JP2000251678A - 電子源及び画像形成装置の製造方法及び製造装置 - Google Patents

電子源及び画像形成装置の製造方法及び製造装置

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JP2000251678A
JP2000251678A JP4878799A JP4878799A JP2000251678A JP 2000251678 A JP2000251678 A JP 2000251678A JP 4878799 A JP4878799 A JP 4878799A JP 4878799 A JP4878799 A JP 4878799A JP 2000251678 A JP2000251678 A JP 2000251678A
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substrate
electron source
manufacturing
electron
ejection
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Toshifumi Yoshioka
利文 吉岡
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低コストで且つ容易に大面積で均一な素子電
極或いは電子放出素子膜を形成し、均一な表面伝導型電
子放出素子及びそれを有する電子源基板、画像形成装
置、及びそれらの製造方法を提供する。 【解決手段】 金属含有溶液の液滴を吐出して基板に付
与させる工程を有する電子源基板の製造方法および装置
において、少なくとも、前記液滴を吐出ヘッドに設けら
れた複数の吐出ノズルより吐出し、該吐出ヘッドと前記
基板の相対位置を制御し、前記吐出ヘッドと基板の少な
くとも一方を相対的に移動しながら、前記複数の吐出ノ
ズルから液滴を基板上に付与させ、かつ該液滴を基板上
に付与させる工程(機構)が、少なくとも、前記複数の
吐出ノズルより吐出され基板上に付与された液滴の付与
位置を計測し、該計測された付着位置と目標とする付着
位置とのずれ量を各ノズル毎に算出し、該算出したずれ
量を基に、前記吐出ヘッドと基板の相対位置を制御して
前記ずれ量を補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、電子放出素子、電
子源基板、及び画像形成装置の製造方法及び製造装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】本出願人らは、表面伝導型電子放出素子
の安価かつ平易な作製手法として特願平08−1718
50号に、図6に示すような、金属含有溶液を液滴状態
で基板上に吐出して、素子膜および素子電極を形成する
ことにより、表面伝導型電子放出素子を作製する方法に
ついて提案した。
【0003】図6において、1は基板、2および3は素
子電極、4は導電性膜、5は電子放出部であり、素子電
極2、3に電圧を印加し通電処理を施すことによって、
電子放出部5を形成している。
【0004】更に、本出願人らは、基板1上にマトリッ
クス状に上記電子放出素子を配列した電子源基板、およ
び画像形成装置を作製してきた。
【0005】図4は、本出願人らの従来の、金属含有溶
液を基板上に吐出して素子膜及び素子電極を形成する工
程の一例を示す模式図である。図4において、基板ステ
ージ8上の基板1の上方に吐出ヘッド7が設置されてお
り、該吐出ヘッド7に設けられた吐出ノズル9から、前
記金属含有溶液を液滴状態で吐出し、基板1上に付与さ
せる。図4の12は、吐出された後、基板上に付与した
液滴である。その後、焼成等により前記素子電極或いは
素子膜を形成する。
【0006】ここで、吐出ヘッド7には、インクジェッ
ト制御・駆動機構16が設けられており、液滴の吐出を
制御している。また、ステージ8には、位置検出機構1
7とステージ駆動機構(不図示)が設けられており、X
及びY方向にステージを移動出来、前記インクジェット
制御・駆動機構16と連動させて吐出ヘッド7から液滴
を吐出することで、基板上に液滴を付与させる。
【0007】更に、前記吐出ヘッド7には、複数(第3
図では2個の例)の吐出ノズル9が設けられており複数
の吐出ノズルから同時に液滴を吐出することで、製造タ
クトを短縮することが出来る。
【0008】尚、移動するのは、ステージ側に限らず、
ヘッド側、或いはヘッド,ステージの両方を移動しても
良い。更に、図4は、基板の上方にヘッドを配置した例
であるが、逆にヘッドを下方に配置して下から吐出す
る、或いは横方向に配置して吐出しても良い。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の液滴を基板に付与させる工程においては、一つのヘ
ッドに対して複数のノズルから同時に吐出させる場合、
各ノズル毎の作製誤差や吐出特性のばらつきにより、付
与位置にノズル毎のずれが発生し、素子特性のばらつき
が大きくなり、歩留まりが低下するという問題があっ
た。
【0010】本発明の目的は、前記従来方式の問題点を
解決し、低コストで且つ容易に大面積で均一な素子電極
或いは電子放出素子膜を形成し、均一な表面伝導型電子
放出素子及びそれを有する電子源基板、画像形成装置、
及びそれらの製造方法を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題は、金属含有溶
液の液滴を吐出して基板に付与させる工程を有する電子
源基板の製造方法および装置において、少なくとも、前
記液滴を吐出ヘッドに設けられた複数の吐出ノズルより
吐出し、該吐出ヘッドと前記基板の相対位置を制御し、
前記吐出ヘッドと基板の少なくとも一方を相対的に移動
しながら、前記複数の吐出ノズルから液滴を基板上に付
与させ、かつ該液滴を基板上に付与させる工程(機構)
が、少なくとも、前記複数の吐出ノズルより吐出され基
板上に付与された液滴の付与位置を計測し、該計測され
た付与位置と目標とする付与位置とのずれ量を各ノズル
毎に算出し、該算出したずれ量を基に、前記液滴を吐出
し、及び前記吐出ヘッドと基板の相対位置を制御するこ
とによって前記ずれ量を補正することによって解決され
る。すなわち、本発明は以下の(1)〜(16)であ
る。
【0012】(1)基板上に、一対の素子電極間を連絡
する導電性薄膜と、該導電性薄膜の一部に電子放出部を
持つ電子放出素子が複数配列された電子源基板の製造方
法であって、少なくとも、金属元素を含む溶液の液滴を
吐出ヘッドに設けられた複数の吐出ノズルより吐出する
手段と、該吐出ヘッドと前記基板の相対位置を制御する
手段により、前記吐出ヘッドと該基板の少なくとも一方
を相対的に移動しながら、前記吐出ヘッドに設けられた
複数の吐出ノズルから前記液滴を基板上に付与させる工
程を有し、かつ該液滴を基板上に付与させる工程が、少
なくとも、前記複数の吐出ノズルより吐出され基板上に
付与された液滴の付与位置を計測する工程と、該計測さ
れた付与位置と目標とする付与位置とのずれ量を各ノズ
ル毎に算出する工程と、該算出したずれ量を基に、前記
吐出ヘッドと基板の相対位置を制御する手段を制御する
工程により、前記ずれ量を補正する工程を有することを
特徴とする電子源基板の製造方法。
【0013】(2)前記ずれ量を補正する工程が、少な
くとも、前記吐出ヘッドと基板との相対移動速度V、基
準吐出タイミングt0 で液滴を吐出した時の、基板上の
液滴付与位置xと、目標とする付与位置x0 とのずれ量
Δxより、吐出タイミングの補正値Δtを、 Δt=Δx/V より求め、基準吐出タイミングt0 に補正を加える工程
を有することを特徴とする(1)記載の電子源基板の製
造方法。
【0014】(3)前記吐出ヘッドが、インクジェット
方式であることを特徴とする(1)または(2)記載の
電子源基板の製造方法。
【0015】(4)複数の吐出ヘッドを使用することを
特徴とする(1)ないし(3)のいずれかに記載の電子
源基板の製造方法。
【0016】(5)前記インクジェット方式が、熱エネ
ルギーによって溶液内に気泡を形成させて該溶液を吐出
する方式であることを特徴とする(1)ないし(4)の
いずれかに記載の電子源基板の製造方法。
【0017】(6)前記インクジェット方式が、力学的
エネルギーによって溶液を吐出する方式であることを特
徴とする(1)ないし(4)のいずれかに記載の電子源
基板の製造方法。
【0018】(7)前記の電子源基板を形成する際、列
方向配線及び行方向配線が絶縁層を介して行列状に配置
され、前記一対の素子電極の一方は前記絶縁基板上に接
続して列方向配線とし、他方を絶縁層を介して接続して
行方向配線としていることを特徴とする(1)ないし
(6)のいずれかに記載の製造方法。
【0019】(8)電子源としての電子放出素子と、該
素子への電圧印加手段と、該素子から放出される電子を
受けて発光する発光体と、外部信号に基づいて該素子へ
印加する電圧を制御する駆動回路とを具備する画像形成
装置の製造方法であって、該電子放出素子を(1)ない
し(7)のいずれかに記載の方法で製造することを特徴
とする画像形成装置の製造方法。
【0020】(9)基板上に、一対の素子電極間を連絡
する導電性薄膜と、該導電性薄膜の一部に電子放出部を
持つ電子放出素子が複数配列された電子源基板の製造装
置であって、該電子源基板の製造装置が、少なくとも、
金属元素を含む溶液の液滴を吐出ヘッドに設けられた複
数の吐出ノズルより吐出する手段と、該吐出ヘッドと前
記基板の相対位置を制御する手段により、前記吐出ヘッ
ドと該基板の少なくとも一方を相対的に移動しながら、
前記吐出ヘッドに設けられた複数の吐出ノズルから前記
液滴を基板上に付与させる機構を有し、かつ該液滴を基
板上に付与させる機構工程が、少なくとも、前記複数の
吐出ノズルより吐出され基板上に付与された液滴の付与
位置を計測する機構と、該計測された付与位置と目標と
する付与位置とのずれ量を各ノズル毎に算出する機構
と、該算出したずれ量を基に、前記吐出ヘッドと基板の
相対位置を制御する手段を制御する機構により、前記ず
れ量を補正する機構を有することを特徴とする電子源基
板製造装置。
【0021】(10)前記ずれ量を補正する機構が、少
なくとも、前記吐出ヘッドと基板との相対移動速度V、
基準吐出タイミングt0 で液滴を吐出した時の、基板上
の液滴付与位置xと、目標とする付与位置x0 とのずれ
量Δxより、吐出タイミングの補正値Δtを、 Δt=Δx/V より求め、基準吐出タイミングt0 に補正を加える機構
を有することを特徴とする(9)に記載の電子源基板製
造装置。
【0022】(11)前記吐出ヘッドが、インクジェッ
ト方式であることを特徴とする(9)または(10)記
載の電子源基板製造装置。
【0023】(12)複数の吐出ヘッドを使用すること
を特徴とする(9)ないし(11)のいずれかに記載の
電子源基板製造方法。
【0024】(13)前記インクジェット方式が、熱エ
ネルギーによって溶液内に気泡を形成させて該溶液を吐
出する方式であることを特徴とする(9)ないし(1
2)のいずれかに記載の電子源基板製造装置。
【0025】(14)前記インクジェット方式が、力学
的エネルギーによって溶液を吐出する方式であることを
特徴とする(9)ないし(12)のいずれかに記載の電
子源基板製造装置。
【0026】(15)前記の電子源基板が、列方向配線
及び行方向配線が絶縁層を介して行列状に配置され、前
記一対の素子電極の一方は前記絶縁基板上に接続して列
方向配線とし、他方を絶縁層を介して接続して行方向配
線としていることを特徴とする(9)ないし(14)の
いずれかに記載の電子源基板製造装置。
【0027】(16)電子源としての電子放出素子と、
該素子への電圧印加手段と、該素子から放出される電子
を受けて発光する発光体と、外部信号に基づいて該素子
へ印加する電圧を制御する駆動回路とを具備する画像形
成装置の製造装置であって、該電子放出素子を(9)な
いし(15)のいずれかに記載の装置で製造することを
特徴とする画像形成装置の製造装置。
【0028】
【作用】本発明により、1ヘッドに対して多数のノズル
から液滴を吐出させる場合において、付与位置のノズル
毎のずれを抑制することが出来るため、均一な素子電極
及び素子膜を歩留まり良く製造することが出来、コスト
ダウンが可能になる。
【0029】ここで、前記液滴を基板上に付与させる工
程は、前記素子膜形成工程、及び前記素子電極形成工程
の少なくとも一方の工程で行うことができる。又、上述
の方法により一対の素子電極を形成する工程と、それら
に配線する工程と、該一対の素子電極間を連絡する導電
性薄膜を形成する工程と、該導電性薄膜に通電処理を行
って電子放出部を形成する工程により電子放出素子を製
造できる。又、上述の方法により複数個の電子放出素子
を形成し電子源基板を製造できる。又、上述の方法によ
り製造した電子源基板をリアプレートとし、蛍光膜を有
するフェースプレートを組み合わせることにより表示パ
ネルとすることができる。又、上述の方法により製造し
た表示パネルに、少なくとも駆動回路を接続させること
により画像形成装置を製造することができる。
【0030】
【実施態様の形態】以下、図面を参照しながら本発明を
説明する。平面型表面伝導型電子放出素子について図4
で説明する。
【0031】図5(a)は、本発明の一実施例に係わる
平面型表面伝導型電子放出素子の基本的な構成を示す模
式的平面図であり、(b)は、A−A’の断面図であ
る。図5において1は基板、2と3は素子電極、4は素
子膜、5は電子放出部、10は行方向電極、11は列方
向電極であり、各々の材料、構成等は、前述の特願平0
8−171850号に開示されている。
【0032】図1は本発明の製造方法における金属含有
溶液を基板上に吐出して素子膜及び素子電極を形成する
工程および装置の一例を示す模式図である。
【0033】図1において、基板ステージ8上の基板1
の上方に吐出ヘッド7が設置されており、該吐出ヘッド
7に設けられた複数(図1では2個の例)の吐出ノズル
9から、前記金属含有溶液を液滴状態で吐出し、基板1
上に付与させる。吐出ヘッド7には、インクジェット制
御・駆動機構16が設けられており、ステージ8に設け
られた位置検出機構17及びステージ駆動機構(不図
示)と連動して液滴を吐出することで、基板上の目的位
置に液滴を付与させることが出来る。
【0034】更に、付与位置を計測するために観察機構
13が基板上方に設けられており、観察機構13からの
映像に基づいて、画像処理装置14により液滴付与位置
の計測、目標位置からのずれ量を算出する。そして、算
出されたずれ量を元に、インクジェット制御・駆動機構
16及び位置検出機構17、ステージ駆動機構(不図
示)を制御することで、ノズル毎の付与位置のずれを補
正することが出来る。これらの一連の制御は、制御コン
ピュータ15で行う。観察機構13は、付与液滴が観察
出来るものであり、例えばCCDカメラ等が挙げられ
る。
【0035】次に、上記液滴付与位置の計測と補正につ
いて図1、図2および図3(a),(b)を用いて説明
する。ここで、図2は、図1で用いられる吐出ヘッド7
を下面から見た模式図であり、4個のノズル9が配置さ
れている。図3(a),(b)は、各ノズル9から吐出
されて基板上に付与した液滴12の付与位置の一例であ
り、(a)は、補正前の目標とする付与位置と実際の付
与位置とのずれを示している。また、(b)は、補正後
の目標とする付与位置に実際の付与位置が合致したこと
を示している。 吐出ヘッド7の中の複数のノズルについて、製造し
ようとする電子源基板の素子の配列されているピッチと
同じ、もしくは整数倍の距離になるようなノズルの組み
合わせを選択し、液滴塗布に用いるノズル9とする。図
2および図3(a)(b)では、4つのノズルを選択し
た例を示す。この時、選択したノズル9の並んでいる方
向を、例えば図1のステージ移動方向のY方向に揃え
る。 そして、ステージ8を図1、図2および図3のX方
向にスキャンニングさせながら、位置検出機構17及び
インクジェット制御・駆動機構16により、吐出ヘッド
7の各ノズルに同時に吐出信号を送ることで液滴を吐出
し、基板上に付与させる。吐出信号を送るタイミング
は、例えばステージ移動速度と吐出ノズル−基板間距
離、及び液滴の吐出速度等から算出した設計上の吐出タ
イミングt0 で行う。 次に、観察機構13と画像処理装置14により、実
際に付与された液滴の画像を取り込み、目標とする付与
位置と実際の付与位置のずれ量、Δx,Δyを各ノズル
毎に計測する(図3(a))。 更に、Δx,Δyの値に基づき、位置検出機構17
及びインクジェット制御・駆動機構16に補正をかけ、
目標とする着弾位置に付与させる。ここで、X方向の補
正は吐出信号を送るタイミングを設計上の吐出タイミン
グt0 から、ずらすことで可能となり、ステージのスキ
ャンニング速度をVsとすると、吐出タイミングのずら
し量Δtは、 Δt=Δx/Vs で与えられる。同様に、Y方向の補正は、各ノズルのΔ
yの値の平均値を取り、ステージ8と吐出ヘッド7のY
方向相対的位置関係を補正することで、目標位置に対し
て平均的に液滴を付与させることが出来る。
【0036】尚、付与位置の計測、補正は、例えば電子
源基板の画像領域以外の領域で行う、或いはダミー基板
等により、予め計測、補正を行っておいてもよい。又、
付与位置の計測は、取り込み画像の2値化等により、例
えば付与液滴の重心、或いは近似円や近似楕円の中心
等、液滴位置を代表的に示す値を用いる。又、選択する
吐出ノズルの数は、複数であればいくつでも良く、多い
方が製造タクトを短縮することが出来る。又、移動する
のは、ステージ側に限らず、ヘッド側、或いはヘッド,
ステージの両方を移動しても良い。更に、図1は、基板
の上方にヘッドを配置した例であるが、逆にヘッドを下
方に配置して下から吐出する、或いは横方向に配置して
吐出しても良い。
【0037】
【実施例】(実施例1)マトリクス状に配線および素子
電極を形成した基板を用い、多数の表面伝導型電子放出
素子を有する電子源基板を作製した。以下に図1、図
2、図3および図5を参照にしながら説明する。
【0038】絶縁基板1として900×600(mm)
の青板ガラス基板を用い、有機溶剤等により充分に洗浄
後、120℃で乾燥させた。該基板1上に、真空成膜技
術及びフォトリソグラフィ技術を用いてPtからなる素
子電極2、3を形成した。このときのPtの厚みは20
0Å、素子電極2、3の距離は20μmとした。
【0039】次に、真空成膜技術及びフォトリソグラフ
ィ技術を用いてNiからなる列方向配線11を形成し
た。この時の配線幅を300μm、厚さを500Åとし
た。更に、真空成膜技術とフォトリソグラフィ技術及び
エッチング技術を用いて、絶縁膜6を列方向配線11上
に形成した。絶縁膜6の厚さは5000Åとした。その
後、真空成膜技術およびフォトリソグラフィ技術を用い
てAuからなる行方向配線10を形成した。配線の幅は
200μm、厚さは5000Åとした。
【0040】その後、前記基板を図1のステージ8に吸
着し、パターンの位置合せ等を行った。更に、吐出ヘッ
ド7に素子膜4の形成材料を含有した溶液をインクとし
て注入した。溶液は有機パラジウム含有溶液(酢酸Pd
−モノエタノールアミン錯体0.4wt%、イソプロピ
ルアルコール20%、エチレングリコール1.0%、ポ
リビニルアルコール0.05%の水溶液)を使用した。
又、吐出ヘッド7から、素子ピッチに対応した4つのノ
ズル9を選択した。ノズルの並んでいる方向は、図1及
び図2のY方向に揃えた。
【0041】次に、基板1の画像領域以外の領域に、ス
テージ8をスキャンニングスピード:300mm/se
cで+X方向にスキャンニングさせながら、位置検出機
構17及びインクジェット制御・駆動機構16により、
前記選択した各ノズルに設計上の吐出タイミングt1
で、同時に吐出信号を送って液滴を吐出し、基板上に付
与させた。この時の液滴の吐出速度は、約10m/se
cだった。
【0042】その後、観察機構13と画像処理装置14
により、実際に付与された液滴の画像を取り込み、画像
を2値化して液滴の重心位置を求め、実際の液滴の付与
位置とした。更に、目標とする付与位置と実際の付与位
置のずれ量、Δx,Δyを各ノズル毎に計測した(図
3)。計測結果は表1の通りであった。
【0043】
【表1】
【0044】表1の値を基に、X方向は、各ノズル毎の
吐出タイミングt0 に補正をかけ、Δt(a),Δt
(b),Δt(c),Δt(d)とした。例えばノズル
aの場合、前述のΔt=Δx/Vsより、Δt(a)=
+5.2×10e-3/300=17.3×10e-6とな
り、設計上の吐出タイミングt0 より17.3μSだけ
遅らせて吐出することで目標位置に液滴を付与させるこ
とが出来る。又、ΔYの値の平均値をノズル全体の補正
後の目標値として、ステージ8と吐出ヘッド7のY方向
相対的位置関係を補正した。
【0045】上記補正後の条件で、確認のため再度、基
板1の画像領域以外の領域に、前記手法と同じ方法で液
滴を吐出し、付与された液滴の位置を計測した。結果は
表2の通りであった。
【0046】
【表2】
【0047】次に、上記補正をかけたまま、基板1上の
画像領域内の素子膜4を形成すべき位置に、液滴12を
吐出し、付与させた後、300°Cで10分間の加熱処
理を行って、膜厚100Åの酸化パラジウム(PdO)
微粒子からなる素子膜4を形成した。
【0048】さらに電極対2・3の間に電圧を印加し、
導電性薄膜4を通電処理(通電フォーミング)すること
により、電子放出部5を形成した。
【0049】こうして作製された電子源基板に、フェー
スプレート、及び支持枠等を組み合わせて表示パネルを
作製し、更に、駆動回路を接続して画像形成装置を作製
した。
【0050】本実施例の製造方法により以上の如く作製
した電子放出素子は、素子膜を形成する液滴の付与位置
が安定しているため、フォーミング前の素子電極2、3
間の素子膜の形状及び抵抗値のばらつきが小さい。この
ため、素子膜に均一に電流が流れ、亀裂が一様に形成さ
れ、また電子放出素子にも均一に電流が流れ素子特性の
ばらつきは少なく、良好な画像形成装置を歩留まりよく
得ることができた。
【0051】(実施例2)実施例1と同様の方法を用
い、実施例1で使用したヘッド2個の各4ノズルを同時
に使用しながら、実施例1と同じ方法により電子源基板
を作製した。更に、これらの電子源基板を用いて実施例
1と同様の方法で電子放出素子及び画像形成装置を製造
したところ、良好な画像形成装置を短時間で歩留まりよ
く得ることができた。
【0052】(実施例3)本実施例では、最初に、電極
パターンの形成されていないダミーガラスを、図1のス
テージ8に吸着し、実施例2と同様の手法で、付与させ
た液滴の計測から補正までを行った。
【0053】その後、実施例2と同じ手法で素子電極
2、3、絶縁膜6、列方向配線11、行方向配線10ま
で形成した基板1をステージ8上に吸着させ、上記補正
をかけたまま、連続的に50枚の電子源基板を製造し
た。
【0054】更に、これらの電子源基板を用いて実施例
2と同様の方法で電子放出素子及び画像形成装置を製造
したところ、良好な画像形成装置を短時間で歩留まりよ
く得ることができた。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
金属含有溶液の液滴を吐出して基板に付与させる工程を
有する電子源基板の製造方法および装置において、少な
くとも、前記液滴を吐出ヘッドに設けられた複数の吐出
ノズルより吐出し、該吐出ヘッドと前記基板の相対位置
を制御し、前記吐出ヘッドと基板の少なくとも一方を相
対的に移動しながら、前記複数の吐出ノズルから液滴を
基板上に付与させ、かつ該液滴を基板上に付与させる工
程(機構)が、少なくとも、前記複数の吐出ノズルより
吐出され基板上に付与された液滴の付与位置を計測し、
該計測された付与位置と目標とする付与位置とのずれ量
を各ノズル毎に算出し、該算出したずれ量を基に、前記
吐出ヘッドと基板の相対位置を制御して前記ずれ量を補
正することにより、多数のノズルから液滴を吐出させる
場合に、付与位置のノズル毎のずれを抑制することが可
能となり、均一な素子電極及び素子膜を歩留まり良く製
造することが出来、大面積基板全面において、良好な素
子特性をもつ電子源基板を歩留まり良く、かつローコス
トで作製することが可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に関わる電子放出素子の製造方法の一
例を示す模式図である。
【図2】 吐出ヘッドおよび吐出ノズルを模式的に表す
説明図である。
【図3】 電子放出素子の製造における付与位置の補正
を模式的に表す説明図である。
【図4】 従来の電子放出素子の製造方法を示す模式図
である。
【図5】 本発明の製造方法により作製される表面伝導
型電子放出素子の平面図及び断面図である。
【図6】 従来の電子放出素子の説明図である。
【符号の説明】
1:基板、2、3:素子電極、4:導電性薄膜、5:電
子放出部、6:絶縁膜、7:吐出ヘッド、8:基板ステ
ージ、9:吐出ノズル、10:列方向配線、11:行方
向配線、12:液滴、13:液滴観察機構、14:画像
処理装置、15:制御コンピュータ、16:インクジェ
ット制御・駆動機構、17:位置検出機構。

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に、一対の素子電極間を連絡する
    導電性薄膜と、該導電性薄膜の一部に電子放出部を持つ
    電子放出素子が複数配列された電子源基板の製造方法で
    あって、少なくとも、金属元素を含む溶液の液滴を吐出
    ヘッドに設けられた複数の吐出ノズルより吐出する手段
    と、該吐出ヘッドと前記基板の相対位置を制御する手段
    により、前記吐出ヘッドと該基板の少なくとも一方を相
    対的に移動しながら、前記吐出ヘッドに設けられた複数
    の吐出ノズルから前記液滴を基板上に付与させる工程を
    有し、かつ該液滴を基板上に付与させる工程が、少なく
    とも、前記複数の吐出ノズルより吐出され基板上に付与
    された液滴の付与位置を計測する工程と、該計測された
    付与位置と目標とする付与位置とのずれ量を各ノズル毎
    に算出する工程と、該算出したずれ量を基に、前記吐出
    ヘッドと基板の相対位置を制御する手段を制御する工程
    により、前記ずれ量を補正する工程を有することを特徴
    とする電子源基板の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記ずれ量を補正する工程が、少なくと
    も、前記吐出ヘッドと基板との相対移動速度V、基準吐
    出タイミングt0 で液滴を吐出した時の、基板上の液滴
    付与位置xと、目標とする付与位置x0 とのずれ量Δx
    より、吐出タイミングの補正値Δtを、 Δt=Δx/V より求め、基準吐出タイミングt0 に補正を加える工程
    を有することを特徴とする請求項1記載の電子源基板の
    製造方法。
  3. 【請求項3】 前記吐出ヘッドが、インクジェット方式
    であることを特徴とする請求項1または2記載の電子源
    基板の製造方法。
  4. 【請求項4】 複数の吐出ヘッドを使用することを特徴
    とする請求項1ないし3のいずれかに記載の電子源基板
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記インクジェット方式が、熱エネルギ
    ーによって溶液内に気泡を形成させて該溶液を吐出する
    方式であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれ
    かに記載の電子源基板の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記インクジェット方式が、力学的エネ
    ルギーによって溶液を吐出する方式であることを特徴と
    する請求項1ないし4のいずれかに記載の電子源基板の
    製造方法。
  7. 【請求項7】 前記の電子源基板を形成する際、列方向
    配線及び行方向配線が絶縁層を介して行列状に配置さ
    れ、前記一対の素子電極の一方は前記絶縁基板上に接続
    して列方向配線とし、他方を絶縁層を介して接続して行
    方向配線としていることを特徴とする請求項1ないし6
    のいずれかに記載の製造方法。
  8. 【請求項8】 電子源としての電子放出素子と、該素子
    への電圧印加手段と、該素子から放出される電子を受け
    て発光する発光体と、外部信号に基づいて該素子へ印加
    する電圧を制御する駆動回路とを具備する画像形成装置
    の製造方法であって、該電子放出素子を請求項1ないし
    7のいずれかに記載の方法で製造することを特徴とする
    画像形成装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 基板上に、一対の素子電極間を連絡する
    導電性薄膜と、該導電性薄膜の一部に電子放出部を持つ
    電子放出素子が複数配列された電子源基板の製造装置で
    あって、該電子源基板の製造装置が、少なくとも、金属
    元素を含む溶液の液滴を吐出ヘッドに設けられた複数の
    吐出ノズルより吐出する手段と、該吐出ヘッドと前記基
    板の相対位置を制御する手段により、前記吐出ヘッドと
    該基板の少なくとも一方を相対的に移動しながら、前記
    吐出ヘッドに設けられた複数の吐出ノズルから前記液滴
    を基板上に付与させる機構を有し、かつ該液滴を基板上
    に付与させる機構工程が、少なくとも、前記複数の吐出
    ノズルより吐出され基板上に付与された液滴の付与位置
    を計測する機構と、該計測された付与位置と目標とする
    付与位置とのずれ量を各ノズル毎に算出する機構と、該
    算出したずれ量を基に、前記吐出ヘッドと基板の相対位
    置を制御する手段を制御する機構により、前記ずれ量を
    補正する機構を有することを特徴とする電子源基板製造
    装置。
  10. 【請求項10】 前記ずれ量を補正する機構が、少なく
    とも、前記吐出ヘッドと基板との相対移動速度V、基準
    吐出タイミングt0 で液滴を吐出した時の、基板上の液
    滴付与位置xと、目標とする付与位置x0 とのずれ量Δ
    xより、吐出タイミングの補正値Δtを、 Δt=Δx/V より求め、基準吐出タイミングt0 に補正を加える機構
    を有することを特徴とする請求項9に記載の電子源基板
    製造装置。
  11. 【請求項11】 前記吐出ヘッドが、インクジェット方
    式であることを特徴とする請求項9または10記載の電
    子源基板製造装置。
  12. 【請求項12】 複数の吐出ヘッドを使用することを特
    徴とする請求項9ないし11のいずれかに記載の電子源
    基板製造方法。
  13. 【請求項13】 前記インクジェット方式が、熱エネル
    ギーによって溶液内に気泡を形成させて該溶液を吐出す
    る方式であることを特徴とする請求項9ないし12のい
    ずれかに記載の電子源基板製造装置。
  14. 【請求項14】 前記インクジェット方式が、力学的エ
    ネルギーによって溶液を吐出する方式であることを特徴
    とする請求項9ないし12のいずれかに記載の電子源基
    板製造装置。
  15. 【請求項15】 前記の電子源基板が、列方向配線及び
    行方向配線が絶縁層を介して行列状に配置され、前記一
    対の素子電極の一方は前記絶縁基板上に接続して列方向
    配線とし、他方を絶縁層を介して接続して行方向配線と
    していることを特徴とする請求項9ないし14のいずれ
    かに記載の電子源基板製造装置。
  16. 【請求項16】 電子源としての電子放出素子と、該素
    子への電圧印加手段と、該素子から放出される電子を受
    けて発光する発光体と、外部信号に基づいて該素子へ印
    加する電圧を制御する駆動回路とを具備する画像形成装
    置の製造装置であって、該電子放出素子を請求項9ない
    し15のいずれかに記載の装置で製造することを特徴と
    する画像形成装置の製造装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100398219C (zh) * 2003-01-29 2008-07-02 芝浦机械电子株式会社 溶液涂敷装置和涂敷方法

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