JP2000249107A - ベローズ式アクチュエータとこれを使用したdpf装置 - Google Patents

ベローズ式アクチュエータとこれを使用したdpf装置

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JP2000249107A
JP2000249107A JP11050691A JP5069199A JP2000249107A JP 2000249107 A JP2000249107 A JP 2000249107A JP 11050691 A JP11050691 A JP 11050691A JP 5069199 A JP5069199 A JP 5069199A JP 2000249107 A JP2000249107 A JP 2000249107A
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Japan
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bellows
dpf
type actuator
bellows type
exhaust
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JP11050691A
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Makoto Kagiya
良 鍵屋
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Isuzu Motors Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ベローズ式ピストンのばね部材で形成された蛇
腹状の側部の揺動及び、この揺動に起因する側部とケー
シングとの衝突を防止して、耐久性に優れたベローズ式
アクチュエータを提供する。 【解決手段】筒形状のケーシング11からなる圧力伝達室
F内に、蛇腹状の側部12aの端部を前記ケーシング11の
一端側に接続したベローズ型ピストン12が内設され、一
端が該ベローズ型ピストン12の受圧面12bに固定され、
他端が前記ケーシング11の前記一端部11aより突出し、
軸方向に往復摺動する駆動ロッド13を有して形成される
ベローズ式アクチュエータ10において、前記側部12aの
前記軸方向における中間位置の部位に内側から接続する
支持部14aと、前記駆動ロッド13に摺接する案内部14b
とを有する側部支持部材14を設けて形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディーゼルエンジ
ンのベロース用アクチュエータとこれを使用したDPF
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ディーゼル自動車又は定置式のディーゼ
ルエンジンにおいては、排気ガス中の黒煙の主体となる
PM(パティキュレート:粒子状物質:Particulate Ma
tter)等を集塵して、排気ガスを浄化するDPF(ディ
ーゼルパティキュレートフィルター:Diesel Particula
te Filter )装置を備えて、排気ガスの浄化を図ってい
る。
【0003】このDPFは、PM(パティキュレート)
を捕集するためのセラミック多孔体や金属多孔体等のフ
ィルターと、このフィルターに捕集されたPMを燃焼さ
せて除去し、フィルターを再生する再生用の電気ヒータ
ー等の加熱体(ヒーター)とから形成されている。
【0004】このDPF装置では、排気ガスの通過時に
PM等の黒煙成分を吸着し、浄化した排気ガスを排出し
ているが、一定量以上の黒煙成分を集塵すると、フィル
ターの圧力損失が大きくなるので、この圧力損失を圧力
センサーで検出したり、所定の経過時間を検出したりし
て、電子制御により自動的に再生用の電気ヒーターに通
電して加熱し、温度をPMが燃焼する600℃以上に上
昇させて、このフィルターに付着したPMを燃焼し、こ
のフィルターを再生している。
【0005】この再生後は、電気ヒーターへの通電を止
めて、PMの集塵を行ない、PMの集塵状況に応じて再
度通電を繰り返すように制御されている。そして、この
DPF装置は、捕集と再生(燃焼)を交互に行い、再生
処理中にもPMの集塵を行えるように、図4に示すよう
に、排気通路2を分岐し、それぞれの分岐排気通路3,
4にDPF21,22を設けて、分岐排気通路3,4を流路
切換弁24によって切換えながら、DPF21,22における
捕集、再生の切換えを行なっている。
【0006】このDPF21,22の切換えは、DPF21,
22の上流及び下流に設けた圧力センサ31,32,33の検出
値の差(P31−P32),(P31−P33)が所定のしきい
値を超えた場合に切換えるように構成されている。
【0007】例えば、DPF21の再生を行なう場合に
は、再生時のPMの燃焼に必要な酸素の供給を行なうた
めに、分岐排気通路3,4のDPF21,22の上流側をバ
イパス通路5で連通し、このバイパス通路5経由で、P
Mの燃焼用としての酸素を含む排気ガスGを再生中のD
PF21に供給している。
【0008】しかし、エンジンが高回転の時には、排気
ガスGの温度が上昇するので、この高温の排気ガスG
が、再生処理中のDPF21に流入すると燃焼温度が高く
なりDPF21が溶損するので、このバイパス通路5に設
けた流量調整弁23の弁開度を制御して、エンジンが高回
転の時はパイパス通路5を流れる排気ガスGdの流量を
絞り、再生中のDPF21に供給される排ガスGdの量、
即ち、これに含まれる酸素量を制限して、PMの燃焼を
抑え温度上昇を防止している。
【0009】そして、特開平8−170521号公報記
載の装置においては、パイパス通路5を流れる排気ガス
Gdの流量の調整を、エンジン回転数、負荷等によりエ
ンジンの運転状態を推定し、電子的制御で開閉する開閉
弁とバイパス通路に設けたオリフィスとの組合せで行な
っている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このオ
リフィスと開閉弁を使用するDPF装置においては、調
整流量が開閉弁操作により選択されたバイパス通路内の
オリフィスや通路断面積に依存し、段階的な調整しかで
きないという問題がある上に、電子的制御のためのプロ
グラム作成の手間や配線が増加するので製造コストが増
加するという問題がある。
【0011】また、開閉弁操作をエンジンの運転状態を
示す回転数や負荷により行なう構成となっているが、エ
ンジン回転数センサや負荷センサにより検出した回転速
度や負荷と、実際の排気ガス温度との間には応答遅れが
あるので、タイミングの良い精密な流量制御が困難であ
るという問題もある。
【0012】一方、排気圧力はエンジン回転速度と共に
変動し、回転速度が高く、排気ガス温度が高い時には排
気圧力は上昇し、回転速度が低く排気温度が低い時には
下降するので、この排気圧力を利用して、調整弁の弁開
度を調整制御できることが分かる。
【0013】つまり、図4に示すように、流量調節弁23
をベローズ式アクチュエータ40で作動するように構成
し、このベローズ式アクチュエータ40の圧力伝達室Fと
エンジンの排気通路2とを連通路6で連通し、エンジン
の排気ガスGの圧力P2 で流量調整弁23の弁開度を調整
するように構成すると、エンジンの回転速度が上昇し排
気圧力が高くなった場合に、この排気圧力P2 によって
ベローズ式アクチュエータ40が作動するので、流量調整
弁23は排気圧力P2 の大小に応じて弁開度を調整するこ
とになる。
【0014】従って、このベローズ式アクチュエータ40
により、エンジンの回転速度及び排気温度に応じて定ま
る排気圧力P2 により、流量調整弁23を適切な弁開度に
調整し、DPF21(又は22)の再生に必要かつ適量な燃
焼用排気ガス量Gdを供給できる。
【0015】このDPF装置用のベローズ式アクチュエ
ータとして、従来技術では、図6、図7に示すような筒
形状のケーシング41内にベローズ式ピストン42を配設
し、このベローズ式ピストン42の側部42aを蛇腹状のS
US製のばね部材で形成し、ピストン42が伸びる方向に
付勢して設け、このベローズ式ピストン42の受圧面42b
に圧力伝達室Fの圧力Pf と、ベローズ式ピストン42内
側の内部室Eの圧力Peとの圧力差(Pf −Pe )によ
り、ベローズ式ピストン42を伸縮させて、受圧面42bに
連結された駆動ロッド43を出入する方式のベローズ式ア
クチュエータ40がある。この従来技術のベローズ式アク
チュエータ40を使用した場合には、排気ガスGの連通路
6をケーシング41の端部の連通部46に連結し、圧力伝達
室F内に伝達された排気圧力Pf により、SUS製のば
ね部材42aの付勢力Bに抗して、ベローズ式ピストン42
を押圧し、駆動ロッド43を、X方向に移動させて、この
駆動ロッド43の先端側の流量調整弁23の弁開度を調整す
るように構成する。
【0016】しかしながら、この図6、図7の従来技術
におけるベローズ式アクチュエータ40においては、自動
車のエンジンのように、外部から受ける衝撃や振動が大
きく、また、駆動ロッド43のストロークが長く、内部の
ベローズ式ピストン42の側部であるSUS製のばね部材
42aの長さLoが長い場合には、この衝撃や振動によ
り、SUS製のばね部材(側部)42aが一点鎖線や二点
鎖線で示すように大きく揺動して、ケーシング41に内側
から衝突して損傷し、更には切損してしまうという問題
がある。
【0017】このSUS製のばねの側部42aが切損する
と、ベローズ式ピストン42の内外の内部室Eと圧力伝達
室Fとが連通するので、燃焼用排気ガスGdの流量制御
ができなくなる。
【0018】そして、再生側DPFへの排ガスの供給が
滞ると、DPFを再生することができず、過捕集となっ
て排圧が上昇し燃費が悪化したり、排気ガスの温度によ
っては過捕集のPMが自己着火を起こし、異常燃焼して
DPFのフィルターを溶損する恐れが生じるという問題
がある。また、再生側DPFへの排ガスの供給が過度に
なると、捕集したPMの燃焼が過度に促進されて、燃焼
温度が上昇しDPFのフィルターを溶損する恐れが生じ
るという問題がある。
【0019】本発明は、上述の問題を解決するためにな
されたものであり、その目的は、ベローズ式ピストンの
ばね部材で形成された蛇腹状の側部の揺動及び、この揺
動に起因する側部とケーシングとの衝突を防止して、耐
久性に優れたベローズ式アクチュエータを提供すること
にある。
【0020】また、更なる目的は、このベローズ式アク
チュエータを使用することにより、エンジン回転数によ
って変化する排気圧力により、ベローズ式アクチュエー
タのピストンを駆動して、DPF上流相互間のバイパス
通路の流量調整弁を機械的に制御でき、DPF再生用燃
焼ガスを適正な量で供給できる安価で、耐久性に優れた
DPF装置を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】以上のような目的を達成
するためのベローズ式アクチュエータは、筒形状のケー
シングからなる圧力伝達室内に、蛇腹状の側部の端部を
前記ケーシングの一端側に接続したベローズ型ピストン
が内設され、一端が該ベローズ型ピストンの受圧面に固
定され、他端が前記ケーシングの前記一端部より突出
し、軸方向に往復摺動する駆動ロッドを有して形成され
るベローズ式アクチュエータにおいて、前記側部の前記
軸方向における中間位置の部位に内側から接続する支持
部と、前記駆動ロッドに摺接する案内部とを有する側部
支持部材を設けたことを特徴とする。
【0022】つまり、ベローズ型ピストンの蛇腹状のば
ね部材である側部の間に、駆動ロッドに摺接して平行移
動する側部支持部材を設けて、この側部のブレ量を抑制
し、外筒への接触によるばねの切損を防止するように構
成したものである。
【0023】この側部支持部材により、この部分の横振
れ量がゼロになると共に、ばね系の固有振動数も変化す
るので、ベローズ型ピストンの側部を形成するばねの振
動自体も減少し、ばねの耐久性能が向上する。更には、
前記側部支持部材の前記案内部を前記駆動ロッドに摺接
する円筒形状に形成すること特徴とする。
【0024】この構成によれば、案内部の長さを長くし
て、側部支持部材が傾斜するのを止めて軸方向に平行移
動するようになり、この傾斜による側部の振動を抑える
ことができ、しかも、案内部の長さが大きくなるので、
駆動ロッドに摺接する摺接面積が大きくなり、この摺接
部分の摩耗量が減少し、耐久性が向上する。そして、本
発明のDPF装置は、上記のベローズ式アクチュエータ
を使用して次のように構成される。
【0025】即ち、エンジンの排気通路を流路切換弁を
介して分岐して、複数の分岐排気通路を設け、この各分
岐排気通路にDPFを配設すると共に、排気ガス流量を
調整する流量調整弁を配設したバイパス通路で、該DP
F上流の前記分岐排気通路の相互間を連通するDPF装
置において、請求項1又は2記載のベローズ式アクチュ
エータにより前記流量調整弁を駆動するように形成する
と共に、前記ベローズ式アクチュエータの圧力伝達室を
前記流路切換弁より上流側の排気通路に連通する連通路
を設けて構成される。
【0026】この構成によれば、エンジン回転速度及び
排気ガス温度の増加と共に上昇する排気通路の排気圧力
により、流量調節弁の弁開度が調整されるので、DPF
上流間のバイパス通路を経由して再生中のDPFへ流入
する排気ガス流量は排気圧力に即応して制御される。
【0027】そのため、DPFのフィルターの溶損を回
避でき効率良くDPFが再生され、しかも、ベローズ部
がケーシングに接触しないベローズ式アクチュエータを
使用しているので、優れた耐久性を発揮できる。
【0028】なお、本発明に係るベローズ式アクチュエ
ータの用途については、DPF装置の一部として使用さ
れるものとして、例示しているが、これに限定されるも
のではなく、他にもロボット装置の駆動等、他の空気圧
利用装置にも使用できる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて、本発明の実
施の形態を説明する。 〔ベローズ式アクチュエータ〕本発明に係るベローズ式
アクチュエータは、図1に示すように、筒形状のケーシ
ング11で包囲された圧力伝達室F内に、蛇腹状の伸縮可
能な側部12aを有する筒形状のベローズ型ピストン12を
内設して形成される。
【0030】この圧力伝達室Fは、ケーシング11のベロ
ーズ型ピストン12を設けた側と反対側の端部11bに設け
られた連通部16で、外部に連通可能に形成される。
【0031】このベローズ型ピストン12は、頂部の略平
坦な受圧面12bと蛇腹状に形成されたSUS等のばね部
材で形成された側部12aとからなり、側部12aが蛇腹状
態で伸縮することにより、ケーシング11内を移動可能に
形成される。
【0032】また、ベローズ型ピストン12の頂部の受圧
面12bに、一端を固定した駆動ロッド13が設けられ、こ
の駆動ロッド13は、このベローズ型ピストン12の内部室
Eを経て他端が、ケーシング11の一端部11aより突出し
て形成され、この突出した先端がアクチュエータの作動
部分となる。この駆動ロッド13は、ベローズ型ピストン
12の受圧面12bの移動と共に移動することになる。
【0033】本発明においては、このベローズ型ピスト
ン12内に、側部支持部材14を設けて、蛇腹状の側部12a
を内側から支持する。この側部支持部材14は側部12aを
支持する板状の支持部14aと、駆動ロッド13に摺接し
て、側部支持部材14の移動をガイドして平行移動させる
案内部14bを有して形成される。
【0034】この支持部14aは、板状や格子状等に形成
されて案内部14bと側部12aを連結し、蛇腹状の側部12
aをベローズ型ピストン12の移動方向の長さL0 を例え
ば、図1のL1 とL2 に分割して、短い長さのばね部材
の和で側部12aが形成されるように形成される。この支
持部14aの周辺部は側部12aに溶接等で接合される。ま
た、板状に形成された支持部14aの場合には、連通窓14
cを設けて、2分された内部室E1とE2を連通させ
て、両者に圧力差が生じるのを防止して、円滑にベロー
ズ型ピストン12が移動できるように構成する。
【0035】また、案内部14bは、駆動ロッド13の周囲
に摺接する円筒形状に形成され、その長さsは、支持部
14aの板厚tよりも大きく側部支持部材14が駆動ロッド
13に対して傾動しない長さに形成する。即ち、軸方向に
平行移動するようにして、側部支持部材14の外縁側が軸
の前後方向に振動するのを止める。
【0036】そして、この構成により、案内部14bと駆
動ロッド13との間の摺接面積を大きく取ることができる
ので、摺接によって生じる摩耗量を減少させ、この摺接
部分の破損を防止することができる。
【0037】図2及び図3は、図1の模式的な図に対し
て、より実際的な構造図であり、図2のベローズ式アク
チュエータ10Aの側部支持部材14Aは、スリーブ状の案
内部14Abに、板状の支持部14Aaを接合して形成した
ものであり、図3のベローズ式アクチュエータ10Bの側
部支持部材14Bは、案内部14Bbと板状の支持部14Ba
を一体ものとして形成したものである。 〔作用・効果〕以上のような構成のベローズ式アクチュ
エータ10、10A、10B(以下10で代表させる。他の参照
番号の同様)によれば、ベローズ型ピストン12を伸ばす
方向、即ち内部室Eを拡大する方向に付勢するばね部材
でもある蛇腹状の側部12aに、内部室Eを2分するよう
な支持部14aを設けて、ばね部材12aを伸縮方向に分割
して、それぞれを短くすることにより、ばね部材12aが
揺動した時の振れ量を小さくすることができるので、ケ
ーシング11との接触や衝突等の干渉を回避することがで
きる。
【0038】また、この側部支持部材14により、この部
分14が支持する側部12aを固定して横振れ量をゼロにす
ることができると共に、ばね系の固有振動数も変化させ
ることができるので、ベローズ型ピストン12の側部12a
を形成するばねの振動自体も減少でき、このばね部材12
aの耐久性能を向上できる。 〔DPF装置〕次に、上記の本発明に係るベローズ式ア
クチュエータを使用した本発明のDPF装置の実施の形
態について説明する。
【0039】本発明の実施の形態のDPF装置は、図4
に示すように、エンジンの排気通路2の排気ガスを2つ
の分岐排気通路3,4のDPF21,22へ流路切換弁24で
選択的に供給できるように構成されると共に、この排気
通路2の排気圧力P2 をベローズ式アクチュエータ10の
圧力伝達室Fに供給するように構成され、更に、このベ
ローズ式アクチュエータ10の駆動ロッド13で、各DPF
21,22の上流相互間のバイパス通路5の流量調整弁23を
駆動するように構成される。
【0040】より詳細には、以下のように構成される。
エンジン1の排気通路2を第1の分岐排気通路3と第2
の分岐排気通路4に分岐し、それぞれに、第1のDPF
21と第2のDPF22を配設し、これらの分岐通路3,4
の分岐点には電磁弁等の流路切換弁24が配設され、図示
しないエンジンコントロールユニット(ECU)によっ
て、切換制御できるように構成される。
【0041】この流路切換弁24の切換操作は、コントロ
ーラの電子制御により、第1と第2のDPF21,22の上
流側の第1圧力センサー31と下流側の第2、第3の圧力
センサ32,33によって計測された、第1DPF21,と第
2DPF22の各圧力損失の量を基にして自動的に制御さ
れる。
【0042】即ち、上流及び下流に設けた第1〜第3の
圧力センサ31,32,33の検出値の差(P31−P32),
(P31−P33)が所定のしきい値を超えた場合に流路切
換弁24を切換操作するように構成される。
【0043】そして、コントローラの電子制御により切
換弁24を切り換えて、分岐通路3,4を変更することに
より、排気ガスGをこれらの第1、第2のDPF21,22
に交互に導き、排気ガスGが流入している第1DPF21
(又は第2DPF22)側では、フィルターでPM(パテ
ィキュレート)等の黒煙成分を吸着し、他方の第2DP
F22(又は第1DPF21)では、所定の時間の間だけ再
生用の電気ヒーターを作動させて、PMが燃焼する60
0℃以上に上昇させて、フィルターに付着した吸着した
黒煙成分を燃焼し、フィルターを再生する。
【0044】つまり、排気ガスGが流通している側の第
1DPF21(又は第2DPF22)のフィルターが一定量
のPMを集塵すると、圧力損失が大きくなるので、これ
を検出して流路切換弁24を操作して排気ガスGの流れを
切り換えて、集塵したフィルターに設けられた再生用の
電気ヒーターに通電して温度をPMの燃焼温度600℃
以上に上昇させてPMを燃焼し、このフィルターを再生
する。この再生後に、再度流路切換弁24を切換えて集塵
を行ない、この集塵と再生を繰り返すように制御され
る。
【0045】そして、この再生時に必要な酸素の供給を
行なうために、分岐排気通路3,4のDPF21,22の上
流側をバイパス通路5で連通し、このバイパス通路5経
由で、PM燃焼用としての排気ガスGdを再生中のDP
F21(又は22)に供給するように構成される。
【0046】即ち、この流量調整弁23を開くと、PM捕
集中のDPF22(又は21)側の分岐排気通路4(又は
3)から再生中のDPF21(又は22)へPMを燃焼でき
る酸素が含まれている排ガスGdが供給されるように構
成される。
【0047】そして、本発明においては、上記したよう
な図1〜図3に示すような本発明に係るベローズ式アク
チュエータ10,10A,10Bを使用して、図5に示すよう
に、その駆動ロッド13を接続部材23bを介して流量調整
弁23の軸23aのレバー23cを駆動して、弁開度を調整す
るように構成し、更に、ベローズ式アクチュエータ10,
10A,10Bの圧力伝達室Fを、図4に示す流路切換弁24
より上流側の排気通路2から分岐した連通路6に連結し
て、この排気通路2の排気圧力P2 を圧力伝達室Fに導
いて、この排気圧力P2 の変動に従って、排ガスGdの
流量を調整するように構成される。
【0048】〔作用・効果〕以上の構成のDPF装置1
によれば、エンジンの回転速度が上昇し、排気通路2の
排気圧力P2 が高くなった場合に、この排気圧力P2 が
ベローズ式アクチュエータ10の圧力伝達室Fの伝達さ
れ、バローズ型ピストン12の受圧面12bを押圧し、側部
12aであるSUS製のばね部材の付勢力に抗して、駆動
ロッド13を突出方向に移動させ、この駆動ロッド13の先
端側の流量調整弁23の弁開度を変化させることができ
る。即ち、流量調整弁23の弁開度を排気圧力P2 の大小
に応じて調整できる。
【0049】従って、このDPF装置1では、ベローズ
式アクチュエータ10により、エンジンの回転速度及び排
気温度によって生じる排気圧力P2 の変動に応じて、流
量調整弁23を適切な弁開度に調整し、DPF21,22の再
生に必要な燃焼用排気ガスGdの流量をコントロールで
きる。
【0050】そのため、再生中のDPF21,22へ流入す
る排気ガス流量Gdを応答性良く制御でき、再生時の燃
焼を制御して適正な再生温度を維持できるので、DPF
21,22のフィルターの溶損を回避しながら効率良く再生
できる。
【0051】また、この構成によれば、バイパス通路5
の流量調整弁23を機械的に制御できるので、電子的な制
御に必要なプログラミングや配線等が不要になり、安価
で、耐久性に優れたDPF装置を提供できる。
【0052】
【発明の効果】以上のように、本発明に係るベローズ式
アクチュエータによれば、ベロース式ピストンを伸びる
方向に付勢するばね部材で形成され、蛇腹状の伸縮可能
な側部に、側部支持部材を設けたので、この側部の支持
固定されない軸方向の長さを短くすることができ、この
側部の揺動量を小さくし、ケーシングとの接触や衝突等
の干渉を回避することができ、この干渉によって発生す
るベロース式ピストンの側部の亀裂や切損を防止でき
る。
【0053】また、側部支持部材の案内部を駆動ロッド
に摺接する円筒形状に形成することにより、側部支持部
材を円滑に軸方向に平行移動できるようになり、傾斜に
よる側部の振動を抑えることができ、しかも、案内部と
駆動ロッドが摺動する摺接面積を大きく取ることができ
るので、摺接によって生じる摩耗量を減少させ、この摺
接部分の破損を防止することができる。
【0054】また、本発明に係るベローズ式アクチュエ
ータを使用したDPF装置によれば、エンジン回転速度
及び排気ガス温度の増加と共に上昇する排気圧力によ
り、ベローズ式アクチュエータを破損することなく、流
量調節弁の開度調整を行なうことができるので、DPF
上流間のバイパス通路を経由して再生中のDPFへ流入
する排気ガス流量を応答性良く制御でき、DPFのフィ
ルターの溶損を回避しながら効率良くDPFを再生でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るベローズ式アクチュエータの模式
的な側断面図である。
【図2】本発明に係るベローズ式アクチュエータの側断
面図である。
【図3】本発明に係る他の実施の形態のベローズ式アク
チュエータの側断面図である。
【図4】本発明に係るDPF装置の構成図である。
【図5】本発明に係るベローズ式アクチュエータと流量
調整弁との関連を示すDPF装置の部分構成図である。
【図6】従来技術のベローズ式アクチュエータの模式的
な側断面図である。
【図7】従来技術のベローズ式アクチュエータの側断面
図である。
【符号の説明】
1 DPF装置 2 排気通路 3,4 分岐排気通路 5 バイパス通路 6 連通路 10 ベローズ式アクチュエータ 11 ケーシング 11a 一端部 12 ベローズ型ピストン 12a 側部 12b 受圧面 13 駆動ロッド 14 側部支持部材 14a 支持部 14b 案内部 21,22 DPF 23 流量調整弁 24 流路切換弁 Gd 排気ガス流量 E 内部室 F 圧力伝達室

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒形状のケーシングからなる圧力伝達室
    内に、蛇腹状の側部の端部を前記ケーシングの一端側に
    接続したベローズ型ピストンが内設され、一端が該ベロ
    ーズ型ピストンの受圧面に固定され、他端が前記ケーシ
    ングの前記一端部より突出し、軸方向に往復摺動する駆
    動ロッドを有して形成されるベローズ式アクチュエータ
    において、前記側部の前記軸方向における中間位置の部
    位に内側から接続する支持部と、前記駆動ロッドに摺接
    する案内部とを有する側部支持部材を設けたことを特徴
    とするベローズ式アクチュエータ。
  2. 【請求項2】 前記側部支持部材の前記案内部を前記駆
    動ロッドに摺接する円筒形状に形成すること特徴とする
    請求項1記載のベローズ式アクチュエータ。
  3. 【請求項3】 エンジンの排気通路を流路切換弁を介し
    て分岐して、複数の分岐排気通路を設け、この各分岐排
    気通路にDPFを配設すると共に、排気ガス流量を調整
    する流量調整弁を配設したバイパス通路で、該DPF上
    流の前記分岐排気通路の相互間を連通するDPF装置に
    おいて、請求項1又は2記載のベローズ式アクチュエー
    タにより前記流量調整弁を駆動するように形成すると共
    に、前記ベローズ式アクチュエータの圧力伝達室を前記
    流路切換弁より上流側の排気通路に連通する連通路を設
    けたことを特徴とするDPF装置。
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