JP2000251229A - 磁気センサ、その製造方法及び磁気ヘッド - Google Patents

磁気センサ、その製造方法及び磁気ヘッド

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JP2000251229A
JP2000251229A JP11053020A JP5302099A JP2000251229A JP 2000251229 A JP2000251229 A JP 2000251229A JP 11053020 A JP11053020 A JP 11053020A JP 5302099 A JP5302099 A JP 5302099A JP 2000251229 A JP2000251229 A JP 2000251229A
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aluminum
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sputtering
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英幸 菊地
Kazuo Kobayashi
和雄 小林
Masashige Sato
雅重 佐藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トンネル絶縁膜を厚くしても磁気抵抗変化率
の減少量が少ない磁気センサの製造方法を提供する。 【解決手段】 支持基板上に第1の磁性層を形成する。
純度99.999%以上のアルミニウムターゲットをス
パッタリングして、第1の磁性層の上に、酸化アルミニ
ウムからなるトンネル絶縁層を形成する。トンネル絶縁
層の上に、第2の磁性層を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気センサ及びそ
の製造方法に関し、特に強磁性トンネル接合を有する磁
気センサ及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】金属層/絶縁層/金属層がこの順番に積
層された積層構造において、絶縁層の厚さが十分薄い
(数Å〜数十Å程度)場合、両側の金属層間に電圧を印
加するとトンネル電流が流れる。このような接合をトン
ネル接合という。絶縁層として、通常、金属酸化膜が用
いられる。例えばアルミニウム層の表面層を自然酸化、
プラズマ酸化、または熱酸化等により酸化し、酸化アル
ミニウムの薄層を形成する。酸化条件を制御することに
より、この酸化アルミニウムの薄層の厚さを数Å〜数十
Å程度とすることができる。
【0003】トンネル接合の両側の金属層を強磁性材料
で形成した接合は、強磁性トンネル接合と呼ばれる。強
磁性トンネル接合においては、トンネル確率(トンネル
抵抗)が両側の磁性層の磁化状態に依存する。このた
め、外部磁場を印加して磁性層の磁化状態を変化させる
ことにより、トンネル抵抗を制御することができる。言
い換えれば、トンネル抵抗の変化により、外部磁場の変
化を検出することができる。
【0004】両磁性層間の磁化の相対角度をθとする
と、トンネル抵抗Rは、
【0005】
【数1】 R=RS+(1/2)ΔR(1−cosθ) …(1) と表される。ここで、RSは相対角度θが0°、すなわ
ち両磁性層の磁化の方向が平行である場合のトンネル抵
抗であり、ΔRは、両磁性層の磁化の方向が平行である
時と反平行である時のトンネル抵抗の差である。なお、
ΔRは常に正である。
【0006】式(1)からわかるように、両磁性層の磁
化の方向が平行である時に、トンネル抵抗Rが最小にな
り、反平行である時に、トンネル抵抗Rが最大になる。
これは、強磁性体内の電子がスピン偏極していることに
起因する。電子は、通常上向きのスピン状態と下向きの
スピン状態のいずれかの状態をとる。上向きのスピン状
態の電子をアップスピン電子、下向きのスピン状態の電
子をダウンスピン電子と呼ぶ。
【0007】非磁性体においては、通常アップスピン電
子とダウンスピン電子の数が等しい。このため、全体と
して磁性を示さない。一方、強磁性体内においては、ア
ップスピン電子数とダウンスピン電子数とが異なる。こ
のため、全体として上向きまたは下向きの磁化を持つ。
【0008】電子がトンネルする場合、各電子はスピン
状態を保ったままトンネルすることが知られている。ト
ンネル先の磁性層に、当該電子のスピン状態に対応した
空きエネルギ準位があればトンネル可能であるが、空き
エネルギ準位が無ければトンネルできない。
【0009】トンネル抵抗の変化率ΔR/RSは、電子
源の分極率とトンネル先の空きエネルギ準位の分極率と
の積で表され、
【0010】
【数2】 ΔR/RS=2P12/(1−P12) …(2) となる。ここで、P1は電子源の電子のスピン分極率を
表し、P2はトンネル先の磁性層の空き準位のスピン分
極率を表す。なお、P1及びP2は、
【0011】
【数3】 P1,P2=2(Nup−Ndoun)/(Nup+Ndoun) …(3) と表される。ここで、Nupはアップスピン電子数または
アップスピン電子に対する準位数を表し、Ndownはダウ
ンスピン電子数またはダウンスピン電子に対する準位数
を表す。
【0012】分極率P1、P2は強磁性材料の種類に依存
し、分極率が50%近い値を示すものもある。この場
合、異方性磁気抵抗効果や巨大磁気抵抗効果による抵抗
変化率よりも大きな数十%程度の抵抗変化率が期待でき
る。この抵抗変化率は、異方性磁気抵抗効果(AMR)
や巨大磁気抵抗効果(GMR)による抵抗変化率よりも
大きい。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】2つの磁性層の間に挟
まれたトンネル絶縁膜を薄くすると、ピンホール等の発
生により歩留まりが低下する。ところが、ピンホールの
発生を防止するためにトンネル絶縁膜を厚くすると、磁
気抵抗変化率が減少するという問題がある。
【0014】本発明の目的は、トンネル絶縁膜を厚くし
ても磁気抵抗変化率の減少量が少ない磁気センサ及びそ
の製造方法を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の一観点による
と、支持基板上に第1の磁性層を形成する工程と、純度
99.999%以上のアルミニウムターゲットをスパッ
タリングして、前記第1の磁性層の上に、酸化アルミニ
ウムからなるトンネル絶縁層を形成する工程と、前記ト
ンネル絶縁層の上に、第2の磁性層を形成する工程とを
有する磁気センサの製造方法が提供される。
【0016】本発明の他の方法によると、支持基板上に
形成された第1の磁性層と、前記第1の磁性層の上に形
成された酸化アルミニウムからなるトンネル絶縁層であ
って、スパッタチャンバ内のスパッタリング前の到達真
空度を圧力2×10-4Pa以下とし、純度99.999
%以上のアルミニウムターゲットをスパッタリングして
堆積されたアルミニウム層を酸素プラズマ中で酸化して
得られる酸化アルミニウムの純度よりも高い純度の酸化
アルミニウムからなる前記トンネル絶縁層と、前記トン
ネル絶縁層の上に形成された第2の磁性層とを有する磁
気センサが提供される。
【0017】純度99.999%以上のアルミニウムタ
ーゲットを用いると、トンネル絶縁膜を厚くした場合に
も比較的大きなMR比を得ることができる。トンネル絶
縁膜を厚くすると、ピンホールの発生等による歩留まり
の低下を防止することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】図1(A)は、実施例による磁気
センサの平面図を示す。Si基板の表面上に、図の縦方
向に延在する下部磁性層10が形成され、そのほぼ中央
部に、下部磁性層10を覆うようにトンネル絶縁層を含
む中間層20が形成されている。中間層20が形成され
ている領域において、下部磁性層10と交差するよう
に、図の横方向に延在する上部磁性層30が形成されて
いる。各層は、例えばその層の形状に対応した開口を有
するメタルマスクを配したスパッタリングにより形成さ
れる。
【0019】下部磁性層10と上部磁性層30との間に
は、電圧計3及び電流源2が接続されている。下部磁性
層10と上部磁性層30との間に電流を流し、両者間の
電圧を測定することにより、トンネル抵抗を求めること
ができる。
【0020】図1(B)は、図1(A)の一点鎖線B1
−B1における断面図を示す。Si基板1の表面上に形
成された下部磁性層10は、NiFe層11とCo層1
2との積層により構成されている。なお、本明細書にお
いて化合物の組成比を明記していない場合、その組成比
は1つに限定されない。例えば、NiFeは、NiとF
eの組成比が1:1である場合に限定されない。
【0021】NiFe層11及びCo層12の堆積は、
基板面に平行、かつ下部磁性層10の延在する方向に平
行な方向の磁場中で行う。NiFe層11及びCo層1
2の厚さは、例えばそれぞれ17.1nm及び3.3n
mである。
【0022】下部磁性層10の上に形成されたトンネル
絶縁層22はAlOにより形成されている。中間層20
は、例えば厚さ1.3〜3.5nmのAl層を堆積した
後、酸素プラズマ中でその表面を酸化することにより形
成される。酸化が不十分なとき、AlO層の下にAl層
21が残ることも考えられる。
【0023】このAl層の堆積は、スパッタリングによ
り行う。用いるターゲット材料は、純度99.999%
(5N)のアルミニウムである。また、スパッタリング
に先立って、スパッタチャンバ内を圧力2×10-4Pa
以下まで真空排気する。酸素プラズマ中での酸化時間
は、約40秒である。
【0024】中間層20の上に形成された上部磁性層3
0は、厚さ3.3nmのCo層31、厚さ17.1nm
のNiFe層32、厚さ45nmのFeMn層33、及
び厚さ10nmのNiFe層34の積層により構成され
ている。上部磁性層30の各層の堆積は、基板面に平
行、かつ下部磁性層10の延在する方向に直交する方向
の磁場中で行う。上部磁性層30の各層が、図1(B)
の紙面に垂直な方向に磁化される。
【0025】Coの分極率は、NiFeの分極率よりも
大きい。このため、NiFe層11と中間層20との
間、及びNiFe層32と中間層20との間に、それぞ
れCo層12及びCo層31を挿入することにより、式
(2)に示すトンネル抵抗の変化率ΔR/RSを大きく
することができる。FeMn層33上のNiFe層34
は、FeMn層33の酸化を防止する。
【0026】NiFeは強磁性体であり、FeMnは反
強磁性体である。上部磁性層30のFeMn層33とN
iFe層32とが磁気的に交換相互作用を及ぼし合い、
強磁性体であるNiFe層32の磁化方向が外部磁場の
方向に依らず固定される。同様に、上部磁性層30のC
o層31の磁化方向も固定される。これに対し、下部磁
性層10のNiFe層11及びCo層12の磁化方向
は、外部磁場の影響を受けて変化する。
【0027】従って、下部磁性層10に外部から磁場を
印加すると、下部Co層12と上部Co層31との間の
磁化の相対角度が変化する。両者の磁化の相対角度が変
化すると、式(1)で示したように、トンネル抵抗が変
化する。このトンネル抵抗を電圧計3で測定することに
より、外部磁場の変化を検出することができる。
【0028】図2は、図1(A)及び図1(B)に示す
磁気センサのトンネル抵抗変化率の磁場依存性を示す。
横軸は外部磁場を単位Oeで表し、縦軸はトンネル抵抗
変化率を単位%で表す。なお、外部磁場の符号は、その
向きが上部磁性層30の磁化方向と反対のときを正とす
る。図1(B)の紙面に垂直な方向の磁場を印加して下
部NiFe層11及び下部Co層12の磁化方向を回転
させ、上部Co層31の磁化の向きと平行また反平行と
する。両者が平行の時、トンネル抵抗が最小値を示し、
反平行のとき最大値を示す。MR比は、
【0029】
【数4】 MR比=((ρMAX−ρMIN)/ρMIN)×100 …(4) で定義される。ここで、ρMAX及びρMINは、それぞれト
ンネル抵抗率の最大値及び最小値を表す。
【0030】なお、2本の曲線が現れているのは、磁場
を−100Oeから+100Oeまで変化させる場合
と、+100Oeから−100Oeまで変化させる場合
とでMR比の変化の様子が異なっているためである。外
部磁場が−10Oe以下のとき、上部Co層31と下部
Co層12との磁化方向が平行になっているため、トン
ネル抵抗はρMINに等しく、磁気抵抗変化率はほぼ0%
である。磁場を−10Oe以上にすると、下部Co層1
2の磁化の向きが変化し始め、磁気抵抗変化率が上昇す
る。外部磁場が約+15Oeになると、上下のCo層の
磁化の向きが反平行になり、トンネル抵抗が最大とな
る。このとき磁気抵抗変化率は約20%になる。すなわ
ち、MR比は約20%である。
【0031】外部磁場が+60Oeを超えると、上部C
o層31の磁化の向きも外部磁場の向きに揃うため、上
下のCo層の磁化の向きが平行になる。このため、トン
ネル抵抗がほぼ最小値を示し、磁気抵抗変化率がほぼ0
%になる。
【0032】外部磁場を+100Oeから徐々に低下さ
せる場合には、外部磁場が約+35Oe以下になると、
上部Co層31内の磁化の向きがFeMn層33の初期
磁化方向に揃い、トンネル抵抗が最大値を示す。外部磁
場が約−10Oeになると、上下のCo層内の磁化の向
きが揃い、トンネル抵抗が最小になる。
【0033】図3(A)は、上記実施例による方法で作
製した磁気センサのMR比の、Al膜厚依存性を示す。
横軸は、酸化前のAl膜の膜厚を単位nmで表し、縦軸
は、MR比を単位%で表す。図中の黒丸記号が、実施例
による磁気センサのMR比を示す。なお、比較例による
方法で作製した磁気センサのMR比を白丸記号で示す。
比較例では、Al膜の形成に用いるターゲット材とし
て、純度99.99%(4N)のものを使用した。
【0034】比較例による方法で作製した磁気センサの
MR比は、Al膜の膜厚が1.7nm以上の領域で低く
なっている。これに対し、実施例による方法で作製した
磁気センサの場合には、Al膜の膜厚が1.7nm以上
になっても、そのMR比は比較的高く維持されている。
また、実施例による方法で作製した磁気センサは、比較
例による方法で作製した磁気センサに比べて、MR比の
ばらつきが少なくなっていることがわかる。
【0035】Al膜の形成に用いるAlターゲット材の
純度を99.999%以上とすることにより、Al膜を
厚くしても比較的高いMR比を得ることができる。特
に、Al膜の膜厚を1.7〜3.5nmとする場合に、
高い効果が期待できる。このとき、Al膜を酸化した後
のAl膜とAlO膜との合計の厚さは約8nmになると
考えられる。
【0036】図3(B)は、Al膜形成時のスパッタリ
ング前の、スパッタチャンバ内の到達真空度を変化させ
た場合のMR比の変化の様子を示す。なお、Al膜の膜
厚は3.5nmとした。到達真空度が低くなる(圧力が
高くなる)と、MR比が減少している。これは、チャン
バ内に残留する水分の影響により、トンネル絶縁膜の膜
質が劣化するためと思われる。高いMR比を得るために
は、到達圧力を2×10-4Pa以下とすることが好まし
い。
【0037】図4(A)は、上記実施例による磁気セン
サを用いたハードディスク装置用磁気ヘッドの上面図を
示し、図4(B)は、図4(A)の磁気ヘッドを矢印A
Rの方向から見た正面図(磁気ディスクに対向する面)
を示す。以下、図4(A)及び4(B)を参照しなが
ら、磁気ヘッドの構成及び動作を説明する。
【0038】支持基板70の上にNiFeまたはFeN
等からなる下部シールド層50が形成されている。支持
基板70は、Al23−TiC下地基板の上にアルミナ
(Al23)層を形成したものである。下地シールド層
50の上にAl23からなる下部ギャップ層51が形成
されている。下部ギャップ層51の一部の領域上に、下
部磁性層52が形成されている。下部磁性層52の幅W
Lは、例えば0.8μmである。下部磁性層52の両側
に、その端面に接するように、それぞれCoCrPt層
53A及び53Bが形成されている。CoCrPt層5
3A及び53Bは、下部磁性層52に電気的に接続され
ている。
【0039】CoCrPt層53A及び53Bの上に、
それぞれTa、Ti、Cu、W等からなる電極54A及
び54Bが形成されている。電極54A及び54Bは、
それぞれCoCrPt層53A及び53Bに電気的に接
続されている。CoCrPt層53A及び53Bは着磁
されており、下部磁性層52を単磁区化して磁壁の突発
的な変化を抑制し、動作の不安定性を解消する。下部磁
性層52、電極54A及び54Bを覆うように、中間層
55が形成されている。
【0040】中間層55の上面のうち下部磁性層52に
対応する領域上に上部磁性層56が形成され、その上に
Ta、Ti、Cu、W等からなる上部電極57が形成さ
れている。上部磁性層56の幅WHは、例えば0.5μ
mである。上部電極57及びトンネル絶縁層55を覆う
ように、Al23からなる上部ギャップ層58が形成さ
れ、その上にNiFe等からなる上部シールド層59が
形成されている。下部磁性層52、中間層55、及び上
部磁性層56により上述の実施例による磁気センサが形
成される。
【0041】図4(A)に示すように、磁気ディスク6
0が図4(B)に示す端面に対向する。磁気ディスク6
0は、図4(B)に示す端面との間隙を維持したまま下
部磁性層52の上面または下面の法線方向(図4(B)
の縦方向)に移動する。磁気ディスク60の磁化状態に
より、下部磁性層52内に発生する磁場の向き及び大き
さが変化する。
【0042】磁化情報の読出時には、左側の下部電極5
4Aと上部電極57との間に一定の電流を流しておき、
両電極間の電圧を検出する。また、右側の下部電極54
Bと上部電極57との間に一定の電流を流しておき、左
側の下部電極54Aと上部電極57との間の電圧を検出
してもよい。また、その逆としてもよい。
【0043】上記実施例では、強磁性材料としてCo、
FeNi、反強磁性材料としてFeMnを用いた場合を
説明したが、その他の材料を用いてもよい。また、図4
では、実施例による磁気センサを磁気ディスク用磁気ヘ
ッドに適用した場合を説明したが、上記実施例による磁
気センサは、その他の装置に適用することも可能であ
る。例えば、ロータリエンコーダの磁気センサとして用
いることも可能である。
【0044】以上実施例に沿って本発明を説明したが、
本発明はこれらに制限されるものではない。例えば、種
々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に
自明であろう。
【0045】
【発明の効果】強磁性トンネル接合のトンネル絶縁膜形
成のためのAl膜を成膜する際に、純度の高いAlター
ゲット材を用いることにより、トンネル絶縁膜を厚くし
ても、MR比を比較的高く維持することができる。トン
ネル絶縁膜を厚くすることにより、ピンホール等による
歩留まり低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による磁気センサの平面図及び
断面図である。
【図2】実施例による磁気センサの磁気抵抗変化率の外
部磁場依存性を示すグラフである。
【図3】トンネル絶縁膜を形成するためのAl膜の膜厚
と磁気センサのMR比との関係を示すグラフ、及びAl
膜のスパッタリングによる成膜前のスパッタチャンバ内
の到達真空度と磁気センサのMR比との関係を示すグラ
フである。
【図4】実施例による磁気センサの製造方法を用いた磁
気ヘッドの平面図及び正面図である。
【符号の説明】
1 支持基板 2 電流源 3 電圧計 10 下部磁性層 11 下部NiFe層 12 下部Co層 20 中間層 21 Al層 22 AlO層 30 上部磁性層 31 上部Co層 32 上部NiFe層 33 FeMn層 34 NiFe層 50 下部シールド層 51 下部ギャップ層 52 下部磁性層 53A、53B CoCrPt層 54A、54B 下部電極 55 中間層 56 上部磁性層 57 上部電極 58 上部ギャップ層 59 上部シールド層 60 磁気ディスク 70 支持基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 雅重 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 Fターム(参考) 2G017 AA01 AD55 AD59 AD63 AD65 5D034 BA03 BA15 DA04 DA07

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持基板上に第1の磁性層を形成する工
    程と、 純度99.999%以上のアルミニウムターゲットをス
    パッタリングして、前記第1の磁性層の上に、酸化アル
    ミニウムからなるトンネル絶縁層を形成する工程と、 前記トンネル絶縁層の上に、第2の磁性層を形成する工
    程とを有する磁気センサの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記トンネル絶縁層を形成する工程が、 純度99.999%以上のアルミニウムターゲットをス
    パッタリングしてアルミニウム層を形成する工程と、 前記アルミニウム層を酸化する工程とを含む請求項1に
    記載の磁気センサの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記アルミニウム層を形成する工程にお
    いて堆積するアルミニウム層の膜厚が1.7〜3.5n
    mである請求項2に記載の磁気センサの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記アルミニウムターゲットをスパッタ
    リングする前に、さらに、スパッタリングを行うチャン
    バ内を、圧力2×10-4Pa以下の圧力まで真空排気す
    る工程を含む請求項1〜3のいずれかに記載の磁気セン
    サの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記第1及び第2の磁性層のうち一方の
    磁性層内の磁化方向が外部磁場によって自由に変化し、
    他方の磁性層内の磁化方向は、外部磁場の大きさがある
    値よりも小さいときには、外部磁場の影響を受けず固定
    されている請求項1〜4のいずれかに記載の磁気センサ
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 支持基板上に形成された第1の磁性層
    と、 前記第1の磁性層の上に形成された酸化アルミニウムか
    らなるトンネル絶縁層であって、スパッタチャンバ内の
    スパッタリング前の到達真空度を圧力2×10 -4Pa以
    下とし、純度99.999%以上のアルミニウムターゲ
    ットをスパッタリングして堆積されたアルミニウム層を
    酸素プラズマ中で酸化して得られる酸化アルミニウムの
    純度よりも高い純度の酸化アルミニウムからなる前記ト
    ンネル絶縁層と、 前記トンネル絶縁層の上に形成された第2の磁性層とを
    有する磁気センサ。
  7. 【請求項7】 さらに、前記第1の磁性層と第2の磁性
    層との間のトンネル抵抗の変化を検出する検出手段を有
    する請求項6に記載の磁気センサ。
  8. 【請求項8】 請求項6または7に記載の磁気センサを
    用いた磁気ヘッド。
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