactions mediated by a new class of bicyclic bisphosphinites | |
EP1095946B1 (en) | Optically active diphosphine compound, production intermediates therefor, transition metal complex containing the compound as ligand and asymmetric hydrogenation catalyst containing the complex | |
JP2972887B1 (ja) | 光学活性ビスホスフィノメタン並びにそれらのロジウム又は銅錯体を用いる不斉合成 | |
JP2003506331A (ja) | 新規なキラル燐リガンドおよび光学活性生産物の製造におけるその使用 | |
EP0732337B1 (en) | Optically active asymmetric diphosphine and process for producing optically active substance in its presence | |
JP4231274B2 (ja) | ホスフィン化合物、該化合物を配位子とする遷移金属錯体及び該錯体を含む不斉合成用触媒 | |
JP2003171389A (ja) | 新規不斉ホスフィン配位子 | |
JPH0931084A (ja) | 光学活性非対称ジホスフィン化合物及び該化合物を配位子とする遷移金属錯体 | |
JP4226847B2 (ja) | ホスフィン−ホスホラン化合物と遷移金属とを含有する遷移金属錯体の存在下、α,β−不飽和アミド誘導体から光学活性アミド類を製造する方法。 | |
JP2003206295A (ja) | 光学活性ジホスフィン配位子 | |
JP3478838B2 (ja) | ルテニウム触媒及び弱配位基質の不斉水素添加におけるその使用 | |
JP4148702B2 (ja) | 新規なジホスフィン化合物、その製造中間体、該化合物を配位子とする遷移金属錯体並びに該錯体を含む不斉水素化触媒 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20051215 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080930 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20081112 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20090324 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20090401 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120410 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150410 Year of fee payment: 6 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |