JP2007093427A - 分析装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 相互の単体スペクトルの重なりが大きい複数の構成要素が測定対象物に含まれる場合であっても各構成要素の同定を容易に行うことができる分析装置を提供する。
【解決手段】 波長帯域750nm〜2500nmに含まれる帯域幅300nm以上の広帯域光Lが、広帯域光発生源10から実質的に単一の空間モードで発生して、照射光学系20により測定対象物90の被照射領域91に照射される。この広帯域光Lの照射に伴い被照射領域91から出射した物体光Lは、捕獲光学系30により捕獲され、時間分解分光器40により受光されて、その受光した物体光Lの各波長成分について時間的強度変化が求められる。そして、解析部50により、この時間分解分光器40により求められた物体光Lの各波長成分についての時間的強度変化に基づいて、測定対象物90の成分が解析される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、測定対象物の成分を分析する分析装置に関するものである。
測定対象物の成分を分析する分析技術として、特許文献1に開示されたものが知られている。この文献に開示された分析技術は、近赤外波長帯域に含まれる複数波長の光を同時に測定対象物に照射して、各波長における測定対象物の光吸収係数を同時測定することにより、測定対象物中の特定物質の濃度を知ることができるというものである。このような近赤外波長帯域(例えば750nm〜2500nm)またはその近傍の帯域の光を用いた分光分析は、測定対象物中の分子等の構成要素の基準振動の倍振動や結合振動に起因する吸収線を測定することができるため、測定対象物として生体の体液の成分分析などに用いられている。
図7は、従来の分析技術を説明する図である。同図(a)は、或る波長帯域の光を測定対象物に照射して実際に得られる吸収スペクトルα(λ)を示す図である。同図(b)は、この測定対象物に含まれる可能性がある構成要素A単体の単位質量当たりの吸収スペクトルα(λ)を示す図である。同図(c)は、この測定対象物に含まれる可能性がある構成要素B単体の単位質量当たりの吸収スペクトルα(λ)を示す図である。また、同図(d)は、この測定対象物に含まれる可能性がある各構成要素A,Bそれぞれの濃度を或る値に仮定したときの吸収スペクトルα(λ)を示す図である。
従来の分析技術では、先ず、測定対象物の近赤外光吸収スペクトルα(λ)を測定する(同図(a))。次に、予め準備されている構成要素A,Bそれぞれの単体の単位濃度当たりの近赤外光吸収スペクトルα(λ),α(λ)(同図(b)、(c))と、測定対象物中での構成要素A,Bそれぞれの物質量の推定値とから、測定対象物の吸収スペクトルα(λ)を推定する(同図(d))。この推定に際しては、構成要素Aの濃度をcとし、構成要素Bの濃度をcとして、推定した吸収スペクトルα(λ)を「α(λ)=cα(λ)+cα(λ)」なる式で表す。そして、この推定されたスペクトルα(λ)が測定されたスペクトルα(λ)と最もよく一致するように、構成要素Aの濃度cおよび構成要素Bの濃度cそれぞれの推定値を求める。このようにして測定対象物が分析される。
米国特許第6741875号明細書
しかしながら、上記の従来の分析技術では、相互の単体スペクトルの重なりが大きい複数の構成要素が測定対象物に含まれる場合(例えば、蛋白質等の大型分子を分析する場合)に、測定結果の光吸収スペクトルを構成要素の光吸収スペクトルに分解することが難しく、各構成要素の同定が難しい。
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、相互の単体スペクトルの重なりが大きい複数の構成要素が測定対象物に含まれる場合であっても各構成要素の同定を容易に行うことができる分析装置を提供することを目的とする。
本発明に係る分析装置は、(1) 波長帯域750nm〜2500nmに含まれる帯域幅300nm以上の広帯域光を実質的に単一の空間モードで発生させる広帯域光発生源と、(2) この広帯域光発生源で発生した広帯域光を測定対象物の被照射領域に照射する照射光学系と、(3) 被照射領域から出射した広帯域光を物体光として捕獲する捕獲光学系と、(4) この捕獲光学系により捕獲された物体光を受光して、その受光した物体光の各波長成分について時間的強度変化を求める時間分解分光器と、(5) この時間分解分光器により求められた物体光の各波長成分についての時間的強度変化に基づいて、測定対象物の成分を解析する解析部と、を備えることを特徴とする。
この分析装置では、波長帯域750nm〜2500nmに含まれる帯域幅300nm以上の広帯域光が、広帯域光発生源から実質的に単一の空間モードで発生して、照射光学系により測定対象物の被照射領域に照射される。被照射領域における吸収や散乱を受けたのちに出射した広帯域光は、物体光として捕獲光学系により捕獲され、時間分解分光器により受光されて、その受光した物体光の各波長成分について時間的強度変化が求められる。そして、解析部により、この時間分解分光器により求められた物体光の各波長成分についての時間的強度変化に基づいて、測定対象物の成分が解析される。
本発明に係る分析装置では、広帯域光発生源は、(a) パルスレーザ光を発生させるパルスレーザ光源と、(b) このパルスレーザ光源で発生したパルスレーザ光を入力し、このパルスレーザ光のスペクトルを非線形光学効果により広げて、そのスペクトルが広げられたパルスレーザ光を広帯域光として発生させるスペクトル拡張部と、(c) このスペクトル拡張部で発生した広帯域光を実質的に単一の空間モードで出力する光出力部と、を含むのが好適である。このとき、スペクトル拡張部は単一モード光ファイバであるのが好適である。また、時間分解分光器は、(a) 捕獲光学系により捕獲された物体光の各波長成分を互いに異なる空間位置に分解する分散部と、(b) この分散部により分解された各波長成分の時間的強度変化を、パルスレーザ光源におけるパルスレーザ光の発生タイミングに同期して検出する光検出部と、を含むのが好適である。
本発明に係る分析装置では、照射光学系は、広帯域光発生源で発生した広帯域光を被照射領域に集光照射する曲面鏡を含むのが好適であり、また、捕獲光学系は、被照射領域から出射した物体光を捕獲して時間分解分光器へ出力する曲面鏡を含むのが好適である。また、照射光学系は、広帯域光発生源で発生した広帯域光を導光して先端からエバネッセント光として出力する光ファイバプローブを含むのが好適であり、また、捕獲光学系は、被照射領域から出射した物体光を先端に入力して時間分解分光器へ導光する光ファイバプローブを含むのが好適である。
本発明に係る分析装置は、相互の単体スペクトルの重なりが大きい複数の構成要素が測定対象物に含まれる場合であっても、各構成要素の同定を容易に行うことができる。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本実施形態に係る分析装置1の構成図である。この図に示される分析装置1は、測定対象物90を分析するものであって、広帯域光発生源10、照射光学系20、捕獲光学系30、時間分解分光器40および解析部50を備える。
広帯域光発生源10は、波長帯域750nm〜2500nmに含まれる帯域幅300nm以上の広帯域光Lを実質的に単一の空間モードで発生させるものであり、パルスレーザ光源11,スペクトル拡張部12および光出力部13を含む。パルスレーザ光源11は、高ピークパワーのパルスレーザ光を発生させる。スペクトル拡張部12は、このパルスレーザ光源11で発生したパルスレーザ光を入力し、このパルスレーザ光のスペクトルを非線形光学効果により広げて、そのスペクトルが広げられたパルスレーザ光を広帯域光Lとして発生させる。また、光出力部13は、このスペクトル拡張部12で発生した広帯域光Lを実質的に単一の空間モードで出力する。
スペクトル拡張部12は、パルスレーザ光源11から出力されるパルスレーザ光の中心波長で絶対値が小さい波長分散と高い非線形性とを有する非線形光学媒質であり、例えば高非線形光ファイバであるのが好ましい。このような非線形光学媒質であるスペクトル拡張部12に入射されたパルス光は、非線形光学効果によってスペクトルが広がって広帯域光となる。この広帯域光はスーパーコンティニューム光と呼ばれる。このスペクトル拡張部12は単一モード光ファイバであるのが好適である。また、光出力部13も単一モード光ファイバであるのが好適である。
広帯域光発生源10から出力される広帯域光の波長範囲は、測定対象物90を特徴付ける吸収波長を含んでいることが好ましい。そのためには、少なくとも帯域幅300nm以上に亘って広がった広帯域光を用いることが好ましい。近赤外波長帯域(750nm〜2500nm)は、分子の基準振動の倍振動や結合振動のエネルギに対応する吸収波長が存在し、倍振動や結合振動は非調和項を通じて分子結合の周囲環境に依存するため、蛋白質分子などの複雑な分子の分析に適し、特に好ましい。
高非線形光ファイバであるスペクトル拡張部12によって発生させられた広帯域光としてのスーパーコンティニューム光を用いることは、様々な波長の光を測定対象物90に同時に照射して、これによって高い時間分解能で吸収スペクトルの時間変化を測定することを可能にするので好ましい。さらに、以下に記すように、光ファイバ中で発生したスーパーコンティニューム光は、指向性が高いことから、測定対象物90における微小な領域に測定光を集光して液相中の測定対象物90のブラウン運動による揺らぎを観測することを可能とするので好ましい。また、指向性が高いことにより、測定対象物90から出射した物体光を分散部41によって波長毎に空間分離して測定する際に、高い波長分解能を得ることができる。
単一モード光ファイバである光出力部13は、スペクトル拡張部12によって発生させられた広帯域光を一端に入射して導光し、その広帯域光を他端から空間へ出射する。単一モード光ファイバである光出力部13は、広帯域光の波長帯域において実効的に単一モード動作する。ここで、実効的単一モード動作とは、基底モードで入射した光エネルギの高次モードへのモード変換が無視できることを意味する。光出力部13としての単一モード光ファイバは、スペクトル拡張部12としての高非線形光ファイバの一部であってもよい。また、スペクトル拡張部12としての高非線形光ファイバが広帯域光の波長帯域において実質的に単一モード動作することは、広帯域光のエネルギが高次モードに結合して損失となることを避けられるので好ましい。
照射光学系20は、広帯域光発生源10で発生した広帯域光Lを測定対象物90の被照射領域91に照射するものであり、曲面鏡21を含む。曲面鏡21は、広帯域光発生源10に含まれる光出力部13から出力された広帯域光Lを被照射領域91に集光照射する。広い波長帯域の光を同一の被照射領域に集光するためには、曲面鏡などの収差の少ない光学素子を用いることが好ましい。ただし、波長帯域幅や被照射領域の大きさによっては、レンズを用いることも可能である。測定対象物90の被照射領域91に集光された照射光は被照射領域91において波長毎に異なる光吸収を受け、反射または散乱によって生じた光が物体光として被照射領域91から発せられる。
捕獲光学系30は、広帯域光Lの照射に伴い被照射領域91から出射した物体光Lを捕獲するものであり、曲面鏡31および光ファイバ32を含む。曲面鏡31は、照射光学系20に含まれる曲面鏡21による被照射領域91への集光照射により被照射領域91から出射した物体光Lを捕獲する。光ファイバ32は、この捕獲された物体光を一端に入射して導光し、その物体光を他端から時間分解分光器40へ出力する。照射光学系20と同様に、この捕獲光学系30においても、曲面鏡などの収差の少ない光学素子を用いることが好ましい。ただし、波長帯域幅や被照射領域の大きさによっては、レンズを用いることも可能である。光ファイバ31は、迷光の除去や高い分光精度の実現のためには単一モードであるのが好ましいが、捕獲される物体光のパワーを大きくするために多モードであってもよい。
時間分解分光器40は、捕獲光学系30により捕獲された物体光Lを受光して、その受光した物体光の各波長成分について時間的強度変化を求めるものであり、分散部41および光検出部42を含む。分散部41は、捕獲光学系30により捕獲された物体光の各波長成分を互いに異なる空間位置に分解するものである。この分散部41として例えば回折格子が好適に用いられる。光検出部42は、この分散部41により分解された各波長成分の時間的強度変化を、パルスレーザ光源11におけるパルスレーザ光の発生タイミングに同期して検出する。この光検出部42として、多数の受光素子がアレイ配置されたアレイディテクタが好適に用いられる。このとき、パルスレーザ光源11からのパルス光出力のタイミングを表すトリガ信号がアレイディテクタに供給されて、このトリガ信号に同期した光が光検出部42により検出されることが好ましく、それによって、雑音が抑制され、より高速な揺らぎが測定され得る。なお、回折格子およびアレイディテクタに替えてストリークカメラを用いてスペクトルの時間分解測定を行ってもよい。
解析部50は、時間分解分光器40により求められた物体光の各波長成分についての時間的強度変化に基づいて、測定対象物の成分を解析する。この解析手法の例については後述する。
図2は、測定対象物90における広帯域光照射および物体光出射を説明する図である。この図に示されるように、照射光学系20に含まれる曲面鏡21により集光された広帯域光Lは、測定対象物90の微小な被照射領域91に照射される。なお、測定対象物90は、一般に液相のものであり、透明な試料セルに容れられている。この照射された広帯域光の一部は、被照射領域91に含まれる分子等の構成要素92(図中において黒丸で示される)により吸収を受け、反射または散乱によって物体光Lが生じる。この物体光Lは、被照射領域91において吸収や散乱を受けた後にそこから発散する光であるが、捕獲光学系30に含まれる曲面鏡31により捕獲されて光ファイバ32の一端に集光され、光ファイバ32を経て時間分解分光器40へ送られる。例えば、測定対象物90中の構成要素92の濃度を1nmol/Lとすると、構成要素92間の平均間隔は1.2μmとなるため、被測定領域91の直径をその数倍(例えば2μm)以下とすると、構成要素92がブラウン運動することにより1個単位で被測定領域92に出入りすることによる吸収スペクトルの揺らぎを観測することができる。
図3は、本実施形態に係る分析装置1の時間分解分光器40により求められる物体光の各波長成分についての時間的強度変化の一例を示す図である。この図には、広帯域光発生源10から出力される広帯域光の波長帯域に含まれる波長λ〜λそれぞれについて、物体光の時間的強度変化α(t,λ)が示されている。ここで、tは時間を表し、λは波長を表す。このような物体光の各波長成分の時間的強度変化(強度の時間的揺らぎ)は、液相である測定対象物90に含まれる構成要素92のブラウン運動によって観測され、或いは、測定対象物90に流れや振動が与えられることによっても観測される。
物体光の各波長成分の時間的強度変化を容易に観測するためには、広帯域光発生源10から出力される広帯域光を照射光学系20により集光して、広帯域光が照射される測定対象物90中の被照射領域91を微小にすることが好ましい。この広帯域光照射に伴い被照射領域91から出射する物体光から測定される吸収スペクトルは、測定対象物90中の構成要素92の吸収線に対応する波長に吸収線を有する。そして、それぞれの吸収線は、構成要素92に固有の特徴を有する時間的揺らぎを示す。この揺らぎの特徴に基づいて、吸収線の構成要素92への帰属を知ることができる。
揺らぎの特徴は、揺らぎの時間波形(図3)や、その時間波形の時間微分波形に基づいてもよい。また、図4に示されるように、揺らぎの時間波形をフーリエ変換して揺らぎの周波数スペクトルα(f,λ)を求め、この揺らぎのスペクトルから揺らぎを特徴付ける揺らぎ周波数成分を求め、これによって構成要素92を分別してもよい。ここで、fは、揺らぎの周波数を表す。
また、図示していないが、フーリエ変換に替えて時間微分波形を用いてもよく、その場合、構成要素92がブラウン運動などによって被照射領域91から出入りする時間においてピークやディップを生じるため、同一時間にピークやディップを持つスペクトル成分を同一構成要素に帰属させることができる。なお、構成要素92の運動はブラウン運動や対流などの自発的な現象を利用してもよく、また、意図的に流れや振動を与えることも有効である。
なお、これまでの実施形態の説明では、照射光学系20が曲面鏡21を含み、捕獲光学系30が曲面鏡31を含むものとした。しかし、測定対象物90の微小な被照射領域91に広帯域光を照射して該被照射領域91から物体光を出射させる光学系として、このような曲面鏡21,31やレンズを用いるものに限られず、光ファイバプローブを用いるものも好適である。光ファイバプローブは、ガラスファイバの先端を先鋭化したもので、ガラスファイバにより導光した光を先端からエバネッセント光として出力することができ、また、先端に入力した光をガラスファイバにより導光することができる。
図5は、他の実施形態に係る分析装置における照射光学系および捕獲光学系を示す図である。この図に示される光学系は、照射光学系として光ファイバプローブ23を用い、捕獲光学系として光ファイバプローブ33を用いている。光ファイバプローブ23,33の先端は、測定対象物90内に挿入される。光ファイバプローブ23は、広帯域光発生源10で発生した広帯域光Lを導光して、この広帯域光Lを先端からエバネッセント光として出力する。光ファイバプローブ33は、被照射領域から出射した物体光Lを先端に入力して、この物体光Lを時間分解分光器40へ導光する。
図6は、更に他の実施形態に係る分析装置における照射光学系および捕獲光学系を示す図である。この図に示される光学系は、照射光学系および捕獲光学系として共通の光ファイバプローブ23を用いている。光ファイバプローブ23の先端は、測定対象物90内に挿入される。光ファイバプローブ23は、広帯域光発生源10で発生した広帯域光Lを導光して、この広帯域光Lを先端からエバネッセント光として出力する。また、この光ファイバプローブ23は、被照射領域から出射した物体光Lを先端に入力して、この物体光Lを時間分解分光器40へ導光する。なお、光ファイバプローブ23を構成するガラスファイバの他端側には、広帯域光Lと物体光Lと分離するビームスプリッタが設けられる。
これら図5または図6に示されるように、照射光学系または捕獲光学系として光ファイバプローブが用いられる場合、照射光学系としての光ファイバプローブの先端からエバネッセント光として広帯域光Lが照射される領域を微小とすることができ、また、微小な領域から出射した物体光Lを捕獲光学系としての光ファイバプローブの先端に入力することができる。
本実施形態に係る分析装置1の構成図である。 測定対象物90における広帯域光照射および物体光出射を説明する図である。 本実施形態に係る分析装置1の時間分解分光器40により求められる物体光の各波長成分についての時間的強度変化の一例を示す図である。 本実施形態に係る分析装置1の時間分解分光器40により求められる物体光の各波長成分についての時間的強度変化の周波数スペクトルの一例を示す図である。 他の実施形態に係る分析装置における照射光学系および捕獲光学系を示す図である。 更に他の実施形態に係る分析装置における照射光学系および捕獲光学系を示す図である。 従来の分析技術を説明する図である。
符号の説明
1…分析装置、10…広帯域光発生源、11…パルスレーザ光源、12…スペクトル拡張部、13…光出力部、20…照射光学系、21…曲面鏡、23…光ファイバプローブ、30…捕獲光学系、31…曲面鏡、32…光ファイバ、33…光ファイバプローブ、40…時間分解分光器、41…分散部、42…光検出部、50…解析部、90…測定対象物、91…被照射領域。

Claims (8)

  1. 波長帯域750nm〜2500nmに含まれる帯域幅300nm以上の広帯域光を実質的に単一の空間モードで発生させる広帯域光発生源と、
    この広帯域光発生源で発生した広帯域光を測定対象物の被照射領域に照射する照射光学系と、
    前記被照射領域から出射した前記広帯域光を物体光として捕獲する捕獲光学系と、
    前記捕獲光学系により捕獲された前記物体光を受光して、前記受光した前記物体光の各波長成分について時間的強度変化を求める時間分解分光器と、
    前記時間分解分光器により求められた前記物体光の各波長成分についての時間的強度変化に基づいて、前記測定対象物の成分を解析する解析部と、
    を備えることを特徴とする分析装置。
  2. 前記広帯域光発生源が、
    パルスレーザ光を発生させるパルスレーザ光源と、
    前記パルスレーザ光源で発生したパルスレーザ光を入力し、前記パルスレーザ光のスペクトルを非線形光学効果により広げて、前記スペクトルが広げられたパルスレーザ光を前記広帯域光として発生させるスペクトル拡張部と、
    前記スペクトル拡張部で発生した広帯域光を実質的に単一の空間モードで出力する光出力部と、
    を含むことを特徴とする請求項1記載の分析装置。
  3. 前記スペクトル拡張部が単一モード光ファイバであることを特徴とする請求項2記載の分析装置。
  4. 前記時間分解分光器が、
    前記捕獲光学系により捕獲された物体光の各波長成分を互いに異なる空間位置に分解する分散部と、
    この分散部により分解された各波長成分の時間的強度変化を、前記パルスレーザ光源におけるパルスレーザ光の発生タイミングに同期して検出する光検出部と、
    を含むことを特徴とする請求項2記載の分析装置。
  5. 前記照射光学系が、前記広帯域光発生源で発生した広帯域光を前記被照射領域に集光照射する曲面鏡を含む、ことを特徴とする請求項1記載の分析装置。
  6. 前記捕獲光学系が、前記被照射領域から出射した物体光を捕獲して前記時間分解分光器へ出力する曲面鏡を含む、ことを特徴とする請求項1記載の分析装置。
  7. 前記照射光学系が、前記広帯域光発生源で発生した広帯域光を導光して先端からエバネッセント光として出力する光ファイバプローブを含む、ことを特徴とする請求項1記載の分析装置。
  8. 前記捕獲光学系が、前記被照射領域から出射した物体光を先端に入力して前記時間分解分光器へ導光する光ファイバプローブを含む、ことを特徴とする請求項1記載の分析装置。
JP2005284230A 2005-09-29 2005-09-29 分析装置 Pending JP2007093427A (ja)

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