JP2000250087A - カメラ - Google Patents

カメラ

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JP2000250087A
JP2000250087A JP11056388A JP5638899A JP2000250087A JP 2000250087 A JP2000250087 A JP 2000250087A JP 11056388 A JP11056388 A JP 11056388A JP 5638899 A JP5638899 A JP 5638899A JP 2000250087 A JP2000250087 A JP 2000250087A
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JP
Japan
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camera
flash
self
photographing
portrait
Prior art date
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JP11056388A
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English (en)
Inventor
Hironobu Mikoshiba
浩伸 御子柴
Takeshi Aizawa
剛 愛沢
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
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  • Exposure Control For Cameras (AREA)
  • Stroboscope Apparatuses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】撮影者自身を撮影する場合に、適正な露出量を
設定できると共に、手振れを極力抑えることのできるカ
メラを提供する。 【解決手段】セルフポートレート撮影モードが設定され
た場合には、通常撮影モードにおけるフラッシュ4aの
発光量に対して、フラッシュ4aの発光量をたとえば1
/2に低減すると共に、通常撮影モードにおける絞り値
に対して、開放側の絞り値F2を設定するので、たとえ
ば、カメラ20の前方0.5m乃至1mの範囲に存在す
る被写体(撮影者)に対して適正な露出量を調整するこ
とができ、それにより露出オーバーを防止することがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カメラに関し、特
にカメラを把持した撮影者自身を被写体とできるカメラ
に関する。
【0002】
【従来の技術】カメラを用いた通常の撮影においては、
撮影者がカメラのファインダを覗いて所望の被写体を選
択し、最適なシャッタチャンスでシャッタレリーズを行
うようになっている。カメラはこのような撮影に適した
構成を有しており、より具体的には、カメラを構えた撮
影者の目で覗けるような位置にファインダが設けられ、
カメラを把持した右手の人差し指が丁度のるような位置
にレリーズボタンが設けられている。従って、カメラ
は、本来的に撮影者自身を撮影するように構成されては
いないと言える。
【0003】これに対し、撮影者は自らが被写体となる
ことを所望する場合がある。かかる場合、撮影者はカメ
ラを三脚にセットし、セルフタイマ機構もしくは遠隔操
作式のレリーズ機構を用いて撮影を行うか、撮影者以外
の者に依頼して撮影を行うか、状況に応じていずれかの
撮影態様を適宜選択するようになっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、三脚は
カメラに比し重量がありかつ嵩張るものであるため、撮
影者が常時携帯するには不便であり、撮影者が自身の撮
影を所望するとき、常に三脚を使えるとは限らない。ま
た、セルフタイマ機構を用いた撮影では、最適なシャッ
タチャンスをとらえて撮影を行うことが困難であるとい
う問題がある。更に、撮影を所望する場所において撮影
者のみしか存在しない場合もあり、かかる場合には、撮
影者以外の者に撮影を依頼することは不可能である。
【0005】これに対し、従来技術のカメラを左手のみ
で把持しつつ撮影者自身に相対させ、その状態で腕をい
っぱいに伸ばすことにより、撮影者自らを撮影すること
は可能である。ところが、かかる撮影においては、被写
体である撮影者が、カメラの前方およそ0.5m乃至1
mの近接位置に存在するため、被写界輝度が低い場合に
フラッシュを発光させると、被写体からの反射量が過多
となり露出オーバーとなる恐れがある。一方、フラッシ
ュ毎に消耗する、カメラに装填された電池等のエネルギ
を極力節約したいということもある。
【0006】更に、右手に比べ力の弱い左手のみでカメ
ラを把持した状態で、腕をいっぱいに伸ばすと、腕の付
け根に大きなモーメントが生じるが、これを支持する筋
力とのバランスが悪いと腕が動き、結果としてカメラの
手振れを生じやすくなる。しかも、このような不安定な
支持状態で、左手の人指し指でシャッタレリーズボタン
を押すようにすると、それにつられてレリーズの間カメ
ラ自体も下方に移動して、手振れが強調されやすくなる
という問題が生じる。
【0007】本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑
み、撮影者自身を撮影する場合に、適正な露出量を設定
できると共に、手振れを極力抑えることのできるカメラ
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成すべ
く、本発明のカメラは、カメラを把持した撮影者自身を
撮影するのに適した撮影条件を設定するセルフポートレ
ート撮影モードを設定可能なカメラであって、前記セル
フポートレート撮影モードが設定された場合には、フラ
ッシュの発光量を、最大発光量よりも低くすると共に、
発光時の絞り値を、フラッシュ発光しながら近距離の被
写体を撮影する場合に適切な絞り値よりも開放側の値に
設定することを特徴とする。
【0009】本発明のカメラは、カメラを把持した撮影
者自身を撮影するのに適した撮影条件を設定するセルフ
ポートレート撮影モードを設定可能なカメラであって、
前記セルフポートレート撮影モードが設定された場合に
は、あらかじめ設定されたプログラムAE線図における
シャッタ速度よりも、速いシャッタ速度を設定すること
を特徴とする。
【0010】本発明のカメラは、カメラを把持した撮影
者自身を撮影するのに適した撮影条件を設定するセルフ
ポートレート撮影モードを設定可能なカメラであって、
前記セルフポートレート撮影モードが設定された場合に
は、シャッタレリーズボタンが操作された後、通常撮影
モードにおけるシャッタレリーズボタンの操作からシャ
ッタレリーズまでにかかる時間より長い時間経過後に、
シャッタレリーズを行うことを特徴とする。
【0011】本発明のカメラは、カメラを把持した撮影
者自身を撮影するのに適した撮影条件を設定するセルフ
ポートレート撮影モードを設定可能なカメラであって、
前記セルフポートレート撮影モードが設定された場合に
は、フラッシュ発光しながら近距離の被写体を撮影する
場合に適切な発光タイミングより遅いタイミングで、フ
ラッシュを発光させることを特徴とする。
【0012】
【作用】本発明のカメラによれば、前記セルフポートレ
ート撮影モードが設定された場合には、フラッシュの発
光量を、最大発光量よりも低くすると共に、発光時の絞
り値を、フラッシュ発光しながら近距離の被写体を撮影
する場合に適切な絞り値よりも開放側の値に設定するの
で、たとえば、前記カメラの前方0.5m乃至1mの範
囲に存在する被写体に対して適正な露出量を調整するこ
とができ、それにより露出オーバーを防止することがで
きる。
【0013】本発明のカメラによれば、前記セルフポー
トレート撮影モードが設定された場合には、あらかじめ
設定されたプログラムAE線図におけるシャッタ速度よ
りも、速いシャッタ速度を設定するので、手振れが生じ
にくくなる。一方、より速いシャッタ速度を採用する
と、露出量が低下する場合も予想されるが、かかる場合
には、たとえばシャッタレリーズに連動してフラッシュ
発光を行わせたり、あるいは、より開放側の絞り値を設
定することで適正な露出量を得ることもできる。本発明
のカメラによれば、前記セルフポートレート撮影モード
が設定された場合には、シャッタレリーズボタンが操作
された後、通常撮影モードにおけるシャッタレリーズボ
タンの操作からシャッタレリーズまでにかかる時間より
長い時間経過後に、シャッタレリーズを行うので、シャ
ッタレリーズボタンの操作に応動してカメラがブレたと
しても、直ちにレリーズが行われず、カメラブレがおさ
まった頃にレリーズを行うことができ、それによりブレ
の少ない撮影を行うことができる。尚、前記シャッタレ
リーズが遅延される時間は、0.5乃至1秒であること
が好ましい。また、遅延されたシャッタレリーズが行わ
れることを、撮影者に報知できれば、よりユーザーフレ
ンドリーなカメラとなる。
【0014】本発明のカメラによれば、前記セルフポー
トレート撮影モードが設定された場合には、フラッシュ
発光しながら近距離の被写体を撮影する場合に適切な発
光タイミングより遅いタイミングで、フラッシュを発光
させるので、シャッタレリーズボタンの操作に応動して
カメラがブレたとしても、フラッシュがまだ発光しない
ことから、ぶれた状態での被写体像はフィルム面に十分
露光せず、カメラブレがおさまった頃にフラッシュ発光
を行えば、それによりブレの少ない被写体像をフィルム
面に露光することが可能となる。尚、前記フラッシュの
発光タイミングは、前記カメラのシャッタの開口径が最
大の時もしくは縮径しつつある時であることが好まし
い。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明による実施の形態
を、図面を参照して説明するが、本明細書中において説
明に用いる「セルフポートレート撮影モード」とは、三
脚やセルフタイマーを用いることなく、カメラを把持し
た撮影者自身を撮影するのに適した撮影モードをいうも
のとする。また、同様に「通常撮影モード」とは、いわ
ゆる「オートモード」のことで、カメラに組み込まれて
いるプログラムAE線図を元にカメラが自動で露出制御
を行い、所定の明るさよりも暗い場合はストロボを自動
発行し、撮影者がカメラを把持しながら撮影者以外の被
写体を撮影するのに適した撮影モードをいうものとす
る。
【0016】図1は、本実施の形態にかかるカメラのブ
ロック図である。図2は、自身を撮影するために、本実
施の形態のカメラを撮影者が把持する態様を示した図で
ある。図1において、カメラのCPU1は、電源回路2
と、メモリ3と、フラッシュ4aを発光駆動するフラッ
シュ回路4と、モードスイッチ5と、シャッタレリーズ
スイッチ6と、レンズ駆動回路8と、絞り兼用シャッタ
9aを駆動制御するシャッタ駆動回路9と、フィルム給
送回路10と、測光回路11と、AF回路12とに接続
されている。
【0017】通常撮影モードで撮影を行うことを所望す
る場合には、撮影者がモードスイッチ5を「通常撮影モ
ード」側に操作することにより、CPU1が通常撮影モ
ードを設定する。
【0018】かかる場合、シャッタレリーズボタンの半
押しに基づくシャッタレリーズスイッチ6の信号に応動
して、CPU1は、測光回路11により被写体輝度を測
定すると共に、AF回路12を駆動して被写体までの距
離を測定し、測定された被写体までの距離に基づき、合
焦位置へと撮影レンズ(図2)を駆動するように、レン
ズ駆動回路8を制御する。更にCPU1は、シャッタレ
リーズボタンの全押しに基づくシャッタレリーズスイッ
チ6の信号に応動して、測光回路11からの測光結果に
基づき決定されたシャッタ速度及び絞り値で絞り兼用シ
ャッタ9aを駆動するよう、シャッタ駆動回路9を制御
する。
【0019】更に測光回路11からの測光結果に基づ
き、被写界輝度が低いと判断した場合、CPU1は、フ
ラッシュ回路4を駆動してフラッシュ4aを発光させる
ようになっている。かかる場合、いわゆるフラッシュマ
チックと称される制御においては、フラッシュの発光量
を常に最大とする代わりに、フラッシュ発光時の絞り値
を調整することにより、フィルム面への露光量を調整す
るようになっている。
【0020】一方、セルフポートレート撮影モードで撮
影を行うことを所望する場合には、撮影者がモードスイ
ッチ5を「セルフポートレート撮影モード」側に操作す
ることにより、CPU1がセルフポートレート撮影モー
ドを設定する。
【0021】セルフポートレート撮影モードで撮影され
る被写体は、図2に示すごとくカメラを把持した撮影者
自身であるから、被写体距離は0.5乃至1mとするこ
とができる。従って、CPU1は、セルフポートレート
撮影モードの設定に応じて、被写体距離を0.5乃至1
mに設定するよう、レンズ駆動回路8に撮影レンズを駆
動させる。それにより、撮影者が画面上の測距位置から
ずれていても、撮影者にピントが合うようにすることが
できる。
【0022】ところで、セルフポートレート撮影モード
が設定されているときに、フラッシュマチック制御下で
フラッシュを発光させると、フラッシュの最大発光が行
われるため、被写体距離が0.5乃至1mである被写体
からは、多量のフラッシュ光が反射することとなる。従
って、適正な露出を行うためには、フラッシュを小絞り
側で発光させることが必要となる。ところが、絞り兼用
シャッタ9aにおいては、最小絞り近傍の制御が比較的
困難であることから、小絞り側でフラッシュを発光させ
ると露出制御の精度が低下する恐れがある。一方、セル
フポートレート撮影モードが設定された場合には、被写
体距離が0.5乃至1mであるから、フラッシュを最大
発光させなくても、被写体からの十分な光量の反射光が
得られるという実情もある。そこで、本実施の形態にお
いては、以下のようにしてフラッシュ制御を行う。
【0023】図3は、本実施の形態にかかる絞り兼用シ
ャッタ9aの開口波形を示す図である。図3において、
縦軸は、絞り兼用シャッタ9aの開口径を示し、横軸
は、絞り兼用シャッタ9aの開口時間を示している。絞
り兼用シャッタ9aは、時刻0から開き始め、時刻t3
で最大開口径F3になった後、時刻t4から閉じ始め、
時刻t6で全閉するようになっている。最大開口径F3
(絞り値)及び時刻0乃至t6の時間(シャッタ速度)
は、被写界輝度等に基づいて決定される。
【0024】ここで、フラッシュの発光量を示すガイド
ナンバーGNOと、被写体距離lmと、絞り値Fmとの間に
は、以下の関係が成立する。
【0025】 GNO=lm×Fm (1) 従って、ガイドナンバーを一定とした場合に、被写体距
離が1/2になると、適正な露出量を得るためには絞り
値を2倍にする必要がある。
【0026】以上のことをより具体的に説明すると、図
3に示すように、通常撮影モードにおける近距離(被写
体距離が0.5乃至1m)の被写体に対し、フラッシュ
4aを最大発光させる場合には、絞り兼用シャッタ9a
の開口径(すなわち絞り値)をより小さくした値F1と
なる時刻t1で発光させることが必要となる。しかしな
がら、開口径F1は、かかる実施の形態において絞り制
御が困難である制御限界開口径F以下であるため、開口
径F1でフラッシュ4aを発光させた場合には、露出精
度が低くなる恐れがある。
【0027】そこで、本実施の形態においては、CPU
1がセルフポートレート撮影モードを設定したことに応
じて、フラッシュ回路4は、フラッシュ4aの発光量
(すなわちガイドナンバー)を、たとえば1/2に低下
させるように調整する。具体的な調整態様としては、た
とえばフラッシュを発光させるエネルギを蓄積するため
のコンデンサをカメラに2つ設け、通常撮影モード設定
時には、両方のコンデンサに蓄積されたエネルギを用い
てフラッシュ発光を行い、セルフポートレート撮影モー
ド設定時には、片方のコンデンサに蓄積されたエネルギ
のみを用いてフラッシュ発光することが考えられる。ま
た、通常撮影モード設定時には、両方のコンデンサにエ
ネルギを蓄積してフラッシュ発光を行い、セルフポート
レート撮影モード設定時には、片方のコンデンサにのみ
エネルギを蓄積してフラッシュ発光させても良い。更
に、コスト等の問題から単一のコンデンサしか設けるこ
とができない場合には、セルフポートレート撮影モード
設定時に、通常撮影モード設定時と比較して、かかるコ
ンデンサの充電電圧を半減させ、それによりフラッシュ
発光量を低減させることも考えられる。あるいは、スイ
ッチング素子(IGBT)等を用いて、フラッシュの発
光量を制限しても良い。尚、フラッシュの発光量を低下
させる態様は、以上のものに限られない。
【0028】更に、フラッシュ4aの発光量を、たとえ
ば1/2に低下させるように調整したことに応じて、低
下する露光量を補うべく、フラッシュ回路4は、絞り兼
用シャッタ9aの開口径がF2となった時点で、フラッ
シュ4aを発光させるよう発光タイミングをずらす。
尚、開口径F2は、フラッシュ4aの発光量を1/2に
低下させても、開口径F1でフラッシュ4aが最大発光
した場合と同じ露光量が得られる値である。
【0029】本実施の形態によれば、セルフポートレー
ト撮影モードが設定されたことに応じて、フラッシュ4
aの発光量を低下させ、かつ開口径がより開放側に近づ
いたときに発光するよう発光タイミングを変更するの
で、露出制御が容易となってより精度の高い露出量を得
ることが可能となる。また、撮影者に近接してフラッシ
ュ4aが発光しても、その発光量が低下するため、撮影
者はまぶしく感じることが少なくなるという効果や、フ
ラッシュ4aの発光のためのエネルギが少なくて済むこ
とから、省エネルギを図れると共に、次の発光に必要な
充電時間(リサイクルタイム)を短縮できるという効果
も得られる。
【0030】ところで、図2に示すごとく、撮影者が右
手に比べ力の弱い左手Hのみでカメラ20を把持した状
態で、腕をいっぱいに伸ばすと、腕の付け根に大きなモ
ーメントが生じるが、これを支持する筋力とのバランス
が悪いと腕が動き、結果としてカメラ20の手振れを生
じやすくなる。しかも、このような不安定な支持状態
で、左手の人指し指fでシャッタレリーズボタン6を押
すようにすると、つられてカメラ20自体も下方に移動
して、より手振れを生じやすくなる。以下に示す変形例
においては、このような不具合を解消もしくは緩和でき
る。
【0031】図3において、セルフポートレート撮影モ
ード設定時におけるフラッシュ4aの発光タイミング
を、発光量低下に応じて時刻t1から時刻t2にずらす
ことは上述した通りであるが、シャッタレリーズボタン
6を押したときの時刻0から時刻t2までの時間は比較
的短いため、時刻t2ではレリーズに応じてカメラ20
がまだ動いている恐れが強い。これに対し、フラッシュ
4aの発光タイミングは、絞り兼用シャッタ9aの開口
径との関係で決定されるため、開口径を無視して発光タ
イミングを変更することはできない。
【0032】そこで、本変形例においては、絞り兼用シ
ャッタ9aが所定の開口径になるときは、一度のレリー
ズで少なくとも2回あるという事実に基づいて、フラッ
シュ4aを発光させるよう発光タイミングを変更する。
より具体的には、図3に示すごとく、低下する露光量を
補うべく決定される開口径F2は、絞り兼用シャッタ9
aが開く際には時刻t2において得られるが、閉じる際
にも時刻t5において得られる。そこで、本変形例にお
いては、時刻t5において、フラッシュ4aを発光させ
るようにするのである。
【0033】本変形例によれば、上述した実施の形態と
同様に、セルフポートレート撮影モードが設定されたこ
とに応じて、フラッシュ4aの発光量を低下させ、かつ
開口径がより開放側に近づいたときに発光するよう発光
タイミングを変更するので、露出制御が容易となってよ
り精度の高い露出量を得ることが可能となる。加えて、
本変形例によれば、フラッシュ4aの発光タイミングを
時刻t2からt5に遅延させることにより、レリーズ動
作に基づく手振れがおさまったもしくは少なくなった時
点で被写体像を露光できるため、被写体のブレを抑えた
写真を得ることができる。尚、本実施の形態において
は、絞り兼用シャッタ9aが開口径F3まで開く前に、
フラッシュ4aを発光させ、本変形例においては、絞り
兼用シャッタ9aが開口径F3から閉じ始めた後に、フ
ラッシュ4aを発光させているが、ガイドナンバーもし
くは被写体距離とに応じて、開口径F3であるときに発
光させても良い。
【0034】図4は、第2の実施の形態にかかるカメラ
のプログラムAE線図を示す図である。図4に示すプロ
グラムAE線図は、特定のカメラにおいて所望の露出値
(EV=3乃至19)を求める際に、絞り値(Fno)と
シャッタ速度の設定値を決定するために用いられる。
【0035】上述したように、セルフポートレート撮影
モードを設定した場合、レリーズ動作に伴い手振れが生
じやすいという不具合がある。しかしながら、かかる手
振れは、シャッタ速度を増大させることにより、ある程
度抑えることが可能である。ところが、シャッタ速度を
単に増大させただけでは、露出量が低下するため撮影さ
れる画像の質が低下するという不具合が生ずる。本実施
の形態によれば、かかる不具合を解消もしくは緩和する
ことができる。
【0036】かかる本実施の形態について、以下に説明
する。図4に示す点線Aは、通常撮影モードが設定され
た場合における、絞り値(Fno)とシャッタ速度との関
係を示す線図である。かかる線図Aによれば、カメラに
装填されたフィルムの感度に適切な露出値EV=12の
とき、かかる露出値を得るため、シャッタ速度は約1/
100秒時に、絞り値は約F6.5に設定されることと
なる。
【0037】しかるに、手振れをより防止できるよう、
本実施の形態では、セルフポートレート撮影モードが設
定された場合には、より高速側のシャッタ速度を設定す
べく、図4の実線Bに示すプログラムAE線図を採用す
る。かかる線図Bによれば、線図Aに対して同一露出値
EVを維持したまま、絞りとシャッタ速度の組み合わせ
を、シャッタ速度がより高速になるように変更すること
ができる。従って、本実施の形態においては、露出値E
V=12を得るため、シャッタ速度は約1/180秒時
に、絞り値は約F5に設定されることとなる。
【0038】このように、本実施の形態によれば、セル
フポートレート撮影モードが設定された場合には、露出
値が同一でもシャッタ速度が増大するように、プログラ
ムAE線図を変更するようにしたので、より高速側のシ
ャッタ速度により撮影を行うことができ、それにより手
振れの発生を防止もしくは少なくすることが可能とな
る。また、本実施の形態は、フラッシュを用いるほどで
はないが、室内や夕暮れ時のように被写界輝度が比較的
低いため、シャッタ速度をある程度遅くしなければなら
ないような撮影条件下で、セルフポートレートを撮影す
る場合に特に有効である。しかしながら、シャッタ速度
が1/60秒時以下では、通常三脚を使用しないと手振
れが生じやすく、またF4以下の開放側の制御も困難で
あることから、セルフポートレート撮影モードが設定さ
れても、通常撮影モードのプログラムAE線図と同様な
値で制御されるようにしている。
【0039】一方、本実施の形態の変形例として、セル
フポートレート撮影モードが設定された場合には、通常
撮影モード時よりもシャッタ速度を増大させて、低下し
た露光量をフラッシュ発光により補うことも考えられ
る。かかる場合には、通常撮影モード時の絞り値を維持
できるため、プログラムAE線図は、通常撮影モード時
における線図(実線A)と同一のものを使用して制御を
行うことができる。しかしながら、フラッシュ発光と共
に、絞り値を変更することももちろん可能である。
【0040】図5は、第3の実施の形態にかかるカメラ
の動作を示すフローチャート図である。上述したよう
に、本実施の形態も、セルフポートレート撮影モードを
設定した場合、レリーズ動作に伴い手振れが生じやすい
という不具合を解消もしくは緩和することができる。本
実施の形態においては、シャッタレリーズを遅延させる
ことで、手振れを防止もしくは少なくするものである。
【0041】図1及び5を参照して、本実施の形態の動
作について説明する。図5のステップS101におい
て、CPU1は、レリーズスイッチ6の半押し(S1)
に応動し、続くステップS102において測光回路11
に測光を行わせる。更にCPU1は、ステップS103
においてAF回路12に測距を行わせ、かかる測距結果
に基づき、レンズ駆動回路8を介して撮影レンズを合焦
位置に駆動する。
【0042】更に、ステップS105において、CPU
1は、レリーズスイッチ6の全押し(S2)を待つ。レ
リーズスイッチ6が全押しされたと判断した場合、CP
U1は、続くステップS106においてセルフポートレ
ート撮影モードが設定されているか否か判断し、セルフ
ポートレート撮影モードが設定されていると判断した場
合、ステップS107において、所定時間待機してレリ
ーズ動作を遅延させる。
【0043】この遅延時間を長く設定すれば、レリーズ
動作に基づく手振れがおさまってカメラが落ち着く確率
が高まるが、あまり長すぎると撮影者が待ち疲れてカメ
ラを動かす恐れもあり、その際にレリーズ動作が行われ
ると却って手振れ度合いが高まることも予想される。従
って、かかる遅延時間を、たとえば0.5乃至1秒程度
に設定することが望ましいと考えられるが、これに限ら
れない。
【0044】所定時間待機した後、CPU1は、ステッ
プS108において、カメラの前面に配置された報知手
段としてのランプ(たとえば赤目ランプもしくはタイマ
LEDであって良い)を点灯させて、撮影者にレリーズ
が行われることを報知する。尚、かかる報知の態様とし
ては、ランプに代えてもしくはランプと共に、警告音を
発生するようにしてもよい。
【0045】更に、CPU1は、ステップS109にお
いて、シャッタ駆動回路9を介して絞り兼用シャッタ9
aを駆動する。続いて、CPU1は、ステップS110
において、レンズ駆動回路8を介して撮影レンズを所定
位置に戻すと共に、ステップS111において、フィル
ム給送回路10により、フィルムを1駒だけ巻き上げ
て、次の撮影を待つ状態へと移行する。
【0046】このように、本実施の形態によれば、シャ
ッタレリーズスイッチの全押しからシャッタ駆動までの
時間を、所定時間だけ遅延させることにより、レリーズ
動作に基づく手振れがおさまったもしくは少なくなった
時点で被写体像を撮影できるため、被写体のブレを抑え
た写真を得ることができる。
【0047】以上、本発明を実施の形態を参照して説明
してきたが、本発明は上記実施の形態に限定して解釈さ
れるべきではなく、適宜変更・改良が可能であることは
もちろんである。たとえば、シャッタレリーズを遅延さ
せる時間は可変として良い。その遅延時間は、任意に抽
出したカメラに加速度センサを取り付けて、セルフポー
トレート撮影モードを設定してレリーズスイッチをオン
操作したときに、かかる加速度センサにより手振れの度
合いを検出し、手振れがおさまるまでの時間を平均化す
ることにより求めることができる。また、カメラに加速
度センサを搭載すれば、実際のセルフポートレート撮影
モード下での撮影において、加速度センサの検出結果に
基づき手振れがおさまった時期を個々に判断できるた
め、より精度良くシャッタレリーズ動作を行うタイミン
グを決定できる。
【0048】
【発明の効果】本発明のカメラによれば、セルフポート
レート撮影モードが設定された場合には、フラッシュの
発光量を、最大発光量よりも低くすると共に、発光時の
絞り値を、フラッシュ発光しながら近距離の被写体を撮
影する場合に適切な絞り値よりも開放側の値に設定する
ので、たとえば、前記カメラの前方0.5m乃至1mの
範囲に存在する被写体に対して適正な露出量を調整する
ことができ、それにより露出オーバーを防止することが
できる。
【0049】本発明のカメラによれば、セルフポートレ
ート撮影モードが設定された場合には、あらかじめ設定
されたプログラムAE線図におけるシャッタ速度より
も、速いシャッタ速度を設定するので、手振れが生じに
くくなる。一方、より速いシャッタ速度を採用すると、
露出量が低下する場合も予想されるが、かかる場合に
は、たとえばシャッタレリーズに連動してフラッシュ発
光を行わせたり、あるいは、より開放側の絞り値を設定
することで適正な露出量を得ることもできる。
【0050】本発明のカメラによれば、セルフポートレ
ート撮影モードが設定された場合には、シャッタレリー
ズボタンが操作された後、通常撮影モードにおけるシャ
ッタレリーズボタンの操作からシャッタレリーズまでに
かかる時間より長い時間経過後に、シャッタレリーズを
行うので、シャッタレリーズボタンの操作に応動してカ
メラがブレたとしても、直ちにレリーズが行われず、カ
メラブレがおさまった頃にレリーズを行うことができ、
それによりブレの少ない撮影を行うことができる。尚、
前記シャッタレリーズが遅延される時間は、0.5乃至
1秒であることが好ましい。また、遅延されたシャッタ
レリーズが行われることを、撮影者に報知できれば、よ
りユーザーフレンドリーなカメラとなる。
【0051】本発明のカメラによれば、セルフポートレ
ート撮影モードが設定された場合には、フラッシュ発光
しながら近距離の被写体を撮影する場合に適切な発光タ
イミングより遅いタイミングで、フラッシュを発光させ
るので、シャッタレリーズボタンの操作に応動してカメ
ラがブレたとしても、フラッシュがまだ発光しないこと
から、ぶれた状態での被写体像はフィルム面に十分露光
せず、カメラブレがおさまった頃にフラッシュ発光を行
えば、それによりブレの少ない被写体像をフィルム面に
露光することが可能となる。尚、前記フラッシュの発光
タイミングは、前記カメラのシャッタの開口径が最大の
時もしくは縮径しつつある時であることが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態にかかるカメラのブロック図
である。
【図2】第1の本実施の形態のカメラを、撮影者が把持
する態様を示した図である。
【図3】第1の実施の形態にかかる絞り兼用シャッタ9
aの開口波形を示す図である。
【図4】第2の実施の形態にかかるカメラのプログラム
AE線図を示す図である。
【図5】第3の実施の形態にかかるカメラの動作を示す
フローチャート図である。
【符号の説明】
1 CPU 2 電源回路 3 メモリ 4 フラッシュ回路 4a フラッシュ 5 モードスイッチ 6 レリーズスイッチ 8 レンズ駆動回路 9 シャッタ駆動回路 9a 絞り兼用シャッタ 10 フィルム給送回路 11 測光回路 12 AF回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H002 AB04 AB06 CC34 CC36 CD00 CD03 CD11 FB28 FB31 FB71 GA17 GA28 GA41 GA43 GA44 HA06 2H053 AB03 AB08 AC13 AC16 AD00 AD04 AD21 BA02 BA08 DA04

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カメラを把持した撮影者自身を撮影する
    のに適した撮影条件を設定するセルフポートレート撮影
    モードを設定可能なカメラであって、 前記セルフポートレート撮影モードが設定された場合に
    は、フラッシュの発光量を、最大発光量よりも低くする
    と共に、発光時の絞り値を、フラッシュ発光しながら近
    距離の被写体を撮影する場合に適切な絞り値よりも開放
    側の値に設定することを特徴とするカメラ。
  2. 【請求項2】 前記セルフポートレート撮影モードが設
    定された場合に、前記カメラの前方0.5m乃至1mの
    範囲に存在する被写体に対して、露出量が調整されるこ
    とを特徴とする請求項1に記載のカメラ。
  3. 【請求項3】 カメラを把持した撮影者自身を撮影する
    のに適した撮影条件を設定するセルフポートレート撮影
    モードを設定可能なカメラであって、 前記セルフポートレート撮影モードが設定された場合に
    は、あらかじめ設定されたプログラムAE線図における
    シャッタ速度よりも、速いシャッタ速度を設定すること
    を特徴とするカメラ。
  4. 【請求項4】 前記セルフポートレート撮影モードが設
    定された場合に、シャッタレリーズに連動してフラッシ
    ュ発光を行わせることを特徴とする請求項3に記載のカ
    メラ。
  5. 【請求項5】 前記セルフポートレート撮影モードが設
    定された場合に、通常撮影モードにおける絞り値に対し
    て、開放側の絞り値を設定することを特徴とする請求項
    3又は4に記載のカメラ。
  6. 【請求項6】 カメラを把持した撮影者自身を撮影する
    のに適した撮影条件を設定するセルフポートレート撮影
    モードを設定可能なカメラであって、 前記セルフポートレート撮影モードが設定された場合に
    は、シャッタレリーズボタンが操作された後、通常撮影
    モードにおけるシャッタレリーズボタンの操作からシャ
    ッタレリーズまでにかかる時間より長い時間経過後に、
    シャッタレリーズを行うことを特徴とするカメラ。
  7. 【請求項7】 前記シャッタレリーズが遅延される時間
    は、0.5乃至1秒であることを特徴とする請求項6に
    記載のカメラ。
  8. 【請求項8】 遅延されたシャッタレリーズが行われる
    ことを報知する報知手段が設けられていることを特徴と
    する請求項6又は7に記載のカメラ。
  9. 【請求項9】 カメラを把持した撮影者自身を撮影する
    のに適した撮影条件を設定するセルフポートレート撮影
    モードを設定可能なカメラであって、 前記セルフポートレート撮影モードが設定された場合に
    は、フラッシュ発光しながら近距離の被写体を撮影する
    場合に適切な発光タイミングより遅いタイミングで、フ
    ラッシュを発光させることを特徴とするカメラ。
  10. 【請求項10】 前記フラッシュは、前記カメラのシャ
    ッタの開口径が最大の時もしくは縮径しつつある時に発
    光することを特徴とする請求項9に記載のカメラ。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010160217A (ja) * 2009-01-06 2010-07-22 Nikon Corp 撮影用照明装置及び撮像装置

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