JP2000249506A - 変位測定装置 - Google Patents

変位測定装置

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JP2000249506A
JP2000249506A JP11056147A JP5614799A JP2000249506A JP 2000249506 A JP2000249506 A JP 2000249506A JP 11056147 A JP11056147 A JP 11056147A JP 5614799 A JP5614799 A JP 5614799A JP 2000249506 A JP2000249506 A JP 2000249506A
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displacement
coil
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JP11056147A
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Takashi Tokunaga
高志 徳永
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Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、1系統の故障でも直ちにバックア
ップ用の系統に切り替えて変位監視の信頼性を向上さ
せ、また周囲温度の影響を最小限に抑えて変位測定の精
度を向上させることを目的とする。 【解決手段】 単一の検出部内に検出コイル1,2を複
数備えさせて多重構造としたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、渦電流損を利用し
た変位測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の渦電流損を利用した変位測定装置
としては、例えば、図11に示すようなものがある。検
出部44,47が測定ターゲット43を間にして対向し
て取り付けられている。検出部44,47は専用の同軸
ケーブル45,48でそれぞれ変換器46,49に接続
され、これからさらに、シールド線50で演算器51に
接続されている。検出部44,47から測定ターゲット
43に高周波を与えると、測定ターゲット43表面に、
検出部44,47と測定ターゲット43間の間隙に対応
した渦電流損が発生し、検出部44,47における検出
コイルのインピーダンスが変化する。この検出コイルの
インピーダンス変化が、変換器46,49で電気的な変
位信号に変換されて出力される。
【0003】渦電流損を利用した変位測定装置は、測定
範囲が数mmまでのものが一般的に最も多く使用されてい
る。測定範囲を増やす場合は、測定面の形状を大きくし
なければならず、製作コストも上がるため、取り付けス
ペース及び経済性の観点から最大25mmまでが汎用品の
測定範囲となる。図11は、0〜50mmを測定するため
の構成で、0〜25mmの汎用型検出部を2基使用し、変
換器を経由して各々の変位信号(電圧信号)を演算器5
1で演算処理を行い、0〜50mmの測定を実現させてい
る。
【0004】従来から、渦電流損を利用した変位測定装
置は非接触で測定でき、周波数応答に優れ、比較的精度
も良いことから、高速回転体等の安全運転監視用として
幅広く使用されてきた。しかし、近年利用範囲の拡大に
伴い、原子力等の重要なプラントの変位計測や、人が容
易に立ち入ることのできない環境条件での使用が必要と
なってきており、計測システムの信頼性向上及び非常に
厳しい環境条件下でも精度の良い計測が行えるよう強く
求められるようになってきている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の変位測定装置で
は、取り付けスペース等の制約でバックアップ用の検出
部等を取り付けることが困難であったため、1測定1ル
ープでのシステム構成が殆どであり、変位測定装置に故
障が発生したとき、場合によっては安全運転上プラント
を停止する必要があった。また、高温等で環境条件が非
常に厳しい場合、周囲温度の影響で電気回路に温度特性
誤差を生じ計測精度に少なからず影響を及ぼしていた。
【0006】本発明は、上記に鑑みてなされたもので、
1系統の検出部等の故障でも直ちにバックアップ用の系
統に切り替えて、引き続き変位測定を行うことができて
変位監視の信頼性を向上させることができ、周囲温度の
影響を最小限に抑えて変位測定の精度を向上させること
ができ、さらには安全性を高めることができる変位測定
装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明は、検出コイルを備えた検出部
から或る間隙をおいて導電性の測定対象に高周波を与え
て当該測定対象に渦電流損を発生させ、前記間隙の変化
に対応した前記渦電流損の変化による前記検出コイルの
インピーダンス変化から前記測定対象の変位を測定する
変位測定装置において、単一の前記検出部内に前記検出
コイルを複数備えさせて多重構造としてなることを要旨
とする。この構成により、検出コイルを多重構造とする
ことで、1つの検出コイルに故障が発生しても、他の検
出コイルで引き続き測定が可能となり、変位測定の欠測
を回避することができる。
【0008】請求項2記載の発明は、上記請求項1記載
の変位測定装置において、前記複数の検出コイルは、複
数のコイル線を同一平面上で同心的に渦巻状に巻回する
とともに、その複数のコイル線を巻回方向に適宜の間隔
毎に交錯させ、前記各コイル線の線長及び電気的特性が
同一となるように構成してなることを要旨とする。この
構成により、複数の検出コイルが互換性を持ち、何れの
検出コイルも常時測定用/予備用として任意に使用する
ことが可能となる。
【0009】請求項3記載の発明は、上記請求項1記載
の変位測定装置において、前記複数の検出コイルにそれ
ぞれ対応した変換部を有し、この変換部において前記検
出コイルのインピーダンス変化を電気的な変位信号に変
換して出力することを要旨とする。この構成により、検
出コイルのインピーダンス変化が、その検出コイルに対
応した変換部で電圧レベル等の変化に変換されて変位測
定が行われる。何れの検出コイル及びこれに対応した変
換部も常時測定用/予備用として任意に使用することが
可能となる。
【0010】請求項4記載の発明は、上記請求項3記載
の変位測定装置において、多重構造化した前記検出コイ
ルを備えた検出部及び前記変換部の取り付け寸法を多重
構造化しない場合と同一とすることにより、取替えの互
換性を持たせてなることを要旨とする。この構成によ
り、検出部及び変換部の部分を、それぞれ単一の検出コ
イル及び変換部を備えた1系統内蔵型から、それぞれ複
数の検出コイル及び変換部を備えた多重系統内蔵型に取
り替えることが極めて容易となる。
【0011】請求項5記載の発明は、上記請求項3記載
の変位測定装置において、多重構造化された前記変換部
からの各変位信号の何れか1つ或いは各変位信号の平均
値、最大値、最小値の何れかを手動或いは自動で選択し
出力するように構成してなることを要旨とする。この構
成により、変位監視の応用範囲を拡大することが可能と
なる。
【0012】請求項6記載の発明は、上記請求項3記載
の変位測定装置において、前記変位信号の値が予め設定
された制限値を越えた場合に、制限値の逸脱を検出し外
部に制限値逸脱信号を発信するように構成してなること
を要旨とする。この構成により、変位信号の値が予め設
定された上・下限、変化幅、変化率等の制限値を越えた
場合に制限値逸脱信号が発信される。この制限値逸脱信
号の発信により、プラントの異常監視等を行うことが可
能になる。
【0013】請求項7記載の発明は、上記請求項1記載
の変位測定装置において、前記複数の検出コイルの何れ
か1つを使用し、このコイル線の温度変化による抵抗変
化を利用して前記検出部の温度計測及び温度補正を行う
ように構成してなることを要旨とする。この構成によ
り、検出部の周囲温度の監視と検出部の温度特性を補正
した精度の良い変位測定が可能となる。
【0014】請求項8記載の発明は、請求項3記載の前
記複数の検出コイルを備えた検出部及び前記複数の変換
部を備えた変換器をそれぞれ2基有し、当該検出部及び
変換器の一方を下位測定範囲に対応させ、前記検出部及
び変換器の他方を前記下位測定範囲に続く上位測定範囲
に対応させ、前記一方及び他方の変換器の出力を演算部
で演算処理することにより、前記下位測定範囲と上位測
定範囲が連続して拡大された測定範囲における測定変位
信号を出力させるようにした変位測定装置であって、前
記変換器の内部或いは周辺部に温度センサを設け、その
検出温度に基づき前記演算部で前記変換器の温度特性を
補正することを要旨とする。この構成により、温度セン
サの検出信号を演算部に取り込み、温度計測及び温度補
正を行うことで、変換器の周囲温度の監視と変換器の温
度特性を補正した精度の良い変位測定が可能となる。ま
た、検出部及び変換器をそれぞれ2基使用して測定範囲
を拡大した場合、変換器の周囲温度が上昇すると下位測
定範囲と上位測定範囲の中間点において、変位が変化し
ているにも関わらず、変位信号出力が変化しない不感帯
が生じるが、変換器の温度補正を行うことで、その不感
帯をなくすことが可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0016】まず、図1を用いて、後述する第1〜第8
の各実施の形態に共通する変位測定装置の全体構成の概
略を説明する。図1は、2重化変位測定装置に適用され
ている。2基の検出部4,7が金属体からなる測定ター
ゲット(測定対象)3を間にして、対向して配置され、
この2基の検出部4,7にそれぞれ対応した変換器6,
9が2基設けられている。検出部4と変換器6とは、同
軸ケーブル5で接続され、検出部7と変換器9とは、同
軸ケーブル8で接続されている。変換器6,9の各出力
端子はそれぞれシールド線10,11で演算器12に接
続されている。そして、検出部4,7から測定ターゲッ
ト3に高周波を与えると、測定ターゲット3表面に、検
出部4,7と測定ターゲット3間の間隙に対応した渦電
流損が発生し、検出部4,7における検出コイルのイン
ピーダンスが変化する。この検出コイルのインピーダン
ス変化が、変換器6,9で電気的な変位信号に変換され
て出力される。
【0017】上記のような各機器の構成、作用におい
て、検出部7及び変換器9の一方が下位測定範囲(例え
ば0〜25mm)に対応し、検出部4及び変換器6の他方
が下位測定範囲に続く上位測定範囲(例えば25mm〜5
0mm)に対応し、上記の一方及び他方の変換器6,9の
出力が演算器12で演算処理されて下位測定範囲と上位
測定範囲が連続して拡大された測定範囲(0〜50mm)
における変位信号が出力されるようになっている。次
に、各実施の形態を順に説明する。
【0018】図2は、本発明の第1の実施の形態を示す
図である。本実施の形態は検出部の部分に関する。ま
ず、構成を説明すると、図2は、検出コイルを2重構造
化した場合の図で、検出部外筒13の中に検出コイル1
及び検出コイル2と、コイル線接続部を収納するシール
部14,15が内蔵されている。検出コイル1,2は樹
脂モールド16が充填されて固定されている。コイル線
接続部を収納するシール部14,15は各々独立した構
造となっている。
【0019】次に、作用を説明する。検出コイル1と検
出コイル2の各コイル線接続部を収納するシール部1
4,15を各々独立させて分離したことで、1つの検出
部でありながら、検出部を2基使用した場合と同等にな
り信頼性が向上する。このシール部14,15はコイル
線接続部を電気的に保護するために設けられており、こ
の部分に水分や塵埃、油等の不純物が侵入すると精度が
著しく低下する。図2のように、検出コイル1,2を多
重構造化し、かつ独立させることで、例えば、一方の検
出コイル1が故障しても他方の検出コイル2で引き続き
測定が可能となる。また、使用環境の影響で樹脂モール
ド部に亀裂やヒビ割れが発生し不純物が侵入してもシー
ル部14,15が独立しているため、故障が他の検出コ
イル、出力に影響を与えることがない。
【0020】上述したように、本実施の形態によれば、
検出コイル1,2を多重構造化し、かつ独立させること
で、1つの検出コイルが故障しても、他の検出コイルで
引き続き測定が可能になるとともに使用環境の影響で樹
脂モールド部16に亀裂やヒビ割れが発生し不純物が侵
入してもシール部14,15が独立しているため、故障
が他の検出コイル、出力に影響を与えないようにするこ
とができる。
【0021】図3には、本発明の第2の実施の形態を示
す。本実施の形態は検出コイルの巻線構造等に関する。
図3は、コイル線に2本の積層コイルを使用し、積層面
を同一平面上で渦巻状に巻き、検出面を正面から見た場
合の構造を示している。検出部外筒13内に2本の積層
コイルを同一平面上で渦巻状に巻く際、2本のコイル線
を巻回方向に適宜の間隔毎にa点で交錯させ、各々のコ
イル線の線長及び電気的特性が同一となるようにしたも
のである。積層コイルは、検出コイル1の心線1aと検
出コイル2の心線2aを各々の絶縁皮膜1b,2bで電
気的に絶縁し、かつ絶縁皮膜1b,2bを融着させて1
体構造としたコイル線を使用している。このようなコイ
ル線を渦巻状に巻き検出コイル1,2としたものであ
る。
【0022】次に、作用を説明する。コイル線を円周上
の対向する任意の間隙a点で交錯させることにより、各
々のコイル線の線長及び電気的特性が同一となり、検出
コイル1,2が互換性を持つことから何れの検出コイル
1,2も常時測定用/予備用として任意に使用すること
ができる。
【0023】上述したように、本実施の形態によれば、
各々のコイル線の線長及び電気的特性が同一となり、検
出コイル1,2が互換性を持つことから、何れの検出コ
イル1,2も常時測定用/予備用として任意に使用する
ことができる。
【0024】図4には、本発明の第3の実施の形態を示
す。本実施の形態は変換器の部分に関する。図4は、単
一の検出部4内に2つの検出コイル1,2を持った2重
構造化検出部を使用した例であり、検出部外筒内に巻か
れた検出コイル1と検出コイル2の信号線を、4心同軸
ケーブル5で引き出し変換器6に接続している。変換器
6は、検出コイル1,2の各々に対応したコイル1変換
部17とコイル2変換部18を備え、検出コイル1,2
のインピーダンス変化を電気的な変位信号に変換して出
力する。図1の変換器9側についても上記と同様に構成
されている。
【0025】次に、作用を説明する。複数の検出コイル
1,2を持った多重構造化検出部4と各々の検出コイル
1,2に対応した変換部17,18を有することによ
り、何れの検出コイル1,2及び変換部17,18も常
時測定用/予備用として任意に使用することができる。
【0026】上述したように、本実施の形態によれば、
複数の検出コイル1,2を持った多重構造化検出部4と
各々の検出コイル1,2に対応した変換部17,18
を、何れの検出コイル1,2或いは変換部17,18共
に常時測定用/予備用として任意に使用することができ
る。
【0027】図5には、本発明の第4の実施の形態を示
す。本実施の形態は変換器の取り付け構造部分に関す
る。図5(a)は、1系統内蔵型の構成例で、検出部外
筒13内部に巻かれた検出コイル1とその信号線を2心
同軸ケーブル21でコイル1変換部17に接続したもの
である。同図(b)は2系統内蔵型の構成例で、検出部
外筒13内部に巻かれた検出コイル1,2とその信号線
を4心同軸ケーブル5でコイル1変換部17、コイル2
変換部18にそれぞれ接続したものである。このとき、
1系統内蔵型及び2系統内蔵型の検出部取付け部ネジ1
9の寸法、構造を共に同一としている。また、1系統内
蔵型及び2系統内蔵型の変換器取付け板20の寸法、A
寸法、B寸法、構造を共に同一としている。
【0028】次に作用を説明する。1系統内蔵型及び多
重系統内蔵型の検出部取付け部ネジ19の寸法、構造
と、1系統内蔵型及び多重系統内蔵型の変換器取付け板
20の寸法(A寸法、B寸法)、構造を共に同一にする
ことにより、1系統内蔵型と多重系統内蔵型の検出部と
変換器の取替えが容易になり、信頼性が要求される変位
測定に対し多重系への取替え工事費を低減することがで
きる。
【0029】上述したように、本実施の形態によれば、
検出部取付け部ネジ19の寸法、構造と、変換器取付け
板20の寸法、構造を共に同一にすることにより、1系
統内蔵型と多重系統内蔵型の検出部と変換器の取替えが
容易になり、信頼性が要求される変位測定に対し多重系
への取替え工事費を低減することができる。
【0030】図6には、本発明の第5の実施の形態を示
す。本実施の形態は変換器の部分に関する。図6は、2
つの検出コイル1,2を持った2重構造化検出部を入力
とする変換器の構成例である。検出コイル1と検出コイ
ル2の検出信号が選択機能付きの変換器6に入力されて
いる。選択機能付き変換器6は、コイル1変換部17及
びコイル2変換部18と、両変換部17,18への入力
を切り替えるための入力切り替え部22と、両変換部1
7,18の出力を切り替えるための出力切り替え部23
と、両変換部17,18の信号を選択するための信号選
択回路24とにより構成されている。また、信号選択回
路24の選択条件を与える自動/手動入力部25を持っ
ている。
【0031】次に作用を説明する。2つの検出コイル
1,2と、2つの変換部17,18を内蔵した2系統内
蔵型変換器において変換器内部に信号選択回路24を設
けたことにより、変換部17,18の各々の変位信号の
何れか1つ或いは各々の変位信号の平均値、最大値、最
小値を外部から手動或いは自動で自由に選択し出力する
ことが可能となり、変位監視の応用範囲が拡大する。こ
のときの2つの検出コイル1,2は、1つの検出部に2
つの検出コイルが内蔵された2重構造化検出部の各々の
検出コイルでも、また別々に設置した2つの検出部の検
出コイルでも同様に機能を応用できる。また、2重構造
化検出部のように、検出コイル1と検出コイル2の特性
が等しい場合は、検出部と変換部との組合わせを、信号
選択回路24によって、検出コイル1−変換部1、検出
コイル1−変換部2、検出コイル2−変換部2、検出コ
イル2−変換部1の4通りに選択することができるた
め、故障の際は速やかに切り替えて変位監視を継続する
ことができる。
【0032】上述したように、本実施の形態によれば、
変位信号の何れか1つ或いは各々の変位信号の平均値、
最大値、最小値を外部から手動或いは自動で自由に選択
し出力することが可能となり、変位監視の応用範囲が拡
大する。また、2重構造化検出部のように、検出コイル
1と検出コイル2の特性が等しい場合は、検出部と変換
部との組合わせを4通りに選択することができるため、
故障の際は速やかに切り替えて変位監視を継続すること
ができる。
【0033】図7には、本発明の第6の実施の形態を示
す。本実施の形態は変換器の部分に関する。変換器6の
内部に制限値設定/比較回路26を設け、常時、変換部
17の変位信号を監視し、予め設定された上・下限、変
化幅、変化率等の制限値を越えた場合に外部に制限値逸
脱信号を発信するようになっている。なお、図7は、変
換部18側については、図示を省略してある。
【0034】次に作用を説明する。変換器6の内部に制
限値設定/比較回路26を設け、変位信号が予め設定さ
れた上・下限、変化幅、変化率等の制限値を越えた場合
に、これらの制限値の逸脱を検出し外部に制限値逸脱信
号を発信し、プラントの異常を監視するとともにプラン
ト制御にも応用することができる。制限値逸脱信号は警
報用、制御用の何れにも応用でき、警報用としては、検
出コイルの断線、変位の上下限警報、電源/内部回路の
異常を発信し、制御用としては、変位が任意の制限値設
定を越えた場合に、この時の条件で例えばポンプを回す
等プラント制御に応用する。
【0035】上述したように、本実施の形態によれば、
変位信号の制限値の逸脱を検出し外部に制限値逸脱信号
を発信し、プラントの異常を監視するとともにプラント
制御にも応用することができる。
【0036】図8には、本発明の第7の実施の形態を示
す。本実施の形態は検出部及び変換器の部分に関する。
図8は、2つの検出コイル1,2を持った2重構造化検
出部を入力とする変換器の構成例である。検出コイル1
と検出コイル2の検出信号が温度計測/補正機能付き変
換器6に入力されている。変換器6は、変換部17と、
検出コイル1及び検出コイル2の入力を切り替えるため
の入力切替え部27と、温度/電圧変換回路29と、温
度補正回路28とにより構成されている。また、コイル
切り替えの条件を外部から与えるコイル切替え入力部3
0を持っている。
【0037】次に作用を説明する。検出部内の検出コイ
ルをコイル線の温度変化による抵抗変化を利用して検出
部の温度計測及び温度補正を行うことにより、検出部の
周囲温度の監視と検出部の温度特性を補正した精度の良
い変位計測が可能となる。検出部の検出コイルを変位検
出用と温度測定用の両方に利用し、検出コイルが1つの
場合でも、検出コイルが複数の場合でも、切り替えによ
り変位検出用と温度測定用として任意に選択することが
できる。検出部の内部に複数の検出コイルがある場合
は、1つの検出コイルを温度測定用として使用し、他の
検出コイルは本来の変位計測用として使用しかつ温度補
正を行うことが可能となる。
【0038】上述したように、本実施の形態によれば、
検出部の温度計測及び温度補正を行うことにより、検出
部の周囲温度の監視と検出部の温度特性を補正した精度
の良い変位計測が可能となる。検出部の内部に複数の検
出コイルがある場合は、1つの検出コイルを温度測定用
として使用し、他の検出コイルは本来の変位計測用とし
て使用しかつ温度補正を行うことが可能となる。
【0039】図9、図10には、本発明の第8の実施の
形態を示す。本実施の形態は変換器及び演算器の部分に
関する。検出部の検出信号が変換器6に入力されてい
る。変換器6は、変換部17と、変換器6内部或いは周
辺部に設けられた温度を測定するための温度センサ31
とを持っている。変換部17からの変位信号及び温度セ
ンサ31の温度検出信号は演算器12に入力されてい
る。演算器12は、温度センサ31の温度検出信号を電
圧信号に変換するための温度/電圧変換回路34と、こ
の電圧信号を補正用の信号に変換するための温度補正回
路33と、変換部17からの変位信号に温度補正を行う
ための演算部32とを持っている。
【0040】次に作用を説明する。変換器6の内部或い
は周辺部に温度センサ31を設け、その温度検出信号を
演算部32に取り込み、温度計測及び温度補正を行うこ
とにより、変換器6の周囲温度の監視と変換部17の温
度特性を補正した精度の良い変位計測が可能となる。
【0041】これまで変換器を設置する場所が高温環境
(50℃〜60℃)となる場合、変換部の温度特性変化
(実績値:0.08%/℃のゲイン変化)が発生してい
た。このとき、変換部内部において温度が高い状態では
温度補正回路も温度特性変化を発生し補正として使用す
ることができないため、変位計測の精度に追加誤差を生
じていた。また、25mm変位計を2台使用して0〜50
mmを測定するシステムにおいて(図10(a))、変換
器の周囲温度上昇により出力にプラス誤差を発生し、2
5mmの中間点において変位が変化しているにも関わら
ず、出力が変化しない不感帯を生じていた(図10
(b))。本実施の形態は、この温度による追加誤差の
補正と50mm計における不感帯をなくして精度の良い変
位計測を行うものである(図10(c))。図10の
(a),(b),(c)において、A′:0〜25mmの
変換部1出力、A:温度上昇時の変換部1出力(0.0
8%/℃のゲイン増加)、B′:25〜50mmの変換部
2出力、B:温度上昇時の変換部2出力(0.08%/
℃のゲイン増加)、C:0〜50mmの演算後の変位出力
である。
【0042】上述したように、本実施の形態によれば、
温度計測及び温度補正を行うことで、変換器6の周囲温
度の監視と変換部17の温度特性を補正した精度の良い
変位計測が可能となる。また、25mm変位計を2台使用
して0〜50mmを測定するシステムにおいて、変換器の
周囲温度上昇により出力にプラス誤差を発生し、25mm
の中間点において変位が変化しているにも関わらず、出
力が変化しない不感帯をなくして精度の良い変位計測を
行うことができる。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、単一の検出部内に検出コイルを複数備えさ
せて多重構造としたため、1つの検出コイルに故障が発
生しても、他の検出コイルで引き続き測定を行うことが
できて、変位監視の信頼性を向上させることができる。
【0044】請求項2記載の発明によれば、前記複数の
検出コイルは、複数のコイル線を同一平面上で同心的に
渦巻状に巻回するとともに、その複数のコイル線を巻回
方向に適宜の間隔毎に交錯させ、前記各コイル線の線長
及び電気的特性が同一となるように構成したため、複数
の検出コイルが互換性を持ち、何れの検出コイルも常時
測定用/予備用として任意に使用することができて、変
位監視の信頼性を向上させることができる。
【0045】請求項3記載の発明によれば、前記複数の
検出コイルにそれぞれ対応した変換部を有し、この変換
部において前記検出コイルのインピーダンス変化を電気
的な変位信号に変換して出力するようにしたため、何れ
の検出コイル及びこれに対応した変換部も常時測定用/
予備用として任意に使用することができて、変位監視の
信頼性を向上させることができる。
【0046】請求項4記載の発明によれば、多重構造化
した前記検出コイルを備えた検出部及び前記変換部の取
り付け寸法を多重構造化しない場合と同一とすることに
より、取替えの互換性を持たせたため、信頼性が要求さ
れる変位測定において、検出部及び変換部の部分を、1
系統内蔵型から、高信頼性が期待できる多重系統内蔵型
に極めて容易に取り替えることができる。
【0047】請求項5記載の発明によれば、多重構造化
された前記変換部からの各変位信号の何れか1つ或いは
各変位信号の平均値、最大値、最小値の何れかを手動或
いは自動で選択し出力するように構成したため、変位監
視の高信頼性化とともに変位監視の応用範囲を拡大する
ことができる。
【0048】請求項6記載の発明によれば、前記変位信
号の値が予め設定された制限値を越えた場合に、制限値
の逸脱を検出し外部に制限値逸脱信号を発信するように
構成したため、制限値逸脱信号の発信をプラント等の警
報用信号又は制御用信号等に応用することができて、高
信頼性かつ安全性の高い変位測定を行うことができる。
【0049】請求項7記載の発明によれば、前記複数の
検出コイルの何れか1つを使用し、このコイル線の温度
変化による抵抗変化を利用して前記検出部の温度計測及
び温度補正を行うように構成したため、検出部の温度特
性を補正することで変位測定の精度を向上させることが
できる。
【0050】請求項8記載の発明によれば、請求項3記
載の前記複数の検出コイルを備えた検出部及び前記複数
の変換部を備えた変換器をそれぞれ2基有し、当該検出
部及び変換器の一方を下位測定範囲に対応させ、前記検
出部及び変換器の他方を前記下位測定範囲に続く上位測
定範囲に対応させ、前記一方及び他方の変換器の出力を
演算部で演算処理することにより、前記下位測定範囲と
上位測定範囲が連続して拡大された測定範囲における測
定変位信号を出力させるようにした変位測定装置であっ
て、前記変換器の内部或いは周辺部に温度センサを設
け、その検出温度に基づき前記演算部で前記変換器の温
度特性を補正するようにしたため、変換器の温度特性を
補正することで、変位測定の精度を向上させることがで
き、また、下位測定範囲と上位測定範囲の中間点におい
て、変位が変化しているにも関わらず変位信号出力が変
化しない不感帯の発生を無くすことができて変位測定の
精度を一層向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態である変位測定装置を示す
ブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態である検出部の部分
の構成を示す図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態である検出コイルの
巻線構造を示す図である。
【図4】本発明の第3の実施の形態である検出部及び変
換器の部分を示すブロック図である。
【図5】本発明の第4の実施の形態である変換器の取り
付け構造部分を示す図である。
【図6】本発明の第5の実施の形態である変換器の部分
を示すブロック図である。
【図7】本発明の第6の実施の形態である変換器の部分
を示すブロック図である。
【図8】本発明の第7の実施の形態である変換器の部分
を示すブロック図である。
【図9】本発明の第8の実施の形態である変換器及び演
算器の部分を示すブロック図である。
【図10】上記第8の実施の形態における演算部の温度
補正法を説明するための図である。
【図11】従来の変位測定装置のブロック図である。
【符号の説明】
1,2 検出コイル 3 測定ターゲット(測定対象) 4,7 検出部 6,9 変換器 12 演算器 17 コイル1変換部 18 コイル2変換部 20 変換器取付け板 24 信号選択回路 26 制限値設定/比較回路 28,33 温度補正回路 29,34 温度/電圧変換回路 31 温度センサ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検出コイルを備えた検出部から或る間隙
    をおいて導電性の測定対象に高周波を与えて当該測定対
    象に渦電流損を発生させ、前記間隙の変化に対応した前
    記渦電流損の変化による前記検出コイルのインピーダン
    ス変化から前記測定対象の変位を測定する変位測定装置
    において、単一の前記検出部内に前記検出コイルを複数
    備えさせて多重構造としてなることを特徴とする変位測
    定装置。
  2. 【請求項2】 前記複数の検出コイルは、複数のコイル
    線を同一平面上で同心的に渦巻状に巻回するとともに、
    その複数のコイル線を巻回方向に適宜の間隔毎に交錯さ
    せ、前記各コイル線の線長及び電気的特性が同一となる
    ように構成してなることを特徴とする請求項1記載の変
    位測定装置。
  3. 【請求項3】 前記複数の検出コイルにそれぞれ対応し
    た変換部を有し、この変換部において前記検出コイルの
    インピーダンス変化を電気的な変位信号に変換して出力
    することを特徴とする請求項1記載の変位測定装置。
  4. 【請求項4】 多重構造化した前記検出コイルを備えた
    検出部及び前記変換部の取り付け寸法を多重構造化しな
    い場合と同一とすることにより、取替えの互換性を持た
    せてなることを特徴とする請求項3記載の変位測定装
    置。
  5. 【請求項5】 多重構造化された前記変換部からの各変
    位信号の何れか1つ或いは各変位信号の平均値、最大
    値、最小値の何れかを手動或いは自動で選択し出力する
    ように構成してなることを特徴とする請求項3記載の変
    位測定装置。
  6. 【請求項6】 前記変位信号の値が予め設定された制限
    値を越えた場合に、制限値の逸脱を検出し外部に制限値
    逸脱信号を発信するように構成してなることを特徴とす
    る請求項3記載の変位測定装置。
  7. 【請求項7】 前記複数の検出コイルの何れか1つを使
    用し、このコイル線の温度変化による抵抗変化を利用し
    て前記検出部の温度計測及び温度補正を行うように構成
    してなることを特徴とする請求項1記載の変位測定装
    置。
  8. 【請求項8】 請求項3記載の前記複数の検出コイルを
    備えた検出部及び前記複数の変換部を備えた変換器をそ
    れぞれ2基有し、当該検出部及び変換器の一方を下位測
    定範囲に対応させ、前記検出部及び変換器の他方を前記
    下位測定範囲に続く上位測定範囲に対応させ、前記一方
    及び他方の変換器の出力を演算部で演算処理することに
    より、前記下位測定範囲と上位測定範囲が連続して拡大
    された測定範囲における測定変位信号を出力させるよう
    にした変位測定装置であって、前記変換器の内部或いは
    周辺部に温度センサを設け、その検出温度に基づき前記
    演算部で前記変換器の温度特性を補正することを特徴と
    する変位測定装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011169696A (ja) * 2010-02-17 2011-09-01 Asahi Kasei Electronics Co Ltd 磁気センサユニット
KR102025253B1 (ko) * 2018-12-14 2019-11-04 노바센(주) 온도 외란에 강인한 압력 검출 시스템 및 방법

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