JP2000249649A - ガス環境広域探査システム及びガス環境広域探査方法 - Google Patents
ガス環境広域探査システム及びガス環境広域探査方法Info
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- JP2000249649A JP2000249649A JP11055442A JP5544299A JP2000249649A JP 2000249649 A JP2000249649 A JP 2000249649A JP 11055442 A JP11055442 A JP 11055442A JP 5544299 A JP5544299 A JP 5544299A JP 2000249649 A JP2000249649 A JP 2000249649A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は、被監視対象の混合ガス体に含まれ
るガス種やガス濃度に対する静的定性・定量解析及び動
的定性・定量解析を広域監視エリアにわたって実行する
ガス環境広域探査システム及びガス環境広域探査方法を
提供することを課題とする。 【解決手段】 被監視対象の混合ガス体に含まれるガス
種やガス濃度を検知するための探査レーザ光72を生成
して当該被監視対象の混合ガス体に照射する送信光学系
100と、被監視対象の混合ガス体から後方散乱されて
くる受信時系列光204を受光して当該被監視対象の混
合ガス体に含まれるガスのガス種やガス濃度に対する静
的定性・定量解析及び動的定性・定量解析を行う受信光
学系200とを備える。
るガス種やガス濃度に対する静的定性・定量解析及び動
的定性・定量解析を広域監視エリアにわたって実行する
ガス環境広域探査システム及びガス環境広域探査方法を
提供することを課題とする。 【解決手段】 被監視対象の混合ガス体に含まれるガス
種やガス濃度を検知するための探査レーザ光72を生成
して当該被監視対象の混合ガス体に照射する送信光学系
100と、被監視対象の混合ガス体から後方散乱されて
くる受信時系列光204を受光して当該被監視対象の混
合ガス体に含まれるガスのガス種やガス濃度に対する静
的定性・定量解析及び動的定性・定量解析を行う受信光
学系200とを備える。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、監視エリア内の被
監視対象のガス体を検知するガス環境広域探査技術に係
り、特に被監視対象の混合ガス体に含まれるガス種やガ
ス濃度に対する静的定性・定量解析及び動的定性・定量
解析を広域監視エリアにわたって実行するガス環境広域
探査システム及びガス環境広域探査方法に関する。
監視対象のガス体を検知するガス環境広域探査技術に係
り、特に被監視対象の混合ガス体に含まれるガス種やガ
ス濃度に対する静的定性・定量解析及び動的定性・定量
解析を広域監視エリアにわたって実行するガス環境広域
探査システム及びガス環境広域探査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、監視エリア内の被監視対象のガス
体を検知するガス環境広域探査技術としては、ガスクロ
マトグラフィー及びガスクロマトグラフィー質量分析計
(GC−MS)法、タンデムマススペクトロメトリー
法、赤外線吸収分光法、半導体センサ検出法などが知ら
れている。ガスクロマトグラフィー及びガスクロマトグ
ラフィー質量分析計法は、何らかの手段で濃縮させたガ
ス体をガスクロマトグラフまたはガスクロマトグラフィ
ー質量分析計で分離精製後定量する。ガスクロマトグラ
フの検出器としては水素炎イオン化検出器(FID)が
主で、その他、炎光光度検出器(FPD)、光イオン化
検出器(PID)などがある。
体を検知するガス環境広域探査技術としては、ガスクロ
マトグラフィー及びガスクロマトグラフィー質量分析計
(GC−MS)法、タンデムマススペクトロメトリー
法、赤外線吸収分光法、半導体センサ検出法などが知ら
れている。ガスクロマトグラフィー及びガスクロマトグ
ラフィー質量分析計法は、何らかの手段で濃縮させたガ
ス体をガスクロマトグラフまたはガスクロマトグラフィ
ー質量分析計で分離精製後定量する。ガスクロマトグラ
フの検出器としては水素炎イオン化検出器(FID)が
主で、その他、炎光光度検出器(FPD)、光イオン化
検出器(PID)などがある。
【0003】水素炎イオン化検出器(FID)は多くの
化合物の定量が可能であるが、無機化合物や硫化物に対
して感度が低い。炎光光度検出器(FPD)は硫化物に
対しては水素炎イオン化検出器(FID)より高感度で
あり、光イオン化検出器(PID)はハロゲン化炭化水
素と不飽和化合物に対しては水素炎イオン化検出器(F
ID)より高感度である。概してガスクロマトグラフィ
ー及びガスクロマトグラフィー質量分析計法は、装置の
使用にあたり頻繁に校正と保守が必要になり、また各物
質に対して検出器により感度に違いがあるため、汎用法
としての使用が困難であるという欠点がある。しかも高
価な装置が必要であり、操作も煩雑である。
化合物の定量が可能であるが、無機化合物や硫化物に対
して感度が低い。炎光光度検出器(FPD)は硫化物に
対しては水素炎イオン化検出器(FID)より高感度で
あり、光イオン化検出器(PID)はハロゲン化炭化水
素と不飽和化合物に対しては水素炎イオン化検出器(F
ID)より高感度である。概してガスクロマトグラフィ
ー及びガスクロマトグラフィー質量分析計法は、装置の
使用にあたり頻繁に校正と保守が必要になり、また各物
質に対して検出器により感度に違いがあるため、汎用法
としての使用が困難であるという欠点がある。しかも高
価な装置が必要であり、操作も煩雑である。
【0004】タンデムマススペクトロメトリー法は近年
開発された分析技術であり、質量−電荷比に基づいて化
合物の分離を行うことができる。このためガスクロマト
グラフィー等による分離が不要で、高感度であるが、装
置が極めて高価格である。
開発された分析技術であり、質量−電荷比に基づいて化
合物の分離を行うことができる。このためガスクロマト
グラフィー等による分離が不要で、高感度であるが、装
置が極めて高価格である。
【0005】赤外線吸収分光法は多成分の同定と高感度
の定量が可能である。しかし、炭化水素のように分子構
造が類似しているものや同じ置換基を持つ化合物を含む
サンプルのスペクトルはかなり類似しており、それぞれ
を識別することは困難である。
の定量が可能である。しかし、炭化水素のように分子構
造が類似しているものや同じ置換基を持つ化合物を含む
サンプルのスペクトルはかなり類似しており、それぞれ
を識別することは困難である。
【0006】半導体センサ検出法で用いるセンサは、半
導体材料として酸化チタンや酸化第二銅といった酸化物
を用い、これを熱処理により非化学量論組成酸化物にし
て半導体特性を付与して製造したものである。このセン
サは被検ガスが半導体に吸着すると半導体中のバンド構
造が変化し、電気抵抗や電気容量が変化することを利用
して、その電気特性の変化から被検ガスを検知する。半
導体センサは原理上酸素分圧に対しても敏感で、検知ガ
スのみならず酸素分圧によっても電気抵抗や電気容量が
変化するため、酸素が存在してその分圧が変化するよう
な環境下では、信頼性の点で問題がある。
導体材料として酸化チタンや酸化第二銅といった酸化物
を用い、これを熱処理により非化学量論組成酸化物にし
て半導体特性を付与して製造したものである。このセン
サは被検ガスが半導体に吸着すると半導体中のバンド構
造が変化し、電気抵抗や電気容量が変化することを利用
して、その電気特性の変化から被検ガスを検知する。半
導体センサは原理上酸素分圧に対しても敏感で、検知ガ
スのみならず酸素分圧によっても電気抵抗や電気容量が
変化するため、酸素が存在してその分圧が変化するよう
な環境下では、信頼性の点で問題がある。
【0007】このような問題点を解決することを目的と
する従来技術として、特開平9−54040号公報(第
1従来技術)に記載のものがある。すなわち第1従来技
術は、呼気中の測定しようとする各成分について、その
成分の濃度とラマンスペクトル強度の間の相関が良好な
波長をその成分に固有の測定波長として予め選択し、被
監視対象のガス体に対しラマン励起光を照射し、窒素に
固有の測定波長でのラマンスペクトルと、測定しようと
する各成分についてのそれぞれ予め選択された測定波長
でのラマンスペクトルを測定し、窒素のラマンスペクト
ル強度に対する各成分のラマンスペクトル強度比を求
め、各成分についての窒素とのラマンスペクトル強度比
と濃度について予め作成した検量線を用いて呼気中の各
成分を定量分析する測定方法、または呼気中の測定しよ
うとする複数成分について、各成分の濃度とラマンスペ
クトル強度の間の相関が良好な波長をその成分に固有の
測定波長として予め選択し、被監視対象のガス体に対し
ラマン励起光を照射し、その複数成分についてのそれぞ
れ予め選択された測定波長でのラマンスペクトルを測定
し、その複数成分のラマンスペクトル強度から、各成分
についてラマンスペクトル強度と濃度について予め作成
した検量線を用いてその複数成分の濃度比を求める測定
方法である。第1従来技術によれば、被監視対象のガス
体に対しラマン励起光を照射して各成分について予め選
択された測定波長でのラマンスペクトルを測定するとと
もに、窒素のラマンスペクトル強度に対する各成分のラ
マンスペクトル強度比を基にして各成分の濃度を求める
ようにしたので、検体の一定量を採取することが容易で
ない呼気に対しても各成分濃度の絶対値を容易に測定す
ることができるようになり、また、複数成分の濃度比を
求めることによっても、検体の一定量を採取することが
容易でない呼気に対しても複数成分の正確な濃度比を求
めることができ、診断に有効な指標を得ることができる
ようになるといった効果が示されている。
する従来技術として、特開平9−54040号公報(第
1従来技術)に記載のものがある。すなわち第1従来技
術は、呼気中の測定しようとする各成分について、その
成分の濃度とラマンスペクトル強度の間の相関が良好な
波長をその成分に固有の測定波長として予め選択し、被
監視対象のガス体に対しラマン励起光を照射し、窒素に
固有の測定波長でのラマンスペクトルと、測定しようと
する各成分についてのそれぞれ予め選択された測定波長
でのラマンスペクトルを測定し、窒素のラマンスペクト
ル強度に対する各成分のラマンスペクトル強度比を求
め、各成分についての窒素とのラマンスペクトル強度比
と濃度について予め作成した検量線を用いて呼気中の各
成分を定量分析する測定方法、または呼気中の測定しよ
うとする複数成分について、各成分の濃度とラマンスペ
クトル強度の間の相関が良好な波長をその成分に固有の
測定波長として予め選択し、被監視対象のガス体に対し
ラマン励起光を照射し、その複数成分についてのそれぞ
れ予め選択された測定波長でのラマンスペクトルを測定
し、その複数成分のラマンスペクトル強度から、各成分
についてラマンスペクトル強度と濃度について予め作成
した検量線を用いてその複数成分の濃度比を求める測定
方法である。第1従来技術によれば、被監視対象のガス
体に対しラマン励起光を照射して各成分について予め選
択された測定波長でのラマンスペクトルを測定するとと
もに、窒素のラマンスペクトル強度に対する各成分のラ
マンスペクトル強度比を基にして各成分の濃度を求める
ようにしたので、検体の一定量を採取することが容易で
ない呼気に対しても各成分濃度の絶対値を容易に測定す
ることができるようになり、また、複数成分の濃度比を
求めることによっても、検体の一定量を採取することが
容易でない呼気に対しても複数成分の正確な濃度比を求
めることができ、診断に有効な指標を得ることができる
ようになるといった効果が示されている。
【0008】しかしながら、上記ガスクロマトグラフィ
ー及びガスクロマトグラフィー質量分析計(GC−M
S)法、タンデムマススペクトロメトリー法、赤外線吸
収分光法、及び第1従来技術では、ガスセル内に充填し
た状態で検知ガスの検出を実行する必要があり、水平・
垂直距離で数10m〜数10kmといった広域監視エリ
ア内で検知ガスを検知することが難しいという問題点が
あった。また半導体センサ検出法では、検知ガスにセン
サ面が接触できる位置や距離(通常数cm〜数m)に半
導体センサを置いた状態(通常固定設置状態)で検知ガ
スの検出を実行する必要があり、水平・垂直距離で数1
0m〜数10kmといった広域監視エリア内で検知ガス
を検知することが難しいという問題点があった。
ー及びガスクロマトグラフィー質量分析計(GC−M
S)法、タンデムマススペクトロメトリー法、赤外線吸
収分光法、及び第1従来技術では、ガスセル内に充填し
た状態で検知ガスの検出を実行する必要があり、水平・
垂直距離で数10m〜数10kmといった広域監視エリ
ア内で検知ガスを検知することが難しいという問題点が
あった。また半導体センサ検出法では、検知ガスにセン
サ面が接触できる位置や距離(通常数cm〜数m)に半
導体センサを置いた状態(通常固定設置状態)で検知ガ
スの検出を実行する必要があり、水平・垂直距離で数1
0m〜数10kmといった広域監視エリア内で検知ガス
を検知することが難しいという問題点があった。
【0009】一方、近年、環境汚染の問題が大きく取り
上げられており、中でも大気汚染は大きなテーマとなっ
ている。NOxやSOxは汚染ガス体の中でも特に重要
なものであるが、従来これらの汚染ガス体や特定の重要
な注目ガス体の濃度を測定するのにレーザレーダが用い
られている。
上げられており、中でも大気汚染は大きなテーマとなっ
ている。NOxやSOxは汚染ガス体の中でも特に重要
なものであるが、従来これらの汚染ガス体や特定の重要
な注目ガス体の濃度を測定するのにレーザレーダが用い
られている。
【0010】レーザレーダによるガス体の濃度測定は、
レーザを用いて被監視対象のガス体の吸収波長のレーザ
光を発生せしめ、被監視対象のガス体によるレーザ光の
吸収度合いを検出することによりガス体の濃度を測定し
ようとするものであり、被監視対象のガス体の吸収スペ
クトルの存在する波長(たとえばNO2では450nm
(ナノメートル;ナノは10億分の1)、オゾンO3で
は300nm)のレーザ光を発生するレーザが用いられ
る。このとき波長を求めるためには、その吸収スペクト
ルにおいて吸収の大きな波長(以下、吸収波長)と吸収
の小さな波長(以下、非吸収波長)の2つの異なる波長
のレーザ光を使用する。レーザレーダでは、レーザ光を
被監視対象のガス体に向けて放射しその後方散乱光を集
光してガス体による吸収度合いを検出しているが、散乱
光が微弱でしかもそれにノイズが混入したりすることも
あるため、通常はある時間(たとえば数秒〜数分間)に
わたって吸収波長のレーザ光と非吸収波長のレーザ光と
を交互に放射し、その間の吸収波長の後方散乱光および
非吸収波長の後方散乱光の受信信号をそれぞれ加算平均
し、両者の比を取ることによって濃度を求めている。こ
のような従来技術としては、例えば、特開平10−18
5804号公報(第2従来技術)に記載のものがある。
すなわち第2従来技術は、第1の固体レーザと、第1の
固体レーザから出力するレーザ光の波長を順次切り替え
る発振波長切替機構と、第2の固体レーザと、発振波長
切替機構により切り替えられて出力される少なくとも3
波長以上の異なる波長のレーザ光の各々と第2の固体レ
ーザから第1の非線形光学素子を介して出力するレーザ
光とを和周波として異なる3波長以上の所望の波長のレ
ーザ光に変換して出力する第2の非線形光学素子と、第
2の非線形光学素子の光学的位置を、発振波長切替機構
による波長切り替えタイミングに同期して、異なる3波
長以上の波長のレーザ光のそれぞれ位相整合角となるよ
うに切り替える位置切替装置とを有するレーザ光発生光
学系を有するガス体の濃度測定装置、または固体レーザ
と、固体レーザ共振器内の励起レーザ光入射側に設けら
れた回折格子およびチューニングミラーと、固体レーザ
共振器内の発振レーザ光出射側に設けられた出力結合器
と、回折格子に対するチューニングミラーの光学的位置
を順次切り替えて変位させる発振波長切替機構と、発振
波長切替機構により切り替えられて出力される異なる3
波長以上のレーザ光の各々と3波長以上の波長とは異な
る波長のレーザ光とを和周波として所望の異なる3波長
以上のレーザ光に変換して出力する非線形光学素子と、
入射レーザ光に対する非線形光学素子の光学的位置を、
発振波長切替機構による波長切り替えタイミングに同期
して、異なる3波長以上のレーザ光のそれぞれ位相整合
角となるように切り替える位置切替装置とを有し、固体
レーザに入射したレーザ光を固体レーザと回折格子とを
介して出力結合器とチューニングミラーとの間で反復増
幅した後出力結合器から異なる3波長以上のレーザ光と
して非線形光学素子に向けて出力するレーザ光発生光学
系を有するガス体の濃度測定装置である。このような第
2従来技術では、チタンサファイアレーザのような固体
レーザとYAGレーザの2本のレーザを用いるだけで、
後方散乱係数および消散係数の波長依存性の補正が行わ
れ、精度の高い濃度測定ができ、したがって、光学系を
含む装置も簡潔になり、コスト上有利になり、またレー
ザの調整や設置場所の問題もなく、3本のレーザを用い
た場合の3波長の光波を一致させるアライメントの難し
さもなく、またラマンセルを用いることもないので、時
々交換する煩わしさや、波長変換後のレーザ光のビーム
特性や出力強度の不安定の問題もないといった効果が示
されている。
レーザを用いて被監視対象のガス体の吸収波長のレーザ
光を発生せしめ、被監視対象のガス体によるレーザ光の
吸収度合いを検出することによりガス体の濃度を測定し
ようとするものであり、被監視対象のガス体の吸収スペ
クトルの存在する波長(たとえばNO2では450nm
(ナノメートル;ナノは10億分の1)、オゾンO3で
は300nm)のレーザ光を発生するレーザが用いられ
る。このとき波長を求めるためには、その吸収スペクト
ルにおいて吸収の大きな波長(以下、吸収波長)と吸収
の小さな波長(以下、非吸収波長)の2つの異なる波長
のレーザ光を使用する。レーザレーダでは、レーザ光を
被監視対象のガス体に向けて放射しその後方散乱光を集
光してガス体による吸収度合いを検出しているが、散乱
光が微弱でしかもそれにノイズが混入したりすることも
あるため、通常はある時間(たとえば数秒〜数分間)に
わたって吸収波長のレーザ光と非吸収波長のレーザ光と
を交互に放射し、その間の吸収波長の後方散乱光および
非吸収波長の後方散乱光の受信信号をそれぞれ加算平均
し、両者の比を取ることによって濃度を求めている。こ
のような従来技術としては、例えば、特開平10−18
5804号公報(第2従来技術)に記載のものがある。
すなわち第2従来技術は、第1の固体レーザと、第1の
固体レーザから出力するレーザ光の波長を順次切り替え
る発振波長切替機構と、第2の固体レーザと、発振波長
切替機構により切り替えられて出力される少なくとも3
波長以上の異なる波長のレーザ光の各々と第2の固体レ
ーザから第1の非線形光学素子を介して出力するレーザ
光とを和周波として異なる3波長以上の所望の波長のレ
ーザ光に変換して出力する第2の非線形光学素子と、第
2の非線形光学素子の光学的位置を、発振波長切替機構
による波長切り替えタイミングに同期して、異なる3波
長以上の波長のレーザ光のそれぞれ位相整合角となるよ
うに切り替える位置切替装置とを有するレーザ光発生光
学系を有するガス体の濃度測定装置、または固体レーザ
と、固体レーザ共振器内の励起レーザ光入射側に設けら
れた回折格子およびチューニングミラーと、固体レーザ
共振器内の発振レーザ光出射側に設けられた出力結合器
と、回折格子に対するチューニングミラーの光学的位置
を順次切り替えて変位させる発振波長切替機構と、発振
波長切替機構により切り替えられて出力される異なる3
波長以上のレーザ光の各々と3波長以上の波長とは異な
る波長のレーザ光とを和周波として所望の異なる3波長
以上のレーザ光に変換して出力する非線形光学素子と、
入射レーザ光に対する非線形光学素子の光学的位置を、
発振波長切替機構による波長切り替えタイミングに同期
して、異なる3波長以上のレーザ光のそれぞれ位相整合
角となるように切り替える位置切替装置とを有し、固体
レーザに入射したレーザ光を固体レーザと回折格子とを
介して出力結合器とチューニングミラーとの間で反復増
幅した後出力結合器から異なる3波長以上のレーザ光と
して非線形光学素子に向けて出力するレーザ光発生光学
系を有するガス体の濃度測定装置である。このような第
2従来技術では、チタンサファイアレーザのような固体
レーザとYAGレーザの2本のレーザを用いるだけで、
後方散乱係数および消散係数の波長依存性の補正が行わ
れ、精度の高い濃度測定ができ、したがって、光学系を
含む装置も簡潔になり、コスト上有利になり、またレー
ザの調整や設置場所の問題もなく、3本のレーザを用い
た場合の3波長の光波を一致させるアライメントの難し
さもなく、またラマンセルを用いることもないので、時
々交換する煩わしさや、波長変換後のレーザ光のビーム
特性や出力強度の不安定の問題もないといった効果が示
されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、第2従
来技術には以下に掲げる問題点があった。第1に、異な
る3波長以上のレーザ光をガス体に照射したときに生成
される後方散乱光に基づいてガス体の吸収特性からガス
体の濃度を測定しているが、ガス体を構成しているガス
種を同定することが難しいという問題点があった。
来技術には以下に掲げる問題点があった。第1に、異な
る3波長以上のレーザ光をガス体に照射したときに生成
される後方散乱光に基づいてガス体の吸収特性からガス
体の濃度を測定しているが、ガス体を構成しているガス
種を同定することが難しいという問題点があった。
【0012】また第2に、回折格子に対するチューニン
グミラーの光学的位置を発振波長切替機構で10Hz程
度の速度で順次切り替えて変位させ、発振波長切替機構
で切り替えられて出力される異なる3波長以上のレーザ
光の各々と3波長以上の波長とは異なる波長のレーザ光
とを非線形光学素子で和周波として所望の異なる3波長
以上のレーザ光に変換して10Hz程度の速度で出力
し、入射レーザ光に対する非線形光学素子の光学的位置
を、発振波長切替機構による波長切り替えタイミングに
同期して、異なる3波長以上のレーザ光のそれぞれ位相
整合角となるように位置切替装置で10Hz程度の速度
で切り替えるため、異なる3波長以上のレーザ光の照射
タイミングに100ms程度の時間差が発生する。これ
らのレーザ光をほぼ同時に同一箇所に照射することが難
しいため、音速に近い高速で噴出するガス体(高速ジェ
ット流体)、乱流等の複雑な動きやトランジェントな変
化を伴うガス体、爆発的に膨張/縮小変化するガス体等
に対するガス体の濃度測定を行うことが難しいという問
題点があった。例えば、ガス体の変化(移動)速度を1
00m/s(ジェット流)、波長切り替え周波数を10
Hzとした場合、ガス体の移動距離は100/10=1
0m程度となる結果、ガス体の属性(濃度)の変化を高
精度でリアルタイムに時々刻々追動したり報知すること
が難しいという問題点があった。
グミラーの光学的位置を発振波長切替機構で10Hz程
度の速度で順次切り替えて変位させ、発振波長切替機構
で切り替えられて出力される異なる3波長以上のレーザ
光の各々と3波長以上の波長とは異なる波長のレーザ光
とを非線形光学素子で和周波として所望の異なる3波長
以上のレーザ光に変換して10Hz程度の速度で出力
し、入射レーザ光に対する非線形光学素子の光学的位置
を、発振波長切替機構による波長切り替えタイミングに
同期して、異なる3波長以上のレーザ光のそれぞれ位相
整合角となるように位置切替装置で10Hz程度の速度
で切り替えるため、異なる3波長以上のレーザ光の照射
タイミングに100ms程度の時間差が発生する。これ
らのレーザ光をほぼ同時に同一箇所に照射することが難
しいため、音速に近い高速で噴出するガス体(高速ジェ
ット流体)、乱流等の複雑な動きやトランジェントな変
化を伴うガス体、爆発的に膨張/縮小変化するガス体等
に対するガス体の濃度測定を行うことが難しいという問
題点があった。例えば、ガス体の変化(移動)速度を1
00m/s(ジェット流)、波長切り替え周波数を10
Hzとした場合、ガス体の移動距離は100/10=1
0m程度となる結果、ガス体の属性(濃度)の変化を高
精度でリアルタイムに時々刻々追動したり報知すること
が難しいという問題点があった。
【0013】本発明は斯かる問題点を鑑みてなされたも
のであり、その目的とするところは、被監視対象の混合
ガス体に含まれるガス種やガス濃度に対する静的定性・
定量解析及び動的定性・定量解析を広域監視エリアにわ
たって実行するガス環境広域探査システム及びガス環境
広域探査方法を提供する点にある。
のであり、その目的とするところは、被監視対象の混合
ガス体に含まれるガス種やガス濃度に対する静的定性・
定量解析及び動的定性・定量解析を広域監視エリアにわ
たって実行するガス環境広域探査システム及びガス環境
広域探査方法を提供する点にある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
の要旨は、被監視対象の混合ガス体に含まれるガス種や
ガス濃度に対する静的定性・定量解析及び動的定性・定
量解析を広域監視エリアにわたって実行するガス環境広
域探査システムであって、被監視対象の混合ガス体に含
まれるガス種やガス濃度を検知するための探査レーザ光
を生成して当該被監視対象の混合ガス体に照射する送信
光学系と、被監視対象の混合ガス体から後方散乱されて
くる受信時系列光を受光して当該被監視対象の混合ガス
体に含まれるガスのガス種やガス濃度に対する静的定性
・定量解析及び動的定性・定量解析を行う前記受信光学
系とを備え、第1の振動数の第1の補償用レーザ光を生
成・出力する第1補償用レーザと、同期信号である第1
時分割同期信号に応じたデューティ比と繰り返し周波数
とで前記第1の補償用レーザ光をパルス変調して第1の
補償用レーザ変調光を生成・出力する第1変調器と、前
記第1の補償用レーザ光と同程度のパワーを有し第2の
振動数の第2の補償用レーザ光を生成・出力する第2補
償用レーザと、同期信号である第2時分割同期信号に応
じたデューティ比と繰り返し周波数とで前記第2の補償
用レーザ光をパルス変調して第2の補償用レーザ変調光
を生成・出力する第2変調器と、所定パワーを有しラマ
ン励起振動数のラマン励起レーザ光を生成・出力するラ
マン励起レーザと、同期信号である第3時分割同期信号
に応じたデューティ比と繰り返し周波数とで前記ラマン
励起レーザ光をパルス変調してラマン励起レーザ変調光
を生成・出力する第3変調器と、所定パワーを有し吸収
振動数の吸収測定レーザ光を生成・出力する吸収測定レ
ーザと、同期信号である第4時分割同期信号に応じたデ
ューティ比と繰り返し周波数とで前記吸収測定レーザ光
をパルス変調して吸収測定レーザ変調光を生成・出力す
る第4変調器と、前記第1の補償用レーザ変調光、前記
第2の補償用レーザ変調光、前記ラマン励起レーザ変調
光、前記吸収測定レーザ変調光のそれぞれを所定のタイ
ミングで多重して探査パケットに合波して探査レーザ光
を生成する合波手段と、前記探査レーザ光を被監視対象
の混合ガス体に所定モード、所定ビーム径の平行ビーム
として出射する送信望遠鏡と、前記第1時分割同期信
号、前記第2時分割同期信号、前記第3時分割同期信
号、前記第4時分割同期信号等の電気信号を生成・出力
する時分割波長多重変調同期手段とを有することを特徴
とするガス環境広域探査システムに存する。また本発明
の請求項2に記載の要旨は、被監視対象の混合ガス体に
含まれるガス種やガス濃度に対する静的定性・定量解析
及び動的定性・定量解析を広域監視エリアにわたって実
行するガス環境広域探査システムであって、被監視対象
の混合ガス体に含まれるガス種やガス濃度を検知するた
めの探査レーザ光を生成して当該被監視対象の混合ガス
体に照射する送信光学系と、被監視対象の混合ガス体か
ら後方散乱されてくる受信時系列光を受光して当該被監
視対象の混合ガス体に含まれるガスのガス種やガス濃度
に対する静的定性・定量解析及び動的定性・定量解析を
行う前記受信光学系とを備え、第1の振動数の第1の補
償用レーザ光を生成・出力する第1補償用レーザと、同
期信号である第1時分割同期信号に応じたデューティ比
と繰り返し周波数とで前記第1の補償用レーザ光をパル
ス変調して第1の補償用レーザ変調光を生成・出力する
第1変調器と、前記第1の補償用レーザ光と同程度のパ
ワーを有し第2の振動数の第2の補償用レーザ光を生成
・出力する第2補償用レーザと、同期信号である第2時
分割同期信号に応じたデューティ比と繰り返し周波数と
で前記第2の補償用レーザ光をパルス変調して第2の補
償用レーザ変調光を生成・出力する第2変調器と、所定
パワーを有しラマン励起振動数のラマン励起レーザ光を
生成・出力するラマン励起レーザと、同期信号である第
3時分割同期信号に応じたデューティ比と繰り返し周波
数とで前記ラマン励起レーザ光をパルス変調してラマン
励起レーザ変調光を生成・出力する第3変調器と、所定
パワーを有し吸収振動数の吸収測定レーザ光を生成・出
力する吸収測定レーザと、同期信号である第4時分割同
期信号に応じたデューティ比と繰り返し周波数とで前記
吸収測定レーザ光をパルス変調して吸収測定レーザ変調
光を生成・出力する第4変調器と、前記第1の補償用レ
ーザ変調光、前記第2の補償用レーザ変調光、前記ラマ
ン励起レーザ変調光、前記吸収測定レーザ変調光のそれ
ぞれを所定のタイミングで時分割波長多重して探査パケ
ットに合波して探査レーザ光を生成する時分割光多重変
調器と、前記探査レーザ光を被監視対象の混合ガス体に
所定モード、所定ビーム径の平行ビームとして出射する
送信望遠鏡と、前記第1時分割同期信号、前記第2時分
割同期信号、前記第3時分割同期信号、前記第4時分割
同期信号等の電気信号を生成・出力する時分割波長多重
変調同期手段とを有することを特徴とするガス環境広域
探査システムに存する。また本発明の請求項3に記載の
要旨は、被監視対象の混合ガス体に含まれるガス種やガ
ス濃度に対する静的定性・定量解析及び動的定性・定量
解析を広域監視エリアにわたって実行するガス環境広域
探査システムであって、被監視対象の混合ガス体に含ま
れるガス種やガス濃度を検知するための探査レーザ光を
生成して当該被監視対象の混合ガス体に照射する送信光
学系と、被監視対象の混合ガス体から後方散乱されてく
る受信時系列光を受光して当該被監視対象の混合ガス体
に含まれるガスのガス種やガス濃度に対する静的定性・
定量解析及び動的定性・定量解析を行う前記受信光学系
とを備え、第1の振動数の第1の補償用レーザ光を生成
・出力する第1補償用レーザと、同期信号である第1時
分割同期信号に応じたデューティ比と繰り返し周波数と
で前記第1の補償用レーザ光をパルス変調して第1の補
償用レーザ変調光を生成・出力する第1変調器と、前記
第1の補償用レーザ光と同程度のパワーを有し第2の振
動数の第2の補償用レーザ光を生成・出力する第2補償
用レーザと、同期信号である第2時分割同期信号に応じ
たデューティ比と繰り返し周波数とで前記第2の補償用
レーザ光をパルス変調して第2の補償用レーザ変調光を
生成・出力する第2変調器と、所定パワーを有しラマン
励起振動数のラマン励起レーザ光を生成・出力するラマ
ン励起レーザと、同期信号である第3時分割同期信号に
応じたデューティ比と繰り返し周波数とで前記ラマン励
起レーザ光をパルス変調してラマン励起レーザ変調光を
生成・出力する第3変調器と、所定パワーを有し吸収振
動数の吸収測定レーザ光を生成・出力する吸収測定レー
ザと、同期信号である第4時分割同期信号に応じたデュ
ーティ比と繰り返し周波数とで前記吸収測定レーザ光を
パルス変調して吸収測定レーザ変調光を生成・出力する
第4変調器と、前記第1の補償用レーザ変調光、前記第
2の補償用レーザ変調光、前記ラマン励起レーザ変調
光、及び前記吸収測定レーザ変調光を単位パルス内に重
ね合わせた探査パケットを生成する波長多重変調器と、
前記探査レーザ光を被監視対象の混合ガス体に所定モー
ド、所定ビーム径の平行ビームとして出射する送信望遠
鏡と、前記第1時分割同期信号、前記第2時分割同期信
号、前記第3時分割同期信号、前記第4時分割同期信号
等の電気信号を生成・出力する時分割波長多重変調同期
手段とを有することを特徴とするガス環境広域探査シス
テムに存する。また本発明の請求項4に記載の要旨は、
前記第1変調器は、前記第1時分割同期信号に応じた1
/5乃至1/10程度のデューティ比と、数10Hz乃
至数100MHz程度の繰り返し周波数で前記第1の補
償用レーザ光をパルス変調して前記第1の補償用レーザ
変調光を生成・出力するように構成されていることを特
徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のガス環
境広域探査システムに存する。また本発明の請求項5に
記載の要旨は、前記第2変調器は、前記第2時分割同期
信号に応じた1/5乃至1/10程度のデューティ比
と、数10Hz乃至数100MHz程度の繰り返し周波
数で前記第2の補償用レーザ光をパルス変調して前記第
2の補償用レーザ変調光を生成・出力するように構成さ
れていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一
項に記載のガス環境広域探査システムに存する。また本
発明の請求項6に記載の要旨は、前記ラマン励起レーザ
は、被監視対象の混合ガス体に対するラマン励起を発生
する波長λx=200乃至900nm程度の紫外乃至赤
外波長領域の前記ラマン励起レーザ光を生成・出力する
レーザ光源と波長変換素子とを備えていることを特徴と
する請求項1乃至3のいずれか一項に記載のガス環境広
域探査システムに存する。また本発明の請求項7に記載
の要旨は、前記第3変調器は、前記第3時分割同期信号
に応じた1/5乃至1/10程度のデューティ比と、数
10Hz乃至数100MHz程度の繰り返し周波数で前
記ラマン励起レーザ光をパルス変調して前記ラマン励起
レーザ変調光を生成・出力するように構成されているこ
とを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の
ガス環境広域探査システムに存する。また本発明の請求
項8に記載の要旨は、前記吸収測定レーザは、被監視対
象の混合ガス体が吸収する波長として200nm乃至2
0μm程度の紫外乃至遠赤外波長領域の前記吸収測定レ
ーザ光を生成・出力するレーザ光源と波長変換素子とを
備えていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか
一項に記載のガス環境広域探査システムに存する。また
本発明の請求項9に記載の要旨は、前記第4変調器は、
前記第4時分割同期信号に応じた1/5乃至1/10程
度のデューティ比と、数10Hz乃至数100MHz程
度の繰り返し周波数で前記ラマン励起レーザ光をパルス
変調して前記吸収測定レーザ変調光を生成・出力するよ
うに構成されていることを特徴とする請求項1乃至3の
いずれか一項に記載のガス環境広域探査システムに存す
る。また本発明の請求項10に記載の要旨は、前記時分
割光多重変調器は、前記第1の補償用レーザ変調光、前
記第2の補償用レーザ変調光、前記ラマン励起レーザ変
調光、前記吸収測定レーザ変調光のそれぞれを所望の並
び順に並べ替えて整列させて前記探査パケットに合波し
て前記探査レーザ光を生成するように構成されているこ
とを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の
ガス環境広域探査システムに存する。また本発明の請求
項11に記載の要旨は、前記受信光学系は、所望波長帯
の前記受信時系列光として前記第1の補償用レーザ変調
光の後方散乱光、前記第2の補償用レーザ変調光の後方
散乱光、前記ラマン励起レーザ変調光の後方散乱光、ラ
マン後方散乱光、前記吸収測定レーザ光の後方散乱光の
少なくともいずれかを被監視対象の混合ガス体からの後
方散乱光の中から選択する光学フィルタ系と、前記受信
時系列光に含まれる各種後方散乱光を分離する時分割光
多重復調手段と、前記時分割光多重復調手段で分離され
る各種後方散乱光を所望の波長帯で分光して吸収/ラマ
ン・スペクトル解析用の光学データを生成・出力する分
光手段と、前記分光手段から受光した後方散乱光を電気
信号に変換して前記第1の補償用レーザ光の後方散乱光
信号、前記第2の補償用レーザ光の後方散乱光信号、前
記ラマン励起レーザ光の後方散乱光信号、前記ラマン後
方散乱光の後方散乱光信号、前記吸収測定レーザ光の後
方散乱光信号を生成・出力する光電変換手段と、前記第
1の補償用レーザ光の後方散乱光信号及び前記第2の補
償用レーザ光の後方散乱光信号を基に前記ラマン励起レ
ーザ光の後方散乱光信号、前記ラマン後方散乱光の後方
散乱光信号、前記吸収測定レーザ光の後方散乱光信号の
補償機能を実行するとともに、吸収スペクトル、ラマン
・スペクトルを含むスペクトルを解析して被監視対象の
混合ガス体に含まれるガス種及び/またはガス濃度に対
する定性/定量解析機能を実行する解析手段を備えてい
ることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に
記載のガス環境広域探査システムに存する。また本発明
の請求項12に記載の要旨は、前記解析手段は、前記光
電変換手段が光電変換して生成・出力する前記第1の補
償用レーザ光の後方散乱光信号及び前記第2の補償用レ
ーザ光の後方散乱光信号を用いて大気消散係数及び後方
散乱係数を求めるとともに、当該大気消散係数及び当該
後方散乱係数を用いた前記補償機能を前記ラマン励起レ
ーザ光の後方散乱光信号に対して実行してガス濃度解析
用後方散乱励起光信号を生成・出力する定性/定量解析
機能を有していることを特徴とする請求項11に記載の
ガス環境広域探査システムに存する。また本発明の請求
項13に記載の要旨は、前記解析手段は、前記光電変換
手段が光電変換して生成・出力する前記第1の補償用レ
ーザ光の後方散乱光信号及び前記第2の補償用レーザ光
の後方散乱光信号を用いて大気消散係数及び後方散乱係
数を求めるとともに、当該大気消散係数及び当該後方散
乱係数を用いた前記補償機能を前記ラマン後方散乱光の
後方散乱光信号に対して実行してガス種同定用後方散乱
ラマン光信号を生成・出力する定性/定量解析機能を有
していることを特徴とする請求項11または12に記載
のガス環境広域探査システムに存する。また本発明の請
求項14に記載の要旨は、前記解析手段は、前記光電変
換手段が光電変換して生成・出力する前記第1の補償用
レーザ光の後方散乱光信号及び前記第2の補償用レーザ
光の後方散乱光信号を用いて大気消散係数及び後方散乱
係数を求めるとともに、当該大気消散係数及び当該後方
散乱係数を用いた前記補償機能を前記吸収測定レーザ光
の後方散乱光信号に対して実行してガス濃度解析用後方
散乱吸収光信号を生成・出力する定性/定量解析機能を
有していることを特徴とする請求項11乃至13のいず
れか一項に記載のガス環境広域探査システムに存する。
また本発明の請求項15に記載の要旨は、被監視対象の
混合ガス体に含まれるガス種やガス濃度に対する静的定
性・定量解析及び動的定性・定量解析を広域監視エリア
にわたって実行するガス環境広域探査方法であって、被
監視対象の混合ガス体に含まれるガス種やガス濃度を検
知するための探査レーザ光を生成して当該被監視対象の
混合ガス体に照射する送信光学系と、被監視対象の混合
ガス体から後方散乱されてくる受信時系列光を受光して
当該被監視対象の混合ガス体に含まれるガスのガス種や
ガス濃度に対する静的定性・定量解析及び動的定性・定
量解析を行う受信光学系とを備えたガス環境広域探査シ
ステムに対して、前記送信光学系は、第1の振動数の第
1の補償用レーザ光を生成・出力する第1補償用レーザ
生成工程と、同期信号である第1時分割同期信号に応じ
たデューティ比と繰り返し周波数とで前記第1の補償用
レーザ光をパルス変調して第1の補償用レーザ変調光を
生成・出力する第1変調工程と、前記第1の補償用レー
ザ光と同程度のパワーを有し第2の振動数の第2の補償
用レーザ光を生成・出力する第2補償用レーザ生成工程
と、同期信号である第2時分割同期信号に応じたデュー
ティ比と繰り返し周波数とで前記第2の補償用レーザ光
をパルス変調して第2の補償用レーザ変調光を生成・出
力する第2変調工程と、所定パワーを有しラマン励起振
動数のラマン励起レーザ光を生成・出力するラマン励起
レーザ生成工程と、同期信号である第3時分割同期信号
に応じたデューティ比と繰り返し周波数とで前記ラマン
励起レーザ光をパルス変調してラマン励起レーザ変調光
を生成・出力する第3変調工程と、所定パワーを有し吸
収振動数の吸収測定レーザ光を生成・出力する吸収測定
レーザ生成工程と、同期信号である第4時分割同期信号
に応じたデューティ比と繰り返し周波数とで前記吸収測
定レーザ光をパルス変調して吸収測定レーザ変調光を生
成・出力する第4変調工程と、前記第1の補償用レーザ
変調光、前記第2の補償用レーザ変調光、前記ラマン励
起レーザ変調光、前記吸収測定レーザ変調光のそれぞれ
を所定のタイミングで多重して探査パケットに合波して
探査レーザ光を生成する合波工程と、前記探査レーザ光
を被監視対象の混合ガス体に所定モード、所定ビーム径
の平行ビームとして出射する送信工程と、前記第1時分
割同期信号、前記第2時分割同期信号、前記第3時分割
同期信号、前記第4時分割同期信号等の電気信号を生成
・出力する時分割波長多重変調同期工程とを有すること
を特徴とするガス環境広域探査方法に存する。また本発
明の請求項16に記載の要旨は、被監視対象の混合ガス
体に含まれるガス種やガス濃度に対する静的定性・定量
解析及び動的定性・定量解析を広域監視エリアにわたっ
て実行するガス環境広域探査方法であって、被監視対象
の混合ガス体に含まれるガス種やガス濃度を検知するた
めの探査レーザ光を生成して当該被監視対象の混合ガス
体に照射する送信光学系と、被監視対象の混合ガス体か
ら後方散乱されてくる受信時系列光を受光して当該被監
視対象の混合ガス体に含まれるガスのガス種やガス濃度
に対する静的定性・定量解析及び動的定性・定量解析を
行う受信光学系とを備えたガス環境広域探査システムに
対して、前記送信光学系は、第1の振動数の第1の補償
用レーザ光を生成・出力する第1補償用レーザ生成工程
と、同期信号である第1時分割同期信号に応じたデュー
ティ比と繰り返し周波数とで前記第1の補償用レーザ光
をパルス変調して第1の補償用レーザ変調光を生成・出
力する第1変調工程と、前記第1の補償用レーザ光と同
程度のパワーを有し第2の振動数の第2の補償用レーザ
光を生成・出力する第2補償用レーザ生成工程と、同期
信号である第2時分割同期信号に応じたデューティ比と
繰り返し周波数とで前記第2の補償用レーザ光をパルス
変調して第2の補償用レーザ変調光を生成・出力する第
2変調工程と、所定パワーを有しラマン励起振動数のラ
マン励起レーザ光を生成・出力するラマン励起レーザ生
成工程と、同期信号である第3時分割同期信号に応じた
デューティ比と繰り返し周波数とで前記ラマン励起レー
ザ光をパルス変調してラマン励起レーザ変調光を生成・
出力する第3変調工程と、所定パワーを有し吸収振動数
の吸収測定レーザ光を生成・出力する吸収測定レーザ生
成工程と、同期信号である第4時分割同期信号に応じた
デューティ比と繰り返し周波数とで前記吸収測定レーザ
光をパルス変調して吸収測定レーザ変調光を生成・出力
する第4変調工程と、前記第1の補償用レーザ変調光、
前記第2の補償用レーザ変調光、前記ラマン励起レーザ
変調光、前記吸収測定レーザ変調光のそれぞれを所定の
タイミングで時分割波長多重して探査パケットに合波し
て探査レーザ光を生成する時分割光多重変調工程と、前
記探査レーザ光を被監視対象の混合ガス体に所定モー
ド、所定ビーム径の平行ビームとして出射する送信工程
と、前記第1時分割同期信号、前記第2時分割同期信
号、前記第3時分割同期信号、前記第4時分割同期信号
等の電気信号を生成・出力する時分割波長多重変調同期
工程とを有することを特徴とするガス環境広域探査方法
に存する。また本発明の請求項17に記載の要旨は、被
監視対象の混合ガス体に含まれるガス種やガス濃度に対
する静的定性・定量解析及び動的定性・定量解析を広域
監視エリアにわたって実行するガス環境広域探査方法で
あって、被監視対象の混合ガス体に含まれるガス種やガ
ス濃度を検知するための探査レーザ光を生成して当該被
監視対象の混合ガス体に照射する送信光学系と、被監視
対象の混合ガス体から後方散乱されてくる受信時系列光
を受光して当該被監視対象の混合ガス体に含まれるガス
のガス種やガス濃度に対する静的定性・定量解析及び動
的定性・定量解析を行う受信光学系とを備えたガス環境
広域探査システムに対して、前記送信光学系は、第1の
振動数の第1の補償用レーザ光を生成・出力する第1補
償用レーザ生成工程と、同期信号である第1時分割同期
信号に応じたデューティ比と繰り返し周波数とで前記第
1の補償用レーザ光をパルス変調して第1の補償用レー
ザ変調光を生成・出力する第1変調工程と、前記第1の
補償用レーザ光と同程度のパワーを有し第2の振動数の
第2の補償用レーザ光を生成・出力する第2補償用レー
ザ生成工程と、同期信号である第2時分割同期信号に応
じたデューティ比と繰り返し周波数とで前記第2の補償
用レーザ光をパルス変調して第2の補償用レーザ変調光
を生成・出力する第2変調工程と、所定パワーを有しラ
マン励起振動数のラマン励起レーザ光を生成・出力する
ラマン励起レーザ生成工程と、同期信号である第3時分
割同期信号に応じたデューティ比と繰り返し周波数とで
前記ラマン励起レーザ光をパルス変調してラマン励起レ
ーザ変調光を生成・出力する第3変調工程と、所定パワ
ーを有し吸収振動数の吸収測定レーザ光を生成・出力す
る吸収測定レーザ生成工程と、同期信号である第4時分
割同期信号に応じたデューティ比と繰り返し周波数とで
前記吸収測定レーザ光をパルス変調して吸収測定レーザ
変調光を生成・出力する第4変調工程と、前記第1の補
償用レーザ変調光、前記第2の補償用レーザ変調光、前
記ラマン励起レーザ変調光、及び前記吸収測定レーザ変
調光を単位パルス内に重ね合わせた前記探査パケットを
生成する波長多重変調工程と、前記探査レーザ光を被監
視対象の混合ガス体に所定モード、所定ビーム径の平行
ビームとして出射する送信工程と、前記第1時分割同期
信号、前記第2時分割同期信号、前記第3時分割同期信
号、前記第4時分割同期信号等の電気信号を生成・出力
する時分割波長多重変調同期工程とを有することを特徴
とするガス環境広域探査方法に存する。また本発明の請
求項18に記載の要旨は、前記第1変調工程は、前記第
1時分割同期信号に応じた1/5乃至1/10程度のデ
ューティ比と、数10Hz乃至数100MHz程度の繰
り返し周波数で前記第1の補償用レーザ光をパルス変調
して前記第1の補償用レーザ変調光を生成・出力する工
程を含むことを特徴とする請求項15乃至17のいずれ
か一項に記載のガス環境広域探査方法に存する。また本
発明の請求項19に記載の要旨は、前記第2変調工程
は、前記第2時分割同期信号に応じた1/5乃至1/1
0程度のデューティ比と、数10Hz乃至数100MH
z程度の繰り返し周波数で前記第2の補償用レーザ光を
パルス変調して前記第2の補償用レーザ変調光を生成・
出力する工程を含むことを特徴とする請求項15乃至1
7のいずれか一項に記載のガス環境広域探査方法に存す
る。また本発明の請求項20に記載の要旨は、前記ラマ
ン励起レーザ生成工程は、被監視対象の混合ガス体に対
するラマン励起を発生する波長λx=200乃至900
nm程度の紫外乃至赤外波長領域の前記ラマン励起レー
ザ光を生成・出力する工程を含むことを特徴とする請求
項15乃至17のいずれか一項に記載のガス環境広域探
査方法に存する。また本発明の請求項21に記載の要旨
は、前記第3変調工程は、前記第3時分割同期信号に応
じた1/5乃至1/10程度のデューティ比と、数10
Hz乃至数100MHz程度の繰り返し周波数で前記ラ
マン励起レーザ光をパルス変調して前記ラマン励起レー
ザ変調光を生成・出力する工程を含むことを特徴とする
請求項15乃至17のいずれか一項に記載のガス環境広
域探査方法に存する。また本発明の請求項22に記載の
要旨は、前記吸収測定レーザ生成工程は、被監視対象の
混合ガス体が吸収する波長として200nm乃至20μ
m程度の紫外乃至遠赤外波長領域の前記吸収測定レーザ
光を生成・出力する工程を含むことを特徴とする請求項
15乃至17のいずれか一項に記載のガス環境広域探査
方法に存する。また本発明の請求項23に記載の要旨
は、前記第4変調工程は、前記第4時分割同期信号に応
じた1/5乃至1/10程度のデューティ比と、数10
Hz乃至数100MHz程度の繰り返し周波数で前記ラ
マン励起レーザ光をパルス変調して前記吸収測定レーザ
変調光を生成・出力する工程を含むことを特徴とする請
求項15乃至17のいずれか一項に記載のガス環境広域
探査方法に存する。また本発明の請求項24に記載の要
旨は、前記時分割光多重変調工程は、前記第1の補償用
レーザ変調光、前記第2の補償用レーザ変調光、前記ラ
マン励起レーザ変調光、前記吸収測定レーザ変調光のそ
れぞれを所望の並び順に並べ替えて整列させて前記探査
パケットに合波して前記探査レーザ光を生成する工程を
含むことを特徴とする請求項15乃至17のいずれか一
項に記載のガス環境広域探査方法に存する。また本発明
の請求項25に記載の要旨は、前記受信光学系は、所望
波長帯の前記受信時系列光として前記第1の補償用レー
ザ変調光の後方散乱光、前記第2の補償用レーザ変調光
の後方散乱光、前記ラマン励起レーザ変調光の後方散乱
光、ラマン後方散乱光、前記吸収測定レーザ光の後方散
乱光の少なくともいずれかを被監視対象の混合ガス体か
らの後方散乱光の中から選択する光学フィルタリング工
程と、前記受信時系列光に含まれる各種後方散乱光を分
離する時分割光多重復調工程と、前記時分割光多重復調
工程で分離される各種後方散乱光を所望の波長帯で分光
して吸収/ラマン・スペクトル解析用の光学データを生
成・出力する分光工程と、前記分光工程から受光した後
方散乱光を電気信号に変換して前記第1の補償用レーザ
光の後方散乱光信号、前記第2の補償用レーザ光の後方
散乱光信号、前記ラマン励起レーザ光の後方散乱光信
号、前記ラマン後方散乱光の後方散乱光信号、前記吸収
測定レーザ光の後方散乱光信号を生成・出力する光電変
換工程と、前記第1の補償用レーザ光の後方散乱光信号
及び前記第2の補償用レーザ光の後方散乱光信号を基に
前記ラマン励起レーザ光の後方散乱光信号、前記ラマン
後方散乱光の後方散乱光信号、前記吸収測定レーザ光の
後方散乱光信号の補償機能を実行するとともに、吸収ス
ペクトル、ラマン・スペクトルを含むスペクトルを解析
して被監視対象の混合ガス体に含まれるガス種及び/ま
たはガス濃度に対する定性/定量解析工程を実行する解
析工程を備えていることを特徴とする請求項15乃至2
4のいずれか一項に記載のガス環境広域探査方法に存す
る。また本発明の請求項26に記載の要旨は、前記解析
工程は、前記光電変換工程が光電変換して生成・出力す
る前記第1の補償用レーザ光の後方散乱光信号及び前記
第2の補償用レーザ光の後方散乱光信号を用いて大気消
散係数及び後方散乱係数を求めるとともに、当該大気消
散係数及び当該後方散乱係数を用いた前記補償機能を前
記ラマン励起レーザ光の後方散乱光信号に対して実行し
てガス濃度解析用後方散乱励起光信号を生成・出力する
定性/定量解析工程を含むことを特徴とする請求項25
に記載のガス環境広域探査方法に存する。また本発明の
請求項27に記載の要旨は、前記解析工程は、前記光電
変換工程が光電変換して生成・出力する前記第1の補償
用レーザ光の後方散乱光信号及び前記第2の補償用レー
ザ光の後方散乱光信号を用いて大気消散係数及び後方散
乱係数を求めるとともに、当該大気消散係数及び当該後
方散乱係数を用いた前記補償機能を前記ラマン後方散乱
光の後方散乱光信号に対して実行してガス種同定用後方
散乱ラマン光信号を生成・出力する定性/定量解析工程
を含むことを特徴とする請求項25または26に記載の
ガス環境広域探査方法に存する。また本発明の請求項2
8に記載の要旨は、前記解析工程は、前記光電変換工程
が光電変換して生成・出力する前記第1の補償用レーザ
光の後方散乱光信号及び前記第2の補償用レーザ光の後
方散乱光信号を用いて大気消散係数及び後方散乱係数を
求めるとともに、当該大気消散係数及び当該後方散乱係
数を用いた前記補償機能を前記吸収測定レーザ光の後方
散乱光信号に対して実行してガス濃度解析用後方散乱吸
収光信号を生成・出力する定性/定量解析工程を含むこ
とを特徴とする請求項25乃至27のいずれか一項に記
載のガス環境広域探査方法に存する。
の要旨は、被監視対象の混合ガス体に含まれるガス種や
ガス濃度に対する静的定性・定量解析及び動的定性・定
量解析を広域監視エリアにわたって実行するガス環境広
域探査システムであって、被監視対象の混合ガス体に含
まれるガス種やガス濃度を検知するための探査レーザ光
を生成して当該被監視対象の混合ガス体に照射する送信
光学系と、被監視対象の混合ガス体から後方散乱されて
くる受信時系列光を受光して当該被監視対象の混合ガス
体に含まれるガスのガス種やガス濃度に対する静的定性
・定量解析及び動的定性・定量解析を行う前記受信光学
系とを備え、第1の振動数の第1の補償用レーザ光を生
成・出力する第1補償用レーザと、同期信号である第1
時分割同期信号に応じたデューティ比と繰り返し周波数
とで前記第1の補償用レーザ光をパルス変調して第1の
補償用レーザ変調光を生成・出力する第1変調器と、前
記第1の補償用レーザ光と同程度のパワーを有し第2の
振動数の第2の補償用レーザ光を生成・出力する第2補
償用レーザと、同期信号である第2時分割同期信号に応
じたデューティ比と繰り返し周波数とで前記第2の補償
用レーザ光をパルス変調して第2の補償用レーザ変調光
を生成・出力する第2変調器と、所定パワーを有しラマ
ン励起振動数のラマン励起レーザ光を生成・出力するラ
マン励起レーザと、同期信号である第3時分割同期信号
に応じたデューティ比と繰り返し周波数とで前記ラマン
励起レーザ光をパルス変調してラマン励起レーザ変調光
を生成・出力する第3変調器と、所定パワーを有し吸収
振動数の吸収測定レーザ光を生成・出力する吸収測定レ
ーザと、同期信号である第4時分割同期信号に応じたデ
ューティ比と繰り返し周波数とで前記吸収測定レーザ光
をパルス変調して吸収測定レーザ変調光を生成・出力す
る第4変調器と、前記第1の補償用レーザ変調光、前記
第2の補償用レーザ変調光、前記ラマン励起レーザ変調
光、前記吸収測定レーザ変調光のそれぞれを所定のタイ
ミングで多重して探査パケットに合波して探査レーザ光
を生成する合波手段と、前記探査レーザ光を被監視対象
の混合ガス体に所定モード、所定ビーム径の平行ビーム
として出射する送信望遠鏡と、前記第1時分割同期信
号、前記第2時分割同期信号、前記第3時分割同期信
号、前記第4時分割同期信号等の電気信号を生成・出力
する時分割波長多重変調同期手段とを有することを特徴
とするガス環境広域探査システムに存する。また本発明
の請求項2に記載の要旨は、被監視対象の混合ガス体に
含まれるガス種やガス濃度に対する静的定性・定量解析
及び動的定性・定量解析を広域監視エリアにわたって実
行するガス環境広域探査システムであって、被監視対象
の混合ガス体に含まれるガス種やガス濃度を検知するた
めの探査レーザ光を生成して当該被監視対象の混合ガス
体に照射する送信光学系と、被監視対象の混合ガス体か
ら後方散乱されてくる受信時系列光を受光して当該被監
視対象の混合ガス体に含まれるガスのガス種やガス濃度
に対する静的定性・定量解析及び動的定性・定量解析を
行う前記受信光学系とを備え、第1の振動数の第1の補
償用レーザ光を生成・出力する第1補償用レーザと、同
期信号である第1時分割同期信号に応じたデューティ比
と繰り返し周波数とで前記第1の補償用レーザ光をパル
ス変調して第1の補償用レーザ変調光を生成・出力する
第1変調器と、前記第1の補償用レーザ光と同程度のパ
ワーを有し第2の振動数の第2の補償用レーザ光を生成
・出力する第2補償用レーザと、同期信号である第2時
分割同期信号に応じたデューティ比と繰り返し周波数と
で前記第2の補償用レーザ光をパルス変調して第2の補
償用レーザ変調光を生成・出力する第2変調器と、所定
パワーを有しラマン励起振動数のラマン励起レーザ光を
生成・出力するラマン励起レーザと、同期信号である第
3時分割同期信号に応じたデューティ比と繰り返し周波
数とで前記ラマン励起レーザ光をパルス変調してラマン
励起レーザ変調光を生成・出力する第3変調器と、所定
パワーを有し吸収振動数の吸収測定レーザ光を生成・出
力する吸収測定レーザと、同期信号である第4時分割同
期信号に応じたデューティ比と繰り返し周波数とで前記
吸収測定レーザ光をパルス変調して吸収測定レーザ変調
光を生成・出力する第4変調器と、前記第1の補償用レ
ーザ変調光、前記第2の補償用レーザ変調光、前記ラマ
ン励起レーザ変調光、前記吸収測定レーザ変調光のそれ
ぞれを所定のタイミングで時分割波長多重して探査パケ
ットに合波して探査レーザ光を生成する時分割光多重変
調器と、前記探査レーザ光を被監視対象の混合ガス体に
所定モード、所定ビーム径の平行ビームとして出射する
送信望遠鏡と、前記第1時分割同期信号、前記第2時分
割同期信号、前記第3時分割同期信号、前記第4時分割
同期信号等の電気信号を生成・出力する時分割波長多重
変調同期手段とを有することを特徴とするガス環境広域
探査システムに存する。また本発明の請求項3に記載の
要旨は、被監視対象の混合ガス体に含まれるガス種やガ
ス濃度に対する静的定性・定量解析及び動的定性・定量
解析を広域監視エリアにわたって実行するガス環境広域
探査システムであって、被監視対象の混合ガス体に含ま
れるガス種やガス濃度を検知するための探査レーザ光を
生成して当該被監視対象の混合ガス体に照射する送信光
学系と、被監視対象の混合ガス体から後方散乱されてく
る受信時系列光を受光して当該被監視対象の混合ガス体
に含まれるガスのガス種やガス濃度に対する静的定性・
定量解析及び動的定性・定量解析を行う前記受信光学系
とを備え、第1の振動数の第1の補償用レーザ光を生成
・出力する第1補償用レーザと、同期信号である第1時
分割同期信号に応じたデューティ比と繰り返し周波数と
で前記第1の補償用レーザ光をパルス変調して第1の補
償用レーザ変調光を生成・出力する第1変調器と、前記
第1の補償用レーザ光と同程度のパワーを有し第2の振
動数の第2の補償用レーザ光を生成・出力する第2補償
用レーザと、同期信号である第2時分割同期信号に応じ
たデューティ比と繰り返し周波数とで前記第2の補償用
レーザ光をパルス変調して第2の補償用レーザ変調光を
生成・出力する第2変調器と、所定パワーを有しラマン
励起振動数のラマン励起レーザ光を生成・出力するラマ
ン励起レーザと、同期信号である第3時分割同期信号に
応じたデューティ比と繰り返し周波数とで前記ラマン励
起レーザ光をパルス変調してラマン励起レーザ変調光を
生成・出力する第3変調器と、所定パワーを有し吸収振
動数の吸収測定レーザ光を生成・出力する吸収測定レー
ザと、同期信号である第4時分割同期信号に応じたデュ
ーティ比と繰り返し周波数とで前記吸収測定レーザ光を
パルス変調して吸収測定レーザ変調光を生成・出力する
第4変調器と、前記第1の補償用レーザ変調光、前記第
2の補償用レーザ変調光、前記ラマン励起レーザ変調
光、及び前記吸収測定レーザ変調光を単位パルス内に重
ね合わせた探査パケットを生成する波長多重変調器と、
前記探査レーザ光を被監視対象の混合ガス体に所定モー
ド、所定ビーム径の平行ビームとして出射する送信望遠
鏡と、前記第1時分割同期信号、前記第2時分割同期信
号、前記第3時分割同期信号、前記第4時分割同期信号
等の電気信号を生成・出力する時分割波長多重変調同期
手段とを有することを特徴とするガス環境広域探査シス
テムに存する。また本発明の請求項4に記載の要旨は、
前記第1変調器は、前記第1時分割同期信号に応じた1
/5乃至1/10程度のデューティ比と、数10Hz乃
至数100MHz程度の繰り返し周波数で前記第1の補
償用レーザ光をパルス変調して前記第1の補償用レーザ
変調光を生成・出力するように構成されていることを特
徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のガス環
境広域探査システムに存する。また本発明の請求項5に
記載の要旨は、前記第2変調器は、前記第2時分割同期
信号に応じた1/5乃至1/10程度のデューティ比
と、数10Hz乃至数100MHz程度の繰り返し周波
数で前記第2の補償用レーザ光をパルス変調して前記第
2の補償用レーザ変調光を生成・出力するように構成さ
れていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一
項に記載のガス環境広域探査システムに存する。また本
発明の請求項6に記載の要旨は、前記ラマン励起レーザ
は、被監視対象の混合ガス体に対するラマン励起を発生
する波長λx=200乃至900nm程度の紫外乃至赤
外波長領域の前記ラマン励起レーザ光を生成・出力する
レーザ光源と波長変換素子とを備えていることを特徴と
する請求項1乃至3のいずれか一項に記載のガス環境広
域探査システムに存する。また本発明の請求項7に記載
の要旨は、前記第3変調器は、前記第3時分割同期信号
に応じた1/5乃至1/10程度のデューティ比と、数
10Hz乃至数100MHz程度の繰り返し周波数で前
記ラマン励起レーザ光をパルス変調して前記ラマン励起
レーザ変調光を生成・出力するように構成されているこ
とを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の
ガス環境広域探査システムに存する。また本発明の請求
項8に記載の要旨は、前記吸収測定レーザは、被監視対
象の混合ガス体が吸収する波長として200nm乃至2
0μm程度の紫外乃至遠赤外波長領域の前記吸収測定レ
ーザ光を生成・出力するレーザ光源と波長変換素子とを
備えていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか
一項に記載のガス環境広域探査システムに存する。また
本発明の請求項9に記載の要旨は、前記第4変調器は、
前記第4時分割同期信号に応じた1/5乃至1/10程
度のデューティ比と、数10Hz乃至数100MHz程
度の繰り返し周波数で前記ラマン励起レーザ光をパルス
変調して前記吸収測定レーザ変調光を生成・出力するよ
うに構成されていることを特徴とする請求項1乃至3の
いずれか一項に記載のガス環境広域探査システムに存す
る。また本発明の請求項10に記載の要旨は、前記時分
割光多重変調器は、前記第1の補償用レーザ変調光、前
記第2の補償用レーザ変調光、前記ラマン励起レーザ変
調光、前記吸収測定レーザ変調光のそれぞれを所望の並
び順に並べ替えて整列させて前記探査パケットに合波し
て前記探査レーザ光を生成するように構成されているこ
とを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の
ガス環境広域探査システムに存する。また本発明の請求
項11に記載の要旨は、前記受信光学系は、所望波長帯
の前記受信時系列光として前記第1の補償用レーザ変調
光の後方散乱光、前記第2の補償用レーザ変調光の後方
散乱光、前記ラマン励起レーザ変調光の後方散乱光、ラ
マン後方散乱光、前記吸収測定レーザ光の後方散乱光の
少なくともいずれかを被監視対象の混合ガス体からの後
方散乱光の中から選択する光学フィルタ系と、前記受信
時系列光に含まれる各種後方散乱光を分離する時分割光
多重復調手段と、前記時分割光多重復調手段で分離され
る各種後方散乱光を所望の波長帯で分光して吸収/ラマ
ン・スペクトル解析用の光学データを生成・出力する分
光手段と、前記分光手段から受光した後方散乱光を電気
信号に変換して前記第1の補償用レーザ光の後方散乱光
信号、前記第2の補償用レーザ光の後方散乱光信号、前
記ラマン励起レーザ光の後方散乱光信号、前記ラマン後
方散乱光の後方散乱光信号、前記吸収測定レーザ光の後
方散乱光信号を生成・出力する光電変換手段と、前記第
1の補償用レーザ光の後方散乱光信号及び前記第2の補
償用レーザ光の後方散乱光信号を基に前記ラマン励起レ
ーザ光の後方散乱光信号、前記ラマン後方散乱光の後方
散乱光信号、前記吸収測定レーザ光の後方散乱光信号の
補償機能を実行するとともに、吸収スペクトル、ラマン
・スペクトルを含むスペクトルを解析して被監視対象の
混合ガス体に含まれるガス種及び/またはガス濃度に対
する定性/定量解析機能を実行する解析手段を備えてい
ることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に
記載のガス環境広域探査システムに存する。また本発明
の請求項12に記載の要旨は、前記解析手段は、前記光
電変換手段が光電変換して生成・出力する前記第1の補
償用レーザ光の後方散乱光信号及び前記第2の補償用レ
ーザ光の後方散乱光信号を用いて大気消散係数及び後方
散乱係数を求めるとともに、当該大気消散係数及び当該
後方散乱係数を用いた前記補償機能を前記ラマン励起レ
ーザ光の後方散乱光信号に対して実行してガス濃度解析
用後方散乱励起光信号を生成・出力する定性/定量解析
機能を有していることを特徴とする請求項11に記載の
ガス環境広域探査システムに存する。また本発明の請求
項13に記載の要旨は、前記解析手段は、前記光電変換
手段が光電変換して生成・出力する前記第1の補償用レ
ーザ光の後方散乱光信号及び前記第2の補償用レーザ光
の後方散乱光信号を用いて大気消散係数及び後方散乱係
数を求めるとともに、当該大気消散係数及び当該後方散
乱係数を用いた前記補償機能を前記ラマン後方散乱光の
後方散乱光信号に対して実行してガス種同定用後方散乱
ラマン光信号を生成・出力する定性/定量解析機能を有
していることを特徴とする請求項11または12に記載
のガス環境広域探査システムに存する。また本発明の請
求項14に記載の要旨は、前記解析手段は、前記光電変
換手段が光電変換して生成・出力する前記第1の補償用
レーザ光の後方散乱光信号及び前記第2の補償用レーザ
光の後方散乱光信号を用いて大気消散係数及び後方散乱
係数を求めるとともに、当該大気消散係数及び当該後方
散乱係数を用いた前記補償機能を前記吸収測定レーザ光
の後方散乱光信号に対して実行してガス濃度解析用後方
散乱吸収光信号を生成・出力する定性/定量解析機能を
有していることを特徴とする請求項11乃至13のいず
れか一項に記載のガス環境広域探査システムに存する。
また本発明の請求項15に記載の要旨は、被監視対象の
混合ガス体に含まれるガス種やガス濃度に対する静的定
性・定量解析及び動的定性・定量解析を広域監視エリア
にわたって実行するガス環境広域探査方法であって、被
監視対象の混合ガス体に含まれるガス種やガス濃度を検
知するための探査レーザ光を生成して当該被監視対象の
混合ガス体に照射する送信光学系と、被監視対象の混合
ガス体から後方散乱されてくる受信時系列光を受光して
当該被監視対象の混合ガス体に含まれるガスのガス種や
ガス濃度に対する静的定性・定量解析及び動的定性・定
量解析を行う受信光学系とを備えたガス環境広域探査シ
ステムに対して、前記送信光学系は、第1の振動数の第
1の補償用レーザ光を生成・出力する第1補償用レーザ
生成工程と、同期信号である第1時分割同期信号に応じ
たデューティ比と繰り返し周波数とで前記第1の補償用
レーザ光をパルス変調して第1の補償用レーザ変調光を
生成・出力する第1変調工程と、前記第1の補償用レー
ザ光と同程度のパワーを有し第2の振動数の第2の補償
用レーザ光を生成・出力する第2補償用レーザ生成工程
と、同期信号である第2時分割同期信号に応じたデュー
ティ比と繰り返し周波数とで前記第2の補償用レーザ光
をパルス変調して第2の補償用レーザ変調光を生成・出
力する第2変調工程と、所定パワーを有しラマン励起振
動数のラマン励起レーザ光を生成・出力するラマン励起
レーザ生成工程と、同期信号である第3時分割同期信号
に応じたデューティ比と繰り返し周波数とで前記ラマン
励起レーザ光をパルス変調してラマン励起レーザ変調光
を生成・出力する第3変調工程と、所定パワーを有し吸
収振動数の吸収測定レーザ光を生成・出力する吸収測定
レーザ生成工程と、同期信号である第4時分割同期信号
に応じたデューティ比と繰り返し周波数とで前記吸収測
定レーザ光をパルス変調して吸収測定レーザ変調光を生
成・出力する第4変調工程と、前記第1の補償用レーザ
変調光、前記第2の補償用レーザ変調光、前記ラマン励
起レーザ変調光、前記吸収測定レーザ変調光のそれぞれ
を所定のタイミングで多重して探査パケットに合波して
探査レーザ光を生成する合波工程と、前記探査レーザ光
を被監視対象の混合ガス体に所定モード、所定ビーム径
の平行ビームとして出射する送信工程と、前記第1時分
割同期信号、前記第2時分割同期信号、前記第3時分割
同期信号、前記第4時分割同期信号等の電気信号を生成
・出力する時分割波長多重変調同期工程とを有すること
を特徴とするガス環境広域探査方法に存する。また本発
明の請求項16に記載の要旨は、被監視対象の混合ガス
体に含まれるガス種やガス濃度に対する静的定性・定量
解析及び動的定性・定量解析を広域監視エリアにわたっ
て実行するガス環境広域探査方法であって、被監視対象
の混合ガス体に含まれるガス種やガス濃度を検知するた
めの探査レーザ光を生成して当該被監視対象の混合ガス
体に照射する送信光学系と、被監視対象の混合ガス体か
ら後方散乱されてくる受信時系列光を受光して当該被監
視対象の混合ガス体に含まれるガスのガス種やガス濃度
に対する静的定性・定量解析及び動的定性・定量解析を
行う受信光学系とを備えたガス環境広域探査システムに
対して、前記送信光学系は、第1の振動数の第1の補償
用レーザ光を生成・出力する第1補償用レーザ生成工程
と、同期信号である第1時分割同期信号に応じたデュー
ティ比と繰り返し周波数とで前記第1の補償用レーザ光
をパルス変調して第1の補償用レーザ変調光を生成・出
力する第1変調工程と、前記第1の補償用レーザ光と同
程度のパワーを有し第2の振動数の第2の補償用レーザ
光を生成・出力する第2補償用レーザ生成工程と、同期
信号である第2時分割同期信号に応じたデューティ比と
繰り返し周波数とで前記第2の補償用レーザ光をパルス
変調して第2の補償用レーザ変調光を生成・出力する第
2変調工程と、所定パワーを有しラマン励起振動数のラ
マン励起レーザ光を生成・出力するラマン励起レーザ生
成工程と、同期信号である第3時分割同期信号に応じた
デューティ比と繰り返し周波数とで前記ラマン励起レー
ザ光をパルス変調してラマン励起レーザ変調光を生成・
出力する第3変調工程と、所定パワーを有し吸収振動数
の吸収測定レーザ光を生成・出力する吸収測定レーザ生
成工程と、同期信号である第4時分割同期信号に応じた
デューティ比と繰り返し周波数とで前記吸収測定レーザ
光をパルス変調して吸収測定レーザ変調光を生成・出力
する第4変調工程と、前記第1の補償用レーザ変調光、
前記第2の補償用レーザ変調光、前記ラマン励起レーザ
変調光、前記吸収測定レーザ変調光のそれぞれを所定の
タイミングで時分割波長多重して探査パケットに合波し
て探査レーザ光を生成する時分割光多重変調工程と、前
記探査レーザ光を被監視対象の混合ガス体に所定モー
ド、所定ビーム径の平行ビームとして出射する送信工程
と、前記第1時分割同期信号、前記第2時分割同期信
号、前記第3時分割同期信号、前記第4時分割同期信号
等の電気信号を生成・出力する時分割波長多重変調同期
工程とを有することを特徴とするガス環境広域探査方法
に存する。また本発明の請求項17に記載の要旨は、被
監視対象の混合ガス体に含まれるガス種やガス濃度に対
する静的定性・定量解析及び動的定性・定量解析を広域
監視エリアにわたって実行するガス環境広域探査方法で
あって、被監視対象の混合ガス体に含まれるガス種やガ
ス濃度を検知するための探査レーザ光を生成して当該被
監視対象の混合ガス体に照射する送信光学系と、被監視
対象の混合ガス体から後方散乱されてくる受信時系列光
を受光して当該被監視対象の混合ガス体に含まれるガス
のガス種やガス濃度に対する静的定性・定量解析及び動
的定性・定量解析を行う受信光学系とを備えたガス環境
広域探査システムに対して、前記送信光学系は、第1の
振動数の第1の補償用レーザ光を生成・出力する第1補
償用レーザ生成工程と、同期信号である第1時分割同期
信号に応じたデューティ比と繰り返し周波数とで前記第
1の補償用レーザ光をパルス変調して第1の補償用レー
ザ変調光を生成・出力する第1変調工程と、前記第1の
補償用レーザ光と同程度のパワーを有し第2の振動数の
第2の補償用レーザ光を生成・出力する第2補償用レー
ザ生成工程と、同期信号である第2時分割同期信号に応
じたデューティ比と繰り返し周波数とで前記第2の補償
用レーザ光をパルス変調して第2の補償用レーザ変調光
を生成・出力する第2変調工程と、所定パワーを有しラ
マン励起振動数のラマン励起レーザ光を生成・出力する
ラマン励起レーザ生成工程と、同期信号である第3時分
割同期信号に応じたデューティ比と繰り返し周波数とで
前記ラマン励起レーザ光をパルス変調してラマン励起レ
ーザ変調光を生成・出力する第3変調工程と、所定パワ
ーを有し吸収振動数の吸収測定レーザ光を生成・出力す
る吸収測定レーザ生成工程と、同期信号である第4時分
割同期信号に応じたデューティ比と繰り返し周波数とで
前記吸収測定レーザ光をパルス変調して吸収測定レーザ
変調光を生成・出力する第4変調工程と、前記第1の補
償用レーザ変調光、前記第2の補償用レーザ変調光、前
記ラマン励起レーザ変調光、及び前記吸収測定レーザ変
調光を単位パルス内に重ね合わせた前記探査パケットを
生成する波長多重変調工程と、前記探査レーザ光を被監
視対象の混合ガス体に所定モード、所定ビーム径の平行
ビームとして出射する送信工程と、前記第1時分割同期
信号、前記第2時分割同期信号、前記第3時分割同期信
号、前記第4時分割同期信号等の電気信号を生成・出力
する時分割波長多重変調同期工程とを有することを特徴
とするガス環境広域探査方法に存する。また本発明の請
求項18に記載の要旨は、前記第1変調工程は、前記第
1時分割同期信号に応じた1/5乃至1/10程度のデ
ューティ比と、数10Hz乃至数100MHz程度の繰
り返し周波数で前記第1の補償用レーザ光をパルス変調
して前記第1の補償用レーザ変調光を生成・出力する工
程を含むことを特徴とする請求項15乃至17のいずれ
か一項に記載のガス環境広域探査方法に存する。また本
発明の請求項19に記載の要旨は、前記第2変調工程
は、前記第2時分割同期信号に応じた1/5乃至1/1
0程度のデューティ比と、数10Hz乃至数100MH
z程度の繰り返し周波数で前記第2の補償用レーザ光を
パルス変調して前記第2の補償用レーザ変調光を生成・
出力する工程を含むことを特徴とする請求項15乃至1
7のいずれか一項に記載のガス環境広域探査方法に存す
る。また本発明の請求項20に記載の要旨は、前記ラマ
ン励起レーザ生成工程は、被監視対象の混合ガス体に対
するラマン励起を発生する波長λx=200乃至900
nm程度の紫外乃至赤外波長領域の前記ラマン励起レー
ザ光を生成・出力する工程を含むことを特徴とする請求
項15乃至17のいずれか一項に記載のガス環境広域探
査方法に存する。また本発明の請求項21に記載の要旨
は、前記第3変調工程は、前記第3時分割同期信号に応
じた1/5乃至1/10程度のデューティ比と、数10
Hz乃至数100MHz程度の繰り返し周波数で前記ラ
マン励起レーザ光をパルス変調して前記ラマン励起レー
ザ変調光を生成・出力する工程を含むことを特徴とする
請求項15乃至17のいずれか一項に記載のガス環境広
域探査方法に存する。また本発明の請求項22に記載の
要旨は、前記吸収測定レーザ生成工程は、被監視対象の
混合ガス体が吸収する波長として200nm乃至20μ
m程度の紫外乃至遠赤外波長領域の前記吸収測定レーザ
光を生成・出力する工程を含むことを特徴とする請求項
15乃至17のいずれか一項に記載のガス環境広域探査
方法に存する。また本発明の請求項23に記載の要旨
は、前記第4変調工程は、前記第4時分割同期信号に応
じた1/5乃至1/10程度のデューティ比と、数10
Hz乃至数100MHz程度の繰り返し周波数で前記ラ
マン励起レーザ光をパルス変調して前記吸収測定レーザ
変調光を生成・出力する工程を含むことを特徴とする請
求項15乃至17のいずれか一項に記載のガス環境広域
探査方法に存する。また本発明の請求項24に記載の要
旨は、前記時分割光多重変調工程は、前記第1の補償用
レーザ変調光、前記第2の補償用レーザ変調光、前記ラ
マン励起レーザ変調光、前記吸収測定レーザ変調光のそ
れぞれを所望の並び順に並べ替えて整列させて前記探査
パケットに合波して前記探査レーザ光を生成する工程を
含むことを特徴とする請求項15乃至17のいずれか一
項に記載のガス環境広域探査方法に存する。また本発明
の請求項25に記載の要旨は、前記受信光学系は、所望
波長帯の前記受信時系列光として前記第1の補償用レー
ザ変調光の後方散乱光、前記第2の補償用レーザ変調光
の後方散乱光、前記ラマン励起レーザ変調光の後方散乱
光、ラマン後方散乱光、前記吸収測定レーザ光の後方散
乱光の少なくともいずれかを被監視対象の混合ガス体か
らの後方散乱光の中から選択する光学フィルタリング工
程と、前記受信時系列光に含まれる各種後方散乱光を分
離する時分割光多重復調工程と、前記時分割光多重復調
工程で分離される各種後方散乱光を所望の波長帯で分光
して吸収/ラマン・スペクトル解析用の光学データを生
成・出力する分光工程と、前記分光工程から受光した後
方散乱光を電気信号に変換して前記第1の補償用レーザ
光の後方散乱光信号、前記第2の補償用レーザ光の後方
散乱光信号、前記ラマン励起レーザ光の後方散乱光信
号、前記ラマン後方散乱光の後方散乱光信号、前記吸収
測定レーザ光の後方散乱光信号を生成・出力する光電変
換工程と、前記第1の補償用レーザ光の後方散乱光信号
及び前記第2の補償用レーザ光の後方散乱光信号を基に
前記ラマン励起レーザ光の後方散乱光信号、前記ラマン
後方散乱光の後方散乱光信号、前記吸収測定レーザ光の
後方散乱光信号の補償機能を実行するとともに、吸収ス
ペクトル、ラマン・スペクトルを含むスペクトルを解析
して被監視対象の混合ガス体に含まれるガス種及び/ま
たはガス濃度に対する定性/定量解析工程を実行する解
析工程を備えていることを特徴とする請求項15乃至2
4のいずれか一項に記載のガス環境広域探査方法に存す
る。また本発明の請求項26に記載の要旨は、前記解析
工程は、前記光電変換工程が光電変換して生成・出力す
る前記第1の補償用レーザ光の後方散乱光信号及び前記
第2の補償用レーザ光の後方散乱光信号を用いて大気消
散係数及び後方散乱係数を求めるとともに、当該大気消
散係数及び当該後方散乱係数を用いた前記補償機能を前
記ラマン励起レーザ光の後方散乱光信号に対して実行し
てガス濃度解析用後方散乱励起光信号を生成・出力する
定性/定量解析工程を含むことを特徴とする請求項25
に記載のガス環境広域探査方法に存する。また本発明の
請求項27に記載の要旨は、前記解析工程は、前記光電
変換工程が光電変換して生成・出力する前記第1の補償
用レーザ光の後方散乱光信号及び前記第2の補償用レー
ザ光の後方散乱光信号を用いて大気消散係数及び後方散
乱係数を求めるとともに、当該大気消散係数及び当該後
方散乱係数を用いた前記補償機能を前記ラマン後方散乱
光の後方散乱光信号に対して実行してガス種同定用後方
散乱ラマン光信号を生成・出力する定性/定量解析工程
を含むことを特徴とする請求項25または26に記載の
ガス環境広域探査方法に存する。また本発明の請求項2
8に記載の要旨は、前記解析工程は、前記光電変換工程
が光電変換して生成・出力する前記第1の補償用レーザ
光の後方散乱光信号及び前記第2の補償用レーザ光の後
方散乱光信号を用いて大気消散係数及び後方散乱係数を
求めるとともに、当該大気消散係数及び当該後方散乱係
数を用いた前記補償機能を前記吸収測定レーザ光の後方
散乱光信号に対して実行してガス濃度解析用後方散乱吸
収光信号を生成・出力する定性/定量解析工程を含むこ
とを特徴とする請求項25乃至27のいずれか一項に記
載のガス環境広域探査方法に存する。
【0015】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)被監視対象の混
合ガス体(例えば、NOx等の窒素酸化物、SO2等の
硫黄酸化物、COやCO2等の炭酸ガス等のガスやエア
ロゾル)にレーザ光を通すと、入射光と等しい周波数を
持った強い弾性散乱光(レーリー散乱光)と、入射光か
らわずかに周波数がずれた、きわめて弱い非弾性散乱光
(ブリュアン光とラマン散乱光)とが散乱(後方散乱を
含む)されてくる。非弾性散乱光は、入射光が物質(例
えば、NOx等の窒素酸化物、SO2等の硫黄酸化物、
COやCO2等の炭酸ガス等のガスやエアロゾル)中の
音響フォノンに主因して散乱されて生成される散乱光で
あるブリュアン光と、同物質中の振動する原子やイオン
あるいは光学フォノンに主因して散乱されて生成される
散乱光であるラマン散乱光とを含んでいる。特に、ラマ
ン散乱光は、単色性に優れエネルギー密度のきわめて大
きいレーザとダブルモノクロメータとを組み合わせるこ
とにより高精度で分光測定できるようになっている。い
まラマンシフト振動数をωR、入射光(ラマン励起レー
ザ光)の振動数をωxとすると、散乱過程のエネルギー
保存則が成立するので、ラマン散乱光の振動数ωRは、
ωR=ωx±ωR(+:反ストークス線,−:ストーク
ス線)となる。このようなラマン散乱光におけるラマン
シフトを測定することによって化学物質(例えば、NO
x等の窒素酸化物、SO2等の硫黄酸化物、COやCO
2等の炭酸ガス等のガスやエアロゾル)の同定を行うこ
とができる。数100MW/cm2〜数10GW/cm
2以上のエネルギー密度を持ちコヒーレント性に優れた
レーザ光をラマン励起レーザ光(振動数ωx=2πc/
λ x,λxはラマン励起レーザ光の波長、cは光速)を
用いて被監視対象の化学物質(ガス体)に誘導放射を起
こさせるラマン散乱を誘導ラマン散乱という。またこの
ようなラマン散乱によって発生する散乱光のスペクトル
をラマン・スペクトルという。特に入射光(ラマン励起
レーザ光)の振動数ωx=2πc/λxが被監視対象の
化学物質(ガス体)の吸収帯に近づくとラマン・スペク
トルの強度が共鳴的に増大する共鳴ラマン効果と呼ばれ
る現象が発生する。
合ガス体(例えば、NOx等の窒素酸化物、SO2等の
硫黄酸化物、COやCO2等の炭酸ガス等のガスやエア
ロゾル)にレーザ光を通すと、入射光と等しい周波数を
持った強い弾性散乱光(レーリー散乱光)と、入射光か
らわずかに周波数がずれた、きわめて弱い非弾性散乱光
(ブリュアン光とラマン散乱光)とが散乱(後方散乱を
含む)されてくる。非弾性散乱光は、入射光が物質(例
えば、NOx等の窒素酸化物、SO2等の硫黄酸化物、
COやCO2等の炭酸ガス等のガスやエアロゾル)中の
音響フォノンに主因して散乱されて生成される散乱光で
あるブリュアン光と、同物質中の振動する原子やイオン
あるいは光学フォノンに主因して散乱されて生成される
散乱光であるラマン散乱光とを含んでいる。特に、ラマ
ン散乱光は、単色性に優れエネルギー密度のきわめて大
きいレーザとダブルモノクロメータとを組み合わせるこ
とにより高精度で分光測定できるようになっている。い
まラマンシフト振動数をωR、入射光(ラマン励起レー
ザ光)の振動数をωxとすると、散乱過程のエネルギー
保存則が成立するので、ラマン散乱光の振動数ωRは、
ωR=ωx±ωR(+:反ストークス線,−:ストーク
ス線)となる。このようなラマン散乱光におけるラマン
シフトを測定することによって化学物質(例えば、NO
x等の窒素酸化物、SO2等の硫黄酸化物、COやCO
2等の炭酸ガス等のガスやエアロゾル)の同定を行うこ
とができる。数100MW/cm2〜数10GW/cm
2以上のエネルギー密度を持ちコヒーレント性に優れた
レーザ光をラマン励起レーザ光(振動数ωx=2πc/
λ x,λxはラマン励起レーザ光の波長、cは光速)を
用いて被監視対象の化学物質(ガス体)に誘導放射を起
こさせるラマン散乱を誘導ラマン散乱という。またこの
ようなラマン散乱によって発生する散乱光のスペクトル
をラマン・スペクトルという。特に入射光(ラマン励起
レーザ光)の振動数ωx=2πc/λxが被監視対象の
化学物質(ガス体)の吸収帯に近づくとラマン・スペク
トルの強度が共鳴的に増大する共鳴ラマン効果と呼ばれ
る現象が発生する。
【0016】本実施形態では、被監視対象の有害な混合
ガス体(例えば、NOx等の窒素酸化物、SO2等の硫
黄酸化物、COやCO2等の炭酸ガス等のガス、オゾン
O3、その他の有害エアロゾル、あるいはこれらの混合
気体)にラマン(Raman)励起のためのレーザ光
(ラマン励起レーザ光(数100MW/cm2〜数10
GW/cm2級のエネルギー密度を有するコヒーレント
光))を照射すると、ラマン励起レーザ光と等しい振動
数を持った強い弾性散乱(Rayleigh scat
tering)光の後方散乱光(レーリー後方散乱光)
と、ラマン励起レーザ光からわずかに振動数がずれた、
きわめて弱い非弾性散乱光(ブリュアン散乱光とラマン
散乱光)の後方散乱光(非弾性後方散乱光)が返信され
てくる。
ガス体(例えば、NOx等の窒素酸化物、SO2等の硫
黄酸化物、COやCO2等の炭酸ガス等のガス、オゾン
O3、その他の有害エアロゾル、あるいはこれらの混合
気体)にラマン(Raman)励起のためのレーザ光
(ラマン励起レーザ光(数100MW/cm2〜数10
GW/cm2級のエネルギー密度を有するコヒーレント
光))を照射すると、ラマン励起レーザ光と等しい振動
数を持った強い弾性散乱(Rayleigh scat
tering)光の後方散乱光(レーリー後方散乱光)
と、ラマン励起レーザ光からわずかに振動数がずれた、
きわめて弱い非弾性散乱光(ブリュアン散乱光とラマン
散乱光)の後方散乱光(非弾性後方散乱光)が返信され
てくる。
【0017】非弾性後方散乱光は、数100MW/cm
2〜数10GW/cm2級のエネルギー密度を有しコヒ
ーレント性に優れたラマン励起レーザ光が被監視対象の
有害な混合ガス体中の音響フォノンに主因して受信光学
系側に後方散乱されて生成される後方散乱光であるブリ
ルアン散乱(Brillouin Scatterin
g)の後方散乱光(ブリルアン散乱後方散乱光)と、同
物質中の振動する原子やイオンあるいは光学フォノンに
主因して後方散乱されて生成される後方散乱光であるラ
マン後方散乱光とを含んでいる。特に、ラマン後方散乱
光は、単色性に優れエネルギー密度のきわめて大きいレ
ーザとダブルモノクロメータとを組み合わせることによ
り高精度で分光測定できる。いまラマンシフト振動数を
ωR(=2πc/λR,λRはラマンシフト波長)、ラ
マン励起レーザ光の振動数をωxとすると、散乱過程の
エネルギー保存則が成立するので、ラマン後方散乱光の
振動数ωR(=2πc/λR,λRは波長)は、ωR=
ωx±ωR(+:反ストークス線,−:ストークス線)
となる。
2〜数10GW/cm2級のエネルギー密度を有しコヒ
ーレント性に優れたラマン励起レーザ光が被監視対象の
有害な混合ガス体中の音響フォノンに主因して受信光学
系側に後方散乱されて生成される後方散乱光であるブリ
ルアン散乱(Brillouin Scatterin
g)の後方散乱光(ブリルアン散乱後方散乱光)と、同
物質中の振動する原子やイオンあるいは光学フォノンに
主因して後方散乱されて生成される後方散乱光であるラ
マン後方散乱光とを含んでいる。特に、ラマン後方散乱
光は、単色性に優れエネルギー密度のきわめて大きいレ
ーザとダブルモノクロメータとを組み合わせることによ
り高精度で分光測定できる。いまラマンシフト振動数を
ωR(=2πc/λR,λRはラマンシフト波長)、ラ
マン励起レーザ光の振動数をωxとすると、散乱過程の
エネルギー保存則が成立するので、ラマン後方散乱光の
振動数ωR(=2πc/λR,λRは波長)は、ωR=
ωx±ωR(+:反ストークス線,−:ストークス線)
となる。
【0018】図1は、本発明にかかるガス環境広域探査
システム及びガス環境広域探査方法の一実施形態を説明
するための送信光学系側のシステム図、図2は、図1の
ガス環境広域探査システムで生成される及びガス環境広
域探査方法の一実施形態を説明するための受信光学系側
のシステム図である。本実施形態のガス環境広域探査シ
ステムは、送信光学系100及び受信光学系200を備
えている。図1を参照すると、送信光学系100は、第
1補償用レーザ10、第1変調器50、第2補償用レー
ザ20、第2変調器52、ラマン励起レーザ30、第3
変調器54、吸収測定レーザ40、第4変調器56、時
分割光多重変調器60、送信望遠鏡70、時分割波長多
重変調同期手段90を備えている。一方、図2を参照す
ると、受信光学系200は、光学フィルタ系210、時
分割光多重復調手段220、分光手段230、光電変換
手段240、解析手段250を備えている。
システム及びガス環境広域探査方法の一実施形態を説明
するための送信光学系側のシステム図、図2は、図1の
ガス環境広域探査システムで生成される及びガス環境広
域探査方法の一実施形態を説明するための受信光学系側
のシステム図である。本実施形態のガス環境広域探査シ
ステムは、送信光学系100及び受信光学系200を備
えている。図1を参照すると、送信光学系100は、第
1補償用レーザ10、第1変調器50、第2補償用レー
ザ20、第2変調器52、ラマン励起レーザ30、第3
変調器54、吸収測定レーザ40、第4変調器56、時
分割光多重変調器60、送信望遠鏡70、時分割波長多
重変調同期手段90を備えている。一方、図2を参照す
ると、受信光学系200は、光学フィルタ系210、時
分割光多重復調手段220、分光手段230、光電変換
手段240、解析手段250を備えている。
【0019】次に、送信光学系100の実施形態を説明
する。図3は、図1に示す送信光学系の動作を説明する
ためのタイミングチャートである。図1を参照すると、
第1補償用レーザ10は、振動数ωr1(=2πc/λ
r1、波長λr1)の第1の補償用レーザ光12を生成
・出力する機能を有している。第1の補償用レーザ光1
2は、例えば、数mW〜数W程度のパワーを有し、波長
λr1=300〜900nm程度(ただし≠λr2)の
可視波長領域の第1の補償用レーザ光12を生成・出力
する色素レーザやHe−NeレーザやチューナブルAr
レーザを用いることができる。
する。図3は、図1に示す送信光学系の動作を説明する
ためのタイミングチャートである。図1を参照すると、
第1補償用レーザ10は、振動数ωr1(=2πc/λ
r1、波長λr1)の第1の補償用レーザ光12を生成
・出力する機能を有している。第1の補償用レーザ光1
2は、例えば、数mW〜数W程度のパワーを有し、波長
λr1=300〜900nm程度(ただし≠λr2)の
可視波長領域の第1の補償用レーザ光12を生成・出力
する色素レーザやHe−NeレーザやチューナブルAr
レーザを用いることができる。
【0020】第1変調器50は、図1,3に示すよう
に、第1時分割同期信号92に応じたデューティ比と繰
り返し周波数とで第1の補償用レーザ光12をパルス変
調して第1の補償用レーザ変調光14を生成・出力する
機能を有している。例えば、第1時分割同期信号92に
応じた1/5〜1/10程度のデューティ比と、数Hz
から数100MHz程度の繰り返し周波数(パルス幅:
数ms〜数ps(ピコ秒(ピコは1兆分の1)))で第
1の補償用レーザ光12をパルス変調して第1の補償用
レーザ変調光14を生成・出力する音響光学変調素子、
電気光学変調素子あるいは磁気光学変調素子を用いるこ
とができる。
に、第1時分割同期信号92に応じたデューティ比と繰
り返し周波数とで第1の補償用レーザ光12をパルス変
調して第1の補償用レーザ変調光14を生成・出力する
機能を有している。例えば、第1時分割同期信号92に
応じた1/5〜1/10程度のデューティ比と、数Hz
から数100MHz程度の繰り返し周波数(パルス幅:
数ms〜数ps(ピコ秒(ピコは1兆分の1)))で第
1の補償用レーザ光12をパルス変調して第1の補償用
レーザ変調光14を生成・出力する音響光学変調素子、
電気光学変調素子あるいは磁気光学変調素子を用いるこ
とができる。
【0021】第2補償用レーザ20は、図1,3に示す
ように、第1の補償用レーザ光12と同程度(数mW〜
数W程度)のパワーを有し、振動数ωr2(=2πc/
λr 2、波長λr2)の第2の補償用レーザ光22を生
成・出力する機能を有している。例えば、波長λr2=
300〜900nm程度(ただし≠λr1)の可視波長
領域の第2の補償用レーザ光22を生成・出力する色素
レーザやHe−NeレーザやチューナブルArレーザを
用いることができる。
ように、第1の補償用レーザ光12と同程度(数mW〜
数W程度)のパワーを有し、振動数ωr2(=2πc/
λr 2、波長λr2)の第2の補償用レーザ光22を生
成・出力する機能を有している。例えば、波長λr2=
300〜900nm程度(ただし≠λr1)の可視波長
領域の第2の補償用レーザ光22を生成・出力する色素
レーザやHe−NeレーザやチューナブルArレーザを
用いることができる。
【0022】第2変調器52は、図1,3に示すよう
に、第2時分割同期信号94に応じたデューティ比と繰
り返し周波数とで第2の補償用レーザ光22をパルス変
調して第2の補償用レーザ変調光24を生成・出力する
機能を有している。例えば、第2時分割同期信号94に
応じた1/5〜1/10程度のデューティ比と、数Hz
から数100MHz程度の繰り返し周波数(パルス幅:
数ms〜数ps)で第2の補償用レーザ光22をパルス
変調して第2の補償用レーザ変調光24を生成・出力す
る音響光学変調素子、電気光学変調素子あるいは磁気光
学変調素子を用いることができる。
に、第2時分割同期信号94に応じたデューティ比と繰
り返し周波数とで第2の補償用レーザ光22をパルス変
調して第2の補償用レーザ変調光24を生成・出力する
機能を有している。例えば、第2時分割同期信号94に
応じた1/5〜1/10程度のデューティ比と、数Hz
から数100MHz程度の繰り返し周波数(パルス幅:
数ms〜数ps)で第2の補償用レーザ光22をパルス
変調して第2の補償用レーザ変調光24を生成・出力す
る音響光学変調素子、電気光学変調素子あるいは磁気光
学変調素子を用いることができる。
【0023】ラマン励起レーザ30は、数mW〜数10
W程度のパワーを有し、振動数ωx(=2πc/λx、
波長λx)のラマン励起レーザ光32を生成・出力する
機能を有している。例えば、被監視対象の有害な混合ガ
ス体2に対するラマン励起を発生する波長λx=200
〜900nm程度の紫外〜赤外波長領域のラマン励起レ
ーザ光32を生成・出力するエキシマレーザ(フッ化ク
リプトンKrF(λx=248nm)、フッ化アルゴン
ArF(λx=193nm)、フッ化ダイマーF2(λ
x=157nm)等)、エキシマレーザと波長変換素子
(第2高調波変換素子(SHG素子)、第3高調波変換
素子(THG素子)、第4高調波変換素子(QHG素
子)、和周波変化素子、差周波変換素子)との組み合わ
せ、色素レーザやチューナブルArレーザ、チタンサフ
ァイアレーザ、チタンサファイアレーザと波長変換素子
(第2高調波変換素子(SHG素子)、第3高調波変換
素子(THG素子)、第4高調波変換素子(QHG素
子)、和周波変化素子、差周波変換素子)との組み合わ
せ、YAGレーザ、YAGレーザと波長変換素子(第2
高調波変換素子(SHG素子)、第3高調波変換素子
(THG素子)、第4高調波変換素子(QHG素子)、
和周波変化素子、差周波変換素子)との組み合わせ等を
用いることができる。
W程度のパワーを有し、振動数ωx(=2πc/λx、
波長λx)のラマン励起レーザ光32を生成・出力する
機能を有している。例えば、被監視対象の有害な混合ガ
ス体2に対するラマン励起を発生する波長λx=200
〜900nm程度の紫外〜赤外波長領域のラマン励起レ
ーザ光32を生成・出力するエキシマレーザ(フッ化ク
リプトンKrF(λx=248nm)、フッ化アルゴン
ArF(λx=193nm)、フッ化ダイマーF2(λ
x=157nm)等)、エキシマレーザと波長変換素子
(第2高調波変換素子(SHG素子)、第3高調波変換
素子(THG素子)、第4高調波変換素子(QHG素
子)、和周波変化素子、差周波変換素子)との組み合わ
せ、色素レーザやチューナブルArレーザ、チタンサフ
ァイアレーザ、チタンサファイアレーザと波長変換素子
(第2高調波変換素子(SHG素子)、第3高調波変換
素子(THG素子)、第4高調波変換素子(QHG素
子)、和周波変化素子、差周波変換素子)との組み合わ
せ、YAGレーザ、YAGレーザと波長変換素子(第2
高調波変換素子(SHG素子)、第3高調波変換素子
(THG素子)、第4高調波変換素子(QHG素子)、
和周波変化素子、差周波変換素子)との組み合わせ等を
用いることができる。
【0024】第3変調器54は、図1,3に示すよう
に、第3時分割同期信号96に応じたデューティ比と繰
り返し周波数とでラマン励起レーザ光32をパルス変調
してラマン励起レーザ変調光34を生成・出力する機能
を有している。例えば、第3時分割同期信号96に応じ
た1/5〜1/10程度のデューティ比と、数Hzから
数100MHz程度の繰り返し周波数(パルス幅:数m
s〜数ps)で数100MW/cm2〜数10GW/c
m2級のエネルギー密度を有するラマン励起レーザ光3
2をパルス変調してラマン励起レーザ変調光34を生成
・出力する音響光学変調素子、電気光学変調素子あるい
は磁気光学変調素子を用いることができる。
に、第3時分割同期信号96に応じたデューティ比と繰
り返し周波数とでラマン励起レーザ光32をパルス変調
してラマン励起レーザ変調光34を生成・出力する機能
を有している。例えば、第3時分割同期信号96に応じ
た1/5〜1/10程度のデューティ比と、数Hzから
数100MHz程度の繰り返し周波数(パルス幅:数m
s〜数ps)で数100MW/cm2〜数10GW/c
m2級のエネルギー密度を有するラマン励起レーザ光3
2をパルス変調してラマン励起レーザ変調光34を生成
・出力する音響光学変調素子、電気光学変調素子あるい
は磁気光学変調素子を用いることができる。
【0025】吸収測定レーザ40は、数mW〜数10W
程度のパワーを有し、振動数ωA(=2πc/λA、波
長λA)の吸収測定レーザ光42を生成・出力する機能
を有している。例えば、被監視対象の有害な混合ガス体
2が吸収する波長λA=200nm〜20μm程度の紫
外〜遠赤外波長領域の吸収測定レーザ光42を生成・出
力するエキシマレーザ(フッ化クリプトンKrF(λx
=248nm)、フッ化アルゴンArF(λx=193
nm)、フッ化ダイマーF2(λx=157nm)
等)、エキシマレーザと波長変換素子(第2高調波変換
素子(SHG素子)、第3高調波変換素子(THG素
子)、第4高調波変換素子(QHG素子)、和周波変化
素子、差周波変換素子)との組み合わせ、色素レーザや
チューナブルArレーザ、チタンサファイアレーザ、チ
タンサファイアレーザと波長変換素子(第2高調波変換
素子(SHG素子)、第3高調波変換素子(THG素
子)、第4高調波変換素子(QHG素子)、和周波変化
素子、差周波変換素子)との組み合わせ、YAGレー
ザ、YAGレーザと波長変換素子(第2高調波変換素子
(SHG素子)、第3高調波変換素子(THG素子)、
第4高調波変換素子(QHG素子)、和周波変化素子、
差周波変換素子)との組み合わせ等を用いることができ
る。
程度のパワーを有し、振動数ωA(=2πc/λA、波
長λA)の吸収測定レーザ光42を生成・出力する機能
を有している。例えば、被監視対象の有害な混合ガス体
2が吸収する波長λA=200nm〜20μm程度の紫
外〜遠赤外波長領域の吸収測定レーザ光42を生成・出
力するエキシマレーザ(フッ化クリプトンKrF(λx
=248nm)、フッ化アルゴンArF(λx=193
nm)、フッ化ダイマーF2(λx=157nm)
等)、エキシマレーザと波長変換素子(第2高調波変換
素子(SHG素子)、第3高調波変換素子(THG素
子)、第4高調波変換素子(QHG素子)、和周波変化
素子、差周波変換素子)との組み合わせ、色素レーザや
チューナブルArレーザ、チタンサファイアレーザ、チ
タンサファイアレーザと波長変換素子(第2高調波変換
素子(SHG素子)、第3高調波変換素子(THG素
子)、第4高調波変換素子(QHG素子)、和周波変化
素子、差周波変換素子)との組み合わせ、YAGレー
ザ、YAGレーザと波長変換素子(第2高調波変換素子
(SHG素子)、第3高調波変換素子(THG素子)、
第4高調波変換素子(QHG素子)、和周波変化素子、
差周波変換素子)との組み合わせ等を用いることができ
る。
【0026】第4変調器56は、図1,3に示すよう
に、第4時分割同期信号98に応じたデューティ比と繰
り返し周波数とで吸収測定レーザ光42をパルス変調し
て吸収測定レーザ変調光44を生成・出力する機能を有
している。例えば、第4時分割同期信号98に応じた1
/5〜1/10程度のデューティ比と、数Hzから数1
00MHz程度の繰り返し周波数(パルス幅:数ms〜
数ps)で数100MW/cm2〜数10GW/cm2
級のエネルギー密度を有するラマン励起レーザ光32を
パルス変調して吸収測定レーザ変調光44を生成・出力
する音響光学変調素子、電気光学変調素子あるいは磁気
光学変調素子を用いることができる。
に、第4時分割同期信号98に応じたデューティ比と繰
り返し周波数とで吸収測定レーザ光42をパルス変調し
て吸収測定レーザ変調光44を生成・出力する機能を有
している。例えば、第4時分割同期信号98に応じた1
/5〜1/10程度のデューティ比と、数Hzから数1
00MHz程度の繰り返し周波数(パルス幅:数ms〜
数ps)で数100MW/cm2〜数10GW/cm2
級のエネルギー密度を有するラマン励起レーザ光32を
パルス変調して吸収測定レーザ変調光44を生成・出力
する音響光学変調素子、電気光学変調素子あるいは磁気
光学変調素子を用いることができる。
【0027】時分割光多重変調器60は、図1,3に示
すように、前述の第1の補償用レーザ変調光14、第2
の補償用レーザ変調光24、ラマン励起レーザ変調光3
4、吸収測定レーザ変調光44のそれぞれを所定のタイ
ミングで時分割波長多重して一本のビーム(図3に示す
探査レーザ光72に含まれる探査パケット72A)に合
波(時分割波長多重変調)して探査レーザ光72を生成
する機能を有している。なお、システムの簡易化を図り
たい場合には、時分割光多重変調器60を省略して、第
1変調器50、第2変調器52、第3変調器54及び第
4変調器56の変調動作を制御して第1の補償用レーザ
変調光14、第2の補償用レーザ変調光24、ラマン励
起レーザ変調光34、吸収測定レーザ変調光44のそれ
ぞれを所定のタイミングで時分割波長多重して一本のビ
ーム(図3に示す探査レーザ光72に含まれる探査パケ
ット72A)に合波(時分割波長多重変調)して探査レ
ーザ光72を生成することも可能である。
すように、前述の第1の補償用レーザ変調光14、第2
の補償用レーザ変調光24、ラマン励起レーザ変調光3
4、吸収測定レーザ変調光44のそれぞれを所定のタイ
ミングで時分割波長多重して一本のビーム(図3に示す
探査レーザ光72に含まれる探査パケット72A)に合
波(時分割波長多重変調)して探査レーザ光72を生成
する機能を有している。なお、システムの簡易化を図り
たい場合には、時分割光多重変調器60を省略して、第
1変調器50、第2変調器52、第3変調器54及び第
4変調器56の変調動作を制御して第1の補償用レーザ
変調光14、第2の補償用レーザ変調光24、ラマン励
起レーザ変調光34、吸収測定レーザ変調光44のそれ
ぞれを所定のタイミングで時分割波長多重して一本のビ
ーム(図3に示す探査レーザ光72に含まれる探査パケ
ット72A)に合波(時分割波長多重変調)して探査レ
ーザ光72を生成することも可能である。
【0028】本実施形態では、第1の補償用レーザ変調
光14、第2の補償用レーザ変調光24、ラマン励起レ
ーザ変調光34、吸収測定レーザ変調光44のそれぞれ
を時分割光多重変調器60に導くためにダイクロイック
ミラーやミラー等の光学部品を用いて時分割光多重変調
器60を構成している。この場合、所定のタイミングで
の時分割波長多重処理として、第1の補償用レーザ変調
光14のパルス、第2の補償用レーザ変調光24のパル
ス、ラマン励起レーザ変調光34のパルス、吸収測定レ
ーザ変調光44のパルスの順番で時系列(直列)に整列
させたパルス列(図3に示す探査レーザ光72に含まれ
る探査パケット72A)を用いて探査レーザ光72を生
成することができる。すなわち探査レーザ光72は、数
Hzから数100MHz程度の繰り返し周波数を有する
パルス列(図3に示す探査レーザ光72に含まれる探査
パケット72A)を含み、パルス列(図3に示す探査レ
ーザ光72に含まれる探査パケット72A)のそれぞれ
は、1/5〜1/10程度のデューティ比を有する第1
の補償用レーザ変調光14、第2の補償用レーザ変調光
24、ラマン励起レーザ変調光34、及び吸収測定レー
ザ変調光44がこの順番で時系列(直列)に整列されて
構成されている。
光14、第2の補償用レーザ変調光24、ラマン励起レ
ーザ変調光34、吸収測定レーザ変調光44のそれぞれ
を時分割光多重変調器60に導くためにダイクロイック
ミラーやミラー等の光学部品を用いて時分割光多重変調
器60を構成している。この場合、所定のタイミングで
の時分割波長多重処理として、第1の補償用レーザ変調
光14のパルス、第2の補償用レーザ変調光24のパル
ス、ラマン励起レーザ変調光34のパルス、吸収測定レ
ーザ変調光44のパルスの順番で時系列(直列)に整列
させたパルス列(図3に示す探査レーザ光72に含まれ
る探査パケット72A)を用いて探査レーザ光72を生
成することができる。すなわち探査レーザ光72は、数
Hzから数100MHz程度の繰り返し周波数を有する
パルス列(図3に示す探査レーザ光72に含まれる探査
パケット72A)を含み、パルス列(図3に示す探査レ
ーザ光72に含まれる探査パケット72A)のそれぞれ
は、1/5〜1/10程度のデューティ比を有する第1
の補償用レーザ変調光14、第2の補償用レーザ変調光
24、ラマン励起レーザ変調光34、及び吸収測定レー
ザ変調光44がこの順番で時系列(直列)に整列されて
構成されている。
【0029】なお、時分割光多重変調器60を音響光学
変調素子、電気光学変調素子あるいは磁気光学変調素子
や、光スイッチング素子等のアクティブ光デバイスを用
いて構成する場合、時分割光多重変調器60は、パルス
列(図3に示す探査レーザ光72に含まれる探査パケッ
ト72A)を構成する第1の補償用レーザ変調光14、
第2の補償用レーザ変調光24、ラマン励起レーザ変調
光34、及び吸収測定レーザ変調光44の時系列での並
び順を、本実施形態に特に限定されることなく、所望の
並び順に並べ替えて整列させてパルス列(図3に示す探
査レーザ光72に含まれる探査パケット72A)を生成
することができる。またこのようなアクティブ光デバイ
スを用いる場合、前述の時分割光多重変調器60に代え
て、パルス列(図3に示す探査レーザ光72に含まれる
探査パケット72A)を構成する第1の補償用レーザ変
調光14、第2の補償用レーザ変調光24、ラマン励起
レーザ変調光34、及び吸収測定レーザ変調光44を単
位パルス内に重ね合わせて(波長多重して)パルス列
(図3に示す探査レーザ光72に含まれる探査パケット
72A)を生成する波長多重機能を備えた変調器を用い
ることもできる。
変調素子、電気光学変調素子あるいは磁気光学変調素子
や、光スイッチング素子等のアクティブ光デバイスを用
いて構成する場合、時分割光多重変調器60は、パルス
列(図3に示す探査レーザ光72に含まれる探査パケッ
ト72A)を構成する第1の補償用レーザ変調光14、
第2の補償用レーザ変調光24、ラマン励起レーザ変調
光34、及び吸収測定レーザ変調光44の時系列での並
び順を、本実施形態に特に限定されることなく、所望の
並び順に並べ替えて整列させてパルス列(図3に示す探
査レーザ光72に含まれる探査パケット72A)を生成
することができる。またこのようなアクティブ光デバイ
スを用いる場合、前述の時分割光多重変調器60に代え
て、パルス列(図3に示す探査レーザ光72に含まれる
探査パケット72A)を構成する第1の補償用レーザ変
調光14、第2の補償用レーザ変調光24、ラマン励起
レーザ変調光34、及び吸収測定レーザ変調光44を単
位パルス内に重ね合わせて(波長多重して)パルス列
(図3に示す探査レーザ光72に含まれる探査パケット
72A)を生成する波長多重機能を備えた変調器を用い
ることもできる。
【0030】送信望遠鏡70は、図1に示すように、探
査レーザ光72を被監視対象の有害な混合ガス体2(タ
ーゲット)に所定モード(具体的には、TEM00)、
所定ビーム径の平行ビームとして出射する機能を有して
いる。例えば、所定モード(具体的には、TEM00)
に変換するモード変換手段(不図示)と、所定ビーム径
の平行ビームとして出射するコリメータ(不図示)を有
している。
査レーザ光72を被監視対象の有害な混合ガス体2(タ
ーゲット)に所定モード(具体的には、TEM00)、
所定ビーム径の平行ビームとして出射する機能を有して
いる。例えば、所定モード(具体的には、TEM00)
に変換するモード変換手段(不図示)と、所定ビーム径
の平行ビームとして出射するコリメータ(不図示)を有
している。
【0031】時分割波長多重変調同期手段90は、図1
に示すように、第1時分割同期信号92、第2時分割同
期信号94、第3時分割同期信号96、第4時分割同期
信号98等の電気(パルス)信号を生成・出力する機能
を有している。例えば、デューティ比及び/または信号
間の位相関係を任意に制御・保持した状態の複数のパル
ス信号を並列に多チャンネル出力できるファンクション
ジェネレータやファンクションシンセサイザーを用いる
ことができる。
に示すように、第1時分割同期信号92、第2時分割同
期信号94、第3時分割同期信号96、第4時分割同期
信号98等の電気(パルス)信号を生成・出力する機能
を有している。例えば、デューティ比及び/または信号
間の位相関係を任意に制御・保持した状態の複数のパル
ス信号を並列に多チャンネル出力できるファンクション
ジェネレータやファンクションシンセサイザーを用いる
ことができる。
【0032】次に、受信光学系200の実施形態を説明
する。図4は、図2に示す受信光学系の動作を説明する
ためのタイミングチャートである。図2を参照すると、
受信光学系200は、後方散乱光の中から所望波長帯の
受信時系列光204(第1の補償用レーザ変調光14の
後方散乱光142、第2の補償用レーザ変調光24の後
方散乱光242、ラマン励起レーザ変調光34の後方散
乱光342、ラマン光の後方散乱光202、吸収測定レ
ーザ光42の後方散乱光422を含む)を選択する光学
フィルタ系210、受信時系列光204に含まれる各種
後方散乱光を分離(時分割光多重復調機能)する時分割
光多重復調手段220、時分割光多重復調手段220で
分離される各種後方散乱光を所望の波長帯で分光して吸
収/ラマン・スペクトル解析用の光学データを生成・出
力する分光手段230、分光手段230から受光した後
方散乱光(光学データ)を電気信号に変換して第1の補
償用レーザ光12の後方散乱光信号P1(R,
λr1)、第2の補償用レーザ光22の後方散乱光信号
P2(R,λr2)、数100MW/cm2〜数10G
W/cm2級のエネルギー密度を有するラマン励起レー
ザ光32の後方散乱光信号P x(R,λx)、ラマン光
の後方散乱光202の後方散乱光信号PR(R,
λR)、吸収測定レーザ光42の後方散乱光信号P
A(R,λA)を生成・出力する光電変換手段240、
光電変換により生成される電気信号(第1の補償用レー
ザ光12の後方散乱光信号P1(R,λr1)、第2の
補償用レーザ光22の後方散乱光信号P2(R,
λr2)、ラマン励起レーザ光32の後方散乱光信号P
x(R,λx)、ラマン光の後方散乱光202の後方散
乱光信号PR(R,λR)、吸収測定レーザ光42の後
方散乱光信号PA(R,λA))に基づいて後方散乱光
の補償機能を実行するとともに吸収スペクトル、ラマン
・スペクトル等の各種スペクトルを解析して被監視対象
の有害な混合ガス体2に含まれるガス種及び/またはガ
ス濃度に対する定性及び/または定量解析(定性/定量
解析機能)を行う解析手段250を備えている。
する。図4は、図2に示す受信光学系の動作を説明する
ためのタイミングチャートである。図2を参照すると、
受信光学系200は、後方散乱光の中から所望波長帯の
受信時系列光204(第1の補償用レーザ変調光14の
後方散乱光142、第2の補償用レーザ変調光24の後
方散乱光242、ラマン励起レーザ変調光34の後方散
乱光342、ラマン光の後方散乱光202、吸収測定レ
ーザ光42の後方散乱光422を含む)を選択する光学
フィルタ系210、受信時系列光204に含まれる各種
後方散乱光を分離(時分割光多重復調機能)する時分割
光多重復調手段220、時分割光多重復調手段220で
分離される各種後方散乱光を所望の波長帯で分光して吸
収/ラマン・スペクトル解析用の光学データを生成・出
力する分光手段230、分光手段230から受光した後
方散乱光(光学データ)を電気信号に変換して第1の補
償用レーザ光12の後方散乱光信号P1(R,
λr1)、第2の補償用レーザ光22の後方散乱光信号
P2(R,λr2)、数100MW/cm2〜数10G
W/cm2級のエネルギー密度を有するラマン励起レー
ザ光32の後方散乱光信号P x(R,λx)、ラマン光
の後方散乱光202の後方散乱光信号PR(R,
λR)、吸収測定レーザ光42の後方散乱光信号P
A(R,λA)を生成・出力する光電変換手段240、
光電変換により生成される電気信号(第1の補償用レー
ザ光12の後方散乱光信号P1(R,λr1)、第2の
補償用レーザ光22の後方散乱光信号P2(R,
λr2)、ラマン励起レーザ光32の後方散乱光信号P
x(R,λx)、ラマン光の後方散乱光202の後方散
乱光信号PR(R,λR)、吸収測定レーザ光42の後
方散乱光信号PA(R,λA))に基づいて後方散乱光
の補償機能を実行するとともに吸収スペクトル、ラマン
・スペクトル等の各種スペクトルを解析して被監視対象
の有害な混合ガス体2に含まれるガス種及び/またはガ
ス濃度に対する定性及び/または定量解析(定性/定量
解析機能)を行う解析手段250を備えている。
【0033】受信時系列光204は、図2,4に示すよ
うに、前述の探査パケット72Aを含む探査レーザ光7
2の後方散乱光を中心にして構成されており、第1の補
償用レーザ変調光14の後方散乱光142(中心振動数
ωr1=2πc/λr1、波長λr1)、第2の補償用
レーザ変調光24の後方散乱光242(中心振動数ω
r2=2πc/λr2、波長λr2)、ラマン励起レー
ザ変調光34の後方散乱光342(中心振動数ωx=2
πc/λx、波長λx)、ラマン励起レーザ変調光34
によって被監視対象の有害な混合ガス体2がラマン励起
されて生成・出力されるラマン光の後方散乱光202
(中心振動数ωR=2πc/λR、波長λR)、吸収測
定レーザ光42の後方散乱光422(中心振動数ωA=
2πc/λA、波長λA)を含んでいる。
うに、前述の探査パケット72Aを含む探査レーザ光7
2の後方散乱光を中心にして構成されており、第1の補
償用レーザ変調光14の後方散乱光142(中心振動数
ωr1=2πc/λr1、波長λr1)、第2の補償用
レーザ変調光24の後方散乱光242(中心振動数ω
r2=2πc/λr2、波長λr2)、ラマン励起レー
ザ変調光34の後方散乱光342(中心振動数ωx=2
πc/λx、波長λx)、ラマン励起レーザ変調光34
によって被監視対象の有害な混合ガス体2がラマン励起
されて生成・出力されるラマン光の後方散乱光202
(中心振動数ωR=2πc/λR、波長λR)、吸収測
定レーザ光42の後方散乱光422(中心振動数ωA=
2πc/λA、波長λA)を含んでいる。
【0034】光学フィルタ系210は、図2,4に示す
ように、被監視対象の有害な混合ガス体2から後方散乱
されてくる受信時系列光204を集光するとともに、集
光した受信時系列光204や周囲から入射してくる外乱
光の中から受信時系列光204を抽出する機能(フィル
タリング機能)を有し、光学フィルタやアッテネータや
集光レンズやコリメーションレンズ等の光学部品、モノ
クロメータ等の分光手段230等を中心にして構成され
ている。本実施形態では、光学部品としてカセグレン型
望遠鏡を改良して用いている。
ように、被監視対象の有害な混合ガス体2から後方散乱
されてくる受信時系列光204を集光するとともに、集
光した受信時系列光204や周囲から入射してくる外乱
光の中から受信時系列光204を抽出する機能(フィル
タリング機能)を有し、光学フィルタやアッテネータや
集光レンズやコリメーションレンズ等の光学部品、モノ
クロメータ等の分光手段230等を中心にして構成され
ている。本実施形態では、光学部品としてカセグレン型
望遠鏡を改良して用いている。
【0035】時分割光多重復調手段220は、図2,4
に示すように、第1時分割同期信号92、第2時分割同
期信号94、第3時分割同期信号96、第4時分割同期
信号98等の電気(パルス)信号を受け取ってこれらの
諸信号92〜98をタイムベースとして、受信時系列光
204に含まれる第1の補償用レーザ変調光14の後方
散乱光142、第2の補償用レーザ変調光24の後方散
乱光242、ラマン励起レーザ変調光34の後方散乱光
342、ラマン励起レーザ変調光34によって被監視対
象の有害な混合ガス体2がラマン励起されて生成・出力
されるラマン光の後方散乱光202、吸収測定レーザ光
42の後方散乱光422のそれぞれを分離(時分割光多
重復調機能)するものである。具体的には、音響光学変
調素子、電気光学変調素子あるいは磁気光学変調素子等
の偏光手段や、光スイッチング素子等のアクティブ光デ
バイスを用い、第1時分割同期信号92が示すタイミン
グにしたがって第1の補償用レーザ変調光14の後方散
乱光142の波長帯(中心振動数ωr1=2πc/λ
r1、波長λr1)のみを受信時系列光204の中から
偏光・抽出して後段の分光手段230に与え、同様に、
第2時分割同期信号94が示すタイミングにしたがって
第2の補償用レーザ変調光24の後方散乱光242の波
長帯(中心振動数ωr2=2πc/λr2、波長
λr2)のみを受信時系列光204の中から偏光・抽出
して後段の分光手段230に与え、同様に、第3時分割
同期信号96が示すタイミングにしたがってラマン励起
レーザ変調光34の後方散乱光342の波長帯(中心振
動数ωx=2πc/λx、波長λx)のみを受信時系列
光204の中から偏光・抽出して後段の分光手段230
に与え、同様に、第3時分割同期信号96が示すタイミ
ングにしたがってラマン励起レーザ変調光34によって
被監視対象の有害な混合ガス体2がラマン励起されて生
成・出力されるラマン光の後方散乱光202の波長帯
(中心振動数ωR=2πc/λR、波長λR)のみを受
信時系列光204の中から偏光・抽出して後段の分光手
段230に与え、同様に、第4時分割同期信号98が示
すタイミングにしたがって吸収測定レーザ光42の後方
散乱光422の波長帯(中心振動数ωA=2πc/
λA、波長λA)のみを受信時系列光204の中から光
学的に偏光・抽出して後段の分光手段230に与えて抽
出するように構成されている。
に示すように、第1時分割同期信号92、第2時分割同
期信号94、第3時分割同期信号96、第4時分割同期
信号98等の電気(パルス)信号を受け取ってこれらの
諸信号92〜98をタイムベースとして、受信時系列光
204に含まれる第1の補償用レーザ変調光14の後方
散乱光142、第2の補償用レーザ変調光24の後方散
乱光242、ラマン励起レーザ変調光34の後方散乱光
342、ラマン励起レーザ変調光34によって被監視対
象の有害な混合ガス体2がラマン励起されて生成・出力
されるラマン光の後方散乱光202、吸収測定レーザ光
42の後方散乱光422のそれぞれを分離(時分割光多
重復調機能)するものである。具体的には、音響光学変
調素子、電気光学変調素子あるいは磁気光学変調素子等
の偏光手段や、光スイッチング素子等のアクティブ光デ
バイスを用い、第1時分割同期信号92が示すタイミン
グにしたがって第1の補償用レーザ変調光14の後方散
乱光142の波長帯(中心振動数ωr1=2πc/λ
r1、波長λr1)のみを受信時系列光204の中から
偏光・抽出して後段の分光手段230に与え、同様に、
第2時分割同期信号94が示すタイミングにしたがって
第2の補償用レーザ変調光24の後方散乱光242の波
長帯(中心振動数ωr2=2πc/λr2、波長
λr2)のみを受信時系列光204の中から偏光・抽出
して後段の分光手段230に与え、同様に、第3時分割
同期信号96が示すタイミングにしたがってラマン励起
レーザ変調光34の後方散乱光342の波長帯(中心振
動数ωx=2πc/λx、波長λx)のみを受信時系列
光204の中から偏光・抽出して後段の分光手段230
に与え、同様に、第3時分割同期信号96が示すタイミ
ングにしたがってラマン励起レーザ変調光34によって
被監視対象の有害な混合ガス体2がラマン励起されて生
成・出力されるラマン光の後方散乱光202の波長帯
(中心振動数ωR=2πc/λR、波長λR)のみを受
信時系列光204の中から偏光・抽出して後段の分光手
段230に与え、同様に、第4時分割同期信号98が示
すタイミングにしたがって吸収測定レーザ光42の後方
散乱光422の波長帯(中心振動数ωA=2πc/
λA、波長λA)のみを受信時系列光204の中から光
学的に偏光・抽出して後段の分光手段230に与えて抽
出するように構成されている。
【0036】分光手段230は、図2,4に示すよう
に、受信時系列光204の中から時分割光多重復調手段
220が偏光・抽出した前述の第1の補償用レーザ変調
光14の後方散乱光142、第2の補償用レーザ変調光
24の後方散乱光242、ラマン励起レーザ変調光34
の後方散乱光342、ラマン光の後方散乱光202、吸
収測定レーザ光42の後方散乱光422のそれぞれにつ
いて、所望の波長帯を分光して吸収/ラマン・スペクト
ル解析用の光学データを生成して後段の光電変換手段2
40に出力するように構成されている。
に、受信時系列光204の中から時分割光多重復調手段
220が偏光・抽出した前述の第1の補償用レーザ変調
光14の後方散乱光142、第2の補償用レーザ変調光
24の後方散乱光242、ラマン励起レーザ変調光34
の後方散乱光342、ラマン光の後方散乱光202、吸
収測定レーザ光42の後方散乱光422のそれぞれにつ
いて、所望の波長帯を分光して吸収/ラマン・スペクト
ル解析用の光学データを生成して後段の光電変換手段2
40に出力するように構成されている。
【0037】光電変換手段240は、図2,4に示すよ
うに、第1時分割同期信号92、第2時分割同期信号9
4、第3時分割同期信号96、第4時分割同期信号98
等の電気(パルス)信号を受け取ってこれらの諸信号9
2〜98のタイムベースとして、前述の分光手段230
から受光した第1の補償用レーザ変調光14の後方散乱
光142、第2の補償用レーザ変調光24の後方散乱光
242、ラマン励起レーザ変調光34の後方散乱光34
2、ラマン光の後方散乱光202、吸収測定レーザ光4
2の後方散乱光422のそれぞれを光電変換(すなわち
光信号の電気信号への変換)して第1の補償用レーザ光
12の後方散乱光信号P1(R,λr1)、第2の補償
用レーザ光22の後方散乱光信号P2(R,λr2)、
ラマン励起レーザ光32の後方散乱光信号Px(R,λ
x)、ラマン光の後方散乱光202の後方散乱光信号P
R(R,λR)、吸収測定レーザ光42の後方散乱光信
号PA(R,λA)のそれぞれを生成して後段の解析手
段250に出力するように構成されている。具体的に
は、光電面に集光される各散乱光142,242,34
2,422のそれぞれの光パワー(後方散乱光強度)に
応じた受光感度・応答速度を有する光電変換素子、光電
変換素子からの電気信号を所定の信号レベルに変換・増
幅して第1の補償用レーザ光12の後方散乱光信号P1
(R,λr1)、第2の補償用レーザ光22の後方散乱
光信号P2(R,λr2)、ラマン励起レーザ光32の
後方散乱光信号Px(R,λx)、ラマン光の後方散乱
光202の後方散乱光信号PR(R,λR)、吸収測定
レーザ光42の後方散乱光信号P A(R,λA)のそれ
ぞれを生成する信号増幅器(不図示)を備えている。
うに、第1時分割同期信号92、第2時分割同期信号9
4、第3時分割同期信号96、第4時分割同期信号98
等の電気(パルス)信号を受け取ってこれらの諸信号9
2〜98のタイムベースとして、前述の分光手段230
から受光した第1の補償用レーザ変調光14の後方散乱
光142、第2の補償用レーザ変調光24の後方散乱光
242、ラマン励起レーザ変調光34の後方散乱光34
2、ラマン光の後方散乱光202、吸収測定レーザ光4
2の後方散乱光422のそれぞれを光電変換(すなわち
光信号の電気信号への変換)して第1の補償用レーザ光
12の後方散乱光信号P1(R,λr1)、第2の補償
用レーザ光22の後方散乱光信号P2(R,λr2)、
ラマン励起レーザ光32の後方散乱光信号Px(R,λ
x)、ラマン光の後方散乱光202の後方散乱光信号P
R(R,λR)、吸収測定レーザ光42の後方散乱光信
号PA(R,λA)のそれぞれを生成して後段の解析手
段250に出力するように構成されている。具体的に
は、光電面に集光される各散乱光142,242,34
2,422のそれぞれの光パワー(後方散乱光強度)に
応じた受光感度・応答速度を有する光電変換素子、光電
変換素子からの電気信号を所定の信号レベルに変換・増
幅して第1の補償用レーザ光12の後方散乱光信号P1
(R,λr1)、第2の補償用レーザ光22の後方散乱
光信号P2(R,λr2)、ラマン励起レーザ光32の
後方散乱光信号Px(R,λx)、ラマン光の後方散乱
光202の後方散乱光信号PR(R,λR)、吸収測定
レーザ光42の後方散乱光信号P A(R,λA)のそれ
ぞれを生成する信号増幅器(不図示)を備えている。
【0038】本実施形態では、第1の補償用レーザ変調
光14の後方散乱光142、第2の補償用レーザ変調光
24の後方散乱光242、ラマン励起レーザ変調光34
の後方散乱光342、ラマン励起レーザ変調光34の後
方散乱光342、ラマン光の後方散乱光202、吸収測
定レーザ光42の後方散乱光422を受光する光電変換
素子(不図示)として、光電子増倍管(フォトマル)、
固体撮像素子(CCD)、ストリークカメラ、フォトダ
イオード等を用いることができる。特に、微弱光である
ラマン光の後方散乱光202を高感度で受光できる光電
子増倍管やストリークカメラは有効な手段である。
光14の後方散乱光142、第2の補償用レーザ変調光
24の後方散乱光242、ラマン励起レーザ変調光34
の後方散乱光342、ラマン励起レーザ変調光34の後
方散乱光342、ラマン光の後方散乱光202、吸収測
定レーザ光42の後方散乱光422を受光する光電変換
素子(不図示)として、光電子増倍管(フォトマル)、
固体撮像素子(CCD)、ストリークカメラ、フォトダ
イオード等を用いることができる。特に、微弱光である
ラマン光の後方散乱光202を高感度で受光できる光電
子増倍管やストリークカメラは有効な手段である。
【0039】解析手段250は、図2,4に示すよう
に、補償機能を実行して吸収スペクトル、ラマン・スペ
クトル等の各種スペクトルを解析して被監視対象の有害
な混合ガス体2に含まれるガス種及び/またはガス濃度
に対する定性及び/または定量解析を行う機能(定性/
定量解析機能)を有している。具体的には、光電変換手
段240が光電変換して生成・出力する第1の補償用レ
ーザ光12の後方散乱光信号P1(R,λr1)及び第
2の補償用レーザ光22の後方散乱光信号P2(R,λ
r2)(電気信号)を用いて大気消散係数α(R,λ)
及び後方散乱係数β(R,λ)を求め、さらに、大気消
散係数α(R,λ)及び後方散乱係数β(R,λ)を用
いた補償機能をラマン励起レーザ光32の後方散乱光信
号Px(R,λx)(電気信号)に対して実行してガス
濃度解析用後方散乱励起光信号Nx(R,λx)を求
め、大気消散係数α(R,λ)及び後方散乱係数β
(R,λ)を用いた補償機能をラマン光の後方散乱光2
02の後方散乱光信号PR(R,λ R)(電気信号)に
対して実行してガス種同定用後方散乱ラマン光信号NR
(R,λR)を求め、大気消散係数α(R,λ)及び後
方散乱係数β(R,λ)を用いた補償機能を吸収測定レ
ーザ光42の後方散乱光信号PA(R,λA)(電気信
号)に対して実行してガス濃度解析用後方散乱吸収光信
号NA(R,λA)を生成・出力(パーソナルコンピュ
ータやプリンタへの出力)する定性/定量解析機能を有
している。
に、補償機能を実行して吸収スペクトル、ラマン・スペ
クトル等の各種スペクトルを解析して被監視対象の有害
な混合ガス体2に含まれるガス種及び/またはガス濃度
に対する定性及び/または定量解析を行う機能(定性/
定量解析機能)を有している。具体的には、光電変換手
段240が光電変換して生成・出力する第1の補償用レ
ーザ光12の後方散乱光信号P1(R,λr1)及び第
2の補償用レーザ光22の後方散乱光信号P2(R,λ
r2)(電気信号)を用いて大気消散係数α(R,λ)
及び後方散乱係数β(R,λ)を求め、さらに、大気消
散係数α(R,λ)及び後方散乱係数β(R,λ)を用
いた補償機能をラマン励起レーザ光32の後方散乱光信
号Px(R,λx)(電気信号)に対して実行してガス
濃度解析用後方散乱励起光信号Nx(R,λx)を求
め、大気消散係数α(R,λ)及び後方散乱係数β
(R,λ)を用いた補償機能をラマン光の後方散乱光2
02の後方散乱光信号PR(R,λ R)(電気信号)に
対して実行してガス種同定用後方散乱ラマン光信号NR
(R,λR)を求め、大気消散係数α(R,λ)及び後
方散乱係数β(R,λ)を用いた補償機能を吸収測定レ
ーザ光42の後方散乱光信号PA(R,λA)(電気信
号)に対して実行してガス濃度解析用後方散乱吸収光信
号NA(R,λA)を生成・出力(パーソナルコンピュ
ータやプリンタへの出力)する定性/定量解析機能を有
している。
【0040】次に、図面に基づき本実施形態のガス環境
広域探査システムの動作(ガス環境広域探査方法)の原
理について説明する。図1を参照すると、前述したよう
に、送信光学系100側からは、第1の補償用レーザ光
12(振動数ωr1=2πc/λr1、波長λr1)、
第2の補償用レーザ光22(振動数ωr2=2πc/λ
r2、波長λr2)、ラマン励起レーザ光32(振動数
ωx=2πc/λx、波長λx)、吸収測定レーザ光4
2(振動数ωA=2πc/λA、波長λA)のそれぞれ
を第1変調器50、第2変調器52、第3変調器54、
第4変調器56、及び時分割光多重変調器60で時分割
波長多重して一本のビーム(図3に示す探査レーザ光7
2に含まれる探査パケット72A)に合波(時分割波長
多重変調)して探査レーザ光72を生成するとともに、
この探査レーザ光72を被監視対象の有害な混合ガス体
2(ターゲット)に向かって出射する。
広域探査システムの動作(ガス環境広域探査方法)の原
理について説明する。図1を参照すると、前述したよう
に、送信光学系100側からは、第1の補償用レーザ光
12(振動数ωr1=2πc/λr1、波長λr1)、
第2の補償用レーザ光22(振動数ωr2=2πc/λ
r2、波長λr2)、ラマン励起レーザ光32(振動数
ωx=2πc/λx、波長λx)、吸収測定レーザ光4
2(振動数ωA=2πc/λA、波長λA)のそれぞれ
を第1変調器50、第2変調器52、第3変調器54、
第4変調器56、及び時分割光多重変調器60で時分割
波長多重して一本のビーム(図3に示す探査レーザ光7
2に含まれる探査パケット72A)に合波(時分割波長
多重変調)して探査レーザ光72を生成するとともに、
この探査レーザ光72を被監視対象の有害な混合ガス体
2(ターゲット)に向かって出射する。
【0041】一方、図2を参照すると、被監視対象の有
害な混合ガス体2(ターゲット)から受信光学系200
側へは、探査レーザ光72に応じた第1の補償用レーザ
変調光14の後方散乱光142、第2の補償用レーザ変
調光24の後方散乱光242、ラマン励起レーザ変調光
34の後方散乱光342、ラマン光の後方散乱光20
2、吸収測定レーザ光42の後方散乱光422を含む受
信時系列光204が後方散乱されてくる。
害な混合ガス体2(ターゲット)から受信光学系200
側へは、探査レーザ光72に応じた第1の補償用レーザ
変調光14の後方散乱光142、第2の補償用レーザ変
調光24の後方散乱光242、ラマン励起レーザ変調光
34の後方散乱光342、ラマン光の後方散乱光20
2、吸収測定レーザ光42の後方散乱光422を含む受
信時系列光204が後方散乱されてくる。
【0042】受信光学系200側では、前述したよう
に、被監視対象の有害な混合ガス体2に当たって時分割
波長多重された探査レーザ光72に含まれる探査パケッ
ト72Aにしたがって時系列に後方散乱されてくる受信
時系列光204(第1の補償用レーザ変調光14の後方
散乱光142、第2の補償用レーザ変調光24の後方散
乱光242、ラマン励起レーザ変調光34の後方散乱光
342、ラマン光の後方散乱光202、吸収測定レーザ
光42の後方散乱光422)を前述のフィルタリング機
能を経て受光し、この受信時系列光204に含まれる第
1の補償用レーザ変調光14の後方散乱光142、第2
の補償用レーザ変調光24の後方散乱光242、ラマン
励起レーザ変調光34の後方散乱光342、ラマン光の
後方散乱光202、吸収測定レーザ光42の後方散乱光
422のそれぞれを分離(時分割光多重復調機能)す
る。
に、被監視対象の有害な混合ガス体2に当たって時分割
波長多重された探査レーザ光72に含まれる探査パケッ
ト72Aにしたがって時系列に後方散乱されてくる受信
時系列光204(第1の補償用レーザ変調光14の後方
散乱光142、第2の補償用レーザ変調光24の後方散
乱光242、ラマン励起レーザ変調光34の後方散乱光
342、ラマン光の後方散乱光202、吸収測定レーザ
光42の後方散乱光422)を前述のフィルタリング機
能を経て受光し、この受信時系列光204に含まれる第
1の補償用レーザ変調光14の後方散乱光142、第2
の補償用レーザ変調光24の後方散乱光242、ラマン
励起レーザ変調光34の後方散乱光342、ラマン光の
後方散乱光202、吸収測定レーザ光42の後方散乱光
422のそれぞれを分離(時分割光多重復調機能)す
る。
【0043】一般に、入射レーザ光(波長λとする)を
被監視対象の有害な混合ガス体2に照射したときに発生
する後方散乱光の信号P(R)は、 P(R)=k・P0・Ar・β(R,λ)・(1/2)c・τ・exp{−2 ∫α(R,λ)+N(r)・σdr}/R2 …(式1) ここで、∫:積分記号、∫dr:[0,R]での積分
k:光学系効率、P0:レーザ出力、Ar:望遠鏡受光
面積、β(R,λ):後方散乱係数β(R,λ)、c:
光速、τ:レーザパルス幅、α:吸収係数、N:被監視
対象の有害な混合ガス体2の密度、σ:被監視対象の有
害な混合ガス体2の吸収断面積、R:被監視対象の有害
な混合ガス体2までの距離である。
被監視対象の有害な混合ガス体2に照射したときに発生
する後方散乱光の信号P(R)は、 P(R)=k・P0・Ar・β(R,λ)・(1/2)c・τ・exp{−2 ∫α(R,λ)+N(r)・σdr}/R2 …(式1) ここで、∫:積分記号、∫dr:[0,R]での積分
k:光学系効率、P0:レーザ出力、Ar:望遠鏡受光
面積、β(R,λ):後方散乱係数β(R,λ)、c:
光速、τ:レーザパルス幅、α:吸収係数、N:被監視
対象の有害な混合ガス体2の密度、σ:被監視対象の有
害な混合ガス体2の吸収断面積、R:被監視対象の有害
な混合ガス体2までの距離である。
【0044】このため、数100MW/cm2〜数10
GW/cm2級のエネルギー密度を有するラマン励起レ
ーザ光32の後方散乱光信号Px(R,λx)と第1の
補償用レーザ光12の後方散乱光信号P1(R,
λr1)との比として求められるガス濃度解析用後方散
乱励起光信号Nx(R,λx,λr1)は、 Nx(R,λx,λr1) ={1/(2ΔR・Δσ)}・ln[{Px(R,λx)・P1(R+ΔR,λ r1 )}/{P1(R,λr1)・Px(R+ΔR,λx)}] −{1/(2ΔR・Δσ)}・ln[{β(R,λx)・β(R+ΔR,λr1 )}/{β(λr1,R)・β(R+ΔR,λx)}] −(1/Δσ)・{α(λx)−α(λr1)} …(式2) となる。ここで、ΔR:距離分解能、Δσ=Δσ
(λx)−Δσ(λr1)であり、第2項は後方散乱係
数β(R,λ)の波長依存性補償項、第3項は大気消散
係数α(R,λ)の波長依存性補償項である。同様に、
数100MW/cm2〜数10GW/cm2級のエネル
ギー密度を有するラマン励起レーザ光32の後方散乱光
信号Px(R,λx)と第2の補償用レーザ光22の後
方散乱光信号P2(R,λr2)との比として求められ
るガス濃度解析用後方散乱励起光信号Nx(R,λx,
λr2)は、 Nx(R,λx,λr2) ={1/(2ΔR・Δσ)}・ln[{Px(R,λx)・P2(R+ΔR,λ r2 )}/{P2(R,λr2)・Px(R+ΔR,λx)}] −{1/(2ΔR・Δσ)}・ln[{β(R,λx)・β(R+ΔR,λr2 )}/{β(R,λr2)・β(R+ΔR,λx)}] −(1/Δσ)・{α(λx)−α(λr2)} …(式3) となる。ここで、ΔR:距離分解能、Δσ=Δσ
(λx)−Δσ(λr2)であり、第2項は後方散乱係
数β(R,λ)の波長依存性補償項、第3項は大気消散
係数α(R,λ)の波長依存性補償項である。
GW/cm2級のエネルギー密度を有するラマン励起レ
ーザ光32の後方散乱光信号Px(R,λx)と第1の
補償用レーザ光12の後方散乱光信号P1(R,
λr1)との比として求められるガス濃度解析用後方散
乱励起光信号Nx(R,λx,λr1)は、 Nx(R,λx,λr1) ={1/(2ΔR・Δσ)}・ln[{Px(R,λx)・P1(R+ΔR,λ r1 )}/{P1(R,λr1)・Px(R+ΔR,λx)}] −{1/(2ΔR・Δσ)}・ln[{β(R,λx)・β(R+ΔR,λr1 )}/{β(λr1,R)・β(R+ΔR,λx)}] −(1/Δσ)・{α(λx)−α(λr1)} …(式2) となる。ここで、ΔR:距離分解能、Δσ=Δσ
(λx)−Δσ(λr1)であり、第2項は後方散乱係
数β(R,λ)の波長依存性補償項、第3項は大気消散
係数α(R,λ)の波長依存性補償項である。同様に、
数100MW/cm2〜数10GW/cm2級のエネル
ギー密度を有するラマン励起レーザ光32の後方散乱光
信号Px(R,λx)と第2の補償用レーザ光22の後
方散乱光信号P2(R,λr2)との比として求められ
るガス濃度解析用後方散乱励起光信号Nx(R,λx,
λr2)は、 Nx(R,λx,λr2) ={1/(2ΔR・Δσ)}・ln[{Px(R,λx)・P2(R+ΔR,λ r2 )}/{P2(R,λr2)・Px(R+ΔR,λx)}] −{1/(2ΔR・Δσ)}・ln[{β(R,λx)・β(R+ΔR,λr2 )}/{β(R,λr2)・β(R+ΔR,λx)}] −(1/Δσ)・{α(λx)−α(λr2)} …(式3) となる。ここで、ΔR:距離分解能、Δσ=Δσ
(λx)−Δσ(λr2)であり、第2項は後方散乱係
数β(R,λ)の波長依存性補償項、第3項は大気消散
係数α(R,λ)の波長依存性補償項である。
【0045】また、ラマン光の後方散乱光202の後方
散乱光信号PR(R,λR)と第1の補償用レーザ光1
2の後方散乱光信号P1(R,λr1)との比として求
められるガス種同定用後方散乱ラマン光信号NR(R,
λR,λr1)は、 NR(R,λR,λr1) ={1/(2ΔR・Δσ)}・ln[{PR(R,λR)・P1(R+ΔR,λ r1 )}/{P1(R,λr1)・PR(R+ΔR,λR)}] −{1/(2ΔR・Δσ)}・ln[{β(λR,R)・β(R+ΔR,λr1 )}/{β(λr1,R)・β(λR,R+ΔR)}] −(1/Δσ)・{α(λR)−α(λr1)} …(式4) となる。ここで、ΔR:距離分解能、Δσ=Δσ
(λR)−Δσ(λr1)であり、第2項は後方散乱係
数β(R,λ)の波長依存性補償項、第3項は大気消散
係数α(R,λ)の波長依存性補償項である。
散乱光信号PR(R,λR)と第1の補償用レーザ光1
2の後方散乱光信号P1(R,λr1)との比として求
められるガス種同定用後方散乱ラマン光信号NR(R,
λR,λr1)は、 NR(R,λR,λr1) ={1/(2ΔR・Δσ)}・ln[{PR(R,λR)・P1(R+ΔR,λ r1 )}/{P1(R,λr1)・PR(R+ΔR,λR)}] −{1/(2ΔR・Δσ)}・ln[{β(λR,R)・β(R+ΔR,λr1 )}/{β(λr1,R)・β(λR,R+ΔR)}] −(1/Δσ)・{α(λR)−α(λr1)} …(式4) となる。ここで、ΔR:距離分解能、Δσ=Δσ
(λR)−Δσ(λr1)であり、第2項は後方散乱係
数β(R,λ)の波長依存性補償項、第3項は大気消散
係数α(R,λ)の波長依存性補償項である。
【0046】同様に、ラマン光の後方散乱光202の後
方散乱光信号PR(R,λR)と第2の補償用レーザ光
22の後方散乱光信号P2(R,λr2)との比として
求められるガス種同定用後方散乱ラマン光信号N
R(R,λR,λr2)は、 NR(R,λR,λr2) ={1/(2ΔR・Δσ)}・ln[{PR(R,λR)・P2(R+ΔR,λ r2 )}/{P2(R,λr2)・PR(R+ΔR,λR)}] −{1/(2ΔR・Δσ)}・ln[{β(λR,R)・β(R+ΔR,λr2 )}/{β(R,λr2)・β(λR,R+ΔR)}] −(1/Δσ)・{α(λR)−α(λr2)} …(式5) となる。ここで、ΔR:距離分解能、Δσ=Δσ
(λR)−Δσ(λr2)であり、第2項は後方散乱係
数β(R,λ)の波長依存性補償項、第3項は大気消散
係数α(R,λ)の波長依存性補償項である。
方散乱光信号PR(R,λR)と第2の補償用レーザ光
22の後方散乱光信号P2(R,λr2)との比として
求められるガス種同定用後方散乱ラマン光信号N
R(R,λR,λr2)は、 NR(R,λR,λr2) ={1/(2ΔR・Δσ)}・ln[{PR(R,λR)・P2(R+ΔR,λ r2 )}/{P2(R,λr2)・PR(R+ΔR,λR)}] −{1/(2ΔR・Δσ)}・ln[{β(λR,R)・β(R+ΔR,λr2 )}/{β(R,λr2)・β(λR,R+ΔR)}] −(1/Δσ)・{α(λR)−α(λr2)} …(式5) となる。ここで、ΔR:距離分解能、Δσ=Δσ
(λR)−Δσ(λr2)であり、第2項は後方散乱係
数β(R,λ)の波長依存性補償項、第3項は大気消散
係数α(R,λ)の波長依存性補償項である。
【0047】また、吸収測定レーザ光42の後方散乱光
信号PA(R,λA)と第1の補償用レーザ光12の後
方散乱光信号P1(R,λr1)との比として求められ
るガス濃度解析用後方散乱吸収光信号NA(R,λA,
λr1)は、 NA(R,λA,λr1) ={1/(2ΔR・Δσ)}・ln[{PA(R,λA)・P1(R+ΔR,λ r1 )}/{P1(R,λr1)・PA(R+ΔR,λA)}] −{1/(2ΔR・Δσ)}・ln[{β(λA,R)・β(R+ΔR,λr1 )}/{β(λr1,R)・β(λA,R+ΔR)}] −(1/Δσ)・{α(λA)−α(λr1)} …(式6) となる。ここで、ΔR:距離分解能、Δσ=Δσ
(λA)−Δσ(λr1)であり、第2項は後方散乱係
数β(R,λ)の波長依存性補償項、第3項は大気消散
係数α(R,λ)の波長依存性補償項である。
信号PA(R,λA)と第1の補償用レーザ光12の後
方散乱光信号P1(R,λr1)との比として求められ
るガス濃度解析用後方散乱吸収光信号NA(R,λA,
λr1)は、 NA(R,λA,λr1) ={1/(2ΔR・Δσ)}・ln[{PA(R,λA)・P1(R+ΔR,λ r1 )}/{P1(R,λr1)・PA(R+ΔR,λA)}] −{1/(2ΔR・Δσ)}・ln[{β(λA,R)・β(R+ΔR,λr1 )}/{β(λr1,R)・β(λA,R+ΔR)}] −(1/Δσ)・{α(λA)−α(λr1)} …(式6) となる。ここで、ΔR:距離分解能、Δσ=Δσ
(λA)−Δσ(λr1)であり、第2項は後方散乱係
数β(R,λ)の波長依存性補償項、第3項は大気消散
係数α(R,λ)の波長依存性補償項である。
【0048】同様に、吸収測定レーザ光42の後方散乱
光信号PA(R,λA)と第2の補償用レーザ光22の
後方散乱光信号P2(R,λr2)との比として求めら
れるガス濃度解析用後方散乱吸収光信号NA(R,
λA,λr2)は、 NA(R,λA,λr2) ={1/(2ΔR・Δσ)}・ln[{PA(R,λA)・P2(R+ΔR,λ r2 )}/{P2(R,λr2)・PA(R+ΔR,λA)}] −{1/(2ΔR・Δσ)}・ln[{β(λA,R)・β(R+ΔR,λr2 )}/{β(R,λr2)・β(λA,R+ΔR)}] −(1/Δσ)・{α(λA)−α(λr2)} …(式7) となる。ここで、ΔR:距離分解能、Δσ=Δσ
(λA)−Δσ(λr2)であり、第2項は後方散乱係
数β(R,λ)の波長依存性補償項、第3項は大気消散
係数α(R,λ)の波長依存性補償項である。
光信号PA(R,λA)と第2の補償用レーザ光22の
後方散乱光信号P2(R,λr2)との比として求めら
れるガス濃度解析用後方散乱吸収光信号NA(R,
λA,λr2)は、 NA(R,λA,λr2) ={1/(2ΔR・Δσ)}・ln[{PA(R,λA)・P2(R+ΔR,λ r2 )}/{P2(R,λr2)・PA(R+ΔR,λA)}] −{1/(2ΔR・Δσ)}・ln[{β(λA,R)・β(R+ΔR,λr2 )}/{β(R,λr2)・β(λA,R+ΔR)}] −(1/Δσ)・{α(λA)−α(λr2)} …(式7) となる。ここで、ΔR:距離分解能、Δσ=Δσ
(λA)−Δσ(λr2)であり、第2項は後方散乱係
数β(R,λ)の波長依存性補償項、第3項は大気消散
係数α(R,λ)の波長依存性補償項である。
【0049】また大気消散係数α(R,λ)は、 α(R,λ) =X(R,λ)1/K/{X(Rc,λ)1/K/α(Rc,λ)+(2/K) ・∫X(Rc,λ)1/KdR}, X(R,λ)=R2・P(R,λ) …(式8) となる。ここで、∫:積分記号、∫dR:[Rc,R]
での積分、K:定数、R:被監視対象の有害な混合ガス
体2までの距離、P(R,λ):波長λに対する後方散
乱光信号である。またα(R,λ)/β(R,λ)=定
数とする。
での積分、K:定数、R:被監視対象の有害な混合ガス
体2までの距離、P(R,λ):波長λに対する後方散
乱光信号である。またα(R,λ)/β(R,λ)=定
数とする。
【0050】すなわち、非吸収後方散乱光(λr1)に
対する大気消散係数α(R,λr1)は、(式8)よ
り、 α(R,λr1) =X(R,λr1)1/K/{X(Rc,λr1)1/K/α(Rc,λr1 )+(2/K)・∫X(Rc,λr1)1/KdR}, X(R,λr1) =R2・P1(R,λr1) …(式9) となる。同様に、非吸収後方散乱光(λr2)に対する
大気消散係数α(R,λ r2)は、(式8)より、 α(R,λr2) =X(R,λr2)1/K/{X(Rc,λr2)1/K/α(Rc,λr2 )+(2/K)・∫X(Rc,λr2)1/KdR}, X(R,λr2)=R2・P2(R,λr2) …(式10) となる。
対する大気消散係数α(R,λr1)は、(式8)よ
り、 α(R,λr1) =X(R,λr1)1/K/{X(Rc,λr1)1/K/α(Rc,λr1 )+(2/K)・∫X(Rc,λr1)1/KdR}, X(R,λr1) =R2・P1(R,λr1) …(式9) となる。同様に、非吸収後方散乱光(λr2)に対する
大気消散係数α(R,λ r2)は、(式8)より、 α(R,λr2) =X(R,λr2)1/K/{X(Rc,λr2)1/K/α(Rc,λr2 )+(2/K)・∫X(Rc,λr2)1/KdR}, X(R,λr2)=R2・P2(R,λr2) …(式10) となる。
【0051】また大気消散係数α(R,λ)は、 α(R,λ)=定数×λ−x,x =0.5〜2 …(式11) であることがオングストロームの法則により示されてい
る。
る。
【0052】そこで、上記(式9)で求めた非吸収後方
散乱光(λr1)に対する大気消散係数α(R,
λr1)の計算値及び(式10)で求めた非吸収後方散
乱光(λr 2)に対する大気消散係数α(R,λr2)
の計算値を基に作成したα(R,λ)のチャートを、こ
のオングストロームの法則(式11)にフィッティング
することにより(式11)におけるx(=0.5〜2)
を求めることができる。その結果、大気消散係数α
(R,λ)及び後方散乱係数β(R,λ)を導出でき
る。
散乱光(λr1)に対する大気消散係数α(R,
λr1)の計算値及び(式10)で求めた非吸収後方散
乱光(λr 2)に対する大気消散係数α(R,λr2)
の計算値を基に作成したα(R,λ)のチャートを、こ
のオングストロームの法則(式11)にフィッティング
することにより(式11)におけるx(=0.5〜2)
を求めることができる。その結果、大気消散係数α
(R,λ)及び後方散乱係数β(R,λ)を導出でき
る。
【0053】このようにして導出した大気消散係数α
(R,λ)及び後方散乱係数β(R,λ)を用いて、
(式2)〜(式7)における後方散乱係数β(R,λ)
の波長依存性補償項(第2項)及び大気消散係数α
(R,λ)の波長依存性補償項(第3項)を算出でき
る。その結果、数100MW/cm2〜数10GW/c
m2級のエネルギー密度を有するラマン励起レーザ光3
2の後方散乱光信号Px(R,λ x)と第1の補償用レ
ーザ光12の後方散乱光信号P1(R,λr1)との比
として求められるガス濃度解析用後方散乱励起光信号N
x(R,λx,λr1)(式2)、ラマン励起レーザ光
32の後方散乱光信号Px(R,λx)と第2の補償用
レーザ光22の後方散乱光信号P2(R,λr2)との
比として求められるガス濃度解析用後方散乱励起光信号
Nx(R,λx,λr2)(式3)、ラマン光の後方散
乱光202の後方散乱光信号PR(R,λR)と第1の
補償用レーザ光12の後方散乱光信号P1(R,
λr1)との比として求められるガス種同定用後方散乱
ラマン光信号NR(R,λR,λr1)(式4)、ラマ
ン光の後方散乱光202の後方散乱光信号PR(R,λ
R)と第2の補償用レーザ光22の後方散乱光信号P2
(R,λr2)との比として求められるガス種同定用後
方散乱ラマン光信号NR(R,λR,λr2)(式
5)、吸収測定レーザ光42の後方散乱光信号P
A(R,λA)と第1の補償用レーザ光12の後方散乱
光信号P1(R,λr1)との比として求められるガス
濃度解析用後方散乱吸収光信号NA(R,λA,
λr1)(式6)、吸収測定レーザ光42の後方散乱光
信号PA(R,λA)と第2の補償用レーザ光22の後
方散乱光信号P2(R,λr2)との比として求められ
るガス濃度解析用後方散乱吸収光信号NA(R,λA,
λr 2)(式7)のそれぞれを正確に求めることができ
る。これにより、ガス濃度解析用後方散乱励起光信号N
x(R,λx)、ガス種同定用後方散乱ラマン光信号N
R(R,λR)、ガス濃度解析用後方散乱吸収光信号N
A(R,λA)のそれぞれを正確に求めることができ
る。
(R,λ)及び後方散乱係数β(R,λ)を用いて、
(式2)〜(式7)における後方散乱係数β(R,λ)
の波長依存性補償項(第2項)及び大気消散係数α
(R,λ)の波長依存性補償項(第3項)を算出でき
る。その結果、数100MW/cm2〜数10GW/c
m2級のエネルギー密度を有するラマン励起レーザ光3
2の後方散乱光信号Px(R,λ x)と第1の補償用レ
ーザ光12の後方散乱光信号P1(R,λr1)との比
として求められるガス濃度解析用後方散乱励起光信号N
x(R,λx,λr1)(式2)、ラマン励起レーザ光
32の後方散乱光信号Px(R,λx)と第2の補償用
レーザ光22の後方散乱光信号P2(R,λr2)との
比として求められるガス濃度解析用後方散乱励起光信号
Nx(R,λx,λr2)(式3)、ラマン光の後方散
乱光202の後方散乱光信号PR(R,λR)と第1の
補償用レーザ光12の後方散乱光信号P1(R,
λr1)との比として求められるガス種同定用後方散乱
ラマン光信号NR(R,λR,λr1)(式4)、ラマ
ン光の後方散乱光202の後方散乱光信号PR(R,λ
R)と第2の補償用レーザ光22の後方散乱光信号P2
(R,λr2)との比として求められるガス種同定用後
方散乱ラマン光信号NR(R,λR,λr2)(式
5)、吸収測定レーザ光42の後方散乱光信号P
A(R,λA)と第1の補償用レーザ光12の後方散乱
光信号P1(R,λr1)との比として求められるガス
濃度解析用後方散乱吸収光信号NA(R,λA,
λr1)(式6)、吸収測定レーザ光42の後方散乱光
信号PA(R,λA)と第2の補償用レーザ光22の後
方散乱光信号P2(R,λr2)との比として求められ
るガス濃度解析用後方散乱吸収光信号NA(R,λA,
λr 2)(式7)のそれぞれを正確に求めることができ
る。これにより、ガス濃度解析用後方散乱励起光信号N
x(R,λx)、ガス種同定用後方散乱ラマン光信号N
R(R,λR)、ガス濃度解析用後方散乱吸収光信号N
A(R,λA)のそれぞれを正確に求めることができ
る。
【0054】次に、図1乃至図4に基づき本実施形態の
ガス環境広域探査システムの具体的な動作(ガス環境広
域探査方法)について説明する。
ガス環境広域探査システムの具体的な動作(ガス環境広
域探査方法)について説明する。
【0055】受信光学系200において、前述したよう
に、光学フィルタ系210が、被監視対象の有害な混合
ガス体2から後方散乱されてくる受信時系列光204を
集光するとともに、集光した受信時系列光204や周囲
から入射してくる外乱光の中から受信時系列光204を
抽出する(フィルタリング機能)。
に、光学フィルタ系210が、被監視対象の有害な混合
ガス体2から後方散乱されてくる受信時系列光204を
集光するとともに、集光した受信時系列光204や周囲
から入射してくる外乱光の中から受信時系列光204を
抽出する(フィルタリング機能)。
【0056】続いて時分割光多重復調手段220が、図
2,4に示すように、第1時分割同期信号92、第2時
分割同期信号94、第3時分割同期信号96、第4時分
割同期信号98等の電気(パルス)信号を受け取ってこ
れらの諸信号92〜98をタイムベースとして、受信時
系列光204に含まれる第1の補償用レーザ変調光14
の後方散乱光142、第2の補償用レーザ変調光24の
後方散乱光242、ラマン励起レーザ変調光34の後方
散乱光342、ラマン励起レーザ変調光34によって被
監視対象の有害な混合ガス体2がラマン励起されて生成
・出力されるラマン光の後方散乱光202、吸収測定レ
ーザ光42の後方散乱光422のそれぞれを分離(時分
割光多重復調機能)する。具体的には、第1時分割同期
信号92が示すタイミングにしたがって第1の補償用レ
ーザ変調光14の後方散乱光142の波長帯(中心振動
数ωr1=2πc/λr1、波長λr1)のみを受信時
系列光204の中から偏光・抽出して後段の分光手段2
30に与え、同様に、第2時分割同期信号94が示すタ
イミングにしたがって第2の補償用レーザ変調光24の
後方散乱光242の波長帯(中心振動数ωr2=2πc
/λr2、波長λr 2)のみを受信時系列光204の中
から偏光・抽出して後段の分光手段230に与え、同様
に、第3時分割同期信号96が示すタイミングにしたが
ってラマン励起レーザ変調光34の後方散乱光342の
波長帯(中心振動数ωx=2πc/λ x、波長λx)の
みを受信時系列光204の中から偏光・抽出して後段の
分光手段230に与え、同様に、第3時分割同期信号9
6が示すタイミングにしたがってラマン励起レーザ変調
光34によって被監視対象の有害な混合ガス体2がラマ
ン励起されて生成・出力されるラマン光の後方散乱光2
02の波長帯(中心振動数ωR=2πc/λR、波長λ
R)のみを受信時系列光204の中から偏光・抽出して
後段の分光手段230に与え、同様に、第4時分割同期
信号98が示すタイミングにしたがって吸収測定レーザ
光42の後方散乱光422の波長帯(中心振動数ωA=
2πc/λA、波長λA)のみを受信時系列光204の
中から光学的に偏光・抽出して後段の分光手段230に
与えて抽出する。
2,4に示すように、第1時分割同期信号92、第2時
分割同期信号94、第3時分割同期信号96、第4時分
割同期信号98等の電気(パルス)信号を受け取ってこ
れらの諸信号92〜98をタイムベースとして、受信時
系列光204に含まれる第1の補償用レーザ変調光14
の後方散乱光142、第2の補償用レーザ変調光24の
後方散乱光242、ラマン励起レーザ変調光34の後方
散乱光342、ラマン励起レーザ変調光34によって被
監視対象の有害な混合ガス体2がラマン励起されて生成
・出力されるラマン光の後方散乱光202、吸収測定レ
ーザ光42の後方散乱光422のそれぞれを分離(時分
割光多重復調機能)する。具体的には、第1時分割同期
信号92が示すタイミングにしたがって第1の補償用レ
ーザ変調光14の後方散乱光142の波長帯(中心振動
数ωr1=2πc/λr1、波長λr1)のみを受信時
系列光204の中から偏光・抽出して後段の分光手段2
30に与え、同様に、第2時分割同期信号94が示すタ
イミングにしたがって第2の補償用レーザ変調光24の
後方散乱光242の波長帯(中心振動数ωr2=2πc
/λr2、波長λr 2)のみを受信時系列光204の中
から偏光・抽出して後段の分光手段230に与え、同様
に、第3時分割同期信号96が示すタイミングにしたが
ってラマン励起レーザ変調光34の後方散乱光342の
波長帯(中心振動数ωx=2πc/λ x、波長λx)の
みを受信時系列光204の中から偏光・抽出して後段の
分光手段230に与え、同様に、第3時分割同期信号9
6が示すタイミングにしたがってラマン励起レーザ変調
光34によって被監視対象の有害な混合ガス体2がラマ
ン励起されて生成・出力されるラマン光の後方散乱光2
02の波長帯(中心振動数ωR=2πc/λR、波長λ
R)のみを受信時系列光204の中から偏光・抽出して
後段の分光手段230に与え、同様に、第4時分割同期
信号98が示すタイミングにしたがって吸収測定レーザ
光42の後方散乱光422の波長帯(中心振動数ωA=
2πc/λA、波長λA)のみを受信時系列光204の
中から光学的に偏光・抽出して後段の分光手段230に
与えて抽出する。
【0057】続いて分光手段230が、図2,4に示す
ように、受信時系列光204の中から時分割光多重復調
手段220が偏光・抽出した前述の第1の補償用レーザ
変調光14の後方散乱光142、第2の補償用レーザ変
調光24の後方散乱光242、ラマン励起レーザ変調光
34の後方散乱光342、ラマン光の後方散乱光20
2、吸収測定レーザ光42の後方散乱光422のそれぞ
れについて、所望の波長帯を分光して吸収/ラマン・ス
ペクトル解析用の光学データを生成して後段の光電変換
手段240に出力する。
ように、受信時系列光204の中から時分割光多重復調
手段220が偏光・抽出した前述の第1の補償用レーザ
変調光14の後方散乱光142、第2の補償用レーザ変
調光24の後方散乱光242、ラマン励起レーザ変調光
34の後方散乱光342、ラマン光の後方散乱光20
2、吸収測定レーザ光42の後方散乱光422のそれぞ
れについて、所望の波長帯を分光して吸収/ラマン・ス
ペクトル解析用の光学データを生成して後段の光電変換
手段240に出力する。
【0058】続いて光電変換手段240が、図2,4に
示すように、第1時分割同期信号92、第2時分割同期
信号94、第3時分割同期信号96、第4時分割同期信
号98等の電気(パルス)信号を受け取ってこれらの諸
信号92〜98のタイムベースとして、前述の分光手段
230から受光した第1の補償用レーザ変調光14の後
方散乱光142、第2の補償用レーザ変調光24の後方
散乱光242、ラマン励起レーザ変調光34の後方散乱
光342、ラマン光の後方散乱光202、吸収測定レー
ザ光42の後方散乱光422のそれぞれを光電変換(す
なわち光信号の電気信号への変換)して第1の補償用レ
ーザ光12の後方散乱光信号P1(R,λr1)、第2
の補償用レーザ光22の後方散乱光信号P2(R,λ
r2)、ラマン励起レーザ光32の後方散乱光信号Px
(R,λx)、ラマン光の後方散乱光202の後方散乱
光信号PR(R,λR)、吸収測定レーザ光42の後方
散乱光信号PA(R,λA)のそれぞれを生成して後段
の解析手段250に出力する。
示すように、第1時分割同期信号92、第2時分割同期
信号94、第3時分割同期信号96、第4時分割同期信
号98等の電気(パルス)信号を受け取ってこれらの諸
信号92〜98のタイムベースとして、前述の分光手段
230から受光した第1の補償用レーザ変調光14の後
方散乱光142、第2の補償用レーザ変調光24の後方
散乱光242、ラマン励起レーザ変調光34の後方散乱
光342、ラマン光の後方散乱光202、吸収測定レー
ザ光42の後方散乱光422のそれぞれを光電変換(す
なわち光信号の電気信号への変換)して第1の補償用レ
ーザ光12の後方散乱光信号P1(R,λr1)、第2
の補償用レーザ光22の後方散乱光信号P2(R,λ
r2)、ラマン励起レーザ光32の後方散乱光信号Px
(R,λx)、ラマン光の後方散乱光202の後方散乱
光信号PR(R,λR)、吸収測定レーザ光42の後方
散乱光信号PA(R,λA)のそれぞれを生成して後段
の解析手段250に出力する。
【0059】続いて解析手段250が、図2,4に示す
ように、補償機能を実行して吸収スペクトル、ラマン・
スペクトル等の各種スペクトルを解析して被監視対象の
有害な混合ガス体2に含まれるガス種及び/またはガス
濃度に対する定性及び/または定量解析を行う(定性/
定量解析機能)。具体的には、光電変換手段240が光
電変換して生成・出力する第1の補償用レーザ光12の
後方散乱光信号P1(R,λr1)及び第2の補償用レ
ーザ光22の後方散乱光信号P2(R,λr2)(電気
信号)を用いて大気消散係数α(R,λ)及び後方散乱
係数β(R,λ)を求め、さらに、大気消散係数α
(R,λ)及び後方散乱係数β(R,λ)を用いた補償
機能をラマン励起レーザ光32の後方散乱光信号P
x(R,λx)(電気信号)に対して実行してガス濃度
解析用後方散乱励起光信号Nx(R,λx)を求め、大
気消散係数α(R,λ)及び後方散乱係数β(R,λ)
を用いた補償機能をラマン光の後方散乱光202の後方
散乱光信号PR(R,λR)(電気信号)に対して実行
してガス種同定用後方散乱ラマン光信号NR(R,
λR)を求め、大気消散係数α(R,λ)及び後方散乱
係数β(R,λ)を用いた補償機能を吸収測定レーザ光
42の後方散乱光信号PA(R,λA)(電気信号)に
対して実行してガス濃度解析用後方散乱吸収光信号NA
(R,λA)を生成・出力する(定性/定量解析機
能)。
ように、補償機能を実行して吸収スペクトル、ラマン・
スペクトル等の各種スペクトルを解析して被監視対象の
有害な混合ガス体2に含まれるガス種及び/またはガス
濃度に対する定性及び/または定量解析を行う(定性/
定量解析機能)。具体的には、光電変換手段240が光
電変換して生成・出力する第1の補償用レーザ光12の
後方散乱光信号P1(R,λr1)及び第2の補償用レ
ーザ光22の後方散乱光信号P2(R,λr2)(電気
信号)を用いて大気消散係数α(R,λ)及び後方散乱
係数β(R,λ)を求め、さらに、大気消散係数α
(R,λ)及び後方散乱係数β(R,λ)を用いた補償
機能をラマン励起レーザ光32の後方散乱光信号P
x(R,λx)(電気信号)に対して実行してガス濃度
解析用後方散乱励起光信号Nx(R,λx)を求め、大
気消散係数α(R,λ)及び後方散乱係数β(R,λ)
を用いた補償機能をラマン光の後方散乱光202の後方
散乱光信号PR(R,λR)(電気信号)に対して実行
してガス種同定用後方散乱ラマン光信号NR(R,
λR)を求め、大気消散係数α(R,λ)及び後方散乱
係数β(R,λ)を用いた補償機能を吸収測定レーザ光
42の後方散乱光信号PA(R,λA)(電気信号)に
対して実行してガス濃度解析用後方散乱吸収光信号NA
(R,λA)を生成・出力する(定性/定量解析機
能)。
【0060】このようにして求めたガス種同定用後方散
乱ラマン光信号NR(R,λR)を用いて、被監視対象
の有害な混合ガス体2を構成するガス種の中でラマン光
を生成・出力する非弾性散乱性のガス種を同定するため
のラマン・スペクトル(横軸はラマン励起レーザ光32
の波長、縦軸はラマン光の強度(ガス種同定用後方散乱
ラマン光信号NR(R,λR)))の空間分布及び/ま
たは時間変化を解析するためのチャート(第1種ラマン
・スペクトル実測チャート)を作成するとともに、この
第1種ラマン・スペクトル実測チャートを基に非弾性散
乱性ガスのガス種に対する静的(スタチック)定性解析
及び動的(ダイナミック)定性解析を実行する。このと
き、非弾性散乱性の種々のガス種についてラマン・スペ
クトルの強度パターンをあらかじめ求めておいた検量線
図を参照し、この検量線図と第1種ラマン・スペクトル
実測チャートとを比較することにより、被監視対象の有
害な混合ガス体2がどんな種類の非弾性散乱性のガス種
を含んでいるかを推定することができる。また、探査レ
ーザ光72が到達可能な水平・垂直距離で数10m〜数
10kmといった広域監視エリアにわたって探査レーザ
光72を3次元空間でスキャニングして第1種ラマン・
スペクトル実測チャートを作成することにより、非弾性
散乱性ガスのガス種に対する水平・垂直距離で数10m
〜数10kmといった広域監視エリア内での静的定性解
析及び動的定性解析を実行できる。さらに加えて、非弾
性散乱性ガスのガス種として環境に悪影響を与えるよう
な有害ガス種(例えば、NOx等の窒素酸化物、SO2
等の硫黄酸化物、COやCO2等の炭酸ガス等のガス)
を指定しておけば、水平・垂直距離で数10m〜数10
kmといった広域監視エリア内でこれらの有害ガス種を
昼夜問わずに時々刻々モニタリングし、これらの有害ガ
ス種を検出した場合にそのガス種、検出位置、有害ガス
種の移動状況(移動速度や移動方向等)等の有害ガス属
性をリアルタイムで時々刻々追動したり報知したりでき
るようになる。特に、第1の補償用レーザ光12(振動
数ωr1=2πc/λr1、波長λr1)、第2の補償
用レーザ光22(振動数ωr2=2πc/λr2、波長
λr2)、ラマン励起レーザ光32(振動数ωx=2π
c/λx、波長λx)、吸収測定レーザ光42(振動数
ωA=2πc/λA、波長λA)のそれぞれを所定のタ
イミングで時分割波長多重して一本のビーム(図3に示
す探査レーザ光72に含まれる探査パケット72A)に
合波(時分割波長多重変調)して数kHzから数100
MHz(パルス幅数ms〜数ps)といった非常に高い
周期でほぼ同時に同一箇所に照射することが可能とな
り、音速に近い高速で噴出する非弾性散乱性のガス体
(高速ジェット流体)、乱流等の複雑な動きやトランジ
ェントな変化を伴う非弾性散乱性のガス体、爆発的に膨
張/縮小変化するガス体等に対する非弾性散乱性のガス
体のガス種、検出位置、非弾性散乱性の有害ガス種の移
動状況(移動速度や移動方向等)等の有害ガス属性の測
定高い精度で実現できる。例えば、非弾性散乱性のガス
体の変化(移動)速度を100m/s(ジェット流)、
時分割波長多重変調周波数を1MHzとした場合、非弾
性散乱性の有害ガス種の移動距離を100/106=1
0−4m=0.1mm程度に抑えることができ、その結
果、非弾性散乱性の有害ガス属性の変化を高精度でリア
ルタイムに時々刻々追動したり報知したりできるように
なる。
乱ラマン光信号NR(R,λR)を用いて、被監視対象
の有害な混合ガス体2を構成するガス種の中でラマン光
を生成・出力する非弾性散乱性のガス種を同定するため
のラマン・スペクトル(横軸はラマン励起レーザ光32
の波長、縦軸はラマン光の強度(ガス種同定用後方散乱
ラマン光信号NR(R,λR)))の空間分布及び/ま
たは時間変化を解析するためのチャート(第1種ラマン
・スペクトル実測チャート)を作成するとともに、この
第1種ラマン・スペクトル実測チャートを基に非弾性散
乱性ガスのガス種に対する静的(スタチック)定性解析
及び動的(ダイナミック)定性解析を実行する。このと
き、非弾性散乱性の種々のガス種についてラマン・スペ
クトルの強度パターンをあらかじめ求めておいた検量線
図を参照し、この検量線図と第1種ラマン・スペクトル
実測チャートとを比較することにより、被監視対象の有
害な混合ガス体2がどんな種類の非弾性散乱性のガス種
を含んでいるかを推定することができる。また、探査レ
ーザ光72が到達可能な水平・垂直距離で数10m〜数
10kmといった広域監視エリアにわたって探査レーザ
光72を3次元空間でスキャニングして第1種ラマン・
スペクトル実測チャートを作成することにより、非弾性
散乱性ガスのガス種に対する水平・垂直距離で数10m
〜数10kmといった広域監視エリア内での静的定性解
析及び動的定性解析を実行できる。さらに加えて、非弾
性散乱性ガスのガス種として環境に悪影響を与えるよう
な有害ガス種(例えば、NOx等の窒素酸化物、SO2
等の硫黄酸化物、COやCO2等の炭酸ガス等のガス)
を指定しておけば、水平・垂直距離で数10m〜数10
kmといった広域監視エリア内でこれらの有害ガス種を
昼夜問わずに時々刻々モニタリングし、これらの有害ガ
ス種を検出した場合にそのガス種、検出位置、有害ガス
種の移動状況(移動速度や移動方向等)等の有害ガス属
性をリアルタイムで時々刻々追動したり報知したりでき
るようになる。特に、第1の補償用レーザ光12(振動
数ωr1=2πc/λr1、波長λr1)、第2の補償
用レーザ光22(振動数ωr2=2πc/λr2、波長
λr2)、ラマン励起レーザ光32(振動数ωx=2π
c/λx、波長λx)、吸収測定レーザ光42(振動数
ωA=2πc/λA、波長λA)のそれぞれを所定のタ
イミングで時分割波長多重して一本のビーム(図3に示
す探査レーザ光72に含まれる探査パケット72A)に
合波(時分割波長多重変調)して数kHzから数100
MHz(パルス幅数ms〜数ps)といった非常に高い
周期でほぼ同時に同一箇所に照射することが可能とな
り、音速に近い高速で噴出する非弾性散乱性のガス体
(高速ジェット流体)、乱流等の複雑な動きやトランジ
ェントな変化を伴う非弾性散乱性のガス体、爆発的に膨
張/縮小変化するガス体等に対する非弾性散乱性のガス
体のガス種、検出位置、非弾性散乱性の有害ガス種の移
動状況(移動速度や移動方向等)等の有害ガス属性の測
定高い精度で実現できる。例えば、非弾性散乱性のガス
体の変化(移動)速度を100m/s(ジェット流)、
時分割波長多重変調周波数を1MHzとした場合、非弾
性散乱性の有害ガス種の移動距離を100/106=1
0−4m=0.1mm程度に抑えることができ、その結
果、非弾性散乱性の有害ガス属性の変化を高精度でリア
ルタイムに時々刻々追動したり報知したりできるように
なる。
【0061】上述の非弾性散乱性ガスのガス種に対する
静的(スタチック)解析及び動的(ダイナミック)解析
と同時に、ガス濃度解析用後方散乱励起光信号N
x(R,λ x)を用いて、被監視対象の有害な混合ガス
体2を構成するガス種の中でラマン光を生成・出力する
非弾性散乱性のガス種の濃度の空間分布及び/または時
間変化を解析するための第2種ラマン・スペクトル実測
チャートを作成するとともに、この第2種ラマン・スペ
クトル実測チャートを基に非弾性散乱性ガスを構成する
ガス種の濃度に対する静的定量解析及び動的定量解析を
実行する。このとき、非弾性散乱性の種々のガス種につ
いて濃度をパラメータに加えてラマン・スペクトルの強
度パターンをあらかじめ求めておいた検量線図を参照
し、この検量線図と第2種ラマン・スペクトル実測チャ
ートとを比較することにより、被監視対象の有害な混合
ガス体2がどんな種類のガス種を含んでいて、その非弾
性散乱性のガス種がどの程度の濃度を有しているかを推
定することができる。また、探査レーザ光72を探査レ
ーザ光72が到達可能な水平・垂直距離で数10m〜数
10kmといった広域監視エリアにわたって探査レーザ
光72を3次元空間でスキャニングして第2種ラマン・
スペクトル実測チャートを作成することにより、非弾性
散乱性ガスのガス種及び/またはガス濃度に対する水平
・垂直距離で数10m〜数10kmといった広域監視エ
リア内での静的定性・定量解析及び動的定性・定量解析
を実行できる。さらに加えて、非弾性散乱性ガスのガス
種として環境に悪影響を与えるような有害ガス種(例え
ば、NOx等の窒素酸化物、SO2等の硫黄酸化物、C
OやCO2等の炭酸ガス等のガス)や最低検出濃度レベ
ルを指定しておけば、水平・垂直距離で数10m〜数1
0kmといった広域監視エリア内でこれらの有害ガス種
を昼夜問わずに時々刻々モニタリングし、これらの有害
ガス種を検出した場合にそのガス種、検出位置、有害ガ
ス種の移動状況(移動速度や移動方向、拡散速度や拡散
速度等)等の有害ガス属性をリアルタイムで時々刻々追
動したり報知したりできるようになる。特に、第1の補
償用レーザ光12(振動数ωr1=2πc/λr1、波
長λr1)、第2の補償用レーザ光22(振動数ωr2
=2πc/λr2、波長λr2)、数100MW/cm
2〜数10GW/cm2級のエネルギー密度を有するラ
マン励起レーザ光32(振動数ωx=2πc/λx、波
長λx)、吸収測定レーザ光42(振動数ωA=2πc
/λA、波長λA)のそれぞれを所定のタイミングで時
分割波長多重して一本のビーム(図3に示す探査レーザ
光72に含まれる探査パケット72A)に合波(時分割
波長多重変調)して数kHzから数100MHz(パル
ス幅数ms〜数ps)といった非常に高い周期でほぼ同
時に同一箇所に照射することが可能となり、音速に近い
高速で噴出する非弾性散乱性のガス体(高速ジェット流
体)、乱流等の複雑な動きやトランジェントな変化を伴
う非弾性散乱性のガス体、爆発的に膨張/縮小変化する
ガス体等に対する非弾性散乱性のガス体のガス種、検出
位置、有害ガス種の移動状況(移動速度や移動方向、拡
散速度や拡散速度等)等の有害ガス属性の測定高い精度
で実現できる。例えば、非弾性散乱性のガス体の変化
(移動)速度を100m/s(ジェット流)、時分割波
長多重変調周波数を1MHzとした場合、非弾性散乱性
の有害ガス種の移動距離を100/106=10−4m
=0.1mm程度に抑えることができ、その結果、非弾
性散乱性の有害ガス属性の変化を高精度でリアルタイム
に時々刻々追動したり報知したりできるようになる。
静的(スタチック)解析及び動的(ダイナミック)解析
と同時に、ガス濃度解析用後方散乱励起光信号N
x(R,λ x)を用いて、被監視対象の有害な混合ガス
体2を構成するガス種の中でラマン光を生成・出力する
非弾性散乱性のガス種の濃度の空間分布及び/または時
間変化を解析するための第2種ラマン・スペクトル実測
チャートを作成するとともに、この第2種ラマン・スペ
クトル実測チャートを基に非弾性散乱性ガスを構成する
ガス種の濃度に対する静的定量解析及び動的定量解析を
実行する。このとき、非弾性散乱性の種々のガス種につ
いて濃度をパラメータに加えてラマン・スペクトルの強
度パターンをあらかじめ求めておいた検量線図を参照
し、この検量線図と第2種ラマン・スペクトル実測チャ
ートとを比較することにより、被監視対象の有害な混合
ガス体2がどんな種類のガス種を含んでいて、その非弾
性散乱性のガス種がどの程度の濃度を有しているかを推
定することができる。また、探査レーザ光72を探査レ
ーザ光72が到達可能な水平・垂直距離で数10m〜数
10kmといった広域監視エリアにわたって探査レーザ
光72を3次元空間でスキャニングして第2種ラマン・
スペクトル実測チャートを作成することにより、非弾性
散乱性ガスのガス種及び/またはガス濃度に対する水平
・垂直距離で数10m〜数10kmといった広域監視エ
リア内での静的定性・定量解析及び動的定性・定量解析
を実行できる。さらに加えて、非弾性散乱性ガスのガス
種として環境に悪影響を与えるような有害ガス種(例え
ば、NOx等の窒素酸化物、SO2等の硫黄酸化物、C
OやCO2等の炭酸ガス等のガス)や最低検出濃度レベ
ルを指定しておけば、水平・垂直距離で数10m〜数1
0kmといった広域監視エリア内でこれらの有害ガス種
を昼夜問わずに時々刻々モニタリングし、これらの有害
ガス種を検出した場合にそのガス種、検出位置、有害ガ
ス種の移動状況(移動速度や移動方向、拡散速度や拡散
速度等)等の有害ガス属性をリアルタイムで時々刻々追
動したり報知したりできるようになる。特に、第1の補
償用レーザ光12(振動数ωr1=2πc/λr1、波
長λr1)、第2の補償用レーザ光22(振動数ωr2
=2πc/λr2、波長λr2)、数100MW/cm
2〜数10GW/cm2級のエネルギー密度を有するラ
マン励起レーザ光32(振動数ωx=2πc/λx、波
長λx)、吸収測定レーザ光42(振動数ωA=2πc
/λA、波長λA)のそれぞれを所定のタイミングで時
分割波長多重して一本のビーム(図3に示す探査レーザ
光72に含まれる探査パケット72A)に合波(時分割
波長多重変調)して数kHzから数100MHz(パル
ス幅数ms〜数ps)といった非常に高い周期でほぼ同
時に同一箇所に照射することが可能となり、音速に近い
高速で噴出する非弾性散乱性のガス体(高速ジェット流
体)、乱流等の複雑な動きやトランジェントな変化を伴
う非弾性散乱性のガス体、爆発的に膨張/縮小変化する
ガス体等に対する非弾性散乱性のガス体のガス種、検出
位置、有害ガス種の移動状況(移動速度や移動方向、拡
散速度や拡散速度等)等の有害ガス属性の測定高い精度
で実現できる。例えば、非弾性散乱性のガス体の変化
(移動)速度を100m/s(ジェット流)、時分割波
長多重変調周波数を1MHzとした場合、非弾性散乱性
の有害ガス種の移動距離を100/106=10−4m
=0.1mm程度に抑えることができ、その結果、非弾
性散乱性の有害ガス属性の変化を高精度でリアルタイム
に時々刻々追動したり報知したりできるようになる。
【0062】上述の非弾性散乱性ガスのガス種に対する
静的定性・定量解析及び動的定性・定量解析及び/また
は非弾性散乱性ガスを構成するガス種の濃度に対する静
的定量解析及び動的定量解析と同時に、ガス濃度解析用
後方散乱吸収光信号NA(R,λA)を用いて、被監視
対象の有害な混合ガス体2を構成するガス種の中で、吸
収測定レーザ光42(振動数ωA=2πc/λA、波長
λA)を吸収・散乱するだけの弾性散乱性のガス種の濃
度の空間分布及び/または時間変化を解析するための吸
収スペクトル実測チャートを作成するとともに、この吸
収スペクトル実測チャートを基に弾性散乱性ガスの濃度
に対する静的(スタチック)解析及び動的(ダイナミッ
ク)解析を実行する。このとき、弾性散乱性の種々のガ
ス種について濃度をパラメータに加えて吸収スペクトル
の強度パターンをあらかじめ求めておいた検量線図を参
照し、この検量線図と吸収スペクトル実測チャートとを
比較することにより、被監視対象の有害な混合ガス体2
がどんな種類の弾性散乱性のガス種を含んでいて、その
弾性散乱性のガス種がどの程度の濃度を有しているか
を、探査レーザ光72が到達可能な広い監視エリアにわ
たって推定することができる。また、探査レーザ光72
を探査レーザ光72が到達可能な水平・垂直距離で数1
0m〜数10kmといった広域監視エリアにわたって探
査レーザ光72を3次元空間でスキャニングして吸収ス
ペクトル実測チャートを作成することにより、弾性散乱
性ガスのガス種及び/またはガス濃度に対する水平・垂
直距離で数10m〜数10kmといった広域監視エリア
内での静的定性・定量解析及び動的定性・定量解析を実
行できる。さらに加えて、弾性散乱性ガスのガス種とし
て環境に悪影響を与えるような有害ガス種(例えば、N
Ox等の窒素酸化物、SO 2等の硫黄酸化物、COやC
O2等の炭酸ガス等のガス)や最低検出濃度レベルを指
定しておけば、水平・垂直距離で数10m〜数10km
といった広域監視エリア内でこれらの有害ガス種を昼夜
問わずに時々刻々モニタリングし、これらの有害ガス種
を検出した場合にそのガス種、検出位置、有害ガス種の
移動状況(移動速度や移動方向、拡散速度や拡散速度
等)等のガス属性をリアルタイムで時々刻々追動したり
報知したりできるようになる。特に、第1の補償用レー
ザ光12(振動数ωr1=2πc/λr1、波長
λr1)、第2の補償用レーザ光22(振動数ωr2=
2πc/λr2、波長λr2)、ラマン励起レーザ光3
2(振動数ωx=2πc/λx、波長λx)、吸収測定
レーザ光42(振動数ωA=2πc/λA、波長λA)
のそれぞれを所定のタイミングで時分割波長多重して一
本のビーム(図3に示す探査レーザ光72に含まれる探
査パケット72A)に合波(時分割波長多重変調)して
数kHzから数100MHz(パルス幅数ms〜数p
s)といった非常に高い周期でほぼ同時に同一箇所に照
射することが難しいため、音速に近い高速で噴出する弾
性散乱性のガス種(高速ジェット流体)、乱流等の複雑
な動きやトランジェントな変化を伴う弾性散乱性のガス
種、爆発的に膨張/縮小変化する弾性散乱性のガス種等
に対する弾性散乱性のガス種、検出位置、有害ガス種の
移動状況(移動速度や移動方向、拡散速度や拡散速度
等)等の有害ガス属性の測定高い精度で実現できる。例
えば、弾性散乱性のガス種の変化(移動)速度を100
m/s(ジェット流)、時分割波長多重変調周波数を1
MHzとした場合、弾性散乱性の有害ガス種の移動距離
を100/106=10−4m=0.1mm程度に抑え
ることができ、その結果、弾性散乱性の有害ガス属性の
変化を高精度でリアルタイムに時々刻々追動したり報知
したりできるようになる。
静的定性・定量解析及び動的定性・定量解析及び/また
は非弾性散乱性ガスを構成するガス種の濃度に対する静
的定量解析及び動的定量解析と同時に、ガス濃度解析用
後方散乱吸収光信号NA(R,λA)を用いて、被監視
対象の有害な混合ガス体2を構成するガス種の中で、吸
収測定レーザ光42(振動数ωA=2πc/λA、波長
λA)を吸収・散乱するだけの弾性散乱性のガス種の濃
度の空間分布及び/または時間変化を解析するための吸
収スペクトル実測チャートを作成するとともに、この吸
収スペクトル実測チャートを基に弾性散乱性ガスの濃度
に対する静的(スタチック)解析及び動的(ダイナミッ
ク)解析を実行する。このとき、弾性散乱性の種々のガ
ス種について濃度をパラメータに加えて吸収スペクトル
の強度パターンをあらかじめ求めておいた検量線図を参
照し、この検量線図と吸収スペクトル実測チャートとを
比較することにより、被監視対象の有害な混合ガス体2
がどんな種類の弾性散乱性のガス種を含んでいて、その
弾性散乱性のガス種がどの程度の濃度を有しているか
を、探査レーザ光72が到達可能な広い監視エリアにわ
たって推定することができる。また、探査レーザ光72
を探査レーザ光72が到達可能な水平・垂直距離で数1
0m〜数10kmといった広域監視エリアにわたって探
査レーザ光72を3次元空間でスキャニングして吸収ス
ペクトル実測チャートを作成することにより、弾性散乱
性ガスのガス種及び/またはガス濃度に対する水平・垂
直距離で数10m〜数10kmといった広域監視エリア
内での静的定性・定量解析及び動的定性・定量解析を実
行できる。さらに加えて、弾性散乱性ガスのガス種とし
て環境に悪影響を与えるような有害ガス種(例えば、N
Ox等の窒素酸化物、SO 2等の硫黄酸化物、COやC
O2等の炭酸ガス等のガス)や最低検出濃度レベルを指
定しておけば、水平・垂直距離で数10m〜数10km
といった広域監視エリア内でこれらの有害ガス種を昼夜
問わずに時々刻々モニタリングし、これらの有害ガス種
を検出した場合にそのガス種、検出位置、有害ガス種の
移動状況(移動速度や移動方向、拡散速度や拡散速度
等)等のガス属性をリアルタイムで時々刻々追動したり
報知したりできるようになる。特に、第1の補償用レー
ザ光12(振動数ωr1=2πc/λr1、波長
λr1)、第2の補償用レーザ光22(振動数ωr2=
2πc/λr2、波長λr2)、ラマン励起レーザ光3
2(振動数ωx=2πc/λx、波長λx)、吸収測定
レーザ光42(振動数ωA=2πc/λA、波長λA)
のそれぞれを所定のタイミングで時分割波長多重して一
本のビーム(図3に示す探査レーザ光72に含まれる探
査パケット72A)に合波(時分割波長多重変調)して
数kHzから数100MHz(パルス幅数ms〜数p
s)といった非常に高い周期でほぼ同時に同一箇所に照
射することが難しいため、音速に近い高速で噴出する弾
性散乱性のガス種(高速ジェット流体)、乱流等の複雑
な動きやトランジェントな変化を伴う弾性散乱性のガス
種、爆発的に膨張/縮小変化する弾性散乱性のガス種等
に対する弾性散乱性のガス種、検出位置、有害ガス種の
移動状況(移動速度や移動方向、拡散速度や拡散速度
等)等の有害ガス属性の測定高い精度で実現できる。例
えば、弾性散乱性のガス種の変化(移動)速度を100
m/s(ジェット流)、時分割波長多重変調周波数を1
MHzとした場合、弾性散乱性の有害ガス種の移動距離
を100/106=10−4m=0.1mm程度に抑え
ることができ、その結果、弾性散乱性の有害ガス属性の
変化を高精度でリアルタイムに時々刻々追動したり報知
したりできるようになる。
【0063】(第2実施形態)本実施形態は、ガス濃度
解析用後方散乱励起光信号Nx(R,λx)にかかる信
号処理を省略してシステムの簡便化を図った点に特徴を
有している。なお、第1実施形態において既に記述した
ものと同一の部分については、同一符号を付し、重複し
た説明は省略する。また送信光学系100は第1実施形
態と同様なので説明を省略し、図1乃至図4を援用す
る。
解析用後方散乱励起光信号Nx(R,λx)にかかる信
号処理を省略してシステムの簡便化を図った点に特徴を
有している。なお、第1実施形態において既に記述した
ものと同一の部分については、同一符号を付し、重複し
た説明は省略する。また送信光学系100は第1実施形
態と同様なので説明を省略し、図1乃至図4を援用す
る。
【0064】以下、受信光学系200の実施形態を説明
する。図2を参照すると、受信光学系200は、後方散
乱光の中から所望波長帯の受信時系列光204(第1の
補償用レーザ変調光14の後方散乱光142、第2の補
償用レーザ変調光24の後方散乱光242、ラマン光の
後方散乱光202、吸収測定レーザ光42の後方散乱光
422を含む)を選択する光学フィルタ系210、受信
時系列光204に含まれる各種後方散乱光を分離(時分
割光多重復調機能)する時分割光多重復調手段220、
時分割光多重復調手段220で分離される各種後方散乱
光を所望の波長帯で分光して吸収/ラマン・スペクトル
解析用の光学データを生成・出力する分光手段230、
分光手段230から受光した後方散乱光(光学データ)
を電気信号に変換して第1の補償用レーザ光12の後方
散乱光信号P1(R,λr1)、第2の補償用レーザ光
22の後方散乱光信号P2(R,λr2)、ラマン光の
後方散乱光202の後方散乱光信号PR(R,λR)、
吸収測定レーザ光42の後方散乱光信号PA(R,
λA)を生成・出力する光電変換手段240、光電変換
により生成される電気信号(第1の補償用レーザ光12
の後方散乱光信号P1(R,λr1)、第2の補償用レ
ーザ光22の後方散乱光信号P2(R,λr2)、ラマ
ン光の後方散乱光202の後方散乱光信号PR(R,λ
R)、吸収測定レーザ光42の後方散乱光信号P
A(R,λA))に基づいて後方散乱光の補償機能を実
行するとともに吸収スペクトル、ラマン・スペクトル等
の各種スペクトルを解析して被監視対象の有害な混合ガ
ス体2に含まれるガス種及び/またはガス濃度に対する
定性及び/または定量解析(定性/定量解析機能)を行
う解析手段250を備えている。
する。図2を参照すると、受信光学系200は、後方散
乱光の中から所望波長帯の受信時系列光204(第1の
補償用レーザ変調光14の後方散乱光142、第2の補
償用レーザ変調光24の後方散乱光242、ラマン光の
後方散乱光202、吸収測定レーザ光42の後方散乱光
422を含む)を選択する光学フィルタ系210、受信
時系列光204に含まれる各種後方散乱光を分離(時分
割光多重復調機能)する時分割光多重復調手段220、
時分割光多重復調手段220で分離される各種後方散乱
光を所望の波長帯で分光して吸収/ラマン・スペクトル
解析用の光学データを生成・出力する分光手段230、
分光手段230から受光した後方散乱光(光学データ)
を電気信号に変換して第1の補償用レーザ光12の後方
散乱光信号P1(R,λr1)、第2の補償用レーザ光
22の後方散乱光信号P2(R,λr2)、ラマン光の
後方散乱光202の後方散乱光信号PR(R,λR)、
吸収測定レーザ光42の後方散乱光信号PA(R,
λA)を生成・出力する光電変換手段240、光電変換
により生成される電気信号(第1の補償用レーザ光12
の後方散乱光信号P1(R,λr1)、第2の補償用レ
ーザ光22の後方散乱光信号P2(R,λr2)、ラマ
ン光の後方散乱光202の後方散乱光信号PR(R,λ
R)、吸収測定レーザ光42の後方散乱光信号P
A(R,λA))に基づいて後方散乱光の補償機能を実
行するとともに吸収スペクトル、ラマン・スペクトル等
の各種スペクトルを解析して被監視対象の有害な混合ガ
ス体2に含まれるガス種及び/またはガス濃度に対する
定性及び/または定量解析(定性/定量解析機能)を行
う解析手段250を備えている。
【0065】受信時系列光204は、図2,4に示すよ
うに、前述の探査パケット72Aを含む探査レーザ光7
2の後方散乱光を中心にして構成されており、第1の補
償用レーザ変調光14の後方散乱光142(中心振動数
ωr1=2πc/λr1、波長λr1)、第2の補償用
レーザ変調光24の後方散乱光242(中心振動数ω
r2=2πc/λr2、波長λr2)、ラマン励起レー
ザ変調光34の後方散乱光342(中心振動数ωx=2
πc/λx、波長λx)、ラマン励起レーザ変調光34
によって被監視対象の有害な混合ガス体2がラマン励起
されて生成・出力されるラマン光の後方散乱光202
(中心振動数ωR=2πc/λR、波長λR)、吸収測
定レーザ光42の後方散乱光422(中心振動数ωA=
2πc/λA、波長λA)を含んでいる。
うに、前述の探査パケット72Aを含む探査レーザ光7
2の後方散乱光を中心にして構成されており、第1の補
償用レーザ変調光14の後方散乱光142(中心振動数
ωr1=2πc/λr1、波長λr1)、第2の補償用
レーザ変調光24の後方散乱光242(中心振動数ω
r2=2πc/λr2、波長λr2)、ラマン励起レー
ザ変調光34の後方散乱光342(中心振動数ωx=2
πc/λx、波長λx)、ラマン励起レーザ変調光34
によって被監視対象の有害な混合ガス体2がラマン励起
されて生成・出力されるラマン光の後方散乱光202
(中心振動数ωR=2πc/λR、波長λR)、吸収測
定レーザ光42の後方散乱光422(中心振動数ωA=
2πc/λA、波長λA)を含んでいる。
【0066】光学フィルタ系210は、図2,4に示す
ように、被監視対象の有害な混合ガス体2から後方散乱
されてくる受信時系列光204を集光するとともに、集
光した受信時系列光204や周囲から入射してくる外乱
光の中から受信時系列光204を抽出する機能(フィル
タリング機能)を有し、光学フィルタやアッテネータや
集光レンズやコリメーションレンズ等の光学部品、モノ
クロメータ等の分光手段230等を中心にして構成され
ている。本実施形態では、光学部品としてカセグレン型
望遠鏡を改良して用いている。
ように、被監視対象の有害な混合ガス体2から後方散乱
されてくる受信時系列光204を集光するとともに、集
光した受信時系列光204や周囲から入射してくる外乱
光の中から受信時系列光204を抽出する機能(フィル
タリング機能)を有し、光学フィルタやアッテネータや
集光レンズやコリメーションレンズ等の光学部品、モノ
クロメータ等の分光手段230等を中心にして構成され
ている。本実施形態では、光学部品としてカセグレン型
望遠鏡を改良して用いている。
【0067】時分割光多重復調手段220は、図2,4
に示すように、第1時分割同期信号92、第2時分割同
期信号94、第3時分割同期信号96、第4時分割同期
信号98等の電気(パルス)信号を受け取ってこれらの
諸信号92〜98をタイムベースとして、受信時系列光
204に含まれる第1の補償用レーザ変調光14の後方
散乱光142、第2の補償用レーザ変調光24の後方散
乱光242、ラマン励起レーザ変調光34によって被監
視対象の有害な混合ガス体2がラマン励起されて生成・
出力されるラマン光の後方散乱光202、吸収測定レー
ザ光42の後方散乱光422のそれぞれを分離(時分割
光多重復調機能)するものである。具体的には、音響光
学変調素子、電気光学変調素子あるいは磁気光学変調素
子等の偏光手段や、光スイッチング素子等のアクティブ
光デバイスを用い、第1時分割同期信号92が示すタイ
ミングにしたがって第1の補償用レーザ変調光14の後
方散乱光142の波長帯(中心振動数ωr1=2πc/
λr1、波長λr1)のみを受信時系列光204の中か
ら偏光・抽出して後段の分光手段230に与え、同様
に、第2時分割同期信号94が示すタイミングにしたが
って第2の補償用レーザ変調光24の後方散乱光242
の波長帯(中心振動数ωr2=2πc/λr2、波長λ
r2)のみを受信時系列光204の中から偏光・抽出し
て後段の分光手段230に与え、同様に、第3時分割同
期信号96が示すタイミングにしたがってラマン励起レ
ーザ変調光34によって被監視対象の有害な混合ガス体
2がラマン励起されて生成・出力されるラマン光の後方
散乱光202の波長帯(中心振動数ωR=2πc/
λR、波長λR)のみを受信時系列光204の中から偏
光・抽出して後段の分光手段230に与え、同様に、第
4時分割同期信号98が示すタイミングにしたがって吸
収測定レーザ光42の後方散乱光422の波長帯(中心
振動数ωA=2πc/λA、波長λA)のみを受信時系
列光204の中から光学的に偏光・抽出して後段の分光
手段230に与えて抽出するように構成されている。
に示すように、第1時分割同期信号92、第2時分割同
期信号94、第3時分割同期信号96、第4時分割同期
信号98等の電気(パルス)信号を受け取ってこれらの
諸信号92〜98をタイムベースとして、受信時系列光
204に含まれる第1の補償用レーザ変調光14の後方
散乱光142、第2の補償用レーザ変調光24の後方散
乱光242、ラマン励起レーザ変調光34によって被監
視対象の有害な混合ガス体2がラマン励起されて生成・
出力されるラマン光の後方散乱光202、吸収測定レー
ザ光42の後方散乱光422のそれぞれを分離(時分割
光多重復調機能)するものである。具体的には、音響光
学変調素子、電気光学変調素子あるいは磁気光学変調素
子等の偏光手段や、光スイッチング素子等のアクティブ
光デバイスを用い、第1時分割同期信号92が示すタイ
ミングにしたがって第1の補償用レーザ変調光14の後
方散乱光142の波長帯(中心振動数ωr1=2πc/
λr1、波長λr1)のみを受信時系列光204の中か
ら偏光・抽出して後段の分光手段230に与え、同様
に、第2時分割同期信号94が示すタイミングにしたが
って第2の補償用レーザ変調光24の後方散乱光242
の波長帯(中心振動数ωr2=2πc/λr2、波長λ
r2)のみを受信時系列光204の中から偏光・抽出し
て後段の分光手段230に与え、同様に、第3時分割同
期信号96が示すタイミングにしたがってラマン励起レ
ーザ変調光34によって被監視対象の有害な混合ガス体
2がラマン励起されて生成・出力されるラマン光の後方
散乱光202の波長帯(中心振動数ωR=2πc/
λR、波長λR)のみを受信時系列光204の中から偏
光・抽出して後段の分光手段230に与え、同様に、第
4時分割同期信号98が示すタイミングにしたがって吸
収測定レーザ光42の後方散乱光422の波長帯(中心
振動数ωA=2πc/λA、波長λA)のみを受信時系
列光204の中から光学的に偏光・抽出して後段の分光
手段230に与えて抽出するように構成されている。
【0068】分光手段230は、図2,4に示すよう
に、受信時系列光204の中から時分割光多重復調手段
220が偏光・抽出した前述の第1の補償用レーザ変調
光14の後方散乱光142、第2の補償用レーザ変調光
24の後方散乱光242、ラマン光の後方散乱光20
2、吸収測定レーザ光42の後方散乱光422のそれぞ
れについて、所望の波長帯を分光して吸収/ラマン・ス
ペクトル解析用の光学データを生成して後段の光電変換
手段240に出力するように構成されている。
に、受信時系列光204の中から時分割光多重復調手段
220が偏光・抽出した前述の第1の補償用レーザ変調
光14の後方散乱光142、第2の補償用レーザ変調光
24の後方散乱光242、ラマン光の後方散乱光20
2、吸収測定レーザ光42の後方散乱光422のそれぞ
れについて、所望の波長帯を分光して吸収/ラマン・ス
ペクトル解析用の光学データを生成して後段の光電変換
手段240に出力するように構成されている。
【0069】光電変換手段240は、図2,4に示すよ
うに、第1時分割同期信号92、第2時分割同期信号9
4、第3時分割同期信号96、第4時分割同期信号98
等の電気(パルス)信号を受け取ってこれらの諸信号9
2〜98のタイムベースとして、前述の分光手段230
から受光した第1の補償用レーザ変調光14の後方散乱
光142、第2の補償用レーザ変調光24の後方散乱光
242、ラマン光の後方散乱光202、吸収測定レーザ
光42の後方散乱光422のそれぞれを光電変換(すな
わち光信号の電気信号への変換)して第1の補償用レー
ザ光12の後方散乱光信号P1(R,λr1)、第2の
補償用レーザ光22の後方散乱光信号P 2(R,
λr2)、ラマン光の後方散乱光202の後方散乱光信
号PR(R,λ R)、吸収測定レーザ光42の後方散乱
光信号PA(R,λA)のそれぞれを生成して後段の解
析手段250に出力するように構成されている。具体的
には、光電面に集光される各散乱光142,242,4
22のそれぞれの光パワー(後方散乱光強度)に応じた
受光感度・応答速度を有する光電変換素子、光電変換素
子からの電気信号を所定の信号レベルに変換・増幅して
第1の補償用レーザ光12の後方散乱光信号P1(R,
λr1)、第2の補償用レーザ光22の後方散乱光信号
P2(R,λr2)、ラマン光の後方散乱光202の後
方散乱光信号PR(R,λR)、吸収測定レーザ光42
の後方散乱光信号PA(R,λA)のそれぞれを生成す
る信号増幅器(不図示)を備えている。
うに、第1時分割同期信号92、第2時分割同期信号9
4、第3時分割同期信号96、第4時分割同期信号98
等の電気(パルス)信号を受け取ってこれらの諸信号9
2〜98のタイムベースとして、前述の分光手段230
から受光した第1の補償用レーザ変調光14の後方散乱
光142、第2の補償用レーザ変調光24の後方散乱光
242、ラマン光の後方散乱光202、吸収測定レーザ
光42の後方散乱光422のそれぞれを光電変換(すな
わち光信号の電気信号への変換)して第1の補償用レー
ザ光12の後方散乱光信号P1(R,λr1)、第2の
補償用レーザ光22の後方散乱光信号P 2(R,
λr2)、ラマン光の後方散乱光202の後方散乱光信
号PR(R,λ R)、吸収測定レーザ光42の後方散乱
光信号PA(R,λA)のそれぞれを生成して後段の解
析手段250に出力するように構成されている。具体的
には、光電面に集光される各散乱光142,242,4
22のそれぞれの光パワー(後方散乱光強度)に応じた
受光感度・応答速度を有する光電変換素子、光電変換素
子からの電気信号を所定の信号レベルに変換・増幅して
第1の補償用レーザ光12の後方散乱光信号P1(R,
λr1)、第2の補償用レーザ光22の後方散乱光信号
P2(R,λr2)、ラマン光の後方散乱光202の後
方散乱光信号PR(R,λR)、吸収測定レーザ光42
の後方散乱光信号PA(R,λA)のそれぞれを生成す
る信号増幅器(不図示)を備えている。
【0070】本実施形態では、第1の補償用レーザ変調
光14の後方散乱光142、第2の補償用レーザ変調光
24の後方散乱光242、ラマン光の後方散乱光20
2、吸収測定レーザ光42の後方散乱光422を受光す
る光電変換素子(不図示)として、光電子増倍管(フォ
トマル)、固体撮像素子(CCD)、ストリークカメ
ラ、フォトダイオード等を用いることができる。特に、
微弱光であるラマン光の後方散乱光202を高感度で受
光できる光電子増倍管やストリークカメラは有効な手段
である。
光14の後方散乱光142、第2の補償用レーザ変調光
24の後方散乱光242、ラマン光の後方散乱光20
2、吸収測定レーザ光42の後方散乱光422を受光す
る光電変換素子(不図示)として、光電子増倍管(フォ
トマル)、固体撮像素子(CCD)、ストリークカメ
ラ、フォトダイオード等を用いることができる。特に、
微弱光であるラマン光の後方散乱光202を高感度で受
光できる光電子増倍管やストリークカメラは有効な手段
である。
【0071】解析手段250は、図2,4に示すよう
に、補償機能を実行して吸収スペクトル、ラマン・スペ
クトル等の各種スペクトルを解析して被監視対象の有害
な混合ガス体2に含まれるガス種及び/またはガス濃度
に対する定性及び/または定量解析を行う機能(定性/
定量解析機能)を有している。具体的には、光電変換手
段240が光電変換して生成・出力する第1の補償用レ
ーザ光12の後方散乱光信号P1(R,λr1)及び第
2の補償用レーザ光22の後方散乱光信号P2(R,λ
r2)(電気信号)を用いて大気消散係数α(R,λ)
及び後方散乱係数β(R,λ)を求め、さらに、大気消
散係数α(R,λ)及び後方散乱係数β(R,λ)を用
いた補償機能をラマン光の後方散乱光202の後方散乱
光信号PR(R,λR)(電気信号)に対して実行して
ガス種同定用後方散乱ラマン光信号NR(R,λR)を
求め、大気消散係数α(R,λ)及び後方散乱係数β
(R,λ)を用いた補償機能を吸収測定レーザ光42の
後方散乱光信号PA(R,λA)(電気信号)に対して
実行してガス濃度解析用後方散乱吸収光信号NA(R,
λA)を生成・出力する定性/定量解析機能を有してい
る。
に、補償機能を実行して吸収スペクトル、ラマン・スペ
クトル等の各種スペクトルを解析して被監視対象の有害
な混合ガス体2に含まれるガス種及び/またはガス濃度
に対する定性及び/または定量解析を行う機能(定性/
定量解析機能)を有している。具体的には、光電変換手
段240が光電変換して生成・出力する第1の補償用レ
ーザ光12の後方散乱光信号P1(R,λr1)及び第
2の補償用レーザ光22の後方散乱光信号P2(R,λ
r2)(電気信号)を用いて大気消散係数α(R,λ)
及び後方散乱係数β(R,λ)を求め、さらに、大気消
散係数α(R,λ)及び後方散乱係数β(R,λ)を用
いた補償機能をラマン光の後方散乱光202の後方散乱
光信号PR(R,λR)(電気信号)に対して実行して
ガス種同定用後方散乱ラマン光信号NR(R,λR)を
求め、大気消散係数α(R,λ)及び後方散乱係数β
(R,λ)を用いた補償機能を吸収測定レーザ光42の
後方散乱光信号PA(R,λA)(電気信号)に対して
実行してガス濃度解析用後方散乱吸収光信号NA(R,
λA)を生成・出力する定性/定量解析機能を有してい
る。
【0072】次に、図面に基づき図1,2のガス環境広
域探査システムの動作(ガス環境広域探査方法)の原理
について説明する。図2を参照すると、受信光学系20
0において、前述したように、光学フィルタ系210
が、被監視対象の有害な混合ガス体2から後方散乱され
てくる受信時系列光204を集光するとともに、集光し
た受信時系列光204や周囲から入射してくる外乱光の
中から受信時系列光204を抽出する(フィルタリング
機能)。
域探査システムの動作(ガス環境広域探査方法)の原理
について説明する。図2を参照すると、受信光学系20
0において、前述したように、光学フィルタ系210
が、被監視対象の有害な混合ガス体2から後方散乱され
てくる受信時系列光204を集光するとともに、集光し
た受信時系列光204や周囲から入射してくる外乱光の
中から受信時系列光204を抽出する(フィルタリング
機能)。
【0073】続いて時分割光多重復調手段220が、図
2,4に示すように、第1時分割同期信号92、第2時
分割同期信号94、第3時分割同期信号96、第4時分
割同期信号98等の電気(パルス)信号を受け取ってこ
れらの諸信号92〜98をタイムベースとして、受信時
系列光204に含まれる第1の補償用レーザ変調光14
の後方散乱光142、第2の補償用レーザ変調光24の
後方散乱光242、ラマン励起レーザ変調光34によっ
て被監視対象の有害な混合ガス体2がラマン励起されて
生成・出力されるラマン光の後方散乱光202、吸収測
定レーザ光42の後方散乱光422のそれぞれを分離
(時分割光多重復調機能)する。具体的には、第1時分
割同期信号92が示すタイミングにしたがって第1の補
償用レーザ変調光14の後方散乱光142の波長帯(中
心振動数ωr1=2πc/λr1、波長λr1)のみを
受信時系列光204の中から偏光・抽出して後段の分光
手段230に与え、同様に、第2時分割同期信号94が
示すタイミングにしたがって第2の補償用レーザ変調光
24の後方散乱光242の波長帯(中心振動数ωr2=
2πc/λr2、波長λr2)のみを受信時系列光20
4の中から偏光・抽出して後段の分光手段230に与
え、同様に、第3時分割同期信号96が示すタイミング
にしたがってラマン励起レーザ変調光34によって被監
視対象の有害な混合ガス体2がラマン励起されて生成・
出力されるラマン光の後方散乱光202の波長帯(中心
振動数ωR=2πc/λR、波長λR)のみを受信時系
列光204の中から偏光・抽出して後段の分光手段23
0に与え、同様に、第4時分割同期信号98が示すタイ
ミングにしたがって吸収測定レーザ光42の後方散乱光
422の波長帯(中心振動数ωA=2πc/λA、波長
λA)のみを受信時系列光204の中から光学的に偏光
・抽出して後段の分光手段230に与えて抽出する。
2,4に示すように、第1時分割同期信号92、第2時
分割同期信号94、第3時分割同期信号96、第4時分
割同期信号98等の電気(パルス)信号を受け取ってこ
れらの諸信号92〜98をタイムベースとして、受信時
系列光204に含まれる第1の補償用レーザ変調光14
の後方散乱光142、第2の補償用レーザ変調光24の
後方散乱光242、ラマン励起レーザ変調光34によっ
て被監視対象の有害な混合ガス体2がラマン励起されて
生成・出力されるラマン光の後方散乱光202、吸収測
定レーザ光42の後方散乱光422のそれぞれを分離
(時分割光多重復調機能)する。具体的には、第1時分
割同期信号92が示すタイミングにしたがって第1の補
償用レーザ変調光14の後方散乱光142の波長帯(中
心振動数ωr1=2πc/λr1、波長λr1)のみを
受信時系列光204の中から偏光・抽出して後段の分光
手段230に与え、同様に、第2時分割同期信号94が
示すタイミングにしたがって第2の補償用レーザ変調光
24の後方散乱光242の波長帯(中心振動数ωr2=
2πc/λr2、波長λr2)のみを受信時系列光20
4の中から偏光・抽出して後段の分光手段230に与
え、同様に、第3時分割同期信号96が示すタイミング
にしたがってラマン励起レーザ変調光34によって被監
視対象の有害な混合ガス体2がラマン励起されて生成・
出力されるラマン光の後方散乱光202の波長帯(中心
振動数ωR=2πc/λR、波長λR)のみを受信時系
列光204の中から偏光・抽出して後段の分光手段23
0に与え、同様に、第4時分割同期信号98が示すタイ
ミングにしたがって吸収測定レーザ光42の後方散乱光
422の波長帯(中心振動数ωA=2πc/λA、波長
λA)のみを受信時系列光204の中から光学的に偏光
・抽出して後段の分光手段230に与えて抽出する。
【0074】続いて分光手段230が、図2,4に示す
ように、受信時系列光204の中から時分割光多重復調
手段220が偏光・抽出した前述の第1の補償用レーザ
変調光14の後方散乱光142、第2の補償用レーザ変
調光24の後方散乱光242、ラマン光の後方散乱光2
02、吸収測定レーザ光42の後方散乱光422のそれ
ぞれについて、所望の波長帯を分光して吸収/ラマン・
スペクトル解析用の光学データを生成して後段の光電変
換手段240に出力する。
ように、受信時系列光204の中から時分割光多重復調
手段220が偏光・抽出した前述の第1の補償用レーザ
変調光14の後方散乱光142、第2の補償用レーザ変
調光24の後方散乱光242、ラマン光の後方散乱光2
02、吸収測定レーザ光42の後方散乱光422のそれ
ぞれについて、所望の波長帯を分光して吸収/ラマン・
スペクトル解析用の光学データを生成して後段の光電変
換手段240に出力する。
【0075】続いて光電変換手段240が、図2,4に
示すように、第1時分割同期信号92、第2時分割同期
信号94、第3時分割同期信号96、第4時分割同期信
号98等の電気(パルス)信号を受け取ってこれらの諸
信号92〜98のタイムベースとして、前述の分光手段
230から受光した第1の補償用レーザ変調光14の後
方散乱光142、第2の補償用レーザ変調光24の後方
散乱光242、ラマン光の後方散乱光202、吸収測定
レーザ光42の後方散乱光422のそれぞれを光電変換
(すなわち光信号の電気信号への変換)して第1の補償
用レーザ光12の後方散乱光信号P1(R,λr1)、
第2の補償用レーザ光22の後方散乱光信号P2(R,
λr2)、ラマン光の後方散乱光202の後方散乱光信
号PR(R,λR)、吸収測定レーザ光42の後方散乱
光信号PA(R,λA)のそれぞれを生成して後段の解
析手段250に出力する。
示すように、第1時分割同期信号92、第2時分割同期
信号94、第3時分割同期信号96、第4時分割同期信
号98等の電気(パルス)信号を受け取ってこれらの諸
信号92〜98のタイムベースとして、前述の分光手段
230から受光した第1の補償用レーザ変調光14の後
方散乱光142、第2の補償用レーザ変調光24の後方
散乱光242、ラマン光の後方散乱光202、吸収測定
レーザ光42の後方散乱光422のそれぞれを光電変換
(すなわち光信号の電気信号への変換)して第1の補償
用レーザ光12の後方散乱光信号P1(R,λr1)、
第2の補償用レーザ光22の後方散乱光信号P2(R,
λr2)、ラマン光の後方散乱光202の後方散乱光信
号PR(R,λR)、吸収測定レーザ光42の後方散乱
光信号PA(R,λA)のそれぞれを生成して後段の解
析手段250に出力する。
【0076】続いて解析手段250が、図2,4に示す
ように、補償機能を実行して吸収スペクトル、ラマン・
スペクトル等の各種スペクトルを解析して被監視対象の
有害な混合ガス体2に含まれるガス種及び/またはガス
濃度に対する定性及び/または定量解析を行う(定性/
定量解析機能)。具体的には、光電変換手段240が光
電変換して生成・出力する第1の補償用レーザ光12の
後方散乱光信号P1(R,λr1)及び第2の補償用レ
ーザ光22の後方散乱光信号P2(R,λr2)(電気
信号)を用いて大気消散係数α(R,λ)及び後方散乱
係数β(R,λ)を求め、さらに、大気消散係数α
(R,λ)及び後方散乱係数β(R,λ)を用いた補償
機能をラマン光の後方散乱光202の後方散乱光信号P
R(R,λR)(電気信号)に対して実行してガス種同
定用後方散乱ラマン光信号NR(R,λR)を求め、大
気消散係数α(R,λ)及び後方散乱係数β(R,λ)
を用いた補償機能を吸収測定レーザ光42の後方散乱光
信号PA(R,λA)(電気信号)に対して実行してガ
ス濃度解析用後方散乱吸収光信号NA(R,λA)を生
成・出力する(定性/定量解析機能)。
ように、補償機能を実行して吸収スペクトル、ラマン・
スペクトル等の各種スペクトルを解析して被監視対象の
有害な混合ガス体2に含まれるガス種及び/またはガス
濃度に対する定性及び/または定量解析を行う(定性/
定量解析機能)。具体的には、光電変換手段240が光
電変換して生成・出力する第1の補償用レーザ光12の
後方散乱光信号P1(R,λr1)及び第2の補償用レ
ーザ光22の後方散乱光信号P2(R,λr2)(電気
信号)を用いて大気消散係数α(R,λ)及び後方散乱
係数β(R,λ)を求め、さらに、大気消散係数α
(R,λ)及び後方散乱係数β(R,λ)を用いた補償
機能をラマン光の後方散乱光202の後方散乱光信号P
R(R,λR)(電気信号)に対して実行してガス種同
定用後方散乱ラマン光信号NR(R,λR)を求め、大
気消散係数α(R,λ)及び後方散乱係数β(R,λ)
を用いた補償機能を吸収測定レーザ光42の後方散乱光
信号PA(R,λA)(電気信号)に対して実行してガ
ス濃度解析用後方散乱吸収光信号NA(R,λA)を生
成・出力する(定性/定量解析機能)。
【0077】このようにして求めたガス種同定用後方散
乱ラマン光信号NR(R,λR)を用いて、被監視対象
の有害な混合ガス体2を構成するガス種の中でラマン光
を生成・出力する非弾性散乱性のガス種を同定するため
のラマン・スペクトル(横軸はラマン励起レーザ光32
の波長、縦軸はラマン光の強度(ガス種同定用後方散乱
ラマン光信号NR(R,λR)))の空間分布及び/ま
たは時間変化を解析するためのチャート(第1種ラマン
・スペクトル実測チャート)を作成するとともに、この
第1種ラマン・スペクトル実測チャートを基に非弾性散
乱性ガスのガス種に対する静的(スタチック)定性解析
及び動的(ダイナミック)定性解析を実行する。このと
き、非弾性散乱性の種々のガス種についてラマン・スペ
クトルの強度パターンをあらかじめ求めておいた検量線
図を参照し、この検量線図と第1種ラマン・スペクトル
実測チャートとを比較することにより、被監視対象の有
害な混合ガス体2がどんな種類の非弾性散乱性のガス種
を含んでいるかを推定することができる。また、探査レ
ーザ光72を探査レーザ光72が到達可能な水平・垂直
距離で数10m〜数10kmといった広域監視エリアに
わたって探査レーザ光72を3次元空間でスキャニング
して第1種ラマン・スペクトル実測チャートを作成する
ことにより、非弾性散乱性ガスのガス種に対する水平・
垂直距離で数10m〜数10kmといった広域監視エリ
ア内での静的定性解析及び動的定性解析を実行できる。
さらに加えて、非弾性散乱性ガスのガス種として環境に
悪影響を与えるような有害ガス種(例えば、NOx等の
窒素酸化物、SO2等の硫黄酸化物、COやCO2等の
炭酸ガス等のガス)を指定しておけば、水平・垂直距離
で数10m〜数10kmといった広域監視エリア内でこ
れらの有害ガス種を昼夜問わずに時々刻々モニタリング
し、これらの有害ガス種を検出した場合にそのガス種、
検出位置、有害ガス種の移動状況(移動速度や移動方向
等)等の有害ガス属性をリアルタイムで時々刻々追動し
たり報知したりできるようになる。特に、第1の補償用
レーザ光12(振動数ωr1=2πc/λr1、波長λ
r1)、第2の補償用レーザ光22(振動数ωr2=2
πc/λr2、波長λr2)、吸収測定レーザ光42
(振動数ωA=2πc/λA、波長λA)のそれぞれを
所定のタイミングで時分割波長多重して一本のビーム
(図1,2に示す探査レーザ光72に含まれる探査パケ
ット72A)に合波(時分割波長多重変調)して数kH
zから数100MHz(パルス幅数ms〜数ps)とい
った非常に高い周期でほぼ同時に同一箇所に照射するこ
とが可能となり、音速に近い高速で噴出する非弾性散乱
性のガス体(高速ジェット流体)、乱流等の複雑な動き
やトランジェントな変化を伴う非弾性散乱性のガス体、
爆発的に膨張/縮小変化するガス体等に対する非弾性散
乱性のガス体のガス種、検出位置、非弾性散乱性の有害
ガス種の移動状況(移動速度や移動方向等)等の有害ガ
ス属性の測定高い精度で実現できる。例えば、非弾性散
乱性のガス体の変化(移動)速度を100m/s(ジェ
ット流)、時分割波長多重変調周波数を1MHzとした
場合、非弾性散乱性の有害ガス種の移動距離を100/
106=10−4m=0.1mm程度に抑えることがで
き、その結果、非弾性散乱性の有害ガス属性の変化を高
精度でリアルタイムに時々刻々追動したり報知したりで
きるようになる。
乱ラマン光信号NR(R,λR)を用いて、被監視対象
の有害な混合ガス体2を構成するガス種の中でラマン光
を生成・出力する非弾性散乱性のガス種を同定するため
のラマン・スペクトル(横軸はラマン励起レーザ光32
の波長、縦軸はラマン光の強度(ガス種同定用後方散乱
ラマン光信号NR(R,λR)))の空間分布及び/ま
たは時間変化を解析するためのチャート(第1種ラマン
・スペクトル実測チャート)を作成するとともに、この
第1種ラマン・スペクトル実測チャートを基に非弾性散
乱性ガスのガス種に対する静的(スタチック)定性解析
及び動的(ダイナミック)定性解析を実行する。このと
き、非弾性散乱性の種々のガス種についてラマン・スペ
クトルの強度パターンをあらかじめ求めておいた検量線
図を参照し、この検量線図と第1種ラマン・スペクトル
実測チャートとを比較することにより、被監視対象の有
害な混合ガス体2がどんな種類の非弾性散乱性のガス種
を含んでいるかを推定することができる。また、探査レ
ーザ光72を探査レーザ光72が到達可能な水平・垂直
距離で数10m〜数10kmといった広域監視エリアに
わたって探査レーザ光72を3次元空間でスキャニング
して第1種ラマン・スペクトル実測チャートを作成する
ことにより、非弾性散乱性ガスのガス種に対する水平・
垂直距離で数10m〜数10kmといった広域監視エリ
ア内での静的定性解析及び動的定性解析を実行できる。
さらに加えて、非弾性散乱性ガスのガス種として環境に
悪影響を与えるような有害ガス種(例えば、NOx等の
窒素酸化物、SO2等の硫黄酸化物、COやCO2等の
炭酸ガス等のガス)を指定しておけば、水平・垂直距離
で数10m〜数10kmといった広域監視エリア内でこ
れらの有害ガス種を昼夜問わずに時々刻々モニタリング
し、これらの有害ガス種を検出した場合にそのガス種、
検出位置、有害ガス種の移動状況(移動速度や移動方向
等)等の有害ガス属性をリアルタイムで時々刻々追動し
たり報知したりできるようになる。特に、第1の補償用
レーザ光12(振動数ωr1=2πc/λr1、波長λ
r1)、第2の補償用レーザ光22(振動数ωr2=2
πc/λr2、波長λr2)、吸収測定レーザ光42
(振動数ωA=2πc/λA、波長λA)のそれぞれを
所定のタイミングで時分割波長多重して一本のビーム
(図1,2に示す探査レーザ光72に含まれる探査パケ
ット72A)に合波(時分割波長多重変調)して数kH
zから数100MHz(パルス幅数ms〜数ps)とい
った非常に高い周期でほぼ同時に同一箇所に照射するこ
とが可能となり、音速に近い高速で噴出する非弾性散乱
性のガス体(高速ジェット流体)、乱流等の複雑な動き
やトランジェントな変化を伴う非弾性散乱性のガス体、
爆発的に膨張/縮小変化するガス体等に対する非弾性散
乱性のガス体のガス種、検出位置、非弾性散乱性の有害
ガス種の移動状況(移動速度や移動方向等)等の有害ガ
ス属性の測定高い精度で実現できる。例えば、非弾性散
乱性のガス体の変化(移動)速度を100m/s(ジェ
ット流)、時分割波長多重変調周波数を1MHzとした
場合、非弾性散乱性の有害ガス種の移動距離を100/
106=10−4m=0.1mm程度に抑えることがで
き、その結果、非弾性散乱性の有害ガス属性の変化を高
精度でリアルタイムに時々刻々追動したり報知したりで
きるようになる。
【0078】上述の非弾性散乱性ガスのガス種に対する
静的定性・定量解析及び動的定性・定量解析及び/また
は非弾性散乱性ガスを構成するガス種の濃度に対する静
的定量解析及び動的定量解析と同時に、ガス濃度解析用
後方散乱吸収光信号NA(R,λA)を用いて、被監視
対象の有害な混合ガス体2を構成するガス種の中で、吸
収測定レーザ光42(振動数ωA=2πc/λA、波長
λA)を吸収・散乱するだけの弾性散乱性のガス種の濃
度の空間分布及び/または時間変化を解析するための吸
収スペクトル実測チャートを作成するとともに、この吸
収スペクトル実測チャートを基に弾性散乱性ガスの濃度
に対する静的(スタチック)解析及び動的(ダイナミッ
ク)解析を実行する。このとき、弾性散乱性の種々のガ
ス種について濃度をパラメータに加えて吸収スペクトル
の強度パターンをあらかじめ求めておいた検量線図を参
照し、この検量線図と吸収スペクトル実測チャートとを
比較することにより、被監視対象の有害な混合ガス体2
がどんな種類の弾性散乱性のガス種を含んでいて、その
弾性散乱性のガス種がどの程度の濃度を有しているか
を、探査レーザ光72が到達可能な広い監視エリアにわ
たって推定することができる。また、探査レーザ光72
を探査レーザ光72が到達可能な水平・垂直距離で数1
0m〜数10kmといった広域監視エリアにわたって探
査レーザ光72を3次元空間でスキャニングして吸収ス
ペクトル実測チャートを作成することにより、弾性散乱
性ガスのガス種及び/またはガス濃度に対する水平・垂
直距離で数10m〜数10kmといった広域監視エリア
内での静的定性・定量解析及び動的定性・定量解析を実
行できる。さらに加えて、弾性散乱性ガスのガス種とし
て環境に悪影響を与えるような有害ガス種(例えば、N
Ox等の窒素酸化物、SO 2等の硫黄酸化物、COやC
O2等の炭酸ガス等のガス)や最低検出濃度レベルを指
定しておけば、水平・垂直距離で数10m〜数10km
といった広域監視エリア内でこれらの有害ガス種を昼夜
問わずに時々刻々モニタリングし、これらの有害ガス種
を検出した場合にそのガス種、検出位置、有害ガス種の
移動状況(移動速度や移動方向、拡散速度や拡散速度
等)等のガス属性をリアルタイムで時々刻々追動したり
報知したりできるようになる。特に、第1の補償用レー
ザ光12(振動数ωr1=2πc/λr1、波長
λr1)、第2の補償用レーザ光22(振動数ωr2=
2πc/λr2、波長λr2)、数100MW/cm2
〜数10GW/cm2級のエネルギー密度を有するラマ
ン励起レーザ光32(振動数ωx=2πc/λx、波長
λx)、吸収測定レーザ光42(振動数ωA=2πc/
λ A、波長λA)のそれぞれを所定のタイミングで時分
割波長多重して一本のビーム(図1,2に示す探査レー
ザ光72に含まれる探査パケット72A)に合波(時分
割波長多重変調)して数kHzから数100MHz(パ
ルス幅数ms〜数ps)といった非常に高い周期でほぼ
同時に同一箇所に照射することが難しいため、音速に近
い高速で噴出する弾性散乱性のガス種(高速ジェット流
体)、乱流等の複雑な動きやトランジェントな変化を伴
う弾性散乱性のガス種、爆発的に膨張/縮小変化する弾
性散乱性のガス種等に対する弾性散乱性のガス種、検出
位置、有害ガス種の移動状況(移動速度や移動方向、拡
散速度や拡散速度等)等の有害ガス属性の測定高い精度
で実現できる。例えば、弾性散乱性のガス種の変化(移
動)速度を100m/s(ジェット流)、時分割波長多
重変調周波数を1MHzとした場合、弾性散乱性の有害
ガス種の移動距離を100/106=10−4m=0.
1mm程度に抑えることができ、その結果、弾性散乱性
の有害ガス属性の変化を高精度でリアルタイムに時々刻
々追動したり報知したりできるようになる。
静的定性・定量解析及び動的定性・定量解析及び/また
は非弾性散乱性ガスを構成するガス種の濃度に対する静
的定量解析及び動的定量解析と同時に、ガス濃度解析用
後方散乱吸収光信号NA(R,λA)を用いて、被監視
対象の有害な混合ガス体2を構成するガス種の中で、吸
収測定レーザ光42(振動数ωA=2πc/λA、波長
λA)を吸収・散乱するだけの弾性散乱性のガス種の濃
度の空間分布及び/または時間変化を解析するための吸
収スペクトル実測チャートを作成するとともに、この吸
収スペクトル実測チャートを基に弾性散乱性ガスの濃度
に対する静的(スタチック)解析及び動的(ダイナミッ
ク)解析を実行する。このとき、弾性散乱性の種々のガ
ス種について濃度をパラメータに加えて吸収スペクトル
の強度パターンをあらかじめ求めておいた検量線図を参
照し、この検量線図と吸収スペクトル実測チャートとを
比較することにより、被監視対象の有害な混合ガス体2
がどんな種類の弾性散乱性のガス種を含んでいて、その
弾性散乱性のガス種がどの程度の濃度を有しているか
を、探査レーザ光72が到達可能な広い監視エリアにわ
たって推定することができる。また、探査レーザ光72
を探査レーザ光72が到達可能な水平・垂直距離で数1
0m〜数10kmといった広域監視エリアにわたって探
査レーザ光72を3次元空間でスキャニングして吸収ス
ペクトル実測チャートを作成することにより、弾性散乱
性ガスのガス種及び/またはガス濃度に対する水平・垂
直距離で数10m〜数10kmといった広域監視エリア
内での静的定性・定量解析及び動的定性・定量解析を実
行できる。さらに加えて、弾性散乱性ガスのガス種とし
て環境に悪影響を与えるような有害ガス種(例えば、N
Ox等の窒素酸化物、SO 2等の硫黄酸化物、COやC
O2等の炭酸ガス等のガス)や最低検出濃度レベルを指
定しておけば、水平・垂直距離で数10m〜数10km
といった広域監視エリア内でこれらの有害ガス種を昼夜
問わずに時々刻々モニタリングし、これらの有害ガス種
を検出した場合にそのガス種、検出位置、有害ガス種の
移動状況(移動速度や移動方向、拡散速度や拡散速度
等)等のガス属性をリアルタイムで時々刻々追動したり
報知したりできるようになる。特に、第1の補償用レー
ザ光12(振動数ωr1=2πc/λr1、波長
λr1)、第2の補償用レーザ光22(振動数ωr2=
2πc/λr2、波長λr2)、数100MW/cm2
〜数10GW/cm2級のエネルギー密度を有するラマ
ン励起レーザ光32(振動数ωx=2πc/λx、波長
λx)、吸収測定レーザ光42(振動数ωA=2πc/
λ A、波長λA)のそれぞれを所定のタイミングで時分
割波長多重して一本のビーム(図1,2に示す探査レー
ザ光72に含まれる探査パケット72A)に合波(時分
割波長多重変調)して数kHzから数100MHz(パ
ルス幅数ms〜数ps)といった非常に高い周期でほぼ
同時に同一箇所に照射することが難しいため、音速に近
い高速で噴出する弾性散乱性のガス種(高速ジェット流
体)、乱流等の複雑な動きやトランジェントな変化を伴
う弾性散乱性のガス種、爆発的に膨張/縮小変化する弾
性散乱性のガス種等に対する弾性散乱性のガス種、検出
位置、有害ガス種の移動状況(移動速度や移動方向、拡
散速度や拡散速度等)等の有害ガス属性の測定高い精度
で実現できる。例えば、弾性散乱性のガス種の変化(移
動)速度を100m/s(ジェット流)、時分割波長多
重変調周波数を1MHzとした場合、弾性散乱性の有害
ガス種の移動距離を100/106=10−4m=0.
1mm程度に抑えることができ、その結果、弾性散乱性
の有害ガス属性の変化を高精度でリアルタイムに時々刻
々追動したり報知したりできるようになる。
【0079】(第3実施形態)本実施形態は、ガス濃度
解析用後方散乱吸収光信号NA(R,λA)にかかる信号
処理を省略してシステムの簡便化を図った点に特徴を有
している。なお、第1実施形態において既に記述したも
のと同一の部分については、同一符号を付し、重複した
説明は省略する。また送信光学系100は第1実施形態
と同様なので説明を省略し、図1乃至図4を援用する。
解析用後方散乱吸収光信号NA(R,λA)にかかる信号
処理を省略してシステムの簡便化を図った点に特徴を有
している。なお、第1実施形態において既に記述したも
のと同一の部分については、同一符号を付し、重複した
説明は省略する。また送信光学系100は第1実施形態
と同様なので説明を省略し、図1乃至図4を援用する。
【0080】図1を参照すると、ガス環境広域探査シス
テムは送信光学系100及び受信光学系200を備えて
いる。送信光学系100は、第1補償用レーザ10、第
1変調器50、第2補償用レーザ20、第2変調器5
2、ラマン励起レーザ30、第3変調器54、時分割光
多重変調器60、送信望遠鏡70、時分割波長多重変調
同期手段90を備えている。一方、図2を参照すると、
受信光学系200は、光学フィルタ系210、時分割光
多重復調手段220、分光手段230、光電変換手段2
40、解析手段250を備えている。
テムは送信光学系100及び受信光学系200を備えて
いる。送信光学系100は、第1補償用レーザ10、第
1変調器50、第2補償用レーザ20、第2変調器5
2、ラマン励起レーザ30、第3変調器54、時分割光
多重変調器60、送信望遠鏡70、時分割波長多重変調
同期手段90を備えている。一方、図2を参照すると、
受信光学系200は、光学フィルタ系210、時分割光
多重復調手段220、分光手段230、光電変換手段2
40、解析手段250を備えている。
【0081】本実施形態では、第1の補償用レーザ変調
光14、第2の補償用レーザ変調光24、ラマン励起レ
ーザ変調光34のそれぞれを時分割光多重変調器60に
導くためにダイクロイックミラーやミラー等の光学部品
を用いて時分割光多重変調器60を構成している。この
場合、所定のタイミングでの時分割波長多重処理とし
て、第1の補償用レーザ変調光14のパルス、第2の補
償用レーザ変調光24のパルス、ラマン励起レーザ変調
光34のパルスのパルスの順番で時系列(直列)に整列
させたパルス列(図3に示す探査レーザ光72に含まれ
る探査パケット72A)を用いて探査レーザ光72を生
成することができる。すなわち探査レーザ光72は、数
Hzから数100MHz程度の繰り返し周波数を有する
パルス列(図3に示す探査レーザ光72に含まれる探査
パケット72A)を含み、パルス列(図3に示す探査レ
ーザ光72に含まれる探査パケット72A)のそれぞれ
は、1/5〜1/10程度のデューティ比を有する第1
の補償用レーザ変調光14、第2の補償用レーザ変調光
24、及びラマン励起レーザ変調光34がこの順番で時
系列(直列)に整列されて構成されている。
光14、第2の補償用レーザ変調光24、ラマン励起レ
ーザ変調光34のそれぞれを時分割光多重変調器60に
導くためにダイクロイックミラーやミラー等の光学部品
を用いて時分割光多重変調器60を構成している。この
場合、所定のタイミングでの時分割波長多重処理とし
て、第1の補償用レーザ変調光14のパルス、第2の補
償用レーザ変調光24のパルス、ラマン励起レーザ変調
光34のパルスのパルスの順番で時系列(直列)に整列
させたパルス列(図3に示す探査レーザ光72に含まれ
る探査パケット72A)を用いて探査レーザ光72を生
成することができる。すなわち探査レーザ光72は、数
Hzから数100MHz程度の繰り返し周波数を有する
パルス列(図3に示す探査レーザ光72に含まれる探査
パケット72A)を含み、パルス列(図3に示す探査レ
ーザ光72に含まれる探査パケット72A)のそれぞれ
は、1/5〜1/10程度のデューティ比を有する第1
の補償用レーザ変調光14、第2の補償用レーザ変調光
24、及びラマン励起レーザ変調光34がこの順番で時
系列(直列)に整列されて構成されている。
【0082】なお、時分割光多重変調器60を音響光学
変調素子、電気光学変調素子あるいは磁気光学変調素子
や、光スイッチング素子等のアクティブ光デバイスを用
いて構成する場合、時分割光多重変調器60は、パルス
列(図3に示す探査レーザ光72に含まれる探査パケッ
ト72A)を構成する第1の補償用レーザ変調光14、
第2の補償用レーザ変調光24、及びラマン励起レーザ
変調光34の時系列での並び順を、本実施形態に特に限
定されることなく、所望の並び順に並べ替えて整列させ
てパルス列(図3に示す探査レーザ光72に含まれる探
査パケット72A)を生成することができる。またこの
ようなアクティブ光デバイスを用いる場合、前述の時分
割光多重変調器60に代えて、パルス列(図3に示す探
査レーザ光72に含まれる探査パケット72A)を構成
する第1の補償用レーザ変調光14、第2の補償用レー
ザ変調光24、及びラマン励起レーザ変調光34を単位
パルス内に重ね合わせて(波長多重して)パルス列(図
3に示す探査レーザ光72に含まれる探査パケット72
A)を生成する波長多重機能を備えた変調器を用いるこ
ともできる。
変調素子、電気光学変調素子あるいは磁気光学変調素子
や、光スイッチング素子等のアクティブ光デバイスを用
いて構成する場合、時分割光多重変調器60は、パルス
列(図3に示す探査レーザ光72に含まれる探査パケッ
ト72A)を構成する第1の補償用レーザ変調光14、
第2の補償用レーザ変調光24、及びラマン励起レーザ
変調光34の時系列での並び順を、本実施形態に特に限
定されることなく、所望の並び順に並べ替えて整列させ
てパルス列(図3に示す探査レーザ光72に含まれる探
査パケット72A)を生成することができる。またこの
ようなアクティブ光デバイスを用いる場合、前述の時分
割光多重変調器60に代えて、パルス列(図3に示す探
査レーザ光72に含まれる探査パケット72A)を構成
する第1の補償用レーザ変調光14、第2の補償用レー
ザ変調光24、及びラマン励起レーザ変調光34を単位
パルス内に重ね合わせて(波長多重して)パルス列(図
3に示す探査レーザ光72に含まれる探査パケット72
A)を生成する波長多重機能を備えた変調器を用いるこ
ともできる。
【0083】時分割波長多重変調同期手段90は、図1
に示すように、第1時分割同期信号92、第2時分割同
期信号94、第3時分割同期信号96等の電気(パル
ス)信号を生成・出力する機能を有している。例えば、
デューティ比及び/または信号間の位相関係を任意に制
御・保持した状態の複数のパルス信号を並列に多チャン
ネル出力できるファンクションジェネレータやファンク
ションシンセサイザーを用いることができる。
に示すように、第1時分割同期信号92、第2時分割同
期信号94、第3時分割同期信号96等の電気(パル
ス)信号を生成・出力する機能を有している。例えば、
デューティ比及び/または信号間の位相関係を任意に制
御・保持した状態の複数のパルス信号を並列に多チャン
ネル出力できるファンクションジェネレータやファンク
ションシンセサイザーを用いることができる。
【0084】次に、受信光学系200の実施形態を説明
する。図4は、図2に示す受信光学系の動作を説明する
ためのタイミングチャートである。図2を参照すると、
受信光学系200は、後方散乱光の中から所望波長帯の
受信時系列光204(第1の補償用レーザ変調光14の
後方散乱光142、第2の補償用レーザ変調光24の後
方散乱光242、ラマン励起レーザ変調光34の後方散
乱光342、ラマン光の後方散乱光202を含む)を選
択する光学フィルタ系210、受信時系列光204に含
まれる各種後方散乱光を分離(時分割光多重復調機能)
する時分割光多重復調手段220、時分割光多重復調手
段220で分離される各種後方散乱光を所望の波長帯で
分光して吸収/ラマン・スペクトル解析用の光学データ
を生成・出力する分光手段230、分光手段230から
受光した後方散乱光(光学データ)を電気信号に変換し
て第1の補償用レーザ光12の後方散乱光信号P
1(R,λr1)、第2の補償用レーザ光22の後方散
乱光信号P2(R,λr2)、数100MW/cm2〜
数10GW/cm2級のエネルギー密度を有するラマン
励起レーザ光32の後方散乱光信号Px(R,λx)、
ラマン光の後方散乱光202の後方散乱光信号P
R(R,λR)を生成・出力する光電変換手段240、
光電変換により生成される電気信号(第1の補償用レー
ザ光12の後方散乱光信号P1(R,λr1)、第2の
補償用レーザ光22の後方散乱光信号P2(R,
λ r2)、ラマン励起レーザ光32の後方散乱光信号P
x(R,λx)、ラマン光の後方散乱光202の後方散
乱光信号PR(R,λR))に基づいて後方散乱光の補
償機能を実行するとともに吸収スペクトル、ラマン・ス
ペクトル等の各種スペクトルを解析して被監視対象の有
害な混合ガス体2に含まれるガス種及び/またはガス濃
度に対する定性及び/または定量解析(定性/定量解析
機能)を行う解析手段250を備えている。
する。図4は、図2に示す受信光学系の動作を説明する
ためのタイミングチャートである。図2を参照すると、
受信光学系200は、後方散乱光の中から所望波長帯の
受信時系列光204(第1の補償用レーザ変調光14の
後方散乱光142、第2の補償用レーザ変調光24の後
方散乱光242、ラマン励起レーザ変調光34の後方散
乱光342、ラマン光の後方散乱光202を含む)を選
択する光学フィルタ系210、受信時系列光204に含
まれる各種後方散乱光を分離(時分割光多重復調機能)
する時分割光多重復調手段220、時分割光多重復調手
段220で分離される各種後方散乱光を所望の波長帯で
分光して吸収/ラマン・スペクトル解析用の光学データ
を生成・出力する分光手段230、分光手段230から
受光した後方散乱光(光学データ)を電気信号に変換し
て第1の補償用レーザ光12の後方散乱光信号P
1(R,λr1)、第2の補償用レーザ光22の後方散
乱光信号P2(R,λr2)、数100MW/cm2〜
数10GW/cm2級のエネルギー密度を有するラマン
励起レーザ光32の後方散乱光信号Px(R,λx)、
ラマン光の後方散乱光202の後方散乱光信号P
R(R,λR)を生成・出力する光電変換手段240、
光電変換により生成される電気信号(第1の補償用レー
ザ光12の後方散乱光信号P1(R,λr1)、第2の
補償用レーザ光22の後方散乱光信号P2(R,
λ r2)、ラマン励起レーザ光32の後方散乱光信号P
x(R,λx)、ラマン光の後方散乱光202の後方散
乱光信号PR(R,λR))に基づいて後方散乱光の補
償機能を実行するとともに吸収スペクトル、ラマン・ス
ペクトル等の各種スペクトルを解析して被監視対象の有
害な混合ガス体2に含まれるガス種及び/またはガス濃
度に対する定性及び/または定量解析(定性/定量解析
機能)を行う解析手段250を備えている。
【0085】受信時系列光204は、図2,4に示すよ
うに、前述の探査パケット72Aを含む探査レーザ光7
2の後方散乱光を中心にして構成されており、第1の補
償用レーザ変調光14の後方散乱光142(中心振動数
ωr1=2πc/λr1、波長λr1)、第2の補償用
レーザ変調光24の後方散乱光242(中心振動数ω
r2=2πc/λr2、波長λr2)、ラマン励起レー
ザ変調光34の後方散乱光342(中心振動数ωx=2
πc/λx、波長λx)、ラマン励起レーザ変調光34
によって被監視対象の有害な混合ガス体2がラマン励起
されて生成・出力されるラマン光の後方散乱光202
(中心振動数ωR=2πc/λR、波長λR)を含んで
いる。
うに、前述の探査パケット72Aを含む探査レーザ光7
2の後方散乱光を中心にして構成されており、第1の補
償用レーザ変調光14の後方散乱光142(中心振動数
ωr1=2πc/λr1、波長λr1)、第2の補償用
レーザ変調光24の後方散乱光242(中心振動数ω
r2=2πc/λr2、波長λr2)、ラマン励起レー
ザ変調光34の後方散乱光342(中心振動数ωx=2
πc/λx、波長λx)、ラマン励起レーザ変調光34
によって被監視対象の有害な混合ガス体2がラマン励起
されて生成・出力されるラマン光の後方散乱光202
(中心振動数ωR=2πc/λR、波長λR)を含んで
いる。
【0086】時分割光多重復調手段220は、図2,4
に示すように、第1時分割同期信号92、第2時分割同
期信号94、第3時分割同期信号96等の電気(パル
ス)信号を受け取ってこれらの諸信号92,94,96
をタイムベースとして、受信時系列光204に含まれる
第1の補償用レーザ変調光14の後方散乱光142、第
2の補償用レーザ変調光24の後方散乱光242、ラマ
ン励起レーザ変調光34の後方散乱光342、ラマン励
起レーザ変調光34によって被監視対象の有害な混合ガ
ス体2がラマン励起されて生成・出力されるラマン光の
後方散乱光202のそれぞれを分離(時分割光多重復調
機能)するものである。具体的には、音響光学変調素
子、電気光学変調素子あるいは磁気光学変調素子等の偏
光手段や、光スイッチング素子等のアクティブ光デバイ
スを用い、第1時分割同期信号92が示すタイミングに
したがって第1の補償用レーザ変調光14の後方散乱光
142の波長帯(中心振動数ωr1=2πc/λr1、
波長λr1)のみを受信時系列光204の中から偏光・
抽出して後段の分光手段230に与え、同様に、第2時
分割同期信号94が示すタイミングにしたがって第2の
補償用レーザ変調光24の後方散乱光242の波長帯
(中心振動数ωr2=2πc/λr2、波長λr2)の
みを受信時系列光204の中から偏光・抽出して後段の
分光手段230に与え、同様に、第3時分割同期信号9
6が示すタイミングにしたがってラマン励起レーザ変調
光34の後方散乱光342の波長帯(中心振動数ωx=
2πc/λx、波長λx)のみを受信時系列光204の
中から偏光・抽出して後段の分光手段230に与え、同
様に、第3時分割同期信号96が示すタイミングにした
がってラマン励起レーザ変調光34によって被監視対象
の有害な混合ガス体2がラマン励起されて生成・出力さ
れるラマン光の後方散乱光202の波長帯(中心振動数
ωR=2πc/λR、波長λR)のみを受信時系列光2
04の中から偏光・抽出して後段の分光手段230に与
え抽出するように構成されている。
に示すように、第1時分割同期信号92、第2時分割同
期信号94、第3時分割同期信号96等の電気(パル
ス)信号を受け取ってこれらの諸信号92,94,96
をタイムベースとして、受信時系列光204に含まれる
第1の補償用レーザ変調光14の後方散乱光142、第
2の補償用レーザ変調光24の後方散乱光242、ラマ
ン励起レーザ変調光34の後方散乱光342、ラマン励
起レーザ変調光34によって被監視対象の有害な混合ガ
ス体2がラマン励起されて生成・出力されるラマン光の
後方散乱光202のそれぞれを分離(時分割光多重復調
機能)するものである。具体的には、音響光学変調素
子、電気光学変調素子あるいは磁気光学変調素子等の偏
光手段や、光スイッチング素子等のアクティブ光デバイ
スを用い、第1時分割同期信号92が示すタイミングに
したがって第1の補償用レーザ変調光14の後方散乱光
142の波長帯(中心振動数ωr1=2πc/λr1、
波長λr1)のみを受信時系列光204の中から偏光・
抽出して後段の分光手段230に与え、同様に、第2時
分割同期信号94が示すタイミングにしたがって第2の
補償用レーザ変調光24の後方散乱光242の波長帯
(中心振動数ωr2=2πc/λr2、波長λr2)の
みを受信時系列光204の中から偏光・抽出して後段の
分光手段230に与え、同様に、第3時分割同期信号9
6が示すタイミングにしたがってラマン励起レーザ変調
光34の後方散乱光342の波長帯(中心振動数ωx=
2πc/λx、波長λx)のみを受信時系列光204の
中から偏光・抽出して後段の分光手段230に与え、同
様に、第3時分割同期信号96が示すタイミングにした
がってラマン励起レーザ変調光34によって被監視対象
の有害な混合ガス体2がラマン励起されて生成・出力さ
れるラマン光の後方散乱光202の波長帯(中心振動数
ωR=2πc/λR、波長λR)のみを受信時系列光2
04の中から偏光・抽出して後段の分光手段230に与
え抽出するように構成されている。
【0087】分光手段230は、図2,4に示すよう
に、受信時系列光204の中から時分割光多重復調手段
220が偏光・抽出した前述の第1の補償用レーザ変調
光14の後方散乱光142、第2の補償用レーザ変調光
24の後方散乱光242、ラマン励起レーザ変調光34
の後方散乱光342、ラマン光の後方散乱光202のそ
れぞれについて、所望の波長帯を分光して吸収/ラマン
・スペクトル解析用の光学データを生成して後段の光電
変換手段240に出力するように構成されている。
に、受信時系列光204の中から時分割光多重復調手段
220が偏光・抽出した前述の第1の補償用レーザ変調
光14の後方散乱光142、第2の補償用レーザ変調光
24の後方散乱光242、ラマン励起レーザ変調光34
の後方散乱光342、ラマン光の後方散乱光202のそ
れぞれについて、所望の波長帯を分光して吸収/ラマン
・スペクトル解析用の光学データを生成して後段の光電
変換手段240に出力するように構成されている。
【0088】光電変換手段240は、図2,4に示すよ
うに、第1時分割同期信号92、第2時分割同期信号9
4、第3時分割同期信号96等の電気(パルス)信号を
受け取ってこれらの諸信号92,94,96のタイムベ
ースとして、前述の分光手段230から受光した第1の
補償用レーザ変調光14の後方散乱光142、第2の補
償用レーザ変調光24の後方散乱光242、ラマン励起
レーザ変調光34の後方散乱光342、ラマン光の後方
散乱光202のそれぞれを光電変換(すなわち光信号の
電気信号への変換)して第1の補償用レーザ光12の後
方散乱光信号P 1(R,λr1)、第2の補償用レーザ
光22の後方散乱光信号P2(R,λr 2)、ラマン励
起レーザ光32の後方散乱光信号Px(R,λx)、ラ
マン光の後方散乱光202の後方散乱光信号PR(R,
λR)のそれぞれを生成して後段の解析手段250に出
力するように構成されている。具体的には、光電面に集
光される各散乱光142,242,342のそれぞれの
光パワー(後方散乱光強度)に応じた受光感度・応答速
度を有する光電変換素子、光電変換素子からの電気信号
を所定の信号レベルに変換・増幅して第1の補償用レー
ザ光12の後方散乱光信号P1(R,λr1)、第2の
補償用レーザ光22の後方散乱光信号P2(R,
λr2)、ラマン励起レーザ光32の後方散乱光信号P
x(R,λx)、ラマン光の後方散乱光202の後方散
乱光信号PR(R,λR)のそれぞれを生成する信号増
幅器(不図示)を備えている。
うに、第1時分割同期信号92、第2時分割同期信号9
4、第3時分割同期信号96等の電気(パルス)信号を
受け取ってこれらの諸信号92,94,96のタイムベ
ースとして、前述の分光手段230から受光した第1の
補償用レーザ変調光14の後方散乱光142、第2の補
償用レーザ変調光24の後方散乱光242、ラマン励起
レーザ変調光34の後方散乱光342、ラマン光の後方
散乱光202のそれぞれを光電変換(すなわち光信号の
電気信号への変換)して第1の補償用レーザ光12の後
方散乱光信号P 1(R,λr1)、第2の補償用レーザ
光22の後方散乱光信号P2(R,λr 2)、ラマン励
起レーザ光32の後方散乱光信号Px(R,λx)、ラ
マン光の後方散乱光202の後方散乱光信号PR(R,
λR)のそれぞれを生成して後段の解析手段250に出
力するように構成されている。具体的には、光電面に集
光される各散乱光142,242,342のそれぞれの
光パワー(後方散乱光強度)に応じた受光感度・応答速
度を有する光電変換素子、光電変換素子からの電気信号
を所定の信号レベルに変換・増幅して第1の補償用レー
ザ光12の後方散乱光信号P1(R,λr1)、第2の
補償用レーザ光22の後方散乱光信号P2(R,
λr2)、ラマン励起レーザ光32の後方散乱光信号P
x(R,λx)、ラマン光の後方散乱光202の後方散
乱光信号PR(R,λR)のそれぞれを生成する信号増
幅器(不図示)を備えている。
【0089】本実施形態では、第1の補償用レーザ変調
光14の後方散乱光142、第2の補償用レーザ変調光
24の後方散乱光242、ラマン励起レーザ変調光34
の後方散乱光342、ラマン励起レーザ変調光34の後
方散乱光342、ラマン光の後方散乱光202を受光す
る光電変換素子(不図示)として、光電子増倍管(フォ
トマル)、固体撮像素子(CCD)、ストリークカメ
ラ、フォトダイオード等を用いることができる。特に、
微弱光であるラマン光の後方散乱光202を高感度で受
光できる光電子増倍管やストリークカメラは有効な手段
である。
光14の後方散乱光142、第2の補償用レーザ変調光
24の後方散乱光242、ラマン励起レーザ変調光34
の後方散乱光342、ラマン励起レーザ変調光34の後
方散乱光342、ラマン光の後方散乱光202を受光す
る光電変換素子(不図示)として、光電子増倍管(フォ
トマル)、固体撮像素子(CCD)、ストリークカメ
ラ、フォトダイオード等を用いることができる。特に、
微弱光であるラマン光の後方散乱光202を高感度で受
光できる光電子増倍管やストリークカメラは有効な手段
である。
【0090】解析手段250は、図2,4に示すよう
に、補償機能を実行して吸収スペクトル、ラマン・スペ
クトル等の各種スペクトルを解析して被監視対象の有害
な混合ガス体2に含まれるガス種及び/またはガス濃度
に対する定性及び/または定量解析を行う機能(定性/
定量解析機能)を有している。具体的には、光電変換手
段240が光電変換して生成・出力する第1の補償用レ
ーザ光12の後方散乱光信号P1(R,λr1)及び第
2の補償用レーザ光22の後方散乱光信号P2(R,λ
r2)(電気信号)を用いて大気消散係数α(R,λ)
及び後方散乱係数β(R,λ)を求め、さらに、大気消
散係数α(R,λ)及び後方散乱係数β(R,λ)を用
いた補償機能をラマン励起レーザ光32の後方散乱光信
号Px(R,λx)(電気信号)に対して実行してガス
濃度解析用後方散乱励起光信号Nx(R,λx)を求
め、大気消散係数α(R,λ)及び後方散乱係数β
(R,λ)を用いた補償機能をラマン光の後方散乱光2
02の後方散乱光信号PR(R,λ R)(電気信号)に
対して実行してガス種同定用後方散乱ラマン光信号NR
(R,λR)を生成・出力(パーソナルコンピュータや
プリンタへの出力)する定性/定量解析機能を有してい
る。
に、補償機能を実行して吸収スペクトル、ラマン・スペ
クトル等の各種スペクトルを解析して被監視対象の有害
な混合ガス体2に含まれるガス種及び/またはガス濃度
に対する定性及び/または定量解析を行う機能(定性/
定量解析機能)を有している。具体的には、光電変換手
段240が光電変換して生成・出力する第1の補償用レ
ーザ光12の後方散乱光信号P1(R,λr1)及び第
2の補償用レーザ光22の後方散乱光信号P2(R,λ
r2)(電気信号)を用いて大気消散係数α(R,λ)
及び後方散乱係数β(R,λ)を求め、さらに、大気消
散係数α(R,λ)及び後方散乱係数β(R,λ)を用
いた補償機能をラマン励起レーザ光32の後方散乱光信
号Px(R,λx)(電気信号)に対して実行してガス
濃度解析用後方散乱励起光信号Nx(R,λx)を求
め、大気消散係数α(R,λ)及び後方散乱係数β
(R,λ)を用いた補償機能をラマン光の後方散乱光2
02の後方散乱光信号PR(R,λ R)(電気信号)に
対して実行してガス種同定用後方散乱ラマン光信号NR
(R,λR)を生成・出力(パーソナルコンピュータや
プリンタへの出力)する定性/定量解析機能を有してい
る。
【0091】次に、図面に基づき本実施形態のガス環境
広域探査システムの動作(ガス環境広域探査方法)の原
理について説明する。図1を参照すると、前述したよう
に、送信光学系100側からは、第1の補償用レーザ光
12(振動数ωr1=2πc/λr1、波長λr1)、
第2の補償用レーザ光22(振動数ωr2=2πc/λ
r2、波長λr2)、ラマン励起レーザ光32(振動数
ωx=2πc/λx、波長λx)のそれぞれを第1変調
器50、第2変調器52、第3変調器54、第4変調器
56、及び時分割光多重変調器60で時分割波長多重し
て一本のビーム(図3に示す探査レーザ光72に含まれ
る探査パケット72A)に合波(時分割波長多重変調)
して探査レーザ光72を生成するとともに、この探査レ
ーザ光72を被監視対象の有害な混合ガス体2(ターゲ
ット)に向かって出射する。
広域探査システムの動作(ガス環境広域探査方法)の原
理について説明する。図1を参照すると、前述したよう
に、送信光学系100側からは、第1の補償用レーザ光
12(振動数ωr1=2πc/λr1、波長λr1)、
第2の補償用レーザ光22(振動数ωr2=2πc/λ
r2、波長λr2)、ラマン励起レーザ光32(振動数
ωx=2πc/λx、波長λx)のそれぞれを第1変調
器50、第2変調器52、第3変調器54、第4変調器
56、及び時分割光多重変調器60で時分割波長多重し
て一本のビーム(図3に示す探査レーザ光72に含まれ
る探査パケット72A)に合波(時分割波長多重変調)
して探査レーザ光72を生成するとともに、この探査レ
ーザ光72を被監視対象の有害な混合ガス体2(ターゲ
ット)に向かって出射する。
【0092】一方、図2を参照すると、被監視対象の有
害な混合ガス体2(ターゲット)から受信光学系200
側へは、探査レーザ光72に応じた第1の補償用レーザ
変調光14の後方散乱光142、第2の補償用レーザ変
調光24の後方散乱光242、ラマン励起レーザ変調光
34の後方散乱光342、ラマン光の後方散乱光202
を含む受信時系列光204が後方散乱されてくる。
害な混合ガス体2(ターゲット)から受信光学系200
側へは、探査レーザ光72に応じた第1の補償用レーザ
変調光14の後方散乱光142、第2の補償用レーザ変
調光24の後方散乱光242、ラマン励起レーザ変調光
34の後方散乱光342、ラマン光の後方散乱光202
を含む受信時系列光204が後方散乱されてくる。
【0093】受信光学系200側では、前述したよう
に、被監視対象の有害な混合ガス体2に当たって時分割
波長多重された探査レーザ光72に含まれる探査パケッ
ト72Aにしたがって時系列に後方散乱されてくる受信
時系列光204(第1の補償用レーザ変調光14の後方
散乱光142、第2の補償用レーザ変調光24の後方散
乱光242、ラマン励起レーザ変調光34の後方散乱光
342、ラマン光の後方散乱光202)を前述のフィル
タリング機能を経て受光し、この受信時系列光204に
含まれる第1の補償用レーザ変調光14の後方散乱光1
42、第2の補償用レーザ変調光24の後方散乱光24
2、ラマン励起レーザ変調光34の後方散乱光342、
ラマン光の後方散乱光202のそれぞれを分離(時分割
光多重復調機能)する。
に、被監視対象の有害な混合ガス体2に当たって時分割
波長多重された探査レーザ光72に含まれる探査パケッ
ト72Aにしたがって時系列に後方散乱されてくる受信
時系列光204(第1の補償用レーザ変調光14の後方
散乱光142、第2の補償用レーザ変調光24の後方散
乱光242、ラマン励起レーザ変調光34の後方散乱光
342、ラマン光の後方散乱光202)を前述のフィル
タリング機能を経て受光し、この受信時系列光204に
含まれる第1の補償用レーザ変調光14の後方散乱光1
42、第2の補償用レーザ変調光24の後方散乱光24
2、ラマン励起レーザ変調光34の後方散乱光342、
ラマン光の後方散乱光202のそれぞれを分離(時分割
光多重復調機能)する。
【0094】前述したように、導出した大気消散係数α
(R,λ)及び後方散乱係数β(R,λ)を、(式2)
〜(式5)における後方散乱係数β(R,λ)の波長依
存性補償項(第2項)及び大気消散係数α(R,λ)の
波長依存性補償項(第3項)を算出できる。その結果、
数100MW/cm2〜数10GW/cm2級のエネル
ギー密度を有するラマン励起レーザ光32の後方散乱光
信号Px(R,λx)と第1の補償用レーザ光12の後
方散乱光信号P1(R,λr1)との比として求められ
るガス濃度解析用後方散乱励起光信号Nx(R,λx,
λr1)(式2)、ラマン励起レーザ光32の後方散乱
光信号Px(R,λx)と第2の補償用レーザ光22の
後方散乱光信号P2(R,λr2)との比として求めら
れるガス濃度解析用後方散乱励起光信号Nx(R,
λx,λr2)(式3)、ラマン光の後方散乱光202
の後方散乱光信号PR(R,λR)と第1の補償用レー
ザ光12の後方散乱光信号P1(R,λr1)との比と
して求められるガス種同定用後方散乱ラマン光信号NR
(R,λR,λr1)(式4)、ラマン光の後方散乱光
202の後方散乱光信号PR(R,λR)と第2の補償
用レーザ光22の後方散乱光信号P2(R,λr2)と
の比として求められるガス種同定用後方散乱ラマン光信
号NR(R,λR,λr2)(式5)のそれぞれを正確
に求めることができる。これにより、ガス濃度解析用後
方散乱励起光信号Nx(R,λx)、ガス種同定用後方
散乱ラマン光信号NR(R,λR)のそれぞれを正確に
求めることができる。
(R,λ)及び後方散乱係数β(R,λ)を、(式2)
〜(式5)における後方散乱係数β(R,λ)の波長依
存性補償項(第2項)及び大気消散係数α(R,λ)の
波長依存性補償項(第3項)を算出できる。その結果、
数100MW/cm2〜数10GW/cm2級のエネル
ギー密度を有するラマン励起レーザ光32の後方散乱光
信号Px(R,λx)と第1の補償用レーザ光12の後
方散乱光信号P1(R,λr1)との比として求められ
るガス濃度解析用後方散乱励起光信号Nx(R,λx,
λr1)(式2)、ラマン励起レーザ光32の後方散乱
光信号Px(R,λx)と第2の補償用レーザ光22の
後方散乱光信号P2(R,λr2)との比として求めら
れるガス濃度解析用後方散乱励起光信号Nx(R,
λx,λr2)(式3)、ラマン光の後方散乱光202
の後方散乱光信号PR(R,λR)と第1の補償用レー
ザ光12の後方散乱光信号P1(R,λr1)との比と
して求められるガス種同定用後方散乱ラマン光信号NR
(R,λR,λr1)(式4)、ラマン光の後方散乱光
202の後方散乱光信号PR(R,λR)と第2の補償
用レーザ光22の後方散乱光信号P2(R,λr2)と
の比として求められるガス種同定用後方散乱ラマン光信
号NR(R,λR,λr2)(式5)のそれぞれを正確
に求めることができる。これにより、ガス濃度解析用後
方散乱励起光信号Nx(R,λx)、ガス種同定用後方
散乱ラマン光信号NR(R,λR)のそれぞれを正確に
求めることができる。
【0095】次に、図1乃至4に基づき本実施形態のガ
ス環境広域探査システムの具体的な動作(ガス環境広域
探査方法)について説明する。
ス環境広域探査システムの具体的な動作(ガス環境広域
探査方法)について説明する。
【0096】受信光学系200において、前述したよう
に、光学フィルタ系210が、被監視対象の有害な混合
ガス体2から後方散乱されてくる受信時系列光204を
集光するとともに、集光した受信時系列光204や周囲
から入射してくる外乱光の中から受信時系列光204を
抽出する(フィルタリング機能)。
に、光学フィルタ系210が、被監視対象の有害な混合
ガス体2から後方散乱されてくる受信時系列光204を
集光するとともに、集光した受信時系列光204や周囲
から入射してくる外乱光の中から受信時系列光204を
抽出する(フィルタリング機能)。
【0097】続いて時分割光多重復調手段220が、図
2,4に示すように、第1時分割同期信号92、第2時
分割同期信号94、第3時分割同期信号96等の電気
(パルス)信号を受け取ってこれらの諸信号92,9
4,96をタイムベースとして、受信時系列光204に
含まれる第1の補償用レーザ変調光14の後方散乱光1
42、第2の補償用レーザ変調光24の後方散乱光24
2、ラマン励起レーザ変調光34の後方散乱光342、
ラマン励起レーザ変調光34によって被監視対象の有害
な混合ガス体2がラマン励起されて生成・出力されるラ
マン光の後方散乱光202のそれぞれを分離(時分割光
多重復調機能)する。具体的には、第1時分割同期信号
92が示すタイミングにしたがって第1の補償用レーザ
変調光14の後方散乱光142の波長帯(中心振動数ω
r1=2πc/λr1、波長λr1)のみを受信時系列
光204の中から偏光・抽出して後段の分光手段230
に与え、同様に、第2時分割同期信号94が示すタイミ
ングにしたがって第2の補償用レーザ変調光24の後方
散乱光242の波長帯(中心振動数ωr2=2πc/λ
r2、波長λr2)のみを受信時系列光204の中から
偏光・抽出して後段の分光手段230に与え、同様に、
第3時分割同期信号96が示すタイミングにしたがって
ラマン励起レーザ変調光34の後方散乱光342の波長
帯(中心振動数ω x=2πc/λx、波長λx)のみを
受信時系列光204の中から偏光・抽出して後段の分光
手段230に与え、同様に、第3時分割同期信号96が
示すタイミングにしたがってラマン励起レーザ変調光3
4によって被監視対象の有害な混合ガス体2がラマン励
起されて生成・出力されるラマン光の後方散乱光202
の波長帯(中心振動数ωR=2πc/λR、波長λR)
のみを受信時系列光204の中から偏光・抽出して後段
の分光手段230に与えて抽出する。
2,4に示すように、第1時分割同期信号92、第2時
分割同期信号94、第3時分割同期信号96等の電気
(パルス)信号を受け取ってこれらの諸信号92,9
4,96をタイムベースとして、受信時系列光204に
含まれる第1の補償用レーザ変調光14の後方散乱光1
42、第2の補償用レーザ変調光24の後方散乱光24
2、ラマン励起レーザ変調光34の後方散乱光342、
ラマン励起レーザ変調光34によって被監視対象の有害
な混合ガス体2がラマン励起されて生成・出力されるラ
マン光の後方散乱光202のそれぞれを分離(時分割光
多重復調機能)する。具体的には、第1時分割同期信号
92が示すタイミングにしたがって第1の補償用レーザ
変調光14の後方散乱光142の波長帯(中心振動数ω
r1=2πc/λr1、波長λr1)のみを受信時系列
光204の中から偏光・抽出して後段の分光手段230
に与え、同様に、第2時分割同期信号94が示すタイミ
ングにしたがって第2の補償用レーザ変調光24の後方
散乱光242の波長帯(中心振動数ωr2=2πc/λ
r2、波長λr2)のみを受信時系列光204の中から
偏光・抽出して後段の分光手段230に与え、同様に、
第3時分割同期信号96が示すタイミングにしたがって
ラマン励起レーザ変調光34の後方散乱光342の波長
帯(中心振動数ω x=2πc/λx、波長λx)のみを
受信時系列光204の中から偏光・抽出して後段の分光
手段230に与え、同様に、第3時分割同期信号96が
示すタイミングにしたがってラマン励起レーザ変調光3
4によって被監視対象の有害な混合ガス体2がラマン励
起されて生成・出力されるラマン光の後方散乱光202
の波長帯(中心振動数ωR=2πc/λR、波長λR)
のみを受信時系列光204の中から偏光・抽出して後段
の分光手段230に与えて抽出する。
【0098】続いて分光手段230が、図2,4に示す
ように、受信時系列光204の中から時分割光多重復調
手段220が偏光・抽出した前述の第1の補償用レーザ
変調光14の後方散乱光142、第2の補償用レーザ変
調光24の後方散乱光242、ラマン励起レーザ変調光
34の後方散乱光342、ラマン光の後方散乱光202
のそれぞれについて、所望の波長帯を分光して吸収/ラ
マン・スペクトル解析用の光学データを生成して後段の
光電変換手段240に出力する。
ように、受信時系列光204の中から時分割光多重復調
手段220が偏光・抽出した前述の第1の補償用レーザ
変調光14の後方散乱光142、第2の補償用レーザ変
調光24の後方散乱光242、ラマン励起レーザ変調光
34の後方散乱光342、ラマン光の後方散乱光202
のそれぞれについて、所望の波長帯を分光して吸収/ラ
マン・スペクトル解析用の光学データを生成して後段の
光電変換手段240に出力する。
【0099】続いて光電変換手段240が、図2,4に
示すように、第1時分割同期信号92、第2時分割同期
信号94、第3時分割同期信号96等の電気(パルス)
信号を受け取ってこれらの諸信号92,94,96のタ
イムベースとして、前述の分光手段230から受光した
第1の補償用レーザ変調光14の後方散乱光142、第
2の補償用レーザ変調光24の後方散乱光242、ラマ
ン励起レーザ変調光34の後方散乱光342、ラマン光
の後方散乱光202のそれぞれを光電変換(すなわち光
信号の電気信号への変換)して第1の補償用レーザ光1
2の後方散乱光信号P1(R,λr1)、第2の補償用
レーザ光22の後方散乱光信号P2(R,λr2)、ラ
マン励起レーザ光32の後方散乱光信号Px(R,
λx)、ラマン光の後方散乱光202の後方散乱光信号
PR(R,λR)のそれぞれを生成して後段の解析手段
250に出力する。
示すように、第1時分割同期信号92、第2時分割同期
信号94、第3時分割同期信号96等の電気(パルス)
信号を受け取ってこれらの諸信号92,94,96のタ
イムベースとして、前述の分光手段230から受光した
第1の補償用レーザ変調光14の後方散乱光142、第
2の補償用レーザ変調光24の後方散乱光242、ラマ
ン励起レーザ変調光34の後方散乱光342、ラマン光
の後方散乱光202のそれぞれを光電変換(すなわち光
信号の電気信号への変換)して第1の補償用レーザ光1
2の後方散乱光信号P1(R,λr1)、第2の補償用
レーザ光22の後方散乱光信号P2(R,λr2)、ラ
マン励起レーザ光32の後方散乱光信号Px(R,
λx)、ラマン光の後方散乱光202の後方散乱光信号
PR(R,λR)のそれぞれを生成して後段の解析手段
250に出力する。
【0100】続いて解析手段250が、図2,4に示す
ように、補償機能を実行して吸収スペクトル、ラマン・
スペクトル等の各種スペクトルを解析して被監視対象の
有害な混合ガス体2に含まれるガス種及び/またはガス
濃度に対する定性及び/または定量解析を行う(定性/
定量解析機能)。具体的には、光電変換手段240が光
電変換して生成・出力する第1の補償用レーザ光12の
後方散乱光信号P1(R,λr1)及び第2の補償用レ
ーザ光22の後方散乱光信号P2(R,λr2)(電気
信号)を用いて大気消散係数α(R,λ)及び後方散乱
係数β(R,λ)を求め、さらに、大気消散係数α
(R,λ)及び後方散乱係数β(R,λ)を用いた補償
機能をラマン励起レーザ光32の後方散乱光信号P
x(R,λx)(電気信号)に対して実行してガス濃度
解析用後方散乱励起光信号Nx(R,λx)を求め、大
気消散係数α(R,λ)及び後方散乱係数β(R,λ)
を用いた補償機能をラマン光の後方散乱光202の後方
散乱光信号PR(R,λR)(電気信号)に対して実行
してガス種同定用後方散乱ラマン光信号NR(R,
λR)を生成・出力する(定性/定量解析機能)。
ように、補償機能を実行して吸収スペクトル、ラマン・
スペクトル等の各種スペクトルを解析して被監視対象の
有害な混合ガス体2に含まれるガス種及び/またはガス
濃度に対する定性及び/または定量解析を行う(定性/
定量解析機能)。具体的には、光電変換手段240が光
電変換して生成・出力する第1の補償用レーザ光12の
後方散乱光信号P1(R,λr1)及び第2の補償用レ
ーザ光22の後方散乱光信号P2(R,λr2)(電気
信号)を用いて大気消散係数α(R,λ)及び後方散乱
係数β(R,λ)を求め、さらに、大気消散係数α
(R,λ)及び後方散乱係数β(R,λ)を用いた補償
機能をラマン励起レーザ光32の後方散乱光信号P
x(R,λx)(電気信号)に対して実行してガス濃度
解析用後方散乱励起光信号Nx(R,λx)を求め、大
気消散係数α(R,λ)及び後方散乱係数β(R,λ)
を用いた補償機能をラマン光の後方散乱光202の後方
散乱光信号PR(R,λR)(電気信号)に対して実行
してガス種同定用後方散乱ラマン光信号NR(R,
λR)を生成・出力する(定性/定量解析機能)。
【0101】このようにして求めたガス種同定用後方散
乱ラマン光信号NR(R,λR)を用いて、被監視対象
の有害な混合ガス体2を構成するガス種の中でラマン光
を生成・出力する非弾性散乱性のガス種を同定するため
のラマン・スペクトル(横軸はラマン励起レーザ光32
の波長、縦軸はラマン光の強度(ガス種同定用後方散乱
ラマン光信号NR(R,λR)))の空間分布及び/ま
たは時間変化を解析するためのチャート(第1種ラマン
・スペクトル実測チャート)を作成するとともに、この
第1種ラマン・スペクトル実測チャートを基に非弾性散
乱性ガスのガス種に対する静的(スタチック)定性解析
及び動的(ダイナミック)定性解析を実行する。このと
き、非弾性散乱性の種々のガス種についてラマン・スペ
クトルの強度パターンをあらかじめ求めておいた検量線
図を参照し、この検量線図と第1種ラマン・スペクトル
実測チャートとを比較することにより、被監視対象の有
害な混合ガス体2がどんな種類の非弾性散乱性のガス種
を含んでいるかを推定することができる。また、探査レ
ーザ光72を探査レーザ光72が到達可能な水平・垂直
距離で数10m〜数10kmといった広域監視エリアに
わたって探査レーザ光72を3次元空間でスキャニング
して第1種ラマン・スペクトル実測チャートを作成する
ことにより、非弾性散乱性ガスのガス種に対する水平・
垂直距離で数10m〜数10kmといった広域監視エリ
ア内での静的定性解析及び動的定性解析を実行できる。
さらに加えて、非弾性散乱性ガスのガス種として環境に
悪影響を与えるような有害ガス種(例えば、NOx等の
窒素酸化物、SO2等の硫黄酸化物、COやCO2等の
炭酸ガス等のガス)を指定しておけば、水平・垂直距離
で数10m〜数10kmといった広域監視エリア内でこ
れらの有害ガス種を昼夜問わずに時々刻々モニタリング
し、これらの有害ガス種を検出した場合にそのガス種、
検出位置、有害ガス種の移動状況(移動速度や移動方向
等)等の有害ガス属性をリアルタイムで時々刻々追動し
たり報知したりできるようになる。特に、第1の補償用
レーザ光12(振動数ωr1=2πc/λr1、波長λ
r1)、第2の補償用レーザ光22(振動数ωr2=2
πc/λr2、波長λr2)、ラマン励起レーザ光32
(振動数ωx=2πc/λx、波長λx)のそれぞれを
所定のタイミングで時分割波長多重して一本のビーム
(図3に示す探査レーザ光72に含まれる探査パケット
72A)に合波(時分割波長多重変調)して数kHzか
ら数100MHz(パルス幅数ms〜数ps)といった
非常に高い周期でほぼ同時に同一箇所に照射することが
可能となり、音速に近い高速で噴出する非弾性散乱性の
ガス体(高速ジェット流体)、乱流等の複雑な動きやト
ランジェントな変化を伴う非弾性散乱性のガス体、爆発
的に膨張/縮小変化するガス体等に対する非弾性散乱性
のガス体のガス種、検出位置、非弾性散乱性の有害ガス
種の移動状況(移動速度や移動方向等)等の有害ガス属
性の測定高い精度で実現できる。例えば、非弾性散乱性
のガス体の変化(移動)速度を100m/s(ジェット
流)、時分割波長多重変調周波数を1MHzとした場
合、非弾性散乱性の有害ガス種の移動距離を100/1
06=10−4m=0.1mm程度に抑えることがで
き、その結果、非弾性散乱性の有害ガス属性の変化を高
精度でリアルタイムに時々刻々追動したり報知したりで
きるようになる。
乱ラマン光信号NR(R,λR)を用いて、被監視対象
の有害な混合ガス体2を構成するガス種の中でラマン光
を生成・出力する非弾性散乱性のガス種を同定するため
のラマン・スペクトル(横軸はラマン励起レーザ光32
の波長、縦軸はラマン光の強度(ガス種同定用後方散乱
ラマン光信号NR(R,λR)))の空間分布及び/ま
たは時間変化を解析するためのチャート(第1種ラマン
・スペクトル実測チャート)を作成するとともに、この
第1種ラマン・スペクトル実測チャートを基に非弾性散
乱性ガスのガス種に対する静的(スタチック)定性解析
及び動的(ダイナミック)定性解析を実行する。このと
き、非弾性散乱性の種々のガス種についてラマン・スペ
クトルの強度パターンをあらかじめ求めておいた検量線
図を参照し、この検量線図と第1種ラマン・スペクトル
実測チャートとを比較することにより、被監視対象の有
害な混合ガス体2がどんな種類の非弾性散乱性のガス種
を含んでいるかを推定することができる。また、探査レ
ーザ光72を探査レーザ光72が到達可能な水平・垂直
距離で数10m〜数10kmといった広域監視エリアに
わたって探査レーザ光72を3次元空間でスキャニング
して第1種ラマン・スペクトル実測チャートを作成する
ことにより、非弾性散乱性ガスのガス種に対する水平・
垂直距離で数10m〜数10kmといった広域監視エリ
ア内での静的定性解析及び動的定性解析を実行できる。
さらに加えて、非弾性散乱性ガスのガス種として環境に
悪影響を与えるような有害ガス種(例えば、NOx等の
窒素酸化物、SO2等の硫黄酸化物、COやCO2等の
炭酸ガス等のガス)を指定しておけば、水平・垂直距離
で数10m〜数10kmといった広域監視エリア内でこ
れらの有害ガス種を昼夜問わずに時々刻々モニタリング
し、これらの有害ガス種を検出した場合にそのガス種、
検出位置、有害ガス種の移動状況(移動速度や移動方向
等)等の有害ガス属性をリアルタイムで時々刻々追動し
たり報知したりできるようになる。特に、第1の補償用
レーザ光12(振動数ωr1=2πc/λr1、波長λ
r1)、第2の補償用レーザ光22(振動数ωr2=2
πc/λr2、波長λr2)、ラマン励起レーザ光32
(振動数ωx=2πc/λx、波長λx)のそれぞれを
所定のタイミングで時分割波長多重して一本のビーム
(図3に示す探査レーザ光72に含まれる探査パケット
72A)に合波(時分割波長多重変調)して数kHzか
ら数100MHz(パルス幅数ms〜数ps)といった
非常に高い周期でほぼ同時に同一箇所に照射することが
可能となり、音速に近い高速で噴出する非弾性散乱性の
ガス体(高速ジェット流体)、乱流等の複雑な動きやト
ランジェントな変化を伴う非弾性散乱性のガス体、爆発
的に膨張/縮小変化するガス体等に対する非弾性散乱性
のガス体のガス種、検出位置、非弾性散乱性の有害ガス
種の移動状況(移動速度や移動方向等)等の有害ガス属
性の測定高い精度で実現できる。例えば、非弾性散乱性
のガス体の変化(移動)速度を100m/s(ジェット
流)、時分割波長多重変調周波数を1MHzとした場
合、非弾性散乱性の有害ガス種の移動距離を100/1
06=10−4m=0.1mm程度に抑えることがで
き、その結果、非弾性散乱性の有害ガス属性の変化を高
精度でリアルタイムに時々刻々追動したり報知したりで
きるようになる。
【0102】上述の非弾性散乱性ガスのガス種に対する
静的(スタチック)解析及び動的(ダイナミック)解析
と同時に、ガス濃度解析用後方散乱励起光信号N
x(R,λ x)を用いて、被監視対象の有害な混合ガス
体2を構成するガス種の中でラマン光を生成・出力する
非弾性散乱性のガス種の濃度の空間分布及び/または時
間変化を解析するための第2種ラマン・スペクトル実測
チャートを作成するとともに、この第2種ラマン・スペ
クトル実測チャートを基に非弾性散乱性ガスを構成する
ガス種の濃度に対する静的定量解析及び動的定量解析を
実行する。このとき、非弾性散乱性の種々のガス種につ
いて濃度をパラメータに加えてラマン・スペクトルの強
度パターンをあらかじめ求めておいた検量線図を参照
し、この検量線図と第2種ラマン・スペクトル実測チャ
ートとを比較することにより、被監視対象の有害な混合
ガス体2がどんな種類のガス種を含んでいて、その非弾
性散乱性のガス種がどの程度の濃度を有しているかを推
定することができる。また、探査レーザ光72を探査レ
ーザ光72が到達可能な水平・垂直距離で数10m〜数
10kmといった広域監視エリアにわたって探査レーザ
光72を3次元空間でスキャニングして第2種ラマン・
スペクトル実測チャートを作成することにより、非弾性
散乱性ガスのガス種及び/またはガス濃度に対する水平
・垂直距離で数10m〜数10kmといった広域監視エ
リア内での静的定性・定量解析及び動的定性・定量解析
を実行できる。さらに加えて、非弾性散乱性ガスのガス
種として環境に悪影響を与えるような有害ガス種(例え
ば、NOx等の窒素酸化物、SO2等の硫黄酸化物、C
OやCO2等の炭酸ガス等のガス)や最低検出濃度レベ
ルを指定しておけば、水平・垂直距離で数10m〜数1
0kmといった広域監視エリア内でこれらの有害ガス種
を昼夜問わずに時々刻々モニタリングし、これらの有害
ガス種を検出した場合にそのガス種、検出位置、有害ガ
ス種の移動状況(移動速度や移動方向、拡散速度や拡散
速度等)等の有害ガス属性をリアルタイムで時々刻々追
動したり報知したりできるようになる。特に、第1の補
償用レーザ光12(振動数ωr1=2πc/λr1、波
長λr1)、第2の補償用レーザ光22(振動数ωr2
=2πc/λr2、波長λr2)、数100MW/cm
2〜数10GW/cm2級のエネルギー密度を有するラ
マン励起レーザ光32(振動数ωx=2πc/λx、波
長λx)のそれぞれを所定のタイミングで時分割波長多
重して一本のビーム(図3に示す探査レーザ光72に含
まれる探査パケット72A)に合波(時分割波長多重変
調)して数kHzから数100MHz(パルス幅数ms
〜数ps)といった非常に高い周期でほぼ同時に同一箇
所に照射することが可能となり、音速に近い高速で噴出
する非弾性散乱性のガス体(高速ジェット流体)、乱流
等の複雑な動きやトランジェントな変化を伴う非弾性散
乱性のガス体、爆発的に膨張/縮小変化するガス体等に
対する非弾性散乱性のガス体のガス種、検出位置、有害
ガス種の移動状況(移動速度や移動方向、拡散速度や拡
散速度等)等の有害ガス属性の測定高い精度で実現でき
る。例えば、非弾性散乱性のガス体の変化(移動)速度
を100m/s(ジェット流)、時分割波長多重変調周
波数を1MHzとした場合、非弾性散乱性の有害ガス種
の移動距離を100/106=10−4m=0.1mm
程度に抑えることができ、その結果、非弾性散乱性の有
害ガス属性の変化を高精度でリアルタイムに時々刻々追
動したり報知したりできるようになる。
静的(スタチック)解析及び動的(ダイナミック)解析
と同時に、ガス濃度解析用後方散乱励起光信号N
x(R,λ x)を用いて、被監視対象の有害な混合ガス
体2を構成するガス種の中でラマン光を生成・出力する
非弾性散乱性のガス種の濃度の空間分布及び/または時
間変化を解析するための第2種ラマン・スペクトル実測
チャートを作成するとともに、この第2種ラマン・スペ
クトル実測チャートを基に非弾性散乱性ガスを構成する
ガス種の濃度に対する静的定量解析及び動的定量解析を
実行する。このとき、非弾性散乱性の種々のガス種につ
いて濃度をパラメータに加えてラマン・スペクトルの強
度パターンをあらかじめ求めておいた検量線図を参照
し、この検量線図と第2種ラマン・スペクトル実測チャ
ートとを比較することにより、被監視対象の有害な混合
ガス体2がどんな種類のガス種を含んでいて、その非弾
性散乱性のガス種がどの程度の濃度を有しているかを推
定することができる。また、探査レーザ光72を探査レ
ーザ光72が到達可能な水平・垂直距離で数10m〜数
10kmといった広域監視エリアにわたって探査レーザ
光72を3次元空間でスキャニングして第2種ラマン・
スペクトル実測チャートを作成することにより、非弾性
散乱性ガスのガス種及び/またはガス濃度に対する水平
・垂直距離で数10m〜数10kmといった広域監視エ
リア内での静的定性・定量解析及び動的定性・定量解析
を実行できる。さらに加えて、非弾性散乱性ガスのガス
種として環境に悪影響を与えるような有害ガス種(例え
ば、NOx等の窒素酸化物、SO2等の硫黄酸化物、C
OやCO2等の炭酸ガス等のガス)や最低検出濃度レベ
ルを指定しておけば、水平・垂直距離で数10m〜数1
0kmといった広域監視エリア内でこれらの有害ガス種
を昼夜問わずに時々刻々モニタリングし、これらの有害
ガス種を検出した場合にそのガス種、検出位置、有害ガ
ス種の移動状況(移動速度や移動方向、拡散速度や拡散
速度等)等の有害ガス属性をリアルタイムで時々刻々追
動したり報知したりできるようになる。特に、第1の補
償用レーザ光12(振動数ωr1=2πc/λr1、波
長λr1)、第2の補償用レーザ光22(振動数ωr2
=2πc/λr2、波長λr2)、数100MW/cm
2〜数10GW/cm2級のエネルギー密度を有するラ
マン励起レーザ光32(振動数ωx=2πc/λx、波
長λx)のそれぞれを所定のタイミングで時分割波長多
重して一本のビーム(図3に示す探査レーザ光72に含
まれる探査パケット72A)に合波(時分割波長多重変
調)して数kHzから数100MHz(パルス幅数ms
〜数ps)といった非常に高い周期でほぼ同時に同一箇
所に照射することが可能となり、音速に近い高速で噴出
する非弾性散乱性のガス体(高速ジェット流体)、乱流
等の複雑な動きやトランジェントな変化を伴う非弾性散
乱性のガス体、爆発的に膨張/縮小変化するガス体等に
対する非弾性散乱性のガス体のガス種、検出位置、有害
ガス種の移動状況(移動速度や移動方向、拡散速度や拡
散速度等)等の有害ガス属性の測定高い精度で実現でき
る。例えば、非弾性散乱性のガス体の変化(移動)速度
を100m/s(ジェット流)、時分割波長多重変調周
波数を1MHzとした場合、非弾性散乱性の有害ガス種
の移動距離を100/106=10−4m=0.1mm
程度に抑えることができ、その結果、非弾性散乱性の有
害ガス属性の変化を高精度でリアルタイムに時々刻々追
動したり報知したりできるようになる。
【0103】(第4実施形態)上記第1、第2実施形態
に説明したラマン後方散乱光におけるラマンシフトを測
定することによって被監視対象の有害な混合ガス体2の
ガス種の同定を行うことができる。第4実施形態では、
数100MW/cm2〜数10GW/cm2級のエネル
ギー密度を有しコヒーレント性に優れたラマン励起レー
ザ光32の振動数ωx(=2πc/λx)を、被監視対
象の有害な混合ガス体2に誘導ラマン後方散乱を生起さ
せるように選択している点に特徴を有している。
に説明したラマン後方散乱光におけるラマンシフトを測
定することによって被監視対象の有害な混合ガス体2の
ガス種の同定を行うことができる。第4実施形態では、
数100MW/cm2〜数10GW/cm2級のエネル
ギー密度を有しコヒーレント性に優れたラマン励起レー
ザ光32の振動数ωx(=2πc/λx)を、被監視対
象の有害な混合ガス体2に誘導ラマン後方散乱を生起さ
せるように選択している点に特徴を有している。
【0104】(第5実施形態)上記第1、第2実施形態
に説明したラマン後方散乱光におけるラマンシフトを測
定することによって被監視対象の有害な混合ガス体2の
ガス種の同定を行うことができる。第5実施形態では、
数100MW/cm2〜数10GW/cm2級のエネル
ギー密度を有しコヒーレント性に優れたラマン励起レー
ザ光32の振動数ωx(=2πc/λx)を、被監視対
象の有害な混合ガス体2のガス種同定用後方散乱ラマン
光信号NR(R,λR)の強度が共鳴的に増大する共鳴
ラマン後方散乱を生起させるように選択している点に特
徴を有している。
に説明したラマン後方散乱光におけるラマンシフトを測
定することによって被監視対象の有害な混合ガス体2の
ガス種の同定を行うことができる。第5実施形態では、
数100MW/cm2〜数10GW/cm2級のエネル
ギー密度を有しコヒーレント性に優れたラマン励起レー
ザ光32の振動数ωx(=2πc/λx)を、被監視対
象の有害な混合ガス体2のガス種同定用後方散乱ラマン
光信号NR(R,λR)の強度が共鳴的に増大する共鳴
ラマン後方散乱を生起させるように選択している点に特
徴を有している。
【0105】なお、本発明が上記各実施形態に限定され
ず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施形態は
適宜変更され得ることは明らかである。また上記構成部
材の数、位置、形状等は上記実施の形態に限定されず、
本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にするこ
とができる。また、各図において、同一構成要素には同
一符号を付している。
ず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施形態は
適宜変更され得ることは明らかである。また上記構成部
材の数、位置、形状等は上記実施の形態に限定されず、
本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にするこ
とができる。また、各図において、同一構成要素には同
一符号を付している。
【0106】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されているの
で、被監視対象の混合ガス体に含まれるガス種やガス濃
度に対する静的定性・定量解析及び動的定性・定量解析
を広域監視エリアにわたって実行することができるよう
になる。
で、被監視対象の混合ガス体に含まれるガス種やガス濃
度に対する静的定性・定量解析及び動的定性・定量解析
を広域監視エリアにわたって実行することができるよう
になる。
【図1】本発明にかかるガス環境広域探査システム及び
ガス環境広域探査方法の一実施形態を説明するための送
信光学系側のシステム図である。
ガス環境広域探査方法の一実施形態を説明するための送
信光学系側のシステム図である。
【図2】図1のガス環境広域探査システムで生成される
及びガス環境広域探査方法の一実施形態を説明するため
の受信光学系側のシステム図である。
及びガス環境広域探査方法の一実施形態を説明するため
の受信光学系側のシステム図である。
【図3】図1に示す送信光学系の動作を説明するための
タイミングチャートである。
タイミングチャートである。
【図4】図2に示す受信光学系の動作を説明するための
タイミングチャートである。
タイミングチャートである。
2…混合ガス体 10…第1補償用レーザ 12…第1の補償用レーザ光 14…第1の補償用レーザ変調光 20…第2補償用レーザ 22…第2の補償用レーザ光 24…第2の補償用レーザ変調光 30…ラマン励起レーザ 32…ラマン励起レーザ光 34…ラマン励起レーザ変調光 40…吸収測定レーザ 42…吸収測定レーザ光 44…吸収測定レーザ変調光 50…第1変調器 52…第2変調器 54…第3変調器 56…第4変調器 60…時分割光多重変調器 70…送信望遠鏡 72…探査レーザ光 72A…探査パケット 90…時分割波長多重変調同期手段 92…第1時分割同期信号 94…第2時分割同期信号 96…第3時分割同期信号 98…第4時分割同期信号 100…送信光学系 142…第1の補償用レーザ変調光の後方散乱光 200…受信光学系 202…ラマン光の後方散乱光(ラマン後方散乱光) 204…時系列光 210…光学フィルタ系 220…時分割光多重復調手段 230…分光手段 240…光電変換手段 250…解析手段 242…第2の補償用レーザ変調光の後方散乱光 342…ラマン励起レーザ変調光の後方散乱光 422…吸収測定レーザ光の後方散乱光 P1(R,λr1)…第1の補償用レーザ光の後方散乱
光信号 P2(R,λr2)…第2の補償用レーザ光の後方散乱
光信号 PA(R,λA)…吸収測定レーザ光の後方散乱光信号 PR(R,λR)…ラマン光の後方散乱光の後方散乱光
信号 Px(R,λx)…ラマン励起レーザ光の後方散乱光信
号 NA(R,λA)…ガス濃度解析用後方散乱吸収光信号 NR(R,λR)…ガス種同定用後方散乱ラマン光信号 Nx(R,λx)…ガス濃度解析用後方散乱励起光信号 α(R,λ)…大気消散係数 β(R,λ)…後方散乱係数
光信号 P2(R,λr2)…第2の補償用レーザ光の後方散乱
光信号 PA(R,λA)…吸収測定レーザ光の後方散乱光信号 PR(R,λR)…ラマン光の後方散乱光の後方散乱光
信号 Px(R,λx)…ラマン励起レーザ光の後方散乱光信
号 NA(R,λA)…ガス濃度解析用後方散乱吸収光信号 NR(R,λR)…ガス種同定用後方散乱ラマン光信号 Nx(R,λx)…ガス濃度解析用後方散乱励起光信号 α(R,λ)…大気消散係数 β(R,λ)…後方散乱係数
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G043 AA01 AA03 EA03 EA10 EA13 FA01 KA01 KA03 2G059 AA01 AA05 BB01 BB02 EE01 EE03 EE11 EE12 FF01 GG01 GG08 GG09 HH01 HH03 JJ02 JJ30
Claims (28)
- 【請求項1】 被監視対象の混合ガス体に含まれるガス
種やガス濃度に対する静的定性・定量解析及び動的定性
・定量解析を広域監視エリアにわたって実行するガス環
境広域探査システムであって、 被監視対象の混合ガス体に含まれるガス種やガス濃度を
検知するための探査レーザ光を生成して当該被監視対象
の混合ガス体に照射する送信光学系と、 被監視対象の混合ガス体から後方散乱されてくる受信時
系列光を受光して当該被監視対象の混合ガス体に含まれ
るガスのガス種やガス濃度に対する静的定性・定量解析
及び動的定性・定量解析を行う前記受信光学系とを備
え、 第1の振動数の第1の補償用レーザ光を生成・出力する
第1補償用レーザと、 同期信号である第1時分割同期信号に応じたデューティ
比と繰り返し周波数とで前記第1の補償用レーザ光をパ
ルス変調して第1の補償用レーザ変調光を生成・出力す
る第1変調器と、 前記第1の補償用レーザ光と同程度のパワーを有し第2
の振動数の第2の補償用レーザ光を生成・出力する第2
補償用レーザと、 同期信号である第2時分割同期信号に応じたデューティ
比と繰り返し周波数とで前記第2の補償用レーザ光をパ
ルス変調して第2の補償用レーザ変調光を生成・出力す
る第2変調器と、 所定パワーを有しラマン励起振動数のラマン励起レーザ
光を生成・出力するラマン励起レーザと、 同期信号である第3時分割同期信号に応じたデューティ
比と繰り返し周波数とで前記ラマン励起レーザ光をパル
ス変調してラマン励起レーザ変調光を生成・出力する第
3変調器と、 所定パワーを有し吸収振動数の吸収測定レーザ光を生成
・出力する吸収測定レーザと、 同期信号である第4時分割同期信号に応じたデューティ
比と繰り返し周波数とで前記吸収測定レーザ光をパルス
変調して吸収測定レーザ変調光を生成・出力する第4変
調器と、 前記第1の補償用レーザ変調光、前記第2の補償用レー
ザ変調光、前記ラマン励起レーザ変調光、前記吸収測定
レーザ変調光のそれぞれを所定のタイミングで多重して
探査パケットに合波して探査レーザ光を生成する合波手
段と、 前記探査レーザ光を被監視対象の混合ガス体に所定モー
ド、所定ビーム径の平行ビームとして出射する送信望遠
鏡と、 前記第1時分割同期信号、前記第2時分割同期信号、前
記第3時分割同期信号、前記第4時分割同期信号等の電
気信号を生成・出力する時分割波長多重変調同期手段と
を有することを特徴とするガス環境広域探査システム。 - 【請求項2】 被監視対象の混合ガス体に含まれるガス
種やガス濃度に対する静的定性・定量解析及び動的定性
・定量解析を広域監視エリアにわたって実行するガス環
境広域探査システムであって、 被監視対象の混合ガス体に含まれるガス種やガス濃度を
検知するための探査レーザ光を生成して当該被監視対象
の混合ガス体に照射する送信光学系と、 被監視対象の混合ガス体から後方散乱されてくる受信時
系列光を受光して当該被監視対象の混合ガス体に含まれ
るガスのガス種やガス濃度に対する静的定性・定量解析
及び動的定性・定量解析を行う前記受信光学系とを備
え、 第1の振動数の第1の補償用レーザ光を生成・出力する
第1補償用レーザと、 同期信号である第1時分割同期信号に応じたデューティ
比と繰り返し周波数とで前記第1の補償用レーザ光をパ
ルス変調して第1の補償用レーザ変調光を生成・出力す
る第1変調器と、 前記第1の補償用レーザ光と同程度のパワーを有し第2
の振動数の第2の補償用レーザ光を生成・出力する第2
補償用レーザと、 同期信号である第2時分割同期信号に応じたデューティ
比と繰り返し周波数とで前記第2の補償用レーザ光をパ
ルス変調して第2の補償用レーザ変調光を生成・出力す
る第2変調器と、 所定パワーを有しラマン励起振動数のラマン励起レーザ
光を生成・出力するラマン励起レーザと、 同期信号である第3時分割同期信号に応じたデューティ
比と繰り返し周波数とで前記ラマン励起レーザ光をパル
ス変調してラマン励起レーザ変調光を生成・出力する第
3変調器と、 所定パワーを有し吸収振動数の吸収測定レーザ光を生成
・出力する吸収測定レーザと、 同期信号である第4時分割同期信号に応じたデューティ
比と繰り返し周波数とで前記吸収測定レーザ光をパルス
変調して吸収測定レーザ変調光を生成・出力する第4変
調器と、 前記第1の補償用レーザ変調光、前記第2の補償用レー
ザ変調光、前記ラマン励起レーザ変調光、前記吸収測定
レーザ変調光のそれぞれを所定のタイミングで時分割波
長多重して探査パケットに合波して探査レーザ光を生成
する時分割光多重変調器と、 前記探査レーザ光を被監視対象の混合ガス体に所定モー
ド、所定ビーム径の平行ビームとして出射する送信望遠
鏡と、 前記第1時分割同期信号、前記第2時分割同期信号、前
記第3時分割同期信号、前記第4時分割同期信号等の電
気信号を生成・出力する時分割波長多重変調同期手段と
を有することを特徴とするガス環境広域探査システム。 - 【請求項3】 被監視対象の混合ガス体に含まれるガス
種やガス濃度に対する静的定性・定量解析及び動的定性
・定量解析を広域監視エリアにわたって実行するガス環
境広域探査システムであって、 被監視対象の混合ガス体に含まれるガス種やガス濃度を
検知するための探査レーザ光を生成して当該被監視対象
の混合ガス体に照射する送信光学系と、 被監視対象の混合ガス体から後方散乱されてくる受信時
系列光を受光して当該被監視対象の混合ガス体に含まれ
るガスのガス種やガス濃度に対する静的定性・定量解析
及び動的定性・定量解析を行う前記受信光学系とを備
え、 第1の振動数の第1の補償用レーザ光を生成・出力する
第1補償用レーザと、 同期信号である第1時分割同期信号に応じたデューティ
比と繰り返し周波数とで前記第1の補償用レーザ光をパ
ルス変調して第1の補償用レーザ変調光を生成・出力す
る第1変調器と、 前記第1の補償用レーザ光と同程度のパワーを有し第2
の振動数の第2の補償用レーザ光を生成・出力する第2
補償用レーザと、 同期信号である第2時分割同期信号に応じたデューティ
比と繰り返し周波数とで前記第2の補償用レーザ光をパ
ルス変調して第2の補償用レーザ変調光を生成・出力す
る第2変調器と、 所定パワーを有しラマン励起振動数のラマン励起レーザ
光を生成・出力するラマン励起レーザと、 同期信号である第3時分割同期信号に応じたデューティ
比と繰り返し周波数とで前記ラマン励起レーザ光をパル
ス変調してラマン励起レーザ変調光を生成・出力する第
3変調器と、 所定パワーを有し吸収振動数の吸収測定レーザ光を生成
・出力する吸収測定レーザと、 同期信号である第4時分割同期信号に応じたデューティ
比と繰り返し周波数とで前記吸収測定レーザ光をパルス
変調して吸収測定レーザ変調光を生成・出力する第4変
調器と、 前記第1の補償用レーザ変調光、前記第2の補償用レー
ザ変調光、前記ラマン励起レーザ変調光、及び前記吸収
測定レーザ変調光を単位パルス内に重ね合わせた探査パ
ケットを生成する波長多重変調器と、 前記探査レーザ光を被監視対象の混合ガス体に所定モー
ド、所定ビーム径の平行ビームとして出射する送信望遠
鏡と、 前記第1時分割同期信号、前記第2時分割同期信号、前
記第3時分割同期信号、前記第4時分割同期信号等の電
気信号を生成・出力する時分割波長多重変調同期手段と
を有することを特徴とするガス環境広域探査システム。 - 【請求項4】 前記第1変調器は、前記第1時分割同期
信号に応じた1/5乃至1/10程度のデューティ比
と、数10Hz乃至数100MHz程度の繰り返し周波
数で前記第1の補償用レーザ光をパルス変調して前記第
1の補償用レーザ変調光を生成・出力するように構成さ
れていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一
項に記載のガス環境広域探査システム。 - 【請求項5】 前記第2変調器は、前記第2時分割同期
信号に応じた1/5乃至1/10程度のデューティ比
と、数10Hz乃至数100MHz程度の繰り返し周波
数で前記第2の補償用レーザ光をパルス変調して前記第
2の補償用レーザ変調光を生成・出力するように構成さ
れていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一
項に記載のガス環境広域探査システム。 - 【請求項6】 前記ラマン励起レーザは、被監視対象の
混合ガス体に対するラマン励起を発生する波長λx=2
00乃至900nm程度の紫外乃至赤外波長領域の前記
ラマン励起レーザ光を生成・出力するレーザ光源と波長
変換素子とを備えていることを特徴とする請求項1乃至
3のいずれか一項に記載のガス環境広域探査システム。 - 【請求項7】 前記第3変調器は、前記第3時分割同期
信号に応じた1/5乃至1/10程度のデューティ比
と、数10Hz乃至数100MHz程度の繰り返し周波
数で前記ラマン励起レーザ光をパルス変調して前記ラマ
ン励起レーザ変調光を生成・出力するように構成されて
いることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に
記載のガス環境広域探査システム。 - 【請求項8】 前記吸収測定レーザは、被監視対象の混
合ガス体が吸収する波長として200nm乃至20μm
程度の紫外乃至遠赤外波長領域の前記吸収測定レーザ光
を生成・出力するレーザ光源と波長変換素子とを備えて
いることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に
記載のガス環境広域探査システム。 - 【請求項9】 前記第4変調器は、前記第4時分割同期
信号に応じた1/5乃至1/10程度のデューティ比
と、数10Hz乃至数100MHz程度の繰り返し周波
数で前記ラマン励起レーザ光をパルス変調して前記吸収
測定レーザ変調光を生成・出力するように構成されてい
ることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記
載のガス環境広域探査システム。 - 【請求項10】 前記時分割光多重変調器は、前記第1
の補償用レーザ変調光、前記第2の補償用レーザ変調
光、前記ラマン励起レーザ変調光、前記吸収測定レーザ
変調光のそれぞれを所望の並び順に並べ替えて整列させ
て前記探査パケットに合波して前記探査レーザ光を生成
するように構成されていることを特徴とする請求項1乃
至3のいずれか一項に記載のガス環境広域探査システ
ム。 - 【請求項11】 前記受信光学系は、 所望波長帯の前記受信時系列光として前記第1の補償用
レーザ変調光の後方散乱光、前記第2の補償用レーザ変
調光の後方散乱光、前記ラマン励起レーザ変調光の後方
散乱光、ラマン後方散乱光、前記吸収測定レーザ光の後
方散乱光の少なくともいずれかを被監視対象の混合ガス
体からの後方散乱光の中から選択する光学フィルタ系
と、 前記受信時系列光に含まれる各種後方散乱光を分離する
時分割光多重復調手段と、 前記時分割光多重復調手段で分離される各種後方散乱光
を所望の波長帯で分光して吸収/ラマン・スペクトル解
析用の光学データを生成・出力する分光手段と、 前記分光手段から受光した後方散乱光を電気信号に変換
して前記第1の補償用レーザ光の後方散乱光信号、前記
第2の補償用レーザ光の後方散乱光信号、前記ラマン励
起レーザ光の後方散乱光信号、前記ラマン後方散乱光の
後方散乱光信号、前記吸収測定レーザ光の後方散乱光信
号を生成・出力する光電変換手段と、 前記第1の補償用レーザ光の後方散乱光信号及び前記第
2の補償用レーザ光の後方散乱光信号を基に前記ラマン
励起レーザ光の後方散乱光信号、前記ラマン後方散乱光
の後方散乱光信号、前記吸収測定レーザ光の後方散乱光
信号の補償機能を実行するとともに、吸収スペクトル、
ラマン・スペクトルを含むスペクトルを解析して被監視
対象の混合ガス体に含まれるガス種及び/またはガス濃
度に対する定性/定量解析機能を実行する解析手段を備
えていることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか
一項に記載のガス環境広域探査システム。 - 【請求項12】 前記解析手段は、前記光電変換手段が
光電変換して生成・出力する前記第1の補償用レーザ光
の後方散乱光信号及び前記第2の補償用レーザ光の後方
散乱光信号を用いて大気消散係数及び後方散乱係数を求
めるとともに、当該大気消散係数及び当該後方散乱係数
を用いた前記補償機能を前記ラマン励起レーザ光の後方
散乱光信号に対して実行してガス濃度解析用後方散乱励
起光信号を生成・出力する定性/定量解析機能を有して
いることを特徴とする請求項11に記載のガス環境広域
探査システム。 - 【請求項13】 前記解析手段は、前記光電変換手段が
光電変換して生成・出力する前記第1の補償用レーザ光
の後方散乱光信号及び前記第2の補償用レーザ光の後方
散乱光信号を用いて大気消散係数及び後方散乱係数を求
めるとともに、当該大気消散係数及び当該後方散乱係数
を用いた前記補償機能を前記ラマン後方散乱光の後方散
乱光信号に対して実行してガス種同定用後方散乱ラマン
光信号を生成・出力する定性/定量解析機能を有してい
ることを特徴とする請求項11または12に記載のガス
環境広域探査システム。 - 【請求項14】 前記解析手段は、前記光電変換手段が
光電変換して生成・出力する前記第1の補償用レーザ光
の後方散乱光信号及び前記第2の補償用レーザ光の後方
散乱光信号を用いて大気消散係数及び後方散乱係数を求
めるとともに、当該大気消散係数及び当該後方散乱係数
を用いた前記補償機能を前記吸収測定レーザ光の後方散
乱光信号に対して実行してガス濃度解析用後方散乱吸収
光信号を生成・出力する定性/定量解析機能を有してい
ることを特徴とする請求項11乃至13のいずれか一項
に記載のガス環境広域探査システム。 - 【請求項15】 被監視対象の混合ガス体に含まれるガ
ス種やガス濃度に対する静的定性・定量解析及び動的定
性・定量解析を広域監視エリアにわたって実行するガス
環境広域探査方法であって、 被監視対象の混合ガス体に含まれるガス種やガス濃度を
検知するための探査レーザ光を生成して当該被監視対象
の混合ガス体に照射する送信光学系と、被監視対象の混
合ガス体から後方散乱されてくる受信時系列光を受光し
て当該被監視対象の混合ガス体に含まれるガスのガス種
やガス濃度に対する静的定性・定量解析及び動的定性・
定量解析を行う受信光学系とを備えたガス環境広域探査
システムに対して、 前記送信光学系は、 第1の振動数の第1の補償用レーザ光を生成・出力する
第1補償用レーザ生成工程と、 同期信号である第1時分割同期信号に応じたデューティ
比と繰り返し周波数とで前記第1の補償用レーザ光をパ
ルス変調して第1の補償用レーザ変調光を生成・出力す
る第1変調工程と、 前記第1の補償用レーザ光と同程度のパワーを有し第2
の振動数の第2の補償用レーザ光を生成・出力する第2
補償用レーザ生成工程と、 同期信号である第2時分割同期信号に応じたデューティ
比と繰り返し周波数とで前記第2の補償用レーザ光をパ
ルス変調して第2の補償用レーザ変調光を生成・出力す
る第2変調工程と、 所定パワーを有しラマン励起振動数のラマン励起レーザ
光を生成・出力するラマン励起レーザ生成工程と、 同期信号である第3時分割同期信号に応じたデューティ
比と繰り返し周波数とで前記ラマン励起レーザ光をパル
ス変調してラマン励起レーザ変調光を生成・出力する第
3変調工程と、 所定パワーを有し吸収振動数の吸収測定レーザ光を生成
・出力する吸収測定レーザ生成工程と、 同期信号である第4時分割同期信号に応じたデューティ
比と繰り返し周波数とで前記吸収測定レーザ光をパルス
変調して吸収測定レーザ変調光を生成・出力する第4変
調工程と、 前記第1の補償用レーザ変調光、前記第2の補償用レー
ザ変調光、前記ラマン励起レーザ変調光、前記吸収測定
レーザ変調光のそれぞれを所定のタイミングで多重して
探査パケットに合波して探査レーザ光を生成する合波工
程と、 前記探査レーザ光を被監視対象の混合ガス体に所定モー
ド、所定ビーム径の平行ビームとして出射する送信工程
と、 前記第1時分割同期信号、前記第2時分割同期信号、前
記第3時分割同期信号、前記第4時分割同期信号等の電
気信号を生成・出力する時分割波長多重変調同期工程と
を有することを特徴とするガス環境広域探査方法。 - 【請求項16】 被監視対象の混合ガス体に含まれるガ
ス種やガス濃度に対する静的定性・定量解析及び動的定
性・定量解析を広域監視エリアにわたって実行するガス
環境広域探査方法であって、 被監視対象の混合ガス体に含まれるガス種やガス濃度を
検知するための探査レーザ光を生成して当該被監視対象
の混合ガス体に照射する送信光学系と、被監視対象の混
合ガス体から後方散乱されてくる受信時系列光を受光し
て当該被監視対象の混合ガス体に含まれるガスのガス種
やガス濃度に対する静的定性・定量解析及び動的定性・
定量解析を行う受信光学系とを備えたガス環境広域探査
システムに対して、 前記送信光学系は、 第1の振動数の第1の補償用レーザ光を生成・出力する
第1補償用レーザ生成工程と、 同期信号である第1時分割同期信号に応じたデューティ
比と繰り返し周波数とで前記第1の補償用レーザ光をパ
ルス変調して第1の補償用レーザ変調光を生成・出力す
る第1変調工程と、 前記第1の補償用レーザ光と同程度のパワーを有し第2
の振動数の第2の補償用レーザ光を生成・出力する第2
補償用レーザ生成工程と、 同期信号である第2時分割同期信号に応じたデューティ
比と繰り返し周波数とで前記第2の補償用レーザ光をパ
ルス変調して第2の補償用レーザ変調光を生成・出力す
る第2変調工程と、 所定パワーを有しラマン励起振動数のラマン励起レーザ
光を生成・出力するラマン励起レーザ生成工程と、 同期信号である第3時分割同期信号に応じたデューティ
比と繰り返し周波数とで前記ラマン励起レーザ光をパル
ス変調してラマン励起レーザ変調光を生成・出力する第
3変調工程と、 所定パワーを有し吸収振動数の吸収測定レーザ光を生成
・出力する吸収測定レーザ生成工程と、 同期信号である第4時分割同期信号に応じたデューティ
比と繰り返し周波数とで前記吸収測定レーザ光をパルス
変調して吸収測定レーザ変調光を生成・出力する第4変
調工程と、 前記第1の補償用レーザ変調光、前記第2の補償用レー
ザ変調光、前記ラマン励起レーザ変調光、前記吸収測定
レーザ変調光のそれぞれを所定のタイミングで時分割波
長多重して探査パケットに合波して探査レーザ光を生成
する時分割光多重変調工程と、 前記探査レーザ光を被監視対象の混合ガス体に所定モー
ド、所定ビーム径の平行ビームとして出射する送信工程
と、 前記第1時分割同期信号、前記第2時分割同期信号、前
記第3時分割同期信号、前記第4時分割同期信号等の電
気信号を生成・出力する時分割波長多重変調同期工程と
を有することを特徴とするガス環境広域探査方法。 - 【請求項17】 被監視対象の混合ガス体に含まれるガ
ス種やガス濃度に対する静的定性・定量解析及び動的定
性・定量解析を広域監視エリアにわたって実行するガス
環境広域探査方法であって、 被監視対象の混合ガス体に含まれるガス種やガス濃度を
検知するための探査レーザ光を生成して当該被監視対象
の混合ガス体に照射する送信光学系と、被監視対象の混
合ガス体から後方散乱されてくる受信時系列光を受光し
て当該被監視対象の混合ガス体に含まれるガスのガス種
やガス濃度に対する静的定性・定量解析及び動的定性・
定量解析を行う受信光学系とを備えたガス環境広域探査
システムに対して、 前記送信光学系は、 第1の振動数の第1の補償用レーザ光を生成・出力する
第1補償用レーザ生成工程と、 同期信号である第1時分割同期信号に応じたデューティ
比と繰り返し周波数とで前記第1の補償用レーザ光をパ
ルス変調して第1の補償用レーザ変調光を生成・出力す
る第1変調工程と、 前記第1の補償用レーザ光と同程度のパワーを有し第2
の振動数の第2の補償用レーザ光を生成・出力する第2
補償用レーザ生成工程と、 同期信号である第2時分割同期信号に応じたデューティ
比と繰り返し周波数とで前記第2の補償用レーザ光をパ
ルス変調して第2の補償用レーザ変調光を生成・出力す
る第2変調工程と、 所定パワーを有しラマン励起振動数のラマン励起レーザ
光を生成・出力するラマン励起レーザ生成工程と、 同期信号である第3時分割同期信号に応じたデューティ
比と繰り返し周波数とで前記ラマン励起レーザ光をパル
ス変調してラマン励起レーザ変調光を生成・出力する第
3変調工程と、 所定パワーを有し吸収振動数の吸収測定レーザ光を生成
・出力する吸収測定レーザ生成工程と、 同期信号である第4時分割同期信号に応じたデューティ
比と繰り返し周波数とで前記吸収測定レーザ光をパルス
変調して吸収測定レーザ変調光を生成・出力する第4変
調工程と、 前記第1の補償用レーザ変調光、前記第2の補償用レー
ザ変調光、前記ラマン励起レーザ変調光、及び前記吸収
測定レーザ変調光を単位パルス内に重ね合わせた前記探
査パケットを生成する波長多重変調工程と、 前記探査レーザ光を被監視対象の混合ガス体に所定モー
ド、所定ビーム径の平行ビームとして出射する送信工程
と、 前記第1時分割同期信号、前記第2時分割同期信号、前
記第3時分割同期信号、前記第4時分割同期信号等の電
気信号を生成・出力する時分割波長多重変調同期工程と
を有することを特徴とするガス環境広域探査方法。 - 【請求項18】 前記第1変調工程は、前記第1時分割
同期信号に応じた1/5乃至1/10程度のデューティ
比と、数10Hz乃至数100MHz程度の繰り返し周
波数で前記第1の補償用レーザ光をパルス変調して前記
第1の補償用レーザ変調光を生成・出力する工程を含む
ことを特徴とする請求項15乃至17のいずれか一項に
記載のガス環境広域探査方法。 - 【請求項19】 前記第2変調工程は、前記第2時分割
同期信号に応じた1/5乃至1/10程度のデューティ
比と、数10Hz乃至数100MHz程度の繰り返し周
波数で前記第2の補償用レーザ光をパルス変調して前記
第2の補償用レーザ変調光を生成・出力する工程を含む
ことを特徴とする請求項15乃至17のいずれか一項に
記載のガス環境広域探査方法。 - 【請求項20】 前記ラマン励起レーザ生成工程は、被
監視対象の混合ガス体に対するラマン励起を発生する波
長λx=200乃至900nm程度の紫外乃至赤外波長
領域の前記ラマン励起レーザ光を生成・出力する工程を
含むことを特徴とする請求項15乃至17のいずれか一
項に記載のガス環境広域探査方法。 - 【請求項21】 前記第3変調工程は、前記第3時分割
同期信号に応じた1/5乃至1/10程度のデューティ
比と、数10Hz乃至数100MHz程度の繰り返し周
波数で前記ラマン励起レーザ光をパルス変調して前記ラ
マン励起レーザ変調光を生成・出力する工程を含むこと
を特徴とする請求項15乃至17のいずれか一項に記載
のガス環境広域探査方法。 - 【請求項22】 前記吸収測定レーザ生成工程は、被監
視対象の混合ガス体が吸収する波長として200nm乃
至20μm程度の紫外乃至遠赤外波長領域の前記吸収測
定レーザ光を生成・出力する工程を含むことを特徴とす
る請求項15乃至17のいずれか一項に記載のガス環境
広域探査方法。 - 【請求項23】 前記第4変調工程は、前記第4時分割
同期信号に応じた1/5乃至1/10程度のデューティ
比と、数10Hz乃至数100MHz程度の繰り返し周
波数で前記ラマン励起レーザ光をパルス変調して前記吸
収測定レーザ変調光を生成・出力する工程を含むことを
特徴とする請求項15乃至17のいずれか一項に記載の
ガス環境広域探査方法。 - 【請求項24】 前記時分割光多重変調工程は、前記第
1の補償用レーザ変調光、前記第2の補償用レーザ変調
光、前記ラマン励起レーザ変調光、前記吸収測定レーザ
変調光のそれぞれを所望の並び順に並べ替えて整列させ
て前記探査パケットに合波して前記探査レーザ光を生成
する工程を含むことを特徴とする請求項15乃至17の
いずれか一項に記載のガス環境広域探査方法。 - 【請求項25】 前記受信光学系は、 所望波長帯の前記受信時系列光として前記第1の補償用
レーザ変調光の後方散乱光、前記第2の補償用レーザ変
調光の後方散乱光、前記ラマン励起レーザ変調光の後方
散乱光、ラマン後方散乱光、前記吸収測定レーザ光の後
方散乱光の少なくともいずれかを被監視対象の混合ガス
体からの後方散乱光の中から選択する光学フィルタリン
グ工程と、 前記受信時系列光に含まれる各種後方散乱光を分離する
時分割光多重復調工程と、 前記時分割光多重復調工程で分離される各種後方散乱光
を所望の波長帯で分光して吸収/ラマン・スペクトル解
析用の光学データを生成・出力する分光工程と、 前記分光工程から受光した後方散乱光を電気信号に変換
して前記第1の補償用レーザ光の後方散乱光信号、前記
第2の補償用レーザ光の後方散乱光信号、前記ラマン励
起レーザ光の後方散乱光信号、前記ラマン後方散乱光の
後方散乱光信号、前記吸収測定レーザ光の後方散乱光信
号を生成・出力する光電変換工程と、 前記第1の補償用レーザ光の後方散乱光信号及び前記第
2の補償用レーザ光の後方散乱光信号を基に前記ラマン
励起レーザ光の後方散乱光信号、前記ラマン後方散乱光
の後方散乱光信号、前記吸収測定レーザ光の後方散乱光
信号の補償機能を実行するとともに、吸収スペクトル、
ラマン・スペクトルを含むスペクトルを解析して被監視
対象の混合ガス体に含まれるガス種及び/またはガス濃
度に対する定性/定量解析工程を実行する解析工程を備
えていることを特徴とする請求項15乃至24のいずれ
か一項に記載のガス環境広域探査方法。 - 【請求項26】 前記解析工程は、前記光電変換工程が
光電変換して生成・出力する前記第1の補償用レーザ光
の後方散乱光信号及び前記第2の補償用レーザ光の後方
散乱光信号を用いて大気消散係数及び後方散乱係数を求
めるとともに、当該大気消散係数及び当該後方散乱係数
を用いた前記補償機能を前記ラマン励起レーザ光の後方
散乱光信号に対して実行してガス濃度解析用後方散乱励
起光信号を生成・出力する定性/定量解析工程を含むこ
とを特徴とする請求項25に記載のガス環境広域探査方
法。 - 【請求項27】 前記解析工程は、前記光電変換工程が
光電変換して生成・出力する前記第1の補償用レーザ光
の後方散乱光信号及び前記第2の補償用レーザ光の後方
散乱光信号を用いて大気消散係数及び後方散乱係数を求
めるとともに、当該大気消散係数及び当該後方散乱係数
を用いた前記補償機能を前記ラマン後方散乱光の後方散
乱光信号に対して実行してガス種同定用後方散乱ラマン
光信号を生成・出力する定性/定量解析工程を含むこと
を特徴とする請求項25または26に記載のガス環境広
域探査方法。 - 【請求項28】 前記解析工程は、前記光電変換工程が
光電変換して生成・出力する前記第1の補償用レーザ光
の後方散乱光信号及び前記第2の補償用レーザ光の後方
散乱光信号を用いて大気消散係数及び後方散乱係数を求
めるとともに、当該大気消散係数及び当該後方散乱係数
を用いた前記補償機能を前記吸収測定レーザ光の後方散
乱光信号に対して実行してガス濃度解析用後方散乱吸収
光信号を生成・出力する定性/定量解析工程を含むこと
を特徴とする請求項25乃至27のいずれか一項に記載
のガス環境広域探査方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11055442A JP2000249649A (ja) | 1999-03-03 | 1999-03-03 | ガス環境広域探査システム及びガス環境広域探査方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11055442A JP2000249649A (ja) | 1999-03-03 | 1999-03-03 | ガス環境広域探査システム及びガス環境広域探査方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000249649A true JP2000249649A (ja) | 2000-09-14 |
Family
ID=12998721
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11055442A Pending JP2000249649A (ja) | 1999-03-03 | 1999-03-03 | ガス環境広域探査システム及びガス環境広域探査方法 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2000249649A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006317366A (ja) * | 2005-05-16 | 2006-11-24 | Mitsubishi Electric Corp | ガス漏れ可視化装置 |
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JP2009115760A (ja) * | 2007-11-09 | 2009-05-28 | National Institute Of Advanced Industrial & Technology | 濃度測定方法および装置 |
JP2012037344A (ja) * | 2010-08-06 | 2012-02-23 | Shikoku Res Inst Inc | 光学式ガスセンサおよびガス濃度測定方法 |
CN109612952A (zh) * | 2018-11-27 | 2019-04-12 | 深圳中兴网信科技有限公司 | 气体成分和浓度检测方法、系统及可读存储介质 |
CN113588585A (zh) * | 2021-06-25 | 2021-11-02 | 张玉芝 | 一种用于复合气体组分的快速检测方法 |
-
1999
- 1999-03-03 JP JP11055442A patent/JP2000249649A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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